JP5868066B2 - 毛髪処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ストレートデザインした毛髪に、さらにウェーブデザインする毛髪処理方法に関する。
縮毛の毛髪を直毛にするため、または毛髪に艶を出すために、毛髪のストレート処理が行われている。毛髪のストレート処理は、還元剤およびアルカリ剤を含む第1剤を毛髪に塗布した後に、ヘアアイロンにより毛髪にストレートデザインを形成し、その後酸化剤を含む第2剤を毛髪に塗布することにより行われている。ストレート処理は毛髪のくせを改善し、また毛髪の艶を出すことは可能であるが、ストレート処理により形成されるヘアスタイルは、毛髪の根元から毛先までストレートであるヘアスタイルに限定されていた。しかしながら、ヘアスタイルの流行に伴い、毛髪のくせや艶を改善すると共に、毛先に動きを持たせたり、毛髪にウェーブを形成することが求められている。
このような需要者の要求に応えるため、ストレートデザインを形成した毛髪に、ウェーブデザインを形成することが望ましい。ここで、毛髪は還元剤を含む第1剤の作用によって、毛髪のケラチンタンパク質の側鎖結合であるジスルフィド結合が切断され、デザイニングが可能な状態になる。しかしながら、毛髪にストレートデザインを形成するために、第1剤塗布後に毛髪にストレート用ヘアアイロンを使用すると、ジスルフィド結合の再結合が行われるのではないかと考えられていた。そこで毛髪にストレート用ヘアアイロン処理した後にウェーブデザインを形成するためには、再結合したジスルフィド結合を切断するために、毛髪に第1剤の再塗布を行っていた。そしてその後、通常のウェーブ形成に用いられるカール用ヘアアイロンや通電可能なロッドを用いてウェーブ形成が行われていた(たとえば特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、上記方法では、所望のヘアスタイルを形成することは可能であっても、第1剤の二度付けにより、毛髪の損傷が大きかった。また、通電可能なロッドは、装置が大掛かりであり、処理時間も長く、ロッドの選択肢も狭い上に、ショートヘアスタイルに用いるのには不向きであった。
特開2002−356410号公報 特開2004−262798号公報
本発明は、ストレートデザインを形成した毛髪にウェーブデザインを形成する毛髪処理方法であって、毛髪の損傷が少なく、簡便な装置で行うことができ、あらゆる長さの毛髪に適用可能な毛髪処理方法を提供することを目的とする。さらには、上記毛髪処理方法において使用する第1剤および水性組成物に関する。
本発明は、たとえば以下の[1]〜[14]に関する。
[1](I)還元剤およびアルカリ剤を含有する第1剤を毛髪に塗布する工程と、
(II)上記第1剤を塗布された毛髪にストレートデザインを形成する工程と、
(III)水ならびに/または還元性および酸化性を有さない水性組成物を用いて、上記ストレートデザインの形成された毛髪の少なくとも一部を湿潤させる工程と、
(IV)上記湿潤した毛髪の少なくとも一部にウェーブデザインを形成する工程と、
(V)酸化剤を含有する第2剤を、上記毛髪の第1剤を塗布した部分に塗布する工程
とをこの順序で有することを特徴とする毛髪処理方法。
[2]上記水性組成物が、保湿剤、油分、シリコーン、ポリマーおよびCMC脂質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする[1]に記載の毛髪処理方法。
[3]上記第1剤に含まれる還元剤が、チオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システイン、システインの塩類、システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、上記第1剤が上記還元剤を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする[1]または[2]に記載の毛髪処理方法。
[4]上記第1剤に含まれる還元剤が、システアミンおよび/またはシステアミンの塩類であり、上記第1剤が上記還元剤を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一に記載の毛髪処理方法。
[5]上記第1剤に含まれる還元剤が、システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤1とチオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システインおよびシステインの塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤2とから成り、上記第1剤が、上記還元剤1および2を還元剤1:還元剤2=1:0.03〜1:1の重量比で、かつ上記第1剤に対して還元剤1および2の総量を1.5〜7重量%で含み、pH7.0〜9.3であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一に記載の毛髪処理方法。
[6]上記工程(IV)において、ウェーブデザインの形成は、ロッドに巻いた毛髪を、温度40〜60℃、かつ湿度70〜100%の条件で1〜15分間放置することにより行うことを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一に記載の毛髪処理方法。
[7]上記工程(II)が、毛髪に加熱しながらストレートデザインを形成する操作を含み、かつ
上記工程(III)が、ストレートデザインの形成された毛髪の少なくとも一部に水ならびに/または還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布する工程であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一に記載の毛髪処理方法。
[8]上記工程(II)が、非加熱で毛髪にストレートデザインを形成する工程であって、かつ
上記工程(III)が、ストレートデザインの形成された毛髪を水洗する工程であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一に記載の毛髪処理方法。
[9]上記工程(II)が、非加熱で毛髪にストレートデザインを形成する工程であって、かつ
上記工程(III)が、ストレートデザインの形成された毛髪を水洗した後、毛髪の少なくとも一部に還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布する工程であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一に記載の毛髪処理方法。
[10]上記工程(II)において、ストレートデザインの形成を、60〜220℃のストレート用ヘアアイロンを用いて行うことを特徴とする[1]〜[7]のいずれか一に記載の毛髪処理方法。
[11]チオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システイン、システインの塩類、システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする[1]に記載の毛髪処理方法に用いる第1剤。
[12]システアミンおよび/またはシステアミンの塩類を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする[1]に記載の毛髪処理方法に用いる第1剤。
[13]システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤1とチオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システイン、システインの塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤2とを、還元剤1:還元剤2=1:0.03〜1:1の重量比で、かつ上記第1剤に対して還元剤1および2の総量を1.5〜7重量%で含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする[1]に記載の毛髪処理方法に用いる第1剤。
[14]保湿剤、油分、シリコーン、ポリマーおよびCMC脂質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする[1]に記載の毛髪処理方法に用いる水性組成物。
本発明の毛髪処理方法によれば、毛髪を持続性のある優れたストレートデザインを形成することができるとともに、上記ストレートデザインを形成した毛髪に持続性のある優れたウェーブデザインを形成することができる。また、本発明の毛髪処理方法によれば、毛髪の損傷が抑えられ、毛髪の手触りを損なうことがなく、また毛髪に艶を与えられる。さらには、本発明の毛髪処理方法は、通電不要なロッドを用いてウェーブ形成が可能であり、簡便な装置で実施できるとともに、あらゆる長さの毛髪に適用可能である。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明は、
(I)還元剤およびアルカリ剤を含有する第1剤を毛髪に塗布する工程と、
(II)上記第1剤を塗布された毛髪にストレートデザインを形成する工程と、
(III)水ならびに/または還元性および酸化性を有さない水性組成物を用いて、上記ストレートデザインの形成された毛髪の少なくとも一部を湿潤させる工程と、
(IV)上記湿潤した毛髪の少なくとも一部にウェーブデザインを形成する工程と、
(V)酸化剤を含有する第2剤を、上記毛髪の第1剤を塗布した部分に塗布する工程
とをこの順序で有することを特徴とする毛髪処理方法である。
(I)還元剤およびアルカリ剤を含有する第1剤を毛髪に塗布する工程
工程(I)では、毛髪に第1剤を塗布する。第1剤は、毛髪のケラチンタンパク質の側鎖結合のジスルフィド結合、水素結合およびイオン結合を切断し、毛髪のデザイニングを可能とする。
本発明で使用される第1剤に用いられる還元剤としては、通常のパーマネントウェーブ処理またはカーリング処理に用いることができる還元剤を制限なく挙げることができるが、チオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システイン、システインの塩類、システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、ウェーブやストレートの形成力および毛髪の損傷防止の観点から、システアミンおよびシステアミンの塩類がより好ましい。上記塩類の例としては、塩酸塩、クエン酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩等が挙げられる。
還元剤は、第1剤に対して好ましくは1.5〜11重量%であるとウェーブやストレートの形成力および毛髪処理後の毛髪の状態の観点から好ましい。また、第1剤は、pH7.0〜9.3であるとウェーブやストレートの形成力および毛髪処理後の毛髪の状態の観点から好ましい。還元剤としてシステアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いる場合は、ウェーブやストレートの形成力および毛髪処理後の毛髪の状態の観点から第1剤は、第1剤に対して1.5〜11重量%の還元剤を含み、pH7.0〜9.3であることが好ましく、第1剤に対して1.5〜7重量%の還元剤を含み、pH7.0〜9.3であることがより好ましく、第1剤に対して1.5〜4重量%の還元剤を含み、pH7.5〜8.5であることが最も好ましい。
中でも、ウェーブやストレートの形成力および毛髪の損傷防止の観点から、第1剤が、還元剤としてシステアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤1とチオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システインおよびシステインの塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤2とを、還元剤1:還元剤2=1:0.03〜1:1の重量比で、かつ還元剤1および2の総量を第1剤に対して1.5〜7重量%の量で含み、pH7.0〜9.3、より好ましくはpH7.5〜8.5であることがさらに好ましい。還元剤2としてチオグリコール酸およびチオグリコール酸の塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いるとウェーブやストレート形成力の点で好ましく、還元剤2としてシステインおよびシステインの塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いると、毛髪の損傷防止の点で好ましい。ウェーブやストレートの形成力および毛髪の損傷防止を両立させる観点からは、第1剤が、還元剤1と還元剤2としてチオグリコール酸およびチオグリコール酸の塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種とを、還元剤1:還元剤2=1:0.03〜1:0.6の重量比で、かつ還元剤1および2の総量を第1剤に対して1.5〜4重量%の量で含み、pH7.0〜9.3、より好ましくはpH7.5〜8.5であることが特に好ましく、また、第1剤が、還元剤1と還元剤2としてシステイン、システインの塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種とを、還元剤1:還元剤2=1:0.03〜1:0.7の重量比で、かつ還元剤1および2の総量を第1剤に対して1.5〜4重量%の量で含み、pH7.0〜9.3、より好ましくはpH7.5〜8.5であることが特に好ましい。
第1剤に用いられるアルカリ剤としては、特に制限されないが、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、アルギニン等が挙げられる。
第1剤には、上記成分の他に、添加剤および溶剤を含んでいてもよい。
添加剤としては、たとえばコラーゲンやケラチンなどの加水分解物およびその誘導体、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸誘導体、セラミドおよびその類似物質、植物抽出液などの毛髪保護剤;
カチオン化セルロース、カチオン化グァガム、カチオン化樹脂、天然水溶性高分子類などのコンディショニング剤;
炭酸アルキレン、パラフィン、流動パラフィン、ミツロウ、スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、エステル油、トリグリセリド、ワセリン、ラノリンなどの油剤;
グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトールなどの保湿剤;
カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン性界面活性剤などの界面活性剤;
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコンオイルなどのシリコン誘導体;
エデト酸四ナトリウム四水塩、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウムおよびこれらの金属塩などの金属封鎖剤;
カルボキシエチルセルロース、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、エチレン/アクリル酸共重合体などの増粘剤、オイルゲル化剤あるいはオイル増粘剤などの増粘剤;
アスコルビン酸、エリソルビン酸、エデト酸塩、エチドロン酸塩、フェナセチン、サリチル酸などの安定化剤;
パラベン、安息香酸ナトリウムなどの防腐剤;
サトウキビエキス、チャエキス等植物抽出液、カテキン、タンニン、シクロデキストリン、酵素などの消臭剤;
養毛剤、紫外線吸収剤、色素、パール剤、香料などが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム(5E.O.)、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム(2E.O.)、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩;脂肪酸アミドアミン塩;アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩;ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩;ピリジウム塩;イミダゾリニウム塩などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのPOEアルキル/アルキルアリルエーテル硫酸塩;スルホコハク酸塩;N−アシルスルホン酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;N−アシルアミノ酸塩;POEアルキルエーテルリン酸およびその塩などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのベタイン型;2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウムなどのイミダゾリン型;アミノ酸型などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、POEアルキルエーテル類;POEポリオキシプロピレンアルキルエーテル類;多価アルコール脂肪酸エステル類;グリセリン脂肪酸エステル類;ポリグリセリン脂肪酸エステル類;セスキオレイン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル類;POEグリセリン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類;POEソルビット脂肪酸エステル類;ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類;アルキルアルカノールアミド類;POE硬化ヒマシ油;ピログルタミン酸イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油;POEエチレンラノリン;POEコレステロール;POEフィトステロール;POEコレスタノール;POEフィトスタノールなどが挙げられる。
溶剤としては、通常、水が用いられ、水としては、イオン交換水、蒸留水、精製水などの精製工程を経たものが好ましい。
第1剤は、上述した成分を、公知の方法で適宜、攪拌、混合、加熱、冷却、溶解、分散(乳化)等することによって製造できる。第1剤の剤型は特に制限されないが、たとえば、液状、ローション状、クリーム状、エアゾールなどの剤型が挙げられる。
第1剤の毛髪への塗布量は、処理する毛髪に対して通常0.5〜2.5倍である。
第1剤は、毛髪の箇所毎に異なる種類のものを使い分けてもよい。
(II)上記第1剤を塗布された毛髪にストレートデザインを形成する工程
本明細書において毛髪にストレートデザインを形成するとは、毛髪を直線状の形状にすることをいい、主に毛髪の内部構造の歪みを修正する目的として行われるものである。
工程(I)の後、毛髪にストレートデザインを形成する操作としては、たとえば非加熱で毛髪をブラシ等で直線的に整える操作を行った後、通常5〜20分、室温常湿下に毛髪を放置することが挙げられる。
上記操作後毛髪を水洗してから、毛髪を加熱しながら、より確実に毛髪にストレートデザインを形成することも好ましい。毛髪に加熱しながらストレートデザインを形成する操作としては、ドライヤーを用いて加熱しながら毛髪に直線的にテンションを与える操作、またはドライヤーを用いて毛髪の水分の8割程度を乾燥させた後、ヘアアイロンを用いて加熱しながら毛髪に直線的にテンションを与える操作が挙げられる。
上記ヘアアイロンの温度は、ストレートの伸びと毛髪の損傷抑制を両立する観点から、60〜220℃が好ましく、120〜180℃がより好ましい。
(III)水ならびに/または還元性および酸化性を有さない水性組成物を用いて、上記ストレートデザインの形成された毛髪の少なくとも一部を湿潤させる工程
上記工程(II)において、非加熱で毛髪にストレートデザインを形成した場合は、工程(II)の後、毛髪を水洗し、毛髪から第1剤を洗い流す。または、毛髪を水洗し、毛髪から第1剤を洗い流し、その後に少なくとも毛髪のウェーブをつけたい箇所に還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布する。
上記工程(II)が、毛髪を加熱しながらストレートデザインを形成する操作を含む場合は、工程(II)の後、少なくとも毛髪のウェーブをつけたい箇所に水ならびに/または還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布する。
このようにして、毛髪を水洗する、または毛髪に水を塗布する、または毛髪に還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布する、または毛髪を水洗してから毛髪に還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布する、または毛髪に水を塗布してかつ還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布することにより、毛髪を湿潤させる。
水としては、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水などを制限なく使用することができる。
還元性および酸化性を有さない水性組成物とは、上記第1剤および後述の第2剤に該当しない水性組成物を意味する。
本発明に使用する上記水性組成物としては、水中に保湿剤、油分、シリコーン、ポリマーおよびCMC脂質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する組成物が挙げられる。保湿剤の例としては、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールが挙げられ、油分の例としては、たとえば、乳酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸イソステアリル、イソオクタン酸セチル、オレイン酸オクチルドデシル、2−エチルヘキサン酸ヘキシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、コハク酸ジオクチル、イソステアリン酸フィトステリル、イソノナン酸イソノニル等のエステル;シア脂、小麦胚芽油、コメヌカ油、マカデミアナッツ油、メドウホーム油、卵黄油等の油脂;キャンデリラロウ、マイクロクリスタリンワックス、ホホバ油、ミツロウ、カルナウバロウ、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、セレシン、パラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン等の炭化水素が挙げられ、シリコーンの例としては、たとえば、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アモジメチコン)、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アミノプロピルジメチコン)などのアミノ変性シリコーン、その他、ジメチコン、シクロメチコン、低粘度ジメチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状ジメチルシロキサン(デカメチルシクロペンタシロキサン)、メチルフェニルポリシロキサン、シリコーンゴム、カチオン変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等が挙げられ、ポリマーの例としては、たとえば、カチオン化ポリマー、特にカチオン化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースなど)、カチオン化グアーガム(グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなど)、カチオン化デンプン、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等が挙げられ、CMC脂質の例としては、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、イソアルキル(C10-40)アミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、コレステロール、セラミドおよびその類似物質が挙げられる。これらの中でも、保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコールが好ましく、油分としては、乳酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピルが好ましく、シリコーンとしては、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、高重合メチルポリシロキサンが好ましく、ポリマーとしては、カチオン化ポリマー、特に塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドが好ましく、CMC脂質としては、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、イソアルキル(C10-40)アミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェートが好ましい。
上記保湿剤、油分、シリコーン、ポリマーおよびCMC脂質からなる群より選ばれる少なくとも1種は、毛髪処理後の毛髪の手触りや艶の観点から、保湿剤は、水性組成物全体に対して、0.01〜10重量%含まれることが好ましく、油分は、水性組成物全体に対して、0.01〜10重量%含まれることが好ましく、シリコーンは、水性組成物全体に対して、0.01〜5重量%含まれることが好ましく、ポリマーは、水性組成物全体に対して、0.01〜5重量%含まれることが好ましく、CMC脂質は、水性組成物全体に対して、0.01〜3重量%含まれることが好ましい。
上記水性組成物を毛髪に塗布すると、毛髪処理後の毛髪の艶や手触りが良好であり、さらにはCMC脂質を用いた場合は、ウェーブの持続性も向上させる。
水性組成物は、上記成分の他に、添加剤を含有していてもよい。
添加剤としては、たとえば塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の両性界面活性剤、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等の高分子増粘剤、高級アルコール、高級脂肪酸、クエン酸等の有機酸及びその塩、殺菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、香料、エタノール等の溶剤、微粒子粉末、エアゾール噴射剤等が挙げられる。
水性組成物に用いられる水としては、水道水、蒸留水、イオン交換水、天然水などを制限なく使用することができる。
水性組成物は、上述した成分を、公知の方法で適宜、攪拌、混合、加熱、冷却、溶解、分散(乳化)等することによって製造できる。水性組成物の剤型は特に制限されないが、たとえば、液状、ローション状、クリーム状、エアゾールなどの剤型が挙げられる。
水または上記水性組成物の毛髪への塗布量は、処理する毛髪に対して通常0.5〜2.5倍である。
毛髪を水洗する、ならびに/または毛髪に水もしくは還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布することにより毛髪を湿潤させることによる効果は、以下のように考えられる。毛髪のケラチンタンパク質の側鎖結合としては、ジスルフィド結合、イオン結合および水素結合がある。第1剤を毛髪に塗布して水洗後に、毛髪をドライヤー、ヘアアイロン等で加熱処理すると、毛髪の水分を蒸発させ、毛髪を乾燥させる。その結果、上記側鎖結合の中で、水素結合はかなりの割合で再結合した状態になると考えられ、この再結合した水素結合が、ストレートデザイン後に毛髪をウェーブ処理することの妨げとなっていたと考えられる。よって、毛髪にストレートデザインを形成した後に、毛髪を水洗するまたは毛髪に水または水性組成物を補うことは、上記水素結合を再び切断することになるため、毛髪にウェーブ形成をすることを可能としたのではないかと考えられる。なお、ジスルフィド結合は、ヘアアイロン等の加熱処理によっても、ウェーブ形成の妨げとなる程度に至るまで再結合していないと考えられる。
さらには、水性組成物に含まれるCMC脂質は、毛髪から失われてしまっているCMC脂質を補充する役割を果たすと考えられる。毛髪本来のCMCの代わりに水性組成物に含まれるCMC脂質が毛髪に補充されることにより毛髪の手触りや艶が向上するとともに、毛髪を加熱すると、コルテックスが柔軟に動くことが可能となるため毛髪にウェーブ形成をすることが容易になり、毛髪の損傷を防止できると考えられる。
(IV)上記湿潤した毛髪の少なくとも一部にウェーブデザインを形成する工程
本明細書において、ウェーブデザインとは、くっきりとしたウェーブから単に毛先に動きをもたせたデザインまで含む。
工程(III)の後、湿潤した毛髪の少なくとも一部にウェーブデザインを形成する。
ウェーブデザインを形成する操作としては、ロッドに毛髪を巻く操作が挙げられる。ロッドは通電可能な態様である必要はなく、通常のパーマネントウェーブ処理に用いられるさまざまな径のものを用いることができる。
ロッドに毛髪を巻く操作を行った後、毛髪を温度40〜60℃、かつ湿度70〜100%に1〜15分間放置することが好ましく、温度40〜60℃、湿度70〜100%に3〜15分間放置することがより好ましい。このような条件におくことで、毛髪のケラチンタンパク質の側鎖結合の水素結合の再結合が進行しにくく、また、コルテックスも柔軟性を保つことができると考えられる。
(V)酸化剤を含有する第2剤を、上記毛髪の第1剤を塗布した部分に塗布する工程
工程(IV)の後、毛髪の中でストレートデザインのみが形成された箇所、およびウェーブデザインが形成された箇所のいずれにも第2剤を塗布する。すなわち、毛髪の中で工程(I)において第1剤を塗布された箇所には、第2剤を塗布する。
本工程により毛髪のケラチンタンパク質の側鎖結合のジスルフィド結合の再結合を確実なものとすることができ、形成されたデザインを保持することが可能となる。
第2剤に含まれる酸化剤としては、通常のパーマネントウェーブ処理またはカーリング処理に用いることができる酸化剤を制限なく挙げることができるが、過酸化水素、臭素酸塩などが挙げられる。
第2剤は、上記酸化剤の他に、添加剤および溶剤を含んでいてもよい。
第2剤の毛髪への塗布量は、処理する毛髪に対して通常0.5〜2.5倍である。
第2剤は、毛髪のストレートデザインの形成された箇所とウェーブデザインが形成された箇所とで異なる第2剤を使い分ける等、2種以上を用いてもよい。
第2剤を毛髪に塗布後、通常、毛髪を室温常湿下に5〜15分放置し、その後、水洗し、乾燥する。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例の毛髪処理は、以下のように行った。
[実施例1〜39の毛髪処理]
約20cmの縮毛が強く化学処理履歴のない同一人物の毛約1gを60℃の湯95gに35%過酸化水素水を3.3gおよび28%アンモニア水1.7gを入れた溶液に10分浸した後、水洗して乾燥してから、そろえて毛束を作った(この毛束を「施術前の毛髪」という)。その毛束に対して第1剤を1g塗布してヘアブラシで毛髪を直線的に整える操作を行った後、室温で15分放置してから、毛束を十分水洗し、ドライヤーで8割程度乾燥させた。次いで、160 ℃に設定したストレート用ヘアアイロン(製品名B2y (株)TOM社製)で毛束を挟み、ヘアアイロンを毛束の根本から毛先に向け5秒間で移動させる操作を3 回行うことにより毛髪にストレートデザインを形成した。その後、得られた毛束のウェーブデザインを形成したい部分約10cmに水を塗布した後、毛束をロッド(製品名 ニューエバーロッドY型 Y-3号(中央径17mm) (株)エバーメイト製)に巻きつけ、10分間、室温常湿の条件で放置した。放置後直ちに毛束のロッドを巻いた部分に表2に記載の第2剤を1ml、その他の部分に表3に記載の第2剤を1g塗布して室温で15分放置した後、毛束を十分水洗してから、ドライヤーで十分乾燥を行い、毛髪処理後の試料とした。
参考例1の毛髪処理]
ストレート用ヘアアイロンを用いた操作を行う代わりに、ヘアブラシで毛髪を直線的に整える操作を行った後、室温で15分放置してから、毛束を水洗して、ドライヤーを用いて加熱しながら毛髪に直線的にテンションを与えた以外は、実施例20と同様の第1剤を用いて実施例20と同様の施術を行い、施術後の試料とした。
[実施例41〜50の毛髪処理]
毛束のウェーブデザインを形成したい部分約10cmに、水の代わりに表10に記載の水性組成物を塗布した以外は、実施例20と同様の第1剤を用いて実施例20と同様の施術を行い、施術後の試料とした。
[実施例51〜56の毛髪処理]
毛束をロッドに巻き付けた後、10分間、室温常湿に放置する代わりに、表11に記載の条件で10分間放置した以外は、実施例20と同様の第1剤を用いて実施例20と同様の施術を行い、施術後の試料とした。
[比較例A−1〜A−21の毛髪処理]
毛束に実施例1と同様にしてストレートデザインを形成した後、ウェーブデザインを形成したい部分約10cmに、再び第1剤を塗布し室温で10分間放置後、毛束を十分水洗してから毛髪の水分を軽く拭き取った。次に毛束の第1剤を再塗布した箇所に通電により加熱可能なロッド(製品名 ODIS用ロッド18mm (株)大広製作所製)に巻き付け、通電してロッドを加熱し、110℃で10分間放置した。放置後直ちに毛束のロッドを巻いた部分に表2に記載の第2剤を1ml、その他の部分に表3に記載の第2剤を1g塗布して室温で15分放置した後、毛束を十分水洗してから、ドライヤーで十分乾燥を行い、毛髪処理後の試料とした。
[比較例B−1〜B−21の毛髪処理]
毛束に実施例1と同様にしてストレートデザインを形成した後、ウェーブデザインを形成したい部分約10cmに、再び第1剤を塗布し室温で10分間放置後、毛束を十分水洗してからドライヤーで8割程度乾燥させた。次に毛束の第1剤を再塗布した箇所を160 ℃に設定したカール用ヘアアイロン(製品名 DH-CERAMIC16(直径16mm) (株)トリコ インダストリーズ製)のロッド部に巻き付けて5秒間加熱処理した。処理後直ちに毛束のロッドを巻いた部分に表2に記載の第2剤を1ml、その他の部分に表3に記載の第2剤を1g塗布して室温で15分放置した後、毛束を十分水洗してから、ドライヤーで十分乾燥を行い、毛髪処理後の試料とした。
[比較例C−1〜C−21の毛髪処理]
毛束に実施例1と同様にしてストレートデザインを形成した後、ウェーブデザインを形成したい部分約10cmに、再び第1剤を塗布し、毛束の第1剤を再塗布した箇所をロッドに巻きつけて室温で10分間放置した。その後毛束を十分水洗し、毛髪の水分を軽く拭き取った後、直ちに毛束のロッドを巻いた部分に表2に記載の第2剤を1ml、その他の部分に表3に記載の第2剤を1g塗布して室温で15分放置した後、毛束を十分水洗してから、ドライヤーで十分乾燥を行い、毛髪処理後の試料とした。
実施例および比較例において第1剤は以下のものを用いた。
Figure 0005868066
実施例および比較例において第2剤は以下のものを用いた。
表2に記載の第2剤は、毛髪のロッドに巻いている部分に塗布した。表3に記載の第2剤は、毛髪のロッドを巻いていない部分に塗布した。
Figure 0005868066
Figure 0005868066
評価には処理した毛髪を用い、専門テスター(美容師)により各評価項目につき、以下の基準に基づいて評価を行った。
1.ウェーブ形成力
試料の毛髪を目視観察することにより、ウェーブのかかり具合を下記の基準で評価した。
◎◎◎:ウェーブが非常によくかかっている
◎◎:ウェーブがよくかかっている
◎:ウェーブがかかっている
○:ウェーブが少しかかっている
△:ウェーブがほとんどかかっていない
×:ウェーブがかかっていない
2.ウェーブの持続性
試料の毛髪を、シャンプ−およびトリ−トメントを1日3回、5日で計15回繰り返した後、タオルドライし、さらに吊るして自然乾燥した(上記一連の処理を、以下洗浄処理ともいう)。上記処理後の毛髪を目視観察し、洗浄処理していない試料と目視で比較し、ウェーブの持続性を下記の基準で評価した。
◎◎◎:ウェーブの持続性が非常に良い
◎◎:ウェーブの持続性がより良い
◎:ウェーブの持続性が良い
○:ウェーブの持続性が少し悪いが、ウェーブは残っている
△:ウェーブの持続性が悪い
×:ウェーブの持続性が非常に悪く、ウェーブは残っていない
3.毛髪のダメージ
試料の毛束を、走査型電子顕微鏡(機種名 JSM-6390LA 日本電子(株)製)を用いて、毛髪のキューティクルの浮き上がり方を観察し、損傷度を評価した。具体的には、ウェーブ処理した部分に結び目ができるように毛束を結び、この結び目を一定の条件で引っ張ったときの結び目曲面におけるキューティクルの浮き上がり具合を走査型顕微鏡で観察し、以下の基準により評価した。
◎◎◎:非常に毛髪の損傷が少ない(毛髪のキューティクルが浮き上がっていない)
◎◎:毛髪の損傷がかなり少ない(毛髪のキューティクルがほとんど浮き上がっていない)
◎:毛髪の損傷がより少ない(毛髪のキューティクルがわずかに浮き上がっている)
○:毛髪の損傷が少ない(毛髪のキューティクルの最外層が一部浮き上がっている)
△:毛髪の損傷がややある(毛髪のキューティクルの最外層が全体的に浮き上がっている)
×:毛髪に非常に損傷がある(毛髪のキューティクルのほとんどが浮き上がっている)
4.毛髪の手触り
触感による試料の毛髪の手触り(滑らかさ)を、施術前の毛髪の手触りと比較し、以下の基準で評価した。
◎◎◎:施術前よりも毛髪の手触りが良い
◎◎:施術前と変わらず毛髪の手触りが良い
◎:施術前とあまり変わらず毛髪の手触りが良い
○:施術前よりは劣るが、毛髪の手触りが良い
△:毛髪の手触りが悪い
×:毛髪にごわつき、ちりつきがあり、毛髪の手触りが非常に悪い
5.毛髪の艶
目視観察により、試料の毛髪の艶を、施術前の毛髪の艶と比較し、以下の基準で評価した。
◎◎◎:毛髪に施術前よりも艶がある
◎◎:毛髪に施術前と変わらず艶がある
◎:毛髪に施術前とあまり変わらず艶がある
○:毛髪に施術前よりは劣るが、艶がある
△:毛髪に艶があまりない
×:毛髪に艶がなく、ぱさつき、ちりつきがある
6.ストレートの伸び
試料の毛髪のウェーブデザインが形成されていない部分を目視観察することにより、毛髪にストレートデザイン形成後のくせの伸びを以下の基準で評価した。
◎◎◎:非常にしっかりとくせが伸びている
◎◎:しっかりとくせが伸びている
◎:くせが伸びている
○:くせが少し伸びていないがストレートデザイン形成の点からは許容範囲である
△:ほとんどくせが伸びていない
×:くせが伸びていない
7.ストレートの持続性
試料の毛髪を、シャンプ−およびトリ−トメントを1日3回、5日で計15回繰り返した後、タオルドライし、さらに吊るして自然乾燥した(上記一連の処理を、以下洗浄処理ともいう)。上記洗浄処理した試料のウェーブデザインが形成されていない部分のくせの伸びを、洗浄処理していない試料のウェーブデザインが形成されていない部分のくせの伸びと目視で比較した。
◎◎◎:毛髪のくせの伸びが洗浄処理前と全く変わらない
◎◎:毛髪のくせの伸びが洗浄処理前とあまり変わらない
◎:毛髪のくせの伸びが洗浄処理前に比べわずかに戻っているが、ストレートデザイン形成の点からは、許容範囲である
○:毛髪のくせが洗浄処理前に比べ多少戻っているが、ストレートデザイン形成の点からは、許容範囲である
△:毛髪のくせが洗浄処理前に比べほとんど戻っている
×:毛髪のくせが戻っている
Figure 0005868066
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Claims (11)

  1. (I)還元剤およびアルカリ剤を含有する第1剤を毛髪に塗布する工程と、
    (II)上記第1剤を塗布された毛髪に、120〜180℃のストレート用ヘアアイロンを用いて、ストレートデザインを形成する工程と、
    (III)水ならびに/または還元性および酸化性を有さない水性組成物を用いて、上記ストレートデザインの形成された毛髪の少なくとも一部を湿潤させる工程と、
    (IV)上記湿潤した毛髪の少なくとも一部にウェーブデザインを形成する工程と、
    (V)酸化剤を含有する第2剤を、上記毛髪の第1剤を塗布した部分に塗布する工程とをこの順序で有することを特徴とする毛髪処理方法。
  2. 上記水性組成物が、保湿剤、油分、シリコーン、ポリマーおよびCMC脂質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理方法。
  3. 上記第1剤に含まれる還元剤が、チオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システイン、システインの塩類、システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、上記第1剤が上記還元剤を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする請求項1または2に記載の毛髪処理方法。
  4. 上記第1剤に含まれる還元剤が、システアミンおよび/またはシステアミンの塩類であり、上記第1剤が上記還元剤を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の毛髪処理方法。
  5. 上記第1剤に含まれる還元剤が、システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤1とチオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システインおよびシステインの塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤2とから成り、上記第1剤が、上記還元剤1および2を還元剤1:還元剤2=1:0.03〜1:1の重量比で、かつ上記第1剤に対して還元剤1および2の総量を1.5〜7重量%で含み、pH7.0〜9.3であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の毛髪処理方法。
  6. 上記工程(IV)において、ウェーブデザインの形成は、ロッドに巻いた毛髪を、温度40〜60℃、かつ湿度70〜100%の条件で1〜15分間放置することにより行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の毛髪処理方法。
  7. 記工程(III)が、ストレートデザインの形成された毛髪の少なくとも一部に水ならびに/または還元性および酸化性を有さない水性組成物を塗布する工程であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の毛髪処理方法。
  8. チオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システイン、システインの塩類、システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理方法に用いる第1剤。
  9. システアミンおよび/またはシステアミンの塩類を1.5〜11重量%含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理方法に用いる第1剤。
  10. システアミンおよびシステアミンの塩類からなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤1とチオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、システイン、システインの塩類とからなる群より選ばれる少なくとも1種である還元剤2とを、還元剤1:還元剤2=1:0.03〜1:1の重量比で、かつ上記第1剤に対して還元剤1および2の総量を1.5〜7重量%で含有し、pH7.0〜9.3であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理方法に用いる第1剤。
  11. 保湿剤、油分、シリコーン、ポリマーおよびCMC脂質からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理方法に用いる水性組成物。
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