JP2018158908A - 毛髪処理方法 - Google Patents
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Description
<還元剤>
第1工程において使用される第1剤に含まれる還元剤としては、パーマネントウェーブ処理、ストレートパーマ処理などの、毛髪中のシスチン結合の還元に一般的に用いられるものであればよく、例えば、チオグリコール酸、チオグリコール酸の塩類、チオ乳酸、チオ乳酸の塩類、システイン、システインの塩類、システアミンおよびシステアミンの塩類、チオグリセリン等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、第1剤は、反応調整剤を含有してもよい。この反応調整剤は、毛髪変形処理剤の過剰反応を抑制して、毛髪変形の強さを所望の強さに調整するためのものである。
また、第1剤は、金属封鎖剤を含有してもよい。金属封鎖剤を含有することにより、還元剤が微量金属成分と反応して、還元剤の力価が低下するという不都合を抑制することができるため、毛髪変形用処理剤の安定性を得ることができる。
本発明の毛髪処理方法においては、第1剤が塗布された毛髪に、ストレートデザインを形成する際の処理温度が、80℃〜110℃である点に特徴がある。
また、本発明の毛髪処理方法においては、ストレートデザインが形成された毛髪に保湿剤を含有する水性組成物を塗布する。
また、本発明の毛髪処理方法におけるカールデザインの方法としては、美容技術として一般的に用いられる方法であれば特に限定されず、例えば、発熱体を用いる方法、ロッドと呼ばれる器具を用いる方法、及び加熱可能なロッドを用いる方法等が挙げられる。このうち、簡便であり、操作時間も短く、かつ毛髪変形効果に優れるとの観点から、発熱体を用いる方法が好ましく、さらにスチームが噴射できる発熱体を用いることがより好ましい。
<酸化剤>
第5工程において使用される第2剤に含まれる酸化剤としては、パーマネントウェーブ処理、ストレートパーマ処理などに用いられるものであればよく、例えば、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウムなどの臭素酸塩、ジチオジグリコール酸ジアンモニウム、シスタミン、シスチンなどの還元剤の酸化型2量体またはその塩、過酸化水素水等が挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<溶媒>
また、本発明の第1剤、第2剤、及び水性組成物において使用される溶媒(分散媒)は特に限定されず、水が使用されるが、必要に応じて、エタノール、イソプロパノール等の有機溶媒を、人体に接触しても無害な濃度で、水に含有させてもよい。
また、本発明の第1剤、第2剤、及び水性組成物は、pH調整剤を含有してもよい。このpH調整剤は、特に限定されず、通常、毛髪化粧料に用いられるものであればよい。例えば、炭酸グアニジン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、セスキ炭酸塩、アルギニン、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、モノエタノールアミン、アンモニア、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、水酸化ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、及び、リン酸水素二アンモニウムなどが挙げられる。
本発明の第1剤は、上記pH調整剤により、pHが6〜10に設定されている。これは、pHが6未満の場合はストレート処理の効果やカールデザインの効果を得ることができない場合があり、pHが10より大きい場合は、毛髪を著しく損傷させてしまう場合があるためである。
また、本発明の第1剤、第2剤、及び水性組成物は、防腐剤を含有してもよい。防腐剤を含有することにより、毛髪変形用処理剤の安定性を得ることができる。
本発明の第1剤、第2剤、及び水性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、他のpH調整成分(例えば、クエン酸、乳酸、リン酸等)、油性成分(例えば、スフィンゴ脂質、セラミド類、コレステロール誘導体、フィトステロール誘導体、リン脂質、ラノリン、ラノリン脂肪酸誘導体、パーフルオロポリエーテル等)、植物油(例えば、オリーブ油、シア脂、マカデミアナッツ油等)、ロウ類(例えば、ホホバ種子油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ等)、炭化水素(例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン、ワセリン、イソドデカン、イソヘキサデカン等)、高級脂肪酸(例えば、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、分岐脂肪酸(C(炭素数)14−28)、ヒドロキシステアリン酸等)、アルコール類(例えば、セテアリルアルコール、セタール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、水添ナタネ油アルコール、コレステロール、シトステロール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、1,2−ヘキサンジオール等)、糖及びその誘導体類(例えば、ブドウ糖、ショ糖、D−ソルビトール、マルトース、トレハロース、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、グリセリルグルコシド等)、エステル類(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセリル、コハク酸ジエトキシエチル、乳酸セチル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル等)、シリコーン類(例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、環状ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ジメチコノール、PCAジメチコン等)、アミノ酸及びその誘導体類(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、セリン、メチオニン、トリメチルグリシン、ポリアスパラギン酸ナトリウム、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム、N−ラウロイル−L−リジン等)、PPT及びタンパク類(例えば、加水分解シルク、加水分解コムギ、加水分解ダイズ、加水分解コラーゲン、加水分解ケラチン、シリル化加水分解シルク、シリル化加水分解コムギ、カチオン化加水分解シルク、カチオン化加水分解コラーゲン、ケラチン等)、天然高分子類(例えば、アルギン酸塩、マンナン、アラビアゴム、タマリンドガム、キトサン、カラギーナン、ムチン、セラック、ヒアルロン酸塩、カチオン化ヒアルロン酸、キサンタンガム、デキストリン、ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化セルロース、グァーガム、カチオン化グァーガム、ハチミツ等)、合成高分子(例えば、アニオン性高分子、カチオン性高分子、非イオン性高分子、両性高分子、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル等)、アニオン性界面活性剤(例えば、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルグルタミン酸、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、リン酸ジセチル等)、他のカチオン性界面活性剤(例えば、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩等)、両性界面活性剤(例えば、グリシン型両性界面活性剤、アミノプロピオン酸型両性界面活性剤、アミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤等)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグルコシド、新油型モノステアリン酸グリセリル等)、染料(例えば、タール色素、天然色素等)、植物エキス類(例えば、カミツレエキス、コンフリーエキス、セージエキス、ローズマリーエキス、カキタンニン、チャ乾留液、銅クロロフィリンナトリウム等)、ビタミン類(例えば、L−アスコルビン酸、DL−α−トコフェロール、D−パンテノール、天然ビタミンE等)、紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸、サリチル酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、フェルラ酸等)、上記した以外の防腐剤(例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラベン、フェノキシエタノール等)、酸化防止剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン等)、上記した以外の金属封鎖剤(例えば、エデト酸塩、ポリリン酸ナトリウム、フィチン酸等)、その他無機化合物(例えば、酸化チタン、銀、白金、塩化鉄、酸化鉄、臭素酸ナトリウム、過酸化水素等)、その他有機化合物(例えば、尿素、ヒドロキシエチル尿素、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グルコン酸銅等)、溶剤(例えば、ベンジルアルコール等)、噴射剤(例えば、LPG(液化石油ガス)、DME(ジメチルエーテル)、窒素ガス、炭酸ガス等)、香料等の公知の化粧品各成分を配合することができる。
<毛髪変形用処理剤の製造>
水(イオン交換水)と各原料を配合して、表1〜表4に示す組成(質量%)を有する実施例1〜17及び比較例1〜6の毛髪変形用処理剤を製造した。
水(イオン交換水)と各原料を配合して、表5に示す組成(質量%)を有する第1剤を製造した。
水(イオン交換水)と各原料を配合して、表6に示す組成(質量%)を有する第2剤を製造した。
長さ30cmのくせ毛の毛髪からなる毛束(5g)を用い、化学的処理として市販のヘアカラーを用いて、2回の染色処理を行い、さらに市販のパーマ液で、パーマネントウェーブ処理を行った。その後、処理を行った毛髪を、50℃に保ったポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5質量%)に一晩浸漬させ、十分に水洗したものをサンプル毛髪とした。
次に、準備した毛髪に対して、下記(A)〜(K)の処理を行った。
(A)まず、準備した毛髪の毛束を水で濡らした。
(B)次に、還元剤を含有する第1剤を塗布し、還元処理を行った。
(C)次に、第1剤による還元処理を行った毛髪を、食品用ラップフィルムに包み、10分間、室温で放置した。
(D)次に、室温放置後の毛髪を水洗いした。
(E)次に、水洗いした毛髪をドライヤーで乾燥させた。
(F)次に、乾燥させた毛髪に対し、実施例1〜14及び比較例1〜6の各温度に設定したストレート用ヘアアイロン(タカラベルモント(株)製、製品名:プライア SSストレートアイロン)で毛髪を挟み、根元から毛先方向に対して5秒間かけて移動させる動作を2回繰り返した。
(G)次に、実施例1〜14及び比較例1〜6の水性組成物を塗布した。
(H)次に、温度を160℃に設定した熱アイロン(タカラベルモント(株)製、製品名:ルフォール ナノアイロン)で毛髪を挟み、毛先から3回転巻き、水性組成物が塗布された毛髪にスチームを噴霧しながら、そのまま5秒間放置し、カールを形成した。
(I)カールを形成した毛髪に、酸化剤を含有する第2剤を塗布し、酸化処理を行った。
(J)次に、第2剤による酸化処理を行った毛髪を、10分間、室温で放置した。
(K)そして、室温放置した毛髪を水洗いした。
準備した毛髪に対し、上記(A)〜(F)の処理を行った後、実施例15の水性組成物を塗布した。次に、温度を160℃に設定した熱アイロン(タカラベルモント(株)製、製品名:ルフォール ナノアイロン)で毛髪を挟み、毛先から3回転巻き、水性組成物が塗布された毛髪にスチームを噴霧しないで、そのまま5秒間放置し、カールを形成した。その後、上記(I)〜(K)の処理を行った。
準備した毛髪に対し、上記(A)〜(F)の処理を行った後、実施例16の水性組成物を塗布した。次に、パーマネントウェーブ処理用ロッド(安元化成(株)製、製品名:ニューエバーロッドF型フィットタイプF−20)に毛髪を3回転巻きつけ、10分間室温放置し、カールを形成した。その後、上記(I)〜(K)の処理を行った。
準備した毛髪に対し、上記(A)〜(F)の処理を行った後、実施例17の水性組成物を塗布した。次に、通電加熱用ロッド((株)大広製作所製、製品名:ODIS用ロッド20mm)に毛髪を3回転巻きつけ、100℃の設定で10分間放置し、カールを形成した。その後、上記(I)〜(K)の処理を行った。
次に、上記(A)〜(K)の処理を行った毛髪に対して、上記(F)の処理におけるストレート用ヘアアイロンの各設定温度、及び(H)工程におけるカール形成方法が、毛髪処理の仕上がり感に及ぼす効果について、官能評価を行った。
毛髪処理の最終水洗直後の毛髪が濡れている状態で、カール形状の強さを比較し、下記評価基準に従って評価した。
ウェーブ効率が非常に高く、非常にしっかりとカール形成されている:◎
ウェーブ効率が高く、しっかりとカール形成されている:○
ウェーブ効率が低く、ゆるやかにカール形成されている:△
ウェーブ効率が非常に低く、非常にゆるやかにカール形成されている。:×
毛髪処理の最終水洗後に乾燥させた毛束をほぐした時のくせの無さを、毛髪処理前の状態と比較し、下記評価基準に従って評価した。
くせがほとんど無い:◎
くせがやや残っている:○
くせが残っている:△
くせが全くとれていない:×
毛髪処理の最終水洗後に乾燥させた毛束をほぐした時の跳ね返り感を、下記評価基準に従って評価した。
跳ね返りが非常に強く、非常に弾力がある:◎
跳ね返りが強く、弾力がある:○
跳ね返りがやや弱く、弾力がやや少ない:△
跳ね返りがほとんどなく、ほとんど弾力がない:×
毛髪処理から2週間程度経過した場合と同程度の状態にするために、毛髪処理の最終水洗後に乾燥させた毛髪を、60℃の温水に20分間浸漬し、時間経過処理を行った。
また、毛髪処理の最終水洗直後の毛髪が濡れている状態におけるカール形状(処理直後のウェット時)と、上記時間経過処理後の濡れている状態におけるカール形状(時間経過処理後のウェット時)を比較し、下記評価基準に従って評価した。
毛髪処理直後と時間経過後の差がほとんどなく、持続性が非常に高い:◎
毛髪処理直後と時間経過後の差がややあるが、持続性が高い:○
毛髪処理直後と時間経過後の差があり、持続性が低い:△
毛髪処理直後と時間経過後の差がかなりあり、持続性が非常に低い:×
毛髪処理の最終水洗後に乾燥させた毛束をほぐした時の手触りのやわらかさを、下記評価基準に従って評価した。
非常にやわらかい:◎
やわらかい:○
硬さがややある:△
硬さがある:×
毛髪処理の最終水洗後に乾燥させた毛束をほぐした時の指通り(すべり感)を、下記評価基準に従って評価した。
すべりが非常によい:◎
すべりがよい:○
すべりがやや悪い:△
すべりが悪い:×
毛髪処理の最終水洗後に乾燥させた毛束をほぐした後、ツヤの有無を下記評価基準に従って評価した。
ツヤが非常にある:◎
ツヤがある:○
ツヤがややない:△
ツヤがない:×
毛髪処理の最終水洗後に乾燥させた毛束をほぐした後のしっとり感(保湿性)の有無を、下記評価基準に従って評価した。
非常にしっとり感を感じる:◎
しっとり感を感じる:○
ややパサつきを感じる:△
パサつきを感じる:×
Claims (6)
- 還元剤を含有する第1剤を毛髪に塗布する第1工程と、
前記第1剤が塗布された毛髪に、80℃〜110℃の処理温度でストレートデザインを形成する第2工程と、
前記ストレートデザインが形成された毛髪に水性組成物を塗布する第3工程と、
前記水性組成物が塗布された毛髪にカールデザインを形成する第4工程と、
前記毛髪の第1剤を塗布した部分に、酸化剤を含有する第2剤を塗布する第5工程と
を少なくとも備えることを特徴とする毛髪処理方法。 - 前記第2工程における処理温度が90〜105℃であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理方法。
- 前記水溶性組成物が、保湿剤を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の毛髪処理方法。
- 前記保湿剤が、PPG−2アルギニンであることを特徴とする請求項3に記載の毛髪処理方法。
- 前記水溶性組成物が、シリル化ケラチンPPT及びエルカラクトンの少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の毛髪処理方法。
- 前記第4工程において、前記水性組成物が塗布された毛髪にスチームを噴霧しながら、120℃以上の処理温度でカールデザインを形成することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
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JP2014031356A (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-20 | Sanei Kagaku Kk | カールヘア用毛髪仕上げ剤 |
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