JP2006242760A - 内燃機関の運転状態表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転者の意思に応じて望ましい表示動作を行なう内燃機関の運転状態表示装置を提供する。
【解決手段】 所定量以上の操作量が入力されるなど所定のアクセルペダル操作が行なわれると(ステップS10でYES)、応答性制御部88は、そのアクセルペダル操作をトリガーにタコメータの表示応答性を上昇させる。また、シフト操作装置46によってマニュアル変速モード時に変速操作が行なわれたとき(ステップS40でYES)、または変速レンジが変更されたとき(ステップS60でYES)、応答性制御部88は、シフト操作装置46による変速操作をトリガーにタコメータの表示応答性を上昇させる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、内燃機関の運転状態表示装置に関し、特に、内燃機関が搭載される車両の運転者が内燃機関の運転状態を認識するための運転状態表示装置に関する。
特開平11−14647号公報(特許文献1)は、車両の走行状態に応じて表示の応答性を変化させる移動体用メータ装置を開示する。この移動体用メータ装置は、車両のエンジン回転数や走行速度などの物理量を表示する。そして、この移動体用メータ装置では、車両の走行速度が遅い場合には高い応答性にて、逆に車両の走行速度が速い場合には低い応答性にて、物理量の表示の更新が行なわれる。
この移動体用メータ装置によれば、停車時や低速走行時における望ましい表示動作と高速走行時における望ましい表示動作とを両立させることができる(特許文献1参照)。
特開平11−14647号公報
しかしながら、特開平11−14647号公報に開示された移動体用メータ装置では、以下に説明するように、運転者に違和感を与えるおそれがある。すなわち、上記の移動体用メータ装置では、たとえば、高速走行時に運転者が加速操作(アクセルペダルの踏込み)を行なった場合、高速走行時は表示の応答性が低く設定されているので、運転者が視覚を通じて認識するエンジン回転数の上昇と視覚以外で体感するエンジン音の変化あるいは加速感との間にずれが生じ、運転者に違和感を生じさせるおそれがある。
また、変速比または変速範囲を運転者が手動で選択可能な自動変速機を搭載した車両において、運転者による手動操作が行なわれる場合、運転者は加速感やエンジン音のみならず視覚情報も含めてダイレクト感を求めていることが多い。このような場合、上記の移動体用メータ装置のように単に走行速度に応じて表示の応答性を変化させるだけでは、視覚を通じた所望のダイレクト感を運転者に与えることはできない。
このように、上記の移動体用メータ装置では、運転者の意思(加速操作や自動変速機における手動変速操作)に応じた望ましい表示を行なうことはできない。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、運転者の意思に応じて望ましい表示動作を行なう内燃機関の運転状態表示装置を提供することである。
この発明によれば、内燃機関の運転状態表示装置は、車両に搭載された内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、車両の運転者に運転状態を表示する表示手段と、運転状態検出手段によって検出された検出値を受け、検出値に基づいて表示手段による表示を制御する表示制御手段と、内燃機関の出力を制御する出力操作手段を用いて運転者により所定の出力操作が行なわれたとき、表示手段による表示の応答性の上昇を表示制御手段に指示する応答性制御手段とを備える。
好ましくは、出力操作手段は、アクセルペダルを含み、応答性制御手段は、アクセルペダルが非操作状態から操作されたとき、応答性の上昇を表示制御手段に指示する。
また、好ましくは、出力操作手段は、アクセルペダルを含み、応答性制御手段は、アクセルペダルの操作量が所定量を超えたとき、応答性の上昇を表示制御手段に指示する。
また、好ましくは、出力操作手段は、アクセルペダルを含み、応答性制御手段は、アクセルペダルの操作速度が所定値を超えたとき、応答性の上昇を表示制御手段に指示する。
この発明による内燃機関の運転状態表示装置においては、出力操作手段を用いて運転者により所定の機関出力操作が行なわれると、表示手段による表示の応答性が上がる。これにより、運転者が視覚を通じて認識する内燃機関の運転状態と視覚以外で直接的に体感する内燃機関の動作音や車両の加速感などとのずれが抑制される。
したがって、この発明による内燃機関の運転状態表示装置によれば、出力操作手段を用いて運転者により所定の機関出力操作が行なわれたとき、高応答な運転状態表示を求める運転者の意思に応じた望ましい表示動作を実現することができる。その結果、車両の加速時に運転者に違和感を与えることがない。
好ましくは、応答性制御手段は、出力操作手段が非操作状態となってから所定時間経過後、応答性の復帰を表示制御手段に指示する。
この内燃機関の運転状態表示装置においては、出力操作手段が非操作状態となってから所定時間経過すると、上昇させていた表示の応答性がもとの応答性(基準応答性)に復帰する。
したがって、この内燃機関の運転状態表示装置によれば、出力操作手段を用いて運転者により所定の機関出力操作が行なわれていないときは、安定性重視の表示を行なうことができる。すなわち、ノイズの影響を受けない安定した運転状態表示を実現できる。
また、この発明によれば、内燃機関の運転状態表示装置は、自動変速機に連結される内燃機関の運転状態表示装置であって、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、車両の運転者に運転状態を表示する表示手段と、運転状態検出手段によって検出された検出値を受け、検出値に基づいて表示手段による表示を制御する表示制御手段と、自動変速機の変速比または変速範囲を運転者が手動で変更するための手動操作手段が操作されたとき、表示手段による表示の応答性の上昇を表示制御手段に指示する応答性制御手段とを備える。
好ましくは、自動変速機は、変速機の変速比を運転者が手動で変更可能な手動変速モードを有し、応答性制御手段は、手動変速モードが選択され、かつ、運転者によって手動操作手段を用いて変速比が変更されたとき、応答性の上昇を表示制御手段に指示する。
また、好ましくは、応答性制御手段は、運転者によって手動操作手段を用いて変速範囲が変更されたとき、応答性の上昇を表示制御手段に指示する。
この発明による内燃機関の運転状態表示装置においては、運転者によって手動操作手段が操作されると、表示手段の表示の応答性が上がる。これにより、手動操作手段によって手動で変速操作を行なった運転者に視覚を通じたダイレクト感が与えられる。
したがって、この発明による内燃機関の運転状態表示装置によれば、運転者によって手動操作手段が操作されたとき、ダイレクト感を求める運転者の意思に応じた望ましい表示動作を実現することができる。その結果、運転者のドライバビリティが向上する。
好ましくは、応答性制御手段は、手動操作手段が非操作状態となってから所定時間経過後、応答性の復帰を表示制御手段に指示する。
この内燃機関の運転状態表示装置においては、手動操作手段が非操作状態となってから所定時間経過すると、上昇させていた表示の応答性がもとの応答性(基準応答性)に復帰する。
したがって、この内燃機関の運転状態表示装置によれば、運転者によって手動操作手段の操作が行なわれていないときは、安定性重視の表示を行なうことができる。すなわち、ノイズの影響を受けない安定した運転状態表示を実現できる。
好ましくは、運転状態は、内燃機関の回転数を含む。
したがって、この内燃機関の運転状態表示装置によれば、出力操作手段を用いて運転者により所定の機関出力操作が行なわれたとき、高応答な回転数表示を求める運転者の意思に応じた望ましい回転数表示を実現することができる。また、運転者によって手動操作手段が操作されたとき、ダイレクト感を求める運転者の意思に応じた望ましい回転数表示を実現することができる。
この発明によれば、運転者の意思(出力操作手段を用いた機関出力操作や自動変速機における手動変速操作)に応じた望ましい運転状態表示を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明による内燃機関の運転状態表示装置が適用されるタコメータシステムの概略ブロック図である。図1を参照して、このタコメータシステム100は、表示部10と、モータ部20と、メータECU(Electronic Control Unit)30と、エンジン回転数センサ42と、アクセル開度センサ44と、シフト操作装置46と、エンジンECU50と、トランスミッションECU60とを備える。このタコメータシステム100は、車両に搭載され、同じく車両に搭載されるエンジンの回転数をこの車両の運転者に表示する。
表示部10は、エンジン回転数の目盛りと、その目盛りを指示する指針とを含む。そして、表示部10は、モータ部20によって駆動される指針の振れ角によってエンジン回転数を表示する。モータ部20は、PM(Permanent Magnet)型ステッピングモータと、減速ギヤとを含む(いずれも図示せず)。PM型ステッピングモータからの回転力は、減速ギヤを介して表示部10の指針に伝達される。そして、モータ部20は、メータECU30からの駆動指令に基づいて表示部10の指針を駆動する。
エンジン回転数センサ42は、エンジン(図示せず、以下同じ。)のクランクシャフトの回転数を検出する。このエンジン回転数センサ42は、クランクシャフト1回転あたり所定のパルス数からなるパルス信号Δpを生成し、その生成したパルス信号ΔpをエンジンECU50へ出力する。
アクセル開度センサ44は、運転者によって操作されるアクセルペダルの開度を検出し、その検出したアクセルペダルの開度を示すアクセル開度信号APを生成してエンジンECU50へ出力する。
シフト操作装置46は、この車両に搭載される自動変速機(図示せず、以下同じ。)の変速比および変速範囲を車両の運転者が選択するためのマンマシンインターフェース装置である。
すなわち、エンジンおよびこのタコメータシステム100とともにこの車両に搭載される自動変速機は、変速線図に基づいて自動的に変速が行なわれる自動変速モードに加えて、変速機の複数の前進変速段を運転者が手動でアップシフトおよびダウンシフト可能なマニュアル変速モードを有する。そして、Dポジションの真横に設けられた、マニュアルシフトレンジ(Mレンジ)を選択するためのMポジションにシフトレバーが移動され、Mポジションを挟んで互いに反対側に位置するアップシフトポジションまたはダウンシフトポジションへシフトレバーが操作されることにより、変速機の前進変速段がアップシフトまたはダウンシフトする。
また、シフト操作装置46は、シフトレバーの選択位置を示すシフトポジション信号SPを生成し、その生成したシフトポジション信号SPをトランスミッションECU60へ出力する。
エンジンECU50は、エンジンの動作全般を制御する。また、エンジンECU50は、エンジン回転数センサ42からのパルス信号Δpおよびアクセル開度センサ44からのアクセル開度信号APをメータECU30の制御装置32へ出力する。トランスミッションECU60は、自動変速機の動作全般を制御する。また、トランスミッションECU60は、シフト操作装置46からのシフトポジション信号SPをメータECU30の制御装置32へ出力する。
メータECU30は、制御装置32と、モータ駆動回路34とを含む。制御装置32は、エンジン回転数センサ42によって検出されたパルス信号ΔpをエンジンECU50から受け、そのパルス信号Δpをカウントすることによってエンジン回転数を算出する。そして、制御装置32は、その算出したエンジン回転数に基づいて、モータ部20を所定の基準応答性で駆動させるための制御信号NMLを生成し、その生成した制御信号NMLをモータ駆動回路34へ出力する。
また、制御装置32は、アクセル開度信号APをエンジンECU50から受け、シフトポジション信号SPをトランスミッションECU60から受ける。そして、制御装置32は、これらのアクセル開度信号APおよびシフトポジション信号SPに基づいて、モータ駆動回路34によるモータ部20の制御応答性を上記の基準応答性から変化させる。
具体的には、制御装置32は、アクセル開度信号APに基づいて所定のアクセルペダル操作が行なわれたことを検出し、またはシフトポジション信号SPに基づいて運転者により手動変速操作が行なわれたことを検出したとき、モータ部20を基準応答性よりも高い応答性で駆動させるための制御信号HIを生成し、その生成した制御信号HIを制御信号NMLに代えてモータ駆動回路34へ出力する。
なお、所定のアクセルペダル操作とは、運転者が加速意図を示したとき、すなわち、アクセルペダルが非操作状態から操作されたとき、アクセルペダルの操作量が所定量を超えたとき、またはアクセルペダルの操作速度が所定値を超えたときを示す。
モータ駆動回路34は、制御信号NMLまたは制御信号HIを制御装置32から受け、その受けた制御信号NMLまたは制御信号HIに基づいてモータ部20のPM型ステッピングモータを駆動する。
このタコメータシステム100においては、メータECU30の制御装置32は、エンジンECU50からのパルス信号Δpに基づいてエンジン回転数を算出する。そして、制御装置32は、エンジンECU50からのアクセル開度信号APに基づいて、上記の所定のアクセルペダル操作が行なわれたと判断すると、通常の基準応答性よりも高い表示応答性で表示部10にエンジン回転数を表示させるための制御信号HIを生成し、その生成した制御信号HIをモータ駆動回路34へ出力する。そして、モータ駆動回路34は、制御装置32からの制御信号HIに基づいてモータ部20を駆動し、表示部10は、通常の基準応答性よりも高い表示応答性でエンジン回転数を表示する。
また、制御装置32は、トランスミッションECU60からのシフトポジション信号SPに基づいて、運転者により手動変速操作が行なわれたと判断すると、上記と同様に、通常の基準応答性よりも高い表示応答性で表示部10にエンジン回転数を表示させるための制御信号HIを生成し、その生成した制御信号HIをモータ駆動回路34へ出力する。そして、モータ駆動回路34は、制御装置32からの制御信号HIに基づいてモータ部20を駆動し、表示部10は、通常の基準応答性よりも高い表示応答性でエンジン回転数を表示する。
一方、制御装置32は、所定のアクセルペダル操作および手動変速操作が運転者により行なわれていないときは、通常の基準応答性で表示部10にエンジン回転数を表示させるための制御信号NMLを生成し、その生成した制御信号NMLをモータ駆動回路34へ出力する。そして、モータ駆動回路34は、制御装置32からの制御信号NMLに基づいてモータ部20を駆動し、表示部10は、通常の表示応答性でエンジン回転数を表示する。
図2は、図1に示した制御装置32の機能ブロック図である。図2を参照して、制御装置32は、エンジン回転数演算部82と、アクセルペダル状態検出部84と、手動操作検出部86と、応答性制御部88と、指令生成部90とを含む。
エンジン回転数演算部82は、エンジンECU50からのパルス信号Δpの波形を整形し、その波形整形した信号を用いてパルス数をカウントすることによりエンジン回転数NEを算出する。
アクセルペダル状態検出部84は、エンジンECU50からのアクセル開度信号APに基づいて、運転者によるアクセルペダルの操作状態を検出する。そして、アクセルペダル状態検出部84は、アクセル開度信号APに基づいて、アクセルペダルが非操作状態から操作されたか、またはアクセルペダルの操作量が所定量を超えたか、あるいはアクセルペダルの操作速度が所定値を超えたと判定すると、信号S1をH(論理ハイ)レベルで応答性制御部88へ出力する。
手動操作検出部86は、トランスミッションECU60からのシフトポジション信号SPに基づいて、シフト操作装置46のシフトレバーのポジションを検出する。そして、手動操作検出部86は、シフトポジション信号SPに基づいて、運転者により手動変速が行なわれたと判定すると、具体的には、マニュアル変速モードにおいてシフトレバーが操作されたか、または複数の前進変速レンジ間でレンジ変更が行なわれることにより変速比が変更されたと判定すると、信号S2をHレベルで応答性制御部88へ出力する。
応答性制御部88は、アクセルペダル状態検出部84および手動操作検出部86からそれぞれ信号S1,S2を受ける。そして、応答性制御部88は、信号S1,S2がいずれもLレベルのとき、エンジン回転数を表示部10に通常の基準応答性で表示させるため、信号RSをL(論理ロー)レベルで指令生成部90へ出力する。一方、応答性制御部88は、信号S1,S2の少なくとも一方がHレベルになると、通常の基準応答性よりも高い応答性でエンジン回転数を表示部10に表示させるため、信号RSをHレベルで指令生成部90へ出力する。
そして、応答性制御部88は、信号S1,S2の少なくとも一方がHレベルの状態から信号S1,S2がいずれもLレベルの状態になると、直ちに信号RSをHレベルからLレベルにせず、所定時間の経過後、信号RSをHレベルからLレベルにする。
指令生成部90は、エンジン回転数演算部82からエンジン回転数NEを受け、応答性制御部88から信号RSを受ける。そして、指令生成部90は、信号RSがLレベルのとき、モータ部20を通常の基準応答性で駆動させるための制御信号NMLを生成し、その生成した制御信号NMLをモータ駆動回路34へ出力する。
一方、指令生成部90は、信号RSがHレベルのとき、モータ部20を通常の基準応答性よりも高い所定の応答性で駆動させるための制御信号HIを生成し、その生成した制御信号HIをモータ駆動回路34へ出力する。
図3は、図2に示した制御装置32の処理フローを示すフローチャートである。図3を参照して、制御装置32のアクセルペダル状態検出部84は、エンジンECU50からのアクセル開度信号APに基づいて所定のアクセルペダル操作が行なわれたか否かを判定する(ステップS10)。
具体的には、非操作状態であったアクセルペダルが操作されたとき、またはアクセルペダルの操作量が所定量を超えたとき、もしくはアクセルペダルの操作速度が所定値を超えたとき、アクセルペダル状態検出部84は、所定のアクセルペダル操作が行なわれたものと判定する。
そして、所定のアクセルペダル操作が行なわれたと判定されると(ステップS10においてYES)、アクセルペダル状態検出部84は、信号S1をHレベルで応答性制御部88へ出力する。そうすると、応答性制御部88は、Hレベルの信号S1に基づいて、通常の基準応答性よりも高い応答性でエンジン回転数を表示部10に表示させるため、信号RSをHレベルで指令生成部90へ出力する。
指令生成部90は、Hレベルの信号RSを応答性制御部88から受けると、基準応答性よりも高い所定の応答性でモータ部20を駆動させるための制御信号HIを生成し、その生成した制御信号HIをモータ駆動回路34へ出力する。これにより、アクセルペダルの操作をトリガーにして、通常の基準応答性よりも高い応答性でエンジン回転数が表示部10に表示される。すなわち、このタコメータシステム100における表示応答性がアップする(ステップS20)。
一方、ステップS10において所定のアクセルペダル操作は行なわれていないと判定されると(ステップS10においてNO)、制御装置32の手動操作検出部86は、トランスミッションECU60からのシフトポジション信号SPに基づいて、マニュアル変速モードが選択されているか否かを判定する(ステップS30)。具体的には、シフト操作装置46のシフトレバーがMポジションにあるとき、手動操作検出部86は、マニュアル変速モードが選択されているものと判定する。
そして、手動操作検出部86は、マニュアル変速モードが選択されていると判定したとき(ステップS30においてYES)、シフトポジション信号SPに基づいて、変速操作が行なわれたか否かを判定する(ステップS40)。具体的には、手動操作検出部86は、シフト操作装置46においてアップシフトまたはダウンシフトが実行されたか否かをシフトポジション信号SPに基づいて判定する。
そして、手動操作検出部86は、変速操作が行なわれたと判定すると(ステップS40においてYES)、信号S2をHレベルで応答性制御部88へ出力する。そうすると、応答性制御部88は、Hレベルの信号S2に基づいて、通常の基準応答性よりも高い応答性でエンジン回転数を表示部10に表示させるため、信号RSをHレベルで指令生成部90へ出力する。
指令生成部90は、Hレベルの信号RSを応答性制御部88から受けると、基準応答性よりも高い所定の応答性でモータ部20を駆動させるための制御信号HIを生成し、その生成した制御信号HIをモータ駆動回路34へ出力する。これにより、運転者による変速操作(マニュアルシフト操作)をトリガーにして、通常の基準応答性よりも高い応答性でエンジン回転数が表示部10に表示される。すなわち、このタコメータシステム100における表示応答性がアップする(ステップS50)。
一方、ステップS40において変速操作は行なわれていないと判定されると(ステップS40においてNO)、一連の処理が終了する。
ステップS30においてマニュアル変速モードが選択されていないと判定されると(ステップS30においてNO)、手動操作検出部86は、シフトポジション信号SPに基づいて、変速レンジが変更されたか否かを判定する(ステップS60)。具体的には、手動操作検出部86は、複数の前進走行レンジ(たとえば、Dレンジや、Dレンジよりも低速の変速段が用いられるS(2)レンジやL(1)レンジなど)間でレンジ変更が行なわれたか否かをシフトポジション信号SPに基づいて判定する。
そして、手動操作検出部86は、変速レンジが変更されたと判定すると(ステップS60においてYES)、ステップS50へ処理を進める。これにより、運転者による変速操作(変速レンジの変更)をトリガーにして、通常の基準応答性よりも高い応答性でエンジン回転数が表示部10に表示される。すなわち、このタコメータシステム100における表示応答性がアップする。
一方、ステップS60において変速レンジの変更は行なわれていないと判定されると(ステップS60においてNO)、一連の処理が終了する。
このように、この実施の形態によれば、運転者によって所定のアクセルペダル操作が行なわれると、応答性制御部88は、信号RSをHレベルにすることによって表示更新の応答性の上昇を指令生成部90に指示する。これにより、表示部10の表示応答性が上がる。したがって、運転者が視覚を通じて認識するエンジン回転数の変化と視覚以外から直接的に体感するエンジン動作音あるいは加速感とのずれが抑制される。
また、シフト操作装置46を用いて運転者による手動の変速操作が行なわれると、応答性制御部88は、信号RSをHレベルにすることによって表示更新の応答性の上昇を指令生成部90に指示する。これにより、表示部10の表示応答性が上がる。したがって、シフト操作装置46によって手動で変速操作を運転者に視覚を通じたダイレクト感を与えることができる。
さらに、アクセルペダルまたはシフト操作装置46が非操作状態となってから所定時間経過すると、応答性制御部88は、信号RSをLレベルにすることによって、上昇させていた表示更新の応答性の復帰を指令生成部90に指示する。これにより、上昇させていた表示部10の表示応答性がもとの基準応答性に復帰する。したがって、運転者によって所定のアクセルペダル操作または手動変速操作が行なわれていないときは、ノイズ変動の小さい安定した回転数表示を表示部10に行なうことができる。
なお、上記の実施の形態においては、モータ部20は、PM型ステッピングモータを含むものとしたが、モータの種類は、PM型ステッピングモータに限定されるものではなく、公知の小型モータを適用することができる。
また、上記の実施の形態においては、表示部10は、指針の触れ角によってエンジン回転数を表示するものとしたが、エンジン回転数の表示方式は、バーグラフの長さやデジタル数字を表示する方式であってもよい。なお、バーグラフの長さやデジタル数字によってエンジン回転数が表示される場合は、モータ部20およびモータ駆動回路34は不要となり、バーグラフの長さやデジタル数字の表示を実現する表示制御部が代わりに設けられる。
また、上記の実施の形態においては、マニュアル変速モード時、Mポジションを挟んで互いに反対側に位置するアップシフトポジションまたはダウンシフトポジションへシフトレバーが操作されることにより、変速機の前進変速段がアップシフトまたはダウンシフトするものとしたが、マニュアル変速モード時におけるマニュアルシフト操作の方式は、この方式に限定されるものではない。たとえば、ステアリングの後側の左右にマニュアル変速モード時におけるアップシフト用およびダウンシフト用のレバーが設けられるいわゆるパドルシフトや、ステアリングの左右にアップシフト用およびダウンシフト用のボタンが設けられるいわゆるステアシフトなどによってマニュアルシフト操作が行なわれるものであってもよい。
なお、上記において、エンジン回転数センサ42は、この発明による「運転状態検出手段」に対応し、表示部10は、この発明による「表示手段」に対応する。また、モータ部20およびモータ駆動回路34は、この発明による「表示制御手段」に対応し、制御装置32は、この発明による「応答性制御手段」に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明による内燃機関の運転状態表示装置が適用されるタコメータシステムの概略ブロック図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図2に示す制御装置の処理フローを示すフローチャートである。
符号の説明
10 表示部、20 モータ、30 メータECU、32 制御装置、34 モータ駆動回路、42 エンジン回転数センサ、44 アクセル開度センサ、46 シフト操作装置、50 エンジンECU、60 トランスミッションECU、82 エンジン回転数演算部、84 アクセルペダル状態検出部、86 手動操作検出部、88 応答性制御部、90 指令生成部。

Claims (10)

  1. 車両に搭載された内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記車両の運転者に前記運転状態を表示する表示手段と、
    前記運転状態検出手段によって検出された検出値を受け、前記検出値に基づいて前記表示手段による表示を制御する表示制御手段と、
    前記内燃機関の出力を制御する出力操作手段を用いて前記運転者により所定の出力操作が行なわれたとき、前記表示手段による表示の応答性の上昇を前記表示制御手段に指示する応答性制御手段とを備える内燃機関の運転状態表示装置。
  2. 前記出力操作手段は、アクセルペダルを含み、
    前記応答性制御手段は、前記アクセルペダルが非操作状態から操作されたとき、前記応答性の上昇を前記表示制御手段に指示する、請求項1に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
  3. 前記出力操作手段は、アクセルペダルを含み、
    前記応答性制御手段は、前記アクセルペダルの操作量が所定量を超えたとき、前記応答性の上昇を前記表示制御手段に指示する、請求項1に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
  4. 前記出力操作手段は、アクセルペダルを含み、
    前記応答性制御手段は、前記アクセルペダルの操作速度が所定値を超えたとき、前記応答性の上昇を前記表示制御手段に指示する、請求項1に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
  5. 前記応答性制御手段は、前記出力操作手段が非操作状態となってから所定時間経過後、前記応答性の復帰を前記表示制御手段に指示する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
  6. 自動変速機に連結される内燃機関の運転状態表示装置であって、
    前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    車両の運転者に前記運転状態を表示する表示手段と、
    前記運転状態検出手段によって検出された検出値を受け、前記検出値に基づいて前記表示手段による表示を制御する表示制御手段と、
    前記自動変速機の変速比または変速範囲を前記運転者が手動で変更するための手動操作手段が操作されたとき、前記表示手段による表示の応答性の上昇を前記表示制御手段に指示する応答性制御手段とを備える内燃機関の運転状態表示装置。
  7. 前記自動変速機は、変速機の変速比を前記運転者が手動で変更可能な手動変速モードを有し、
    前記応答性制御手段は、前記手動変速モードが選択され、かつ、前記運転者によって前記手動操作手段を用いて前記変速比が変更されたとき、前記応答性の上昇を前記表示制御手段に指示する、請求項6に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
  8. 前記応答性制御手段は、前記運転者によって前記手動操作手段を用いて前記変速範囲が変更されたとき、前記応答性の上昇を前記表示制御手段に指示する、請求項6に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
  9. 前記応答性制御手段は、前記手動操作手段が非操作状態となってから所定時間経過後、前記応答性の復帰を前記表示制御手段に指示する、請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
  10. 前記運転状態は、前記内燃機関の回転数を含む、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の内燃機関の運転状態表示装置。
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