JP2006242216A - 歯車減速装置及び回転駆動装置 - Google Patents

歯車減速装置及び回転駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006242216A
JP2006242216A JP2005055143A JP2005055143A JP2006242216A JP 2006242216 A JP2006242216 A JP 2006242216A JP 2005055143 A JP2005055143 A JP 2005055143A JP 2005055143 A JP2005055143 A JP 2005055143A JP 2006242216 A JP2006242216 A JP 2006242216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
shaft
reduction device
gear reduction
rotation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005055143A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4481197B2 (ja
Inventor
Tetsuo Watanabe
哲夫 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005055143A priority Critical patent/JP4481197B2/ja
Publication of JP2006242216A publication Critical patent/JP2006242216A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4481197B2 publication Critical patent/JP4481197B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

【課題】大径小モジュールの歯車を用いた歯車減速装置において、環境の温度変化に対しても常に適切な噛み合い状態を維持し、高精度で安定した駆動伝達ができるようにする。
【解決手段】歯車の噛み合いにより駆動軸1の軸回転速度を減速して従動軸3を回転させる歯車減速装置であって、駆動側歯車2と従動側歯車4の噛み合いによる減速比が1/20以上であり、駆動側歯車2と従動側歯車4がはすば歯車で、歯のモジュールを0.15以上0.3未満とした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、駆動軸の回転を高精度で減速して従動軸を回転させる歯車減速装置、及びモータの軸回転をその歯車減速装置によって減速して回転体を駆動する回転駆動装置に関する。
デジタル複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置に用いられる回転駆動装置は、モータの軸回転を減速して感光体ドラム等の回転体に伝達する歯車減速装置を備えている場合が多い。この歯車減速装置において、歯車の噛み合い周期の変動による回転変動が発生すると、感光体ドラム等に回転ムラが生じ、バンディング(ライン画像を印刷したとき微少振動等の速度変動要因に起因する線ピッチや線幅の変動)が発生して画像品質を低下させる。
この影響を抑えるためには、大径で小モジュール(歯の大きさを表し、ピッチ円の直径/歯数で定義される)の歯車による歯車減速装置を用いるのが有効である。直径100mm程度の樹脂製歯車においては、モジュールが0.5程度であれば、使用環境の温度変化による樹脂製歯車の寸法変化への影響は比較的少なく、許容できるものとされていた。
しかし、近年の更なる高精度化の要望に答えるために、0.5よりさらに小さいモジュールの歯車を使用すると、環境による寸法変化の影響を無視できなくなる。
すなわち、大径でモジュールが0.5より小さい精密駆動用歯車を使用して歯車減速装置を構成すると、使用環境の温度変化によって、歯車を構成する部材の膨張又は収縮によって歯車の直径が変化すると、適切な噛み合い状態を維持できなくなり、安定した駆動伝達が困難になる。つまり、低温環境においては、歯車の直径が収縮することにより噛み合いが外れて空回りしてしまう。逆に高温環境においては、歯車の直径が膨張することによりバックラッシュが小さくなって、両歯噛み合いと片歯噛み合いが混在することになり、駆動伝達誤差が生じるなどの問題がある。
そして、このようなバックラッシュによる振動の対策として、例えば特許文献1には、噛み合う一対の歯車にそれぞれ中心回転軸が共通するローラを一体に形成し、一方のローラの外周に高摩擦弾性部材を巻きつけて他方のローラの外周に接触させる構成の駆動装置が提案されている。これによれば、歯車の噛み合い時には高摩擦弾性部材が他方のローラの外周に押し付けられながら接触するため、歯の噛み合いによる振動を吸収できる。
また、特許文献2には、噛み合う一対の歯車の一方の回転軸を保持するフレームに、その回転軸の近傍で、他方の歯車の回転軸を保持する軸間保証部材を固定し、この軸間保証部材の線膨張係数を一対の歯車の少なくとも一方の線膨張係数とほぼ等しく設定した駆動伝達機構が開示されている。
これによれば、歯車が熱膨張した場合でも軸間保証部材が同様に線膨張して一対の歯車の軸間距離を広げるため、歯車間のバックラッシュを適切に保つことができる。
特開2003−65423号公報 特開2002−21942号公報
しかしながら、特許文献1に記載の駆動装置では、温度変化に伴い歯車の直径が変化して歯の噛み合い状態が不安定になる問題については考慮されていない。たとえば、低温環境で歯の噛み合いが外れた場合に、高摩擦弾性部材がローラ間の接触を維持したとしても、各ローラの直径も縮小して高摩擦弾性部材の押し付け力が弱まるため、ローラ表面で滑りが生じて安定した駆動力の伝達は困難になる。
また、特許文献2に記載の駆動伝達機構では、モータも軸間保証部材に取り付けなければならないが(段落0033,0044参照)、このモータは作動時に周囲温度を40℃程度上昇させる熱源となるので、軸間保証部材に部分的な温度ムラが生じてしまい、歯車が熱膨張した場合に、軸間保証部材も同様に線膨張することによりそれを補償して歯車間のバックラッシュを適切に保つという機能を果たすことが困難になる。
この発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、小モジュールでかつ大径の歯車を用いた歯車減速装置において、環境の温度変化に対しても常に適切な噛み合い状態を維持して、高精度で安定した駆動伝達ができるようにすることを目的とする。さらに、回転変動ムラの発生を極めて少なくし、回転体を高精度で回転駆動できる回転駆動装置を提供することも目的とする。
この発明による歯車減速装置は、歯車の噛み合いにより駆動軸の軸回転速度を減速して従動軸を回転させる歯車減速装置であって、上記の目的を達成するため、減速比が1/20以上の一段減速とし、上記歯車がはすば歯車で、歯のモジュールを0.15以上0.3未満としたものである。
また、上記歯車の少なくとも1つが、歯を含む外周部と、その外周部より軸側に位置する内側部とを互いに異なる材料で一体に成形した二重構造歯車であり、上記内側部に線膨張係数が2×10−5cm/℃以上6×10−5cm/℃以下の材料を用い、上記外周部に線膨張係数が上記内側部の材料より大きい材料を用いるとよい。
また、上記外周部と上記内側部はそれぞれ樹脂を材料とし、それらはダブルインジェクション成形により成形されるとよい。
あるいは、上記内側部は金属を材料とし、上記外周部は樹脂を材料として上記内側部に対するインジェクション成形により成形されてもよい。
さらに、上記外周部の径方向の最大幅が歯の全歯たけの20倍以下であるとよい。
さらにまた、上記内側部と回転軸とが一体に成形されているとよい。
もしくは、上記内側部と回転軸とが熱嵌合により一体に結合されていてもよい。
また、上記歯車は全て同じ材料からなり、その材料の線膨張係数の±10%以内の線膨張係数の材料からなる単体のブラケットにより上記駆動軸と上記従動軸の両方が軸支されているとよい。
あるいは、上記駆動軸と上記従動軸のいずれか一方の回転軸を軸支し、他方の回転軸と接離する方向に移動可能な可動軸支手段と、上記一方の回転軸を上記他方の回転軸に近接させる方向の付勢力をその可動軸支手段に対して付与する付勢手段と、上記一方の回転軸に対して上記他方の回転軸に近接する方向への移動を、周囲温度に応じて伸縮する温度伸縮部材によって規制する移動規制手段とを有するとよい。そして、上記二重構造歯車を有する場合には、上記駆動軸と上記従動軸のいずれか又は両方に上記二重構造歯車を結合し、上記温度伸縮部材は上記駆動軸と上記従動軸のそれぞれに連結する歯車の各ピッチ円半径長さの合計と同じ周囲温度において同じ熱変形量で伸縮することが望ましい。さらに、上記付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段を有しているとよい。
また、この発明による回転駆動装置は、上記歯車減速装置とモータとを備え、そのモータの軸回転を上記歯車減速装置によって減速して回転体を駆動する回転駆動装置であって、上記モータが以下のような特徴を有するものである。
すなわち、上記モータは、800rpm以上で連続駆動回転可能なDCモータである。
あるいは、上記モータは、1ステップの駆動分解能が1.8deg以下で3000PPS以上の駆動周波数で回転可能なパルスモータであってもよい。
この発明による歯車減速装置は、小モジュールでかつ大径の歯車を用いた歯車減速装置において、環境の温度変化に対しても常に適切な噛み合い状態を維持して、高精度で安定した駆動伝達ができる。また、この発明による回転駆動装置は、回転変動ムラの発生を極めて少なくし、回転体を高精度で回転駆動できる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
〔歯車減速装置の各実施形態に共通の構成〕
まず、この発明による歯車減速装置の各実施形態に共通する構成について説明する。図1は、この発明による歯車減速装置の主要部である一対の歯車を噛み合わせた状態の正面の一部を拡大して示す図である。この図において、上方に位置する小径の歯車は、駆動軸1に結合して回転駆動される駆動側歯車2であり、下方に位置してこの駆動側歯車2に噛み合っている大径の歯車は、従動軸3に結合して駆動側歯車2との噛み合いにより回転駆動され、従動軸3に軸回転を伝達する従動側歯車4である。
両方の歯車2,4は、互いに同じ形状で同じ大きさ(同じモジュール)の歯形の歯で噛み合っており、各歯車2,4が有する歯数の比がそのまま駆動軸1と従動軸3の回転数の比である減速比となる。
そしてこの発明による歯車減速装置では、一対の歯車の噛み合いによる一段減速のみで減速するものとし、この噛み合う一対の歯車(以下、歯車対という)における減速比が1/20以上に設定されている。ここで、減速比が1/20以上であるとは、従動軸3が駆動軸1の1/20以下の回転数で回転するよう設定したことをいう。
また、図中では正確に示していないが、各歯車2,4は、歯すじが各回転軸1,3に対してつるまき状(らせん状)に形成されたはすば歯車(Helical gear)で構成されている。なお、後出する図3中の噛み合い部分において、はすばを略記して示す。
さらに、各歯のモジュールは0.15以上0.3未満であって、歯車の直径に対して歯形が小さく形成されている。ここで、歯の大きさを表すパラメータであるモジュールについて説明すると、歯車のピッチ円直径を歯数で除した値であり、このモジュールの値が小さいほど歯の大きさが小さいことを表すパラメータとなっている。
これに対し、従来の複写機やプリンタなどの画像形成装置においては、0.5程度のモジュールの歯車を用いた歯車減速装置により、モータの軸回転を減速して感光体ドラムや搬送ローラなどの回転体を回転駆動していた。
以下に、この発明の歯車減速装置及び回転駆動装置を用いた画像形成エンジンの構成の例について説明する。図2は、プリンタの画像形成エンジンの断面を模式的に示す図であり、図3は図2における第1画像形成部を矢示A方向から見て模式的に示す平面図である。
図2に示す画像形成エンジン5は、タンデム方式のものであり、中間転写ベルト6、搬送ローラ7a,7b、2次転写ローラ8、ローラ9、第1〜4画像形成部10,11,12,13を備えている。そして、図3に示すように各画像形成部10〜13は回転駆動モータ14、駆動側歯車2、従動軸3、従動側歯車4、感光体ドラム15を有しており、この画像形成エンジン5の例では、回転駆動モータ14のスピンドル軸14aで構成する駆動軸1と、小径の駆動側歯車2、従動軸3及び大径の従動側歯車4が歯車減速装置101を構成し、さらにこの歯車減速装置に回転駆動モータ14を加えたものが回転駆動装置201を構成する。この場合、感光体ドラム15は回転駆動装置201が駆動する回転体となる。
そして、図2において、環状に形成されている中間転写ベルト(画像担時体)6が、その内側で駆動ローラと従動ローラの2つの搬送ローラ7a,7b及び2次転写ローラ8により架設されており、これら搬送ローラ7a,7bと2次転写ローラ8の回転によって矢印B方向に回転駆動される。そして、各々異なる色(イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、ブラック:K)の画像を形成する第1〜4画像形成部10〜13が中間転写ベルト6の上面に沿って一列に配置されている。また、これらと反対側の中間転写ベルト6の下面では、内側にある2次転写ローラ8と外側にあるローラ9が中間転写ベルト6を挟持している。
画像形成時には、中間転写ベルト6とローラ9との間に転写紙Pが給紙されて中間転写ベルト6上に静電吸着される。その後の搬送途中で図示しないレジストセンサの位置検出により各画像形成部10〜13とのタイミングが取られる。そして、吸着搬送されている転写紙Pは、まず第1画像形成部(イエロー)10に搬送されて感光体ドラム15上に形成されたイエローの単色画像を転写される。
このとき回転駆動装置201が転写紙Pの搬送速度に合わせて感光体ドラム15を回転駆動しており、図示しない帯電器、露光器及び現像器により感光体ドラム15の表面にイエローのトナー像が形成され、転写紙Pと接触する位置で転写器(不図示)により転写される。そして転写紙Pは、順次第2〜4画像形成部に搬送されて上記と同様な各色のトナー像が重ねて転写され、カラー画像が形成される。
以上のような構成の画像形成エンジン5において、感光体ドラム15の回転速度や転写紙Pの搬送速度が不安定であると、転写紙Pに形成されるライン画像に線幅の周期的なムラが生じ、縞模様が発生するバンディングという現象が生じて画像形成品質を低下させる原因となる。したがって、各画像形成部10〜13の感光体ドラム15や搬送ローラ7a,7bの回転を駆動する回転駆動装置には高精度で安定した回転駆動性能が要求されている。
そして今回、本願の発明者が行った種々の検討によれば、歯車減速装置に用いられる歯車の歯形の大きさ(モジュール)がバンディングの発生量(ライン画像を印刷したときの微少振動、速度変動による線ピッチや線幅の変動量)に大きく影響を与えることが判明した。つまり、モジュールが小さいほど噛み合い振動(歯形誤差、歯スジ誤差などの歯面加工精度の低さによる振動)に起因する振動の伝播が明らかに小さくなり、図4(歯形が平歯の場合)に示すようにモジュールが小さいほど感光体表面の速度変動率が減少し、すなわちバンディング量が低下する。
そこで、上記の歯車減速装置101に0.2以下のモジュールの歯車を用いて構成し、それにより形成した画像に対してパネラー評価試験を行った結果、パネラー(評価者)の80パーセントがライン画像に何らバンディングなどの不具合が感じられないとの回答が得られた。
また、モジュールをおよそ0.1より小さくした場合には、プーリなどの他の回転部品との平行精度を極めて高くする必要があり、実際の設置ではわずかな傾き(歯たけに相当)があっても噛み合い外れが生じるため実用的でないことが分かっている。検討の結果、モジュールを0.15以上に設定すればよいことが判明した。
さらに、歯形をはすば(はす歯)としたことで、各歯の噛み合いの移行が急に変化せず滑らかな噛み合い移動が可能となり、また常に複数の歯が同時に噛み合うために速度変動や振動の少ない円滑な回転移動を行うことができる。これは、平歯の場合において急激な噛み合い変化に起因する歯の衝撃的移動が生じていることに対し非常に有効である。図5は、はすば歯車の場合におけるモジュールと感光体表面の速度変動率との関係を示す線図であり、平歯の場合の図4と比較するとはすば歯車の方が円滑に回転可能であることが明白である。
また、歯車対の噛み合いによる減速比を大きくした方が、歯車減速装置を高精度かつ安定して回転させる上で有効である。これは、伝達する振動周波数を高域に移行させるためであり、例えば前述した画像形成エンジンに適用した場合には紙面上で観察されるバンディングが人間の知覚外に移行して認識し難くなる。発明者の行った試験によれば、減速比を1/20以上に設定することが有効であり、そして従動側歯車の径をできるだけ大きくして歯数を増加させることでそのような減速比を設定するのが望ましいことがわかった。
さらに、歯車を3つ以上使用した多段減速機構では、環境の温度変化によって寸法変化の生じる箇所が多くなるためそれだけ精度が低下してしまうが、この発明の歯車減速装置のように一対の歯車の噛み合いによる一段減速のみで減速することで温度変化による寸法変動箇所を最少とし、駆動精度を向上させることができる。
以上のように歯形をはすばとし、減速比が1/20以上の一段減速で減速した場合には、歯車のモジュールを0.15以上0.3未満で適用しても、上記評価試験で許容された品質と同等の品質の画像が得られることがわかった。したがって、この発明による歯車減速装置は、環境の温度変化に対しても、常に適切な噛み合い状態を維持して、小モジュールでかつ大径の歯車を用いた歯車減速装置において、高精度で安定した駆動伝達ができる。また、この発明による回転駆動装置は、回転変動ムラの発生を極めて少なくし、回転体を高精度で回転駆動できる。
ところで、前述したように、従来では図3に示したような画像形成部中の回転駆動装置及び歯車減速装置に用いられる歯車の歯のモジュールは小さくとも0.5程度までであり、これより小さく歯形を形成した場合には、周囲環境の温度変化により温度伸縮してしまい、噛み合いに振動や誤差が生じて噛み合い周期が変動しバンディングを発生させてしまう。特に、そのような精密歯車においては、微小歯形の成形が容易であるPOM(Polyoxymethylene:ポリオキシメチレン)などのプラスチックを材料として構成する場合が多く、このプラスチック材の温度伸縮による歯車の噛み合いへの影響は大きなものとなっている。
例えば、歯先円直径が100mm(半径50mm)の大径歯車をPOM材で成形した場合、使用環境温度が50℃から0℃に変化、つまり50℃の温度幅で変化するものとすると、POM温度収縮率(線膨張係数)×半径長さ×温度幅=1×10−4×50×50=0.25mmで収縮変動が起こる計算になる。これと同じ条件でモジュールを0.1とした場合の平歯車の全歯たけ寸法は0.23mm程度であり、このため自然状態(温度幅50℃の条件)においても噛み合いが外れてしまうことになる。したがって、一般にはプラスチックを材料とした0.1程度の小モジュールの歯車の噛み合いは実現し得ないと考えられていた。
なお、参考として上記と同じ構成(標準歯先円半径R=50mm)の歯車におけるモジュールの大きさと全歯たけHと温度変化(40℃、50℃、60℃)による半径Rの変化量の試算値を下記の表1に示す。
そして、本発明による歯車減速装置及び回転駆動装置は、上記のような小モジュールの
歯車の噛み合いを確実に行えるよう構成されたものであり、以下それらの各実施形態を説明する。

Figure 2006242216
〔歯車減速装置の第1実施形態〕
まず、本発明による歯車減速装置の第1実施形態について説明する。
図6は、この実施形態の歯車減速装置に用いられる大径小モジュールの歯車を軸方向に沿った断面で示す図である。この図において、歯車21は、歯を含む外周部22(全歯たけ+2,3mm程度の幅の外周側部分)をPOM樹脂で形成し、この外周部22より軸側に位置する内側部23をステンレス鋼で構成した二重構造歯車となっている。そして、内側部23を構成するステンレス鋼は、外周部22のPOM樹脂よりも線膨張係数が低く、2×10−5cm/℃以上6×10−5cm/℃以下である材料を用いている。
ここで、外周部22を構成するPOM樹脂は、成形性及び切削性に優れており、さらに噛み合いに必要な強度を有するとともに、潤滑性が高く摩擦係数の低い材料であるため、微小歯形を構成する材料として好適である。しかし、逆に線膨張係数が高いため、前述したように環境温度変化による温度伸縮量が大きく、微小歯形同士の噛み合い外れや、逆に過剰な噛み込みによる駆動伝達誤差が生じやすいという欠点がある。
この実施形態の歯車は、微小歯形をPOMなどの樹脂で構成しているため、成形の容易さ、噛み合い強度及び低摩擦性などの利点を得ている。しかしそのように、線膨張係数が高いPOMなどの樹脂を微小歯形部分(外周部22)の材料として用いながら、内側のほとんどの部分(内側部23)を線膨張係数の低い材料で構成しているため、歯車全体では環境温度変化による熱伸縮量を抑えることができ、歯車対における適切な噛み合い状態を確保することができる。
なお、上記のステンレス鋼以外で内側部23に適用できる線膨張係数の低い材料としては、例えばゼロ膨張ガラスであるゼロデュア(SiO+Ti)や、炭化珪素セラミック、窒化珪素セラミック及びアルミナセラミックなどのセラミック材料、あるいは炭素鋼などがある。
また、樹脂であっても、線膨張係数が2×10−5cm/℃以上6×10−5cm/℃以下であって、外周部22の材料の線膨張係数より低い樹脂材料であれば、内側部23の材料として適用することができる。この場合には、外周部22と内側部23をそれぞれ樹脂で構成することになり、そのような組み合わせの二重構造歯車はダブルインジェクション成形によって少ない工程で成形できるため製造コストを低減できる利点がある。また、二重構造歯車を同一成形型内で射出成形した場合には、特に極めて偏心精度の高い成形歯車を形成できる点で有用である。なお、線膨張係数の低い樹脂の例としては、ポリカーボネイト、ポリイミド及びポリアミドなどをベースにガラス繊維を30〜40%加えた材料などがあり、2×10−5cm/℃〜6×10−5cm/℃の適度な線膨張係数となっている。
また、図8に示すように、内側部を金属性の円板30で構成する場合には、プレス材などのコストの低い材料を用いてプレス加工や打ち抜き加工などで容易かつ低コストで作成できる利点がある。そしてその金属円板30に対して外周部31を樹脂で形成する場合は、単に射出成形(インジェクション成形)するだけでよいため、このことによっても低コスト化が可能となる。さらに金属製の円板の中心孔24に対しては、回転軸25をしまりばめなどによる軽圧入、かしめ、溶接などで強固に結合させることができるため、高い中心精度で回転軸25を設置することができ、またその偏心精度を安定して維持させることができる。さらに、材料が金属である場合は比重が高く質量が大きいため、フライホイールと同様に歯車に回転慣性を持たせて回転速度を安定的に維持させる効果がある。
次に、樹脂材料で歯形を形成する外周部22はできるだけ薄肉化することが望ましく、薄肉化することによって外周部22における熱伸縮量を減少させることができる。例として、モジュール0.2の歯車で考えると、図8中に示す全歯たけHは0.45mmとなる。ここで樹脂部の最大厚さ(外周部22の径方向の最大幅)Wをその全歯たけHの20倍とした場合には、0.45×20≒9mmの厚さとなり、50degの温度変化での伸縮量は、POM線膨張係数×半径長さ×温度幅(前記参照)=1×10−4×9×50≒0.045mmとなる。そしてこの0.045mmは全歯たけH=0.45mmの10%に当たる変形量であり、このような温度変形率であれば装置に実装する上で実用的な寸法を確保できる。すなわち、外周部22の径方向の最大幅Wを全歯たけHの20倍以下とすることで熱伸縮量を適切な範囲内に収めることができる。
内側部23と回転軸25とを個別に製作して結合する方法としてはネジ止め法などが考えられるが、これらの方法では偏心が生じやすく、50μm以上の振れが生じてしまい、小モジュール歯車での噛み合わせに影響する回転変動を起こしてしまう。そこでこの実施形態の歯車では、回転軸を高い中心精度で歯車に設けるために、外周部の歯形を成形する前に内側部に対し機械加工により回転軸を削り出して一体に形成する方法と、外周部の歯形を成形した後に内側部に設けた中心孔に回転軸を熱嵌合により圧入して装着する方法が適用できる。
前者の削り出しによる方法で、図7に示すように回転軸26を一体に設けた場合には、外周部22の歯形を成形する際にすでに高い中心精度で形成された回転軸26を基準にして歯形を成形できるため、完成後における歯車全体での回転軸26の中心精度は最良となる。このようにあらかじめ一体に形成された回転軸26を基準として歯形を成形する方法は、内側部に形成した軸孔を基準として歯形を形成する場合よりもはるかに高い中心精度及び歯面の倒れ精度を得ることができる。これは、歯形の成形型の中で正確な中心位置を確定できるためであり、また樹脂成形に特有な離型を考慮したテーパ部の影響を受けない高精度化が実現できる。
また後者の熱嵌合による方法で、図8に示すように回転軸25を中心孔24に圧入する場合には、始めに回転軸25を圧入する前の中心孔24を基準にして外周部31の歯形を成形し、その後にやきばめなどの熱嵌合を高精度で行って圧入時に変形のないよう軸装着することで偏心を最小とした組立が可能となる。なお、図7及び図8における27は、図示しない成形型において中心位置の基準を取るために回転軸25,26を嵌合させる位置決め部材である。
以上に説明したような高い中心精度を有する歯車28,29を上記図3に示した画像形成部に用いた場合には、偏心を最小に抑えた感光体ドラム15の回転駆動が可能となり、バンディングの発生を抑えることができる。
〔歯車減速装置の第2実施形態〕
次に、本発明による歯車減速装置の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明による歯車減速装置の第2実施形態を、図3の画像形成部に適用した状態を示す平面図である。以下において、前述した部材と同等のものには同じ符号を付し、説明を省略する。この図9において、歯車減速装置102は回転駆動モータ14と感光体ドラム15を接続しており、そして回転駆動モータ14のスピンドル軸(駆動軸1)14aに直接取り付けられている駆動側歯車2と、この駆動側歯車2と噛み合って従動軸3とジョイント41を介し感光体ドラム15に接続されている従動側歯車4と、回転駆動モータ14のスピンドル軸14aと従動軸3の両方を支持するブラケット42とを有している。
駆動側歯車2及び従動側歯車4はそれぞれ同じモジュール0.15以上0.3未満の微小歯形で噛み合うはすば歯車対であり、小径歯車である駆動側歯車2と大径歯車である従動側歯車4の組み合わせにより、スピンドル軸14aの回転の1/20以上の減速比で従動軸3が回転されるようになっている(以上、前記共通の構成と同様)。感光体ドラム15はジョイント41を介して従動軸3、従動側歯車4と連動して回転する。そして、駆動側歯車2と従動側歯車4はどちらも全体が同じ材料からなり、ブラケット42は、線膨張係数が歯車対の材料の線膨張係数の±10%以内にある1枚のセラミック板であり、スピンドル軸14aと従動軸3をそれぞれボールベアリング43を介して高精度に軸支している。なお、回転駆動モータ14の詳細については、後述の回転駆動装置の実施形態で説明する。
ここで、一般に、歯車対の各回転軸を支持する部材が周囲環境の熱的影響を受けて生じる熱伸縮量が、歯車対に生じる熱伸縮量と大きく異なる場合には、歯車対において適切な噛み合い状態を維持できなくなってしまう。特に、歯車対が小モジュールの微小歯形で噛み合う場合には、すぐに噛み合いが外れたりバックラッシュを無くして回転伝達不良を起しやすくなる。また、作動中の回転駆動モータは周囲温度よりも40℃以上高くなる熱源となるため、スピンドル軸を回転軸として支持する部材は熱的影響を受けやすく伸縮しやすい。
これに対してこの実施形態の歯車減速装置102は、歯車対の線膨張係数とほぼ同じ(許容誤差±10%)線膨張係数にある材料でブラケット42を構成し、駆動軸であるスピンドル軸14aと従動軸3を支持してそれらの間における歯車対の熱伸縮量とほぼ同じ伸縮量でブラケット42も熱伸縮する。このため、それぞれ微小歯形を有する歯車対の適切な噛み合いを維持することができる。また、装置を少容積とするために図示するように回転駆動モータ14をブラケット42に密接に配置させた場合でも、ブラケット42は軸間距離を適切に維持管理することができる。
なお、ブラケット42の材料であるセラミックについて、具体的には炭化珪素セラミック、窒化珪素セラミック、アルミナセラミックなどを用いることができる。他にも前記の二重構造歯車の内側部と同様にゼロ膨張ガラスである「ゼロデュア」(SiO+Ti)やステンレス鋼あるいは炭素鋼などを用いることができ、その他にも歯車対の線膨張係数とほぼ同じ線膨張係数である材料を用いることができる。また上記の軸間保持機能を有する形態であれば、ブラケット42は複数枚の板材を重ね合わせた構成であってもよい。
〔歯車減速装置の第3実施形態〕
次に、本発明による歯車減速装置の第3実施形態について説明する。
図10は、本発明による歯車減速装置の第3実施形態を、図3の画像形成部に適用した状態を示す平面図である。この図において、歯車減速装置103は回転駆動モータ14と感光体ドラム15を接続しており、そして回転駆動モータ14のスピンドル軸(駆動軸)14aに直接取り付けられている駆動側歯車2と、この駆動側歯車2と噛み合って従動軸3とジョイント41を介し感光体ドラム15に接続されている従動側歯車21と、回転駆動モータ14のスピンドル軸14aを支持する駆動側ブラケット51と、この駆動側ブラケット51を固定して回転駆動モータ14とともに平行移動可能に設けられた可動支持台53と、従動軸3を支持する従動側ブラケット52と、駆動側ブラケット51と従動側ブラケット52との間に挟持されるよう設けられた熱変形部材54と、駆動側ブラケット51から見て従動側ブラケット52と反対側の位置に設けられた調整ネジ部55と、この調整ネジ部55と駆動側ブラケット51の間に挟持されるよう設けられた押圧バネ56とを有している。
駆動側歯車2及び従動側歯車21はそれぞれ同じモジュール0.15以上0.3未満の微小歯形で噛み合うはすば歯車対であり、小径歯車である駆動側歯車2と大径歯車である従動側歯車21の組み合わせにより、スピンドル軸14aの回転の1/20以上の減速比で従動軸3が回転されるようになっている(以上、前記共通の構成と同様)。そして、従動側歯車21は上記第1実施形態で説明した二重構造歯車21であり、歯を含む外周部がPOM樹脂で形成され、内側部がステンレス鋼で構成されたものである。また、駆動側歯車2は全体が線膨張係数の低いステンレス鋼で形成された小径歯車である。
駆動側ブラケット51と従動側ブラケット52は、それぞれ線膨張係数が7×10−6cm/℃であるセラミック板であり、駆動側ブラケット51はスピンドル軸14aを、従動側ブラケット52は従動軸3をそれぞれボールベアリング43を介して高精度に支持している。
可動支持台53は、回転駆動モータ14を固定しているとともに、ボールベアリング43及び駆動側ブラケット52を介してスピンドル軸14aを支持している。そして可動支持台53は、基台57上に設置された2本のレール58上を滑動可能に設置されており、これにより可動支持台53はスピンドル軸14aを従動軸3と平行に保ったまま接離する方向に移動可能な可動軸支手段を構成している。
熱変形部材54は、周囲温度に応じて伸縮する温度伸縮部材であって、その線膨張係数と挟持方向の形成長さLから、駆動側歯車2と従動側歯車21の各ピッチ円半径長さの合計と同じ周囲温度において同じ熱変形量で伸縮するよう構成されている。そしてこの熱変形部材54は、駆動側ブラケット51と従動側ブラケット52との間に挟持されているため、スピンドル軸14aが従動軸3に近接する方向への移動を規制する移動規制手段を構成している。
押圧バネ56は、調整ネジ部55と駆動側ブラケット51の間に挟持されていることにより、スピンドル軸14aを従動軸3に近接させる方向の付勢力を可動支持台(可動軸支手段)53に対して付与する付勢手段を構成している。なお図示する例では、押圧バネ56に2つ折りの板バネを用いているが、他にもコイルスプリングなどを用いてもよい。
調整ネジ部55は、基台57上に固定されたベース(断面で図示)59と、このベース59に螺合して貫通する蝶ネジ60と、この蝶ネジ60のネジ部先端に回転可能に設けられた接触板61とを有している。蝶ネジ60はネジ部先端を押圧バネ56に向けており、接触板61が押圧バネ56に接触し押圧している。この調整ネジ部55において、蝶ネジ60を回転させて接触板61を移動させることにより、可動支持台53に対する押圧バネ(付勢手段)56の付勢力を調整することができ、すなわち調整ネジ部55は付勢力調整手段を構成している。
なお、基台57は画像形成エンジンに設けられた単体の板部材であり、その表面に設置される従動側ブラケット51とレール58とベース59のそれぞれの配置関係を変化させない程度の剛性を有し、線膨張係数が低いものであることが望ましい。また、回転駆動モータ14の詳細については、後述の回転駆動装置の実施形態で説明する。
以上の構成により、この実施形態の歯車減速装置103は、周囲温度が変化して従動側歯車21に熱伸縮が生じた場合でも、熱変形部材54が周囲温度に応じてその従動側歯車21の熱伸縮量と同等に伸縮するため、それに合わせて駆動側ブラケット51とともに可動支持台53が移動し、駆動軸(スピンドル軸14a)1と従動軸3との軸間距離が適切な距離に補正される。これにより、回転駆動モータ14の発熱などによって周囲温度が変化し、従動側歯車21が熱伸縮しても歯車対において常に適切な噛み合い状態を維持することができる。また、このとき、回転駆動モータ14に直接接触する駆動側ブラケット51と熱変形部材54とを別体で構成したため、回転駆動モータ14からの発生した熱が熱変形部材54に直接伝達されることがなく、歯車対とほぼ同条件で熱伸縮して適切な軸間距離の熱伸縮補正を行うことができる。なお、理想としては、駆動側歯車2と従動側歯車21の各ピッチ円同士が接触する軸間距離に維持するよう補正することが望ましい。
また、調整ネジ部55を操作して押圧バネ56の付勢力を調整することにより、駆動側ブラケット51を介して熱変形部材54を弾性変形させ軸間距離の微調整を行うことができ、より適切に歯車対の噛み合い状態を調整することができる。
以上の構成は、近年の機器の小型化が要望されている中で、設置空間の少容積化と小型モータに供給する電流増加が進んでいることにより、モータ発熱が増大して環境温度の変化が著しいことから特に有効である。
なお、上記の構成では、駆動側ブラケット51と従動側ブラケット52をそれぞれ線膨張係数の低いセラミック板で構成し、その間に挟持した熱変形部材54の熱伸縮によってのみ軸間距離の熱伸縮補正を行ったが、その変形例として、特に図示しないが、スピンドル軸と従動軸の支持位置における軸間構造を歯車対における軸間構造と疑似的に構成することも有効である。つまり、上記実施形態の構成における駆動側ブラケット51、熱変形部材54及び従動側ブラケット52の組み合わせに代えて、駆動側歯車2と同じ材料(上記構成ではステンレス鋼)でそのピッチ円と同じ外径の環状のすべり軸受でスピンドル軸14aを支持し、従動側歯車21の内側部23と同じ材料でその外径と同じ外径の環状のすべり軸受で従動軸3を支持する。
そして、従動側歯車21の外周部22の径方向幅からピッチ円より歯先の幅を引いた幅と同じ幅のPOM樹脂の板材を、両環状すべり軸受で挟持する3層構造で両軸を支持し、これら全体で温度伸縮部材を構成させる。これによれば、両回転軸14a,3の支持位置においても歯車対における軸間構造の熱伸縮とほぼ同じように熱伸縮して軸間距離を熱伸縮補正することができ、より適切な歯車対の噛み合いを維持することができる。
また、この実施形態のように回転駆動モータ14のスピンドル軸14aがそのまま駆動軸1を構成している場合には、可動支持台53に固定した回転駆動モータ14の本体をそのままスピンドル軸14aを支持する軸受としてみなすこともできる。その場合には、ボールベアリングと駆動側ブラケット51を設置する必要はなく、その代わりに熱変形部材54を挟持するための独立したブラケット(不図示)を可動支持台53に固定して設ければ上記実施形態と同様に軸間距離の熱伸縮補正が行える。またこの構成において、この独立したブラケットを回転駆動モータ14から離間した配置で設けることで、回転駆動モータ14から熱変形部材54への熱伝播をほとんど遮断することができ、熱変形部材54による軸間距離の熱伸縮補正をより正確に行うことができる。
また、上記の実施形態では、従動側歯車21にステンレス鋼とPOM樹脂の二重構造歯車を用い、駆動側歯車2にステンレス鋼で構成された歯車を用いていたが、これら以外の材料の組み合わせで各歯車を構成してもよい。例えば、従動側歯車の全体をPOM樹脂で構成してもよいし、また駆動側歯車もPOM樹脂で構成してもよい。つまり歯車対の少なくとも一部が線膨張係数の高い材料で構成されている場合に、この実施形態による熱伸縮補正が有効に適用できる。この場合でも、熱変形部材は、その線膨張係数と挟持方向の形成長さLから、駆動側歯車と従動側歯車の各ピッチ円半径長さの合計分と同じ周囲温度において同じ熱変形量で伸縮するよう構成されていればよい。
〔回転駆動装置の実施形態〕
次に、本発明による回転駆動装置の実施形態について説明する。
以下においては、回転駆動装置を画像形成部に適用した場合を例に取り説明する。図3において、歯車減速装置101と回転駆動モータ14とを合わせた構成が回転駆動装置201であり、この回転駆動装置201は回転駆動モータ14の軸回転を歯車減速装置101によって減速して回転体である感光体ドラム15を駆動するものである。
歯車減速装置101において、駆動側歯車2及び従動側歯車4はそれぞれ同じモジュール0.15以上0.3未満の微小歯形で噛み合うはすば歯車対であり、小径歯車である駆動側歯車2と大径歯車である従動側歯車4の組み合わせによりスピンドル軸14aの回転の1/20以上の減速比で従動軸3が回転されるようになっている(以上、前記共通の構成と同様)。
そして、この実施形態において、回転駆動モータ14は800rpm以上で連続駆動回転可能なDCモータとなっている。
ところで、上記構成の画像形成部において回転駆動モータの回転速度変動が感光体ドラム周上の速度を変動させ、バンディングを発生させる原因の1つとなっている。そのため、感光体ドラム周上での速度変動率を許容値である0.1%以下とするには、各歯車を小モジュール化するとともに、回転駆動モータにおいて発生する回転速度変動を低減させなければならない。
そして今回、本願の発明者が種々の試験及び検討を行ったところ、連続駆動モータの場合には、回転数が低下するとともに回転速度変動が上昇することが判明した。これはモータ極数に対応するコギング変動により振動の伝播や共振現象を引き起こして発生する現象であって、高精度DCモータの場合でも1000rpm以下の回転で発生し、またPLL等のフィードバック制御を行っても除去できない。
しかし、発明者のさらなる試験及び検討により、小モジュール化した歯車対において減速比を前述した1/20以上に設定するとともに、連続駆動モータの場合800rpm以上で回転させることで、感光体ドラム15周上の速度変動率を許容値(0.1%)以内に抑えることが可能であることがわかった。
また、回転数の上限については、5000rpm以上で回転させても速度変動率を抑える効果が得られることが予想できるが、実用域としては3500rpm程度を上限とするのが好ましい。
したがって、図示する画像形成部においては、歯車対の歯形が小モジュール化されているとともに減速比を1/20以上に設定し、また回転駆動モータを800rpm以上で回転させることができるため、それらの範囲で両パラメータの設定を調整して感光体ドラムを所望する回転数で回転させることにより感光体ドラム15周上の速度変動率を0.1%の許容値内に抑えることができ、バンディング量の少ない高品質のライン画像を形成することが可能である。以上により、この実施形態による回転駆動装置によれば、回転変動ムラの発生を極めて少なくし、回転体を高精度で回転駆動できる。
なお、回転駆動モータ14は、上記の連続駆動回転可能なDCモータに限らず、1ステップの駆動分解能が1.8deg以下で3000PPS以上の駆動周波数で回転可能なパルスモータを用いてもよい。このスペックに応じた設定で回転駆動させることで、ステップ毎における脈動の影響も極めて少なくすみ、速度変動率を許容値(0.1%)以内に抑えて回転体を高精度で回転駆動できる。また、パルスモータは入力したパルス数に追従して応答するように駆動するため、DCモータを用いる場合のような回転フィードバック制御が不要であり、製作コスト的に有利である。
なお、駆動分解能を低くするほど、また駆動周波数を高くするほど、脈動を少なくして滑らかに回転させることができるが、それだけ発生トルクは減少してしまう。したがって減速比と必要トルクのバランスから、駆動分解能と駆動周波数を設定すべきである。
なお、上記各実施形態で説明したこの発明による歯車減速装置及び回転駆動装置は、画像形成エンジンにおける感光体ドラムの駆動に限らず、転写ベルトや転写ローラの駆動にも用いることができる。
この発明による歯車減速装置及び回転駆動装置は、画像形成装置に限らずに、他にも例えば医療機器、音声機器、映像機器などの高精度回転を必要とする回転体の減速機構、回転駆動機構に一般的に用いることも可能である。
そして、環境の温度変化に対しても常に適切な噛み合い状態を維持して、高精度で安定した駆動伝達ができる。また、回転変動ムラの発生を極めて少なくし、回転体を高精度で回転駆動できる。
この発明による歯車減速装置の主要部である歯車対の噛み合わせ部分の拡大図である。 同じく歯車減速装置を用いた画像形成エンジンの断面を模式的に示す図である。 図2における第1画像形成部を矢示A方向から見て模式的に示す平面図である。 平歯の場合におけるモジュールの大きさと感光体表面速度変動率との関係を示す線図である。 はすば歯車の場合におけるモジュールと感光体表面速度変動率との関係を示す線図である。
本発明による第1実施形態の歯車減速装置に用いられる大径小モジュールの歯車を軸方向にそった断面で示す図である。 削り出しにより回転軸を一体に設けた歯車の回転軸に沿った断面で示す図である。 熱嵌合により回転軸を中心孔に圧入した歯車の回転軸に沿った断面で示す図である。 本発明による第2実施形態の歯車減速装置を、画像形成部に適用した状態を示す平面図である。 本発明による第3実施形態の歯車減速装置を、画像形成部に適用した状態を示す平面図である。
符号の説明
1:駆動軸 2:駆動側歯車 3:従動軸 4:従動側歯車
5:画像形成エンジン 10:第1画像形成部 14:回転駆動モータ
14a:スピンドル軸(駆動軸) 15:感光体ドラム(回転体)
21:従動側歯車(二重構造歯車) 22:外周部 23:内側部 24:中心孔25:回転軸 42:ブラケット 51:駆動側ブラケット
52:従動側ブラケット 53:可動支持台(可動軸支手段)
54:熱変形部材(温度伸縮部材) 55:調整ネジ部(付勢力調整手段)
56:押圧バネ(付勢手段) 57:基台 58:レール 59:ベース
60:蝶ネジ 61:接触板 P:転写紙
101,102,103:歯車減速装置 201:回転駆動装置

Claims (13)

  1. 歯車の噛み合いにより駆動軸の軸回転速度を減速して従動軸を回転させる歯車減速装置であって、
    減速比が1/20以上の一段減速であり、前記歯車がはすば歯車で、歯のモジュールが0.15以上0.3未満であることを特徴とする歯車減速装置。
  2. 請求項1記載の歯車減速装置であって、
    前記歯車の少なくとも1つが、歯を含む外周部と、該外周部より軸側に位置する内側部とを互いに異なる材料で一体に成形した二重構造歯車であり、前記内側部に線膨張係数が2×10−5cm/℃以上6×10−5cm/℃以下の材料を用い、前記外周部に線膨張係数が前記内側部の材料より大きい材料を用いたことを特徴とする歯車減速装置。
  3. 請求項2記載の歯車減速装置であって、
    前記外周部と前記内側部はそれぞれ樹脂を材料とし、それらはダブルインジェクション成形により成形されることを特徴とする歯車減速装置。
  4. 請求項2記載の歯車減速装置であって、
    前記内側部は金属を材料とし、前記外周部は樹脂を材料として前記内側部に対するインジェクション成形により成形されることを特徴とする歯車減速装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の歯車減速装置であって、
    前記外周部の径方向の最大幅が歯の全歯たけの20倍以下であることを特徴とする歯車減速装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の歯車減速装置であって、
    前記内側部と回転軸とが一体に成形されていることを特徴とする歯車減速装置。
  7. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の歯車減速装置であって、
    前記内側部と回転軸とが熱嵌合により一体に結合されていることを特徴とする歯車減速装置。
  8. 請求項1記載の歯車減速装置であって、
    前記歯車は全て同じ材料からなり、該材料の線膨張係数の±10%以内の線膨張係数の材料からなる単体のブラケットにより前記駆動軸と前記従動軸の両方が軸支されていることを特徴とする歯車減速装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の歯車減速装置であって、
    前記駆動軸と前記従動軸のいずれか一方の回転軸を軸支し、他方の回転軸と接離する方向に移動可能な可動軸支手段と、前記一方の回転軸を前記他方の回転軸に近接させる方向の付勢力を該可動軸支手段に対して付与する付勢手段と、前記一方の回転軸に対して前記他方の回転軸に近接する方向への移動を、周囲温度に応じて伸縮する温度伸縮部材によって規制する移動規制手段とを有することを特徴とする歯車減速装置。
  10. 請求項2乃至7のいずれか一項に記載の歯車減速装置であって、
    前記駆動軸と前記従動軸のいずれか一方の回転軸を軸支し、他方の回転軸と接離する方向に移動可能な可動軸支手段と、前記一方の回転軸を前記他方の回転軸に近接させる方向の付勢力を該可動軸支手段に対して付与する付勢手段と、前記一方の回転軸に対して前記他方の回転軸に近接する方向への移動を、周囲温度に応じて伸縮する温度伸縮部材によって規制する移動規制手段とを有し、前記駆動軸と前記従動軸のいずれか又は両方に前記二重構造歯車を結合し、前記温度伸縮部材は前記駆動軸と前記従動軸のそれぞれに連結する歯車の各ピッチ円半径長さの合計と同じ周囲温度において同じ熱変形量で伸縮することを特徴とする歯車減速装置。
  11. 請求項9又は10記載の歯車減速装置であって、
    前記付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段を有していることを特徴とする歯車減速装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の歯車減速装置とモータとを備え、該モータの軸回転を前記歯車減速装置によって減速して回転体を駆動する回転駆動装置であって、
    前記モータは、800rpm以上で連続駆動回転可能なDCモータであることを特徴とする回転駆動装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の歯車減速装置とモータとを備え、該モータの軸回転を前記歯車減速装置によって減速して回転体を駆動する回転駆動装置であって、
    前記モータは、1ステップの駆動分解能が1.8deg以下で3000PPS以上の駆動周波数で回転可能なパルスモータであることを特徴とする回転駆動装置。

JP2005055143A 2005-02-28 2005-02-28 歯車減速装置及び回転駆動装置 Expired - Fee Related JP4481197B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005055143A JP4481197B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 歯車減速装置及び回転駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005055143A JP4481197B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 歯車減速装置及び回転駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006242216A true JP2006242216A (ja) 2006-09-14
JP4481197B2 JP4481197B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=37048842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005055143A Expired - Fee Related JP4481197B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 歯車減速装置及び回転駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4481197B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145949A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Nidec Copal Corp プロジェクタ用絞り装置
JP2010033002A (ja) * 2008-06-30 2010-02-12 Ricoh Co Ltd 減速装置、回転体駆動装置、像担持体駆動装置及び画像形成装置
CN105301939A (zh) * 2014-07-07 2016-02-03 株式会社理光 驱动力传递装置、处理单元及图像形成装置
CN113227614A (zh) * 2018-12-14 2021-08-06 采埃孚股份公司 用于电动车辆传动机构的齿轮装置
CN114922947A (zh) * 2022-06-13 2022-08-19 三联传动机械有限公司 一种用于圆切机的减速机构

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03213750A (ja) * 1990-01-19 1991-09-19 Hitachi Ltd 歯車装置
JPH06294459A (ja) * 1993-04-06 1994-10-21 Oohashi Tekunika:Kk プラスチック製歯車、プラスチック製歯車の成形用金型およびプラスチック製歯車の製造方法
JPH0943923A (ja) * 1995-07-26 1997-02-14 Ricoh Co Ltd 電子写真装置の駆動伝達装置
JPH09113975A (ja) * 1995-10-24 1997-05-02 Minolta Co Ltd 歯車伝達機構
JPH1030708A (ja) * 1996-07-18 1998-02-03 Sanyo Electric Co Ltd 樹脂モールドギアを備えた歯車減速機構
JPH10220560A (ja) * 1997-02-06 1998-08-21 Sekisui Chem Co Ltd 歯 車
JP2002021942A (ja) * 2000-07-10 2002-01-23 Canon Inc 駆動伝達機構とこれを備えた画像形成装置
JP2002243007A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Ricoh Co Ltd 回転体駆動機構
JP2003233236A (ja) * 2002-02-13 2003-08-22 Canon Inc 画像形成装置
JP2004190742A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Iwate Sangyo Shinko Center 減速装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03213750A (ja) * 1990-01-19 1991-09-19 Hitachi Ltd 歯車装置
JPH06294459A (ja) * 1993-04-06 1994-10-21 Oohashi Tekunika:Kk プラスチック製歯車、プラスチック製歯車の成形用金型およびプラスチック製歯車の製造方法
JPH0943923A (ja) * 1995-07-26 1997-02-14 Ricoh Co Ltd 電子写真装置の駆動伝達装置
JPH09113975A (ja) * 1995-10-24 1997-05-02 Minolta Co Ltd 歯車伝達機構
JPH1030708A (ja) * 1996-07-18 1998-02-03 Sanyo Electric Co Ltd 樹脂モールドギアを備えた歯車減速機構
JPH10220560A (ja) * 1997-02-06 1998-08-21 Sekisui Chem Co Ltd 歯 車
JP2002021942A (ja) * 2000-07-10 2002-01-23 Canon Inc 駆動伝達機構とこれを備えた画像形成装置
JP2002243007A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Ricoh Co Ltd 回転体駆動機構
JP2003233236A (ja) * 2002-02-13 2003-08-22 Canon Inc 画像形成装置
JP2004190742A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Iwate Sangyo Shinko Center 減速装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145949A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Nidec Copal Corp プロジェクタ用絞り装置
JP2010033002A (ja) * 2008-06-30 2010-02-12 Ricoh Co Ltd 減速装置、回転体駆動装置、像担持体駆動装置及び画像形成装置
CN105301939A (zh) * 2014-07-07 2016-02-03 株式会社理光 驱动力传递装置、处理单元及图像形成装置
CN105301939B (zh) * 2014-07-07 2019-07-30 株式会社理光 驱动力传递装置、处理单元及图像形成装置
CN113227614A (zh) * 2018-12-14 2021-08-06 采埃孚股份公司 用于电动车辆传动机构的齿轮装置
CN114922947A (zh) * 2022-06-13 2022-08-19 三联传动机械有限公司 一种用于圆切机的减速机构
CN114922947B (zh) * 2022-06-13 2023-03-21 三联传动机械有限公司 一种用于圆切机的减速机构

Also Published As

Publication number Publication date
JP4481197B2 (ja) 2010-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5267219B2 (ja) 減速装置、回転体駆動装置、像担持体駆動装置及び画像形成装置
JP5867827B2 (ja) 遊星歯車機構の組付け方法
US9268247B2 (en) Power transmission device and image forming apparatus including the same
JP4481197B2 (ja) 歯車減速装置及び回転駆動装置
US20080271556A1 (en) Rotation drive unit and image forming apparatus using same
JP6079047B2 (ja) 回転体駆動装置および画像形成装置
JP5533096B2 (ja) 駆動装置および画像形成装置
US20140356027A1 (en) Drive transmission device and image forming apparatus including same
JP2011196525A (ja) 駆動伝達装置
JPH09222826A (ja) 画像形成装置用の回転体駆動装置
JP5605692B2 (ja) 感光体ドラム用フランジ、及びこの感光体ドラム用フランジを具備する感光体ドラムを備えた画像形成装置
JP5407939B2 (ja) 固定型内歯歯車を有する遊星歯車減速機構、像担持体駆動装置及び画像形成装置
JP2006017271A (ja) 駆動伝達装置
JP4339079B2 (ja) 転写ベルトの速度制御方法及び転写ベルトの速度制御装置及びこれを用いた画像形成装置
JPH0611016A (ja) 歯車及び歯車駆動装置及び画像形成装置
JP4630297B2 (ja) 歯車装置およびそれを有する印刷機用アクチュエータ
JP4721389B2 (ja) 感光体の回転伝達機構の組立方法及び回転伝達機構の組立方法
JP2017201192A (ja) 減速装置および光学機器
JP2012082842A (ja) 遊星歯車機構、回転駆動装置、及び画像形成装置
JP2012229708A (ja) 遊星歯車機構、回転駆動装置、及び画像形成装置
JP2004360923A (ja) 樹脂製ギヤの使用方法
JPH09230662A (ja) 画像形成装置
JP4796310B2 (ja) 動力伝達機構及び画像形成装置
JP5733602B2 (ja) 遊星歯車装置及び画像形成装置
JP2007107697A (ja) 低振動歯車及び低振動歯車を用いた複写機、撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100317

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140326

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees