JP4721389B2 - 感光体の回転伝達機構の組立方法及び回転伝達機構の組立方法 - Google Patents

感光体の回転伝達機構の組立方法及び回転伝達機構の組立方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置に使用される感光体と駆動源との間に介装されて、駆動源の動力を感光体に伝達する感光体の回転伝達機構の組立方法に関する。また、本発明は、被回転体と駆動源との間に介装されて、駆動源の動力を被回転体に伝達する回転伝達機構の組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置(例えば、複写機,プリンタ,ファクシミリ)には、画質の良否を大きく左右する部材の1つとして感光体が配設されており、その回転駆動は、ギヤ(感光体駆動ギヤ)を含む回転伝達機構によって行われる。
【0003】
このような回転伝達機構の一例を挙げると、感光体駆動ギヤは、感光体と一体の感光体駆動軸に固定されている。そして、感光体駆動ギヤには、駆動源としての感光体駆動用モータの出力軸に設けられた出力ギヤが噛合されている。したがって、感光体駆動用モータからの動力は、出力ギヤ,感光体駆動ギヤ,感光体駆動軸を介して感光体に伝達されることになる。このように、感光体の回転伝達機構は、感光体駆動用モータと感光体との間のギヤの段数を1段として、感光体の回転ムラを極力排除するようにしている。
【0004】
また、近年、感光体の回転伝達機構は、画像形成装置の作動音の低減化や軽量化等を図るため、射出成形によって形成された樹脂製の感光体駆動ギヤを使用するようになっている。
【0005】
ところで、感光体の回転伝達機構は、上述のように、感光体駆動ギヤ,感光体駆動軸及び感光体とが一体として回動するように構成されているので、感光体駆動ギヤに回転ムラが発生した場合に、その回転ムラが感光体にも直接的に伝達されてしまう。そして、感光体に回転ムラが発生すると、最終的には、シート材(例えば、紙,透明フィルム等の転写材)上に形成されるトナー像に位置ずれとなって現れる。特に、画像形成装置が4色フルカラーの場合には、シート材上で各色(例えば、マゼンタ,シアン,イエロー,ブラック)のトナー像が重ね合わされるため、トナー像の位置ずれが色ずれとなって顕著な画質の低下として現れる。
【0006】
上述のような、トナー像の位置ずれや色ずれの原因となる感光体の回転ムラを防止するためには、射出成形によって形成される樹脂製の感光体駆動ギヤの精度を高精度化し、感光体駆動軸の軸芯に対する感光体駆動ギヤの回転精度等を向上させることが効果的である(第1例)。
【0007】
また、トナー像の位置ずれや色ずれの原因となる感光体の回転ムラを防止するためには、感光体の回転をセンサによって検知し、その検知結果を制御装置にフィードバックし、この制御装置で感光体の回転制御を行い、感光体の回転を円滑化することが効果的である(第2例)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の第1例は、射出成形に使用される金型精度や樹脂の収縮等の影響により、感光体駆動ギヤの高精度化に限界がある。しかも、感光体駆動ギヤを感光体駆動軸に直接的に嵌合する従来例は、感光体駆動ギヤの軸穴の成形誤差と歯部の成形誤差が累積されるため、近年の高画質化の要望に応えることができる程度に感光体の回転ムラを防止することが困難である。
【0009】
また、前述の第2例は、センサや制御装置を配設することが必要となり、回転伝達機構の構成が複雑で且つ高価であり、また感光体の回転制御も複雑になるという問題がある。
【0010】
なお、上述のような問題は、感光体がドラム状の感光体ドラムである場合のほか、ベルト状の感光体ベルトである場合にも同様に発生する問題である。また、画像形成装置に使用される回転伝達機構に限らず、一般的な精密機械等の回転ムラが問題となる被回転体を回動させる回転伝達機構にも略同様に発生する問題である。
【0011】
そこで、本発明は、感光体駆動ギヤとして樹脂製ギヤを使用した場合において、高価なセンサや構造の複雑化及び大型化を伴うことなく、感光体の回転ムラを効果的に防止することができるようにした感光体の回転伝達機構の組立方法を提供することを目的とする。また、本発明は、感光体に限られず、精密機械や自動車部品等の被回転体の回転ムラを簡単な構造で且つ効果的に防止することができるようにした回転伝達機構の組立方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、感光体74を回転駆動する感光体駆動軸18に駆動源36から動力を伝達する感光体の回転伝達機構1の組立方法に関するものである(図1参照)。この発明において
(1)前記感光体の回転伝達機構1は、
前記駆動源側の歯車37に噛み合う樹脂製の感光体駆動ギヤ2と、
前記感光体駆動ギヤ2の回転中心部の軸穴6に圧入される円筒部16を有し、前記円筒部16に形成された軸受容穴20が前記感光体駆動軸18に隙間をもって嵌合されるギヤ保持部材3と、
前記ギヤ保持部材3の一方の側面側に配置され、前記感光体駆動軸18に嵌合される基準穴25であって且つ前記感光体駆動ギヤ2の前記軸穴6よりも高精度に形成された基準穴25が形成された一方の芯出しプレート4と、
前記ギヤ保持部材3の他方の側面側に配置され、前記感光体駆動軸18に嵌合される基準穴25であって且つ前記感光体駆動ギヤ2の前記軸穴6よりも高精度に形成された基準穴25が形成された他方の芯出しプレート5と、
前記一方の芯出しプレート4に形成されたねじ通し穴27及び前記ギヤ保持部材3に形成されたねじ受容穴23に軸部が隙間をもって挿入されるねじ24であって、前記他方の芯出しプレート5のねじ穴28に前記軸部が螺合され、前記他方の芯出しプレート5と前記ねじ24の頭部との間に前記ギヤ保持部材3と前記一方の芯出しプレート4を挟むことにより、前記一方の芯出しプレート4を前記ギヤ保持部材3の一方の側面に締め付け固定することができ、前記他方の芯出しプレート5を前記ギヤ保持部材3の他方の側面に締め付け固定することができるねじ24と、を備えている。そして、
(2)前記感光体の回転伝達機構の組立工程は、
前記感光体駆動ギヤ2の前記軸穴6に前記円筒部16が圧入されて前記感光体駆動ギヤ2と一体化された前記ギヤ保持部材3の前記一方の側面には前記一方の芯出しプレート4を前記感光体駆動ギヤ2及び前記ギヤ保持部材3の径方向へずらすことができるように前記ねじ24で仮止めすると共に、前記感光体駆動ギヤ2の前記軸穴6に前記円筒部16が圧入されて前記感光体駆動ギヤ2と一体化された前記ギヤ保持部材3の前記他方の側面には前記他方の芯出しプレート5を前記感光体駆動ギヤ2及び前記ギヤ保持部材3の径方向へずらすことができるように前記ねじ24で仮止めする第1の組立工程と
前記ねじ24で仮止めした前記一方の芯出しプレート4の前記基準穴25、前記ギヤ保持部材3の前記軸受容穴20、前記他方の芯出しプレート5の前記基準穴25を、前記感光体駆動軸18と同一寸法に形成された組立治具に嵌合した状態で、前記感光体駆動ギヤ2と一体化された前記ギヤ保持部材3を前記一方の芯出しプレート4及び前記他方の芯出しプレート5に対して径方向へずらし、前記一方の芯出しプレート4及び前記他方の芯出しプレート5の軸芯に対する前記感光体駆動ギヤ2の歯先円の軸芯のずれを調整する第2の組立工程と、
前記一方の芯出しプレート4及び前記他方の芯出しプレート5の軸芯に対する前記感光体駆動ギヤ2の歯先円の軸芯のずれを調整した状態において、前記一方の芯出しプレート4を前記感光体駆動ギヤ2と一体化された前記ギヤ保持部材3の前記一方の側面に前記ねじ24で締め付け固定すると共に、前記他方の芯出しプレート5を前記感光体駆動ギヤ2と一体化された前記ギヤ保持部材3の前記他方の側面に前記ねじ24で締め付け固定する第3の組立工程と、
からなることを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明は、被回転体を回転駆動する駆動軸に駆動源から動力を伝達する回転伝達機構の組立方法に関するものである。この発明において
(1)前記回転伝達機構は、
前記駆動源側の歯車に噛み合う樹脂製の駆動ギヤと、
前記駆動ギヤの回転中心部の軸穴に圧入される円筒部を有し、前記円筒部に形成された軸受容穴が前記駆動軸に隙間をもって嵌合されるギヤ保持部材と、
前記ギヤ保持部材の一方の側面側に配置され、前記駆動軸に嵌合される基準穴であって且つ前記駆動ギヤの前記軸穴よりも高精度に形成された基準穴が形成された一方の芯出しプレートと、
前記ギヤ保持部材の他方の側面側に配置され、前記駆動軸に嵌合される基準穴であって且つ前記駆動ギヤの前記軸穴よりも高精度に形成された基準穴が形成された他方の芯出しプレートと、
前記一方の芯出しプレートに形成されたねじ通し穴及び前記ギヤ保持部材に形成されたねじ受容穴に軸部が隙間をもって挿入されるねじであって、前記他方の芯出しプレートのねじ穴に前記軸部が螺合され、前記他方の芯出しプレートと前記ねじの頭部との間に前記ギヤ保持部材と前記一方の芯出しプレートを挟むことにより、前記一方の芯出しプレートを前記ギヤ保持部材の一方の側面に締め付け固定することができ、前記他方の芯出しプレートを前記ギヤ保持部材の他方の側面に締め付け固定することができるねじと、を備え、
(2)前記回転伝達機構の組立工程は、
記駆動ギヤの前記軸穴に前記円筒部が圧入されて前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記一方の側面には前記一方の芯出しプレートを前記駆動ギヤ及び前記ギヤ保持部材の径方向へずらすことができるように前記ねじで仮止めすると共に、前記駆動ギヤの前記軸穴に前記円筒部が圧入されて前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記他方の側面には前記他方の芯出しプレートを前記駆動ギヤ及び前記ギヤ保持部材の径方向へずらすことができるように前記ねじで仮止めする第1の組立工程と
前記ねじで仮止めした前記一方の芯出しプレートの前記基準穴、前記ギヤ保持部材の前記軸受容穴、前記他方の芯出しプレートの前記基準穴を、前記駆動軸と同一寸法に形成された組立治具に嵌合した状態で、前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材を前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートに対して径方向へずらし、前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートの軸芯に対する前記駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれを調整する第2の組立工程と、
前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートの軸芯に対する前記駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれを調整した状態において、前記一方の芯出しプレートを前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記一方の側面に前記ねじで締め付け固定することができると共に、前記他方の芯出しプレートを前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記他方の側面に前記ねじで締め付け固定する第3の組立工程と、
からなることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0015】
[第1の実施の形態]
(感光体の回転伝達機構及びその組立方法
図1は、本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第1の実施の形態に係る感光体の回転伝達機構1の使用状態を示す縦断面図である。また、図2は、本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた感光体の回転伝達機構1の分解斜視図を示すものである。
【0016】
これらの図に示すように、感光体の回転伝達機構1(以下、単に「回転伝達機構」という)は、感光体駆動ギヤ2と、この感光体駆動ギヤ2を保持するギヤ保持部材3と、これら感光体駆動ギヤ2及びギヤ保持部材3を挟持するように配置された一対の芯出しプレート4,5と、を備えている。
【0017】
感光体駆動ギヤ2は、例えば、ポリアセタールやフッ素添加ポリカーボネート等の樹脂材料を使用して射出成形された樹脂製のはすば歯車である。この感光体駆動ギヤ2は、図1〜図3に示すように、その回転中心部に軸穴6が形成された円筒状の軸支持部7と、この軸支持部7の外周側に形成された略円板状のウェブ8と、このウェブ8の外周側に形成された略円筒状の歯部10と、を備えている。そして、この感光体駆動ギヤ2のウェブ8の両側面には、前述の軸支持部7と同芯に第1の周方向リブ11が形成され、この第1の周方向リブ11と歯部10との間に前述の軸支持部7と同芯の第2の周方向リブ12が形成されており、さらに、軸支持部7と第1の周方向リブ11とを放射状に接続する複数の内側径方向リブ13と、第1の周方向リブ11と第2の周方向リブ12とを放射状に接続する複数の外側径方向リブ14とが形成されている。なお、図3に示すように、感光体駆動ギヤ2の外側径方向リブ14には、後述する芯出しプレート5の第1駆動ピン(第1の回り止め手段)15が当接し、芯出しプレート5が感光体駆動ギヤ2の回転方向(R)に感光体駆動ギヤ2と一体になって回動する。また、この感光体駆動ギヤ2は、図1において、ウェブ8を中心として左右対称形状に形成されている。
【0018】
ギヤ保持部材3は、例えば、亜鉛合金やアルミニウム合金等の金属を使用してダイカストで成形されたものである。このギヤ保持部材3は、図1,図2,図4及び図5に示すように、感光体駆動ギヤ2の軸穴6に圧入される円筒部16と、この円筒部16の外周側で且つ一方の側面側に一体形成された略円板状の質量部17と、を備えている。そして、このギヤ保持部材3の質量部17は、感光体駆動ギヤ2の一方の側面側(軸支持部7,第1の周方向リブ11,第2の周方向リブ12,内側径方向リブ13及び外側径方向リブ14の図1中の右側端面)に当接するようになっている。また、このギヤ保持部材3は、その回転中心部に感光体駆動軸18に隙間をもって嵌合する軸受容穴20が形成されている。そして、このギヤ保持部材3の軸受容穴20には、感光体駆動軸18の第2駆動ピン(第2の回り止め手段)に係合するピン溝22が第2駆動ピン21に対応するように(周方向の対象位置に)一対形成されている。更に、このギヤ保持部材3には、円筒部16を一方の側面側から他方の側面側へ貫通するねじ受容穴23が周方向に複数形成されている。なお、このギヤ保持部材3のねじ受容穴23には、ギヤ保持部材3の両側面にそれぞれ芯出しプレート4,5を固定するためのねじ24の軸部が隙間をもって挿入されるようになっている。
【0019】
一対の芯出しプレート4,5は、例えば、圧延鋼板等の金属板を使用してプレス加工で円板状に形成されたものである。この一対の芯出しプレート4,5のうちの図1の右側に配置される一方の芯出しプレート4は、図1,図2,図6及び図7に示すように、その回転中心部に感光体駆動軸18に高精度で嵌合される基準穴25が形成されている。この一方の芯出しプレート4の基準穴25は、感光体駆動軸18に容易に圧入されるか、又は感光体駆動軸18に極微小な隙間をもって嵌合されるような精度範囲で加工されている。そして、この一方の芯出しプレート4の基準穴25には、感光体駆動軸18の第2駆動ピン21が通り抜けられるようなピン通し溝26が周方向の対象位置に一対形成されている。また、この一方の芯出しプレート4には、前述のギヤ保持部材3のねじ受容穴23に対応するねじ通し穴27が形成されており、このねじ通し穴27にねじ24の軸部が挿入されるようになっている。なお、一対の芯出しプレート4,5の基準穴25は、精密なプレス加工又は研削加工等により加工され、射出成形された樹脂製の感光体駆動ギヤ2の軸穴6の精度に比較して高精度に形成されている。
【0020】
一対の芯出しプレート4,5のうちの図1の左側に配置される他方の芯出しプレート5は、図1,図2,図8及び図9に示すように、前述の一方の芯出しプレート4と同様に、回転中心部に感光体駆動軸18に高精度で嵌合される基準穴25が形成されている。この他方の芯出しプレート5の基準穴25は、前述の一方の芯出しプレート4の基準穴25と同様に、感光体駆動軸18に容易に圧入されるか、又は感光体駆動軸18に極微小な隙間をもって嵌合されるような精度範囲で加工されている。そして、この他方の芯出しプレート5は、前述のギヤ保持部材3のねじ受容穴23に対応する位置に、ねじ24に螺合するねじ穴28が形成されている。また、この他方の芯出しプレート5は、その径方向外方側の周方向対象位置に、ピン圧入穴30が一対形成され、このピン圧入穴30にそれぞれ第1駆動ピン(第1の回り止め手段)15が圧入・固定されている(図8等参照)。そして、この他方の芯出しプレート5に固定された第1駆動ピン15は、前述の感光体駆動ギヤ2の第1の周方向リブ11,第2の周方向リブ12及び隣り合う一対の外側径方向リブ14,14で仕切られた空間内に収容され、感光体駆動ギヤ2が回動する際に外側径方向リブ14に当接し(図3等参照)、感光体駆動ギヤ2,ギヤ保持部材3及び一対の芯出しプレート4,5の一体回動を可能にする。
【0021】
ここで、上述の回転伝達機構1の組立手順(組立方法)を説明する。先ず、感光体駆動ギヤ2の軸穴6にギヤ保持部材3の円筒部16を圧入し、ギヤ保持部材3の質量部17を感光体駆動ギヤ2の一方の側面側に密接させる。次いで、ギヤ保持部材3の一方の側面側に一方の芯出しプレート4を配置し、ギヤ保持部材3の他方の側面側に他方の芯出しプレート5を配置して、ねじ24でギヤ保持部材3と一対の芯出しプレート4,5を仮止めする。なお、このねじ24で仮止めされた状態の回転伝達機構1は、一対の芯出しプレート4,5に対してギヤ保持部材3を径方向(図1の上下方向)にずらすことができるようになっている。
【0022】
そして、この仮止めされた回転伝達機構1が、感光体駆動軸18と同一寸法に形成された芯出し用の基準軸(図示せず)に嵌合される。すなわち、一対の芯出しプレート4,5の基準穴25とギヤ保持部材3の軸受容穴20が基準軸に嵌合される。なお、基準軸は、一対の芯出しプレート4,5に対してギヤ保持部材3をずらし、一対の芯出しプレート4,5の軸芯(回転中心)と感光体駆動ギヤ2の軸芯(回転中心)の位置合わせ(芯出し)を行い、一対の芯出しプレート4,5の基準穴25の軸芯に対する感光体駆動ギヤ2の歯先円の回転時の振れを減少させるために使用されるものであり、回転伝達機構1の組立治具としても機能する。
【0023】
感光体駆動ギヤ2の歯先円の回転時の振れが所望精度範囲内になった状態において、ギヤ保持部材3と一対の芯出しプレート4,5を接着剤で仮固定した後、ギヤ保持部材3と一対の芯出しプレート4,5をねじで締め付け固定する。
【0024】
このようにして組み立てられた回転伝達機構1を感光体駆動軸18に嵌合する。この際、回転伝達機構1は、一方の芯出しプレート4の基準穴25から感光体駆動軸18に嵌合させられて、感光体駆動軸18の第2駆動ピン21が一方の芯出しプレート4のピン通し溝26を通過してギヤ保持部材3のピン溝22内に係合する。そして、回転伝達機構1は、感光体駆動軸2の軸用止め輪31に当接するまで感光体駆動軸18上を移動させられる。
【0025】
回転伝達機構1が取り付けられた感光体駆動軸18は、画像形成装置のフレーム側に取り付けられた軸受け34,35で回転できるように支持されている。そして、回転伝達機構1の感光体駆動ギヤ2が、駆動源としての感光体駆動用モータ36の出力軸に取り付けられたピニオン(駆動源側の歯車)37に噛み合わされている(図11,12参照)。なお、回転伝達機構1は、軸用止め輪31と軸受け35とによって感光体駆動軸18上の位置が規制されるようになっている(図1等参照)。
【0026】
次に、感光体駆動用モータ36の回転が上述の回転伝達機構1によってどのようにして感光体駆動軸18に伝達されるのかを説明する。すなわち、感光体駆動用モータ36の回転は、出力軸に取り付けられたピニオン37を介して感光体駆動ギヤ2に伝達され、感光体駆動ギヤ2から第1駆動ピン15を介して他方の芯出しプレート5に伝達され、他方の芯出しプレート5からねじ24を介してギヤ保持部材3に伝達され、ギヤ保持部材3から第2駆動ピン21を介して感光体駆動軸18に伝達されるようになっている。なお、感光体駆動軸18には、図11に示すように、感光体としての感光体ドラム86が一体回動できるように取り付けられるか、又は図12に示すように、感光体ベルト88の駆動用ローラ90が取り付けられている。
【0027】
以上のように構成された本発明に係る感光体の回転伝達機構1の組立方法によれば、芯出しプレート4,5の軸芯に対する感光体駆動ギヤ2の歯先円の軸芯のずれが、ギヤ保持部材3を芯出しプレート4,5に対してずらすことにより調整されるため、射出成形された樹脂製の感光体駆動ギヤを感光体駆動軸に直接嵌合させる従来の第1例に比較して、感光体駆動ギヤ2の歯先円が感光体駆動軸18に対して偏芯する量を小さくすることができ、感光体駆動ギヤ2の歯先円の回転ムラを小さく抑えることができる。しかも、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1は、感光体駆動軸2に嵌合される芯出しプレート4,5が金属製であって、芯出しプレート4,5の基準穴25の寸法精度を従来の第1例の射出成形された感光体駆動ギヤの軸穴の寸法精度よりも高精度にすることが可能であるため、上述の効果と相俟って、従来の第1例の感光体駆動ギヤに比較して、感光体駆動ギヤ2の歯先円の感光体駆動軸18に対する偏芯量が一層小さくなる。従って、このような本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1にすれば、感光体駆動軸18に取り付けられた感光体の回転ムラを従来の第1例よりも小さくすることができ、円滑で高精度の回転伝達が可能になる。
【0028】
また、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1は、感光体駆動軸18の回転制御を行うためのセンサや制御装置を使用していないため、従来の第2例に比較して、構成が簡単で廉価である。
【0029】
また、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1は、ギヤ保持部材3が質量部17を備え、ギヤ保持部材3がフライホイールとして機能するため、感光体駆動軸18のイナーシャが大きくなり、感光体駆動軸18の回転角速度の変動が小さくなり、感光体駆動軸18及び感光体駆動軸18に取り付けられた感光体の円滑な回転を可能にする。
【0030】
また、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1は、一対の芯出しプレート4,5とギヤ保持部材3を固定する際に、樹脂製の感光体駆動ギヤ2がねじ24で直接的に締め付けられるようになっていないため、感光体駆動ギヤ2がクリープ変形するのを防止でき、感光体駆動ギヤ2の形状精度が低下するのを防止できる。
【0031】
(画像形成装置)
図10は、上述の本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1が適用された画像形成装置70の概略構成図である。
【0032】
この図に示す画像形成装置70は、給紙部71の給紙ローラ71aから送り出されたシート材(転写材)72をシート搬送部73の搬送ローラ73aによって感光体74と転写ローラ(転写手段)75との間に送り込み、そのシート材72を定着手段76の定着ローラ77a,加圧ローラ77b間に送り込み、シート材72表面に形成された4色のトナー像を定着させてカラー画像を形成し、この定着作業後のシート材72を排紙ローラ対78で排紙トレイ80上に排出するようになっている。
【0033】
感光体74は、図10の右回り方向(矢印方向)に回動されるようになっており、周囲にクリーニングユニット81、除電ランプ82、帯電器83、露光ユニット84、及びカラー現像ユニット85(85a,85b,85c,85d)等からなる作像手段79が配設されている。この感光体74は、例えば図11に示すように、感光体ドラム86の回転中心部に固定された感光体駆動軸18が前述の回転伝達機構1によって駆動源としての感光体駆動用モータ36に連繋され、その表面上にカラー現像ユニット85のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の4色のカラー像が重ねて形成されるようになっている。
【0034】
このような構成の画像形成装置70は、感光体駆動用モータ36の回転が回転伝達機構1を介して円滑にかつ高精度に感光体74に伝達されるため、感光体74の回転ムラ及び回転角速度の変動が抑えられ、感光体74上に形成される各色のトナー像のずれが抑えられ、鮮明なカラー画像の形成が可能となる。
【0035】
なお、上述の実施の形態においては、感光体74として感光体ドラム86を例示したが、これに限らず、感光体74として感光体ベルトを使用するようにしてもよい。すなわち、図12に示すように、感光体ベルト88の駆動用ローラ90の駆動軸に上述の回転伝達機構1を配置し、この回転伝達機構1の感光体駆動ギヤ2に感光体駆動用モータ36のピニオン37を噛み合わせ、感光体駆動用モータ36の回転をピニオン37と回転伝達機構1を介して駆動用ローラ90に伝達し、感光体ベルト88を円滑かつ高精度に回動させるようにしてもよい。このような構成によっても上述と同等の効果をあげることができる。
【0036】
[第2の実施の形態]
図13は、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1の第2の実施の形態を示す縦断面図である。この図に示すように、本実施の形態に係る回転伝達機構1は、ギヤ保持部材3の質量部17であって感光体駆動ギヤ2に対向する側面側に第1駆動ピン15が固定されている。そして、このギヤ保持部材3の第1駆動ピン15が感光体駆動ギヤ2の外側径方向リブ14に当接するようになっている。
【0037】
この実施の形態に係る回転伝達機構1は、感光体駆動用モータ36の回転がピニオン37を介して感光体駆動ギヤ2に伝達され、感光体駆動ギヤ2の回転が第1駆動ピン15を介してギヤ保持部材3に伝達され、ギヤ保持部材3の回転が第2駆動ピン21を介して感光体駆動軸18に伝達される。このような構成によっても上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0038】
[第3の実施の形態]
図14は、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1の第3の実施の形態を示す縦断面図である。この図に示すように、本実施の形態に係る回転伝達機構1は、ギヤ保持部材3が第1の実施の形態のギヤ保持部材3の質量部17を切除した形態のものであり、感光体駆動ギヤ2の一方の側面側に一方の芯出しプレート4が当接するようになっている。このような構成の回転伝達機構1は、第1の実施の形態と同様に、感光体駆動ギヤ2の回転ムラを低減でき、高精度の回転伝達を可能にし、感光体駆動軸18に取り付けられた感光体の回転ムラを低減できるため、感光体に問題となるような色ずれを生じるようなことがなく、高精度の画像形成が可能になる。
【0039】
[第4の実施の形態]
図15は、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1の第4の実施の形態を示す縦断面図である。この図に示すように、本実施の形態に係る回転伝達機構1は、図14の他方の芯出しプレート5に固定した第1駆動ピン15を一方の芯出しプレート4に固定し、この第1駆動ピン15を感光体駆動ギヤ2の外側径方向リブ14に当接させるようになっている。このような構成の本実施の形態は、上述の第3の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。
【0040】
[第5の実施の形態]
図16は、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1の第5の実施の形態を示す縦断面図である。この図に示す本実施の形態の回転伝達機構1は、芯出しプレート5の第1駆動ピン15をウェブ8に形成した穴38に係合し、感光体駆動ギヤ2から第1駆動ピン15を介して他方の芯出しプレート5に回転が伝達されるようになっている。このような構成の本実施の形態の回転伝達機構1は、第1の実施の形態と同様の作用・効果を奏し得る。
【0041】
[第6の実施の形態]
図17は、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によって組み立てられた回転伝達機構1の第6の実施の形態を示す縦断面図である。また、図18〜図20は、本実施の形態に係る回転伝達機構1を構成するギヤ保持部材3の図である。このうち、図18は、ギヤ保持部材3の外観斜視図であり、図19は、ギヤ保持部材3の縦断面図(図20(a)のK−K線に沿って切断して示す断面図)である。また、図20(a)はギヤ保持部材3を図18のG方向から見た左側面図であり、図20(b)はギヤ保持部材3を図18のH方向から見た右側面図である。
【0042】
図17に示す本実施の形態に係る回転伝達機構1は、図1に示した第1の実施の形態の回転伝達機構1において、ギヤ保持部材3の構成と、ギヤ保持部材3を感光体駆動軸18に対して回り止めする第2駆動ピン21の配置構成とを変更したものである。すなわち、本実施の形態の回転伝達機構1は、第1の実施の形態のギヤ保持部材3の質量部17にほぼ対応する部分が金属製の複数の円板状部材40,41,42で構成され、これら複数の円板状部材41〜42が一方の芯出しプレート4との間に配置された断面略波形形状のバネ部材43で感光体駆動ギヤ2の側面側に押し付けられて感光体駆動ギヤ2と一体に回動するようになっている。
【0043】
本実施の形態の回転伝達機構1を構成するギヤ保持部材3は、図17〜図20に示すように、感光体駆動ギヤ2の軸穴6に圧入されると共に感光体駆動ギヤ2の側面に当接する第1の円板状部材40の軸穴44に嵌合される第1円筒部16aと、前記第1の円板状部材40を除く他の複数の円板状部材41,42の軸穴45に嵌合される第2円筒部16bとが形成されており、第2円筒部16bの方が第1円筒部16aよりも大径に形成され、第1円筒部16aと第2円筒部16bの段部立ち上がり壁46が第1の円板状部材40の内周端部側面に当接するようになっている。ここで、一対の芯出しプレート4,5がねじ24でギヤ保持部材3の側面に締め付け固定されると、感光体駆動ギヤ2は芯出しプレート5と第1の円板状部材40とで挟持される。また、ギヤ保持部材3は、その回転中心部に第1の軸受容穴20aと第2の軸受容穴20bとが形成されており、感光体駆動軸挿入側に位置する第1の軸受容穴20aに比較して第2の軸受容穴20bの穴径を十分に大きくして、全体の軽量化を図ると共に、部品コストの削減を図っている。そして、第1の軸受容穴20aには、ピン溝22が感光体駆動軸18の第2駆動ピン21に対応するように一対形成されている。なお、第1の軸受容穴20aは、感光体駆動軸18の径方向へギヤ保持部材3を移動させて、感光体駆動軸18の軸芯に対する感光体駆動ギヤ2の芯ズレ調整ができるような寸法精度に形成されている。また、第2の軸受容穴20bは、ねじ受容穴23を形成する肉厚が確保できる程度に、なるべく大径に形成されている。
【0044】
このような構成の本実施の形態の回転伝達機構1は、感光体駆動用モータ36の回転は、出力軸に取り付けられたピニオン37を介して感光体駆動ギヤ2に伝達され、感光体駆動ギヤ2の外側径方向リブ14から第1駆動ピン15を介して他方の芯だしプレート5に伝達され、他方の芯だしプレート5からねじ24を介してギヤ保持部材3に伝達され、ギヤ保持部材3から第2駆動ピン21を介して感光体駆動軸18に伝達されるようになっている。
【0045】
そして、上記のような本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた回転伝達機構1は、前述の第1の実施の形態と同様の効果を奏し得ることは勿論のこと、プレス加工が可能な円板状部材40,41,42を質量部として使用するようにして、製造コストの低廉化を可能にしたり、また、ギヤ保持部材3に大径の第2の軸受容穴20bを形成することにより、軽量化を図ると共に部品コストの削減を図ることができる。なお、回転伝達機構1は、図1と図17を比較して理解されるように、図示しない他の隣接配置部材等に応じて、外観形状を適宜変更することができる。
【0046】
[その他の変形例]
なお、上述の各実施の形態において、第1の回り止め手段として第1駆動ピン15を例示したが、これに限られるものでなく、芯出しプレート4,5の少なくとも一方と感光体駆動ギヤ2を一体回動させるものや、ギヤ保持部材3と感光体駆動ギヤ2を一体回動させるものであればよく、その形態を限定するものではない。
【0047】
また、上述の各実施の形態において、第2の回り止め手段として第2駆動ピン21を例示したが、これに限られるものでなく、ギヤ保持部材3と感光体駆動軸18を一体回動させることができればよく、例えば、ギヤ保持部材3と感光体駆動軸18をスプライン嵌合やセレーション嵌合により係合させたり、ギヤ保持部材3と感光体駆動軸18をキーで一体回動させるようにしてもよい。
【0048】
また、上述の各実施の形態において、一対の芯出しプレート4,5とギヤ保持部材3とをねじ24で固定する態様を例示したが、これに限られず、一対の芯出しプレート4,5とギヤ保持部材3をスポット溶接等で一体化するようにしてもよい。
【0049】
また、上述の各実施の形態において、ギヤ保持部材3と感光体駆動軸18を第2駆動ピン21で回り止めするように構成されているが、これに限られず、一対の芯出しプレート4,5のいずれか一方と感光体駆動軸18を第2の回り止め手段で回り止めしてもよい。
【0050】
上述の実施の形態においては、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた回転伝達機構1を、感光体駆動用モータ36と感光体駆動軸18との間に設けて感光体74の回転ムラをなくすようにした。このような回転ムラの問題は、被回転体が感光体74の場合に限られず、一般的な被回転体の場合にも発生する。そして、上述した本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法は、基本的な構成をほぼそのままにして、画像形成装置70に限られず、一般的な精密装置や自動車部品等の回転伝達機構適用することができる。すなわち、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法は、図1における感光体駆動ギヤ2,感光体駆動軸18をそれぞれ一般的な駆動ギヤ,駆動軸に置き換えることにより、広範囲な技術分野に適用できる回転伝達機構を構成することができる。つまり、被回転体の回転ムラをなくすことができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法によれば、芯出しプレートの軸芯に対する感光体駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれが、感光体駆動ギヤに嵌着されたギヤ保持部材を芯出しプレートに対してずらすことにより調整されるため、射出成形された樹脂製の感光体駆動ギヤを感光体駆動軸に直接嵌合させる従来の第1例に比較して、感光体駆動ギヤの歯先円が感光体駆動軸に対して偏芯する量を小さくすることができ、感光体駆動ギヤの歯先円の回転ムラを小さく抑えることができる。しかも、本発明に係る感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた回転伝達機構は、センサや回転制御装置を使用しないため、従来の第2例に比較して、構造を簡単化でき、且つ低廉化することができる。
【0052】
また、本発明に係る回転伝達機構の組立方法によれば、芯出しプレートの軸芯に対する駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれが、駆動ギヤに嵌着されたギヤ保持部材を芯出しプレートに対してずらすことにより調整されるため、駆動ギヤの歯先円が駆動軸に対して偏芯する量を小さくすることができ、駆動ギヤの歯先円の回転ムラを小さく抑えることができる。しかも、本発明に係る回転伝達機構の組立方法で組み立てられた回転伝達機構は、センサや回転制御装置を使用しないため、従来の第2例に比較して、構造を簡単化でき、且つ低廉化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第1の実施の形態に係る回転伝達機構の使用状態を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第1の実施の形態に係る回転伝達機構の分解斜視図である。
【図3】 図1の回転伝達機構の感光体駆動ギヤを図1の左側から見た側面図である。
【図4】 ギヤ保持部材の縦断面図(図5のA−A線に沿って切断して示す断面図)である。
【図5】 ギヤ保持部材の側面図(図4のB方向から見て示す側面図)である。
【図6】 一方の芯出しプレートの縦断面図(図7のC−C線に沿って切断して示す断面図)である。
【図7】 一方の芯出しプレートの側面図(図6のD方向から見て示す側面図)である。
【図8】 他方の芯出しプレートの縦断面図(図9のE−E線に沿って切断して示す断面図)である。
【図9】 他方の芯出しプレートの側面図(図8のF方向から見て示す側面図)である。
【図10】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた回転伝達機構を備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図11】 感光体ドラムの駆動機構を示す図である。
【図12】 感光体ベルトの駆動機構を示す図である。
【図13】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第2の実施の形態に係る回転伝達機構の縦断面図である。
【図14】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第3の実施の形態に係る回転伝達機構の縦断面図である。
【図15】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第4の実施の形態に係る回転伝達機構の縦断面図である。
【図16】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第5の実施の形態に係る回転伝達機構の縦断面図である。
【図17】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第6の実施の形態に係る回転伝達機構の縦断面図である。
【図18】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第6の実施の形態に係る回転伝達機構を構成するギヤ保持部材の外観斜視図である。
【図19】 本発明の感光体の回転伝達機構の組立方法で組み立てられた第6の実施の形態に係る回転伝達機構を構成するギヤ保持部材の縦断面図(図20(a)のK−K線に沿って切断して示す断面図)である。
【図20】 図20(a)は図18のG方向から見たギヤ保持部材の左側面図であり、図20(b)は図18のH方向から見たギヤ保持部材の右側面図である。
【符号の説明】
1……回転伝達機構、2……感光体駆動ギヤ、3……ギヤ保持部材、4,5……芯出しプレート、6……軸穴、15……第1駆動ピン(第1の回り止め手段)、16……円筒部、17……質量部、18……感光体駆動軸、20……軸受容穴、21……第2駆動ピン(第2の回り止め手段)、23……ねじ受容穴、24……ねじ、25……基準穴、27……ねじ通し穴、28……ねじ穴、36……感光体駆動用モータ(駆動源)、37……ピニオン(駆動源側の歯車)、72……シート材(転写材)、74……感光体、75……転写ローラ(転写手段)、76……定着手段、79……作像手段

Claims (2)

  1. 感光体を回転駆動する感光体駆動軸に駆動源から動力を伝達する感光体の回転伝達機構の組立方法であって、
    (1)前記感光体の回転伝達機構は、
    前記駆動源側の歯車に噛み合う樹脂製の感光体駆動ギヤと、
    前記感光体駆動ギヤの回転中心部の軸穴に圧入される円筒部を有し、前記円筒部に形成された軸受容穴が前記感光体駆動軸に隙間をもって嵌合されるギヤ保持部材と、
    前記ギヤ保持部材の一方の側面側に配置され、前記感光体駆動軸に嵌合される基準穴であって且つ前記感光体駆動ギヤの前記軸穴よりも高精度に形成された基準穴が形成された一方の芯出しプレートと、
    前記ギヤ保持部材の他方の側面側に配置され、前記感光体駆動軸に嵌合される基準穴であって且つ前記感光体駆動ギヤの前記軸穴よりも高精度に形成された基準穴が形成された他方の芯出しプレートと、
    前記一方の芯出しプレートに形成されたねじ通し穴及び前記ギヤ保持部材に形成されたねじ受容穴に軸部が隙間をもって挿入されるねじであって、前記他方の芯出しプレートのねじ穴に前記軸部が螺合され、前記他方の芯出しプレートと前記ねじの頭部との間に前記ギヤ保持部材と前記一方の芯出しプレートを挟むことにより、前記一方の芯出しプレートを前記ギヤ保持部材の一方の側面に締め付け固定することができ、前記他方の芯出しプレートを前記ギヤ保持部材の他方の側面に締め付け固定することができるねじと、を備え、
    (2)前記感光体の回転伝達機構の組立工程は、
    前記感光体駆動ギヤの前記軸穴に前記円筒部が圧入されて前記感光体駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記一方の側面には前記一方の芯出しプレートを前記感光体駆動ギヤ及び前記ギヤ保持部材の径方向へずらすことができるように前記ねじで仮止めすると共に、前記感光体駆動ギヤの前記軸穴に前記円筒部が圧入されて前記感光体駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記他方の側面には前記他方の芯出しプレートを前記感光体駆動ギヤ及び前記ギヤ保持部材の径方向へずらすことができるように前記ねじで仮止めする第1の組立工程と
    前記ねじで仮止めした前記一方の芯出しプレートの前記基準穴、前記ギヤ保持部材の前記軸受容穴、前記他方の芯出しプレートの前記基準穴を、前記感光体駆動軸と同一寸法に形成された組立治具に嵌合した状態で、前記感光体駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材を前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートに対して径方向へずらし、前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートの軸芯に対する前記感光体駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれを調整する第2の組立工程と、
    前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートの軸芯に対する前記感光体駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれを調整した状態において、前記一方の芯出しプレートを前記感光体駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記一方の側面に前記ねじで締め付け固定すると共に、前記他方の芯出しプレートを前記感光体駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記他方の側面に前記ねじで締め付け固定する第3の組立工程と、
    からなることを特徴とする感光体の回転伝達機構の組立方法
  2. 被回転体を回転駆動する駆動軸に駆動源から動力を伝達する回転伝達機構の組立方法であって、
    (1)前記回転伝達機構は、
    前記駆動源側の歯車に噛み合う樹脂製の駆動ギヤと、
    前記駆動ギヤの回転中心部の軸穴に圧入される円筒部を有し、前記円筒部に形成された軸受容穴が前記駆動軸に隙間をもって嵌合されるギヤ保持部材と、
    前記ギヤ保持部材の一方の側面側に配置され、前記駆動軸に嵌合される基準穴であって且つ前記駆動ギヤの前記軸穴よりも高精度に形成された基準穴が形成された一方の芯出しプレートと、
    前記ギヤ保持部材の他方の側面側に配置され、前記駆動軸に嵌合される基準穴であって且つ前記駆動ギヤの前記軸穴よりも高精度に形成された基準穴が形成された他方の芯出しプレートと、
    前記一方の芯出しプレートに形成されたねじ通し穴及び前記ギヤ保持部材に形成されたねじ受容穴に軸部が隙間をもって挿入されるねじであって、前記他方の芯出しプレートのねじ穴に前記軸部が螺合され、前記他方の芯出しプレートと前記ねじの頭部との間に前記ギヤ保持部材と前記一方の芯出しプレートを挟むことにより、前記一方の芯出しプレートを前記ギヤ保持部材の一方の側面に締め付け固定することができ、前記他方の芯出しプレートを前記ギヤ保持部材の他方の側面に締め付け固定することができるねじと、を備え、
    (2)前記回転伝達機構の組立工程は、
    前記駆動ギヤの前記軸穴に前記円筒部が圧入されて前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記一方の側面には前記一方の芯出しプレートを前記駆動ギヤ及び前記ギヤ保持部材の径方向へずらすことができるように前記ねじで仮止めすると共に、前記駆動ギヤの前記軸穴に前記円筒部が圧入されて前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記他方の側面には前記他方の芯出しプレートを前記駆動ギヤ及び前記ギヤ保持部材の径方向へずらすことができるように前記ねじで仮止めする第1の組立工程と、
    前記ねじで仮止めした前記一方の芯出しプレートの前記基準穴、前記ギヤ保持部材の前記軸受容穴、前記他方の芯出しプレートの前記基準穴を、前記駆動軸と同一寸法に形成された組立治具に嵌合した状態で、前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材を前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートに対して径方向へずらし、前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートの軸芯に対する前記駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれを調整する第2の組立工程と、
    前記一方の芯出しプレート及び前記他方の芯出しプレートの軸芯に対する前記駆動ギヤの歯先円の軸芯のずれを調整した状態において、前記一方の芯出しプレートを前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記一方の側面に前記ねじで締め付け固定することができると共に、前記他方の芯出しプレートを前記駆動ギヤと一体化された前記ギヤ保持部材の前記他方の側面に前記ねじで締め付け固定する第3の組立工程と、
    からなることを特徴とする回転伝達機構の組立方法
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