JPH0611016A - 歯車及び歯車駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

歯車及び歯車駆動装置及び画像形成装置

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JPH0611016A
JPH0611016A JP4187508A JP18750892A JPH0611016A JP H0611016 A JPH0611016 A JP H0611016A JP 4187508 A JP4187508 A JP 4187508A JP 18750892 A JP18750892 A JP 18750892A JP H0611016 A JPH0611016 A JP H0611016A
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tooth
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gear train
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Toshihiro Sugikubo
利浩 杉窪
Kinya Omura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置の駆動装置の回転ムラは画像の
品質を低下させる。この駆動装置が歯車列の場合、回転
ムラの一因として歯のたわみがある。本発明は歯のたわ
みを歯を直接補強すること、各部摩擦を減少させるこ
と、歯車列の歯車材料の組合せによりトルクを減少させ
ることにより歯のたわみを小さくし回転むらを小さくす
る。 【構成】 軸受ボス部14の材質の摩擦係数が歯車部1
3の摩擦係数よりも小さく、且つ軸受ボス部の材質の曲
げ弾性係数が歯車部13の材質の曲げ弾性係数よりも小
さくしてある。又、選択図にはないが歯先円よりも大き
なつばを歯端に設け、歯車列とした場合に摺動グレード
とナチュラルグレードを交互に組合せる順序を摩擦損失
の小さい組合せとする等を組合せることも有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モールド歯車及び歯車
列を備えた駆動装置及び歯車列を備えた駆動装置を有す
る画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するもの
である。又、本発明はモータから減速を行なう動力伝達
装置を介して画像形成工程を行なう装置を駆動し、該動
力位置装置から増速して内部の冷却を行なうファンを駆
動する動力伝達装置を備えた画像形成装置、例えば電子
写真複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)モールド歯車の特長は、量産性に優れ、低コス
ト、低騒音など種々あり、各方面において広く利用され
ていることは今更言うまでもないが、同じ材料のナチュ
ラルグレードの歯車同士を噛み合わせた場合、歯面の摩
擦により表面が凝着し、歯面の損傷、摩耗、騒音など種
々の問題が発生する。そのため、従来から、グリスなど
の潤滑剤を歯面に塗布することが行われているが、量産
時に手間がかかる、経時変化により安定性がないなどの
問題がある。
【0003】又、グリスなどの潤滑剤を歯面に塗布する
と、歯面の摩擦によるトルクの損失は少なくなるが、極
力、経時変化によらず安定性を持続しようとして粘度の
高い潤滑剤を用いると粘性抵抗によるトルクの損失が大
きくなり、総じて、トルク損失の低減という効果は得ら
れないという問題がある。
【0004】以上述べたような理由により、グリスなど
の潤滑剤を塗布しない方法が研究されている。
【0005】そのなかで、近年、モールド歯車の噛み合
い部分での摩擦を低減するため、オイルやフッ素などを
含有した摺動グレードといわれる摩擦係数の比較的小さ
い材質が開発され、この摺動グレードの材質で成型した
モールド歯車と、含有物のないナチュラルグレードの材
質で成型されたモールド歯車と噛み合わせることによ
り、潤滑剤の塗布を行わずに、低騒音、歯面の摩耗の減
少、トルクの損失の減少などの効果を上げている。歯車
列を備えた駆動装置におけるトルク損失には歯車のすべ
りによるトルク損失のほかに、固定軸に対して回転自在
な歯車の場合、歯車の軸受内径と固定軸との接触部で摩
擦によるトルク損失、また、はすば歯車を含む歯車の場
合、スラスト荷重が作用し、その荷重を軸受ボス端面で
受けるため、そこに摩擦力が発生し、トルク損失とな
る。これらのトルク損失は、歯部を除くとその歯車の軸
受部摩擦係数が大きいほど大きい。つまり、歯車の軸受
部の摩擦係数はできるだけ小さいほうがよい。
【0006】(2)図36は従来例の電子写真複写機の
縦断面略図であり、一つのモータで画像形成工程を行な
う各装置と冷却用ファンを駆動する例である。感光ドラ
ム30の周囲には不図示の画像形成工程を行なう装置が
配列されており、不図示の光学装置により矢印方向に回
転する感光ドラム30に結像した像は潜像となり現像剤
を付与され転写ローラ35に至る。一方給紙カセット3
7中の転写材は給紙ローラ38及び不図示の分離爪によ
り最上位の1枚が送り出され、レジストローラ43で姿
勢を直されタイミングを合せて感光ドラム30と転写ロ
ーラ35の対向部へ送られ、感光ドラム30上の現像像
は転写材に転写され定着器46へ送られ、定着され、排
紙ローラ48で排出される。上記において給紙ローラ3
8、レジストローラ43、感光ドラム30はモータ27
から減速する動力伝達装置を介して夫々の部位において
直接又はクラッチを介して駆動される。又機内の排熱と
発生オゾンを機外へ排出するか又は冷風を機内へ吹込む
例えば軸流の冷却ファン20はモータ27と同軸の歯車
22から歯車23,24,25と伝えられ、歯車24と
同軸の歯車25、歯車25と噛合う歯車29を介して増
速駆動される。
【0007】従来、複写機、プリンターにおいて冷却フ
ァンは、モータ一体型(ファンと同軸)のものと、前述
した画像形成工程等を行なう装置を動力伝達装置を介し
て駆動するモータから増速して駆動を受け、駆動源を兼
用するものとがある。前者に比べて後者は駆動源である
モータを兼用することで安価な構成となるが、反面画像
形成工程等はモータ回転速度に対して減速させて利用す
るが、冷却ファンは逆に約10倍以上に増速させるのが
一般的で、例えばモータの起動時及び停止時、更に、ジ
ャム、故障等でモータを急停止させた場合、高速で回転
しているファンの慣性に抗して、主として慣性負荷を与
えるため、モータとファンを連結している動力伝達装置
の歯車の破損、又該動力伝達装置にベルト装置を含む場
合はプーリ、プーリ軸、ベルトの破損を発生させる。
【0008】このように低速回転である電子写真工程を
行なう各装置と、高速回転である冷却用ファンの部分と
を同一の駆動源で兼用するために生じる不都合に対し、
高速回転部である冷却用ファンの動力伝達部材の強化対
策として歯車の歯の破損に対しては歯幅の拡大、プーリ
の軸破損に対しては、軸径を増やしたり急激な停止時ベ
ルトが滑る様に歯付ベルトから平滑ベルトにした上でテ
ンションプーリを追加する等していた。又ベルトの破損
に対してはベルト断面を大きくしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例(1)では、歯車の歯は荷重がかかることによりたわ
む。摺動グレードのモールド歯車と、ナチュラルグレー
ドのモールド歯車を噛み合わせることにより、歯面の摩
擦力を低減し、歯面の摩擦によるトルク損失の減少に効
果はあるが、固定軸に対して回転自在な歯車の場合、歯
車の軸受内径と固定軸との接触部で摩擦によるトルク損
失が生じ、また、はすば歯車を含む歯車の場合、必ずス
ラスト荷重がかかり、その荷重を軸受ボス端面で受ける
ため、そこに摩擦力が発生し、トルク損失となる。これ
らのトルク損失は、その歯車の摩擦係数が大きいほど大
きい。つまり、歯車の摩擦係数はできるだけ小さいほう
がよい。この点のみを考慮すれば摺動グレードの歯車の
みで歯車駆動装置を構成すれば良いように思われるが、
一般的に、摺動グレードとナチュラルグレードとでは、
摺動グレードのほうが曲げ弾性係数が小さくなり、歯は
たみやすくなる。軸受損失を考慮すれば摺動グレードの
歯車のみで駆動装置を構成すれば良いように思われる
が、負荷のトルクを小さくする観点からみると、一般的
に、摺動グレードとナチュラルグレードとでは、摺動グ
レードのほうが曲げ弾性係数が小さくなり、歯はたわみ
やすくなる。
【0010】歯車の歯面にかかる荷重は噛み合い位置に
より変化し、歯のたわみ量は歯車の噛み合い周期で変化
し、このたわみ量の変化は、騒音や歯車の回転むらの原
因となる。
【0011】また、この歯のたわみは噛み合いピッチを
周期とした振動となり、このようにして発生した振動は
固有振動数が一致する部材が近傍にあることにより共振
し、更に回転むらを大きくしてしまう。特に画像形成装
置の場合、画像上に歯車の噛み合いピッチで発生するい
わゆるピッチむらが発生し、画像品位を著しく低下させ
る。歯面のたわみによる回転むらはモータなどの動力源
側の歯車から累積されて伝わっていき、負荷側の歯車の
回転はより不安定になる。そのため、できるだけ多くの
ナチュラルグレードの歯車を用いて駆動伝達構造を構成
した方が良い。また、一般的にナチュラルグレードの方
がコストが安いため、より低コストな歯車駆動装置を提
供できる。
【0012】総じて、歯面にグリスなどの潤滑剤を塗布
しないことを条件とし、極力摺動グレードのモールド歯
車を用いないようにするには、摺動グレードの歯車とナ
チュラルグレードの歯車を交互に噛み合わせれば良いこ
とになる。
【0013】本発明は、以上述べたことを考慮し、歯車
駆動装置のトルク損失、歯のたわみ量を極力低減した歯
車及び歯車列を備えた駆動装置を提供し、画像形成装置
に適用した場合には高品位な画像を得ることを目的とす
る。
【0014】上記従来例(2)では部品費が上がり、且
つ温度変化により歯車やベルトの劣化が助長された際、
モータ急停止等の衝撃荷重に対してやはり顕著に耐久寿
命が悪化するという欠点があった。又、歯車、ベルト、
プーリ等の幅或は断面を大きくする結果、モータから冷
却用ファンへの動力伝達装置の幅を大きくしてしまい、
画像形成装置の画像形成幅以外に枠板を介して設けた空
間に入れるのが困難となる。更に又、モータから冷却用
ファンへの動力伝達装置中にクラッチを介在して、冷却
用ファンのオン−オフを独立して行なえるようにし機内
の温度制御の精度を高めた場合、冷却用ファンの慣性負
荷がクラッチを含めて上記動力伝達装置に加わるため、
該動力伝達装置はくり返し荷重による疲労破壊を生ずる
おそれがあり、装置を強化して大きくしておく必要があ
った。
【0015】本発明はモータと該モータに減速を行なう
動力伝達装置を介して連結された画像形成工程を行なう
装置と該動力伝達装置に増速を行なう動力伝達装置を介
して連結され装置内部を冷却するファンを備えた画像形
成装置において、動力伝達装置に伝達すべき回転力を制
限する部材を設けることにより、上記問題点を解決する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明は軸
受ボス部の材質の摩擦係数が歯面の材質の摩擦係数より
も小さく、且つ、軸受ボス部の材質の曲げ弾性係数が歯
面の材質の曲げ弾性係数よりも小さいことを特徴とする
歯車である。
【0017】本発明の第2の発明は歯先円直径以上の直
径を有するつばが歯の端面と一体になっていることを特
徴とする複数の歯車を同軸上に有する第1の発明に記載
の段付歯車である。
【0018】本発明の第3の発明は第1の発明又は第2
の発明に記載の歯車を用いたことを特徴とする歯車列を
備えた駆動装置である。
【0019】本発明の第4の発明は固定軸及び固定軸を
支持する構造体及び前記固定軸に対して回転自在な第1
の発明又は第2の発明に記載の歯車を有することを特徴
とする歯車列を備えた駆動装置である。
【0020】本発明の第5の発明は歯車の軸受ボス部端
面と構造体が摺動する摺動面を備えた歯車列を有する第
4の発明に記載の駆動装置である。
【0021】本発明の第6の発明は摺動グレードのモー
ルド歯車とナチュラルグレードのモールド歯車とを交互
に噛み合わせる歯車列を備えた駆動装置において、その
歯車列の組合わせをトルク損失がより少なくなるように
配列したことを特徴とする第1の発明又は第2の発明に
記載の歯車を含む歯車列を備えた駆動装置である。
【0022】本発明の第7の発明は歯先円直径以上の直
径を有するつばが歯の端面と一体になっていることを特
徴とする複数の歯車を同軸上に有する段付歯車である。
【0023】本発明の第8の発明は摺動グレードのモー
ルド歯車とナチュラルグレードのモールド歯車とを交互
に噛み合わせる歯車列を備えた駆動装置において、その
歯車列の組合わせをトルク損失がより少なくなるように
配列したことを特徴とする歯車列を備えた駆動装置であ
る。
【0024】本発明の第9の発明は動力源から像担持体
に動力を伝える歯車列を備えた第3の発明から第6の発
明の何れか1つに記載の駆動装置である。
【0025】本発明の第10の発明は動力源から定着器
に動力を伝える歯車列を備えた第3の発明から第6の発
明の何れか1つに記載の駆動装置である。
【0026】本発明の第11の発明は動力源から走査光
学系に動力を伝える歯車列を備えた第3の発明から第6
の発明の何れか1つに記載の駆動装置である。
【0027】本発明の第12の発明はモータと該モータ
に減速を行なう動力伝達装置を介して連結された画像形
成工程を行なう装置と該動力伝達装置に増速を行なう動
力伝達装置を介して連結され装置内部を冷却するファン
を備えた画像形成装置において、冷却用ファンに対して
増速を行なう動力伝達装置に粘性継手を介在したことを
特徴とする画像形成装置である。
【0028】本発明の第13の発明は動力伝達装置を構
成する動力伝達部材に粘性継手を内蔵したことを特徴と
する第12の発明に記載の画像形成装置である。
【0029】本発明によれば、粘性継手を動力伝達部材
に設けることにより、高速回転部の冷却ファンと低速回
転部の電子写真工程を行なう装置とを共用の駆動源とし
ながら、且つ起動、停止時の過負荷を緩和出来、高速回
転部には緩やかに時間をかけて全駆動力が伝えられるよ
うになる。前記部品費の削減は勿論、ギアの歯、テンシ
ョンベルトにかかる衝撃荷重が緩和されその結果ファン
の大型化又は動力伝達装置の小型化が図れ、又駆動源で
あるモータも特別低く抑えた起動トルクを必要とせず最
適な設計が計れる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。実施例1〜4は歯を直接補強補剛した歯車に関して
いる。
【0031】「実施例1」図1,2は第1の実施例であ
り、同図において、第1の歯車G1 は、モジュールM1
が1.0、歯数Z1 が54、ねじれ角β1 が18°、ね
じれ角方向が左である。第2の歯車G2 はモジュールM
2 が1.0、歯数Z2 が27、ねじれ角β2 が18°、
ねじれ角方向が左である。この段付歯車G1 ,G2 があ
る駆動装置の1つの構成部品となったときに、歯車G1
に作用するスラスト力Fx1および歯車G2 に作用するス
ラスト力Fx2は互いに相殺する方向に作用するが、歯車
全体は、Fx2−Fx1の力を受け、同図において、A面側
に移動するものとする。同図において、A面側は面取り
Caを施してあり、B面側は面取りCbを施してある。
A面側もB面側も軸受ボスの基本円筒直径はφDであ
り、Ca>Cbであり、A面の軸受ボス端部の直径はφ
Da,B面の軸受ボス端部の直径はφDbであり、Da
<Dbとして、極力スラスト荷重による摩擦損失を低減
することで、歯面にかかる荷重を極力低減し、歯のたわ
みを小さくするように設定している。
【0032】図1に示すように、軸受ボス端面B面上に
は、ゲートgが4か所設けられており、成型時には、樹
脂が、ゲートgより注入され、A面側から充填されてい
く。樹脂の注入量が増えていき、ウエブ11に到達する
と樹脂はウエブ部を全円周方向に均一な速度で流入し、
精度の良い歯車を成型することができる。
【0033】ウエブ11は歯車G2 の歯の端面と一体に
なっており、その径は歯車G2 の歯先円の径以上であ
る。そのため、歯車G2 の歯は荷重がかかってもたわみ
にくい。
【0034】つば21は歯車G1 の歯の端面と一体にな
っており、その径は歯車G1 の歯先円の径以上である。
そのため、歯車G1 の歯は荷重がかかってもたわみにく
い。
【0035】本実施例で示した数値は、あくまでも1実
施例であり、本発明を限定するものでないことはもちろ
んであり、歯車G1 ,G2 のねじれ角の方向が互いに逆
方向であったり、歯車G1 ,G2 のどちらか、或は両方
が平歯車であってもかまわない。
【0036】また、材質に限定はなく、加工法も成型で
なくてもよい。
【0037】「実施例2」図3,4は本発明の第2の実
施例であり、同図において実施例1と同一の符号を付し
た部分は図1,2と同様であるので説明は省略する。本
実施例ではウエブ11は歯車G2 の歯幅方向の中間部に
設けられ、更に歯車G2 端部からは歯車G1 の歯幅方向
の中間部に向ってウエブ12が設けてある。
【0038】ウエブ12は歯車G2 の歯の端面と一体に
なっており、その径は歯車G2 の歯先円の径以上であ
る。そのため、歯車G2 の歯は荷重がかかってもたわみ
にくい。
【0039】本実施例によればウエブが歯幅のほぼ中央
に位置しているため、歯面のそりが少なくなり、より精
度の良い歯車を成型できる。
【0040】「実施例3」図5,6は本発明の第3の実
施例であり、同図において第1実施例と同様の部分は同
符号を付し説明を省略する。本実施例においてつば21
を歯車G1 の前各実施例とは反対側端面に設け、ウエブ
11と軸直角な同一面上に設けたものである。
【0041】実施例1,2と実施例3とは後述の実施例
4に示すように、噛み合う歯車によって使い分ければ良
い。また、実施例2の場合と同様に、ウエブを歯幅の中
央近傍に位置するようにしてもよい。
【0042】「実施例4」実施例1,2,3に示した歯
車を用いた駆動装置はいかなる駆動装置であっても歯車
の精度が維持され且つトルク損失が少ないが、その駆動
装置の1実施例として画像形成装置の歯車駆動装置を図
7〜11に示す。
【0043】図7,8はこの画像形成装置の歯車駆動装
置の平面図および正面断面図である。尚、図8の断面図
は板金1の断面図である。同図において歯車G01はモ
ータMの回転軸と一体となっており、モジュール0.
5、ねじれ角18°、ねじれ角方向は左、歯数29であ
る。歯車G02は歯車G01と噛み合っており、歯数7
6であり、歯車G01と歯車G02との噛み合い歯幅は
10.2mmであり重なり噛み合い率は2である。歯車
G03は歯車G02と一体であり、モジュール0.5、
ねじれ角18°、ねじれ角方向は右、歯数23である。
歯車G04は歯車G03と噛み合っており、歯数87で
あり、歯車G03と歯車G04との噛み合い歯幅は1
0.2mmであり、重なり噛み合い率は2である。歯車
G05は歯車G04と一体であり、モジュール0.6、
ねじれ角24.888°、ねじれ角方向は左、歯車19
である。歯車G06は歯車G05と噛み合っており、歯
数67であり、歯車G05と歯車G06との噛み合い歯
幅は9mmであり、重なり噛み合い率は2である。歯車
G06は図10に示すプロセスカートリッジCの感光ド
ラムと一体になっているドラム歯車GC1と噛み合い、
感光ドラムを駆動する。この部分の噛み合い歯幅も9m
mであり、重なり噛み合い率は2である。尚ドラム歯車
GC1は歯数46である。
【0044】歯車G07は歯車G03と噛み合ってお
り、歯数77であり、歯車G03とG07との噛み合い
歯幅は10.2mmであり、重なり噛み合い率は2であ
る。歯車G08は歯車G07と噛み合っており、歯数5
8であり、歯車G07と歯車G08との噛み合い歯幅は
10.2mmであり、重なり噛み合い率は2である。歯
車G09は歯車G08と一体の平歯車で、モジュール
0.6、歯数19である。歯車G10は歯車G09と噛
み合っており、歯数29である。歯車G11は歯車G1
0と噛み合っており、歯数25、転位量0.12であ
る。歯車G12は歯車G11と噛み合い、また、定着ロ
ーラFと一体になっている歯車で、歯数46、転位量−
0.12である。また、歯車G02と歯車G03が一体
になった歯車G0203、歯車G04と歯車G05が一
体になった歯車G0405は実施例1,2に示した二段
の段付歯車、歯車G07はアイドル歯車であり、歯の端
面と一体につば7を設けてある。歯車G08と歯車G0
9とが一体になった歯車G0809は実施例3に示した
二段の段付歯車である。このような歯車を用いることに
より歯のたわみによる振動が低減される。歯車G02〜
G09は中心軸に回転自在に通し、中心軸の片端部はU
字型になっている板金1に夫々かしめ、もう一方の端部
を板金に設けた穴と嵌合して、振動ユニットを構成して
いる。また、該中心軸の端部を一方または両方小ねじで
締結してもよい。とにかく、歯車が回転する固定軸を両
側で支持することにより、歯車のたわみに同期する固定
軸の振動を少なくし、歯車駆動装置の振動をより少なく
することができ、前述の歯先円直径よりも大径のつば付
の歯を有する歯車と組み合わせることにより、歯の荷重
によるたわみを小さくし、より振動の少ない歯車駆動装
置を実現でき、低騒音、回転むらの低減などを実現でき
る。
【0045】歯車G10は図10,11に示す回転レバ
ー2と一体となった固定軸2aに回転自在に取り付けら
れており、回転レバー2は不図示のレバーやばねなどに
より回転中心51を中心として開閉する開閉構造体52
の開閉動作に連動して歯車G11と噛み合ったり解除し
たりする。板金1とモータMとは本体側板3を挟み、小
ねじ4でとも締されており、板金1はまた、小ねじ5に
よっても本体側板3に固定されている。歯車G11は図
11に示す定着器46に固定されている固定軸26に回
転自在に取り付けられている。
【0046】図10は、プロセスカートリッジCを装置
本体に挿入したときの歯車の噛み合いの様子を示した説
明図であり、同図において、スリーブ歯車GC2は現像
スリーブと一体であり、ドラム歯車GC1と噛み合い現
像スリーブを駆動する。この部分の噛み合い歯幅も9m
mであり、重なり噛み合い率は2である。尚、スリーブ
歯車GC2は歯数24である。本実施例では、プロセス
カートリッジCに含まれている歯車はドラム歯車GC1
とスリーブ歯車GC2のみであるが、他に歯車がある場
合には、それらの歯車の重なり噛み合い率も整数のほう
が良い。しかし、実質的にプロセスカートリッジCの中
の回転体の中でトルクが重いものは、感光ドラムと現像
スリーブであるので、これらの回転体を駆動するまでの
部分のみの重なり噛み合い率が整数であっても良い。ま
た、このことは現像スリーブの駆動をドラム歯車以外の
歯車から受けるような駆動系にも当てはまることは勿論
である。
【0047】図11は、上記又は後述の歯車駆動装置を
用いた画像形成装置の1実施例としての転写方式電子写
真を利用したレーザビームプリンタ(画像形成装置)の
内部構成を示す縦断面図である。
【0048】本実施例では、ネガトナー、イメージ露
光、反転現像を行なう。不図示のコントローラから送ら
れるビデオ信号はレーザ走査光学系ユニット28に入力
される。このユニットは、半導体レーザ、コリメータレ
ンズ、ポリゴンミラー、f−θレンズ、倒れ補正レンズ
などからなっている。そしてビデオ信号は半導体レーザ
に印加され、その発散するレーザ光をコリメータレンズ
で平行光とし、高速で回転するポリゴンミラーに照射さ
れ、レーザ光を反射ミラー28aを介して感光ドラム3
0の露光部31に走査する。このとき、半導体レーザが
感光ドラム30の感光面を走査するタイミング、即ち、
ビデオ信号を送出するタイミングを検知するため、レー
ザ光の感光ドラム30の感光面走査前の所定位置にレー
ザ光を検出する図示しないビームディテクタが配設され
ており、生成されたBD信号に同期してビデオ信号を送
る。
【0049】感光ドラム30の周囲には、帯電ローラ3
3、露光部31、現像器34および転写ローラ35、ク
リーニング器36が回転方向に沿って順番に設けられて
いる。プロセスカートリッジCには、感光ドラム30、
帯電ローラ33、現像器34、クリーニング器36とト
ナーが内包されていて、装置本体31Aに対して着脱自
在である。
【0050】帯電ローラ33に1次高圧として−700
V印加し、感光ドラム30上に暗電位(VD )を形成す
る。不図示のレーザ走査光学系ユニットにより露光し感
光ドラム30表面上に静電潜像を形成し、現像器34に
よりネガトナーを反転現像される。
【0051】また、カセット37に積載された転写材P
は不図示のCPUからの信号により、給紙ローラ38に
より給紙される。給紙ローラ38が回転駆動されるとカ
セット37内に積載されている転写材Pの最上位のそれ
は、給紙ローラ38による繰り出し力と分離爪39によ
る分離作用により次位の転写材Pから分離されて、カセ
ット37から図において右方向に給送され、搬送ガイド
40a,40b間を通過し、中間排紙ローラ41a,4
1bに導かれる。
【0052】更に転写材Pはガイド板42a,42b間
を通過して、金属性のレジスト上ローラ43a、ゴムを
被覆したレジスト下ローラ43bの当接部に突入する。
このとき、レジスト上ローラ43a、レジスト下ローラ
43bは停止した状態にあって、搬送された転写材Pは
中間排紙ローラ41a,41bとレジスト上ローラ43
a、レジスト下ローラ43bとの間で適度のループを形
成する。
【0053】次に、レジスト下ローラ43bはCPUか
らの信号により駆動され、レジスト上ローラ43aを駆
動し、転写材Pを搬送する。ついで、転写材Pは転写上
ガイド44a、転写下ガイド44b間に導かれる。
【0054】レジストローラ43a,43bにより搬送
される転写材Pは感光ドラム30に形成されているトナ
ー像を転写され、搬送ガイド45を通過し、更に定着器
46によりトナー像を定着され、中間排紙ローラ47
a,47b、排紙ローラ48a,48bを介して排紙ト
レイ49上へ画像面を下側にしたフェースダウンモード
で排紙される。
【0055】このようにして歯車のピッチむらの少ない
高品位な画像を得ることができる。
【0056】本発明は、イメージ露光、反転現像の系に
限ることではなく、バックグランド露光、正規現像の
系、または、イメージ露光、正規現像の系等での画像形
成装置においても同様な効果があることは当然である。
【0057】更に、実施例としては、電子写真方式の画
像形成装置に限らず、像担持体を駆動する装置であれ
ば、像担持体が、回転ドラムであろうとシートであろう
とも何らの問題もなく、例えば、特公昭51−4670
7号にあるようなマグネスライス方式の画像表示装置で
もピッチむらが低減し、高品質を得られることは勿論で
ある。
【0058】また、インクジェット方式、熱転写方式な
どの方式の画像形成装置において、転写材を連続的に搬
送するものに関しても、転写材を搬送するためのプラテ
ンローラなどの駆動装置に用いることで同様にピッチむ
らが低減し、高品位な画像を得ることができる。
【0059】また、イメージスキャナなど画像読み取り
装置の走査光学系の駆動装置に関しても、本発明を用い
ることで、読み取りのむらが低減する。
【0060】「実施例5」図12は本発明を最もよく表
わす実施例の1つであり、同図において、第1の歯車G
1 、第2の歯車G2 の諸元は第1実施例と同じである。
又、つば21がなくA面とB面が入替っているほかは全
体の形状も第1実施例とほぼ同じである。この実施例で
は歯車部13と軸受ボス部14の二部材となっている。
この段付歯車G1 ,G2 がある歯車駆動装置の1つの構
成部品となったときに、歯車G1 に作用するスラスト力
x1および歯車G2 に作用するスラスト力Fx2は互いに
相殺する方向に作用するが、歯車全体は、Fx2−Fx1
力を受け、同図において、A面側に移動するものとす
る。
【0061】最初の成型時に、摺動グレードの樹脂が、
軸受ボス部14の形状に充填され、次いで歯車部13の
形状にナチュラルグレードの樹脂が充填され、歯車部1
3と軸受ボス部14は一体成型される。また、軸受ボス
部14には軸方向にリブ111が設けられており、歯車
部13と軸受ボス部14とがラジアル方向、スラスト方
向ともにずれにくくなっている。
【0062】このように、軸受ボス部14の材質の摩擦
係数が歯車部13の歯面の材質の摩擦係数よりも小さ
く、且つ、軸受ボス部14の材質の曲げ弾性係数が歯面
の材質の曲げ弾性係数よりも小さいことにより、歯車の
軸受内周15と固定軸との接触部で摩擦によるトルク損
失を低減し、また、はすば歯車を含む場合、スラスト荷
重による軸受ボス部端面Aでの摩擦力によるトルク損失
を低減し、且つ、各歯車G1 ,G2 の歯のたわみ量を少
なくすることができる。
【0063】また、図13において、A面側はCaの面
取りを施してあり、B面側はCbの面取りを施してあ
る。A面側もB面側も軸受ボス部14の基本円筒直径は
φDであり、Ca>Cbであり、A面の軸受ボス端部の
直径はφDa、B面の軸受ボス端部の直径はφDbであ
り、Da<Dbである。また、面取りCaは極力大きい
方がよいが、軸受ボス部の強度も考慮して設計しなけれ
ばならない。このように設計することにより、B面に射
出成型用のゲートを設け、スラスト受け面であるA面の
径を小さくできるため、更に、スラスト荷重により発生
する摩擦力によるトルク損失を低減できる。
【0064】本実施例で示した数値は、あくまでも1実
施例であり、本発明を限定するものでないことは勿論で
あり、歯車G1 、G2 のねじれ角の方向が互いに逆方向
であったり、歯車G1 、G2 のどちらか或は両方が平歯
車であってもかまわない。また、本実施例では歯車G1
の方がピッチ円半径が歯車G2 のそれよりも大きいが、
逆であっても構わない。
【0065】「実施例6」この実施例は第2実施例に第
5実施例を適用したものである。図14,15のような
形状の方が歯車G2 が反りにくい。
【0066】「実施例7」図16、17は本発明を用い
たアイドル歯車の1つの実施例の説明図である。同図に
おいて図12,13の符号と同じものは同じ符号で示し
ている。同図で射出成型用ゲートの位置g軸受ボス部1
4のB面及び該ボス部14に嵌合する歯車部13のボス
16のB面と同じ側のB面より退いた端面である。歯車
1 はモジュールM1 1.0、歯数2154、ねじれ角
β1 18°、ねじれ角方向は左とする。この歯車G1
ある歯車駆動装置のアイドル歯車として1つの構成部品
となったときに、駆動を与える側に作用するスラスト力
x1および駆動を受ける側に作用するスラスト力Fx2
互いに相殺する方向に作用するが、歯車全体は、Fx2
x1の力を受け、同図において、A面側に移動するもの
とする。(摩擦によるトルク損失がなければ、Fx2=F
x1であるが、実際には、Fx2>Fx1である。)最初の成
型時に、摺動グレートの樹脂が、軸受ボス部14の形状
に充填され、次いで、歯車部13の形状にナチュラルグ
レードの樹脂が充填され、歯車部13と軸受ボス部14
は一体成型される。また、軸受ボス部14にはリブ11
1が設けられており、歯車部13と軸受ボス部14と
が、ラジアル方向、スラスト方向ともにずれにくくなっ
ている。
【0067】このように、軸受ボス部の材質の摩擦係数
が歯面の材質の摩擦係数よりも小さく、且つ、軸受ボス
部の材質の曲げ弾性係数が歯面の材質の曲げ弾性係数よ
りも小さいことにより、歯車の軸受内径と固定軸との接
触部で摩擦によるトルク損失を低減し、また、はすば歯
車を含む歯車の場合、スラスト荷重による軸受ボス端面
での摩擦力によるトルク損失を低減し、且つ、歯車のた
わみ量を少なくすることができる。軸受端部の形状寸法
関係は第5、6実施例と同様である。
【0068】実施例5、6、7において加工方法は、2
色成型に限らず、歯車部13と軸受ボス部14を接着し
たり、ピンなどで固定したりと、どのような方法でも良
く、材質に関しても、軸受ボス部14の材質の摩擦係数
が歯車部13歯面の材質の摩擦係数よりも小さく、且
つ、軸受ボス部14の材質の曲げ弾性係数が歯面の材質
の曲げ弾性係数よりも小さければ樹脂に限らず、金属、
セラミックスなど何でも良いのである。
【0069】またリブ111がはすば歯車のようにねじ
れていれば軸受ボス部14と歯車部13とはよりずれに
くい。また、ねじれの方向は、左右どちらでも良い。
【0070】「実施例8」実施例5,6,7に示した歯
車を用いた歯車駆動装置はいかなる歯車駆動装置であっ
ても歯のたわみが少なく且つトルク損失が少ないが、そ
の歯車駆動装置の1実施例として画像形成装置の歯車駆
動装置を図18〜21に示し、図11にこの歯車駆動装
置を適用した画像形成装置を示す。
【0071】この歯車駆動装置は歯車G12以外の歯車
はすべて実施例5,6,7の歯車を用いており、それ以
外は図7〜10について説明した処と同一であり、又、
図11の画像形成装置は既に述べたとおりであり、夫々
説明は省略する。
【0072】「実施例9」この実施例は摺動グレードの
モールド歯車とナチュラルグレードのモールド歯車とを
組合せる歯車列で組合せによりトルク損失をより少なく
することを目的としている。歯車駆動装置のトルク損失
を計算する方法を以下に示す。
【0073】「駆動系におけるトルク損失」歯車駆動装
置におけるトルク損失の要因としては、歯面での摩擦に
よる損失、歯車を支持する軸での摩擦による損失、スラ
スト受面での摩擦による損失、潤滑油の粘性抵抗による
損失などが考えられる。
【0074】「歯面での摩擦による損失」歯面には歯面
の法線方向に力が作用するが、歯面の接触にはころがり
とすべりが同時に作用し、すべりにより摩擦力が発生す
る。この摩擦力によりトルク損失が発生する。
【0075】「スラスト受面での摩擦による損失」はす
ば歯車の場合、スラスト力が発生するため、軸受ボス部
端面が摺動する側板などのスラスト受面から抗力を受
け、摩擦力が発生する。この摩擦力によりトルク損失が
発生する。
【0076】「軸での摩擦による損失」ある歯車が噛み
合っている歯車から駆動を受けるとき、その歯面には力
が作用する。また、ある歯車が噛み合っている歯車に駆
動を伝えるとき、その歯面には反力が作用する。これら
の力により歯車は固定軸に圧接し、固定軸より抗力を受
け、摩擦力が発生する。この摩擦力によりトルク損失が
発生する。
【0077】「潤滑油の粘性抵抗による損失」歯面、
軸、側板などに潤滑油を塗布し、摩擦係数を小さくする
ことは、トルク損失を低減するには有効に思えるが、潤
滑油の粘性抵抗によるトルク損失が発生する。潤滑油の
粘性が大きいほど、高速に回転する部分ほど、この粘性
抵抗による損失は大きいため、総じてトルク損失の低減
とはならないこともあり得るので注意が必要である。一
般的に、低速回転部分には粘性の大きい潤滑油を、高速
回転部分には粘性の小さい潤滑油を用いる。
【0078】「重なり噛み合い率(同時噛み合い歯数と
もいう)が整数の歯車対の歯面での摩擦によるトルク損
失」図22を用いて説明する。作用線の長さsのうち、
被動歯車G2 のピッチ円PC2と歯底円の間の部分で駆
動歯車G1 と接する部分の長さs1 、ピッチ円PC2と
歯先円の間の部分で駆動歯車と接する部分の長さをs2
とすれば、 s1 ={(r2 +m)2 −(r2 cosαt21/2 −r2 sinαt 2 ={(r1 +m)2 −(r1 cosαt21/2 −r1 sinαt ただし、駆動歯車G1 のピッチ円半径をr1 、被動歯車
のピッチ円半径をr2とする。
【0079】重なり噛み合い率が整数であれば、作用線
の長さsに関係なく、接触歯長は常に一定であるので、
長さs1 、s2 における接触歯長も夫々常に一定であ
る。又、作用線上の任意の点を通るスラスト方向の直線
上での接触点の数は常に一定であり、その数は、重なり
噛み合い率の値に等しい。以上のことから、重なり噛み
合い率が整数であれば、正面方向から見た摩擦力の分布
は噛み合い部分において常に均一であることがわかる。
【0080】被動歯車G2 に注目して考えてみれば、作
用線の長さsのうち、ピッチ円PC2と歯底円の間の部
分で駆動歯車と接する部分s1 に作用する摩擦力は、 (s1 /s)μgn また、被動歯車G2 を正転させようとするモーメントを
正の方向として表わせば、s1 に作用する摩擦力による
モーメントTg11 は、 Tg11 =(r2 sinαt −s1 /2)(s1 /s)μgt /cosαt ピッチ円PC2と歯先円の間の部分で駆動歯車G1 と接
する部分s2 に作用する摩擦力は、 (s2 /s)μgn また、被動歯車G2 を逆転させようとするモーメントの
負の方向として表わせば、作用線の内長さs2 に作用す
る摩擦力によるモーメントTg12 は、 Tg12 =−(r2 sinαt +s2 /2)(s2 /s)μgt /cosαt よって、被動歯車G2 に作用する摩擦力トルクTg1は、 式を整理すれば、Tg1は、モジュールが小さいほど、
小さくなることがわかる。
【0081】実際には、噛み合い状態の変位により、法
線方向の力、摩擦力のスラスト方向の分布が変動するた
め、噛み合い周期でトルク変動が発生する。よって、
式を代表値、平均値的に扱う。
【0082】また、平歯車の場合は、噛み合い状態の変
位により、更に大きなトルク変動があるが式を歯面の
トルク損失の代表値とする。
【0083】「歯車の軸受ボスとスラスト受面との接触
部でのトルク損失」はすば歯車にはスラスト方向の力が
作用する。駆動を受けるのみの歯車、スラスト力を相殺
できない同軸上に一体で複数の歯車を備えた歯車、即ち
段付歯車では、歯車がスラスト方向に移動することによ
り、歯車の軸受ボスと側板などのスラスト受面とは接触
する。アイドル歯車であれば、軸や歯面での摩擦による
トルク損失がないと仮定すれば、スラスト方向の力は相
殺されるが、実際にはこれらのトルク損失が発生するた
め、やはり、歯車がスラスト方向に移動することによ
り、歯車の軸受ボスと側板などのスラスト受面とは接触
する。
【0084】これらの歯車は側板より抗力を受け、この
抗力により発生する摩擦力によりトルク損失が発生す
る。また、この抗力は歯車に作用するスラスト力より求
められる。また、はすばの段付歯車の場合、ねじれ角方
向を同方向にするほうが歯車の軸受ボスと側板との接触
部でのトルク損失は少なくなる。
【0085】「重なり噛み合い率が整数の歯車対に作用
する法線力と摩擦力」図22を用いて説明する。
【0086】被動歯車G2 がピッチ円PC2と歯底円と
の間で駆動歯車と接する部分に作用する力は、 Ft01 =(s1 /s)(Ft +μgr ) =(s1 /s)(1+μg tanαt )Ft r01 =(s1 /s)(Fr −μgt ) =(s1 /s)(tanαt −μg )Ft x01 =(s1 /s)(Ft tanβ+μgr μg tanβ) =(s1 /s)Ft tanβ 被動歯車G2 がピッチ円PC2と歯先円の間の部分で駆
動歯車G1 と接する部分に作用する力は、 Ft02 =(s2 /s)(Ft −μgr ) =(s2 /s)(1−μg tanαt )Ft r02 =(s2 /s)(Fr +μgt ) =(s2 /s)(tanαt +μg )Ft x02 =(s2 /s)(Ft tanβ−μgr μg tanβ) =(s2 /s)Ft tanβ よって、被動歯車G2 の作用線上全体に作用する力を Ft =Ft 〔1+{(s1 −s2 )/s}μg tanαt 〕 Fr =Ft 〔tanαt −{(s1 −s2 )/s}μ
gx =Ft tanβ と近似する。一般的に、Fr ≒Ft tanαt である。
【0087】「歯車の軸受内径部と固定軸との接触状
態」歯車の質量を0、歯車の軸受内径部と固定軸は真円
筒及び真円柱で、どちらも、塑性変形、弾性変形しない
と仮定する。歯車の内径が日本工業規格はめ合いの穴基
準H公差、固定軸の径がf公差であれば、歯車の軸受内
径は固定軸の径よりも必ず大きいので、歯車の軸受内径
と固定軸とは歯車のスラスト方向の両端部で夫々点接触
する。つまり、歯車と、固定軸とが接する部分はこの2
点のみであり(例えば図23,24においてA,Bとす
る)、2点の位相が同じときに限り、歯車と固定軸とは
線接触となる。また、歯車及び固定軸が、塑性変形、弾
性変形しなければ、いかなる場合でも面接触とはならな
い。
【0088】「歯車の軸受内径部と固定軸との接触部で
のトルク損失」つまり図23又は図25に示す様に軸受
ボス部内径と両端面の角の2点A,Bで、歯車は固定軸
6より抗力を受け、この抗力により発生する摩擦力によ
りトルク損失が発生する。また、この抗力は、歯車に作
用する力によるモーメントのつりあいの式を作ることに
より求めることができる。
【0089】歯車に作用する力によるモーメントのつり
あいの式を作るにあたって、はすばの段付歯車を一般的
なモデルとする。(このとき、ねじれ角を0とすれば平
歯車のモデルとなり、従動側の歯車と駆動側の歯車のモ
ジュール、歯数、ねじれ角を等しくすればアイドル歯車
と等価となる。)また、ねじれ角の方向、回転方向、ス
ラスト方向における駆動を受ける側の歯車の噛み合い位
置と駆動を伝える歯車の噛み合い位置の関係によりモー
メントの発生方向が異なるので、抗力を求める式もそれ
に応じて変わるため、注意が必要である。
【0090】「スラスト力の方向の違いによる歯車の種
類」歯車の一般的なモデルであるはすば段付歯車は下表
に示すように、type1とtype2とに分類でき
る。固定軸から見て、 type1とtype2とでは固定軸から受ける抗力が
異なる。
【0091】また、ねじれ角の方向を異ならせる段付歯
車もあるが、歯車の内径と固定軸での損失トルクは別と
しても、歯車の軸受ボス部と、側板との接触部での損失
トルクは格段に大きくなる場合が殆んどであるので、こ
こではシミレーションを行なわない。
【0092】「type1の歯車の固定軸でのトルク損
失」type1の歯車の一例として、側面から見て、駆
動を受ける側の噛み合い位置が駆動を伝える側の噛み合
い位置よりも奥側、ねじれ角方向が右、回転方向が反時
計方向である歯直角、はすば歯車の段付歯車について考
えてみる。
【0093】図23,24に示すように段付歯車の諸
元、寸法を定める。駆動歯車をG1 、段付歯車をG2
段付歯車G2 から駆動を受ける歯車をG3 とし、夫々の
歯車中心を同符号とする。駆動歯車G1 の回転中心と段
付歯車G2 の回転中心とを結ぶ線分(軸間距離)G1
2 、と段付歯車G2 の回転中心G2 と歯車G3 の回転中
心G3 とを結ぶ線分G23 とし、線分G12 から歯
車G2 の回転方向に線分G23 となす角をθとし、θ
を2等分する直線をZ軸、Z軸に垂直な直線をY軸、ス
ラスト方向の軸をX軸とする。
【0094】段付歯車G2 の従動側の歯車の、ピッチ円
直径をφD1 、歯数Z1 、モジュールをm1 、ねじれ角
をβ1 、駆動側の歯車の、ピッチ円直径をφD2 、歯数
をZ2 、モジュールをm2 、ねじれ角β2 、段付歯車G
2 の軸受ボス端面の直径をφD0 、固定軸の直径をφ
d、半径をrとする。
【0095】スラスト方向において、歯車G1 ,G2
歯幅方向の噛み合い中心と軸受ボス部端面との距離をL
1 、歯車G2 ,G3 の歯幅方向の噛み合い中心と軸受ボ
ス部との距離をL2 、歯車G1 ,G2 の歯幅の噛み合い
中心と、歯車G2 ,G3 の歯幅方向の噛み合い中心との
距離をL0 、L=L0 +L1 +L2 とする。
【0096】歯車G2 は歯車G1 より、円周力Ft1、ラ
ジアル力Fr1 、スラスト力Fx1を受ける。また、歯車
2 は歯車G3 に円周力Ft2、 ラジアル力Fr2 、スラ
スト力Fx2を与えるので、歯車G3 より、円周方向の反
力Ft2、ラジアル方向の反力Fr2 、スラスト方向の反
力Fx2を受ける。
【0097】次に歯車G2 と、固定軸との間に生じる力
について考える。歯車G2 の質量を0とし、歯車の軸受
内径と固定軸の径は真円筒、歯車および固定軸が塑性変
形および弾性変形しないと仮定し、歯車の軸受内径を日
本工業規格はめあい穴基準H公差、固定軸の径をf公差
とすると、歯車の軸受内径と固定軸とは軸受ボス部内径
軸方向両側と端面の角の2点A,Bで接触し、2点の位
相が同じとき、線接触となる。点Aと中心G2 を結ぶ
線、点Bと中心G2 を結ぶ線が夫々Y軸となす角度をω
1 ,ω2 とし、点Aで軸から受ける力をFRA、Y軸方向
の分力をFy1、Z軸方向の分力をFZ1、点Bで軸から受
ける力をFRB、Y軸方向の分力をFy2、Z軸方向の分力
をFz2とすると FRA=(Fy1 2 +Fz1 21/2 ,tanω1 =Fz1/Fy1RB=(Fy2 2 +Fz2 21/2 ,tanω2 =Fz2/Fy2 点Aの座標を(Ya ,Za )、点Bの座標を(Yb ,Z
b )とすると、 (Ya ,Za )=(−rcosω1 ,rsinω1 ) (Yb ,Zb )=(rcosω2 ,rsinω2 ) YZ平面における線分ABのY軸に対する傾きを−ta
nδとすると、(Y軸より歯車G2 の回転方向(反時計
回り)と逆方向にδを定める。) また、 sinω1 =Fz1/FRA,cosω1 =Fy1/FRA sinω2 =Fz2/FRB,cosω2 =Fy2/FRB よって、 また、歯車G2 には、スラスト力が発生するため、固定
軸を支持している側板と軸受ボス端面の外周上の点Cで
接触する。点Cの座標を(Xc ,Yc )とすると、 (Xc ,Yc )=(D0 cosδ,−D0 sinδ) と表わせる。つまり、歯車G2 は点Cで、側板より抗力
x0(=Fx2−Fx1)、摩擦力μbx0(ただし、側板
と歯車G2 との動摩擦係数をμb とする)を受ける。
【0098】以上が歯車G2 に作用する力である。
【0099】次にこれらの力を各成分に分解し、歯車G
2 が固定軸から受ける抗力、固定軸でのトルク損失を求
める。
【0100】XY平面上の成分に関しては、スラスト力
x1,Fx2によるモーメント、軸からの抗力Fy1
y2、側板との接触点Cに生じる抗力Fx0、摩擦力μb
x0sinδ、歯面に働く力Ft1cosθ/2+Fr1
sinθ/2、Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2
によるモーメントがつり合っている。a=cosδ,b
=sinδとする。
【0101】A0 点におけるつりあいの式を立てれば、 Fx2(D1 /2・sinθ/2)+Fx1(D2 /2・sinθ/2) +(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 )+μbx0Lb =Fx00 a/2+(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 +Fy2L よって、 Fy2={Fx2(D2 sinθ/2)+Fx1(D1 sinθ/2) −Fx00 a+μbx0Lb +2(Ft2cosθ/2Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 ) −2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 }/ 2L Fy2={Fx2(D2 sinθ/2−D a+2Lμb b) +F x1(D1 sinθ/2+D0 a−2Lμb b) +2(F t2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 ) −2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 }/2L B0 点におけるつりあいの式を立てれば、 Fx1(D1 /2・sinθ/2)+Fx2(D2 /2・sinθ/2) +(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 ) =Fx00 a/2+(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 +Fy1L よって、 Fy1={Fx1(D1 sinθ/2)+Fx2(D2 sinθ/2)−Fx00 a +2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 ) −2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 }/2L Fy1={Fx1(D1 sinθ/2+D0 a) +Fx2( D2 sinθ/2 −D0 a)+2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 ) −2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 }/2L XZ平面上の成分に関しては、スラスト力Fx1、Fx2
よるモーメント、軸からの抗力FZ1,Fz2、側板との接
触点Cに生じる抗力Fx0、摩擦力μbx0cosδ、歯
面に働く力Ft1sinθ/2+Fr1 cosθ/2、F
t2sinθ/2Fr2 cosθ/2によるモーメントが
つり合っている。
【0102】A0 点におけるつりあいの式を立てれば、 Fx1(D1 /2・cosθ/2)+Fx00 b/2+μbx0cosδL +(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)L1 =Fx2(D2 /2・cosθ/2)+Fz2L よって、 Fz2={Fx11 cosθ/2−Fx22 cosθ/2 +Fx00 b+μbx0cosδL +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)L1 }/2L Fz2={Fx1(D1 cosθ/2−D0 b−μb La) +Fx2(−D2 cosθ/2+D0 b+μb La) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)L1 }/2L B0 点におけるつりあいの式を立てれば、 Fx2(D2 /2・cosθ/2) +(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 =Fx1(D1 /2・cosθ/2)+Fx00 b/2+FZ1L よって、 FZ1={Fx2(D2 cosθ/2)−Fx0(D0 b)−Fx11 cosθ/2 +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 }/2L FZ1={Fx2(D2 cosθ/2−D0 b) +Fx1(−D1 cosθ/2+D0 b) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 }/2L 以上まとめると、軸が、歯車から受ける力FR は、 FR =(Fy1 2 +FZ1 21/2 +(Fy2 2 +Fz2 21/2 歯車G2 と固定軸との動摩擦係数をμs とすると固定軸
でのトルク損失Ts は、 Ts =μsR r Fy1={Fx1(D1 sinθ/2+D0 cosδ) +Fx2(D2 sinθ/2−D0 cosδ) +2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 ) −2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 }/2L FZ1={Fx2(D2 cosθ/2−D0 sinδ) +Fx1(−D1 cosθ/2+D0 sinδ) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 }2L Fy2={Fx2(D2 sinθ/2−D0 cosδ+2μb Lsinδ) +Fx1(D1 sinθ/2+D0 cosδ−2Lμb sinδ) +2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 ) −2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 }/2L Fz2={Fx1(D1 cosθ/2−D0 sinδ−2μb Lcosδ) +Fx2(−D2 cosθ/2+D0 sinδ+2μb Lcosδ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +2(Ft1sinθ/2+Fr1 cosθ/2)L1 }/2L となる。
【0103】δは、Fy1,Fy2,FZ1,Fz2より求めら
れ、また、Fy1,Fy2,FZ1,Fz2を求めるには、co
sδ,sinδの値がわからなければならない。つま
り、このままではこの方程式を解けないことになる。そ
こで、以下の手順により方程式を解くことにする。
【0104】多くの場合δ<10°であるので、仮にδ
=0をδに代入して、Fy1,Fy2,FZ1,Fz2を求め、 より求められた値δをδ2 とする。δ1 =δ2 となるま
でこの作業を繰り返し、δを求める。δの有効桁数を1
の位とすると、通常は1,2回で収束する。
【0105】また、 Fx1=Ft1tanβ1 ,Fr1 =Ft1tanα1 /co
sβ1x2=Ft2tanβ2 ,Fr2 =Ft2tanα2 /co
sβ2 である。また軸受ボスでのトルク損失Tb は、 Tb =μbx00 /2 である。歯車G2 の軸トルクをT0 とすると、 Ft2=T0 /(D2 /2) 歯面での動摩擦係数μg 、歯車G2 と固定軸との動摩擦
係数μs 、歯車G2 と側板との動摩擦係数μb が0であ
れば、 Ft1=T0 /(D1 /2) であるが、トルク損失Tg ,Ts ,Tb があるため Ft1=(T0 +Tg +Ts +Tb )/(D1 /2) となる。Tg ,Ts ,Tb は、Ft1,Ft2より求めら
れ、また、Ft1を求めるには、Tg ,Ts ,Tb の値が
わからなければならない。Ft11 =F0 /(D1/2)をF
t1に代入して、Tg ,Ts ,Tb を求め、 Ft1=(T0 +Tg +Ts +Tb )/(D1 /2) より求められた値Ft1をFt12 とする。Ft11 =Ft12
となるまでこの作業を繰り返し、Ft1を求める。また、
この歯車G2 のFt1は、歯車G1 のFt2とも等しい。ま
た、歯車G1 のT0 は、 T0 =Ft22 /2(ただし、Ft2は歯車G1 のFt2
2 は歯車G1 のD2)である。
【0106】このような作業を繰り返すことにより、歯
面での摩擦、固定軸での摩擦、スラスト受面での摩擦に
よる負荷損失をも含めた、任意の駆動および従動歯車を
備えた段付歯車に発生するトルクTは、T=T0 +Tg
+Ts +Tb である。
【0107】尚、アイドル歯車は、Z1 =Z2 ,m1
2 ,β1 =β2 とすれば同様に計算でき、平歯車はβ
=0とすれば良い。
【0108】「type2の歯車の固定軸でのトルク損
失」type2の歯車の一例として、側面から見て、駆
動を受ける側の噛み合い位置が駆動を伝える側の噛み合
い位置よりも奥側、ねじれ角方向が左、回転方向が反時
計方向である歯直角はすば歯車の段付歯車について考え
てみる。
【0109】図26〜28に示すように段付歯車の諸
元、寸法を定めるが、type1の場合とはスラスト方
向の力の作用する方向が違うのみであるので同様な部分
は説明を省略する。
【0110】歯車G2 が、固定軸を支持している側板と
接触する軸受ボスの外周上の点Cは、点Cの座標を(X
c ,Yc )とすると、 (Xc ,Yc )=(−D0 cosδ,D0 sinδ) と表わせる。
【0111】次に、歯車G2 に作用する力を各成分に分
解し、歯車G2 が固定軸から受ける抗力を求める。
【0112】XY平面上の成分に関しては、スラスト力
x1,Fx2によるモーメント、軸からの抗力Fy1
y2、側板との接触点Cに生じる抗力Fx0、摩擦力μ0
x0sinδ、歯面に働く力Ft1cosθ/2+Fr1
sinθ/2、Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2
によるモーメントがつり合っている。
【0113】A0 点におけるつりあいの式を立てれば、 (Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 ) =Fx2(D1 /2・sinθ/2)+Fx1(D2 /2・sinθ/2) +Fx00 a/2 +(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 +Fy2L よって、 Fy2={−Fx2(D2 sinθ/2)−Fx1(D1 sinθ/2)−Fx00 a +2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 ) −2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 }/2L Fy2={Fx2(−D2 sinθ/2−D0 a) +Fx1(−D1 sinθ/2+D0 a) +2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 ) −2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 }2L B0 点におけるつりあいの式を立てれば、 (Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 )+μbx0Lb =Fx1(D1 /2・sin θ/2)+Fx2(D2 /2・sinθ/2) +Fx00 a/2 +(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 +Fy1L よって、 Fy1={−Fx1(D1 sinθ/2)−Fx2(D2 sinθ/2) −Fx00 a+2μbx0Lb +2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 ) −2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 }/2L Fy1={Fx1(−D1 sinθ/2+D0 a−2μb Lb) +Fx2(−D2 sinθ/2−D0 a+2μb Lb) +2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 ) −2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 }/2L XZ平面上の成分に関しては、スラスト力Fx1,Fx2
よるモーメント、軸からの抗力FZ1,Fz2、側板との接
触点Cに生じる抗力Fx0、摩擦力μbx0cosδ、歯
面に働く力Ft1sinθ/2+Fr1 cosθ/2、F
t2sinθ/2+Fr2 cosθ/2によるモーメント
がつり合っている。
【0114】A0 点におけるつりあいの式を立てれば、 Fx1(D1 /2・cosθ/2)+Fz2 =F x 2(D2 /2・cosθ/2)+Fx00 b/2 +(F t2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)L1 よって、 Fz2={−Fx11 cosθ/2+Fx22 cosθ/2+Fx00 b +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)L1 }/2L Fz2={Fx1(−D1 cosθ/2−D0 b) +Fx2(D2 cosθ/2+D0 b) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)L1 }/2L B0 点におけるつりあいの式を立てれば、 Fx2(D2/2・cosθ/2)+FZ1L+Fx00 b/2+μbx0cosδL =Fx1(D1 /2・cosθ/2) +(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 よって、 FZ1={−Fx22 cosθ/2+Fx11 cosθ/2 −Fx00 b−2μbx0cosδL +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 }/2L FZ1={Fx2(−D2 cosθ/2−D0 b−2μb La) +Fx1(D1 cosθ/2+D0 b+2μb La) +(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 }/2L 以上まとめると、 Fy1={Fx1(−D1 sinθ/2+D0 cosδ−2μb Lsinδ) +Fx2(−D2 sinθ/2−D0 cosδ+2μb Lsinδ) +2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)(L2 +L0 ) −2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)L2 }/2L Fz1={Fx2(−D2 cosθ/2−D0 sinδ−2μb Lcosδ) +Fx1(D1 cosθ/2+D0 sinδ+2μb Lcosδ) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)(L2 +L0 ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)L2 }/2L Fy2={Fx2(−D2 sinθ/2−D0 cosδ) +Fx1(−D1 sinθ/2+D0 cosδ) +2(Ft2cosθ/2+Fr2 sinθ/2)(L1 +L0 ) −2(Ft1cosθ/2+Fr1 sinθ/2)L1 }/2L Fz2={Fx1(−D1 cosθ/2−D0 sinδ) +Fx2(D2 cosθ/2+D0 sinδ) +2(Ft2sinθ/2−Fr2 cosθ/2)(L1 +L0 ) +2(Ft1sinθ/2−Fr1 cosθ/2)L1 }/2L となる。
【0115】トルク損失はtype1の場合と同様に求
める。
【0116】歯車駆動装置の1実施例として画像形成装
置の駆動装置を図18〜21を用いて説明する。
【0117】図18〜21は実施例8における画像形成
装置の駆動装置の平面図及び断面図であり、機械機構的
構成及び歯車諸元の説明は実施例8と同様であり、その
説明は省略し、これらの図を借りて本実施例について考
える。同図において歯車G01は時計方向に回転する。
【0118】このような歯車駆動装置において、摺動グ
レードのモールド歯車とナチュラルグレードのモールド
歯車とを交互に噛み合わせた歯車列からなる、歯車駆動
装置におけるトルク損失がより少なくなるような歯車の
材質の配列を検討してみる。
【0119】さて、歯車G12と歯車G11とは定着ロ
ーラ近傍に配置しているため、耐熱性の材質を用いるこ
とにする。また、図21に示すドラム歯車GC1は歯車
G06と噛み合うが、ドラム歯車GC1は感光ドラムに
接着するため、例えばPCのような接着可能な材質を用
いる。また、この場合は歯車G01は金属を用いる。
【0120】そのため、摺動グレードのモールド歯車と
ナチュラルグレードのモールド歯車とを交互に噛み合わ
せる部分は、歯車G02と歯車G03が一体になった段
付歯車G0203、歯車G04と歯車G05が一体にな
った段付歯車G0405、歯車G06、歯車G07、歯
車G08とG09が一体になった段付歯車G0809、
歯車G10である。本実施例では1例として、ナチュラ
ルグレードPOM、摺動グレードにオイル入りP0Mを
用いる。P0Mとオイル入りPOMを交互に配列する仕
方は次に示す2通りである。(歯車については符号のみ
で示す) 1)G0203,G06,G0809をナチュラルグレ
ードのP0M,G0405,G07,G10を摺動グレ
ードであるオイル入りP0Mにした場合。
【0121】2)G0203,G06,G0809を摺
動グレードであるオイル入りP0M,G0405,G0
7,G10をナチュラルグレードのPOMにした場合。
【0122】次に夫々の場合について、モータMに必要
なトルクを先に示した方法により実際に求めてみる。ま
ず、定着ローラFがないものと仮定して、プロセスカー
トリッジCを駆動するために必要なモータ軸でのトルク
c を求め、次にプロセスカートリッジCがないものと
仮定して定着ローラFを駆動するために必要なモータ軸
でのトルクTF を求め、この2つのトルクの和をモータ
軸に必要なトルクとして近似する。また、歯車G01の
ピッチ円直径は15.874mmである。
【0123】まずTc を求める。プロセスカートリッジ
Cの感光ドラム30での軸トルクを3kgcm、ドラム
歯車GC1のピッチ円直径を30.426mmとする。
【0124】歯車の諸元を表に示す。 (単位は、θは°、θ以外はmm、またtypeは先に
示したtypeを示す。) 1)の場合の歯車の摩擦係数を表に示す。
【0125】この場合のTc は0.177kgcmであ
る。
【0126】2)の場合の歯車の摩擦係数を表に示す。
【0127】この場合のTc は0.174kgcmであ
る。
【0128】次にTF を求める。定着ローラFの軸トル
クを1.5kgcm、定着ローラG12のピッチ円直径
を27.6mmとする。
【0129】歯車の諸元を表に示す。 (単位は、θは°、θ以外はmm、またtypeは先に
示したtypeを示す。) 1)の場合の歯車の摩擦係数を表に示す。
【0130】この場合のTF は0.178kgcmであ
る。
【0131】2)の場合の歯車の摩擦係数を表に示す。
【0132】この場合のTF は0.174kgcmであ
る。
【0133】まとめれば、 1)の場合、モータに必要なトルクは、 0.355kgcm 2)の場合、モータに必要なトルクは、 0.348kgcm つまり、2)の組合わせの方がトルク損失が少なくな
る。よって、2)のような配列の仕方が良い。さて、
2)の場合、歯車G10は摺動グレードでないため、歯
車G11との噛み合い部での摩耗、騒音などを不安視す
るかもしれないが、ベースとなる材質が異なれば凝着は
発生しないため、さほど問題とならない。同様のことが
1)の場合の歯車G06とドラム歯車GC1についても
言える。
【0134】また、摺動グレードの歯車はすべて同じ材
質でなくても良く、例えば、段付歯車G0203,G0
809を摺動グレードであるオイル入りコポリマのP0
M、歯車G06を摺動グレードであるオイル入りホモポ
リマのP0Mとしても良い。
【0135】また、ナチュラルグレードの歯車はすべて
同じ材質でなくても良く、例えば、段付歯車G040
5、歯車G10をナチュラルグレードのコポリマのP0
M、歯車G07をナチュラルグレードのホモポリマのP
0Mとしても良い。
【0136】つまり、機械的に材質の変更可能な歯車に
関しては、(本実施例では、段付歯車G0203、段付
歯車G0405、歯車G06、歯車G07、段付歯車G
0809、歯車G10であるが、)摺動性の良い歯車と
摺動性の良くない歯車とを交互に噛み合わせ、その中で
モータMに必要なトルクが最小となる組合わせであれば
材質が異なっていても良い。
【0137】また、本実施例で示した数値は、あくまで
も1実施例であり、本発明を限定するものでないことは
勿論である。
【0138】実施例の画像形成装置では動力源のモータ
Mから像担持体の感光ドラム30及び定着器46への歯
車列について述べたが、動力源から走査光学系に動力を
伝える歯車列について同様に本発明の適用ができる。
【0139】以上の実施例は(1)歯先円直径以上の直
径を有するつばが歯の端面と一体になっている同軸上に
複数個の歯車を備えた段付歯車(2)軸受ボス部の材質
の摩擦係数が歯面の材質の摩擦係数よりも小さく、且
つ、軸受ボス部の材質の曲げ弾性係数が歯面の材質の曲
げ弾性係数よりも小さい歯車(3)及びこれらの歯車及
びつば付とし且つ軸受ボス部の材質と歯面の材質を上記
(2)のように異にした歯車各々を組合わせて歯車列に
組込んで歯のたわみを少なくし、効率の向上、回転力の
円滑化に効果がある。又、最後の幾つかの実施例に述べ
たような摺動グレードのモールド歯車とナチュラルグレ
ードのモールド歯車とを交互に噛み合わせる歯車列を備
えた歯車駆動装置において、その歯車列の組み合わせを
トルク損失がより少なくなるように配列した歯車列を備
えた歯車駆動装置に上述したつば付の段付歯車、歯と軸
受ボス部の材質を異にした歯車、つば付で歯面と軸受ボ
ス部の材質を異にした歯車を組込んでよいことは勿論で
あり、かくすることにより、軸受ボス部と軸受部間の摩
擦は減少し、又、歯車歯面の摩擦も減少する。そして段
付歯車ではつばが歯と一体に存在するために歯は剛性強
度が向上してたわみが少なくなる。従って、トルク減少
と歯の強化による歯のたわみの減少により、歯車列の回
転の伝達は円滑となってピッチムラは低減される。
【0140】即ち、本発明では何れの実施例においても
本発明が目的とした歯のたわみを小さくすることに寄与
し、3群の実施例を総て備えるようにすることにより歯
のたわみを減少し、トルク減少、歯車列の回転の伝達の
円滑となってピッチムラのない最も良好な運転状態が得
られるものである。
【0141】「実施例10」図29はモータ61から冷
却用ファン66への動力伝達装置を示し、図示されない
がモータ61は前述の図36のモータ27に相当し減速
する動力伝達装置を介して給紙ローラ38、レジストロ
ーラ43、感光ドラム30等を駆動するようになってい
る。モータ61のモータ軸に固定した歯車67とファン
軸63に固定した歯車62間は増速比となっている歯車
列67−2によって連結されている。冷却用ファン66
はクロスフローファンでその側板65にはファン取付板
64が固定されている。冷却用ファン66は軸63及び
側板65と軸方向の反対側の側板に固定した不図示の軸
を軸承することにより回転自在であり、吸込口と吐出口
を複写機外装の内と外に向けたファンケーシング(不図
示)が冷却用ファン66を覆っている(以下の他の実施
例も同じ)。
【0142】図31に示すようにファン取付板64には
粘性継手が仕組まれている。ファン取付板64の底のあ
る段付円筒形の穴は粘性流体室63bである。粘性流体
室63bには例えばタービン油のような粘性流体が満た
された状態で軸63と一体の撹拌翼63aが納められ、
該室63bの口部には円筒形の外周のOリング溝(不図
示)に固定用Oリング70を嵌合した取付板側板68が
圧入される。そして、該側板68の中心孔68aの内周
のOリング溝(不図示)には運動用Oリング69が嵌め
込まれて軸封を計って軸63に嵌合する。以上でファン
取付板64が粘性継手を内蔵し、該ファン取付板64が
粘性流体室63bを構成するケーシングを兼ね、ファン
取付板64、撹拌翼63a、軸63、取付板側板68、
Oリング69,70でもって粘性継手を構成している。
【0143】図29においてモータ61を起動すると歯
車67、歯車列67−2、歯車62を介して軸63を回
転する。従って撹拌翼63aを回転させ、粘性流体に渦
流を生じさせる事により、ファン取付板64は制限され
たトルクで撹拌翼63aに対して滑り乍ら駆動され、そ
の結果冷却用ファン66を回転させる。従ってモータ6
1が起動時の起動トルクは歯車列67−2に全部加わる
ことはなく、冷却用ファン66の慣性負荷を除いた空力
負荷及び粘性継手の粘性流体を撹拌するための抵抗のみ
が歯車列67−2の負荷となる。
【0144】次にモータ61を急停止させた場合、軸6
3、ファン取付板64の間で滑りを生じ、冷却用ファン
66を含めた粘性継手下流側のファン取付板64、冷却
用ファン66は慣性力により回転し粘性継手の抵抗によ
り次第に減速して停止する。
【0145】ここで、摩擦式トルクリミッタを同様に使
用した場合摩擦部位の摩耗劣化、異音があるのに対し、
本案の粘性継手は皆無である。又、歯車67〜歯車62
間にクラッチを設け任意に冷却用ファン66をオン−オ
フさせたい場合、粘性継手が駆動トルクの平滑化を行な
うので画像形成中にもクラッチ作動が可能である。
【0146】本構成の中で粘性継手の取付位置を動力伝
達装置の冷却用ファン66の同軸上に配してあるがモー
タ61〜冷却用ファン66間のどこへ配しても良く、本
発明の範疇であり、同様の効果があることは明白であ
る。
【0147】本構成中粘性継手を出力側取付板内部とし
ているが動力伝達装置の歯車内部に設けても(後述)本
発明の範疇であり、同様の効果がある事は明白である。
【0148】本構成中冷却ファンをクロスフローファン
としているが軸流ファンでも本発明の範疇であり、同様
の効果がある事は明白である。
【0149】「実施例11」図32,33はベルトを用
いた実施例でモータ61のモータ軸には不図示の歯車が
固定され歯車列等でもって感光ドラム30等を減速駆動
している。モータ61と直結したプーリ71はモータ6
1で発生した駆動トルクを伝達するベルト72を介して
プーリ71よりもはるかに小さい直径を有し内部に粘性
継手を有するプーリ73に連結され、プーリ73に粘性
継手を介して連結した軸63に軸流ファン75が固定し
てある。粘性継手は前実施例と同じであり、軸63の軸
端の二面幅部63cに軸流ファン75が嵌合し、軸方向
に移動しないように小ねじ76を該ファン75の中心孔
を通じて軸63端にねじ込んである。
【0150】モータ61を回転させるとプーリ71、ベ
ルト72を介しプーリ73を増速回転させて、粘性流体
室63bと粘性流体との固体と流体間の摩擦で粘性流体
に回転流を生じさせ、撹拌翼63aに回転力を伝え、フ
ァン75を回転させる。モータ急停止時はプーリ73、
軸63間で滑りを生じ、ファン75を粘性継手の抵抗に
抗して自在に回転させ停止する。 「実施例12」図34,35は歯車に粘性継手を内蔵し
た実施例である。
【0151】モータ61軸に固定された歯車67に噛み
合う歯車62を固定した軸63は歯車77に内蔵した粘
性継手に連結され、歯車77と噛み合い増速される歯車
79は軸流ファン75に直結されている。粘性継手の構
成は実施例10と同じである。この実施例では粘性継手
部分では回転速度が小さいので粘性継手の温度上昇が小
さく軸流ファンのオン−オフが頻度が大きい場合に適す
る。
【0152】実施例11,12はモータから冷却用ファ
ンの動力伝達装置を構成する動力伝達部材の歯車又はプ
ーリに粘性継手を内蔵したが、粘性継手は独立して構成
し、その粘性流体室を形成するケーシングを取付板とし
て、上記歯車又はプーリの側面に固定してもよい。
【0153】各実施例はモータから冷却用ファンへの動
力伝達装置を構成する動力伝達部材に粘性継手を内蔵し
たが、場合によっては独立した粘性継手を軸継手として
用いてもよい。
【0154】
【発明の効果】
(1)以上説明したように、軸受ボス部の材質の摩擦係
数が歯面の材質の摩擦係数よりも小さく、且つ、軸受ボ
ス部の材質の曲げ弾性係数が歯面の材質の曲げ弾性係数
よりも小さい歯車を歯車列を備えた駆動装置に用いるこ
とにより、個々の歯車は歯車の軸受部でのトルク損失、
歯車のスラスト受面でのトルク損失を低減し、結果とし
て、歯車列からなる駆動装置全体のトルク損失の低減を
可能とし、且つ、歯車のたわみ量も低減できるため、動
力源であるモータの最大許容トルクの低減、電源の低容
量化、装置の小型化、駆動負荷の回転の安定化、低騒音
を実現し、特に、画像形成装置などの像担持体、定着
器、光学駆動系の駆動装置に用いることにより、ピッチ
むらの低減された高品位な画像を得ることが可能となっ
た。
【0155】歯先円直径以上の直径を有するつばが歯の
端面と一体になっており、固定軸に対して回転自在な段
付歯車は歯の荷重によるたわみが小さく、結果として歯
車列からなる駆動装置の低騒音、回転むらの低減が実現
でき、特に画像形成装置の像担持体、定着器、光学駆動
系の駆動装置に用いることにより、歯車のピッチむらの
少ない高品位な画像を得ることができる。軸受ボス部の
材質の摩擦係数が歯面の材質の摩擦係数よりも小さく、
且つ、軸受ボス部の材質の曲げ弾性係数が歯面の材質の
曲げ弾性係数よりも小さく、なおかつ歯先円直径以上の
直径を有するつばが歯の端面と一体になっている段付歯
車を歯車列に用いると更に歯のたわみを小さくし、上述
した効果を強める。
【0156】摺動グレードのモールド歯車とナチュラル
グレードのモールド歯車とを交互に噛み合わせる歯車列
を備えた駆動装置において、その歯車列の組み合わせを
トルク損失がより少なくなるように配列したことによ
り、歯面に潤滑剤を塗布せずに歯面の摺動性の良い駆動
装置を実現しつつ、駆動装置全体のトルク損失を極力低
減し、且つ、駆動装置全体の歯車のたわみ量も極力低減
できるため、動力源であるモータの最大許容トルクの低
減、電源の低容量化、装置の小型化、駆動負荷の回転の
安定化を実現し、特に、画像形成装置の像担持体、定着
器、光学駆動系の駆動装置に用いることにより、ピッチ
むらの低減された高品位な画像を得ることが可能となっ
た。又、摺動グレードとナチュラルグレードのモールド
歯車の上記組合わせの上更に軸受ボス部の材質の摩擦係
数が歯面の摩擦係数よりも少なく、且つ軸受ボス部の曲
げ弾性係数が歯面の材質の曲げ弾性係数よりも小さい歯
車及び又は上述のつば付段付歯車を組合わせることによ
り、最もたわみが小さく、摩擦損失の小さい歯車列が得
られるため、上記効果が最も発揮されるものである。
【0157】歯車の効率は二つの歯車の噛み合いにおけ
る動力伝達効率は歯の噛み合い効率、軸受損失を考慮し
た効率を総合したものであり、歯車列において一組の歯
の噛み合わせ数をi(1,2・・・・)とし、噛み合う
1組の歯車の総合効率をηとすると歯車列の効率はη
,η ・・・・η ・・・・η であるこ
と、及び歯のたわみと軸受抵抗は相乗作用があることを
考えると、前述の歯車を歯車列又は本発明の歯車列への
適用は著しく歯車効率を向上させ、歯及び軸受部の摩擦
減少による歯のたわみの減少及び歯をつばと一体とする
ことによる歯の強度、剛性による歯のたわみが相乗効果
を有し、ピッチむらの発生を抑える効果が著しい。
【0158】(2)以上説明したように冷却用ファンの
動力伝達装置に粘性継手を設けた事により動力伝達部材
には冷却ファン側の慣性負荷を除く空力負荷しか加わら
ないのでモータの起動及び停止時ならびにジャム、故障
等によるモータ急停止から動力伝達部材を保護できる。
その結果、歯車の歯幅は小さく、又ベルト断面が小さく
できるので薄型な動力伝達装置が提供できる。
【0159】又モータから冷却用ファンへの動力伝達装
置中にクラッチを設けた場合、モータが画像形成工程を
行なう装置の駆動を兼ねているにもかかわらずクラッチ
のオン−オフつまり冷却用ファンの作動を行なっても冷
却用ファンを駆動した負荷変動による画像乱れ(ピッチ
ムラ)を回避でき、ファンの制御自由度が増す効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の正面図である。
【図2】図1の軸心を含む断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例の正面図である。
【図4】図3の軸心を含む断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例の正面図である。
【図6】図5の軸心を含む断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例を示し、各実施例の歯車
或は歯車列を用いた駆動装置の平面図である。
【図8】図7の一部断面で示す正面断面図である。
【図9】プロセスカートリッジのドラム歯車と図7の駆
動装置の関係を示す平面図である。
【図10】図9の正面図である。
【図11】本発明の適用される画像形成装置の縦断面図
である。
【図12】本発明の第5の実施例の正面図である。
【図13】図12の軸心を含む断面図である。
【図14】本発明の第6の実施例の正面図である。
【図15】図14の軸心を含む断面図である。
【図16】本発明の第7の実施例の正面図である。
【図17】図16の軸心を含む断面図である。
【図18】本発明の第8の実施例を示し、各実施例の歯
車或は歯車列を用いた駆動装置の平面図である。
【図19】図18の一部断面で示す正面断面図である。
【図20】プロセスカートリッジのドラム歯車と図18
の駆動装置の関係を示す平面図である。
【図21】図20の正面図である。
【図22】重なり噛み合い率を説明するための歯車対の
正面図である。
【図23】歯車列に加わる力及び反力を示す展開断面図
である。
【図24】図23の正面図である。
【図25】歯車列に加わる力及び反力を示す展開断面図
である。
【図26】歯車列に加わる力及び反力を示す展開断面図
である。
【図27】歯車列に加わる力及び反力を示す展開断面図
である。
【図28】歯車列に加わる力及び反力を示す展開断面図
である。
【図29】本発明を実施した歯車駆動クロスフローファ
ンの動力伝達装置の概略展開図である。
【図30】図29のA矢視図である。
【図31】粘性継手の分解斜視図である。
【図32】本発明を実施したベルト駆動ファンの動力伝
達装置の概略側面図である。
【図33】図32の粘性継手の分解斜視図である。
【図34】本発明を実施した歯車駆動軸流ファンの動力
伝達装置の概略展開図である。
【図35】図34の粘性継手の分解斜視図である。
【図36】従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1・・板金 2・・回転レバー 2a・・固定軸 3・
・本体側板 4,5・・小ねじ 6・・固定軸 7・・
つば 11,12・・ウエブ 13・・歯車部14・・
軸受ボス部 15・・軸受内周 16・・ボス 21・
・つば 26・・固定軸 28・・レーザ走査光学系ユ
ニット 28a・・反射ミラー 30・・感光ドラム
31・・露光部 31A・・装置本体 33・・帯電ロ
ーラ34・・現像器 35・・転写ローラ 36・・ク
リーニング器 37・・カセット 38・・給紙ローラ
39・・分離爪 40a,40b・・搬送ガイド41
a,41b・・中間排紙ローラ 42a,42b・・ガ
イド板 43a・・レジスト上ローラ 43b・・レジ
スト下ローラ 44a・・転写上ガイド 44b・・転
写下ガイド 45・・搬送ガイド 46・・定着器 4
7a,47b・・中間排紙ローラ 48a,48b・・
排紙ローラ 51・・回転中心 52・・開閉構造 1
11・・リブ G ,G ,G01,G02,G0
3,G04,G05,G06,G07,G08,G0
9,G10,G11,G12,GC1・・歯車 G02
03,G0405,G0809・・段付歯車 61・・
モータ62・・駆動入力側歯車 63・・ファン軸 6
3a・・撹拌翼 64・・ファン取付板 65・・ファ
ン側板 66・・冷却用ファン 67・・モータ出力側
歯車 68・・取付板側板

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受ボス部の材質の摩擦係数が歯面の材
    質の摩擦係数よりも小さく、且つ、軸受ボス部の材質の
    曲げ弾性係数が歯面の材質の曲げ弾性係数よりも小さい
    ことを特徴とする歯車。
  2. 【請求項2】 歯先円直径以上の直径を有するつばが歯
    の端面と一体になっていることを特徴とする複数の歯車
    を同軸上に有する請求項1に記載の段付歯車。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の歯車を用いたこ
    とを特徴とする歯車列を備えた駆動装置。
  4. 【請求項4】 固定軸及び固定軸を支持する構造体及び
    前記固定軸に対して回転自在な請求項1又は2に記載の
    歯車を有することを特徴とする歯車列を備えた駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 歯車の軸受ボス部端面と構造体が摺動す
    る摺動面を備えた歯車列を有する請求項4に記載の駆動
    装置。
  6. 【請求項6】 摺動グレードのモールド歯車とナチュラ
    ルグレードのモールド歯車とを交互に噛み合わせる歯車
    列を備えた駆動装置において、その歯車列の組合わせを
    トルク損失がより少なくなるように配列したことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の歯車を含む歯車列を備え
    た駆動装置。
  7. 【請求項7】 歯先円直径以上の直径を有するつばが歯
    の端面と一体になっていることを特徴とする複数の歯車
    を同軸上に有する段付歯車。
  8. 【請求項8】 摺動グレードのモールド歯車とナチュラ
    ルグレードのモールド歯車とを交互に噛み合わせる歯車
    列を備えた駆動装置において、その歯車列の組合わせを
    トルク損失がより少なくなるように配列したことを特徴
    とする歯車列を備えた駆動装置。
  9. 【請求項9】 動力源から像担持体に動力を伝える歯車
    列を備えた請求項3から6の何れか1つに記載の駆動装
    置。
  10. 【請求項10】 動力源から定着器に動力を伝える歯車
    列を備えた請求項3から6の何れか1つに記載の駆動装
    置。
  11. 【請求項11】 動力源から走査光学系に動力を伝える
    歯車列を備えた請求項3から6の何れか1つに記載の駆
    動装置。
  12. 【請求項12】 モータと該モータに減速を行なう動力
    伝達装置を介して連結された画像形成工程を行なう装置
    と該動力伝達装置に増速を行なう動力伝達装置を介して
    連結され装置内部を冷却するファンを備えた画像形成装
    置において、冷却用ファンに対して増速を行なう動力伝
    達装置に粘性継手を介在したことを特徴とする画像形成
    装置。
  13. 【請求項13】 動力伝達装置を構成する動力伝達部材
    に粘性継手を内蔵したことを特徴とする請求項12に記
    載の画像形成装置。
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