JP2006240165A - 印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システム - Google Patents

印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システム Download PDF

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Abstract

【課題】インク吐出動作を行うための駆動信号の出力部の温度上昇の抑制して長期の安定化を図りつつ処理速度の向上を図る。
【解決手段】 印刷装置は、駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、ノズルからインクを吐出して媒体に印刷をする際に、温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、移動吐出動作と搬送動作との間に、移動吐出動作および搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、検出温度が第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、移動吐出動作の実行前に、キャップによりノズルの吐出口を閉塞して所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラとを備える。
【選択図】図19

Description

本発明は、ノズルからインクを吐出して媒体に印刷をする印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システムに関する。
媒体に対して印刷を施す印刷装置としてインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタは、インクを吐出するノズルを備え、媒体を搬送しながら媒体に向けてインクを吐出して印刷を施す。ノズルには、インクを吐出するためのインク吐出動作を行うための素子が設けられている。この素子は、圧電素子等により構成されていて、外部から入力された駆動信号によって駆動されてインク吐出動作を行う。インクジェットプリンタは、この駆動信号を出力して素子に供給する駆動信号出力部を備えている。
しかしながら、この駆動信号出力部には、インクジェットプリンタが連続して印刷処理を実行すると、発熱して高温状態になる場合があった。このように駆動信号出力部が高温状態になると、素子が破壊されて駆動信号が正常に出力されなくなる虞があった。このように駆動信号出力部から駆動信号が正常に出力されなくなった場合に、印刷処理が実行できなくなることがある。
このようなことから、駆動信号出力部が高温状態に陥らないならないようにするために、インクジェットプリンタの印刷処理がある一定の領域ずつ終了する毎に、印刷処理を中断して駆動信号出力部を冷却することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−72058号公報
しかしながら、このようにインクジェットプリンタの印刷処理が所定領域終了する毎に、印刷処理を中断して駆動信号出力部を冷却する方法にあっては、次のような問題点があった。すなわち、駆動信号出力部の温度が非常に高い場合に、インクジェットプリンタの印刷処理が所定領域終了する毎に、長時間印刷処理を中断しなければならず、このため、ユーザーからは、故障が発生したと誤解される虞があった。また、インクジェットプリンタの印刷処理が所定領域終了する毎に、長時間印刷処理を中断した場合には、インクがノズルの吐出口付近で固化して、ノズルに目詰まり等の吐出不良が生じることがあった。このようなことから、ノズルからインクが吐出されない程度に駆動信号出力部から素子に対して非常に微細な駆動信号を出力して、素子を振動させてインクの固化を防止することが行われている。しかしながら、このようなインクの固化防止を行った場合には、駆動信号出力部から駆動信号が出力されることになり、駆動信号出力部が発熱して温度を下げる効果が少なくなることがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、インクの吐出動作を行うための駆動信号の出力部の温度上昇の抑制して長期の安定化を図りつつ処理速度の向上を図ることにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
(A)媒体を搬送する搬送機構と、
(B)前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
(C)前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
(D)前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
(E)前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
(F)前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
(G)前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラと、
(H)を備えたことを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(A)媒体を搬送する搬送機構と、
(B)前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
(C)前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
(D)前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
(E)前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
(F)前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
(G)前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラと、
(H)を備えたことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置にあっては、ノズルからインクを吐出して媒体に印刷をする際に、温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときに、移動吐出動作と搬送動作との間に、これら移動吐出動作および搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行することで、駆動信号出力部の冷却を図り、駆動信号出力部の温度上昇を抑制することができる。さらに、検出温度が第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときに、移動吐出動作の実行前に、キャップによりノズルの吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行することで、より一層の温度抑制を図ることができる。これにより、温度上昇を十分に抑制することができ、駆動信号出力部の長期の安定化を図ることができる。また、このように第1の温度と第2の温度とで実行される待機動作が異なることで、処理速度の向上を図ることができる。
かかる印刷装置にあっては、前記素子が圧電素子により構成されても良い。このように圧電素子がインクを吐出する動作を行う場合に、好適に適用することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記駆動信号出力部は、トランジスタにより構成された電流増幅回路を有していても良い。このように電流増幅回路を駆動信号出力部が有している場合に、好適に適用することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記所定時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定されても良い。このように異なる時間に設定されれば、検出温度に応じて待機時間を設定することができ、余計な待機を行わずに済むことができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記所定時間よりも長い時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定されても良い。このように異なる時間に設定されれば、検出温度に応じて待機時間を設定することができ、余計な待機を行わずに済むことができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記第1の待機動作は、前記移動吐出動作が実行される毎に、実行されても良い。このように第1の待機動作が実行されることで、駆動信号出力部の温度上昇をより一層抑制することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記第2の待機動作は、前記ノズルが所定位置に移動したときに実行されても良い。このようにノズルが所定位置に移動したときに第2の待機動作が実行されることで、ノズルの吐出口をスムーズにキャップにより閉塞して待機させることができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記第2の待機動作は、前記媒体に印刷をする前に実行されても良い。このように第2の待機動作が媒体に印刷をする前に実行されれば、印刷時の温度上昇を抑制することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して前記媒体に印刷をする際に、前記温度センサの前記検出温度が前記第2の温度を超えていたときには、前記第2の待機動作の他に、前記第1の待機動作も実行しても良い。このように検出温度が第2の温度を超えていたときに、第2の待機動作の他に、第1の待機動作も実行されれば、駆動信号出力部の温度上昇をより一層抑制することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記第1の待機動作または前記第2の待機動作が実行される際に前記温度センサにより検出された検出温度を記憶するメモリを備え、
前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記メモリに記憶された前回の前記検出温度と、前記温度センサにより検出された今回の検出温度とを比較して、今回の検出温度が前回の前記検出温度を超えていないときには、前記第2の待機動作は実行しなくても良い。このように温度センサにより検出された今回の検出温度がメモリに記憶された前回の検出温度を超えていないときに、第2の待機動作を実行しないことにより、処理速度の向上を図ることができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記駆動信号出力部は、前記駆動信号以外に、前記素子に前記インク吐出動作を行わせない程度に前記素子を振動させるための別の駆動信号を出力しても良い。このような別の駆動信号を出力することができれば、ノズルの目詰まり等の吐出不良が発生するのを防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記別の駆動信号は、前記第1の待機動作が実行されているときには出力されても良い。このように別の駆動信号が第1の待機動作実行時に出力されることで、ノズルからインクが吐出されていないときに、ノズルの目詰まり等の吐出不良が発生するのを防止することができる。
また、かかる印刷装置にあっては、前記別の駆動信号は、前記第2の待機動作が実行されているときには出力されなくても良い。このように別の駆動信号が第2の待機動作実行時には、出力がされなければ、駆動信号出力部の温度上昇をより一層抑制することができる。
(A)媒体を搬送する搬送機構と、
(B)前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
(C)前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
(D)前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
(E)前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
(F)前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
(G)前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラと、
(H)を備え、
(I)前記素子が圧電素子により構成され、
(J)前記駆動信号出力部は、トランジスタにより構成された電流増幅回路を有し、
(K)前記所定時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定され、
(L)前記所定時間よりも長い時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定され、
(M)前記第1の待機動作は、前記移動吐出動作が実行される毎に、実行され、
(N)前記第2の待機動作は、前記ノズルが所定位置に移動したときに実行され、
(O)前記第2の待機動作は、前記媒体に印刷をする前に実行され、
(P)前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して前記媒体に印刷をする際に、前記温度センサの前記検出温度が前記第2の温度を超えていたときには、前記第2の待機動作の他に、前記第1の待機動作も実行し、
(Q)前記第1の待機動作または前記第2の待機動作が実行される際に前記温度センサにより検出された検出温度を記憶するメモリを備え、
前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記メモリに記憶された前回の前記検出温度と、前記温度センサにより検出された今回の検出温度とを比較して、今回の検出温度が前回の前記検出温度を超えていないときには、前記第2の待機動作は実行せず、
(R)前記駆動信号出力部は、前記駆動信号以外に、前記素子に前記インク吐出動作を行わせない程度に前記素子を振動させるための別の駆動信号を出力し、
(S)前記別の駆動信号は、前記第1の待機動作が実行されているときには出力され、
(T)前記別の駆動信号は、前記第2の待機動作が実行されているときには出力されないことを特徴とする印刷装置。
搬送機能による媒体の搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてノズルからインクを吐出する移動吐出動作を実行して前記媒体に印刷を施す際に、前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を素子に行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサから検出温度を取得するステップと、
前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときに、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときに、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するステップと、
を有することを特徴とする印刷方法。
(A)媒体を搬送する搬送機構と、
(B)前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
(C)前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
(D)前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
(E)前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
(F)前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
を備えた印刷装置において実行されるプログラムであって、
前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、
前記温度センサから検出温度を取得するステップと、
前記検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するステップとを実行することを特徴とするプログラム。
コンピュータと、このコンピュータに接続可能な印刷装置とを具備した印刷システムであって、
前記印刷装置は、媒体を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラとを備えたことを特徴とする印刷システム。
===印刷装置の概要===
本発明に係る印刷装置の実施の形態について、インクジェットプリンタ1を例にして説明する。図1〜図4は、そのインクジェットプリンタ1を示したものである。図1は、そのインクジェットプリンタ1の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部の構成を示す。図4は、そのインクジェットプリンタ1のシステム構成を示す。
このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には、給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレイ7が設けられている。給紙部4には、カット紙などの媒体を保持するための給紙トレイ8が設けられている。
このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には、給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレイ7が設けられている。給紙部4には、カット紙などの媒体を保持するための給紙トレイ8が設けられている。
このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、キャリッジ41が設けられている。このキャリッジ41は、左右方向に沿って相対的に移動可能に設けられている。キャリッジ41の周辺には、キャリッジモータ42と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46とが設けられている。キャリッジモータ42は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ41を左右方向(以下、キャリッジ移動方向ともいう)に沿って相対的に移動させるための駆動源である。タイミングベルト45は、プーリ44を介してキャリッジモータ42に接続されるとともに、その一部がキャリッジ41に接続され、キャリッジモータ42の回転駆動によってキャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って相対的に移動させる。ガイドレール46は、キャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って案内する。
この他に、キャリッジ41の周辺には、キャリッジ41の位置を検出するリニア式エンコーダ51と、媒体Sをキャリッジ41の移動方向と交差する方向(図中、前後方向。以下、搬送方向ともいう)に沿って搬送するための搬送ローラ17Aと、この搬送ローラ17Aを回転駆動させる搬送モータ15とが設けられている。
一方、キャリッジ41には、各種インクを収容したインクカートリッジ48と、媒体Sに対して印刷を行うヘッド21とが設けられている。インクカートリッジ48は、例えば、イエロ(Y)やマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)などの各色のインクを収容しており、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部49に着脱可能に装着されている。また、ヘッド21は、本実施形態では、媒体Sに対してインクを吐出して印刷を施す。このために、ヘッド21には、インクを吐出するための多数のノズルが設けられている。このノズルについては、後で詳しく説明する。
この他に、このインクジェットプリンタ1の内部には、ヘッド21のノズルの目詰まりを解消するためにノズルからインクを吸い出すポンプ装置31や、ヘッド21のノズルの目詰まりを防止するために、印刷を行わないとき(待機時など)にヘッド21のノズルを封止するキャッピング装置35などが設けられている。なお、このキャッピング装置35は、ヘッド21に設けられたノズルの吐出口を閉塞する「キャップ」に相当する。このキャッピング装置35については、後で詳しく説明する。
次にこのインクジェットプリンタ1の搬送部(「搬送機構」)について説明する。この搬送部には、図3に示すように、給紙ローラ13と、紙検知センサ53と、搬送ローラ17Aと、排紙ローラ17Bと、プラテン14と、フリーローラ18A、18Bとが設けられている。
印刷される媒体Sは、給紙トレイ8にセットされる。給紙トレイ8にセットされた媒体Sは、断面略D形状に成形された給紙ローラ13により、図中矢印A方向に沿って搬送されて、インクジェットプリンタ1の内部へと送られる。インクジェットプリンタ1の内部に送られてきた媒体Sは、紙検知センサ53と接触する。この紙検知センサ53は、給紙ローラ13と、搬送ローラ17Aとの間に設置されたもので、給紙ローラ13により給紙された媒体Sを検知する。
紙検知センサ53により検知された媒体Sは、搬送ローラ17Aによって、印刷が実施されるプラテン14へと順次搬送される。搬送ローラ17Aの対向位置には、フリーローラ18Aが設けられている。このフリーローラ18Aと搬送ローラ17Aとの間に、媒体Sを挟み込むことによって、媒体Sをスムーズに搬送する。
プラテン14へと送り込まれた媒体Sは、ヘッド21から吐出されたインクによって順次印刷される。プラテン14は、ヘッド21と対向して設けられ、印刷される媒体Sを下側から支持する。
印刷が施された媒体Sは、排紙ローラ17Bにより順次、プリンタ外部へと排出される。排紙ローラ17Bは、搬送モータ15と同期に駆動されていて、当該排紙ローラ17Bに対向して設けられたフリーローラ18Bとの間に媒体Sを挟み込んで、媒体Sをプリンタ外部へと排出する。
<システム構成>
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図4に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、コントローラ126と、メインメモリ127と、通信インターフェース129と、キャリッジモータ制御部128と、搬送制御部130と、ヘッド駆動部132とを備えている。
通信インターフェース129は、当該インクジェットプリンタ1が、例えばパーソナルコンピュータ等の外部のコンピュータ140とデータのやりとりを行うたものである。通信インターフェース129は、外部のコンピュータ140と有線または無線等により通信可能に接続され、コンピュータ140から送信された印刷データ等の各種データを受信する。
バッファメモリ122には、通信インターフェース129により受信された印刷データ等の各種データが一時的に記憶される。また、イメージバッファ124には、バッファメモリに記憶された印刷データが順次記憶される。イメージバッファ124に記憶された印刷データは、順次、ヘッド駆動部132へと送られる。また、メインメモリ127は、ROMやRAM、EEPROMなどにより構成される。メインメモリ127には、当該インクジェットプリンタ1を制御するための各種プログラムや各種設定データなどが記憶される。
コントローラ126は、メインメモリ127から制御用プログラムや各設定データなどを読み出して、当該制御用プログラムや各種設定データに従ってインクジェットプリンタ1全体の制御を行う。また、コントローラ126には、ロータリ式エンコーダ134やリニア式エンコーダ51、紙検知センサ53などの各種センサからの検出信号が入力される。
コントローラ126は、外部のコンピュータ140から送られてきた印刷データ等の各種データが通信インターフェース129により受信されてバッファメモリ122に格納されると、その格納されたデータの中から必要な情報をバッファメモリ122から読み出す。コントローラ126は、その読み出した情報に基づき、リニア式エンコーダ51やロータリ式エンコーダ134からの出力を参照しながら、制御用プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御する。
キャリッジモータ制御部128は、コントローラ126からの命令に従って、キャリッジモータ42の回転方向や回転数、トルクなどを駆動制御する。搬送制御部130は、コントローラ126からの命令に従って、搬送ローラ17Aを回転駆動する搬送モータ15などの駆動を制御する。
ヘッド駆動部132は、コントローラ126からの命令に従って、イメージバッファ124に格納された印刷データに基づき、ヘッド21に設けられた各色のノズルを駆動制御する。
この他に、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、温度センサ88を備えている。この温度センサ88については、後で詳しく説明する。
<ヘッド>
図5は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル列、即ちシアンノズル列211C、マゼンダノズル列211M、イエロノズル列211Y、ブラックノズル列211Kが設けられている。
各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180は、所定の方向(ここでは、媒体Sの搬送方向)に沿って相互に間隔をあけて直線状に1列に配列されている。各ノズル♯1〜♯180の間隔(ノズル間隔)は、それぞれ「k・D」に設定されている。ここで、『D』とは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、媒体Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、『k』は、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが120dpi(1/120インチ)であって、搬送方向のドットピッチが360dpi(1/360)である場合、k=3である。各ノズル列211C、211M、211Y、211Kは、ヘッド21の移動方向(走査方向)に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。なお、このピエゾ素子は、ここでは、「インク吐出動作を行う素子」に相当する。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色のノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
===ヘッドの駆動回路===
図6は、ヘッド21の駆動回路220の一例を示したものである。また、図7は、この駆動回路220の各信号を説明したタイミングチャートである。
この駆動回路220は、ヘッド21に設けられたノズル♯1〜♯180から各々インクを吐出するために設けられたもので、各ノズル♯1〜♯180にそれぞれ対応して設けられた180個のピエゾ素子PZT(1)〜(180)を駆動する。ピエゾ素子PZT(1)〜(180)の駆動は、当該駆動回路220に入力される印刷信号PRTSに基づき行われる。なお、同図中に各信号又は構成部の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号又は構成部が対応するノズルの番号1〜180を示している。
本実施形態では、このような駆動回路220が、ヘッド21に設けられた各ノズル群211Y、211M、211C、211Kごとに個別に設けられている。すなわち、イエロノズル群211Y、マゼンダノズル群211M、シアンノズル群211Cおよびブラックノズル群211Kにそれぞれ対応して4つのノズル駆動回路220が設けられている。
駆動回路220の構成について説明する。駆動回路220は、図6に示すように、駆動信号ODRVを発生する駆動信号生成回路222と、180個の第1シフトレジスタ224(1)〜(180)と、180個の第2シフトレジスタ226(1)〜(180)と、ラッチ回路群228と、データセレクタ230と、180個のスイッチSW(1)〜(180)とを備えている。なお、駆動信号生成回路222は、ここでは、「駆動信号出力部」に相当する。また、駆動信号ODRVは、ここでは、「インク吐出動作を行わせるための駆動信号」に相当する。
駆動信号生成回路222は、各ノズル♯1〜♯180に共通して用いられる駆動信号ODRVを生成する。この駆動信号ODRVは、各ノズル♯1〜♯180にそれぞれ対応して設けられた各ピエゾ素子PZT(1)〜(180)を駆動するための信号である。この駆動信号ODRVは、図7に示すように、一画素分の主走査期間内(キャリッジ41が一画素の間隔を横切る時間内)に複数のパルス、ここでは、第1パルスW1および第2パルスW2を有する信号である。駆動信号ODRVでは、これら複数のパルス(第1パルスW1および第2パルスW2)が所定の周期にて繰り返し発生する。駆動信号生成回路222で生成された駆動信号ODRVは、各スイッチSW(1)〜(180)に向けて出力されている。
一方、印刷信号PRTS(図6参照)は、各ピエゾ素子(1)〜(180)を駆動するための180個の2ビットデータを含むデータ信号であり、各ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出の有無や、吐出するインクの大きさなどを指示する信号である。このような印刷信号PRTSは、駆動回路220へとシリアル伝送され、そして、180個の第1シフトレジスタ224(1)〜(180)に入力される。次に、印刷信号PRTSは、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に入力される。ここで、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)には、180個の2ビットデータのうち、1ビット目のデータがそれぞれ入力される。また、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)には、180個の2ビットデータのうち、2ビット目のデータがそれぞれ入力される。
ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータをラッチして、「0(Low)」または「1(High)」の信号として取り出す。そして、ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに基づき抽出された信号をそれぞれデータセレクタ230へと出力する。ラッチ回路群228のラッチタイミングは、当該ラッチ回路群228に入力されるラッチ信号(LAT)により制御される。すなわち、ラッチ回路群228に対して、ラッチ信号(LAT)として、図7に示すようなパルスが入力されると、ラッチ回路群228は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータをラッチする。ラッチ回路群228は、ラッチ信号(LAT)としてパルスが入力される都度、ラッチする。
一方、データセレクタ230は、ラッチ回路群228から出力された信号(「0(Low)」または「1(High)」の信号)から、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)および第2シフトレジスタ226(1)〜(180)のうちのいずれか一方に対応する信号を選択して、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)にそれぞれ出力する。データセレクタ230が選択する信号の切り替えは、当該データセレクタ230に入力されるラッチ信号(LAT信号)およびチェンジ信号(CH信号)の双方により行われる。
ここで、ラッチ信号(LAT信号)として、図7に示すようなパルスがデータセレクタ230に入力されると、データセレクタ230は、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号を選択して、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)にそれぞれ出力する。また、チェンジ信号(CH信号)として、図7に示すようなパルスがデータセレクタ230に入力されると、データセレクタ230は、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号から、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号へと、選択する信号を切り替えて、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)に出力する。そして、再び、ラッチ信号(LAT信号)としてパルスが入力されたときには、データセレクタ230は、第1シフトレジスタ224(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号から、第2シフトレジスタ226(1)〜(180)に格納されたデータに対応する信号へと、選択する信号を切り替えて、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)に出力する。
ここで、ラッチ信号(LAT信号)には、図7に示すように、1画素単位の周期にてパルスが発生する。また、チェンジ信号(CH信号)には、図7に示すように、1画素分の周期のちょうど真ん中のタイミングにてパルスが発生する。このことから、スイッチSW(1)〜(180)には、それぞれ1画素分に対応する2ビットのデータがシリアルに伝送されることになる。すなわち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータが、1画素分の周期毎に、印刷信号PRT(1)〜(180)として、スイッチSW(1)〜(180)にそれぞれ入力される。
スイッチSW(1)〜(180)は、データセレクタ230から出力された印刷信号PRT(1)〜(180)、即ち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータに基づき、駆動信号生成回路222から入力された駆動信号ODRVを通過させるか否かを決定する。すなわち、印刷信号PRT(i)のレベルが「1(High)」のときには、駆動信号ODRVの対応する駆動パルス(第1パルスW1または第2パルスW2)をそのまま通過させて実駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRT(i)のレベルが「0(Low)」のときには、スイッチSW(1)〜(180)は、駆動信号ODRVの対応する駆動パルス(第1パルスW1または第2パルスW2)を遮断する。
したがって、スイッチSW(1)〜(180)からピエゾ素子PZT(1)〜(180)へと入力される実駆動信号DRV(i)は、図7に示すように、データセレクタ230からスイッチSW(1)〜(180)に対して入力される印刷信号PRT(1)〜(180)、即ち、「00」や「01」、「10」、「11」といった2ビットデータに応じて異なる。
ここで、印刷信号PRT(i)として「10」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第1パルスW1のみがスイッチSW(i)を通過してピエゾ素子PZT(i)に入力される。ピエゾ素子PZT(i)は、この第1パルスW1にて駆動されて、ノズルからは、小さいサイズのインク滴(以下では、小インク滴とも言う)が吐出される。これにより、媒体Sには、小さいサイズのドット(中ドット)が形成される。
また、印刷信号PRT(i)として「01」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第2パルスW2のみがスイッチSW(i)を通過してピエゾ素子PZT(i)に入力される。ピエゾ素子PZT(i)は、この第2パルスW2にて駆動されて、ノズルからは、先の小さいサイズのインク滴よりも大きいサイズのインク滴(以下では、中インク滴とも言う)が吐出される。これにより、媒体Sには、中くらいのサイズのドット(中ドット)が形成される。
また、印刷信号PRT(i)として「11」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第1パルスW1および第2パルスW2の双方がスイッチSW(i)を通過してピエゾ素子PZT(i)に入力される。ピエゾ素子PZT(i)は、これら第1パルスW1および第2パルスW2にて駆動されて、ノズルからは、小インク滴と中インク滴とが吐出される。ここで、小インク滴と中インク滴とは、所定の時間差をあけて連続的に吐出される。これにより、媒体Sには、小インク滴により形成された小ドットと、中インク滴により形成された中ドットとが形成される。これら小ドットと中ドットとにより、媒体S上に擬似的に大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。
また、印刷信号PRT(i)として「00」がスイッチSW(i)に入力された場合には、第1パルスW1および第2パルスW2のどちらもスイッチSW(i)を通過せず、ピエゾ素子PZT(i)には、何ら駆動パルスが入力されない。これにより、ノズルからは、インク滴が吐出されず、媒体Sにはドットが形成されない。
===インクの吐出機構===
図8は、ヘッド21の内部のインク吐出機構の一例を詳しく示したものである。ヘッド21は、同図に示すように、箱体状のケース240と、流路ユニット241とを備えている。流路ユニット241は、箱体状のケース240の先端部に接合されている。また、箱体状のケース240の内部には、振動子ユニット242が配設されている。この振動子ユニット242は、流路ユニット241内の圧力室243に圧力変動を生じさせてノズルn(♯1〜♯180)から滴状のインク(インク滴ともいう)を吐出させるようになっている。
ケース240は、例えば樹脂材などにより形成され、その内部には、振動子ユニット242を収容するための収容室244を備えている。この収容室244は、流路ユニット241との接合面側の開口から反対面にわたり画成されている。
流路ユニット241は、流路形成基板245の一方の面にノズルプレート246を、他方の面に振動板247を接合した構成とされる。ここで、流路形成基板245は、例えば、シリコンウエハーによって形成されており、これをエッチング加工することにより所定パターンに区画されていて、各ノズルn(♯1〜♯180)と連通する複数の圧力室243,共通インク室248,共通インク室248と各圧力室243とを連通する複数のインク供給路249等が適宜に形成されている。なお、共通インク室248には、インク供給管250と接続される接続口が設けられており、インクカートリッジ48に蓄えられたインクがインク供給管250を通じて共通インク室248に供給される。また、ノズルプレート246には、所定のピッチにて複数のノズルnが設けられている。
振動板247は、ステンレス板251にPPS膜等の弾性体膜252を積層した二重構造を採り、各圧力室243に対応する部分はステンレス板251側が環状にエッチング加工されて、環内にアイランド部253が形成されている。
振動子ユニット242は、圧力発生素子の一種であるピエゾ素子254(PZT(1)〜(180))と、このピエゾ素子254が接合される固定部材255とから構成されている。ピエゾ素子254は、圧電体と電極層とを交互に積層した一枚のピエゾ素子板に、流路ユニット241の各圧力室243に対応した所定ピッチでスリット部を形成することにより櫛歯状に構成される。また、固定部材255は、この櫛歯状振動子の基端部分に固着される。この振動子ユニット242は、ピエゾ素子254の先端が開口から臨む姿勢でケース240の収容室244内に挿入されて、固定部材255を収容室244の内壁へ固着させることにより収容される。この収容状態において、ピエゾ素子254の各先端は、振動板247の対応するアイランド部253に当接し接合される。
各ピエゾ素子254は、対向する電極間に電位差を与えることにより、積層方向と直交する素子長手方向に伸縮し、圧力室243を区画する弾性体膜252を変位させる。即ち、このヘッド21では、ピエゾ素子254を素子長手方向に伸長させることにより、アイランド部253がノズルプレート246側へ押され、アイランド部周辺の弾性体膜252が変形して圧力室243が収縮する。また、ピエゾ素子254を素子長手方向に収縮させると、弾性体膜252の変位により圧力室243が膨張する。この圧力室243の膨張や収縮に伴って圧力室243内に充填されたインクに圧力変動が生じ、流路ユニット241のノズルn(♯1〜♯180)からインク滴が吐出される。
===印刷動作===
次に前述したインクジェットプリンタ1の印刷動作について説明する。ここでは、「双方向印刷」を例にして説明する。図9は、インクジェットプリンタ1の印刷動作の処理手順の一例を示したフローチャートである。以下で説明される各処理は、コントローラ126が、メインメモリ127からプログラムを読み出して、当該プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御することにより実行される。
コントローラ126は、コンピュータ140から印刷データを受信すると、その印刷データに基づき印刷を実行すべく、まず、給紙処理を行う(S102)。給紙処理は、印刷しようとする媒体Sをインクジェットプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)まで搬送する処理である。コントローラ126は、給紙ローラ13を回転させて、印刷しようとする媒体Sを搬送ローラ17Aまで送る。コントローラ126は、搬送ローラ17Aを回転させて、給紙ローラ13から送られてきた媒体Sを印刷開始位置(プラテン14の上方付近)に位置決めする。
次に、コントローラ126は、キャリッジモータ制御部128を通じてキャリッジモータ42を駆動して、キャリッジ41を媒体Sに対して相対的に移動させて媒体Sに対して印刷を施す印刷処理(「移動吐出動作」に相当)を実行する。ここでは、まず、キャリッジ41をガイドレール46に沿って一の方向に向かって移動させながら、ヘッド21からインクを吐出する往路印刷を実行する(S104)。コントローラ126は、キャリッジモータ42を駆動してキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出する。ヘッド21から吐出されたインクは、媒体Sに到達してドットとして形成される。
このようにして印刷を行った後、次に、コントローラ126は、媒体Sを所定量だけ搬送する搬送処理(「搬送動作」に相当)を実行する(S106)。ここでは、コントローラ126は、搬送制御部130を通じて搬送モータ15を駆動して搬送ローラ17Aを回転させて、媒体Sをヘッド21に対して相対的に搬送方向に所定量だけ搬送する。この搬送処理により、ヘッド21は、先ほどの印刷した領域とは異なる領域に印刷をすることが可能になる。
このようにして搬送処理を行った後、コントローラ126は、排紙すべきか否か排紙判断を実行する(S108)。ここで、コントローラ126は、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。一方、コントローラ126は、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、復路印刷を実行する(S110)。この復路印刷は、キャリッジ41をガイドレール46に沿って先ほどの往路印刷とは反対の方向に移動させて印刷を行う。ここでも、コントローラ126は、キャリッジモータ制御部128を通じてキャリッジモータ42を先ほどとは逆に回転駆動させてキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出して、印刷を施す。
復路印刷を実行した後、搬送処理を実行し(S112)、その後、排紙判断を行う(S114)。ここで、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、ステップS104に戻って、再度往路印刷を実行する(S104)。一方、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。
排紙処理を行った後、次に、印刷終了か否かを判断する印刷終了判断を実行する(S118)。ここでは、次にコンピュータ140からの印刷データに基づき、次に印刷すべき媒体Sがないかどうかチェックする。ここで、次に印刷すべき媒体Sがある場合には、ステップS102に戻り、再び給紙処理を実行して、印刷を開始する。一方、次に印刷すべき媒体Sがない場合には、印刷処理を終了する。
===キャッピング装置===
キャッピング装置35について詳しく説明する。図10は、キャッピング装置35を上から見た図である。図11は、キャッピング装置35を横から見た図である。これらの図と図2を用いて、キャッピング装置35について説明する。
このキャッピング装置35は、キャップ60と、スライダ62と、ガイド機構64と、回転機構66と、復元機構68とを有する。キャップ60は、スライダ62、ガイド機構64、回転機構66及び復元機構68によって、移動可能に設けられている。スライダ62は、キャップ60と一体的に設けられている。スライダ62は、接触部70を有する。ガイド機構64は、ガイド軸71と、ガイド72とを有する。ガイド軸71は、スライダ62と一体的に設けられている。ガイド72は、ガイド穴73を有し、そのガイド穴73によって、ガイド軸71の移動可能な方向が規制されている。回転機構66は、スライダ側部材74と、本体側部材75と、回転軸76とを有する。スライダ側部材74は、スライダ62と一体的に設けられており、回転軸76と回転可能にリンクしている。本体側部材75は、本体側に固定されており、回転軸76と回転可能にリンクしている。復元機構68は、スライダ側バネ掛け部材77と、本体側バネ掛け部材78と、バネ79とを有する。スライダ側バネ掛け部材77は、バネを引っかけるための溝が設けられており、ガイド軸71と一体的に設けられている。本体側バネ掛け部78は、バネを引っかけるためのかぎ形状の部材であり、本体側に固定されている。バネ79は、一端がスライダ側バネ掛け部材77に掛けられ、他端が本体側バネ掛け部材78に掛けられ、両者が近づく方向に力を付与している。
キャリッジ41が図中の右方向に移動すると、キャリッジ41と一体的に設けられた突出部80と接触する。さらにキャリッジ41が移動すると、スライダ62が、接触部70を介して力を受けて、バネ79の力に対抗しながら移動する。スライダ62が移動するとき、ガイド軸71がガイド穴73によって規制されている。また、スライダ62は、回転機構66によっても移動方向が規制されている。そのため、ガイド機構64及び回転機構66によって許容される方向にスライダ62が移動する。このスライダ62の移動により、キャップ60が右方向に移動しつつ上昇し、キャップ60がヘッド21を覆う。このときのキャリッジ41の位置をホームポジション(ここでは「所定位置」に相当)という。
キャリッジ41がホームポジションから図中の左側に移動すると、スライダ62がバネ79の復元力を受けて移動する。この移動の際にも、ガイド機構64及び回転機構66によって許容される方向にスライダ62が移動する。このスライダ62の移動により、キャップ60が左方向に移動しつつ下降し、キャップ60がヘッド21から外れる。
キャリッジ41がホームポジションに位置するとき、キャップ60はヘッド21を閉塞してヘッド21を外気から遮断する。つまり、キャップ60は、ノズルの乾燥を防止するための蓋としての機能を果たす。キャップ60がヘッド21を覆うことによって、ノズルからのインクの蒸発を防ぎ、インクの増粘によるノズルの目詰まりを防ぐことができる。
また、キャリッジ41がホームポジションに位置するとき、ヘッド21とキャップ60との間の空間は、密閉されている。キャップ60には、吸引口81が設けられており、吸引口81が負圧になると、ノズル内のインクが吸引される。つまり、キャップ60は、インク吸引のための筐体としての機能を備える。インク吸引によって、ノズル内の気泡を除去し、インクの吐出不良を防ぐことができる。
また、キャリッジ41の突出部80と接触部70とが接触する前後において、既にキャップ60はヘッド21と対向している。そして、インクジェットプリンタ1は、キャリッジ41をこのような位置に移動したとき、フラッシング処理を行う(このときのキャリッジ41の位置をフラッシング位置という)。フラッシング処理とは、ヘッド21がヘッド21からインクを空吐出(紙と対向しない状況でインクを吐出すること)させ、ノズルの目詰まりを防ぐ処理である。つまり、キャップ60は、フラッシング処理時のインク受けとしての機能を果たす。なお、キャップ60には、インクを吸収するための吸収体82(例えばスポンジ等)が設けられている。
インクジェットプリンタ1の電源がOFFのとき、ノズルからのインクの蒸発を防ぐため、コントローラ126は、キャリッジ41をホームポジションに移動する。また、本実施形態では、後述する待機処理の際にキャップ60でヘッド21を覆うため、コントローラ126は、キャリッジ41をホームポジションに移動する。
===駆動信号生成回路===
次にこのような駆動信号ODRVを生成する駆動信号生成回路222について説明する。図12は、駆動信号生成回路222の一例を説明する構成図である。この駆動信号生成回路222は、基準信号生成回路258と、電流増幅回路260とを有している。基準信号生成回路258は、駆動信号生成回路222から出力される駆動信号ODRVの基準となる信号を生成する回路である。本実施形態では、この基準信号生成回路258が、メモリ262と、第1ラッチ回路264と、加算器266と、第2ラッチ回路268と、D/A変換器270(デジタルアナログ変換器)と、電圧増幅回路272とを有している。
メモリ262は、複数種類のレベル変化量のデータを、アドレスに対応させて記憶する。このメモリ262は、第1クロック信号の入力端子と、データ信号の入力端子と、アドレス信号の入力端子と、イネーブル信号の入力端子と、データ信号の出力端子とを有する。
データ信号は、駆動信号ODRVの単位時間当たりの変化量を示すものである。アドレス信号は、その信号の変化量のデータが格納される格納アドレス、或いは、読み出されるレベル変化量のデータの読み出しアドレスを示すものである。そして、メモリ262は、アドレス信号で指定される格納アドレスに、信号の変化量のデータを格納する。この信号の変化量のデータは、第1クロック信号の入力端子、データ信号の入力端子、アドレス信号の入力端子、及びイネーブル信号の入力端子から必要な信号を入力することで格納される。また、メモリ262は、読み出しアドレスで指定される信号の変化量のデータを、第1ラッチ回路264に出力する。この読み出しアドレスも、アドレス信号の入力端子から入力されたアドレス信号で指定される。
第1ラッチ回路264は、メモリ262に電気的に接続されており、第2クロック信号が入力される毎に、メモリ262に格納された信号の変化量のデータを読み出す。言い換えれば、メモリ262から出力されている信号の変化量のデータをラッチする。加算器266には、第1ラッチ回路264の出力と第2ラッチ回路268の出力とが入力される。そして、加算器266の出力は、第2ラッチ回路268に入力されている。すなわち、この加算器266は、第1ラッチ回路264の出力と第2ラッチ回路268の出力とを加算した加算値を出力する。第2ラッチ回路268は、第3クロック信号が入力される毎に、加算器266から出力される加算値をラッチする。
D/A変換器270は、第2ラッチ回路268からの出力、すなわち、加算器266から出力された加算値をアナログ信号に変換する。電圧増幅回路272は、D/A変換器270から出力されたアナログ信号の電圧を、ピエゾ素子254が駆動可能な電圧に増幅する。そして、この電圧増幅回路272により電圧が増幅されて生成された信号が、駆動信号ODRVの基準信号として基準信号生成回路258から出力される。
次に、この基準信号生成回路258の動作の具体例について説明する。詳しくは、メモリ262と、第1ラッチ回路264と、加算器266と、第2ラッチ回路268との動作について説明する。図13は、この基準信号生成回路258の動作を説明する図である。
コントローラ126は、アドレス信号をメモリ262に出力する。メモリ262は、アドレス信号で指定された読み出しアドレスのデータを出力する(t0〜)。この例において、コントローラ126は、アドレスBを示すアドレス信号を出力し、メモリ262は、信号の変化量のデータとして変化量△V1を出力する。次に、コントローラ126は、第2クロック信号をHレベルに切り換える(t1)。つまり、クロックパルスを出力する。このクロックパルスを受け取った第1ラッチ回路264は、変化量△V1をラッチする。その後、コントローラ126は、読み出しアドレスを変更する(t3〜)。これにより、コントローラ126は、アドレスAを示すアドレス信号を出力する。メモリ262は、信号の変化量のデータとして電圧値0を出力する。また、コントローラ126は、第3クロック信号を周期△T毎にHレベルに切り換える。つまり、クロックパルスを出力する。このクロックパルスを受け取る毎に、第2ラッチ回路268の出力は変化量△V1だけ上昇する(t2,t4,t5)。
次に、コントローラ126は、第2クロック信号をHレベルに切り換える(t6)。このクロックパルスを受け取った第1ラッチ回路264は、アドレスAに対応する電圧値0をラッチする。このため、第3クロック信号がHレベルに切り換わっても、第2ラッチ回路268の出力は一定電位を維持する(t7,t9)。また、コントローラ126は、読み出しアドレスをアドレスCに変更し(t8〜)、信号の変化量のデータとして変化量−△V2をメモリ262から出力させる。この変化量−△V2は、次に第2クロック信号がHレベルとなったタイミング(t10)で、第1ラッチ回路264にラッチされる。このため、第3クロック信号がHレベルになる毎に、第2ラッチ回路268の出力は変化量−△V2だけ降下する(t11〜)。このようにして第2ラッチ回路268から出力される加算値が生成される。第2ラッチ回路268から出力された加算値は、D/A変換器270によりアナログ信号に変換されて、電圧増幅回路272により電圧が増幅された後、基準信号として基準信号生成回路258から出力される。
基準信号生成回路258から出力された基準信号は、電流増幅回路260に入力される。電流増幅回路260は、基準信号生成回路258から出力された基準信号を、ピエゾ素子254を駆動するための電流に増幅する。この電流増幅回路260は、次のような構成になっている。
図14は、電流増幅回路260の一例を示したものである、この電流増幅回路260は、電圧上昇用トランジスタQ1と、電圧降下用トランジスタQ2とを有する。電圧上昇用トランジスタQ1は、コレクタが電源Vccに、エミッタが駆動信号ODRVの出力信号線にそれぞれ接続されたNPN型のトランジスタである。また、電圧降下用トランジスタQ2は、コレクタが接地(アース)、所謂グランドに、エミッタが駆動信号ODRVの出力信号線にそれぞれ接地されたPNP型のトランジスタである。つまり、2つのトランジスタQ1、Q2は、エミッタ側が相互に接続され、その接続点から駆動信号ODRVが出力される。
これらの電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2は、基準信号生成回路258からの基準信号によってそれぞれ制御される。基準信号生成回路258からの基準信号によって電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になると、駆動信号ODRVが上昇し、ピエゾ素子の充電が行われる。一方、基準信号生成回路258からの基準信号によって電圧降下用トランジスタQ2がON状態になると、駆動信号ODRVが降下し、ピエゾ素子の放電が行われる。すなわち、電圧上昇用トランジスタQ1は充電用トランジスタであり、電圧降下用トランジスタQ2は、放電用トランジスタである。なお、ピエゾ素子は、容量性負荷Cを有している。
なお、電流増幅回路260により生成された駆動信号ODRVは、基準信号生成回路258にフィードバックされている。これは、基準信号生成回路258が、電流増幅回路260から出力される駆動信号ODRVの電位を監視し、目標電位との偏差に基づいて、2つのトランジスタQ1、Q2を制御するためである。
===駆動信号生成回路の発熱===
前述した通り、駆動信号生成回路222は、基準信号生成回路258により生成された基準信号を電流増幅する電流増幅回路260として、2つのトランジスタQ1、Q2を有している。これらの2つのトランジスタQ1、Q2は、基準信号生成回路258から出力された基準信号を増幅して駆動信号ODRVを生成する際に、発熱する。この発熱によって、トランジスタQ1、Q2自身が高温状態になると、これら2つのトランジスタQ1、Q2が破損する虞がある。
そこで、本実施形態では、これら2つのトランジスタQ1、Q2が高温状態になり、破壊されることを回避するために、温度センサ88(図4参照)を設け、トランジスタQ1、Q2の温度状態を監視している。2つのトランジスタQ1、Q2の温度状態の監視は、コントローラ126により行う。
図15は、この温度センサ88の設置例を説明したものである。図15Aは、その側面図であり、図15Bは、その平面図である。
2つのトランジスタQ1、Q2は、同図に示すように、それぞれパッケージ化されて2つの素子273A、273Bとして、基板274上に一体的に実装されている。基板274に実装された2つの素子273A、273Bには、ヒートシンク276が装着されている。つまり、2つのトランジスタQ1、Q2が収容された2つの素子273A、273Bは、実装された基板274と、ヒートシンク276との間に挟まれる形で設けられている。ヒートシンク276は、2つの素子273A、273Bと接触している。2つの素子273A、273Bの内部のトランジスタQ1、Q2がそれぞれ発熱すると、その熱が素子273A、273Bの外面を通じてヒートシンク276に伝熱されて放熱される。なお、図15Bは、ヒートシンク276を取り外したときの様子を示している。
一方、温度センサ88は、同図に示すように、これらの2つの素子273A、273Bの間に挟まれて、2つの素子273A、273Bとともに、基板274上に実装されている。この温度センサ88は、これら2つの素子273A、273Bの周辺温度を検出して、2つのトランジスタQ1、Q2の発熱状態を間接的に監視する。
温度センサ88による検出結果は、コントローラ126に伝達される(図4参照)。コントローラ126は、温度センサ88から温度センサ88の検出温度を取得する。そして、コントローラ126は、取得した情報に基づき、2つのトランジスタQ1、Q2の発熱状況を監視して、2つのトランジスタQ1、Q2の破損防止を図る。
なお、トランジスタQ1、Q2を構成する半導体には、接合部というポイントがある。トランジスタQ1、Q2の発熱は、主に、この部分で行われている。発生した熱は、トランジスタQ1、Q2を収容した素子273A、273Bのパッケージを通じて熱伝導して外に放出される。温度センサ88は、これら2つの素子273A、273Bから放射された熱を間接的に検出することになる。
ところで、発熱が行われるトランジスタQ1、Q2の接合部の温度のことを、一般にジャンクション温度と呼んでいる。このジャンクション温度が所定の温度に達すると、トランジスタQ1、Q2が熱により破壊されることになる。
===トランジスタQ1、Q2の破損防止===
次に、コントローラ126によるトランジスタQ1、Q2の破損防止について説明する。本実施形態では、コントローラ126は、媒体Sに対して印刷を施す際に、温度センサ88から検出温度を取得して、その検出温度に基づき、2つのトランジスタQ1、Q2が高温状態に陥っていないか否か判別する。ここで、2つのトランジスタQ1、Q2のうちの少なくともいずれか一方が高温状態に陥っていると判断した場合には、コントローラ126は、これら2つのトランジスタQ1、Q2の温度を下げるための冷却処理を実行する。ここでは、この冷却処理が、駆動信号生成回路222からの駆動信号ODRVの生成を停止することにより行う。つまり、駆動信号生成回路222により駆動信号ODRVを生成する動作を停止する。これにより、2つのトランジスタQ1、Q2による電流増幅動作が停止して、2つのトランジスタQ1、Q2の発熱を抑制することができる。また、この停止によって、2つのトランジスタQ1、Q2の放熱を図ることもできる。
次に、コントローラ126により実際に行われるトランジスタQ1、Q2の冷却処理について説明する。
(A)移動吐出動作毎の待機
この待機は、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に移動したときに各ノズル♯1〜♯180からインクを吐出して媒体に印刷を行う移動吐出動作毎に実行される待機動作である。すなわち、ノズル♯1〜♯180から媒体に向けてインクを吐出して印刷をするために、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動した後、所定時間、インクの吐出を中断して印刷処理を休止する。そして、インクの吐出を中断してから所定時間経過した後、再びキャリッジ41をキャリッジ移動方向に移動させてインクの吐出を行い、印刷処理を再開する。さらに、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動した後、再び、所定時間、インクの吐出を中断して印刷処理を休止する。このように、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動して各ノズル♯1〜♯180から媒体に向けてインクを吐出する動作が行われる都度、インクの吐出を中断する動作を行い、印刷処理を休止する。なお、この待機動作は、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に移動したときに各ノズル♯1〜♯180からインクを吐出して媒体に印刷を行う移動吐出動作と、搬送部(図3参照)による媒体の搬送動作との間に設定される。これによって、駆動信号生成回路222により駆動信号ODRVが生成される動作を一時的に停止することができる。したがって、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動する毎に、2つのトランジスタQ1、Q2の放熱を図ることができる。また、2つのトランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制することができる。
なお、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動した後、所定時間、インクの吐出を中断して印刷処理を休止する動作は、ここでは、コントローラ126により実行されている。
図16は、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動する毎に、インクの吐出を中断して印刷処理を休止する動作を実行して、駆動信号生成回路222による駆動信号ODRVの生成を停止する場合の処理の流れの一例について説明したものである。ここでは、印刷処理として「双方向印刷」の場合を例にして説明する。
「双方向印刷」を実行する場合には、コントローラ126は、まず、媒体Sを給紙する給紙動作を実行する(S201)。これにより、コントローラ126は、媒体Sを所定の印刷開始位置まで搬送する。次に、コントローラ126は、キャリッジ41を一の方向に沿って移動させて各ノズル♯1〜♯180からインクを吐出する。これにより、コントローラ126は、媒体Sに対して印刷を施す(S202)。なお、ここでは、このようにキャリッジ41を一の方向に移動させながら媒体Sに印刷を施すことを「往路印刷」と呼ぶ。
このようにして「往路印刷」を実行した後、コントローラ126は、インクを吐出する動作を所定時間停止して印刷処理を休止する(S203)。そして、所定時間経過の後、コントローラ126は、キャリッジ41を一の方向とは反対の方向に沿って移動させて各ノズル♯1〜♯180からインクを吐出する(S204)。なお、ここでは、このようにキャリッジ41を一の方向とは反対の方向に移動させながら媒体Sに印刷を施すことを「復路印刷」と呼ぶ。このようにして「往路印刷」を実行した後、コントローラ126は、再び、インクを吐出する動作を所定時間停止して印刷処理を休止する(S205)。そして、所定時間経過の後、コントローラ126は、再び、「往路印刷」を実行する(S206)。
以後、コントローラ126は、「往路印刷」または「復路印刷」を実行する都度(S208、S210、S212、S214)、それらの合間に、インクを吐出する動作を所定時間停止して印刷処理を休止する休止動作を繰り返し実行する(S207、S209、S211、S213)。そして、印刷すべきデータが無くなった場合には、コントローラ126は、排紙処理を行って(S215)、印刷処理を終了する。
ここで、コントローラ126がインクを吐出する動作を停止する時間としては、例えば、1秒間や2秒間、または5秒間など、1秒間〜数秒間程度の比較的短い時間が設定される。
<他の処理例>
図17は、他の処理例について説明したものである。ここでは、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動する毎に、インクの吐出を中断して印刷処理を休止する動作を実行するのではなく、「往路印刷」および「復路印刷」が終了する毎に、インクの吐出を中断して印刷処理を休止する動作を実行している。すなわち、コントローラ126は、まず、媒体Sを給紙する給紙動作を実行し(S221)、「往路印刷」を実行して(S222)、「復路印刷」を実行した後(S223)、インクを吐出する動作を所定時間停止して印刷処理を休止する(S224)。さらに、コントローラ126は、再度、「往路印刷」を実行して(S225)、「復路印刷」を実行した後(S226)、再びインクを吐出する動作を所定時間停止して印刷処理を休止する(S227)。このようにしてコントローラ126は、「往路印刷」および「復路印刷」を実行する毎に(S228、S229、S230、S231)、印刷処理を休止する(S232)。このようにインクの吐出を中断して印刷処理を休止する動作については、「往路印刷」および「復路印刷」が実行される毎に、行われても良い。印刷すべきデータが無くなった後、コントローラ126は、排紙処理を行って(S235)、印刷処理を終了する。
(B)キャッピング待機
この「キャッピング待機」とは、キャッピング装置35によりヘッド21をキャップして待機させる動作のことである。つまり、この「キャッピング待機」を実行する場合には、キャリッジ41を、キャッピング装置35が設けられたホームポジションまで移動する。そして、キャッピング装置35によりヘッド21を覆って各ノズル列211C、211M、211Y、211Kのノズル♯1〜♯180の吐出口を閉塞する。そして、このような閉塞状態を所定時間継続する。この間、駆動信号生成回路222により駆動信号ODRVが生成される動作は停止される。これにより、2つのトランジスタQ1、Q2の放熱を図ることができ、その温度上昇を抑制することができる。なお、このキャッピング待機動作は、ここでは、コントローラ126により実行されている。
図18は、前述したキャッピング待機による動作を実行する場合の処理の流れの一例について説明したものである。
「キャッピング待機」を実行する場合には、コントローラ126は、まず、キャリッジ41を、キャッピング装置35が設けられたホームポジションに向かって移動させる(S302)。次に、キャリッジ41がホームポジションに到達すると、キャッピング装置35が自動的にヘッド21を覆ってキャップするキャッピング動作を実行する(S304)。これによって、ヘッド21に設けられた各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の吐出口を閉塞するキャッピングを開始する(S306)。ここで、駆動信号生成回路222による駆動信号ODRVの生成動作は停止されている。つまり、駆動信号生成回路222に構成された2つのトランジスタQ1、Q2による電流増幅動作が停止している。
このようにしてヘッド21の各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の吐出口を閉塞した後、コントローラ126は、キャッピング開始から所定時間経過したか否かチェックする(S308)。ここで、キャッピング開始からの経過時間が所定時間に達していなかった場合には、コントローラ126は、再度、キャッピング開始から所定時間経過したか否かチェックする(S308)。コントローラ126は、このようなチェックを所定時間経過するまで実行する。これによって、駆動信号生成回路222により駆動信号ODRVが生成される動作が、所定時間停止される。このことから、2つのトランジスタQ1、Q2の放熱を図ることができ、それら2つのトランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制することができる。さらに、この間、ヘッド21の各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の吐出口がキャッピング装置により閉塞されていることから、ノズル♯1〜♯180からのインクの蒸発を抑制して乾燥を防ぎ、インクの増粘によるノズルの目詰まりを防止することができる。
そして、キャッピング開始から所定時間経過すると、次に、コントローラ126は、キャリッジ41をホームポジションから離れる方向に移動させる。これにより、キャッピング装置35がヘッド21から分離して、キャッピング装置35によるヘッド21のキャッピングを解除する(S310)。
このようにしてヘッド21をキャッピング装置35のキャッピングから開放した後、コントローラ126は、印刷処理を開始する(S312)。そして、処理を終了する。
ここで、キャッピング開始からキャッピングを解除するまでの時間、即ち所定時間としては、例えば、10秒間や15秒間、30秒間、60秒間など、10秒間以上の比較的長い時間が設定される。つまり、ここでは、(B)の「キャッピング待機」の方が、(A)の「移動吐出動作毎の待機」よりも冷却効果が高く設定されていることになる。
また、キャリッジ41がキャッピング装置35から離れる際に、コントローラ126は、フラッシング処理を行っても良い。このフラッシング処理とは、先に説明したように、ヘッド21の各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180からインクを空吐出(紙と対向しない状況でインクを吐出すること)させる処理のことをいう。コントローラ126がこのようなフラッシング処理を実行することによって、キャッピング後のノズル♯1〜♯180の目詰まり等をより一層防ぐことができる。
===コントローラの処理===
本実施形態のコントローラ126は、これら(A)および(B)の2種類の待機動作を、温度センサ88からの検出温度に応じて区別して実行する。すなわち、ここでは、コントローラ126は、トランジスタQ1、Q2の温度が、さほど高い温度に達していないときには、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行する。一方、トランジスタQ1、Q2の温度が非常に高い温度に達している場合には、コントローラ126は、(B)の「キャッピング待機」を実行する。ここで、コントローラ126は、温度センサ88からの検出温度に基づいて、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきなのか、(B)の「キャッピング待機」を実行すべきなのか判定する。
このように温度センサ88からの検出温度に応じて、(A)および(B)の2種類の待機動作を区別して実行することによって、スループットの低下を防止しつつトランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制することができる。
図19は、ここでコントローラ126により行われる判定処理の一例について説明したものである。ここでは、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきか否かを判定するための温度(「第1の温度」に相当)が、75℃に設定されている。また、(B)の「キャッピング待機」を実行すべきか否かを判定するための温度(「第2の温度」に相当)が、85℃に設定されている。また、インクジェットプリンタ1が動作可能な温度範囲が、−20℃以上、100℃以下に設定されている。
コントローラ126は、駆動信号生成回路222による駆動信号ODRVの生成動作を停止する必要があるか否か判定する際に、まず、温度センサ88の検出温度Tを取得する(S402)。次に、コントローラ126は、取得した検出温度Tが−20℃以上、100℃未満であるか否かチェックする(S404)。ここで、取得した検出温度Tが−20℃以上、100℃未満ではない場合には、インクジェットプリンタ1の動作可能な温度から外れているとして、コントローラ126は、ステップS418へと進み、印刷処理を中止すべきと判断する(S418)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、取得した検出温度Tが−20℃以上、100℃未満であった場合には、コントローラ126は、次にステップS406へと進み、取得した検出温度Tが75℃以上、100℃未満であるか否かチェックする(S406)。ここで、取得した検出温度Tが75℃以上、100℃未満ではなかった場合には、コントローラ126は、トランジスタQ1、Q2の温度が高温ではないと判断して、待機動作の必要がないと判定する(S416)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、取得した検出温度Tが75℃以上、100℃未満であった場合には、コントローラ126は、次にステップS408へと進み、取得した検出温度Tが75℃以上、85℃未満であるか否かチェックする(S408)。ここで、取得した検出温度Tが75℃以上、85℃未満であった場合には、コントローラ126は、トランジスタQ1、Q2の温度が、さほど高い温度に達していないと判断して、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきと判定する(S414)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、取得した検出温度Tが75℃以上、85℃未満ではなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS410へと進み、取得した検出温度Tが85℃以上、100℃未満であるか否かチェックする(S410)。ここで、取得した検出温度Tが85℃以上、100℃未満であった場合には、コントローラ126は、トランジスタQ1、Q2の温度が非常に高い温度に達していると判断して、(B)の「キャッピング待機」を実行すべきと判定する(S412)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。一方、取得した検出温度Tが85℃以上、100℃未満ではなかった場合には、コントローラ126は、エラーと判断してステップS402へと戻り、再度、温度センサ88から検出温度Tを取得し直す(S402)。
なお、ここでは、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきか否かを判定するための温度(「第1の温度」)が75℃に設定され、(B)の「キャッピング待機」を実行すべきか否かを判定するための温度(「第2の温度」)が85℃に設定されていたが、必ずしもこのような温度に設定する必要はない。
また、ここでは、温度センサ88の検出温度Tが85℃以上の場合には、(B)の「キャッピング待機」のみが実行されていたが、(B)の「キャッピング待機」と、(A)の「移動吐出動作毎の待機」との両方を併用しても良い。これにより、トランジスタQ1、Q2の温度上昇をより抑制することができる。
<待機時間について>
(A)の「移動吐出動作毎の待機」および(B)の「キャッピング待機」における各待機時間については、温度センサ88からの検出温度Tに応じて待機時間の長さが異なっていても良い。
図20は、温度センサ88からの検出温度Tに応じて異なる待機時間が設定された場合の一例について説明したものである。図20Aは、(A)の「移動吐出動作毎の待機」における待機時間について示し、図20Bは、(B)の「キャッピング待機」における待機時間について示している。
(A)の「移動吐出動作毎の待機」の場合、図20Aにて説明するように、例えば、温度センサ88からの検出温度Tが75℃以上、80℃未満のときには、待機時間を1.0秒と設定する。また、温度センサ88からの検出温度Tが80℃以上、85℃未満のときには、待機時間を2.0秒と設定する。
また、(B)の「キャッピング待機」の場合、図20Bにて説明するように、例えば、温度センサ88からの検出温度Tが85℃以上、90℃未満のときには、待機時間を15.0秒と設定する。また、温度センサ88からの検出温度Tが90℃以上、95℃未満のときには、待機時間を30.0秒と設定する。また、温度センサ88からの検出温度Tが95℃以上、100℃未満のときには、待機時間を60.0秒と設定する。
このようにして温度センサ88からの検出温度Tに応じて待機時間の長さを設定することによって、より適切な待機時間を設定することができる。これによって、スループットの低下を防止しつつトランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制することをより達成することができる。
<判定タイミング>
コントローラ126が、温度センサ88からの検出温度に基づいて、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきなのか、(B)の「キャッピング待機」を実行すべきなのか判定するタイミングとしては、次のようなものがある。
(1)印刷開始時
外部のコンピュータ140から印刷命令を受信した時や、印刷する媒体を給紙する時(給紙前後を含む)などを含む。媒体に対して印刷を開始する前に実行する。印刷を開始する前に、トランジスタQ1、Q2の温度をチェックして、必要に応じて待機動作を実行することで、トランジスタQ1、Q2が高温状態に陥るのを防ぐことができる。この他、印刷開始時としては、外部のコンピュータ140から印刷命令を受信した後、次の印刷命令を受信した時などを含む。
(2)毎ページ
外部のコンピュータ140から送られてきた印刷命令に基づき、複数の媒体に対して印刷を実施する際に、媒体を印刷する毎に、トランジスタQ1、Q2の温度をチェックする。これによって、複数の媒体を連続して印刷するときに、トランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制して、トランジスタQ1、Q2が破損するのを防止することができる。
なお、コントローラ126による判定タイミングとしては、これら(1)または(2)以外のタイミングにてコントローラ126により判定が行われても良い。
<キャッピング待機タイミング>
(B)の「キャッピング待機」を実行するタイミングとしては、印刷開始前、例えば、給紙前後などにおいて実行することが考えられる。この他に、印刷中に実行しても良い。例えば、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動しながらノズル♯1〜♯180からインクを吐出してある媒体に対して印刷処理を行っている最中に、キャッピング待機動作を実行して、その後、印刷処理を再開するようにしても良い。つまり、キャリッジ41がキャリッジ移動方向に沿って移動しながらノズル♯1〜♯180からインクを吐出してある媒体に対して印刷処理を行う移動吐出動作の実行前であれば、印刷開始時でも、印刷処理中でもどちらでも構わない。
<他の処理例>
図21Aは、コントローラ126の他の処理例を説明するフローチャートである。ここでは、温度センサ88から取得した検出温度が75℃以上、100℃以下であるときに、取得した検出温度をメモリ等に記憶する。そして、温度センサ88から取得した検出温度が75℃以上、100℃以下であったときに、メインメモリ127等のメモリに記憶した前回の検出温度と比較する。そして、前回の検出温度よりも今回の検出温度が高い場合と、低いまたは同じ場合とで、それぞれ異なった待機動作を実行する。
ここでは、コントローラ126は、まず、温度センサ88の検出温度Tを取得する(S502)。次に、コントローラ126は、取得した検出温度Tが−20℃以上、100℃未満であるか否かチェックする(S504)。ここで、取得した検出温度Tが−20℃以上、100℃未満ではない場合には、インクジェットプリンタ1の動作可能な温度から外れているとして、コントローラ126は、ステップS522へと進み、印刷処理を中止すべきと判断する(S522)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、取得した検出温度Tが−20℃以上、100℃未満であった場合には、コントローラ126は、次にステップS506へと進み、取得した検出温度Tが75℃以上、100℃未満であるか否かチェックする(S506)。ここで、取得した検出温度Tが75℃以上、100℃未満ではなかった場合には、コントローラ126は、トランジスタQ1、Q2の温度が高温ではないと判断して、待機動作の必要がないと判定する(S520)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
そして、取得した検出温度Tが75℃以上、100℃未満であった場合には、コントローラ126は、次にステップS508へと進み、メインメモリ127等のメモリから前回の検出温度T0を取得する(S508)。なお、ここで、前回の検出温度T0は、最初、所定の初期値に設定されている。そして、コントローラ126は、メインメモリ127等のメモリから取得した前回の検出温度T0よりも今回取得した検出温度Tの方が高いか否かチェックする(S510)。ここで、前回の検出温度T0よりも今回取得した検出温度Tの方が高くはない場合には、コントローラ126は、今回取得した検出温度Tに関わらず、ステップS518へと進み、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきと判定する(S518)。その後、コントローラ126は、ステップS524へと進み、今回取得した検出温度Tを温度T0としてメインメモリ127等のメモリに記憶する。そして、処理を終了する。
一方、前回の検出温度T0よりも今回取得した検出温度Tの方が高い場合には、コントローラ126は、次にステップS512へと進み、取得した検出温度Tが75℃以上、85℃未満であるか否かチェックする(S512)。ここで、取得した検出温度Tが75℃以上、85℃未満であった場合には、コントローラ126は、トランジスタQ1、Q2の温度が、さほど高い温度に達していないと判断して、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきと判定する(S518)。その後、コントローラ126は、ステップS524へと進み、今回取得した検出温度Tを温度T0としてメインメモリ127等のメモリに記憶する。そして、処理を終了する。
そして、取得した検出温度Tが75℃以上、85℃未満ではなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS514へと進み、取得した検出温度Tが85℃以上、100℃未満であるか否かチェックする(S514)。ここで、取得した検出温度Tが85℃以上、100℃未満であった場合には、コントローラ126は、トランジスタQ1、Q2の温度が非常に高い温度に達していると判断して、(B)の「キャッピング待機」を実行すべきと判定する(S516)。その後、コントローラ126は、ステップS524へと進み、今回取得した検出温度Tを温度T0としてメインメモリ127等のメモリに記憶する。そして、処理を終了する。
一方、取得した検出温度Tが85℃以上、100℃未満ではなかった場合には、コントローラ126は、エラーと判断してステップS502へと戻り、再度、温度センサ88から検出温度Tを取得し直す(S502)。
このような処理がコントローラ126により実行されることで、温度センサ88から取得した検出温度Tが、メインメモリ127等のメモリに記憶されている前回の検出温度T0よりも高くない場合には、(B)の「キャッピング待機」のような時間のかかる待機動作を実行せずに済み、(A)の「移動吐出動作毎の待機」のみで対応することができる。これにより、印刷処理をスムーズに行うことができ、スループットの向上を図ることができる。
なお、ここで、コントローラ126は、ステップS516において、(B)の「キャッピング待機」を実行すべきと判定した場合には、温度センサ88からの検出温度Tに応じて待機時間の長さを適宜変更しても良い。すなわち、例えば、図20Bにて説明したように、温度センサ88からの検出温度Tに応じて待機時間の長さを適宜設定しても良い。
さらに、ステップS518においても同様に、コントローラ126は、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきと判定した場合には、温度センサ88からの検出温度Tに応じて待機時間の長さを適宜変更しても良い。この場合、ステップ518に至るルートに応じて、待機時間の設定方法が異なる。つまり、前回の検出温度T0よりも今回取得した検出温度Tの方が高くはなく、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきと判定したとき、即ちステップS510からステップS518へと進んだ「ルートA」の場合(図21A参照)と、前回の検出温度T0よりも今回取得した検出温度Tの方が高く、かつ今回取得した検出温度Tが75℃以上、85℃未満であり、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきと判定したとき、即ちステップS510からステップS512を経由してステップS518に到達した「ルートB」の場合(図21A参照)とでは、それぞれ検出温度Tに応じて待機時間の設定方法が異なる。
「ルートB」の場合には、検出温度Tの範囲が75℃以上、85℃未満となることから、この範囲について待機時間を設定することとなる。つまり、例えば、図20Aにて説明したように待機時間を設定することができる。一方、「ルートA」の場合には、検出温度Tの範囲が75℃以上、100℃未満となることから、この範囲について待機時間を設定する必要がある。このため、図20Aとは異なる新たなテーブルを用意する必要がある。
図21Bは、ここで用意される新たなテーブルの一例を示したものである。このテーブルにおいては、温度センサ88からの検出温度Tが75℃以上、85℃未満のときには、待機時間を1.0秒と設定する。また、温度センサ88からの検出温度Tが85℃以上、95℃未満のときには、待機時間を2.0秒と設定する。また、温度センサ88からの検出温度Tが95℃以上、100℃未満のときには、待機時間を5.0秒と設定する。
===微振動===
本実施形態の駆動信号生成回路222にあっては、ノズル♯1〜♯180からインクを吐出させる動作をピエゾ素子に行わせるための駆動信号ODRVの他に、ノズル♯1〜♯180からインクが吐出されない程度にピエゾ素子を振動させるための微振動信号SDRVを出力することができる。
図22は、駆動信号ODRVと微振動信号SDRVとを示したものである。微振動信号SDRVは、所定の周期のパルスにより構成されている。微振動信号SDRVは、駆動信号ODRVに比べて小さな振幅になっている。このような微振動信号SDRVがピエゾ素子に入力されると、ピエゾ素子は、ノズル♯1〜♯180からインクが吐出されない程度に振動する。このようにピエゾ素子が振動することによって、ノズル♯1〜♯180内のインクが固化するのを防止することができる。つまり、ピエゾ素子が振動することによって、ノズル♯1〜♯180内のインクのメニスカスを振動させることができる。これによって、ノズル♯1〜♯180に目詰まり等の吐出不良が生じる。
この微振動信号SDRVは、ノズル♯1〜♯180により媒体Sに向けてインクの吐出が行われていない間、駆動信号生成回路222から出力される。例えば、本実施形態では、(A)の「移動吐出動作毎の待機」が実行されているときなどに、微振動信号SDRVが駆動信号生成回路222から出力されている。この他、この微振動信号SDRVにあっては、ノズル♯1〜♯180により媒体Sに向けてインクの吐出が行われていない間には、必ず出力されるのが好ましい。
なお、(B)の「キャッピング待機」が実行されるとき、即ち、キャリッジ41がホームポジションに移動してヘッド21がキャッピング装置35により閉塞されるときには、この微振動信号SDRVの駆動信号生成回路222からの出力は停止される。このため、ヘッド21がキャッピング装置35により閉塞されているときには、駆動信号生成回路222の電流増幅回路を構成する2つのトランジスタQ1、Q2(図14参照)には、ほとんど電流が流れず、トランジスタQ1、Q2の発熱を回避することができる。これにより、「(A)の移動吐出動作毎の待機」に比べて、2つのトランジスタQ1、Q2の放熱が図れ、2つのトランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制することができる。
===効果===
図23は、実際に連続して印刷処理を実行した場合のジャンクション温度Tjの変化のグラフである。グラフの縦軸は温度(℃)を示し、横軸は、印刷枚数を示す。
待機動作を行わない場合には、同図に示すように、印刷処理を続けると、ジャンクション温度Tjが上昇し続ける。そして、印刷処理をしばらく続けると、ジャンクション温度が限界温度Tvに達し、トランジスタQ1、Q2が破損する虞が生じる。
一方、本実施形態のように待機動作を実行した場合には、同図に示すように、ジャンクション温度Tjが高くなると、コントローラ126により待機動作が実行される。このため、印刷処理が途中中断して印刷速度の低下を招くことになるが、ジャンクション温度の上昇が抑制され、トランジスタQ1、Q2の破損を防止することができる。このため、本実施形態では、待機動作を行わない場合に比べて、連続して印刷可能な媒体の数を増やすことができる。
また、本実施形態では、温度センサ88からの検出温度がそれほど高くないときには、(A)の「移動吐出動作毎の待機」が実行され、温度センサ88からの検出温度が非常に高くなったときには、(B)の「キャッピング待機」が実行される。これによって、(B)の「キャッピング待機」が実行される前に、(A)の「移動吐出動作毎の待機」の実行によって、トランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制することができる。これらのことから、コントローラ(B)の「キャッピング待機」の実行によって、大幅に処理速度が遅くなるのを防ぐことができる。つまり、トランジスタQ1、Q2の温度上昇を抑制しつつスループットの低下を防止することができる。
図24は、(B)の「キャッピング待機」のみが実行される場合と、(B)の「キャッピング待機」および(A)の「移動吐出動作毎の待機」の双方が実行される場合の印刷枚数について示したものである。(B)の「キャッピング待機」のみが実行される場合には、同一条件で印刷処理を行ったときに、印刷枚数が30枚なのに対し、(B)の「キャッピング待機」および(A)の「移動吐出動作毎の待機」の双方が実行される場合には、同一条件にて印刷枚数が45枚となり、印刷枚数が増えることがわかる。これによって、(B)の「キャッピング待機」の実行以外に、(A)の「移動吐出動作毎の待機」の実行によって、トランジスタQ1、Q2の温度上昇が抑制されることがわかる。
===まとめ===
以上本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、ノズル♯1〜♯180からインクを吐出して媒体に印刷をする際に、温度センサ88から検出温度を取得して、その検出温度に基づき、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行すべきか否か、また(B)の「キャッピング待機」を実行すべきか否か判定するから、検出温度に応じた適切な冷却処理を行うことができる。これにより、トランジスタQ1、Q2の発熱による温度上昇を抑制しつつ、待機時間を短縮して処理速度(スループット)の向上を図ることができる。
特に、温度センサ88の検出温度が第1の温度(75℃)を超えたときには、(A)の「移動吐出動作毎の待機」を実行し、さらに検出温度が第2の温度(85℃)を超えたときには、(B)の「キャッピング待機」を実行することで、待機時間の長い(B)の「キャッピング待機」の実行回数を可及的に減らすことができ、待機時間を短縮して処理速度(スループット)の向上を図ることができる。
===印刷システム等の構成===
次に、本発明に係る印刷システムの一実施形態として、印刷装置としてインクジェットプリンタ1を備えた場合を例に説明する。図25は、本発明に係る印刷システムの一実施形態の外観構成を示したものである。この印刷システム300は、コンピュータ140と、表示装置304と、入力装置306とを備えている。コンピュータ140は、パーソナルコンピュータなどをはじめとする各種コンピュータにより構成される。
コンピュータ140は、FDドライブ装置314やCD−ROMドライブ装置316などの読み取り装置312を備える。この他に、コンピュータ140は、例えば、MO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVDドライブ装置などを備えても良い。また、表示装置304は、CRTディスプレイやプラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等など、各種表示装置により構成される。入力装置306は、キーボード308やマウス310などにより構成される。
図26は、本実施形態の印刷システムのシステム構成の一例を示したブロック構成図である。コンピュータ140は、FDドライブ装置314やCD−ROMドライブ装置316などの読み取り装置312の他に、CPU318と、メモリ320と、ハードディスクドライブ322とを備えている。
CPU318は、コンピュータ140の全体の制御を行う。また、メモリ320には、各種データが記憶される。ハードディスクドライブ322には、本実施形態のインクジェットプリンタ1等の印刷装置を制御するためのプログラムとして、プリンタドライバなどがインストールされている。CPU318は、ハードディスクドライブ322に記憶されたプリンタドライバなどのプログラムを読み込んで、プログラムに従って動作する。また、CPU318には、コンピュータ140の外部に設置された表示装置304や入力装置306、インクジェットプリンタ1などが接続される。
なお、このようにして実現された印刷システム300は、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき、本発明に係る印刷装置についてインクジェットプリンタ1を例にして説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
<搬送機構について>
前述した実施形態の搬送機構にあっては、前述した構成の搬送機構に限らず、他の構成の搬送機構であっても良い。この場合、印刷対象となる媒体の種類等に応じた適当な搬送機構が採用されると好ましい。
<移動吐出動作について>
前述した実施の形態では、移動吐出動作として、キャリッジが媒体に対して相対的に移動しながらノズルから媒体に向けてインクを吐出する動作を例にして説明したが、このような動作に限らない。すなわち、ここでいう「移動吐出動作」にあっては、搬送機構による搬送動作の合間に、媒体に対して相対的に移動しながら媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルであれば、どのようなタイプのノズルであっても構わない。
<ノズルについて>
前述した実施の形態では、「ノズル」としてヘッド21に各色毎に、ここでは、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)毎に、それぞれ直線状に複数並んで配置されたノズルが説明されていたが、ここでいう「ノズル」にあっては、必ずしもこのようなタイプのノズルに限らない。すなわち、媒体Sに向けてインクを吐出するノズルであれば、前述した実施形態のように、複数設けられている必要はなく、また各色ごとにそれぞれ直線状に配置されてノズル列を構成している必要はない。
<インクの吐出機構について>
前述の実施形態では、圧電素子としてピエゾ素子を用いてインクを吐出する機構が紹介されていたが、インクを吐出する機構にあっては、このような方式によりインクを吐出する機構に限られず、インクを吐出する機構であれば、例えば、熱等によりノズル内に泡を発生させることによってインクを吐出する方式や、その他各種方式、インクを吐出する機構であれば、どのような方式を採用していても構わない。
<素子について>
前述した実施の形態では、「インクを吐出させるための動作を行う素子」として、ピエゾ素子(圧電振動子)を用いた場合を例にして説明したが、「素子」にあっては、このようなピエゾ素子に限らない。つまり、インクを吐出させるための動作を行う素子であれば、どのような素子であっても構わない。
<ノズルからインクを吐出させるための動作について>
前述した実施の形態では、「ノズルからインクを吐出させるための動作」について、素子が伸縮する動作として説明していたが、「ノズルからインクを吐出させるための動作」にあっては、必ずしもこのような動作に限られない。すなわち、ノズル等から「ノズルからインクを吐出させるための動作」であれば、いかなる動作も「ノズルからインクを吐出させるための動作」に含まれる。
<駆動信号について>
前述した実施の形態では、「駆動信号」として、図7や図22に示すような形状の波形を有する駆動信号を例にして説明したが、ここでいう「駆動信号」にあっては、このような形状の波形を有する駆動信号に限られない。すなわち、他の波形を有する駆動信号であっても、「インクを吐出させるための動作を素子に行わせるための信号」であれば、どのような信号であっても「駆動信号」に含まれる。
<駆動信号出力部について>
前述した実施の形態では、「駆動信号出力部」として、図12や図13、図14にて説明したような駆動信号生成回路222を例にして説明したが、ここでいう「駆動信号出力部」にあっては、必ずしもこのような駆動信号生成回路222に限られない。すなわち、駆動信号を出力可能であれば、どのようなタイプの駆動信号出力部であっても構わない。
<インクについて>
使用するインクについては、顔料インクであっても良く、また染料インクなど、その他各種インクであっても良い。
インクの色については、前述したイエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の他に、ライトシアン(LC)やライトマゼンダ(LM)、ダークイエロ(DY)をはじめ、例えば、レッドやバイオレット、ブルー、グリーンなど、その他の色のインクを使用しても良い。
<キャップについて>
前述した実施の形態では、「キャップ」として、キャリッジの移動によってヘッド21に設けられた各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の吐出口を覆って閉塞するキャッピング装置35を例にして説明したが、ここでいう「キャップ」にあっては、必ずしもこのようなキャッピング装置35に限られない。すなわち、ヘッド等に設けられたノズルの吐出口を閉塞するのであれば、どのような形態のものであっても構わない。
<印刷装置について>
前述した実施の形態では、印刷装置としては、前述したようなインクジェットプリンタ1の場合を例にして説明したが、このような印刷装置に限らず、他の方式によりインクを吐出するプリンタであっても良い。
<媒体について>
媒体Sについては、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、印刷対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
本発明に係る印刷装置の一実施形態の斜視図。 印刷装置の内部構成を説明した斜視図。 印刷装置の搬送部を示す断面図。 印刷装置のシステム構成を示すブロック構成図。 ヘッドのノズルの配列を示す説明図。 ヘッドの駆動回路の一例を説明した図。 各信号のタイミングチャート。 インクの吐出機構についての説明図。 印刷処理の一例を説明するフローチャート。 キャッピング装置を説明するための平面図。 キャッピング装置を説明するための側面図。 駆動信号生成回路の一例の説明図。 駆動信号生成回路の動作の説明図。 駆動信号生成回路を構成する電流増幅回路の説明図。 図15Aは、温度センサの設定例を説明する側面図であり、図15Bは、温度センサの設定例を説明する側面図である。 移動吐出動作毎の待機動作の一例の説明図。 移動吐出動作毎の待機動作の他例の説明図。 キャッピングを伴う待機動作を説明するフローチャート。 コントローラの処理例を説明するフローチャート。 図20Aは、「移動吐出動作毎の待機」の待機時間の説明図であり、図20Bは、「キャッピング待機」の待機時間の説明図である。 コントローラの他の処理例を説明するフローチャート。 検出温度に応じた待機時間の設定例の説明図。 微振動信号の説明図。 ジャンクション温度の温度変化の対比図。 本実施形態と比較例の印刷枚数を示す対比図。 印刷システムの一例の外観を示す斜視図。 印刷システムの一例のシステム構成を示すブロック構成図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレイ、8 給紙トレイ、
13 給紙ローラ、14 プラテン、15 搬送モータ、17A 搬送ローラ、
17B 排紙ローラ、18A フリーローラ、18B フリーローラ、21 ヘッド、
31 ポンプ装置、35 キャッピング装置、41 キャリッジ、
42 キャリッジモータ、44 プーリ、45 タイミングベルト、
46 ガイドレール、48 インクカートリッジ、49 カートリッジ装着部、
51 リニア式エンコーダ、60 キャップ、62 スライダ、64 ガイド機構、
66 回転機構、68 復元機構、70 接触部、71 ガイド軸、72 ガイド、
73 ガイド穴、74 スライダ側部材、75 本体側部材、76 回転軸、
77 スライダ側バネ掛け部材、78 本体側バネ掛け部材、79 バネ、
80 突出部、81 吸引口、82 吸収体、88 温度センサ、
122 バッファメモリ、124 イメージバッファ、126 コントローラ、
127 メインメモリ、128 キャリッジモータ制御部、
129 通信インターフェース、130 搬送制御部、132 ヘッド駆動部、
134 ロータリ式エンコーダ、140 コンピュータ、
211Y イエロノズル群、211M マゼンダノズル群、
211C シアンノズル群、211K ブラックノズル群、
222 駆動信号生成回路、224 第1シフトレジスタ、
226 第2シフトレジスタ、228 ラッチ回路群、
230 データセレクタ、232 駆動信号生成回路、234 D/A変換器、
236 電圧増幅回路、240 ケース、241 流路ユニット、
242 振動子ユニット、243 圧力室、244 収容室、
245 流路形成基板、246 ノズルプレート、247 振動板、
248 共通インク室、249 インク供給路、250 インク供給管、
251 ステンレス板、252 弾性体膜、253 アイランド部、
254 ピエゾ素子、255 固定部材、258 基準信号生成回路、
260 電流増幅回路、262 メモリ、264 第1ラッチ回路、266 加算器、
268 第2ラッチ回路、270 D/A変換器、272 電圧増幅回路、
273A 素子、273B 素子、274 基板、276 ヒートシンク、
300 印刷システム、304 表示装置、306 入力装置、
308 キーボード、310 マウス、312 読み取り装置、
314 FDドライブ装置、316 CD−ROMドライブ装置、
318 CPU、320 メモリ、322 ハードディスクドライブ、
ODRV 駆動信号、PZT ピエゾ素子、PRTS 印刷信号、
PRT 印刷信号、SW スイッチ、n ノズル、
Q1 電圧上昇用トランジスタ、Q2 電圧降下用トランジスタ

Claims (17)

  1. (A)媒体を搬送する搬送機構と、
    (B)前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
    (C)前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
    (D)前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    (E)前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
    (F)前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
    (G)前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラと、
    (H)を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記素子が圧電素子により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記駆動信号出力部は、トランジスタを備えた電流増幅回路を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記所定時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記所定時間よりも長い時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  6. 前記第1の待機動作は、前記移動吐出動作が実行される毎に、実行されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 前記第2の待機動作は、前記ノズルが所定位置に移動したときに実行されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷装置。
  8. 前記第2の待機動作は、前記媒体に印刷をする前に実行されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷装置。
  9. 前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して前記媒体に印刷をする際に、前記温度センサの前記検出温度が前記第2の温度を超えていたときには、前記第2の待機動作の他に、前記第1の待機動作も実行することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  10. 前記第1の待機動作または前記第2の待機動作が実行される際に前記温度センサにより検出された検出温度を記憶するメモリを備え、
    前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記メモリに記憶された前回の前記検出温度と、前記温度センサにより検出された今回の検出温度とを比較して、今回の検出温度が前回の前記検出温度を超えていないときには、前記第2の待機動作は実行しないことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の印刷装置。
  11. 前記駆動信号出力部は、前記駆動信号以外に、前記素子に前記インク吐出動作を行わせない程度に前記素子を振動させるための別の駆動信号を出力することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷装置。
  12. 前記別の駆動信号は、前記第1の待機動作が実行されているときには出力されることを特徴とする請求項11に記載の印刷装置。
  13. 前記別の駆動信号は、前記第2の待機動作が実行されているときには出力されないことを特徴とする請求項11または12に記載の印刷装置。
  14. (A)媒体を搬送する搬送機構と、
    (B)前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
    (C)前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
    (D)前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    (E)前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
    (F)前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
    (G)前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラと、
    (H)を備え、
    (I)前記素子が圧電素子により構成され、
    (J)前記駆動信号出力部は、トランジスタにより構成された電流増幅回路を有し、
    (K)前記所定時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定され、
    (L)前記所定時間よりも長い時間が前記温度センサの前記検出温度に応じて異なる時間に設定され、
    (M)前記第1の待機動作は、前記移動吐出動作が実行される毎に、実行され、
    (N)前記第2の待機動作は、前記ノズルが所定位置に移動したときに実行され、
    (O)前記第2の待機動作は、前記媒体に印刷をする前に実行され、
    (P)前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して前記媒体に印刷をする際に、前記温度センサの前記検出温度が前記第2の温度を超えていたときには、前記第2の待機動作の他に、前記第1の待機動作も実行し、
    (Q)前記第1の待機動作または前記第2の待機動作が実行される際に前記温度センサにより検出された検出温度を記憶するメモリを備え、
    前記コントローラは、前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記メモリに記憶された前回の前記検出温度と、前記温度センサにより検出された今回の検出温度とを比較して、今回の検出温度が前回の前記検出温度を超えていないときには、前記第2の待機動作は実行せず、
    (R)前記駆動信号出力部は、前記駆動信号以外に、前記素子に前記インク吐出動作を行わせない程度に前記素子を振動させるための別の駆動信号を出力し、
    (S)前記別の駆動信号は、前記第1の待機動作が実行されているときには出力され、
    (T)前記別の駆動信号は、前記第2の待機動作が実行されているときには出力されないことを特徴とする印刷装置。
  15. 搬送機能による媒体の搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてノズルからインクを吐出する移動吐出動作を実行して前記媒体に印刷を施す際に、前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を素子に行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサから検出温度を取得するステップと、
    前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときに、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときに、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するステップと、
    を有することを特徴とする印刷方法。
  16. (A)媒体を搬送する搬送機構と、
    (B)前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
    (C)前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
    (D)前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    (E)前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
    (F)前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
    を備えた印刷装置において実行されるプログラムであって、
    前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、
    前記温度センサから検出温度を取得するステップと、
    前記検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するステップとを実行することを特徴とするプログラム。
  17. コンピュータと、このコンピュータに接続可能な印刷装置とを具備した印刷システムであって、
    前記印刷装置は、媒体を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構による搬送動作の合間に、前記媒体に対して相対的に移動しながら前記媒体に向けてインクを吐出する移動吐出動作を実行するノズルと、
    前記ノズルから前記インクを吐出させるためのインク吐出動作を行う素子と、
    前記素子に前記インク吐出動作を行わせるための駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
    前記駆動信号出力部またはその周辺の温度を検出する温度センサと、
    前記ノズルの吐出口を閉塞するキャップと、
    前記ノズルから前記インクを吐出して媒体に印刷をする際に、前記温度センサの検出温度が第1の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作と前記搬送動作との間に、前記移動吐出動作および前記搬送動作の双方を所定時間実行しない第1の待機動作を少なくとも1回実行し、前記検出温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度を超えていたときには、前記移動吐出動作の実行前に、前記キャップにより前記ノズルの前記吐出口を閉塞して前記所定時間よりも長い時間待機させる第2の待機動作を実行するためのコントローラとを備えたことを特徴とする印刷システム。
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