JP2001138515A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2001138515A
JP2001138515A JP32558599A JP32558599A JP2001138515A JP 2001138515 A JP2001138515 A JP 2001138515A JP 32558599 A JP32558599 A JP 32558599A JP 32558599 A JP32558599 A JP 32558599A JP 2001138515 A JP2001138515 A JP 2001138515A
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temperature
waveform
ink jet
transistor
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Atsushi Umeda
篤 梅田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動信号生成部の温度上昇を応答よく監視す
ることにより、適切な温度上昇対策を行うことのできる
インクジェット記録装置を提供すること。 【解決手段】 インクジェット記録装置1の駆動信号生
成部8において、温度監視部9は、電流増幅回路89で
プッシュプル接続されたトランジスタQ1、Q2のう
ち、トランジスタQ1のベース−エミッタ電圧に基いて
温度を監視し、この監視結果に基いて、トランジスタQ
1が温度上昇したときには、波形制御部60は、トラン
ジスタQ1が温度が低下するまで、駆動信号COMの周
波数を低下させ、トランジスタQ1の発熱を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタあるいはインクジェットプロッタ等として用いら
れるインクジェット記録装置に関するものである。さら
に詳しくは、インクジェット記録装置における温度監視
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタやインクジェッ
トプロッタなどといったインクジェット記録装置では、
図10に示すように、駆動信号生成部8において、波形
生成回路80が生成した駆動信号COMを、たとえばプ
ッシュプル接続したトランジスタQ1、Q2などを用い
た電流増幅回路89で増幅してから、キャリッジ上に搭
載した記録ヘッド10に出力している。この記録ヘッド
10の側には、圧力発生室内のインクを加圧することに
よりノズル開口からインク滴を吐出させる複数の圧力発
生素子17、および記録データに基づいて複数の圧力発
生素子17のいずれを駆動するかを選択するヘッド駆動
回路50が構成され、このヘッド駆動回路50によって
選択された圧力発生素子17に駆動信号COMが印加さ
れる。その結果、選択された圧力発生素子17は、対応
する圧力発生室内のインクを加圧してノズル開口からイ
ンク滴として吐出させる。
【0003】このようなインクジェット記録装置におい
て、使用環境の影響などによってトランジスタQ1、Q
2の温度が上昇しすぎると、ストレージ時間が延びて貫
通電流が増大し、トランジスタQ1、Q2が熱暴走を起
してしまう。
【0004】そこで、従来は、波形生成回路80や電流
増幅回路89を放熱板(図示せず)の上に構成するとと
もに、この放熱板の上にサーミスタなどの感熱素子(図
示せず)を設け、この感熱素子によって、放熱板の温度
を監視することによって、駆動信号生成部8の温度があ
る程度、上昇したときには、駆動信号生成部8の温度が
低下するまで記録動作を一時停止するなどの対策が採ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクジェット記録装置のように、駆動信号生成部8を
搭載した放熱板の温度をサーミスタなどの感熱素子で間
接的に監視する方法では、駆動信号生成部8の温度が危
険領域に突入してから、かなり遅れて放熱板が温度上昇
するため、温度上昇に対する対策が遅れ気味になる。こ
のため、温度上昇に対する対策がトランジスタQ1、Q
2が熱暴走し始めるタイミングに間に合わないというお
それがある。かといって、記録動作の一時停止などとい
った温度上昇に対する対策を早めに行いすぎると、トラ
ンジスタQ1、Q2が熱暴走しない状態であっても記録
動作を頻繁に停止することになって、記録のスループッ
トが著しく低下してしまう。
【0006】そこで、本発明の課題は、駆動信号生成部
の温度上昇を応答よく監視することにより、適切な温度
上昇対策を行うことのできるインクジェット記録装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、圧力発生室内のインクを加圧すること
によりノズル開口からインク滴を吐出させる複数の圧力
発生素子と、記録データに基づいて前記複数の圧力発生
素子のいずれに駆動信号を印加するかを選択するヘッド
駆動回路と、前記駆動信号を出力する駆動信号生成部
と、該駆動信号生成部の温度を監視する温度監視手段と
を有し、該温度監視手段の監視結果に基いて動作の切り
換えが行われるインクジェット記録装置において、前記
温度監視手段は、前記駆動信号生成部を構成するトラン
ジスタにおいて温度に伴なって変化する端子間電圧を監
視することを特徴とする。
【0008】本発明では放熱板の温度を監視するのはな
く、温度によって変化するトランジスタの端子間電圧を
直接、監視し、この監視結果に基いて、温度上昇に対す
る対策を行う。従って、駆動信号生成部の温度をリアル
タイムに監視することができるため、駆動信号生成部の
温度上昇に対策が遅れるという事態を避けることができ
るなど、駆動信号生成部の温度上昇に対する対策を適切
なタイミングで行うことができる。
【0009】本発明において、前記温度監視手段は、た
とえば、前記トランジスタとして用いたバイポーラトラ
ンジスタのエミッタ−ベース間電圧を監視する。
【0010】本発明において、前記駆動信号生成部が、
少なくとも、前記駆動信号の波形を規定する波形制御手
段と、該波形制御手段に制御されて前記駆動信号を生成
する波形生成回路と、該波形生成回路が生成した駆動信
号を電流増幅して出力する電流増幅回路とを有する場合
には、前記温度監視手段は、前記電流増幅回路に用いた
トランジスタの端子間電圧を監視することが好ましい。
このように構成すると、電流増幅回路のトランジスタが
駆動信号生成部の中で最も温度上昇が著しい素子である
が、この端子間電圧を介して温度を監視すれば、電流増
幅回路に用いたトランジスタが熱暴走するのを確実に防
止できる。
【0011】本発明において、前記電流増幅回路には、
スイッチング素子としてMOSトランジスタが用いられ
ることがあるが、バイポーラトランジスタをプッシュプ
ル接続して用いることが多い。このような回路構成の場
合には、前記温度監視手段は、前記電流増幅回路におい
てプッシュプル接続されているバイポーラトランジスタ
の端子間電圧を監視する。
【0012】本発明において、温度上昇に対する対策と
しては、記録動作を一時中断する方法の他、電流増幅回
路のトランジスタを軽減しながら記録動作自体は続行す
る方法もある。このような対策は、たとえば、前記波形
制御手段が、前記温度監視手段の監視結果に基いて前記
駆動信号の波形を切り換えることにより実現できる。た
とえば、前記波形制御手段は、前記温度監視手段の監視
結果に基いて、温度上昇したときには前記駆動信号の周
波数を低下させる。これにより、電流増幅回路のトラン
ジスタの負荷を軽減することができるので、電流増幅回
路のトランジスタの熱暴走を防止することができる。ま
た、このような対策によれば、記録動作は低下するが、
記録動作自身は続行されるので、記録のスループットが
著しく低下することはない。
【0013】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明を適用し
たインクジェット記録装置を説明する。
【0014】(全体構成)図1は、インクジェット記録
装置の要部を示す斜視図である。
【0015】図1に示すように、インクジェット記録装
置1では、キャリッジ101がタイミングベルト102
を介してキャリッジ機構12のキャリッジモータ103
に接続され、ガイド部材104に案内されて記録用紙1
05の紙幅方向に往復動するように構成されている。ま
た、インクジェット記録装置1には、紙送りローラ10
6を用いた紙送り機構11も形成されている。キャリッ
ジ101は記録用紙105と対向する面、この図に示す
例では下面にインクジェット式の記録ヘッド10が取り
付けられている。記録ヘッド10はキャリッジ101の
上部に保持されているインクカートリッジ107からイ
ンクの補給を受けてキャリッジ101の移動に合わせて
記録用紙105にインク滴を吐出してドットを形成し、
記録用紙105に画像や文字を印刷する。また、インク
ジェット記録装置1の非印刷領域(非記録領域)には、
キャッピング装置108が構成され、印刷の休止中に記
録ヘッド10のノズル開口を封止する。従って、印刷の
休止中、インクから溶媒が飛散することによってインク
が増粘あるいはインク膜を形成することを抑制して、印
刷の休止中にノズルに目詰まりが発生するのを防止でき
る。また、キャッピング装置108は、印刷動作中に行
われるフラッシング動作による記録ヘッド10からのイ
ンク滴を受ける。キャッピング装置108の近傍にはワ
イピング装置109が配置され、このワイピング装置1
09は、記録ヘッド10の表面をブレードなどでワイピ
ングすることにより、そこに付着したインク滴や紙粉を
拭き取るように構成されている。
【0016】(プリンタの制御系の構成)図2は、本形
態のインクジェット記録装置1の機能ブロック図であ
る。
【0017】図2において、インクジェット記録装置1
は、プリントコントローラ40とプリントエンジン5と
から構成されている。プリントコントローラ40は、コ
ンピュータ(図示せず)からの多値階調情報を含む画像
データ(記録情報)などを受信するインターフェース4
3と、多値階調情報を含む記録情報などの各種データの
記憶を行うDRAMからなる受信バッファ44A、中間
バッファ44B、並びにSRAMからなる出力バッファ
44Cと、各種データ処理を行うためのルーチンなどを
記憶したROM45と、CPUなどからなる制御部6
と、発振回路47と、記録ヘッド10への駆動信号CO
Mを発生させる駆動信号生成部8と、ドットパターンデ
ータに展開された記録データSIおよび駆動信号COM
などを記録ヘッド10のヘッド駆動回路50に送信する
ためのインターフェース49とを備えている。
【0018】(記録ヘッド10の構成)プリントエンジ
ン5は、記録ヘッド10と、紙送り機構11と、キャリ
ッジ機構12とを備えている。紙送り機構11は、単票
あるいはロール紙などの記録用紙を送り出して副走査を
行うものであり、キャリッジ機構12は、記録ヘッド1
0を主走査させるものである。
【0019】記録ヘッド10は、所定のタイミングで各
ノズル開口111からインク滴を吐出させるものであ
る。記録ヘッド10には、シフトレジスタ13、ラッチ
回路14、レベルシフタ15、およびスイッチ回路16
を備えるヘッド駆動回路50が構成されている。このヘ
ッド駆動回路50において、プリントコントローラ40
においてドットパターンデータに展開された記録データ
SIは、発振回路47からのクロック信号CLKに同期
してインターフェース49を介して記録ヘッド10のヘ
ッド駆動回路50に転送される。このヘッド駆動回路5
0において、記録データが全ノズル分、シフトレジスタ
13の各素子にセットされたならば、制御部6は、所定
のタイミングでラッチ回路14へラッチ信号(LAT)
を出力する。このラッチ信号により、ラッチ回路14は
シフトレジスタ13にセットされたノズル選択データを
ラッチする。このラッチ回路14がラッチしたノズル選
択データは、電圧変換器であるレベルシフタ15に印加
される。このレベルシフタ15は、記録データSIが例
えば「1」の場合に、スイッチ回路16が駆動可能な電
圧値、例えば、数十ボルトに変換する。そして、この変
換された記録データSIはスイッチ回路16の各スイッ
チング素子に印加され、各素子は接続状態になる。
【0020】ここで、スイッチ回路16の各スイッチン
グ素子には、駆動信号生成部8が生成した駆動信号CO
Mが印加されており、スイッチ回路16の各スイッチン
グ素子が接続状態になると、この素子に接続された圧力
発生素子17に駆動信号COMが印加される。従って、
記録ヘッド10では、記録データSIによって圧力発生
素子17に駆動信号COMを印加するか否かを制御する
ことができる。
【0021】例えば、記録データSIが「1」の期間に
おいては、スイッチ回路16の素子が接続状態となるの
で、駆動信号COMを圧力発生素子17に供給すること
ができ、この供給された駆動信号COMにより圧力発生
素子17が変位(変形)する。また、記録データSIが
「0」に期間においてはスイッチ回路16の素子が非接
続状態になるので、圧力発生素子17への駆動信号CO
Mの供給は遮断される。なお、記録データSIが「0」
の期間において、各圧力発生素子17は直前の電荷を保
持するので、直前の変位状態が維持される。
【0022】このように、スイッチ回路16の素子がオ
ン状態になって駆動信号COMが圧力発生素子17に印
加されると、ノズル開口111に連通する圧力発生室1
13が収縮し、圧力発生室113内のインクが加圧され
たとき、圧力発生室113内のインクはインク滴として
ノズル開口111から吐出され、記録用紙などの上にド
ットを形成する。
【0023】(駆動信号生成部8の構成)図3は、駆動
信号生成部8の構成を示すブロック図である。図4は、
駆動信号生成部8において駆動信号COMに含まれる各
駆動パルスを生成していく過程を示す説明図である。図
5は、駆動信号生成部8においてデータ信号を用いてメ
モリに電位差(ΔV)を設定する場合の各信号のタイミ
ングを示すタイミングチャートである。図6(A)、
(B)はそれぞれ、図1に示すインクジェット記録装置
において正常時に用いる駆動信号COMの波形図、およ
び電流増幅回路が温度上昇したときに用いる駆動信号C
OMの波形図である。
【0024】図3において、駆動信号生成部8は、概
ね、制御部6の機能の一部として構成されている波形制
御部60と、駆動信号COMの波形を生成する波形生成
回路80と、この波形生成回路80から出力された信号
に電流増幅を行って駆動信号COMとして出力する電流
増幅回路89とから構成されている。
【0025】波形生成回路80には、波形制御部60か
らの信号を受け取って記録するメモリ81、このメモリ
81の内容を読み出して一時的に保持する第1のラッチ
82、この第1のラッチ82の出力と後述するもう一つ
の第2のラッチ84の出力とを加算する加算器83、第
2のラッチ84の出力をアナログデータに変換するD/
A変換器86、および変換されたアナログ信号を駆動信
号の電圧まで増幅する電圧増幅回路88が形成され、こ
の電圧増幅回路88から出力された駆動信号COMは、
電流増幅回路89において電流増幅された後、出力され
る。ここで、メモリ81は、駆動信号COMの波形を決
める所定のパラメータを記憶しておく波形データ記憶部
である。
【0026】駆動信号COMの波形は、予め制御部6の
波形制御部60から受け取った所定のパラメータにより
決定される。すなわち、駆動信号生成部8は、波形制御
部60からクロック信号801、802、803、デー
タ信号830、アドレス信号810、811、812、
813、リセット信号820およびイネーブル信号84
0を受け取る。
【0027】このように構成した駆動信号生成部8にお
いては、図4に示すように、駆動信号COMの生成に先
立って、波形制御部60の電圧変化量を示すいくつかの
データ信号と、そのデータ信号のアドレスとがクロック
信号801に同期して、駆動信号生成部8のメモリ81
に出力される。データ信号830は、図5に示すよう
に、クロック信号801を同期信号とするシリアル転送
により、データをやり取りする構成になっている。すな
わち、波形制御部60から所定の電圧変化量を転送する
場合には、まず、クロック信号801に同期して複数ビ
ットのデータ信号を出力し、その後、このデータを格納
するアドレスをイネーブル信号840に同期してアドレ
ス信号810〜813として出力する。メモリ81は、
このイネーブル信号840が出力されたタイミングでア
ドレス信号を読み取り、受け取ったデータをそのアドレ
スに書き込む。アドレス信号810〜813は4ビット
の信号なので、最大16種類の電圧変化量をメモリ81
に記憶することができる。なお、データの最上位のビッ
トは符号として用いられている。
【0028】各アドレスA、B、・・・への電圧変化量
の設定が終了した後、アドレスBがアドレス信号810
〜813に出力されると、最初のクロック信号802に
より、このアドレスBに対応した電圧変化量が第1のラ
ッチ回路82により保持される。この状態で、次にクロ
ック信号803が出力されると、第2のラッチ回路84
の出力に第1のラッチ回路82の出力が加算された値
が、第2のラッチ回路84に保持される。すなわち、図
4に示すように、一旦、アドレス信号に対応した電圧変
化量が選択されると、その後、クロック信号803を受
けるたびに、第2のラッチ回路84の出力は、その電圧
変化量に従って増減する。メモリ81のアドレスBに格
納された電圧変化量ΔV1とクロック信号803の単位
時間ΔTにより駆動波形のスルーレートが決まる。な
お、増加か減少かは、各アドレスに格納されたデータの
符号により決定される。
【0029】図4に示した例では、アドレスAには、電
圧変化量として値0、すなわち、電圧を維持する場合の
値が格納されている。従って、クロック信号802によ
りアドレスAが有効となると、駆動信号の波形は、増減
のないフラットな状態に保たれる。また、アドレスCに
は、駆動波形のスルーレートを決定するために、単位時
間ΔT当たりの電圧変化量ΔV2が格納されている。従
って、クロック信号802によりアドレスCが有効にな
った後は、この電圧ΔV2ずつ電圧が低下していくこと
になる。
【0030】このように波形制御部60からアドレス信
号とクロック信号とを出力するだけで、駆動信号COM
の波形を自由に制御でき、その一例が図6(A)に表わ
されている。
【0031】図6(A)に示す駆動波形COMにおいて
は、その電圧値が中間電位Vmからスタートした後(ホ
ールドパルス311)、時刻T1から時刻T2までの間
に最大電位VPSまで一定の傾きで上昇し(充電パルス
312)、時刻T2から時刻T3まで最大電位VPSを
維持する(ホールドパルス313)。次に、時刻T3か
ら時刻T4までの間に最低電位VLSまで一定の傾きで
下降した後(放電パルス314)、時刻T4から時刻T
5まで最低電位VLSを維持する(ホールドパルス31
5)。そして、時刻T5から時刻T6までに電圧値は中
間電位Vmまで一定の傾きで上昇する(充電パルス31
6)。
【0032】従って、図2に示す圧力発生素子17に充
電パルス312が印加されると、圧力発生素子17は圧
力発生室113の容積を膨張させる方に撓み、圧力発生
室113に負圧を発生させる。その結果、メニスカスは
ノズル開口111から引っ込み、次に、放電パルス31
4を印加すると、圧力発生素子17は圧力発生室113
の容積を収縮させるように撓み、圧力発生室113に正
圧が発生する。その結果、ノズル開口111からインク
滴が吐出される。そして、ホールドパルス315が印加
された後、充電パルス316を印加してメニスカスの振
動を抑える。
【0033】また、本形態では、後述するように、駆動
信号生成部8の温度を監視した結果、駆動信号生成部8
の温度が上昇したときに、駆動信号生成部8は、波形制
御部60の制御の下、駆動信号COMとして、図6
(B)に示す波形の信号を生成する。すなわち、メモリ
81は、図6(B)に示す波形の駆動信号COMを決め
るパラメータも記憶しており、波形制御部60は、後述
する温度監視結果に基いて、図6(A),(B)に示す
いずれの波形の駆動信号COMを生成するかを決定す
る。
【0034】本形態において、図6(B)に示す駆動信
号COMは、駆動信号生成部8が温度上昇したときに用
いる駆動信号であり、図6(A)に示す駆動信号COM
と比較して、ホールドパルス311、313、315の
時間が長い。従って、図6(B)に示す駆動信号COM
は、図6(A)に示す駆動信号COMと比較して、駆動
信号COMよりも周波数が低い波形になっている。
【0035】(温度監視部の構成)図7は、本形態のイ
ンクジェット記録装置1に構成されている温度監視部お
よび駆動信号生成部8の構成を示すブロック図である。
図8は、バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間
の飽和電圧と温度との関係を示すグラフである。
【0036】図7に示すように、電流増幅回路89は、
グランド電位GNDと駆動電位VMとの間でプッシュプ
ル接続された2つのバイポーラ型のトランジスタQ1、
Q2を有しており、その接続点から駆動信号COMがヘ
ッド駆動回路50に出力されるように構成されている。
この電流増幅回路89において、波形生成回路80から
出力された電流増幅前の駆動信号COMは、入力抵抗R
1、R2を介してトランジスタQ1、Q2のベースBに
それぞれ印加されている。また、各トランジスタQ1、
Q2のベースB−エミッタE間には抵抗R3、R4が接
続されている。
【0037】このように構成した駆動信号生成部8にお
いて、本形態では、図2および図7に示すように、トラ
ンジスタQ1、Q2のうち、NPN型のトランジスタQ
1に対しては、そのベースB−エミッタE間の電圧値を
監視することにより、現在のトランジスタQ1の温度を
監視する温度監視回路9が形成されている。
【0038】すなわち、図8に示すように、トランジス
タのベース−エミッタ間の飽和電圧は、温度によって変
化する傾向にあり、温度が高いほどベース−エミッタ間
の飽和電圧が絶対値で低くなる。たとえば、トランジス
タがコレクタ電流100mAの条件で動作していると
き、温度が−55℃ではベース−エミッタ間の飽和電圧
が絶対値で0.9V、温度が+25℃ではベース−エミ
ッタ間の飽和電圧が絶対値で0.7V、温度が+100
℃ではベース−エミッタ間の飽和電圧が絶対値で0.6
Vであり、これらの温度の間でベース−エミッタ間の飽
和電圧が絶対値は連続的に変化する。
【0039】このようなトランジスタ特性を利用して、
本形態では、駆動信号生成部8の温度を監視し、その監
視結果に基いて、トランジスタQ1が温度上昇したとき
に適正な対策を行う。すなわち、本形態の温度監視回路
9では、図7に示すように、まず、トランジスタQ1の
ベースB−エミッタE間の電圧値がオペアンプ90に出
力され、このオペアンプ90によってベースB−エミッ
タE間の電圧が増幅される。オペアンプ90に対しては
帰還抵抗R5、入力抵抗R6、R7およびオフセット抵
抗R8が接続されている。また、オペアンプ90からの
出力は、A/D変換器91においてデジタル信号に変換
された後、波形制御部60に出力される。ここで、オペ
アンプ90からの出力に対しては、キャパシタ、ダイオ
ードおよび抵抗からなる平滑回路93が形成され、この
平滑回路93で平滑された信号がA/D変換器91でデ
ジタル信号に変換された後、波形制御部60に出力され
る。
【0040】(動作)このように構成したインクジェッ
ト記録装置1において、温度監視回路9では、トランジ
スタQ1が温度上昇すると、ベースB−エミッタE間の
飽和抵抗の絶対値が高くなる。従って、本形態におい
て、このベースB−エミッタE間抵抗を検出すれば、そ
の検出結果から、現在のトランジスタQ1、Q2の温度
上昇を監視することができる。また、温度監視結果が波
形制御部60に入力されると、波形制御部60は、それ
まで図6(A)に示すような波形の駆動信号COMを生
成していた状態から、図6(B)に示す波形の駆動波形
COMを生成させ、駆動信号COMの周波数を低下させ
る。従って、インクジェット記録装置1では、電流駆動
回路89において、トランジスタQ1が温度上昇したと
きには、周波数を低減した駆動信号COMで記録が行わ
れる。このため、その間は、トランジスタQ1,Q2の
負荷が軽減されるので、トランジスタQ1の温度が低下
する。それ故、トランジスタQ1の温度が低下した後
は、再び、図6(A)に示す波形の駆動信号COMを用
いて記録が行われる。よって、トランジスタQ1が温度
上昇しても、本形態のインクジェット記録装置1では、
記録が中断されない。
【0041】(本形態の効果)このように、本形態のイ
ンクジェット記録装置1では、放熱板などの温度を監視
するのはなく、温度によって変化するトランジスタQ1
の端子間電圧を直接、監視し、この監視結果に基いて、
温度上昇に対する対策を行う。従って、駆動信号生成部
8の温度をリアルタイムに監視することができるため、
駆動信号生成部8の温度上昇に対して対策が遅れるとい
う事態を避けることができるなど、駆動信号生成部8の
温度上昇に対する対策を適切なタイミングで行うことが
できる。
【0042】また、本形態では、温度を監視する対象が
駆動信号生成部8の中で最も温度上昇が著しい電流増幅
回路89のトランジスタQ1であるため、このトランジ
スタQ1の端子間電圧を介して温度を監視すれば、この
電流増幅回路89に用いたトランジスタQ1が熱暴走す
るのを確実に防止できる。
【0043】さらに、本形態では、温度上昇に対する対
策として、波形制御部60が温度監視回路9の監視結果
に基いて、温度上昇したときには駆動信号COMの周波
数を低下させる。これにより、電流増幅回路89のトラ
ンジスタQ1、Q2の負荷を軽減することができるの
で、電流増幅回路89のトランジスタQ1、Q2の熱暴
走を防止することができる。さらにまた、このような対
策によれば、記録動作は低下するが、記録動作自身は続
行されるので、記録のスループットが著しく低下するこ
とはない。
【0044】[その他の実施の形態]上記形態では、温
度監視部9についてはトランジスタQ1のベースB、エ
ミッタEの各電圧の差分をオペアンプ90で増幅する構
成にして感度を高めた構成であったが、図9に示すよう
に、温度監視部9に対して、平滑回路93およびA/D
変換器91をそれぞれ2系列分、構成し、各出力を波形
制御部60に出力するように構成してもよい。
【0045】また、温度監視結果に基いて行う対策とし
て、本形態では記録速度を低下させる内容であったが、
温度上昇したときの対策として記録を中断する構成であ
っても、前述した構成の温度監視部を用いて温度監視を
行う構成であれば、駆動信号生成部の温度をリアルタイ
ムに監視できるので、記録の中断時間を最小に抑えるこ
とができる。
【0046】さらに、上記形態では、圧力発生素子とし
て圧電振動子を用いたインクジェット記録装置を例に説
明したが、本発明は、熱により圧力発生室内に圧力を発
生させるインクジェット記録装置などにも適用できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェット記録装置では、温度によって変化するトラン
ジスタの端子間電圧を直接、監視し、この監視結果に基
いて、温度上昇に対する対策を行う。従って、駆動信号
生成部の温度をリアルタイムに監視することができるた
め、駆動信号生成部の温度上昇に対策が遅れるという事
態を避けることができるなど、駆動信号生成部の温度上
昇に対する対策を適切なタイミングで行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置に用
いたインクジェットプリンタの要部を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示すインクジェットプリンタの機能ブロ
ック図である。
【図3】図1に示すインクジェット記録装置に形成され
ている駆動信号生成部のブロック図である。
【図4】図3に示す駆動信号生成部において駆動信号に
含まれる各パルスを生成していく過程を示す説明図であ
る。
【図5】図3に示す駆動信号生成部においてデータ信号
に基づいてメモリに電圧変化量を設定する場合の各信号
のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ、図1に示すインク
ジェット記録装置において正常時に用いる駆動信号の波
形図、および電流増幅回路が温度上昇したときに用いる
駆動信号の波形図である。
【図7】図1に示すインクジェット記録装置に形成した
温度監視部および駆動信号生成部の構成を示すブロック
図である。
【図8】バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間
の飽和電圧と温度との関係を示すグラフである。
【図9】本発明を適用したインクジェット記録装置にお
いて、図7に示す構成とは別の形態で構成した温度監視
部のブロック図である。
【図10】従来のインクジェット記録装置の駆動信号生
成部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 5 プリントエンジン 10 記録ヘッド 13 シフトレジスタ 14 ラッチ回路 15 レベルシフタ 16 スイッチ回路 17 圧力発生素子 44A 受信バッファ 6 制御部 8 駆動信号生成部 9 温度監視部(温度監視手段) 50 ヘッド駆動回路 60 波形制御部 80 波形生成回路 89 電流増幅回路 COM 駆動信号 Q1、Q2 バイポーラ型のトランジスタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力発生室内のインクを加圧することに
    よりノズル開口からインク滴を吐出させる複数の圧力発
    生素子と、記録データに基づいて前記複数の圧力発生素
    子のいずれに駆動信号を印加するかを選択するヘッド駆
    動回路と、前記駆動信号を出力する駆動信号生成部と、
    該駆動信号生成部の温度を監視する温度監視手段とを有
    し、該温度監視手段の監視結果に基いて動作の切り換え
    が行われるインクジェット記録装置において、 前記温度監視手段は、前記駆動信号生成部を構成するト
    ランジスタにおいて温度に伴なって変化する端子間電圧
    を監視することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記温度監視手段
    は、前記トランジスタとして用いたバイポーラトランジ
    スタのエミッタ−ベース間電圧を監視することを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記駆動信
    号生成部は、少なくとも、前記駆動信号の波形を規定す
    る波形制御手段と、該波形制御手段に制御されて前記駆
    動信号を生成する波形生成回路と、該波形生成回路が生
    成した駆動信号を電流増幅して出力する電流増幅回路と
    を有し、 前記温度監視手段は、前記電流増幅回路に用いたトラン
    ジスタの端子間電圧を監視することを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記温度監視手段
    は、前記電流増幅回路においてプッシュプル接続されて
    いるバイポーラトランジスタの端子間電圧を監視するこ
    とを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、前記波形制
    御手段は、前記温度監視手段の監視結果に基いて前記駆
    動信号の波形を切り換えることを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記波形制御手段
    は、前記温度監視手段の監視結果に基いて前記駆動信号
    の周波数を切り換えることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240165A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システム
JP2007168172A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタのヘッド駆動装置
JP2011207234A (ja) * 2005-12-22 2011-10-20 Seiko Epson Corp アクチュエータ駆動装置、アクチュエータ駆動制御方法、並びにインクジェットプリンタ
US8430466B2 (en) 2006-01-17 2013-04-30 Seiko Epson Corporation Head drive device of inkjet printer and ink jet printer

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