JP2000094653A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2000094653A
JP2000094653A JP26696798A JP26696798A JP2000094653A JP 2000094653 A JP2000094653 A JP 2000094653A JP 26696798 A JP26696798 A JP 26696798A JP 26696798 A JP26696798 A JP 26696798A JP 2000094653 A JP2000094653 A JP 2000094653A
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temperature
recording head
recording
ink
head
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Akitomo Horiuchi
章智 堀内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの安全を図りつつ、記録ヘッド交換に
係るキー操作を軽減し、よりユーザフレンドリな記録ヘ
ッドの交換が可能な記録装置を提供することである。 【解決手段】 発熱体に発熱により記録を行う交換可能
な記録ヘッドの温度とその記録ヘッドを用いる記録装置
の設置環境温度とを測定し、これら測定された温度とに
基づいて、記録ヘッドの温度が所定の温度にまで下降す
るまでの経過時間を算出し、その経過時間と所定の閾値
とを比較し、その比較結果に従って、記録ヘッドの交換
を指示する指示があったとしても記録ヘッドの交換動作
を待ち合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置に関し、特
に、発熱体によって発生する熱エネルギを利用して記録
を行う記録ヘッドを交換可能に搭載する記録装置、例え
ば、熱エネルギを利用してインクを吐出する記録ヘッド
を交換可能に搭載して記録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られている様々な記録方式の
中で、熱エネルギを利用して記録を行う記録方式が実用
化されている。このような記録方式では記録に伴って発
熱を生じるためユーザの安全性を考慮して記録装置の設
計が行なわれている。
【0003】インクジェット記録方式の中でも、ヒータ
を用いてインクを加熱して膜沸騰を生じさせ、そのとき
発生する気泡の発泡力によりインクを吐出する所謂バブ
ルジェット方式に従って記録を行う記録ヘッドを用いた
記録装置では、記録動作などにおけるヒータの加熱によ
り高温になった記録ヘッドを交換するときのユーザへの
安全性を考慮して、もし記録ヘッドが高温にあるときに
は、たとえユーザが記録ヘッド交換を行うために記録装
置本体に設けられたキーを操作してもその記録ヘッドに
ユーザが触れることができない位置に記録ヘッドを移動
させたり、その位置に留める処理を行っている。
【0004】さて、記録ヘッドの異常な昇温は、サーミ
スタ回路などの温度検知手段によって測定される。ユー
ザが記録ヘッドを交換しようとして記録装置に設けられ
た所定のキーを操作すると、サーミスタ回路などの温度
検知手段によって記録ヘッドの温度が測定され、その温
度がユーザの記録ヘッド交換動作に影響を及ぼす温度で
あるかどうか判定し、記録ヘッドの温度がユーザが安全
に記録ヘッドの交換動作が行えるような温度になるま
で、記録ヘッドをユーザが触れることができない待機位
置に留めるように記録装置は制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、サーミスタ回路など温度検知手段による記録ヘ
ッドの温度測定と、その温度がユーザにとって安全に作
業が行える温度であるかどうかの判定が、記録装置に設
けられたの記録ヘッドの交換を指示するキー操作を契機
としてなされるために、記録ヘッドの温度がユーザの記
録ヘッド交換動作に危険を及ぼす境界に近い温度である
場合や、装置が設置された環境の温度により短い時間で
記録ヘッドの温度がユーザが安全に作業を行える程度に
まで下降する場合にも、その時点では記録ヘッドの交換
を行うことができず、もう一度キー操作を行って、記録
ヘッドの交換処理を記録装置に指示しなければならなか
った。
【0006】従って、このようなキー操作は、ユーザの
安全を図るためであるとはいえ、ユーザにとっては煩わ
しいものであった。
【0007】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、ユーザの安全を図りつつ、記録ヘッド交換に係るキ
ー操作を軽減し、よりユーザフレンドリな記録ヘッドの
交換が可能な記録装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。
【0009】即ち、発熱体の発熱により記録を行う交換
可能な記録ヘッドを有した記録装置であって、前記記録
ヘッドの交換を指示する指示手段と、前記記録ヘッドの
温度と、前記記録装置の設置環境温度を測定する測定手
段と、前記測定手段によって測定された前記記録ヘッド
の温度と前記設置環境温度とに基づいて、前記記録ヘッ
ドの温度が所定の温度にまで下降するまでの経過時間を
算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された
経過時間と所定の閾値とを比較し、該比較結果に従っ
て、前記指示手段による指示に基づく前記記録ヘッドの
交換動作を待機させる制御手段とを有することを特徴と
する記録装置を備える。
【0010】さらに、前記記録ヘッドを往復移動させる
走査手段と、前記指示手段による指示を契機としてその
記録ヘッドの温度の測定を開始する開始手段とを有する
ようにし、前記制御手段がその測定された記録ヘッドの
温度が前記所定の温度より低いとき、指示手段の指示に
応じて、走査手段を動作させ記録ヘッドをユーザが交換
可能な位置にまで移動して停止させるよう制御すること
が望ましい。
【0011】この場合、前記制御手段は、測定された記
録ヘッドの温度と前記所定の温度とを比較した結果、記
録へッドの温度が設定された所定の温度より高いと判断
された場合には、前記算出手段を動作させるよう制御す
ることが望ましく、また、前記制御手段は、交換動作の
待機後に、再び、測定手段によって記録ヘッドの温度の
測定を行うよう制御することが望ましい。
【0012】また、前記算出手段によって算出された経
過時間と所定の閾値とを比較し、その結果、算出された
経過時間が所定の閾値より長いと判断された場合には、
記録ヘッドの交換動作を実行しないようにすると良い。
【0013】なお、前記算出手段により算出される記録
ヘッドの温度と記録装置の設置環境温度との差に依存す
る記録ヘッドの温度下降特性を示す情報をメモリなどの
記憶手段に格納しておき、その算出手段が記録ヘッドの
温度と設置環境温度との差に基づいて、その記憶手段に
記憶される記録ヘッドの温度下降特性を読み出し、その
読み出された温度下降特性と測定された記録ヘッドの温
度とに基づいて、所定の温度にまで下降するまでの経過
時間を算出することが望ましい。
【0014】また、上記記録ヘッドはインクを吐出して
記録を行う記録ヘッドであることが望ましいが、そのと
き、前記発熱体は、インクを加熱して膜沸騰を生じさ
せ、その膜沸騰によって発生する気泡の圧力によってイ
ンクを吐出させるために用いられる。
【0015】以上の構成により本発明は、発熱体に発熱
により記録を行う交換可能な記録ヘッドの温度とその記
録ヘッドを用いる記録装置の設置環境温度とを測定し、
これら測定された温度とに基づいて、記録ヘッドの温度
が所定の温度にまで下降するまでの経過時間を算出し、
その経過時間と所定の閾値とを比較し、その比較結果に
従って、記録ヘッドの交換を指示する指示があったとし
ても記録ヘッドの交換動作を待ち合わせるよう動作す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0017】図1は本発明の代表的な実施形態であるイ
ンクジェット方式に従って記録を行う交換可能な記録ヘ
ッドを採用した記録装置100の概観斜視図である。
【0018】図1において、101は記録ヘッドの交換
処理を指示するキー、102は記録ヘッド、103は記
録ヘッド102を搭載して往復移動するキャリッジ、1
04aと104bはキャリッジ103が往復移動するの
を補助するガイドレール、105はキャリッジ103が
往復移動するための駆動力をキャリッジモータ(不図
示)からキャリッジ103に伝えるベルト、106は記
録ヘッド103を交換するためにキャリッジが停止する
位置、107はキャリッジ103のホームポジションが
あるキャリッジの待機位置、108は記録ヘッド交換動
作時に触れるとユーザに危険を及ぼすと考えられる金属
部である。
【0019】なお、記録ヘッド102はインクを収容し
たインクタンクを内蔵したインクカートリッジとなって
いる。また、図1から分かるように、待機位置107は
記録装置の外面カバーの裏側にあるので、記録ヘッドを
搭載したキャリッジ103がそのホームポジションにあ
るときにはユーザは記録ヘッドには触れることができな
いようになっている。
【0020】記録ヘッド102を交換する時には、ユー
ザがキー101を押すと記録ヘッド交換処理が開始し、
記録ヘッドを交換するために位置106にキャリッジ1
03が移動して停止し、その移動と停止を確認してユー
ザが記録ヘッド102をキャリッジ103が取り外し別
の記録ヘッドと交換する。
【0021】図2はキャリッジ103部分の拡大斜視図
である。
【0022】図2において、109は記録ヘッド着脱レ
バーである。このレバーは図2に示す点線を回転軸と
し、矢印の方向に回転自在となっている。
【0023】ユーザは記録ヘッドを交換する場合に、キ
ャリッジ103が位置106に停止したことを確認後、
記録ヘッド着脱レバー109を上方に回転させることに
より、キャリッジ103から記録ヘッド102を取り外
すことができる。また、記録ヘッド装着時は、キャリッ
ジ103を位置106に停止させたまま、キャリッジに
別の記録ヘッドを乗せ、記録ヘッド着脱レバー109を
を下方に回転させることにより、キャリッジ103に記
録ヘッドが固定される。
【0024】なお、上述のように、インクタンクと記録
ヘッドとは一体的に形成されて交換可能なインクカート
リッジを構成しても良いが、これらインクタンクと記録
ヘッドとを分離可能に構成して、インクがなくなったと
きにインクタンクだけを交換できるようにしても良い。
【0025】図3は、インクタンクとヘッドとが分離可
能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図
である。インクカートリッジIJCは、図3に示すよう
に、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッドI
JHとが分離可能である。インクカートリッジIJCに
はこれがキャリッジHCに搭載されたときには、キャリ
ッジHC側から供給される電気信号を受け取るための電
極(不図示)が設けられており、この電気信号によっ
て、前述のように記録ヘッドIJHが駆動されてインク
が吐出される。
【0026】なお、図3において、500はインク吐出
口列である。また、インクタンクITにはインクを保持
するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が
設けられており、そのインク吸収体によってインクが保
持される。
【0027】図4は記録装置100の制御構成を示すブ
ロック図である。
【0028】図4において、301は装置全体の動作を
制御するCPU、302はCPU301が実行する制御
プログラムを記憶したROM、303はCPU301が
制御プログラムを実行するときに作業領域として、ま
た、ホスト(不図示)から送信された画像データや画像
処理されて記録ヘッド102に転送される画像データを
一時的に格納する領域として使用されるRAM、304
は記録装置の固有情報を保存するEEPROM、305
は記録ヘッド102の動作を制御する記録ヘッド制御
部、306は記録ヘッド102とのコネクタ部、307
は記録ヘッド102の温度を測定する、例えば、サーミ
スタなどの温度センサ、309はキャリッジ103を移
動させる駆動力を発生するCRモータ、310は記録用
紙などの記録媒体を搬送するためのLFモータ、308
はCRモータ309とLFモータ310を制御するモー
タドライバ、311は記録装置が設置された場所の温度
を測定する環境温度センサである。
【0029】次に以上の構成の記録装置において実行さ
れる記録ヘッド交換処理について、図5に示すフローチ
ャートを参照して説明する。この処理は、CPU301
が記録ヘッド交換キーハンドラというプログラムを実行
し、そのプログラムの実行とユーザ操作とが協働するこ
とにより、進行する。
【0030】このプログラムの実行は、ユーザが記録ヘ
ッドの交換の必要があると判断した場合、キー101を
押下することにより、CPU301がその押下を検知し
て、そのプログラムのコードをROM302から読み出
して起動することにより開始する。
【0031】まず、ステップS401では、記録ヘッド
温度センサ307によって検出された記録ヘッド102
の温度を獲得し、さらに、ステップS402において、
その検出された記録ヘッド温度(TPH)が所定の温度以
上になっているかどうかを調べる。記録ヘッド温度(T
PH)と比較する所定の温度は、ユーザによる記録ヘッド
の交換作業における安全性を考慮して設定される温度で
ある。ここで、その温度(TPH)が所定の温度より低い
と判断された場合、処理はステップS407に進み、通
常の記録ヘッド交換処理を行う。
【0032】即ち、ステップS407において、CPU
301はモータドライバ308を介してCRモータを駆
動させ、記録ヘッド102を搭載したキャリッジ103
を移動させて位置103で停止させる。これによって、
ユーザがレバー109を回転させて記録ヘッドを交換す
ることが可能になる。ユーザが記録ヘッドを交換して、
新しい記録ヘッドを取り付け、レバー109を回転させ
てその記録ヘッドをキャリッジ103に固定すると処理
は終了する。危険を及ぼす場合は処理403へ遷移す
る。
【0033】これに対して、その温度(TPH)が所定の
温度より高いと判断された場合、処理はステップS40
3に進み、環境温度センサ311より検出された環境温
度(TEV)を獲得する。さらに、ステップS404では
ステップS401において獲得した記録ヘッドの温度
(TPH)とステップS403において獲得した環境温度
(TEV)とに基づいて、記録ヘッドの温度(TPH)がユ
ーザの安全性を考慮して設定された温度にまで下がる時
間(tdrop)を算出する。ここで、その時間(tdrop)
の算出には、ROM302或はEEPROM304に予
め設定されている記録ヘッド温度(TPH)と環境温度
(TEV)とに基づいた遅延時間曲線(k)を用いる。こ
の曲線(k)は記録ヘッド温度と環境温度との差(TPH
−TEV)の関数になっており、一般にはその差が大きい
ほど記録ヘッドの温度が設定された温度(Ts)にまで
下がるのに長い時間を要する。
【0034】図6は記録ヘッド温度と環境温度との差
(TPH−TEV)に依存する記録ヘッド温度の下降特性を
示す図である。説明を簡単にするために環境温度(TE
V)が一定であるとした場合、この図から分かるよう
に、記録ヘッドの温度(TPH)が高ければ高いほど、即
ち、(TPH−TEV)の値が大きければ大きいほど記録ヘ
ッドの温度(TPH)が設定された温度(Ts)にまで下
がるのに時間を要する。従って、温度下降特性は(TPH
−TEV)に依存する。このことを図示するために、図6
では4つの温度下降曲線(k1、k2、k3、k4)を示し
ている。
【0035】なお、実際の処理では、(TPH−TEV)に
依存したいくつかの温度下降曲線(ki)はテーブル形
式でROM302或はEEPROM304に格納され、
CPU301はそのとき得られた(TPH−TEV)に基づ
いて、ROM302或はEEPROM304にアクセス
して、記録ヘッドの温度が一定の安全値(図6ではT
s)に下降するまでの時間(tdrop)を算出する。
【0036】次に、ステップS405では、ステップS
404において算出された時間(tdrop)の値と所定の
規定時間(t0)とを比較する。ここで、tdrop<t0で
あった場合には、ユーザにそれほど長いを感じさせない
程度の時間内に記録ヘッドの温度は安全な温度にまで下
降すると判断し、処理はステップS406に進み、算出
された時間(tdrop)だけ処理を待ち合わせ、その後処
理はステップS401に戻り、再び記録ヘッド温度の検
出を行なう。
【0037】これに対して、tdrop≧t0である場合に
は、そのまま処理を終了する。この場合、ユーザは再び
キー101を押下しないかぎり記録ヘッドの交換を行う
ことができない。
【0038】しかしながら以上説明したようにこの実施
形態によれば、記録ヘッドの交換時に記録ヘッドの温度
が多少高くとも、ユーザにそれほど長いを感じさせない
程度の時間内に記録ヘッドの温度が設定された温度にま
で下降する場合には、その交換処理の実行を待ち合わ
せ、その時間後、自動的に再び記録ヘッドの温度を検出
し、その温度が安全な温度にまで下降したことを確認
後、記録ヘッドの交換を行うことができる。
【0039】これにより、比較的に短い時間でユーザに
安全な程度にまで記録ヘッドの温度が下降する場合には
記録ヘッドの交換に係るキー操作を何度も繰り返すこと
が不要になる。
【0040】なお、以上の実施形態において、記録ヘッ
ドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さ
らにインクタンクに収容される液体はインクであるとし
て説明したが、その収容物はインクに限定されるもので
はない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めた
り、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対し
て吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容
されていても良い。
【0041】また、以上説明した実施形態においては、
記録ヘッドとしてインクジェット方式に従って記録を行
う記録ヘッドの例について説明したが、本発明はこれに
よって限定されるものではない。例えば、ヒータを有す
る記録ヘッド、即ち、熱転写方式や感熱方式に従って記
録を行う記録ヘッドを交換するような場合にも本発明は
適用できる。
【0042】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0043】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0044】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0045】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0046】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0047】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0048】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0049】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0050】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0051】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0052】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0053】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0054】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0055】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0056】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0057】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0058】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明に従えば、発
熱体に発熱により記録を行う交換可能な記録ヘッドの温
度とその記録ヘッドを用いる記録装置の設置環境温度と
を測定し、これら測定された温度とに基づいて、記録ヘ
ッドの温度が所定の温度にまで下降するまでの経過時間
を算出し、その経過時間と所定の閾値とを比較し、その
比較結果に従って、記録ヘッドの交換を指示する指示が
あったとしても記録ヘッドの交換動作を待ち合わせるの
で、例えば、その経過時間が比較的に短い時間である場
合などには記録ヘッドの交換の再指示などは必要ないと
いう効果がある。
【0060】また、これにより、記録ヘッドの交換動作
はその記録ヘッドの温度が所定の温度以下になったとき
になされるようになるので、ユーザが安全に交換作業を
行うことができる。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト方式に従って記録を行う交換可能な記録ヘッドを採用
した記録装置100の概観斜視図である。
【図2】キャリッジ103部分の拡大斜視図である。
【図3】インクタンクとヘッドとが分離可能なインクカ
ートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。
【図4】記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【図5】記録ヘッド交換処理を示すフローチャートであ
る。
【図6】記録ヘッド温度と環境温度との差に依存する記
録ヘッド温度の下降特性を示す図である。
【符号の説明】
100 記録装置 101 キー 102 記録ヘッド 103 キャリッジ 104a、104b ガイドレール 105 ベルト 106 記録ヘッド交換時のキャリッジ停止位置 107 キャリッジホームポジション 108 金属部 109 記録ヘッド着脱レバー 301 CPU 302 ROM 303 RAM 304 EEPROM 305 記録ヘッド制御部 306 コネクタ部 307 温度センサ 308 モータドライバ 309 CRモータ 310 LFモータ 311 環境温度センサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体の発熱により記録を行う交換可能
    な記録ヘッドを有した記録装置であって、 前記記録ヘッドの交換を指示する指示手段と、 前記記録ヘッドの温度と、前記記録装置の設置環境温度
    を測定する測定手段と、 前記測定手段によって測定された前記記録ヘッドの温度
    と前記設置環境温度とに基づいて、前記記録ヘッドの温
    度が所定の温度にまで下降するまでの経過時間を算出す
    る算出手段と、 前記算出手段によって算出された経過時間と所定の閾値
    とを比較し、該比較結果に従って、前記指示手段による
    指示に基づく前記記録ヘッドの交換動作を待機させる制
    御手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドを往復移動させる走査手
    段と、 前記指示手段による指示を契機として前記測定手段によ
    って前記記録ヘッドの温度の測定を開始する開始手段と
    をさらに有し、 前記制御手段は、前記測定手段によって測定された前記
    記録ヘッドの温度が前記所定の温度より低いとき、前記
    指示手段による指示に応じて、前記走査手段を動作させ
    前記記録ヘッドをユーザが交換可能な位置にまで移動し
    て停止させるよう制御することを特徴とする請求項1に
    記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記指示手段による指
    示があったとき、前記測定手段によって測定された前記
    記録ヘッドの温度と前記所定の温度とを比較し、該比較
    した比較結果に従って、前記記録へッドの温度が設定さ
    れた所定の温度より高いと判断された場合には、前記算
    出手段を動作させるよう制御することを特徴とする請求
    項2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、交換動作の待機の後、
    再び、前記測定手段によって前記記録ヘッドの温度の測
    定を行うよう制御することを特徴とする請求項2に記載
    の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記算出手段によって算出された経過時
    間と所定の閾値とを比較し、算出された経過時間が所定
    の閾値より長いと判断された場合には、前記記録ヘッド
    の交換動作を実行しないことを特徴とする請求項1に記
    載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記算出手段により算出される前記記録
    ヘッドの温度と前記設置環境温度との差に依存する前記
    記録ヘッドの温度下降特性を示す情報を格納する記憶手
    段をさらに有し、 前記算出手段は、前記記録ヘッドの温度と前記設置環境
    温度との差に基づいて、前記記憶手段に記憶される前記
    記録ヘッドの温度下降特性を読み出し、前記読み出され
    た温度下降特性と前記測定手段によって測定された記録
    ヘッドの温度とに基づいて、前記所定の温度にまで下降
    するまでの経過時間を算出することを特徴とする請求項
    1に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドはインクを吐出して記録
    を行う記録ヘッドであることを特徴とする請求項1に記
    載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記発熱体は、前記インクを加熱して膜
    沸騰を生じさせ、前記膜沸騰によって発生する気泡の圧
    力によって前記インクを吐出させるために用いられるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
JP26696798A 1998-09-21 1998-09-21 記録装置 Withdrawn JP2000094653A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240165A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、プログラム、および印刷システム
WO2014002671A1 (ja) * 2012-06-29 2014-01-03 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置

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