JP3667090B2 - インクジェット記録制御方法及びインクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェット記録制御方法及びインクジェットプリンタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録制御方法及びインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のインクジェットプリンタ装置における印刷速度の向上により、各頁の記録時間が飛躍的に短くなってきている。一般に、インクジェット法により印刷された記録紙は、その記録紙表面に吐出されたインクが完全に乾かないうちに排紙され、それに続いて次の頁が印刷されて排紙トレイ上に積載される。このため特に定着の遅いインクあるいは記録シートを使用して印刷を行った場合に、直ちに次の頁の印刷を開始すると、その次の頁の印刷が終了して排紙される時に、その前の頁が印刷された記録シートの表面がまだ完全に乾いていない状態で排紙トレイ上で積み重なってしまう。これにより、後で印刷された記録紙が汚れたり、前の頁の記録紙に印刷された画像が汚れるなどの問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで従来は、そのような事態が予測される場合、即ち、定着の遅いインクを使用した場合には、1頁の印刷が終了した後、常に予め決められた時間だけ待機した後、次の頁の印刷を開始していた。このため、例えば前頁の記録紙の印刷に使用されたインク量が少なく速やかに乾燥しているような場合でも、常に決められた待機時間が生じるため、複数頁の印刷を行いたい場合などに、全ての頁の印刷が終了するまでの時間が長くなる等の問題があった。
【0005】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、直前に記録された記録媒体の種類、その記録に使用したインクの種類、また記録方法、その記録した記録媒体の任意の領域における最大インク打ち込み量、環境温度に応じて、次の頁の記録媒体の記録を開始するまでの時間を制御するインクジェット記録制御方法及びインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のインクジェット記録制御装置は以下のような構成を備える。即ち、
記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェットプリンタであって、
直前に記録した記録済みの記録媒体の種類を判別する媒体判別手段と、
前記記録済みの記録媒体への記録に使用されたインクの種類を判別するインク判別手段と、
前記記録済みの記録媒体への記録が1パス記録かマルチパス記録かの記録モードを判別する記録モード判別手段と、
環境温度を検知する温度検知手段と、
前記記録媒体の種類、前記インクの種類、前記記録済みの記録媒体の所定領域におけるインク打ち込み量に応じて、前記記録済みの記録媒体のインクが乾燥するのに要するインク乾燥時間を算出する算出手段と、
前記環境温度と、前記記録モード判別手段により判別した前記記録モードに基づき、前記算出手段により算出されたインク乾燥時間を補正する補正手段と、
前記補正手段により補正されたインク乾燥時間に応じて、前記記録済みの記録媒体の次に記録すべき記録媒体への記録開始タイミングを制御する記録制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために本発明のインクジェット記録制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録制御方法であって、
直前に記録した記録済みの記録媒体の種類を判別する媒体判別工程と、
前記記録済みの記録媒体への記録に使用されたインクの種類を判別するインク判別工程と、
前記記録済みの記録媒体への記録が1パス記録かマルチパス記録かの記録モードを判別する記録モード判別工程と、
環境温度を検知する温度検知工程と、
前記記録媒体の種類、前記インクの種類、前記記録済みの記録媒体の所定領域におけるインク打ち込み量に応じて、前記記録済みの記録媒体のインクが乾燥するのに要するインク乾燥時間を算出する算出工程と、
前記環境温度と、前記記録モード判別手段により判別した前記記録モードに基づき、前記算出工程で算出されたインク乾燥時間を補正する補正手段と、
前記補正工程で補正されたインク乾燥時間に応じて、前記記録済みの記録媒体の次に記録すべき記録媒体への記録開始タイミングを制御する記録制御工程と、
を有することを特徴とするインクジェット。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本実施の形態のインクジェットプリンタ201を含むシステムの構成を示すブロック図である。
【0020】
図1において、101は、例えばパーソナル・コンピュータ等のホストコンピュータで、LAN等の回線301を介して本実施の形態のインクジェットプリンタ201に接続されている。このホストコンピュータ101では、オペレーティングシステム(OS)110の下で各種アプリケーション・プログラム111が動作しており、またこれらアプリケーション・プログラムにより呼出されて実行されるプリンタドライバ112等が動作している。113は,CRTや液晶等の表示部、114はキーボードやマウス等のポインティングデバイスを備える入力部である。
【0021】
またインクジェットプリンタ201には、インクジェット法により印刷を行うプリンタエンジン210、このプリンタエンジン210を含む装置全体の動作を制御する制御部220(図2)により実行されるコントロールプログラム211などが含まれている。212は操作パネルで、ユーザより操作され、例えばこの操作ぱねる212により、後述する印刷モードやインク,記録シートの種類などが指示されても良い。
【0022】
図2は、本実施の形態のインクジェットプリンタ201の構成を示すブロック図である。
【0023】
図2において、220は制御部で、マイクロプロセッサ等のCPU241,CPU241により実行されるプログラムなどを記憶しているプログラムメモリ242、CPU241による各種処理の実行時、各種データを記憶するためのRAM243などを有している。221は入力ポートで、ホストコンピュータ101より送られてくる印刷データを受取って制御部220に出力している。222は温度検知器で、このインクジェットプリンタ201が設置されている環境温度を検出して制御部220に出力している。223はヘッドドライバで、制御部220からの指示に応じてインクジェットヘッド227の対応する発熱素子を駆動して、その発熱素子が配置されているノズルからインク滴を吐出させる。インクジェットヘッド227は、カラー用のヘッドの場合はYMCBkの各色のインクを搭載したインクタンク226から供給されるインクを吐出し、単色用のヘッドの場合には、黒インクを搭載したインクタンク226から供給される黒(Bk)インクを吐出する。224,225のそれぞれはモータドライバで、夫々制御部220からの指示に応じて、キャリッジモータ228或は用紙送り(LF)モータ229を回転駆動している。230はインクタンク226におけるインク残量を検出するインクセンサで、このインクセンサ230はインク残量の他に、装着されているインクタンク(カートリッジ)の種別等に応じてインクタンク226のインクの種別を検出できるようにしてもよい。231は用紙センサで、用紙カセット等に収容されている印刷に使用される用紙の有無、及びその種類を検出している。
【0024】
制御部220において、245は基本時間テーブルで、印刷に使用するインクと記録媒体(記録シート)の種類、及びその記録媒体の単位面積当たりに打ち込む最大インク量に応じた基本乾燥待機時間(印刷済みの記録シートのインクが乾燥するのに要する時間)を記憶しているテーブルである。
【0025】
この基本乾燥待機時間(G)と最大打ち込み量との関係を図5に示す。図5において、600乃至603のそれぞれは、異なるインクと記録媒体の種類に対応する関係を示している。
【0026】
246は温度補正テーブルで、図4に示すように、環境温度と乾燥待機時間補正計数(F1)との関係を記憶している。この補正係数F1は、最低温度の時に“1”で、温度が上昇するにつれて、その値が小さくなっている。
【0027】
247は印刷モードテーブルで、例えば1パス印刷、或はマルチパス印刷モードに応じて、その補正係数(F2)が図6のように決定される。図6において、“100”は例えば1パス印刷時における補正係数(F2)が“1”の場合を示し、“90”は補正係数が“0.9”の場合、“95”は補正係数が“0.95”の場合をそれぞれ示している。
【0028】
図3は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタ201の主要部の概観図で、特にインクカートリッジの装着を説明するための図である。。
【0029】
図中、102はキャリッジを示し、このキャリッジ102に装着するインクカートリッジを交換することにより、カラーによる印刷、或は白黒での印刷を行うことができる。このインクカートリッジには、出力画像に適した各種のインクカートリッジが用意されており、これらインクカートリッジに収容されているインクの種類も異なっている。例えば、103はカラー用のインクカートリッジを示し、104はそのインクカートリッジ103がキャリッジ102に装着された状態を示す。またモノクロ文書を印刷する場合には、カラーインクは必要ないため黒インクのみを収容したモノクロカートリッジ105を、106に示すようにキャリッジ102に搭載する。尚、これらインクカートリッジ103,105は、前述の図2に示すインクタンク226及びインクジェットヘッド227を含んでいる。107は印刷済みの記録シートを積載して収容する排紙トレイである。
【0030】
また、インクジェットプリンタ201は、キャリッジ102に搭載されたインクカートリッジの種類を識別して、装着されているインクの種類を認識することもできる。
【0031】
[実施の形態1]
図7は、本実施の形態のインクジェットプリンタの制御部220で実行される印刷処理を示すフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムは前述のプログラムメモリ242に記憶されている。またこのフローチャートには示していないが、ホストコンピュータ101から送られてくる印刷データは入力ポート221を介して順次制御部220の制御の下に取り込まれ、RAM243に記憶されて解析され、実際に印刷を行うためのデータが作成されるといった処理が並行して実行されている。
【0032】
まずステップS1で、ホストコンピュータ101から印刷データが受信されてプリントを開始するタイミングになっているかどうかを調べ、そうであればステップS2に進み、キャリッジモータ228を回転駆動してキャリッジ102の走行を開始し、ステップS3で、プリントタイミングになると印刷データに応じてヘッド227を駆動してプリントを行う。次にステップS4に進み、1バンド分のプリントが終了したかを調べ、終了していないときはステップS2に戻って印刷を続行し、1バンド分の印刷データのプリントが終了したときはステップS5に進み、キャリッジリターン(CR)、用紙送り(LF)を行ってステップS6に進む。ステップS6では、1頁分のプリント処理が終了したかを調べ、終了したならその印刷済みの記録シートを排紙してステップS7に進み、この印刷が終了した記録シートのインクが乾燥するまでの乾燥待機時間を求め、ステップS8で、その時間が経過するのを待つ。
【0033】
そしてステップS9に進み、次の頁の印刷データがあるかどうかを調べ、あればステップS10に進んでその頁の印刷を行う。このときの印刷処理は前述のステップS2乃至S6と同様にして行われる。こうしてステップS11で、前頁の印刷が終了するまで、ステップS7乃至S11が繰返し実行される。
【0034】
図8は、図7のステップS7の記録済みのシートのインク乾燥待機時間を求める処理を示すフローチャートである。
【0035】
ステップS71では、その記録シートに印刷されたインクの最大打ち込み量を求める。これは例えば、直前に印刷された記録シート1頁の印刷データにおける、記録シートの所定面積におけるドット数を求め、その最大値を最大打ち込み量としても良い。次にステップS72に進み、その記録シートの印刷に使用したインクの種類及びその記録シートの種類を取得する。これは前述のインクセンサ230,用紙センサ231からの信号に基づいて判断してもよく、あるいはホストコンピュータ101からの情報に基づいて取得しても良い。
【0036】
次にステップS73に進み、ステップS71,S72で求めた情報(最大打ち込み量、インクの種類、記録シートの種類)をもとに、基本乾燥待機時間テーブル245を参照して、その記録シートのインクが乾燥するのに要する基本乾燥時間(G)を求める。次にステップS74に進み、温度検知器222からの信号に基づいて、このプリンタがおかれている周囲温度を求め、その温度をもとに温度補正テーブル246を参照して温度補正係数(F1)を求める。次にステップS76に進み、その記録シートを印刷した印刷モード、例えば1パス印刷モード、あるいはマルチパス印刷モードに応じて印刷モードテーブル247を参照し、補正係数(F2)を求める。こうしてステップS73で求めた基本乾燥待機時間(G)、補正係数(F1)(F2)から待機時間Tdryを求める。この待機時間Tdryは、
Tdry=G×(F1)×(F2) …式(1)
により求められる。
【0037】
図9は、この乾燥待機時間を算出するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0038】
図9において、入力情報として、その記録シートを印刷した時のインク種別情報901、記録シートの種別情報902、現在の環境温度情報903、その記録シートに印刷した印刷データの各基本領域あたりの打ち込み最大量情報904、その記録シートへの印刷方法905を入力し、乾燥待機時間演算部906により乾燥待機時間907を算出する。
【0039】
次に図4乃至図6を参照して、前述した補正係数(F1)(F2)及び基本乾燥待機時間についてより詳しく説明する。
【0040】
図4は、環境温度と乾燥待機時間の補正係数(F1)との関係を示すグラフ図である。
【0041】
環境温度(Te)が高いほど、インク乾燥待機時間が短くなっている。この環境温度から求められる値を乾燥待機時間補正係数(F1)とする。
【0042】
また図5は、単位領域におけるインク打ち込み量と基本乾燥待機時間(G)との関係を示すグラフ図である。
【0043】
基本単位領域当たりの最大打ち込み量が大きいほどインクの乾燥時間が長くなっている。この最大打ち込み量が“0”、即ち、印刷データ無しの場合は、インク乾燥待機時間は“0”となる。また、この基本乾燥待機時間(G)は、印刷に使用したインクの種別、及び記録シートの種別に応じて異なったものになる。
【0044】
図6は、印刷方法と乾燥待機時間の補正係数(F2)との関係を示すグラフ図である。
【0045】
印刷方法(印刷モード)に応じて、乾燥待機時間補正係数(F2)が決定される。即ち、この印刷方法には、キャリッジ(インクジェットヘッド)の1回の走査により画像を印刷する1パス印刷と、記録シートの同じ領域に複数回インクジェットヘッド227を走査させて画像を印刷するマルチパス印刷がある。これら2つの印刷方法を比べると、マルチパス印刷により画像を印刷した方が、1パス印刷よりもインクの乾燥時間を稼げる。このため基本単位領域あたりの最大打ち込み量が多くても、短い基本乾燥待機時間で良いことになる。このように、印刷方法により決められた乾燥待機時間補正係数(F2)も重要な要素となる。
【0046】
また、インクの種類と記録シートの種類の組み合わせによっては、全く乾燥待機時間を必要としない場合もある。例えば、インク吸収能力の高いメディアに対しては、基本乾燥時間は少なくなる。
【0047】
そこで、以上の基本乾燥待機時間(G)を、乾燥待機時間補正係数(F1)、乾燥待機時間補正係数(F2)により補正することにより、乾燥待機時間(Tdry)を上記式(1)により算出する。
【0048】
尚、上記式(1)では、上述した2つの補正係数を基本待機時間(G)に掛けたが、その内のいずれか一方の補正係数のみを用いて、乾燥待機時間を求めてもよい。
【0049】
また、記録シート1頁に対する印刷が終了した後、その記録シートのインクが乾燥するまでの待機時間が求まると、その待機時間から、次の頁を印刷するのに要する時間を差し引いた時間を、次の印刷処理の開始迄の待機時間(図7のステップS7で決定される待機時間)としてもよい。
【0050】
[実施の形態2]
上述の実施の形態1では、図7及び図8に示す処理がインクジェットプリンタ201で実行される場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、例えばホストコンピュータ101のプリンタドライバ112で実行されても良い。
【0051】
このときの処理を示したのが図10のフローチャートである。
【0052】
まずステップS81で、先頭頁の印刷データをインクジェットプリンタ201に送信し、次にステップS82に進み、その印刷データが印刷された記録シートの乾燥時間を求める。これは前述した図8のフローチャートに従って実行される。なお、この場合には、最大インク打ち込み量は、既に出力した印刷データに基づいてホストコンピュータ101で求めることができるが、その他のインクの種類、記録シートの種類に関しては、インクジェットプリンタ201より得た情報に基づいて判別してもよく、あるいはホストコンピュータ101の入力部114により設定された情報(インク種別、記録シートの種類)に基づいて判別しても良い。またプリンタが接地されている周辺温度に関しては、インクジェットプリンタ201からの情報に基づいて決定される。なお、この乾燥待機時間は、図9に示すようなハードウェアにより算出されても良い。
【0053】
また、このプリンタドライバ112において待機時間を求める場合には、ステップS83で、その時間だけホストコンピュータ101が待機するのでなく、ステップS82で求めた待機時間をインクジェットプリンタ201に送信し、この時間情報を受取ったインクジェットプリンタ201は、前述の図7のステップS7,S8で、その指示された待機時間の間だけ待機してから、次の頁の印刷を開始するようにしても良い。
【0054】
またこの実施の形態2においても、上述した2つの補正係数を基本待機時間(G)に掛けるのでなく、その内のいずれか一方の補正係数のみを用いて乾燥待機時間を求めてもよい。
【0055】
また、記録シート1頁に対する印刷が終了した後、その記録シートのインクが乾燥するまでの待機時間が求まると、その待機時間から、次の頁を印刷するのに要する時間を差し引いた時間を、次の印刷処理の開始迄の待機時間(図7のステップS7で決定される待機時間)としてもよいことはもちろんである。
【0056】
以上の実施の形態では、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることで記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0057】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0058】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0059】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成でも良い。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0060】
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0061】
また、以上の実施の形態の記録装置の構成に、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段を設けることや、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを設けることなどがある。
【0062】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0063】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0064】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0065】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置の形態を取るものであっても良い。
【0066】
尚、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、1つの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。この場合、本発明に係るプログラムを格納した記憶媒体が本発明を構成することになる。そして、該記憶媒体からそのプログラムをシステム或は装置に読み出すことによって、そのシステム或は装置が、予め定められた仕方で動作する。
【0067】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
【0068】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0069】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0070】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0071】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0072】
以上説明したように本実施の形態によれば、搭載インク種類に合わせて、前の記録シートへの印刷内容、その印刷方法、インク及び記録シートの種類及び環境温度に応じた最適なインク乾燥待機時間を設定できる。これにより、ユーザに無駄な待機時間を課すことなく最良の印刷結果を提供することが可能となる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、直前に記録された記録媒体の種類、その記録に使用したインクの種類、また記録方法、その記録した記録媒体の任意の領域における最大インク打ち込み量、環境温度に応じて、次の頁の記録媒体の記録を開始するまでの時間を制御するので、余分な待ち時間を発生させずに速やかに複数頁の記録媒体への記録を行うことができる。
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の印刷システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態のインクジェットプリンタの構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態のインクジェットプリンタの主要部の概観図で、特にインクカートリッジの装着を説明する図である。
【図4】環境温度と乾燥待機時間の補正係数(F1)との関係を示すグラフ図である。
【図5】記録シートの単位領域におけるインク打ち込み量と基本乾燥待機時間(G)との関係を示すグラフ図である。
【図6】印刷方法と乾燥待機時間の補正係数(F2)との関係を示すグラフ図である。
【図7】本実施の形態のインクジェットプリンタにおける印刷処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態のインクジェットプリンタにおける待機時間の決定処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施の形態における待機時間を算出するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図10】本実施の形態2のプリンタドライバにおける印刷制御処理を示すフローチャートである。

Claims (2)

  1. 記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェットプリンタであって、
    直前に記録した記録済みの記録媒体の種類を判別する媒体判別手段と、
    前記記録済みの記録媒体への記録に使用されたインクの種類を判別するインク判別手段と、
    前記記録済みの記録媒体への記録が1パス記録かマルチパス記録かの記録モードを判別する記録モード判別手段と、
    環境温度を検知する温度検知手段と、
    前記記録媒体の種類、前記インクの種類、前記記録済みの記録媒体の所定領域におけるインク打ち込み量に応じて、前記記録済みの記録媒体のインクが乾燥するのに要するインク乾燥時間を算出する算出手段と、
    前記環境温度と、前記記録モード判別手段により判別した前記記録モードに基づき、前記算出手段により算出されたインク乾燥時間を補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正されたインク乾燥時間に応じて、前記記録済みの記録媒体の次に記録すべき記録媒体への記録開始タイミングを制御する記録制御手段と、
    を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録制御方法であって、
    直前に記録した記録済みの記録媒体の種類を判別する媒体判別工程と、
    前記記録済みの記録媒体への記録に使用されたインクの種類を判別するインク判別工程と、
    前記記録済みの記録媒体への記録が1パス記録かマルチパス記録かの記録モードを判別する記録モード判別工程と、
    環境温度を検知する温度検知工程と、
    前記記録媒体の種類、前記インクの種類、前記記録済みの記録媒体の所定領域におけるインク打ち込み量に応じて、前記記録済みの記録媒体のインクが乾燥するのに要するインク乾燥時間を算出する算出工程と、
    前記環境温度と、前記記録モード判別手段により判別した前記記録モードに基づき、前記算出工程で算出されたインク乾燥時間を補正する補正手段と、
    前記補正工程で補正されたインク乾燥時間に応じて、前記記録済みの記録媒体の次に記録すべき記録媒体への記録開始タイミングを制御する記録制御工程と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録制御方法。
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