JP2006231521A - 多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置及び製造方法 - Google Patents

多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】着色帯の端縁が不明瞭である多層構造の熱可塑性樹脂シートを製造する製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】押出経路(1)において、第1の熱可塑性樹脂が第1樹脂供給路4から供給され、マニホールド3内で幅方向の流れを有する位置に、着色帯樹脂供給路5の開口部を設け、着色樹脂を供給する。熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出され、着色帯が幅方向に埋入された多層構造を有する熱可塑性樹脂が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、押出成形用金型を用いて、着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が埋入されている着色部を幅方向に有する熱可塑性樹脂シートと多層樹脂シートを積層した、着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置及び製造方法に関する。
自動車、飛行機等に使用されている風防用ガラスや、建築物の窓等に使用されている積層ガラス体は、2枚の相対向するガラス板間に可塑化されたポリビニルブチラール樹脂からなる中間膜が挟まれて構成されている。このような積層ガラス体は、強度が大で、かつ破損しても破片が周辺に飛散することはない。
このような積層体に用いられる中間膜を製造するには、一般に、シリンダー内で混練されながら加熱溶融されたポリビニルブチラール樹脂を押出成形用金型に送給し、押出成形用金型から押し出して薄膜状の中間膜を得る方法が知られている。
こうして得られた中間膜は無色透明であり、光線を大部分透過させるので、光線の透過を制限するために、中間膜の幅方向の一部に帯状の着色部を設けることが試みられている。例えば、自動車の風防ガラスに使用される熱可塑性樹脂シートでは、シートの上部領域に濃度勾配を有する着色部が設けることにより、風防ガラスを通して運転者を照らす太陽光線を減少させることができる。
このような着色帯のあるシートを得る方法としては、例えば、特許文献1にはTダイを用いた方法が記載されている。
ここでは、熱可塑性樹脂内に所定幅の着色帯を封入したシートを製造する方法が開示されている。この方法は、熱可塑性樹脂主流がマニホールドに入り、押出通路を経てスリット状ダイ押出成形用金型より押し出される状態において、プローブのオリフィスから着色熱可塑性樹脂を押出して主流中に封じ込めるようにしたものである。
つまり、熱可塑性樹脂が供給されるマニホールドと、該マニホールド内に配設されており着色された熱可塑性樹脂をマニホールド内へ送給するプローブと、押出シート出口としてのスリット状ダイオリフィスと、マニホールドとスリット状ダイオリフィスとの間に設けられたランド部と、を有する押出成形用金型を用いて、熱可塑性樹脂中に着色された熱可塑性樹脂が埋入された3層構造の熱可塑性樹脂シートを得るものであり、熱可塑性樹脂主流がマニホールドに入り、熱可塑性樹脂がランド部を経てスリット状ダイ押出成形用金型より押し出される状態において、プローブに設けられたオリフィスから押し出された着色熱可塑性樹脂を主流樹脂中に封じ込めるようにしたものである。
しかし、この方法においては、以下に示す問題を有していた。
着色された樹脂は主流樹脂の流れ方向と平行に押し出されるため、主流樹脂内に埋設された着色帯と主流樹脂との境界が明瞭である。つまり、着色帯の端縁が明瞭に表れる。オリフィスの形状をくさび形にすることによって着色帯と主流樹脂との境界をやや不明瞭とすることはできるが、限界があった。
プローブはマニホールドの片側にだけ配設されているので、マニホールドからランド部を通ってスリット状ダイオリフィスへ送られる熱可塑性樹脂の流れが不均一となり、樹脂の押し出し流量が不均一となってシートの幅方向の厚みが不均一となり易い。
プローブは片側でのみ金型の本体に固定されているので、プローブの位置がマニホールドの中で変わることがあり、着色帯の形状及びシートの厚みが不安定となる。
Tダイ方式をとった場合はこのような問題点があった。
一方、着色帯のあるシートを得る方法としては、例えば、特許文献2には、Lダイを用いた方法が記載されている。この方法は、熱可塑性樹脂が金型の側面からマニホールドに入り、スリット状ダイ押出成形用金型より押し出される過程において、Lダイ中で熱可塑性樹脂の主流樹脂の流れ方向が方向転換の際に生じる幅方向に向かう樹脂の流れを利用してプローブのオリフィスから樹脂主流中に注入された着色熱可塑性樹脂により形成される着色帯の端縁を主流樹脂中に薄く広げ、樹脂主流内に埋設された着色帯の端縁が不明瞭とさせた熱可塑性樹脂シートを得る方法が記載されている。また、この方法は、Tダイを用いる方式と比べてマニホールド内の樹脂の流れも均一にすることができ、着色熱可塑性樹脂がマニホールド内に押し出される開口部の位置が変わることがなく着色帯の形状及びシートの厚みを安定させることもできる。
しかし、これらの方法はいずれも1層の熱可塑性樹脂シートを製造する方法であった。
着色帯を埋入された熱可塑性樹脂シートは、それ自体を用いるだけではなく、近年さまざまな機能を備えた他の熱可塑性樹脂シートと積層した多層樹脂シートとして用いることが望まれている。
多層シートとする方法としては、目的とする多層構造の熱可塑性樹脂シートを圧着ロールを用いた加熱プレスによってはり合わせて得ることもできる。しかしながら、このような方法では1体化したシートは得られるが積層面に気泡が残りやすく、接着面の接着強度にも限界があった。
特公平1−43606号公報 特開平4−94142号公報
したがって、Tダイを用いて、着色帯を埋入された熱可塑性樹脂シートとともに他の熱可塑性樹脂シートを共押出して直接多層樹脂シートを製造する方法が考えられた。しかしながら、Tダイを用いた場合は得られる着色帯が鮮やかな帯となるため着色帯の端縁が不明瞭である熱可塑性樹脂シートは得られない。
着色帯の端縁が不明瞭である熱可塑性樹脂シートを得るためには、Lダイを用いることが必要となるがTダイの場合とは異なりLダイの金型構造では多層樹脂シートを製造することができない。
そこで、本発明の目的は、着色帯の端縁が不明瞭である熱可塑性樹脂シートと他の熱可塑性樹脂シートが積層された多層構造の熱可塑性樹脂シートを製造する製造装置及び製造方法を提供することである。
本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置は、第1の態様として、第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)が金型の一方に組み込まれており、押出経路(1)は、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にはランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れ方向に向けて、該第1樹脂供給路の開口部と着色樹脂供給路の開口部がこの順で配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)と、熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路には複数の熱可塑性樹脂の供給流路を1つの流路に集合させた合流路が形成されたフィードブロックを有し、フィードブロックを経て多層化された熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出されるランド部を有する、多層樹脂シートの押出経路(2)とを備え、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出されることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置であり、そのことにより上記目的が達成される。
また、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置は、より好ましくは、第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)を備え、
押出経路(1)は、ダイプレートとを備え、マニホールドと、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該ダイプレートは、マニホールドの奥側の壁面に固定されていると共に、ダイプレートには着色熱可塑性樹脂をマニホールド内へ供給するノズル部を有し、該ノズル部の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れ方向に向けて、該第1樹脂供給路の開口部と着色樹脂供給路の開口部がこの順で配置されている熱可塑性樹脂シートの製造装置であり、そのことにより上記目的が達成される。
また、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置は、第2の態様として、第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)が金型の一方に組み込まれており、押出経路(1)は、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で出口方向に流れる流れの途中位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の流れの幅方向の端縁に着色樹脂供給路の開口部が配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)と、熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路には複数の熱可塑性樹脂の供給路を1つに集合させた合流路が形成されたフィードブロックを有し、フィードブロックを経て多層化された熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出されるランド部を有する、多層樹脂シートの押出経路(2)とを備え、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出されることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有し、これにより本発明の目的が達成される。
さらに、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の熱可塑性樹脂シートの製造装置を用いて、第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを金型の一方で形成し、多層樹脂シートを金型の他方で形成し、金型出口から吐出される前の押出経路で合流させることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造方法であり、そのことにより上記目的が達成される。
(作用)
第1の態様の装置では、第1熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に、着色樹脂供給路の開口部が設けられているので、着色された熱可塑性樹脂の流れ方向と第1熱可塑性樹脂の流れ方向が異なる。そして、着色熱可塑性樹脂の第1熱可塑性樹脂と接する外側の部分は、第1熱可塑性樹脂の流れを大きく受け、着色熱可塑性樹脂の中央部は第1熱可塑性樹脂の流れの影響が少ない。従って、着色熱可塑性樹脂の中央部分は、開口部から着色熱可塑性樹脂のほぼ押し出し方向へ流れるけれども、外側の着色熱可塑性樹脂は、その着色熱可塑性樹脂のオリフィスからの押し出し方向と第1熱可塑性樹脂の流れ方向との合成された方法へ流れることになる。
また、上記両樹脂の流れ方向の合成された方向には透明樹脂が存在するので、着色樹脂は透明樹脂で希釈されることになる。その結果、着色熱可塑性樹脂の幅(以下、着色帯という)は長くなると共に、着色帯の厚みは移動方向側へいくにつれて次第に小さくなり、このようにして着色帯の境界部分(先端部分)の厚さは非常に薄くなり、濃い着色部から薄い着色部が順次形成された階調部となる。
本発明の装置では、プローブに設けられた着色樹脂供給路の開口部は、第1熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられていることにより、プローブの開口部から押し出された着色熱可塑性樹脂は上記したように第1熱可塑性樹脂の幅方向の流れの影響を受けて、上記した階調部を有するシートが製造される。
しかも、プローブはマニホールドの全幅に亘って配設されているから、マニホールド内に供給された熱可塑性樹脂はマニホールドの全幅部分でその流れに乱れを生じることがない。さらに、プローブの両端部はマニホールドの両側板に支持されているので、プローブの開口部の位置がマニホールド内で変動することもない。
本発明の他の装置では、ダイプレートに設けられた着色樹脂供給路の開口部は、第1熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられていることにより、ダイプレートの開口部から押し出された着色熱可塑性樹脂は上記したように第1熱可塑性樹脂の幅方向の流れの影響を受けて、上記した階調部を有するシートが製造される。
さらに、ダイプレートはマニホールドの全幅に亘って配設されているから、マニホールド内に供給された熱可塑性樹脂はマニホールドの全幅部分でその流れに乱れを生じることがない。さらに、ダイプレートはマニホールドの奥側の壁面に固定されているので、ダイプレート開口部の位置がマニホールド内で変動することもない。
押出経路(1)について第2の態様の装置では、マニホールドに供給された熱可塑性樹脂が、該マニホールド内に配設されたプローブからマニホールド内の幅方向端縁へ着色された熱可塑性樹脂が送給され、マニホールドの外側にあるランドのスリット出口から熱可塑性樹脂中に着色された熱可塑性樹脂がシート幅方向の一端の縁に封じ込められる。
一方、押出経路(2)について、フィードブロックに供給され複数箇所の供給流路を流れる熱可塑性樹脂は、供給された熱可塑性樹脂が途中で2つの流路に分離させたり、他の樹脂の流路をその中間に挿入させる流路を設けて目的とする順番に供給路を並べてもよい。複数箇所の供給流路はフィードブロック出口に達するまでに一つ合流路に集合されそれぞれの供給路を流れる熱可塑性樹脂は合流路で多層化される。多層化された樹脂がマニホールドからランド部へ通過すると多層樹脂シートとなる。
さらに、それぞれの押出経路で形成されたシートを合流させるとシートが一体化され多層構造の熱可塑性樹脂シートとなる。
これら一連の多層化過程はいずれも密閉された金型内で行われており、高温で流動性を保った状態の樹脂を直接接触させることができるので多層構造の熱可塑性樹脂シートは積層面に気泡を含まず積層面の接着力も強い。
本発明の方法によれば、上記の通り着色帯を有する熱可塑性樹脂シートを含む多層構造の熱可塑性樹脂シートが得られる。特に、マニホールド内の第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れを積極的に利用して着色帯を形成しているので、着色が濃くて均一である濃色部とこの濃色部に隣接してシート幅方向に次第に淡くなった階調部よりなる着色帯が形成され、自動車フロントガラス用の着色帯として特に好適に使用されうる熱可塑性樹脂シートを押出成形法により連続的に製造することができることを保ちつつ、多層構造の熱可塑性樹脂シートを製造することができる。また、本発明の装置によれば、マニホールド内の樹脂の流れが均一となり、さらに、着色帯の形状及びシートの厚みが安定である熱可塑性樹脂シートが得られる。したがって、着色帯のあるシートを多層樹脂シート金型内で積層させても樹脂の流れが不均一にならず金型出口から安定した厚みのシートを吐き出させることができる。
(実施例1)
第1図及び第2図に、着色帯を埋入させた熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)側の金型構造が示されている。なお、本来は金型の一部の構造であるが、説明のため第1図、第2図では便宜的に金型の一部の構造を一体の押出成型用金型1として図示した。
押出経路(1)は押出成型用金型1と、プローブ2とを有する。該金型1は、プローブ2が配設されるマニホールド3と、マニホールド3の幅方向にそれぞれ設けられた側板15,16と、マニホールド3内に、溶融された第1の熱可塑性樹脂aを供給する第1樹脂供給路4と、押出シート出口としてのスリット6と、マニホールド3からスリット6へ樹脂が送られる樹脂通路としてのランド部7とを有している。
マニホールド3は断面がほぼ円形に形成され、押出成形用金型1のほぼ全幅に亘って設けられている。前記マニホールド3の一端部には第1の樹脂流入口41が設けられ、樹脂押出装置(図示しない)から第1樹脂供給路4及び樹脂流入口41を通って第1の熱可塑性樹脂aはマニホールド3内へ供給される。マニホールド3内へ供給された樹脂aはマニホールド3内に満たされる際にマニホールド3の軸方向、つまり押出成形用金型1の幅方向へ移動し、かつランド部7からスリット6へ押し出されることでほぼマニホールド3の幅寸法と同寸法の熱可塑性樹脂シートが押し出し成形される。
前記マニホールド3内に配置されるプローブ2はほぼ円柱状に形成されている。該プローブ2はマニホールド3内にその全幅に亘って、かつマニホールド3とほぼ同心状もしくはそれより若干ランド部7寄りに偏心して配置されている。プローブ2の両端部は前記両側板15、16でそれぞれ支持され、プローブ2の外面とマニホールド3の内壁面との間には全周に亘って間隙17が形成されている。
プローブ2の片側(前記樹脂流入口41側)は中空となっており、ここに着色樹脂の供給路5が形成されている。
該着色樹脂供給路5はマニホールド3内において開口し、この開口部分にオリフィス8が形成されている。着色樹脂供給路5は着色熱可塑性樹脂の押出装置(図示せず)に接続され、該押出装置から押し出された着色熱可塑性樹脂は着色樹脂供給路5からオリフィス8を通ってマニホールド3内へ流入する。
このオリフィス8部分の形状は第3図に示されている。オリフィス8は横方向に長い略矩形状の第1開口部81と、第1開口部81に連続して上下幅が次第に狭くなっている略三角形状の第2開口部82とからなっている。該オリフィス8は前記ランド部7側を向くよう設けられている。該オリフィス8の上下間隔寸法はスリット6の上下間隔寸法より小さく設定されている。
オリフィス8の第1開口部81は第1樹脂供給路4側に、第2開口部82はその反対側にそれぞれ位置している。オリフィス8の長さ寸法はスリット6の長さの半分以下が好ましく、1/10〜1/3がさらに好ましい。
次に、上記した押出経路(1)を用いて熱可塑性樹脂シートを製造する方法を説明する。
押出経路(1)に向けて透明な熱可塑性樹脂(以下、透明樹脂という)aをマニホールド3内に第1樹脂供給路4及び流入口41を通じて供給する。該透明樹脂aはマニホールド3内を流入口41側から順次満たされ、ランド部7を経てスリット6から外側へ押し出される。透明樹脂aがマニホールド3内へ供給され、そしてスリット6から外側へ押し出されている安定状態においては、透明樹脂aの流れのベクトル(樹脂の流れ方向及び流速)はマニホールド3内の位置によって異なっている。
第4図に示すように、この透明樹脂aの流れのベクトルAの方向は、マニホールド3の幅方向とシート押出方向との合成である。マニホールド3内で透明樹脂aが幅方向の流れを生じる原因は、マニホールド3の壁面の一部(第1図では、左側端部)に透明樹脂aの流入口41が設けられていることに起因する。通常、マニホールド3の奥側では、マニホールド3の幅方向への樹脂流れのベクトルAは比較的大きく、シート押し出し方向への樹脂流れのベクトルAは小さい。マニホールド3のスリット6側では、マニホールド3の幅方向への樹脂流れのベクトルAは小さく、シート押し出し方向への樹脂流れのベクトルAは大きい。そして、ランド部7においては、マニホールド3の幅方向の樹脂流れはほとんどなく、シート押し出し方向の樹脂流れのみが存在する。
一方、プローブ2の着色樹脂供給路5内に供給された着色熱可塑性樹脂(以下、着色樹脂という)bは、プローブ2のオリフィス8からマニホールド3内へ送られる。
ここで、オリフィス8はマニホールド3内において上記透明樹脂aの幅方向の流れを生じている箇所に位置している。従って、オリフィス8から出た着色樹脂bは透明樹脂aの流れによって以下のように影響を受けるようになる。
オリフィス8から送り出された着色樹脂bはその送り出し方向(ほぼシートの押出方向)へ流れる。オリフィス8に近い着色樹脂bの流れ方向は、シートの押し出し方向である。着色樹脂bの透明樹脂aと接する部分は、その流れが透明樹脂aの流れによって変えられる。上記したように透明樹脂aの流れのベクトルAはマニホールド3の幅方向の流れのベクトルを有しているので、着色樹脂bの外側の部分(透明樹脂aに近い部分)は透明樹脂aの流れの影響を大きく受けて、本来の着色樹脂b流れのベクトルBと、透明樹脂a流れのベクトルAとが合成されたベクトルCで流れる。透明樹脂aの流れの影響が少ない着色樹脂bの中央部分では、ほぼシート押し出し方向へ向かって流れる。
このように、着色樹脂bの厚み方向の内側と、外側(透明樹脂aに近い側)とでは樹脂流れのベクトルの方向が異なるので、第5図(a)〜(c)に示すように、着色帯12の幅は次第に長くなり、しかも着色帯12の移動側の先端部分の厚さは非常に薄くなる。また、着色樹脂bの外側の部分の移動方向側には透明樹脂aが存在するので、着色樹脂bは透明樹脂aで希釈されることになる。
このようにして、得られたシートには、第5図(c)に示すように、透明樹脂のみからなる第1樹脂部10と、透明樹脂からなる第1樹脂層11、11の間に着色帯12が挟まれた3層構造の着色部13とが幅方向に形成される。着色部13において、濃い部分から第1樹脂部10側へ向かって次第に薄くなった階調部14が形成される。
この階調部14の形状は、上記プローブ2に設けたオリフィス8のマニホールド3内における位置、該オリフィス8の形状及び寸法、透明樹脂a及び着色樹脂bの供給量及び流速、各樹脂の粘性等によって決定される。
該プローブ2のオリフィス8の位置をマニホールド3内でスリット6側へ移動させると、着色樹脂bが透明樹脂aから受ける幅方向の流れ成分が小さくなるので、階調部14の断面形状は該オリフィス8の開口形状に類似するようになり着色帯12及び階調部14の幅は小さくなる。逆に、プローブ2のオリフィス8の位置をマニホールド3内で奥側へ移動させると、着色樹脂bが透明樹脂aから受ける幅方向の流れ成分が大きくなるので、着色帯12及び階調部14の幅は大きくなる。プローブ2のオリフィス8形状を幅方向に長くするにつれて、着色帯12及び階調部14の幅は広がる。
着色樹脂bの供給量と透明樹脂aの供給量との比を変えると、透明樹脂aの流れのベクトルAと着色樹脂bの流れのベクトルBが変わるから、シートに形成される着色帯12及び階調部14の断面形状及び幅寸法は変わってくる。着色樹脂bの供給量と透明樹脂aの供給量との比は、例えば、着色樹脂bの供給量/透明樹脂aの供給量=0.5/10〜2/10が好ましい。また、着色樹脂bと透明樹脂aとの温度はほぼ等温が好ましいが、限定されない。
本発明において、透明樹脂a及びそれとは異色の着色樹脂bとして使用される熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂があげられる。透明樹脂a及び着色樹脂bはそれぞれ1種もしくは2種以上の互いに一体となり得るものが選択される。これらの熱可塑性樹脂には可塑剤、充填剤等が添加されてもよい。積層ガラス用シートとしては、透明樹脂a及び着色樹脂bに可塑化されたポリビニルブチラール樹脂を用いるのが好ましい。
一方、第14図に、多層樹脂シートを製造する押出経路(2)側の金型構造が示されている。多層樹脂シートを形成する押出経路(2)は、押出成型用金型1xとフィードブロック2xを備えている。
金型1xには、マニホールド3xが形成されており、マニホールド3xにはランド4xが形成されている。マニホールド3xに供給された樹脂はマニホールド内に広がったあとランド4xのスリットを通過してシート状に成形される。一方、フィードブロック2xは金型1xの背面に接続されておりマニホールド3xにつながっている。
フィードブロック2xには2種類の樹脂を供給する供給路cと供給路dの2つの経路がある。
フィードブロック2xには2種類の透明樹脂c、透明樹脂dをそれぞれの経路から供給することができる。フィードブロック内は供給路dが挟んで2つの経路に分離した供給路cが形成され、供給路cと供給路dはフィードブロック2の出口で一体の経路となっている。
したがって、供給された樹脂はフィードブロック内で一つの経路に集められ多層化された樹脂として吐き出され、この過程は密封されており、また高温の樹脂が接触することからそれぞれの樹脂の接触面は密着した状態を保って多層化された樹脂を形成する。多層化された樹脂はマニホールド3内でも多層化された状態を保って広がるので、ランド4xのスリットを通過して多層樹脂シートに成形される。
なお、ここでは2種類の熱可塑性樹脂を用いた3層化された樹脂を吐き出すフィードブロックについて説明したが、フィードブロックは多層化された樹脂を吐き出すものであればよい。しがたって、フィードブロックは供給路を複数備えておりフィードブロックの出口で一体の経路となっていればよい。また、多層化される樹脂は、異なる種類の樹脂に限らず、樹脂種類が同じであっても添加剤や色が異なるなど、それぞれの層が異なる層と認められるものであれば特に限定されない。また、多層樹脂シートは着色されてあってもよいが透明であることが望ましい。
第15図に、押出経路(1)と押出経路(2)を備えた金型の全体構造1xxが示されている。
押出経路(1)と押出経路(2)を形成する金型1、金型1x(なお、便宜的に別体として表現されてあり本来は一体の金型構造1xxである。あるいは別体の金型としてこれを組み付けて一体の金型1xxとしてもよい。)の出口から先の押出経路111は、途中で合流している。この過程は密封されており、押出経路111の合流部分では高温の熱可塑性樹脂シートの表面が接触したあと層間が密着した一体のシートとして押出される。
(実施例2)
第6図〜第9図には他の好適態様が示されている。この態様では、金型1aの実施例1のプローブ2に代えてダイプレート20を用いている。
このダイプレート20はマニホールド31の奥側に固定され、その先端部に形成されたノズル部24がマニホールド31内へ突出している。該ノズル部24はマニホールド31のほぼ全幅に亘って設けられ、かつノズル部24の第1樹脂流入口41側の端部は第1樹脂の流れが乱されないように突曲している。ノズル部24の樹脂流入口41側には、開口部25が設けられている。第8図に示すように、該開口部25は横長に形成され、長方形状の第1開口部26と、第1開口部26の両側に設けられた半円形状の第2開口部27及び第3開口部28を有している。第3開口部28は第2開口部27に比してその曲率半径が小さく、第3開口部28の先端は第2開口部27に比べて突出している。ノズル部24には透明樹脂aを供給するための樹脂供給路29が設けられ、この樹脂供給路29は押出成形用金型1を貫通している。
前記マニホールド31は断面が略三角形状に形成されている。マニホールド31は3つの壁面を有し、その一つの壁面32がマニホールド31の奥側に設けれている。この奥側の壁面32は鉛直状に配置され、他の二つの壁面33、34は奥側の壁面32の上下部より連続してランド部7側へ傾斜している。この傾斜面33、34の前端部はスリット6と同寸法の間隙で離れている。そして、前記奥側の壁面32から前記ノズル部24がマニホールド31内へ突出し、ノズル部24によってマニホールド31の空間は上下に2分割されている。ノズル部24に設けられた前記開口部25の上下幅寸法は、スリット6の上下幅寸法の1/2以下が好ましく、さらには1/10〜1/3が好ましい。
次に、上記した装置を用いて熱可塑性樹脂シートを製造する方法を説明する。
この装置では、ダイプレート20部に設けられた開口部25から着色樹脂bがマニホールド31内へ供給される点のみが、上記実施例1と異なっている。
該開口部25からマニホールド31内へ送り出された着色樹脂bはマニホールド31内の透明樹脂aの流れの影響を受けて、上記したように透明樹脂a中に着色樹脂bの着色帯12が埋入された熱可塑性樹脂シートが得られる。この態様において、着色帯12の形状及び寸法は、上記開口部25マニホールド31内における位置、該開口部25の形状及び寸法、透明樹脂a及び着色樹脂bの供給量及び流速、各樹脂の粘性等によって決定される。
(実施例3)
第10図〜第11図にはさらに他の態様が示されている。この態様では、実施例1の金型1aのプローブ2に代えて、外径が軸方向に順次異なるプローブ35を用いている。該プローブ35の樹脂流入路側(第10図の左側)から右側へいくにつれて、プローブ35の外径は次第に小さくなっている。従って、該プローブ35に設けられたオリフィス38の位置は、プローブ35の右側へいくにつれてマニホールド3の奥部に順次位置する。
このような装置を用いて、シートを押し出し成形する場合、オリフィス38の右側部分からマニホールド3へ送り出される着色樹脂bは、オリフィス38の左側部分から送り出される着色樹脂bに比べて、透明樹脂aから幅方向への樹脂流れベクトルが大きいので、着色帯12及び階調部14の幅を比較的大きく形成することができる。
つまり、オリフィス38の右側部分、特に右側先端部はその他の部分と比較するとマニホールド3の奥方へ位置することになり、その結果右側先端部から送り出され着色樹脂bは、より一層透明樹脂aの幅方向の流れの影響を受け、着色帯12の先端部分、すなわち階調部14の厚さはより一層薄くなる。
プローブ35の形状は第12図及び第13図に示すように、種々変更することができる。第12図に示したプローブ2はその断面形状を円形にし、一端部側から他端部側へ順次小径に構成したものであり、第13図に示したプローブ2は断面形状を楕円形にしたものである。
(実施例4)
実施例1に記載の押出経路(1)とは異なる、Tダイ方式に相当する押出経路(図示しない)に変更してもよい。たとえば、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で出口方向に流れる流れの途中位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の流れの幅方向の端縁に着色樹脂供給路の開口部が配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)を備え、他方、実施例1と同様な押出経路(2)を備えた装置であってもよい。
すなわち、押出経路(1)の構造がLダイ方式あるいはTダイ方式いずれであったとしても押出経路の合流部分で押出経路(1)と押出経路(2)から供給された高温の熱可塑性樹脂シートの表面が接触すれば層間が密着した一体のシートとして押し出すことができる。
本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置の水平断面図。 第1図のII−II線断面図。 マニホールド部分のプローブの正面図。 透明樹脂と着色樹脂の流れを説明する図。 (a)〜(c)は熱可塑性樹脂シートの作用説明図。 本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置の他の好適態様例の水平断面図。 第6図のVII−VII線断面図。 (a)、(b)は第6図の正面図と平面図。 第8図のIX−IX線断面図。 本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置の他の好適態様例の水平断面図。 第10図のXI−XI線断面図。 (a)、(b)は他のプローブの正面図と平面図。 (a)、(b)はさらに他のプローブの正面図と平面図。 本発明の多層樹脂シートを製造する押出経路(2)側の金型模式図。 第14図のA−A線断面図。
符号の説明
1……押出成形用金型
2……プローブ
3、31、35……マニホールド
4……第1樹脂供給路
5……着色帯樹脂供給路
6……スリット
7……ランド部
7、8……開口部
10……第1樹脂部
11……第1樹脂層
12……着色帯
13……着色部
14……階調部
20……ダイプレート
24……ノズル部
25……開口部
a……第1の熱可塑性樹脂
b……着色された熱可塑性樹脂
1x……押出成形用金型
2x……プローブ
3x……マニホールド
4x……ランド
c……第2の熱可塑性樹脂の供給路
d……第3の熱可塑性樹脂の供給路

Claims (4)

  1. 第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)が金型の一方に組み込まれており、押出経路(1)は、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れ方向に向けて、該第1樹脂供給路の開口部と着色樹脂供給路の開口部がこの順で配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)と、熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路には複数の熱可塑性樹脂の供給路を1つに集合させた合流路が形成されたフィードブロックを有し、フィードブロックを経て多層化された熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出されるランド部を有する、多層樹脂シートの押出経路(2)とを備え、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出されることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置。
  2. 第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する装置であって、押出経路(1)は、ダイプレートとを備え、マニホールドと、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該ダイプレートは、マニホールドの奥側の壁面に固定されていると共に、ダイプレートには着色熱可塑性樹脂をマニホールド内へ供給するノズル部を有し、該ノズル部の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れ方向に向けて、該第1樹脂供給路の開口部と着色樹脂供給路の開口部がこの順で配置されている請求項1記載の熱可塑性樹脂シートの製造装置。
  3. 第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)が金型の一方に組み込まれており、押出経路(1)は、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で出口方向に流れる流れの途中位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の流れの幅方向の端縁に着色樹脂供給路の開口部が配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)と、熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路には複数の熱可塑性樹脂の供給路を1つに集合させた合流路が形成されたフィードブロックを有し、フィードブロックを経て多層化された熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出されるランド部を有する、多層樹脂シートの押出経路(2)とを備え、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出されることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置。
  4. 請求項1から請求項3に記載の熱可塑性樹脂シートの製造装置を用いて、第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを金型の一方で形成し、多層樹脂シートを金型の他方で形成し、金型出口から吐出される前の押出経路で合流させることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造方法。
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