JP2006231521A - 多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】押出経路(1)において、第1の熱可塑性樹脂が第1樹脂供給路4から供給され、マニホールド3内で幅方向の流れを有する位置に、着色帯樹脂供給路5の開口部を設け、着色樹脂を供給する。熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出され、着色帯が幅方向に埋入された多層構造を有する熱可塑性樹脂が形成される。
【選択図】図1
Description
こうして得られた中間膜は無色透明であり、光線を大部分透過させるので、光線の透過を制限するために、中間膜の幅方向の一部に帯状の着色部を設けることが試みられている。例えば、自動車の風防ガラスに使用される熱可塑性樹脂シートでは、シートの上部領域に濃度勾配を有する着色部が設けることにより、風防ガラスを通して運転者を照らす太陽光線を減少させることができる。
ここでは、熱可塑性樹脂内に所定幅の着色帯を封入したシートを製造する方法が開示されている。この方法は、熱可塑性樹脂主流がマニホールドに入り、押出通路を経てスリット状ダイ押出成形用金型より押し出される状態において、プローブのオリフィスから着色熱可塑性樹脂を押出して主流中に封じ込めるようにしたものである。
つまり、熱可塑性樹脂が供給されるマニホールドと、該マニホールド内に配設されており着色された熱可塑性樹脂をマニホールド内へ送給するプローブと、押出シート出口としてのスリット状ダイオリフィスと、マニホールドとスリット状ダイオリフィスとの間に設けられたランド部と、を有する押出成形用金型を用いて、熱可塑性樹脂中に着色された熱可塑性樹脂が埋入された3層構造の熱可塑性樹脂シートを得るものであり、熱可塑性樹脂主流がマニホールドに入り、熱可塑性樹脂がランド部を経てスリット状ダイ押出成形用金型より押し出される状態において、プローブに設けられたオリフィスから押し出された着色熱可塑性樹脂を主流樹脂中に封じ込めるようにしたものである。
しかし、この方法においては、以下に示す問題を有していた。
プローブはマニホールドの片側にだけ配設されているので、マニホールドからランド部を通ってスリット状ダイオリフィスへ送られる熱可塑性樹脂の流れが不均一となり、樹脂の押し出し流量が不均一となってシートの幅方向の厚みが不均一となり易い。
プローブは片側でのみ金型の本体に固定されているので、プローブの位置がマニホールドの中で変わることがあり、着色帯の形状及びシートの厚みが不安定となる。
Tダイ方式をとった場合はこのような問題点があった。
着色帯を埋入された熱可塑性樹脂シートは、それ自体を用いるだけではなく、近年さまざまな機能を備えた他の熱可塑性樹脂シートと積層した多層樹脂シートとして用いることが望まれている。
多層シートとする方法としては、目的とする多層構造の熱可塑性樹脂シートを圧着ロールを用いた加熱プレスによってはり合わせて得ることもできる。しかしながら、このような方法では1体化したシートは得られるが積層面に気泡が残りやすく、接着面の接着強度にも限界があった。
着色帯の端縁が不明瞭である熱可塑性樹脂シートを得るためには、Lダイを用いることが必要となるがTダイの場合とは異なりLダイの金型構造では多層樹脂シートを製造することができない。
押出経路(1)は、ダイプレートとを備え、マニホールドと、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該ダイプレートは、マニホールドの奥側の壁面に固定されていると共に、ダイプレートには着色熱可塑性樹脂をマニホールド内へ供給するノズル部を有し、該ノズル部の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れ方向に向けて、該第1樹脂供給路の開口部と着色樹脂供給路の開口部がこの順で配置されている熱可塑性樹脂シートの製造装置であり、そのことにより上記目的が達成される。
さらに、本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の熱可塑性樹脂シートの製造装置を用いて、第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを金型の一方で形成し、多層樹脂シートを金型の他方で形成し、金型出口から吐出される前の押出経路で合流させることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造方法であり、そのことにより上記目的が達成される。
第1の態様の装置では、第1熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に、着色樹脂供給路の開口部が設けられているので、着色された熱可塑性樹脂の流れ方向と第1熱可塑性樹脂の流れ方向が異なる。そして、着色熱可塑性樹脂の第1熱可塑性樹脂と接する外側の部分は、第1熱可塑性樹脂の流れを大きく受け、着色熱可塑性樹脂の中央部は第1熱可塑性樹脂の流れの影響が少ない。従って、着色熱可塑性樹脂の中央部分は、開口部から着色熱可塑性樹脂のほぼ押し出し方向へ流れるけれども、外側の着色熱可塑性樹脂は、その着色熱可塑性樹脂のオリフィスからの押し出し方向と第1熱可塑性樹脂の流れ方向との合成された方法へ流れることになる。
また、上記両樹脂の流れ方向の合成された方向には透明樹脂が存在するので、着色樹脂は透明樹脂で希釈されることになる。その結果、着色熱可塑性樹脂の幅(以下、着色帯という)は長くなると共に、着色帯の厚みは移動方向側へいくにつれて次第に小さくなり、このようにして着色帯の境界部分(先端部分)の厚さは非常に薄くなり、濃い着色部から薄い着色部が順次形成された階調部となる。
しかも、プローブはマニホールドの全幅に亘って配設されているから、マニホールド内に供給された熱可塑性樹脂はマニホールドの全幅部分でその流れに乱れを生じることがない。さらに、プローブの両端部はマニホールドの両側板に支持されているので、プローブの開口部の位置がマニホールド内で変動することもない。
押出経路(1)について第2の態様の装置では、マニホールドに供給された熱可塑性樹脂が、該マニホールド内に配設されたプローブからマニホールド内の幅方向端縁へ着色された熱可塑性樹脂が送給され、マニホールドの外側にあるランドのスリット出口から熱可塑性樹脂中に着色された熱可塑性樹脂がシート幅方向の一端の縁に封じ込められる。
さらに、それぞれの押出経路で形成されたシートを合流させるとシートが一体化され多層構造の熱可塑性樹脂シートとなる。
第1図及び第2図に、着色帯を埋入させた熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)側の金型構造が示されている。なお、本来は金型の一部の構造であるが、説明のため第1図、第2図では便宜的に金型の一部の構造を一体の押出成型用金型1として図示した。
プローブ2の片側(前記樹脂流入口41側)は中空となっており、ここに着色樹脂の供給路5が形成されている。
このオリフィス8部分の形状は第3図に示されている。オリフィス8は横方向に長い略矩形状の第1開口部81と、第1開口部81に連続して上下幅が次第に狭くなっている略三角形状の第2開口部82とからなっている。該オリフィス8は前記ランド部7側を向くよう設けられている。該オリフィス8の上下間隔寸法はスリット6の上下間隔寸法より小さく設定されている。
オリフィス8の第1開口部81は第1樹脂供給路4側に、第2開口部82はその反対側にそれぞれ位置している。オリフィス8の長さ寸法はスリット6の長さの半分以下が好ましく、1/10〜1/3がさらに好ましい。
押出経路(1)に向けて透明な熱可塑性樹脂(以下、透明樹脂という)aをマニホールド3内に第1樹脂供給路4及び流入口41を通じて供給する。該透明樹脂aはマニホールド3内を流入口41側から順次満たされ、ランド部7を経てスリット6から外側へ押し出される。透明樹脂aがマニホールド3内へ供給され、そしてスリット6から外側へ押し出されている安定状態においては、透明樹脂aの流れのベクトル(樹脂の流れ方向及び流速)はマニホールド3内の位置によって異なっている。
ここで、オリフィス8はマニホールド3内において上記透明樹脂aの幅方向の流れを生じている箇所に位置している。従って、オリフィス8から出た着色樹脂bは透明樹脂aの流れによって以下のように影響を受けるようになる。
オリフィス8から送り出された着色樹脂bはその送り出し方向(ほぼシートの押出方向)へ流れる。オリフィス8に近い着色樹脂bの流れ方向は、シートの押し出し方向である。着色樹脂bの透明樹脂aと接する部分は、その流れが透明樹脂aの流れによって変えられる。上記したように透明樹脂aの流れのベクトルAはマニホールド3の幅方向の流れのベクトルを有しているので、着色樹脂bの外側の部分(透明樹脂aに近い部分)は透明樹脂aの流れの影響を大きく受けて、本来の着色樹脂b流れのベクトルBと、透明樹脂a流れのベクトルAとが合成されたベクトルCで流れる。透明樹脂aの流れの影響が少ない着色樹脂bの中央部分では、ほぼシート押し出し方向へ向かって流れる。
この階調部14の形状は、上記プローブ2に設けたオリフィス8のマニホールド3内における位置、該オリフィス8の形状及び寸法、透明樹脂a及び着色樹脂bの供給量及び流速、各樹脂の粘性等によって決定される。
金型1xには、マニホールド3xが形成されており、マニホールド3xにはランド4xが形成されている。マニホールド3xに供給された樹脂はマニホールド内に広がったあとランド4xのスリットを通過してシート状に成形される。一方、フィードブロック2xは金型1xの背面に接続されておりマニホールド3xにつながっている。
フィードブロック2xには2種類の樹脂を供給する供給路cと供給路dの2つの経路がある。
したがって、供給された樹脂はフィードブロック内で一つの経路に集められ多層化された樹脂として吐き出され、この過程は密封されており、また高温の樹脂が接触することからそれぞれの樹脂の接触面は密着した状態を保って多層化された樹脂を形成する。多層化された樹脂はマニホールド3内でも多層化された状態を保って広がるので、ランド4xのスリットを通過して多層樹脂シートに成形される。
なお、ここでは2種類の熱可塑性樹脂を用いた3層化された樹脂を吐き出すフィードブロックについて説明したが、フィードブロックは多層化された樹脂を吐き出すものであればよい。しがたって、フィードブロックは供給路を複数備えておりフィードブロックの出口で一体の経路となっていればよい。また、多層化される樹脂は、異なる種類の樹脂に限らず、樹脂種類が同じであっても添加剤や色が異なるなど、それぞれの層が異なる層と認められるものであれば特に限定されない。また、多層樹脂シートは着色されてあってもよいが透明であることが望ましい。
押出経路(1)と押出経路(2)を形成する金型1、金型1x(なお、便宜的に別体として表現されてあり本来は一体の金型構造1xxである。あるいは別体の金型としてこれを組み付けて一体の金型1xxとしてもよい。)の出口から先の押出経路111は、途中で合流している。この過程は密封されており、押出経路111の合流部分では高温の熱可塑性樹脂シートの表面が接触したあと層間が密着した一体のシートとして押出される。
第6図〜第9図には他の好適態様が示されている。この態様では、金型1aの実施例1のプローブ2に代えてダイプレート20を用いている。
このダイプレート20はマニホールド31の奥側に固定され、その先端部に形成されたノズル部24がマニホールド31内へ突出している。該ノズル部24はマニホールド31のほぼ全幅に亘って設けられ、かつノズル部24の第1樹脂流入口41側の端部は第1樹脂の流れが乱されないように突曲している。ノズル部24の樹脂流入口41側には、開口部25が設けられている。第8図に示すように、該開口部25は横長に形成され、長方形状の第1開口部26と、第1開口部26の両側に設けられた半円形状の第2開口部27及び第3開口部28を有している。第3開口部28は第2開口部27に比してその曲率半径が小さく、第3開口部28の先端は第2開口部27に比べて突出している。ノズル部24には透明樹脂aを供給するための樹脂供給路29が設けられ、この樹脂供給路29は押出成形用金型1を貫通している。
この装置では、ダイプレート20部に設けられた開口部25から着色樹脂bがマニホールド31内へ供給される点のみが、上記実施例1と異なっている。
該開口部25からマニホールド31内へ送り出された着色樹脂bはマニホールド31内の透明樹脂aの流れの影響を受けて、上記したように透明樹脂a中に着色樹脂bの着色帯12が埋入された熱可塑性樹脂シートが得られる。この態様において、着色帯12の形状及び寸法は、上記開口部25マニホールド31内における位置、該開口部25の形状及び寸法、透明樹脂a及び着色樹脂bの供給量及び流速、各樹脂の粘性等によって決定される。
第10図〜第11図にはさらに他の態様が示されている。この態様では、実施例1の金型1aのプローブ2に代えて、外径が軸方向に順次異なるプローブ35を用いている。該プローブ35の樹脂流入路側(第10図の左側)から右側へいくにつれて、プローブ35の外径は次第に小さくなっている。従って、該プローブ35に設けられたオリフィス38の位置は、プローブ35の右側へいくにつれてマニホールド3の奥部に順次位置する。
つまり、オリフィス38の右側部分、特に右側先端部はその他の部分と比較するとマニホールド3の奥方へ位置することになり、その結果右側先端部から送り出され着色樹脂bは、より一層透明樹脂aの幅方向の流れの影響を受け、着色帯12の先端部分、すなわち階調部14の厚さはより一層薄くなる。
(実施例4)
実施例1に記載の押出経路(1)とは異なる、Tダイ方式に相当する押出経路(図示しない)に変更してもよい。たとえば、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で出口方向に流れる流れの途中位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の流れの幅方向の端縁に着色樹脂供給路の開口部が配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)を備え、他方、実施例1と同様な押出経路(2)を備えた装置であってもよい。
すなわち、押出経路(1)の構造がLダイ方式あるいはTダイ方式いずれであったとしても押出経路の合流部分で押出経路(1)と押出経路(2)から供給された高温の熱可塑性樹脂シートの表面が接触すれば層間が密着した一体のシートとして押し出すことができる。
2……プローブ
3、31、35……マニホールド
4……第1樹脂供給路
5……着色帯樹脂供給路
6……スリット
7……ランド部
7、8……開口部
10……第1樹脂部
11……第1樹脂層
12……着色帯
13……着色部
14……階調部
20……ダイプレート
24……ノズル部
25……開口部
a……第1の熱可塑性樹脂
b……着色された熱可塑性樹脂
1x……押出成形用金型
2x……プローブ
3x……マニホールド
4x……ランド
c……第2の熱可塑性樹脂の供給路
d……第3の熱可塑性樹脂の供給路
Claims (4)
- 第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)が金型の一方に組み込まれており、押出経路(1)は、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れ方向に向けて、該第1樹脂供給路の開口部と着色樹脂供給路の開口部がこの順で配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)と、熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路には複数の熱可塑性樹脂の供給路を1つに集合させた合流路が形成されたフィードブロックを有し、フィードブロックを経て多層化された熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出されるランド部を有する、多層樹脂シートの押出経路(2)とを備え、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出されることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置。
- 第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する装置であって、押出経路(1)は、ダイプレートとを備え、マニホールドと、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該ダイプレートは、マニホールドの奥側の壁面に固定されていると共に、ダイプレートには着色熱可塑性樹脂をマニホールド内へ供給するノズル部を有し、該ノズル部の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で幅方向の流れを有する位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の幅方向の流れ方向に向けて、該第1樹脂供給路の開口部と着色樹脂供給路の開口部がこの順で配置されている請求項1記載の熱可塑性樹脂シートの製造装置。
- 第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを製造する押出経路(1)が金型の一方に組み込まれており、押出経路(1)は、プローブを備え、マニホールドの幅方向の両側には側板が設けられており、該マニホールド内に第1の熱可塑性樹脂を供給する第1樹脂供給路と、該第1の熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出される出口にランド部が設けられており、該プローブは、該マニホールド内に配設されていると共に、その両端部が該両側板にそれぞれ支持され、該プローブは、マニホールド内に着色熱可塑性樹脂を供給する着色樹脂供給路を有し、該着色樹脂供給路の開口部は、第1の熱可塑性樹脂がマニホールド内で出口方向に流れる流れの途中位置に設けられ、かつ該第1の熱可塑性樹脂の流れの幅方向の端縁に着色樹脂供給路の開口部が配置されている熱可塑性樹脂シートの押出経路(1)と、熱可塑性樹脂からなる多層樹脂シートを製造する押出経路(2)が金型の他方に組み込まれており、押出経路には複数の熱可塑性樹脂の供給路を1つに集合させた合流路が形成されたフィードブロックを有し、フィードブロックを経て多層化された熱可塑性樹脂がマニホールドから外側へ押し出されるランド部を有する、多層樹脂シートの押出経路(2)とを備え、押出経路(1)と押出経路(2)は合流して金型出口から吐出されることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造装置。
- 請求項1から請求項3に記載の熱可塑性樹脂シートの製造装置を用いて、第1の熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、この第1の熱可塑性樹脂にて形成される第1樹脂層内に着色された熱可塑性樹脂からなる着色帯が幅方向に埋入されている熱可塑性樹脂シートを金型の一方で形成し、多層樹脂シートを金型の他方で形成し、金型出口から吐出される前の押出経路で合流させることを特徴とする着色帯が幅方向に埋入されている多層構造を有する熱可塑性樹脂シートの製造方法。
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