JPH11216788A - 複合樹脂シート、その製造装置及び方法 - Google Patents

複合樹脂シート、その製造装置及び方法

Info

Publication number
JPH11216788A
JPH11216788A JP10023342A JP2334298A JPH11216788A JP H11216788 A JPH11216788 A JP H11216788A JP 10023342 A JP10023342 A JP 10023342A JP 2334298 A JP2334298 A JP 2334298A JP H11216788 A JPH11216788 A JP H11216788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
flow
sheet
flow path
composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10023342A
Other languages
English (en)
Inventor
Michisuke Edamatsu
通介 枝松
Yasuo Hiromoto
泰夫 広本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP10023342A priority Critical patent/JPH11216788A/ja
Publication of JPH11216788A publication Critical patent/JPH11216788A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂の押出成形により、外観欠陥が
なく、遮光性シート、視界制御性シート等に好適な複合
樹脂シートを簡便に製造する方法を提供する。 【解決手段】 樹脂層A内に複数の扁平形状の樹脂条B
が埋設配置された複合樹脂シートであり、一端に複合樹
脂流形成部(22、52)及び他端に複合樹脂流出口
(23、53)を有する複合樹脂流路(21、51)を
有する共押出成形装置を用い、樹脂層A用樹脂及び樹脂
条B用樹脂をそれぞれの流路から複合樹脂流形成部(2
2、52)に流出させ、さらに樹脂層A用の樹脂を別の
流路から複合樹脂流路(21、51)に流出させて複合
樹脂流を形成し、複合樹脂流出口(23、53)から溶
融状態の積層シートとして押し出し、この溶融状態の積
層シートを少なくとも一対の成形ロール間に挟み込み、
樹脂シートの一方の面と成形ロール間に、溶融樹脂の溜
まりを形成しつつ押出成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状の樹脂層
の内部に扁平形状の樹脂条が筋状に埋設されている複合
樹脂シート、その製造装置及び方法に関する。本発明
は、特に、一定方向の光を遮断し、又は視界を制御する
遮光シート、視界制御シート、ライトコントロールシー
トや、シートのエッヂやシート面から入射する光の出射
方向を制御する光変角シート、導光シート、光拡散シー
ト等の複合樹脂シート、その製造装置及び方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】透明な熱可塑性樹脂と不透明な熱可塑性
樹脂とを共押出して、透明部分と不透明部分とを交互に
多数積層した遮光板やライトコントロールフィルム及び
それらを製造する方法が知られている(特開昭50ー2
6885号公報、及び特開昭61ー125846号公報
参照)。
【0003】しかしながら、不透明部分の厚み方向すな
わちY方向の位置がシートの巾方向すなわちX方向にわ
たって変化し、特殊な光学機能を付与したシートは未だ
知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる状況に
鑑みてなされたものであり、その目的は熱可塑性樹脂の
押出成形を採用して、シート全体の表面状態、厚みが均
一で外観欠陥がなく、遮光性シート、視界制御性シー
ト、光変角シート、導光シート、光拡散シート等に用い
て好適な複合樹脂シート、及びそれらのシートを極めて
簡便な口金装置を用いて生産性よく製造する装置及び方
法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明によれ
ば、 1.X方向に所定の巾、Y方向に所定の厚み及びZ方向
に所定の長さを有する外表面が平滑なシートであって、
基体樹脂層Aとこの樹脂層Aの内部に埋設配置されてい
る複数の扁平形状の樹脂条Bとからなり、この樹脂条B
がXY断面においてY方向と平行にまたはY方向と90
度以下の所定角度をもって互いに平行に埋設配置されて
いるシートにおいて、樹脂条BのY方向における投影長
さ(w)がX方向にわたって同一であり、樹脂条BのY
方向の中心位置とシートの一方の表面までのY方向の距
離(s)がX方向にわたって変化していることを特徴と
する複合樹脂シート、 2.X方向に所定の巾、Y方向に所定の厚み及びZ方向
に所定の長さを有し、Z方向の一端に複合樹脂流形成部
(22)及び他端に複合樹脂流出口(23)を有する複
合樹脂流路(21)内の複合樹脂流形成部(22)にお
いて、樹脂条B用樹脂をZ方向に向かって流出させるた
めの複数の流路(31)、及び複数の流路(31)を含
むXZ平面の両側から複合樹脂流形成部(22)に向け
て樹脂層A用樹脂を流出させるための2列の流路(3
5、36)を含み、複数の樹脂条B用樹脂の流路(3
1)はX方向に所定の間隔をもって配置され、樹脂層A
用樹脂の2列の流路(35、36)のXZ断面はZ方向
の高さが大きい部分Rn及びLnと、Z方向の高さが小
さい(零を含む)部分Rm及びLmとが交互に配置され
た形状を有し、複合樹脂流形成部(22)と複合樹脂流
出口(23)との間の複合樹脂流路(21)に向けて、
樹脂層A用樹脂を流出させるスリット状の流路(41)
および流路(42)が、複数の樹脂条B用樹脂の流路
(31)を含むXZ平面の両側にそれぞれ具備され、か
つ、流路(41)および流路(42)のスリットのZ方
向の間隙がX方向の一端から他端に向けて変化している
ことを特徴とする複合樹脂シートの製造装置、 3.上記2に記載した装置を用い、樹脂層A用樹脂を流
路(35、36)から、また樹脂条B用樹脂を流路(3
1)から複合樹脂流形成部(22)に流出させ、さらに
樹脂層A用樹脂を流路(41)および流路(42)から
複合樹脂流路(21)に流出させて複合樹脂流を形成
し、複合樹脂流出口(23)から溶融状態の積層シート
として押し出し、この溶融状態の積層シートを少なくと
も1対の成形ロール間に挟み込み、樹脂シートの一方の
面と成形ロール間に溶融樹脂の溜まりを形成しつつ押出
成形することを特徴とする複合樹脂シートの製造方法、 4.X方向に所定の巾、Y方向に所定の厚み、及びZ方
向に所定の長さを有し、Z方向の一端に複合樹脂流形成
部(52)、及び他端に複合樹脂流出口(53)を有す
る複合樹脂流路(51)内の複合樹脂流形成部(52)
において、複合樹脂流形成部(52)のXY平面に面し
て配置された樹脂条B用樹脂を流出させる複数のスリッ
ト状の流路(61)と、樹脂層A用樹脂を流出させる複
数のスリット状の流路(65)とを含み、スリット状の
流路(61)及び流路(65)はY方向と平行にもしく
はY方向に所定の角度をもってそれぞれが交互に配置さ
れ、複合樹脂流形成部(52)において、樹脂条B用樹
脂の流路(61)のY方向における投影長さLbが樹脂
層A用樹脂の流路(65)のY方向における投影長さL
aより短く、複合樹脂流形成部(52)と複合樹脂流出
口(53)との間の複合樹脂流路(51)に向けて、樹
脂層A用樹脂を流出させるスリット状の流路(71)お
よび流路(72)が、複数の樹脂条B用樹脂の流路(6
1)を含むXZ平面の両側にそれぞれ具備され、かつ、
流路(71)および流路(72)のスリットのZ方向の
間隙がX方向の一端から他端に向けて変化していること
を特徴とする複合樹脂シートの製造装置、および 5.上記4に記載した装置を用い、樹脂層A用樹脂を流
路(65)から、また樹脂条B用樹脂を流路(61)か
ら複合樹脂流形成部(52)に流出させ、さらに樹脂層
A用樹脂を流路(71)および流路(72)から複合樹
脂流路(51)に流出させて複合樹脂流を形成し、複合
樹脂流出口(53)から溶融状態の樹脂シートとして押
し出し、この溶融状態の樹脂シートを少なくとも1対の
成形ロール間に挟み込み、樹脂シートの一方の面と成形
ロール間に溶融樹脂の溜まりを形成しつつ押出成形する
ことを特徴とする樹脂シートの製造方法、が提供され
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しなが
ら説明する。図1は、本発明に係る押出成形装置の一態
様を示す模式平面図である。図2は、図1の装置の模式
側面図である。図3は、図1の押出成形装置における複
合樹脂流の形成および押出装置部分の内部構造の一例を
示す模式平面断面図である。
【0007】図4は、図3におけるI−I線の矢視断面
図である。図5は、図4におけるII−II線方向からの斜
視図である。図6は、図1の装置における樹脂流路の一
例を説明するための図であり、図4におけるIII −III
線の矢視断面図である。図7は、図6におけるIV−IV線
の矢視断面図である。
【0008】図8は、図4におけるV−V線の矢視断面
図である。図9は、図4におけるVI−VI線の矢視断面図
である。図10は、それぞれ、本発明に係る複合樹脂シ
ートの一例を示す模式断面図である。図11は、本発明
に係る複合樹脂シートの他の例を示す模式断面図であ
る。
【0009】本発明の装置において、X方向は複合樹脂
シートの巾方向に、Y方向は複合樹脂シートの厚み方向
に、またZ方向は複合樹脂シートの長さ方向すなわち進
行方向に一致する。図1及び図2において、基体樹脂と
して賦形される樹脂層A用樹脂は押出機(1)により賦
形ヘッド(5)内に溶融押出され、定量ポンプ(3)及
び(16)に至る。扁平形状の樹脂条Bとして賦形され
る樹脂は押出機(2)により同じく賦形ヘッド(5)内
に溶融押出され、定量ポンプ(4)に至る。
【0010】それぞれの樹脂は、定量ポンプ(3)、
(16)及び(4)で流量を調節され、ダイパック
(6)内に組込まれているそれぞれの流路を経て複合化
され、ダイパック(6)内の複合樹脂流出口(23)か
ら押し出される。次いで、成形ロール群(10)により
成形され、しかる後にシート切断機(15)により所定
長さに切断される。
【0011】図3〜図9において、樹脂条B用樹脂は、
同一のXZ平面内に形成された複数の流路(31)から
複合樹脂流形成部(22)内に吐出され、一方樹脂層A
用樹脂もまた複合樹脂流形成部(22)に吐出された樹
脂条B用樹脂の両側から2列の流路(35、36)によ
り複合樹脂流形成部(22)に吐出され、形成部(2
2)において所定の扁平形状に変形された複数の樹脂条
B用樹脂をその内部に埋設しながら複合樹脂流路(2
1)の下流側へ導かれる。
【0012】樹脂層A用樹脂の流路(35、36)のX
Z断面はZ方向の高さが大きい部分Rn及びLnと、Z
方向の高さが小さい(零を含む)部分Rm及びLmとが
交互に配置された形状を有し、複合樹脂流路(21)内
の複合樹脂流形成部(22)においては、吐出口(3
5、36)と樹脂条B用樹脂をZ方向に向かって流出さ
せるための複数の流路(31)との相対的な配置関係に
より、樹脂条BはXY平面において樹脂層A用樹脂の流
動作用等を受けて、その断面形状が所望の扁平形状に変
形される。
【0013】このようにして形成された複合樹脂流は、
次いで、複合樹脂流出口(23)より吐出される。本発
明の方法においては、この複合樹脂流出口(23)より
吐出された溶融状態の樹脂シートを少なくとも1対の成
形ロール間に挟み込み、樹脂シートの一方の面と成形ロ
ール間に溶融樹脂の溜まり(バンク)を形成しつつ押出
成形される。
【0014】上記した如き装置及び方法の特徴は、複合
樹脂流形成部(22)において形成された扁平形状の樹
脂条Bを含む複合流に対して、前記複合樹脂流形成部
(22)と複合樹脂流出口(23)との間の複合樹脂流
路(21)に向けて、すなわち複合樹脂流形成部(2
2)のZ方向の下流側に、樹脂層A用樹脂を流出させる
スリット状の流路(41)及び(42)を具備し、か
つ、流路(41)及び(42)のスリットの間隙のZ方
向の高さがシートの巾方向の一端eから他端fに向けて
変化していることにある。
【0015】本発明の装置の1つの具体的態様において
は、流路(41)は、図8に示すように、XZ断面にお
いてスリットの高さがX方向の一端eから他端fに向け
て漸減し、一方流路(42)は、図9に示すように、X
Z断面においてスリットの高さがX方向の一端eから他
端fに向けて漸増する構造となっている。樹脂層A用樹
脂の流出量は流路(41)及び(42)のスリットの流
路抵抗を受け、スリットの高さに比例した流出量が吐出
される。この結果、図10の(a)及び(b)に示すよ
うに、樹脂条BのY方向の中心位置とシートの一方の表
面までの距離(s)をシートの巾方向で変化させること
が可能となる。
【0016】図12は、図1の押出成形装置における複
合樹脂流の形成および押出装置部分の内部構造の他の例
を示す模式平面断面図である。図13は、図12におけ
るI−I線の矢視断面図である。図14は、図13にお
けるII−II線方向からの斜視図である。図15は、図1
3におけるIII −III 線の矢視断面図である。
【0017】図16は、図13におけるIV−IV線の矢視
断面図である。図12〜16に示す装置においては、複
合樹脂流路(51)の複合樹脂流形成部(52)のXY
面において樹脂層A用樹脂の流路(65)と樹脂条B用
樹脂の流路(61)とは交互に配置されている。樹脂層
A用樹脂は、X方向に所定間隔をもって配置された複数
列のスリット状の流路(65)を通して吐出される。一
方、樹脂条B用樹脂は、X方向に所定間隔をもって配置
された複数列のスリット状の流路(61)を通して吐出
され、扁平形状の所定の形状、寸法等を有する樹脂条B
の流れを形成する。
【0018】図14に示すように、樹脂層A用樹脂の流
路(65)のY方向への投影長さ(La)は樹脂条B用
樹脂の流路(61)のY方向への投影長さ(Lb)より
長くとられており、また流路(61)のY方向の両端部
は複合樹脂流路(51)のY方向の端部より内側になる
ように形成されている。これにより、複合樹脂流路(5
1)の複合樹脂流形成部(52)において、流路(6
5)から流出される樹脂層A用樹脂が流路(61)から
流出される樹脂条B用樹脂を周囲から包み込むようにし
て複合樹脂流が形成される。
【0019】本発明に係るこの装置においては、複合樹
脂流形成部(52)において、樹脂層A用樹脂の流出方
向と樹脂条B用樹脂の流出方向を同方向とすることによ
り、双方の樹脂の流れによる干渉が防止され、樹脂条B
用樹脂の流出形状は樹脂層A用樹脂の流れの影響を受け
ない。このようにして形成された複合樹脂流は、次い
で、複合樹脂流出口(53)より吐出される。本発明の
方法においては、この複合樹脂流出口(53)より吐出
された溶融状態の樹脂シートを少なくとも1対の成形ロ
ール間に挟み込み、樹脂シートの一方の面と成形ロール
間に溶融樹脂の溜まり(バンク)を形成しつつ押出成形
される。
【0020】この装置及び方法の特徴も、また、複合樹
脂流形成部(52)において形成された扁平形状の樹脂
条Bを含む複合流に対して、前記複合樹脂流形成部(5
2)と複合樹脂流出口(53)との間の複合樹脂流路
(51)に向けて、すなわち複合樹脂流形成部(52)
のZ方向の下流側に、樹脂層A用樹脂を流出させるスリ
ット状の流路(71)及び(72)を具備し、かつ、流
路(71)及び(72)のスリットの間隙のZ方向の高
さがシートの巾方向の一端eから他端fに向けて変化し
ていることにある。
【0021】流路(71)および流路(72)の構成
は、上記において図8及び図9により説明した流路(4
1)および(42)の構成と同じであってよい。そし
て、これによって、図10の(a)及び(b)に示すよ
うに、樹脂条BのY方向の中心位置とシートの一方の表
面までの距離(s)をシートの巾方向で変化させること
が可能となる。
【0022】図17は、本発明の方法において、ダイパ
ック(6)の複合樹脂流出口(23、53)から成形ロ
ール(10)に至る溶融状態の樹脂シートの状態を説明
するための模式図である。複合樹脂流出口から押し出さ
れた溶融状態の樹脂シート(81)は少なくとも1対の
成形ロール(10)の間に挟まれ、バンク(82)を形
成しつつシート状に成形される。これにより、表面が平
滑で、表面状態及び厚み等が均一なシートが得られる。
【0023】以上に説明した本発明の装置及び方法によ
って得られる本発明の複合シートの特徴は、樹脂条Bの
Y方向の中心位置とシートの一方の表面までの長さをシ
ートの巾方向であるX方向にわたって変化させることに
ある。これにより従来のシートでは得られなかった各種
機能を付与することが可能となる。本発明において、樹
脂条B用樹脂として樹脂層A用樹脂と屈折率の異なる樹
脂を用い、例えば、シートエッヂからシートのX方向に
向けて入射した光を樹脂条Bと樹脂層Aとの界面で反射
または屈折をさせて、シートの一定方向に揃った光をX
方向の輝度を均一にして出射させることができ、かかる
シートは特殊な導光シートや光変角シートとして極めて
有効であり、交通標識や照明看板その他の用途に用いる
ことができる。また、樹脂条B用樹脂を不透明にして遮
光性を付与することにより、シートの面方向から入射す
る光に対して特殊な視界制御性を発現することも可能で
ある。
【0024】本発明の複合樹脂シートは、図10に示す
もののほか、図11のような形態をとることもできる。
また、樹脂条BのY方向の中心位置とシートの一方の表
面までの長さをシートの巾方向にわたって曲線状とする
こともできる。もちろん、樹脂条BのY方向における投
影長さ(w)やY方向に対する角度(φ)を自由に形成
することもできる。
【0025】本発明に適用可能な樹脂層A用の樹脂とし
ては、広範な熱可塑性樹脂を用いることができ、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートに代
表される各種のアクリル系樹脂、非晶質ポリオレフィ
ン、ポリアミド、ポリメチルペンテン、これらの共重合
樹脂、ブレンド樹脂等が挙げられる。透明性、耐候性等
が特に要求される場合には、アクリル系樹脂が好まし
く、特にポリメチルメタクリレートが最も好ましい材料
であるといえる。
【0026】また、樹脂層B用の樹脂としては、前記樹
脂層Aに対して例示した樹脂が同様に使用可能であり、
樹脂層Aとの密着性等を勘案して選ばれる。樹脂条Bに
遮光性を付与するために、不透明樹脂や前述の透明樹脂
に各種の顔料、例えば、カーボンブラック、酸化チタン
等やその他の材料を添加して用いることもできる。樹脂
層Aと屈折率の異なる透明な樹脂を樹脂条Bに用い、樹
脂条Bの表面での光の反射や屈折を起こさせることもで
きる。樹脂条Bの表面での光の反射を利用する場合に
は、樹脂条B用樹脂として樹脂層Aよりも屈折率の低い
透明な樹脂を用いることもできる。
【0027】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 樹脂層A用樹脂としてポリメチルメタクリレート(三菱
レイヨン製、アクリペットMD)、また樹脂条B用樹脂
としてポリ弗化ビニリデン−テトラフロオロエチレン共
重合体を用意した。
【0028】図1〜9に示す構造の共押出成形装置を用
いた。複数の樹脂条B用の樹脂流路(31)は、吐出口
の内径が0.45mmであり、隣接する吐出口間の間隔が
2mmであった。また、樹脂層A用樹脂流路(35、3
6)の部分Rm及びLmの高さ△Rm及び△Lmを零、
部分Rn及びLnの高さ△Rn及び△Lnをそれぞれ1
mmとし、さらに部分Rm及びRnの巾をそれぞれ1mm、
部分Lm及びLnの巾をそれぞれ1mmとした。
【0029】流路(41)のスリットの高さをe端で1
mmとし、f端で0.2mmとして漸減させた。また、流路
(42)のスリットの高さをe端で0.2mmとし、f端
で1mmとして漸増させた。樹脂層A用樹脂を第1の押出
機(1)で、樹脂条B用樹脂を第2の押出機(2)でそ
れぞれ溶融し、賦形ヘッド(5)内で分配した。
【0030】樹脂層A用樹脂を流路(35、36)か
ら、樹脂条B用樹脂を流路(31)から吐出するととも
に、樹脂層A用樹脂を流路(41)及び(42)からそ
れぞれ吐出させるようにした。賦形温度を240℃とし
て共押出し、成形ロールにて成形して、4mm厚×500
mm巾の複合樹脂シートを連続して製造した。
【0031】得られたシートは表面が平滑な透明シート
であり、樹脂条Bは、それぞれ、約0.07mmの厚み及
び約2.5mmの長さを有し、シート表面に対して約45
度の角度をもって、2mmの間隔で平行に形成されてい
た。得られたシートをZ方向200mm、X方向300mm
の長さに切断し、シートエッヂからX方向に光を入射し
た結果、樹脂層の一定方向にほぼ揃った光が出射され
た。
【0032】実施例2 樹脂層A用樹脂としてポリメチルメタクリレート(三菱
レイヨン製、アクリペットMD)、また樹脂条B用樹脂
としてポリ弗化ビニリデンーテトラフロオロエチレン共
重合体を用意した。図1、2及び12〜16に示す構造
の共押出成形装置を用いた。
【0033】樹脂層A用樹脂のスリット状流路(65)
及び樹脂条B用樹脂のスリット状流路(61)をそれぞ
れ交互に、Y方向に対して45度の角度で配設した。樹
脂条B用樹脂の流路(61)の配設ピッチを0.2mm、
スリットの間隙を0.02mm、Y方向における投影長さ
を1.5mmとした。また、樹脂層A用樹脂の流路(6
5)の配設ピッチを0.2mm、スリットの間隙を0.0
7mm、Y方向における投影長さを2mmとした。
【0034】さらに、流路(71)のスリットの高さを
e端で1mmとし、f端で0.2mmとして漸減させた。ま
た、流路(72)のスリットの高さをe端で0.2mmと
し、f端で1mmとして漸増させた。樹脂層A用樹脂を第
1の押出機(1)で、樹脂層B用樹脂を第2の押出機
(2)でそれぞれ溶融し、賦形ヘッド(5)内で分配し
た。
【0035】樹脂層A用樹脂を流路(65)から、樹脂
条B用樹脂を流路(61)から吐出するとともに、さら
に樹脂層A用樹脂を流路(71)及び(72)からそれ
ぞれ吐出させるようにした。賦形温度を240℃として
共押出し、成形ロールにて成形して、3mm厚×500mm
巾の複合樹脂シートを連続して製造した。
【0036】得られたシートは表面が平滑な透明シート
であり、樹脂条Bは、それぞれ、約0.2mmの厚み及び
約1.5mmの長さ(Y方向における投影長さ)を有し、
シート表面に対して約45度の角度(Y方向に対する角
度)をもって、0.2mmの間隔で平行に形成されてお
り、シート全体として図10の(a)に示すような形態
を有していた。
【0037】得られたシートをZ方向200mm、X方向
300mmの長さに切断し、シートエッヂからX方向に光
を入射した結果、樹脂層の一定方向にほぼ揃った光が出
射された。
【0038】
【発明の効果】本発明によればシート全体の表面状態、
厚みが均一で外観欠陥がなく、遮光性シート、視界制御
性シート、光変角シート、導光シート、光拡散シート等
に用いるのに好適な複合樹脂シートを一工程で極めて簡
便に、かつ、生産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の実施に有用な押出成形装置の一
態様を示す模式平面図。
【図2】図1の装置の模式側面図。
【図3】図1の押出成形装置における複合樹脂流の形成
および押出装置部分の内部構造の一例を示す模式平面断
面図。
【図4】図3におけるI−I線の矢視断面図。
【図5】図4におけるII−II線方向からの斜視図。
【図6】図1の装置における樹脂流路の一例を説明する
ための図であり、図4におけるIII −III 線の矢視断面
図。
【図7】図6におけるIV−IV線の矢視断面図。
【図8】図4におけるV−V線の矢視断面図。
【図9】図4におけるVI−VI線の矢視断面図。
【図10】本発明に係る複合樹脂シートの例を示す模式
断面図。
【図11】本発明に係る複合樹脂シートの他の例を示す
模式断面図。
【図12】図1の押出成形装置における複合樹脂流の形
成および押出装置部分の内部構造の他の例を示す模式平
面断面図。
【図13】図12におけるI−I線の矢視断面図。
【図14】図13におけるII−II線の矢視断面図。
【図15】図13におけるIII −III 線の矢視断面図。
【図16】図13におけるIV−IV線の矢視断面図。
【図17】複合樹脂流出口から成形ロールに至る溶融状
態の樹脂シートの状態を説明するための模式図。
【符号の説明】
21、51…複合樹脂流路 22、52…複合樹脂流形成部 23、53…複合樹脂流出口 31、61…樹脂条B用樹脂流路 35、36、65、66…樹脂層A用樹脂流路 41、42、71、72…樹脂層A用樹脂流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 11:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X方向に所定の巾、Y方向に所定の厚み
    及びZ方向に所定の長さを有する外表面が平滑なシート
    であって、基体樹脂層Aとこの樹脂層Aの内部に埋設配
    置されている複数の扁平形状の樹脂条Bとからなり、こ
    の樹脂条BがXY断面においてY方向と平行にまたはY
    方向と90度以下の所定角度をもって互いに平行に埋設
    配置されているシートにおいて、 樹脂条BのY方向における投影長さ(w)がX方向にわ
    たって同一であり、樹脂条BのY方向の中心位置とシー
    トの一方の表面までのY方向の距離(s)がX方向にわ
    たって変化していることを特徴とする複合樹脂シート。
  2. 【請求項2】 X方向に所定の巾、Y方向に所定の厚み
    及びZ方向に所定の長さを有し、Z方向の一端に複合樹
    脂流形成部(22)及び他端に複合樹脂流出口(23)
    を有する複合樹脂流路(21)内の複合樹脂流形成部
    (22)において、 樹脂条B用樹脂をZ方向に向かって流出させるための複
    数の流路(31)、及び複数の流路(31)を含むXZ
    平面の両側から複合樹脂流形成部(22)に向けて樹脂
    層A用樹脂を流出させるための2列の流路(35、3
    6)を含み、 複数の樹脂条B用樹脂の流路(31)はX方向に所定の
    間隔をもって配置され、樹脂層A用樹脂の2列の流路
    (35、36)のXZ断面はZ方向の高さが大きい部分
    Rn及びLnと、Z方向の高さが小さい(零を含む)部
    分Rm及びLmとが交互に配置された形状を有し、 複合樹脂流形成部(22)と複合樹脂流出口(23)と
    の間の複合樹脂流路(21)に向けて、樹脂層A用樹脂
    を流出させるスリット状の流路(41)および流路(4
    2)が、複数の樹脂条B用樹脂の流路(31)を含むX
    Z平面の両側にそれぞれ具備され、かつ、流路(41)
    および流路(42)のスリットのZ方向の間隙がX方向
    の一端から他端に向けて変化していることを特徴とする
    複合樹脂シートの製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した装置を用い、 樹脂層A用樹脂を流路(35、36)から、また樹脂条
    B用樹脂を流路(31)から複合樹脂流形成部(22)
    に流出させ、さらに樹脂層A用樹脂を流路(41)およ
    び流路(42)から複合樹脂流路(21)に流出させて
    複合樹脂流を形成し、複合樹脂流出口(23)から溶融
    状態の積層シートとして押し出し、 この溶融状態の積層シートを少なくとも1対の成形ロー
    ル間に挟み込み、樹脂シートの一方の面と成形ロール間
    に溶融樹脂の溜まりを形成しつつ押出成形することを特
    徴とする複合樹脂シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 X方向に所定の巾、Y方向に所定の厚
    み、及びZ方向に所定の長さを有し、Z方向の一端に複
    合樹脂流形成部(52)、及び他端に複合樹脂流出口
    (53)を有する複合樹脂流路(51)内の複合樹脂流
    形成部(52)において、 複合樹脂流形成部(52)のXY平面に面して配置され
    た樹脂条B用樹脂を流出させる複数のスリット状の流路
    (61)と、樹脂層A用樹脂を流出させる複数のスリッ
    ト状の流路(65)とを含み、 スリット状の流路(61)及び流路(65)はY方向と
    平行にもしくはY方向に所定の角度をもってそれぞれが
    交互に配置され、複合樹脂流形成部(52)において、
    樹脂条B用樹脂の流路(61)のY方向における投影長
    さLbが樹脂層A用樹脂の流路(65)のY方向におけ
    る投影長さLaより短く、 複合樹脂流形成部(52)と複合樹脂流出口(53)と
    の間の複合樹脂流路(51)に向けて、樹脂層A用樹脂
    を流出させるスリット状の流路(71)および流路(7
    2)が、複数の樹脂条B用樹脂の流路(61)を含むX
    Z平面の両側にそれぞれ具備され、かつ、流路(71)
    および流路(72)のスリットのZ方向の間隙がX方向
    の一端から他端に向けて変化していることを特徴とする
    複合樹脂シートの製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載した装置を用い、 樹脂層A用樹脂を流路(65)から、また樹脂条B用樹
    脂を流路(61)から複合樹脂流形成部(52)に流出
    させ、さらに樹脂層A用樹脂を流路(71)および流路
    (72)から複合樹脂流路(51)に流出させて複合樹
    脂流を形成し、複合樹脂流出口(53)から溶融状態の
    樹脂シートとして押し出し、 この溶融状態の樹脂シートを少なくとも1対の成形ロー
    ル間に挟み込み、樹脂シートの一方の面と成形ロール間
    に溶融樹脂の溜まりを形成しつつ押出成形することを特
    徴とする樹脂シートの製造方法。
JP10023342A 1998-02-04 1998-02-04 複合樹脂シート、その製造装置及び方法 Pending JPH11216788A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10023342A JPH11216788A (ja) 1998-02-04 1998-02-04 複合樹脂シート、その製造装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10023342A JPH11216788A (ja) 1998-02-04 1998-02-04 複合樹脂シート、その製造装置及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11216788A true JPH11216788A (ja) 1999-08-10

Family

ID=12107929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10023342A Pending JPH11216788A (ja) 1998-02-04 1998-02-04 複合樹脂シート、その製造装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11216788A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103158281A (zh) * 2013-03-21 2013-06-19 区耀锦 一种塑料复合板及其制备方法
JP2020522410A (ja) * 2017-06-09 2020-07-30 シグニファイ ホールディング ビー ヴィSignify Holding B.V. 光効果を発生させるための光学部品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103158281A (zh) * 2013-03-21 2013-06-19 区耀锦 一种塑料复合板及其制备方法
JP2020522410A (ja) * 2017-06-09 2020-07-30 シグニファイ ホールディング ビー ヴィSignify Holding B.V. 光効果を発生させるための光学部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6312787B1 (en) Resin sheet, process and apparatus for producing same, surface light source element and laminate
CA2477460A1 (en) Crosslaminate of oriented films, method of manufacturing same, and coextrusion die suitable in the process
EP0978366A2 (en) Apparatus for producing composite sheet
KR0164858B1 (ko) 열가소성 수지 시이트의 제조방법 및 그 장치
AU571269B2 (en) Extruded article and method of making the same
JPH11216788A (ja) 複合樹脂シート、その製造装置及び方法
JP2000052399A (ja) 光制御素子の製造方法
JP3168190B2 (ja) 光拡散性シート、導光体及び導光体の使用方法
ATE134848T1 (de) Fussmatte und vorrichtung zur herstellung derselben
JPH11179777A (ja) 樹脂シート、その製造方法及び装置
JPH09300425A (ja) 複合シートの製造装置および製造方法
JP3022460B2 (ja) 面光源素子
JP2934900B2 (ja) 表面凹凸シートの製造方法
JPH11262947A (ja) 複合樹脂シートの製造装置および製法
JPH11221844A (ja) 凹凸界面を有する複合シートの製造装置及び製造方法
JPH11216757A (ja) 複合樹脂シートの製造方法
JPH0136775B2 (ja)
JPH11227023A (ja) 複合樹脂シートの製造装置および製造方法
JPH1158488A (ja) 複合シートの製造装置及び製造方法
JPH11105099A (ja) 複合シートの製造装置及び製造方法
JPH07223250A (ja) 複合シートの同時押出金型及び同複合シートの押出成形方法
JPH10175260A (ja) 複合樹脂シート及び面光源素子
JP3135313B2 (ja) 熱可塑性樹脂シートの製造方法及びその装置
JPH03215015A (ja) 表面凹凸シートの製造方法
RU2004129329A (ru) Ламинат с продольно-поперечной ориентацией слоев из ориентированных пленок, способ его изготовления и головка для совместной экструзии для осуществления этого споосба