JP2006226961A - 重量測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の計量区分を有する計量台上に被計量物を載置してその被計量物の重量を測定する際に、計量区分を支持する複数の荷重センサのいずれかの荷重センサのスパン異常を、通常の計量作業の中で高精度に検出する。
【解決手段】第1計量区分10Aを支持する荷重センサ13〜16のいずれかの荷重センサの異常判定を、隣接する第2計量区分10Bに負荷が無いことを検出し、前記荷重センサ13〜16の出力信号の組み合わせ演算結果に基づいて行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の計量区分を有する計量台上に被計量物を載置してその被計量物の重量を測定する際に、各計量区分を支持する複数の荷重センサのうちのいずれか1個に不良が生じたことを自己診断し、また自己復帰する重量測定装置に関するものである。
従来、複数の荷重センサにより支持される計量部(計量台)を用いて被計量物の重量を測定する重量測定装置においては、荷重センサの不良もしくは故障による計測不良の事態を避けるために、各荷重センサの出力信号から荷重センサの良否を判定することが行われている。この種の良否判定装置として、特許文献1,2に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示された装置は、ホッパ等の容器形状の計量台を複数個の荷重センサにて支持する構造のものであって、以下のような2種類の不良判定法が採用されている。
(a)各荷重センサが正常であって特定荷重の印加状態にあるときのそれぞれの出力を基準値として記憶させ、荷重センサ使用状態で前記特定荷重の印加状態にあるときの各荷重センサの出力と、それぞれに対応する各荷重センサの基準値とを比較し、その差が一定値以上である場合にその荷重センサが不良であると判定する。
(b)各荷重センサにはその使用中にほぼ均等に荷重が加えられているものとして、荷重センサの使用中に各荷重センサの出力を相互に比較し、他の多くの荷重センサの出力に比べ大きく値の異なっている荷重センサを不良であると判定する。
一方、特許文献2に開示された装置は、四隅が荷重センサにより支持される計量台上にトラックを1車軸ずつ乗り込ませてそのトラックの重量を計量するトラックスケールにおいて、車軸を計量台上で移動させて各荷重センサの出力の合計値の変化を観測するように構成したものである。すなわち、トラックが計量台上を移動する過程で、各荷重センサから出力される荷重信号によって得られる荷重パターンを逐次チェックして荷重パターンに異常が生じた時と、計量台上にトラックがない無負荷時における計測基準点の変動値を逐次チェックしてその変動値が予め設定された許容範囲を越えた時に異常信号を出力するように構成されている。
特開平5−264375号公報 特開平5−322637号公報
しかしながら、前記各特許文献に記載された不良判定法では次のような問題点がある。
(1)特許文献1に示された上記(a)の判定法について
1)特定荷重に対する荷重センサの出力を基準値として記憶させているので、荷重センサ使用中に不良検出のために特定荷重を印加する作業が余分に生じる。
2)トラックスケールのような台秤の場合には計量台面積が広いので、特定荷重であっても、計量台上で特定荷重物を置く位置によって荷重センサの出力が異なる。
3)予め定めた計量台上の位置に分銅などの特定荷重を置いてそのときの各荷重センサの出力を記憶させる作業を時々実施することにより、荷重センサのスパン変化を検出することができるが、通常の計量作業に対して、不良検出のための特別な作業が必要になり、また特定荷重物(トラックスケールのように大容量の計量器のスパンチェックでは、少なくとも数トンの分銅)を用意しなければならず、これを所定位置に置くための重機が必要になり、実際には定期点検日でも設けない限り困難である。したがって、一般の計量装置の使用者では異常の点検が困難であり、荷重センサに異常が生じても早期に発見・修復できないという問題がある。
4)計量台が無負荷の時に各荷重センサに印加される計量台の自重分の出力は一定であるので、特定重量物を用意しなくても、計量台上に被計量物がなければほぼ一定の条件で各荷重センサの出力の良否判定ができる。しかし、計量台上に被計量物がなくても荷重センサの出力には零点変化分も含まれる。ここで、零点出力は、荷重センサが正常であっても特に周囲気温の変化が大きい場合などに大きく変動し、また計量台上の付着物などによっても変動する。
5)計量台上に被計量物がないときの荷重出力変化量をもって荷重センサの異常検出手段に使用したものも知られているが、これは主として荷重センサの零点異常検出手段であって、異常判定に際しては大きな許容値が設定されているのが普通である。このように計量器の零点変化はある程度の大きさ以内であれば零調整しながら使用することができるが、スパンは小さい変化量でも直ちに計量精度に影響するため、スパンが不良でないと判定するための出力変化量の許容値は小さく取る必要があり、従来の計量台の無負荷時の荷重の変化量を判定する方法では高精度のスパン変化判定は困難である。
(2)特許文献1に示された上記(b)の判定法について
計量部がホッパのような容器で、被計量物が粉粒体や液体のように計量器に対してほぼ均等な分布状態で収容される性質を持ったものである場合には、常に全ての荷重センサにほぼ等しい荷重が加わる。この場合には、荷重センサが良好であれば、通常の計量作業中に全ての荷重センサはいつでもほぼ等しい出力となる。したがって、スパン異常になった荷重センサがあれば、他の荷重センサと出力の大きさが異なるので通常の計量中に常に荷重センサの信号を相互に比較していれば不良荷重センサを検出することが可能である。しかし、台秤のように計量台が広く、通常の計量時に被計量物が積載される位置が特定できない計量器の場合には、被計量物を積載する度に被計量物の各荷重センサに配分される荷重が異なるので、荷重センサのスパンが正常であっても出力が大きく変化し、スパン異常の判定ができない。
(3)特許文献2に示された判定法について
トラックスケールにおいて通常の計量動作は、計量台上に乗り込んだ車両が計量台上でほぼ停止、もしくは完全に停止してから計量動作に入って重量値が求められる。車両が移動中の重量測定値は振動などの大きいノイズが混入して高い精度が得られないからである。この場合、スパンのわずかなドリフト分は、車両が計量台上で移動する時の荷重パターンを検出しても、ノイズによる振動信号のため重量信号の傾斜を高い精度で検出することができない。また、この検出動作は、通常の静止計量という高精度計量動作の妨げになる。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、複数の計量区分を有する計量台上に被計量物を載置してその被計量物の重量を測定する際に、計量区分を支持する複数の荷重センサのいずれかの荷重センサのスパン異常を、通常の計量作業の中で高精度に検出することのできる重量測定装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、第1発明による重量測定装置は、
複数の計量区分を有し、各計量区分が4個の荷重センサにて支持されるとともに、互いに隣接する計量区分の隣接部が共通の2個の荷重センサにて支持される計量台上に被計量物を載置してその被計量物の重量を測定する重量測定装置において、
前記各計量区分を支持する4個の荷重センサの出力信号の組み合わせ演算結果に基づいて、いずれかの荷重センサの異常状態を検出する異常検出手段を備えることを特徴とするものである。
本発明において、所定の計量区分に隣接する計量区分が無負荷状態にあることを検出する無負荷検出手段を備えるのが好ましい(第2発明)。
また、被計量物が前記各計量区分上の所定位置にあるときの4個の荷重センサの出力信号の組み合わせ演算結果を、その計量区分上の複数箇所にて求める演算手段を備えるのが好ましい(第3発明)。
この場合、前記組み合わせ演算結果は、複数個の組み合わせ演算結果の平均値により求められ、この求められた平均値に基づいて前記異常検出手段により荷重センサの異常状態が検出されるのが良い(第4発明)。
また、前記複数個の組み合わせ演算結果の平均値を複数個の異なる被計量物の重量測定により求め、この求められた演算結果に基づいて前記異常検出手段により荷重センサの異常状態が検出されるのが良い(第5発明)。
次に、第6発明による重量測定装置は、
複数の計量区分を有し、各計量区分が4個の荷重センサにて支持されるとともに、互いに隣接する計量区分の隣接部が共通の2個の荷重センサにて支持される計量台上に被計量物を載置してその被計量物の重量を測定する重量測定装置において、
同一の計量区分を支持する4個の荷重センサのうちの1個の荷重センサが異常になったとき、この異常になった荷重センサの出力信号を、この異常になった荷重センサを除く他の3個の荷重センサの出力信号によって修正演算する演算手段を備えることを特徴とするものである。
ここで、前記演算手段は、前記異常になった荷重センサの出力信号と、他の3個の荷重センサの出力信号とによって求めた修正係数により修正演算するものであるのが好ましい(第7発明)。
前記第1発明によれば、大型トラックのように寸法の長い被計量物を複数の計量区分を有する計量台上に載置して測定する場合であっても、計量区分を支持する複数の荷重センサのいずれかの荷重センサのスパン異常を高精度に検出することができる。また、そのスパン異常判定を、特別な動作を加えることなく、通常の計量動作を継続する中で実施することができるので、重量測定の作業効率を低下させることがない。
この場合、第2発明のような無負荷検出手段を設ければ、互いに隣接する計量区分の隣接部に配置された共通の荷重センサが隣接計量区分上の荷重の影響を受けることがないので、精度の高い検出が可能となる。
前記第3発明によれば、車両の走行状態で計測を行っても、精度良く検出することができる。また、前記第4発明によれば、荷重センサに含まれる振動ノイズの影響を軽減することができ、より安定な値に変換して荷重センサの良否を正確に判定することができる。さらに、第5発明によれば、被計量物のサンプル回数をより多く採用することができるので、さらに安定した値を得ることができる。
前記第6発明によれば、荷重センサのうちのいずれか1個の荷重センサの異常が検出された際に、その異常な荷重センサを用いずに、残りの3個の荷重センサの出力信号によって被計量物の重量を正しく求めることができるので、重量測定装置の機能を停止させることなく、異常状態からの復帰操作を行うことができる。この場合、前記第7発明のように修正係数を用いれば、演算過程をより単純化することができる。
次に、本発明による重量測定装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
最初に、図1に示されるように、四隅にそれぞれ荷重センサ4,5,6,7を配置した計量台3を例にとって、その荷重センサ(ロードセル)のスパン異常を検出する方法(不良ロードセル診断法)の基本原理について説明する。
重量測定装置1は、図1(a)において左方から右方へ進行する2軸の車両(トラック)2の前輪2aおよび後輪2cが同時に載ることのできる大きさの計量台3を備えるとともに、この計量台3の下方の四隅に設けられる計4個の荷重センサ(ロードセル)4,5,6,7を備えて構成されている。ここで、各ロードセル4,5,6,7は、予め所定の荷重Mに対して一定の出力が出るように調整されている。なお、これらロードセルとしては、ストレインゲージ式、磁歪式、弦振動式など、負荷荷重を電気信号に変換して出力できるものであれば、各種形式のものを用いることができる。
いま、図1(b)に示されるように、計量台3上に重量Wxの車両(被計量物)2が置かれ、この車両2の重心が座標(x,y)の位置にあるとすると、各ロードセル4〜7に配分される荷重W1、W2、W3、W4は次式で表される。
W1=(x・y/A・B)・Wx ・・・・・(1)
W2={x・(B−y)/A・B}・Wx ・・・・・(2)
W3={(A−x)・y/A・B}・Wx ・・・・・(3)
W4={(A−x)・(B−y)/A・B}・Wx ・・・・(4)
各ロードセル4〜7の出力信号を負荷荷重値に変換するための変換係数をk1〜k4とし、また各ロードセル4〜7に既知の荷重値Mの負荷を与えたときの出力変化をV1〜V4とすると、これらV1〜V4を測定し演算処理装置(図示せず)の中でV1/k1=M、V2/k2=M、V3/k3=M、V4/k4=Mと表せるようにk1〜k4が決定される。
この場合、被計量物の重心を計量台3上の座標(x,y)の位置にして重量Wxの被計量物が置かれたときの各ロードセル4〜7の出力変化量をV1〜V4とすると、次式が得られる。
V1/k1=(x・y/A・B)・Wx ・・・・・(5)
V2/k2={x・(B−y)/A・B}・Wx ・・・・・(6)
V3/k3={(A−x)・y/A・B}・Wx ・・・・・(7)
V4/k4={(A−x)・(B−y)/A・B}・Wx・・・・(8)
ここで、変換係数k1〜k4の値はロードセル4〜7の調整時に図示されない重量測定回路のメモリに記憶されている。
各ロードセル4〜7のスパンに変化がなければ、ある重量Wxの車両2が計量台3上に乗り込んだときに各ロードセル4〜7の出力V1〜V4を測定し、それぞれk1〜k4で割り算すると、各ロードセル4〜7の負荷荷重換算値V1/k1〜V4/k4を求めることができる。そして、これら負荷荷重換算値V1/k1〜V4/k4を加算すると、任意の座標(x,y)、言い換えれば車両2の計量台3上の任意の位置における負荷荷重換算値の合計値は、式(5)〜(8)より次式で表される。
V1/k1+V2/k2+V3/k3+V4/k4=Wx・・・・(9)
なお、車両2がx軸またはy軸方向に任意の距離だけ移動して(x,y)座標が変化しても負荷荷重換算値の合計値は変化しない。
図1(b)において、未知の重量値Wxの被計量物を計量台3の任意の座標位置(x,y)で測定し、各ロードセル4〜7の出力を読み取り、これら読み取った出力を予め記憶させていた変換係数k1〜k4を用いて負荷荷重に換算するとともに、2個のロードセル(第1ロードセル4および第3ロードセル6)に係る負荷荷重の比率と、他の2個のロードセル(第2ロードセル5および第4ロードセル7)に係る負荷荷重の比率とを求めると、式(1)〜(4)および式(5)〜(8)より次式が得られる。
(V1/k1)/(V3/k3)=W1/W3=x/(A−x) (10)
(V2/k2)/(V4/k4)=W2/W4=x/(A−x) (11)
ここで、R=式(10)/式(11)とすると、Wxおよびxの任意の値に対してR=1である。ただし、各ロードセル4〜7が図1(b)のようにxy座標の理想的な位置に配置されていない場合には、全てのロードセル4〜7がスパン変化していない状態でも比率Rの値は正確に1とはならない場合がある。
そこで、各ロードセル4〜7のスパンが正常である調整時点の比率をR0として、このR0をメモリに記憶させる。任意の調整時点でロードセル4〜7のうちのいずれかのロードセルのスパンが±eだけ変動すると、次式
Rt=(1±e)・R0 ・・・・(12)
であるから、
(Rt−R0)/R0=±e ・・・・(13)
となる。
いま、正常判定の許容値をe=0.0005とすると、(Rt−R0)/R0の値が、次式
−0.0005<(Rt−R0)/R0<0.0005 ・・・(14)
を満たせばロードセルは正常で、式(14)を満たさなければロードセルが異常であると判定することができる。
上記判定法によれば、被計量物を計量台3上の任意の位置で重量測定すると同時に、ロードセル4〜7の出力を個別に取り込んで演算処理し、良否判定を行うことができるので、ロードセルの良否判定のために通常の計量動作以外に何ら特別の操作をする必要がなく、しかも、静的に高い精度でロードセル出力を測定して良否判定を行うことができ、優れた判定法であると言える。
上述とは別の方法として、第1ロードセル4および第2ロードセル5に係る負荷荷重の比率と、第3ロードセル6および第4ロードセル7に係る負荷荷重の比率を次式
(V1/k1)/(V2/k2)=W1/W2=y/(B−y) (10')
(V3/k3)/(V4/k4)=W3/W4=y/(B−y) (11')
で求め、R'=式(10')/式(11')として、上記と同様にして良否判定を行うこともできる。
さらに、W1/W2およびW3/W4(またはW1/W3およびW2/W4)の大きさは計量台3上での被計量物の重心位置によって大きく変化するので、被計量物の重心が計量台3上の一定の範囲内で計量されること、すなわちこれらの比率がある一定の範囲にあることを比較演算判定の条件にして、この比較判定の条件を満足したとき、W1/W2−W3/W4の差の大きさを予め設定した許容値と比べて、いずれかのロードセルの良否を判定するようにしても良い。
ところで、寸法の長い被計量物、例えば大型の車両を計量するような場合、この車両の長い軸間距離に合わせて長い計量台を用い、この計量台を少ないロードセルによって支持すると、被計量物を載置したときに計量台の撓み量が大きくなり、ロードセルの傾斜角度が増えることによって計量精度が低下するといった問題が生じる。この問題を解決するために、図2に示されるように、計量台10を複数の計量区分、例えば第1計量区分10A、第2計量区分10Bよりなる2つの計量区分に分け、各計量区分10A,10Bをそれぞれ4個のロードセルにて支持するとともに、各計量区分10A,10Bの隣接部を共通の2個のロードセルにて支持するように構成するのが好ましい。すなわち、図2の例では、第1計量区分10Aは、ロードセル13,14と、共通のロードセル15,16にて支持し、第2計量区分10Bは、ロードセル11,12と、共通のロードセル15,16にて支持するようにする。
この場合、大型車両としての例えば3軸の車両17は、静止計量を行う時点では図2(a)に示されるように、1組の前輪(第1輪)17aが第2計量区分10Bに、2組の後輪(第2輪17bおよび第3輪17c)が第1計量区分10Aに載置され、それぞれの荷重が負荷されることになる。また、両計量区分10A,10Bに共通のロードセル15,16には各計量区分10A,10Bからの荷重が負荷される。このため、例えば第1計量区分10Aを支持するロードセルとして、ロードセル13,14,15,16の出力を個別に測定しても、共通のロードセル15,16に関与する第1計量区分10Aの負荷のみによる荷重の大きさは不明であるので、図1にて説明したような比率判定を行うことができない。
そこで、以下に説明する実施形態では、複数の計量区分を持つ計量台においても、通常の計量動作の中でスパン不良になったロードセルの存在を判定することのできる判定法を提供するものである。
本実施形態の判定法においては、前述のように計量台10を構成する各計量区分10A,10Bに共通のロードセル15,16が設けられていることを考慮し、異常判定すべき特定の計量区分に隣接する計量区分に負荷が無い状態を検出する無負荷検出手段を設け、この無負荷検出手段により隣接する計量区分に負荷が無いことが検出されたときに特定の計量区分のロードセルの異常判定を行うようにされている。
ただし、車両17の前輪17aが初めて計量台10に乗り込むときには、最初に計量区分に車輪が乗ることになるので、他の計量区分上に車輪があるか否かを検出する無負荷検出手段は必ずしも必要ではない。(特別長い計量区分であれば、先行車両の最後尾の後輪が隣接計量区分上に残っている場合が考えられるが、このようなケースは極めて稀である。)これに対して、他の計量区分では、隣接する計量区分(前輪17aが初めて乗る計量区分)を支持する共通のロードセル15,16がその隣接計量区分上の荷重の影響を受けるために、ロードセルの異常判定を行うことができない。
また、本実施形態の判定法によれば、通常の計量動作を継続する中でロードセルの異常判定を行えるようにしている。このため、ロードセルの不良検出のための特別な動作を全ての計量動作について実施する必要がなく、異常判定の作業効率を著しく向上させることができる。ここで、通常の計量動作とは、車両17が走行状態で計量台の計量区分上に乗って、その計量区分上で停止するか、あるいは走行状態で重量計測を行い、走行状態で計量台上から出て行く動作をいう。
本実施形態の重量測定装置9は、図3に示されるように、6個のロードセル11,12,13,14,15,16にて検出された歪み量に応じたアナログ荷重信号をそれぞれ増幅する増幅器18,19,20,21,22,23と、そのアナログ荷重信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換器(A/D変換器)24,25,26,27,28,29と、それらデジタル信号がI/O回路30を介して入力される計測ユニットとしての演算処理装置(CPU)31とを備えている。ここで、演算処理装置31は、所定プログラムを実行することにより所要の演算処理を行うように構成されている。
前記演算処理装置31は、前記プログラムおよび各種データを記憶するROM,RAM,EEPROM等からなるメモリ32に接続されるとともに、I/O回路30を介して、各種データの入力等を行うキースイッチ(入力手段)33および各種のデータを表示する表示器34に接続されている。なお、本実施形態における演算処理装置31が、本発明における異常検出手段、無負荷検出手段、演算手段に相当する。
前述のように車両17は走行状態で計量台の計量区分上に乗り、停止もしくは走行状態で重量計測が行われることから、この車両17の走行によってロードセル11〜16からの重量信号には各種振動ノイズが含まれている。このため、車両17は走行状態であるが計量区分上で同じ位置にある瞬間の各ロードセルの出力信号を得るために、上記A/D変換器24〜29では、演算処理装置31への重量信号の読み込み周期よりも十分短い周期でA/D変換がなされ、このA/D変換された出力信号をその振動ノイズ周期および秤系固有振動周期に比べて十分短い周期で演算処理装置31にて読み込むようにする。また、6個のロードセル11〜16の出力信号を順に短い周期で連続的に読み込むようにする。こうして読み取った同一サイクル内の4個のロードセルの出力信号を組み合わせ演算すれば、短い時間内の車両17の移動距離は極めて小さいので、車両重量を計量区分上でほぼ同一の位置にて測定したものとみなすことができ、この演算結果をロードセルの異常判定に用いることができる。
ここで、前記演算結果は、各ロードセル11〜16に含まれる振動ノイズの影響を受けるため、これを除去するために複数個の演算結果の平均値を求めてそのノイズの影響を軽減するようにする。さらに、前記演算結果は任意の重量に対しても成立するので、異なった被計量物の重量測定によって得られた演算結果を合わせて平均値を求めて、より安定な値に変換し、この値によってロードセルの良否を正確に判定するようにされる。
前述のように、A/D変換器24〜29にて生成された出力信号は、車両17の動作による重量信号の変化速度や振動ノイズの周期に比べて十分短い時間間隔で演算処理装置31に集められる。例えば6個のロードセル11〜16から0.5msec間隔、1サイクル3msecの周期でそれぞれの重量信号を読み取り、これらの重量信号の相互間では同時タイミングで読み取った場合と実質測定値が同等であるようにする。
また、特定の計量区分に隣接する計量区分に負荷が無い状態を検出する手法としては、
(1)第1計量区分10Aのみに負荷荷重がある状態の検出
車両17が計量台10上に乗り込むときには、いずれか1個または複数個の車輪が第1計量区分10Aのみに負荷し、第2計量区分10Bが無負荷状態にあるので、この区間をロードセル11,12の各出力信号の和が0であることによって検出する。具体的には、車両17の第1輪17aが第1計量区分10Aに乗り込んだ状態(図4(a)の状態)から、第2輪17bが第2計量区分10Bに乗り込む(図4(b)の状態)までの区間、および第2輪17bが第2計量区分10Bに乗り込む前に、第1輪17aが第2計量区分10Bから降りた場合の区間となる。
この第1計量区分10Aのみに負荷荷重がある状態では、第1計量区分10Aのロードセル13,14,15,16に対して前述のロードセルの異常判定論理を適用することができる。
(2)第2計量区分10Bのみに負荷荷重がある状態の検出
車両17が計量台10から降りるときには、いずれか1個または複数個の車輪が第2計量区分10Bのみに負荷し、第1計量区分10Aが無負荷状態にあるので、この区間をロードセル13,14の各出力信号の和が0であることによって検出する。具体的には、車両17の第3輪17cが第2計量区分10Bに乗り込んだ状態(ただし、第1輪17aは第2計量区分10Bから出ている状態、図4(c)の状態)から、第2輪17bが第2計量区分10Bから出る(図4(d)の状態)までの区間となる。
この第2計量区分10Bのみに負荷荷重がある状態では、第2計量区分10Bのロードセル11,12,15,16に対して前述のロードセルの異常判定論理を適用することができる。
各計量区分10A,10Bの座標としては、第1計量区分10Aに対しては、ロードセル14,16を結ぶ直線をx軸、ロードセル14,13を結ぶ直線をy軸に設定され、また第2計量区分10Bに対しては、ロードセル16,12を結ぶ直線をx軸、ロードセル16,15を結ぶ直線をy軸に設定される。
車両17が計量台10上を計測に適する時速5〜10km/hの速度で移動していても、各ロードセル11〜16の重量信号を短い時間の間に一通りサンプリングしたデータは、車両17が計量台10上のほぼ同じ位置でサンプリングされたものとみなすことができるので、この重量信号を用いれば前記式(1)〜(14)が成り立つ。
しかし、車両17は走行状態にあるため、各ロードセル信号には振動ノイズが含まれていて、静止状態で測定した場合のように安定しない。そこで、1台の車両17については車輪17a,17b,17cが計量区分10A,10Bに乗り込むタイミングおよび降りるタイミングを捉え、前記(1)(2)に示された各計量区分のみに負荷荷重がある区間において全てのロードセル11〜16の重量信号を時系列に記憶する。
6個のロードセル11〜16の出力信号を一通り読み取るサイクルをt0,t1,・・・,t6とすると、同じ読み取りサイクルの中での出力信号によって第1計量区分10A、第2計量区分10B別に順次、式(10)/式(11)から比率R(t0),R(t1),・・・,R(t6)を算出することができる。
これらの比率の合計数がn個あれば、平均値Rtaを求めることで振動ノイズによるバラツキ量を個々の値に比べてn1/2だけ減少させることができる。また、被計量物が異なって重量値が異なっても、ロードセルが正常であれば各計量区分における比率は同じ値を取るので、比率の平均値RtaをN回分の車両測定について加算し、平均値Rtaaを求めるようにすれば、更にバラツキを減らすことができる。
この平均値Rtaaが求まった時点で、予め調整段階で静止荷重により計量区分毎に求めていたR0を用いて、式(13)と同様に、式(Rtaa−R0)/R0=±eによって±eの値を演算し、この±eを予め設定した基準値と比較・判定することで、ロードセルのスパン変動を検出することができる。
次に、図5、図6および図7に示されるフローチャートを用いて、本実施形態のロードセルのスパン不良検出の具体的手順について説明する。まず、図5、図6によって、スパン不良検出のためのデータ収集フローについて説明する。なお、図5、図6に示されるフローチャートは、1サイクル(演算処理装置31に6個のロードセル11〜16の重量信号を一通り読み込む動作)毎に実行される。
ステップA1〜A2:第1計量区分10Aのロードセル良否判定用データの収集が完了したか否かを判定するために、このデータ収集が完了したときにセットされるフラグF21が立っているか否かを判定する(ステップA1)。そして、フラグF21が立っていない(F21=0)場合には、次に第2計量区分10Bが無負荷状態にあるか否かを、式P'=LC11+LC12<Wzt'が成立しているか否かによって判定する(ステップA2)。ここで、LC11、LC12はそれぞれロードセル11,12の出力を表し、Wzt'は零点重量付近に設けた閾値を表している。したがって、ロードセル11,12の出力の和P'が所定の閾値Wzt'未満であれば、第2計量区分10Bが無負荷状態にあると判定できる。
ステップA3〜A4:第2計量区分10Bが無負荷状態にあるときに、第1計量区分10Aに第1輪17aが乗り込むと検出動作を始める。まず、第1計量区分10Aに第1輪17aが初めて乗ったときにセットされるフラグ(第1計量区分10Aに負荷が掛かったときにセットされるフラグ)F01が立っているか否かを判定する(ステップA3)。そして、フラグF01が立っていない(F01=0)場合には、式P'=LC13+LC14≧Wztが成立しているか否かによって、第1計量区分10Aに第1輪17aが乗り込んだか否かを判定する(ステップA4)。ここで、LC13、LC14はそれぞれロードセル13,14の出力を表し、Wztは第1輪17aが乗り込んだことを判定するための閾値を表している。
ステップA5〜A6:ステップA4の判定がYESの場合に、フラグF01を立てて(ステップA5)、今回のPの値、言い換えれば1サイクル毎に時系列に読み込まれるロードセル出力のうちで第1計量区分10Aを構成するロードセル13,14,15,16の出力の和(=LC13+LC14+LC15+LC16)をメモリ32に記憶する(ステップA6)。
ステップA7〜A10:このフローの2巡目においては、ステップA3の判定でフラグF01が立っている(F01=1)のでステップA7へ進み、このステップA7において、第1計量区分10Aの重量が極大値を検出したときにセットされるフラグF11が立っているか否かを判定する。そして、このフラグF11が立っていなければ(F11=0)、前回サイクル測定時における第1計量区分10Aの重量P(t)と今回サイクル測定時における第1計量区分10Aの重量P(tn+1)との大きさを比較し(ステップA8)、今回の重量P(tn+1)の方が大きければ、第1計量区分10Aの重量が極大値に達していないのでステップA6へ進んで今回のPの値をメモリ32に記憶する。一方、前回の重量P(t)の方が大きければ、その重量P(t)を極大値P1maxとして記憶し(ステップA9)、フラグF11を立てる(ステップA10)。
ステップA11〜A12:ステップA7の判定において、フラグF11が立っている(F11=1)ときには、第1計量区分10Aの重量が極大値検出済みであるので、記憶されている極大値P1maxと順次1サイクル毎に読み込まれる第1計量区分10Aの重量Pとの偏差が許容値±Wtの範囲内にあるか否か(重量波形が平坦であるか否か)を判定し(ステップA11)、許容値±Wtの範囲内にあれば、第1輪17aの乗り込み後に新たな車輪の乗り込みはなく、また第1輪17aの第2計量区分10Bへの乗り移りもないと判断されるので、第1計量区分10Aを構成するロードセル13,14,15,16の出力を個別に、各サイクル毎にメモリ32に記憶する(ステップA12)。
ステップA13〜A17:新たな車輪の乗り込み、乗り移りがなければ上述の状態が連続するので、収集データ数をカウントするためのカウンタCaをカウントアップし(ステップA13)、このカウンタCaの値が予め定めた回数Mに達する(ステップA14)まで繰り返し、M回連続すると、第1輪17aによる第1計量区分10Aの各ロードセルの良否を検査するのに必要なデータが終了したと判断する。そして、第1計量区分10Aの検出作業を完了させるために、第1計量区分10Aの検出作業完了フラグF21を立て(ステップA15)、カウンタCaをリセットし(ステップA16)、フラグF01およびフラグF11をリセットする(ステップA17)。
ステップA18:一方、ステップA11の判定において、極大値P1maxと重量Pとの偏差が許容値±Wtの範囲内にない場合には、前輪とそれに続く車輪との距離が短かかったり、前後輪の2輪しかなくても高速で計量台へ乗り込む場合のように、M回に達するまでに極大値P1maxより許容値Wtを越える場合であると判断されるため、この場合にはデータの収集ができなかったとして、各ロードセル13〜16のメモリ32をクリアして、やはり第1計量区分10Aの検出作業を終了し、ステップA15へ進む。
ステップA19〜A20:第1計量区分10Aに係るデータ収集が完了すると、ステップA1の判定においてF21=1となるので、ステップA19に進んで第2計量区分10Bに係るデータ収集に入る。また、上記第1計量区分10Aに係るデータ収集が完了していない場合でも、ステップA2の判定において第2計量区分10Bが無負荷状態でなくなったとき(車両17の第3輪17cが第1計量区分10Aから第2計量区分10Bに乗り移ったとき)には、やはりステップA19に進んで第2計量区分10Bに係るデータ収集に入る。この第2計量区分10Bに係るデータ収集に際しては、まずその第2計量区分10Bのデータ収集が完了したときにセットされるフラグF23が立っているか否かを判定する(ステップA19)。そして、フラグF23が立っていない(F23=0)場合には、次に第1計量区分10Aが無負荷状態であるときにセットされるフラグF12が立っているか否かを判定する(ステップA20)。
ステップA21〜A23:ステップA20の判定によってフラグF12が立っていない(F12=0)場合には、第1計量区分10Aが無負荷状態にあるか否かを、式P'=LC13+LC14<Wzt'が成立しているか否かによって判定し(ステップA21)、無負荷状態にあると判定された場合に、第1計量区分10Aが無負荷状態に到達したときにセットされるフラグF12を立てる(ステップA22)。次いで、今回のPの値、言い換えれば1サイクル毎に時系列に読み込まれるロードセル出力のうちで、第3輪17cが第2計量区分10Bに乗り移ってから、この第3輪17cに先行する車輪のいずれかが第2計量区分10Bから降りるまでの間の第2計量区分10Bを構成するロードセル11,12,15,16の出力の和(=LC11+LC12+LC15+LC16)をメモリ32に記憶する(ステップA23)。
ステップA24〜A27:ステップA20の判定においてフラグF12が立っている(F12=1)ときに、第2計量区分10Bの重量が極大値を検出したときにセットされるフラグF22が立っているか否かを判定する(ステップA24)。そして、このフラグF22が立っていなければ(F22=0)、前回サイクル測定時における第2計量区分10Bの重量P(t)と今回サイクル測定時における第2計量区分10Bの重量P(tn+1)との大きさを比較し(ステップA25)、今回の重量P(tn+1)の方が大きければ、第2計量区分10Bの重量が極大値に達していないのでステップA23へ進んで今回のPの値をメモリ32に記憶する。一方、前回の重量P(t)の方が大きければ、その重量P(t)を極大値P2maxとして記憶し(ステップA26)、フラグF22を立てる(ステップA27)。
ステップA28〜A29:ステップA24の判定において、フラグF22が立っている(F22=1)ときには、第2計量区分10Bの重量が極大値検出済みであるので、記憶されている極大値P2maxと順次1サイクル毎に読み込まれる第2計量区分10Bの重量Pとの偏差が許容値±Wtの範囲内にあるか否か(重量波形が平坦であるか否か)を判定し(ステップA28)、許容値±Wtの範囲内にあれば、第2計量区分10Bを構成するロードセル11,12,15,16の出力を個別に、各サイクル毎にメモリ32に記憶する(ステップA29)。
ステップA30〜A34:新たな車輪の乗り込み、乗り移りがなければ上述の状態が連続するので、収集データ数をカウントするためのカウンタCaをカウントアップし(ステップA30)、このカウンタCaの値が予め定めた回数Mに達する(ステップA31)まで繰り返し、M回連続すると、第2計量区分10Bの各ロードセルの良否を検査するのに必要なデータが終了したと判断する。そして、第2計量区分10Bの検出作業を完了させるために、第2計量区分10Bの検出作業完了フラグF23を立て(ステップA32)、カウンタCaをリセットし(ステップA33)、フラグF02およびフラグF22をリセットする(ステップA34)。なお、上記カウンタCaの設定回数MはMと同じ値であっても良い。
ステップA35:一方、ステップA28の判定において、極大値P2maxと重量Pとの偏差が許容値±Wtの範囲内にない場合には、第3輪17cが第2軽量区分10Bに乗り移ったのに先行車輪がすぐに第2計量区分10Bから降りるなどして十分長い荷重平坦部を検出できない場合等であると判断されるため、この場合にはデータの収集ができなかったとして、各ロードセル11,12,15,16のメモリ32をクリアして、やはり第2計量区分10Bの検出作業を終了し、ステップA32へ進む。
前記フローにおいて、第2計量区分10Bが無負荷でありさえすれば、第1計量区分10Aに複数車輪がそれぞれ乗り込んだ場合に順次できる複数の荷重平坦部を検出してそれぞれの平坦部で各ロードセルの荷重を記憶するようにしても良い。同様に、第1計量区分10Aが無負荷でありさえすれば、第2計量区分10Bから車輪が降りた場合に順次できる複数の荷重平坦部を検出してそれぞれの平坦部で各ロードセルの荷重を記憶するようにしても良い。
次に、前述の図5、図6に示されるフローによって、各計量区分毎に良否判定演算に必要な個数のロードセル信号が記憶されると、判定作業に入る。この判定作業の手順(第1計量区分10Aの場合の処理)が図7のフローチャートに示されている。以下、このフローチャートについて説明する。
ステップB1〜B4:第1計量区分10Aの検出作業完了フラグF21が立っているか否かを判定し(ステップB1)、このフラグF21が立っているときには各サイクル毎に記憶した各ロードセル出力データが記憶されているメモリの値を参照する(ステップB2)。そして、このメモリの値が0でなければ、同じサイクル毎の4個のロードセル出力から複数個(M個)の比率Rtを求める(ステップB3)。この複数個の比率Rtの値はそれぞれ車両走行状態のロードセル出力信号であるので振動ノイズを含んでいることから、これら比率RtのM回の平均値Rtaを求める(ステップB4)。なお、ステップB2の判定において、メモリの値が0である場合には、以下のステップB3〜B7をスキップしてステップB8へ進む。
ステップB5〜B8:メモリに記憶されている各ロードセル出力をクリアし(ステップB5)、被計量物の個数をカウントするためのカウンタCbをカウントアップし(ステップB6)、先のステップで求められた比率平均値Rtaを加算する(ステップB7)。次いで、1台の被計量物(車両)による第1計量区分10Aの検出データの演算が完了したので、フラグF21をリセットする(ステップB8)。
ステップB9〜B10:カウンタCbの値がN(データ収集個数)に達したか否かを判定し(ステップB9)、Nに達していなければ上述のステップを繰り返し、Nに達すると、このN台の車両分の比率平均値Rtaaを算出する(ステップB10)。なお、ステップB4で求めた比率平均値Rtaによってロードセル異常を判定しても良いが、本実施形態のように車両のサンプル回数を重ねて安定な比率平均値Rtaaを求めて、この値によって判定するのが好ましい。
ステップB11〜B12:複数回の車両計量によって求めた比率平均値Rtaaによって、式(Rtaa−R0)/R0=±eを求めて、第1計量区分10Aのロードセル異常を判定する(ステップB11)。この後、Rtaaの値およびカウンタCbの値をクリアして(ステップB12)、フローを終了する。
なお、第2計量区分10Bに係るロードセルの異常判定作業については省略されているが、上記第1計量区分10Aと同様に行うことができる。
本実施形態において、1個のロードセルの異常状態が検出された場合に、残りのロードセルによって被計量物の重量を正しく求めるようにする異常ロードセル出力の修正は次のようにして行われる。
式(10)(11)より、それぞれの計量区分における被計量物の任意の重心座標(被計量物の計量区分上の任意の位置)において、次式
W1/W2=W3/W4
が成り立つ。したがって、各ロードセルのスパンが正常であれば、
W1=(W2・W3)/W4
であるから、W1の出力をW2、W3、W4によって代替することができる。このことは他のロードセルについても同様である。
例えばある時点でロードセル11の出力信号のスパン異常が検出され、そのときW1の出力であるべきところW1'に変化していたとすると、スパン変化率kは、次式により求めることができる。
k=W1/W1'={(W2・W3)/W4}/W1'
このスパン変化率kを求めると、この計算を行った時点以降のロードセル11の出力W1'に対して、スパン変化率をスパン修正率としてロードセル11の出力に掛けて正しい信号に修正して使用することができる。
ただし、ロードセルスパン変動は、一旦生じると原因が進行して(例えばストレインゲージの異常度合いが進行して)継続的に変化する可能性が高い。したがって、重量測定装置の使用中は修正率kを連続的に求め、継続的に修正することが適切である。
本実施形態のように、1つの計量台が複数の計量区分に分かれている場合には、通常の計量動作を実施する過程の中で、前述のように隣接計量区分に負荷がない場合で当該計量区分を支持する全てのロードセルの出力を演算処理装置に記憶させ、W1と(W2・W3)/W4を1個の被計量物あるいは複数個の被計量物の計量時に連続的に求め、一定個数分のそれらのデータが収集される毎に平均値を求めて修正率(修正係数)kを求め、この修正率kの値を更新しながらロードセル11の出力を修正して行けば良い。
1台の計量台が1個の計量区分よりなる場合(ただし、計量台は4個のロードセルLC1、LC2、LC3、LC4によってその四隅が支持されているものとする。)には、静止計量の場合は静止状態での計量時点で得たロードセル出力でもって修正率kを求めれば良い。一方、走行状態で計量する場合には、複数の計量区分からなる場合と同様、全荷重の平坦部を検出し、荷重平坦部において被計量物が計量台上のほぼ同一位置にある場合のロードセルLC1とLC2、LC3、LC4の出力とから、前述と同様に修正率kを得てロードセルLC1の異常出力を修正すれば良い。
不良ロードセル診断法の基本原理説明図 本発明の一実施形態に係る重量測定装置の側面図(a)および平面図(b) 本実施形態の重量測定装置の回路構成図 本実施形態の重量測定装置における荷重負荷状態説明図 荷重センサのスパン不良検出のためのデータ収集フローを示すフローチャート(1) 荷重センサのスパン不良検出のためのデータ収集フローを示すフローチャート(2) 荷重センサの良否判定フローを示すフローチャート
符号の説明
9 重量測定装置
10 計量台
10A 第1計量区分
10B 第2計量区分
11〜16 ロードセル(荷重センサ)
17 車両
17a 第1輪
17b 第2輪
17c 第3輪
18〜23 増幅器
24〜29 アナログ・デジタル変換器
30 I/O回路
31 演算処理装置
32 メモリ

Claims (7)

  1. 複数の計量区分を有し、各計量区分が4個の荷重センサにて支持されるとともに、互いに隣接する計量区分の隣接部が共通の2個の荷重センサにて支持される計量台上に被計量物を載置してその被計量物の重量を測定する重量測定装置において、
    前記各計量区分を支持する4個の荷重センサの出力信号の組み合わせ演算結果に基づいて、いずれかの荷重センサの異常状態を検出する異常検出手段を備えることを特徴とする重量測定装置。
  2. 所定の計量区分に隣接する計量区分が無負荷状態にあることを検出する無負荷検出手段を備える請求項1に記載の重量測定装置。
  3. 被計量物が前記各計量区分上の所定位置にあるときの4個の荷重センサの出力信号の組み合わせ演算結果を、その計量区分上の複数箇所にて求める演算手段を備える請求項1または2に記載の重量測定装置。
  4. 前記組み合わせ演算結果は、複数個の組み合わせ演算結果の平均値により求められ、この求められた平均値に基づいて前記異常検出手段により荷重センサの異常状態が検出される請求項3に記載の重量測定装置。
  5. 前記複数個の組み合わせ演算結果の平均値を複数個の異なる被計量物の重量測定により求め、この求められた演算結果に基づいて前記異常検出手段により荷重センサの異常状態が検出される請求項4に記載の重量測定装置。
  6. 複数の計量区分を有し、各計量区分が4個の荷重センサにて支持されるとともに、互いに隣接する計量区分の隣接部が共通の2個の荷重センサにて支持される計量台上に被計量物を載置してその被計量物の重量を測定する重量測定装置において、
    同一の計量区分を支持する4個の荷重センサのうちの1個の荷重センサが異常になったとき、この異常になった荷重センサの出力信号を、この異常になった荷重センサを除く他の3個の荷重センサの出力信号によって修正演算する演算手段を備えることを特徴とする重量測定装置。
  7. 前記演算手段は、前記異常になった荷重センサの出力信号と、他の3個の荷重センサの出力信号とによって求めた修正係数により修正演算するものである請求項6に記載の重量測定装置。
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