JP2012083171A - 車輪・車軸重量測定システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 道路面上に設置した計量器4、16、18の計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を荷重信号測定装置3が測定する。荷重信号測定装置3及び保守車両の車載制御装置5が無線送受信回路13、32を備えている。荷重信号測定装置3が、計量器4、16、18の計量動作状態を診断し、その異常若しくは正常の判定結果を出力する。荷重信号測定装置3は判定結果を無線送受信回路13、32によって車載制御装置5に伝送する。車載制御装置5は、受信した判定結果を表示部30bに表示する。
【選択図】 図1
Description
wi=w1(k)+w2(k)
によって求められ、位置p1乃至p2間のサンプリング重量値の個数をNとすると、タイヤ9の重量測定値W1dは
W1d=Σwi/N
によって求められる。このようにしてW1dを求めることを動的重力測定モードという。
W1s=Σwi/Nm
によって求める。このようにしてW1sを求めることを静的重量測定モードという。
W=P*S=P*Σ(Ai*Di)
である。サンプリング時間間隔Tごとにタイヤ9が移動する距離Diは、車速がVであるとすると、図4(a)において
Di=V*T
である。タイヤ9の接地長さL’は、第2の計量器16、18の計量台の長さL2よりも長いので、上述したように、タイヤ接地面全体の荷重はL2部と道路面2とに分割負荷され、タイヤ9の接地面全体の荷重Wに対して、第2の計量器16、18の計量台の長さL2の部分が荷重を受けるとすると、第2の計量器16、18がタイヤ9から受ける荷重の測定値、すなわち第2の計量器16、18の出力信号をサンプリングした重量測定値Wiは、図4(b)より、
Wi=P*Ai*L2
で表される。これを変形すると、
P*Ai=Wi/L2
となり、上記タイヤ接地面の全荷重Wの式、移動距離Diの式、P*Aiの式から、タイヤ9の重量であるタイヤ接地面の全荷重Wは、
W=P*S=P*Σ(Ai*Di)=Σ(P*Ai*Di)=Σ(P*Ai*V*T)
=Σ[(Wi*V*T)/L2]=(V*T/L2)ΣWi
の式で、求められる。第2の計量器16、18の出力信号をw3とし、この出力信号を時間間隔Tごとにサンプリングした重量測定値をw3(k)とすると、
W2d=(V*T/L2)Σw3(k)
と表される。この測定は、車両が一定の速度Vで進行しているときのみタイヤ9の重量を正確に測定可能であり、このようにしてW2dを求めることを第2の計量器における動的重量測定モードという。
A1≒(1/f1)*A
によって求められる。同様にしてロードセル8bの出力信号上の位置p2に対応する位置q2とqb点との距離A2もf2とAとによって近似的に求められる。従って、ロードセル8a、8b間の距離Aと、f1、f2を演算回路14に設定することによって、図2(b)に示すL11(位置p1、p2の距離)をL11=A−(A1+A2)によって自動的に算出する。そして、位置p1からタイマカウンタT1でのカウントを開始し、位置p2でカウントを停止して、カウント値C1が得られると、車速V1は、
V1=L11/C1
によって算出される。
V3=L31/(C3*T)
として検出する。Tは上述したサンプリング時間間隔である。
V4=L41/[(C4−C3)*T]
によって検出できる。
Wn1=k1・(Wa1−Wi1)−Wz1
Wn2=k2・(Wa2−Wi2)−Wz2
Wn3=k1・(Wa3−Wi3)−Wz3
である。Wz1、Wz2、Wz3は、計量器4、16、18に対応させて設けた零点移動量レジスタ及びその内容を表している。これらWz1、Wz2、Wz3は、スパン調整時にはリセットされている。
Wn1=Wn2=Wn3
が成立する。しかし、計量台の埋設された付近の路面の凹凸によって車両が振動し、車輪の荷重には振動ノイズ信号が加わり、計量器4、16、18が同じ車軸を測定しても、ノイズ振幅の大きさに応じて重量測定値Wn1、Wn2、Wn3は互いに異なった値になる。この振動ノイズは、1つの計量器の重量測定値について、種々の位相と種々の振幅で混入するので、ランダムノイズとみなせ、零点を中心として正負両極性の振幅を持つものとなる。振動ノイズ信号による重量測定値の標準偏差をσnとすると、各計量器4、16、18について所定個数Pの車軸の重量測定値を累積加算して平均値を求めると、平均値のばらつきは、
(P・σn2)1/2/P=σn/P1/2
であるので、Pの値を大きくすれば、即ち、多くの測定回数分の重量測定値を累積加算して平均値を求めれば、平均値におけるノイズ信号の影響は充分に小さくなる。ところで、特開平5−264375号には、上方に設けた投入ホッパから粉粒体が投入される計量ホッパの外部に3台の荷重センサを設け、これら荷重センサにほぼ均等に粉粒体の荷重が印加され、各荷重センサの出力を互いに故障診断及び自己復帰回路において比較し、それぞれの出力がほぼ等しければ、故障無しと診断し、いずれかの荷重センサの出力だけが他の出力とかけ離れているとき、そのセンサが故障であると診断し、3つの荷重センサのすべての出力が異なった値のとき、少なくとも2台の荷重センサが故障していると診断する技術が開示されている。しかし、特開平5−264375号の技術では、計量ホッパへ収容された被計量物に偏りがあるので、被計量物が液体でない限り、精確に3個の荷重信号が等しいとは限らない。この車輪・車軸重量測定システムでは、計量器4、16、18は、同じ車軸を測定しているので、計量器4、16、18が正常に動作している限り、計量器4、16、18の重量測定値の平均値はほぼ等しくなる。従って、計量器4、16、18のいずれかにスパン変動があれば、極めて精確に把握することができる。
Ds12=|WA1−WA2|/WAt
Ds23=|WA2−WA3|/WAt
Ds31=|WA3−WA1|/WAt
として求める(ステップS24)。計量器4、16、18のいずれか1台のみがスパン変動を起こしていると、その計量器の重量測定値の平均値を含む相互スパン偏差率が大きくなる。そこで、相互スパン偏差率を許容値rmaxと比較することによって、どの計量器のスパン変動が大きいか判定することができる。
σ12=σx12+2σx1y1+σy12
によって定義されるが、共分散σx1y1はほぼ零となり、
σ12≒σx12+σy12
となる。同様に、計量器16、18のQ個の重量測定値の分散σ22、σ32も、
σ22≒σx12+σy22
σ32≒σx12+σy32
となる。なお、σ22、σ32にも、σx12が含まれているのは、いずれの計量器4、16、18も、同じQ個の車軸の重量を測定しているからである。
各計量器4、16、18の測定ばらつき量の相対偏差Es12’、Es23’、Es31’は、
Es12’=|σ12−σ22|=|σy12−σy22|
Es23’=|σ22−σ32|=|σy22−σy32|
Es31’=|σ32−σ12|=|σy32−σy12|
となり、各計量器4、16、18の据え付け時に、同じ車両の各車軸重量を測定することによって得られた振動信号によるばらつきの分散σ2を記憶させておき、測定ばらつき量の相対変動率Es12、Es23、Es31は、
Es12=|σ12−σ22|/σ2
Es23=|σ22−σ32|/σ2
Es31=|σ32−σ12|/σ2
となり、2台の計量器間での振動信号の振幅の分散の変動率として表される。これらEs21、Es23、Es31を算出する(ステップS54)。測定値のばらつきは継続使用において減少することはないので、分散の変動率は、ばらつきの増加率を意味する。r’maxとしては、例えば2を設定する。Es12、Es23、Es31は、時間経過によるばらつき量の変動経過を観測することができるように、計量器4、16、18ごとに所定個数、例えばM段のシフトレジスタを設け、予め定めた数P回ばらつき変動の検出を行うごとに、或いは所定期間の経過ごとに、最新のEs12、Es23、Es31を常にM(M<P)個保存する(ステップS56)。
Rs=(σ2+σ2+σ2)1/2=0.577σ
である。3台の計量器の平均値を、この車輪・車軸重量測定システムの重量測定値とすれば、1台の計量器の重量測定値のみを用いた場合の測定ばらつき量σに比べて測定値のばらつき量は約60%に縮小する。仮に計量器4のばらつき量が計量器4の計量台近傍の道路面の悪化などで2倍に増えたとすると、ばらつき量RSは、
RS={(2σ)2+σ2+σ2}1/2/3=0.816σ
となり、車輪・車軸重量測定システムとしての重量測定値のばらつき量が拡大するので、計量器4の重量測定値を単純に除外すると、
RS={σ2+σ2}1/2/2=0.707σ
となり、3台の計量器を使用する場合よりも振動の影響を縮小させることができる。しかし、この算出法は最適ではない。
Es12+σ2=σy12−σy22+σt22≒σy12
または、
Es31+σ2=σy12−σy32+σt32≒σy12
と計算すれば、現在運転中の計量器4の測定ばらつき量が求められる(ステップS80)。従って、計量器4の標準偏差の増加率kは、上の2式の平均値またはいずれかによるσy12と、計量器4の据え付け時の測定ばらつき量によって、
k=(σy12/σt12)1/2
と計算して求めることができる(ステップS82)。k=(σy12/σt22)1/2またはk=(σy12/σt32)1/2として算出することもできる。
Rs=[{(k/a)*σ}2+σ2+σ2]1/2/{(1/a)+1+1}
=(k2*A2+2)1/2/(A+2)=f(A)/g(A)=F(A)
と表される。Aが如何なる値のとき、F(A)が最小となるかを求めるため、F(A)をAで微分すると、
dF(A)/dA
={df(A)dA}g(A)−f(A){dg(A)/dA}/g(A)2
=2(k2A−1)/{(k2A2+2)1/2(A+2)2}
となり、
A=1/k2のとき、dF(A)/dA=0、
A>1/k2のとき、dF(A)/dA>0、
A<1/k2のとき、dF(A)/dA<0
となり、A=1/k2のとき、即ち、a=1/A=k2のとき、F(A)は最小値となる。そこで、現在異常な計量器の重量測定値の標準偏差が正常であったときの重量測定値の標準偏差(この場合、正常な他の2台の計量器の標準偏差を使用してもよい)の平均値の標準偏差に対するk倍の大きさであった場合、システムの重量測定値のばらつき量が最小値となるように、この車輪・車軸重量測定システムの重量測定値Wnaを、a=k2として、
Wna={(1/a)Wn1+Wn2+Wn3}/{1/a}+1+1}
と変更して、計量器の測定値のばらつき量に応じた重み平均による算出法に変更する。これによって、車輪・車軸重量測定システムとしての重量測定値のばらつき量が最適に縮小される。
13 32 無線送受信回路(無線通信手段)
14 演算回路(計量動作状態診断手段)
30 演算回路
30b 表示器(表示手段)
Claims (7)
- 道路面上に計量台を設置した1または複数台の計量器と、
前記計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置と、
車載制御装置を備えた保守車両とを、
備え、
前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備え、
前記荷重信号測定装置が、前記計量器の重量測定値に基づいて前記計量器の計量動作状態を診断し、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を出力する計量動作状態診断手段を備え、
前記荷重信号測定装置が、前記計量動作状態診断手段からの前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線送信手段によって送信し、
前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線受信手段によって受信し、表示手段に表示する車輪・車軸重量測定システム。 - 請求項1記載の車輪・車軸重量測定システムにおいて、前記計量器が、複数台の計量器によって構成され、前記車載制御装置の表示手段には、前記複数の計量器別に、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を表示する車輪・車軸重量測定システム。
- 請求項2記載の車輪・車軸重量測定システムにおいて、前記計量動作状態についての情報は、前記複数台の計量器別に、所定の計量回数または所定の期間ごとの、時間に関して連続した複数の情報である車輪・車軸重量測定システム。
- 請求項1記載の車輪・車軸重量測定システムにおいて、前記計量器が、複数台の計量器によって構成され、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算し、前記車載制御装置は、前記車両の車輪または車軸の重量の演算に際し、所定の計量器の重量測定値を除外する指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備える車輪・車軸重量測定システム。
- 請求項1記載の車輪・車軸重量測定システムにおいて、前記計量器が、複数台の計量器によって構成され、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算し、前記車載制御装置は、所定の計量器のスパンを、前記所定の計量器による重量測定値と、前記所定の計量器以外の計量器による重量測定値とに基づいて補正する演算の指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備える車輪・車軸重量測定システム。
- 請求項1記載の車輪・車軸重量測定システムにおいて、前記計量器が、複数台の計量器によって構成され、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算し、前記車載制御装置は、所定の計量器の測定ばらつき量と、前記所定の計量器以外の計量器の測定ばらつき量との比率に基づいて、前記車両の車輪または車軸の重量の測定ばらつき量を縮小補正する演算の指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備える車輪・車軸重量測定システム。
- 道路面上に計量台を設置した複数台の計量器と、
車載制御装置を備えた保守車両と、
前記計量台上を通過する前記保守車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置とを、
備え、
前記荷重信号測定装置及び前記保守車両が、互いに無線通信を可能とする前記無線通信手段を備え、
前記車載制御装置は、前記無線通信手段を介して、前記荷重信号測定装置に、前記保守車両の車輪または車軸の重量測定値の読み取り指令を送信し、
前記荷重信号測定装置は、前記読み取り指令を前記無線通信手段を介して受信したとき、前記保守車両の前記計量器別及び車輪または車軸別の重量測定値を、前記無線通信手段を介して前記車載制御装置に送信し、
前記車載制御装置は、表示手段を備え、前記無線通信手段を介して送信された前記保守車両の前記計量器別及び車輪または車軸別の重量測定値を、前記表示手段に表示する車輪・車軸重量測定システム。
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