JP5570935B2 - 車輪・車軸重量測定システム - Google Patents

車輪・車軸重量測定システム Download PDF

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本発明は、車両の車輪重量や車軸重量を測定する車輪・車軸重量測定システムに関し、特に、車輪・車軸重量測定システムを構成する計量器のスパンの良否の点検、スパン校正作業を行うものに関する。
従来、車輪の重量測定システムには、荷重センサを設けた計量台を道路面に埋め込み、計量台上にタイヤが載るタイミングで車輪重量を測定している。具体的には、特許文献1や2に開示されたものがある。特許文献1の技術は、計量台の長さを車輪進行方向についてタイヤの接地面長さよりも充分に長く設定し、計量台を複数個のロードセルで支持し、道路面にタイヤが接触していない状態で車輪の重量を測定するものである。特許文献2の技術は、タイヤの進行方向における計量台の長さをタイヤの接地面長さよりも短く設定し、タイヤ接地面が常に道路面に接触しながら車輪の重量を測定するものである。
特公昭53−23099号公報 特開昭63−286724号公報
特許文献1、2に示されているような重量測定システムの計量台は、道路面に埋設されており、夏の直射日光、冬の凍結、年間を通じての風雨に晒され、場合によっては水没することもある。また1日だけ見ても昼夜の気温差が激しい。そのため、計量台に設けられているロードセルにとって周囲の環境条件は極めて厳しい。
特許文献1、2の技術において使用されるロードセルの起歪部200は、図15に示すように金属ケース202によって包囲された気密室204に収容されているが、荷重信号を外部に出力し、電源を内部に取り込むための配線を金属ケース202の外部に取り出す必要がある。そのため、金属ケース202に気密端子板取り付け用金属枠206が溶接され、この金属枠206に気密端子板外枠205がハンダ溶接され、気密端子板外枠に保護されたガラス製の配線取り出し用の気密端子板208が取り付けられている。気密端子板取り付け用金属枠206の外部には、外部機器からの配線を、気密端子板208に接続する防水コネクタ210が取り付けられている。防水コネクタ210内の配線接続室210aにおいて外部配線であるケーブル212が気密端子板208の気密端子208aに接続されている。
防水コネクタ210は金属製であり、ケーブル212の導入部はゴム製のシール部材214によってシールされているが、配線接続室210aの機密性は、金属ケース202内のように完全ではなく、また、配線ケーブル212の内部の隙間を通しても通常の空気が侵入する。通常の空気には水蒸気成分も含まれるので、常に高い絶縁抵抗を保つ必要のある気密端子板208の信号線の間や、信号線と金属ケース202との間において抵抗値の低下が起こり、荷重信号のスパンがドリフトする可能性が高い。しかも、ロードセル周囲の温度差は極めて大きいので、絶縁低下がない状態であっても、温度補償が精確に機能しない。
計量台周辺、計量台への泥の堆積、計量台周辺の道路面の摩耗があって、特に特許文献2の計量台では、道路面と計量台表面との高さに差が生じると、道路面と計量台との間の荷重配分が変化する。
このような使用条件であるので、重量測定システムでは、他の種類の計量器に比べて、重量測定値のスパンや、道路面の凹凸による重量測定値のばらつき量、重量測定値の零点変化量を、長期に安定して一定値に維持することが困難であり、スパン、ばらつき量、零点の値は、他の種類の計量器に比べて、短期間に大きく変動する可能性が高い。
従って、スパン、ばらつき量、零点のような計量動作状態について他の種類の計量器より精確な診断機能を備え、計量動作状態について早期に異常傾向を予知したり、故障を検知したりする必要があり、また異常が発見された場合には早期に復旧させることが必要である。しかし、従来のシステムでは、システムの点検や復旧作業を行うには、車両の通行を止めねばならず、作業が大がかりになり、車両の通行障害も生じる。
そこで、本発明は、計量動作状態の変化を速やかにかつ容易に察知し、見過ごせない異常のある場合には、容易に速やかに対処することができる車輪・車軸重量測定システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様の車輪・車軸重量測定システムは、道路面上に計量台を設置した1または複数台の計量器を備えている。前記計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を荷重信号測定装置が測定する。保守車両が車載制御装置を備えている。保守車両は、前記計量台上を通過する。前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備えている。前記荷重信号測定装置が、前記計量器の重量測定値に基づいて前記計量器の計量動作状態、例えば零点変化、スパン変化、ばらつき量変化を診断する計量動作状態診断手段を備えている。この計量動作状態診断手段は、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を出力する。前記保守車両が前記計量台上を通過したとき、前記荷重信号測定装置は、前記計量動作状態診断手段からの前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線送信手段によって送信する。前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線受信手段によって受信し、表示手段に表示する。
このように構成された車輪・車軸重量測定システムでは、保守車両の車載制御装置の表示手段によって、計量器の計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、表示することができるので、計量動作状態の変化を速やかにかつ容易に察知することができる。
本発明の他の態様の車輪・車軸重量測定システムは、複数台の計量器を有し、複数台の計量器は、前記計量台が、互いに独立した荷重センサによって支持された複数台の計量台を、道路面上に設置している。前記複数台の計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を荷重信号測定装置が測定する。車載制御装置を保守車両が備えている。前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備えている。前記荷重信号測定装置が、前記複数台の計量台上を複数台の車両が通過する間に得られた前記計量器別の重量測定値に基づいて得た計量器動作情報を演算処理して、前記計量器別の計量動作状態を得て、前記計量器別の計量動作状態及び前記計量器別の計量動作状態に基づく前記計量器別の異常若しくは正常の判定結果のうち少なくとも一方を出力する計量動作状態診断手段を備え、
前記荷重信号測定装置が、前記計量動作状態診断手段からの出力を、前記無線送信手段によって送信し、
前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態診断手段の出力を、前記無線受信手段によって受信し、前記計量器別に表示手段に表示するこのように構成すると、複数台の計量器のうちいずれについても、計量器の計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、知ることができる。
さらに、前記計量動作状態についての情報を、前記複数台の計量器別に、所定の計量回数または所定の期間ごとの、時間に関して連続した複数の情報とすることもできる。このように構成すると、計量動作状態の変動経緯が容易に判明し、かつ将来の変動状態も、その時期と共に推定することができる。
本発明の別の態様の車輪・車軸重量測定システムは、道路面上に計量台を設置した複数台の計量器を備えている。前記計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を荷重信号測定装置が測定する。保守車両が車載制御装置を備えている。前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備えている。前記荷重信号測定装置が、前記計量器の重量測定値に基づいて前記計量器の計量動作状態、例えば零点変化、スパン変化、ばらつき量変化を診断する計量動作状態診断手段を備えている。この計量動作状態診断手段は、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を出力する。前記荷重信号測定装置は、前記計量動作状態診断手段からの前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線送信手段によって送信する。前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線受信手段によって受信し、表示手段に表示する。この別の態様の車軸・車軸重量測定システムにおいて、前記荷重信号測定装置を、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算するものとしてある。この場合、前記車載制御装置は、前記車両の車輪または車軸の重量の演算に際し、所定の計量器の重量測定値を除外する指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備えている。この発信手段を無線送信手段とする場合、荷重信号測定装置には、無線受信手段を備える。このように構成すると、特定の計量器において零点の変動が生じていると判断された場合、発信手段によって零点異常の生じている計量器の重量測定値を除外することを指示でき、これによって、零点異常の影響を除去することができる。
上記の別の態様において、前記計量器が、複数台の計量器によって構成される場合、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算する。さらに、前記車載制御装置は、所定の計量器のスパンを、前記所定の計量器による重量測定値と、前記所定の計量器以外の計量器による重量測定値とに基づいて補正する演算の指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備えている。このように構成すると、特定の計量器においてスパンの変動が生じていると判断された場合、その計量器のスパンを正常な値に補正することができる。
上記の別の態様において、前記計量器が、複数台の計量器によって構成される場合、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算する。さらに、前記車載制御装置は、所定の計量器の測定ばらつき量と、前記所定の計量器以外の計量器の測定ばらつき量との比率に基づいて、前記車両の車輪または車軸の重量の測定ばらつき量を縮小補正する演算の指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備えている。このように構成すると、特定の計量器において測定のばらつき量に異常が生じていると判定されると、前記車両の車輪または車軸の重量の測定ばらつき量を縮小補正することができる。
本発明の他の態様の車輪・車軸重量測定システムは、道路面上に計量台を設置した複数台の計量器を備えている。保守車両が車載制御装置を備えている。前記計量台上を通過する前記保守車両の車輪または車軸の重量を荷重信号測定装置が測定する。前記荷重信号測定装置及び前記保守車両が、互いに無線通信を可能とする前記無線通信手段を備えている。前記車載制御装置は、前記無線通信手段を介して、前記荷重信号測定装置に、前記保守車両の車輪または車軸の重量測定値の読み取り指令を送信する。前記荷重信号測定装置は、前記読み取り指令を前記無線通信手段を介して受信したとき、前記保守車両の前記計量器別及び車輪または車軸別の重量測定値を、前記無線通信手段を介して前記車載制御装置に送信する。前記車載制御装置は、表示手段を備え、前記無線通信手段を介して送信された前記保守車両の前記計量器別及び車輪または車軸別の重量測定値を、前記表示手段に表示する。このように構成すると、保守車両の各車輪または車軸の重量が既知であると、表示手段に表示された計量器別の車輪または車軸の重量測定値と比較することによって、計量器動作状態に異常があるか否かを判断することができる。
以上のように、本発明によれば、計量動作状態の変化を速やかにかつ容易に察知することができるし、異常のある場合には、容易に速やかに対処することができる。
本発明の1実施形態の車輪・車軸重量測定システムのブロック図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムの計量器上をタイヤが通過するに連れての各計量器の出力信号の変化を示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムの第2の計量器の構成を示す正面図、平面図及び側面図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムの第2の計量器での計量原理の説明図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおいて使用する車載制御装置のブロック図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおける零点変動異常検出処理のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおけるスパン変動異常検出処理のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおけるスパン変動異常検出処理の他の例の要部のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおける重量測定値のばらつき量異常検出処理のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおける零点異常に対する処理のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおけるスパン異常に対する処理のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおけるばらつき量異常に対する処理のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおける各車軸別重量測定値読み取り処理のフローチャートを示す図である。 図1の車輪・車軸重量測定システムにおける各車軸別重量測定値表示処理のフローチャートを示す図である。 従来の車輪・車軸重量測定システムに使用する計量器の部分省略縦断面図である。
本発明の1実施形態の車輪・車軸重量測定システムでは、図1に示すように、道路面2上を図示していない車両が矢印方向に走行することを前提とする。この車輪・車軸重量測定システムは、荷重信号測定装置3と、車載制御装置5とを、備えている。道路面2に、第1の計量器4が設置されている。この第1の計量器4の近傍に、荷重信号測定装置3が設けられている。
第1の計量器4は、図2(a)に示すように計量台6を有し、この計量台6の下面の車両の乗り込み側を複数台、例えば2台の第1の重量値測定手段、例えばロードセル8aが支持し、計量台6の下面の車両の降り口側を、複数台、例えば2台の第1の重量値測定手段、例えばロードセル8bが支持している。この計量台6は、車両の同一の軸に取り付けられている2つの車輪の重量をそれぞれ個別に測定するために、道路面2の幅方向に沿って2台設けられている。なお、第1の計量器4によって車両の1軸に取り付けられている2つの車輪の重量を同時に測定する場合には、道路面2の幅方向の2つの車輪が同時に載る幅寸法を持つ1台の計量台6を使用する。これら計量台6は、図2(a)に示すように車両のタイヤ9の道路面2へ接地面における車両進行方向の長さL’よりも大きな長さ寸法Lを車両の進行方向に有している。
ロードセル8a、8bの出力信号は、増幅器10によって増幅され、A/D変換部12によってデジタル変換され、荷重信号測定装置3の処理手段、例えば演算回路14に供給される。演算回路14は、例えばCPU、メモリ、入出力回路等から構成され、操作部14a、表示部14bを備えている。この演算回路14での演算処理の結果は、無線通信手段、例えば無線送受信回路13及びアンテナ15によって保守車両の車載制御装置5に送信されることがあり、また、車載制御装置5からのデータを受信し、これを演算処理することがある。
第1の計量器4から車両の進行方向に離れた道路面2には、複数、例えば2台の第2の計量器16、18が間隔をおいて設けられている。第2の計量器16、18は、同一構造のものであり、第2の計量器16についてのみ説明する。第2の計量器16は、図3(a)乃至(c)に示すように、車両の進行方向の長さがL2以下で、道路面2の幅方向の長さがL2’の起歪体20からなる第2の重量値測定手段、例えばロードセル22a、22b、22c、22dを道路面2の幅方向に複数台、例えば4台並べ、これらロードセル22a乃至22d上に、車両の進行方向に沿う長さがL2の計量台24を配置したものである。L2は、タイヤ9の接地面の車両進行方向の長さL’よりも短く設定されている。そのため、タイヤ9の接地面が計量台24上に乗り込んだ状態であっても、タイヤ9の全荷重は、或る比率で道路面2と計量台24とに分割して負荷される。
なお、第1の計量器4と第2の計量器16とに跨ってタイヤ9が存在しないように、両者の間隔は設定されているし、第2の計量器16、18間に跨ってタイヤ9が存在しないように、両者の間隔が設定されている。
車両の1つの軸に設けられている2つの車輪の重量を個別に測定する場合には、1つの車輪用にロードセル22a、22bの出力を合成し、他の1つの車輪用にロードセル22c、22dの出力を合成する。1つの軸に設けられている2つの車輪の重量の合計値を車軸重量として測定する場合には、ロードセル22a乃至ロードセル22dの出力を合成する。これらロードセル22a乃至22dの出力信号は、増幅器10によって増幅され、A/D変換部12によってデジタル変換され、演算回路14に供給され、演算回路14で処理される。
演算回路14において行う第1の計量器4の出力信号の処理について図2(a)、(b)を参照して説明する。図2の荷重信号は、タイヤ中心位置の移動に対応するロードセル8a、8bの出力信号とする。なお、以下の説明は、1つの車輪の重量を測定する場合であるが、以下の説明を基に、1つの軸に設けられている2つの車輪の重量(軸重)を測定することは、当業者には自明である。第1の計量器4では、動的重量測定モードと、静的重量測定モードとの2つのモードで測定可能である。
これら両モードで測定するために、計量台6上にタイヤ9が完全に乗り込み、タイヤ9の接地面と道路面2との接触が無くなった直後の位置p1と、計量台6上に乗り込んだタイヤ9が計量台6上を前進して、これよりも進行すると道路面2と接触する位置p2とを、ロードセル8a、8bの出力信号上で定める。位置p1、p2間の距離をL11とすると、タイヤ9が計量台6上のL11区間に滞在する時間が長く継続でき、次に計量台6に進んでくるタイヤの接地面が計量台6に触れる前に、L11からタイヤ9が離れるように計量台6の長さL1と、位置p1、p2が設定されている。
位置p1、p2はロードセル8a、8bの出力信号の比率と予め定めた一定値との間に定めた条件が成立する位置として定義されている。すなわち、ロードセル8aの出力信号をw1、ロードセル8bの出力信号をw2とし、これらは時間間隔Tで同じタイミングでサンプリングされ、サンプリング重量測定値としてw1(k)、w2(k)を得るものとすると、比率Rwはw1(k)/w2(k)によって求められる。そして、位置p1にあるときのw1(k)をw11(k)、同w2(k)をw21(k)として、予め定めた値をw11(k)/w21(k)=f1として定め、比率Rwがf1より大きくなり、次にf1より減少したとき、位置p1に到達したと決定する。
同様に、位置p2におけるw1(k)をw12(k)、w2(k)をw22(k)とし、w22(k)/w12(k)=f2として定め、位置p1が決定された後、Rwがf2より大きくなった時点を位置p2に到達した時点とする。
このようにw1(k)、w2(k)の比率によって位置p1、p2を定義すれば、これらの位置は、車輪重量の大きさに影響を受けない。
位置p1乃至p2間におけるw1(k)、w2(k)を求めることによって、タイヤ9のサンプリング重量値wiは、
wi=w1(k)+w2(k)
によって求められ、位置p1乃至p2間のサンプリング重量値の個数をNとすると、タイヤ9の重量測定値W1dは
W1d=Σwi/N
によって求められる。このようにしてW1dを求めることを動的重力測定モードという。
また、上記の動的重量測定モードは、車両が円滑に計量台6上を通過することを前提としている。しかし、タイヤ9が計量台6上にある状態で車両が停止したり、極めて低速でタイヤ9が計量台6上を通過したりするように車両が走行することがある。また、サンプリング時間間隔Tは、w1(k)、w2(k)に重畳されたノイズを減衰させたり、Rwを感度よく正確に測定したりするために、数m秒の短い時間間隔で設定することが多い。そのため、上述したような場合、ΣWiは極めて大きい値になる。そこで、位置p1が検出された時点から計時するために、カウンタ動作を開始させ、サンプリング時間間隔TごとにインクリメントするタイマT1を設け、このタイマのカウント値Tsが予め定めたNm以上になったとき、wiの累算を中止し、重量測定値W1sとして、
W1s=Σwi/Nm
によって求める。このようにしてW1sを求めることを静的重量測定モードという。
なお、Nmは、w1(k)、w2(k)に低周波ノイズ信号が重畳されていても、上述したように平均化することによって充分に減衰させることができる値に設定してある。
上記の説明から明らかなように、第1の計量器4での重量測定モードは、車両の走行速度状態に応じて、自動的に切り換えられる。
演算回路14において行う第2の計量器16、18の出力信号の処理について説明する。以下の説明は、1つの車輪の重量を測定する場合であるが、以下の説明を基に1つの軸に設けられている2つの車輪の重量(軸重)を測定することは、当業者には自明である。図4(a)は、タイヤ9の接地面を表しており、タイヤ9の接地幅をAi、タイヤ9がサンプリング時間間隔Tごとに移動する距離をDi、タイヤ9の単位面積当たりの荷重をP、接地面積をSとすると、タイヤ9の接地面の全荷重Wは、
W=P*S=P*Σ(Ai*Di)
である。サンプリング時間間隔Tごとにタイヤ9が移動する距離Diは、車速がVであるとすると、図4(a)において
Di=V*T
である。タイヤ9の接地長さL’は、第2の計量器16、18の計量台の長さL2よりも長いので、上述したように、タイヤ接地面全体の荷重はL2部と道路面2とに分割負荷され、タイヤ9の接地面全体の荷重Wに対して、第2の計量器16、18の計量台の長さL2の部分が荷重を受けるとすると、第2の計量器16、18がタイヤ9から受ける荷重の測定値、すなわち第2の計量器16、18の出力信号をサンプリングした重量測定値Wiは、図4(b)より、
Wi=P*Ai*L2
で表される。これを変形すると、
P*Ai=Wi/L2
となり、上記タイヤ接地面の全荷重Wの式、移動距離Diの式、P*Aiの式から、タイヤ9の重量であるタイヤ接地面の全荷重Wは、
W=P*S=P*Σ(Ai*Di)=Σ(P*Ai*Di)=Σ(P*Ai*V*T)
=Σ[(Wi*V*T)/L2]=(V*T/L2)ΣWi
の式で、求められる。第2の計量器16、18の出力信号をw3とし、この出力信号を時間間隔Tごとにサンプリングした重量測定値をw3(k)とすると、
W2d=(V*T/L2)Σw3(k)
と表される。この測定は、車両が一定の速度Vで進行しているときのみタイヤ9の重量を正確に測定可能であり、このようにしてW2dを求めることを第2の計量器における動的重量測定モードという。
上記のようにして、W2dを演算するには、ΣW3(k)の開始タイミング(図2(b)に示す位置p3、p4)を決定する必要がある。p3、p4は、第2の計量器16、18の出力信号w3(k)に対して荷重負荷の方向に予め境界重量Wfを定め、位置p2を決定後に、w3(k)がwfを超えた時点をp3とし、位置p3を決定後であって、w3(k)が零点に戻った後、初めてw3(k)がwfを超えた時点をp4とする。
第2の計量器16、18上にタイヤ9が存在する状態で車両が停止したり、極めて低速でタイヤが計量台上を通過したりするように車両が進行すると、Σw3(k)の値が膨大になる。そこで、タイマカウンタT4、T5を設け、p3点またはp4点を検出したときからサンプリング時間間隔TごとにT4、T5にカウントさせ、カウント値が予め定めた値Nm1、Nm2を超えると、重量測定値の加算を停止させ、第2の計量器16、18での動的重量測定を停止させる。
第2の計量器16、18での動的重量測定には、第2の計量器16、18を通過する車両の速度が必要である。また、後述するように、第1の計量器4での測定と第2の計量器16、18での測定とを切り換えるために、第2の計量器4を車両が通過する速度を使用する。そのために、演算回路14では、これらの速度測定が行われている。
まず、第1の計量器4上を通過する速度V1の検出について述べる。第1の計量器4において、ロードセル8a、8bが計量台6を支持している点を、図2(a)に示すようにqa、qb点とし、点qa、qb間の距離をAとすると、ロードセル8aの出力信号上の位置p1に対応する位置q1とqa点との距離A1は、点qa、qbでのロードセル8a、8bの出力信号がピークであり、かつ等しいと近似した上で、上述したf1を利用することによって、近似的に
A1≒(1/f1)*A
によって求められる。同様にしてロードセル8bの出力信号上の位置p2に対応する位置q2とqb点との距離A2もf2とAとによって近似的に求められる。従って、ロードセル8a、8b間の距離Aと、f1、f2を演算回路14に設定することによって、図2(b)に示すL11(位置p1、p2の距離)をL11=A−(A1+A2)によって自動的に算出する。そして、位置p1からタイマカウンタT1でのカウントを開始し、位置p2でカウントを停止して、カウント値C1が得られると、車速V1は、
V1=L11/C1
によって算出される。
第2の計量器16上を通過する速度V3の検出について述べる。速度V3として、第1の計量器4の計量台6の中央q0から第2の計量器16の入力端q3までを車両が通過する速度を使用する。第2の計量器16の計量台上にタイヤ9が載る直前に速度が急速に変化する可能性は少ないからである。q0点にタイヤ9が到達したとき、ロードセル8a、8bの出力信号w1(k)とw2(k)とは等しくなる。そこで、w1(k)≦w2(k)が始めて成立した時点をq0点とする。また、第2の計量器16の入力端q3にタイヤ9が到達した時点は、位置p3とほぼ一致する。そこで、位置p0からタイマカウンタT3でカウントを開始し、上述した位置p3に到達したときのカウント値C3と、予め設定しておいたq0、q3間の距離L31とを用いて、V3を
V3=L31/(C3*T)
として検出する。Tは上述したサンプリング時間間隔である。
第2の計量器16上を通過する速度V4の検出について述べる。タイマカウンタT3において、位置P4が検出されるまでカウントを継続する。そして、予め設定しておいたq3、q4間の距離L41とし、位置P4でのカウント値をC4とすると、V4は、
V4=L41/[(C4−C3)*T]
によって検出できる。
第1の計量器4に対して車両が停止またはそれに近い状態になることや、遅い場合や、速い場合がある。
車両が停止またはそれに近い状態では、車両の速度を検出するよりも車両が第1の計量台6上に滞在する時間を検出するようにし、滞在時間が上述したNm*Tを超える場合には、上述した静的重量測定モードによる重量測定値W1sを車輪重量測定値とする。静的重量測定モードでの重量測定値W1sは、車両がほぼ停止状態であって、基本的に第1及び第2のロードセル8a、8bの出力信号に含まれる各種ノイズ信号の振幅は小さい上に、ノイズ信号があっても、充分に長いサンプリング測定時間(Nm*T)によってノイズ信号を平滑することができるので、第2の計量器16、18による重量測定値を使用する必要がない。
第1の計量器4に対して車両の速度が遅い場合、車両が走行状態であっても、低速であれば、第1の計量器4では、タイヤ9が道路面2に非接触の状態で或る程度の長さの重量測定時間がとれるので、良好な重量測定値W1dを得ることができる。また測定中に変速しても、1回のサンプリング重量測定値がタイヤ9の荷重を表すので、測定原理上誤差を生じない。
また、第1の計量器4に対して車両の速度が速い場合、第1の計量器4のロードセル8a、8bの出力信号には、車両のバネによる低周波ノイズ信号などによる誤差成分や衝撃荷重によるランダム成分があるが、上述したように車両の速度が速い場合には、測定時間(位置p1からp2を通過する時間)が短くなって、サンプリング数が少なくなるので、ノイズ平滑処理能力が低くなる。従って、第1の計量器4の重量測定値のみを使用すると、誤差が大きくなるので、第1の計量器4の重量測定値に加えて、第2の計量器16、18の重量測定値W2dも使用して、重量測定値を得る。
車両の速度が速くなると、次第にランダムノイズや振動ノイズの振幅が大きくなり、車両の速度が遅い場合に第1の計量器4が持っている高精度という特徴が失われるので、第2の計量器16、18の重量測定値のみを使用することも可能である。但し、車両の速度が速い場合でも、第1の計量器4は、タイヤ9が道路面2に非接触の状態で測定を行っているので、第2の計量器16、18よりも精度が高い場合もあるので、第1及び第2の計量器4、16、18に基づいて重量測定を、この実施形態では行っている。
第1及び第2の計量器4、16、18の重量測定値を使用する場合、各重量測定値の平均値を求めることによって、誤差を相殺することができる。また、低周波ノイズ信号については、計量器の台数が多いほど、周期ノイズ信号の種々の位相点における正負振幅を加算することができるので、ノイズ信号の減衰を大きくできる。ランダムノイズ信号についても、計量器の台数が多ければ多いほど、その標準偏差を小さくすることができる。
車載制御装置5は、上述した第1の計量器4、第2の計量器16、18上を通過する保守車両に搭載されている。車載制御装置5は、図5に示すように、演算回路30を備え、演算回路30は、例えばCPU、メモリ、入出力回路等から構成され、発信手段、例えば操作部30a、表示手段、例えば表示器30bを備えている。演算回路30は、無線送受信手段、例えば無線送受信回路32と、アンテナ34とを備え、荷重信号測定装置3の無線送受信回路13及びアンテナ15を介して送信されたデータを、アンテナ34と無線送受信回路32とで受信し、このデータを処理する。また、操作部30aの操作によって決定された指示を、無線送受信回路32とアンテナ34とによって、荷重信号測定装置3に送信する。
上記の説明においては、サンプリング測定重量値w1(k)、w2(k)、wiについて、スパンや零点を無視しているが、実際に第1乃至第3の計量器4、16、18において車輪または車軸の重量を測定する場合、零点やスパンを考慮しなければならず、従来の技術の項で述べたようにスパンが変動したり、ノイズに基づくばらつきが変動したりする可能性もある。そこでこの車輪・車軸重量測定システムでは、第1乃至第3の計量器4、16、18のスパンチェック及びスパン補正、ばらつき量チェック及びばらつき量補正を、次のようにして行っている。なお、以下の説明では、車両の各車軸の重量を測定する場合について説明する。
荷重信号測定装置3の演算回路14において、A/D変換部12から出力される第1の計量器4のデジタル荷重信号をWa1(ロードセル8a、8bの出力をサンプリングして加算したもの)、第2の計量器16のデジタル荷重信号を、Wa2(ロードセル22a乃至22dの出力をサンプリングして加算したもの)、第3の計量器18のデジタル荷重信号をWa3(ロードセル24a乃至24dの出力をサンプリングして加算したもの)とする。また、これらWa1乃至Wa3は、車両の軸重を測定する場合には、上述したようにして、タイヤが第1乃至第3の計量装置4、16、18に乗っていると判定された後に得られたものとする。第1乃至第3の計量器4、16、18の据え付け時のスパン調整の際に、計量台4、16、18が無負荷の状態のとき、初期荷重記憶操作を行うと、初期荷重操作時点のA/D変換部12から出力される第1乃至第3の計量器4、16、18からのデジタル荷重信号が、演算回路14に設けた計量器別の初期荷重レジスタWi1、Wi2、Wi3に記憶される。初期荷重レジスタの記憶値である初期荷重もWi1、Wi2、Wi3と表し、分銅などの既知重量を持つ荷重を計量台に負荷して調整、決定したスパン係数をk1、k2、k3とすると、計量器4、16、18での重量測定値Wn1、Wn2、Wn3は、
Wn1=k1・(Wa1−Wi1)−Wz1
Wn2=k2・(Wa2−Wi2)−Wz2
Wn3=k1・(Wa3−Wi3)−Wz3
である。Wz1、Wz2、Wz3は、計量器4、16、18に対応させて設けた零点移動量レジスタ及びその内容を表している。これらWz1、Wz2、Wz3は、スパン調整時にはリセットされている。
零点重量値の変動量の異常検出としては、例えば各計量器4、16、18上を車輪または車軸が通過していない状態において、演算回路14において、図6に示すような処理が行われる。まず各計量器4、16、18が無負荷状態で各計量器4、16、18からそれぞれ所定個数、例えばU個の重量測定値を算出し、計量器4、16、18ごとに平均値が算出され、これらを計量器4、16、18ごとの零点重量値とする(ステップS2)。各零点重量値を、対応する計量器4、16、18の零点記憶用メモリWz1、Wz2、Wz3に加算する(ステップS4)。Wz1、Wz2、Wz3を用いて、これらに対応する計量器4、16、18の零点自動補正を行う(ステップS6)。Wz1、Wz2、Wz3の値は、零点重量値の増減に応じて、自動零点補正が行われる度に増減する。従って、各計量器4、16、18のロードセル自身の零点が異常になって、プラス方向またはマイナス方向にドリフトすると、Wz1、Wz2、Wz3の絶対値は、増加する。そこで、許容零点変動量Wzeを予め設定しておき、零点の自動補正を行うごとに、Wz1、Wz2、Wz3の絶対値をWzeと比較し、Wzeよりも大きい値のものがあれば、その値の大きい零点変動量に対応する計量器の番号と、零点異常である旨を零点判定メモリに記憶する(ステップS8)。零点記憶用メモリWz1、Wz2、Wz3の内容は、時間経過による零点重量の変動経過を観測することができるように、計量器4、16、18ごとに所定個数、例えばM段のシフトレジスタを設け、予め定めた数P回零点自動補正を行うごとに、或いは所定期間の経過ごとに、最新の零点重量値を常にM(M<P)個保存する(ステップS10)。
保守車両の車載制御装置5から故障判定読み取り要求があれば(ステップS12の判断の答えがイエスの場合)、零点判定メモリの内容を車載制御装置5に送信する(ステップS14)。なお、この零点判定メモリの内容の送信は、荷重信号測定装置3から自動的に発信し、保守車両が計量器4、16、18に接近したときに受信するようにしてもよい。保守車両の車載制御装置5では、表示器30bに、零点判定メモリの内容が表示され、零点重量値の変動に異常がある計量器がどれであるか判明する。
また、保守車両から零点変動量の読み取り要求があると(ステップS16の判断の答えがイエスの場合)、M段のシフトレジスタの内容を、異常の有無に拘わらず計量器4、16、18を表すコードと共に計量動作診断情報の1つとして保守車両に送信する(ステップS18)。このM段のシフトレジスタの内容の送信も、荷重信号測定装置3から自動的に発信し、保守車両が計量器4、16、18に接近したときに受信するようにしてもよい。保守車両の車載制御装置5の表示器30bには、所定の測定回数ごとまたは所定の期間ごとの合計M個の各計量器4、16、18の零点変動のデータが表示されるので、この表示から過去の零点変動の経緯が容易に判明し、かつ将来の変動の状態もその時期と共に予測できる。データの変動経緯を読み取れば、零点移動の傾向を把握することができ、早急に故障対応が必要であるか判断することができる。また、荷重信号測定装置3において使用した許容値Wzeを用いて、車載制御装置5において、荷重信号測定装置3から発信された計量動作状態に関する情報、例えば零点変動の正常、異常を判定し、その結果を表示することもできる。なお、零点の異常については、各計量器4、16、18の零点移動量について独立に判定しているので、車輪・車軸重量測定システムが計量器を1台で構成されている場合でも適用できる。
次に、スパン変動の異常検出について考える。計量器4、16,18上を同じ車軸が通過するので、計量器4、16、18いずれにも同じ車軸の重量測定値が得られる。従って、所定個数の車軸が計量器4、16、18を通過したとき、各計量器4、16、18が正常に動作しており、かつノイズ信号が含まれていなければ、同じ車軸に対して常に
Wn1=Wn2=Wn3
が成立する。しかし、計量台の埋設された付近の路面の凹凸によって車両が振動し、車輪の荷重には振動ノイズ信号が加わり、計量器4、16、18が同じ車軸を測定しても、ノイズ振幅の大きさに応じて重量測定値Wn1、Wn2、Wn3は互いに異なった値になる。この振動ノイズは、1つの計量器の重量測定値について、種々の位相と種々の振幅で混入するので、ランダムノイズとみなせ、零点を中心として正負両極性の振幅を持つものとなる。振動ノイズ信号による重量測定値の標準偏差をσnとすると、各計量器4、16、18について所定個数Pの車軸の重量測定値を累積加算して平均値を求めると、平均値のばらつきは、
(P・σn1/2/P=σn/P1/2
であるので、Pの値を大きくすれば、即ち、多くの測定回数分の重量測定値を累積加算して平均値を求めれば、平均値におけるノイズ信号の影響は充分に小さくなる。ところで、特開平5−264375号には、上方に設けた投入ホッパから粉粒体が投入される計量ホッパの外部に3台の荷重センサを設け、これら荷重センサにほぼ均等に粉粒体の荷重が印加され、各荷重センサの出力を互いに故障診断及び自己復帰回路において比較し、それぞれの出力がほぼ等しければ、故障無しと診断し、いずれかの荷重センサの出力だけが他の出力とかけ離れているとき、そのセンサが故障であると診断し、3つの荷重センサのすべての出力が異なった値のとき、少なくとも2台の荷重センサが故障していると診断する技術が開示されている。しかし、特開平5−264375号の技術では、計量ホッパへ収容された被計量物に偏りがあるので、被計量物が液体でない限り、精確に3個の荷重信号が等しいとは限らない。この車輪・車軸重量測定システムでは、計量器4、16、18は、同じ車軸を測定しているので、計量器4、16、18が正常に動作している限り、計量器4、16、18の重量測定値の平均値はほぼ等しくなる。従って、計量器4、16、18のいずれかにスパン変動があれば、極めて精確に把握することができる。
ところで、計量器は、連続使用によってロードセルから出力される荷重信号のスパンが次第に変動し、ノイズ信号が無くても、同じ車軸重量に対して荷重信号が変動する可能性がある。しかも、異常判定のために、計量器4、16、18におけるP回の車軸重量の測定値の平均値をWA1、WA2、WA3とし、|WA1−WA2|、|WA2−WA3|、|WA3−WA1|を求め、これらが予め固定値として定めた許容重量値よりも大きいか小さいかによってスパン異常があるか判断したのでは、P個の重量測定値の母集団が例えば小型車が多く含まれるものであったり、大型車が多く含まれるものであったりすると、固定値として予め定めた許容重量値を使用していることにより、検出感度差が生じ、小さい重量測定値の母集団の場合、スパン変動に対する異常判定感度が低くなる。
そこで、荷重信号測定装置3は図7に示すような処理を行う。まず、上述したように平均値WA1、WA2、WA3を算出し(ステップS20)、WA1、WA2、WA3の平均値WAtを算出する(ステップS22)。そして、2台の計量器の重量測定値の平均値間の偏差の平均重量測定値WAtに対する比率である相互スパン偏差率Ds12、Ds23、Ds31を
Ds12=|WA1−WA2|/WAt
Ds23=|WA2−WA3|/WAt
Ds31=|WA3−WA1|/WAt
として求める(ステップS24)。計量器4、16、18のいずれか1台のみがスパン変動を起こしていると、その計量器の重量測定値の平均値を含む相互スパン偏差率が大きくなる。そこで、相互スパン偏差率を許容値rmaxと比較することによって、どの計量器のスパン変動が大きいか判定することができる。
この許容値rmaxは例えば次のようにして決定する。計量器4、16、18の計量精度が例えばd%であるとすると、計量精度を決定する要因はスパン変動だけではないので、計量精度へのスパン変動の影響が仮に1/2であるとして、許容値rmaxを(1/2)*(d/100)と定める(ステップS26)。そして、Ds12、Ds23、Ds31をそれぞれrmaxと比較し、Ds12>rmaxで、Ds23>rmaxであれば、両相互スパン偏差率Ds12、Ds23の両方に関連している計量器16をスパン異常と判断して、その旨をスパン判定メモリに記憶し、同様にDS23>rmaxでDs31>rmaxであれば、計量器18をスパン異常と判断して、その旨をスパン判定メモリに記憶し、Ds31>rmaxでDs12>rmaxであれば、計量器4を異常と判断して、その旨をスパン判定メモリに記憶する(ステップS28)。また、相互スパン偏差率Ds12、Ds23、Ds31の内容は、時間経過によるスパンの変動経過を観測することができるように、計量器4、16、18ごとに所定個数、例えばM段のシフトレジスタを設け、予め定めた数P回スパン変動の検出を行うごとに、或いは所定期間の経過ごとに、最新の相互スパン偏差率Ds12、Ds23、Ds31を常にM(M<P)個保存する(ステップS30)。なお、許容値rmaxを(1/2)*(d/100)以外の値に定めることも可能である。
保守車両の車載制御装置5からスパン判定読み取り要求があれば(ステップS32の判断の答えがイエスの場合)、スパン判定メモリの内容を車載制御装置5に送信する(ステップS34)。なお、このスパン判定メモリの内容の送信は、荷重信号測定装置3から自動的に発信し、保守車両が計量器4、16、18に接近したときに受信するようにしてもよい。保守車両の車載制御装置5では、表示器30bに、スパン判定メモリの内容が表示され、スパンの変動に異常がある計量器がどれであるか判明する。
また、保守車両からスパン変動量の読み取り要求があると(ステップS36の判断の答えがイエスの場合)、3つのM段のシフトレジスタの内容を、異常の有無に拘わらず計量4、16、18を表すコードと共に計量動作診断情報の1つとして保守車両に送信する(ステップS38)。これらM段のシフトレジスタの内容の送信も、荷重信号測定装置3から自動的に発信し、保守車両が計量器4、16、18に接近したときに受信するようにしてもよい。保守車両の車載制御装置5の表示器30bには、所定の測定回数ごとまたは所定の期間ごとの合計M個の各計量器4、16、18のスパン変動のデータが表示されるので、この表示から過去のスパン変動の経緯が容易に判明し、かつ将来の変動の状態もその時期と共に予測できる。データの変動経緯を読み取れば、スパン変動の傾向を把握することができ、早急に故障対応が必要であるか判断することができる。また、荷重信号測定装置3において使用した許容値rmaxを用いて、車載制御装置5において、荷重信号測定装置3から発信されたスパンの正常、異常を判定し、その結果を表示することもできる。
スパン変動の異常検出の別の手法を図8に示す。上記のスパン変動の異常検出と同様に、ステップS20を実行し、計量器4、16、18の平均重量値WA1、WA2、WA3を算出し、これらWA1、WA2、WA3の比率Ds12、Ds23、Ds31を、相互スパン変動率と定義して、WA1/WA2、WA2/WA3、WA3/WA1によって求める(ステップS40)。スパン変動が無ければ、WA1、WA2、WA3の値は全て等しいので、Ds12、Ds23、Ds31は、全て1となるが、スパンが異常変動した計量器があれば、その計量器の平均重量値は、他の計量器の平均値と等しくならないので、Ds12、Ds23、Ds31のうちスパン異常の計量器の平均重量値を含むものは、1よりも大きくまたは小さく変動する。そこで、ステップS42において、ステップS26と同様に許容値rmaxを決定する。そして、Ds12が1−rmaxよりも小さいか、1+rmaxより大きくて、Ds23が1−rmaxよりも小さいか、1+rmaxより大きいと、Ds12、Ds23に平均重量値が含まれている計量器16がスパン異常であると判定し、スパン判定メモリに記憶し(ステップS44)。同様に、Ds12が1−rmaxよりも小さいか、1+rmaxより大きくて、Ds31が1−rmaxよりも小さいか、1+rmaxより大きいと、Ds12、Ds31に平均重量値が含まれている計量器4がスパン異常であると判定し、スパン判定メモリに記憶する(ステップS46)。Ds23が1−rmaxよりも小さいか、1+rmaxより大きくて、Ds31が1−rmaxよりも小さいか、1+rmaxより大きいと、Ds23、Ds31に平均重量値が含まれている計量器18がスパン異常であると判定し、スパン判定メモリに記憶する(ステップS48)。そしてDs12、Ds23、Ds31の内容は、時間経過によるスパンの変動経過を観測することができるように、計量器4、16、18ごとに所定個数、例えばM段のシフトレジスタを設け、予め定めた数P回スパン変動の検出を行うごとに、或いは所定期間の経過ごとに、最新の相互スパン偏差率Ds12、Ds23、Ds31を常にM(M<P)個保存する(ステップS50)。以下は、上述したスパン変動の異常検出の場合と同一である。
異常の程度が小さいために、Ds12乃至Ds31のいずれか1つのみが異常と判定される場合もある。例えばDs12のみが異常と判定された場合、DS23とDs31とを比較し、Ds23の方が予め定めた許容値に近ければ、計量器16が異常と判定し、Ds31とDs23とを比較し、DS31の方が上記許容値に近ければ計量器4が異常と判定する。
計量器の台数が2台の場合には、相互スパン偏差率は、Ds12=|WA1−WA2|/{(WA1+WA2)/2}しか存在しないので、Ds12=|WA1−WA2|/{(WA1+WA2)/2}がrmaxより大きいか小さいかによってスパン異常があるか判定する。または、相互スパン変動率はDs12=WA1/WA2しか存在しないので、これが1−rmaxより小さいか、1+rmaxより大きいか判定する。この場合、いずれの計量器にスパン異常があるかは、既知の車軸重量を持つ保守用車両に計量器上を通過させて、車軸重量を2台の計量器で測定して、決定する。また、計量器の台数が4台以上ある場合には、3台の場合と同様に評価し、どの計量器のスパンが以上であるか判定できる。
この車輪・車軸重量測定システムは、計量器の近傍の道路面の状態が、重量測定値の精度に大きく関係するので、重量測定値のばらつき量の評価は重要な要素である。各計量器4、16、18は、同じ車軸重量を測定するので、全計量器の重量測定値のばらつき量を互いに比較すれば、ばらつき量の最も大きい計量器に異常の可能性があると言える。しかし、重量測定値のばらつきには、車軸重量のばらつきと、ロードセルを初めとする重量測定系の不具合や道路面の状態による振動信号などによるばらつきが含まれている。しかも、種々の通行車両の車軸重量のばらつき量は、振動信号などによるばらつき量に比べて大きいので、単に平均値を求めたものを比較しても、ばらつき量についての精確な異常判定はできない。
各計量器4、16、18上を繰り返し車両が走行するので、各計量器4、16、18の周辺の路面の状態は当初平坦であっても次第に凹凸が増加する。これによって、個別の車軸の重量測定は真の重量力大きくばらつき始める。しかし、保守を行う必要があるのは道路面や重量測定であるので、それらに起因する振動信号のみによるばらつきの判定を行う必要があり、計量器上を通過する車両の軸重量そのもののばらつきの影響を除去する必要がある。
そこで、図9に示すように、計量器4、16、18ごとに所定個数Q個の重量測定値(Q個の異なる車軸重量を計量器4、16、18で測定した重量測定値)の分散σ1、σ2、σ3を算出する(ステップS52)。分散σ1、σ2、σ3には、振動信号によるばらつきと、車軸重量のばらつきとが含まれているが、車軸重量のばらつきと、振動信号のばらつきとには相関が無いので、例えば計量器4の車軸重量x1iと振動振幅値y1iとが、(x11、y11)、(x12、y12)・・・・(x1Q、y1Q)によって与えられるとき、計量器4のQ個の重量測定値の分散σ1は、
σ1=σx1+2σx1y1+σy1
によって定義されるが、共分散σx1y1はほぼ零となり、
σ1≒σx1+σy1
となる。同様に、計量器16、18のQ個の重量測定値の分散σ2、σ3も、
σ2≒σx1+σy2
σ3≒σx1+σy3
となる。なお、σ2、σ3にも、σx1が含まれているのは、いずれの計量器4、16、18も、同じQ個の車軸の重量を測定しているからである。
各計量器4、16、18の測定ばらつき量の相対偏差Es12’、Es23’、Es31’は、
Es12’=|σ1−σ2|=|σy1−σy2
Es23’=|σ2−σ3|=|σy2−σy3
Es31’=|σ3−σ1|=|σy3−σy1
となり、各計量器4、16、18の据え付け時に、同じ車両の各車軸重量を測定することによって得られた振動信号によるばらつきの分散σを記憶させておき、測定ばらつき量の相対変動率Es12、Es23、Es31は、
Es12=|σ1−σ2|/σ
Es23=|σ2−σ3|/σ
Es31=|σ3−σ1|/σ
となり、2台の計量器間での振動信号の振幅の分散の変動率として表される。これらEs21、Es23、Es31を算出する(ステップS54)。測定値のばらつきは継続使用において減少することはないので、分散の変動率は、ばらつきの増加率を意味する。r’maxとしては、例えば2を設定する。Es12、Es23、Es31は、時間経過によるばらつき量の変動経過を観測することができるように、計量器4、16、18ごとに所定個数、例えばM段のシフトレジスタを設け、予め定めた数P回ばらつき変動の検出を行うごとに、或いは所定期間の経過ごとに、最新のEs12、Es23、Es31を常にM(M<P)個保存する(ステップS56)。
また、保守車両の車載制御装置5から測定ばらつきの変動率の読み取り要求があると(ステップS58の判断の答えがイエスの場合)、3つのM段のシフトレジスタの内容(最新のM個のEs12、Es23、Es31)を、計量動作診断情報の1つとして保守車両に送信する(ステップS60)。これらM段のシフトレジスタの内容の送信は、荷重信号測定装置3から自動的に発信し、保守車両が計量器4、16、18に接近したときに受信するようにしてもよい。保守車両の車載制御装置5では、荷重信号測定装置3において使用する許容値r’maxを用いて、車載制御装置5において、荷重信号測定装置3から発信された測定ばらつき相対偏差の正常、異常を判定し、その結果を表示することもできる。
これらEs12、Es23、Es31を分散の許容増加率r’maxと比較することによって、いずれのばらつき量に異常があるかを荷重信号測定装置3において判定する。そのため、許容増加率r’maxを設定する(ステップS61)。許容増加率r’maxとしては、例えばEs12、Es23、Es31がσの1.5倍まで増加することを許容する場合には1.5を使用する。ES12>r’maxで、かつEs23>r’maxであると、計量器16でばらつき異常と判定し、ES23>r’maxで、かつEs31>r’maxであると、計量器18でばらつき異常と判定し、ES31>r’maxで、かつEs12>r’maxであると、計量器4でばらつき異常と判定する(ステップS62)。異常と判定された計量器コード、ばらつき異常の旨及びその測定ばらつき変動量とをばらつき異常判定メモリに記憶する(ステップS64)。なお、r’maxとしては、1.5以外の値を定めてもよい。
なお、異常の程度が小さいために、Es12、Es23、Es31のうちいずれか1つのみが異常判定されることもある。この場合、例えばEs12のみが異常と判定されたとき、計量器4または16の異常が疑われるが、Es23>Es31であれば、計量器16の異常と、Es31>Es23であれば、計量器4が異常と判定する。他の計量器のみが異常の場合も、同様に他の2つの相対ばらつき量の比較によって算出されるばらつき量の変動率の大きさによっていずれの計量器のばらつき量が異常か判定する。
計量器が2台の場合には、例えば計量器4、16の2台の場合、Es12しか存在しないので、この値が許容増加率r’maxを超えるか否かによって異常か否かを判定する。この場合、いずれの計量器のばらつき量が異常かまでは特定できないが、いずれかのばらつき量が異常であることは判定できる。さらに、ばらつき量は、継続使用中に減少することはないので、計量器が2台であっても分散の大きい方が異常であり、いずれの計量器が異常であるか判定できる。
保守車両の車載制御装置5からばらつき異常判定読み取り要求があれば(ステップS68の判断の答えがイエスの場合)、ばらつき異常判定メモリの内容を車載制御装置5に送信する(ステップS70)。なお、このスパン判定メモリの内容の送信は、荷重信号測定装置3から自動的に発信し、保守車両が計量器4、16、18に接近したときに受信するようにしてもよい。保守車両の車載制御装置5では、表示器30bに、ばらつき異常判定メモリの内容が表示され、ばらつき量の変動に異常がある計量器がどれであるか判明する。
車載制御装置5が、荷重信号測定装置3から計量器の零点変動異常の判定結果を受信するか、車載制御装置5において零点変動異常と判断した場合、異常の程度によっては、車載制御装置5の操作部30aを操作して、零点変動の異常のある計量器に対する使用停止信号を荷重信号測定装置3に送信する。これによって、図10に示すように、使用停止指示を受けた計量器の重量測定値を除去し、残りの2台の重量測定値の平均値を車輪・車軸重量測定システムの重量測定値として出力する(ステップS72)。なお、車載制御装置5では、操作部30aの操作によって、零点変動のある計量器の使用停止を解除することができる。
車載制御装置5が、荷重信号測定装置3から計量器のスパン異常の判定結果を受信するか、車載制御装置5においてスパン異常と判断した場合、車載制御装置5の操作部30aを操作して、スパンの異常のある計量器に対する補正指令を荷重信号測定装置3に送信することがある。この場合、図11に示すように、スパン異常と判定された計量器が、例えば計量器4であるとすると、この計量器4に関連しているDs12、DS31に基づいて、Ds12=r12、1/Ds31=r13を求める(ステップS74)。スパン変動率の平均値としてr1=(r12+r13)/2=を求め(ステップS76)、計量器4から得た重量測定値に(1/r1)を乗算して、スパン補正を行う(ステップS78)。そして、このスパン補正した計量器4の重量測定値と、他の計量器16、18の重量測定値との平均値を算出し、重量測定値を求める。他の計量器でスパン異常と判定された場合も、同様にスパン補正する。このように補正することによって、計量器4の重量測定値を除外する場合よりもノイズ信号による車輪・車軸重量測定システムの重量測定値の測定ばらつき量の増加を回避することができる。なお、車載制御装置5では、操作部30aの操作によって、スパン補正を解除することができる。
ばらつき量の異常の場合には、次のようにして補正をする。即ち、この車輪・車軸重量測定システムの据え付け調整時に、各計量器4、16、18の計量台上を既知の重量の車軸を持つ試験車両を通過させて、各計量器4、16、18の測定値のばらつき量の標準偏差σt1、σt2、σt3を求め、これらの値を記憶させておく。但し、σt1≒σt2≒σt3≒σとなるように、据え付け時点で各計量器4、16、18の計量台付近の道路面は整備されているものとする。または上述したように測定ばらつき量が異常であると判定されたときに、既知の大きさの車軸重量を持つ試験車両を繰り返し、各計量器4、16、18を通過させて、測定ばらつき量が異常な計量器を除き、他の計量器の重量測定値における測定ばらつき量を求めてもよい。速やかに測定ばらつき量の補正に対処するには、据え付け時のσを利用するのが好ましい。
例えば計量器4において測定ばらつき量が異常であると判定された場合、Es12、Es23、Es31において、ES12≒ES23であって、これらの値が大きな値となり、Es23≒0であるなら、計量器4の測定ばらつき量のみが据え付け時から増大し、計量器16、18の測定ばらつき量には変化が少ないとみなすことができる。この場合、車載制御装置5からばらつき量補正指令が荷重信号測定装置3に送信されると、次に述べるようにして計量器4での重量測定値の測定ばらつき量を補正する。なお、計量器16、18の継続運転中の測定ばらつき量も据え付け時よりも増加していても、計量器4の測定ばらつき量が、計量器16、18の継続運転中の測定ばらつき量の増加量に比べて大きい場合には、下記の補正を使用可能である。
この車輪・車軸重量測定システムでの重量測定値は、据え付け調整完了時点では、3台の計量値の測定ばらつき量が等しく、3台の計量器の計量値の平均値は、(Wn1+Wn2+Wn3)/3で求めると定めてあり、3台の計量器の測定ばらつき量が上述したσであると、この車輪・車軸重量測定システムの重量測定値のばらつき量Rsは、
Rs=(σ+σ+σ1/2=0.577σ
である。3台の計量器の平均値を、この車輪・車軸重量測定システムの重量測定値とすれば、1台の計量器の重量測定値のみを用いた場合の測定ばらつき量σに比べて測定値のばらつき量は約60%に縮小する。仮に計量器4のばらつき量が計量器4の計量台近傍の道路面の悪化などで2倍に増えたとすると、ばらつき量RSは、
RS={(2σ)+σ+σ1/2/3=0.816σ
となり、車輪・車軸重量測定システムとしての重量測定値のばらつき量が拡大するので、計量器4の重量測定値を単純に除外すると、
RS={σ+σ1/2/2=0.707σ
となり、3台の計量器を使用する場合よりも振動の影響を縮小させることができる。しかし、この算出法は最適ではない。
先ず、異常な計量器の測定ばらつき量を、正常値、例えば据え付け時に記憶した測定ばらつき量と比較する。それには、計量器16、18の標準偏差は据え付け時と大差なく、σy2≒σt2、σy3≒σt3であるとして、据え付け維持に記憶させていたこれらの計量器の標準偏差σt2、σt3または分散σt2、σt3を使用して、図12のステップS80に示すように
Es12+σ=σy1−σy2+σt2≒σy1
または、
Es31+σ=σy1−σy3+σt3≒σy1
と計算すれば、現在運転中の計量器4の測定ばらつき量が求められる(ステップS80)。従って、計量器4の標準偏差の増加率kは、上の2式の平均値またはいずれかによるσy1と、計量器4の据え付け時の測定ばらつき量によって、
k=(σy1/σt11/2
と計算して求めることができる(ステップS82)。k=(σy1/σt21/2またはk=(σy1/σt31/2として算出することもできる。
kの値は、測定ばらつき量が異常である計量器4の測定ばらつき量が正常である計量器の測定ばらつき量に対する比率である。この比率kが定まると、この車輪・車軸重量測定システムの重量測定値の算出は、次のようにしてステップS84のように変更される。
即ち、荷重信号測定装置3では、システムの重量測定値を、各計量器4、16、18の重量測定値のばらつき量に応じた重みを持たせた平均演算式に変更する。
計量器4の重量測定値のばらつきの標準偏差が据え付け時のk倍になったとき、計量器4の他の計量器16、18の重量測定値の重み1に対して1/a(a>1)にするものとし、1/a=Aと置いて、この車輪・車軸重量測定システムの重量測定値のばらつき量は、
Rs=[{(k/a)*σ}+σ+σ1/2/{(1/a)+1+1}
=(k*A+2)1/2/(A+2)=f(A)/g(A)=F(A)
と表される。Aが如何なる値のとき、F(A)が最小となるかを求めるため、F(A)をAで微分すると、
dF(A)/dA
={df(A)dA}g(A)−f(A){dg(A)/dA}/g(A)
=2(kA−1)/{(k+2)1/2(A+2)
となり、
A=1/kのとき、dF(A)/dA=0、
A>1/kのとき、dF(A)/dA>0、
A<1/kのとき、dF(A)/dA<0
となり、A=1/kのとき、即ち、a=1/A=kのとき、F(A)は最小値となる。そこで、現在異常な計量器の重量測定値の標準偏差が正常であったときの重量測定値の標準偏差(この場合、正常な他の2台の計量器の標準偏差を使用してもよい)の平均値の標準偏差に対するk倍の大きさであった場合、システムの重量測定値のばらつき量が最小値となるように、この車輪・車軸重量測定システムの重量測定値Wnaを、a=kとして、
Wna={(1/a)Wn1+Wn2+Wn3}/{1/a}+1+1}
と変更して、計量器の測定値のばらつき量に応じた重み平均による算出法に変更する。これによって、車輪・車軸重量測定システムとしての重量測定値のばらつき量が最適に縮小される。
例えば1台の計量器の標準偏差が他の正常な系力の標準偏差の倍、つまりk=2となった場合に、aを6、5、4、3、2とした場合、Rsは順に0.6706σ、0.6680σ、0.6667σ、0.6701σ、0.6936σとなる。従って、a=kである4に選択したとき、最も測定ばらつき量Rsが小さくなる。なお、車載制御装置5では、操作部30aの操作によって、ばらつき量補正解除指令を荷重信号測定装置3に送信すると、k=1に復帰させられる。
この車輪・車軸重量測定システムでは、保守車両が計量器4、16、18の計量台上を通過する直前に、車載制御装置5の操作部30aを操作して、重量測定値読み取り指令と保守車両の車軸数を無線送受信回路32、13を介して演算回路14に供給すると、演算回路14は、図13に示すように、保守車両の車軸数が3であるとすると、各計量器4、16、18から、3軸分の重量測定値Wn11、Wn12、Wn13、Wn21、Wn22、Wn23、Wn31、Wn32、Wn33が得られると、これらをいずれの計量器が何番目の車軸重量を測定したものであるかを表す計量器コード、車軸コードを付して車載制御装置5に送信する(ステップS86)。車載制御装置5では、図14に示すように、表示部30bにこれら重量測定値を、計量器別、車軸別に表示する(ステップS88)。保守車両に何らかの荷重を積載し、別の精確な軸重量測定装置でもって、各軸の重量値を測定し、演算回路14に記憶させておき、これも表示部30bに表示する(ステップS90)。これによって、登録値と各軸の重量値とを比較することによって、計量器4、16、18がどの程度異常であるかについて精確にかつ容易に判定することができる。
また、保守車両を各計量器4、16、18上を数回通過させて、計量器4、16、18ごとに各車軸の重量測定値のばらつき量を集計して標準偏差として表すと、計量器4、16、18ごとの車軸重量の測定ばらつき量が容易に判明する。このとき、車輪・車軸重量測定システムとしての重量測定値、例えば計量器4、16、18での各車軸の重量測定値の平均値も併せて表示する。
また、重量測定値読み取り指令と共に、仮の計量器除去指定コードを送信し、例えば計量器4を除去する計量器と指定すると、保守車両での測定に限って計量器4が車輪・車軸重量測定システムの重量測定値から除外され、車輪・車軸重量測定システムの重量測定値は、計量器16、18の重量測定値によって計算し、仮の車輪・車軸重量測定システムの重量測定値として表示させる。これによって、異常な計量器の重量測定値を本運転時に除外した方がよいかどうかのテストを容易に実施でき、容易に判定することができる。
上記の実施形態では、計量方式の異なる計量器4、16、18を使用したが、例えば全ての計量器を計量器4と同様な計量方式とすることもできるし、逆に全ての計量器を計量器16、18と同様な軽量方式とすることもできる。また、計量器4、16、18のうちいずれか1台だけを設置することもできる。上記の実施形態では、荷重信号測定装置3での計量器4、16、18の動作状態の診断結果を車載制御装置5に送信して表示すると共に、計量器4、16、18の車軸別の重量測定値を読み取って車載制御装置5に送信して表示するように構成したが、いずれか一方のみを実施することもできる。
4 16 18 計量器
13 32 無線送受信回路(無線通信手段)
14 演算回路(計量動作状態診断手段)
30 演算回路
30b 表示器(表示手段)

Claims (7)

  1. 道路面上に計量台を設置した1または複数台の計量器と、
    前記計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置と、
    車載制御装置を備え、前記計量器上を通過する保守車両とを、
    備え、
    前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量器の重量測定値に基づいて前記計量器の計量動作状態を診断し、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を出力する計量動作状態診断手段を備え、
    前記保守車両が前記計量台上を通過したとき、前記荷重信号測定装置が、前記計量動作状態診断手段からの前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線送信手段によって送信し、
    前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線受信手段によって受信し、表示手段に表示する車輪・車軸重量測定システム。
  2. 互いに独立した荷重センサによって支持された複数台の計量台を、道路面上に設置した複数台の計量器と、
    前記複数台の計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置と、
    車載制御装置を備えた保守車両とを、
    備え、
    前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記複数台の計量台上を複数台の車両が通過する間に得られた前記計量器別の重量測定値に基づいて得た計量器動作情報を演算処理して、前記計量器別の計量動作状態を得て、前記計量器別の計量動作状態及び前記計量器別の計量動作状態に基づく前記計量器別の異常若しくは正常の判定結果のうち少なくとも一方を出力する計量動作状態診断手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量動作状態診断手段からの出力を、前記無線送信手段によって送信し、
    前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態診断手段の出力を、前記無線受信手段によって受信し、前記計量器別に表示手段に表示する車輪・車軸重量測定システム。
  3. 請求項2記載の車輪・車軸重量測定システムにおいて、前記計量動作状態についての情報は、前記複数台の計量器別に、所定の計量回数または所定の期間ごとの、時間に関して連続した複数の情報である車輪・車軸重量測定システム。
  4. 道路面上に計量台を設置した1または複数台の計量器と、
    前記計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置と、
    車載制御装置を備えた保守車両とを、
    備え、
    前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量器の重量測定値に基づいて前記計量器の計量動作状態を診断し、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を出力する計量動作状態診断手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量動作状態診断手段からの前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線送信手段によって送信し、
    前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線受信手段によって受信し、表示手段に表示し、
    前記計量器が、複数台の計量器によって構成され、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算し、前記車載制御装置は、前記車両の車輪または車軸の重量の演算に際し、所定の計量器の重量測定値を除外する指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備える車輪・車軸重量測定システム。
  5. 道路面上に計量台を設置した1または複数台の計量器と、
    前記計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置と、
    車載制御装置を備えた保守車両とを、
    備え、
    前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量器の重量測定値に基づいて前記計量器の計量動作状態を診断し、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を出力する計量動作状態診断手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量動作状態診断手段からの前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線送信手段によって送信し、
    前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線受信手段によって受信し、表示手段に表示し、
    前記計量器が、複数台の計量器によって構成され、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算し、前記車載制御装置は、所定の計量器のスパンを、前記所定の計量器による重量測定値と、前記所定の計量器以外の計量器による重量測定値とに基づいて補正する演算の指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備える車輪・車軸重量測定システム。
  6. 道路面上に計量台を設置した1または複数台の計量器と、
    前記計量台上を通過する車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置と、
    車載制御装置を備えた保守車両とを、
    備え、
    前記荷重信号測定装置が無線送信手段を備え、前記保守車両が、前記無線送信手段から送信された無線信号を受信する無線受信手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量器の重量測定値に基づいて前記計量器の計量動作状態を診断し、前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を出力する計量動作状態診断手段を備え、
    前記荷重信号測定装置が、前記計量動作状態診断手段からの前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線送信手段によって送信し、
    前記車載制御装置は、前記無線送信手段によって送信された前記計量動作状態についての異常若しくは正常の判定結果及び前記計量動作状態についての情報のうち少なくとも一方を、前記無線受信手段によって受信し、表示手段に表示し、
    前記計量器が、複数台の計量器によって構成され、前記荷重信号測定装置は、前記複数台の計量器による前記車両の車輪または車軸の重量測定値に基づいて前記車両の車輪または車軸の重量を演算し、前記車載制御装置は、所定の計量器の測定ばらつき量と、前記所定の計量器以外の計量器の測定ばらつき量との比率に基づいて、前記車両の車輪または車軸の重量の測定ばらつき量を縮小補正する演算の指令を、前記荷重信号測定装置に発信する発信手段を備える車輪・車軸重量測定システム。
  7. 道路面上に計量台を設置した複数台の計量器と、
    車載制御装置を備えた保守車両と、
    前記計量台上を通過する前記保守車両の車輪または車軸の重量を測定する荷重信号測定装置とを、
    備え、
    前記荷重信号測定装置及び前記保守車両が、互いに無線通信を可能とする前記無線通信手段を備え、
    前記車載制御装置は、前記無線通信手段を介して、前記荷重信号測定装置に、前記保守車両の車輪または車軸の重量測定値の読み取り指令を送信し、
    前記荷重信号測定装置は、前記読み取り指令を前記無線通信手段を介して受信したとき、前記保守車両の前記計量器別及び車輪または車軸別の重量測定値を、前記無線通信手段を介して前記車載制御装置に送信し、
    前記車載制御装置は、表示手段を備え、前記無線通信手段を介して送信された前記保守車両の前記計量器別及び車輪または車軸別の重量測定値を、前記表示手段に表示する車輪・車軸重量測定システム。
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