JP2006221143A - 定着装置、画像形成装置及びこれに用いられるトナー - Google Patents

定着装置、画像形成装置及びこれに用いられるトナー Download PDF

Info

Publication number
JP2006221143A
JP2006221143A JP2005357157A JP2005357157A JP2006221143A JP 2006221143 A JP2006221143 A JP 2006221143A JP 2005357157 A JP2005357157 A JP 2005357157A JP 2005357157 A JP2005357157 A JP 2005357157A JP 2006221143 A JP2006221143 A JP 2006221143A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
fixing
fixing device
roller
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005357157A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Sugiura
英樹 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2005357157A priority Critical patent/JP2006221143A/ja
Publication of JP2006221143A publication Critical patent/JP2006221143A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】定着部材、クリーニング部材の表面特性を最適化して、記録部材を汚すことを抑え、安定して高品位の画像を提供することができる定着装置、画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナーを、熱及び/又は圧力で記録媒体上に定着させる定着装置25において、定着ローラ251と加圧ローラ252と、これらのいずれかの部材を当接するクリーニングローラ256、257とを有し、定着ローラ251又は加圧ローラ252表面の水に対する接触角(°)Φtとクリーニングローラ256表面の水に対する接触角(°)Φcとが、Φt−15≦Φc≦Φt+5…式(1)の関係を満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の静電複写プロセスによって画像を形成する画像形成装置に用いられる定着装置及びこの画像形成装置に関するものであり、また、この画像形成装置に用いられるトナーに関するものである。
電子写真方式における画像形成では、加熱ロ−ラによる圧着加熱方式は、トナ−に対し離型性を有する熱ロ−ラ−の表面と記録媒体のトナ−像面を加圧下で接触しながら記録媒体を通過せしめることによりトナ−像の定着を行うものである。この方式は、熱ロ−ラの表面と記録媒体上のトナ−像とが加圧下で接触するため、トナ−像を記録媒体上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことができる。
しかし、加熱ロ−ラ表面とトナ−像とが溶融状態、加圧下で接触するために、トナ−像の一部が定着ロ−ラ表面に付着・転移し、次の記録媒体にこれが逆転写し、記録媒体を汚す、いわゆるオフセット現象が生ずる。
このようなオフセット現象は、オフセット現象によるトナ−が加圧ロ−ラにも付着し、それら加熱ロ−ラおよび加圧ロ−ラから記録媒体に逆転写して記録媒体を汚すことが知られている。このようなオフセットを防止すべく、従来の定着装置では、例えば加熱ロ−ラの表面にフッ素コ−トなどを施していた。しかし、環境条件や記録媒体の種類などによって、オフセットを完全に防止することは難しく、やはり逆転写を生ずる問題があった。
そこで、従来の定着装置では、加熱ロ−ラや加圧ロ−ラに接触してクリ−ニングロ−ラ等のクリ−ニング部材を設け、加熱ロ−ラや加圧ロ−ラに付着したトナ−を除去するものがある。すなわち、表面離型性を向上した加熱ロ−ラや加圧ロ−ラに対して無垢の金属材料で製造したクリ−ニング部材を押し当てることにより、表面離型性の差からトナ−を除去するものがあった。
しかし、長期間にわたる使用によって、このクリーニング部材に回収されたトナーが貯まる。このときに、クリーニング部材から逆転写し、加圧ローラ、加熱ローラを伝って、記録媒体を汚すことがある。
このクリーニング部材からの逆転写を防止するために、特許文献1では、支持体上に弾性体層を設け、当該弾性体層の上に厚さ0.03〜0.15mmの極薄肉金属層を形成し、必要に応じて当該極薄肉金属層の表面に離型層を有するクリーニング部材を設けた定着装置が開示されている。これによって、加熱ローラ(又はベルト)と加圧ローラとが圧接する定着部で、トナーの溶融に必要な熱を充分に且つ速く、効率的に供給するための定着ニップ幅を大きく形成することができ、オフセットトナーを確実に回収することができ、被記録材にオフセットトナーが転移付着して発生する画像汚れを防止することが可能となることが記載されている。また、特許文献2では、定着装置の加熱ロールに当接して且つ回転可能に配設されたクリーニングローラと、当該加熱ロール及びクリーニングローラに当接して移動可能に配設されたクリーニングウェブとを有し、クリーニングウェブがクリーニングローラよりも加熱ロール12aの回転方向下流側において当接されている定着装置用のクリーニング装置が開示されている。これによって、カラー画像形成装置におけるオフセット現象の発生を防止することができることが記載されている。また、特許文献3では、熱定着ローラ対の少なくともトナー担持面に対向する定着ローラに接するクリーニングローラ及びこのクリーニングローラに接するバックアップローラを備えている定着器のクリーニング装置において、前記クリーニングローラを導電性ゴムで形成した定着器のクリーニング装置が開示されている。これによって、十分なオフセット防止効果を奏し得ることが記載されている。
特開2002−055557号公報 特開平10−186931号公報 特開平08−110742号公報
しかし、この記録媒体上の汚れを防止するためには、上述した特許文献1ないし3に記載されている定着装置等だけでは、オフセットによる記録媒体の汚れを確実に防止するには不十分である。とくに、最近のトナーの低温定着化及び小粒径化に伴ってオフセットするトナー量が増加してクリーニング部材に回収された後、逆転写して記録媒体を汚すことが多くなっている。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、定着部材、クリーニング部材の表面特性を最適化して、記録部材を汚すことを抑え、安定して高品位の画像を提供することができる定着装置、画像形成装置を提供することである。
さらに、これらの定着装置、画像形成装置に用いられるトナーを提供することである。
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明の定着装置は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナーを、熱及び/又は圧力で記録媒体上に定着させる定着装置において、前記定着装置は、定着部材と加圧部材と、これらのいずれかの部材を当接するクリーニング部材とを有し、前記クリーニング部材を当接する定着部材又は加圧部材の表面の水に対する接触角(°)Φtとクリーニング部材表面の水に対する接触角(°)Φcとが、
Φt−15≦Φc≦Φt+5………式(1)
上記の関係を満足する。
これは、定着部材又は加圧部材とクリーニング部材の表面の水に対する接触角を最適化することで、クリーニング部材に回収されるトナー量と、クリーニング部材から逆転写して記録媒体に移行させるトナー量とのバランスを図り、記録媒体を汚すことを防止するものである。
また本発明は、定着部材表面の水に対する接触角(°)Φtが100〜120°の範囲にあることを特徴とする。
さらに本発明は、前記クリーニング部材で回収される最終回収トナー量の回収速度kが、印字枚数に対して、次の関係を満足する
k<30mg/1000枚………式(2)
(ここで、最終回収トナー量とは、クリーニング部材に一度回収された量から記録媒体に戻った量を引いたトナー量をいう。)ことを特徴とする。
本発明は、定着部材の表面の温度が、クリーニング部材の表面温度より高い ことを特徴とする。
本発明は、定着部材が、定着ローラ又は定着ベルトであることを特徴とする。
本発明は、定着部材が、80〜180℃の範囲で定着動作をすることを特徴とする。
本発明は、1/2流出開始温度(T1/2)が110〜150℃の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
本発明は、ガラス転移点(Tg)が35〜50℃の範囲にあるトナーを用いる ことを特徴とする。
本発明は、定着部材が、定着フィルムであることを特徴とする。
本発明は、トナー表面近傍に存在する離型剤の含有量が、トナー重量に対して2〜6wt%の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
本発明は、平均円形度が0.94以上のトナーを用いることを特徴とする。
本発明は、体積平均粒径が3.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
本発明は、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
本発明は、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂の前駆体、ワックス、有彩色着色剤とを、有機溶媒又は重合性単量体に溶解又は分散させて、水系媒体中で粒子を形成するトナーを用いることを特徴とする。
また、本発明は、潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に画像データに静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を記録部材に転写する転写装置と、記録部材上の可視像を熱及び又は圧力で定着させる定着装置とを備える画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置である。
さらに、本発明は、像担持体と、少なくとも帯電装置、現像装置、クリーニング装置から選択される一以上の装置とを一体に支持し、着脱可能なプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置である。
また、本発明は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナーを、熱及び/又は圧力で記録媒体上に定着させる定着装置に用いられるトナーにおいて、前記トナーは、定着部材と加圧部材と、これらのいずれかの部材を当接するクリーニング部材とを有し、定着部材又は加圧部材の表面の水に対する接触角(°)Φtとクリーニング部材表面の水に対する接触角(°)Φcとが、次の関係を満足する定着装置に用いられる
Φt−15≦Φc≦Φt+5………式(1)
ことを特徴とするトナーである。
さらに、本発明は、前記記載の定着装置に用いられることを特徴とするトナーである。
上記解決するための手段によって、本発明の定着装置は、クリーニング部材から逆転写する過剰なトナー量を抑え、記録媒体を汚すのを防止することができる。
また、本発明の画像形成装置では、汚れの少ない高品位の画像を安定して提供することができる。
さらに、本発明のトナーでは、汚れの少ない高品位の画像を安定して得ることができるトナーを提供することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の定着装置の一実施形態として加熱・加圧ローラを備える構成を示す概略図である。ここでは、定着部材として加熱ローラを示している。
本発明の定着装置25は、図1に示すように、定着ローラ251は、ステンレス、アルミニウム等の金属製の芯金の外周に、加圧ローラ252とニップを形成するために、例えば発泡シリコーンゴムや液状シリコーンゴム等の耐熱弾性材料で環状に成型加工された弾性層を備える。弾性層の表層には、転写紙及びトナーの離型性を良くするために表面層を設ける。表面層には、耐熱性があり表面エネルギーの小さい材料が使用される。定着ローラ251の芯金中には定着ローラ251の温度上昇を加速させるためのハロゲンヒータ等の熱源が配設される。
加圧ローラ252は、ステンレス、アルミニウム等の金属製の芯金の外周にフッ素系ゴム、シリコーンゴム等の耐熱弾性材料からなる弾性層を適度な厚みで備え、定着ローラ251と同様に、離型性を持たせるために樹脂等からなる表面層を備える。また、加圧ローラ252は、定着ローラ251に向けて図示しないバネ等の加圧部材により押圧されており、弾性層を弾性変形させることにより定着ローラ251との間で、一定時間トナーを加圧・加熱できるニップ部を形成する。さらに、定着ローラ251、加圧ローラ252等の定着装置25における部材のヒータを制御するために、各部材の温度を検知するためにサーミスタ等の温度センサ258を設けてもよい。
また、定着ローラ251に付着したトナー、紙粉をクリーニングするクリーニング部材としてクリーニングローラ256を設ける。また、加圧ローラ252にも紙粉と記録しないときに接する定着ローラ251からトナーが付着することから、加圧ローラ252にクリーニングローラ257を設ける。クリーニングローラ256、257は、ステンレス、アルミニウム等の金属製の芯金の外周に、トナーとの接着性を高めるためにトナーと同種類の樹脂による表面層を設ける。
ここでは、特に、定着ローラ251とクリーニングローラ256との関係において説明する。定着ローラ251に、記録媒体上の未定着トナーは熱と圧力を受けて溶融して、紙、OHPの樹脂フィルム等の記録媒体に定着する。しかし、トナーは溶融することで粘性率が大きくなることで接着力が大きくなり、また、弾性率が大きくなることでちぎれやすくなる。したがって、溶融したトナーに接触している定着ローラ251にトナーがオフセットするが、ただし、この量は非常にわずかである。しかし、長期にわたる画像形成では、このオフセットによって回収されるトナー量が多くなると、画像形成時の定着ローラ251の熱によってクリーニングローラ256上のトナーも加熱されるために、オフセットと同じような状況で、逆にクリーニングローラ256から定着ローラ251に逆転写が生ずる。この定着ローラ251に生じた逆転写トナーが、今度は、定着ローラ251から記録媒体の画像と関係のない部分に定着して、記録媒体を汚すことになる。
このときに、定着ローラ251又は加圧ローラ252の表面層の水に対する接触角(°)Φtとクリーニングローラ256、257の表面層の水に対する接触角(°)Φcとが、Φt−15≦Φc≦Φt+5…式(1)の関係を満足する定着装置とする。
トナーが記録媒体に付着して汚す場合には、ある程度の量が付着しなければ、人間の視覚に認知しない。そこで、定着ローラ251の水に対する接触角(°)Φtとクリーニングローラ256の水に対する接触角(°)Φcとを、Φt−15≦Φc≦Φt+5の関係にすることで、クリーニングローラ256に回収されるトナー量と、逆転写するトナー量とのバランスを取ることで、クリーニングローラ256に貯めるトナー量を逆転写しないトナー量に抑えることができる。
このときに、接触角Φcが接触角Φt+5を越えると、溶融したトナーのクリーニングローラ256に対する接触面積が定着ローラ251に対する接触面積より大きくなり、クリーニングローラ256に回収され、貯めるトナー量が逆転写によって記録媒体を汚す量に達する。接触角Φcが接触角Φt−15未満では、溶融したトナーのクリーニングローラ256に対する接触面積が定着ローラ251に対する接触面積より小さくなりすぎて、定着ローラ251にオフセットしたトナーを回収することができず、定着ローラ251から1回転して、そのまま記録媒体に付着して、画像を汚す。ここで、この接触角15°が、クリーニングローラ256に回収されるトナー量と、逆転写するトナー量とのバランスを取る範囲になる。
なお、接触角は、以下のように測定する。協和界面科学株式会社製接触角計(CA−W型)を用いて、取扱説明書に準じて25℃、60RH%下で測定した。測定個所は、部材長手方向の3点(手前、中央、奥)とし、各測定個所において、イオン交換水または市販の精製水を用いて接触角を測定し、5回測定時の平均値をもって該個所での接触角とし、3個所の平均値をもって接触角Φc、Φtとした。
また、このときに、定着ローラ251等の定着部材表面の水に対する接触角(°)Φtが100〜120°の範囲にある。定着ローラ251の接触角Φtは、大きいほど離型性がなく、溶融したトナーがオフセットしやすい。しかし、実際には、接触角Φtを小さくすると、トナーの記録媒体に対する定着性が低下する。このために、定着性とオフセット性の両立から、定着ローラ251等の定着部材表面の水に対する接触角(°)Φtが100〜120°の範囲にする。
この接触角Φtにするために、定着ローラ251又は加圧ローラ252等の定着部材表面の表面層の樹脂は、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などの高分子樹脂からなる耐熱性チューブが使用される。
また、式(1)の関係を満足させるために、クリーニングローラ256、257の表面層は、具体的には、例えば、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
さらに、前記クリーニング部材で回収される最終回収トナー量の回収速度kが、印字枚数に対して、k<30mg/1000枚…式(2)の関係を満足する(ここで、最終回収トナー量とは、クリーニング部材に一度回収された量から記録媒体に戻った量を引いたトナー量をいう。)。
これは、クリーニングローラ256に回収されるトナー量は、定着ローラ252にオフセットしたトナーをすべて回収するが、その回収したトナーをすべて貯えるのではなく、その一部を逆転写して、クリーニングローラ256から定着ローラ251、加圧ローラ252に戻って、さらに、記録媒体に転写して、記録媒体ととも排紙される。このときに、クリーニング部材に一度回収された量から記録媒体に戻った量を引いたトナー量を最終回収トナー量とすると、この最終回収トナー量の回収速度kが1000枚当たり30mg未満であれば、人間の視覚的には記録媒体に逆転写しても、画像を汚さない量になる。この回収速度kは、1000枚当たり20mg未満が好ましく、さらに、1000枚当たり10mg未満が一層好ましい。
また、このときに、定着ローラ251等の表面の温度が、クリーニングローラ256、257の表面温度より高くする。これは、温度の高い部材と温度の低い部材でトナーを挟んでいる場合、温度の低い部材に接触しているトナーの温度も低いために、温度の高い部材に接触しているトナーよりも弾性率が小さくなる。このときに、弾性率が小さくなり、ちぎれにくくなることから温度の低いクリーニングローラ256、257に回収されやすくなり、上記式(2)の関係を満足させることができる。
また、定着部材として定着ベルトを用いても同様である。図2は、本発明の定着装置の一実施形態として定着ベルトを備える構成を示す概略図である。この定着ベルトを有する定着装置26は、加熱ローラ263、定着ローラ261、定着ローラ261に圧接する加圧ローラ262と、加熱ローラ263と定着ローラ261との間に掛け渡された定着ベルト264とからなっている。
定着ローラ261、加圧ローラ262は、図2に示す定着装置26の定着ローラ261、加圧ローラ262とほぼ同様にして、金属製の芯金の外周に、耐熱弾性材料からなる弾性層を備える。弾性層の厚みは適宜調整される。また、弾性層の表層には、転写紙及びトナーの離型性を良くするために、フッ素系樹脂等からなる離型層を設ける。芯金内部には、それぞれハロゲンヒータが配置されている。また、加圧ローラ262は、定着ベルト264を挟んで定着ローラ261に向けて図示しないバネ等の加圧部材により押圧されており、弾性層を変形させることにより定着ローラ261との間で、一定時間トナーを加圧・加熱できるニップ部を形成する。
定着ベルト264は、基体には、耐熱性樹脂や、金属から形成された無端状のベルト状基体が用いられる。耐熱性樹脂の材質としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、金属ベルトの材質としては、ニッケル、アルミニウム、ステンレス等が挙げられる。樹脂と重層を形成しても良く、特に、ポリイミド樹脂にニッケルを電鋳したベルトが強度と弾性を有し、耐久性があるので好ましい。厚さは100μm以下の薄肉のものが望ましい。定着ベルト264は、転写紙、トナーと加圧接触するため、高離型性シリコーンゴム等からなる弾性層と離型性の高い樹脂で表面層を構成する。この表面層は、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などの高分子樹脂が使用される。
加熱ローラ263は、掛け回されている定着ベルト264を張架して、さらに、加熱するための部材である。このため、加熱ローラ263の内部に、ハロゲンランプ、ニクロム線等の熱源が設けられている。また、加熱ローラ263は、アルミ、炭素鋼、ステンレス鋼等の中空金属円筒の薄肉ローラであるが、熱伝導性が良好な厚さ1〜4mmのアルミニウム製円筒を用いることで、軸方向での温度分布を小さくすることができる。さらに、加熱ローラ263の表面には、定着ベルト264との摩耗を防止するために、アルマイト処理の表面処理が施されている。
定着ベルト264を挟んで加熱ローラ263の外周面には、熱電対、サーミスタ等からなり、定着ベルト264外周面の温度を検知する温度センサ268が配置されている。温度センサからの検知信号に応じて図示しない温度制御装置により加熱ローラ263等の内部におけるヒータの動作を制御する。
また、本発明では、定着ローラ251等又は定着ベルト261である定着部材を、80〜180℃の範囲で定着動作させ、1/2流出開始温度(T1/2)が110〜150℃の範囲にあるトナーを用いる。この定着装置25、26(以下、「25」と記載する。)は、低温度の設定でトナーを定着させることができる。さらに、従来は、定着ローラ251等の温度が低いと、オフセットするトナー量が多く、記録媒体を汚したり、クリーニングローラ256の寿命が短くなって、実用上問題があった。しかしながら、本発明では、定着ローラ251、クリーニングローラ256の表面を式(1)の関係で規定することで、定着ローラ251の温度を低くしても、記録媒体を汚すことがない。このときに、80℃未満では、トナーを記録媒体に十分な強度で定着させることができず、未定着トナーが遊離することがある。また、180℃を越えると、定着装置の昇温のための電力が大きくなってランニングコストの低減が困難である。
また、トナーの1/2流出開始温度は、110〜150℃の範囲にする。トナーの1/2流出開始温度をこの範囲にすることで、定着ローラ251等を80〜180℃の範囲でも十分な強度で定着させることができる。しかし、110℃未満では、溶融しやすくなるために、現像装置内でキャリアと混合・撹拌されることで溶融し、キャリアをブロッキングさせることがある。150℃を越えると定着ローラ251等を180℃にしても十分な強度で定着させることができない。 なお、トナーの1/2流出開始温度は、以下のように測定する。島津製作所製フローテスタCFT−100Dを用いて、1/2流出開始温度を測定した。フローテスターは、加熱体を一定速度で昇温させ試料を加圧し、プランジャーの降下距離を測定する事で試料の熱特性を評価する装置である。1/2流出開始温度は該プランジャーが半量低下したときの温度として定義される。
さらに、トナーのガラス転移点(Tg)を35〜50℃の範囲にする。ガラス転移点が低いと、トナーの結着樹脂の一部の分子が運動しやすくなることで、トナー補給カートリッジ、現像装置内のトナー補給ホッパー内でブロッキングする。とくに、ガラス転移点が35℃未満では実用上問題がある。50℃を越えると、定着性が低下するおそれがある。なお、トナー、樹脂のガラス転移点Tgは、以下のようにして測定する。Tgを測定する装置として、島津製作所製TA−60WS、及びDSC−60を使用した。まず試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
本発明で用いる定着フィルム部材は特に限定されるものではなく、耐熱性・離型性・耐久性に優れ、又一般には100μm以下好ましくは50μm以下の薄肉のものが使用できる。例えば、ポリエステル、四フッ化エチレン重合体、ポリイミド、ポリエーテルイミドに少なくともエチレン四フッ化エチレン共重合体、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレンパーフロロアルキルビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン六フッ化プロピレンパーフロロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂などの耐熱樹脂の単層フィルム、もしくは複合層フィルム、例えば少なくとも画像当接面側にPTFE(4フッ化エチレン樹脂)に導電材を添加した離型性コート層を5〜15μm厚に施こしたものなどである。
本発明の定着装置は、固定設置された加熱体と、該加熱体に対向して圧接かつ、回転し、フィルム材を介して記録材を該加熱体に圧着させる加圧部材によりトナー像を記録材上に加熱定着する。
さらに詳しくは、装置の架台に固定して設置された加熱体は、好ましくは低熱容量のライン状のものであり、例えば、厚さにして0.2〜5.0mm、更に好ましくは0.5〜3.5mm、幅10〜15mm、長手長240mmのアルミナ基盤に抵抗材料を1.3mmに塗布したもので両端より通電される。通電は例えばDC100Vの周期25msのパルス波形で温度センサーにより制御された温度・エネルギー放出量に応じたパルス幅に変化させて与える。低熱容量ライン状加熱体において温度センサーで検出された温度はT1であり、抵抗材料に対向するフィルム材の表面温度T2はT1よりも低い温度となる。ここで、T1は140〜200℃が好ましく、T2の温度はT1の温度と比較し0.5〜10℃低いことが好ましい。また、フィルム材がトナー定着面より剥離する部分におけるフィルム材表面温度T3はT2とほぼ同等である。フィルム材の駆動は駆動ローラーと従動ローラーによる駆動とテンションにより、図5に示す矢印K方向へシワ・ヨレがなく搬送される。加圧ローラーはシリコンゴム等の離型性の高いゴム弾性層を有し、総圧2〜30Kgでフィルム材を介して加熱体と加圧し、圧接回転する。
上記定着方法に用いられる定着装置の一実施例の概略構成を図5に示す。図5において、104は固定設置された加熱体で、抵抗材料が塗布された(図上で下側に)アルミナ基板105及び温度センサ106を有しており、温度センサ106で温度を検知し、図示しない制御機構によりアルミナ基板の温度及びエネルギー放出量を制御するようになっている。102はエンドレスベルト状のフィルム材で、101はフィルム材102を駆動する駆動ローラー、103はテンションローラー、108はフィルム材102を介して記録材を加熱体104に圧着させる加圧ローラーである。107は記録材を定着装置へ導くガイド板で、トナー画像を有する記録材はトナー像をフィルム材102の側にして矢印Kの方向に移動し定着装置へ送入され定着される。
さらに、本発明の定着装置25では、トナー表面近傍に存在する離型剤の含有量が、トナー重量に対して2〜6wt%の範囲にあるトナーを用いる。離型剤としてワックスを用いる。トナ−中でのワックス存在状態が定着時におけるトナ−の離型性に大きく影響することが明らかになり、ワックスがトナ−中で微分散し、かつ、トナ−の内部にあって表面近傍に多く存在することで、良好な定着離型性が得られ、ワックスは長径で1μm以下に分散されている状態が好ましい。特に、トナー表面近傍に存在する離型剤の含有量が、トナー重量に対して2〜6wt%の範囲にする。トナー表面近傍に存在する離型剤の含有量が2%未満では、離型性が表れずオフセットするトナー量が多くなる。また、6%を越えると、柔らかいワックスがキャリアとの混合・撹拌でキャリア表面に移行して帯電性が変わるために、画像濃度が低くなったり、地肌かぶりが発生することがある。この離型剤をトナーに含有させることで、定着ローラ251にオフセットするトナーを減少させることができ、加圧ローラのクリーニングローラ257に回収されるトナーを少なくすることができる。
なお、トナー表面近傍にある離型剤の含有量は以下のように測定する。FTIR−ATR(全反射吸収赤外分光)法により求めることができる。あらかじめ樹脂と離型剤含有量をいくつか変化させた混合物(均一に分散させる)を測定し、樹脂、離型剤固有のピーク強度比を求める。そして、離型剤の樹脂中における含有率とピーク強度比の検量線を得る。その後、未知試料の同ピーク強度比を求めることで、表面における離型剤の含有比率を算出できる。
前処理法として、まず試料であるトナー3gを自動ペレット成型器(TypeM No.50 BRP−E;MAEKAWATESTING MACHINECO.製)で6tの荷重で1分間プレスして40mmφ(厚さ約2mm)ペレットを作製した。そのトナーペレット表面をFTIR−ATR法により測定した。用いた顕微FTIR装置は、PERKIN ELMER社製Spectrum OneにMultiScope FTIRユニットを設置したもので、直径100μmのゲルマニウム(Ge)結晶のマイクロATRで測定した。赤外線の入射角41.5°、分解能4cm−1、積算20回で測定した。得られたワックス由来のピークとバインダ樹脂由来のピークとの強度比から検量線を用いてトナー粒子表面の離型剤量を求めた。値は測定場所を変えて4回測定した後の平均値を用いた。
ワックスとしては、公知のものが使用でき、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾ−ルワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロ−ルプロパントリベヘネ−ト、ペンタエリスリト−ルテトラベヘネ−ト、ペンタエリスリト−ルジアセテ−トジベヘネ−ト、グリセリントリベヘネ−ト、1,18−オクタデカンジオ−ルジステアレ−トなど);ポリアルカノ−ルエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエ−トなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコ−ルドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナ−中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%である。
また、本発明の定着装置25に用いられるトナーは、平均円形度が0.94以上である。トナ−の平均円形度は、0.94以上であることがドット再現性に優れ、転写性も良好なことから高画質を得られる。平均円形度が0.94未満でトナ−が球形から離れた形状である場合は、十分な転写性又はチリのない高品位の画像が得られにくい。トナ−の円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロ−式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行う。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナ−の形状及び分布を測定する。
また、トナ−は、体積平均粒径が3.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にある。このような粒径及び粒径分布を有するトナ−とすることにより、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラ−画像形成装置に用いた場合に画像の優れた光沢性が得られる。一般的には、トナ−の粒径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得る為に有利であると言われているが、逆に転写性やクリ−ニング性に対しては不利である。また、上記の範囲よりも体積平均粒径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナ−が融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させ、一成分現像剤として用いた場合には、現像ロ−ラへのトナ−のフィルミングや、トナ−を薄層化する為のブレ−ド等の部材へのトナ−の融着を発生させやすくなる。逆に、トナ−の体積平均粒径が上記の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナ−の収支が行われた場合にトナ−の粒径の変動が大きくなる場合が多い。
また、Dv/Dnが1.40を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。トナ−の平均粒径及び粒度分布は、コ−ルタ−カウンタ−TA−II、コ−ルタ−マルチサイザ−II(いずれもコ−ルタ−社製)を用いて測定することができる。本発明においてはコ−ルタ−カウンタ−TA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインタ−フェイス(日科技研製)及びPC9801パ−ソナルコンピュ−タ−(NEC製)に接続し、測定した。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150mL中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5mL加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
また、トナ−は、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にある。
図3は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナ−の形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナ−形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナ−を2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
トナ−の形状係数SF−1が100に近い値であれば、トナ−の形状は球形に近くなり、トナ−とトナ−、あるいはトナ−と感光体との接触が点接触になるため、トナ−同士の付着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナ−と感光体との付着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、形状係数SF−1の値が180より大きくなると、不定形になるため、現像性、転写性が低下するので好ましくない。
形状係数SF−2は、トナ−の形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナ−を2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100π/4)・・・式(2)
SF−2の値が100に近いほどトナ−表面の凹凸は少なく滑らかになる。クリ−ニング性の向上のためには、表面に適度に凹凸を有することがよいが、形状係数SF−2が180より大きくなると、凹凸が顕著になるため、画像上にトナ−が散るなどして画像品位を低下させるので好ましくない。
なお、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナ−の写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
また、ここで、本発明の定着装置25に用いるトナーの母体は、少なくとも結着樹脂、有彩色の着色剤、離型剤とからなり、粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等の製造方法があるが、これらの製造方法に限るものではない。本発明のトナーは、高画質高精細の画像を出力させるべく、小粒径で球形に近いトナーであることが好ましい。このようなトナーの製造方法としては、水系媒体中で油相を乳化、懸濁又は凝集させトナー母体粒子を形成させる、懸濁重合法、乳化重合法、ポリマー懸濁法等がある。以下、これらのトナー製造方法、及び該製造方法において用いる材料、添加剤等について説明する。
(懸濁重合法) 油溶性重合開始剤、重合性単量体中に着色剤、離型剤等を分散し、界面活性剤、その他固体分散剤等が含まれる水系媒体中で乳化法によって乳化分散する。このときに、離型剤を分散させる撹拌速度、温度等の条件によって離型剤粒径を制御する。その後、重合反応を行い粒子化した後に、本発明におけるトナー粒子表面に無機微粒子を付着させる湿式処理を行えば良い。その際、余剰にある界面活性剤等を洗浄除去したトナー粒子に処理を施すことが好ましい。 重合性単量体としてアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどのアミノ基を有すアクリレート、メタクリレートなどを一部用いることによってトナー粒子表面に官能基を導入できる。 また、使用する分散剤として酸基や塩基性基を有するものを選ぶことよって粒子表面に分散剤を吸着残存させ、官能基を導入することができる。
(乳化重合凝集法) 水溶性重合開始剤、重合性単量体を水中で界面活性剤を用いて乳化し、通常の乳化重合の手法によりラテックスを合成する。別途、着色剤、粒径を制御した離型剤等を水系媒体中分散した分散体を用意し、混合の後にトナーサイズまで凝集させ、加熱融着させることによりトナーを得る。その後に、無機微粒子の湿式処理を行えば良い。ラテックスとして懸濁重合法に使用されうる単量体と同様なものを用いればトナー粒子表面に官能基を導入できる。
(ポリマー懸濁法) 本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。トナー組成物の油相には、樹脂、プレポリマー、顔料等の着色剤、粒径を制御した離型剤、帯電制御剤等を揮発性溶剤に溶解又は分散する。 水系媒体中に、トナー組成物からなる油相を界面活性剤、固体分散剤等の存在下で分散させ、プレポリマーの反応を行わせて粒子化する。その後に後述する無機微粒子の湿式処理を行えば良い。
(乾式粉砕法)
粉砕系の一例としては、少なくとも結着剤樹脂、帯電制御剤および着色剤を含む原材料を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また、着色剤の分散性を向上させるために着色剤をマスターバッチ処理後、他の原材料と混合し、次工程へ処理しても良い。
機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。トナーを混練する具体的な装置としては、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等が好適に用いられる。以上により得られた溶融混練物は冷却した後粉砕されるが、粉砕は、例えば、ハンマーミルやロートプレックス等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式の微粉砕機などを使用することができる。粉砕は、平均粒径が3〜15μmになるように行うのが望ましい。さらに、粉砕物は風力式分級機等により、2.5〜20μmに粒度調整される。次いで、外添剤のトナー粒子へ外添が行われるが、トナー粒子と外添剤をミキサー類を用い混合・攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー粒子表面に被覆される。
この粉砕系トナーでは、公知の結着樹脂を用いることができるが、顔料の分散性を良好にし、より広い色再現域の画像を得る観点からポリエステル樹脂を用いることが好ましい。さらに、結着樹脂であるポリエステル樹脂はTHF不溶解成分を含有しない線状ポリエステルとTHF不溶解成分の非線状ポリエステルからなることによりさらに広い定着温度幅を確保することができる。線状ポリエステルと非線状ポリエステルを含有することにより、線状ポリエステルで低温定着性を改善、非線状ポリエステルで耐ホットオフセット性を改善することができるが、光沢性を損なわないためにはやはり離型剤の分散性を良好にしなければならない。離型剤の分散性を良好にするためには一般的には混練時の機械的せん断、分散力の制御により改善できるが、実際はせん断と分散を完全分離して制御することは困難であり、分散を良くしようとすると結果的にせん断も進んでしまい、これによりせん断による低分子量化が進んでしまい非線状ポリエステルによる耐ホットオフセット性が改善できない。しかし、ハイブリッド樹脂を含有することにより離型剤、着色剤の分散性が向上するため、分散に対する機械的エネルギーの制御の必要性が低く、せん断のみの制御で良い。これによって、光沢性を損なうことなく、線状ポリエステルで低温定着性を改善、非線状ポリエステルで耐ホットオフセット性を改善することができる。
また、ここで、ポリマー縣濁法について詳述する。
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
とくに、離型剤としてのワックスを有機溶媒中で溶解させて、ここで、撹拌して離型剤粒子を形成する。このときの撹拌で、離型剤粒子径を制御することができる。これを結着樹脂等と有機溶媒に投入する。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナーが得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
また、このポリマー縣濁法に用いる材料について説明する。
(ポリエステル樹脂)
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
(変性ポリエステル)
本発明に係るトナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含有しても良い。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルを生成するのに用いる多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明で用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
本発明の定着装置25に用いる着色剤、荷電制御剤は公知の染料及び顔料が全て使用できる。離型剤については、上述している。
なお、着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
トナーは、磁性キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。またポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、及びシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
本発明の定着装置25を用いる画像形成装置について説明する。
図4は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態の構成を示す概略図である。図中符号100は複写装置本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
複写装置本体100には、潜像担持体としての感光体40の周囲に帯電、現像、クリーニング等の電子写真プロセスを実行する各手段を備えた画像形成手段18を、4つ並列にしたタンデム型画像形成装置20が備えられている。タンデム型画像形成装置20の上部には、画像情報に基づいて感光体40をレーザー光により露光し潜像を形成する露光装置21が設けられている。また、タンデム型画像形成装置20の各感光体40と対向する位置には、無端状のベルト部材からなる中間転写ベルト10が設けられている。中間転写ベルト10を介して感光体40と相対する位置には、感光体40上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト10に転写する一次転写手段62が配置されている。
また、中間転写ベルト10の下方には、中間転写ベルト10上に重ね合わされたトナー像を、給紙テーブル200より搬送されてくる転写紙に一括転写する二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22は、2つのローラ23間に、無端ベルトである二次転写ベルト24を掛け渡して構成され、中間転写ベルト10を介して支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上のトナー像を転写紙に転写する。二次転写装置22の脇には、転写紙上の画像を定着する定着装置25が設けられている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト254に加圧ローラ252を押し当てて構成する。
上述した二次転写装置22は、画像転写後の転写紙をこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、二次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、二次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する反転装置28を備える。
画像形成手段18の現像装置4には、上記のトナーを含んだ現像剤を用いる。現像装置4は、現像剤担持体が現像剤を担持、搬送して、感光体40との対向位置において交互電界を印加して感光体40上の潜像を現像する。交互電界を印加することで現像剤を活性化させ、トナーの帯電量分布をより狭くすることができ、現像性を向上させることができる。
また、感光体40と現像装置、共に一体に支持され、画像形成装置本体に対し着脱自在に形成されるプロセスカートリッジとすることができる。このプロセスカートリッジは、この他に帯電手段、クリーニング手段を含んで構成してもよい。
上記の画像形成装置の動作は以下の通りである。
初めに、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする、または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第一走行体33および第二走行体34を走行する。そして、第一走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第二走行体34に向け、第二走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読み取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間にシートを送り込み、二次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、二次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
(定着部材1)
定着部材として、定着ベルトを用いた。ニッケルベースの上に高離型性シリコーンゴムからなる弾性層と摩擦係数が小さいフッ素系樹脂(PFA)で耐熱離型層を有する構成とした。
(定着部材2)
定着部材として、定着ベルトを用いた。ニッケルベースの上に高離型性シリコーンゴムからなる弾性層と摩擦係数が小さいフッ素系樹脂(PTFE)で耐熱離型層を有する構成とした。
(定着部材3)
定着部材として、定着ローラを用いた。ステンレスの金属製の芯金の外周に、液状シリコーンゴム等の耐熱弾性材料で環状に成型加工された弾性層を備え、弾性層の表層には、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)高分子樹脂からなる耐熱性チューブを用いた。
(定着部材4)
定着部を図5に示すフィルム定着装置とした。定着フィルムには、厚さ30μmの薄肉の四フッ化エチレン重合体を用い、その上に画像当接面側にPTFE(4フッ化エチレン樹脂)に導電材を添加した離型性コート層を10μm厚に施こしたものを用いた。
(クリーニング部材1)
クリーニング部材は、アルミニウム製で直径10mm、粗さRzは10μmのローラを用いた。このクリーニングローラ表面に、接触角を上げる材質として、ポリエステル樹脂(酸価;24、分子量Mn;4500、Mw;16000)をトルエンに溶解した後、長手方向約300mmのクリーニングローラに、膜厚15μmとなるように、ブラシで塗布し、その後乾燥させた。
(クリーニング部材2)
クリーニング部材は、アルミニウム製で直径10mm、粗さRzは6μmのローラを用いた。このクリーニングローラ表面に、接触角を上げる材質として、ポリエステル樹脂(酸価;4、分子量Mn;5300、Mw;21000)をトルエンに溶解した後、長手方向約300mmのクリーニングローラに、膜厚13μmとなるように、ディッピングコートし、その後乾燥させた。
(クリーニング部材3)
クリーニング部材は、アルミニウム製で直径10mm、粗さRzは10μmのローラをそのまま用いた。
(クリーニング部材4)
クリーニング部材は、アルミニウム製で直径10mm、粗さRzは6μmのローラをそのまま用いた。
(2成分現像剤評価)
2成分系現像剤で画像評価する場合は、以下のように、シリコーン樹脂により0.5μmの平均厚さでコーティングされた平均粒径35μmのフェライトキャリアを用い、キャリア100重量部に対し各色トナー7重量部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。
(キャリアの製造)
芯材 ;Mnフェライト粒子(重量平均径:35μm) 5000部
コート材:
トルエン 450部
シリコーン樹脂SR2400(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%) 450部
アミノシランSH6020(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)8部
カーボンブラック 10部
上記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調整し、このコート液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で180℃、2時間焼成し上記キャリアを得た。
(実施例1)
(トナー)
〜有機微粒子エマルションの合成〜
製造例1
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、メタクリル酸166部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し3時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、70℃で5時間熟成してビニル系樹脂(メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、75nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは60℃であり、重量平均分子量は11万であった。
〜水相の調整〜
製造例2
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
〜低分子ポリエステルの合成〜
製造例3
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2300、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
〜中間体ポリエステルの合成〜
製造例4
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量9700、Tg54℃、酸価0.5、水酸基価52であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
〜ケチミンの合成〜
製造例5
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で4時間半反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は417であった。
〜マスターバッチ(MB)の合成〜
製造例6
水600部、Pigment Blue 15:3含水ケーキ(固形分50%)、 ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて120℃で45分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
〜油相の作成〜
製造例7
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、顔料、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで2パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
〜乳化⇒脱溶剤〜
製造例8
[顔料・ワックス分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで25分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、48℃で5時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
〜洗浄⇒乾燥〜
製造例9
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。
その後フッ素化合物(2)を1wt%濃度で分散させた水溶媒相中で、トナー母体に対してフッ素化合物(2)が0.1wt%になるように混合し、フッ素化合物を付着(結合)させた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させた後、さらに30℃で10時間棚段にて乾燥させた。その後目開き75μmメッシュで篩い[トナー母体粒子1]を得た。
Figure 2006221143
その後、[トナー母体粒子1]100部、燃焼法で製造した一次粒径12nmのヘキサメチルジシラザン疎水化処理シリカ1.5部と疎水化処理酸化チタン0.7部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製 FM20C)にて混合してトナーを得た。混合条件は、周速30m/secで、30秒回転、60秒回転停止、のセットを5回繰り返して混合した。
定着部材は、定着部材1、定着クリーニング部材は、クリーニング部材1を用いた。
得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
(実施例2)
実施例1において、使用した定着部材を定着部材2とした以外は、実施例1と同様に評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
(実施例3)
実施例1において、使用したクリーニング部材をクリーニング部材2とした以外は、実施例1と同様に評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
(実施例4)
実施例1において、使用したトナーを製造する工程を以下に変更した以外は実施例1と同様にして評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
〜油相の作成〜
製造例7
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、1パスの条件で、顔料、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで2パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
(実施例5)
実施例1において、使用したトナーを製造する工程を以下に変更した以外は実施例1と同様にして評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
(実施例6)
実施例1記載のトナーにおいて、定着部材4を用いた以外は実施例1と同様にして評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
〜油相の作成〜
製造例7
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス90部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、5パスの条件で、顔料、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで2パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
(比較例1)
実施例1において、使用したクリーニング部材をクリーニング部材3とした以外は、実施例1と同様に評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
(比較例2)
実施例1において、使用したクリーニング部材をクリーニング部材4とした以外は、実施例1と同様に評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
(比較例3)
実施例1において、使用した定着部材を定着部材3とした以外は、実施例1と同様に評価した。得られた各種物性は表1、各種評価した結果は表2に示した。
(評価項目)
1)粒径
トナーの粒径は、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTAII」を用い、アパーチャー径100μmで測定した。体積平均粒径および個数平均粒径は上記粒度測定器により求めた。
2)平均円形度
フロー式粒子像分析装置FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により平均円形度Eが計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水120mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.3mL加え、更に測定試料を0.2g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約2分間分散処理を行ない、分散液濃度を約5000個/μLとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
3)形状係数SF−1、SF−2評価
日立製作所製FE−SEM(S−4200)により測定して得られたトナーのSEM像を300個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入し解析を行い求めた。
4)定着性
Ricoh製IPSIO Color 8100をオイルレス定着方式に改造して、定着ベルトおよびクリーニングローラをチューニングした評価機を用いて評価した。(リコー製タイプ6200及びNBSリコー製複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cmのトナー付着量で定着評価した。定着ベルトの温度を変化させて定着試験を行い、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また厚紙で定着下限温度を測定した。 定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。定着上限温度は190℃以上、定着下限温度は140℃以下が望まれる。
5)溶け出しホットオフセット評価
Ricoh製IPSIO Color 8100をオイルレス定着方式に改造して、定着ベルトおよびクリーニングローラをチューニングした評価機を用いて、定着画像へクリーニングローラからの溶融トナーの逆転写による溶け出しホットオフセットの有無を目視評価した。専用チャート(6%面積率)のA4を両面印刷して連続50,000枚印字評価した。溶け出しホットオフセットが観察されなかったものを「○」、確認されたものを「△」、紙が巻き付きジャムしたものを「×」として評価した。
トナーの特性について表1に示す。
Figure 2006221143
トナーの評価結果を表2に示す。
Figure 2006221143
表2から明らかのように、定着下限温度と定着上限温度はほとんど同じであるが、実施例1ないし6は、ホットオフセットは全く発生せしていない。それに対して、比較例1ないし3は、ホットオフセットが発生している。
本発明の定着装置の一実施形態として加熱・加圧ローラを備える構成を示す概略図である。 本発明の定着装置の一実施形態として定着ベルトを備える構成を示す概略図である。 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナ−の形状を模式的に表した図である。 本発明に係る画像形成装置の一実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の画像形成方法に用いられる定着装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
4 現像装置
10 中間転写ベルト(中間転写体)
18 画像形成手段
21 露光装置
25 定着装置
251 定着ローラ
252 加圧ローラ
255 塗布ローラ
256 定着ローラクリーニングローラ
257 加圧ローラクリーニングローラ
258 温度センサ
259 供給ローラ
260 成形体
26 (定着ベルトを有する)定着装置
261 定着ローラ
262 加圧ローラ
263 加熱ローラ
264 定着ベルト
265 塗布ローラ
266 定着ローラクリーニングローラ
267 加圧ローラクリーニングローラ
268 温度センサ
269 供給ローラ
270 成形体
40 感光体(潜像担持体)
22 二次転写装置
62 一次転写手段
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
101 駆動ローラ
102 定着フィルム材
103 テンションローラ
104 加熱体
105 アルミナ基板
106 温度センサ
107 給紙ガイド
108 加圧ローラ
109 定着フィルムクリーニングローラ

Claims (18)

  1. 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナーを、熱及び/又は圧力で記録媒体上に定着させる定着装置において、
    前記定着装置は、定着部材と加圧部材と、少なくともこれらのいずれかの部材を当接するクリーニング部材とを有し、
    前記クリーニング部材を当接する定着部材又は加圧部材の表面の水に対する接触角(°)Φtとクリーニング部材表面の水に対する接触角(°)Φcとが、次の関係を満足する
    Φt−15≦Φc≦Φt+5………式(1)
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1に記載の定着装置において、
    前記定着装置は、定着部材表面の水に対する接触角(°)Φtが100〜120°の範囲にある
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1又は2に記載の定着装置において、
    前記定着装置は、前記クリーニング部材で回収される最終回収トナー量の回収速度kが、印字枚数に対して、次の関係を満足する
    k<30mg/1000枚………式(2)
    (ここで、最終回収トナー量とは、クリーニング部材に一度回収された量から記録媒体に戻った量を引いたトナー量をいう。)
    ことを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、定着部材の表面の温度が、クリーニング部材の表面温度より高い
    ことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、定着部材が、定着ローラ又は定着ベルトである
    ことを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、定着部材が、80〜180℃の範囲で定着動作をする
    ことを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、1/2流出開始温度(T1/2)が110〜150℃の範囲にあるトナーを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、ガラス転移点(Tg)が35〜50℃の範囲にあるトナーを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1ないし4のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、定着部材が、定着フィルムである
    ことを特徴とする定着装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、トナー表面近傍に存在する離型剤の含有量が、トナー重量に対して2〜6wt%の範囲にあるトナーを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、平均円形度が0.94以上のトナーを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、体積平均粒径が3.0〜8.0μmで、
    体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の定着装置において、
    前記定着装置は、少なくとも結着樹脂及び/又は結着樹脂の前駆体、ワックス、有彩色着色剤とを、有機溶媒又は重合性単量体に溶解又は分散させて、水系媒体中で粒子を形成するトナーを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  15. 潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に帯電を施す帯電装置と、帯電した像担持体の表面に画像データに静電潜像を書き込む露光装置と、像担持体表面に形成された静電潜像にトナーを供給し、可視像化する現像装置と、像担持体表面の可視像を記録部材に転写する転写装置と、記録部材上の可視像を熱及び又は圧力で定着させる定着装置とを備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、請求項1ないし14に記載の定着装置を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項15に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、像担持体と、少なくとも帯電装置、現像装置、クリーニング装置から選択される一以上の装置とを一体に支持し、着脱可能なプロセスカートリッジを備える
    ことを特徴とする画像形成装置。
  17. 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナーを、熱及び/又は圧力で記録媒体上に定着させる定着装置に用いられるトナーにおいて、
    前記トナーは、定着部材と加圧部材と、これらのいずれかの部材を当接するクリーニング部材とを有し、定着部材又は加圧部材の表面の水に対する接触角(°)Φtとクリーニング部材表面の水に対する接触角(°)Φcとが、次の関係を満足する定着装置に用いられる
    Φt−15≦Φc≦Φt+5………式(1)
    ことを特徴とするトナー。
  18. 請求項17に記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、請求項2ないし14のいずれかに記載の定着装置に用いられる
    ことを特徴とするトナー。
JP2005357157A 2005-01-11 2005-12-12 定着装置、画像形成装置及びこれに用いられるトナー Pending JP2006221143A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005357157A JP2006221143A (ja) 2005-01-11 2005-12-12 定着装置、画像形成装置及びこれに用いられるトナー

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005032266 2005-01-11
JP2005357157A JP2006221143A (ja) 2005-01-11 2005-12-12 定着装置、画像形成装置及びこれに用いられるトナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006221143A true JP2006221143A (ja) 2006-08-24

Family

ID=36983490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005357157A Pending JP2006221143A (ja) 2005-01-11 2005-12-12 定着装置、画像形成装置及びこれに用いられるトナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006221143A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021043408A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08272256A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Canon Inc 画像形成装置
JPH09265206A (ja) * 1995-05-31 1997-10-07 Canon Inc 画像形成方法及び加熱定着方法
JP2002156860A (ja) * 2000-11-22 2002-05-31 Konica Corp 定着装置及び画像形成装置
JP2002182508A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Ricoh Co Ltd フルカラー画像形成装置の定着装置
JP2002244346A (ja) * 2001-02-20 2002-08-30 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP2003005563A (ja) * 2001-06-19 2003-01-08 Canon Inc 画像形成装置
JP2003057985A (ja) * 2001-08-09 2003-02-28 Canon Inc 画像形成装置
JP2004126383A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004191580A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Ricoh Co Ltd 熱定着装置、および画像形成装置
JP2005003739A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Ricoh Co Ltd 離型剤均しローラ、定着装置及び画像形成装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08272256A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Canon Inc 画像形成装置
JPH09265206A (ja) * 1995-05-31 1997-10-07 Canon Inc 画像形成方法及び加熱定着方法
JP2002156860A (ja) * 2000-11-22 2002-05-31 Konica Corp 定着装置及び画像形成装置
JP2002182508A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Ricoh Co Ltd フルカラー画像形成装置の定着装置
JP2002244346A (ja) * 2001-02-20 2002-08-30 Ricoh Co Ltd 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP2003005563A (ja) * 2001-06-19 2003-01-08 Canon Inc 画像形成装置
JP2003057985A (ja) * 2001-08-09 2003-02-28 Canon Inc 画像形成装置
JP2004126383A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2004191580A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Ricoh Co Ltd 熱定着装置、および画像形成装置
JP2005003739A (ja) * 2003-06-09 2005-01-06 Ricoh Co Ltd 離型剤均しローラ、定着装置及び画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021043408A (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4255846B2 (ja) トナー、現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JP4806580B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2008261953A (ja) 画像形成装置
WO2004066031A1 (ja) トナー、現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JP2005049853A (ja) トナー、現像剤、現像装置、及び画像形成装置
JP2005301261A (ja) トナー及びこれを用いる画像形成装置
JP2006227592A (ja) トナー、トナー製造方法、現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP4080409B2 (ja) 電子写真用トナーおよび画像形成装置
JP2006221149A (ja) 画像形成装置
JP4757153B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP4974322B2 (ja) フルカラー画像形成装置
JP5277726B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2005128380A (ja) 定着装置、画像形成装置、及びこれに使用されるトナー
JP4230389B2 (ja) トナー、現像剤、現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置
JP4993902B2 (ja) カラー画像形成装置、カラー画像形成方法
JP4742246B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2009075380A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2006221143A (ja) 定着装置、画像形成装置及びこれに用いられるトナー
JP2006208438A (ja) 画像形成装置
JP4198619B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP4919466B2 (ja) 定着装置、画像形成装置及びこれらに用いられるトナー
JP2005266746A (ja) 定着装置、画像形成装置及びこれらに用いられるトナー
JP4708172B2 (ja) カラー画像形成装置、カラー画像形成方法
JP4712900B2 (ja) 定着装置
JP4911901B2 (ja) トナー、現像剤及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101111

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101221