JP2021043408A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光沢メモリーの発生を防止または抑制できる定着装置および画像形成装置を提供する。【解決手段】定着装置160は、定着部材162、第1クリーニング部材165、および第2クリーニング部材167を備える。定着部材162は、記録材301に形成されたトナー画像を加熱および加圧して記録材301に定着させる。第1クリーニング部材165は、定着部材162に当接されることで定着部材162を清掃する。第2クリーニング部材167は、第1クリーニング部材165を清掃する。第1クリーニング部材165は、ポリイミドの被膜を有し、かつ被膜の表面の純水による接触角が80°以上、かつ90°以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
用紙に安定して高い品質の画像を定着できる定着装置が求められている。一般に、トナーを用いる電子写真方式の画像形成装置では、画像形成部においてトナー画像が形成された用紙を、定着装置の定着部に形成された定着ニップを通過させて、加熱・加圧処理することにより、用紙に画像を定着する。このとき、トナー用離型剤(以下、「ワックス」という)が染み出して、定着部に付着することがある。ワックスが所々付着した状態で、定着部が後続の用紙のトナー画像の定着に使用された場合、定着部上のワックスの付着している箇所と、それ以外の箇所とにおいて、定着状態に差異が生じ、定着された画像にムラが生じる可能性がある。このような画像のムラは光沢メモリーと呼ばれる。
これに関連して、定着部に付着したトナーを除去するための技術が知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。特許文献1には、転写紙上のトナー像を定着させる定着部(定着ローラーと、この定着ローラーに圧接した加圧ローラー)と、上記定着ローラーに接し、該定着ローラーをクリーニングするクリーニングローラーと、上記クリーニングローラーに接し、上記クリーニングローラーに付着した付着物を掻き取るブレードとを有する定着装置において、上記クリーニングローラーの表面に、ポリイミドと4弗化エチレンとの混合物よりなるコーティング層を設けた定着装置が記載されている。
特開平8−160801号公報
しかし、上記特許文献1では、定着部に付着したトナーの除去と、クリーニングローラーに付着したトナーの掻き取りとを目的としており、ワックスの除去を目的としていない。そのため、クリーニングローラー上にワックスが残留する可能性がある。その結果、光沢メモリーが発生するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光沢メモリーの発生を防止または抑制できる定着装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)記録材に形成されたトナー画像を加熱および加圧して前記記録材に定着させる定着部材と、前記定着部材に当接されることで前記定着部材を清掃する第1クリーニング部材と、前記第1クリーニング部材を清掃する第2クリーニング部材と、を備えた定着装置において、前記第1クリーニング部材は、ポリイミドの被膜を有し、かつ前記被膜の表面の純水による接触角が80°以上、かつ90°以下である、定着装置。
(2)前記第1クリーニング部材の平均表面粗さは、0.2μm以下である、上記(1)に記載の定着装置。
(3)前記定着部材と、前記第1クリーニング部材との間に形成されるニップの幅は、1.5mm以上である、上記(1)または(2)に記載の定着装置。
(4)前記第2クリーニング部材を使用して前記第1クリーニング部材を清掃するクリーニングモードを実行するように制御する制御部を有する、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の定着装置。
(5)前記第1クリーニング部材を前記定着部材に対して当接および離間させる方向へ移動する駆動機構と、前記第1クリーニング部材が前記定着部材から離間しているとき、前記第1クリーニング部材を回転駆動させることができる回転駆動部と、をさらに有し、前記制御部は、前記クリーニングモードが選択された場合、前記第1クリーニング部材を移動させて前記定着部材から離間させるとともに回転駆動させ、前記第1クリーニング部材に前記第2クリーニング部材を当接させて前記第1クリーニング部材を清掃するように制御する、上記(4)に記載の定着装置。
(6)前記第1クリーニング部材は、加熱部を有する、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の定着装置。
(7)記録材に前記トナー画像を形成する画像形成部と、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の定着装置と、前記記録材に前記トナー画像を定着せずに、前記第2クリーニング部材を使用して前記第1クリーニング部材を清掃するクリーニングモードを実行するように制御する制御部と、を有する、画像形成装置。
(8)前記第1クリーニング部材を前記定着部材に対して当接および離間させる方向へ移動する駆動機構と、前記第1クリーニング部材が前記定着部材から離間しているとき、前記第1クリーニング部材を回転駆動させることができる回転駆動部と、をさらに有し、前記制御部は、前記クリーニングモードが選択された場合、前記第1クリーニング部材を移動させて前記定着部材から離間させるとともに回転駆動させ、前記第1クリーニング部材に前記第2クリーニング部材を当接させて前記第1クリーニング部材を清掃するように制御する、上記(7)に記載の画像形成装置。
(9)前記第1クリーニング部材は、加熱部を有する、上記(7)または(8)に記載の画像形成装置。
本発明によれば、クリーニングローラーの表面がポリイミドによって形成され、かつ上記表面の純水による接触角が80°以上、かつ90°以下であるので、光沢メモリーの発生を防止または抑制しつつ、クリーニングローラーの清掃性を良好に維持できる。
一実施形態における画像形成装置の構成を例示する概略断面図である。 図1に示す画像形成装置の構成を例示する概略ブロック図である。 図1に示す定着部の構成を例示する模式図である。 クリーニングローラーの表面を異なる材料で形成した場合における光沢メモリーの発生について比較した結果を示す図である。 クリーニングローラーの表面を異なる材料で形成した場合におけるクリーニングローラーの清掃時間を比較した結果を示す図である。 クリーニングローラーのポリイミド表面における平均表面粗さRaと、光沢メモリーとの関係を示す図である。 ニップ幅と光沢メモリーとの関係を示す図である。 画像形成装置の動作モードを説明するための概念図である。 待機モードにおける、クリーニングローラーおよび押圧ローラーの位置を例示する模式的な図である。 クリーニングモードにおける、クリーニングローラーおよび押圧ローラーの位置を例示する模式的な図である。 一実施形態の画像形成装置の制御方法を例示するフローチャートである。 クリーニングモードにおける定着部の動作について説明するための模式的な図である。 一実施形態の変形例における定着部の構成を例示する模式図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<画像形成装置100>
図1は一実施形態における画像形成装置の構成を例示する概略断面図であり、図2は図1に示す画像形成装置の構成を例示する概略ブロック図である。
画像形成装置100は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、原稿から画像を読み取り、読み取った画像を用紙に形成(印刷)する。また、画像形成装置100は、ネットワークを通じて外部のクライアント端末からPDL(Page Description Language)形式等の印刷データおよび印刷設定情報を含む印刷ジョブを受信し、これに基づいて用紙に画像を形成する。クライアント端末は、例えばパーソナルコンピューター、タブレット端末、スマートフォン等でありうる。
図2に示すように、画像形成装置100は、画像読取部110、画像処理部120、画像形成部130、給紙部140、用紙搬送部150、定着部160、通信部180、操作表示部190、および制御部200を有する。これらの構成要素は、内部バス210により相互に通信可能に接続されている。
画像読取部110は、原稿を読み取り、画像情報信号を出力する。原稿台112上に載置された原稿は画像読み取り装置111の走査露光装置の光学系により画像が走査露光され、ラインイメージセンサに読み込まれる。光電変換された画像情報信号は、画像処理部120において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、印刷画像データとして画像形成部130の光書込部3Y、3M、3C、3K(後述)に入力される。
画像形成部130は、帯電、露光、現像、および転写の各工程を含む電子写真方式等の周知の作像プロセスを用いて、印刷画像データに基づいて画像を用紙上に形成する。画像形成部130は、それぞれ、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、および黒(K)色の画像を形成する4組のサブユニット13Y、サブユニット13M、サブユニット13C、およびサブユニット13Kを有する。
サブユニット13Yは、感光体ドラム1Y、その周囲に配置された帯電部2Y、光書込部3Y、現像装置4Yおよびドラムクリーナ5Yを有して構成される。
同様に、サブユニット13Mは、感光体ドラム1M、その周囲に配置された帯電部2M、光書込部3M、現像装置4Mおよびドラムクリーナ5Mを、サブユニット13Cは、感光体ドラム1C、その周囲に配置された帯電部2C、光書込部3C、現像装置4Cおよびドラムクリーナ5Cを、サブユニット13Kは、感光体ドラム1K、その周囲に配置された帯電部2K、光書込部3K、現像装置4Kおよびドラムクリーナ5Kを有して構成される。
サブユニット13Y、13M、13C、13Kにおけるそれぞれの感光体ドラム1Y、1M、1C、1K、帯電部2Y、2M、2C、2K、光書込部3Y、3M、3C、3K、現像装置4Y、4M、4C、4K、およびドラムクリーナ5Y、5M、5C、5Kはそれぞれ共通する内容の構成である。以下、特に区別が必要な場合を除き符号Y、M、C、Kを付さずに表記することにする。
画像形成部130は、光書込部3にて印刷画像データを感光体ドラム1に書き込み、感光体ドラム1に印刷画像データに基づく潜像を形成する。そして潜像は現像装置4により現像され、感光体ドラム1上に可視画像であるトナー画像が形成される。なお、現像装置4は、離型剤としてのパラフィン、もしくはポリオレフィンからなるワックスを含有(内包)しているトナーを使用しうる。
サブユニット13Y、13M、13C、13Kのそれぞれ感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに、それぞれ、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、黒(K)色、の画像が形成される。
中間転写ベルト6は、複数のローラーにより巻回され、走行可能に支持されている。サブユニット13Y、13M、13C、13Kより形成された各色のトナー画像は、走行する中間転写ベルト6上に一次転写部7Y、7M、7C、7Kにより逐次転写されてY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の各色層が重畳したカラー画像が形成される。
給紙部140は、記録材としての用紙301を画像形成部130に供給する。給紙部140は、上段トレイ141、中段トレイ142、および下段トレイ143を有し、各々のトレイには、例えばA4サイズやA3サイズ等のサイズの異なる用紙が収容されている。
用紙搬送部150は、用紙301を搬送する。上段トレイ141、中段トレイ142、または下段トレイ143から供給された用紙301は、レジストローラー151を経て、二次転写部7Aに搬送され、用紙301上に中間転写ベルト6上のカラー画像が転写される。
また、用紙搬送部150は、用紙反転部152を備えており、定着がなされた用紙301を用紙反転部152に導いて表裏を反転し排出、あるいは用紙301の両面に画像形成を行うことを可能としている。
定着部(定着装置)160は、用紙301に形成されたトナー画像を定着する。カラー画像が定着された用紙301は、排紙部153を通じて画像形成装置100の外部に排出される。定着部160の詳細については後述する。
通信部180は、ネットワークを経由して、例えばパーソナルコンピューター等のクライアント端末に接続し、印刷ジョブ等のデータを送受信する。
操作表示部190は、入力部および出力部を有する。入力部は、例えば、キーボードおよびタッチパネルを備え、文字入力、各種設定、印刷指示等の各種指示(入力)をユーザーが行うために利用される。また、出力部は、ディスプレイを備え、機器構成、印刷ジョブの実施状況、用紙搬送における異常(例えば、用紙ジャム)の発生状況等を、ユーザーに提示するために使用される。
制御部200は、画像読取部110、画像処理部120、画像形成部130、給紙部140、用紙搬送部150、定着部160、通信部180、および操作表示部190を制御する。制御部200は、CPU201、補助記憶装置202、RAM203、およびROM204を有する。
CPU201は、制御プログラムを実行する。制御プログラムは、補助記憶装置202に記憶されており、CPU201によって実行される際に、RAM203にロードされる。補助記憶装置202は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリー等の大容量の記憶装置を備える。RAM203には、CPU201の実行に伴う演算結果等が記憶される。ROM204には、各種のパラメーター、各種プログラム等が記憶されている。CPU201は、上記制御プログラムを実行し、様々な機能を実現する。
<定着部160>
次に、図3を参照して、定着部160の構成について説明する。図3は、図1に示す定着部160の構成を例示する模式図である。
定着部160は、加熱ローラー161、定着ベルト162、定着ローラー163、加圧ローラー164、クリーニングローラー165、クリーニング駆動機構166、ウェブ167、元巻きローラー168、巻き取りローラー169、押圧ローラー170、および押圧駆動機構171を有する。
加熱ローラー161は、例えば、アルミニウム等の金属から形成された円筒状の芯金そのまま、またはその外周面を、フッ素系樹脂等で被膜したものである。加熱ローラー161は、定着ベルト162を加熱するヒーター(例えば、ハロゲンヒーター)172を内蔵している。
定着ベルト162は、例えば、厚さ70[μm]のポリイミドの基体の外周面を弾性層で被覆し、さらに表層を耐熱性樹脂で被覆したものである。弾性層としては、例えば厚さ200[μm]の耐熱性のシリコンゴム(硬度JIS−A30[°])が使用されうる。また、耐熱性樹脂としては、例えば厚さ30[μm]のPFA(パーフルオロアルコキシ)が使用されうる。定着ベルト162は、無端状であり、加熱ローラー161と定着ローラー163との間に所定のベルト張力(例えば、250[N])で張架されている。
定着ベルト162は、定着部材として機能し、トナー画像が形成された用紙301に接触して、用紙301を定着温度で加熱する。ここで、定着温度とは、用紙301上のトナーを溶融するのに必要な熱量を供給しうる温度(例えば、160〜200[℃])であり、画像形成される用紙301の紙種等によって異なる。なお、定着ベルト162の表面温度は、不図示の非接触温度センサーにより検知され、制御部200によりヒーター172の加熱を制御し、所定の設定温度に維持される。
定着ローラー163は、内側から順に円筒形の金属からなる芯金、その表面に形成されたシリコーンゴムや発泡シリコーンゴム等の素材からなる弾性層、およびフッ素樹脂等の離型層を備える。定着ローラー163の軸方向の長さは、搬送可能な最大の用紙幅(例えば、300[mm])に十分対応した長さである。定着ローラー163は、不図示の駆動手段(例えば、モーター)から動力が伝達されることにより、例えば図3のR方向に回転駆動される。定着ローラー163の周速度は、例えば200[mm/s]程度に設定されうる。定着ベルト162は、定着ローラー163の回転に従動して回転する。したがって、定着ローラー163は、定着ベルト162を介してヒーター172によって間接的に加熱されることになる。
加圧ローラー164は、内側から順に、円筒形の金属からなる芯金、その表面に形成された弾性層、および離型層を備える。加圧ローラー164の外径や軸方向の長さ、および弾性層、離型層は、定着ローラー163と同様である。加圧ローラー164は、定着部材として機能し、定着ベルト162を介して定着ローラー163を所定の定着荷重で圧接する。
後述するプリントモード時において、画像形成部130でトナー画像が形成された用紙301は、定着部160に搬送される。用紙301は、定着ベルト162と加圧ローラー164との間に形成された定着ニップNにおいて加熱および加圧されつつ搬送されて、トナー画像が用紙301に定着される。
この際、トナー画像が定着された用紙301上のトナーから定着ベルト162へワックスが転移し、ワックスが定着ベルト162上に付着することがある。そして、定着ベルト162に付着しているワックスが、定着部160に搬送される後続の用紙の画像面に付着した場合、後続の用紙の画像に光沢メモリー(画像のムラ)が発生する原因となりうる。
クリーニングローラー165は、第1クリーニング部材として機能し、定着ベルト162の外周面に付着したトナーやワックス等を清掃する。クリーニングローラー165は、例えばアルミニウム等の金属から形成された円筒状の芯金の外周面を、ポリイミド(以下、PI(Polyimide)と称する)で被膜したものである。
後述するように、クリーニングローラー165の表面をPIで形成することで、クリーニングローラー165の表面の離形性が最適化され、光沢メモリーを防止または抑制しつつ、クリーニングローラー165の清掃性を良好に維持できる。
本実施形態では、PI表面の離形性は、純水による接触角を使用して規定される。クリーニングローラー165の表面をPIで形成した場合、純水による接触角は、PI表面を基準にした純水の液滴の端点における液面(液面の接線)の角度であり、80°以上、かつ90°以下の範囲内の値をとる。
本実施形態では、定着ベルト162に付着したワックスをクリーニングローラー165で清掃し、クリーニングローラー165に付着したワックスを後述するウェブ167で清掃する。したがって、ワックスを定着ベルト162からクリーニングローラー165へ効率よく転移させるために、クリーニングローラー165の表面の離形性は、定着ベルト162の表面の離形性よりも小さいことが好ましい。また、離形性は、接触角が大きいほど大きくなるので、クリーニングローラー165の表面の接触角は、定着ベルト162の表面の接触角よりも小さいことが好ましい。
また、ワックスをクリーニングローラー165からウェブ167へ効率よく転移させるために、クリーニングローラー165の表面の離形性は、ウェブ167の表面の離形性よりも大きいことが好ましい。したがって、クリーニングローラー165の表面の接触角は、ウェブ167の表面の接触角よりも大きいことが好ましい。
クリーニングローラー165は、クリーニング駆動機構(駆動機構)166によって、定着ベルト162に対して近づく方向または遠ざかる方向に移動可能である。クリーニングローラー165は、定着ベルト162を清掃する際に、定着ベルト162に近接する所定位置に移動され、不図示のバネ等の付勢手段によって付勢されて、定着ベルト162の外周面の一部を押圧する。
また、クリーニングローラー165は、加熱部として機能するヒーター(例えば、ハロゲンヒーター)173を有する。クリーニングローラー165がヒーター173を有することで、クリーニングローラー165上のトナーを十分に加熱(例えば、定着部160の定着温度まで)しながら、後述するウェブ167によって清掃を行うことが可能となる。
また、クリーニングローラー165が定着ベルト162に圧接されている場合、定着ローラー163の回転により定着ベルト162が回転し、クリーニングローラー165も定着ベルト162の回転に合せて回転する。すなわち、クリーニングローラー165は、定着ベルト162に圧接されている場合、定着ローラー163の回転に従動して、定着ローラー163の回転方向とは反対方向に回転する。その結果、定着ベルト162の外表面に付着したトナーやワックス等がクリーニングローラー165に転移し、定着ベルト162の外周面が清掃される。
一方、後述するように、クリーニングモードにおいて、クリーニングローラー165が定着ベルト162から離間しているとき、クリーニング駆動機構166は、回転駆動部として機能し、クリーニングローラー165を回転駆動させることができる。クリーニング駆動機構166は、ギア、カム、モーター等を含んで構成されうる。
ウェブ167は、第2クリーニング部材として機能し、クリーニングローラー165に付着したトナーやワックス等を除去する。ウェブ167は、例えば、アラミド繊維等の耐熱性の繊維を用いた不織布であって、通気性を有する。元巻きローラー168から供給されたウェブ167は、クリーニングローラー165の外周面に摺接し、押圧ローラー170に巻き掛けられて巻き取りローラー169に巻き取られる。
巻き取りローラー169は、不図示のモーターにより少しずつ回転し、ウェブ167を巻き取っていく。巻き取り量は、例えば、A4サイズの用紙1枚の印刷につき0.01〜0.1[mm]程度である。また、元巻きローラー168は、制動手段を有し、ウェブ167の進行に常時制動をかけてウェブ167の送り動作中の弛みの発生を防止している。
押圧ローラー170は、SUS芯金の金属により構成される円筒状のローラーであり、外周面が弾性部材(発泡シリコーンゴム等)で被膜されている。押圧ローラー170は、押圧駆動機構171によって、クリーニングローラー165に対して近づく、または遠ざかる方向に移動可能である。クリーニングローラー165を清掃する場合、押圧ローラー170は、クリーニングローラー165に近接する所定位置に移動され、不図示のバネ等の付勢手段によってクリーニングローラー165の外周面に対してウェブ167を押圧する。これにより、クリーニングローラー165にウェブ167が当接または圧接し、回転するクリーニングローラー165の外周面がウェブ167により摺擦される。その結果、定着ベルト162の外周面に付着したトナーやワックス等はウェブ167に取り込まれ、クリーニングローラー165の外周面が清掃される。
制御部200は、定着ローラー163の駆動手段、ヒーター172,173、クリーニング駆動機構166、巻き取りローラー169のモーター、および押圧駆動機構171を制御する。
(実施例)
クリーニングローラーの表面における離形性と、平均表面粗さ(算術平均粗さ)Raと、クリーニングローラーと定着ベルトとで形成されるニップの幅(以下、「ニップ幅」と称する)とのそれぞれと、光沢メモリーとの関係を実験によって確認した。また、離形性とクリーニングローラーの清掃性との関係についても実験によって確認した。実験は、クリーニングローラー165を除いて、画像形成装置100と同等の構成を備える画像形成装置を使用して行った。
<離形性(接触角)と光沢メモリーとの関係について>
図4Aは、クリーニングローラーの表面を、PIで形成した場合と、比較例としてダイアモンドライクカーボン(以下、DLC(Diamond−like Carbon)と称する)およびポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE(Polytetrafluoroethylene)と称する)系で形成した場合とについて、光沢メモリーの発生について比較した結果を示す図である。
クリーニングローラーの表面を、DLC、PI、およびPTFE系の材料で形成した場合のそれぞれについて、画像形成部で用紙に形成したベタ画像を定着部で定着し、定着部に搬送された後続の用紙の画像について光沢メモリーの発生の有無を目視で確認した。
その結果、図4Aに示すように、表面の接触角が90[°]以下のクリーニングローラーを使用した場合、定着ベルト162に付着したワックスがクリーニングローラーによって効果的に除去されたため、光沢メモリーは発生しなかった。一方、接触角が高い(90[°]を超える)クリーニングローラーを使用した場合、定着ベルト162に付着したワックスを十分に除去できず、光沢メモリーの発生を抑制できなかった。なお、DLC、PI、およびPTFE系の純水による接触角は、それぞれ、78.5[°]、86.2[°]、108.4[°]であった。
<離形性(接触角)とクリーニングローラーの清掃性との関係について>
図4Bは、クリーニングローラーの表面をPIで形成した場合と、比較例としてDLCおよびPTFE系で形成した場合とについて、クリーニングローラーに付着したトナーを清掃(除去)するのにかかった時間(すなわち、クリーニングローラーの清掃時間)を比較した結果を示す図である。
上述のとおり、クリーニングローラーに付着したトナーやワックス等は、ウェブにより清掃されて除去される。ウェブによるクリーニングローラーの清掃性(清掃の効率性または清掃の良し悪し)は、クリーニングローラーの清掃時間に反映されると考えられる。クリーニングローラーの表面を、DLC、PI、およびPTFE系の材料で形成した場合のそれぞれについて、画像形成部で用紙に形成したベタ画像を定着部で定着した。そして、後述するクリーニングモードにおいて、ウェブによって、クリーニングローラーに付着したトナーが所定量まで減少するまでのトナー清掃時間を計測した。
その結果、図4Bに示すように、接触角が80[°]以上である場合、トナー清掃時間は比較的短く、クリーニングローラーの清掃性は良好となった。その結果、トナー清掃時間はユーザーの許容範囲内に収まった。一方、接触角が80[°]未満である場合、トナー清掃時間は長く、クリーニングローラーの清掃性は悪くなった。その結果、ユーザーの許容範囲内には収まらなかった。
<光沢メモリーとクリーニングローラーの清掃性とについてのまとめ>
このように、純水による接触角が、80°以上、かつ90°以下であるPIでクリーニングローラーの表面を形成することにより、光沢メモリーを防止または抑制しつつ、クリーニングローラーの清掃性を良好に維持できる(下記の表1を参照)。
Figure 2021043408
<平均表面粗さRaと光沢メモリーとの関係について>
図5は、クリーニングローラーのPI表面における平均表面粗さRaと、光沢メモリーとの関係を示す図である。以下では、クリーニングローラーの表面がPIによって形成され、PI表面の純水による接触角が80°以上、かつ90°以下であった。
クリーニングローラーの平均表面粗さRaを0.1、0.2、および0.4[μm]に変更した場合について、画像形成部で用紙に形成したベタ画像を定着部で定着し、定着部に搬送された後続の用紙の画像について光沢メモリーの程度を目視で確認した。
その結果、図5に示すように、PI表面の平均表面粗さRaが0.2[μm]以下の場合、光沢メモリーは抑制され、低くなった。一方、平均表面粗さRaが0.2[μm]を超える場合、光沢メモリーは、十分に抑制されず、平均表面粗さRaに応じて高くなった。
このように、PI表面の平均表面粗さRaが0.2[μm]よりも低い、すなわちPI表面の平滑性が高い場合に、クリーニングローラーのワックスを除去する能力が効果的に発揮される。
<ニップ幅と光沢メモリーとの関係について>
図6は、ニップ幅と光沢メモリーとの関係を示す図である。ニップ幅を1.0、1.5、および2.0[mm]に変更した場合について、画像形成部で用紙に形成したベタ画像を定着部で定着し、定着部に搬送された後続の用紙の画像について光沢メモリーの程度を目視で確認した。ニップ幅の変更は、クリーニングローラーの移動量を調整し、定着ベルトに対するクリーニングローラーの押圧力を制御することにより行った。
図6に示すように、ニップ幅が1.5[mm]以上の場合、光沢メモリーは抑制され、低くなった。一方、ニップ幅が1.5[mm]未満の場合、光沢メモリーは、十分に抑制されず、ニップ幅に応じて高くなった。
このように、ニップ幅が1.5[mm]以上の場合に、クリーニングローラーのワックスを除去する能力が効果的に発揮される。
<画像形成装置100の動作モード>
図7は、画像形成装置100の動作モードを説明するための概念図である。また、図8は待機モード(機械停止時)における、クリーニングローラー165および押圧ローラー170の位置を例示する模式的な図であり、図9はクリーニングモードにおける、クリーニングローラー165および押圧ローラー170の位置を例示する模式的な図である。
図7に示すように、画像形成装置100は、待機モード401、プリントモード402、クリーニングモード403、およびスリープモード404を含む複数の動作モードを有する。なお、図7に示す例では、本実施形態の説明に必要な動作モードのみ示されている。制御部200は、動作モードに関する情報を記憶および管理する。
画像形成装置100は、電源がオンされた直後、ジャム処理からの復帰時、またはスリープモード404からの復帰時に動作モードを待機モード401に移行させる。待機モード401において、制御部200は、クリーニングローラー165および押圧ローラー170をそれぞれ所定の初期位置に移動させる。これにより、クリーニングローラー165は、定着ベルト162から離間し、ウェブ167はクリーニングローラー165から離間する。クリーニングローラー165の初期位置は、定着ローラー163と押圧ローラー170との間であって、かつ定着ローラー163および押圧ローラー170の双方から離間している位置である。さらに、制御部200は、押圧ローラー170を移動させてクリーニングローラー165から離間させた際、巻き取りローラー169の回転を停止するように制御する。
待機モード401において、ユーザーから印刷指示を受け付けた場合、制御部200は、動作モードをプリントモード402に移行させる。より具体的には、制御部200は、クライアント端末から印刷ジョブを受信した場合や、ユーザーが原稿を画像読取部110に載置し、印刷開始ボタンを押下した場合、ユーザーから印刷指示を受け付けたと認識し、動作モードをプリントモード402に移行させる。
プリントモード402では、画像形成装置100は、受信した印刷ジョブや原稿を読み取って生成された印刷ジョブに基づいて、通常の印刷処理を行う。定着部160は、トナー画像が形成された用紙を定着する。また、定着部160は、クリーニングローラー165を定着ベルト162に圧接して定着ベルト162の清掃を行いつつ、押圧ローラー170をクリーニングローラー165に当接してクリーニングローラー165の清掃を行う(図3を参照)。印刷処理の終了後、例えばユーザーによる操作が所定時間行われなかった場合、動作モードはスリープモード404に移行される。
一方、待機モード401において、ユーザーから清掃指示を受け付けた場合、制御部200は、動作モードをクリーニングモード403に移行させる。クリーニングモード403では、ウェブ167によりクリーニングローラー165の清掃を行う。ユーザーは、例えば、操作表示部190のタッチパネル等の操作を通じて、制御部200にクリーニングモード403への移行を指示する。
図9に示すように、制御部200は、クリーニングモード403が選択された場合、クリーニングローラー165を移動させて定着ベルト162から離間、すなわち定着ベルト162から解除させるとともに回転駆動させる。さらに、制御部200は、押圧ローラー170を移動し、ウェブ167をクリーニングローラー165に対して押圧することにより、クリーニングローラー165にウェブ167を当接させてクリーニングローラー165を清掃するように制御する。制御部200は、クリーニングローラー165の清掃が完了後、動作モードをクリーニングモード403から待機モード401またはスリープモード404へ移行させる。
また、クリーニングモード403において、ユーザーから印刷指示を受け付けた場合、制御部200は、動作モードをプリントモード402に移行させる。
<画像形成装置100の制御方法>
図10は、本実施形態の画像形成装置100の制御方法を例示するフローチャートである。図10に示すフローチャートの処理は、制御部200が、制御プログラムを実行することにより実現される。また、図11は、クリーニングモード403における定着部の動作について説明するための模式的な図である。
画像形成装置100は、装置自体の電源がオンされた直後、ジャム処理からの復帰時、またはスリープモード404からの復帰時に以下の処理を実施する。
画像形成装置100は、動作モードを待機モード401に移行させる。待機モード401において、制御部200は、クリーニングローラー165を定着ベルト162から離間させるとともに、ウェブ167をクリーニングローラー165から離間させる(ステップS101)。すなわち、制御部200は、クリーニングローラー165を定着ベルト162から解除し、ウェブ167をクリーニングローラー165から解除させる。
続いて、制御部200は、定着部160のウォームアップを実施する(ステップS102)。より具体的には、制御部200は、加熱ローラー161のヒーター172による加熱を開始し、上述の非接触温度センサーの測定温度に基づいて、定着ベルト162が所定の設定温度に到達するように制御する。制御部200は、例えば、定着ベルト162が設定温度に到達した場合、次のステップS103の処理に移行する。
続いて、制御部200は、ジャム処理後か否かを判断する(ステップS103)。ジャム処理後である場合(ステップS103:YES)、制御部200は、クリーニングローラー165の清掃を行うため、ステップS105の処理に移行する。
一方、ジャム処理後ではない場合(ステップS103:NO)、ユーザーからクリーニングローラー165の清掃指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS104)。ユーザーからクリーニングローラー165の清掃指示を受け付けた場合(ステップS104:YES)、制御部200は、クリーニングローラー165の清掃を行うため、ステップS105の処理に移行する。
なお、制御部200は、クリーニングローラー165が、定着ベルト162に付着したトナーを除去する負担を低減するため、クリーニングモード403へ移行する前に定着部160に白紙を通して定着ベルト162を清掃させる。これにより、定着ベルト162に付着したトナーの大半が除去されるため、クリーニングローラー165は、定着ベルト162に付着したワックスの清掃に主に使用されうる。また、白紙による定着ベルト162の清掃により、クリーニングローラー165に転移するトナーの量が低減されるので、ウェブ167は、クリーニングローラー165に付着したワックスの清掃に主に使用されうる。
一方、ユーザーからクリーニングローラー165の清掃指示を受け付けていない場合(ステップS104:NO)、ステップS109の処理に移行する。
ステップS105において、制御部200は、クリーニングローラー165を定着ベルト162から離間させるとともに、クリーニングローラー165を定着ローラー163の回転方向Rと反対方向に回転駆動させる。クリーニングローラー165の回転の速さは、要求される、ウェブ167によるクリーニングローラー165の清掃時間に応じて適宜設定されうる。また、制御部200は、ウェブ167をクリーニングローラー165に当接する。
続いて、制御部200は、動作モードをクリーニングモード403に移行させる(ステップS106)。用紙ジャム発生時において、クリーニングローラー165とジャム紙の画像面の接触により、クリーニングローラー165に大量のトナーが付着する場合がある。クリーニングローラー165にトナーが付着している状態で印刷を実行すると、クリーニングローラー165に付着したトナーから定着ベルト162側へワックスが転移する可能性がある。このため、印刷を実行する前にクリーニングローラー165を清掃する必要がある。
図11に示すように、制御部200は、クリーニングモード403が選択された場合、クリーニングローラー165および押圧ローラー170を定着ベルト162から離間する略同一方向に移動させる(例えば、矢印ARの方向)。このとき、制御部200は、クリーニングローラー165の移動量に対して押圧ローラー170の移動量が小さくなるように、クリーニング駆動機構166および押圧駆動機構171を制御する。これにより、両ローラーの軸間距離が小さくなり、クリーニングローラー165に対する押圧ローラー170の押圧力が大きくなる。例えば、制御部200は、クリーニングモード403において、クリーニングローラー165と押圧ローラー170との軸間距離がプリントモード402における両ローラーの軸間距離と比較して小さくなるように制御する。
このように、クリーニングローラー165および押圧ローラー170を移動し、ウェブ167によりクリーニングローラー165を清掃する。本実施形態では、クリーニングローラー165の接触角が80[°]以上であるので、用紙ジャムによりクリーニングローラー165の表面にトナーやワックスが大量に付着していたとしても、短時間で清掃を終えることができる。また、クリーニングローラー165を定着ベルト162から解除してクリーニングローラー165の清掃を行うことで、クリーニングローラー165の清掃効率を向上できる。
再び図10に戻り、制御部200は、印刷指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS107)。印刷指示を受け付けた場合(ステップS107:YES)、ステップS110の処理に移行する。制御部200は、クリーニングモード403によるクリーニングローラー165の清掃が完了した後、直ちにステップS110の処理に移行し、プリントモード402に移行させる。後述するステップS110において、クリーニングローラー165は、クリーニングローラー165にウェブ167が当接した状態で、定着ベルト162に圧接する。
なお、紙種によっては、クリーニングローラー165が定着ベルト162から離間され、ウェブ167がクリーニングローラー165から離間された状態でステップS111の印刷処理を実施した方が良い場合もある。したがって、このような場合を考慮して、紙種に応じて、クリーニングローラー165の定着ベルト162に対する圧接/離間、およびウェブ167のクリーニングローラー165に対する当接/離間を選択するようにしてもよい。
一方、印刷指示を受け付けていない場合(ステップS107:NO)、制御部200は、動作モードを待機モード401に移行させる。また、制御部200は、クリーニングローラー165を定着ベルト162から離間させるとともに、ウェブ167をクリーニングローラー165から離間させる(ステップS108)。ウェブ167によるクリーニングローラー165の清掃では、短時間に大量のトナーを清掃する場合があるので、清掃直後はニップ内にトナーが付着した状態となっている可能性がある。その結果、温度が下がったときにウェブ167がクリーニングローラー165に貼りつく可能性がある。
また、ウェブ167を支持するために押圧ローラー170を押圧した場合は、押圧ローラー170の表面に形成されている弾性部材が変形して元に戻らなくなる可能性もある。押圧ローラー170をその状態で復帰させた場合、押圧ローラー170に必要以上の負荷がかかってしまうため、清掃終了後はウェブ167をクリーニングローラー165から離間、すなわちクリーニングローラー165から解除しておくことが望ましい。
ステップS109において、制御部200は、印刷指示を受け付けたか否かを判断する。印刷指示を受け付けていない場合(ステップS109:NO)、ステップS104の処理に移行する。制御部200は、クリーニングローラー165の清掃指示または印刷指示を受け付けるまで、待機モード401を維持する。
一方、印刷指示を受け付けた場合(ステップS109:YES)、制御部200は、クリーニングローラー165を定着ベルト162に圧接させるとともに、ウェブ167をクリーニングローラー165に当接させる(ステップS110)。
続いて、印刷処理を実施する(ステップS111)。制御部200は、画像形成部130が印刷ジョブに基づいて、用紙301にトナー画像を形成し、定着部160が用紙301に形成されたトナー画像を定着させるように制御する。画像が定着された用紙301は排紙部153を通じて、画像形成装置100の外部に排出される。
続いて、制御部200は、クリーニングローラー165の清掃が必要か否かを判断する(ステップS112)。制御部200は、例えば、前回クリーニングモード403によってクリーニングローラー165の清掃が実施されてからの印刷枚数や、画像濃度の積算(カバレッジ)に応じて、クリーニングローラー165の清掃が必要か否かを判断する。
クリーニングローラー165の清掃が必要であると判断した場合(ステップS112:YES)、ステップS105の処理に移行する。
一方、クリーニングローラー165の清掃が必要ではないと判断した場合(ステップS112:NO)、制御部200は、動作モードを待機モード401に移行させる。また、制御部200は、クリーニングローラー165を定着ベルト162から離間させるとともに、ウェブ167をクリーニングローラー165から離間させる(ステップS113)。
続いて、制御部200は、動作モードをスリープモード404に移行させるか否かを判断する(ステップS114)。制御部200は、例えば、スリープモード404への移行を要求する指示を受け付けた場合、動作モードをスリープモード404に移行させる(ステップS115)。一方、スリープモード404への移行を要求する指示を受け付けていない場合、動作モードをスリープモード404に移行させず(ステップS114:NO)、ステップS109の処理に移行する。動作モードは、待機モード401に移行する。
このように、本実施形態では、ジャムが発生した場合、ジャム処理後から機械(画像形成装置100)を復帰する処理が実行される際に、クリーニングモード403が自動的に実行されうる。また、印刷処理の終了後、印刷枚数、カバレッジ等の所定の条件を満たすか否かに基づいて、クリーニングモード403が自動的に実行されうる。さらに、ユーザーが操作表示部190のディスプレイの操作等によりクリーニングモード403の実行を選択することもできる。
(変形例)
図12は、本実施形態の変形例における定着部の構成を例示する模式図である。本変形例では、定着部160が定着制御部174を有し、制御部200の代わりに定着制御部174が定着ローラー163の駆動手段、ヒーター172,173、クリーニング駆動機構166、巻き取りローラー169のモーター、および押圧駆動機構171を制御するように構成されている。なお、定着制御部174以外の構成は、上述の定着部160の構成と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
定着制御部174は、図示しないCPUおよびメモリーを有する。CPUは、メモリーに記憶されている定着部160用の制御プログラムを実行することで、制御部200と協働して定着部160の各部を制御する。
以上で説明した本実施形態の定着部160によれば、クリーニングローラー165の表面がPIによって形成され、かつ上記表面の純水による接触角が80°以上、かつ90°以下である。したがって、光沢メモリーの発生を防止または抑制しつつ、クリーニングローラー165の清掃性を良好に維持できる。
以上のように、実施形態において、定着部160および画像形成装置100について説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
例えば、上述の例では、定着部160が定着ベルト162を有する場合について例示したが、そのような場合に限定されず、本発明は、定着部160が定着ベルト162を有しない構成にも適用できる。その場合、定着ローラー163が定着部材として機能する。
また、実施形態においては、記録材として用紙を例に説明したが、記録材は用紙に限定されず、樹脂フィルム等であってもよい。
100 画像形成装置、
110 画像読取部、
120 画像処理部、
130 画像形成部、
140 給紙部、
150 用紙搬送部、
160 定着部、
161 加熱ローラー、
162 定着ベルト、
163 定着ローラー、
164 加圧ローラー、
165 クリーニングローラー、
166 クリーニング駆動機構、
167 ウェブ、
168 元巻きローラー、
169 巻き取りローラー、
170 押圧ローラー、
171 押圧駆動機構、
172,173 ヒーター、
174 定着制御部、
180 通信部、
190 操作表示部、
200 制御部、
201 CPU、
201 補助記憶装置、
203 RAM、
204 ROM。

Claims (9)

  1. 記録材に形成されたトナー画像を加熱および加圧して前記記録材に定着させる定着部材と、前記定着部材に当接されることで前記定着部材を清掃する第1クリーニング部材と、前記第1クリーニング部材を清掃する第2クリーニング部材と、を備えた定着装置において、
    前記第1クリーニング部材は、ポリイミドの被膜を有し、かつ前記被膜の表面の純水による接触角が80°以上、かつ90°以下である、定着装置。
  2. 前記第1クリーニング部材の平均表面粗さは、0.2μm以下である、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着部材と、前記第1クリーニング部材との間に形成されるニップの幅は、1.5mm以上である、請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記第2クリーニング部材を使用して前記第1クリーニング部材を清掃するクリーニングモードを実行するように制御する制御部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記第1クリーニング部材を前記定着部材に対して当接および離間させる方向へ移動する駆動機構と、
    前記第1クリーニング部材が前記定着部材から離間しているとき、前記第1クリーニング部材を回転駆動させることができる回転駆動部と、をさらに有し、
    前記制御部は、
    前記クリーニングモードが選択された場合、前記第1クリーニング部材を移動させて前記定着部材から離間させるとともに回転駆動させ、前記第1クリーニング部材に前記第2クリーニング部材を当接させて前記第1クリーニング部材を清掃するように制御する、請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記第1クリーニング部材は、加熱部を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 記録材に前記トナー画像を形成する画像形成部と、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置と、
    前記記録材に前記トナー画像を定着せずに、前記第2クリーニング部材を使用して前記第1クリーニング部材を清掃するクリーニングモードを実行するように制御する制御部と、を有する、画像形成装置。
  8. 前記第1クリーニング部材を前記定着部材に対して当接および離間させる方向へ移動する駆動機構と、
    前記第1クリーニング部材が前記定着部材から離間しているとき、前記第1クリーニング部材を回転駆動させることができる回転駆動部と、をさらに有し、
    前記制御部は、
    前記クリーニングモードが選択された場合、前記第1クリーニング部材を移動させて前記定着部材から離間させるとともに回転駆動させ、前記第1クリーニング部材に前記第2クリーニング部材を当接させて前記第1クリーニング部材を清掃するように制御する、請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1クリーニング部材は、加熱部を有する、請求項7または8に記載の画像形成装置。
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