JP5277726B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
定着装置及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5277726B2 JP5277726B2 JP2008140885A JP2008140885A JP5277726B2 JP 5277726 B2 JP5277726 B2 JP 5277726B2 JP 2008140885 A JP2008140885 A JP 2008140885A JP 2008140885 A JP2008140885 A JP 2008140885A JP 5277726 B2 JP5277726 B2 JP 5277726B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- fixing
- paraffin wax
- fixing member
- facing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
詳しくは、電磁誘導加熱方式の定着装置は、定着ローラや定着ベルト等の定着部材、定着部材に圧接してニップ部を形成する加圧部材、定着部材の外周面に対向して定着部材を電磁誘導加熱する誘導加熱部、等で構成されている。また、誘導加熱部は、励磁コイル、励磁コイルを覆うコア、励磁コイルを保持するとともに定着部材に対向するコイルガイド、等で構成される。そして、誘導加熱部の励磁コイルが通電されると、定着部材の発熱層(又は、定着部材に当接する加熱部材の発熱層)の周りに磁束が形成されて発熱層が電磁誘導加熱されて、定着部材が直接的(又は間接的)に加熱される。こうして、ニップ部の位置で定着部材に接触する記録媒体上のトナーが加熱・溶融されて、記録媒体上にトナーが定着される。
ここで、定着部材の加熱効率を向上させるために、誘導加熱部(コイルガイド)は、定着部材に対して微小なギャップをあけて対向するように配設されている。
図1〜図9にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像部、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
また、16は中間転写ベルト17を清掃する中間転写ベルトクリーニング部、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上に形成されたカラー画像を記録媒体P上に転写する2次転写ローラ、19は記録媒体P上のトナー像(未定着画像)を定着する電磁誘導加熱方式の定着装置、を示す。
まず、原稿読込部4によって、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス5上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応する感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に向けて発せられる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ(不図示である。)が設置されている。そして、転写バイアスローラの位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17は、中間転写クリーニング部16の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト17上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト17上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部7には、記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ8が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pが搬送経路K1に向けて給送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ9によって、装置本体1外に出力画像として排出されて(破線矢印方向の移動である。)、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、定着装置19は、誘導加熱部25(磁束発生手段)、誘導加熱部25に対向する定着部材としての定着ローラ20、定着ローラ20に圧接する加圧部材としての加圧ローラ30、入口ガイド板41、拍車ガイド板42、分離ガイド板43、出口ガイド板50、サーミスタ61、62、等で構成される。
定着ローラ20のスリーブ層21は、内周面側から基材層、第1酸化防止層、発熱層、第2酸化防止層、弾性層、離型層が順次積層された多層構造体である。詳しくは、基材層は層厚が40μm程度のステンレスで形成されたものであり、第1酸化防止層及び第2酸化防止層は層厚が1μm以下のニッケルをストライクめっき処理にて形成したものであり、発熱層は層厚が10μm程度の銅で形成されたものであり、弾性層は層厚が150μm程度のシリコーンゴムで形成されたものであり、離型層は層厚が30μm程度のPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)で形成されたものである。
このように構成された定着ローラ20は、誘導加熱部25から発せられる磁束によってスリーブ層21の発熱層が電磁誘導加熱されることになる。なお、定着ローラ20の構成は、本実施の形態1のものに限定されることなく、例えば、スリーブ層21を断熱弾性層22(定着補助ローラ)に接着しないで別体化することもできる。ただし、スリーブ層21(定着スリーブ)を別体化した場合には、稼動中にスリーブ層21が幅方向(スラスト方向)に移動するのを抑止するための部材を設置することが好ましい。
また、定着ローラ20に対向する位置であって、ニップ部から送出される記録媒体Pの定着面に対向する位置(ニップ部の搬送方向下流側である。)には、分離ガイド板43が設置されている。分離ガイド板43は、ニップ部から送出された定着工程後の記録媒体Pが、定着ローラ20に吸着して巻き付く不具合を防止するためのものである。すなわち、定着工程後の記録媒体Pが定着ローラ20に吸着してしまった場合に、記録媒体Pの先端に分離ガイド板43が接触して、記録媒体Pを定着ローラ20から強制的に分離させる。
また、図示は省略するが、定着ローラ20の幅方向中央部に対向する位置には、サーモパイル(非接触型温度検知センサ)が配設されている。
そして、サーミスタ62やサーモパイルによって、定着ローラ20上の温度(定着温度)を検知して、サーミスタ62やサーモパイルによる検知結果に基いて、誘導加熱部25による加熱量を調整する。なお、本実施の形態1では、定着工程時(通紙時)における定着温度が160〜165℃になるように誘導加熱部25の制御がおこなわれている。
なお、本実施の形態1では、定着ローラ20の加熱効率を高めるために、加圧ローラ30にハロゲンヒータ等のヒータ33が内設されている。ヒータ33に電力が供給されることにより、ヒータ33の輻射熱によって加圧ローラ30が加熱されて、定着ローラ20の表面が加圧ローラ30を介して加熱されることになる。
また、図示は省略するが、加圧ローラ30の幅方向中央部に対向する位置には、サーモパイル(非接触型温度検知センサ)が配設されている。
そして、サーミスタ61やサーモパイルによって、加圧ローラ30上の温度を検知して、サーミスタ61やサーモパイルによる検知結果に基いて、ヒータ33による加熱量を調整する。
また、加圧ローラ30に対向する位置であって、ニップ部から送出される記録媒体Pの非定着面に対向する位置(ニップ部の下流側である。)には、出口ガイド板50が設置されている。出口ガイド板50は、ニップ部から送出された定着工程後の記録媒体Pを定着工程後の搬送経路に向けて案内するためのものである。
なお、図3を参照して、出口ガイド板50には把持部70が設置されている。そして、ユーザーやサービスマン等の作業者は、定着装置19の位置で記録媒体Pのジャム(搬送中の記録媒体Pが詰まる現象である。)が発生したときに、定着装置19の主部(図3に示すものである。)を装置本体1から取出して、把持部70を把持して出口ガイド板50を回転軸部50aを中心に回転(図2の矢印方向の回転である。)させて、ニップ部を露呈させた状態でジャム紙をニップ部から引き抜き除去することになる。なお、図4は、定着装置19の主部(図3に示すものである。)が分離された状態の誘導加熱部25を示す斜視図である。
コイルガイド28は、ガラス材料が45%程度含有されたPET(ポリエチレンテレフタレート)等の耐熱性の高い樹脂材料からなり、定着ローラ20の外周面に対向するとともに励磁コイル26を保持する。なお、本実施の形態1では、コイルガイド28(誘導加熱部25)の対向面28aと、定着ローラ20の外周面と、のギャップが2±0.1mmに設定されている。
コア部27は、フェライト等の強磁性体(比透磁率が2500程度である。)からなり、定着ローラ20の発熱層に向けて効率のよい磁束を形成するためのものでありアーチコア、センターコア、サイドコア等で構成されている。
なお、図4を参照して、誘導加熱部25は、定着装置19の主部から分離できるように構成されている。そして、定着装置19の主部(図3に示すユニットである。)は、ドア100が開放された状態で、図4に示す誘導加熱部25から分離されて画像形成装置本体1から取出されることになる(図1の右方向への移動である。)。
不図示の駆動モータによって定着ローラ20が図2の反時計方向に回転駆動され、それにともない加圧ローラ30が時計方向に回転する。そして、定着ローラ20のスリーブ層21(発熱層)は、誘導加熱部25との対向位置で、誘導加熱部25から発生される磁束によって加熱される。
詳しくは、先に説明した作像プロセスを経てトナー像Tを担持した記録媒体Pが、入口ガイド板41(又は拍車ガイド板42)に案内されながら定着ローラ20と加圧ローラ30との間(ニップ部である。)に送入される(矢印Y1の搬送方向の移動である。)。そして、定着ローラ20から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像Tが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ローラ20と加圧ローラ30との間から送出される(矢印Y2の搬送方向の移動である。)。
ニップ部を通過した定着ローラ20表面は、その後に再び誘導加熱部25との対向位置に達する。
このような一連の動作が連続的に繰り返されて、画像形成プロセスにおける定着工程が完了する。
本実施の形態1において、トナーTには、融点が60〜90℃の範囲であるパラフィンワックスが含有されている。詳しくは、トナーTは、融点が60℃以上90℃以下であるパラフィンワックス及び結着樹脂を含有する母体粒子を有していて、その母体粒子は、DSC測定における吸熱ピークのパラフィンワックス由来の吸熱量が3.5J/g以上5.5J/g以下であり、平均円形度が0.950以上0.980以下になるように形成されたものである。このようにトナーTに融点が60〜90℃の範囲であるパラフィンワックスを含有させることで、低温定着性を向上させるとともに、定着ローラ20にオイルを塗布することなく定着ローラ20や加圧ローラ30に対する記録媒体Pの分離性(離型性)を高めることができる。特に、トナーに他のワックス(例えば、カルナバワックス、ライスワックス、ポリエチレンワックス、ポリオレフィンワックス等である。)を含有させた場合に比べて、定着ローラ20等に対する記録媒体Pの分離性(離型性)を高めることができる。なお、本実施の形態1では、トナーTに含有させるパラフィンワックスの融点を67℃に設定している。
(粒径分布)
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの重量平均粒径(D4)は3〜8μmが好ましい。重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(Dn)との比(D4/Dn)は1.00〜1.30の範囲にあることが好ましい。(D4/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。同様の理由で、2μm以下の粒子が1〜10個数%であることが好ましい。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では現像効率を高くすることができる。一方でトナーを小粒径化するときの課題として、粒径の大きな粒子に較べてキャリアへの非静電的付着力が大きいため、キャリア表面に長くとどまり攪拌ストレスを受けやすくキャリア表面へ固着しキャリアの帯電能力を下げる原因となる。こうした問題を防止するため2μm以下の粒子は1〜10個数%であることが好ましい。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
アスペクト比、平均円形度、2μm以下の超微粉トナーの計測には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000;シスメックス社製)を用いて計測し、同機付属の解析ソフトを用いて解析を行なった。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−3000を用いて濃度を5000〜15000個/μlが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5000〜15000個/μlにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、すなわち添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを充分にぬらすことができないため、分散が不充分となる。またトナー添加量は粒径のより異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3〜7μmの場合、トナー量を0.1〜0.5g添加することにより分散液濃度を5000〜15000個/μlにあわせることが可能となる。
解析条件として、測定対象粒径限定を2〜200μmとして解析し手得られるアスペクト比および平均円形度、2μm以下の超微粉トナー量を求めた。平均円形度及びアスペクト比は下記のように定義される。
平均円形度=(粒子面積と等しい塩の周囲長)/(粒子周囲長)
アスペクト比=(最大長垂直長)/(最大長)
平均円形度が主として粒子の凹凸度合いを表現する形状係数なのに対し、アスペクト比は主として粒子の針状度を表現する形状係数である。
アスペクト比が0.90より大きいトナーではクリーニング性が悪化し、一方でアスペクト比が0.80より小さいと、クリーニング以外の工程で、流動性が低いことによる不具合、具体的には配管内でのトナー詰まりの発生など不具合が顕著となる。このためアスペクト比には最適範囲があり、その値は0.80〜0.90である。
(1)トナーの形状が球に近いほど、トナーとキャリアが点接触であるためか、トナーがキャリア上で回転しながら接触するため、キャリアの表面でトナーが転がりやすくなり、パラフィンワックス、低分子量樹脂成分等のトナー成分がキャリア上に固着しやすくなる。その結果、キャリアの帯電能力を低下させやすくなる。これはトナーとキャリアとの接触面積が小さい(二成分現像方式)、トナーと現像スリーブとの接触面積が小さい(1成分現像方式)ことに対応する。
(2)一方、トナーの表面形状が粗く、凹凸の多い形状では、トナーとキャリアが面接触となるため、キャリアの表面でトナーが転がりにくくなるが、トナーとキャリアの接触面積が大きく、パラフィンワックス、低分子量樹脂成分等のトナー成分がキャリア上に固着しやすくなる。その結果、キャリアの帯電能力を低下させやすくなる。これはトナーとキャリアとの接触面積が大きい(二成分現像方式)、トナーと現像スリーブとの接触面積が大きい(1成分現像方式)ことに対応する。
(3)トナーとキャリアが長時間攪拌されると凹凸よりも形状の影響が強く現れる。すなわち実使用条件での耐久性評価などにおいてトナーとキャリアを現像機内で長時間攪拌すると、トナー上の凹凸が削りとられる、もしくは変形するなどによって凹凸は残らなくなるためであり、この結果、上記(1)の影響が現れる。
(4)このためトナーの帯電性、特に長期の攪拌によるキャリアの帯電能力の低下と関連するトナー形状としてはアスペクト比で見ることが好ましく、アスペクト比が低いほど、キャリア上で転がりにくく、アスペクト比が高いほど球形に近いためキャリア上を転がりやすい。このためトナーとキャリアが適度な接触を維持しつつトナー成分がキャリア上に固着しない範囲のアスペクト比としては0.80〜0.90の範囲にあることが好ましい。
トナーの形状係数SF−1が130〜160の範囲にあり、形状係数SF−2が110〜140の範囲にあることが好ましい。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表わされる。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
D/Sを15〜40%、(L/M)>2のトナーをSF−1、SF−2で表現すると、SF−1が130〜160の範囲にあり、形状係数SF−2が110〜140の範囲にある。
フルカラー画像形成装置においては、現像剤中のトナー濃度としてはトナー濃度3〜12wt%の範囲で用いられることが多い。画像濃度の制御は現像剤中のトナーとキャリアの粒径、すなわち表面積を考慮し、キャリア表面積に締めるトナーの占有面積が100%以下となるよう制御されるが、これはトナーとキャリアの充分な接触を維持し、トナーとキャリアの接触不良によるトナーの帯電不足を防止するための処置である。ここで、高トナー濃度の現像剤においては、トナー中の低融点ワックス、樹脂などがキャリア表面上に固着しキャリアの帯電能力を下げるという問題が生じやすい。
トナーのガラス転移点(Tg)は、通常40〜70℃、好ましくは40〜60℃である。40℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不充分となる。ウレア変性ポリエステル樹脂等の変性ポリエステルの共存により、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
また、定着性能のうち耐ホットオフセット性を得るためには離型材料が多いことが好ましく、一方、離型剤はキャリアに固着しやすいため、現像剤キャリアの帯電能力を長期間維持する上では少ないことが好ましい。この観点から、トナー中の離型剤の含有量として、DSCにおける離型剤由来の吸熱ピークの吸熱量が3.5〜5.5J/gの範囲にあることが優れた耐ホットオフセット性とキャリアの帯電能力維持の両面で望ましい。なお、本実施の形態1では、上述したように、トナーTに含有させる離型剤として、融点が60〜90℃の範囲であるパラフィンワックスを用いている。
・測定条件
サンプル容器:アルミニウム製サンプルパン(フタあり)
サンプル量:5mg
リファレンス:アルミニウム製サンプルパン(アルミナ10mg)
雰囲気:窒素(流量50ml/min)
温度条件
開始温度:20℃
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
保持時間:なし
降温温度:10℃/min
終了温度:20℃
保持時間:なし
昇温速度:10℃/min
終了温度:150℃
また、トナーTgは2度目の昇温のDSC微分曲線であるDrDSC曲線のもっとも低温側に最大ピークを示す点を中心として±5℃の範囲を指定し、解析ソフトのピーク解析機能を用いてピーク温度を求める。次にDSC曲線で前記ピーク温度+5℃、及び−5℃の範囲で解析ソフトのピーク解析機能をもちいてDSC曲線の最大吸熱温度を求める。ここで示された温度がトナーのTgに相当する。
−変性ポリエステル−
本発明のトナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)及び3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、又は(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)及び(B1)と少量の(B2)の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、及びそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15質量%、好ましくは3〜10質量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSYVP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
トナー形状を制御するための無機フィラーとしては、モンモリロナイト、もしくはその有機変性物(クレイトンAPA)が用いられる。無機フィラーの機能は、トナー表面に凹凸を形成させることでありそのメカニズムは下記のとおりである。
トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させるトナー製造方法においては、乳化時にトナー材料液中の無機フィラーが有機溶媒と水系溶媒の界面に移動し、乳化分散体(反応物)の表面形状に集まる。次に、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥する工程において、表面に存在する無機フィラーが反応物表面に凸凹を形成する。従って、本発明の形状を得る上で、無機フィラー量を0.1〜10重量部の範囲で量を制御し形状を変化させることができ、無機フィラー量が多いほどSF−1、SF−2の値が大きくなり異形化する。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜0.3μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、100〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0質量%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子、たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
特に、シリカ、酸化チタンに上記の表面処理を施して得られる疎水性シリカ、疎水性酸化チタンを用いることが好ましい。
(トナーバインダの製造方法)
トナーバインダは以下の方法などで製造することができる。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート化合物(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。さらに(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)及びエーテル類(テトラヒドロフランなど)などの多価イソシアネート化合物(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
未変性ポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
1)着色剤、未変性ポリエステル(i)、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100質量部に対し、通常0〜300質量部、好ましくは0〜100質量部、さらに好ましくは25〜70質量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100質量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000質量部、好ましくは100〜1000質量部である。50質量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000質量部を超えると経済的でない。
また、その重量平均分子量は10万以下であることが望ましい。好ましくは5万以下である。その下限値は、通常、4000である。重量平均分子量が10万を超える場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。
樹脂微粒子において、その体積平均粒径は、光散乱光度計(大塚電子製)にて測定した値で、10〜200nm、好ましくは20〜80nmである。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行なうことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行なわれる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
図5を参照して、本実施の形態1における定着装置19は、コイルガイド28の対向面28aにおける濡れ性(パラフィンワックスに対する濡れ性である。)が、定着ローラ20に対向しない非対向面(励磁コイル26に対向する面28b等である。)における濡れ性(パラフィンワックスに対する濡れ性である。)よりも良くなるように形成されている。具体的には、対向面28aの表面粗さが非対向面28bの表面粗さよりも粗くなるように形成している。
すなわち、誘導加熱部25(コイルガイド28)の対向面28aにパラフィンワックスが固着して蓄積されて(図2及び図4の破線で囲んだ位置への固着である。)、その蓄積されたパラフィンワックスの高さが定着ローラ20と対向面28aとの微小ギャップ(2mm程度である。)を超えてしまうと、誘導加熱部25に固着したパラフィンワックスの一部が定着ローラ20に付着してしまう。そして、定着ローラ20に付着したパラフィンワックスが、定着工程時にニップ部の位置で記録媒体P上に付着して、「ワックス付着画像」が出力されてしまう。これに対して、本実施の形態1では、定着ローラ20に対向するコイルガイド28の対向面28aの濡れ性を良くしているために、対向面28aに付着したパラフィンワックスは拡散して、対向面28aにパラフィンワックスが局所的に固着・蓄積する不具合を抑止することができる。
また、図7を参照して、コイルガイド28の対向面28aは、パラフィンワックスに対する濡れ性が良くなるように形成された幅方向の範囲X2(粗面部28a1の幅方向の範囲)が、少なくとも、通紙可能な最大の記録媒体Pの幅方向の範囲X1を含むように形成されている。コイルガイド28の対向面28aのうち、パラフィンワックスが付着する幅方向の範囲は、通紙可能な最大の記録媒体Pの幅方向の範囲X1にほぼ一致するために、その範囲X1を含むように粗面部28a1の幅方向の範囲X2を定めることで、「ワックス付着画像」の発生を確実に抑止することができる。
また、コイルガイド28の粗面部28a1は、コイルガイド28を射出成型加工するのと同時に、粗面部28a1を形成したい箇所にシボ加工を施すことによって形成することができる。すなわち、コイルガイド28の金型の一部(粗面部28a1を形成したい箇所である。)の表面を粗く形成する(シボを形成する。)ことで、粗面部28a1を形成することができる。
なお、コイルガイド28の粗面部28a1以外の面(励磁コイル26に対向する面28b等の非対向面である。)は、上述したサンドブラスト加工やシボ加工が施されずに、コイルガイド28を射出成型加工した後のままの表面粗さを有している。
上述したパラフィンワックスを拡散する効果を確実にするためには、コイルガイド28の対向面28a(粗面部28a1)を、算術平均粗さ(Ra)が3μm以上、又は、十点平均粗さ(Rz)が15μm以上になるように形成することが好ましい。なお、本実施の形態1では、粗面部28a1を、算術平均粗さ(Ra)が5μm程度、十点平均粗さ(Rz)が25μm程度になるように形成している。また、粗面部28a1以外の部分(非対向面であって、サンドブラスト加工やシボ加工を施していない面である。)は、算術平均粗さ(Ra)が0.24μm程度、十点平均粗さ(Rz)が1.2μm程度に形成されている。
これに対して、図9に示すように、対向面28aと、対向面28aの下端につながる面部28cと、に粗面部28a1を形成することもできる。すなわち、対向面28aの下端につながる面部28cの濡れ性(表面粗さ)を、対向面28aの濡れ性(表面粗さ)と同等に形成することができる。上述したように、パラフィンワックスの固着・蓄積が生じるのは、主に、対向面28aの下端近傍(図2及び図4の破線で囲んだ領域である。)であるので、対向面28aと、対向面28aの下端につながる面部28cと、にのみ粗面部28a1を形成しても、「ワックス付着画像」の発生を充分に抑止することができる。
また、定着ローラ20に対する誘導加熱部25の姿勢を変えた場合(例えば、誘導加熱部25を定着ローラ20の上方に配設した場合である。)であっても、揮発して対向面28aに付着したパラフィンワックスは、その重力にしたがって、対向面28aに沿って流動しやすくなるが、対向面28aとその近傍とに粗面部28a1を形成することで、パラフィンワックスの重力方向の流動を抑止して、パラフィンワックスが最初に付着した位置を中心にして拡散するために、パラフィンワックスが局所的に固着・蓄積する不具合を抑止することができる。
図10にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図10は、実施の形態2における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1における図2に対応する図である。本実施の形態2における定着装置は、定着部材として定着ベルト65が用いられている点が、定着部材として定着ローラ20が用いられている前記実施の形態1のものとは相違する。
加熱ローラ66は、ステンレス鋼等で形成された円筒体である。加熱ローラ66や定着補助ローラ67は、図10の反時計方向に回転する。
発熱層を備えた定着ベルト65は、加熱ローラ66及び定着補助ローラ67に張架・支持されている。定着ベルト65は、内周面側から、ベース層、弾性層、発熱層、シリコーンゴム層、離型層、が積層されている。そして、定着ベルト65の発熱層は、誘導加熱部25から発せられる磁束によって電磁誘導加熱される。
そして、本実施の形態2においても、前記実施の形態1と同様に、コイルガイド28の対向面(定着ベルト65に対向する対向面である。)の濡れ性が、非対向面(定着ベルト65に対向しない面である。)の濡れ性よりも良くなるように形成している。
定着補助ローラ67の回転駆動によって、定着ベルト65は図10の反時計方向に周回するとともに、加熱ローラ66も反時計方向に回転して、加圧ローラ30も時計方向に回転する。定着ベルト65は、誘導加熱部25との対向位置で加熱される。
詳しくは、不図示の電源部からコイル部25に10kHz〜1MHz(好ましくは、20kHz〜800kHzである。)の高周波交番電流を流すことで、発熱層に向けて磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このように交番磁界が形成されることで、定着ベルト65の発熱層に渦電流が生じて、発熱層の電気抵抗によってジュール熱が発生して、発熱層が加熱される。こうして、定着ベルト65は、自身の発熱層の発熱によって加熱される。
19 定着装置、
20 定着ローラ(定着部材)、
25 誘導加熱部、
26 励磁コイル、
28 コイルガイド、
28a 対向面、
28a1 粗面部(濡れ性の良い面)、
28b コイル保持面、
30 加圧ローラ(加圧部材)、
65 定着ベルト(定着部材)、
66 加熱ローラ、
67 定着補助ローラ、 Q パラフィンワックス。
Claims (6)
- トナーを加熱・溶融して記録媒体上に定着させる定着部材と、
前記定着部材を電磁誘導によって直接的又は間接的に加熱する誘導加熱部と、
を備え、
前記トナーは、融点が60〜90℃の範囲であるパラフィンワックスを含有し、
前記誘導加熱部は、前記定着部材の外周面に対向するとともに励磁コイルを保持するコイルガイドを具備し、
前記コイルガイドは、前記定着部材に対向する対向面に、算術平均粗さ(Ra)が3μm以上又は十点平均粗さ(Rz)が15μm以上になるように形成された粗面部が設けられたことを特徴とする定着装置。 - 前記コイルガイドは、前記対向面の下端につながる面部を具備し、前記面部の表面粗さが前記粗面部の表面粗さと同等になるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記コイルガイドの前記粗面部は、少なくとも、通紙可能な最大の記録媒体の幅方向の範囲を含むように形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
- 前記コイルガイドの前記粗面部は、サンドブラスト加工又はシボ加工によって形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
- トナーを加熱・溶融して記録媒体上に定着させる定着部材と、
前記定着部材を電磁誘導によって直接的又は間接的に加熱する誘導加熱部と、
を備え、
前記トナーは、融点が60〜90℃の範囲であるパラフィンワックスを含有し、
前記誘導加熱部は、前記定着部材の外周面に対向するとともに励磁コイルを保持するコイルガイドを具備し、
前記コイルガイドは、前記定着部材に対向する対向面における前記パラフィンワックスに対する濡れ性が、前記定着部材に対向しない非対向面における前記パラフィンワックスに対する濡れ性よりも良くなるように形成され、
前記コイルガイドの前記対向面は、算術平均粗さ(Ra)が3μm以上又は十点平均粗さ(Rz)が15μm以上になるように形成されたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008140885A JP5277726B2 (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | 定着装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008140885A JP5277726B2 (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | 定着装置及び画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009288516A JP2009288516A (ja) | 2009-12-10 |
JP5277726B2 true JP5277726B2 (ja) | 2013-08-28 |
Family
ID=41457784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008140885A Expired - Fee Related JP5277726B2 (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | 定着装置及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5277726B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5748444B2 (ja) * | 2010-10-07 | 2015-07-15 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
JP2014077973A (ja) | 2012-09-18 | 2014-05-01 | Ricoh Co Ltd | トナー、現像剤、及び画像形成装置 |
JP6762700B2 (ja) * | 2014-11-14 | 2020-09-30 | キヤノン株式会社 | トナー |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4508004B2 (ja) * | 2004-07-21 | 2010-07-21 | パナソニック株式会社 | トナー及びトナーの製造方法 |
JP2008076452A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Ricoh Co Ltd | トナー定着方法及びトナー定着装置並びに画像形成装置 |
-
2008
- 2008-05-29 JP JP2008140885A patent/JP5277726B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009288516A (ja) | 2009-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5206122B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP5353343B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2006030653A (ja) | 画像形成装置およびトナー | |
JP2012063399A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4080409B2 (ja) | 電子写真用トナーおよび画像形成装置 | |
JP4819492B2 (ja) | 転写装置、画像形成装置 | |
JP2005249896A (ja) | 画像形成装置及びこれに用いるトナー | |
JP4854645B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5277726B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2005055783A (ja) | 静電潜像現像用トナー及びこれを用いる現像装置、画像形成装置 | |
JP4749225B2 (ja) | トナー | |
JP5311100B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP5724293B2 (ja) | 電子写真装置、電子写真装置の制御方法、及び制御プログラム | |
JP5435331B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2014081557A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5370602B2 (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2004226946A (ja) | 非磁性一成分現像用トナー | |
JP2005128380A (ja) | 定着装置、画像形成装置、及びこれに使用されるトナー | |
JP4855045B2 (ja) | クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 | |
JP2005099127A (ja) | クリーニング装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及びこれらに用いられるトナー | |
JP2006030654A (ja) | トナー、及びこれを用いる画像形成装置 | |
JP2014081520A (ja) | 光沢付与装置及び画像形成装置 | |
JP4472387B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP2006184297A (ja) | 電子写真用トナーおよび画像形成装置 | |
JP2005257824A (ja) | 定着装置、画像形成装置及びトナー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130116 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130312 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130423 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130506 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |