JP2006217150A - 格子点配置の平滑化 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スムージングの前後で色域を維持したり、特定の格子点を特定の位置に拘束しながら全体としてスムーズな格子点を取得することが困難であった。
【解決手段】 インク色を成分としたインク色空間における格子点と機器非依存色空間における格子点とを対応づけたプロファイルを作成するにあたり、機器非依存色空間内で着目する着目格子点に作用する仮想的な力を定義し、当該仮想的な力が上記着目格子点に作用した場合に達する定常状態における上記着目格子点の位置を取得し、上記インク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルに基づいて上記定常状態における着目格子点の位置に対応するインク色空間における格子点を取得し、両者を対応づけることでプロファイルを作成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プロファイルを作成する際に格子点の配置を平滑化する技術に関する。
ディスプレイやプリンタ等の画像機器は、通常各画素の色を特定の色成分で階調表現したカラー画像データを使用している。例えば、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)の3色を使用したRGB色空間やC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)系統の色を使用したCMY系色空間(lc:ライトシアン,lm:ライトマゼンタ,DY:ダークイエロー,K:ブラックを含む)等種々の色空間で色を規定して画像データとしている。これらの色は一般に画像機器固有の機器依存色であるので、種々の画像機器間で同じ画像を同じ色で出力可能にするために各機器での色の対応関係を規定した色補正LUT(ルックアップテーブル)が用いられている。
当該色補正LUTにおいて各画像機器で出力可能な色の総てについて対応関係を規定することは、記憶容量抑制や色補正LUT作成時の作業性等の関係で非現実的であるため、通常、特定数の代表色について対応関係を規定しておき、他の任意の色については補間演算によって対応関係を算出している。すなわち、膨大な数の色について測色を行うことをせず、実際に測色可能な範囲で画像機器から色を出力して測色を行うことによって特定数の代表色についての色補正LUTを規定している。
補間演算の精度は、色補正LUTに規定された代表色が色空間中に形成する格子点の配置に依存する。すなわち、補間演算においては、補間対象に近い格子点の情報から補間対象の格子点の情報を生成するので、格子点の配置がスムーズでなければ補間精度が悪化することによりトーンジャンプや色ねじれが発生する可能性が高くなる。そこで、格子点の配置を平滑化する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、従来は、RGB色空間やCMY系色空間で格子点の位置を決定するため、ある格子点と周りの格子点との関係を3次元フィルタによってスムージングしていた。
特開2003−116012号公報
上述した従来のスムージングにおいては、スムージングの前後で色域を維持したり、特定の格子点を特定の位置に拘束しながら全体としてスムーズな格子点を取得することが困難であった。すなわち、色補正LUTにおいては、できるだけ広い色域を確保するため、色域の境界にある格子点の位置は境界上に維持しながら、なおかつ配置を平滑化する必要がある。また、グレーなど特定の色を維持するためにはグレー軸上に格子点を配置しながら、なおかつその周りの格子点の関係を合わせて平滑化する必要がある。しかし、従来の技術のようにスムージングを行っている状態と行っていない状態とで加重平均を行ったとしても、加重平均と平滑化された理想的な配置とは必ずしも関係が無く、上述のように色域の維持や所望の格子点を所望の色に固定するなど、詳細な条件を加味した状態で格子点の配置を平滑化することはできなかった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、確実に格子点の配置を平滑化し、また、必要に応じて様々な条件を考慮することが可能な平滑化技術の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、格子点に作用する仮想的な力を定義し、この仮想的な力によって格子点が移動し、定常状態に達した後の格子点位置を平滑化後の格子点位置とする。すなわち、機器非依存色空間内の各格子点を着目格子点としてそれぞれに仮想的な力を定義すれば、この力によって各格子点が移動する様子をシミュレートすることができる。各格子点にこのような仮想的な力が作用した状態で、それ以上格子点の位置が変動しない定常状態に達したとすれば、その状態において各格子点に作用する仮想的な力が略釣り合っているという、秩序のある状態が形成される。
本発明においては、このようにして生成した秩序のある状態における格子点位置をプロファイルの格子点位置として使用したものであり、実際にこのようなシミュレートを行った格子点位置によれば、非常に高精度に補間演算が実施できることが判明した。すなわち、以上のシミュレートによって格子点の配置が平滑化されたと言える。従って、平滑化されていない状態の初期格子点に仮想的な力を作用させることによって定常状態に落ち着かせれば、定常状態の格子点位置に基づいて平滑化したプロファイルを作成することができる。
本発明において作成するプロファイルは、インク色空間における格子点と機器非依存色空間における格子点とを対応づけたプロファイルである。すなわち、インク色空間における格子点は、プリンタで使用するインクの色毎の階調値からなるが、一般に、これらの階調値の組み合わせから直ちに色を客観的に特定することはできない。一方、機器非依存色空間における格子点は、機器非依存色空間の色成分毎の階調値からなるが、この色は厳密に特定することができる。従って、両者を対応づけるプロファイルによってインク色空間における格子点が意味するところの色を特定することが可能になる。尚、このプロファイルは、上記定常状態における着目格子点の位置に基づいて作成されるので、平滑化されたプロファイルである。
ここで、格子点配置の平滑程度とは、空間中に各格子点が並んでいるときの歪みの程度である。例えば、機器非依存色空間に格子点が立方格子状に並んでいる場合には歪みがないが、各格子点が立方格子点位置からずれると格子としては歪みが大きくなる。また、機器非依存色空間内に格子点が均等に並んでいるほど平滑程度が高いと言えるし、機器非依存色空間内で隣り合う格子点を結ぶ曲線であって当該機器非依存色空間に形成される色域の一方の境界から他方の境界に向けて引かれる曲線を考えたときに、この曲線が高次関数で記述されるほど平滑程度が低いと言える。
一般に、色を補間するにあたり、色空間で整然と並んでいる格子点を参照して他の色空間における格子点を補間するのであれば、色空間の局所的位置によって補間精度を大きく変動させることなく補間を行うことができる。従って、本発明によって格子点位置を平滑化することで、機器非依存色空間内の格子点を参照してインク色空間における格子点を算出するにあたり、その精度を向上することが可能になる。従って、一旦、本発明におけるプロファイルが作成されれば、機器非依存色空間における格子点からインク色空間における格子点(すなわち、インク色毎の階調値)を精度良く算出することができる。
一方、本発明においては、インク色空間における格子点を機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルが予め作成されており、この変換モデルを利用することを前提としている。従って、この変換モデルを利用すれば、インク色空間における格子点を機器非依存色空間における格子点に変換することは可能であるが、機器非依存色空間における格子点をインク色空間における格子点に変換することはできない。そこで、本発明によって平滑化されたプロファイルを作成することで、この変換を精度良く実現できることになる。
本発明においては、機器非依存色空間内で格子点が定常状態に達した後に上記変換モデルに基づいて平滑化されたプロファイルを作成することができればよい。従って、変換モデルを直接的に使用する構成を採用しても良いし、この変換モデルを使用して参照用プロファイルを作成し、この参照用プロファイルを参照する構成を採用しても良い。例えば、インク色格子点からそのインク使用量での粒状性等を考慮し、また、変換モデルに基づいて得られる機器非依存色空間の格子点から色域の広さや条件等色への許容度等を考慮して好ましいインク色格子点を選択し、このインク色格子点と機器非依存色空間の格子点とを対応づけたプロファイルを参照用プロファイルとしても良い。
尚、変換モデルとしては、上記インク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換することができる限りにおいて種々の変換モデルを採用可能である。例えば、インク色空間における格子点に対応するデータで記録媒体に記録されるべき記録材と記録媒体との分光反射率をシミュレートする。分光反射率が得られれば、公知の式によって容易に機器非依存色空間の格子点を取得することができる。
上記着目格子点の初期位置は特に限定されないが、色域の大きさを制御するため、予め色域の境界(最外郭)に位置する格子点であるか否かを特定するのが好ましい。例えば、格子点に対して順番に番号を付し、特定の番号が色域の境界に配置されるように定義すればよい。また、着目格子点は機器非依存色空間の格子点であるため、その初期位置は、インク色空間の格子点と無関係に決定しても良いが、初期位置に対応するインク色格子点を決定し、上記変換モデルによって変換した格子点を着目格子点としても良い。いずれにしても、機器非依存色空間内の複数の格子点の総てを着目格子点として仮想的な力を定義する。むろん、格子点の運動は時間の経過に従ってやがて停止する必要があるので、仮想的な力は格子点の位置および時間に依存する力である。
定常状態に達した後には、その格子点とインク色空間における格子点とを対応づければ、本発明におけるプロファイルを作成することができる。この際、機器非依存色空間の格子点からインク色空間の格子点を精度良く算出することはできないので、上記変換モデルを利用する。すなわち、当該変換モデルを利用した最適化処理によって定常状態に達した後の格子点に対応するインク色格子点を決定する。この演算は、公知の数値演算処理等によって実施可能である。
上記着目格子点に対して作用する仮想的な力は、この力を作用させることによって格子点の位置を定常状態に遷移させ、この結果、格子点の配置を平滑化することができれば良く、種々の力を採用可能である。この仮想的な力としては、着目格子点と隣接格子点との相対的な位置関係に依存する力であることが好ましい。例えば、上記着目格子点に隣接する隣接格子点と上記着目格子点との距離に対して単調増加となるように大きさが変化する力を採用可能である。尚、この力は格子点同士で互いに引き合う力である。
この力によれば、着目格子点は複数の隣接格子点によって引きつけられることになり位置が変動するが、隣接格子点との関係で合力が小さくなれば着目格子点を移動させるための力が小さくなるので、やがて定常状態に達することになる。このような力は種々の力を想定することができるが、その一例として、距離に比例する力を採用可能である。このような力は自然界におけるバネ振動に類似した力である。従って、格子点が振動に似た振る舞いをすることになるが、振動をしながら位置を変動すれば、直線的に移動する場合と比較して力の歪みを緩和しやすく、より確実に定常状態に遷移することが可能である。尚、この力は、格子点同士を結ぶ方向に向いていることが好ましい。このような力であれば、格子点が直線上に並ぶなど幾何学的に対称性の高い状態が定常状態となるので、より効果的に格子点配置を平滑化することができる。
さらに、仮想的な力としては、時間の経過に伴って格子点の移動を停止させるための抵抗力を導入しても良い。例えば、着目格子点が移動する際の速度に比例する大きさの抵抗力を採用可能である。この力は、自然界の質点に作用する力であるので、この力を導入することによって格子点の移動を自然界での質点の振る舞いと類似した状態でシミュレートすることができる。
さらに、複数の格子点位置を変動させるにしても、全格子点の中で一部の格子点は固定することが好ましい場合もある。例えば、色域の頂点間に存在するある格子点に着目する。このとき色域頂点に相当する格子点ならびに着目格子点を固定し、頂点と着目格子点の間に存在する格子点は、その並びを平滑化させるために自由に移動出来るとする。一方、格子点同士を結ぶ方向に作用する引力が仮想的な力の主成分であるとすれば、固定格子点ならびにその他の格子点で形成される定常状態は、着目格子点と両端の頂点とを直線で結ぶ”折れ線”となる。
着目格子点と頂点を結んだ格子点列の並びは、それら3つの格子点が固定格子点であるなら、それらを滑らかに結んだ曲線であることが望ましい。つまり、着目格子点のように固定格子点を設けた場合でも、望ましい定常状態に達するように仮想的な力を定義することが好ましい。例えば、着目格子点に隣接する隣接格子点にある仮想的な力が作用しているときに、この力に対して逆向きの力を着目格子点に作用する仮想的な力に含める構成を採用可能である。この力が着目格子点に作用すれば、格子点同士が”折れ線”的に並ばない状態であって、格子点同士を結ぶ方向に作用する引力の合力が”0”になっていなくても、着目格子点に作用する仮想的な力の合力が釣り合う状態を達成することができる。従って、格子点が直線上に並んでいなくても格子点が停止する定常状態を達成することができる。
以上のように仮想的な力が作用した状態において全着目格子点を移動させることによって格子点が定常状態に達するが、このシミュレートを行うための好適な構成として、仮想的な力による運動を記述する式に基づくシミュレートを採用することが可能である。すなわち、位置が特定された各着目格子点に対して仮想的な力を定義することができれば、運動方程式によってその速度および位置を記述することができる。
また、仮想的な力は着目格子点の位置や時間によって変動し得るので、上記速度および位置を記述する式において微小時間の経過を考える。この結果、微小時間経過後の着目格子点の位置および速度が得られる。そこで、微小時間経過後の仮想的な力を定義し、再び速度および位置を記述する式を考えれば、時間の経過に伴う格子点の位置および速度の変化を逐次取得することが可能である。従って、速度が所定の条件(例えば、閾値以下)を満たすか否か判定することにより、定常状態に達しているか否かを判定することが可能である。
本発明においては、異なる表色系におけるデータの変換を可能にするためのプロファイルを作成するので、プロファイルとして利用可能にするためには、格子点を所望の位置に拘束することが好ましい。このための例として、機器非依存色空間における格子点の位置を色域の内部(境界線上、境界面上を含む)に拘束する構成を採用可能である。色域は、インク色空間に含まれる任意の格子点を上記変換モデルによって変換して得られる機器非依存色空間内の領域として定義することができる。そこで、インク色空間に含まれる任意の点を変換して得られる上記機器非依存色空間内の点によって形成される領域内に含まれるように着目格子点の位置を修正すれば、当該着目格子点の位置を色域の内部に拘束することができる。
このような拘束を実施する手法としては、種々の手法を採用可能である。例えば、上述のように微小時間の経過によって格子点の位置および速度をシミュレートする構成においては、微小時間経過後の格子点位置を算出するたびに修正を行えばよい。格子点の位置を修正することは、格子点の平滑程度を低下させるおそれがあるが、微小時間の経過による格子点の位置変動は非常に小さいため、修正によって平滑程度を低下させる程度を極力抑えながら、格子点の位置は色域の内部に拘束するようにシミュレートを実施することができる。
また、この修正に際して、ある着目格子点が色域の特定部位に拘束されるように修正を行うことが好ましい。このためには、ある着目格子点が機器非依存色空間内の特定の部位に近づくように着目格子点の位置を修正すればよい。例えば、色域の境界(色域の最外郭)に位置する着目格子点を、色域のできるだけ外側に配置すると、色域の大きさを大きくすることができる。そこで、色域の境界上の着目格子点を色域のできるだけ外側に修正する。このとき、種々の構成を採用可能であるが、例えば、微小時間経過後の着目格子点について、明度および色相を略維持し、彩度が色域内の最大彩度に近づくように修正すればよい。
また、色域の境界のみならず、色域の任意の位置における着目格子点を特定の部位に拘束することが可能である。例えば、機器非依存色空間内の所定領域、無彩色に相当する格子点など、特定の色に相当する種々の格子点を拘束することが可能である。尚、修正後の着目格子点の位置を決定するにあたり、修正後の位置を決定するための式を定義し、この式に拘束条件を課すことによって格子点位置を所望の位置に拘束することができる。
このような拘束条件は、インク色空間内で特定の格子点を利用するように拘束する条件であっても良いし、機器非依存色空間内の部位に拘束する条件や、機器非依存色空間内で予め決められた部位(例えば、予め決められた曲線)に拘束するような条件であっても良く、種々の条件を採用可能である。
尚、この修正においては、微小時間経過後の修正を行う度に格子点が色域内の特定部位に拘束されるように修正してもよいが、過度の修正を防止するため、格子点が色域の特定部位にできるだけ近づくように修正を行う構成を採用しても良い。この場合、修正量が予め決められた許容範囲内である限り、任意の方向への修正を許容する構成を採用することが好ましい。この構成によれば、許容範囲内では自由に修正を行うことができるので、容易に定常状態に達することが可能である。
このような常に許容範囲が一定の範囲であると、最終的に得られる定常状態において格子点の位置が色域の特定部位から外れてしまうこともあり得る。そこで、当該許容範囲は時間の経過に伴って狭めるように構成することが好ましい。この構成によれば、時間の経過に伴って拘束条件が厳しくなるので、最終的な定常状態において格子点の位置が色域の特定部位に略一致するように制御することができる。
ところで、上述したようにして作成したプロファイルを参照すれば、異なる表色系について格子点の対応関係を規定した色補正プロファイルを作成することができる。例えば、上記インクを利用するプリンタにおける画像データと所定の画像機器(例えば、ディスプレイ等)における画像データとの対応関係を色補正プロファイルで規定することとする。所定の画像機器で扱う画像データにおいて、sRGBなど予め決められた規格を想定すれば、この画像データと機器非依存色空間における格子点との対応関係を決めることができる。従って、上記請求項1等によって作成されたプロファイルを参照すれば、上記インクを利用するプリンタにおける画像データと所定の画像機器で扱う画像データとの対応関係を容易に規定することができ、これを色補正プロファイルとすることができる。
むろん、以上の発明は、方法のみならず、装置によって実現することも可能であるし、上記方法に従った処理を実行するプログラムによって実現することも可能である。さらに、上記色補正プロファイルによって色変換を行う印刷制御装置、方法、プログラムとして実現することも可能である。また、本発明にかかる装置、方法、プログラムは単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の装置、方法、プログラムとともに実施されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものであり、適宜、変更可能である。
さらに、本発明のプログラムを記録した記録媒体として提供することも可能である。このプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。また、必ずしも全部の機能を単独のプログラムで実現するのではなく、複数のプログラムにて実現させるようなものであっても良い。この場合、各機能を複数のコンピュータに実現させるものであればよい。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)色補正LUT作成およびスムージングの概要:
(2)色補正LUT作成装置および印刷制御装置:
(3)スムージング処理:
(3−1)スムージング処理の原理:
(3−2)拘束条件の導入:
(3−3)スムージング処理の流れ:
(4)プリンティングモデル:
(5)他の実施形態:
(1)色補正LUT作成およびスムージングの概要:
図1は、プリンタで印刷を実行する際に参照される色補正LUTの作成工程を概略的に説明する説明図である。これらの工程は多くの演算処理を必要とするのでコンピュータを利用するのが好ましい。本実施形態における色補正LUTは、sRGBデータとCMYKlclmデータとの対応関係を複数個の参照点について定義したテーブルであり、これらの参照点を参照して補間処理を実施することによって任意のsRGBデータをCMYKlclmデータに変換することができる。この色補正LUTを作成するために、本実施形態においては印刷時の分光分布をシミュレートするプリンティングモデル(上記変換モデルに相当。詳細は後述。)を利用し、スムージング処理を実施する。
スムージング処理は、L***空間(機器非依存空間:尚、以後、簡単のため*を省略する)中の複数の格子点について、その配置を平滑化する処理である。異なる色空間における画像データを変換する際には、一般に補間演算が利用されるが、色空間中で整然と並んでいない格子点を参照して補間を行うと、精度良く補間演算を実施することはできない。すなわち、第1色空間の格子点と第2色空間の格子点とを対応づけたテーブルデータが定義されているとき、第1色空間中に配置される格子点によって形成する立体の対称性が低く、また、無秩序に並んでおり、隣接する格子点同士を結ぶ直線の方向や長さが無秩序に変化すると高い精度で第2色空間のデータに変換することができない。本明細書では、このように格子点の並びが整然としていない状態を格子点配置の平滑程度が低いとしている。
このように、格子点配置の平滑程度が低いと補間演算の精度が低くなり、補間演算の精度が低いと最終的な色補正LUTにて定義するsRGBデータとCMYKlclmデータとの対応を高精度に定義できず、印刷時の色変換精度が悪くなる。また、格子点配置の滑らかさが全体として均一でないと、補間精度が色空間中で異なる。従って、この状況のまま色補正LUTを作成し、印刷を実行すると、特にグラデーションなど色が連続して変化するような画像を印刷した場合に色が滑らかに変化せず、高画質の印刷が実行できない。
そこで、Labデータを精度良く補間してCMYKlclmデータを取得するためのプロファイルを作成するためには、このプロファイルに定義するLab格子点について格子点配置の平滑程度を高くする必要がある。尚、本実施形態では、このプロファイルを平滑化LUTと呼ぶ。
一般的にLab空間中に形成されるプリンタの色域は歪んでおり、例えば、図1の左側に示すような形状をしている。そこで、このような色域内で平滑化された格子点配置を取得するため、本発明ではLab空間中の各格子点に作用する仮想的な力(ベクトルFag)を導入し、各格子点に当該仮想的な力が作用した状態で格子点の移動をシミュレートする。また、格子点の速度が充分に小さい状態(定常状態)になるまでシミュレートを繰り返す。本発明において、この仮想的な力の主な成分は隣接格子点との距離に比例する力であり、仮想的な力が作用した状態で多数の格子点が略停止する状態が定常状態である。
従って、定常状態における格子点配置は、隣接する格子点との関係で非常に整然と並んでおり、非常に平滑程度が高い。そこで、上記プリンティングモデルを利用して定常状態における格子点位置に対応するCMYKlclmデータを算出する。尚、プリンティングモデルは、CMYKlclmデータが与えられたときに、そのCMYKlclmデータによって印刷される印刷結果のLab値を取得するためのシミュレーションモデルである。すなわち、プリンティングモデルは、その関数をMと表現したとき、CMYKlclmデータを成分としたインク量ベクトルIを独立変数とし、Lab値を成分としたベクトルLを従属変数として算出するモデルである。
従って、定常状態のLab値が得られたときに、直ちに対応するCMYKlclmデータが得られるわけではない。そこで、本実施形態では、後述する最適化処理によって定常状態のLab値に対応するCMYKlclmデータを算出する。いずれにしても、定常状態のLab値とCMYKlclmデータとが対応づけられると、平滑化LUTが得られる。
色補正LUTは、上述のようにsRGBデータとCMYKlclmデータとの対応を定義したデータであり、平滑化LUTによれば、LabデータからCMYKlclmデータを得ることができるので、色補正LUTにおけるsRGBデータを特定すれば、色補正LUTを作成することができる。
すなわち、色補正LUTに登録する参照点としてのsRGBデータは予め決めておく(本実施形態ではこのsRGBデータをターゲットと呼ぶ)。sRGBデータは公知の式によって対応するLab値を取得することができるので、上記ターゲットに対応するLab値は容易に取得することができる。このLab値をターゲットLab値として上記平滑化LUTを参照すれば、当該ターゲットLab値に対応するCMYKlclmデータを算出することができる。そこで、このCMYKlclmデータと上記ターゲットsRGBデータとを対応づけることにより、色補正LUTを取得することができる。
尚、本実施形態においては、ターゲットLab値から平滑化LUTを参照してCMYKlclmデータを算出する前にガマットマッピングを行ってもよい。すなわち、sRGBデータによって表現可能な色の色域と平滑化LUTに規定されたLabデータによって表現可能な色の色域とではその大きさが異なるので、両者が一致するようにマッピングを行う。むろん、ここではガマットマッピング以外に種々の補正を行っても良い。例えば、人間は空や肌の色を実際の色より鮮やかに記憶している傾向にあるなど人間の記憶色と実際の色とは異なるので、人間の記憶色に近くなるように色を補正しても良い。
(2)色補正LUT作成装置および印刷制御装置:
次に、本発明にかかるスムージング処理に基づいてプロファイルを作成し、当該プロファイルから上記色補正LUTを作成する装置と当該色補正LUTを利用して印刷を行う印刷制御装置の構成を説明する。図2は装置のハードウェア構成およびソフトウェア構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる装置は汎用的なコンピュータによって形成される。むろん、上記プロファイル作成、色補正LUT作成、印刷制御を行うコンピュータは別体のコンピュータであっても良い。
コンピュータ10は演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11はシステムバスを介してコンピュータ10全体の制御を行う。同システムバスには、ROM12、RAM13、ハードディスク14や図示しないUSBI/F,CRTI/Fや入力機器I/F等が接続されている。
ハードディスク14には、ソフトウェアとしてオペレーティングシステム(OS)、色補正LUTを作成するためのLUT作成プログラム20や画像印刷を行うためのプリンタドライバ(PRTDRV)30等が格納されており、これらのソフトウェアは、実行時にCPU11によって適宜RAM13に転送される。CPU11は、RAM13を一時的なワークエリアとして適宜アクセスしながらOSの制御下で種々のプログラムを実行する。
入力機器I/Fには、図示しないキーボードやマウスが操作用入力機器として接続される。また、CRTI/Fには、表示用のディスプレイが接続されている。従って、コンピュータ10では、キーボードやマウスによる操作内容を受け付け、また、ディスプレイに各種情報を表示することが可能である。さらに、USBI/Fには、プリンタ15が接続されており、コンピュータ10が出力するデータに基づいて画像を印刷することが可能である。むろん、プリンタ15との接続I/FはUSBI/Fに限られる必要もなく、パラレルI/F,シリアルI/F,SCSI接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
次に、上記コンピュータ10を本発明にかかる印刷制御装置として機能させる場合の処理を説明する。コンピュータ10では、上記スキャナ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラの画像入力機器やディスプレイ、プロジェクタの画像出力機器など、各種の画像機器で使用される画像データを取得し、色補正LUTを参照した色変換を実行してプリンタ15での印刷を行う。すなわち、画像入力デバイスと画像出力デバイスのように異なる画像機器にて同じ画像を扱う場合であって、各画像機器で使用する画像データにて各画素の色を異なった色空間で表現している場合には色補正LUTを参照して色変換を実施する。
色補正LUTを利用した印刷を実行するため、本実施形態における上記コンピュータ10は、図2に示すように印刷時のデータ処理を行う上述のプリンタドライバ30を備えている。プリンタドライバ30は画像データ取得モジュール31と色補正モジュール32とハーフトーン処理モジュール33と印刷処理モジュール34とを備えている。画像データ取得モジュール31は、印刷対象画像を示す画像データを取得するモジュールである。画像データ取得モジュール31は、当該取得した画像データの画素数と印刷に必要な画素数が整合しない場合に両者を整合させるための解像度変換を実行する。色補正モジュール32は、ハードディスク14に保存されている色補正LUT41を参照して補間演算によって画像データの表色系を変換するモジュールであり、上記画像データ取得モジュール31から画像データを取得して表色系を変換する。
色補正モジュール32が色変換を行ってCMYKlclmデータを生成すると、当該CMYKlclmデータが上記ハーフトーン処理モジュール33に受け渡される。ハーフトーン処理モジュール33は、各ドットのCMYKlclm階調値を変換して画素毎にインク滴の記録の有無や画素毎に記録するインク滴の量を特定したハーフトーンデータを取得するハーフトーン処理を行うモジュールである。
印刷処理モジュール34はかかるハーフトーンデータを受け取って、プリンタ15で使用される順番に並べ替える。すなわち、プリンタ15にはインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズル列が搭載されており、当該ノズル列では副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ15にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替える並べ替え処理を行う。印刷処理モジュール34は、この並べ替え処理の後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、プリンタ15に出力する。プリンタ15においては当該印刷データに基づいて上記画像データが示す画像を印刷し、出力画像を得る。
本実施形態においては、印刷制御装置たるコンピュータ10内にLUT作成プログラム20が備えられており、LUT作成プログラム20は印刷前に色補正LUT41を作成する。LUT作成プログラム20はプリンティングモデル演算モジュール21とスムージング処理モジュール22と色補正LUT作成モジュール23とを備えている。LUT作成プログラム20によって色補正LUT41を作成するために、プリンティングモデル演算モジュール21は、後述するモデルによって複数のCMYKlclmデータをLabデータに変換し、初期格子点データ43としてハードディスク14に記録する。ここでは、Lab空間内で予め決められた数の格子点を初期格子点とすることができれば良く、各格子点を識別できるように予め各格子点に符号を対応づけておく。色域の境界、あるいは、特定の部位に拘束されるべき格子点はこの符号によって特定されることになる。
スムージング処理モジュール22は、当該初期格子点データ43に定義された格子点に対して上記スムージング処理を実施し、平滑化LUT42を作成してハードディスク14に記録する。平滑化LUT42を作成したら、色補正LUT作成モジュール23が当該平滑化LUT42に基づいて色補正LUT41を作成する。すなわち、予め決められたターゲットsRGB値からターゲットLab値を算出し、平滑化LUT42を参照して補間演算により当該ターゲットLab値をCMYKlclmデータに変換する。そして、得られたCMYKlclmデータと上記ターゲットsRGB値とを対応づけることにより色補正LUT41を作成し、ハードディスク14に記録する。
(3)スムージング処理:
(3−1)スムージング処理の原理:
次に、上述のスムージング処理を詳細に説明する。まず、本発明において各格子点に対して導入する仮想的な力を説明する。本実施形態においては、多数の格子点のそれぞれに対してその隣接格子点との距離および方向に依存する仮想的な力が作用した状態を想定する。そして、この力によって格子点が移動することを許容し、時間の経過に伴って力が略釣り合って格子点の移動が略停止するまでシミュレーションを繰り返す。従って、格子点の移動が停止する定常状態においては、総ての格子点において仮想的な力が略釣り合うように格子点の位置が決められている。この位置が平滑化された位置であるとすることで非常に高精度の補間を実施可能な格子点位置を決定することができた。
このように、仮想的な力としては、当該仮想的な力が略釣り合って格子点が略停止したことによって、当該停止位置が平滑化された位置となるように決定されれば良く、本実施形態においては、隣接格子点の方向および距離から決定される引力によって仮想的な力の主な成分を形成しており、以下の式(1)によって定義される力を導入する。
Figure 2006217150
ここで、ベクトルXは格子点の位置を示すベクトルであり、gは着目格子点を示す符号、gnは隣接格子点を示す符号である。nは隣接格子点を示す番号であり、着目格子点の位置によってnの最大値Nは異なる。また、kpは正の定数である。すなわち、着目格子点と一つの隣接格子点との間では、互いを結ぶ直線方向の力で互いに引き合うこととし、この力の大きさは互いの距離に比例するように定義している。
図3は、仮想的な力の主な成分を説明する説明図である。同図において、黒丸および白丸はLab空間内の格子点を示しており、同図においては、簡単のため、ある格子点(着目格子点g)に隣接する格子点が2個(隣接格子点g1,g2)である場合について示している。式(1)に示す力は、自然界においてばね振動を行わせる力と類似しており、本実施形態における仮想的な力は、この振動をモデルにしているといえる。従って、本実施形態においては、このような振動を与えながら格子点が定常状態に達するまでシミュレートすることになる。
尚、本実施形態においては、着目格子点とその隣接格子点との関係に基づいて仮想的な力を定義するため、Lab空間内の各格子点を着目格子点としたときの隣接格子点を定義する必要がある。各格子点の初期位置には、上記符号が対応づけられているので、この符号によって予め隣接関係を定義すればよい。但し、Lab空間で格子点が形成する領域は有限であって、所定の形状の色域を形成するので、色域の境界においては、色域の内部における定義と異なる定義によって隣接格子点を特定する。すなわち、Lab空間に形成する色域の一例を図示すると、図4のような領域が形成され、本実施形態では、部位によって隣接格子点の定義を変えている。
すなわち、色域の境界線、境界面、内部のそれぞれによって隣接格子点の定義を変えている。同図においては、色域の境界線、境界面、内部のそれぞれにおける格子点を抜き出して示しており、着目格子点を黒丸で示し、その周りの格子点を白丸で示すとともに、着目格子点に対する隣接格子点は、太い実線で結んでいる。色域の内部における着目格子点では、この着目格子点に対して6方向で隣接する格子点を隣接格子点となる。
色域の境界線上では、色域の境界線上に位置する格子点と色域の内部に位置する格子点とが着目格子点に近接しているが、同図に示すように色域の境界線上の2方向で隣接する格子点のみを隣接格子点と定義している。色域の境界面上では、色域の境界面上に位置する格子点と色域の内部に位置する格子点とが着目格子点に近接しているが、同図に示すように色域の境界面上の4方向で隣接する格子点のみを隣接格子点と定義している。
以上のような式(1)に示される力で格子点位置に振動を与えれば、時間の経過とともに格子点位置が平滑化されるように移動するが、この力のみでは振動が収まらないので、本実施形態においては、振動を停止させるため、以下の式(2)に示すように抵抗力を導入する。
Figure 2006217150
ここで、ベクトルFpgはここまでで説明した仮想的な力の合力であり、ベクトルVは格子点の速度を示すベクトルであり、gは着目格子点を示す符号である。また、kvは定数であり、正の定数であればよい。以上の式により、着目格子点は、速度の大きさに比例し、速度に対して逆向きの抵抗力を受けることになる。この抵抗力は、自然界において質点が運動する際に受ける抵抗力と等価であるので、上述の振動は時間の経過とともに収まり、格子点の位置は定常状態に落ち着くことになる。
以上の仮想的な力を導入し、各格子点についての運動方程式(質量は任意)を考えれば、格子点の運動を記述することができる。但し、本実施形態において、色域の頂点以外の格子点を固定しても(もしくは略固定な状態に陥っても)、固定格子点が変曲点とならず格子点の配置が平滑化されるように、さらに仮想的な力を導入することが好ましい。すなわち、上記式(2)に示す力のみを導入して適当な格子点を固定すると、当該固定格子点が変曲点となってしまうおそれがある。
そこで、固定点を挟んだ両側の複数の格子点が当該固定点で変曲点を持たずに定常状態に達することも許容するため、さらなる仮想的な力を導入する。ここでは、当該固定点で変曲点を持たずに定常状態に達し得るように仮想的な力を加えられればよいが、本実施形態においては、全格子点に作用する仮想的な力の合力ができるだけ小さな状態が定常状態となるようにする。
具体的には、ある格子点に作用する仮想的な力を上記式(2)にて算出し、その一部を隣接する格子点に対して逆向きに作用させることとしている。図5は、この力を説明するための説明図である。同図においては、上記図3に示す格子点配置と同様な着目格子点gおよび隣接格子点g1,g2を示している。隣接格子点g1,g2のそれぞれに対して上記式(2)によって算出される力が作用すると考えると、各隣接格子点g1,g2には、図5に示すようなベクトルFpg1,ベクトルFpg2が作用する。
このとき、ベクトルFpg1,ベクトルFpg2に係数αnを乗じて逆向きにした力を考え、これらの力の合力が着目格子点gnに作用することとする。すなわち、各着目格子点gnに作用する合力を、以下の式(3)に示すベクトルFagによって定義する。
Figure 2006217150
ここで、ベクトルFpgは、着目格子点gについて上記式(2)で定義される力であり、ベクトルFpgnは、隣接格子点gnについて上記式(2)で定義される力である。また、nは隣接格子点を示す番号であり、着目格子点の位置によってnの最大値Nは異なる。係数αnは、”0〜1”であるが、隣接格子点の数に応じて適切な合力ベクトルとするため、隣接格子点に依存するのが好ましい。例えば、1/N等を係数αnとすることができる。
以上のように、隣接格子点に作用する仮想的な力の一部の合力を着目格子点に作用する力として加えれば、全格子点に作用する仮想的な力の合力を低減する効果があり、固定点を変曲点としないで定常状態とすることも可能である。例えば、図5に示すように格子点同士を結ぶ滑らかな曲線をなす定常状態に達し得る。尚、式(3)にて導入した力は、固定格子点のみに作用するのではなく、全ての格子点に対しその隣接格子点の合力(の一部)を作用させることで、意図した固定格子点はもちろん、意図しないが結果的に略固定に陥った格子点が存在しても、好適に滑らかな定常状態を形成できる。
すなわち、本実施形態において、ある格子点を固定する場合、系全体が定常状態に達したとしても、当該固定格子点に加わる力の合力は略0にはならない。しかし、式(3)にて導入した力を考慮すれば、当該固定格子点に作用する力の一部がその隣接格子点に分散され、逆に隣接格子点から当該固定点に分散されるので、系全体の合力を低減し固定点に作用する合力も略0とすることができる。例えば、図5においては、固定する格子点を格子点gsとして示しているが、式(2)に示す力のみが格子点に加わるとすれば、格子点gsを変曲点とした”折れ線”を形成する。
しかし、格子点gsに作用する力(ベクトルFps)の逆向きの力の一部を分散して隣接格子点に加算すれば、格子点gsとその隣接格子点を結ぶ2つの直線のなす角を鈍角化させるように隣接格子点に作用し、格子点gsを変曲点とした”折れ線”を形成せず、滑らかな曲線として定常状態に落ち着く。また、格子点gsに隣接する格子点に作用する力(式(2)に示す力)の一部が格子点gsに加算されることで、この力とベクトルFpsとの合力が”0”に近づく。従って、以上の式(3)によって、固定点を設けた場合であっても、格子点の並び方に過度の制限を設けることなく滑らかな定常状態、すなわち、系全体のエネルギーが小さい状態にすることが可能である。
以上のように、着目格子点に対して式(3)に示す仮想的な力が作用することを想定して運動方程式を考えれば、この運動方程式に基づいて格子点を定常状態に移行させることで、格子点の配置を平滑化することができる。具体的には、着目格子点の運動方程式を下記式(4)とする。
Figure 2006217150
ここで、ベクトルAt gは、時間tにおける格子点gの加速度である。
このように時間tにおける加速度が与えられると、微小時間dt経過後の格子点gの速度は式(5)となる。
Figure 2006217150
ここで、ベクトルVt gは、時間tにおける格子点gの速度である。尚、各格子点の初速度は”0”であっても良いし、適当な初速を与えても良い。
また、このように時間tにおける速度が与えられると、微小時間dt経過後の格子点gの位置は式(6)となる。
Figure 2006217150
ここで、ベクトルXt gは、時間tにおける格子点gの位置である。
すなわち、各格子点を着目格子点としたときの仮想的な力を上記式(3)によって特定すれば、式(4)〜(6)に基づいて微小時間経過後の速度および位置が特定できる。従って、微小時間を経過させる処理を繰り返し、全格子点の速度が略”0”(例えば、所定の閾値以下)になった状態を定常状態とすることができる。このように、仮想的な力を利用したシミュレーションを導入すると、総ての格子点を一斉に動かしてシミュレートを行うことができる。
これに対して、着目格子点と隣接格子点との相対的な位置関係から、着目格子点の配置の平滑程度を評価する評価関数を導入し、評価関数における評価を向上することで着目格子点の位置を最適化する処理も想定し得る。しかし、このような処理を行う場合、格子点毎に逐次処理を行うと、ある格子点は位置が最適化され、他の格子点は最適化されていない状態が発生し、最適化の過程で一方の格子点を移動する際の誤差が次第に蓄積し、他の格子点位置を最適化できないこともある。
また、全格子点について配置の平滑程度を評価する評価関数を導入しようとすると、その次元数は膨大になり、最適化処理を行うことは非現実的になってしまう。しかし、本発明においては、上述のように仮想的な力を導入し、微小時間経過毎に速度および位置を算出しているので、全格子点についての移動を簡単にシミュレートすることができる。従って、上述のように総ての格子点を一斉に動かしてシミュレートを行うことができ、シミュレートに際して局所的な誤差を蓄積することがない。
(3−2)拘束条件の導入:
以上の処理によって、Lab空間内の格子点配置を平滑化することができるが、本実施形態においては、LabデータとCMYKlclmデータとの対応関係を規定することによって上記平滑化LUT42を作成するので、当該平滑化LUT42に規定されるLabデータが色変換テーブルとして好ましいデータになっている必要がある。そこで、本実施形態においては、さらに拘束条件を導入することによって、上記式(4)〜(6)にて微小時間毎の移動を行う際に、格子点の位置を修正することとしている。
拘束条件としては、各種の条件を導入可能である。例えば、上記プリンティングモデルによって任意のCMYKlclmデータを変換して得られるLabデータによって色域を定義し、この色域内に拘束する条件を採用することができる。すなわち、上記プリンティングモデルによってCMYKlclmデータを変換して得られるLabデータと一致するように、上記格子点の位置を修正すれば、各格子点を色域内に拘束することができる。より具体的には、下記式(7)を最適化することによってLabデータを色域内に拘束することができる。
Figure 2006217150
ここで、Eは最適化処理を行う際の目的関数であり、ベクトルLtは、時間tにおける着目格子点の位置を示すベクトルである。また、ベクトルLは上記プリンティングモデルに対してCMYKlclmデータを代入して得られるLab値を成分としたベクトルであり、プリンティングモデルによる演算を示す関数MにCMYKlclm値を成分としたインク量ベクトルIを代入した結果である。最適化処理は、CMYKlclmデータを変動させながらEを最小化する処理であり、この処理の結果、時間tにおける着目格子点の位置に対して最小の色差となるLab値を有するベクトルLを算出することになる。従って、着目格子点の位置がベクトルLになるように修正を行う。尚、最適化処理としては、準ニュートン法や共益勾配法など既知のアルゴリズムを使用することができる。
以上の最適化処理はLab空間内の全格子点に対して適用し得る。色域の境界に相当する格子点に対して上記式(7)による最適化処理を実施すると、着目格子点を色域内に拘束するが、これと同時に最適化されたLabデータと当該Labデータに対応するCMYKlclmデータを取得することができる。そこで、色域の内部に相当する格子点に対して上記式(7)による最適化処理を実施すると、この格子点は元々色域の内部であるので、色域の内部に拘束する拘束条件としての意味合いは薄いが、処理の結果として、時間tにおける格子点を示すLabデータに対応するCMYKlclmデータを取得することができる。
さらに、平滑化LUT42に規定されるLabデータが色変換テーブルとして好ましいデータになっているようにするために、上記拘束条件をより厳しくすることも可能である。例えば、色域の境界に存在する格子点については、できるだけ色域の外郭に拘束する条件を採用可能である。より具体的には、下記式(8)に示す目的関数を採用可能である。
Figure 2006217150
ここで、Eは最適化処理を行う際の目的関数であり、Lt、Htは、時間tにおける着目格子点の位置から得られる明度と色相である。また、L,H,Cはそれぞれ、上記プリンティングモデルに対してCMYKlclmデータを代入して得られるLab値に対応した明度,色相,彩度である。また、係数wlと係数whは、明度と色相とを維持させるための係数である。
すなわち、式(8)において、目的関数Eをできるだけ小さくするためには、係数wlと係数whが非”0”である限り、明度および色相が維持されるときに第1項、第2項が”0”、すなわち、明度維持、色相維持となる。従って、この目的関数によって最適化処理を行うと、時間tにおける着目格子点の位置の明度と色相とを維持し、彩度をできるだけ大きくするようにベクトルLを算出することになる。
上記係数wlと係数whとは、予め決められた固定定数であっても良いが、本実施形態においては、過度の拘束を避けながらも、最終的には上記平滑化LUT42に規定されるLabデータが色変換テーブルとして好ましいデータになっているようにするため、時間に依存させている。すなわち、上述のように微小時間を経過させるに際して、時間の経過とともに係数wlと係数whとが大きな値になるように設定している。
図6は、時間に依存した拘束条件を導入することによる効果を説明する説明図である。上記式(8)のような拘束条件では、色域内で最大の彩度に近づくように着目格子点を拘束する修正を加えることになる。例えば、図6においては、着目格子点を黒丸、他の格子点を白丸で示している。同図では、上記式(4)〜式(6)のシミュレーションにより、時間tの着目格子点gがベクトルXt gから微小時間dt経過後にベクトルXt+dt gに移動することを想定する。
このとき、上記式(8)による拘束条件を導入することは、ベクトルXt+dt gで表現される着目格子点gの位置を修正することに相当する。すなわち、色域の外郭が一点鎖線のようになっており、最大彩度に修正することに相当するベクトルが例えばベクトルMのようであれば、微小時間の経過によって格子点gはほとんど移動しないことになる。従って、過度に厳しい拘束条件により、着目格子点gがほぼ固定されてしまう。また、格子点の位置が固定されない場合でも過度の拘束条件を導入すると格子点が非常に移動しにくくなる。この結果、時間の経過に伴って着目格子点gが定常状態に向かって移動しないことも生じ得る。
そこで、上記係数wlと係数whとを時間に依存させ、時間が経過すると大きくなるように設定する。この結果、シミュレーションの初期段階ではある許容範囲Raの内側で自由に格子点位置を変動させることができ、さらに、シミュレーションの終盤では所望の位置に拘束されるように格子点位置を制御することができる。このような制御のために必要な時間依存性としては、種々の条件を採用可能であり、例えば、所定の時間経過以前では”0”,所定の時間経過後では所定のT(正の値)になるように設定しても良いし、時間とともに逓増する係数としても良い。
いずれにしても、係数wlと係数whとを時間に依存させることにより、シミュレーションの初期段階では、許容範囲Raの内側で自由に格子点位置を変動させ、シミュレーションの終盤では所望の位置に拘束されるように格子点位置を制御することができる。
さらに、Lab空間内に予め決められた位置に格子点を拘束することも可能である。例えば、拘束すべき位置を下記式(9)によって定義する。
Figure 2006217150
ここで、関数ga、関数gbは、それぞれ、Lab空間中の明度L*に対応するLab空間中のa*値、b*値を示す関数であり、図7に示すように、Lab空間中の曲線に相当する。
また、目的関数を下記式(10)によって定義する。
Figure 2006217150
ここで、ベクトルLtは、時間tにおける着目格子点の位置を示すベクトルである。また、ベクトルLは上記プリンティングモデル(関数M)に対してインク量ベクトルIを代入した結果である。式(10)中のL*,a*,b*は、それぞれプリンティングモデルによって得られるLab値である。また、係数wmは、格子点位置を図7に示す曲線に拘束するための係数であり、時間の経過に伴って値が大きくなる。
すなわち、式(10)の第2項において、プリンティングモデルによって得られたLab値が上記図7に示す曲線から遠ざかるほど、当該第2項が大きくなる。従って、目的関数Eを最小化して最適化を行う際に修正後の位置をできるだけ上記図7に示す曲線に近づけることができる。また、上記係数wmの時間依存性により、シミュレーションの終盤になるほどこの条件が厳しくなり、修正後のLab値を、より上記曲線に近づけることができる。
以上のように、任意の曲線に格子点を拘束する場合には、単なる無彩色(L軸上の格子点)であるという条件と比較して、より柔軟に格子点の位置を制御することが可能である。すなわち、上記色補正LUT41を作成する際に使用対象として想定されるメディアによっては、無彩色としての出力色に所定の彩度を与えた方が好ましい場合など、種々の場合があるが、上記曲線を定義すれば、このような種々の場合に応じて格子点位置を拘束することが可能である。さらに、式(10)は一例であり、拘束する色としてはグレーに限られず、任意の色に拘束する条件を導入可能である。例えば、肌色に相当する色については、特定の格子点位置となるように拘束条件を付加するなど、種々の拘束条件を導入することができる。
(3−3)スムージング処理の流れ:
本実施形態においては、上述のように式(4)〜式(6)によって格子点の運動を記述し、式(7)〜式(10)によって、必要に応じて拘束条件を導入しながらLab値を修正するとともに、得られたLab値に対応するCMYKlclmデータを算出する。図8は、この処理を実行する上記スムージング処理モジュール22の詳細構成を示すブロック図であり、図9はLUT作成部20における処理の例を示すフローチャートである。スムージング処理モジュール22は、初期格子点データ取得部22aとシミュレート部22bと平滑化LUT作成部22cとを備えている。
初期格子点データ取得部22aは、図9に示すステップS100において初期格子点データ43をハードディスク14から取得し、RAM13に記録する(初期格子点データ13a)。シミュレート部22bは、格子点の運動をシミュレートし、プリンティングモデル演算モジュール21によって得られたLabデータを用いて格子点位置を修正する処理を実行する。このために、シミュレート部22bは、速度・位置算出部22b1と位置修正部22b2と条件更新部22b3とを備えており、速度・位置算出部22b1および位置修正部22b2は、まず、処理に当たって必要な情報を初期化する(ステップS105)。すなわち、速度・位置算出部22b1は、上記初期格子点データ13aに定義された各格子点の初速度を定義する。また、位置修正部22b2は、係数定義データ13cを参照し、各格子点において必要とする拘束条件を決定する。
この係数定義データ13cは、各格子点について使用すべき係数(係数wl,係数wh,係数wm)を規定したデータであり、予め決定されている。ここで、拘束条件は、格子点毎に設定されるため、これらの係数を示す情報と格子点を識別するための符号とを対応づける。尚、以上のように、拘束条件は予め決められれば良く、予め決められた規則に従って拘束条件を決定しても良いし、試行錯誤によって好ましい拘束条件を決定しても良く、種々の手法で拘束条件を決定することができる。むろん、格子点を所定の位置に拘束しないのであれば、上記式(7)を使用するように設定すればよい。
係数定義データ13cは、以上のようにして決定された拘束式に関するデータであり、ステップS105においてはこの定義に基づいて時間経過”0”における拘束条件式を決定する。以上のように初期化を行った後には、速度・位置算出部22b1が、以後の繰り返し処理において処理対象とされていない格子点を着目格子点として設定し、その速度および位置を算出する。本実施形態においては、この処理のため、予め式(3)におけるベクトルFagの定義を示すデータ13bが作成され、LUT作成プログラム20の実施に際してRAM13に記録されている。
そこで、速度・位置算出部22b1は、この定義データ13bを取得し、上記式(4)〜式(6)に基づいて、着目格子点gについて微小時間経過後の速度および位置を算出する(ステップS110)。微小時間経過後の速度および位置が算出されると、位置修正部22b2は、当該着目格子点gについて上記ステップS105で決定された拘束条件式を取得することにより、着目格子点gについて目的関数Eを設定する(ステップS115)。そして、当該目的関数Eによって最適化処理を実施する(ステップS120)。この結果、着目格子点gの位置が拘束条件に従って修正されるとともに、修正後のLabデータおよび対応するCMYKlclmデータが算出される。この結果は、平滑化データ13dとして、RAM13に記録される。むろん、同じ着目格子点について既にデータが記録済であれば、最適化後のデータによって平滑化データ13dを更新する。
以上の処理により、着目格子点gについて微小時間経過後のシミュレートを行ったことになるので、速度・位置算出部22b1は、総ての格子点について微小時間経過後の速度および位置を算出する処理を実施したか否かを判別する(ステップS125)。このステップS125にて微小時間経過後の速度および位置を算出する処理を実施したと判別されないときには、未処理の格子点を新たに着目格子点として設定し(ステップS130)、ステップS110以降の処理を繰り返す。
ステップS125にて微小時間経過後の速度および位置を算出する処理を実施したと判別されたときには、全格子点について微小時間経過後の速度および位置を一斉に決定したことになるので、条件更新部22b3が時間に従って変動させるべき係数を更新する(ステップS135)。すなわち、上記係数wl,係数wh,係数wmは、時間の経過に伴って変動するので、各値に対して予め決められた変動を与え、係数定義データ13cを更新する。この処理の後、速度・位置算出部22b1は、総ての格子点における速度が充分小さくなったか否か判別し(ステップS140)、総ての格子点における速度が充分小さくなったと判別されるまで上記ステップS110以降の処理を繰り返す。
ステップS140にて総ての格子点における速度が充分小さくなったと判別されたときには全格子点が定常状態に達したと判断し、平滑化LUT作成部22cが上記平滑化データ13dにて規定されるLabデータとCMYKlclmデータとの対応関係を平滑化LUT42としてハードディスク14に記録する(ステップS145)。平滑化LUT42が作成されると、上記色補正LUT作成モジュール23が当該平滑化LUT42を参照して色補正LUT41を作成し、ハードディスク14に記録する(ステップS150)。以上のように、本実施形態においては、シミュレート部22bにおけるステップS105〜S140の処理が上記定常位置取得手段における処理に相当する。また、平滑化データ13dにおけるLabデータとCMYKlclmデータとの対応関係は、プリンティングモデルによる変換に基づいて決定されていると言えるので、平滑化LUT作成部22cにおけるステップS145の処理がプロファイル作成手段における処理に相当する。
以上のスムージング処理においては、上記式(3)のように、隣接格子点に作用する仮想的な力の一部を着目格子点に加算することにより、固定格子点が存在する場合でも、格子点の配置を平滑化することができる。また、上記式(7)〜(10)のように様々な拘束条件を導入することができ、各種の条件を考慮した上でなおかつ格子点の配置を平滑化することができる。さらに、全格子点について微小時間後の速度と位置を考えることにより、全格子点が一斉に移動した状態をシミュレートすることができ、格子点を一つずつ最適化する処理と比べて誤差の蓄積がない状態で格子点を平滑化することができる。
(4)プリンティングモデル:
次に、上記プリンティングモデルの一例を詳説する。以下に説明するプリンティングモデルは、セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)と呼ばれるモデルである。このモデルは、よく知られた分光ノイゲバウアモデルとユール・ニールセンモデルとに基づいている。なお、以下の説明では、CMYの3種類のインクを用いた場合のモデルについて説明するが、これを任意の複数のインクを用いたモデルに拡張することは容易である。
図10は、分光ノイゲバウアモデルを示す図である。分光ノイゲバウアモデルでは、任意の印刷物の分光反射率R(λ)は、以下の式(11)で与えられる。
Figure 2006217150
ここで、aiはi番目の領域の面積率であり、Ri(λ)はi番目の領域の分光反射率である。添え字iは、インクの無い領域(w)と、シアンインクのみが記録される領域(c)と、マゼンタインクのみが記録される領域(m)と、イエローインクのみが記録される領域(y)と、マゼンタインクとイエローインクが記録される領域(r)と、イエローインクとシアンインクが記録される領域(g)と、シアンインクとマゼンタインクが記録される領域(b)と、CMYの3つのインクが記録される領域(k)をそれぞれ意味している。また、fc,fm,fyは、CMY各インクを1種類のみ吐出したときにそのインクで覆われる面積の割合(「インク被覆率」と呼ぶ)である。分光反射率Ri(λ)は、カラーパッチを分光反射率計で測定することによって取得される。
インク被覆率fc,fm,fyは、図10(B)に示すマーレイ・デービスモデルで与えられる。マーレイ・デービスモデルでは、例えばシアンインクの面積率fcは、シアンのインク吐出量dcの非線形関数であり、1次元ルックアップテーブルの形で与えられる。インク被覆率がインク吐出量の非線形関数となる理由は、単位面積に少量のインクが吐出された場合にはインクが十分に広がるが、多量のインクが吐出された場合にはインクが重なり合うためにインクで覆われる面積があまり増加しないためである。
分光反射率に関するユール・ニールセンモデルを適用すると、上記式(11)は以下の式(12a)または式(12b)に書き換えられる。
Figure 2006217150
ここで、nは1以上の所定の係数であり、例えばn=10に設定することができる。式(12a)および式(12b)は、ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)を表す式である。
セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデル(Cellular Yule-Nielsen Spectral Neugebauer Model)は、上述したユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルにおいてインク被覆率で形成される空間を複数のセルに分割したものである。
図11(A)は、セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルにおけるセル分割の例を示している。ここでは、簡単のために、シアンのインク被覆率fcとマゼンタのインク被覆率fmの2つの軸を含む2次元空間でのセル分割を描いている。なお、これらの軸fc,fmは、インク吐出量dc,dmを示す軸と考えることもできる。白丸は、セル分割のグリッド点(「ノード」と呼ぶ)であり、2次元空間が9つのセルC1〜C9に分割されている。16個のノードにおける印刷物(カラーパッチ)に対しては、分光反射率R00, R10, R20, R30, R01, R11…R33がそれぞれ予め決定される。
図11(B)は、このセル分割に対応するインク被覆率fc(d)の形状を示している。ここでは、1種類のインクのインク量の範囲0〜dmaxが3つの区間に分割されており、インク被覆率fc(d)は、区間毎に0から1まで単調に増加する曲線によって表されている。
図11(C)は、図11(A)の中央のセルC5内にあるサンプルの分光反射率Rsmp(λ)の算出方法を示している。分光反射率Rsmp(λ)は、以下の式(13)で与えられる。
Figure 2006217150
ここで、インク被覆率fc,fmは図11(B)のグラフで与えられる値であり、このセルC5内で定義された値である。また、セルC5の4つの頂点における分光反射率R11(λ),R12(λ),R21(λ),R22(λ)の値は、上記式(13)に従ってサンプル分光反射率Rsmp(λ)を正しく与えるように調整されている。このように、インク被覆率で形成される空間を複数のセルに分割すれば、分割しない場合に比べてサンプルの分光反射率Rsmp(λ)をより精度良く算出することができる。尚、セル分割のノード値は、インク色毎に独立に設定することが好ましい。
ところで、図11(A)に示すモデルにおいて、すべてのノードにおける分光反射率をカラーパッチの測定で得ることはできないのが普通である。この理由は、多量のインクを吐出すると滲みが発生してしまい、均一な色のカラーパッチを印刷できないからである。図12は、測定できない分光反射率を求める方法を示している。これは、シアンとマゼンタの2種類のインクのみを使用する場合の例である。シアンとマゼンタの2種類のインクで印刷される任意のカラーパッチの分光反射率R(λ)は、以下の式(14)で与えられる。
Figure 2006217150
上記式(14)に含まれる複数のパラメータのうちで、シアンインクとマゼンタインクの両方が100%吐出量であるときの分光反射率Rb(λ)のみが未知であり、他のパラメータの値は既知であると仮定する。このとき、式(14)を変形すれば、以下の式(15)が得られる。
Figure 2006217150
上述したように右辺の各項はすべて既知である。従って、式(15)を解くことによって、未知の分光反射率Rb(λ)を算出することができる。
シアンとマゼンタの2次色以外の他の2次色の分光反射率も同様にして求めることが可能である。また、複数の2次色の分光反射率が求まれば、複数の3次色の分光反射率も同様にして求めることができる。こうして、高次の分光反射率を順次求めてゆくことによって、セル分割されたインク被覆率で形成される空間の各ノードにおける分光反射率をすべて求めることが可能である。
図1に示すプリンティングモデル演算モジュール21は、図11(A)に示すようにセル分割されたインク被覆率で形成される空間の各ノードにおける分光反射率の値と、図11(B)に示すインク被覆率を示す1次元ルックアップテーブルとを有しており、これらを用いて任意のインク量データ(上述の実施形態ではCMYKlclmデータ)に対する分光反射率Rsmp(λ)を算出するように構成されている。さらに、予め決められた光源の分光反射率と等色関数を示すデータを有しており、上記分光反射率Rsmp(λ)との積を波長毎に加えることによって3刺激値を計算し、この3刺激値を公知の式によって変換することでLabデータを取得する。
(5)他の実施形態:
上記実施形態は一例であり、仮想的な力を導入したシミュレーションによって格子点の配置を平滑化できる限りにおいて、他にも種々の構成を採用することができる。例えば、ICCプロファイルで規定されるプロファイルを利用して印刷を行う装置に対して本発明にかかる処理を適用することもできる。ICCプロファイルにおいては、ディスプレイ等の画像入力機器で使用する色成分値を機器非依存色空間内の座標値(Lab値等)に変換するソースプロファイルと機器非依存色空間内の座標値をプリンタ等の画像出力機器で使用する色成分値に変換するメディアプロファイルとを予め用意しておく。そこで、図1に示すターゲットsRGBとターゲットLabとの対応関係を上記ソースプロファイルとし、LabとCMYKlclmデータとの対応関係を上記メディアプロファイルとする構成を採用可能である。
また、上記プリンタ15においてはCMYKlclmの6色のインクを搭載可能であったが、むろん、DY(ダークイエロー)を追加して色数をより多くしても良いし、lclmを利用しないことにして色数をより少なくしても良い。さらに、他の色、例えばR(レッド),V(バイオレット)を利用してCMYKRVの6色のインクを搭載可能にしても良い。
さらに、上述の仮想的な力においては、格子点間の距離に比例する力を導入していたが、格子点間の力の大きさは、これに限定されず、距離に対する単調増加であれば良い。むろん、格子点に作用する抵抗力も速度の大きさに比例し、速度に対して逆向きの力に限定されず、上記格子点間に作用する仮想的な力による運動に対して抵抗する力であればよく、種々の力を導入可能である。さらに、着目格子点に対する隣接格子点の定義は上述の定義に限定されるわけではない。さらに、格子点の配置を平滑化する色空間は機器非依存色空間であれば良く、上記L***空間の他、L***空間やXYZ空間であっても良い。
さらに、本発明においては、上記変換モデル(プリンティングモデル)に基づいてプロファイルを作成することができれば良く、上述のようにCMYKlclmデータからLabデータを演算する構成の他、種々の構成が採用可能である。例えば、このモデルによって作成したLUTを参照するように構成することも可能である。
図13は、このためのシステムを示すブロック図である。このシステムは、上記と同様のプリンティングモデル演算モジュール21と、評価指数生成部120と、選択部130と、プロファイル生成部140と、色域マッピング処理部160とを備えている。プリンティングモデル演算モジュール21は、インク量データ(CMYKlclmデータ)を、そのインク量データに応じて印刷されるカラーパッチの分光反射率Rsmp(λ)に変換する。
評価指数生成部120は、サンプル色算出部122と、比較色算出部124と、評価指数算出部126とを含んでいる。サンプル色算出部122は、サンプルインク量データ(複数のCMYKlclmデータ)に対する分光反射率Rsmp(λ)を用いて、第1の観察条件における測色値CV1を算出する。本実施形態では、第1の観察条件として標準の光D50を想定している。この第1の観察条件で得られた測色値CV1で表される色を「サンプル色」とも呼ぶ。比較色算出部124は、サンプルインク量データに対する分光反射率Rsmp(λ)を用いて、第2の観察条件における測色値CV2を算出する。本実施形態では、第2の観察条件として標準の光F11を用いる。以下では、第2の観察条件で得られた測色値CV2で表される色を「比較色」とも呼ぶ。
上述の説明から理解できるように、第1実施形態において、サンプル色算出部122と比較色算出部124は、同じ分光反射率Rsmp(λ)を用いて異なる観察条件における測色値CV1,CV2をそれぞれ算出する。評価指数算出部126は、これらの測色値CV1,CV2を用いて、そのサンプルインク量データの良否を判定するための評価指数EI1を算出する。評価指数EI1の具体例については後述する。
選択部130は、良好な評価指数EI1を有するサンプルインク量データを選択する。プロファイル生成部140は、選択されたサンプルインク量データと、それらのサンプルインク量データを用いて印刷されるカラーパッチの測色値(Lab値)とを用いて、インクプロファイル142を作成する。このインクプロファイル142は、測色値(Lab値)とCMYKlclmのインク量との対応関係を示すルックアップテーブルである。本明細書において、「プロファイル」とは、色空間の変換を行うための変換規則を具現化したものを意味しており、各種のデバイスプロファイルとルックアップテーブルとを含む広い意味を有している。
色域マッピング処理部160は、このインクプロファイル142と、予め準備されたsRGBプロファイル162とを用いて、色補正LUT180を作成する。ここで、sRGBプロファイル162は、sRGB色空間をLab色空間に変換するプロファイルである。色補正LUT180は、sRGBデータをCMYKlclmデータに変換するプロファイルである。
次に、以上の処理の具体例を説明する。以上のシステムにおいて色補正LUT180を作成するために、まず多数の仮想サンプルを設定する。ここで、「仮想サンプル」とは、プロファイルの作成処理において使用される仮のインク量データ、および、そのインク量データに応じて印刷される仮想的なカラーパッチを意味している。なお、以下では、仮想サンプルを単に「サンプル」とも呼ぶ。一実施例では、CMYKlclmの各インクに関して、0〜100%の範囲で10%おきに11点のインク量をそれぞれ設定し、6種類のインクの量のすべての組合せを仮想サンプル(サンプルインク量データ)として準備した。この結果、116=1,771,561個の仮想サンプルが準備された。なお、「インク量100%」とは、1種類のインクでベタ打ちとなるインク量を意味する。
仮想サンプルを設定したら、プリンティングモデル演算モジュール21を用いて各仮想サンプルのサンプルインク量データを分光反射率Rsmp(λ)に変換し、この分光反射率Rsmp(λ)からCIELAB表色系の測色値Labを算出する。一実施例では、CIE標準の光D50、および、CIE1931 2°観測者の観察条件でサンプル色の測色値を算出した。むろん、Lab空間中でサンプル色を均一に分布させるためには、サンプルインク量を調整しても良い。
次に、Lab空間を多数のセルに分割し、複数のサンプル色をセルに関してソート(分類)する。本実施形態では、Lab空間中の各セルにおいて好ましいサンプルを選択するため、評価指数EI1を設定する。ここでは、好ましいサンプルを選択する指数を提供することができれば良く、例えば、以下の式(16)で定義することができる。
Figure 2006217150
ここで、CIIは色不定性指数(Color Inconstancy Index)であり、kは係数、αはその他の指数である。
CIIは、例えば以下の式(17)で表現される。
Figure 2006217150
CIIについては、Billmeyer and Saltzman's Principles of Color Technology, 3rd edition, John Wiley & Sons, Inc, 2000, p.129を参照。
なお、式(17)の右辺は、CIE1994年色差式において、明度と彩度の係数kL,kCの値を2に設定し、色相の係数kHの値を1に設定した色差ΔE*94(2:2)に相当する。CIE1994年色差式では、式(17)の右辺の分母の係数SL,Sc,SHは以下の式(18)で与えられる。
Figure 2006217150
なお、CIIの算出に使用する色差式としては、他の式を用いることも可能である。
CIIは、あるカラーパッチを第1と第2の異なる観察条件下で観察したときの色の見えの差として定義されている。従って、CIIが小さいサンプルは、異なる観察条件での色の見えの差が小さいという点で好ましい。具体的例としては、以下の式(19)で与えられる評価指数EI1を使用可能である。
Figure 2006217150
ここで、max(CII)は、全サンプル中のCIIの最大値である。また、Tinkは、そのサンプルで使用されるインク量の合計値である。例えば、6種類のインクのインク量がすべて20%のときには、Tink/6の値は120%/6=0.2になる。合計インク量Tinkは画質とかなりの相関があり、合計インク量Tinkが少ないほど画質が良い可能性がある。従って、式(19)は、CIIがほぼ同じ場合には、合計インク量Tinkが少ないほど良好な(すなわち小さな)評価指数EI1が得られる式となっている。なお、第1実施形態の評価指数EI1としては、式(16)や式(19)に示したものに限らず、CIIを含む任意の関数を利用することが可能である。
上記CV1,CV2は、例えば、以下の手順で算出することができる。すなわち、サンプル色算出部122は、上記プリンティングモデル演算モジュール21が出力する分光反射率Rsmp(λ)を用いて第1の観察条件下で三刺激値XYZを算出する。さらに、この三刺激値XYZに色順応変換を適用して、標準観察条件での対応色を算出する。一実施例としては、標準観察条件の光源として標準の光D65を用い、色順応変換としてCIECAT02を利用することができる。CIECAT02については、例えば"The CIECAM02 Color Appearance Model", Nathan Moroney et al., IS&T/SID Tenth Color Imaging Conference, pp.23-27, および、"The performance of CIECAM02", Changjun Li et al., IS&T/SID Tenth Color Imaging Conference, pp.28-31に記載されている。但し、色順応変換としては、フォン・クリースの色順応予測式などの他の任意の色順応変換を用いることも可能である。得られた測色値が上記CV1である。
比較色算出部124も、第2の観察条件でサンプル色算出部122と同様の演算を実行する。すなわち、分光反射率Rsmp(λ)を用いて第2の観察条件下で三刺激値XYZを算出し、この三刺激値XYZに色順応変換を適用して、標準観察条件での対応色を算出する。得られた測色値が上記CV2である。
サンプル色の測色値CV1,CV2は、同一の標準観察条件におけるそれぞれの対応色の測色値なので、それらの色差ΔEであるCII(上記式(17)参照)は、サンプル色と比較色とにおける色の見えの違いを非常に正確に表現する値となる。なお、標準観察条件は、標準の光D65に限らず、任意の照明光下での観察条件を採用することができる。例えば、標準の光D50を標準観察条件として採用した場合には、サンプル色について色順応変換は不要であり、また、CV2を算出する際に標準の光D50に対する色順応変換が実行される。但し、CIELAB表色系を用いて算出される色差ΔEは、標準の光D65を用いたときに最も信頼性の高い値を示す。この点からは、標準観察条件として標準の光D65を用いることが好ましい。
以上のようにしてCV1,CV2からCIIを算出したら、評価指数算出部126が、これらの2つの測色値CV1,CV2を用い、上記式(19)に従って評価指数EI1を算出する。各セルに含まれるすべてのサンプル色に関して評価指数EI1を算出したら、選択部130が、そのセル内のサンプル色のうちで、評価指数EI1が最良であるサンプルを、そのセルに関する代表サンプルとして選択する。この結果、少なくとも1つのサンプルを含む各セルに関して、1つの代表サンプルがそれぞれ選択される。以下では、代表サンプルを「高評価サンプル」とも呼ぶ。この高評価サンプルについて、CMYKlclmデータとLab値(例えば、印刷物を観察する観察条件下での測色値)とを対応づければ、インクプロファイル142となる。
ここでは、多数の仮想サンプルについて高評価サンプルを取得しているので、上記Lab空間中のセルを小さくすることで、多数のCMYKlclmデータとLab値とを対応づけることができる。従って、Lab値から精度良くCMYKlclmデータを補間することができる。むろん、この補間のために、インクプロファイル142を作成する前に、非線形補間によって格子点の位置を調整し、あるいは、全階調値に対する対応関係を算出してインクプロファイル142としてもよい。
いずれにしても、インクプロファイル142は上記プリンティングモデル演算モジュール21に基づいて作成されており、当該インクプロファイル142を参照すれば、インク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換することができる。そこで、上記式(7)〜式(10)にて格子点の位置を修正するに際し、インクプロファイル142を参照してインク量からLab値を取得する際の関係を上記関数Mとすれば、上記と同様にして平滑化LUTを作成することができる。
平滑化LUTを作成したら、色域マッピング処理部160が、インクプロファイル142とsRGBプロファイル162とに基づいてガマットマッピングを行い、色補正LUT180を作成する。この構成によれば、上述のように異なる観察条件での色の見えの差が小さいインク量データを利用して色補正LUT180を作成することができるので、色補正LUT180を参照して色変換を行った印刷物においても異なる観察条件での色の見えの差を小さくすることができる。むろん、上記評価指数EI1は、上述のように異なる観察条件での色の見えのみならず、他の要素を評価することが可能である。
例えば、CMYKlclmデータからハーフトーン後のデータを算出し、実際に印刷物が印刷された状態をシミュレートすることによって、印刷物における粒状性を評価する評価指数を定義することができる。そこで、上記評価指数EI1の式(16)の第2項を、当該粒状性を評価する指数とすれば、粒状性が感じられないCMYKlclmデータを取得することが可能である。このため、粒状性を抑えた印刷結果を得るための色補正LUT180を作成することができる。
色補正LUTの作成工程を概略的に説明する説明図である。 ハードウェアおよびソフトウェア構成を示すブロック図である。 仮想的な力の主な成分を説明する説明図である。 色域を示す図である。 着目格子点に加える力を説明する説明図である。 時間に依存した拘束条件の説明図である。 Lab空間中の曲線に対する拘束を説明する説明図である。 スムージング処理モジュールの詳細構成を示すブロック図である。 LUT作成部における処理の例を示すフローチャートである。 分光ノイゲバウアモデルを示す図である。 セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルを示す図である。 セル分割ユール・ニールセン分光ノイゲバウアモデルにおいて、測定できない分光反射率を求める方法を示す図である。 本発明における他の実施形態を示すブロック図である。
符号の説明
10…コンピュータ、13a…初期格子点データ、13b…ベクトルFagの定義データ、13c…係数定義データ、13d…平滑化データ、14…ハードディスク、15…プリンタ、20…LUT作成プログラム、21…プリンティングモデル演算モジュール、22…スムージング処理モジュール、22a…初期格子点データ取得部、22b…シミュレート部、22b1…速度・位置算出部、22b2…位置修正部、22b3…条件更新部、30…プリンタドライバ、31…画像データ取得モジュール、32…色補正モジュール、33…ハーフトーン処理モジュール、34…印刷処理モジュール、41…色補正LUT、42…平滑化LUT、43…初期格子点データ

Claims (16)

  1. インク色を成分としたインク色空間における格子点と機器非依存色空間における格子点とを対応づけたプロファイルを作成するプロファイル作成方法であって、
    機器非依存色空間内で着目する着目格子点に作用する仮想的な力を定義し、当該仮想的な力が上記着目格子点に作用した場合に達する定常状態における上記着目格子点の位置を取得し、
    上記インク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルに基づいて上記定常状態における着目格子点の位置に対応するインク色空間における格子点を取得し、両者を対応づけることでプロファイルを作成することを特徴とするプロファイル作成方法。
  2. 上記仮想的な力は、その大きさが上記着目格子点に隣接する隣接格子点と上記着目格子点との距離に対して単調増加となっている力を含むことを特徴とする上記請求項1に記載のプロファイル作成方法。
  3. 上記仮想的な力は、上記着目格子点が移動する際の速度に比例する大きさの抵抗力を含むことを特徴とする上記請求項1または請求項2のいずれかに記載のプロファイル作成方法。
  4. 上記仮想的な力は、上記着目格子点に隣接する隣接格子点に作用している仮想的な力に対して逆向きの力を含むことを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載のプロファイル作成方法。
  5. 上記定常状態における着目格子点の位置は、当該着目格子点の位置に基づいて上記仮想的な力を定義し、この仮想的な力に基づいて微小時間経過後における着目格子点の速度および位置を取得する処理を当該速度が所定の条件を満たすまで繰り返すことによって取得することを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のプロファイル作成方法。
  6. 上記微小時間経過後における着目格子点の位置は、上記変換モデルに基づいて上記インク色空間に含まれる任意の点を変換した結果得られる、上記機器非依存色空間内の色域に含まれるように修正されることを特徴とする上記請求項5に記載のプロファイル作成方法。
  7. 色域の境界における着目格子点の位置は、上記微小時間経過後に、明度および色相を略維持し、彩度が色域内の最大彩度に近づくように修正されることを特徴とする上記請求項5または請求項6のいずれかに記載のプロファイル作成方法。
  8. 予め決められた所定の着目格子点については、上記機器非依存色空間における特定の位置から離れにくくなるように拘束条件を課しながら上記修正による格子点の位置を決定することを特徴とする上記請求項6または請求項7のいずれかに記載のプロファイル作成方法。
  9. 上記修正は、その修正量が予め決められた許容範囲内である限り、任意の方向への修正を許容することを特徴とする上記請求項6〜請求項8のいずれかに記載のプロファイル作成方法。
  10. 上記許容範囲は時間の経過に伴って狭くなることを特徴とする上記請求項9に記載のプロファイル作成方法。
  11. 上記作成されたプロファイルを参照し、上記インク色空間における格子点と所定の画像機器で扱う画像データで使用する色空間における格子点との対応関係を規定して色補正プロファイルを作成することを特徴とする上記請求項1〜請求項10のいずれかに記載のプロファイル作成方法。
  12. インク色を成分としたインク色空間における格子点と機器非依存色空間における格子点とを対応づけたプロファイルを作成するプロファイル作成装置であって、
    機器非依存色空間内で着目する着目格子点に作用する仮想的な力を定義し、当該仮想的な力が上記着目格子点に作用した場合に達する定常状態における上記着目格子点の位置を取得する定常位置取得手段と、
    上記インク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルに基づいて上記定常状態における着目格子点の位置に対応するインク色空間における格子点を取得し、両者を対応づけることでプロファイルを作成するプロファイル作成手段とを備えることを特徴とするプロファイル作成装置。
  13. インク色を成分としたインク色空間における格子点と機器非依存色空間における格子点とを対応づけたプロファイルを作成するプロファイル作成プログラムであって、
    機器非依存色空間内で着目する着目格子点に作用する仮想的な力を定義し、当該仮想的な力が上記着目格子点に作用した場合に達する定常状態における上記着目格子点の位置を取得する定常位置取得機能と、
    上記インク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルに基づいて上記定常状態における着目格子点の位置に対応するインク色空間における格子点を取得し、両者を対応づけることでプロファイルを作成するプロファイル作成機能とを備えることを特徴とするプロファイル作成プログラム。
  14. 色補正プロファイルを参照して色変換を行って印刷を実行する印刷制御装置であって、
    上記色補正プロファイルは、機器非依存色空間内で着目する着目格子点に作用する仮想的な力を定義し、当該仮想的な力が上記着目格子点に作用した場合に達する定常状態における上記着目格子点の位置を取得し、インク色を成分としたインク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルに基づいて上記定常状態における着目格子点の位置に対応するインク色空間における格子点を取得し、両者を対応づけることでプロファイルを作成し、当該作成したプロファイルに基づいてプリンタにて扱う画像データと、所定の画像機器で扱う画像データとの対応関係を規定することで作成されるデータであることを特徴とする印刷制御装置。
  15. 色補正プロファイルを参照して色変換を行って印刷を実行する印刷制御方法であって、
    上記色補正プロファイルは、機器非依存色空間内で着目する着目格子点に作用する仮想的な力を定義し、当該仮想的な力が上記着目格子点に作用した場合に達する定常状態における上記着目格子点の位置を取得し、インク色を成分としたインク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルに基づいて上記定常状態における着目格子点の位置に対応するインク色空間における格子点を取得し、両者を対応づけることでプロファイルを作成し、当該作成したプロファイルに基づいてプリンタにて扱う画像データと、所定の画像機器で扱う画像データとの対応関係を規定することで作成されるデータであることを特徴とする印刷制御方法。
  16. 色補正プロファイルを参照して色変換を行って印刷を実行する印刷制御プログラムであって、
    第1の画像機器にて扱う画像データを取得する画像データ取得機能と、
    機器非依存色空間内で着目する着目格子点に作用する仮想的な力を定義し、当該仮想的な力が上記着目格子点に作用した場合に達する定常状態における上記着目格子点の位置を取得し、インク色を成分としたインク色空間における格子点を上記機器非依存色空間における格子点に変換する変換モデルに基づいて上記定常状態における着目格子点の位置に対応するインク色空間における格子点を取得し、両者を対応づけることでプロファイルを作成し、当該作成したプロファイルに基づいてプリンタにて扱う画像データと、所定の画像機器で扱う画像データとの対応関係を規定することで作成される色補正プロファイルを参照して、上記取得した画像データに対して色変換処理を行う色変換機能と、
    色変換後のデータに基づいて印刷装置を制御する印刷制御機能とをコンピュータに実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。

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