JP4811750B2 - 色変換プログラム及びこれが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体、ならびに色変換装置 - Google Patents

色変換プログラム及びこれが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体、ならびに色変換装置 Download PDF

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Description

本発明は、カラーデジタル画像に生じた部分的な色の不具合を所望の色に変換する色変換プログラム及びこれが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体、ならびに色変換装置に関する。
デジタルカメラ等で撮影したカラーデジタル画像には、撮影機器の性能や、撮影者の技量や、撮影環境等によって、部分的な色の不具合が生じる場合がある。この不具合が生じた部分の色を所望の色に変換する手段としては、変換したい色と変換後の色をRGB組値等でユーザに指定させ、その指定された色だけを変換する方法が従来用いられている(例えば特許文献1参照)。
一方、色を変換する他の手段としては、トーンカーブを操作する方法も従来用いられている。図15は、ある植物を撮影した画像の色を変換するためのトーンカーブを示す図であって、図15(a)は赤成分トーンカーブを、図15(b)は緑成分トーンカーブを、図15(c)は青成分トーンカーブをそれぞれ示している。尚、各図では、RGB組値を構成するR値,G値,B値のそれぞれについて、トーンカーブ操作前の入力値を横軸に、操作後の出力値を縦軸に取り、トーンカーブの操作前であって入力と出力が等しい状態を点線で示している。ここで、例えば、画像に写った植物のうち、葉っぱの部分の緑色が薄く、この緑色を強調したい場合、図15(b)に点線で示す緑成分のトーンカーブをつかんで上方に持ち上げる一方、図15(a)に点線で示す赤成分のトーンカーブと図15(c)に点線で示す青成分のトーンカーブをつかんでそれぞれ下方に引き下げる。これにより、画像の赤成分と青成分を弱め、緑成分を際立たせることができる。
特開2006−157356号公報
しかし、カラーデジタル画像において不具合が生じた部分の色を所望の色に変換する方法のうち、ユーザに指定させた色だけを変換する方法では、所望の色に変換されるのは指定された1色だけであって、その近傍色にも同様の不具合が生じていても全く変換されないため、画像中に色の不具合が改善されない部分が残るという問題がある。
また、トーンカーブを操作して色を変換する方法では、画像全体に渡って一律に色が変換されるため、不具合が生じていない部分まで色が変換されてしまうという問題がある。例えば、前述のように植物を撮影した画像について葉っぱの緑色を強調した場合、黄色い花びらの部分までもが緑掛かった色に変換されてしまう。このような問題を回避する手段としては、画像中で色を変換する必要がない部分をユーザに予め領域指定させ、その領域を隔離した状態で、前述と同様にしてトーンカーブを操作するといったようなものがある。この場合、隔離された部分はトーンカーブの影響を受けず、色に不具合が生じた部分だけが所望の色に変換される。しかし、この方法では、領域指定の作業がユーザにとって煩雑であるとともに、かなりの熟練を要するという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、直感的且つ容易な操作により、カラーデジタル画像中において、色に不具合が生じていない部分は色を大きく変化させることなく、色に不具合が生じた部分を所望の色に変換することが可能な色変換プログラム及びこれが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体、ならびに色変換装置を提供する。
上記目的を達成するための請求項1記載の色変換プログラムは、カラーデジタル画像中の所定箇所の色を、色変換テーブルに従って所望の色に変換する処理をコンピュータに実行させる色変換プログラムであって、RGB3次元空間において、所定の8つの点を頂点とする立方体領域中に各成分毎に所定間隔で格子点が設けられた変換空間内で、色変換すべき色として指定された点である引っ張り点を、色変換後の色として指定された点に向かって設定された所定距離分だけ移動させる微小移動を所定回数実行させ、この引っ張り点の前記所定回数の微小移動に伴って該引っ張り点から前記格子点に対して前記微小移動の方向と同方向に作用し、且つ、その大きさが、前記微小移動前の引っ張り点の位置から前記格子点の現在位置までの距離に依存する構造変革力と、該構造変革力を受けた前記格子点を仮に移動させたとした場合の移動後の位置を仮想的に算出して仮移動させた時に、隣接格子点と前記格子点との位置関係を保つように前記隣接格子点から前記格子点に対して作用する対変革抵抗力のベクトル和である合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成し、該色変換テーブルに従って前記カラーデジタル画像中の所定箇所の色変換処理をコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
請求項2記載の色変換プログラムは、前記引っ張り点が複数個指定されている場合は、前記格子点に対して前記全ての引っ張り点から作用する前記構造変革力のベクトル和である合力と、前記対変革抵抗力の合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の実移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成することを特徴とするものである。
請求項3記載の色変換プログラムは、前記対変革抵抗力は、その大きさが、前記格子点から前記隣接格子点を通る平面に降ろした垂線の長さに依存し、且つ、その作用方向が、前記格子点から前記隣接格子点までの距離が、前記仮移動前の初期状態での格子点間距離より広がっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと引き戻そうとする引力方向であって、狭まっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと押し戻そうとする斥力方向であることを特徴とするものである。
請求項4記載の色変換プログラムは、前記各格子点を挟んで対向する一対の前記隣接格子点のうち、一方が前記変換空間の内側に位置し他方が外側に位置する場合、前記他方の隣接格子点に代えて、前記各格子点を中心として前記一方の隣接格子点と点対称の位置に架空隣接格子点が存在するものとして前記対変革抵抗力を算出することを特徴とするものである。
請求項5記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項1乃至4のいずれかに記載の色変換プログラムが記録されたことを特徴とするものである。
請求項6記載の色変換装置は、カラーデジタル画像中の所定箇所の色を、色変換テーブルに従って所望の色に変換する色変換装置であって、RGB3次元空間において、所定の8つの点を頂点とする立方体領域中に各成分毎に所定間隔で格子点が設けられた変換空間内で、色変換すべき色として指定された点である引っ張り点を、色変換後の色として指定された点に向かって設定された所定距離分だけ移動させる微小移動を所定回数実行させる引っ張り点微小移動手段と、この引っ張り点の前記所定回数の微小移動に伴って該引っ張り点から前記格子点に対して前記微小移動の方向と同方向に作用し、且つ、その大きさが、前記微小移動前の引っ張り点の位置から前記格子点の現在位置までの距離に依存する構造変革力と、該構造変革力を受けた前記格子点を仮に移動させたとした場合の移動後の位置を仮想的に算出して仮移動させた時に、隣接格子点と前記格子点との位置関係を保つように前記隣接格子点から前記格子点に対して作用する対変革抵抗力のベクトル和である合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成する手段と、該色変換テーブルに従って前記カラーデジタル画像中の所定箇所の色変換処理を実行する手段と、を備えることを特徴とするものである。
請求項7記載の色変換装置は、前記引っ張り点が複数個指定されている場合は、前記格子点に対して前記全ての引っ張り点から作用する前記構造変革力のベクトル和である合力と、前記対変革抵抗力の合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の実移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成することを特徴とするものである。
請求項8記載の色変換装置は、前記対変革抵抗力は、その大きさが、前記格子点から前記隣接格子点を通る平面に降ろした垂線の長さに依存し、且つ、その作用方向が、前記格子点から前記隣接格子点までの距離が、前記仮移動前の初期状態での格子点間距離より広がっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと引き戻そうとする引力方向であって、狭まっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと押し戻そうとする斥力方向であることを特徴とするものである。
請求項9記載の色変換装置は、前記各格子点を挟んで対向する一対の前記隣接格子点のうち、一方が前記変換空間の内側に位置し他方が外側に位置する場合、前記他方の隣接格子点に代えて、前記各格子点を中心として前記一方の隣接格子点と点対称の位置に架空隣接格子点が存在するものとして前記対変革抵抗力を算出することを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る色変換プログラムによれば、指定された変換対象色に関しては、指定された変換後の色には完全に一致しないまでも、できるだけこれに近い色に色変換する。また、変換対象色に近い色に関しては、変換対象色の変換後の色にある程度近い色に変換する一方、変換対象色から遠い色に関しては、変更の度合いを小さくしてできる限り変換前の色のままとする。これにより、画像全体に対して色変換を行っても、色の不具合が生じた部分だけが所望の色に色変換され、色の不具合が生じていない部分に意図しない色変換が行われることがない。また、画像中において色変換すべき色と色変換後の色を指定する、という極めて直感的且つ容易な操作を行うだけで高精度な色変換を行うことができる。尚、変換対象色に近い色とは、例えば色情報がsRGB方式で記録されている場合、RGB空間において変換対象色を表す点からの距離が近い点によって表される色のことを意味し、逆に変換対象色から遠い色とは、RGB空間において変換対象色を表す点からの距離が遠い点によって表される色のことを意味する。
また、本発明の請求項に係る色変換プログラムによれば、正確且つ簡易に構造変革力を算出して、高精度な色変換を実現することができる。
また、本発明の請求項3に係る色変換プログラムによれば、正確且つ簡易に対変革抵抗力を算出して、高精度な色変換を実現することができる。
また、本発明の請求項4に係る色変換プログラムによれば、変換空間の外縁部に位置する外縁部格子点と外縁部以外の部分に位置する非外縁部格子点の両方について、構造変革力や非変革抵抗力を共通の算出式を用いて算出することができるので、処理の簡略化を図ることができる。
また、本発明の請求項5に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の色変換プログラムと同様の効果を得ることができる。
また、本発明の請求項6に係る色変換装置によれば、請求項1に記載の色変換プログラムと同様の効果を得ることができる。
また、本発明の請求項8に係る色変換装置によれば、請求項3に記載の色変換プログラムと同様の効果を得ることができる。
また、本発明の請求項9に係る色変換装置によれば、請求項4に記載の色変換プログラムと同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施例に係る色変換装置装置及び色変換プログラムについて図面に基づいて説明する。図1は、本実施例に係る色変換装置1の構成を示すブロック図である。色変換装置1は、カラーデジタル画像である原画像の画像データを入力するためのメディアリーダ(原画像入力手段)2と、入力された原画像の画像データを色変換して新画像の画像データを生成するコンピュータ3と、生成された新画像の画像データを出力するための写真プリンタ4と、を備えてなるものである。ここで、本発明における画像データとは、画像を構成する各画素毎に、いわゆるsRGB方式で色情報が記録された色情報の集合体を意味している。尚、sRGB方式とは、色情報をR(赤成分),G(緑成分),B(青成分)の3つの値の組で色を表現するものである。
メディアリーダ2は、メモリカード,CD等の各種記憶媒体に記憶された原画像データを読み取ってコンピュータ3に入力するためのものである。もちろん、本発明にかかる原画像入力手段として、本実施例のメディアリーダ2に代えて従来公知のイメージスキャナ等を用いることにより、プリント済みの写真画像からカラーデジタル画像データを読み取ることも可能である。
コンピュータ3は、メディアリーダ2から入力された原画像データを記憶する画像メモリ5と、色変換のための色変換プログラム6を格納するハードディスク7と、該ハードディスク7から読み出された色変換プログラム6を一時記憶するRAM(Randaom Access Memory)8と、この色変換プログラム6に従って原画像データを色変換するCPU(Central Processing Unit)9と、原画像や色変換後の新画像を表示するための表示部10と、マウスやキーボード等で構成される操作部11と、がシステムバス12を介して接続されてなるものである。尚、色変換後の新画像をハードディスク7に格納することも可能である。尚、本実施例では、色変換プログラム6をハードディスク7に格納しているが、これに代えて、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(不図示)に色変換プログラム6を記録しておき、この記録媒体から色変換プログラム6を読み出すことも可能である。
以下、本発明に係る色変換プログラム6のアルゴリズムについて説明する。本色変換プログラム6は、種々のプログラミング言語を用いて作成され、原画像データを色変換することによって、色の不具合を改善した新画像データを算出するものである。
まず、色変換プログラム6を用いて原画像を色変換する手順について説明する。原画像の色変換に際しては、まず、色変換プログラム6を起動してハードディスク7からRAM8上へと読み出す。次に、変換すべき原画像の画像データをメディアリーダ2から入力して、画像メモリ5上にロードした後、原画像に対する色変換指定を行う。この色変換指定としては、原画像上に表示されたどの色を変換するのか変換対象色を指定する変換前色指定と、変換対象色をどのような色に変換するのかを指定する変換後色指定とを行う。ここで、変換前色指定は、原画像上で変換対象色が存在する位置をマウスポインタでクリックすることにより行う。一方、変換後色指定は、変換対象色のRGB組値を構成するR値,G値,B値をそれぞれどのように増減させるかを、例えば(−20,+20,−20)というようにキーボードから数値入力することにより行う。
尚、変換前色指定に関しては、マウスポインタによるクリックに代えて、原画像上において変換対象色が存在する位置を、そのX座標とY座標をキーボードから数値入力することによって指定することも可能である。また、原画像上の位置を指定することで変換対象色を指定する代わりに、変換対象色のRGB組値を直接入力することによって指定することも可能である。また、変換後色指定に関しては、RGB組値の変換対象色からの相対的な増減値を入力することに代えて、変換後の色のRGB組値をそれぞれ入力することによって指定することも可能である。
そして、変換対象色を複数指定したい場合には、同様の手順で色変換指定を複数回繰り返し、例えば、RGB組値が(130,148,72)の変換対象色を(110,168,52)に、RGB組値が(51,65,30)の変換対象色を(36,85,20)にそれぞれ色変換するように指定する。そして、色変換指定が完了すると、色変換処理に先立って色変換・準備処理を起動し、色変換処理の準備を整えた後、色変換処理を起動する。以下、この色変換・準備処理と色変換処理について詳述する。
色変換・準備処理とは、色変換指定に基づいて、色変換処理で使用する色変換テーブルを作成する処理である。すなわち、色変換処理では、原画像を構成する各画素のRGB組値を色変換テーブルに従って変換するため、この色変換処理に先立って、(0,0,0)から(255,255,255)まで計16,777,216(256×256×256)通り存在するRGB組値を、どのようなRGB組値に変換するかを定めた色変換テーブルを作成する必要がある。但し、本発明では、コンピュータ3による処理の高速化を考慮して、全てのRGB組値については色変換テーブルを作成せずに、RGB組値を構成する各成分について8.0間隔で色変換テーブルを作成する。もちろん、この間隔は任意に設定変更が可能である。
ここで、図2に示すように、R,G,Bの3次元空間において、(−8,−8,−8),(264,−8,−8),(−8,264,−8),(−8,−8,264),(−8,264,264),(264,−8,264),(264,264,−8),(264,264,264)のつの点を頂点とする立方体領域を「変換空間13」と定義し、この変換空間13中に各成分毎に8.0間隔でプロットした点を「格子点14」と定義する。本発明では、前述のように、この各格子点14について色変換テーブルを作成する。更に、図2に三角印で示すように、変換空間13中に、前記変換前色指定でユーザが指定した変換対象色をプロットし、この点を「引っ張り点15」と定義する。尚、変換対象色が複数指定された場合には、この引っ張り点15が変換空間13中に複数個存在することになる。
色変換テーブルの作成とは、変換前色指定で指定された引っ張り点15を、変換後色指定で指定されたRGB組値へと移動させた時に、これに伴って各格子点14が変換空間13内のどこへ移動するかを決定することである。本発明では、引っ張り点15の移動とは微小移動の繰り返しであって、引っ張り点15の微小移動に伴って各格子点14も微小移動を繰り返すものとする。そして、引っ張り点15の微小移動に伴って、各格子点14には構造変革力と対変革抵抗力という2つの力が作用し、この2つの力の合力によって各格子点14の微小移動後の位置が決まるものとする。ここで、構造変革力とは、引っ張り点15から各格子点14に対して作用するものであって、引っ張り点15が自身の移動と略同じ方向に各格子点14を移動させようとする力である。一方、対変革抵抗力とは、各格子点14に対してこれに隣接する格子点14から作用するものであって、ある格子点14が構造変革力を受けて移動すると、隣接する格子点14との位置関係が変わるため、隣接する格子点14が自身との位置関係を保つようにある格子点14を移動させようとする力である。例えば、ある格子点14が微小移動して隣接する格子点14に接近した場合、その格子点14に対しては、隣接する格子点14から微小移動前の位置へ押し戻そうとする力が作用する。逆に、ある格子点14が微小移動して隣接する格子点14から遠ざかった場合、その格子点14に対しては、隣接する格子点14から微小移動前の位置へ引き戻そうとする力が作用する。
このように、各格子点14に対しては、引っ張り点15の数だけ構造変革力が作用するとともに、隣接する格子点14の数だけ対変革抵抗力が作用し、これら全ての力のベクトルの合力により、各格子点14の微小移動先の位置が決定される。例えば、構造変革力が対変革抵抗力と比べて極めて大きい場合には、その格子点14は構造変革力の影響により大きく移動するが、これとは逆に構造変革力と比較して対変革抵抗力が大きい場合には、その格子点14はほとんど移動しない。
コンピュータ3による色変換テーブルの作成に際しては、前述のように、まずRGB3次元空間内に変換空間13と格子点14を設定した後、ユーザの変換前色指定に基づいて引っ張り点15を設定する。そして、後述する微小移動処理を所定回数だけ繰り返す。具体的には、図3に示すように、まず、変数「微小移動回数」を0に設定し(S1)、微小移動回数が所定の閾値に達したか否かを判定し(S2)、閾値に達していない場合には(S2:No)、微小移動処理を実行した後(S3)、微小移動回数を1だけカウントアップし(S4)、微小移動回数が閾値に達したか否かを再度判定し(S2)、閾値に達していない場合には(S2:No)S3とS4を繰り返し、閾値に達した場合には(S2:Yes)、処理を終了する。
ここで、図4乃至図6は、微小移動処理を説明するための図である。ここでは、RGB組値が(130,148,72)である変換対象色を(110,168,52)に色変換するとともに、RGB組値が(51,65,30)である変換対象色を(36,85,20)に色変換するするように色変換指定がされた場合を例に説明する。まず、図4は、微小移動処理を開始する前の初期状態における変換空間13を示す図であり、図2に示す変換空間13をB=72を通る水平面で切断した断面の状態を示している。尚、図4乃至図6では、各格子点14を四角印で示すとともに、図の見易さを考慮して、R軸方向とG軸方向に向かってそれぞれ32間隔で格子点14を黒く塗り潰している。また、図4では、初期状態における2つの引っ張り点15aを丸印で、色変換指定された2つの色変換後の引っ張り点15bを三角印でそれぞれ示している。尚、図4では、説明の便宜上、本来はB=72を通る切断面上に位置しない(110,168,52)や(51,65,30)や(36,85,20)といった点を仮想的に切断面上に図示している。この図4によれば、初期状態では、各格子点14は8.0間隔で整列した状態となっている。
次に、図5は、微小移動回数が10回に達した場合の変換空間13を示す図であり、図2に示す変換空間13をB=72を通る水平面で切断した断面の状態を示している。尚、図5では、初期状態における引っ張り点15aを丸印で、微小移動処理を10回実行した後の引っ張り点15cを三角印でそれぞれ示している。尚、この図5でも、説明の便宜上、本来はB=72を通る切断面上に位置しない微小移動前後の引っ張り点15を仮想的に切断面上に図示している。この図5によれば、引っ張り点15の微小移動に追従して各格子点14も微小移動することにより、初期状態と比較して、各格子点14の配列には若干の歪みが生じている。
最後に、図6は、微小移動回数が閾値に達した場合の変換空間13を示す図であり、図2に示す変換空間13をB=72を通る水平面で切断した断面の状態を示している。尚、図6では、初期状態における引っ張り点15aを丸印で、微小移動回数が閾値に達した時の引っ張り点15dの位置を三角印でそれぞれ示している。尚、この図6でも、説明の便宜上、本来はB=72を通る切断面上に位置しない微小移動前後の引っ張り点15を仮想的に切断面上に図示している。この図6によれば、図5と比較して各格子点14の配列の歪みが大きくなっている。そして、引っ張り点15dは、図4に示す色変換指定された色変換後の引っ張り点15bとは完全に一致しないものの、ほぼこれに近い位置へと移動している。また、初期状態で引っ張り点15aに近接した位置にあった格子点14は、引っ張り点15aに追従して移動することにより、微小移動処理の実行後も、引っ張り点15の移動先として色変換指定された(110,168,52)に近接した位置へと移動している。一方、初期状態で引っ張り点15aから離間した位置にあった各格子点14は、微小移動処理の実行後も、その位置はほとんど変化していない。
ところで、微小移動回数の閾値は以下のようにして求めることができる。まず、前述のように複数回の色変換指定によって複数個指定される引っ張り点15のそれぞれについて、下記の式(1)と式(2)で定義される〔変換移動距離〕を求める。そして、各引っ張り点15について算出した〔変換移動距離〕のうち、最大値を〔最大・変換移動距離〕と定義する。尚、本発明では、RGB3次元空間中のベクトルを「V_」を頭に付けることで表記し、このベクトルのRGB各成分を表すときは、ベクトルの後ろにR,G,Bをそれぞれ付けて表記する。また、ベクトル同士の和や差を表す演算記号として「+」と「−」を用いるとともに、実数とベクトルの掛け算や割り算を表す演算記号として「×」と「/」を用いる。更に、ベクトルの大きさは、「大きさ_」を「V_」の前に付けることで表記する。このベクトルの大きさは、RGB3次元ユークリッド空間におけるいわゆるユークリッド距離であって、RGB各成分を平方和したものの平方根として算出する。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
そして、下記の式(3)により微小移動回数の閾値を求める。ここで、式(3)における〔微小移動距離の上限〕とは、引っ張り点15が1回あたりの微小移動で移動し得る最大距離であって、本実施例では1.6に設定している。尚、この〔微小移動距離の上限〕は、本実施例に限定されず任意に設定変更が可能である。この値を1.6より大きく設定すれば、微小移動回数が少なくなり、処理時間の短縮が図れる一方、この値を1.6より小さく設定すれば、微小移動回数が多くなり、処理時間は長くなるが、色変換の品質向上を図ることができる。
Figure 0004811750
ここで、図7は、1回の微小移動処理の流れを示すフローチャートである。微小移動処理では、処理の開始に伴い、まず引っ張り点15全体を1回微小移動させ(S5)、次に格子点14全体を1回微小移動させて(S6)、処理が終了する。以下、引っ張り点15の微小移動と格子点14の微小移動について、それぞれ説明する。
まず、引っ張り点15の微小移動について説明する。複数個指定された引っ張り点15のうち、ある引っ張り点αについて、微小移動処理を開始する前の初期状態での位置、すなわち変換前色指定で指定された位置を〔V_引っ張り点α・初期状態位置〕とし、閾値により定められた回数分の微小移動処理が完了した時に移動すべき位置、すなわち変換後色指定で指定された位置を〔V_引っ張り点α・移動完了後位置〕とすると、引っ張り点αの全移動を示すベクトル〔V_全移動・引っ張り点α〕は、下記の式(4)のように表される。そうすると、引っ張り点αの1回あたりの微小移動を示すベクトル〔V_1回あたりの微小移動・引っ張り点α〕は、式(5)のように表される。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
これによれば、N回目(1≦N≦閾値)の微小移動について、引っ張り点αの微小移動後の位置〔V_引っ張り点α・微小移動後位置〕が下記の式(6)で、微小移動前の位置〔V_引っ張り点α・微小移動前位置〕が式(7)でそれぞれ算出される。そして、式(6)で算出された〔V_引っ張り点α・微小移動後位置〕へ引っ張り点αを微小移動させ、これと同様にして、他の全ての引っ張り点15も微小移動させる。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
次に、格子点14の微小移動について説明する。格子点14の微小移動は、各格子点14に対して以下の処理を実行することにより行う。
(1)全ての引っ張り点15から作用する構造変革力の合力に従って、格子点14を仮移動させる。
(2)格子点14に作用する対変革抵抗力を決定する。
(3)構造変革力と対変革・抵抗力より、格子点14に作用する総力を決定する。
(4)総力に従って、格子点14を実移動させる。
まず、格子点14を仮移動させる。この仮移動とは、実際には格子点14を移動させずに、仮に移動させたとした場合の移動後の位置を仮想的に算出することである。ここで、仮移動後の格子点14の位置を算出するためには、ベクトルである構造変革力について、その大きさと作用方向とを決定する必要がある。まず、構造変革力の大きさについては、例えばある1つの格子点Aに対して、ある1個の引っ張り点αから作用する構造変革力の大きさを考えると、微小移動前の引っ張り点αと現在位置にある格子点Aとを結ぶベクトル〔V_差_格子点A・現在位置_引っ張り点α・微小移動前位置〕は、下記の式(8)によって表される。従って、両者を結ぶこのベクトルの大きさである、〔大きさ_V_差_格子点A・現在位置_引っ張り点α・微小移動前位置〕が、引っ張り点αから格子点Aまでの距離〔距離_格子点A・現在位置_引っ張り点α・微小移動前位置〕に相当する。これを用いれば、引っ張り点αから格子点Aに作用する構造変革力の大きさは、式(9)のように表すことができる。尚、本実施例では、式(9)中の引力定数1,2,3をそれぞれ、引力定数1=5.0,引力定数2=0.0,引力定数3=30.0にそれぞれ設定しているが、本実施例に限定されず任意に設定変更が可能である。また、式(9)に代えて、距離の増大とともに構造変革力が減少していく曲線により表される他の数式を用いてもよい。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
ここで、以下の表1は、上記式(9)に示される〔構造変革力の大きさ〕と〔距離_格子点A・現在位置_引っ張り点α・微小移動前位置〕との関係を示したものであり、これをグラフ化したのが図8である。この表1と図8に示されるように、引っ張り点αと格子点Aとの間の距離が短いほど、引っ張り点αから格子点Aに作用する構造変革力は大きく、両者間の距離が長くなるに従って、構造変革力は減少する。尚、表1と図8では、〔構造変革力の大きさ〕を「力の大きさ」と、〔距離_格子点A・現在位置_引っ張り点α・微小異動前位置〕を「距離」とそれぞれ省略している。
Figure 0004811750
次に、構造変革力の作用方向は、引っ張り点αの微小移動方向と略同方向であると考えられる。従って、引っ張り点αの微小移動方向を求めるため、上記式(6)と式(7)で求めた〔V_引っ張り点α・微小移動後位置〕と〔V_引っ張り点α・微小移動前位置〕を用いることにより、引っ張り点αの1回あたりの微小移動を表すベクトル〔V_引っ張り点α・微小移動〕を次の式(10)で示すように求めた。そして、引っ張り点αの微小移動方向への単位ベクトルを式(11)で示すように算出して、これを構造変革力の作用方向として決定した。尚、引っ張り点αの1回あたりの微小移動を表すベクトルとして、上記式(5)で求めた〔V_1回あたりの微小移動・引っ張り点α〕を用いることなく、〔V_引っ張り点α・微小移動〕を用いたことにより、コンピュータ3による計算時に、いわゆる桁あふれによる丸めが行われて計算誤差が累積することを回避することができる。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
以上のように求めた構造変革力の大きさと作用方向を用いれば、引っ張り点αから格子点Aに作用する構造変革力は、次の式(12)で示される。但し、〔大きさ_V_引っ張り点α・微小移動〕が極めて小さい場合には、ゼロ除算を回避すべく、構造変革力を極めてゼロベクトルに近く設定するのが好適である。本実施例では、〔大きさ_V_引っ張り点α・微小移動〕が、式(13)で示す条件を満たす場合には、構造変革力のRGB成分を、式(14)〜式(16)に示すように設定した。もちろん、この設定は任意に変更可能である。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
次に、格子点Aに対して、全ての引っ張り点15より作用する構造変革力の合力を算出する。すなわち、式(12)と同様にして、引っ張り点α以外の他の引っ張り点β,γ・・についても格子点Aに作用する構造変革力を求め、下記の式(17)に示すように、これを全ての引っ張り点15についてベクトル和することにより、1個の格子点14に対して全ての引っ張り点15から作用する構造変革力の合力〔V_構造変革力_To格子点A_From引っ張り点・全て〕を算出する。
Figure 0004811750
そして、構造変革力の合力に基づいて、仮移動後の格子点Aの位置を算出する。すなわち、仮移動後の格子点Aの位置を示すベクトル〔V_格子点A・仮移動後位置〕は、格子点Aの現在位置を表すベクトル〔V_格子点A・現在位置〕と、格子点Aの仮移動を表すベクトル〔V_格子点A・仮移動〕を用いることにより、下記の式(18)のように表すことができる。ここで、この〔V_格子点A・仮移動〕とは、上記式(17)で算出した構造変革力の合力〔V_構造変革力_To格子点A_From引っ張り点・全て〕を意味している。但し、式(19)に示すように、〔大きさ_V_格子点A・仮移動〕が、所定の上限値である〔移動量・上限値〕を超えて大きくなった場合には、式(20)及び式(21)に示すように、〔補正係数〕を用いて〔V_格子点A・仮移動〕を補正して〔V_格子点A・仮移動補正後〕を算出することにより、仮移動の量を小さめに設定し直すこととする。尚、本実施例では、全ての引っ張り点15のうち、構造変革力の大きさが最大となる引っ張り点15を「最強引っ張り点」と定義し、式(22)に示すように、この最強引っ張り点の微小移動を表すベクトル〔V_最強引っ張り点・微小移動〕の大きさを、〔移動量・上限値〕として設定した。また、式(18)によって算出した〔V_格子点A・仮移動後位置〕が、(−8,−8,−8)〜(264,264,264)の立方体領域である変換空間13の外側に位置する場合には、式(23)に示すように、格子点Aは仮移動後も現在位置にあるものとしてその位置を修正することとする。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
次に、格子点14が、上記式(18)で求めた〔V_格子点A・仮移動後位置〕に移動したと仮定した時に、隣接格子点14から作用する対変革抵抗力を決定する。まず、本発明では、変換空間13内に存在する格子点14を、変換空間13の外縁部に位置する外縁部格子点と、外縁部以外の部分に位置する非外縁部格子点とに分類する。ここで、外縁部格子点とは、格子点14の初期状態すなわち微小移動開始前の位置を示すベクトル〔V_格子点・初期状態位置〕のRGB成分が、以下の式(24)〜式(29)に示す条件の少なくとも1つを満足するような格子点14を意味している。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
最初に、非外縁部格子点について検討する。非外縁部格子点は、変換空間13の比較的内部に位置しているため、格子点が微小移動を開始する前の初期状態では、図9に示すように、非外縁部格子点の1つである格子点Aに隣接する格子点としては、R軸方向に隣接する〔格子点・R軸+〕,〔格子点・R軸−〕と、G軸方向に隣接する〔格子点・G軸+〕,〔格子点G軸−〕と、B軸方向に隣接する〔格子点・B軸+〕,〔格子点・B軸−〕の計6個が変換空間13内に存在している。
その後、図9に示すように初期状態で整列していた各格子点は、微小移動を繰り返すに連れて、図10に示すように互いの位置関係に歪みが生じる。尚、図10では、初期状態での各隣接格子点の位置を点線で示している。この時、各隣接格子点から格子点Aに作用する対変革抵抗力を決定するため、格子点Aから各隣接格子点までの距離をそれぞれ求める。この隣接格子点までの距離とは、図11に示すように、隣接格子点を通る平面Sに対して格子点Aから降ろした垂線Vの長さを意味する。例えば、格子点Aと〔格子点・R軸+〕や〔格子点・R軸−〕との距離は、下記の式(30)で示すように、隣接格子点の現在位置を示すベクトルと格子点Aの仮移動後の位置を示すベクトルについてR成分の差を求め、その絶対値を取ることで算出することができる。また、これと同様に、格子点Aと〔格子点・G軸+〕や〔格子点・G軸−〕との距離は、式(31)により、格子点Aと〔格子点・B軸+〕や〔格子点・B軸−〕との距離は、式(32)によりそれぞれ算出することができる。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
そして、格子点Aに対し、隣接格子点の1つである格子点αから作用する対変革抵抗力を決定する。ベクトルである対変革抵抗力を決定するためには、その大きさと作用方向とを決定する必要がある。まず、対変革抵抗力の大きさについては、式(30)〜式(32)で算出した隣接格子点αとの距離が、初期状態での格子点間距離である〔距離・基準〕=8.0に等しい場合は、格子点Aに対して隣接格子点αからは対変革抵抗力が作用しない、すなわちその大きさが0であるものとする。一方、隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕より大きい場合、格子点Aに対して隣接格子点αからは引力が作用し、その大きさである〔対変革抵抗力の大きさ〕は下記の式(33)で表されるものとする。これとは逆に、隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕より小さい場合、格子点Aに対して隣接格子点αからは斥力が作用し、その大きさである〔対変革抵抗力の大きさ〕は下記の式(34)で表されるものとする。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
ここで、以下に示す表2は、〔距離〕と〔対変革抵抗力の大きさ〕との関係を示したものであり、これをグラフ化したのが図12である。この表2と図12に示されるように、〔距離〕=8.0で対変革抵抗力の大きさは0であり、そこから〔距離〕が小さくなるに連れて、すなわち隣接格子点αが格子点Aに近づくに連れて、対変革抵抗力は大きくなり、逆に〔距離〕が大きくなった場合も、すなわち隣接格子点αが格子点Aから遠ざかった場合も、対変革抵抗力は大きくなる。尚、表2と図12では、〔対変革抵抗力の大きさ〕を「力の大きさ」と略している。
Figure 0004811750
次に、対変革抵抗力の作用方向を決定する。前述のように、格子点Aと隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕以上である場合は、隣接格子点αから格子点Aに対して引力が作用し、その作用方向は下記の式(35)で表されるものとする。一方、格子点Aと隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕より小さい場合は、隣接格子点αから格子点Aに対して斥力が作用し、その作用方向は下記の式(36)で表されるものとする。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
以上のように求めた対変革抵抗力の大きさと作用方向を用いれば、隣接格子点αから格子点Aに作用する対変革抵抗力は、次の式(37)で示される。但し、〔大きさ_V_変革抵抗力の方向〕が極めて小さい場合には、ゼロ除算を回避すべく、対変革抵抗力を表すベクトルを極めてゼロベクトルに近く設定するのが好適である。本実施例では、〔大きさ_V_対変革抵抗力の方向〕が、下記の式(38)で示す条件を満たす場合には、対変革抵抗力を表すベクトルのRGB成分を、式(39)〜式(41)に示すように設定した。もちろん、この設定は任意に変更可能である。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
そして、1個の格子点Aに対して、全ての隣接格子点より作用する対変革抵抗力の合力を算出する。すなわち、隣接格子点αと同様にして、それ以外の他の5個の隣接格子点についても対変革抵抗力をそれぞれ求め、式(42)に示すように、これら全てをベクトル和することにより、6個全ての隣接格子点より作用する対変革抵抗力の合力〔V_対変革抵抗力_To格子点A_From隣接格子点・全て〕を算出する。
Figure 0004811750
そして、構造変革力の合力と対変革抵抗力の合力を足し合わせることにより、格子点Aに作用する総力を決定する。すなわち、式(43)に示すように、格子点Aに作用する〔V_総力_To格子点A〕を、式(17)で算出した〔V_構造変革力_To格子点A_From引っ張り点・全て〕と、式(42)で算出した〔V_対変革抵抗力_To格子点A_From隣接格子点・全て〕をベクトル和することにより算出する。
Figure 0004811750
最後に、算出した総力に基づいて格子点Aを実移動させる。すなわち、実移動後の格子点Aの位置を示すベクトル〔V_格子点A・実移動後位置〕は、格子点Aの現在位置を表すベクトル〔V_格子点A・現在位置〕と、格子点Aの実移動を表すベクトル〔V_格子点A・実移動〕を用いることにより、下記の式(44)のように表すことができる。ここで、この〔V_格子点A・実移動〕とは、上記式(43)で算出した〔V_総力_To格子点A〕を意味している。但し、式(45)に示すように、〔大きさ_V_格子点A・実移動〕が、所定の上限値である〔移動量・上限値〕を超えて大きくなった場合には、式(46)及び式(47)に示すように、〔補正係数〕を用いて〔V_格子点A・実移動〕を補正して〔V_格子点A・実移動補正後〕を算出することにより、実移動の量を小さめに設定し直すこととする。尚、本実施例では、上記式(22)で算出した〔大きさ_V_最強引っ張り点・微小移動〕を〔移動量・上限値〕として設定した。また、式(44)によって算出した〔V_格子点A・実移動後位置〕が、(−8,−8,−8)〜(264,264,264)の変換空間13の外側に位置する場合、より詳細には、〔V_格子点A・実移動後位置〕のRGB成分が、下記の式(48)〜式(53)に示す条件の少なくとも1つを満足する場合、式(54)に示すように、格子点Aは実移動後も現在位置にあるものとしてその位置を修正することとする。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
次に、外縁部格子点について検討する。外縁部格子点は、変換空間13の外縁部に位置しているため、格子点14が微小移動を開始する前の初期状態では、ある格子点14に隣接する格子点14の数は、非外縁部格子点と異なり5個以下である。例えば、図13に示すように、ある格子点Aが立方体領域である変換空間13の頂点上に位置している場合、より詳細には格子点Aの初期状態位置を示すベクトルのRGB成分が下記の式(55)〜式(57)に示す条件を全て満たす場合、この格子点Aに隣接する格子点としては、R軸方向に隣接する〔格子点・R軸−〕,G軸方向に隣接する〔格子点・G軸−〕,B軸方向に隣接する〔格子点・B軸−〕の計3個が変換空間13内に存在し、〔格子点・R軸+〕,〔格子点・G軸+〕,〔格子点・B軸+〕は変換空間13内に存在しない。また、図に詳細は示さないが、格子点Aが変換空間13の立方体稜線上に位置する場合は、これに隣接する格子点は4個が変換空間13内に存在し、格子点Aが変換空間13の立方体面上に位置する場合は、これに隣接する格子点は5個が変換空間13内に存在する。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
このような外縁部格子点について隣接格子点から作用する対変革抵抗力を決定する場合、隣接格子点が変換空間13内に存在しない方向に関しては、架空の隣接格子点が存在するとの仮定の下で対変革抵抗力を決定する。例えば、図13に示すように、ある格子点Aが変換空間13の立方体頂点上に位置する場合、変換空間13内に存在する3個の隣接格子点を「実在隣接格子点」と定義する一方、図13に点線で示すように、R軸方向に隣接して架空の格子点〔架空隣接格子点・R軸+〕が、G軸方向に隣接して架空の格子点〔架空隣接格子点・G軸+〕が、B軸方向に隣接して架空の格子点〔架空隣接格子点・B軸+〕がそれぞれ存在するものと仮定し、これらを「架空隣接格子点」と定義する。また、同様に、実在・隣接格子点が4個存在する場合には、2個の架空・隣接格子点が存在し、実在・隣接格子点が5個存在する場合には、1個の架空・隣接格子点が存在し、いずれの場合も格子点Aには実在と架空を合わせて計6個の隣接格子点が存在するものとする。
ここで、格子点Aを挟んでRGB各軸方向に向かい合う一対の隣接格子点を「隣接格子点ペア」と定義し、ある架空・隣接格子点と対をなす実在隣接格子点のことを「ペア相手・実在隣接格子点」と定義する。そして、架空隣接格子点も実在隣接格子点と同様に微小移動させることとし、図14に示すように、その現在位置は、格子点Aを中心としてペア相手・実在隣接格子点と点対称の位置であるものとする。この前提に基づけば、下記の式(58)に示すように、架空・隣接格子点の現在位置を表す〔V_架空隣接格子点・現在位置〕は、ペア相手・実在隣接格子点の現在位置を表す〔V_ペア相手・実在隣接格子点・現在位置〕と、格子点Aの現在位置を表す〔V_格子点A・現在位置〕を用いることによって算出することができる。
Figure 0004811750
このようにして現在位置を算出した架空隣接格子点を用いれば、前記非外縁部格子点と同様の手順で対変革抵抗力を求めることができる。すなわち、まず、格子点Aから各隣接格子点までの距離をそれぞれ求める。例えば、格子点Aと〔架空隣接格子点・R軸+〕や〔実在隣接格子点・R軸−〕との距離は、下記の式(59)で示すように、架空隣接格子点の現在位置を示すベクトルと格子点Aの仮移動後の位置を示すベクトルについてR成分の差を求め、その絶対値を取ることで算出することができる。また、これと同様に、格子点Aと〔架空隣接格子点・G軸+〕や〔実在隣接格子点・G軸−〕との距離は、式(60)により、格子点Aと〔架空隣接格子点・B軸+〕や〔実在隣接格子点・B軸−〕との距離は、式(61)によりそれぞれ算出することができる。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
そして、格子点Aに対し、隣接格子点の1つである架空隣接格子点αから作用する対変革抵抗力を決定する。ベクトルである対変革抵抗力を決定するためには、その大きさと作用方向とを決定する必要がある。まず、対変革抵抗力の大きさについては、式(59)〜式(61)で算出した架空隣接格子点αとの距離が、初期状態での格子点間距離である〔距離・基準〕=8.0に等しい場合は、格子点Aに対して架空隣接格子点αからは対変革抵抗力が作用しない、すなわちその大きさが0であるものとする。一方、架空隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕より大きい場合、格子点Aに対して架空隣接格子点からは引力が作用し、その大きさである〔対変革抵抗力の大きさ〕は、下記の式(62)で表されるものとする。これとは逆に、架空隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕より小さい場合、格子点Aに対して架空隣接格子点αからは斥力が作用し、その大きさである〔対変革抵抗力の大きさ〕は、下記の式(63)で表されるものとする。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
次に、対変革抵抗力の作用方向を決定する。前述のように、格子点Aと架空隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕以上である場合は、架空隣接格子点αから格子点Aに対して引力が作用し、その作用方向は下記の式(64)で表されるものとする。一方、格子点Aと架空隣接格子点αとの距離が〔距離・基準〕より小さい場合は、架空隣接格子点αから格子点Aに対して斥力が作用し、その作用方向は下記の式(65)で表されるものとする。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
以上のように求めた対変革抵抗力の大きさと作用方向を用いれば、架空隣接格子点αから格子点Aに作用する対変革抵抗力は、次の式(66)で示される。但し、〔大きさ_V_対変革抵抗力の方向〕が極めて小さい場合には、ゼロ除算を回避すべく、対変革抵抗力を表すベクトルを極めてゼロベクトルに近く設定するのが好適である。本実施例では、〔大きさ_V_対変革抵抗力の方向〕が、下記の式(67)で示す条件を満たす場合には、対変革抵抗力を表すベクトルのRGB成分を、式(68)〜式(70)に示すように設定した。もちろん、この設定は任意に変更可能である。
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
Figure 0004811750
そして、1個の格子点Aに対して、全ての隣接格子点より作用する対変革抵抗力を算出する。すなわち、架空隣接格子点αと同様にして、それ以外の他の2個の架空隣接格子点と3個の実在隣接格子点についても、対変革抵抗力を表すベクトルをそれぞれ求め、式(71)に示すように、これら全てをベクトル和することにより、6個全ての隣接格子点より作用する対変革抵抗力の合力〔V_対変革抵抗力_To格子点A_From隣接格子点・全て〕を算出する。
Figure 0004811750
そして、構造変革力の合力と対変革抵抗力の合力を足し合わせることにより、格子点Aに作用する総力を決定する。すなわち、式(72)に示すように、格子点Aに作用する〔V_総力_To格子点A〕を、式(17)で算出した〔V_構造変革力_To格子点A_From引っ張り点・全て〕と、式(71)で算出した〔V_対変革抵抗力_To格子点A_From隣接格子点・全て〕をベクトル和することにより算出する。
Figure 0004811750
最後に、算出した総力に基づいて格子点Aを実移動させる。この外縁部格子点の実移動は、上記式(44)〜式(54)に基づく非外縁部格子点の実移動と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上のように色変換テーブルを作成することで色変換・準備処理が完了すると、この色変換テーブルに従って、入力された原画像を構成する各画素毎に色変換を実行して新画像を生成する。尚、前述のように、処理の高速化を図るために、本実施例ではRGB組値を構成する各成分について8.0間隔で色変換テーブルを作成している。従って、原画像データ中に色変換テーブルには存在しないRGB組値が存在した場合は、いわゆる線形補完と呼ばれる手法を用いて変換後のRGB組値を算出している。より詳細には、色変換テーブルに存在しない「不存在RGB組値」を内部に含むような1辺が8の立方体を考え、この不存在RGB組値を挟んで対角する立方体の2頂点の色変換指定に基づいて、不存在RGB組値の色変換後のRGB組値を線形補完により求める。
本発明に係る色変換プログラム及びこれが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体、ならびに色変換装置は、いわゆるsRGB方式で色情報が記録された画像データのみならず、他の方式で色情報が記録された画像データに対しても適用可能である。
本発明の実施例に係る色変換装置1の構成を示すブロック図。 RGB3次元空間における変換空間13を示す図。 コンピュータ3による色変換テーブルの作成処理の流れを示すフローチャート。 微小移動処理を開始する前の初期状態における変換空間13を示す図であり、図2に示す変換空間13をB=72を通る水平面で切断した断面の状態を示す図。 微小移動回数が10回に達した場合の変換空間13を示す図であり、図2に示す変換空間13をB=72を通る水平面で切断した断面の状態を示す図。 微小移動回数が閾値に達した場合の変換空間13を示す図であり、図2に示す変換空間13をB=72を通る水平面で切断した断面の状態を示す図。 1回の微小移動処理の流れを示すフローチャート。 〔構造変革力の大きさ〕と〔距離_格子点A・現在位置_引っ張り点α・微小移動前位置〕との関係をグラフ化した図。 非外縁部格子点である格子点Aとそれに隣接する格子点との初期状態での位置関係を示す図。 格子点Aとそれに隣接する格子点との微小移動後の位置関係を示す図。 格子点Aから各隣接格子点までの距離を説明するための図。 〔距離〕と〔対変革抵抗力の大きさ〕との関係をグラフ化した図。 外縁部格子点である格子点Aとそれに隣接する格子点との初期状態での位置関係を示す図。 格子点Aとそれに隣接する格子点との微小移動後の位置関係を示す図。 従来例に係る色の変換手法を説明するための図であって、図15(a)は赤成分のトーンカーブを、図15(b)は緑成分のトーンカーブを、図15(c)は青成分のトーンカーブをそれぞれ示している。
符号の説明
1 色変換装置
6 色変換プログラム
13 変換空間
14 格子点
15 引っ張り点
S 平面
V 垂線

Claims (9)

  1. カラーデジタル画像中の所定箇所の色を、色変換テーブルに従って所望の色に変換する処理をコンピュータに実行させる色変換プログラムであって、
    RGB3次元空間において、所定の8つの点を頂点とする立方体領域中に各成分毎に所定間隔で格子点が設けられた変換空間内で、色変換すべき色として指定された点である引っ張り点を、色変換後の色として指定された点に向かって設定された所定距離分だけ移動させる微小移動を所定回数実行させ、この引っ張り点の前記所定回数の微小移動に伴って該引っ張り点から前記格子点に対して前記微小移動の方向と同方向に作用し、且つ、その大きさが、前記微小移動前の引っ張り点の位置から前記格子点の現在位置までの距離に依存する構造変革力と、該構造変革力を受けた前記格子点を仮に移動させたとした場合の移動後の位置を仮想的に算出して仮移動させた時に、隣接格子点と前記格子点との位置関係を保つように前記隣接格子点から前記格子点に対して作用する対変革抵抗力のベクトル和である合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成し、該色変換テーブルに従って前記カラーデジタル画像中の所定箇所の色変換処理をコンピュータに実行させることを特徴とする色変換プログラム。
  2. 前記引っ張り点が複数個指定されている場合は、前記格子点に対して前記全ての引っ張り点から作用する前記構造変革力のベクトル和である合力と、前記対変革抵抗力の合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の実移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載の色変換プログラム。
  3. 前記対変革抵抗力は、その大きさが、前記格子点から前記隣接格子点を通る平面に降ろした垂線の長さに依存し、且つ、その作用方向が、前記格子点から前記隣接格子点までの距離が、前記仮移動前の初期状態での格子点間距離より広がっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと引き戻そうとする引力方向であって、狭まっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと押し戻そうとする斥力方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換プログラム。
  4. 前記格子点を挟んで対向する一対の前記隣接格子点のうち、一方が前記変換空間の内側に位置し他方が外側に位置する場合、前記他方の隣接格子点に代えて、前記格子点を中心として前記一方の隣接格子点と点対称の位置に架空隣接格子点が存在するものとして前記対変革抵抗力を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の色変換プログラム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の色変換プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. カラーデジタル画像中の所定箇所の色を、色変換テーブルに従って所望の色に変換する色変換装置であって、
    RGB3次元空間において、所定の8つの点を頂点とする立方体領域中に各成分毎に所定間隔で格子点が設けられた変換空間内で、色変換すべき色として指定された点である引っ張り点を、色変換後の色として指定された点に向かって設定された所定距離分だけ移動させる微小移動を所定回数実行させる引っ張り点微小移動手段と、この引っ張り点の前記所定回数の微小移動に伴って該引っ張り点から前記格子点に対して前記微小移動の方向と同方向に作用し、且つ、その大きさが、前記微小移動前の引っ張り点の位置から前記格子点の現在位置までの距離に依存する構造変革力と、該構造変革力を受けた前記格子点を仮に移動させたとした場合の移動後の位置を仮想的に算出して仮移動させた時に、隣接格子点と前記格子点との位置関係を保つように前記隣接格子点から前記格子点に対して作用する対変革抵抗力のベクトル和である合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成する手段と、該色変換テーブルに従って前記カラーデジタル画像中の所定箇所の色変換処理を実行する手段と、を備えることを特徴とする色変換装置。
  7. 前記引っ張り点が複数個指定されている場合は、前記格子点に対して前記全ての引っ張り点から作用する前記構造変革力のベクトル和である合力と、前記対変革抵抗力の合力とを足し合わせた総力に基づいて前記格子点の実移動先をそれぞれ決定することにより色変換テーブルを作成することを特徴とする請求項6に記載の色変換装置。
  8. 前記対変革抵抗力は、その大きさが、前記格子点から前記隣接格子点を通る平面に降ろした垂線の長さに依存し、且つ、その作用方向が、前記格子点から前記隣接格子点までの距離が、前記仮移動前の初期状態での格子点間距離より広がっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと引き戻そうとする引力方向であって、狭まっている時は前記格子点に対して前記隣接格子点から前記仮移動前の位置へと押し戻そうとする斥力方向であることを特徴とする請求項6又は7に記載の色変換装置。
  9. 前記各格子点を挟んで対向する一対の前記隣接格子点のうち、一方が前記変換空間の内側に位置し他方が外側に位置する場合、前記他方の隣接格子点に代えて、前記各格子点を中心として前記一方の隣接格子点と点対称の位置に架空隣接格子点が存在するものとして前記対変革抵抗力を算出することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の色変換装置。
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