JP4492358B2 - 格子点配置の平滑化 - Google Patents

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Description

本発明は、プロファイルを作成する際に格子点の配置を平滑化する技術に関する。
ディスプレイやプリンタ等の画像機器は、通常各画素の色を特定の色成分で階調表現したカラー画像データを使用している。例えば、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)の3色を使用したRGB色空間やC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)系統の色を使用したCMY系色空間(lc:ライトシアン,lm:ライトマゼンタ,DY:ダークイエロー,K:ブラックを含む)等種々の色空間で色を規定して画像データとしている。これらの色は一般に画像機器固有の機器依存色であるので、種々の画像機器間で同じ画像を同じ色で出力可能にするために各機器での色の対応関係を規定した色補正LUT(ルックアップテーブル)が用いられている。
当該色補正LUTにおいて各画像機器で出力可能な色の総てについて対応関係を規定することは、記憶容量抑制や色補正LUT作成時の作業性等の関係で非現実的であるため、通常、特定数の代表色について対応関係を規定しておき、他の任意の色については補間演算によって対応関係を算出している。すなわち、膨大な数の色について測色を行うことをせず、実際に測色可能な範囲で画像機器から色を出力して測色を行うことによって特定数の代表色についての色補正LUTを規定している。
補間演算の精度は、色補正LUTに規定された代表色が色空間中に形成する格子点の配置に依存する。すなわち、補間演算においては、補間対象に近い格子点の情報から補間対象の格子点の情報を生成するので、格子点の配置がスムーズでなければ補間精度が悪化することによりトーンジャンプや色ねじれが発生する可能性が高くなる。そこで、格子点の配置を平滑化する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、従来は、RGB色空間やCMY系色空間で格子点の位置を決定するため、ある格子点と周りの格子点との関係を3次元フィルタによってスムージングしていた。
特開2003−116012号公報
上述した従来のスムージングにおいては、スムージングの前後で色域を維持したり、特定の格子点を特定の位置に拘束しながら全体としてスムーズな格子点を取得することが困難であった。すなわち、色補正LUTにおいては、できるだけ広い色域を確保するため、色域の境界にある格子点の位置は境界上に維持しながら、なおかつ配置を平滑化する必要がある。また、グレーなど特定の色を維持するためにはグレー軸上に格子点を配置しながら、なおかつその周りの格子点の関係を合わせて平滑化する必要がある。しかし、従来の技術のようにスムージングを行っている状態と行っていない状態とで加重平均を行ったとしても、加重平均と平滑化された理想的な配置とは必ずしも関係が無く、上述のように色域の維持や所望の格子点を所望の色に固定するなど、詳細な条件を加味した状態で格子点の配置を平滑化することはできなかった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、確実に格子点の配置を平滑化し、また、必要に応じて様々な条件を考慮することが可能な平滑化技術の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、格子点に作用する仮想的な力を定義し、この仮想的な力によって格子点が移動し、定常状態に達した後の格子点位置を平滑化後の格子点位置とする。すなわち、機器非依存色空間内の各格子点を着目格子点としてそれぞれに仮想的な力を定義すれば、この力によって各格子点が移動する様子をシミュレートすることができる。各格子点にこのような仮想的な力が作用した状態で、それ以上格子点の位置が変動しない定常状態に達したとすれば、その状態において各格子点に作用する仮想的な力が略釣り合っているという、秩序のある状態が形成される。
本発明においては、このようにして生成した秩序のある状態における格子点位置をプロファイルの格子点位置として使用したものであり、実際にこのようなシミュレートを行った格子点位置によれば、非常に高精度に補間演算が実施できることが判明した。すなわち、以上のシミュレートによって格子点の配置が平滑化されたと言える。従って、平滑化されていない状態の参照用プロファイルに定義された機器非依存色空間における格子点に仮想的な力を作用させることによって定常状態に落ち着かせれば、定常状態の格子点位置に基づいて平滑化したプロファイルを作成することができる。
本発明において作成するプロファイルは、機器依存色空間における格子点と機器非依存色空間における格子点とを対応づけたプロファイルである。すなわち、機器依存色空間における格子点は、色成分毎の階調値からなるが、これらの階調値の組み合わせを特定するのみでは色が厳密に特定されない。一方、機器非依存色空間における格子点は、機器非依存色空間の色成分毎の階調値からなるが、この色は厳密に特定することができる。従って、両者を対応づけるプロファイルによって機器依存色空間における格子点が意味するところの色を特定することが可能になる。尚、このプロファイルは、上記定常状態における着目格子点の位置に基づいて作成されるので、平滑化されたプロファイルである。
一方、参照用プロファイルは、機器依存色空間における複数の格子点と機器非依存色空間における格子点とを対応づけたプロファイルであるが、当該参照用プロファイルにおいて、機器非依存色空間における格子点の配置は平滑化されていない。すなわち、参照用プロファイルは、格子点配置の平滑程度を考慮することなく作成されるプロファイルである。例えば、機器依存色空間における格子点を所定の規則によって決定し、機器非依存色空間内で対応する格子点(すなわち、実際の出力色)を特定すればよい。この作業によれば、機器非依存色空間内で格子点の平滑程度を考慮していないので、平滑化していない参照用プロファイルを作成することができる。
ここで、格子点配置の平滑程度とは、空間中に各格子点が並んでいるときの歪みの程度である。例えば、機器非依存色空間に格子点が立方格子状に並んでいる場合には歪みがないが、各格子点が立方格子点位置からずれると格子としては歪みが大きくなる。また、機器非依存色空間内に格子点が均等に並んでいるほど平滑程度が高いと言えるし、機器非依存色空間内で隣り合う格子点を結ぶ曲線であって当該機器非依存色空間に形成される色域の一方の境界から他方の境界に向けて引かれる曲線を考えたときに、この曲線が高次関数で記述されるほど平滑程度が低いと言える。
一般に、色を補間するにあたり、色空間で整然と並んでいる格子点を参照して他の色空間における格子点を補間するのであれば、色空間の局所的位置によって補間精度を大きく変動させることなく補間を行うことができる。従って、本発明によって格子点位置を平滑化することで、機器非依存色空間内の格子点を参照して機器依存色空間における格子点を算出するにあたり、その精度を向上することが可能になる。
尚、参照用プロファイルにて定義する機器依存色空間における複数の格子点は、実際に画像機器で使用される表色系のデータであっても良いし、3次元以上のデータと実際に画像機器で使用される表色系のデータとを対応づけたデータであっても良い。実際に画像機器で使用される表色系のデータとしては、印刷装置で使用されるCMY系色空間のデータ等を採用可能である。3次元以上のデータと実際に画像機器で使用される表色系のデータとを対応づけたデータとしては、RGBの階調値とCMY系色空間のデータとを対応づけたデータを採用可能である。
すなわち、RGBの各階調値を予め決められた規則(例えば、分版規則や粒状性、インク使用量を考慮した規則)に従ってCMYKlclm階調値に対応づけるのであれば、CMYKlclm階調値で印刷を実施した場合の色を機器非依存色空間で特定することができ、参照用プロファイルとすることができる。この場合、参照用プロファイルとしては、RGBデータと機器非依存色空間内のデータとを対応づけているが、同時にこのRGBデータは上記規則に従ってCMYKlclm階調値に変換することができる。
本発明においては、機器非依存色空間内で格子点が定常状態に達した後に参照用プロファイルを参照して平滑化されたプロファイルを作成することができればよいので、上記参照用プロファイルでのRGBデータは機器非依存色空間内の格子点位置を特定するために使用されている。従って、このデータは何らかの表色系に対応したデータ(上述の例ではRGB表色系)に限定されることはなく、3次元以上のデータであればどのようなデータであっても良い。尚、処理の容易のためにはこのデータは3次元であることが好ましい。
また、参照用プロファイルにおいて、機器依存色空間における格子点と機器非依存色空間における格子点を対応づけるためには、種々の手法を採用可能である。例えば、実際に画像機器において出力した結果を測色することによって機器非依存色空間の格子点を取得しても良いし、実際に出力を行うことなくシミュレーションによって機器非依存色空間の格子点を取得しても良い。尚、シミュレーションとしては、機器依存色空間における格子点に対応するデータで記録媒体に記録されるべき記録材と記録媒体との分光反射率をシミュレートする構成とを採用可能である。むろん、複数の格子点について対応関係を取得するにあたり、所定数の格子点について対応関係を取得し、補間によってさらに多数の対応関係を取得しても良い。
尚、上記プロファイルにおいては、表色空間における格子点の対応関係を規定することができれば良く、複数の格子点について対応関係を定義したテーブルデータであっても良いし、関数によって格子点の対応関係を定義したデータであっても良く、種々の構成を採用可能である。
上記着目格子点の初期位置は特に限定されないが、上記参照用プロファイルに規定された機器非依存色空間の格子点あるいはこの格子点から補間で得られる格子点の位置を採用する構成等を採用可能である。いずれにしても、機器非依存色空間内の複数の格子点の総てを着目格子点として仮想的な力を定義する。むろん、格子点の運動は時間の経過に従ってやがて停止する必要があるので、仮想的な力は格子点の位置および時間に依存する力である。
定常状態に達した後には、その格子点と機器依存色空間における格子点とを対応づければ、本発明におけるプロファイルを作成することができる。この際には、参照用プロファイルを参照するが、この参照プロファイルにおいては、上述のように機器非依存色空間の格子点位置が平滑化されていない。従って、当該参照用プロファイルを参照して補間を行うにあたり、機器非依存色空間内の格子点を示すデータを独立変数とし、機器依存色空間における格子点を示すデータを従属変数としても正確な補間ができない。そこで、補間を行うにあたり、機器依存色空間における格子点を示すデータを独立変数とし、機器非依存色空間内の格子点を示すデータを従属変数として定常状態の格子点に対応する格子点を算出する。この演算は、公知の数値演算処理等によって実施可能である。
上記着目格子点に対して作用する仮想的な力は、この力を作用させることによって格子点の位置を定常状態に遷移させ、この結果、格子点の配置を平滑化することができれば良く、種々の力を採用可能である。この仮想的な力としては、着目格子点と隣接格子点との相対的な位置関係に依存する力であることが好ましい。例えば、上記着目格子点に隣接する隣接格子点と上記着目格子点との距離に対して単調増加となるように大きさが変化する力を採用可能である。尚、この力は格子点同士で互いに引き合う力である。
この力によれば、着目格子点は複数の隣接格子点によって引きつけられることになり位置が変動するが、隣接格子点との関係で合力が小さくなれば着目格子点を移動させるための力が小さくなるので、やがて定常状態に達することになる。このような力は種々の力を想定することができるが、その一例として、距離に比例する力を採用可能である。このような力は自然界におけるバネ振動に類似した力である。従って、格子点が振動に似た振る舞いをすることになるが、振動をしながら位置を変動すれば、直線的に移動する場合と比較して力の歪みを緩和しやすく、より確実に定常状態に遷移することが可能である。尚、この力は、格子点同士を結ぶ方向に向いていることが好ましい。このような力であれば、格子点が直線上に並ぶなど幾何学的に対称性の高い状態が定常状態となるので、より効果的に格子点配置を平滑化することができる。
さらに、仮想的な力としては、時間の経過に伴って格子点の移動を停止させるための抵抗力を導入しても良い。例えば、着目格子点が移動する際の速度に比例する大きさの抵抗力を採用可能である。この力は、自然界の質点に作用する力であるので、この力を導入することによって格子点の移動を自然界での質点の振る舞いと類似した状態でシミュレートすることができる。
さらに、複数の格子点位置を変動させるにしても、全格子点の中で一部の格子点は固定することが好ましい場合もある。例えば、色域の頂点間に存在するある格子点に着目する。このとき色域頂点に相当する格子点ならびに着目格子点を固定し、頂点と着目格子点の間に存在する格子点は、その並びを平滑化させるために自由に移動出来るとする。一方、格子点同士を結ぶ方向に作用する引力が仮想的な力の主成分であるとすれば、固定格子点ならびにその他の格子点で形成される定常状態は、着目格子点と両端の頂点とを直線で結ぶ”折れ線”となる。
着目格子点と頂点を結んだ格子点列の並びは、それら3つの格子点が固定格子点であるなら、それらを滑らかに結んだ曲線であることが望ましい。つまり、着目格子点のように固定格子点を設けた場合でも、望ましい定常状態に達するように仮想的な力を定義することが好ましい。例えば、着目格子点に隣接する隣接格子点にある仮想的な力が作用しているときに、この力に対して逆向きの力を着目格子点に作用する仮想的な力に含める構成を採用可能である。この力が着目格子点に作用すれば、格子点同士が”折れ線”的に並ばない状態であって、格子点同士を結ぶ方向に作用する引力の合力が”0”になっていなくても、着目格子点に作用する仮想的な力の合力が釣り合う状態を達成することができる。従って、格子点が直線上に並んでいなくても格子点が停止する定常状態を達成することができる。
以上のように仮想的な力が作用した状態において全着目格子点を移動させることによって格子点が定常状態に達するが、このシミュレートを行うための好適な構成として、仮想的な力による運動を記述する式に基づくシミュレートを採用することが可能である。すなわち、位置が特定された各着目格子点に対して仮想的な力を定義することができれば、運動方程式によってその速度および位置を記述することができる。
また、仮想的な力は着目格子点の位置や時間によって変動し得るので、上記速度および位置を記述する式において微小時間の経過を考える。この結果、微小時間経過後の着目格子点の位置および速度が得られる。そこで、微小時間経過後の仮想的な力を定義し、再び速度および位置を記述する式を考えれば、時間の経過に伴う格子点の位置および速度の変化を逐次取得することが可能である。従って、速度が所定の条件を満たすか否か判定することにより、定常状態に達しているか否かを判定することが可能である。
本発明においては、異なる表色系におけるデータの変換を可能にするためのプロファイルを作成するので、プロファイルとして利用可能にするためには、格子点を所望の位置に拘束することが好ましい。このための例として、機器非依存色空間における格子点の位置を色域の内部(境界線上、境界面上を含む)に拘束する構成を採用可能である。色域は、上記参照用プロファイルに規定された機器依存色空間に含まれる任意の格子点に対応する機器非依存色空間内の領域として定義することができる。そこで、機器依存色空間に含まれる任意の点を変換して得られる上記機器非依存色空間内の点によって形成される領域内に含まれるように着目格子点の位置を修正すれば、当該着目格子点の位置を色域の内部に拘束することができる。
このような拘束を実施する手法としては、種々の手法を採用可能である。例えば、上述のように微小時間の経過によって格子点の位置および速度をシミュレートする構成においては、微小時間経過後の格子点位置を算出するたびに修正を行えばよい。格子点の位置を修正することは、格子点の平滑程度を低下させるおそれがあるが、微小時間の経過による格子点の位置変動は非常に小さいため、修正によって平滑程度を低下させる程度を極力抑えながら、格子点の位置は色域の内部に拘束するようにシミュレートを実施することができる。
また、この修正に際して、ある着目格子点が色域の特定部位に拘束されるように修正を行うことが好ましい。このためには、上記機器依存色空間において色域の特定部位に相当する点を変換した結果得られる上記機器非依存色空間内の点に近づくように着目格子点の位置を修正すればよい。すなわち、機器依存色空間において色域の特定部位に相当する点を変換すると、その変換によって得られる上記機器非依存色空間の点は、色域の特定部位に相当する。
従って、当該変換した結果得られる点に近づくように着目格子点の位置を修正することにより、色域の特定部位に拘束するように修正を行うことができる。むろん、当該特定部位は一カ所に限られず、所定の領域、例えば、色域の境界線上、境界面上、無彩色など特定の色に相当する領域等種々の部位を採用可能である。尚、修正後の着目格子点の位置を決定するにあたり、修正後の位置を決定するための式を定義し、この式に拘束条件を課すことによって格子点位置を所望の位置に拘束することができる。
このような拘束条件は、上記機器依存色空間内で定義される色域の特定部位に対応する機器非依存色空間内の部位に拘束するような条件であっても良いし、機器非依存色空間内で予め決められた部位(例えば、予め決められた曲線)に拘束するような条件であっても良く、種々の条件を採用可能である。
尚、この修正においては、微小時間経過後の修正を行う度に格子点が色域内の特定部位に拘束されるように修正してもよいが、過度の修正を防止するため、格子点が色域の特定部位にできるだけ近づくように修正を行う構成を採用しても良い。この場合、修正量が予め決められた許容範囲内である限り、任意の方向への修正を許容する構成を採用することが好ましい。この構成によれば、許容範囲内では自由に修正を行うことができるので、容易に定常状態に達することが可能である。
このような常に許容範囲が一定の範囲であると、最終的に得られる定常状態において格子点の位置が色域の特定部位から外れてしまうこともあり得る。そこで、当該許容範囲は時間の経過に伴って狭めるように構成することが好ましい。この構成によれば、時間の経過に伴って拘束条件が厳しくなるので、最終的な定常状態において格子点の位置が色域の特定部位に略一致するように制御することができる。
ところで、上述したようにして作成したプロファイルを参照すれば、異なる表色系について格子点の対応関係を規定した色補正プロファイルを作成することができる。例えば、プリンタ等を第1の画像機器とし、ディスプレイ等を第2の画像機器とし、両者で扱う画像データの対応関係を色補正プロファイルで規定することとする。このとき、上記請求項1に記載の機器依存色空間を第1の画像機器で扱う画像データの色空間とする。
第2の画像機器で扱う画像データにおいて、sRGBなど予め決められた規格を想定すれば、この画像データと機器非依存色空間における格子点との対応関係を決めることができる。従って、上記請求項1等によって作成されたプロファイルを参照すれば、第1の画像機器で扱う画像データと第2の画像機器で扱う画像データとの対応関係を容易に規定することができ、これを色補正プロファイルとすることができる。
むろん、以上の発明は、方法のみならず、装置によって実現することも可能であるし、上記方法に従った処理を実行するプログラムによって実現することも可能である。さらに、上記色補正プロファイルによって色変換を行う印刷制御装置、方法、プログラムとして実現することも可能である。また、本発明にかかる装置、方法、プログラムは単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の装置、方法、プログラムとともに実施されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものであり、適宜、変更可能である。
さらに、本発明のプログラムを記録した記録媒体として提供することも可能である。このプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。また、必ずしも全部の機能を単独のプログラムで実現するのではなく、複数のプログラムにて実現させるようなものであっても良い。この場合、各機能を複数のコンピュータに実現させるものであればよい。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)色補正LUT作成およびスムージングの概要:
(2)色補正LUT作成装置および印刷制御装置:
(3)スムージング処理:
(3−1)スムージング処理の原理:
(3−2)拘束条件の導入:
(3−3)スムージング処理の流れ:
(4)他の実施形態:
(1)色補正LUT作成およびスムージングの概要:
図1は、プリンタで印刷を実行する際に参照される色補正LUTの作成工程を概略的に説明する説明図である。これらの工程は多くの演算処理を必要とするのでコンピュータを利用するのが好ましい。また、後述する参照用LUTを作成する際に実際に印刷を行う場合には、作成後の色補正LUTを利用するプリンタで印刷を行うのが好ましく、後述するハーフトーン処理(HT)としても当該プリンタで採用しているハーフトーン処理と同じアルゴリズムであることが必要とされる。参照用LUTを作成する際に後述するシミュレートを実施するのであれば、作成後の色補正LUTを利用するプリンタで印刷を行う場合を想定したシミュレートを実施する。
本実施形態における色補正LUTは、sRGBデータとCMYKlclmデータとの対応関係を複数個の参照点について定義したテーブルであり、これらの参照点を参照して補間処理を実施することによって任意のsRGBデータをCMYKlclmデータに変換することができる。この色補正LUTを作成するために、本実施形態においてはスムージング処理の前に予め参照用LUTを作成しておく。
本実施形態においては、当該参照用LUTを参照しながら、スムージング処理を行って平滑化LUTを作成し、スムージング処理後の平滑化LUTを参照して上記色補正LUTを作成する。尚、上記参照用LUTが上記請求項における参照用プロファイルに相当し、上記平滑化LUTが本発明におけるスムージング処理によって作成されるプロファイルに相当する。本実施形態において参照用LUTは、3次元のRGBデータとL***データ(L***色成分の階調値の組み合わせ。本明細書では、簡単のため*を省略して記述する場合もある)との対応関係を複数個の参照点について定義している。
また、参照用LUTに記述されたRGBデータは、RGB各色の階調値の組み合わせによって構成されるが、各階調値については、予め決められた複数の規則に従って、6次元のCMYKlclmデータに変換することができる。すなわち、本実施形態においては、CMYKlclmの各色インクを使用して印刷を行う際の色補正LUTを作成することを想定しており、CMYKlclmデータは、各色インクの量を特定するためのデータである。
尚、ここでは、3次元の階調値から複数の規則に従って6次元の階調値を取得することができればよい。すなわち、6次元のCMYKlclmデータでは、CMYKlclmの6色を組み合わせることによって同じ色を異なるCMYKlclm階調値の組み合わせで表現可能であり、何ら規則を設けずに、特定の色に相当するCMYKlclm階調値であって理想的なCMYKlclm階調値の組み合わせを一義的に決定するのは困難である。そこで、複数の規則に従うこととしてRGBデータとCMYKlclmデータとの対応関係を定義すれば、容易にRGBデータとCMYKlclmデータとを対応づけることができる。
CMYKlclmデータを特定すれば、このデータによって印刷される色の色彩値を取得することができ、この色彩値とRGBデータとを対応づけることによって参照用LUTを作成することができる。尚、RGBデータおよびCMYKlclmデータの階調値域としては各画像機器で使用される階調値域(多くは0〜255)を採用する。
また、RGBの各色はCMYの各色と補色関係にあることから、階調値によって色を厳密に規定しないのであればC=255−R,M=255−G,Y=255−Bとしてもよく、この意味で参照用LUTにおけるRGBデータはCMYデータであっても良い。上記複数の規則としては種々の規則を採用可能である。例えば、RGBデータをCMYデータとみたときにCMYの各階調値から等量の値aを減じるとともにC=M=Y=aをKの階調値bで代替させ、CおよびMの残りについて一定の比率でlcおよびlmで代替させることとする規則など、CMYの各階調値について等価と思われるCMYKlclm階調値で代替させる分版規則を採用可能である。
さらに、CMYKlclmの各階調値は各色インクの使用量を特定するので、インクの使用制限、すなわち単位面積当たりに記録するインク重量を特定の重量以下に制限する条件およびインク発生制限、すなわち粒状感を与えにくくしたり光源による発色の差を低減したりするために特定のインクの使用量を制限する条件を加味してCMYKlclmの各階調値を決定する。また、CMYKlclmインクの組み合わせによって表現可能な色が多いほど画質向上の上で好ましいことから、色域をなるべく広くとるようにする。
CMYKlclmデータからその色彩値を取得するためには、種々の手法を採用可能である。例えば、CMYKlclmデータによって所定の面積のパッチを複数個印刷し、測色しても良いし、CMYKlclmデータによって紙面に形成される記録材の大きさや形、記録位置等を想定し、記録材と紙面との分光反射率に基づいて色をシミュレートしても良い。むろん、所定数の測色やシミュレートを行った後、RGBデータまたはCMYKlclmデータを補間してLabデータを取得しても良い。以上のように、参照用LUTはRGBデータとLabデータとを対応づけるテーブルであるが、所定の規則に従えば、RGBデータをCMYKlclmデータに変換することができるため、参照用LUTにおいては、RGBデータとCMYKlclmデータとの対応関係を記述したテーブルも備えることが好ましい。
尚、参照用LUTにおいては、その作成に際してまずRGBデータを決定し、その後に、CMYKlclmデータに基づいてLabデータを決定している。従って、RGBデータの階調値は任意の値を選択することができ、直交3次元空間(RGB空間)で均等に並ぶ格子点に相当する階調値を選択することが可能である。しかし、参照用LUTにおけるLabデータに対応する格子点はLab空間中に整然と並んでいるとは限らず、一般的には歪んだ格子点となる。このとき、RGBデータをLabデータに変換する補間演算は正確に実施することができるが、逆にLabデータをRGBデータに変換する補間演算を精度良く実施することはできない。
すなわち、上述の参照用LUTではLab階調値をLab空間中の格子点で表現したときに、格子点によって形成する立体の対称性が低く、また、無秩序に並んでおり、隣接する格子点同士を結ぶ直線の方向や長さが無秩序に変化する。すなわち、格子点配置の平滑程度が低い。色補正LUTを作成する際には、線形補間やスプライン補間等種々の補間演算を利用するが、いずれを利用するにしても補間対象の格子点の周囲に存在する格子点から当該補間対象の格子点の色を計算する。
従って、格子点配置の平滑程度が低いと補間演算の精度が低くなる。このように、補間演算の精度が低いと最終的な色補正LUTにて定義するsRGBデータとCMYKlclmデータとの対応を高精度に定義できず、印刷時の色変換精度が悪くなる。また、上記参照用LUTに記述されたLabデータに対応する格子点配置の滑らかさは全体として均一ではない。この場合、補間精度が色空間中で異なり、この状況のまま色補正LUTを作成し、印刷を実行すると、特にグラデーションなど色が連続して変化するような画像を印刷した場合に色が滑らかに変化せず、高画質の印刷が実行できない。そこで、本発明にかかるスムージング処理を行い、Labデータから精度良くRGBデータを取得できる状態としてから上記色補正LUTを作成する。
スムージング処理は、参照用LUTに規定されたLab階調値をLab空間中の格子点としたときに、これらの格子点の配置を平滑化する処理である。参照用LUTは上述のように任意のRGBデータを選択することができるので、RGBデータについては、RGB階調値のピッチを一定にすることにより、その格子点が直交3次元空間のRGB色空間で図1の左上に示すような立方格子点を形成するように定義する。これらの立方格子点はその配置に歪みが無く平滑程度が高いといえる。
一方、対応するLabデータによってLab空間中に形成される格子点は歪んでいる。すなわち、図1の右上にはLab空間中の当該色域を示しており、同図に示すようにLab空間中で色域はいびつな形をしており、格子点配置の平滑程度が低い(色域内部の格子点配置も歪んでいる)。本実施形態のスムージング処理においては、参照用LUTに定義されたLabデータが示す格子点をLab空間中で平滑化して格子点配置の平滑程度が高いLUT(本明細書ではこのLUTを平滑化LUTと呼ぶ。)を作成する。
図1中央から下部では参照用LUTから色補正LUTを作成する際の処理概要を示している。本実施形態では、参照用LUTに規定されたLabデータに対応する各格子点に作用する仮想的な力(ベクトルFag)を導入し、各格子点に当該仮想的な力が作用した状態で格子点の移動をシミュレートし、格子点の速度が充分に小さい状態(定常状態)になるまでシミュレートを繰り返す。本発明において、この仮想的な力の主な成分は隣接格子点との距離に比例する力であり、仮想的な力が作用した状態で多数の格子点が略停止する状態が定常状態である。
従って、定常状態における格子点配置は、隣接する格子点との関係で非常に整然と並んでおり、非常に平滑程度が高い。そこで、参照用LUTを利用して定常状態に達したLab空間中の格子点(Lab)’に対応するRGB空間中の格子点(RGB)’を算出する(参照用LUTを参照して数値計算を行えば、RGBデータからLabデータへの変換のみを用いて(Lab)’に対応する(RGB)を精度良く算出することができる。詳細は後述する。)。このようにして複数の格子点についての対応関係が得られれば、その対応関係を示すデータが平滑化LUTになり、LabデータからRGBデータを精度良く補間することが可能になる。
色補正LUTは、上述のようにsRGBデータとCMYKlclmデータとの対応を定義したデータであり、平滑化LUTによれば、LabデータからRGBデータ(sRGBではない)を取得し、さらにこのRGBデータからCMYKlclmデータが得ることができるので、色補正LUTにおけるsRGBデータを特定すれば、色補正LUTを作成することができる。
すなわち、色補正LUTに登録する参照点としてのsRGBデータは予め決めておく(本実施形態ではこのsRGBデータをターゲットと呼ぶ)。sRGBデータは公知の式によって対応するLab値を取得することができるので、上記ターゲットに対応するLab値は容易に取得することができる。このLab値をターゲットLab値として上記平滑化LUTを参照すれば、当該ターゲットLab値に対応するRGBデータであって、上記参照用LUTにて定義されたRGBデータ((RGB)’)を算出することができる。このRGBデータはCMYKlclmデータに対応づけられているので、このCMYKlclmデータと上記ターゲットsRGBデータとを対応づけることにより、色補正LUTを取得することができる。
尚、本実施形態においては、ターゲットLab値から平滑化LUTのRGBデータを算出する前にガマットマッピングを行ってもよい。すなわち、sRGBデータによって表現可能な色の色域と平滑化LUTに規定されたRGBデータによって表現可能な色の色域とではその大きさが異なるので、両者を一致するようにマッピングを行う。むろん、ここではガマットマッピング以外に種々の補正を行っても良い。例えば、人間は空や肌の色を実際の色より鮮やかに記憶している傾向にあるなど人間の記憶色と実際の色とは異なるので、人間の記憶色に近くなるように色を補正しても良い。
(2)色補正LUT作成装置および印刷制御装置:
次に、本発明にかかるスムージング処理に基づいてプロファイルを作成し、当該プロファイルから上記色補正LUTを作成する装置と当該色補正LUTを利用して印刷を行う印刷制御装置の構成を説明する。図2は装置のハードウェア構成およびソフトウェア構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる装置は汎用的なコンピュータによって形成される。むろん、上記プロファイル作成、色補正LUT作成、印刷制御を行うコンピュータは別体のコンピュータであっても良い。
コンピュータ10は演算処理の中枢をなすCPU11を備えており、このCPU11はシステムバスを介してコンピュータ10全体の制御を行う。同システムバスには、ROM12、RAM13、ハードディスク14や図示しないUSBI/F,CRTI/Fや入力機器I/F等が接続されている。
ハードディスク14には、ソフトウェアとしてオペレーティングシステム(OS)、色補正LUTを作成するためのLUT作成プログラム20や画像印刷を行うためのプリンタドライバ(PRTDRV)30等が格納されており、これらのソフトウェアは、実行時にCPU11によって適宜RAM13に転送される。CPU11は、RAM13を一時的なワークエリアとして適宜アクセスしながらOSの制御下で種々のプログラムを実行する。
入力機器I/Fには、図示しないキーボードやマウスが操作用入力機器として接続される。また、CRTI/Fには、表示用のディスプレイが接続されている。従って、コンピュータ10では、キーボードやマウスによる操作内容を受け付け、また、ディスプレイに各種情報を表示することが可能である。さらに、USBI/Fには、プリンタ15が接続されており、コンピュータ10が出力するデータに基づいて画像を印刷することが可能である。むろん、プリンタ15との接続I/FはUSBI/Fに限られる必要もなく、パラレルI/F,シリアルI/F,SCSI接続など種々の接続態様を採用可能であるし、今後開発されるいかなる接続態様であっても同様である。
次に、上記コンピュータ10を本発明にかかる印刷制御装置として機能させる場合の処理を説明する。コンピュータ10では、上記スキャナ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラの画像入力機器やディスプレイ、プロジェクタの画像出力機器など、各種の画像機器で使用される画像データを取得し、色補正LUTを参照した色変換を実行してプリンタ15での印刷を行う。すなわち、画像入力デバイスと画像出力デバイスのように異なる画像機器にて同じ画像を扱う場合であって、各画像機器で使用する画像データにて各画素の色を異なった色空間で表現している場合には色補正LUTを参照して色変換を実施する。
色補正LUTを利用した印刷を実行するため、本実施形態における上記コンピュータ10は、図2に示すように印刷時のデータ処理を行う上述のプリンタドライバ30を備えている。プリンタドライバ30は画像データ取得モジュール31と色補正モジュール32とハーフトーン処理モジュール33と印刷処理モジュール34とを備えている。画像データ取得モジュール31は、印刷対象画像を示す画像データを取得するモジュールである。画像データ取得モジュール31は、当該取得した画像データの画素数と印刷に必要な画素数が整合しない場合に両者を整合させるための解像度変換を実行する。色補正モジュール32は、ハードディスク14に保存されている色補正LUT41を参照して補間演算によって画像データの表色系を変換するモジュールであり、上記画像データ取得モジュール31から画像データを取得して表色系を変換する。
色補正モジュール32が色変換を行ってCMYKlclmデータを生成すると、当該CMYKlclmデータが上記ハーフトーン処理モジュール33に受け渡される。ハーフトーン処理モジュール33は、各ドットのCMYKlclm階調値を変換して画素毎にインク滴の記録の有無や画素毎に記録するインク滴の量を特定したハーフトーンデータを取得するハーフトーン処理を行うモジュールである。尚、本実施形態においては、色補正LUT41を作成する際に、参照用LUT43にて定義されたRGBデータに対応するCMYKlclmデータを取得し、ハーフトーン処理を行うこともできる。
印刷処理モジュール34はかかるハーフトーンデータを受け取って、プリンタ15で使用される順番に並べ替える。すなわち、プリンタ15にはインク吐出デバイスとして図示しない吐出ノズル列が搭載されており、当該ノズル列では副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ15にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替える並べ替え処理を行う。印刷処理モジュール34は、この並べ替え処理の後、画像の解像度などの所定の情報を付加して印刷データを生成し、プリンタ15に出力する。プリンタ15においては当該印刷データに基づいて上記画像データが示す画像を印刷し、出力画像を得る。
本実施形態においては、印刷制御装置たるコンピュータ10内にLUT作成プログラム20が備えられており、LUT作成プログラム20は印刷前に色補正LUT41を作成する。LUT作成プログラム20は参照用LUT作成モジュール21とスムージング処理モジュール22と色補正LUT作成モジュール23とを備えている。LUT作成プログラム20によって色補正LUT41を作成するために、参照用LUT作成モジュール21は、参照用LUT43を作成してハードディスク14に記録する。
本実施形態においては、実際に印刷を行ったパッチに基づいて参照用LUT43を作成する構成を採用しており、参照用LUT作成モジュール21は、RGBの各色の階調ピッチを均等にしたデータについて、予め決められた上記複数の規則に基づいてCMYKlclmデータを取得する。この段階で両者を対応づけたテーブルを参照用LUT43の一部としてハードディスク14に記録し、このCMYKlclmデータによって印刷を実行させる。すなわち、複数のCMYKlclmデータに基づいて所定の面積で一様な色となるパッチの画像データを作成し、上記ハーフトーン処理モジュール33に受け渡す。この結果、ハーフトーン処理モジュール33と印刷処理モジュール34は上述の各処理を実行し、プリンタ15は複数のパッチからなるカラーチャートを印刷する。
コンピュータ10には図示しないインタフェースを介して測色器40が接続されており、プリンタ15にて印刷したカラーチャート上の各パッチを当該測色器40によって測色し、そのLab値や濃度値等の測色値をコンピュータ10に対して供給することができる。上記カラーチャートにおいては、各パッチの位置とそのCMYKlclmデータとが対応づけられており、各パッチの測色値(Lab値)とCMYKlclmデータとを対応づけることができる。そこで、参照用LUT作成モジュール21は、各Lab値とCMYKlclmデータとを対応づけることにより、Lab値とRGBデータとを対応づけた参照用LUT43を作成することができる。
スムージング処理モジュール22は、当該参照用LUT43を参照して上記スムージング処理を実施し、平滑化LUT42を作成してハードディスク14に記録する。平滑化LUT42を作成したら、色補正LUT作成モジュール23が当該平滑化LUT42に基づいて色補正LUT41を作成する。すなわち、予め決められたターゲットsRGB値からターゲットLab値を算出し、平滑化LUT42を参照して補間演算により当該ターゲットLab値をRGBデータに変換する。このRGBデータは、上記参照用LUT43を作成する際に参照用に定義されたRGBであるので、さらに参照用LUT43を参照して当該RGBデータをCMYKlclmデータに変換する。そして、得られたCMYKlclmデータと上記ターゲットsRGB値とを対応づけることにより色補正LUT41を作成し、ハードディスク14に記録する。
(3)スムージング処理:
(3−1)スムージング処理の原理:
次に、上述のスムージング処理を詳細に説明する。まず、本発明において各格子点に対して導入する仮想的な力を説明する。本実施形態においては、多数の格子点のそれぞれに対してその隣接格子点との距離および方向に依存する仮想的な力が作用した状態を想定する。そして、この力によって格子点が移動することを許容し、時間の経過に伴って力が略釣り合って格子点の移動が略停止するまでシミュレーションを繰り返す。従って、格子点の移動が停止する定常状態においては、総ての格子点において仮想的な力が略釣り合うように格子点の位置が決められている。この位置が平滑化された位置であるとすることで非常に高精度の補間を実施可能な格子点位置を決定することができた。
このように、仮想的な力としては、当該仮想的な力が略釣り合って格子点が略停止したことによって、当該停止位置が平滑化された位置となるように決定されれば良く、本実施形態においては、隣接格子点の方向および距離から決定される引力によって仮想的な力の主な成分を形成しており、以下の式(1)によって定義される力を導入する。
Figure 0004492358
ここで、ベクトルXは格子点の位置を示すベクトルであり、gは着目格子点を示す符号、gnは隣接格子点を示す符号である。nは隣接格子点を示す番号であり、着目格子点の位置によってnの最大値Nは異なる。また、kpは正の定数である。すなわち、着目格子点と一つの隣接格子点との間では、互いを結ぶ直線方向の力で互いに引き合うこととし、この力の大きさは互いの距離に比例するように定義している。
図3は、仮想的な力の主な成分を説明する説明図である。同図において、黒丸および白丸はLab空間内の格子点を示しており、同図においては、簡単のため、ある格子点(着目格子点g)に隣接する格子点が2個(隣接格子点g1,g2)である場合について示している。式(1)に示す力は、自然界においてばね振動を行わせる力と類似しており、本実施形態における仮想的な力は、この振動をモデルにしているといえる。従って、本実施形態においては、このような振動を与えながら格子点が定常状態に達するまでシミュレートすることになる。
尚、本実施形態においては、着目格子点とその隣接格子点との関係に基づいて仮想的な力を定義するため、Lab空間内の各格子点を着目格子点としたときの隣接格子点を定義する必要がある。各格子点の初期位置は、上記参照用LUT43に定義されたLab値にて決定され、RGBデータは直交RGB空間で整然と並んでいるので、基本的にはこの直交RGB空間で隣接する格子点がLab空間でも隣接すると考えればよい。
但し、Lab空間で格子点が形成する領域は有限であって、所定の形状の色域を形成するので、色域の境界においては、色域の内部における定義と異なる定義によって隣接格子点を特定する。すなわち、参照用LUT43に記述されたRGBデータで表現できる範囲に対応するLabデータをLab空間にプロットすれば、図1の右上に示す図のように色域が形成され、本実施形態では、この色域の部位によって隣接格子点の定義を変えている。
図4は、当該色域を示す図であり、色域の境界線、境界面、内部のそれぞれによって隣接格子点の定義を変えている様子を示している。同図においては、色域の境界線、境界面、内部のそれぞれにおける格子点を抜き出して示しており、着目格子点を黒丸で示し、その周りの格子点を白丸で示すとともに、着目格子点に対する隣接格子点は、太い実線で結んでいる。色域の内部における着目格子点では、この着目格子点に対応するRGB空間の格子点を考え、当該RGB空間の格子点に対してR軸、G軸、B軸方向で隣接する格子点を抽出する。当該隣接する格子点に対応するLab空間中の格子点が隣接格子点となり、図4に示すように着目格子点に対して6方向で最隣接の位置にある格子点が隣接格子点となる。
色域の境界線上では、色域の境界線上に位置する格子点と色域の内部に位置する格子点とが着目格子点に近接しているが、同図に示すように色域の境界線上で隣接する格子点のみを隣接格子点と定義している。すなわち、色域の境界線上に位置する着目格子点については、当該着目格子点に対応するRGB空間の格子点に対して図1の左側に示す立方体の稜線上で隣接する格子点を抽出し、当該隣接する格子点に対応するLab空間中の格子点を特定することによって当該着目格子点に隣接する格子点を決定することができる。
色域の境界面上では、色域の境界面上に位置する格子点と色域の内部に位置する格子点とが着目格子点に近接しているが、同図に示すように色域の境界面上で隣接する格子点のみを隣接格子点と定義している。すなわち、色域の境界面上に位置する着目格子点については、当該着目格子点に対応するRGB空間の格子点に対して図1の左側に示す立方体の面上で隣接する格子点を抽出し、当該隣接する格子点に対応するLab空間中の格子点を特定することによって当該着目格子点に隣接する格子点を決定することができる。
以上のような式(1)に示される力で格子点位置に振動を与えれば、時間の経過とともに格子点位置が平滑化されるように移動するが、この力のみでは振動が収まらないので、本実施形態においては、振動を停止させるため、以下の式(2)に示すように抵抗力を導入する。
Figure 0004492358
ここで、ベクトルFpgはここまでで説明した仮想的な力の合力であり、ベクトルVは格子点の速度を示すベクトルであり、gは着目格子点を示す符号である。また、kvは定数であり、正の定数であればよい。以上の式により、着目格子点は、速度の大きさに比例し、速度に対して逆向きの抵抗力を受けることになる。この抵抗力は、自然界において質点が運動する際に受ける抵抗力と等価であるので、上述の振動は時間の経過とともに収まり、格子点の位置は定常状態に落ち着くことになる。
以上の仮想的な力を導入し、各格子点についての運動方程式(質量は任意)を考えれば、格子点の運動を記述することができる。但し、本実施形態において、色域の頂点以外の格子点を固定しても(もしくは略固定な状態に陥っても)、固定格子点が変曲点とならず格子点の配置が平滑化されるように、さらに仮想的な力を導入することが好ましい。すなわち、上記式(2)に示す力のみを導入して適当な格子点を固定すると、当該固定格子点が変曲点となってしまうおそれがある。
そこで、固定点を挟んだ両側の複数の格子点が当該固定点で変曲点を持たずに定常状態に達することも許容するため、さらなる仮想的な力を導入する。ここでは、当該固定点で変曲点を持たずに定常状態に達し得るように仮想的な力を加えられればよいが、本実施形態においては、全格子点に作用する仮想的な力の合力ができるだけ小さな状態が定常状態となるようにする。
具体的には、ある格子点に作用する仮想的な力を上記式(2)にて算出し、その一部を隣接する格子点に対して逆向きに作用させることとしている。図5は、この力を説明するための説明図である。同図においては、上記図3に示す格子点配置と同様な着目格子点gおよび隣接格子点g1,g2を示している。隣接格子点g1,g2のそれぞれに対して上記式(2)によって算出される力が作用すると考えると、各隣接格子点g1,g2には、図5に示すようなベクトルFpg1,ベクトルFpg2が作用する。
このとき、ベクトルFpg1,ベクトルFpg2に係数αnを乗じて逆向きにした力を考え、これらの力の合力が着目格子点gnに作用することとする。すなわち、各着目格子点gnに作用する合力を、以下の式(3)に示すベクトルFagによって定義する。
Figure 0004492358
ここで、ベクトルFpgは、着目格子点gについて上記式(2)で定義される力であり、ベクトルFpgnは、隣接格子点gnについて上記式(2)で定義される力である。また、nは隣接格子点を示す番号であり、着目格子点の位置によってnの最大値Nは異なる。係数αnは、”0〜1”であるが、隣接格子点の数に応じて適切な合力ベクトルとするため、隣接格子点に依存するのが好ましい。例えば、1/N等を係数αnとすることができる。
以上のように、隣接格子点に作用する仮想的な力の一部の合力を着目格子点に作用する力として加えれば、全格子点に作用する仮想的な力の合力を低減する効果があり、固定点を変曲点としないで定常状態とすることも可能である。例えば、図5に示すように格子点同士を結ぶ滑らかな曲線をなす定常状態に達し得る。尚、式(3)にて導入した力は、固定格子点のみに作用するのではなく、全ての格子点に対しその隣接格子点の合力(の一部)を作用させることで、意図した固定格子点はもちろん、意図しないが結果的に略固定に陥った格子点が存在しても、好適に滑らかな定常状態を形成できる。
すなわち、本実施形態において、ある格子点を固定する場合、系全体が定常状態に達したとしても、当該固定格子点に加わる力の合力は略0にはならない。しかし、式(3)にて導入した力を考慮すれば、当該固定格子点に作用する力の一部がその隣接格子点に分散され、逆に隣接格子点から当該固定点に分散されるので、系全体の合力を低減し固定点に作用する合力も略0とすることができる。例えば、図5においては、固定する格子点を格子点gsとして示しているが、式(2)に示す力のみが格子点に加わるとすれば、格子点gsを変曲点とした”折れ線”を形成する。
しかし、格子点gsに作用する力(ベクトルFps)の逆向きの力の一部を分散して隣接格子点に加算すれば、格子点gsとその隣接格子点を結ぶ2つの直線のなす角を鈍角化させるように隣接格子点に作用し、格子点gsを変曲点とした”折れ線”を形成せず、滑らかな曲線として定常状態に落ち着く。また、格子点gsに隣接する格子点に作用する力(式(2)に示す力)の一部が格子点gsに加算されることで、この力とベクトルFpsとの合力が”0”に近づく。従って、以上の式(3)によって、固定点を設けた場合であっても、格子点の並び方に過度の制限を設けることなく滑らかな定常状態、すなわち、系全体のエネルギーが小さい状態にすることが可能である。
以上のように、着目格子点に対して式(3)に示す仮想的な力が作用することを想定して運動方程式を考えれば、この運動方程式に基づいて格子点を定常状態に移行させることで、格子点の配置を平滑化することができる。具体的には、着目格子点の運動方程式を下記式(4)とする。
Figure 0004492358
ここで、ベクトルAt gは、時間tにおける格子点gの加速度である。
このように時間tにおける加速度が与えられると、微小時間dt経過後の格子点gの速度は式(5)となる。
Figure 0004492358
ここで、ベクトルVt gは、時間tにおける格子点gの速度である。尚、各格子点の初速度は”0”であっても良いし、適当な初速を与えても良い。
また、このように時間tにおける速度が与えられると、微小時間dt経過後の格子点gの位置は式(6)となる。
Figure 0004492358
ここで、ベクトルXt gは、時間tにおける格子点gの位置である。
すなわち、各格子点を着目格子点としたときの仮想的な力を上記式(3)によって特定すれば、式(4)〜(6)に基づいて微小時間経過後の速度および位置が特定できる。従って、微小時間を経過させる処理を繰り返し、全格子点の速度が略”0”(例えば、所定の閾値以下)になった状態を定常状態とすることができる。このように、仮想的な力を利用したシミュレーションを導入すると、総ての格子点を一斉に動かしてシミュレートを行うことができる。
これに対して、着目格子点と隣接格子点との相対的な位置関係から、着目格子点の配置の平滑程度を評価する評価関数を導入し、評価関数における評価を向上することで着目格子点の位置を最適化する処理も想定し得る。しかし、このような処理を行う場合、格子点毎に逐次処理を行うと、ある格子点は位置が最適化され、他の格子点は最適化されていない状態が発生し、最適化の過程で一方の格子点を移動する際の誤差が次第に蓄積し、他の格子点位置を最適化できないこともある。
また、全格子点について配置の平滑程度を評価する評価関数を導入しようとすると、その次元数は膨大になり、最適化処理を行うことは非現実的になってしまう。しかし、本発明においては、上述のように仮想的な力を導入し、微小時間経過毎に速度および位置を算出しているので、全格子点についての移動を簡単にシミュレートすることができる。従って、上述のように総ての格子点を一斉に動かしてシミュレートを行うことができ、シミュレートに際して局所的な誤差を蓄積することがない。
(3−2)拘束条件の導入:
以上の処理によって、Lab空間内の格子点配置を平滑化することができるが、本実施形態においては、RGBデータとLabデータとの対応関係を規定することによって上記平滑化LUT42を作成するので、当該平滑化LUT42に規定されるLabデータが色変換テーブルとして好ましいデータになっている必要がある。そこで、本実施形態においては、さらに拘束条件を導入することによって、上記式(4)〜(6)にて微小時間毎の移動を行う際に、格子点の位置を修正することとしている。
拘束条件としては、各種の条件を導入可能である。例えば、RGBデータで規定される色域に含まれるようにLabデータを拘束する条件を採用することができる。色域は、RGBデータの各色成分を全階調値域に渡って変動させることによって定義することができる。すなわち、RGBデータの各色成分を全階調値域に渡って変動させて得られる階調値の組み合わせを考え、この組み合わせに対応するLabデータをLab空間中にプロットすれば、プロットされた点が含まれる領域を上記プリンタ15の色域とすることができる。
そこで、RGBデータを変換して得られるLabデータにできるだけ近い値となるように上記微小時間経過後の格子点位置を修正すれば、各格子点を色域内に拘束することができる。より具体的には、下記式(7)を最適化することによってLabデータを色域内に拘束することができる。
Figure 0004492358
ここで、Eは最適化処理を行う際の目的関数であり、ベクトルLtは、時間tにおける着目格子点の位置を示すベクトルである。また、f(R,G,B)は上記参照用LUT43を参照して得られる補間演算を示す関数であり、RGBデータに対応するLab値を示している。すなわち、最適化処理においては、RGB値を変動させながらEを最小化しており、この結果、時間tにおける着目格子点の位置に対して最小の色差となるLab値に対応するRGBデータを算出することになる。尚、最適化処理としては、準ニュートン法や共益勾配法など既知のアルゴリズムを使用することができる。
以上の最適化処理はLab空間内の全格子点に対して適用し得る。色域の境界に相当する格子点に対して上記式(7)による最適化処理を実施すると、着目格子点を色域内に拘束するが、これと同時に最適化されたLabデータとRGBデータとの対応関係を取得することができる。そこで、色域の内部に相当する格子点に対して上記式(7)による最適化処理を実施すると、この格子点は元々色域の内部であるので、色域の内部に拘束する拘束条件としての意味合いは薄いが、処理の結果として、時間tにおける格子点を示すLabデータに対応するRGBデータを取得することができる。
さらに、平滑化LUT42に規定されるLabデータが色変換テーブルとして好ましいデータになっているようにするために、上記拘束条件をより厳しくすることも可能である。例えば、上記式(7)において可変変数を一つあるいは二つに限定し、他の変数は階調値の最大値あるいは最小値に固定することによって格子点を色域の境界線あるいは境界面上に拘束することができる。より具体的には、下記式(8)のようにRおよびGの階調値を”0”に固定したり、式(9)のようにRの階調値を”255”に固定するなどの構成を採用可能である。
Figure 0004492358
Figure 0004492358
すなわち、式(8)においては、関数f(R,G,B)におけるRおよびGの階調値が”0”であるため、RGBデータとしては図1の左上に示すKとBを結ぶ稜線上のデータに限定される。従って、対応するLab値も図1の右上に示すKとBを結ぶ境界線上のデータに限定される。この結果、境界線KB上のLab値に拘束しながら最適化処理を行うことができる。
式(9)においては、関数f(R,G,B)におけるRの階調値が”255”であるため、RGBデータとしては図1の左上に示す面WMRY上のデータに限定される。従って、対応するLab値も図1の右上に示す面WMRY上のデータに限定される。この結果、面WMRY上のLab値に拘束しながら最適化処理を行うことができる。むろん、ここでは、上記式(8),式(9)の他、RGB階調値のいずれか一つまたは二つを最大値または最小値に固定することによって、Lab値を色域の境界線上あるいは境界面上に拘束しながら最適化処理を行うことができる。
さらに、過度の拘束を避けながらも、最終的には上記平滑化LUT42に規定されるLabデータが色変換テーブルとして好ましいデータになっているようにすることも可能である。このためには、上述のように微小時間を経過させるに際して、時間の経過とともに拘束条件を厳しくする。すなわち、上記式(7)に対して拘束条件を示す項を加え、時間の経過に伴って拘束条件が厳しくなるように構成する。
図6は、時間に依存した拘束条件を導入することによる効果を説明する説明図である。上記式(8),式(9)のような拘束条件は、Lab空間中である決められた位置に着目格子点を拘束するように修正を加えることになる。例えば、図6においては、着目格子点を黒丸、他の格子点を白丸で示している。同図では、上記式(4)〜式(6)のシミュレーションにより、時間tの着目格子点gがベクトルXt gから微小時間dt経過後にベクトルXt+dt gに移動することを想定する。
このとき、上記式(8),式(9)による拘束条件を導入することは、ベクトルXt+dt gで表現される着目格子点gの位置を修正することに相当するが、この修正が例えばベクトルMのような修正であれば、微小時間の経過によって格子点gはほとんど移動しないことになる。すなわち、過度に厳しい拘束条件により、着目格子点gがほぼ固定されてしまう。また、格子点の位置が固定されない場合でも過度の拘束条件を導入すると格子点が非常に移動しにくくなる。この結果、時間の経過に伴って着目格子点gが定常状態に向かって移動しないことも生じ得る。
そこで、式(7)において、上記関数f(R,G,B)におけるRGB総てを可変とし、時間に依存する拘束条件を付加する。この結果、シミュレーションの初期段階ではある許容範囲Raの内側で自由に格子点位置を変動させることができ、さらに、シミュレーションの終盤では所望の位置に拘束されるように格子点位置を制御することができる。このような拘束条件は種々の条件を採用可能であり、例えば、下記式(10)や式(11)を採用可能である。
Figure 0004492358
Figure 0004492358
尚、両式にて第1項は上記式(7)と同様であり、第2項以降が時間に依存する拘束条件である。条件wRは、階調値Rに依存する階段関数であり、最終的に拘束する階調値によって二種類の条件が利用される。すなわち、最終的に階調値Rを”0”に拘束するのであれば、図6の(a)に示すように階調値Rが閾値th以上で所定の定数T、閾値th以下で”0”である。さらに、この例では閾値thが時間に依存しており、時間の経過に伴って閾値thの大きさが小さくなる。また、最終的に階調値Rを最大値(例えば”255”)に拘束するのであれば、図6の(b)に示すように階調値Rが閾値th以上で”0”、閾値th以下で所定の定数Tである。この例では時間の経過に伴って閾値thの大きさが大きくなる(最大値は”255”)。
条件wGについては、階調値Gに対して上記条件wRと同様の振る舞いをする関数を採用可能である。さらに、式(10)および式(11)には表記していないが、階調値Bに対しても同様の振る舞いをする条件wBを採用することができる。尚、着目格子点gを最終的に色域の境界線上に拘束するためには、条件wR,wG,wBのうちいずれか2つを拘束条件として式(7)に付加し、着目格子点gを最終的に色域の境界面上に拘束するためには、条件wR,wG,wBのうちいずれか1つを拘束条件として式(7)に付加する。
すなわち、着目格子点gを最終的に色域の境界線上に拘束するためには、変数RGBのいずれか2つを最小値あるいは最大値に固定する必要があるので、最小値に固定する場合には条件として図6に示す(a)の関数2つを付加し、最大値に固定する場合には条件として図6に示す(b)の関数2つを付加する。また、着目格子点gを最終的に色域の境界面上に拘束するためには、変数RGBのうちいずれか1つを最小値あるいは最大値に固定する必要があるので、最小値に固定する場合には条件として図6に示す(a)の関数を付加し、最大値に固定する場合には条件として図6に示す(b)の関数を付加する。
いずれにしても、上記式(10)や式(11)においては、条件wR,wG,wBに対応する階調値が閾値th以上になることによって急激に目的関数が大きく((図6(a)の場合)なり、あるいは閾値th以下になること(図6(b)の場合)によって急激に目的関数が大きくなる。従って、当該条件wR,wG,wBに対応する階調値が閾値th以上あるいは閾値th以下にならないように許容範囲Raを設定することができる。従って、シミュレーションの初期段階では、許容範囲Raの内側で自由に格子点位置を変動させ、シミュレーションの終盤では所望の位置に拘束されるように格子点位置を制御することができる。
過度に厳しい拘束条件となることを防止するための条件としては、他にも種々の条件を導入可能である。例えば、下記式(12)や式(13)を採用可能である。
Figure 0004492358
Figure 0004492358
ここで、各式の第2項における係数wtは時間の経過とともに大きくなる値である。すなわち、式(12)の第2項において、R2は階調値Rの増加とともに大きくなり、G2は階調値Gの増加とともに大きくなるので、階調値Rや階調値Gが”0”を超えて大きくなるほど当該第2項が大きくなる。従って、目的関数Eを最小化して最適化を行う際に階調値Rおよび階調値Gができるだけ小さくなるような条件となる。また、上記係数wtの時間依存性により、シミュレーションの終盤になるほどこの条件が厳しくなる。従って、時間が経過するほど、階調値Rおよび階調値Gを、より”0”に近づけることができる。
また、式(13)の第2項において、階調値Rがその最大値”255”より小さくなるほど(R−255)2が大きくなる。従って、目的関数Eを最小化して最適化を行う際に階調値Rができるだけ”255”に近づくような条件となり、さらに、シミュレーションの終盤になるほどこの条件が厳しくなる。尚、上記式(12)においては最終的に階調値Rおよび階調値Gを最小値に拘束し、式(13)においては、最終的に階調値Rを最大値に拘束する場合に例を示しているが、むろん、RGBのいずれか一つあるいは二つを最小値あるいは最大値に拘束する式を導入可能である。すなわち、R2,G2,B2,(R−255)2,(G−255)2,(B−255)2のいずれか一つあるいは二つの線形結合に対して上記係数wtを乗じる式とすればよい。
以上の式(10)〜式(13)においては、最終的に拘束する対象のRGB階調値に依存する形で第2項を定義している。すなわち、拘束先となる色域の境界線および境界面の数だけ異なる組み合わせの条件を定義していたが、総ての境界線および境界面に対して共通の式によって第2項に相当する条件を定義することも可能である。例えば、下記式(14)を採用可能である。
Figure 0004492358
ここでも、第2項における係数wqは時間の経過とともに大きくなる値である。すなわち、式(14)の第2項において、R2,G2,B2のそれぞれは階調値をできるだけ”0”に近づけるように寄与し、(R−255)2,(G−255)2,(B−255)2のそれぞれは階調値をできるだけ”255”に近づけるように寄与する。
従って、第2項は階調値RGBのいずれかまたは組み合わせを最終的に”0”,”255”のいずれかに拘束する条件である。ここで、式(14)は、格子点の初期位置によらず共通の条件式が使用されるが、この式(14)を用いて最適化処理を行ったとしても、RGB階調値の総てが”0”あるいは”255”に収束する状態、すなわち、色域の頂点に収束する状態には陥らない。
より具体的には、式(14)に基づいて目的関数Eを最小化する際には、第1項と第2項とを加算した結果が小さい値となるRGB階調値の組み合わせを選択することになるが、最適化処理においては、一般に、独立変数(この例ではRGB階調値)を連続的に変化させた場合に目的関数Eが小さくなるようにRGB階調値の組み合わせを選択していく。従って、RGB階調値を離散的に変化させた場合に、現在のRGB階調値と大きく異なるRGB階調値の組み合わせが最も小さな目的関数Eを与えるとしても、その値を直接的に(離散的に)取得することはできない。
従って、RGB階調値を徐々に連続的に変化させて目的関数Eが極小となるようなRGB階調値の組み合わせに到達した場合、そのRGB階調値と大きく異なるRGB階調値の組み合わせが最も小さな目的関数Eを与えるとしても、もはや最適化処理によってそのRGB階調値の組み合わせを取得することはできない。つまり、局所的な極小値を最適解として取得することになる。上記式(14)は、このような性質を逆に利用して、シミュレーションの初期では格子点の自由な移動を許容し、終盤で色域の境界に格子点を収束させる。
例えば、R階調値が0に近い格子点について、シミュレーションの初期においてR階調値が即座に”0”に収束することなく変化し、これに伴ってG,B階調値が変化することによって、式(14)における第1項の大きさを小さくする効果より、第2項を小さくする効果が大きい場合が生じ得る。この場合は、最適化によってR=0に近づくことなく格子点の位置が変化する。しかし、シミュレーションの終盤において係数wqが大きくなると、R=0に近づくことによって式(14)を小さくする効果が大きくなり、RGB階調値を変化させながら、最終的にはR=0に拘束することになる。
一方、式(14)の第2項は、さらにG=0かつB=0である場合に最小値となるが、R=0に収束した時点で、さらにG階調値とB階調値とを変動させるためには、第1項が変動し、式(14)を大きくしてしまう。従って、ほとんどの場合、R=0に収束した後、さらに階調値G,Bを大きく変化させることはなく、ある位で格子点が停止する。すなわち、局所的な極小値に達することで定常状態が得られる。
以上で説明したように、式(7)に対して第2項を導入すると、色域の境界線上や境界面上に格子点を拘束することが可能であるが、格子点を特定部位に拘束するという意味では、拘束対象は上記色域の境界線上や境界面上に限られない。例えば、特定の格子点が無彩色になるように拘束条件を定義することも可能である。このためには種々の式を採用可能であり、下記式(15)によれば、RGB階調値が等量(すなわち、無彩色)になるように拘束することができる。
Figure 0004492358
ここで、式(15)の第2項における係数wgは時間の経過とともに大きくなる値である。すなわち、式(15)の第2項において、(R−G)2はR階調値とG階調値とが近い値であるほど小さくなり、(G−B)2はG階調値とB階調値とが近い値であるほど小さくなるので、階調値R,階調値G,階調値Bが等量から離れるほど当該第2項が大きくなる。従って、目的関数Eを最小化して最適化を行う際にR階調値とG階調値とができるだけ近く、また、G階調値とB階調値とができるだけ近い、すなわち、RGB等量にできるだけ近づけることになる。また、上記係数wgの時間依存性により、シミュレーションの終盤になるほどこの条件が厳しくなり、階調値RGBをより等量に近づけることができる。
さらに、Lab空間内に予め決められた位置に拘束することも可能である。例えば、拘束すべき位置を下記式(16)によって定義する。
Figure 0004492358
ここで、関数ga、関数gbは、それぞれ、Lab空間中の明度L*に対応するLab空間中のa*値、b*値を示す関数であり、図7に示すように、Lab空間中の曲線に相当する。
また、目的関数を下記式(17)によって定義する。
Figure 0004492358
ここで、式(17)の第2項における係数wcは時間の経過とともに大きくなる値である。また、L* f、a* f、b* fはそれぞれ上記関数f(R,G,B)によって算出されるLab値である。
すなわち、式(17)の第2項において、関数fで算出されるLab値が上記図7に示す曲線から遠ざかるほど、当該第2項が大きくなる。従って、目的関数Eを最小化して最適化を行う際にRGB階調値に対応するLab値をできるだけ上記図7に示す曲線に近づけることができる。また、上記係数wcの時間依存性により、シミュレーションの終盤になるほどこの条件が厳しくなり、RGB階調値に対応するLab値を、より上記曲線に近づけることができる。
以上のように、任意の曲線に格子点を拘束する場合には、単なる無彩色(L軸上の格子点)であるという条件と比較して、より柔軟に格子点の位置を制御することが可能である。すなわち、上記色補正LUT41を作成する際に使用対象として想定されるメディアによっては、無彩色としての出力色に所定の彩度を与えた方が好ましい場合など、種々の場合があるが、上記曲線を定義すれば、このような種々の場合に応じて格子点位置を拘束することが可能である。さらに、式(15),式(17)は一例であり、拘束する色としてはグレーに限られず、任意の色に拘束する条件を導入可能である。例えば、肌色に相当する色については、特定の格子点位置となるように拘束条件を付加するなど、種々の拘束条件を導入することができる。
(3−3)スムージング処理の流れ:
本実施形態においては、上述のように式(4)〜式(6)によって格子点の運動を記述し、式(7)〜式(17)によって、必要に応じて拘束条件を導入しながらLab値を修正するとともに、得られたLab値に対応するRGBデータを、上記参照用LUT43を参照して算出する。図8は、この処理を実行する上記スムージング処理モジュール22の詳細構成を示すブロック図であり、図9はLUT作成部20における処理の例を示すフローチャートである。スムージング処理モジュール22は、参照用LUT取得部22aとシミュレート部22bと平滑化LUT作成部22cとを備えている。
参照LUT取得部22aは、参照用LUT43を取得してRAM13に記録するモジュールであり、図9に示すステップS100において上記参照用LUT作成モジュール21が作成した参照用LUT43をハードディスク14から取得し、RAM13に記録する(参照用LUT13a)。従って、当該参照用LUT取得部22aにおける処理が、上記参照用プロファイル取得手段における処理に相当する。
シミュレート部22bは、参照用LUT13aに記述されたRGBデータとLabデータとを用いて格子点の運動をシミュレートする処理を実行する。このために、シミュレート部22bは、速度・位置算出部22b1と位置修正部22b2と条件更新部22b3とを備えており、速度・位置算出部22b1および位置修正部22b2は、まず、処理に当たって必要な情報を初期化する(ステップS105)。すなわち、速度・位置算出部22b1は、上記参照用LUT13aに規定されたLabデータのそれぞれについて一義的に識別するための符号を定義し、各格子点における初速度を定義する。また、位置修正部22b2は、係数定義データ13cを参照し、各格子点において必要とする拘束条件を決定する。
この係数定義データ13cは、各格子点について使用すべき係数および拘束条件式を規定したデータであり、予め決定されている。例えば、色域の境界線上あるいは境界面上に拘束するために、色域の境界線上あるいは境界面上にある格子点について、式(12)や式(13)を利用して拘束するのであれば、係数wtおよび当該係数に乗ぜられるべき拘束式を決定し、これらを示す情報と格子点を識別するための符号とを対応づける。また、色域の境界線上あるいは境界面上にある格子点について、式(14)を利用して拘束するのであれば、係数wqおよび当該係数に乗ぜられるべき拘束式を決定し、これらを示す情報と格子点を識別するための符号とを対応づける。
さらに、無彩色に相当する格子点について式(15)を利用して拘束するのであれば、係数wgおよび当該係数に乗ぜられるべき拘束式を決定し、これらを示す情報と格子点を識別するための符号とを対応づける。むろん、無彩色に相当する格子点について式(16)に示す位置に拘束するのであれば、係数wcおよび当該係数に乗ぜられるべき拘束式を決定して式(17)を特定し、これらを示す情報と格子点を識別するための符号とを対応づける。
尚、以上のように、格子点毎に式(12)〜式(17)のいずれによって拘束を実施しても良く、予め決められた規則に従って、拘束条件を決定しても良いし、試行錯誤によって好ましい拘束条件を決定しても良く、種々の手法で拘束条件を決定することができる。むろん、上記式(10)、式(11)によって拘束を行っても良く、この場合は、条件wR,wG,wBおよびそのいずれを加算すべきかを決定し、格子点を識別するための符号と対応づける。また、格子点を所定の位置に拘束しないのであれば、上記式(7)を使用するように設定すればよい。
係数定義データ13cは、以上のようにして決定された拘束式に関するデータであり、ステップS105においてはこの定義に基づいて時間経過”0”における拘束条件式を決定する。以上のように初期化を行った後には、速度・位置算出部22b1が、処理対象となっていない格子点を着目格子点として設定し、その速度および位置を算出する。本実施形態においては、この処理のため、予め式(3)におけるベクトルFagの定義を示すデータ13bが作成され、LUT作成部20の実施に際してRAM13に記録されている。
そこで、速度・位置算出部22b1は、この定義データ13bを取得し、上記式(4)〜式(6)に基づいて、着目格子点gについて微小時間経過後の速度および位置を算出する(ステップS110)。微小時間経過後の速度および位置が算出されると、位置修正部22b2は、当該着目格子点gについて上記ステップS105で決定された拘束条件式を取得することにより、着目格子点gについて目的関数Eを設定する(ステップS115)。そして、当該目的関数Eによって最適化処理を実施する(ステップS120)。この結果、着目格子点gの位置が拘束条件に従って修正されるとともに、修正後のLabデータに対応するRGBデータが算出される。この結果は、平滑化データ13dとして、RAM13に記録される。むろん、同じ着目格子点について既にデータが記録済であれば、最適化後のデータによって平滑化データ13dを更新する。
以上の処理により、着目格子点gについて微小時間経過後のシミュレートを行ったことになるので、速度・位置算出部22b1は、総ての格子点について微小時間経過後の速度および位置を算出する処理を実施したか否かを判別する(ステップS125)。このステップS125にて微小時間経過後の速度および位置を算出する処理を実施したと判別されないときには、未処理の格子点を新たに着目格子点として設定し(ステップS130)、ステップS110以降の処理を繰り返す。
ステップS125にて微小時間経過後の速度および位置を算出する処理を実施したと判別されたときには、全格子点について微小時間経過後の速度および位置を一斉に決定したことになるので、条件更新部22b3が時間に従って変動させるべき拘束条件を更新する(ステップS135)。すなわち、上記係数wt,係数wq,係数wg,係数wcおよび条件wR,wG,wBは、時間の経過に伴って変動するので、各値に対して予め決められた変動を与え、係数定義データ13cを更新する。
例えば、係数wt,係数wq,係数wg,係数wcにおいては、予め決められた量だけその大きさ大きくし、条件wR,wG,wBにおいては、予め決められた量だけ閾値thを変動させる。この処理の後、速度・位置算出部22b1は、総ての格子点における速度が充分小さくなったか否か判別し(ステップS140)、総ての格子点における速度が充分小さくなったと判別されるまで上記ステップS110以降の処理を繰り返す。
ステップS140にて総ての格子点における速度が充分小さくなったと判別されたときには全格子点が定常状態に達したと判断し、平滑化LUT作成部22cが上記平滑化データ13dにて規定されるRGBデータとLabデータとの対応関係を平滑化LUT42としてハードディスク14に記録する(ステップS145)。平滑化LUT42が作成されると、上記色補正LUT作成モジュール23が当該平滑化LUT42を参照して色補正LUT41を作成し、ハードディスク14に記録する(ステップS150)。以上のように、本実施形態においては、シミュレート部22bにおける処理が上記平衡位置取得手段における処理に相当し、平滑化LUT作成部22cにおける処理がプロファイル作成手段における処理に相当する。
以上のスムージング処理においては、上記式(3)のように、隣接格子点に作用する仮想的な力の一部を着目格子点に加算することにより、固定格子点が存在する場合でも、格子点の配置を平滑化することができる。また、上記式(7)〜(17)のように様々な拘束条件を導入することができ、各種の条件を考慮した上でなおかつ格子点の配置を平滑化することができる。さらに、全格子点について微小時間後の速度と位置を考えることにより、全格子点が一斉に移動した状態をシミュレートすることができ、格子点を一つずつ最適化する処理と比べて誤差の蓄積がない状態で格子点を平滑化することができる。
(4)他の実施形態:
上記実施形態は一例であり、仮想的な力を導入したシミュレーションによって格子点の配置を平滑化できる限りにおいて、他にも種々の構成を採用することができる。例えば、ICCプロファイルで規定されるプロファイルを利用して印刷を行う装置に対して本発明にかかる処理を適用することもできる。ICCプロファイルにおいては、ディスプレイ等の画像入力機器で使用する色成分値を機器非依存色空間内の座標値(Lab値等)に変換するソースプロファイルと機器非依存色空間内の座標値をプリンタ等の画像出力機器で使用する色成分値に変換するメディアプロファイルとを予め用意しておく。
そこで、図1に示すターゲットsRGBとターゲットLabとの対応関係を上記ソースプロファイルとし、LabとプリンタRGBデータとの対応関係を上記メディアプロファイルとする構成を採用可能である。むろん、この場合、メディアプロファイルにより得られるRGBデータは、本発明によって作成した平滑化LUT42を参照しCMYKlclmデータに変換できる。
また、上記プリンタ15においてはCMYKlclmの6色のインクを搭載可能であったが、むろん、DY(ダークイエロー)を追加して色数をより多くしても良いし、lclmを利用しないことにして色数をより少なくしても良い。さらに、他の色、例えばR(レッド),V(バイオレット)を利用してCMYKRVの6色のインクを搭載可能にしても良い。
さらに、上述の仮想的な力においては、格子点間の距離に比例する力を導入していたが、格子点間の力の大きさは、これに限定されず、距離に対する単調増加であれば良い。むろん、格子点に作用する抵抗力も速度の大きさに比例し、速度に対して逆向きの力に限定されず、上記格子点間に作用する仮想的な力による運動に対して抵抗する力であればよく、種々の力を導入可能である。
さらに、着目格子点に対する隣接格子点の定義は上述の定義に限定されるわけではない。例えば、RGB空間内でR軸,G軸,B軸方向で隣接する格子点の他、RGB空間内の各軸に対して斜めの方向で隣接する格子点も隣接格子点に含めるよう構成することが可能である。さらに、格子点の配置を平滑化する色空間は機器非依存色空間であれば良く、上記L***空間の他、L***空間やXYZ空間であっても良い。
色補正LUTの作成工程を概略的に説明する説明図である。 ハードウェアおよびソフトウェア構成を示すブロック図である。 仮想的な力の主な成分を説明する説明図である。 色域を示す図である。 着目格子点に加える力を説明する説明図である。 時間に依存した拘束条件の説明図である。 Lab空間中の曲線に対する拘束を説明する説明図である。 スムージング処理モジュールの詳細構成を示すブロック図である。 LUT作成部における処理の例を示すフローチャートである。
符号の説明
10…コンピュータ、13a…参照用LUT、13b…ベクトルFagの定義データ、13c…係数定義データ、13d…平滑化データ、14…ハードディスク、15…プリンタ、21…参照用LUT作成モジュール、22…スムージング処理モジュール、22b…シミュレート部、22b1…速度・位置算出部、22b2…位置修正部、22b3…条件更新部、23…色補正LUT作成モジュール、30…プリンタドライバ、31…画像データ取得モジュール、32…色補正モジュール、33…ハーフトーン処理モジュール、34…印刷処理モジュール、40…測色器

Claims (6)

  1. 機器依存色空間における格子と機器非依存色空間における格子とを対応づけたプロファイルを作成するプロファイル作成方法であって、
    上記機器依存色空間における複数の格子と上記機器非依存色空間における格子とを対応づけた参照用プロファイルを取得し、
    上記機器非依存色空間における格子点を平滑化するに際し、それぞれが上記機器非依存色空間における位置ベクトルを有し、かつ、質量を1とする単位質量を有すると仮定した複数の格子点から着目格子点に着目し、上記機器非依存色空間において上記着目格子点に隣接する複数の隣接格子点を特定し、上記隣接格子点の位置ベクトルから上記着目格子点の位置ベクトルを差し引いた差ベクトルを各隣接格子点について算出し、各隣接格子点についての上記差ベクトルを互いに足し合わせることにより引力ベクトルを算出し、上記引力ベクトルを含む力ベクトルで表される力が上記着目格子点に作用する状態を仮定し、上記力ベクトルが上記着目格子点の上記単位質量と加速度ベクトルとの積と等しくなるよう、
    Figure 0004492358

    ただし、ベクトルFp t g は力ベクトル、ベクトルA t g は上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に同格子点の移動をシミュレートした際のある微小時間での加速度ベクトル、
    運動方程式を規定し、
    上記加速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルV t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に、同格子点の移動をシミュミレートした際の所定時間tにおける格子点gの速度、
    として得られる上記着目格子点の速度ベクトルと時間との関係、
    および、上記速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルX t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化する場合に、同格子点の移動をシミュレートした際の所定時間tにおける格子点gの位置、
    として得られる上記着目格子点の上記位置ベクトルと時間との関係、
    に基づいて、上記所定時間を変化させることにより上記着目格子点の速度ベクトルの大きさが所定の閾値よりも小さくなる時間において上記着目格子点が上記機器非依存色空間存在する位置ベクトルにて示される格子点を平滑化後の格子点として取得し、
    上記取得された平滑化後の格子点を用いて補間処理を行ない、
    上記補間処理後の各格子点に対応する機器依存色空間における格子点を上記参照プロファイルから取得し、これらの格子点同士を対応づけることでプロファイルを作成することを特徴とするプロファイル作成方法。
  2. 上記力ベクトルは、その大きさが上記着目格子点に隣接する隣接格子点と上記着目格子点との距離に対して単調増加する引力ベクトルを含み、
    上記引力ベクトルは、ベクトルFgを上記引力ベクトルとし、nをN個の上記隣接格子点を区別する番号とし、kpを正の定数とし、ベクトルXを上記着目格子点の位置ベクトルとし、ベクトルXgnを上記隣接格子点の位置ベクトルとした場合に、
    Figure 0004492358

    で表されることを特徴とする上記請求項1に記載のプロファイル作成方法。
  3. 上記力ベクトルは、上記着目格子点の上記速度ベクトルの大きさに比例する大きさを有し、かつ、上記速度ベクトルの方向に対して逆向きの抵抗力を含み、
    上記力ベクトルは、ベクトルFpgを上記力ベクトルとし、ベクトルVを着目格子点の速度ベクトルとし、kvを正の定数とした場合に、
    Figure 0004492358

    で表されることを特徴とする上記請求項2に記載のプロファイル作成方法。
  4. 機器依存色空間における格子と機器非依存色空間における格子とを対応づけたプロファイルを作成するプロファイル作成装置であって、
    上記機器依存色空間における複数の格子と上記機器非依存色空間における格子とを対応づけた参照用プロファイルを取得する参照用プロファイル取得手段と、
    上記機器非依存色空間における格子点を平滑化するに際し、それぞれが上記機器非依存色空間における位置ベクトルを有し、かつ、質量を1とする単位質量を有すると仮定した複数の格子点から着目格子点に着目し、上記機器非依存色空間において上記着目格子点に隣接する複数の隣接格子点を特定し、上記隣接格子点の位置ベクトルから上記着目格子点の位置ベクトルを差し引いた差ベクトルを各隣接格子点について算出し、各隣接格子点についての上記差ベクトルを互いに足し合わせることにより引力ベクトルを算出し、上記引力ベクトルを含む力ベクトルで表される力が上記着目格子点に作用する状態を仮定し、上記力ベクトルが上記着目格子点の上記単位質量と加速度ベクトルとの積と等しくなるよう、
    Figure 0004492358

    ただし、ベクトルFp t g は力ベクトル、ベクトルA t g は上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に同格子点の移動をシュミレートした際のある微小時間での加速度ベクトル、
    運動方程式を規定し、
    上記加速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルV t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に、同格子点の移動をシュミレートした際の所定時間tにおける格子点gの速度、
    として得られる上記着目格子点の速度ベクトルと時間との関係、
    および、上記速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルX t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化する場合に、同格子点の移動をシュミレートした際の所定時間tにおける格子点gの位置、
    として得られる上記着目格子点の上記位置ベクトルと時間との関係、
    に基づいて、上記所定時間を変化させることにより上記着目格子点の速度ベクトルの大きさが所定の閾値よりも小さくなる時間において上記着目格子点が上記機器非依存色空間存在する位置ベクトルにて示される格子点を平滑化後の格子点として取得する平衡位置取得手段と、
    上記取得された平滑化後の格子点を用いて補間処理を行う補間手段と、
    上記補間処理後の各格子点に対応する機器依存色空間における格子点を上記参照プロファイルから取得し、これらの格子点同士を対応づけることでプロファイルを作成するプロファイル作成手段とを備えることを特徴とするプロファイル作成装置。
  5. 機器依存色空間における格子と機器非依存色空間における格子とを対応づけたプロファイルを作成する機能をコンピューターに実現させるプロファイル作成プログラムであって、
    上記機器依存色空間における複数の格子と上記機器非依存色空間における格子とを対応づけた参照用プロファイルを取得する参照用プロファイル取得機能と、
    上記機器非依存色空間における格子点を平滑化するに際し、それぞれが上記機器非依存色空間における位置ベクトルを有し、かつ、質量を1とする単位質量を有すると仮定した複数の格子点から着目格子点に着目し、上記機器非依存色空間において上記着目格子点に隣接する複数の隣接格子点を特定し、上記隣接格子点の位置ベクトルから上記着目格子点の位置ベクトルを差し引いた差ベクトルを各隣接格子点について算出し、各隣接格子点についての上記差ベクトルを互いに足し合わせることにより引力ベクトルを算出し、上記引力ベクトルを含む力ベクトルで表される力が上記着目格子点に作用する状態を仮定し、上記力ベクトルが上記着目格子点の上記単位質量と加速度ベクトルとの積と等しくなるよう、
    Figure 0004492358

    ただし、ベクトルFp t g は力ベクトル、ベクトルA t g は上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に同格子点の移動をシュミレートした際のある微小時間での加速度ベクトル、
    運動方程式を規定し、
    上記加速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルV t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に、同格子点の移動をシュミレートした際の所定時間tにおける格子点gの速度、
    として得られる上記着目格子点の速度ベクトルと時間との関係、
    および、上記速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルX t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化する場合に、同格子点の移動をシュミレートした際の所定時間tにおける格子点gの位置、
    として得られる上記着目格子点の上記位置ベクトルと時間との関係、
    に基づいて、上記所定時間を変化させることにより上記着目格子点の速度ベクトルの大きさが所定の閾値よりも小さくなる時間において上記着目格子点が上記機器非依存色空間存在する位置ベクトルにて示される格子点を平滑化後の格子点として取得する平衡位置取得機能と、
    上記取得された平滑化後の格子点を用いて補間処理を行う補間機能と、
    上記補間処理後の各格子点に対応する機器依存色空間における格子点を上記参照プロファイルから取得し、これらの格子点同士を対応づけることでプロファイルを作成するプロファイル作成機能とをコンピュータに実現させることを特徴とするプロファイル作成プログラム。
  6. 機器依存色空間における格子と機器非依存色空間における格子とを対応づけた色補正プロファイルを参照して色変換を行って印刷を実行する印刷制御装置であって、
    上記色補正プロファイルは、上記機器依存色空間における複数の格子と上記機器非依存色空間における格子とを対応づけた参照用プロファイルを取得し、上記機器非依存色空間における格子点を平滑化するに際し、それぞれが上記機器非依存色空間における位置ベクトルを有し、かつ、質量を1とする単位質量を有すると仮定した複数の格子点から着目格子点に着目し、上記機器非依存色空間において上記着目格子点に隣接する複数の隣接格子点を特定し、上記隣接格子点の位置ベクトルから上記着目格子点の位置ベクトルを差し引いた差ベクトルを各隣接格子点について算出し、各隣接格子点についての上記差ベクトルを互いに足し合わせることにより引力ベクトルを算出し、上記引力ベクトルを含む力ベクトルで表される力が上記着目格子点に作用する状態を仮定し、上記力ベクトルが上記着目格子点の上記単位質量と加速度ベクトルとの積と等しくなるよう、
    Figure 0004492358

    ただし、ベクトルFp t g は力ベクトル、ベクトルA t g は上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に同格子点の移動をシュミレートした際のある微小時間での加速度ベクトル、
    運動方程式を規定し、
    上記加速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルV t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化した場合に、同格子点の移動をシュミレートした際の所定時間tにおける格子点gの速度、
    として得られる上記着目格子点の速度ベクトルと時間との関係、
    および、上記速度ベクトルを所定時間で積分することにより
    Figure 0004492358

    ベクトルX t g は、上記機器非依存色空間における各格子点を平滑化する場合に、同格子点の移動をシュミレートした際の所定時間tにおける格子点gの位置、
    として得られる上記着目格子点の上記位置ベクトルと時間との関係、
    に基づいて、上記所定時間を変化させることにより上記着目格子点の速度ベクトルの大きさが所定の閾値よりも小さくなる時間において上記着目格子点が上記機器非依存色空間存在する位置ベクトルにて示される格子点を平滑化後の格子点として取得し、
    上記取得された平滑化後の格子点を用いて補間処理を行ない、
    上記補間処理後の各格子点に対応する機器依存色空間における格子点を上記参照プロファイルから取得し、これらの格子点同士を対応づけることで作成されるデータであることを特徴とする印刷制御装置。
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