JP2006212735A - レンズ研削方法及びレンズ研削加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレーム枠のないリムレスフレームやワイヤーフレームであるナイロール等の眼鏡(眼鏡フレーム)の場合には、反り角を数値で入力し、眼鏡装用者の眼に合致したPD値に補正し、眼鏡レンズを研削することができるPD補正方法及びPD補正装置、並びに補正したPD値に基いて未加工の眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削方法及びレンズ研削加工装置を提供すること。
【解決手段】レンズ研削方法及びそのレンズ研削加工装置は、リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズMLを研削加工する。しかも、このレンズ研削方法においては、リムレスフレームの反り角の数値を入力して、眼鏡レンズの研削加工を行うようにしている。
【選択図】 図13

Description

本発明は、リムレスフレームまたはナイロール等のダミーレンズの玉型形状の形状データに基いて眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PD(以下、単にPDと略称)を補正するためのPD補正方法を用いて補正したPD値に基いて未加工の眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削方法及びレンズ研削加工装置に関する。
従来から、眼鏡フレームの左右のレンズ枠(玉型)の反り角(傾斜角)を測定子を用いて測定し、測定された反り角をもとに眼鏡装用者眼のPDを補正するためのフレーム形状測定装置やレンズ研削加工装置が知られている(例えば、特許文献1〜6を参照)。
特開平6−241772号公報 特開平7−285057号公報 特開2001−287144号公報 特開2001−259979号公報 特許2714519号公報 特許2918657号公報
ところで、PD補正量は、例えば「フレームの反り角」と「フレームからのレンズの突出量」とから算出することができる。しかし、ツーポイントフレームやナイロールフレームでは、パターン板(型板)やダミーレンズ等の玉型の周縁形状を測定することはできるが、パターン板(型板)やダミーレンズ等の玉型の光軸方向への反り角をメガネフレームのレンズ枠の「フレームの反り角」のように測定することはできなかった。
そのため、眼鏡装用者毎に異なるPD値(処方)に合わせられず、手作業で眼鏡装用者に合うようにツーポイントフレームやナイロールフレームなどを修正していた。
結果的に、このPD補正量を算出することができず、現状ではPD補正できず、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDがずれることになっていた。特にレンチキュラーなどの特殊レンズ対応の眼鏡フレームや、+8カーブの凸レンズ対応の眼鏡フレームでは、ダミーレンズを測定することが多く、この問題が起きていた。
そこで、本発明では、上記課題を解消し初心者でもPD補正ができるようにするために、フレーム枠のないリムレスフレームやワイヤーフレームであるナイロール等の眼鏡(眼鏡フレーム)の場合には、反り角を数値で入力し、眼鏡装用者の眼に合致したPD値に補正し、補正したPD値に基いて未加工の眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削方法及びレンズ研削加工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削方法において、リムレスフレームの反り角の数値を入力して、眼鏡レンズの研削加工を行うことを特徴とする。
また、請求項2に係る本発明は、リムレスフレームの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削加工装置において、リムレスフレームの反り角の数値を入力する入力手段を有し、眼鏡レンズを研削加工するための研削加工手段とを有することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削方法において、リムレスフレームの反り角の数値を入力して、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正し、補正したPD値に基いて眼鏡レンズの研削加工を行うことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、リムレスフレームの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削加工装置において、リムレスフレームの反り角の数値を入力する入力手段を有し、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正する演算手段と、補正したPD値に基いて眼鏡レンズを研削加工するための研削加工手段とを有することを特徴とする。
以上により、フレーム枠のないリムレスフレームやワイヤーフレームであるナイロール等の眼鏡フレームの場合でも、眼鏡装用者の処方や嗜好に合致した反り角(傾斜角)で眼鏡レンズを研削し、眼鏡を提供することができる。また、例えば、8カーブの曲率をもつような凸レンズ、凹レンズや、レンチキュラーなどの特殊レンズを保持させるリムレスレンズやナイロール等においても反り角をもたせ、PD補正することができ、眼鏡装用者の処方(PD値)に合致させることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1において、1は眼鏡フレームFのレンズ枠形状やその型板或いは型板モデル等から玉型形状データであるレンズ形状情報(θi,ρi,Zi)又は(θi,ρi)を読み取るフレーム形状測定装置(玉型形状測定装置)、2はフレーム形状測定装置1から送信等によって入力された眼鏡フレームの玉型形状データに基づいて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削加工装置(玉摺機)である。尚、フレーム形状測定装置1には周知のものを用いることができるので、その詳細な構成やデータ測定方法等の説明は省略する。尚、フレーム形状(レンズ枠形状)には光軸方向の移動量データZiがあるが、型板やダミーレンズの測定によるレンズ形状情報には光軸方向の移動量データZiがないのでレンズ形状情報は(θi,ρi)となる。
<レンズ研削加工装置2>
このレンズ研削加工装置2は、図1に示すように、装置本体3の前面寄りに設けられた加工室4と、この加工室4を開閉するカバー5を有する。また、この加工室4内には図2に示したように加工用主要部品が配置されている。また、加工室4の外側には、加工用主要部品の一部を保持するキャリッジ(図示せず)と、加工用主要部品及びキャリッジの駆動系(モータ等)が配置されている。このキャリッジは、前後に延びる左右一対のアーム部とアーム部の後端部を連設する連設部から、平面視形状がコの字状に形成されている。また、キャリッジは、左右動可能に且つ連設部の後縁部を中心にアーム部が上下動可能に設けられている。
なお、図2中、4a、4bは加工室4の側壁、4c、4cは側壁4a、4bに形成された円弧状のスリットである。そして、この側壁4a、4bの外側にキャリッジの一対のアーム部が配設されている。このようなアーム部を有するキャリッジには周知の構成を採用できるので、その詳細な説明及び図示は省略する。
また、レンズ研削加工装置2は、その駆動系の制御操作やデータ設定操作を行う際に用いる第1及び第2の操作パネル6、7と、操作パネル6、7による操作状態等その他を表示する表示装置(表示手段)としての液晶表示器8とを備えている。
(加工用主要部品)
上述の加工室4内に配置された加工用主要部品としては、図2に示すように、装置本体3の左右に延びると共にスリット4c、4cを貫通する左右一対のレンズ回転軸9、10がある。尚、スリット4c、4cはレンズ回転軸9、10と一体に移動する図示しないカバーで閉成されている。
このレンズ回転軸9、10は、互いに直列に配置されて同一軸線を有すると共に、上述した一対のキャリッジのアーム部にそれぞれ回転可能に保持されている。このレンズ回転軸10は、レンズ回転軸9に対して進退調整可能に設けられている。そして、レンズ回転軸9、10間に眼鏡レンズMLを配設してレンズ回転軸10をレンズ回転軸9側に進出させることにより、眼鏡レンズMLをレンズ回転軸9、10間で保持(挟持)できる。また、これとは逆に操作することで、レンズ回転軸9、10間から眼鏡レンズMLを取り外すことができる。
また、加工用主要部品としては、眼鏡レンズMLを研削加工するための研削砥石11と、研削砥石11を回転させる砥石軸12と、眼鏡レンズMLの周縁部に面取加工を施す面取砥石13、14と、眼鏡レンズMLのコバ面に溝加工を施す溝掘カッター(溝掘砥石)17がある。
更に、加工用主要部品としては、面取砥石13、14、溝掘カッター(溝掘砥石)17を回転させる面取軸(溝掘軸)15と、面取軸15を駆動させると共に旋回させる旋回アーム16と、面取砥石14に隣接して面取軸15に設けられた溝掘カッター17と、面取砥石13、14及び溝掘カッター17の下方を覆う円弧状カバー18がある。
また、レンズ回転軸9、10としては、円弧状カバー18の内側に設けられて研削砥石12や面取砥石13、14あるいは溝掘カッター17の砥石面に研削水を掛けるためのホース(図示せず)と、眼鏡レンズMLのコバ厚Wiを測定するコバ厚測定部材19がある。
カバー5は、無色透明又は有色透明(例えば、紺等の半透明)の一枚のガラス製若しくは樹脂製のパネルから構成され、装置本体3の前後にスライドする。
尚、加工室4には、眼鏡レンズMLの後方に位置すると共に丸みを帯びた傾斜面4dが形成されており、研削屑を流し易い構造になっている。
(加工用主要部品の駆動系)
加工用主要部品の駆動系としては、上述のキャリッジ(図示せず)と、このキャリッジをパルスモータ等の駆動モータを用いて上下回転させる上下動手段(図2では図示せず)と、キャリッジを左右動させるパルスモータ等の駆動モータ(図2では図示せず)と、レンズ回転軸9、10を回転駆動させるパルスモータ等の駆動モータ(図2では図示せず)と、キャリッジの上下回動に伴いレンズ回転軸9、10間に保持された眼鏡レンズMLを研削加工する際に研削砥石11を回転させる駆動モータ(図2では図示せず)等を有する。
このような駆動系のキャリッジを駆動させるための駆動モータや構造には周知の構成が採用できるので、その詳細な説明は省略する。また、研削砥石11は、粗研削砥石、ヤゲン砥石、仕上砥石等を有する。
そして、上述した駆動系は、レンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて、レンズ回転軸9、10を角度θi(i=0,1,2,3,…,n)毎に図示しない駆動モータで回動させると共に、キャリッジ(図示しない)を図示しない駆動モータで上下回動させることにより、眼鏡レンズMLの周縁を回転する研削砥石11の粗研削砥石11aで研削加工するようになっている。この際、駆動系は、レンズ回転軸9、10と砥石回転軸12との軸間距離が角度θi毎に砥石半径+動径ρiとなるように、キャリッジの前端部を角度θi毎に上下回動させてレンズ回転軸9、10及び眼鏡レンズMLを上下動させるようになっている。これにより、眼鏡レンズMLが研削砥石11でレンズ形状情報(θi,ρi)に粗研削加工されるようになっている。
また、駆動系は、上述と同様に各駆動モータをレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて作動制御して、レンズ形状(玉型形状)LL、LRに粗研削された眼鏡レンズMLの周縁のコバ端部に研削砥石11のヤゲン砥石11bによりヤゲン加工できるようになっている。この際、駆動系は、予め設定されたヤゲン位置データに基づいてキャリッジを左右に駆動する駆動モータを制御することにより、玉型形状に粗加工された眼鏡レンズMLのコバ端にヤゲン加工を施すようになっている。11cは、ヤゲン砥石11bと同様な形状の研削砥石11の仕上砥石である。尚、このような眼鏡レンズMLの研削加工は周知の構造を採用できるので、詳細な説明は省略する。
(コバ厚測定装置)
コバ厚測定装置(コバ厚測定手段)はコバ厚測定部材19を有する。このコバ厚測定部材19は、互いに離間状態で対向する一対のフィーラ19a、19bを備える。このフィーラ19a、19bは作用右方向に延びる測定軸19cに一体に設けられている。この測定軸19cは、加工室4の側壁4bを左右に貫通していると共に、左右に移動可能となっている。また、測定軸19cは、フィーラ19a、19bが加工室4の後縁部の略中央に位置するように、図示しないスプリングで保持されている。従って、フィーラ19a、19b及び測定軸19cは、左右方向への移動力を解除すると、加工室4の後縁部の略中央に戻されるようになっている。
しかも、コバ厚測定装置(コバ厚測定手段)は、測定軸19cに連動してフィーラ19a、19bの左右方向への移動位置(又は移動量)を検出して測定する測定部(図示せず)を有する。この測定部は測定室4の外側に設けられている。
より具体的には、フィーラ19a、19b及び測定軸19cの左右方向への移動位置又は移動量は測定部(図示せず)に内蔵された図示しない読取センサ(位置検出手段又は移動量検出手段)により読取られるようになっている。
また、コバ厚測定装置(コバ厚測定手段)は、測定軸19cを軸線回りに回動させる図示しないパルスモータ等の駆動手段を有する。この駆動手段は、測定軸19cを回動させてフィーラ19a、19bを約90度跳ね上げた位置(待機状態)と前側に水平に倒れた使用位置(使用状態)とに回動するようになっている。この回動は、後述する制御回路により行われる。
尚、レンズ形状情報(θi,ρi)に基づく眼鏡レンズMLのコバ厚Wiの測定時には、レンズ回転軸9、10に眼鏡レンズMLを保持させると共に、フィーラ19a、19bを前側に水平に倒した状態にする。
この状態で、レンズ回転軸9、10を駆動モータによりキャリッジと一体に上下動及び左右動させることにより、フィーラ19aの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面に当接させ、又はフィーラ19bの先端を後側屈折面に当接させることができるようになっている。
更に、フィーラ19aの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面に当接させた状態で、レンズ回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて角度θi毎に回動させると共に、レンズ回転軸9、10と研削砥石11(又は砥石回転軸12)との軸間距離が角度θi毎にXi(研削砥石11の半径+動径ρi)となるように、キャリッジを上下動させることにより、フィーラ19aの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面の動径ρiの位置に接触移動させることができるようになっている。同様に、フィーラ19bの先端を眼鏡レンズMLの後側屈折面に当接させた状態で、レンズ回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて角度θi毎に回動させると共に、レンズ回転軸9、10と研削砥石11(又は砥石回転軸12)との軸間距離が角度θi毎にXi(研削砥石11の半径+動径ρi)となるように、キャリッジを上下動させることにより、フィーラ19bの先端を眼鏡レンズMLの前側屈折面の動径ρiの位置に接触移動させることができるようになっている。このようにフィーラ19a、19bが眼鏡レンズMLに接触した状態でレンズ回転軸9、10をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて回動させると、フィーラ19a、19bが眼鏡レンズMLの屈折面の湾曲に従って左右方向に移動させられる。
従って、眼鏡レンズMLのコバ厚Wiを求めるには、フィーラ19aを用いてレンズ形状情報(θi,ρi)における眼鏡レンズMLの前側屈折面の左右方向(光軸方向=レンズ回転軸9、10の軸線の延びる方向)の移動量(フィーラ19aの左右方向への移動量)を測定部の読取センサ(図示せず)で求める。次に、フィーラ19bを用いてレンズ形状情報(θi,ρi)における眼鏡レンズMLの前側屈折面の左右方向(光軸方向=レンズ回転軸9、10の軸線の延びる方向)の移動量(フィーラ19bの左右方向への移動量)を測定部の読取センサ(図示せず)で求める。
ここで、フィーラ19a、19bが初期位置にある場合の、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19aの先端までの距離をxaとし、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19bの先端までの距離を−xaとし、フィーラ19aの初期位置からの左方向及び右方向への移動量をそれぞれfa及び−faとし、フィーラ19bの初期位置からの左方向及び右方向への移動量をfb及び−fbとする。この条件において、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19aの先端の左右方向への移動位置Faはxa+fa又はxa−faとなり、フィーラ19a、19b間の中央位置からフィーラ19bの先端の左右方向への移動位置Fbは−xa+fb又は−xa−fbとなる。
従って、このような移動位置Faからxaを差し引くことによりフィーラ19aの移動量faがフィーラ19a、19b間の中央位置からの左右方向への移動位置Fa’として求められ、移動位置Fbからxaを差し引くことによりフィーラ19bの移動量fbがフィーラ19a、19b間の中央位置からの左右方向への移動位置Fb’として求められる。そして、この求めた移動位置Fa’、Fb’の差を求めることにより、眼鏡レンズMLのレンズ形状情報(θi,ρi)に対応する位置のコバ厚Wiを求めることができる。
(操作パネル6)
操作パネル6は、図3(A)に示すように、眼鏡レンズをレンズ回転軸9、10によりクランプするための『クランプ』スイッチ6aと、眼鏡レンズの右眼用・左眼用の加工の指定や表示の切換え等を行う『左』スイッチ6b、『右』スイッチ6cと、砥石を左右方向に移動させる『砥石移動』スイッチ6d、6eと、眼鏡レンズの仕上加工が不十分である場合や試し摺りする場合の再仕上又は試し摺り加工するための『再仕上/試』スイッチ6fと、レンズ回転モード用の『レンズ回転』スイッチ6gと、ストップモード用の『ストップ』スイッチ6hとを備えている。
(操作パネル7)
操作パネル7は、図3(B)に示すように、液晶表示器8の表示状態を切り換える『画面』スイッチ7aと、液晶表示器8に表示された加工に関する設定等を記憶する『メモリー』スイッチ7bと、レンズ形状情報(θi,ρi)を取り込むための『データ要求』スイッチ7cと、数値補正等に使用されるシーソー式の『−+』スイッチ7d(『−』スイッチと『+』スイッチとを別々に設けても良い)と、カーソル式ポインタ移動用の『▽』スイッチ7eとを液晶表示器8の側方には配置している。また、ファンクションキーF1〜F6が液晶表示器8の下方に配列されている。
このファンクションキーF1〜F6は、眼鏡レンズの加工に関する設定時に使用されるほか、加工工程で液晶表示器8に表示されたメッセージに対する応答・選択用として用いられる。
(液晶表示器8)
液晶表示器8の上部には、『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3、『メニュー』タブTB4が表示されている。そして、この『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3、『メニュー』タブTB4を選択することにより、液晶表示器8の表示が切り替えられるようになっている。
また、液晶表示器8の下縁部には、ファンクションキーF1〜F6に対応したファンクション表示器H1〜H6が設けられている。このファンクション表示部H1〜H6は、必要に応じたものが適宜表示される。更に、ファンクション表示部H1〜H6が非表示状態の時には、ファンクションキーF1〜F6の機能に対応したものとは異なった図柄や数値、或いは、状態等を液晶表示器8の下縁部に表示することができる。
『レイアウト』タブTB1、『加工中』タブTB2、『加工済』タブTB3を選択した状態の時には、アイコン表示エリアE1、メッセージ表示エリアE2、数値表示エリアE3、状態表示エリアE4に区画した状態で表示される。また、『メニュー』タブTB4を選択した状態の時には、全体的に一つのメニュー表示エリアとして表示しても良いし、独自の区画表示エリアとしても良い。
アイコン表示エリアE1に表示されるアイコンは、玉型形状データであるレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて眼鏡レンズのコバ厚形状を測定している状態、眼鏡レンズのコバ端面に形成されるヤゲン形状をシミュレーションしている状態、コバ端面を粗加工する状態、コバ端面を仕上加工する状態、コバ端面を鏡面加工する状態、コバ端面を溝掘り加工する状態、コバ端面を溝掘り・面取加工する状態、コバ端面を溝掘り・面取・鏡面加工する状態、コバ端面をヤゲン加工する状態、コバ端面をヤゲン・面取加工する状態、コバ端面をヤゲン・面取・鏡面加工する状態、眼鏡レンズの研削加工の終了、といったように各作業に対応して並設されている。
また、各アイコンの上方には、その一連の作業の進行状況をオペレータが識別できるように、1対1で対応すると共に一連の作業の進行状況に応じて点灯表示していく複数カーソルインジケータが、右眼レンズ進行状況表示用と左眼レンズ進行状況表示用とで上下2段にして『加工中』タブTB2に設けられている。
メッセージ表示エリアE2には、各種エラーメッセージや警告メッセージなどが状態に応じて表示される。尚、装置内部品等の破損や被加工レンズの破損等の虞がある場合の警告メッセージなどの場合には、オペレータが認識し易いようにメッセージ表示エリアE2以外のエリアにはみ出して表示上で重畳させることも可能である。
数値表示エリアE3には、レイアウトデータの入力時に、眼鏡フレームの左右レンズ枠の幾何学中心間距離(FPD値)、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離(PD値)、FPD値とPD値との差である寄せ量の鉛直方向成分UP値(又はHlp値)、加工サイズ調整の各項目等が表示される。また、初期設定時には、上述したFPD、PD、UP、サイズの他に加工レンズの吸着中心が表示される。さらに、モニターデータ入力時には、眼鏡レンズの二次加工的な面取加工に関わる寸法関係の数値が表示される。
状態表示エリアE4には、右眼用及び左眼用の眼鏡レンズのレイアウト画像や眼鏡レンズの最大、最小、最大及び最小以外の中間(任意)コバ周縁に形成されるヤゲン形状、コバ周縁を側面から見たレンズ側面形状等や、現実の加工状態に即した模式図等が表示される。
(ファンクションキー)
このファンクションキーF1〜F6は、眼鏡レンズの加工に関する設定時に使用されるのか、加工工程で液晶表示器8に表示されたメッセージに対する応答・選択用として用いられる。
各ファンクションキーF1〜F6は、加工に関する設定時(レイアウト画面)においては次の様に用いられる。即ち、ファンクションキーF1はレンズタイプ入力用、ファンクションキーF2はレンズ素材入力用、ファンクションキーF3はフレーム種類入力用、ファンクションキーF4は面取加工種類入力用、ファンクションキーF5は鏡面加工入力用、ファンクションキーF6は加工コース入力用として用いられる。
ファンクションキーF1で入力されるレンズタイプとしては、『単焦点』、『眼科処方』、『累進』、『バイフォーカル』、『キャタラクト』、『ツボクリ』、『8カーブ』等がある。尚、『キャタラクト』とは、眼鏡業界では一般にプラスレンズで屈折度数が大きいものをいい、『ツボクリ』とは、マイナスレンズで屈折度数が大きいものをいい、『8カーブ』とは、レンズ屈折面カーブが8カーブで出来ているものをいう。
ファンクションキーF2で入力される被加工レンズの素材としては、プラスチック(以下、『プラ』と略する。)、『ハイインデックス』、『ガラス』、ポリカーボネイト(以下、『ポリカ』と略する。)、『アクリル』等がある。
ファンクションキーF3で入力される眼鏡フレームFの種類としては、『メタル』、『セル』、『オプチル』、『平』、『溝掘り(細)』、『溝掘り(中)』、『溝掘り(太)』等がある。
ファンクションキーF4で入力される面取り加工種類としては、図7,図8に示した『無し』、『小(前後)』、『中(前後)』、『大(前後)』、『特殊(前後)』、『小(後)』、『中(後)』、『大(後)』、『特殊(後)』等がある。
なお、この面取位置を示すポップアップは、『無し』、『小(前後)』、『特殊耳(前後)』、『特殊鼻(前後)』、『特殊(前後)』、『小(前後)』、『特殊耳(前後)』、『特殊鼻(前後)』、『特殊(後)』等でもよい。
ファンクションキーF5で入力される鏡面加工としては、『なし』、『あり』、『面取部鏡面』等がある。
ファンクションキーF6で入力される加工コースとしては、『オート』、『試し』、『モニター』、『枠替え』或いは『内トレース』等がある。
尚、上述したファンクションキーF1〜F6のモードや種別或いは順序は特に限定されるものではない。また、後述する各タブTB1〜TB4の選択として、『レイアウト』、『加工中』、『加工済』、『メニュー』等を選択するためのファンクションキーを設けるなど、キー数に限定されるものではない。
そして、このようなファンクションキーF1ないしF6に対応するファンクション表示部H1〜H6の上には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等がそれぞれ表示される。しかもファンクション表示部H1〜H6には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等に対応する内容、即ちファンクションキーF1〜F6により選択するための上述した種類や加工内容等が表示される。
尚、以下、レイアウト時の液晶表示器8の表示状態としての、システム起動直後・データ要求直後・レイアウト設定終了・各コース選択等、或いは、加工時の液晶表示器8の表示状態としての、コバ厚確認・右眼レンズ加工中及び終了・左眼レンズ加工中等、更に、加工済み後の液晶表示器8の表示状態としての確認・データ保存、研削加工中におけるエラー・アイコンとカーソル・溝掘り加工及び面取加工・試し摺り・加工追加再仕上げ等の表示や操作等は、特願2000−287040号又は特願2000−290864号と同様のものとすることができる。
[制御回路]
レンズ研削加工装置2は、図4に示すように、演算制御回路40を有する。CPUを有する演算制御回路40には、操作パネル6,7、記憶手段としてのROM41、記憶手段としてのデータメモリ42、RAM43が接続されていると共に、補正値メモリ44が接続されている。また、演算制御回路40には、表示用ドライバ45を介して液晶表示器8が接続され、パルスモータドライバ46を介して駆動系の各種駆動モータ(パルスモータ)47a…47nが接続されていると共に、通信ポート48を介して図1のフレーム形状測定装置1が接続されている。
尚、例えば、上述したキャリッジを上下動させるパルスモータ等の駆動モータ47a、キャリッジを左右動させるパルスモータ等の駆動モータを47b、レンズ回転軸9、10を回転駆動させるパルスモータ等の駆動モータを47c、研削砥石11を回転させる駆動モータを47dとし、旋回アーム16を上下回動させるパルスモータ等の駆動モータを47e、研削砥石11を回転させる駆動モータを47fとする。
この場合、駆動モータ47aを正転又は逆転させることにより図示しないキャリッジを上下動させることができ、駆動モータ47bを正転又は逆転させることにより、キャリッジを左右動させることができる。また、駆動モータ47cを正転又は逆転させることにより、レンズ回転軸9、10を正転又は逆転させることができる。更に、駆動モータ47dを作動制御することにより研削砥石11を回転駆動できる。また、駆動モータ47eを正転又は逆転させることにより、旋回アーム16を上方又は下方に旋回駆動させることができる。更に、駆動モータ47fを作動制御することにより、面取軸(回転軸)15を回転駆動させることができる。このような駆動系の各駆動モータ47a〜47fの駆動は演算制御回路40により行われる。
演算制御回路40は、加工制御開始後に、フレーム形状測定装置1からのデータ読み込みや、データメモリ42の記憶領域m1〜m8に記憶されたデータの読み込みがある場合には、図5に示すように、時分割による加工制御とデータの読み込みやレイアウト設定の制御を行う。
即ち、時間t1,t2間の期間をT1、時間t2,t3間の期間をT2、時間t3,t4間の期間をT3、・・・、時間tn−1,tn間の期間をTn−1とすると、期間T1,T3・・・Tn−1の間で加工制御が行われ、データの読み込みやレイアウト設定の制御を期間T2,T4・・・Tnの間に行う。従って、被加工レンズの研削加工中に、次の複数の玉型形状データの読み込み記憶や、データの読み出しとレイアウト設定(調整)等を行うことができ、データ処理の作業効率を格段に向上させることができる。
ROM41にはレンズ研削加工装置2の動作制御のための種々のプログラム等が記憶されている。データメモリ42には複数のデータ記憶領域が設けられている。
RAM43は、加工中のデータを記憶する加工データ記憶領域43a、新たなデータを記憶する新データ記憶領域43b、フレームデータや加工済みデータ等を記憶するデータ記憶領域43cが設けられている。
尚、データメモリ42には、読み書き可能なFEEPROM(フラッシュEEROM)を用いることもできるし、メインの電源がオフされても内容が消えないようにしたバックアップ電源使用のRAMを用いることもできる。
[作用]
次に、この様な構成の演算制御回路40を有するレンズ研削加工装置の作用を図11,図12のフローチャート及び図13〜図15に基づいて説明する。
ステップS1
スタート待機状態からメイン電源がオンされると、演算制御回路40は加工操作開始の状態となる。そして、演算制御回路40は、フレーム形状測定装置(フレームリーダー)1からのデータ読み込みのために待機する。
即ち、演算制御回路40は、ステップS1において操作パネル7の『データ要求』スイッチ7cが押されてデータ要求があると、フレーム形状測定装置1からのレンズ形状情報(θi,ρi,Zi)又はレンズ形状情報(θi,ρi)のデータをRAM43のデータ読み込み領域43bに読み込み、ステップS2に移行する。この読み込まれたデータは、データメモリ42の記憶領域m1〜m8のいずれかに記憶(記録)されるようにしてもよい。
ステップS2
そして、演算制御回路40は、レンズ形状情報(θi,ρi,Zi)又は(θi,ρi)のデータが読み込まれると、図6に示したレイアウト設定の為の表示内容を液晶表示器8に表示させ、ステップS3に移行する。
<液晶表示器8のレイアウト表示>
レイアウト設定時には、図6に示したような通常の面取加工の内容が液晶表示器8に演算制御回路40により表示される。即ち、液晶表示器8の表示エリアE2には、「レンズ:プラ」、「コース:オート」が表示されると共に、ヤゲン及び面取加工のための表示20がされる。また、表示エリアE3には、フレーム幾何学中心間距離FPD、眼鏡装用者の瞳孔間距離PD、寄せ量UP、サイズ「SIZE」及びその数値が表示される。図6では、規定値(標準値)としてFPDが72.5、PDが64.0、UPが+2.0、SIZEが+0.00となっている。また、表示エリアE3には、「SIZE」の下方に位置させて「吸着位置:光学中心」の表示がされている。
更に、表示エリアE4の左側には右のレンズ形状LR及びレンズ吸着盤Rsが重ねて表示され、表示エリアE4の右側には左のレンズ形状LL及びレンズ吸着盤Lsが重ねて表示される。この際、レンズ形状LRの光学中心ORとレンズ吸着盤Rsの中心が一致させられ、レンズ形状LLの光学中心OLとレンズ吸着盤Lsの中心が一致させられる。
また、ファンクション表示部H1〜H6の上には、レンズタイプ、レンズ、フレーム、面取、鏡面及びコース等がそれぞれ表示される。更に、ファンクション表示部H1には例えば「単焦点」が表示され、ファンクション表示部H2には例えば「プラ」が表示され、ファンクション表示部H3には例えば「メタル」が表示され、ファンクション表示部H4には例えば「小(前後)」が表示され、ファンクション表示部H5には例えば「はい」が表示され、ファンクション表示部H6には例えば「オート」が表示される。
そして、ファンクション表示部H4に対応するファンクションキーF4を押すと、図7,図8に示したようなポップアップメニュー21が表示される。このポップアップメニュー21には、「無し、小(前後)、中(前後)、大(前後)、特殊(前後)、小(後)、中(後)、大(後)、特殊(後)」等の面取位置の選択内容が表示される。この表示状態では、「無し、小(前後)、中(前後)、大(前後)、特殊(前後)、小(後)、中(後)、大(後)、特殊(後)」等の面取位置のいずれかの色が反転表示されている。この反転表示された内容が面取位置であり、ファンクション表示部H4に表示される。図7では、「小(前後)」が面取位置として表示されている。
この面取位置のための反転表示は、ファンクションキーF4を押す毎に「無し」、「小(前後)」、「中(前後)」、「大(前後)」、「特殊(前後)」、「小(後)」、「中(後)」、「大(後)」、「特殊(後)」等に対して順に実行される。
このファンクションキーF4で「特殊(前後)」を選択すると、図8に示すように、ファンクション表示部H4に「特殊(前後)」と反転表示され、特殊面取のコースに移行する。なお、「特殊(後)」を選択した場合にも特殊面取のコースに移行する。また、玉型形状LR、LLに面取加工後の面取軌跡31R、31Lが表示される。この場合、眼鏡レンズのコバ端の耳側、鼻側の面取りは例えば、2.0mmの面取り幅、80%の面取り範囲等の標準値で面取軌跡が表示される。
尚、「小(前後)」、「中(前後)」、「大(前後)」は、通常の面取加工での面取幅の大きさ(小、中、大)と、眼鏡レンズMLのコバ端の面取りする箇所(前側、後側)を意味する。「小(後)」、「中(後)」、「大(後)」も同様で、通常の面取加工での面取幅の大きさ(小、中、大)と、眼鏡レンズMLのコバ端の面取りする箇所(後側)を意味する。そして、「特殊(前後)」では、眼鏡レンズMLの前側及び後側屈折面のコバ端における面取加工のうち、眼鏡フレームの耳掛け(テンプル)側に位置する眼鏡レンズ位置(以下、耳側と略記する。)あるいは鼻当て(パッド)側に位置する眼鏡レンズ位置(以下、鼻側と略記する。)における面取加工を意味する。また、「特殊(後)」では、眼鏡レンズMLの前側屈折面のコバ端における面取は無し、後側屈折面のコバ端における面取加工のうち、耳側あるいは鼻側における面取加工を意味する。
ステップS3
<レイアウト入力>
このステップS3において、カーソル式ポインタ移動用の『▽』スイッチ7eや数値入力に使用されるシーソー式の『−+』スイッチ7dを用いて、フレーム幾何学中心間距離FPD,瞳孔間距離PD,寄せ量UP,SIZE(又はサイズ)等を入力する。
そして、制御回路40は、この入力が終了して、ステップS4に移行する。
ステップS4
<加工条件入力>
このステップS4においては、ファンクションキーF1〜F6やカーソル式ポインタ移動用の『▽』スイッチ7eを用いて、図6のレンズタイプ,レンズ(レンズ材質),フレーム(フレーム材質),面取,鏡面,コースやレンズ吸着治具の眼鏡レンズへの吸着位置等のレイアウト条件を入力(選択)する。
そして、演算制御回路40は、このようなレイアウト条件の入力(選択)が終了した後、ステップS5に移行する。
ステップS5
このステップS5において演算制御回路40は、フレーム形状測定装置(フレームリーダー)1から読み込んだレンズ形状情報がパターン板(型板)又はダミーレンズの等の測定データであるか否かを判断する。この判断は、レンズ形状情報が(θi,ρi,Zi)であるか(θi,ρi)で判断できる。
そして、演算制御回路40は、レンズ形状情報がパターン板(型板)又はダミーレンズの等の測定データである場合にはステップS6に移行し、レンズ形状情報がパターン板(型板)又はダミーレンズの等の測定データで無い場合には図12のステップS7に移行する。
ステップS6
このステップS6において演算制御回路40は、図13のレイアウト画面を表示させて待機する。この図13では、表示エリアE2にフレーム反り角の入力のための枠50を表示させると共にレンズ(レンズ材質)やコース等を表示させている。また、枠50内には「フレーム反り角」の表示がされる。
この状態で、シーソー式の『−+』スイッチ7dを用いて、枠50内にフレーム反り角の入力を行う。図13では、フレーム反り角が+5.5°として入力されている。そして、演算制御回路40は、このフレーム反り角の入力が終了した後、ステップS7に移行する。
ステップS7
このステップS7において演算制御回路40は、レンズクランプの為の『クランプ』スイッチ6a及び加工スタートの為の『左』スイッチ6b又は『右』スイッチ6cが操作されると、『加工中』タブTB2を表示して、ステップS8に移行する。
尚、レンズ回転軸9,10間に眼鏡レンズMLを配設した後、『クランプ』スイッチ6aを押すことにより、眼鏡レンズMLが図2の如くレンズ回転軸9,10に挟持される。
ステップS8
このステップS8において演算制御回路40は、眼鏡レンズMLのレンズ形状情報(θi,ρi)に対応する位置のコバ厚Wiをレンズコバ測定データとしてコバ厚測定装置(全体図示せず)のコバ厚測定部材19を用いて予備測定し、ステップS9に移行する。
尚、コバ厚Wiの測定は上述した構成の説明の(コバ厚測定装置)のところで説明しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
ステップS9
このステップS9において演算制御回路40は、図13のレイアウト画面の枠50内にフレーム反り角の入力があった場合、PD補正を実行し、ステップS10に移行する。
ここでPD補正とは、フレーム反り角θとレンズコバ測定データ(Wi)から眼鏡レンズMLの前側屈折面(レンズ前面)のレンズ突出量を演算により求めて、この求めたレンズ突出量を用いて型板又はデモレンズ等から平面的に求めたPD値をフレーム反り角θのある眼鏡のPD値に補正する演算をいう。
以下、PD補正演算方法として、レンズの突出量の求め方が異なる2通りの方法について説明する。
(A)レンズ前面のカーブ算出によるレンズ突出量を求める方法
(B)フレーム水平基準方向についての表面データ2ヶ所からレンズ突出量を求める方法。

<(A)レンズ前面のカーブ算出によるレンズ突出量を求める方法>
ステップ8の予備測定で、最終的なフレーム加工形状に一致した位置を測定して得られる眼鏡レンズMLの前側屈折面(レンズ前面)のコバ位置データの4ポイントからレンズの前面カーブを求める。また動径方向への移動測定を行なうことによって、動径上の2ポイントからレンズ前面カーブを求めることもできる。
図14において、フレーム反り角θとレンズ前面カーブから突出補正を行う場合に求めたいデータは、レンズの開口で作る平面に添う方向での寄せ量DCNである。DCNは図14より明らかなように、
DCN=DCT+DCH (1)
として求められる。また、DCTは、フレーム幾何学中心間距離FPDと瞳孔間距離PDを用いると、
DCT={(FPD−PD)/2}/cosθ (2)
となる。
次に、DCHは、円弧、各直線交点の距離にsinθを乗じた値として求める。
レンズ表面を示す円弧は、2点(0,0)(BWXcosθ, BWXsinθ)の2点を通るので、
円弧の中心座標(A,B)は、以下の式で表される。
A=−tanθ×B+BW/(2×cosθ)
B=BWXsinθ±[BW×(sinθ)−{BW−4R×(cosθ)}]/2
また、開口基準平面を表す直線の式は
Y=tanθ×X (4)
更に、PD(視軸線)を表す直線の式は、
X=(PD−DBW)/2 (5)
となる。
(4),(5)式の直線の交点のY座標値は、
45=(PD−DBW)×tanθ/2
また、(3),(5)式の円と直線との交点のY座標値は、
35=±[R−{(PD−DBW)/2−A}]+B
となる。そして、DCHは、これらのY座標値の差に、sinθを乗じたもので
DCH=(Y45−Y35)×sinθ
となる。

<(B)フレーム水平基準方向についての表面データ2ヶ所からレンズ突出量を求める方法>
(A)の場合と同様にDCNを求める必要があるが、DCHについては、レンズの取付状態を考慮してレンズの水平方向での前面測定値とレンズ頂点の予測から求める。
ここで、図15に示したようにレンズ回転軸10の端部には大径軸部10aが設けられ、この大径軸部10aには軸保持穴10bが設けられている。また、カップ受けCrはカップ受け本体Craと両面テープTを有し、カップ受け本体Craは軸部Crbとこの軸部Crbと一体のテープ取付部Crcを有する。この軸部Crbは軸保持穴10bの軸部Crbが嵌合され、テープ取付部Crcは大径軸部10aの端面から突出している。しかも、テープ取付部Crcの端面に両面テープTが貼り付けられている。そして、測定する眼鏡レンズMLのレンズ表面(前側屈折面)Sfは両面テープTの表面に接着されて、カップ受けCrに保持されている。
また、レンズの測定上の基準は、図15に示したようにカップ受けCrの端面(両面テープTの端面)となっているので、測定値はすべて、この位置を基準として得られる。
カップ受けCrの部分では、カップ本体Craに両面テープTを介してレンズ(眼鏡レンズML)は保持されている。このレンズ保持の位置は、保持されるレンズに寄らずほぼ一定位置と考えられる。
このレンズ保持の位置については、カップ本体Craのテープ取付部Crc+両面テープTの厚さTcとして持つ。このレンズ保持の位置と、実際の測定位置との傾きを利用してレンズ頂点位置を予測する。
即ち、図15に示したようにカップ受けCrの半径方向端部Saとレンズ測定位置Sbとを結び、これを2等分する直線Laを考え、この直線Laとレンズ軸中心線Oaとの交点Obを考える。
この2点(半径方向端部Sa、レンズ測定位置Sb)がレンズ球面上の2点であるとすると、その2点(Sa,Sb)を結ぶ線(傾斜線)Lbの2等分線(直線La)は、2点(Sa,Sb)を通る眼鏡レンズMLのレンズ表面(前側屈折面(前面))Sfの球面の中心(曲率中心)Ocを通る
これを考えていく上での変数を以下のように設定する。例えば、図25において、
row_msr 測定位置の動径ρ サンプルデータ 35
rds_cphldr カップ受けCrの半径
サンプルデータ 12.5
thck_cp カップと両面テープの厚さTc 〃 1.2
thck_row 測定値 〃 4.5
tp_lns レンズ頂点位置 〃 0.723105
とする。そして、測定値が、カップ本体Craと両面テープTの厚さの予測値より小さい場合には、中心Ocがレンズ前面(眼鏡レンズMLの前側屈折面)の前側となり、エラーとなる。
・また、2点(Sa,Sb)を結ぶ傾斜線Lbの傾きtiltは、
tilt=(row_msr−rds_cphldr)/
(thck_row−thck_cp)
から求めることができる。
・更に、2点(Sa,Sb)を結ぶ線(傾斜線)Lbと2等分線(直線La)との交点をSc、カップ受けCrの半径上の点(Sa)を通り且つレンズ軸中心線Oaと平行な平行仮想線をLp、交点Scから平行仮想線Lp及びレンズ軸中心線Oaに対して垂直に垂直仮想線をLv、垂直仮想線Lvの平行仮想線Lp及びレンズ軸中心線Oaへの交点をそれぞれSd,Seとすると、点(Sa),Sc,Sdを結ぶ三角形と点Sc,Sd,中心Ocを結ぶ三角形は相似する。この相似の三角形の比を考えると、レンズ軸中心線Oa上の交点Seから中心Ocまでの距離lngtglは、
lngtgl=(row_msr+rds_cphldr)/2/
tilt
として求めることができる。
・また、2点(Sa,Sb)を結ぶ傾斜線Lcの交点Scが傾斜線Lcの半分であるので、カップ受けCrの半径上の点(Sa)から交点Sdまでの距離(長さ)L0は、
L0=(thck_row−thck_cp)/2
となる。、
・そして、レンズ軸中心線Oa上における両面テープTから中心Ocまでの距離(長さ)lngth2は、カップ受けCrの半径上の点(Sa)から交点Sdまでの距離(長さ)L0と、交点Seから中心Ocまでの距離(長さ)lngtglを加えた値になる。
従って、距離(長さ)lngth2は、
lngth2 =lngth1+L0
=(row_msr+rds_cphldr)/ 2 /tilt+(thck_row−thck_cp)/ 2
となる。
・レンズの半径
また、レンズ(眼鏡レンズML)の半径rds_lns_frntは、
Figure 2006212735
として求められる。
・レンズ頂点位置
更に、レンズ頂点位置tp_lnsは、
tp_lns =thck_cp +lngth2 −rds_lns_frnt
・測定平面からの高さ
hght =thck_row−tp_lns
尚、lngth2,レンズの半径,レンズ頂点位置,測定平面からの高さ等のサンプルデータを以下に一例として示す
lngth2 サンプルデータ 163.5818
レンズの半径 サンプルデータ 164.0587
レンズ頂点位置 サンプルデータ 0.723105
測定平面からの高さ サンプルデータ 3.776895
最終的には、この高さデータに、平均的ヤゲン位置(1.5mm)を加えた数値に、フレームの傾き角のsinを乗じた数値が、PDの補正値となる。なお、両眼分とするため、2倍する必要がある。
上記の考え方を水平方向の2点について適用して、その平均値としてレンズ頂点の位置を求める。
また、レンズ前面からの高さを求める際に、2ポイントの高さの平均値とすることもできる。
ステップS10
このステップS10において演算制御回路40は、ステップS9におけるPD補正演算により求められた補正データに基づいて眼鏡レンズのコバ厚の本測定を実行し、ステップS11に移行する。この本測定も、ステップS8におけるようにコバ厚測定装置(全体図示せず)のコバ厚測定部材19を用いて眼鏡レンズMLのコバ厚Wiを測定し、ステップS11に移行する。尚、コバ厚Wiの測定は上述した構成の説明の(コバ厚測定装置)のところで説明しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
ステップS11
このステップS11において演算制御回路40は、図10に示したようなヤゲンシミュレーション画面を表示する。
[ヤゲン加工及び面取の為のシミュレーション画面]
<眼鏡レンズのコバ端及びコバ端のヤゲン形状表示>
このステップS11において、ヤゲン加工のためのシミュレーションの場合には、玉型形状情報であるレンズ形状情報(θi,ρi,Zi)に基づいて未加工の眼鏡レンズのコバ厚形状(レンズ形状)をコバ厚測定部材19を有するコバ厚測定装置(コバ厚測定手段)で測定した後、ヤゲン山部Yの裾部(あるいはヤゲン肩部)が含まれるコバ端部の形状を図10に示したような液晶表示器8のシミュレーション画面に表示させる。
尚、図9のように特殊面取のための表示が実行された後、シミュレーション画面での左眼用の眼鏡レンズの面取操作を行う場合には、ファンクションキーF6の操作で『オート』、『試し』、『モニター』、『枠替え』或いは『内トレース』等の中から『モニター』を選択し、次に『左』スイッチ6bを押して、加工をスタートさせる。
そして、図10では、液晶表示器8の表示エリアE2に左眼用の眼鏡レンズの「面幅」、「耳側幅」、「耳側範囲」、「鼻側幅」、「鼻側範囲」が表示される。そして、例えば「面幅」として0.5(mm)、「耳側幅」として5.0(mm)、「耳側範囲」として30(%)、「鼻側幅」として0.5(mm)、「鼻側範囲」として10(%)等が表示される。また、表示エリアE3(データ入力部)の下部には「フレームカーブ」及び「ヤゲンカーブ」が表示される。
更に、表示エリアE4の左側には、左眼マークL、左眼用のレンズ形状LL、レンズ形状LLの光学中心OL、レンズ形状LLの幾何学中心BO、上レンズ幅LLu、下レンズ幅LLd、右レンズ幅LLr、左レンズ幅LLl、任意の位置を示すマーク(視標)としても用いられる特殊面取位置マークStc、コバ厚及び面取幅の最も薄い位置を示す面取位置マークSfcが表示される。
また、表示エリアE4の右側の上部には、レンズ形状LLの面取位置マークSfcにおけるヤゲン形状を含むコバ端部の断面形状32が最初に表示されると共に、例えばヤゲン頂点「Top:1.0[0.9]」及び「Edg:4.0[4.0]」が最初に表示される。これと同時に、表示エリアE4の右側の下部には、レンズ形状LLの耳側水平方向での特殊面取位置マークStcにおけるコバ断面形状33が最初に表示されると共に、例えばヤゲン頂点「Top:1.3[1.2]」及び「Edg:6.8[6.3]」及び「残り幅:2.2[2.3]」等が最初に表示される。
また、液晶表示器8の下縁部には、ファンクション表示部H1に対応して「位置」が表示され、ファンクション表示部H2に対応して「回転」が表示され、ファンクション表示部H4に対応して「面取」が表示され、ファンクション表示部H5に対応して「鏡面」が表示され、ファンクション表示部H6に対応して「戻す」が表示される。尚、Yはレンズ形状LLのヤゲン山を示す。
更に、レンズ形状LLの光学中心OLを中心として特殊面取位置マークStcまで延びる指針34がレンズ形状LLに重ねて表示される。この指針34及び特殊面取位置マークStcは、ファンクションキーF2を押すと、ファンクション表示部H2に示した矢印35のようにレンズ形状LL上を時計回り方向(「−」方向)に移動するようになっている。また、指針34及び特殊面取位置マークStcは、ファンクションキーF3を押すと、ファンクション表示部H3に示した矢印36のようにレンズ形状LL上を反時計回り方向(「+」方向)に移動するようになっている。そして、この指針34及び特殊面取位置マークStcの移動に伴い、移動位置における面取部37の状態が右側下部に表示される。例えば、この移動で指針34及び特殊面取位置マークStcが面取位置マークSfc側に移動すると破線で示したように面取部37の状態が変化する。
また、通常のシミュレーション画面では、表示エリアE3(データ入力部)の下部に「サイズ」が表示される。
更に、ヤゲン加工後の眼鏡レンズでヤゲン裾部が極めて狭く面取幅を十分にとれないような場合や、コバ厚が極めて狭くヤゲン山部のみ形成されるような場合において、ヤゲン山部およびヤゲン裾部にわたって面取する際には、シミュレーション画面において”食い込み”制御の条件を求めることができる。この条件の算出は、後述する(V)のようにして求める。
ステップS12
<粗研削加工、ヤゲン加工>
ステップS11において、シミュレーション操作をしない場合には『オート』を選択することで、演算制御回路40は粗研削加工に移行する。但し、加工中の表示は、シミュレーション画面となる。
尚、粗研削を実行させる場合には、ステップS11において再度『左』スイッチ6bを押してスタートさせる。
そして、演算制御回路40は、駆動モータ47dを作動制御することにより研削砥石11を回転駆動させる一方、レンズ回転軸9、10と砥石回転軸12との軸間距離が角度θi毎に(砥石半径+動径ρi)となるように、駆動モータ47aをレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて正転又は逆転させることにより、図示しないキャリッジを上下動させて、キャリッジの前端部を角度θi毎に上下動させて、キャリッジの前端部を角度θi毎に上下回動させてレンズ回転軸9、10及び眼鏡レンズMLを上下動させる。これにより、眼鏡レンズMLが研削砥石11でレンズ形状情報(θi,ρi)に粗研削加工される。
このようにして演算制御回路40は、眼鏡レンズMLの周縁をレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて粗研削加工する。
また、演算制御回路40は、上述と同様に各駆動モータ47a、47dをレンズ形状情報(θi,ρi)に基づいて作動制御して、レンズ形状(玉型形状)LL、LRに粗研削された眼鏡レンズMLの周縁のコバ端部に研削砥石11のヤゲン砥石11bによりヤゲン山部Yを研削加工して、ステップS13に移行する。Ytはヤゲン山部Yのヤゲン頂点である。
この際、演算制御回路40は、予め設定されたヤゲン位置データに基づいてキャリッジを左右に駆動する駆動モータ47bを制御することにより、玉型形状に粗加工された眼鏡レンズMLのコバ端にヤゲン加工を施す。平面加工ではヤゲン位置データとしてレンズ前面のコバ位置データを用いる。このヤゲン位置データ(又は前面コバ位置データ)は、眼鏡レンズMLのコバ厚を測定する際に得られる眼鏡レンズMLの前側屈折面fa又は後側屈折面fbのレンズ形状情報(θi,ρi)に対応する位置の測定軸19cの軸線方向への屈折面位置データから求められる(図14参照)。
ステップS13
<仕上加工>
更に、演算制御回路40は、このような粗研削加工及びヤゲン加工が終わると、面取砥石13,14により眼鏡レンズMLのコバ端部に面取を施すと共に、眼鏡レンズMLの周縁部を研削砥石11の仕上砥石11cにより仕上加工して、終了する。
以上説明したように、この発明の実施の形態のレンズ研削方法は、リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズMLを研削加工する。しかも、このレンズ研削方法においては、リムレスフレームの反り角の数値を入力して、眼鏡レンズの研削加工を行うようにしている。
このようなレンズ研削方法によれば、フレーム枠のないリムレスフレームやワイヤーフレームであるナイロール等の眼鏡フレームの場合でも、眼鏡装用者の嗜好に合致した反り角(傾斜角)で眼鏡レンズを研削し、眼鏡を提供することができる。数値入力により初心者であっても容易に実施することができる。また、例えば、8カーブの曲率をもつような凸レンズや凹レンズ、レンチキュラーなどの特殊レンズなどの眼鏡レンズにおいても、眼鏡装用者の処方(PD値)に合わせたPD補正をすることができ、眼鏡装用者に合致した眼鏡を提供することができる。
また、この発明の実施の形態のレンズ研削加工装置は、リムレスフレームの玉型形状データおよび眼鏡レンズMLのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズMLを研削加工するようになっている。しかも、このレンズ研削加工装置は、リムレスフレームの反り角の数値を入力する入力手段(『−+』スイッチ7d)と、眼鏡レンズMLを研削加工するための研削加工手段(研削砥石11)を有する。
このようなレンズ研削加工装置によれば、フレーム枠のないリムレスフレームやワイヤーフレームであるナイロール等の眼鏡フレームの場合でも、眼鏡装用者の嗜好に合致した反り角(傾斜角)で眼鏡レンズを研削し、眼鏡を提供することができる。数値入力により初心者であっても容易に実施することができる。また、例えば、8カーブの曲率をもつような凸レンズや凹レンズ、レンチキュラーなどの特殊レンズなどの眼鏡レンズにおいても、眼鏡装用者の処方(PD値)に合わせたPD補正をすることができ、眼鏡装用者に合致した眼鏡を提供することができる。
更に、この発明の実施の形態のPD補正方法は、リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正するようになっている。しかも、リムレスフレームの反り角の数値を入力し、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、PDを補正するようにしている。
この構成によれば、例えば、8カーブの曲率をもつような凸レンズや凹レンズ、レンチキュラーなどの特殊レンズなどの眼鏡レンズにおいても、眼鏡装用者の処方(PD値)に合わせたPD補正をすることができ、眼鏡装用者に合致した眼鏡を提供することができる。
また、この発明の実施の形態のPD補正装置は、リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正するようになっている。しかも、PD補正装置において、リムレスフレームの反り角の数値を入力し、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、PDを補正する演算手段(演算制御回路40)を有する。
更に、この発明の実施の形態のレンズ研削方法は、リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するようになっている。しかも、リムレスフレームの反り角の数値を入力して、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正し、補正したPD値に基いて眼鏡レンズの研削加工を行うようになっている。
また、この発明の実施の形態のレンズ研削加工装置は、リムレスフレームの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工する。しかも、レンズ研削加工装置は、リムレスフレームの反り角の数値を入力する入力手段(『−+』スイッチ7d)と、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正する演算手段(演算制御回路40)と、補正したPD値に基いて眼鏡レンズを研削加工するための研削加工手段(研削砥石11)を有する。尚、リムレスフレームは、ナイロールを含む。
本発明の実施の形態に係るレイアウト表示装置を備えるレンズ研削加工装置とフレーム形状測定装置との関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置を示し、加工室内の加工主要部の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置を示し、(A)は第1の操作パネルの拡大説明図、(B)は液晶表示器の正面図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ研削加工装置の制御回路の説明図である。 制御回路の制御を説明するためのタイムチャートである。 図3の液晶表示器の通常の面取り加工の表示例を示す説明図である。 図6の液晶表示器に表示されたポップアップメニューを示す説明図である。 図7に示すポップアップメニューにおいて「特殊(前後)」を選択した状態を示す図である。 画面上に特殊面取りのための表示の一例が示された状態を説明するための図である。 シミュレーション画面が液晶表示器に表示された状態を示す説明図である。 この発明のレンズ研削方法を説明するためのフローチャートである。 この発明のレンズ研削方法を説明するためのフローチャートである。 この発明にかかるPD補正のための表示例を示す説明図である。 この発明にかかるPD補正のための反り角を説明するための模式図である。 この発明にかかるPD補正演算のための説明図である。
符号の説明
ML…眼鏡レンズ
PD…瞳孔間距離
7d…『−+』スイッチ(入力手段)
11…研削砥石(研削加工手段)
40…演算制御回路(演算手段)

Claims (4)

  1. リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削方法において、
    リムレスフレームの反り角の数値を入力して、眼鏡レンズの研削加工を行うことを特徴とするレンズ研削方法。
  2. リムレスフレームの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削加工装置において、
    リムレスフレームの反り角の数値を入力する入力手段を有し、眼鏡レンズを研削加工するための研削加工手段とを有することを特徴とするレンズ研削加工装置。
  3. リムレスフレームのダミーレンズの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削方法において、
    リムレスフレームの反り角の数値を入力して、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正し、補正したPD値に基いて眼鏡レンズの研削加工を行うことを特徴とするレンズ研削方法。
  4. リムレスフレームの玉型形状データおよび眼鏡レンズのレンズ形状データに基いて眼鏡レンズを研削加工するレンズ研削加工装置において、
    リムレスフレームの反り角の数値を入力する入力手段を有し、リムレスフレームから眼鏡レンズの突出量を求め、眼鏡装用者の眼の瞳孔間距離PDを補正する演算手段と、補正したPD値に基いて眼鏡レンズを研削加工するための研削加工手段とを有することを特徴とするレンズ研削加工装置。
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