JP2006210536A - 電子部品の製造方法、電子部品付き配線基板 - Google Patents

電子部品の製造方法、電子部品付き配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】全体の厚肉化を伴うことなく、金属電極と誘電体部との密着性に優れた電子部品を得ることができる製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、金属電極11,31と誘電体部41とを備える電子部品10の製造方法に関する。この製造方法は、金属アンカー層形成工程とペースト塗布工程と焼成工程とを含む。金属アンカー層形成工程では、金属電極11となるべき金属層12の主面13に金属アンカー層14を形成する。続くペースト塗布工程では、誘電体粉を含有する誘電体ペースト29を金属アンカー層14上に塗布することにより、誘電体部41となるべき未焼結誘電体層40を形成する。続く焼成工程では、未焼結誘電体層40を加熱して焼結させることにより、誘電体部41を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法、及び電子部品付き配線基板の製造方法に関するものである。
近年における電子機器の高性能化や小型化の要求は高く、このような要求が高まるにつれて電子部品の高密度化や高機能化に対する要求も確実に高くなってきている。それゆえ、配線基板における電子部品の実装効率を上げるために、例えば、インダクタ、コンデンサ、抵抗などの電子部品(受動部品)を内蔵した構造の配線基板などが各種提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1においては、例えば、支持体層、金属層、高誘電率材料からなる受動部品形成層、金属層を順次積層配置した構造のコンデンサが開示されるとともに、このコンデンサを内蔵した配線基板が開示されている。また、特許文献1には、支持体層側の金属層に対して受動部品形成層を形成する方法として、例えば、高誘電率フィラーを充填・分散させた樹脂をシート状に硬化成形する方法、ゾルゲル法により無機化合物を層状に析出させる方法、溶射法などにより無機化合物の層を成膜する方法などが開示されている。
また、非特許文献1には、チタン酸バリウム表面にめっきを形成する際にアンカー効果による密着性を確保するため、酸系薬液を用いたエッチング処理を施して表面粗化を行うことが開示されている。
特開平2002−9416号公報(図1等) 岡村ら 著 「無電解めっきの応用」、槇書店(1991)
ところで、一般的に金属−セラミック間の化学的結合性は低いため、金属層とセラミックからなる誘電体層との界面の密着性は低く、しばしば当該界面にて剥離が生じやすい。よって、この場合には、電子部品に高い信頼性を付与することができない。
その点、上記従来技術では密着性改善のために薬液を用いてセラミック表面の粗化処理を行っているが、このような処理では密着性を改善しうる好適な粗さの表面、ひいては好適な形状のアンカー層の形成は実際上困難である。
即ち、電子部品がコンデンサである場合、そもそも誘電体層となるセラミック層は非常に薄い。よって、十分なアンカー効果が得られるような処理条件を設定してエッチング処理を行うと、セラミック層にショートパスが形成されてしまう。なお、セラミック表面は一様にエッチされるわけではなく脆弱な箇所から優先的にエッチされるため、最大エッチング深さのコントロールはかなり難しい。ゆえに、十分なアンカー効果を得つつ確実に絶縁を確保しようとすると、誘電体層をかなり厚くしなければならず、部品全体が厚くなる。しかも、この場合にはコンデンサの静電容量の低下につながってしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、全体の厚肉化を伴うことなく、金属電極と誘電体部との密着性に優れた電子部品を得ることができる製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、信頼性の高い電子部品付き配線基板を提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程と、前記未焼結誘電体層を焼成することにより、前記誘電体部を形成する焼成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法がある。
従って、上記手段1の製造方法によると、金属アンカー層形成工程にて金属層の主面に金属アンカー層を形成するため、薬液を用いて誘電体表面を粗化する従来方法とは異なり基本的に誘電体側への侵食を伴わない。よって、誘電体をあえて厚く形成しなくても、比較的簡単にかつ確実に所望のアンカー層が形成可能である。このため、全体の厚肉化を伴うことなく、金属電極と誘電体部との密着性に優れた電子部品を得ることができる製造方法を提供することができる。
上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布した後、さらにその塗布層上に、誘電体グリーンシートを配置するペースト塗布及びシート配置工程と、前記誘電体ペースト及び前記誘電体グリーンシートを焼成することにより、前記誘電体部を形成する焼成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法がある。
従って、上記手段2の電子部品の製造方法によると、金属アンカー層形成工程にて金属層の主面に金属アンカー層を形成するため、薬液を用いて誘電体表面を粗化する従来方法とは異なり基本的に誘電体側への侵食を伴わない。よって、誘電体をあえて厚く形成しなくても、比較的簡単にかつ確実に所望のアンカー層が形成される。このため、全体の厚肉化を伴うことなく、金属電極と誘電体部との密着性に優れた電子部品を得ることができる製造方法を提供することができる。
上記手段1,2の製造方法により製造される電子部品は、金属電極と誘電体部とを備える。誘電体部は、誘電体層とその表面に位置する誘電体アンカー層とからなる。前記誘電体部は、少なくとも1つの主面を有しており、通常は第1主面とその第1主面の反対側にある第2主面とを有している。電子部品における金属電極は、誘電体層の第1主面及び第2主面の両方に配置されていてもよいほか、いずれか一方の主面にのみ配置されていてもよい。また、ここでいう電子部品とは、全ての金属電極を備えた電子部品の完成品のみを指すのではなく、一部の金属電極を後で形成することではじめて完成する構成部品も含むものとする。勿論、上記電子部品における誘電体層は、1層のみであってもよいほか、2層以上であってもよい。
上記電子部品は、金属電極と誘電体部とを積層してなる積層電子部品であって、その好適な具体例としてはコンデンサなどを挙げることができる。電子部品全体の厚さは特に限定されないが、例えば1μm以上100μm以下であることがよく、好ましくは5μm以上75μm以下であることがよい。全体の厚さが薄すぎると、部品単体として取り扱うことが困難になる。一方、全体の厚さが厚すぎると、配線基板の小型化の達成を阻害するおそれがある。また、電子部品を配線基板に内蔵させる場合には、段差が発生しやすくなるため、基板表面の平滑性を確保しにくくなるおそれがある。
電子部品を構成する金属電極は、導電性に優れた材料を用いて形成されることが好ましく、具体的には、銀、金、白金、銅、チタン、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タングステン等から選択される1種または2種以上の合金を用いて形成されることがよい。焼成工程を経て製造されるこの電子部品では、例えばニッケルを用いて金属電極を形成することが好ましい。ニッケルは比較的安価な材料であることに加え、比較的融点が高いため高誘電率セラミックとの同時焼結が可能だからである。なお、電子部品を比較的低い温度で焼成する場合には、例えば銅や銀を用いて金属電極を形成してもよい。銅や銀は高い導電性を有しており、電極用材料として好適だからである。
金属電極の厚さ(ここでは金属アンカー層を含む厚さと定義する。)は、例えば0.1μm以上50μm以下であることがよく、好ましくは0.2μm以上20μm以下であることがよい。金属電極が薄すぎると、電気的信頼性を確保しにくくなるおそれがあるからである。一方、金属電極が厚くなりすぎると、部品全体の厚さが厚くなるおそれがあるからである。
電子部品を構成する誘電体層は、誘電率の高い無機物(例えば誘電体セラミックなど)を主成分とする。ここで誘電体セラミックとは、誘電率が高いセラミック(比誘電率が10以上のセラミックと定義する。)のことをいい、例えば、ペロブスカイト型結晶構造を有した複合酸化物がこれに該当する。かかる複合酸化物の具体例としては、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物を挙げることができる。
誘電体層の厚さは、例えば0.01μm以上10μm以下であることがよく、好ましくは0.1μm以上5μm以下であることがよい。例えば、電子部品がコンデンサである場合、誘電体層が薄いことは高容量化にとって好ましいが、その反面でこれが薄くなりすぎると、金属電極間の絶縁を確保しにくくなるおそれがあるからである。一方、誘電体層が厚くなりすぎると、高容量化の達成が困難になるばかりでなく、部品全体の厚さが厚くなるおそれがあり、柔軟性の欠如に起因して取扱性が低下するおそれもあるからである。
上記手段2の製造方法により形成される誘電体層は、誘電体ペーストに由来する焼結部と、誘電体グリーンシートに由来する焼結部とからなるが、両焼結部は実質的に同じ誘電体材料からなることが好ましい。その理由は、異なる誘電体材料からなる場合に比べて、両焼結部間により強固な化学的結合性が得られるからである。従って、例えば、誘電体グリーンシートに由来する焼結部が例えばチタン酸バリウムを主成分とするような場合には、誘電体ペーストに由来する焼結部もチタン酸バリウムを主成分として含むものであることが好適ということになる。
前記金属電極はその表面に金属アンカー層を有している。この金属アンカー層は、表面粗さRaが0.2μmよりも大きいことが好ましい。この構成によれば、金属アンカー層の表面粗さRaがこの値以下であると、密着性改善につながる好適なアンカー層とはならず、十分な物理的密着力が得にくくなるからである。ここで、本明細書で述べられている表面粗さRaの定義はJIS B0601に、その測定方法はJIS B0651に準じるものとする。
また、金属アンカー層の有効厚みは10μm以下(ただし0μmは除く)に設定され、好ましくは5μm以下(ただし0μmは除く)、より好ましくは3μm以下(ただし0μmは除く)に設定される。金属アンカー層の有効厚みは、好ましくは0.5μm以上、特に好ましくは1μm以上に設定される。その理由は、金属アンカー層が薄すぎると、好適な表面粗さRaを実現しにくくなるからである。ここで金属アンカー層の有効厚みとは、厚み方向に垂直な金属アンカー層のプロファイルに関してJIS B0601で定義される山と谷とがそれぞれ10点以上含まれる任意の断面領域における、最大山高さと最大谷深さとの和を指すものとする。
金属アンカー層を構成する金属としては、例えば、銀、金、白金、銅、チタン、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タングステン等から選択される1種または2種以上の合金が用いられる。導電性を有する金属からなる金属アンカー層は、金属電極の一部として機能しうる。金属アンカー層を構成する金属は、金属電極を構成する金属と実質的に同材料であることが好ましい。その理由は、異なる金属材料からなる場合に比べて、両者間により強固な化学的結合性が得られるからである。なお「金属電極を構成する金属と実質的に同材料」とは、金属電極を構成する金属と成分が全く同じ材料のことをいうほか、金属電極を構成する金属と主成分が共通している材料(例えば当該金属を一成分とする合金)なども含むものとする。従って、金属電極が例えばニッケルからなるような場合には、金属アンカー層もニッケルやニッケル合金からなることが好適ということになる。
上記1,2の製造方法により製造された電子部品は、単体で使用されてもよいが、配線基板に実装された状態で使用されてもよい。即ち、かかる電子部品を配線基板に実装することにより、電子部品付き配線基板を製造してもよい。
上記配線基板は、例えばコア基板上に絶縁層及び導体層を形成した構成を有する。コア基板の形成材料については特に限定されず、コスト性、加工性、絶縁性、機械的強度などを考慮して適宜選択することができる。コア基板としては、例えば、樹脂基板、セラミック基板、金属基板などが挙げられる。樹脂基板の具体例としては、EP樹脂(エポキシ樹脂)基板、PI樹脂(ポリイミド樹脂)基板、BT樹脂(ビスマレイミド−トリアジン樹脂)基板、PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂)基板などがある。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料からなる基板を使用してもよい。あるいは、連続多孔質PTFE等の三次元網目状フッ素系樹脂基材にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料からなる基板等を使用してもよい。前記セラミック基板の具体例としては、例えば、アルミナ基板、ベリリア基板、ガラスセラミック基板、結晶化ガラス等の低温焼成材料からなる基板などがある。前記金属基板の具体例としては、例えば、銅基板や銅合金基板、銅以外の金属単体からなる基板、銅以外の金属の合金からなる基板などがある。
コア基板上に形成される好適な絶縁層としては、樹脂絶縁層を挙げることができる。その理由は、樹脂製の絶縁層は電子部品の支持体として好ましいため、電子部品を埋め込んだ構造を実現しやすくなるからである。樹脂絶縁層は、例えば、EP樹脂(エポキシ樹脂)、PI樹脂(ポリイミド樹脂)、BT樹脂(ビスマレイミド−トリアジン樹脂)、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いて形成される。
導体層は、サブトラクティブ法、セミアディティブ法、フルアディティブ法などといった公知の手法によって、コア基板上や絶縁層上にパターン形成される。導体層の形成に用いられる金属材料の例としては、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、スズ、スズ合金などが挙げられる。なお、コア基板の片面または両面に、導体層と絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層が形成されていてもよい。
上記電子部品付き配線基板において、電子部品は、配線基板の表面にて露出した状態で実装されていてもよく、配線基板の内部に埋め込まれた状態で実装されていてもよい。後者の実装態様を採る場合には、電子部品をコア基板内に埋め込む構造、電子部品をコア基板と絶縁層との間に埋め込む構造、電子部品を絶縁層内に埋め込む構造のいずれにしてもよい。この場合、併せて他の電子部品である抵抗素子やインダクタ等を配線基板の内部に埋め込むようにしてもよい。
なお、前者の実装態様と比較した場合の後者の実装態様の利点としては、以下のようなことがある。例えば、当該電子部品が配線基板内に埋め込まれた結果、配線基板表面上の部品実装可能領域が増えるため、そこに他の電子部品を実装することが可能となる。ここで、上記の他の電子部品としては、例えば、半導体集積回路チップ、チップトランジスタ、チップダイオード等の能動部品や、チップ抵抗、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップコイル等の受動部品を挙げることができる。
以下、上記手段1,2の製造方法における各工程について説明する。
金属アンカー層形成工程では、金属層の主面に金属アンカー層を形成する。金属層としては、例えば、ニッケル箔、銀箔、銅箔などの金属箔を選択することが好適である。この場合、例えば、前記金属層を残存させて最終的に金属電極の一部または全部として用いるようにしてもよい。言い換えると、前記金属層は金属電極となるべき金属層であってもよい。これを採用する利点は、工程簡略化及び低コスト化が達成しやすくなることである。なお、上記手段1の場合には、ペースト塗布工程にて誘電体ペーストを塗布して未焼結誘電体層を形成することにより、金属アンカー層の微細な凹凸に対して未焼結誘電体層が確実に入り込む。そしてこの状態で焼成工程を行うことにより未焼結誘電体層が焼結し、金属電極となるべき金属層に密着した誘電体部が形成される。上記手段2の場合には、ペースト塗布及びシート配置工程にて、まず誘電体ペーストを塗布して金属アンカー層の微細な凹凸に対して誘電体ペーストを確実に入り込ませた後、その上に誘電体グリーンシートを配置する。そしてこの状態で焼成工程を行うことにより誘電体ペースト及び誘電体グリーンシートが焼結し、金属電極となるべき金属層に密着した誘電体部が形成される。つまり、金属層を残存させて最終的に金属電極の一部または全部として用いる態様によれば、金属電極と誘電体部との密着性を確実に向上できるという利点がある。
勿論、焼成工程後に前記金属層を除去して新たに金属電極を形成してもよい。これを採用する利点は、電極形成材料に制約を受けにくくなることである。
金属アンカー層を形成する手法の具体例としては、例えば、金属層の主面に対して粗化処理を行ってもよい。粗化処理としては、サンドブラスト、ショットブラスト、バフ研磨といった砥粒加工等や、スクラッチ加工等のような物理的粗化方法があるほか、エッチング処理等のような化学的粗化方法がある。これらの方法は、いずれも金属層の表層を除去する方法である。このような方法の利点は、材料の付着を伴わないこと、比較的簡単に金属アンカー層を形成できることである。特にエッチング処理等のような化学的粗化方法には、金属層に物理的なストレスが加わらないといった利点がある。
あるいは、金属粉を含有する金属アンカー層形成用材料を金属層の主面上に付着させる材料付着工程を行った後、金属アンカー層形成用材料を焼き付けることにより、金属アンカー層を形成する焼付工程を行ってもよい。その際、金属層の主面に金属粒子を微視的にまばらに付着させることが好ましい。そしてこのような方法の利点は、金属層の厚さの減少を伴わないことである。金属粉を含有する金属アンカー層形成用材料の好適例としては、金属粉を含有するペーストなどを挙げることができる。
このほか、金型を用いた粗面転写加工等により金属アンカー層を形成することも可能である。
金属アンカー層形成工程の後、上記手段1の製造方法では、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体層となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程を行う。上記手段2の製造方法では、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上にあらかじめ塗布した後、さらにその塗布層上に、誘電体グリーンシートを配置するペースト塗布及びシート配置工程を行う。
誘電体ペーストとしては、上述したチタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物などの誘電体粉末を含有していることが、好適である。また、誘電体グリーンシートは、誘電体粉を含有するスラリーをシート状にキャスティングする手法により比較的簡単に得ることができる。この手法の利点は、ペーストを用いた手法に比べて、薄くて均一な厚さの誘電体層が効率よく得られることにある。よって、電子部品がコンデンサである場合には、ショート不良やキャパシタンスのばらつきの低減を達成しやすくなる。
次に、必要に応じて脱脂工程を行った後に焼成工程を行う。手段1の製造方法における焼成工程では、未焼結誘電体層を加熱して焼成することにより、誘電体部を構成する誘電体層が形成される。この焼成により、金属アンカー層の凹凸に入り込んでいる未焼結誘電体層の一部は、誘電体部を構成する誘電体アンカー層となる。手段2の製造方法における焼成工程では、誘電体ペースト及び誘電体グリーンシートを加熱して焼成することにより誘電体部が形成される。詳細には、誘電体グリーンシートの焼結により、誘電体部を構成する誘電体層が形成される。また、金属アンカー層の凹凸に入り込んでいる誘電体ペーストの焼結により、誘電体部を構成する誘電体アンカー層が形成される。
上記課題を解決するための別の手段(手段3)としては、第1金属電極と第2金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、前記第1金属電極となるべき金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程と、前記未焼結誘電体層の表面上に金属粉と誘電体粉とを含有する未焼結電極形成層を配置する層配置工程と、前記未焼結誘電体層及び未焼結電極形成層を加熱して焼結させることにより、前記誘電体部及び前記第2金属電極を形成する焼成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法がある。そして、この手段3の製造方法によると、焼成工程を経ることで誘電体部の両面に金属電極が形成可能 なため、電子部品を効率よく製造することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した第1実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法を図1〜図5に基づき説明する。
図1に示されるように、このセラミックコンデンサ内蔵配線基板71は、ガラスエポキシからなるコア基板72上に、ビルドアップ層73を形成してなるものである。ビルドアップ層73は、同じくエポキシ樹脂からなる樹脂絶縁層81,82,83,84(いわゆる層間絶縁層)を4層備えている。コア基板72と樹脂絶縁層81との界面には、銅からなる導体層90がパターン形成されている。樹脂絶縁層81,82,83,84同士の界面には、銅からなる導体層91,92,93がパターン形成されている。また、最表層の樹脂絶縁層84の表面上における複数箇所には、銅にニッケル−金めっきを被覆した端子パッド94が形成されている。樹脂絶縁層81,82,83,84内には、それぞれビア導体96が設けられている。これらのビア導体96のほとんどは同軸上に配置されるとともに、それらを介して導体層91,92,93及び端子パッド94が相互に電気的に接続されている。
ビルドアップ層73の内部(具体的には第1層の樹脂絶縁層81と第2層の樹脂絶縁層82との界面)には、図5に示すセラミックコンデンサ10が、埋め込んだ状態で実装されている。本実施形態のセラミックコンデンサ10は、基本的に、第1ニッケル電極11(金属電極)と、第2ニッケル電極31(金属電極)と、これらに挟まれるようにして配置された誘電体部41とによって構成されている。この誘電体部41は、誘電体層21とその両面に位置する誘電体アンカー層24,26とからなる。第1ニッケル電極11の主面13には、表面粗さRaが0.3μm〜0.5μm程度に設定された金属アンカー層14が形成されている。金属アンカー層14は多数の微細なアンカー部15により構成されている。この金属アンカー層14上には、チタン酸バリウムからなる誘電体部41が形成されている。誘電体層21の下面側にある誘電体アンカー層24は、多数の微細なアンカー部25を有しており、それらは金属アンカー層14の凹凸に入り込んで嵌まり合っている。一方、誘電体層21の上面側においても、多数の微細なアンカー部25からなる誘電体アンカー層26が形成されている。第2ニッケル電極31は、この誘電体アンカー層26の表面を覆うようにして形成されている。なお、第2ニッケル電極31の一部(即ちアンカー部35)は、誘電体アンカー層26のアンカー部25と嵌り合った関係となっている。
本実施形態では、誘電体層21の厚さは約4μmに設定されている。この誘電体層21は、厚さばらつきが±0.5μm程度であって、比較的均一な厚さを有している。また、金属アンカー層14,24及び誘電体アンカー層24,26の有効厚みは、それぞれ約4μmに設定されている。第1ニッケル電極11の厚さは約30μmに設定され、第2ニッケル電極31の厚さは約4μm〜5μmに設定されている。
図1に示されるように、第1ニッケル電極11は配線基板実装時に上向きの状態となるため、第2層の樹脂絶縁層82内にあるビア導体96に電気的に接続されている。一方、第2ニッケル電極31は配線基板実装時に下向きの状態となるため、第1層の樹脂絶縁層81内にあるビア導体96に電気的に接続されている。
そして、このような構成のセラミックコンデンサ10に通電を行い、第1ニッケル電極11−第2ニッケル電極31間に所定の電圧を加えると、一方の電極にプラスの電荷が蓄積し、他方の電極にマイナスの電荷が蓄積するようになっている。
次に、このセラミックコンデンサ10の製造方法を図2〜図5に基づいて説明する。
(1)ニッケル箔12の粗化(金属アンカー層形成工程)
厚さ30μmのニッケル箔12(金属層)を用意するとともに、そのニッケル箔12を打ち抜き金型等の従来周知の手段を用いて所定の大きさに切断する(図2参照)。次に、そのニッケル箔12をエッチング液で所定時間エッチング処理することにより、主面13に多数の微細なアンカー部15からなる金属アンカー層14を形成する(図3参照)。なお、このような手法に代えて、湿式または乾式でのブラスト処理(サンドブラストやショットブラストなど)を行うようにしてもよい。なお、本実施形態ではアンカー部15の大きさは約4μmとなっている。
(2)誘電体ペースト29の調製
平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉(誘電体粉)に分散剤、可塑剤を加え、これをターピネオールを分散媒として、さらに有機バインダを加えた上で3本ロールで混合し、誘電体層21を形成する際の出発材料となる誘電体ペースト29を得る。
(3)電極形成用ペースト39の調製
平均粒径0.7μmのニッケル粉(金属粉)と、平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉末(誘電体粉)とを体積比が7:3となるように秤量し、これに分散剤、可塑剤を加える。これをターピネオールを分散媒として、さらに有機バインダを加えた上で3本ロールで混合し、第2ニッケル電極31を形成する際の出発材料となる電極形成用ペースト39を得る。当該ペーストは、誘電体層21の上面側の誘電体アンカー層26を形成するためのペーストと把握することもできる。
(4)ペースト塗布
ニッケル箔12の主面13にある金属アンカー層14の表面上に、従来周知のペースト印刷装置(例えばスクリーン印刷装置)を用いて誘電体ペースト29を印刷塗布する。このときの塗布厚み(主面13を基準としたときの塗布層の厚み)は、後の焼成工程を経た段階での厚み(誘電体部としての厚み)が約8μmとなるように、10μm〜12μm程度に設定される。ペースト印刷塗布を行うと、金属アンカー層14の微細な凹凸に誘電体ペースト29が入り込んだ状態となる。誘電体ペースト29におけるこのような部分は、後の焼成を経て誘電体アンカー層24のアンカー部25となる。次いで、80℃で乾燥を行った後、その上に同じく従来周知のペースト印刷装置により電極形成用ペースト39を印刷塗布する。このときの塗布厚みは、後の焼成工程を経た段階で約4μmとなるように、5μm〜8μm程度に設定される。このようにして得られる未焼結積層体50は、粗化されたニッケル箔12(金属層)、誘電体ペースト29からなる層(未焼結誘電体層40)、及び電極形成用ペースト39からなる層をこの順序で積層配置したものとなっている(図4参照)。
(5)脱脂、同時焼成等
次に、上記未焼結積層体50を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに窒素−水素−水蒸気からなる雰囲気中1260℃にて所定時間焼成する。その結果、塗布されたチタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、所望構造のセラミックコンデンサ10が得られる(図5参照)。この焼成により、誘電体ペースト29からなる未焼結誘電体層40が誘電体層21及び誘電体アンカー層24となる。また、電極形成用ペースト39からなる層は、第2ニッケル電極31と誘電体アンカー層26とが互いに嵌り合った状態の混合層となる。
(6)第1層の樹脂絶縁層81の形成、部品実装
次に、導体層90及び第1層の樹脂絶縁層81が形成されたコア基板72を用意し、その第1層の樹脂絶縁層81上に、第1ニッケル電極11を上向きにしてセラミックコンデンサ10を搭載する。
より詳細にいうと、第1層の樹脂絶縁層81を形成するための未硬化のフィルム材を用意し、それをラミネータ等でコア基板72の表面上に貼付する。前記フィルム材としては、例えば、未硬化の熱硬化性樹脂からなるものが好適である。次いで、セラミックコンデンサ10をフィルム材上に搭載し、所定の圧力で押し付ける。この時点では、まだフィルム材は未硬化であるため、セラミックコンデンサ10をフィルム材内に容易に埋め込むことができる。この場合の埋込深さは、セラミックコンデンサ10の全体の厚さの半分程度に設定されることがよい。次に、加熱を行ってフィルム材を硬化させ、第1層の樹脂絶縁層81にセラミックコンデンサ10を支持固定させる。
(7)第2層から第5層の樹脂絶縁層82,83,84の形成
従来周知の手法に従って、第1層の樹脂絶縁層81におけるビア導体96の形成や導体層91の形成を行う。次いで、第1層の樹脂絶縁層81上に上記の未硬化のフィルム材をラミネータ等で貼付した後、熱硬化させて第2層の樹脂絶縁層82とする。この時点でセラミックコンデンサ10が完全に埋め込まれる。次に、第2層の樹脂絶縁層82に対するビア穴あけを行った後、さらに銅めっきまたは銅ペーストの充填、印刷等を行って、ビア導体96を形成するとともに、第2層の導体層92を形成する。この後、同様の手法により、第3層及び第4層(最表層)の樹脂絶縁層83,84の形成を行い、図1のセラミックコンデンサ内蔵配線基板71を完成させる。
(8)評価
ここではJIS C6481に倣ってピール強度を測定した。まずピール強度測定用サンプルを次のように準備した。厚さ0.8mmのガラスエポキシ基板と上記セラミックコンデンサ10とを、エポキシ接着剤を用いて、第2ニッケル電極31側の面で接着した。次いで、幅1cmの短冊状となるように、ガラスエポキシ基板に接着されたセラミックコンデンサ10に切り込みを入れたものを(切り込みはセラミックコンデンサ10を完全に貫通)、ピール強度測定用サンプルとした。
次に、ピール強度の測定は、短冊状となったセラミックコンデンサ10の第1ニッケル電極11(ニッケル箔)の一端を、ガラスエポキシ基板主面に対して垂直な方向に、毎分0.5mmの速度で引き上げることにより行った。このとき、引き上げられる第1ニッケル電極11とガラスエポキシ基板主面とが常に垂直となるように、ガラスエポキシ基板を上記引き上げ方向と垂直な方向に(ガラスエポキシ基板主面と平行な方向に)、毎分0.5mmの速度で移動させた。
このように測定した結果、ピール強度測定用サンプルでは、第1ニッケル電極11と誘電体部41との間で剥離が生じた。また、その平均ピール強度は0.75kgf/cmであり、好適な値を示した。
(9)まとめ
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
a)本実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板71の場合、セラミックコンデンサ10における第1ニッケル電極11と誘電体部41とが、アンカー部同士15,25が嵌り合うことで強固に密着している。また、第2ニッケル電極31と誘電体部41とが、アンカー部同士25,35が嵌り合うことで強固に密着している。よって、層間に剥離が生じにくくて信頼性に優れたセラミックコンデンサ10、ひいては信頼性に優れたセラミックコンデンサ内蔵配線基板71を実現することができる。
b)また、本実施形態の製造方法では、金属アンカー層形成工程においてニッケル箔12の主面13に金属アンカー層14を形成する。このため、薬液を用いて誘電体層21表面を粗化する従来方法とは異なり、基本的に誘電体層21側への侵食を伴わない。よって、誘電体層21をあえて厚く形成する必要がなく、それゆえ誘電体層21を非常に薄く形成することができる。その結果、セラミックコンデンサ10の薄肉化が図られるとともに、静電容量を大きくすることができる。また、誘電体層21にショートパスが形成される心配がないため、第1ニッケル電極11及び第2ニッケル電極31間の絶縁性の低下も回避される。
c)さらに本実施形態の製造方法では、ペースト塗布工程にて誘電体ペースト29を塗布して未焼結誘電体層40を形成しているため、金属アンカー層14の微細な凹凸に対して未焼結誘電体層40を確実に入り込ませることができる。しかも本実施形態では、この状態で未焼結誘電体層40を焼結させてニッケル箔12に密着した誘電体部41を形成するとともに、ニッケル箔12をそのまま残存させて最終的に第1ニッケル電極11として利用している。従って、第1ニッケル電極11−誘電体部41間の密着性を確実に向上させることができる。また、、ニッケル箔剥離工程や金属電極形成工程を省略できるので、工程簡略化及び低コスト化を達成することができる。
[第2実施形態]
次に、図6,図7に基づいて第2実施形態のセラミックコンデンサ110及びその製造方法を詳細に説明する。本実施形態では、誘電体部41の形成方法が第1実施形態のときと異なっている。
(1) 誘電体グリーンシート122の作製
まず以下の手順で誘電体スラリーを調製した。平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉末(誘電体粉)、エタノールとトルエンとの混合溶剤、分散剤、可塑剤、有機バインダをポットで湿式混合することにより、誘電体グリーンシート122を形成する際の出発材料となる誘電体スラリーを得る。このとき、各成分の配合比率を適宜変更することにより、誘電体スラリーを約0.5Pa・sの粘度(リオン株式会社製ビスコテスター VT−04型粘度計 No.1ロータ 62.5rpm 1分値 25℃で測定した粘度をいう。)に調製する。次に、この誘電体スラリーを用いて誘電体グリーンシート122の形成を以下のように行う。即ち、所定幅のPETフィルムのロールを用意して、このロールをキャスティング装置の供給側にセットし、ドクターブレード法やリップコーティーングなどの従来周知の手法によりPETフィルムの上面に誘電体スラリーを薄く均一な厚さでキャスティング(塗工)する。その後、シート状にキャスティングされた誘電体スラリーをキャスティング装置の供給側と巻き取り側との間に配置されているヒータで加熱乾燥し、厚さ7μmの誘電体グリーンシート122を形成する。
なお、粗化されたニッケル箔12、誘電体ペースト29及び電極形成用ペースト39については、第1実施形態にて示した手順(1),(2)及び(3)を実施して準備しておく。
(2)誘電体ペースト29の塗布
ニッケル箔12の主面13にある金属アンカー層14の表面上に、従来周知のペースト印刷装置(例えばスクリーン印刷装置)を用いて誘電体ペースト29を印刷塗布する。このとき、塗布厚みは金属アンカー層14がちょうど埋まるような深さ(ここでは4μm〜6μm程度)とする。ペースト印刷塗布を行うと、金属アンカー層14の微細な凹凸には、後の焼成を経て誘電体アンカー層24となる誘電体ペースト29が入り込んだ状態となる。この後、誘電体ペースト29を80℃で乾燥する。
(3)誘電体グリーンシート122の配置
誘電体グリーンシート122を打ち抜き金型等の従来周知の手段を用いて所定の大きさに切断する。そしてこのような誘電体グリーンシート122を、誘電体ペースト29の塗布層上に積層配置し、従来周知のラミネート装置を用いて80℃で500kgf/cmの条件で押圧力を加え、圧着させる。
(4)電極形成用ペースト39の塗布
誘電体グリーンシート122を覆うPETフィルムを剥離した後、その剥離面上に前記従来周知のペースト印刷装置により電極形成用ペースト39を印刷塗布する。このときの塗布厚みは、後の焼成工程を経た段階で約4μmとなるように、5μm〜8μm程度に設定される。このようにして得られる未焼結積層体50は、粗化されたニッケル箔12(金属層)、誘電体ペースト29の塗布層、誘電体グリーンシート122及び電極形成用ペースト39からなる層をこの順序で積層配置したものとなっている(図6参照)。
(5)脱脂、同時焼成等
次に、上記未焼結積層体50を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに窒素−水素−水蒸気からなる雰囲気中1260℃にて所定時間焼成する。その結果、チタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、所望構造のセラミックコンデンサ110が得られる(図7参照)。この焼成により、誘電体ペースト29の塗布層が誘電体アンカー層24となり、誘電体グリーンシート122が誘電体層21となる。また、電極形成用ペースト39からなる層は、第2ニッケル電極31と誘電体アンカー層26とが互いに嵌り合った状態の混合層となる。
(6)評価
第1実施形態に準じてピール強度測定用サンプルを作製し、それを用いてピール強度の測定を行った結果、第1ニッケル電極11と誘電体部41との間で剥離が生じた。また、その平均ピール強度は0.73kgf/cmであり、好適な値を示した。
(7)まとめ
従って、本実施形態の製造方法も第1実施形態の製造方法と同様の作用効果を奏することができる。即ち、全体の厚肉化や絶縁性の低下を伴うことなく、第1ニッケル電極11と誘電体部41との密着性、第2ニッケル電極31と誘電体部41との密着性に優れたセラミックコンデンサ110を比較的簡単に得ることができる。また、このようにして得られたセラミックコンデンサ110は信頼性に優れたものとなる。
[第3実施形態]
次に、図8,図9に基づいて第3実施形態のセラミックコンデンサ210及びその製造方法を詳細に説明する。本実施形態では、金属電極の形成方法が第1実施形態のときと異なっている。
ここでは図5のセラミックコンデンサ10を出発材料として用いる。そして、ニッケルを溶解するエッチャント(例えば塩化第2鉄の40重量%水溶液)を用いて、第1ニッケル電極11及び第2ニッケル電極31を溶解除去する。勿論、これとは異なる組成のエッチャントを用いることも可能である。この処理を経ると、隠れていた誘電体アンカー層24,26がともに露出する(図8参照)。この状態のものは、セラミックコンデンサ210の完成品ではなく、その構成部品であると把握できる。なお、エッチング処理に代えて第1ニッケル電極11及び第2ニッケル電極31を物理的に引き剥がすようにしてもよい。
次に、露出した誘電体アンカー層24,26の表面上に、従来公知の手法に基づいて無電解銅めっきを行った後にさらに電解銅めっきを行って、厚さ1μmの第1銅電極231及び第2銅電極232を形成する(図9参照)。この処理を経ると、所望構造のセラミックコンデンサ210が完成する。
従って、本実施形態の製造方法も第1実施形態の製造方法と同様の作用効果を奏することができる。即ち、全体の厚肉化や絶縁性の低下を伴うことなく、第1銅231と誘電体部41との密着性、第2銅電極232と誘電体部41との密着性に優れたセラミックコンデンサ210を比較的簡単に得ることができる。また、このようにして得られたセラミックコンデンサ210は信頼性に優れたものとなる。特にこの構成によると、第1銅電極231及び第2銅電極232の表面に凹凸が生じているため、配線基板に埋め込んだときに樹脂絶縁層に対する密着性がよくなる。
[第4実施形態]
次に、図10〜図13に基づいて第4実施形態のセラミックコンデンサ310及びその製造方法を詳細に説明する。本実施形態では、金属層であるニッケル箔12に対する金属アンカー層の形成方法が第1実施形態とは異なっている。
(1)金属アンカー層形成用ペースト325の作製
平均粒径0.7μmのニッケル粉327(金属粉)に可塑剤を加える。これをターピネオールを分散媒として、さらに有機バインダを加えたうえで3本ロールで混合し、金属アンカー層形成用ペースト325(金属アンカー層形成用材料)を得る。ここは、焼成後に好適な凹凸が得られるように、分散剤を添加しないことで、ニッケル粉327の凝集の多い低分散性ペーストとした。なお、分散媒として、親水基の多い(極性の強い)溶剤を用いることでも、同様の性質のペーストを得ることができる。
なお、誘電体ペースト29及び電極形成用ペースト39については、第1実施形態にて示した手順(2)及び(3)を実施して準備しておく。
(2)金属アンカー層形成用ペースト325を印刷塗布
ニッケル箔12の主面13上に、従来周知のペースト印刷装置(例えばスクリーン印刷装置)を用いて金属アンカー層形成用ペースト325を印刷塗布する。このとき、金属アンカー層形成用ペースト325に含有されているニッケル粉327が、主面13面上において微視的に疎らになるように付着させる。図10はその様子を概念的に示している。このときの印刷厚みは、後の焼成工程を経た段階で約4μmとなるように、5μm〜8μm程度に設定される。この後、印刷された金属アンカー層形成用ペースト325を80℃で乾燥した後に焼き付けを行って、多数の微細なアンカー部15からなる金属アンカー層314を形成する(図11参照)。金属アンカー層314はニッケル箔12とともに第1ニッケル電極311を構成する。なお、金属アンカー層形成用ペースト325の乾燥のみを行い、焼き付けを省略することもできる。
(3)誘電体ペースト29及び電極形成用ペースト39の印刷塗布
続いて、第1実施形態の手順(4)に従って、誘電体ペースト29及び電極形成用ペースト39の印刷塗布を行い、図12のような未焼結積層体50を作製する。このようにして得られる未焼結積層体50は、第1ニッケル電極311、誘電体ペースト29からなる層(未焼結誘電体層40)、及び電極形成用ペースト39からなる層をこの順序で積層配置したものとなっている。
(4)脱脂、同時焼成等
次に、上記未焼結積層体50を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに窒素−水素−水蒸気からなる雰囲気中1260℃にて所定時間焼成する。その結果、チタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、所望構造のセラミックコンデンサ310が得られる(図13参照)。この焼成により、誘電体ペースト29からなる未焼結誘電体層40が誘電体層21及び誘電体アンカー層24となる。また、電極形成用ペースト39からなる層は、第2ニッケル電極31と誘電体アンカー層26とが互いに嵌り合った状態の混合層となる。
(5)評価
第1実施形態に準じてピール強度測定用サンプルを作製し、それを用いてピール強度の測定を行った結果、第1ニッケル電極311と誘電体部41との間で剥離が生じた。また、その平均ピール強度は0.62kgf/cmであり、好適な値を示した。
(6)まとめ
従って、本実施形態の製造方法も第1実施形態の製造方法と同様の作用効果を奏することができる。即ち、全体の厚肉化や絶縁性の低下を伴うことなく、第1ニッケル電極311と誘電体部41との密着性、第2ニッケル電極31と誘電体部41との密着性に優れたセラミックコンデンサ310を比較的簡単に得ることができる。また、このようにして得られたセラミックコンデンサ310は信頼性に優れたものとなる。
[第5実施形態]
次に、図14,図15に基づいて第5実施形態のセラミックコンデンサ410及びその製造方法を詳細に説明する。本実施形態は、誘電体部41の形成方法が第4実施形態のときと異なっている。
(1)誘電体グリーンシート122等の作製
第2実施形態にて示した手順(1)を実施して誘電体グリーンシート122を形成する。また、第4実施形態にて示した手順(1)及び(2)を実施して、ニッケル箔12の主面13上に金属アンカー層314を形成する。また、誘電体ペースト29及び電極形成用ペースト39については、第1実施形態にて示した手順(1),(2)及び(3)を実施して準備しておく。
(2)誘電体ペースト29の塗布
ニッケル箔12の主面13にある金属アンカー層314の表面上に、従来周知のペースト印刷装置(例えばスクリーン印刷装置)を用いて誘電体ペースト29を印刷塗布する。このとき、塗布厚みは金属アンカー層14がちょうど埋まるような深さ(ここでは4μm〜6μm程度)とする。ペースト印刷塗布を行うと、金属アンカー層314の微細な凹凸には、後の焼成を経て誘電体アンカー層24となる誘電体ペースト29が入り込んだ状態となる(図14参照)。この後、誘電体ペースト29を80℃で乾燥する。
(3)誘電体グリーンシート122の配置
誘電体グリーンシート122を打ち抜き金型等の従来周知の手段を用いて所定の大きさに切断する。そしてこのような誘電体グリーンシート122を、誘電体ペースト29の塗布層上に積層配置し、従来周知のラミネート装置を用いて80℃で500kgf/cmの条件で押圧力を加え、圧着させる(図14参照)。
(4)電極形成用ペースト39の塗布
誘電体グリーンシート122を覆うPETフィルムを剥離した後、その剥離面上に前記従来周知のペースト印刷装置により電極形成用ペースト39を印刷塗布する。このときの塗布厚みは、後の焼成工程を経た段階で約4μmとなるように、5μm〜8μm程度に設定される。このようにして得られる未焼結積層体50は、粗化されたニッケル箔12(金属層)、誘電体ペースト29の塗布層、誘電体グリーンシート122及び電極形成用ペースト39からなる層をこの順序で積層配置したものとなっている(図14参照)。
(5)脱脂、同時焼成等
次に、上記未焼結積層体50を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに窒素−水素−水蒸気からなる雰囲気中1260℃にて所定時間焼成する。その結果、チタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、所望構造のセラミックコンデンサ410が得られる(図15参照)。この焼成により、誘電体ペースト29の塗布層が誘電体アンカー層24となり、誘電体グリーンシート122が誘電体層21となる。また、電極形成用ペースト39からなる層は、第2ニッケル電極31と誘電体アンカー層26とが互いに嵌り合った状態の混合層となる。
(6)評価
第1実施形態に準じてピール強度測定用サンプルを作製し、それを用いてピール強度の測定を行った結果、第1ニッケル電極311と誘電体部41との間で剥離が生じた。また、その平均ピール強度は0.64kgf/cmであり、好適な値を示した。
(7)まとめ
従って、本実施形態の製造方法も第1実施形態の製造方法と同様の作用効果を奏することができる。即ち、全体の厚肉化や絶縁性の低下を伴うことなく、第1ニッケル電極311と誘電体部41との密着性、第2ニッケル電極31と誘電体部41との密着性に優れたセラミックコンデンサ410を比較的簡単に得ることができる。また、このようにして得られたセラミックコンデンサ410は信頼性に優れたものとなる。
[第6実施形態]
次に、図16,図17に基づいて第6実施形態のセラミックコンデンサ510及びその製造方法を詳細に説明する。本実施形態では、金属電極の形成方法が第4実施形態のときと異なっている。
ここでは図13のセラミックコンデンサ310を出発材料として用いる。そして、ニッケルを溶解するエッチャント(例えば塩化第2鉄の40重量%水溶液)を用いて、第1ニッケル電極311及び第2ニッケル電極31を溶解除去する。勿論、これとは異なる組成のエッチャントを用いることも可能である。この処理を経ると、隠れていた誘電体アンカー層24,26がともに露出する(図16参照)。この状態のものは、セラミックコンデンサ510の完成品ではなく、その構成部品であると把握できる。なお、エッチング処理に代えて第1ニッケル電極311及び第2ニッケル電極31を物理的に引き剥がすようにしてもよい。
次に、露出した誘電体アンカー層24,26の表面上に、従来公知の手法に基づいて無電解銅めっきを行った後にさらに電解銅めっきを行って、厚さ1μmの第1銅電極231及び第2銅電極232を形成する(図17参照)。この処理を経ると、所望構造のセラミックコンデンサ510が完成する。
従って、本実施形態の製造方法も第1実施形態の製造方法と同様の作用効果を奏することができる。即ち、全体の厚肉化や絶縁性の低下を伴うことなく、第1銅231と誘電体部41との密着性、第2銅電極232と誘電体部41との密着性に優れたセラミックコンデンサ510を比較的簡単に得ることができる。また、このようにして得られたセラミックコンデンサ510は信頼性に優れたものとなる。特にこの構成によると、第1銅電極231及び第2銅電極232の表面に凹凸が生じているため、配線基板に埋め込んだときに樹脂絶縁層に対する密着性がよくなる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記第1実施形態では、セラミックコンデンサ10を第1層の樹脂絶縁層81と第2層の樹脂絶縁層82との界面に埋め込むようにして実装を行ったが、例えば、第2層の樹脂絶縁層82と第3層の樹脂絶縁層83との界面、第3層の樹脂絶縁層83と第4層の樹脂絶縁層84との界面に埋め込むようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、既に完成品となっているセラミックコンデンサ10を樹脂絶縁層上に実装する製造方法を例示しているが、以下のようにしてもよい。まず、誘電体部41の一方の面にのみ金属電極を有する未完成のセラミックコンデンサ(いわばコンデンサ構成部品)を作成し、それを樹脂絶縁層上に実装する。このとき、金属電極形成面を下に向けておく。実装完了後、従来周知の手法(めっき、スパッタリング等)により、誘電体部41の他方の面上に金属電極を形成する。
・また上記第1実施形態は、コア基板72の片面に、導体層と絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層が形成されているセラミックコンデンサ内蔵片面積層配線基板の例であるが、コア基板72の両面に、導体層と絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層が形成されているセラミックコンデンサ内蔵配線基板としてもよい。
・上記第1実施形態などにおいては、金属粉及び誘電体粉を含有する電極形成用ペースト39の印刷塗布を経て第2ニッケル電極31を形成しているが、例えば、金属粉及び誘電体粉を含有する電極形成用グリーンシートの積層圧着を経て第2ニッケル電極31を形成してもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、前記金属電極となるべき金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程と、前記未焼結誘電体層を加熱して焼成することにより、前記誘電体部を形成する焼成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
(2)金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、粗化処理として化学エッチング処理を行うことにより、金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程と、前記未焼結誘電体層を加熱して焼成することにより、前記誘電体部を形成する焼成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
(3)金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、前記金属電極と実質的に同じ金属材料からなる金属アンカー層を金属層の主面に形成する金属アンカー層形成工程と、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程と、前記未焼結誘電体層を加熱して焼成することにより、前記誘電体層を形成する焼成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
(4)第1金属電極と第2金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、前記第1金属電極となるべき金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程と、前記未焼結誘電体層の表面上に金属粉と誘電体粉とを含有する未焼結電極形成層を配置する層配置工程と、前記未焼結誘電体層及び未焼結電極形成層を加熱して焼成することにより、前記誘電体部及び前記第2金属電極を形成する焼成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
本発明を具体化した第1実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の一部を示す概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第2実施形態のセラミックコンデンサの製造方法を説明するための概略断面図。 第2実施形態のセラミックコンデンサを示す概略断面図。 第3実施形態のセラミックコンデンサの製造方法を説明するための概略断面図。 第3実施形態のセラミックコンデンサを示す概略断面図。 第4実施形態のセラミックコンデンサの製造方法を説明するための概略断面図。 第4実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第4実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第4実施形態のセラミックコンデンサを示す概略断面図。 第5実施形態のセラミックコンデンサの製造方法を説明するための概略断面図。 第5実施形態のセラミックコンデンサを示す概略断面図。 第6実施形態のセラミックコンデンサの製造方法を説明するための概略断面図。 第6実施形態のセラミックコンデンサを示す概略断面図。
符号の説明
10,110,210,310,410,510…電子部品としてのセラミックコンデンサ
11,311…金属電極としての第1ニッケル電極
12…金属層としてのニッケル箔
13…主面
14,314…金属アンカー層
21…誘電体層
29…誘電体ペースト
31…金属電極としての第1ニッケル電極
40…未焼結誘電体層
41…誘電体部
122…誘電体グリーンシート
231…金属電極としての第1銅電極
232…金属電極としての第2銅電極
325…金属アンカー層形成用材料としての金属アンカー層形成用ペースト
327…金属粉としてのニッケル粉

Claims (6)

  1. 金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、
    金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、
    誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布することにより、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体層を形成するペースト塗布工程と、
    前記未焼結誘電体層を焼成することにより、前記誘電体部を形成する焼成工程と
    を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
  2. 金属電極と誘電体部とを備える電子部品の製造方法において、
    金属層の主面に金属アンカー層を形成する金属アンカー層形成工程と、
    誘電体粉を含有する誘電体ペーストを前記金属アンカー層上に塗布した後、さらにその塗布層上に、誘電体グリーンシートを配置するペースト塗布及びシート配置工程と、
    前記誘電体ペースト及び前記誘電体グリーンシートを焼成することにより、前記誘電体部を形成する焼成工程と
    を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
  3. 前記金属アンカー層は、表面粗さRaが0.2μmよりも大きくて有効厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品の製造方法。
  4. 前記金属アンカー層形成工程では、前記金属層の主面に対する粗化処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子部品の製造方法。
  5. 前記金属アンカー層形成工程では、金属粉を含有する金属アンカー層形成用材料を前記金属層の主面上に付着させる材料付着工程を行った後、前記金属アンカー層形成用材料を焼き付けることにより前記金属アンカー層を形成する焼付工程を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子部品の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子部品の製造方法により製造された電子部品が実装された電子部品付き配線基板。
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