JP2006179744A - 電子部品及びその製造方法、電子部品付き配線基板 - Google Patents

電子部品及びその製造方法、電子部品付き配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】配線基板との密着性に優れる電子部品を提供すること。
【解決手段】本発明の電子部品10は、例えば配線基板内に内蔵されるセラミックコンデンサである。このセラミックコンデンサ10は、主面117,118を有する誘電体部140と、第1主面117上に設けられた金属電極である第1ニッケル電極11と、第2主面118上に設けられた金属電極である第2ニッケル電極31とを備える。第1主面117の一部及び第2主面118の一部は、それぞれ連通部151,152により露出している。その露出部分には複数の凸部51からなる凹凸層141,142がそれぞれ形成されている。凹凸層に141,142には樹脂絶縁層が入り込む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属電極と誘電体部とを備える電子部品及びその製造方法、電子部品付き配線基板に関するものである。
近年における電子機器の高性能化や小型化の要求は高く、このような要求が高まるにつれて電子部品の高密度化や高機能化に対する要求も確実に高くなってきている。それゆえ、配線基板における電子部品の実装効率を上げるために、例えば、インダクタ、コンデンサ、抵抗などの電子部品(受動部品)を内蔵した構造の配線基板などが各種提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1においては、例えば、支持体層、金属層、高誘電率材料からなる受動部品形成層、金属層を順次積層配置した構造の電子部品(即ちコンデンサ)が開示されるとともに、この電子部品を内蔵した配線基板が開示されている。また、特許文献1には、支持体層側の金属層に対して受動部品形成層を形成する方法として、例えば、高誘電率フィラーを充填・分散させた樹脂をシート状に硬化成形する方法、ゾルゲル法により無機化合物を層状に析出させる方法、溶射法などにより無機化合物の層を成膜する方法などが開示されている。
また、特許文献2においては、金属層間に誘電体部を配置した構造の厚膜コンデンサの製造方法が開示されている。この厚膜コンデンサは、金属箔上に導電性ペーストを付着させて焼成を行った後、次にその上に誘電体ペーストを塗布して焼成を行い、さらに導電性ペーストを塗布して焼成を行うことで、製造されるようになっている。
特開平2002−9416号公報(図1等) 特許第3556164号公報
ところで、一般的にこの種の電子部品においては、金属層とセラミック等からなる誘電体部との界面の密着性があまり高くないことから、しばしば当該界面にて剥離が生じやすい。それゆえ、特許文献2の製造方法においては、誘電体部となるべき誘電体ペーストの塗布に先立ち、金属箔上に導電性ペーストをアンダープリントすることで、金属層と誘電体部との密着性の改善を図っている。
しかし、従来技術では電子部品内の層間の密着性の改善についてはある程度考慮されていたが、電子部品とそれを実装する配線基板の構成材料(例えば樹脂絶縁層)との密着性改善については、必ずしも考慮されているとは言い難かった。従って現状では、電子部品と前記構成材料との間に、クラックの原因となるような隙間が生じるおそれがあり、信頼性の高い電子部品付き配線基板を製造することが困難であった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配線基板との密着性に優れる電子部品及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、電子部品と配線基板との密着性に優れるため高信頼性の電子部品付き配線基板を提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備える電子部品において、前記誘電体部は前記主面の一部が露出するとともに、その露出部分には凸部が形成されていることを特徴とする電子部品をその要旨とする。
従って、上記手段1の電子部品によると、主面における露出部分が凸部となっているから、電子部品を配線基板の構成材料に接するようにして実装する際に、構成材料の一部を複数の凸部間の空隙内に入り込ませることができる。この場合、複数の凸部と構成材料とが互いに嵌り合った状態となる結果、誘電体部と配線基板の構成材料との界面に強固な物理的結合力が得られる。よって、電子部品と配線基板との密着性を向上することができ、クラックの原因となる隙間が生じにくくなる。
上記電子部品における誘電体部は、少なくとも1つの主面を有しており、通常は第1主面とその第1主面の反対側にある第2主面とを有している。上記電子部品における金属電極は、誘電体部の第1主面及び第2主面の両方に配置されていてもよいほか、いずれか一方の主面にのみ配置されていてもよい。また、ここでいう電子部品とは、電子部品の完成品のみを指すのではなく、一方の金属電極を後で形成することではじめて完成する構成部品も含むものとする。勿論、上記電子部品における誘電体部は、1層のみであってもよいほか、2層以上であってもよい。
上記電子部品は、いわゆる金属電極と誘電体部とを積層してなる積層電子部品であって、その好適な具体例としてはコンデンサなどを挙げることができる。電子部品全体の厚さは特に限定されないが、例えば1μm以上100μm以下であることがよく、好ましくは5μm以上75μm以下であることがよい。全体の厚さが薄すぎると、部品単体として取り扱うことが困難になる。一方、全体の厚さが厚すぎると、配線基板の小型化の達成を阻害するおそれがある。また、電子部品を配線基板に内蔵させる場合には、段差が発生しやすくなるため、基板表面の平滑性を確保しにくくなるおそれがある。
上記電子部品は、金属電極及び誘電体部に加えて、さらに支持体層を備えていてもよい。このような層があると、電子部品の剛性が高くなるため、金属電極や誘電体部に割れ等を生じさせることなく、電子部品を部品単体として取り扱うことが容易になる。このような支持体層の材質は特に限定されず、例えば樹脂、金属、セラミック等のなかから任意に選択可能である。なお、金属電極を厚く形成することで、それを実質的に支持体層として機能させてもよい。
上記電子部品を構成する金属電極は、導電性に優れた材料を用いて形成されることが好ましく、具体的には、銀、金、白金、銅、チタン、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タングステン等から選択される1種または2種以上の合金を用いて形成されることがよい。電子部品が焼成工程を経て製造されるものである場合、例えばニッケルを用いて金属電極を形成することが好ましい。ニッケルは比較的安価な材料であることに加え、比較的融点が高いため高誘電率セラミックとの同時焼結が可能だからである。また、電子部品が焼成工程を経ないで製造されるか、または比較的低い温度での焼成工程を経て製造される場合、例えば銅や銀を用いて金属電極を形成することが好ましい。銅や銀は高い導電性を有しており、電極用材料として好適だからである。
金属電極の厚さは、例えば0.1μm以上50μm以下であることがよく、好ましくは0.2μm以上20μm以下であることがよい。金属電極が薄すぎると、電気的信頼性を確保しにくくなるおそれがあるからである。一方、金属電極が厚くなりすぎると、部品全体の厚さが厚くなるおそれがあるからである。
上記電子部品を構成する誘電体部は、誘電率の高い無機物(例えば誘電体セラミックなど)を主成分とする。ここで誘電体セラミックとは、誘電率が高いセラミック(比誘電率が10以上のセラミックと定義する。)のことをいい、例えば、ペロブスカイト型結晶構造を有した複合酸化物がこれに該当する。かかる複合酸化物の具体例としては、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物を挙げることができる。
上記電子部品における誘電体部は、主面の一部が金属電極から露出するとともに、少なくともその露出部分には形成された凸部を有している。なお、凸部は露出部分にのみ形成されていてもよいが、むしろ主面の全体にわたって形成されていることが好ましい。即ち、主面における露出部分でない部分(非露出部分)については、その上に金属電極が設けられており、それゆえ複数の凸部間の空隙内に金属電極の一部が入り込んでいる。従って、誘電体部と金属電極との界面にも強固な物理的結合力が得られる。よって、電子部品内の層間における密着性を向上することができる。
ここで凸部は、オーバーハング形状を呈していること、言い換えると主面から張り出した形状を呈していることが好ましい。その理由は、このような形状の凸部は、密着性向上のための好適なアンカーとして機能しうるからである。つまり、凸部同士の間に空隙が生じるため、その空隙内に配線基板の構成材料の一部が入り込んで、嵌合状態となりやすいからである。
前記誘電体部は、ほぼ一定の厚みを有する誘電体層と、その誘電体層の表面(即ち露出部分側)に位置する複数の前記凸部からなる凹凸層とをを含むものであると把握することができる。凹凸層は、例えば、金属やセラミックなどの無機物により構成されることがよい。凹凸層に使用可能な金属としては、例えば、銀、金、白金、銅、チタン、鉄、鉛、スズ、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タングステン等がある。また、凹凸層に使用可能なセラミックとしては、例えば、アルミナ、窒化珪素、窒化ほう素、炭化珪素、窒化アルミニウム、窒化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸亜鉛、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどがある。
この場合、凸部を構成する無機物としては、誘電体層を構成する無機物と実質的に同材料を選択することが好ましい。その理由は、誘電体層を構成する無機物とは異なる材料を選択した場合に比べて、より強固な化学的結合性が得られるため、確実に密着性を向上できるからである。なお「誘電体層と実質的に同材料」とは、誘電体層を構成する無機物と成分が全く同じ無機物材料のことをいうほか、誘電体層を構成する無機物と主成分が共通している無機物材料なども含むものとする。従って、誘電体層が例えばチタン酸バリウムを主成分とする場合、凹凸層を構成する無機物はチタン酸バリウムを主成分として含むものであることが好適ということになる。
前記凹凸層は、表面粗さRaが0.2μmよりも大きくて有効厚みが10μm以下の無機物アンカー層であることが好ましい。この構成によれば、無機物アンカー層の表面粗さRaがこの値以下であると、密着性改善につながる好適なアンカー層とはならず、十分な物理的密着力が得にくくなるからである。ここで、本明細書で述べられている表面粗さRaの定義はJIS B0601に、その測定方法はJIS B0651に準じるものとする。
また、無機物アンカー層の有効厚みは10μm以下(ただし0μmは除く)に設定され、好ましくは5μm以下(ただし0μmは除く)、より好ましくは3μm以下(ただし0μmは除く)に設定される。無機物アンカー層が誘電体材料からなるため、誘電体として機能する厚さが実質的に増えてしまうため、例えば電子部品がコンデンサ等の場合に静電容量が低下してしまうからである。さらに、配線基板の構成材料を無機物アンカー層の底部まで確実に入り込ませることが困難になるからである。無機物アンカー層の有効厚みは、好ましくは0.5μm以上、特に好ましくは1μm以上に設定される。その理由は、無機物アンカー層が薄すぎると、好適な表面粗さRaを実現しにくくなるからである。ここで無機物アンカー層の有効厚みとは、厚み方向に垂直な無機物アンカー層のプロファイルに関してJIS B0601で定義される山と谷とがそれぞれ10点以上含まれる任意の断面領域における、最大山高さと最大谷深さとの和を指すものとする。なお、谷の底部側を基準面とした場合の山側を、本明細書中では凸部としている。
無機物アンカー層における無機物の平均粒径は0.3μm以上、好ましくは0.5μm以上であることがよい。その理由は、無機物の平均粒径が小さすぎると、好適な形状の無機物アンカー層が形成されにくくなり、配線基板の構成材料との嵌合性を高くすることが困難になるからである。なお、好適な形状の無機物アンカー層を確実にかつ均一に得るためには、無機物の平均粒径を凹凸層の厚さ以下にすることが好ましい。
無機物アンカー層を構成する無機物の量は、5体積%以上80体積%以下であることが好ましい。その理由は、無機物の量が多すぎても少なすぎても、十分な密着性が得られなくなるおそれがあるからである。
誘電体層の厚さは、例えば0.01μm以上10μm以下であることがよく、好ましくは0.1μm以上5μm以下であることがよい。例えば、電子部品がコンデンサである場合、誘電体層が薄いことは高容量化にとって好ましいが、その反面でこれが薄くなりすぎると、金属電極間の絶縁を確保しにくくなるおそれがあるからである。一方、誘電体層が厚くなりすぎると、高容量化の達成が困難になるばかりでなく、部品全体の厚さが厚くなるおそれがあり、柔軟性の欠如に起因して取扱性が低下するおそれもあるからである。
上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、樹脂絶縁層に接するようにして電子部品が設けられた配線基板において、前記電子部品は、主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備え、前記誘電体部は前記主面の一部が前記金属電極から露出するとともに、その露出部分に複数の凸部が形成された構造であり、前記樹脂絶縁層は、その一部が前記複数の凸部間の空隙内に入り込んでいることを特徴とする電子部品付き配線基板がある。
従って、この手段2にかかる電子部品付き配線基板によれば、電子部品の主面における露出部分に凸部があることから、実装された電子部品の複数の凸部の空隙内には、構成材料の一部が入り込む。ゆえに、複数の凸部と構成材料とが互いに嵌り合った状態となる結果、誘電体部と構成材料との界面に強固な物理的結合力が得られる。よって、電子部品と配線基板との密着性が向上し、信頼性の高い電子部品付き配線基板を実現することができる。
上記配線基板は、例えばコア基板上に絶縁層及び導体層を形成した構成を有している。コア基板の形成材料については特に限定されず、コスト性、加工性、絶縁性、機械的強度などを考慮して適宜選択することができる。コア基板としては、例えば、樹脂基板、セラミック基板、金属基板などが挙げられる。樹脂基板の具体例としては、EP樹脂(エポキシ樹脂)基板、PI樹脂(ポリイミド樹脂)基板、BT樹脂(ビスマレイミド−トリアジン樹脂)基板、PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂)基板などがある。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料からなる基板を使用してもよい。あるいは、連続多孔質PTFE等の三次元網目状フッ素系樹脂基材にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料からなる基板等を使用してもよい。前記セラミック基板の具体例としては、例えば、アルミナ基板、ベリリア基板、ガラスセラミック基板、結晶化ガラス等の低温焼成材料からなる基板などがある。前記金属基板の具体例としては、例えば、銅基板や銅合金基板、銅以外の金属単体からなる基板、銅以外の金属の合金からなる基板などがある。
コア基板上に形成される好適な絶縁層としては、樹脂絶縁層を挙げることができる。その理由は、樹脂製の絶縁層は電子部品の支持体として好ましいため、電子部品を埋め込んだ構造を実現しやすくなるからである。樹脂絶縁層は、例えば、EP樹脂(エポキシ樹脂)、PI樹脂(ポリイミド樹脂)、BT樹脂(ビスマレイミド−トリアジン樹脂)、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いて形成される。
導体層は、サブトラクティブ法、セミアディティブ法、フルアディティブ法などといった公知の手法によって、コア基板上や絶縁層上にパターン形成される。導体層の形成に用いられる金属材料の例としては、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、スズ、スズ合金などが挙げられる。なお、コア基板の片面または両面に、導体層と絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層が形成されていてもよい。
上記電子部品付き配線基板において、電子部品は、配線基板の表面にて露出した状態で実装されていてもよく、配線基板の内部に埋め込まれた状態で実装されていてもよい。後者の実装態様を採る場合には、電子部品をコア基板内に埋め込む構造、電子部品をコア基板と絶縁層との間に埋め込む構造、電子部品を絶縁層内に埋め込む構造のいずれにしてもよい。この場合、併せて他の電子部品である抵抗素子やインダクタ等を配線基板の内部に埋め込むようにしてもよい。
なお、前者の実装態様と比較した場合の後者の実装態様の利点としては、以下のようなことがある。例えば、当該電子部品が配線基板内に埋め込まれた結果、配線基板表面上の部品実装可能領域が増えるため、そこに他の電子部品を実装することが可能となる。ここで、上記の他の電子部品としては、例えば、半導体集積回路チップ、チップトランジスタ、チップダイオード等の能動部品や、チップ抵抗、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップコイル等の受動部品を挙げることができる。
上記課題を解決するための別の手段(手段3)としては、主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備え、前記誘電体部は前記主面の一部が露出するとともに、その露出部分には凸部が形成されている電子部品の製造方法であって、誘電体層となるべき未焼結誘電体層上に、金属粉と無機物粉とを含有する混合層を配置する層配置工程と、前記未焼結誘電体層及び前記混合層を加熱して焼結させることにより、前記誘電体層及び前記凸部からなる前記誘電体部を形成し、かつ前記金属電極を形成する焼成工程と、前記金属電極の一部を除去することにより、前記凸部を露出させる金属除去工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法がある。
従って、この手段3にかかる製造方法によると、層配置工程を経て未焼結誘電体層上に配置された混合層を、焼成工程で加熱して焼結させることにより、金属電極が形成されるとともに、誘電体層及び凸部からなる誘電体部が形成される。このようにして形成される凸部は、無機物からなるものであって、好適な形状を有する。そして金属除去工程で金属電極の一部を除去することにより、凸部が金属電極から露出する。以上のことから、配線基板との密着性に優れる電子部品を確実に製造することができる。
以下、上記手段3にかかる電子部品の製造方法について説明する。
層配置工程では、誘電体層となるべき未焼結誘電体層上に、金属粉と無機物粉とを含有する混合層を配置する。誘電体層となるべき未焼結誘電体層としては、例えば、誘電体粉を含有する未焼結誘電体層形成用ペーストを材料として用いて、これを塗布及び乾燥して形成されたものなどが用いられる。誘電体粉としては、上述したチタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物などが、好適である。このほか、誘電体粉を含有するグリーンシート(未焼結誘電体グリーンシート)を未焼結誘電体層として用いてもよい。このような未焼結誘電体グリーンシートは、誘電体粉を含有するスラリーをシート状にキャスティングする手法により比較的簡単に得ることができる。この手法の利点は、ペーストを用いた手法に比べて、薄くて均一な厚さの誘電体層が効率よく得られることにある。よって、ショート不良やキャパシタンスのばらつきの低減を達成しやすくなる。
混合層は金属粉と無機物粉とを含有する層であり、具体例としては、金属粉と無機物粉とを含有するグリーンシート(未焼結混合層グリーンシート)を挙げることができる。このような未焼結混合層グリーンシートは、金属粉と無機物粉とを含有するスラリーをシート状にキャスティングする手法により比較的簡単に得ることができる。これ以外の混合層としては、例えば、金属粉と無機物粉とを含有する混合層形成用ペーストを材料として用いて、これを塗布及び乾燥して形成された層であってもよい。無機物粉としては誘電体粉が好適であり、とりわけ上述したチタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物などが好ましい。
次に、必要に応じて脱脂工程を行った後、焼成工程を行う。焼成工程では、未焼結誘電体層及び混合層を加熱して焼結させる。その結果、金属電極が形成されるとともに、誘電体層及び凸部からなる誘電体部が形成される。詳細にいうと、焼結した未焼結誘電体層により誘電体層が形成される。また、焼結した混合層のうち、複数の金属粉同士の凝集によってできる金属層が金属電極となり、複数の無機物粉同士の凝集によってできる無機物層が複数の凸部(凹凸層)となる。
次に、金属除去工程を行って金属電極の一部を除去し、凸部を金属電極から露出させる。凸部から金属電極の一部を除去する手法としては、例えば、化学エッチング処理が好適である。このような処理によれば、金属電極の一部を除去する際に凸部に物理的なストレスが加わらないため、除去後においても好適なアンカー形状を維持することができる。そして、このことは密着性の改善にとって好ましいと考えられる。
上記課題を解決するための別の手段(手段4)としては、主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備え、前記主面の一部が露出するとともに、その露出部分に凸部が形成されている電子部品の製造方法であって、粗化された表面を有する金属体上に、前記誘電体部となるべき未焼結誘電体部を形成する未焼結誘電体部形成工程と、前記未焼結誘電体部を加熱して焼結させることにより、誘電体からなる凸部を主面上に有する前記誘電体部を形成する焼成工程と、前記金属電極となるべき前記金属体の一部を除去することにより、前記凸部を露出させる金属除去工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法がある。
そして、この手段4にかかる製造方法によると、粗化面を有する金属体上に対して未焼結誘電体部形成工程で未焼結誘電体部を形成し、さらにそれを焼成工程で加熱して焼結させることにより、金属電極が形成されるとともに、誘電体層及び凸部からなる誘電体部が形成される。このとき、粗化面の凹部に埋まり込んでいた誘電体粉が焼結することで、誘電体部の主面上に誘電体からなる好適な形状の凸部が形成される。そして金属除去工程で金属体の一部を除去することにより、凸部が金属電極から露出する。以上のことから、配線基板との密着性に優れる電子部品を確実に製造することができる。
なお、金属電極となるべき金属体の表面を粗化する方法としては、サンドブラスト、ショットブラスト、バフ研磨といった砥粒加工等や、スクラッチ加工等のような物理的粗化方法があるほか、エッチング処理等のような化学的粗化方法がある。これらの方法は、いずれも金属体の表面の一部を除去する方法であるが、逆に金属体の表面に金属粒子を微視的にまばらに付着させることにより、粗化を行ってもよい。また、金型を用いた粗面転写加工等により粗化を行ってもよい。
上記課題を解決するための別の手段(手段5)としては、主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備え、前記主面の一部が露出するとともに、その露出部分に凸部が形成されている電子部品の製造方法であって、無機物粉を含有する凸部形成用材料を、誘電体層となるべき未焼結誘電体層の表面上に付着させる材料付着工程と、前記未焼結誘電体層及び前記凸部形成用材料を加熱して焼結させることにより、前記誘電体層及び前記凸部からなる前記誘電体部を形成する焼成工程と、前記凸部を露出させた状態で前記金属電極を形成する金属形成工程とを含むことを特徴とする電子部品の製造方法がある。
そして、この手段5にかかる製造方法によると、材料付着工程後に焼成工程で加熱焼結することにより、誘電体層及び凸部からなる誘電体部が形成される。このようにして形成される凸部は、無機物からなるものであって、好適な形状を有する。そして金属形成工程を行うと、金属電極が形成され、その金属電極から凸部が露出した状態となる。以上のことから、配線基板との密着性に優れる電子部品を確実に製造することができる。
この場合、材料付着工程の後に、凸部形成用材料上に、金属粉を含有する金属電極形成用ペーストを塗布するペースト塗布工程と、前記未焼結誘電体層、前記凸部形成用材料及び金属電極形成用ペーストを加熱して焼結させることにより、前記誘電体層、前記凸部及び前記金属電極を形成する焼成工程とを行うようにしてもよい。
[第1の実施形態]
以下、本発明を具体化した第1実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法を図1〜図8に基づき説明する。
図1に示されるように、このセラミックコンデンサ内蔵配線基板71は、ガラスエポキシからなるコア基板72上に、ビルドアップ層73を形成してなるものである。ビルドアップ層73は、同じくエポキシ樹脂からなる樹脂絶縁層81,82,83,84(いわゆる層間絶縁層)を4層備えている。樹脂絶縁層81,82,83,84同士の界面には、銅からなる導体層91,92,93がパターン形成されている。また、最表層の樹脂絶縁層84の表面上における複数箇所には、銅にニッケル−金めっきを被覆した端子パッド94が形成されている。樹脂絶縁層81,82,83,84内には、それぞれビア導体96が設けられている。これらのビア導体96のほとんどは同軸上に配置されるとともに、それらを介して導体層91,92,93及び端子パッド94が相互に電気的に接続されている。
ビルドアップ層73の内部(具体的には第1層の樹脂絶縁層81と第2層の樹脂絶縁層82との界面)には、図2に示すセラミックコンデンサ10(電子部品)が、埋め込んだ状態で実装されている。本実施形態のセラミックコンデンサ10はチタン酸バリウムからなる誘電体部140を1層備えている。誘電体部140の構成要素である誘電体層21の表面側の全域、及び裏面側の全域には、同じくチタン酸バリウムからなる多数の無機物アンカー51を有する凹凸層141,142が形成されている。凹凸層141,142も誘電体部140の構成要素である。このような無機物アンカー51は、オーバーハング形状を呈している凸部であると把握することができる。そして、第1主面117側の凹凸層141上には第1ニッケル電極11(金属電極)が形成され、第2主面118側の凹凸層142上には第2ニッケル電極31(金属電極)が形成されている。
本実施形態では、誘電体層21の厚さは約4μmに設定されている。この誘電体層21は、厚さばらつきが±0.5μm程度であって、比較的均一な厚さを有している。凹凸層141,142の有効厚みは約4μmに設定されるとともに、誘電体粒子の平均粒径が約0.5μmであって、表面粗さRaが0.3μm〜0.5μm程度に設定されている。凹凸層141,142を構成する誘電体の量は約30体積%となっている。また、第1ニッケル電極11及び第2ニッケル電極31の厚さは約6μmに設定されている。
図1に示されるように、第1ニッケル電極11は配線基板実装時に上向きの状態となるため、第2層の樹脂絶縁層82内にあるビア導体96に電気的に接続されている。一方、第2ニッケル電極31は配線基板実装時に下向きの状態となる。しかし、第2ニッケル電極31の端部には第1主面117側に到るビア接続部41が形成されているため、そのビア接続部41に第2層の樹脂絶縁層82内にあるビア導体96が電気的に接続されている。
図2に示されるように、本実施形態のセラミックコンデンサ10の場合、第1主面117側に位置する第1ニッケル電極11の所定箇所に、第1ニッケル電極11の表裏を連通させる連通部152が設けられている。また、第2主面118側に位置する第2ニッケル電極31の所定箇所に、第2ニッケル電極31の表裏を連通させる連通部151が設けられている。これらの連通部151,152を設けたことにより、第1主面117の一部が第1ニッケル電極11から露出し、第2主面118の一部が第2ニッケル電極31から露出している。そして、第1主面117側の露出部分には凹凸層141が存在し、第2主面118側の露出部分には凹凸層142が存在している。底部に凹凸層141が存在する連通部152の内部全体には、第2層の樹脂絶縁層82の一部が入り込んでいる。微視的に見ると、凹凸層141における無機物アンカー(凸部)51間の空隙内にも第2層の樹脂絶縁層82の一部が入り込んでいて、嵌合状態となっている。底部に凹凸層142が存在する連通部151の内部全体には、第1層の樹脂絶縁層81の一部が入り込んでいる。微視的に見ると、凹凸層142における無機物アンカー(凸部)51間の空隙内にも第1層の樹脂絶縁層81の一部が入り込んでいて、嵌合状態となっている。
そして、このような構成のセラミックコンデンサ10に通電を行い、第1ニッケル電極11−第2ニッケル電極31間に所定の電圧を加えると、一方の電極にプラスの電荷が蓄積し、他方の電極にマイナスの電荷が蓄積するようになっている。
次に、このセラミックコンデンサ10の製造方法を図3〜図8に基づいて説明する。
(1)未焼結誘電体グリーンシート22の作製
まず以下の手順で誘電体スラリーを調製した。平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉末(誘電体粉)、エタノールとトルエンとの混合溶剤、分散剤、可塑剤、有機バインダをポットで湿式混合することにより、未焼結誘電体グリーンシート22を形成する際の出発材料となる誘電体スラリーを得る。このとき、各成分の配合比率を適宜変更することにより、誘電体スラリーを約0.5Pa・sの粘度(リオン株式会社製ビスコテスター VT−04型粘度計 No.1ロータ 62.5rpm 1分値 25℃で測定した粘度をいう。)に調製する。次に、この誘電体スラリーを用いて未焼結誘電体グリーンシート22の形成を以下のように行う。即ち、所定幅のPETフィルムのロールを用意して、このロールをキャスティング装置の供給側にセットし、ドクターブレード法やリップコーティーングなどの従来周知の手法によりPETフィルムの上面に誘電体スラリーを薄く均一な厚さでキャスティング(塗工)する。その後、シート状にキャスティングされた誘電体スラリーをキャスティング装置の供給側と巻き取り側との間に配置されているヒータで加熱乾燥し、厚さ7μmの未焼結誘電体グリーンシート22(誘電体層21となるべき未焼結誘電体層)を形成する。
(2)未焼結混合層グリーンシート42の作製
まず以下の手順で未焼結混合層スラリーを調製する。平均粒径0.7μmのニッケル粉(金属粉)と、平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉末(誘電体粉)とを体積比が7:3となるように秤量し、これにエタノールとトルエンとの混合溶剤、分散剤、可塑剤、有機バインダを添加する。これをポットで湿式混合することにより、未焼結混合層グリーンシート42を形成する際の出発材料となる未焼結混合層スラリーを得る。このとき、各成分の配合比率を適宜変更することにより、未焼結混合層スラリーを約0.5Pa・sの粘度(リオン株式会社製ビスコテスター VT−04型粘度計 No.1ロータ 62.5rpm 1分値 25℃で測定した粘度をいう。)に調製する。次に、この未焼結混合層スラリーを用いて未焼結混合層グリーンシート42の形成を以下のように行う。即ち、所定幅のPETフィルムのロールを用意して、このロールをキャスティング装置の供給側にセットし、ドクターブレード法やリップコーティーングなどの従来周知の手法によりPETフィルムの上面に未焼結混合層スラリーを薄く均一な厚さでキャスティング(塗工)する。その後、シート状にキャスティングされた未焼結混合層スラリーをキャスティング装置の供給側と巻き取り側との間に配置されているヒータで加熱乾燥し、厚さ7μmの未焼結混合層グリーンシート42を形成する。また、本実施形態では、作製した未焼結混合層グリーンシートを、第2ニッケル電極31となる電極形成用シート32(電極形成用材料)としても用いている。
(3)未焼結積層体50の作製
厚さ30μmのニッケル箔12を用意するとともに、そのニッケル箔12を打ち抜き金型等の従来周知の手段を用いて所定の大きさに切断する。また、未焼結混合層グリーンシート42及び電極形成用シート32についても、同様の手段を用いて同じ大きさに切断する。なお、誘電体グリーンシート22については、他のものよりも一回り小さくなるように切断する。その理由は、未焼結混合層グリーンシート42と電極形成用シート32とを端面にて圧着させておくことで、後にビア接続部41を形成するためである。そしてまず、ニッケル箔12上にPETフィルム付きの未焼結混合層グリーンシート42を積層配置し、従来周知のラミネート装置を用いて80℃で500kgf/cmの条件で押圧力を加え、仮圧着させる(図3参照)。PETフィルムを剥離した後、その剥離面上に未焼結誘電体グリーンシート22を積層配置し、前記ラミネート装置を用いて80℃で250kgf/cmの条件で押圧力を加え、仮圧着させる(図3参照)。PETフィルムを剥離した後、その剥離面上に電極形成用シート32を積層配置し、前記ラミネート装置を用いて80℃で750kgf/cmの条件で押圧力を加え、本圧着させる(図3参照)。この後、PETフィルムを剥離して未焼結積層体50を得る。この未焼結積層体50では、ニッケル箔12、未焼結混合層グリーンシート42(混合層40)、未焼結誘電体グリーンシート22(誘電体層21となるべき未焼結誘電体層)及び電極形成用シート32(混合層40)が積層配置された状態となっている。
(4)脱脂、同時焼成
次に、上記未焼結積層体50を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに窒素−水素−水蒸気からなる雰囲気中1260℃にて所定時間焼成する。この焼成により、チタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、ニッケル箔12、第1ニッケル電極11、誘電体層21の表裏に凹凸層141,142を有する誘電体部140、第2ニッケル電極31の順で積層された所望構造の焼結体60が得られる(図4参照)。
(5)第2主面118側における連通部151の形成
次に、焼結体60の第1主面117側を覆う図示しない第1主面側エッチングレジストを設けるとともに、第2主面118側を覆う図示しない第2主面側エッチングレジストを設ける。第2主面側エッチングレジストについては、連通部151に対応する箇所に開口部を設けておく。この状態で、ニッケルを溶解するエッチャントを用いて焼結体60の第2主面118側を化学エッチング処理する。このようなエッチャントとして、本実施形態では塩化第2鉄の40重量%水溶液を用いているが、これとは異なる組成のエッチャントを用いることも勿論可能である。そしてこの処理により、連通部151を形成し、第2主面118上にある凹凸層142の一部を第2ニッケル電極31から露出させる(図5参照)。このような化学エッチング処理によれば、第2ニッケル電極31の一部を除去する際に凹凸層142に物理的なストレスが加わらない。そのため、除去後においても、無機物アンカー(凸部)51の好適なアンカー形状を維持することができる。そして、このことは密着性の改善に貢献する。
(6)第1層の樹脂絶縁層81の形成、部品実装
次に、導体層90及び第1層の樹脂絶縁層81が形成されたコア基板72を用意し、その第1層の樹脂絶縁層81上に、第1主面117側を上向きにした前記焼結体60を搭載する(図6参照)。
より詳細にいうと、第1層の樹脂絶縁層81を形成するための未硬化のフィルム材を用意し、それをラミネータ等でコア基板72の表面上に貼付する。前記フィルム材としては、例えば、未硬化の熱硬化性樹脂からなるものが好適である。次いで、図5の状態の焼結体60をフィルム材上に搭載し、所定の圧力で押し付ける。この時点では、まだフィルム材は未硬化であるため、焼結体60をフィルム材内に容易に埋め込むことができる。この場合の埋込深さは、焼結体60全体の厚さの半分程度に設定されることがよい。次に、加熱を行ってフィルム材を硬化させ、第1層の樹脂絶縁層81に焼結体60を支持固定させる。
ところで、下向きに配置された第2主面118においては、多数の微細な無機物アンカー(凸部)51からなる凹凸層142の一部が露出しているため、その凹凸層142における無機物アンカー(凸部)51間の空隙に対して第1層の樹脂絶縁層81が埋まり込む。その結果、焼結体60の第2主面118が第1層の樹脂絶縁層81に強固に密着する。
(7)第1主面117側におけるニッケル箔12の除去、連通部152の形成
次に、ニッケルを溶解するエッチャント(本実施形態では塩化第2鉄の40重量%水溶液)を用いて、焼結体60の第1主面117側を所定厚さ分だけ化学エッチング処理する。この処理により、まずニッケル箔12を全て除去する。次に、連通部152に対応する箇所に開口部を有するエッチングレジストを第1ニッケル電極11上に設け、この状態で同様に化学エッチング処理を行う。この処理により、連通部152を形成し、第1主面117側にある凹凸層141の一部を第1ニッケル電極11から露出させることで、セラミックコンデンサ10を完成させる(図7参照)。このような化学エッチング処理によれば、第1ニッケル電極11の一部を除去する際に凹凸層141に物理的なストレスが加わらない。そのため、除去後においても、無機物アンカー(凸部)51の好適なアンカー形状を維持することができる。そして、このことは密着性の改善に貢献する。
(8)第2層から第5層の樹脂絶縁層82,83,84の形成
従来周知の手法に従って、第1層の樹脂絶縁層81におけるビア導体96の形成や導体層91の形成を行う。次いで、第1層の樹脂絶縁層81上に上記の未硬化のフィルム材をラミネータ等で貼付した後、熱硬化させて第2層の樹脂絶縁層82とする。この時点でセラミックコンデンサ10が完全に埋め込まれる(図8参照)。第1主面117においては、多数の微細な無機物アンカー(凸部)51からなる凹凸層141の一部が露出しているため、その凹凸層141における無機物アンカー(凸部)51間の空隙に対して第2層の樹脂絶縁層82が埋まり込む。その結果、セラミックコンデンサ10の第1主面117が第2層の樹脂絶縁層82に強固に密着する。
次に、第2層の樹脂絶縁層82に対するビア穴あけを行った後、さらに銅めっきまたは銅ペーストの充填、印刷等を行って、ビア導体96を形成するとともに、第2層の導体層92を形成する。この後、同様の手法により、第3層及び第4層(最表層)の樹脂絶縁層83,84の形成を行い、図1のセラミックコンデンサ内蔵配線基板71を完成させる。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のセラミックコンデンサ10には、第1主面117側における露出部分に凹凸層141が設けられ、第2主面118側における露出部分に凹凸層142が設けられている。第1層の樹脂絶縁層81の一部は、凹凸層142における無機物アンカー(凸部)51間の空隙に入り込んで、凹凸層142と互いに嵌り合った状態になっている。また、第2層の樹脂絶縁層82の一部は、凹凸層141における無機物アンカー(凸部)51間の空隙に入り込んで、凹凸層141と互いに嵌り合った状態になっている。以上の結果、誘電体部140と樹脂絶縁層81,82との界面に強固な物理的結合力が得られる。よって、セラミックコンデンサ10と配線基板との密着性が向上し、クラックの原因となる隙間が生じにくくなる。それゆえ、信頼性の高いセラミックコンデンサ内蔵配線基板71を実現することができる。
(2)また、本実施形態の製造方法によれば、誘電体グリーンシート22上に配置された未焼結混合層グリーンシート42を焼成工程で加熱して焼結させることにより、誘電体部140、第1ニッケル電極11、第2ニッケル電極31が形成される。このとき、誘電体部140の第1主面117及び第2主面118の上には、多数の微細な無機物アンカー(凸部)51からなる好適な形状(即ちオーバーハングした凸部を有する形状)の凹凸層141,142が形成される。そして第1ニッケル電極11及び第2ニッケル電極31の一部をそれぞれ化学エッチング処理で除去して、連通部151,152が形成される。そしてこの化学エッチング処理することにより、好適なアンカー形状を維持したまま複数の無機物アンカー(凸部)51を露出させることができる。以上のことから、配線基板との密着性に優れるセラミックコンデンサ10を確実に製造することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2実施形態のセラミックコンデンサ10の製造方法を図9に基づいて説明する。ここでは、混合層40を形成するにあたり、未焼結混合層グリーンシート42ではなく混合層形成用ペースト63を用いる点で、第1実施形態の製造方法と異なっている。
(1)未焼結誘電体グリーンシート22の作製
基本的に上記実施形態1の手法に従い、厚さ7μmの未焼結誘電体グリーンシート22(誘電体層21となるべき未焼結誘電体層)を形成する。
(2)混合層形成用ペースト63の調製
平均粒径0.7μmのニッケル粉(金属粉)と、平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉末(誘電体粉)とを体積比が7:3となるように秤量し、これに分散剤、可塑剤を加える。これをターピネオールを分散媒として、さらに有機バインダを加えた上で3本ロールで混合し、混合層62を形成する際の出発材料となる混合層形成用ペースト63を得る。また、本実施形態では、作製した混合層形成用ペースト63を、第2ニッケル電極31となる電極形成用ペースト(電極形成用材料)としても用いている。
(3)未焼結積層体50の作製
後に第1ニッケル電極11となるべき金属層として、厚さ30μmのニッケル箔12を用意するとともに、そのニッケル箔12を打ち抜き金型等の従来周知の手段を用いて所定の大きさに切断する。また、未焼結誘電体グリーンシート22も同様の手段を用いて所定の大きさに切断する。そしてまず、ニッケル箔12上に、従来周知のペースト印刷装置(例えばスクリーン印刷装置)を用いて混合層形成用ペースト63を印刷塗布する。このときの塗布厚みは、後の焼成工程を経た段階で約4μmとなるように、5μm〜8μm程度に設定される。次いで、80℃で乾燥し、混合層形成用ペースト層である混合層40を形成する。次いで、混合層40上に未焼結誘電体グリーンシート22を積層配置し、前記ラミネート装置を用いて80℃で750kgf/cmの条件で押圧力を加え、本圧着させる(図9参照)。次いで、PETフィルムを剥離した後、その剥離面上に電極形成用ペースト(混合層形成用ペースト63)を5μm〜8μmほど印刷塗布する。そして、80℃で乾燥して電極形成用の混合層40を形成し、未焼結積層体50とする。この未焼結積層体50では、ニッケル箔12、混合層40、未焼結誘電体グリーンシート22(誘電体層となるべき未焼結誘電体層)、電極形成用の混合層40が積層配置された状態となっている。
(4)脱脂、同時焼成
次に、上記未焼結積層体50を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに窒素−水素−水蒸気からなる雰囲気中1260℃にて所定時間焼成する。その結果、チタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、ニッケル箔12、第1ニッケル電極11、第1主面117側及び第2主面118側に凹凸層141,142をそれぞれ有する誘電体層21、第2ニッケル電極31の順で積層された所望構造の焼結体60が得られる。そしてこの後、第1実施形態にて述べた(5)〜(8)の作業を実施し、セラミックコンデンサ内蔵配線基板71を完成させる。
従って、本実施形態においても上記第1実施形態と同様の作用効果が奏される。つまり、配線基板との密着性に優れるセラミックコンデンサ10を確実に製造することができ、信頼性の高いセラミックコンデンサ内蔵配線基板71を実現することができる。
[第3の実施形態]
次に、図10に基づいて第3実施形態であるセラミックコンデンサ内蔵配線基板を詳細に説明する。
この実施形態におけるセラミックコンデンサ110は、上記第1及び第2実施形態とは異なり、誘電体部140を2層有している。上側の誘電体部140と下側の誘電体部140とは、接続部181により互いに接続されている。上側の誘電体部140と下側の誘電体部140との間には、第2ニッケル電極31が配置されている。上側の誘電体部140の上面には無機物アンカー(凸部)51からなる凹凸層141が形成され、その凹凸層141上には上側の第1ニッケル電極11が形成されている。一方、下側の誘電体部140の下面には無機物アンカー(凸部)51からなる凹凸層142が形成され、その凹凸層142上には下側の第1ニッケル電極11が形成されている。上側及び下側の第1ニッケル電極11は、接続部182により互いに接続されていて、実質的に1つの電極として機能するようになっている。
なお、第2ニッケル電極31と各誘電体部140についても、無機物アンカー(凸部)51からなる凹凸層141,142を介して密着性の向上を図ってもよい。本実施形態においては、接続部181により一体化された上下の誘電体部140,140により、第2ニッケル電極31が挟み込まれた構造となっているため、十分な耐剥離性が確保されている。
上側の第1ニッケル電極11には連通部152が設けられ、その連通部152により凹凸層141の一部が露出されている。下側の第1ニッケル電極11には連通部151が設けられ、その連通部151により凹凸層142の一部が露出されている。そして第1層の樹脂絶縁層81の一部は、凹凸層142における無機物アンカー(凸部)51間の空隙に入り込むことで、凹凸層142と互いに嵌り合った状態になっている。第2層の樹脂絶縁層82の一部は、凹凸層141における無機物アンカー(凸部)51間の空隙に入り込むことで、凹凸層141と互いに嵌り合った状態になっている。
従って、本実施形態においても上記第1実施形態と同様の作用効果が奏される。つまり、誘電体部140と樹脂絶縁層81,82との界面に強固な物理的結合力が得られる結果、セラミックコンデンサ110と配線基板との密着性が向上し、クラックの原因となる隙間が生じにくくなる。それゆえ、信頼性の高いセラミックコンデンサ内蔵配線基板71を実現することができる。また、無機物アンカー(凸部)51を有する複数の誘電体部140が積層されているため、樹脂絶縁層と嵌り合う部分が確保でき、より隙間が生じにくくなる。
[第4の実施形態]
次に、図11〜図14に基づいて第4実施形態であるセラミックコンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法を詳細に説明する。
ここでは、第1主面117側の凹凸層141を形成するにあたり、粗化されたニッケル箔12を用いている点で異なっている。
(1)ニッケル箔12の粗化
厚さ30μmのニッケル箔12(金属体)を用意するとともに、そのニッケル箔12を打ち抜き金型等の従来周知の手段を用いて所定の大きさに切断する(図11参照)。次に、そのニッケル箔12をエッチング液で所定時間処理することにより、微細な凹凸部232を有する粗化面231をニッケル箔12に形成する(図12参照)。なお、このような手法に代えて、湿式または乾式でのブラスト処理(サンドブラストやショットブラストなど)を行うようにしてもよい。
(2)未焼結誘電体部形成用ペーストの調製
平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉(誘電体粉)に分散剤、可塑剤を加え、これをターピネオールを分散媒として3本ロールで混合し、未焼結誘電体部形成用ペースト層222(未焼結誘電体部)を形成する際の出発材料となる未焼結誘電体部形成用ペーストを得る。
(3)未焼結積層体50の作製
ニッケル箔12の粗化面231上に、従来周知のペースト印刷装置(例えばスクリーン印刷装置)を用いて未焼結誘電体部形成用ペーストを印刷塗布する。このときの塗布厚み(粗化面231を基準としたときの塗布層の厚み)は、後の焼成工程を経た段階で約4μmとなるように、5μm〜8μm程度に設定される。ペースト印刷塗布を行うと、粗化面231の凹凸部232内に未焼結誘電体部形成用ペーストが埋まり込んだ状態となる。この部分のペーストは、後に凹凸層141となる。次いで、80℃で乾燥し、未焼結誘電体部形成用ペースト層222を形成する。次いで、未焼結誘電体部形成用ペースト層222上に電極形成用シート32を積層配置し、前記ラミネート装置を用いて80℃で750kgf/cmの条件で押圧力を加え、本圧着させる(図13参照)。次いで、PETフィルムを剥離し、未焼結積層体50とする。この未焼結積層体50は、ニッケル箔12(金属体)、未焼結誘電体部形成用ペースト層222(未焼結誘電体部)、及び電極形成用シート32をこの順序で積層配置した状態となっている(図13参照)。
(4)脱脂、同時焼成等
次に、上記未焼結積層体50を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに窒素−水素−水蒸気からなる雰囲気中1260℃の還元雰囲気中にて所定時間焼成する。この焼成により、チタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、ニッケル箔12からなる第1ニッケル電極11、第1主面117側及び第2主面118側にそれぞれ凹凸層141,142を有する誘電体部140、第2ニッケル電極31の順で積層された所望構造の焼結体60が得られる。そしてこの後、第1実施形態にて述べた(5)〜(8)の作業を実施し、セラミックコンデンサ内蔵配線基板71を完成させる。
従って、本実施形態においても上記第1実施形態と同様の作用効果が奏される。つまり、配線基板との密着性に優れるセラミックコンデンサ10を確実に製造することができ、信頼性の高いセラミックコンデンサ内蔵配線基板71を実現することができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・例えば、上記第1実施形態などでは、混合層40の焼成により得られる金属層の部分を、第2ニッケル電極31(金属電極)として用いていたが、その金属層をいったん剥離したうえで、めっきやスパッタリング等により新たに導電金属層を形成し、これを第2ニッケル電極31としてもよい。この場合の導電金属層としては、例えば、ニッケル層、銅層、銀層、アルミニウム層等が好適である。
・上記第1〜第4実施形態では、セラミックコンデンサ10,110を第1層の樹脂絶縁層81と第2層の樹脂絶縁層82との界面に埋め込むようにして実装を行ったが、例えば、最表層の樹脂絶縁層84上にこれを実装するようにしてもよい。
・上記第1実施形態等では、既にほぼ完成品となっているセラミックコンデンサ10を樹脂絶縁層上に実装する製造方法を例示しているが、以下のようにしてもよい。まず、第1主面117側にのみ金属電極を有し、第2主面118側に金属電極を有しない未完成のセラミックコンデンサ(いわばコンデンサ構成部品)を樹脂絶縁層上に実装する。実装完了後、上側を向いている第2主面118上に従来周知の手法(めっき、スパッタリング等)により金属層を形成し、その金属層をもう一方の金属電極として用いるようにする。
・また上記第1〜第4実施形態は、コア基板72の片面に、導体層と絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層が形成されているセラミックコンデンサ内蔵片面積層配線基板の例であるが、コア基板72の両面に、導体層と絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層が形成されているセラミックコンデンサ内蔵配線基板としてもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)第1主面及び前記第1主面の反対側にある第2主面を有する誘電体部と、前記第1主面上に設けられた第1金属電極と、前記第2主面上に設けられた第2金属電極とを備える電子部品において、前記誘電体部は前記第1主面の一部及び前記第2主面の一部が露出するとともに、それらの露出部分には凸部がそれぞれ形成されていることを特徴とする電子部品。
(2)主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備える電子部品において、前記誘電体部は、前記主面のほぼ全域に形成された凸部を有するとともに、その凸部の一部が前記金属電極から露出していることを特徴とする電子部品。
(3)第1主面及び前記第1主面の反対側にある第2主面を有する誘電体部と、前記第1主面上に設けられた第1金属電極と、前記第2主面上に設けられた第2金属電極とを備えるセラミックコンデンサにおいて、前記第1主面の一部及び前記第2主面の一部が露出するとともに、それらの露出部分に凸部が形成されていることを特徴とするセラミックコンデンサ。
(4)樹脂絶縁層内に埋め込まれるようにして電子部品が実装された配線基板において、前記電子部品は、第1主面及び前記第1主面の反対側にある第2主面を有する誘電体部と、前記第1主面上に設けられた第1金属電極と、前記第2主面上に設けられた第2金属電極とを備え、前記第1主面の一部及び前記第2主面の一部が露出するとともに、それらの露出部分に凸部が形成された構造であり、 前記樹脂絶縁層は、その一部が複数の前記凸部の空隙内に入り込んでいることを特徴とする電子部品内蔵配線基板。
本発明を具体化した第1実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の一部を示す概略断面図。 第1実施形態のセラミックコンデンサを示す概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第1実施形態の製造方法を説明するための概略断面図。 第2実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 第3実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の一部を示す概略断面図。 第4実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 第4実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 第4実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 第4実施形態のセラミックコンデンサ内蔵配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。
符号の説明
10,110…電子部品としてのセラミックコンデンサ
11…金属電極としての第1ニッケル電極
12…ニッケル箔
21…誘電体層
22…未焼結誘電体層としての未焼結誘電体グリーンシート
31…金属電極としての第2ニッケル電極
40… 混合層
42…混合層形成用材料としての混合層形成用グリーンシート
51…凸部としての無機物アンカー
63…混合層形成用材料としての混合層形成用ペースト
71…電子部品付き配線基板としてのセラミックコンデンサ内蔵配線基板
117…第1主面
118…第2主面
140…誘電体部
141,142…凹凸層

Claims (7)

  1. 主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備える電子部品において、
    前記誘電体部は前記主面の一部が露出するとともに、その露出部分には凸部が形成されていることを特徴とする電子部品。
  2. 前記凸部は、オーバーハング形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記誘電体部は、誘電体層と、その誘電体層の表面に位置する複数の前記凸部からなる凹凸層とを含み、前記凹凸層は、表面粗さRaが0.2μmよりも大きくて有効厚みが10μm以下の無機物アンカー層であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品。
  4. 前記凸部を構成する無機物は、前記誘電体層と実質的に同材料であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層電子部品。
  5. 樹脂絶縁層に接するようにして電子部品が設けられた配線基板において、
    前記電子部品は、主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備え、前記誘電体部は前記主面の一部が前記金属電極から露出するとともに、その露出部分に複数の凸部が形成された構造であり、
    前記樹脂絶縁層は、その一部が前記複数の凸部間の空隙内に入り込んでいる
    ことを特徴とする電子部品付き配線基板。
  6. 主面を有する誘電体部と、前記主面上に設けられた金属電極とを備え、前記誘電体部は前記主面の一部が露出するとともに、その露出部分には凸部が形成されている電子部品の製造方法であって、
    誘電体層となるべき未焼結誘電体層上に、金属粉と無機物粉とを含有する混合層を配置する層配置工程と、
    前記未焼結誘電体層及び前記混合層を加熱して焼結させることにより、前記誘電体層及び前記凸部からなる前記誘電体部を形成し、かつ前記金属電極を形成する焼成工程と、
    前記金属電極の一部を除去することにより、前記凸部を露出させる金属除去工程と
    を含むことを特徴とする電子部品の製造方法。
  7. 前記金属除去工程において、化学エッチング処理により前記金属電極の一部を除去することを特徴とする請求項6に記載の電子部品の製造方法。
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JP2009164112A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Midas Wei Trading Co Ltd 圧電式直列共振点灯回路
JP2009164092A (ja) * 2008-01-07 2009-07-23 Midas Wei Trading Co Ltd 高圧点灯の圧電発振器

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