JP2009043769A - コンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法、支持体付きコンデンサ - Google Patents

コンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法、支持体付きコンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】コンデンサと樹脂層間絶縁層との間の剥離を防止し、コンデンサの位置ずれを防止することにより、信頼性が高くなるコンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】搭載工程、硬化工程及び内蔵工程を経て製造される配線基板の製造方法において、搭載工程では、コンデンサ10を未硬化状態の樹脂層間絶縁層81上に搭載するとともに、樹脂層間絶縁層81の一部を貫通孔111内に入り込ませる。硬化工程では、未硬化状態の樹脂層間絶縁層81を硬化させて硬化状態の樹脂層間絶縁層81とする。内蔵工程では、コンデンサ10上及び硬化状態の樹脂層間絶縁層81上に上層側の樹脂層間絶縁層を被覆することにより、コンデンサ10を樹脂層間絶縁層81内に埋め込む。
【選択図】図9

Description

本発明は、電極層及び誘電体層を備えるコンデンサを内蔵したコンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法、コンデンサ内蔵配線基板の製造方法に使用する支持体付きコンデンサに関するものである。
近年における電子機器の高性能化や小型化の要求は高く、このような要求が高まるにつれて電子部品の高密度化や高機能化に対する要求も確実に高くなってきている。それゆえ、配線基板における電子部品の実装効率を上げるために、例えば、インダクタ、コンデンサ、抵抗などの電子部品を内蔵した構造の部品内蔵配線基板が各種提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
上記従来の部品内蔵配線基板(コンデンサ内蔵配線基板)の製造方法の一例を図16に基づいて説明する。まず、積層工程を行い、金属箔151の両側にそれぞれ誘電体層152及び電極層153を積層し、電極層153及び誘電体層152を有するコンデンサ150を形成する。続く搭載工程では、コンデンサ150を、マウンター等を用いて樹脂層間絶縁層154上に搭載する。続く内蔵工程では、コンデンサ150上及び樹脂層間絶縁層154上に上層側の樹脂層間絶縁層(図示略)を被覆することにより、コンデンサ150を樹脂層間絶縁層154内に埋め込む。その結果、コンデンサ内蔵配線基板が製造される。
なお、特許文献1,2には、樹脂層間絶縁層内に電子部品を埋め込んだ構造の部品内蔵配線基板の製造方法が開示されている。特許文献1に記載の配線基板は、金属基板の主面上にセラミック誘電体層及び導体層を積層した第一積層体を、ピンを用いて位置決め固定した後、金属基板をエッチングで除去することで、製造されるようになっている。また、特許文献2に記載の配線基板は、基板上に形成された第1の未硬化樹脂層の上に電子部品を配置した後、さらに電子部品を第2の未硬化樹脂で被覆することで、製造されるようになっている。
特開2006−229214号公報(図1等) 特開2005−322769号公報(図5等)
ところが、図16に示すコンデンサ150は、搭載工程を経て、樹脂層間絶縁層154上の所定の位置に搭載されるが、コンデンサ150の下側に空気の逃げ道がないため、ボイド155が発生しやすい。その結果、コンデンサ150と樹脂層間絶縁層154との密着が不十分になるために、樹脂層間絶縁層154とコンデンサ150との界面で剥離するおそれがある。
また、特許文献1の製造方法では、第一積層体などにピンの挿通孔を精度良く形成しなければならず、アライメントの精度を高めることが困難である。しかも、金属基板をエッチングで除去する際に、コンデンサ(セラミック誘電体層及び導体層からなる部分)がエッチング液によって侵される可能性がある。
さらに、特許文献2の製造方法では、電子部品を、マウンター等を用いて第1の未硬化樹脂層の上に配置するが、加熱機構のないマウンターを用いた場合、第1の未硬化樹脂層に密着させることは困難である。仮に密着したとしても、樹脂層は未硬化状態であるために、その後の第2の未硬化樹脂層のラミネート等によって熱履歴を受けた際や、ラミネートによって圧力が作用した際に、樹脂層とともに電子部品が流動し、電子部品に位置ずれが生じてしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、コンデンサと樹脂層間絶縁層との間の剥離を防止し、コンデンサの位置ずれを防止することにより、信頼性が高くなるコンデンサ内蔵配線基板及びその製造方法を提供することにある。また、第2の目的は、上記のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法において好適に用いられる支持体付きコンデンサを提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、電極層(11,31)と誘電体層(21,41)とを有するコンデンサ(10)が、配線基板(71)における配線積層部(73)を構成する樹脂層間絶縁層(81,82,83,84)内に埋め込まれているコンデンサ内蔵配線基板(71)の製造方法において、前記コンデンサ(10)をその厚さ方向に貫通する貫通孔(111)を前記コンデンサ(10)に形成する貫通孔形成工程と、前記貫通孔形成工程後、前記コンデンサ(10)を未硬化状態の樹脂層間絶縁層(81)上に搭載するとともに、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層(81)の一部を前記貫通孔(111)内に入り込ませる搭載工程と、前記搭載工程後、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層(81)を硬化させて硬化状態の樹脂層間絶縁層(81)とする硬化工程と、前記硬化工程後、前記コンデンサ(10)上及び前記硬化状態の樹脂層間絶縁層(81)上に上層側の樹脂層間絶縁層(82)を被覆することにより、前記コンデンサ(10)を樹脂層間絶縁層(81,82,83,84)内に埋め込む内蔵工程とを含むことを特徴とするコンデンサ内蔵配線基板の製造方法がある。
従って、この手段1の製造方法によると、コンデンサを厚さ方向に貫通する貫通孔をコンデンサに形成する貫通孔形成工程をあらかじめ行った後、コンデンサを未硬化状態の樹脂層間絶縁層上に搭載する搭載工程を行う。このとき、コンデンサの内層側の空気が貫通孔を介して外部に逃げるため、ボイドの発生を未然に防ぐことができる。しかも、樹脂層間絶縁層の一部が貫通孔内に入り込むため、コンデンサと樹脂層間絶縁層との間の剥離を防止でき、コンデンサの位置ずれを防止することができる。よって、信頼性が高いコンデンサ内蔵配線基板を得ることができる。
また、コンデンサを樹脂層間絶縁層内に埋め込む前に、コンデンサを支持する樹脂層間絶縁層を硬化させておくため、上層側の樹脂層間絶縁層を被覆する際などに熱履歴を受けたとしても、コンデンサを支持する樹脂層間絶縁層の流動が防止され、コンデンサの位置ずれが防止される。
ここでいうコンデンサとは、コンデンサの完成品のみを指すのではなく、貫通孔などを後で形成する(例えば樹脂層間絶縁層内に埋め込んだ後に形成する)ことではじめて完成する構成部品も含むものとする。
上記コンデンサの好適例としては、電極層と誘電体層とを有するコンデンサを挙げることができる。勿論、上記コンデンサにおける電極層や誘電体層は、1層のみであってもよいほか、2層以上であってもよい。コンデンサ全体の厚さは特に限定されないが、例えば1μm以上100μm以下であることがよく、好ましくは5μm以上75μm以下であることがよい。コンデンサ全体の厚さが1μm未満であると、コンデンサ単体として取り扱うことが困難になる。一方、コンデンサ全体の厚さが100μmよりも大きいと、コンデンサ内蔵配線基板の高密度化や小型化の達成を阻害するおそれがある。また、コンデンサを配線基板に内蔵させる場合には、段差が発生しやすくなるため、基板表面の平滑性を確保しにくくなるおそれがある。
上記コンデンサを構成する電極層は、導電性に優れた材料を用いて形成されることが好ましい。具体的には、銀、金、白金、銅、チタン、アルミニウム、パラジウム、ニッケル、タングステン等から選択される1種または2種以上の合金が使用されることがよい。なお、電極層の形成用材料として例えばニッケルを用いた場合、電極層が比較的安価な材料によって形成されるため、コンデンサの低コスト化を図ることができる。それに加え、ニッケルの融点は比較的高いため、誘電体層が高誘電率セラミックによって形成されていれば、誘電体層との同時焼成が可能となる。また、電極層の形成用材料として例えば銅や銀を用いた場合、電極層が高い導電性を有する材料によって形成されるため、コンデンサの電気的信頼性が向上する。
電極層の厚さは、例えば0.1μm以上50μm以下であることがよい。電極層の厚さが0.1μm未満であると、電気的信頼性を確保しにくくなるおそれがある。一方、電極層の厚さが50μmよりも大きいと、コンデンサ全体の厚さが厚くなるおそれがある。その点、0.1μm以上50μm以下の範囲内で厚さを設定すれば、電気的信頼性を確保しつつコンデンサ全体の厚肉化を防止することができる。
上記コンデンサを構成する誘電体層とは、誘電率の高い無機物(例えば誘電体セラミックなど)を主成分とする層のことをいう。ここで誘電体セラミックとは、誘電率が高いセラミック(比誘電率が10以上のセラミックと定義する。)のことをいい、例えば、ペロブスカイト型結晶構造を有した複合酸化物がこれに該当する。かかる複合酸化物の具体例としては、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物を挙げることができる。
誘電体層の厚さは、例えば0.1μm以上50μm以下であることがよく、好ましくは0.5μm以上20μm以下であることがよい。誘電体層が薄いことはコンデンサの高容量化にとって好ましいが、その反面でこれが薄くなりすぎて0.1μm未満になると、電極層間の絶縁を確保しにくくなるおそれがある。一方、誘電体層の厚さが50μmよりも大きくなると、高容量化の達成が困難になるばかりでなく、コンデンサ全体の厚さが厚くなるおそれがある。
以下、上記手段1にかかるコンデンサ内蔵配線基板の製造方法について説明する。
貫通孔形成工程では、前記コンデンサをその厚さ方向に貫通する貫通孔を前記コンデンサに形成する。ここで、コンデンサは、例えば、剥離可能な支持体である金属箔に金属箔側貫通孔を形成する金属箔側貫通孔形成工程と、前記金属箔上に前記誘電体層及び前記電極層を積層する積層工程と、前記積層工程後、前記誘電体層及び前記電極層に、前記誘電体層を貫通して前記金属箔側貫通孔に連通する誘電体層側貫通孔と、前記電極層を貫通して前記誘電体層側貫通孔及び前記金属箔側貫通孔に連通する電極層側貫通孔とを形成することにより、前記金属箔側貫通孔、前記誘電体層側貫通孔及び前記電極層側貫通孔からなる前記貫通孔を形成する前記貫通孔形成工程とを経て形成されていてもよい。
なお、貫通孔(金属箔側貫通孔、誘電体層側貫通孔、電極層側貫通孔)を形成する方法としては従来周知の方法を採用することができ、具体例としては、エッチング加工、レーザー加工、切削加工、ドリル加工、パンチング加工などがある。また、ここで使用する金属箔としては、銀箔、金箔、白金箔、銅箔、チタン箔、アルミニウム箔、パラジウム箔、ニッケル箔、タングステン箔などを挙げることができる。これらのなかでも比較的安価なニッケル箔が好適である。ここで金属箔を使用する利点としては、金属箔が、誘電体層の支持体となるだけでなく、誘電体層となるべき脆弱な未焼結誘電体層の支持体ともなるため、コンデンサの製造過程における取扱性が向上するからである。そして、取扱性の向上は歩留まりの向上に寄与するからである。
前記金属箔は、厚さが10μm以上100μm以下のニッケル箔であることが好ましい。仮に、厚さが10μm未満のニッケル箔であると、金属箔が破れやすくなるため、金属箔の剥離作業が困難になる。一方、厚さが100μmよりも大きいニッケル箔であると、そもそもコンデンサ内蔵配線基板を製造する過程で不要になる金属箔が厚くなりすぎるため、無駄が大きくなる。
また、前記積層工程では、前記金属箔の片側のみに前記誘電体層及び前記電極層を積層してもよいし、前記金属箔の両側にそれぞれ前記誘電体層及び前記電極層を積層してもよいが、前記金属箔の両側にそれぞれ前記誘電体層及び前記電極層を積層することが好ましい。このようにすれば、金属箔の両側における熱収縮の度合いが互いに等しくなるため、金属箔、誘電体層及び電極層からなる積層体が反りにくくなる。
なお、積層工程は、誘電体層積層工程と電極層積層工程とからなる。誘電体層積層工程では、前記金属箔上に前記誘電体層を積層する。ここで、誘電体層としては、例えば、誘電体粉を含有する未焼結誘電体層形成用ペーストを塗布及び乾燥してペースト層を形成した後、形成したペースト層を焼成したものなどが好適である。誘電体粉としては、上述したチタン酸バリウム、チタン酸鉛及びチタン酸ストロンチウムから選択される1種または2種以上にて構成された化合物などが好適である。このほか、誘電体粉を含有するグリーンシート(誘電体グリーンシート)を焼成したものを、誘電体層として用いてもよい。このような誘電体グリーンシートは、誘電体粉を含有するスラリーをシート状にキャスティングする手法により比較的簡単に得ることができる。この手法の利点は、ペーストを用いた手法に比べて、薄くて均一な厚さの誘電体層が効率よく得られることにある。よって、ショート不良やキャパシタンスのバラツキの低減を達成しやすくなる。
電極層積層工程では、前記誘電体層上に前記電極層を積層する。具体的に言うと、例えば、金属粉を含有する未焼結電極層形成用ペーストを誘電体層上に塗布及び乾燥して未焼結電極層形成用ペースト層を形成した後、形成した未焼結電極層形成用ペースト層を焼成すること等が挙げられる。このほか、金属粉を含有する電極層形成用グリーンシートを誘電体層上に積層してもよい。
なお、前記コンデンサは、同時焼成によって形成される前記電極層及び前記誘電体層が、前記金属箔の少なくとも片側に積層された構造、または、前記誘電体層と同時焼成によって形成される前記電極層が前記誘電体層を挟み込んだ構造を有しており、前記貫通孔は焼成前に形成されていることが好ましい。このようにすれば、電極層及び誘電体層が同時焼成によって形成されるため、電極層と誘電体層とを別々に焼成して形成する場合に比べて、コンデンサを効率良く形成することができる。また、貫通孔が、電極層及び誘電体層が硬化する前、即ち焼成前に形成されているため、貫通孔の形成が容易である。
続く搭載工程では、前記コンデンサを未硬化状態の樹脂層間絶縁層上に搭載するとともに、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層の一部を前記貫通孔内に入り込ませる。樹脂層間絶縁層は、絶縁性、耐熱性、耐湿性等を考慮して適宜選択することができる。樹脂層間絶縁層を形成するための高分子材料の好適例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、キシレン樹脂、ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂等が挙げられる。また、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層は、熱硬化性樹脂であり、前記搭載工程前において熱処理を行うことによって最低溶融粘度を10Pa・s以上10Pa・s以下の範囲に設定することが好ましく、特には10Pa・s以上10Pa・s以下の範囲に設定することがよい。仮に、最低溶融粘度が10Pa・s未満であると、コンデンサを未硬化状態の樹脂層間絶縁層上に搭載する際に、コンデンサが位置ずれしやすくなる。一方、最低溶融粘度が10Pa・sよりも大きいと、搭載工程において未硬化状態の樹脂層間絶縁層の一部を貫通孔内に入り込ませることが困難になる。
なお、コンデンサが、前記金属箔側貫通孔形成工程、前記積層工程及び前記貫通孔形成工程を経て形成される場合、前記搭載工程後かつ前記内蔵工程前に、前記金属箔を剥離する剥離工程を行うことが好ましい。特に、前記積層工程が、前記誘電体層積層工程と前記電極層積層工程とからなる場合、前記剥離工程では、前記金属箔を剥離することにより、前記誘電体層を前記硬化状態の樹脂層間絶縁層上に露出させることが好ましい。このようにすれば、金属箔が機械的に除去(剥離)されるため、エッチングなどによって金属箔を化学的に除去する場合に比べて、コンデンサへの悪影響を小さくすることができる。しかも、剥離工程において柔軟性のある金属箔を剥離すれば済むため、剥離する作業が容易になる。また、前記積層工程において、前記金属箔の両側にそれぞれ前記誘電体層及び前記電極層を積層した場合、前記剥離工程では、前記金属箔と、前記金属箔の片側に積層された誘電体層と電極層とを剥離することが好ましい。
続く硬化工程では、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層を硬化させて硬化状態の樹脂層間絶縁層とする。なお、樹脂層間絶縁層が熱硬化性樹脂である場合、樹脂層間絶縁層を硬化させる方法としては、未硬化状態の樹脂層間絶縁層を加熱することなどが挙げられる。一方、樹脂層間絶縁層が熱可塑性樹脂である場合、樹脂層間絶縁層を硬化させる方法としては、未硬化状態の樹脂層間絶縁層を冷却することなどが挙げられる。
続く内蔵工程では、前記コンデンサ上及び前記硬化状態の樹脂層間絶縁層上に上層側の樹脂層間絶縁層を被覆することにより、前記コンデンサを樹脂層間絶縁層内に埋め込む。その後、コンデンサに接続される配線などを形成すれば、上記手段1にかかるコンデンサ内蔵配線基板が完成する。
上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、電極層(11,31)と誘電体層(21,41)とを有するコンデンサ(10)が、配線基板(71)における配線積層部(73)を構成する樹脂層間絶縁層(81,82,83,84)内に埋め込まれているコンデンサ内蔵配線基板(71)であって、前記コンデンサ(10)をその厚さ方向に貫通する貫通孔(111)が前記コンデンサ(10)に形成され、前記貫通孔(111)は、内壁面に凹凸を有し、内部に前記樹脂層間絶縁層(81)の一部が入り込んでいることを特徴とするコンデンサ内蔵配線基板がある。
従って、この手段2のコンデンサ内蔵配線基板によると、コンデンサを樹脂層間絶縁層内に埋め込んだ結果、コンデンサの内層側の空気が貫通孔を介して外部に逃げるため、ボイドの発生を未然に防ぐことができる。しかも、樹脂層間絶縁層の一部が貫通孔内に入り込んで貫通孔の内壁面が有する凹凸に引っ掛かるため、コンデンサと樹脂層間絶縁層との間の剥離をより確実に防止し、コンデンサの位置ずれをより確実に防止することができる。よって、信頼性が高いコンデンサ内蔵配線基板を実現することができる。
なお、前記コンデンサは、前記電極層を前記樹脂層間絶縁層の最も内層側に配置した状態で、前記樹脂層間絶縁層内に埋め込まれており、前記貫通孔は、前記誘電体層を貫通する誘電体層側貫通孔と、前記電極層を貫通して前記誘電体層側貫通孔に連通する電極層側貫通孔とを含んで構成されており、前記電極層側貫通孔の内径が、前記誘電体層側貫通孔の内径よりも大きいことが好ましい。このような構成であれば、樹脂層間絶縁層に押し当てられる部分である貫通孔の開口部分の内径が最も大きくなるため、貫通孔内に樹脂層間絶縁層の一部が入り込みやすくなる。また、樹脂層間絶縁層の一部は、貫通孔の内壁面だけでなく、誘電体層側貫通孔の開口縁付近にも接触するため、接触面積が大きくなる。その結果、コンデンサと樹脂層間絶縁層とがより確実に密着するため、よりいっそう信頼性が高いコンデンサ内蔵配線基板を実現することができる。
また、前記コンデンサにおける最も外層側に、前記誘電体層が位置していることが好ましい。例えば、誘電体層に接する電極層に導体を接続する場合、電極層と導体との接続部分に樹脂層間絶縁層よりも熱膨張係数が小さい誘電体層が位置するため、熱履歴を受けたとしても、電極層と導体との接続状態が確実に維持される。よって、コンデンサ内蔵配線基板の信頼性が向上する。
上記課題を解決するための別の手段(手段3)としては、上記手段1に記載のコンデンサ内蔵配線基板(71)の製造方法に使用する、支持体(222)上に剥離可能に支持されたコンデンサ(10)であって、前記支持体(222)は、金属箔側貫通孔(224)が形成された金属箔(222)であり、前記コンデンサ(10)は、前記金属箔(222)の上に積層され、前記金属箔側貫通孔(224)に連通する誘電体層側貫通孔(112)が形成された誘電体層(21,41)と、前記誘電体層(21,41)上に積層され、前記誘電体層側貫通孔(112)及び前記金属箔側貫通孔(224)に連通する電極層側貫通孔(113)が形成された電極層(11,31)とを備えることを特徴とする支持体付きコンデンサがある。
従って、上記手段3の支持体付きコンデンサによると、樹脂層間絶縁層内に埋め込む際に、樹脂層間絶縁層内の空気が金属箔側貫通孔、誘電体層側貫通孔及び電極層側貫通孔を介して外部に逃げるため、ボイドの発生を未然に防ぐことができる。しかも、樹脂層間絶縁層内に埋め込んだ際に、樹脂層間絶縁層の一部が金属箔側貫通孔、誘電体層側貫通孔及び電極層側貫通孔に入り込むため、コンデンサと樹脂層間絶縁層との間の剥離を防止でき、コンデンサの位置ずれを防止することができる。
また、コンデンサの製造過程において後に剥離される支持体が塑性変形可能な金属箔であるため、支持体を剥離する作業が容易になる。さらに、支持体は、焼成が終わるまでの間、誘電体層となるべき脆弱な未焼結誘電体層と、電極層となるべき脆弱な未焼結電極層とを支持するものであるため、コンデンサの製造過程において取扱性が向上する。そして、取扱性の向上は歩留まりの向上に寄与する。
なお、前記誘電体層は前記金属箔の両側に積層され、前記電極層は、それぞれの誘電体層上に積層されることが好ましい。このようにすれば、金属箔の両側にある誘電体層や電極層にそれぞれ反りが生じたとしても、金属箔、誘電体層及び電極層からなる積層体が一方向に反りにくくなる。また、電極層が誘電体層上に積層されるため、電極層を金属箔上に積層する場合よりも密着性が向上する。
以下、本発明をコンデンサ内蔵配線基板に具体化した一実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示されるように、このコンデンサ内蔵配線基板(以下「配線基板」という)71は、ガラスエポキシからなるコア基板72上に、ビルドアップ層73(配線積層部)を形成してなるものである。ビルドアップ層73は、エポキシ樹脂からなる樹脂層間絶縁層81,82,83,84を4層備えている。樹脂層間絶縁層82〜84同士の界面には、銅からなる導体層92,93がパターン形成されている。また、最表層の樹脂層間絶縁層84の表面上における複数箇所には、銅にニッケル−金めっきを被覆した端子パッド94が形成されている。樹脂層間絶縁層81〜84内には、それぞれビア導体96が設けられている。これらのビア導体96のほとんどは同軸上に配置されるとともに、それらを介して導体層92,93及び端子パッド94が相互に電気的に接続されている。
図1,図2に示されるように、ビルドアップ層73の内部(具体的には第1層の樹脂層間絶縁層81と第2層の樹脂層間絶縁層82との界面)には、セラミックコンデンサ10が埋め込まれている。本実施形態のセラミックコンデンサ10は、2層のニッケル電極11,31(電極層)と、チタン酸バリウムからなる2層の誘電体層21,41とを交互に積層した構造を有している。ニッケル電極11,31は、誘電体層21,41と同時焼成によって形成されている。
詳述すると、第1ニッケル電極11の第1主面12上には第1誘電体層21が形成され、第1ニッケル電極11の第2主面13上には第2誘電体層41が形成されている。一方、第2ニッケル電極31の第1主面32上には第2誘電体層41が形成され、第2ニッケル電極31の第2主面33全体は樹脂層間絶縁層81に面接触している。即ち、本実施形態のセラミックコンデンサ10は、ニッケル電極11,31が第2誘電体層41を挟み込んだ構造を有している。また、第2ニッケル電極31が樹脂層間絶縁層81〜84の最も内層側に配置され、第1誘電体層21が樹脂層間絶縁層81〜84の最も外層側に配置されている。そして、セラミックコンデンサ10は、第1ニッケル電極11の第2主面13側を内層側に配置しかつ第1主面12側を外層側に配置するとともに、第2ニッケル電極31の第2主面33側を内層側に配置しかつ第1主面32側を外層側に配置した状態で、樹脂層間絶縁層81,82内に埋め込まれる。なお本実施形態では、ニッケル電極11,31の厚さが4μmに設定され、誘電体層21,41の厚さが同じく4μmに設定されている。ゆえに、セラミックコンデンサ10の全体の厚さは16μmとなっている。
図1,図2に示されるように、第1ニッケル電極11は、第1誘電体層21を貫通するビア導体124の下端面に接続され、ビア導体124の上端面は、第2層の樹脂層間絶縁層82上に形成された導体層125に接続されている。導体層125は、第3層の樹脂層間絶縁層83内にあるビア導体96に接続されている。
図2等に示されるように、セラミックコンデンサ10の複数箇所には、セラミックコンデンサ10をその厚さ方向に貫通する貫通孔111が形成されている。貫通孔111の形状は特に限定されないが、本実施形態における貫通孔111はセラミックコンデンサ10の厚さ方向から見て略円形状の貫通孔となっている。また、貫通孔111は、前記誘電体層21,41を貫通する誘電体層側貫通孔112と、ニッケル電極11,31を貫通して誘電体層側貫通孔112に連通する電極層側貫通孔113とを含んで構成されている。なお、電極層側貫通孔113の内径は、誘電体層側貫通孔112の内径よりも大きくなっている。よって、貫通孔111は、内壁面に凹凸を有し、内部に前記樹脂層間絶縁層81の一部が入り込んでいる。また、セラミックコンデンサ10には凹部226が形成されている。凹部226は、第1誘電体層21、第1ニッケル電極11及び第2誘電体層41を貫通し、第2ニッケル電極31を露出させている。
図2等に示されるように、樹脂層間絶縁層81,82内には、銅からなる貫通ビア導体121と、同じく銅からなる非接触貫通ビア導体122とが設けられている。各ビア導体121,122は、セラミックコンデンサ10をその厚さ方向に貫通している。貫通ビア導体121は、凹部226内に配置され、第2ニッケル電極31を貫通している。一方、非接触貫通ビア導体122は、貫通孔111内に配置され、ニッケル電極11,31及び誘電体層21,41に接触していない。なお、各ビア導体121,122の上端部は前記導体層125に面接触しており、各ビア導体121,122の下端部はセラミックコンデンサ10よりも内層側に位置する内層側導体層123に面接触している。
そして、このような構成のセラミックコンデンサ10に通電を行い、第1ニッケル電極11−第2ニッケル電極31間に所定の電圧を加えると、一方の電極にプラスの電荷が蓄積し、他方の電極にマイナスの電荷が蓄積するようになっている。
次に、このセラミックコンデンサ10の製造方法を図面に基づいて説明する。
(1)誘電体グリーンシート221の作製
まず以下の手順で誘電体スラリーを調製した。平均粒径0.7μmのチタン酸バリウム粉末(誘電体粉)、エタノールとトルエンとの混合溶剤、分散剤、可塑剤をポットで湿式混合し、十分に混合された時点で、有機バインダを添加してさらに混合する。これにより、誘電体グリーンシート221を形成する際の出発材料となる誘電体スラリーを得る。このとき、各成分の配合比率を適宜変更することにより、誘電体スラリーを約0.5Pa・sの粘度(リオン株式会社製ビスコテスター VT−04型粘度計 No.1ロータ 62.5rpm 1分値 25℃で測定した粘度をいう。)に調製する。次に、この誘電体スラリーを用いて誘電体グリーンシート221の形成を以下のように行う。即ち、所定幅のPETフィルム223のロールを用意して、このロールをキャスティング装置の供給側にセットし、ドクターブレード法やリップコーティングなどの従来周知の手法によりPETフィルム223の上面に誘電体スラリーを薄く均一な厚さでキャスティング(塗工)する。その後、シート状にキャスティングされた誘電体スラリーをキャスティング装置の供給側と巻き取り側との間に配置されているヒータで加熱乾燥し、厚さ7μmの誘電体グリーンシート221(誘電体層21,41となるべき未焼結誘電体層)を形成する。
(2)ニッケルグリーンシート220の作製
ニッケルグリーンシート220は、誘電体グリーンシート221の場合とほぼ同様の方法で作製される。まず、平均粒径0.7μmのニッケル粉末(金属粉)に分散剤、可塑剤を加える。これをターピネオールを分散媒として、さらに有機バインダを加えた上で混合する。次に、この混合物を用いて、ニッケルグリーンシート220の形成を行う。即ち、所定幅のPETフィルム225のロールを用意して、このロールをキャスティング装置の供給側にセットし、PETフィルム225の上面に上記の混合物を薄く均一な厚さでキャスティングする。その後、シート状にキャスティングされた混合物をヒータで加熱乾燥し、厚さ7μmのニッケルグリーンシート220(ニッケル電極11,31となるべき未焼結電極層)を形成する。
(3)未焼結積層体の作製
剥離可能な支持体である厚さ30μmのニッケル箔222(金属箔)を用意するとともに、そのニッケル箔222に対してエッチングを行う。これにより、ニッケル箔222が150mm角の大きさに切断され、ニッケル箔222に金属箔側貫通孔224が形成される(金属箔側貫通孔形成工程、図3参照)。また、打ち抜き金型等を用いて、各グリーンシート220,221をニッケル箔222と同じ大きさ(150mm角)に切断する。この段階ではまだグリーンシート220,221は硬化していないため、比較的簡単に打ち抜きを行うことができ、しかもクラックの発生を未然に防止することができる。
そして次に、ニッケル箔222の両側に、第1誘電体層21となるべき誘電体グリーンシート221、及び、第1ニッケル電極11となるべきニッケルグリーンシート220をそれぞれ積層する(積層工程)。具体的に言うと、ニッケル箔222の両面にPETフィルム223付きの誘電体グリーンシート221を積層配置する(誘電体層積層工程、図4参照)。次に、ラミネート装置を用いて80℃で500kgf/cmの条件で押圧力を加え、圧着させる。PETフィルム223を剥離した後、各誘電体グリーンシート221の剥離面上に、それぞれPETフィルム225付きのニッケルグリーンシート220を積層配置する(電極層積層工程、図5参照)。次に、ラミネート装置を用いて80℃で750kgf/cmの条件で押圧力を加え、圧着させる。
そして、PETフィルム225が付着したままの状態で、第1誘電体層21となるべき誘電体グリーンシート221、及び、第1ニッケル電極11となるべきニッケルグリーンシート220に対してレーザー孔あけ加工を行う。具体的には、レーザー径が前記金属箔側貫通孔224の内径よりも大きくなるように調節した状態でレーザー孔あけ加工を行い、誘電体グリーンシート221を貫通して金属箔側貫通孔224に連通する誘電体層側貫通孔112を形成する(図6参照)。次に、レーザー径が誘電体層側貫通孔112の内径よりも大きく、かつ金属箔側貫通孔224の内径よりも大きくなるように調節した状態でレーザー孔あけ加工を行い、ニッケルグリーンシート220を貫通して誘電体層側貫通孔112及び金属箔側貫通孔224に連通する電極層側貫通孔113を形成する。なお、レーザー孔あけ加工は、ニッケル箔222の両側にある各グリーンシート220,221に対して行われる。
さらに、PETフィルム225を剥離した後、各ニッケルグリーンシート220の剥離面上に、それぞれPETフィルム223付きの誘電体グリーンシート221を積層配置する(誘電体層積層工程)。次に、ラミネート装置を用いて80℃で500kgf/cmの条件で押圧力を加え、圧着させる。PETフィルム223を剥離した後、各誘電体グリーンシート221の剥離面上に、それぞれPETフィルム225付きのニッケルグリーンシート220を積層配置する(電極層積層工程、図7参照)。次に、ラミネート装置を用いて80℃で750kgf/cmの条件で押圧力を加え、圧着させる。
そして、PETフィルム225が付着したままの状態で、第2誘電体層41となるべき誘電体グリーンシート221、及び、第2ニッケル電極31となるべきニッケルグリーンシート220に対してレーザー孔あけ加工を行う。具体的には、レーザー径が既に形成されている誘電体層側貫通孔112の内径と等しくなるように調節した状態でレーザー孔あけ加工を行い、誘電体グリーンシート221を貫通して電極層側貫通孔113、誘電体層側貫通孔112、金属箔側貫通孔224の順に連通する新たな誘電体層側貫通孔112を形成する。次に、レーザー径が、誘電体層側貫通孔112の内径と等しくまたは誘電体層側貫通孔112の内径よりも大きくなるように調節した状態でレーザー孔あけ加工を行い、ニッケルグリーンシート220を貫通して誘電体層側貫通孔112、電極層側貫通孔113、誘電体層側貫通孔112、金属箔側貫通孔224の順に連通する新たな電極層側貫通孔113を形成する。なお、レーザー孔あけ加工は、各グリーンシート220,221に対して行われる。
その結果、金属箔側貫通孔224、誘電体層側貫通孔112及び電極層側貫通孔113からなる貫通孔111が焼成前に形成される(貫通孔形成工程)。この後、汎用の切断機により25mm角に切断した後、PETフィルム225を剥離することにより未焼結積層体(図示略)を得る。この未焼結積層体では、ニッケル箔222、誘電体グリーンシート221及びニッケルグリーンシート220が積層配置された状態となっている。
(4)脱脂、同時焼成
次に、上記未焼結積層体を大気中にて250℃で10時間脱脂し、さらに還元雰囲気中1260℃にて所定時間焼成する。その結果、チタン酸バリウム及びニッケルが同時焼結し、ニッケル箔222、厚さ4μmの第1誘電体層21、厚さ4μmの第1ニッケル電極11、厚さ4μmの第2誘電体層41、厚さ4μmの第2ニッケル電極31の順で積層された焼結体110が得られる(図8参照)。なお、この焼結体110は、ニッケル箔222上に剥離可能に支持された支持体付きセラミックコンデンサ10ということもできる。
(5)カップリング処理
次に、シランカップリング剤(KBM−403:信越化学製)の濃度が1wt%となる酢酸水溶液を調合する。これに焼成したセラミックコンデンサ10(焼結体110)を1分含浸して引き上げる。そして、表面の余分なシランカップリング剤を洗い流した後、110℃で5分間乾燥させる。
(6)第1層の樹脂層間絶縁層81の形成、セラミックコンデンサ10の実装
次に、第1層の樹脂層間絶縁層81が形成されたコア基板72を用意し、その第1層の樹脂層間絶縁層81上に、第1ニッケル電極11の第1主面12側、及び、第2ニッケル電極31の第1主面32を上向きにして焼結体110を搭載する(搭載工程、図8,図9参照)。
より詳細に言うと、第1層の樹脂層間絶縁層81を形成するための未硬化状態の樹脂層間絶縁層81(フィルム材)を用意し、それをラミネータ等でコア基板72の表面上に貼付する。フィルム材としては、例えば、未硬化状態の熱硬化性樹脂からなるものが好適であり、搭載工程前において熱処理を行うことによって最低溶融粘度を10Pa・s以上10Pa・s以下の範囲に設定したものが好適である。次いで、加熱機構付きのマウンターを用いて、180℃で1分間加熱を行いながら焼結体110をフィルム材上に搭載し、所定の圧力で押し付ける。この時点で、フィルム材は、焼結体110の周辺部分のみが硬化する。また、これに伴い、フィルム材の一部が前記貫通孔111内に入り込む。この場合の埋込深さは、片側(図9では下側)の第1誘電体層21とニッケル箔222との界面がフィルム材の表面(図9では上面)に一致する程度に設定されることがよい。仮に、より深く埋め込んでしまうと、後工程にて行うニッケル箔222の剥離が困難になるおそれがある。
焼結体110の搭載後、150℃で30分間加熱する硬化工程を行い、フィルム材を硬化させて硬化状態の樹脂層間絶縁層81とする(硬化工程)。これにより、第1層の樹脂層間絶縁層81に焼結体110が支持固定される。さらに、樹脂層間絶縁層81に対するビア穴あけを行った後、さらに銅めっきまたは銅ペーストの充填、印刷等を行って、ビア導体96を形成する。
(7)ニッケル箔222の剥離
次に、ニッケル箔222と、同ニッケル箔222の片側(図10では上側)に積層された誘電体層21,41及びニッケル電極11,31を機械的に剥離する(剥離工程、図10参照)。その結果、第1誘電体層21、第1ニッケル電極11、第2誘電体層41、第2ニッケル電極31の順に積層した構造のセラミックコンデンサ10が樹脂層間絶縁層81内に形成される。このとき、第1誘電体層21が樹脂層間絶縁層81上に露出する。
(8)レーザー加工
次に、セラミックコンデンサ10の所定位置にレーザー加工を行い、第1誘電体層21、第1ニッケル電極11及び第2誘電体層41を貫通して第2ニッケル電極31の第1主面32が露出する凹部226を形成する(図11参照)。
(9)樹脂ラミネート
次に、セラミックコンデンサ10上及び第1層の樹脂層間絶縁層81上に、未硬化状態のフィルム材をラミネータ等で被覆する。このとき、フィルム材の一部が凹部226内に充填される。その後、熱硬化させて第2層(上層側)の樹脂層間絶縁層82とする(内蔵工程、図12参照)。この時点でセラミックコンデンサ10が樹脂層間絶縁層81,82内に完全に埋め込まれる。
(10)レーザー加工
次に、レーザー径が凹部226の内径よりも小さくなるように調節した状態で炭酸ガスレーザーを用いたレーザー加工を行い、凹部226内の樹脂層間絶縁層82、第2ニッケル電極31、樹脂層間絶縁層81を順番に貫通して内層側導体層123を露出させるビア孔227を形成する。また、レーザー径が貫通孔111の内径よりも小さくなるように調節した状態で炭酸ガスレーザーを用いたレーザー加工を行い、樹脂層間絶縁層82、貫通孔111内の樹脂層間絶縁層81を順番に貫通して内層側導体層123を露出させるビア孔227を形成する。さらに、炭酸ガスレーザーを用いたレーザー加工を行い、樹脂層間絶縁層82及び第1誘電体層21を貫通して第1ニッケル電極11を露出させるビア孔228を形成する。
(11)ビア形成
次に、各ビア孔227,228の内面に対する無電解銅めっきを行った後、レジストを形成し、フォトリソでパターニングを行う。そして、電解銅めっきを行うことにより、ビア孔227内にビア導体121,122を形成するとともに、ビア孔228内にビア導体124を形成する。その後、レジストを剥離し、レジスト下の無電解銅めっきを除去する。
(12)第3層,第4層の樹脂層間絶縁層83,84の形成
次に、第2層の樹脂層間絶縁層82に対するビア穴あけを行った後、さらに銅めっきまたは銅ペーストの充填、印刷等を行って、ビア導体96を形成するとともに、第2層の導体層92を形成する。この後、従来周知の手法により、第3層及び第4層(最表層)の樹脂層間絶縁層83,84の形成を行い、図1の配線基板71を完成させる。
次に、信頼性についての評価方法及びその結果を説明する。
まず、測定用サンプルを次のように準備した。本実施形態と同じ配線基板71を準備し、これを実施例とした。また、貫通孔111が形成されていないセラミックコンデンサを本実施形態と同じ加熱機構付きのマウンターを用いて未硬化状態の樹脂層間絶縁層81(フィルム材)上に搭載し、その上からフィルム材をラミネータで被覆したものを準備し、これを比較例1とした。さらに、本実施形態と同じセラミックコンデンサ10を加熱機構のないマウンターを用いてフィルム材上に搭載し、その上からフィルム材をラミネータで被覆したものを準備し、これを比較例2とした。
次に、各測定用サンプル(実施例、比較例1,2)に対してサーマルショックテストを実施した。具体的には、−40℃(1時間)〜80℃(1時間)を1サイクルとして繰り返し試験を行った。
このように測定した結果、比較例1では、セラミックコンデンサの下面が平坦面であり、セラミックコンデンサには厚さ方向に貫通する部分(貫通孔111など)が存在しないため、セラミックコンデンサの下側の空気の逃げ道がなく、ボイドが生じてしまった。しかも、セラミックコンデンサが樹脂層間絶縁層81に十分に密着していないため、ニッケル箔222を剥離する際に、樹脂層間絶縁層81とニッケル電極11,31との界面で剥離が生じてしまった。また、比較例2では、樹脂層間絶縁層81が柔らかすぎるため、セラミックコンデンサ10が搭載時に位置ずれしてしまった。従って、配線基板71への比較例1,2の採用は困難であることが証明された。一方、実施例では、セラミックコンデンサ10と各ビア導体121,122,124との接続が維持されており、ボイドや位置ずれなどの問題は生じなかった。従って、配線基板71の構造としては、最も問題が少ない実施例の構造が適することが分かった。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の配線基板71の製造方法によれば、貫通孔111をセラミックコンデンサ10に形成する貫通孔形成工程をあらかじめ行った後、セラミックコンデンサ10を未硬化状態の樹脂層間絶縁層81上に搭載する搭載工程を行う。このとき、セラミックコンデンサ10の内層側(図8,図9では下側)の空気が貫通孔111を介して外部に逃げるため、ボイドの発生を未然に防ぐことができる。しかも、樹脂層間絶縁層81の一部が貫通孔111内に入り込むため、セラミックコンデンサ10と樹脂層間絶縁層81との間の剥離を防止でき、セラミックコンデンサ10の位置ずれを防止することができる。よって、信頼性が高い配線基板71を得ることができる。
また、樹脂層間絶縁層82を形成してセラミックコンデンサ10を樹脂層間絶縁層81,82内に埋め込む前に、セラミックコンデンサ10を支持する樹脂層間絶縁層81を硬化させておくため、上層側の樹脂層間絶縁層82を被覆する際などに熱履歴を受けたとしても、セラミックコンデンサ10を支持する樹脂層間絶縁層81の流動が防止され、セラミックコンデンサ10の位置ずれが防止される。
(2)図15には、2層のニッケル電極11,31と1層の第1誘電体層21とを交互に積層した構造のセラミックコンデンサ101を埋め込んだものが開示されている。このセラミックコンデンサ101では、最も外層側に第1ニッケル電極11が位置している。しかし、第1ニッケル電極11とビア導体124との接続部分付近に熱膨張係数の大きい樹脂層間絶縁層81が位置するため、熱履歴を受けた際に、ビア導体124の底面と第1ニッケル電極11との間にデラミネーションが発生しやすい。
一方、本実施形態のセラミックコンデンサ10では、最も外層側に第1誘電体層21が位置しており、第1ニッケル電極11とビア導体124との接続部分が第1誘電体層21を貫通している。これにより、上記の接続部分付近に樹脂層間絶縁層81よりも熱膨張係数が小さい第1誘電体層21が位置するようになるため、熱履歴を受けたとしても、第1ニッケル電極11とビア導体124との接続状態が確実に維持される。よって、配線基板71の信頼性が向上する。
(3)特開2006−229214号公報(特許文献1)に記載の製造方法では、第一積層体などにピンの挿通孔を精度良く形成しなければならず、アライメントの精度を高めることが困難であった。一方、本実施形態では、貫通孔111をそれほど精度良く作らなくても、セラミックコンデンサ10を位置ずれすることなく搭載できるため、配線基板71の製造が容易になる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ニッケル箔222上に形成されたセラミックコンデンサ10を樹脂層間絶縁層81上に搭載した後、ニッケル箔222を剥離していたが、ニッケル箔222が付着していないセラミックコンデンサ10を樹脂層間絶縁層81上に搭載するようにしてもよい。
・上記実施形態では、第1誘電体層21及び第1ニッケル電極11となるべきグリーンシート220,221を積層した時点で貫通孔112,113を形成した後、さらに第2誘電体層41及び第2ニッケル電極31となるべきグリーンシート220,221を積層した時点で貫通孔112,113を形成し、貫通孔111を得ていた。しかし、全てのグリーンシート220,221の積層が終了した時点で、貫通孔112,113を形成し、貫通孔111を得てもよい。
・上記実施形態のセラミックコンデンサ10は、2層のニッケル電極11,31と2層の誘電体層21,41とを積層した構造を有していた。しかし、ニッケル電極及び誘電体層は1層であってもよいし、3層以上あってもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)電極層と誘電体層とを有するコンデンサが、配線基板における配線積層部を構成する樹脂層間絶縁層内に埋め込まれているコンデンサ内蔵配線基板の製造方法において、剥離可能な支持体である金属箔に金属箔側貫通孔を形成する金属箔側貫通孔形成工程と、前記金属箔上に前記誘電体層及び前記電極層を積層する積層工程と、前記積層工程後、レーザー径が前記金属箔側貫通孔の内径以上になるように調節した状態でレーザー孔あけ加工を行い、前記誘電体層を貫通して前記金属箔側貫通孔に連通する誘電体層側貫通孔を形成した後、レーザー径が前記誘電体層側貫通孔の内径以上かつ前記金属箔側貫通孔の内径以上になるように調節した状態でレーザー孔あけ加工を行い、前記電極層を貫通して前記誘電体層側貫通孔及び前記金属箔側貫通孔に連通する電極層側貫通孔を形成することにより、前記金属箔側貫通孔、前記誘電体層側貫通孔及び前記電極層側貫通孔からなり、前記コンデンサをその厚さ方向に貫通する貫通孔を前記コンデンサに形成する貫通孔形成工程と、前記貫通孔形成工程後、前記コンデンサを未硬化状態の樹脂層間絶縁層上に搭載するとともに、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層の一部を前記貫通孔内に入り込ませる搭載工程と、前記搭載工程後、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層を硬化させて硬化状態の樹脂層間絶縁層とする硬化工程と、前記硬化工程後、前記コンデンサ上及び前記硬化状態の樹脂層間絶縁層上に上層側の樹脂層間絶縁層を被覆することにより、前記コンデンサを樹脂層間絶縁層内に埋め込む内蔵工程とを含むことを特徴とするコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
(2)第1主面及び第2主面を有する電極層と、前記電極層の前記第1主面及び前記第2主面の少なくともいずれかの上に形成された誘電体層とを有するコンデンサが、前記第2主面側を内層側に配置しかつ前記第1主面側を外層側に配置した状態で、配線基板における配線積層部を構成する樹脂層間絶縁層内に埋め込まれているコンデンサ内蔵配線基板の製造方法において、前記コンデンサをその厚さ方向に貫通する貫通孔を前記コンデンサに形成する貫通孔形成工程と、前記貫通孔形成工程後、前記コンデンサを未硬化状態の樹脂層間絶縁層上に搭載するとともに、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層の一部を前記貫通孔内に入り込ませる搭載工程と、前記搭載工程後、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層を硬化させて硬化状態の樹脂層間絶縁層とする硬化工程と、前記硬化工程後、前記コンデンサ上及び前記硬化状態の樹脂層間絶縁層上に上層側の樹脂層間絶縁層を被覆することにより、前記コンデンサを樹脂層間絶縁層内に埋め込む内蔵工程とを含むことを特徴とするコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
(3)第1主面及び第2主面を有する電極層と、前記電極層の前記第1主面及び前記第2主面の少なくともいずれかの上に形成された誘電体層とを有するコンデンサが、前記第2主面側を内層側に配置しかつ前記第1主面側を外層側に配置した状態で、配線基板における配線積層部を構成する樹脂層間絶縁層内に埋め込まれているコンデンサ内蔵配線基板であって、前記コンデンサをその厚さ方向に貫通する貫通孔が前記コンデンサに形成され、前記貫通孔は、内壁面に凹凸を有し、内部に前記樹脂層間絶縁層の一部が入り込んでいることを特徴とするコンデンサ内蔵配線基板。
本実施形態の配線基板の一部を示す概略断面図。 セラミックコンデンサ付近の構成を示す概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 配線基板の製造方法を説明するための概略断面図。 本実施形態との比較対象となるセラミックコンデンサ付近の構成を示す概略断面図。 従来技術の問題点を説明するための概略断面図。
符号の説明
10…コンデンサとしてのセラミックコンデンサ
11…電極層としての第1ニッケル電極
21…誘電体層としての第1誘電体層
31…電極層としての第2ニッケル電極
41…誘電体層としての第2誘電体層
71…コンデンサ内蔵配線基板(配線基板)
73…配線積層部としてのビルドアップ層
81,82,83,84…樹脂層間絶縁層
111…貫通孔
112…誘電体層側貫通孔
113…電極層側貫通孔
222…支持体及び金属箔としてのニッケル箔
224…金属箔側貫通孔

Claims (14)

  1. 電極層と誘電体層とを有するコンデンサが、配線基板における配線積層部を構成する樹脂層間絶縁層内に埋め込まれているコンデンサ内蔵配線基板の製造方法において、
    前記コンデンサをその厚さ方向に貫通する貫通孔を前記コンデンサに形成する貫通孔形成工程と、
    前記貫通孔形成工程後、前記コンデンサを未硬化状態の樹脂層間絶縁層上に搭載するとともに、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層の一部を前記貫通孔内に入り込ませる搭載工程と、
    前記搭載工程後、前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層を硬化させて硬化状態の樹脂層間絶縁層とする硬化工程と、
    前記硬化工程後、前記コンデンサ上及び前記硬化状態の樹脂層間絶縁層上に上層側の樹脂層間絶縁層を被覆することにより、前記コンデンサを樹脂層間絶縁層内に埋め込む内蔵工程と
    を含むことを特徴とするコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
  2. 剥離可能な支持体である金属箔に金属箔側貫通孔を形成する金属箔側貫通孔形成工程と、
    前記金属箔上に前記誘電体層及び前記電極層を積層する積層工程と、
    前記積層工程後、前記誘電体層及び前記電極層に、前記誘電体層を貫通して前記金属箔側貫通孔に連通する誘電体層側貫通孔と、前記電極層を貫通して前記誘電体層側貫通孔及び前記金属箔側貫通孔に連通する電極層側貫通孔とを形成することにより、前記金属箔側貫通孔、前記誘電体層側貫通孔及び前記電極層側貫通孔からなる前記貫通孔を形成する前記貫通孔形成工程と
    を含み、
    前記搭載工程後かつ前記内蔵工程前に、前記金属箔を剥離する剥離工程を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
  3. 前記積層工程では、前記金属箔の両側にそれぞれ前記誘電体層及び前記電極層を積層し、
    前記剥離工程では、前記金属箔と、前記金属箔の片側に積層された誘電体層と電極層とを剥離する
    ことを特徴とする請求項2に記載のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
  4. 前記コンデンサは、同時焼成によって形成される前記電極層及び前記誘電体層が、前記金属箔の少なくとも片側に積層された構造を有しており、
    前記貫通孔は焼成前に形成されている
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
  5. 前記積層工程は、前記金属箔上に前記誘電体層を積層する誘電体層積層工程と、前記誘電体層上に前記電極層を積層する電極層積層工程とからなり、
    前記剥離工程では、前記金属箔を剥離することにより、前記誘電体層を前記硬化状態の樹脂層間絶縁層上に露出させる
    ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
  6. 前記金属箔は、厚さが10μm以上100μm以下のニッケル箔であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
  7. 前記未硬化状態の樹脂層間絶縁層は、熱硬化性樹脂であり、前記搭載工程前において熱処理を行うことによって最低溶融粘度を10Pa・s以上10Pa・s以下の範囲に設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法。
  8. 電極層と誘電体層とを有するコンデンサが、配線基板における配線積層部を構成する樹脂層間絶縁層内に埋め込まれているコンデンサ内蔵配線基板であって、
    前記コンデンサをその厚さ方向に貫通する貫通孔が前記コンデンサに形成され、
    前記貫通孔は、内壁面に凹凸を有し、内部に前記樹脂層間絶縁層の一部が入り込んでいる
    ことを特徴とするコンデンサ内蔵配線基板。
  9. 前記コンデンサは、前記電極層を前記樹脂層間絶縁層の最も内層側に配置した状態で、前記樹脂層間絶縁層内に埋め込まれており、
    前記貫通孔は、前記誘電体層を貫通する誘電体層側貫通孔と、前記電極層を貫通して前記誘電体層側貫通孔に連通する電極層側貫通孔とを含んで構成されており、
    前記電極層側貫通孔の内径が、前記誘電体層側貫通孔の内径よりも大きい
    ことを特徴とする請求項8に記載のコンデンサ内蔵配線基板。
  10. 前記コンデンサは、前記誘電体層と同時焼成によって形成される前記電極層が前記誘電体層を挟み込んだ構造を有するとともに、
    焼成前に形成された前記貫通孔を有している
    ことを特徴とする請求項8または9に記載のコンデンサ内蔵配線基板。
  11. 前記コンデンサにおける最も外層側に、前記誘電体層が位置していることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のコンデンサ内蔵配線基板。
  12. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコンデンサ内蔵配線基板の製造方法に使用する、支持体上に剥離可能に支持されたコンデンサであって、
    前記支持体は、金属箔側貫通孔が形成された金属箔であり、
    前記コンデンサは、
    前記金属箔の上に積層され、前記金属箔側貫通孔に連通する誘電体層側貫通孔が形成された誘電体層と、
    前記誘電体層上に積層され、前記誘電体層側貫通孔及び前記金属箔側貫通孔に連通する電極層側貫通孔が形成された電極層と
    を備えることを特徴とする支持体付きコンデンサ。
  13. 前記誘電体層は前記金属箔の両側に積層され、前記電極層は、それぞれの誘電体層上に積層されることを特徴とする請求項12に記載の支持体付きコンデンサ。
  14. 前記金属箔は、厚さが10μm以上100μm以下のニッケル箔であることを特徴とする請求項12または13に記載の支持体付きコンデンサ。
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