JP2006210411A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体層20の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を高濃度に含む裏面側半導体拡散領域22が形成されている半導体装置を製造すること。
【解決手段】 半導体層20の裏面側に不純物を導入する工程と、その半導体層20の裏面に接着層34を介して支持基板32を固定する工程と、その半導体層20を表面から削ることによってその半導体層20の層厚を調整する工程と、その半導体層20の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造を作り込む工程と、その半導体層20の表面に金属パターン52を形成する工程と、支持基板32を取り除く工程を備え、さらに金属パターン52を形成するのに先立って、半導体層20を加熱して半導体層20に導入した不純物を活性化する工程を実施することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体層の表面側に複数の半導体領域を組合せた構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を含む領域が形成されている半導体装置を製造する方法に関する。特に、半導体層が薄層化された半導体装置を製造するのに適した方法に関する。半導体層の裏面側の不純物を活性化することによって、例えば、半導体層の裏面に形成される電極に対して優れたオーミック性を示す半導体装置を得ることができる。
本発明では、複数の半導体領域を組合せた構造を利用することによって、種々の種類の半導体装置を実現することができる。典型的にはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Silicon Field Effect Transistor)等のスイッチング用半導体装置、ダイオード、あるいは半導体を利用する抵抗やコンデンサ等を例示することができる。以下の明細書の記載において、半導体領域を説明するためにIGBTの構成要素の名称を用いることがあるが、それは説明の便宜のためであり、IGBT以外の半導体装置を除外する意図ではないことに留意されたい。
半導体層の表面側に複数の半導体領域を組合せた構造が作り込まれているとともに、裏面側に不純物を含む領域が形成されている半導体装置が知られている。この種の半導体装置は、組合せ構造に接続する金属パターンを半導体層の表面に備えている。例えば、半導体装置が縦型の半導体スイッチング用装置の場合は、半導体層の表面側にボディ領域やエミッタ領域等が作り込まれているとともに、半導体層の裏面側にコレクタ領域(裏面半導体領域の一例)が作り込まれており、表面にはエミッタ電極が形成されており、裏面にはコレクタ電極が形成されている。横型の半導体スイッチング装置の場合でも、半導体層の表面側にウェル領域や正負の主電極領域等が作り込まれるとともに、半導体層の裏面側に半導体層を基準電位(典型的には接地電位)に固定するためのコンタクト領域が作り込まれており、表面には金属の導電パターンが形成され、裏面には基準電位に接続する金属パターンが形成されている。
近年の半導体装置は薄層化される傾向にある。薄層化された半導体装置を製造するために、次の手順が採用されることが多い。
半導体層の表面側に複数の半導体領域を組合せた構造を作り込むときに、半導体層に反りやチッピング等が発生するのを回避するために、約500μm〜700μm程度の厚い半導体層を用意する。そして、その厚い半導体層の表面側に複数の半導体領域を組合せた構造を作り込む。次いで、半導体層の表面に金属パターンを形成して組合せ構造を構成する領域に接続する。次に、半導体層を裏面から研磨し、半導体層を薄層化する(例えば、約100μmまで薄層化する)。薄層化した後に、半導体層の裏面に不純物を導入する。次に、熱処理して導入した不純物を活性化する。その後に半導体層の裏面に電極を形成する。特許文献1に、IGBTのコレクタ領域を製造する方法が記載されている。
特開平2−7569号公報
上記の製造方法では、半導体層に反りやチッピング等が生じるのを回避するために厚い半導体層の表面側に複数の半導体領域を作り込み、半導体層の表面に金属パターンを形成し、半導体層を薄層化し、薄層化された半導体層に不純物を導入する。したがって、裏面側に導入した不純物を活性化するために熱処理するときには、既に半導体層の表面側に金属パターンが形成されている。このために、熱処理を高温で実施することができないという問題がある。例えば、半導体層の表面側にアルミニウムパターンが形成されている場合には、アルミニウムの融点(約660℃)を超えない範囲で熱処理を実施しなければならない。このため半導体層の裏面に導入した不純物を高温で活性化することができない。したがって、裏面側領域の電気的活性化率が低くなり、裏面側領域と裏面に形成される電極とのオーミック性が悪化するという問題がある。
熱処理に代えて、例えばレーザーアニールを利用して不純物を短時間で活性化する技術も知られている。短時間で活性化することによって、表面側にまで熱が伝達しないように調整することができる。しかしながら、レーザーアニールによって活性化できる範囲は裏面のごく近傍(約0.5μm以下)でしかなく、半導体層の裏面側の深部にまで活性化することができない。このため、半導体装置の種類によっては、必要な特性を付与できないことがある。
これらの現象を図14を用いて説明する。図14の縦軸が不純物濃度であり、横軸が半導体層の裏面からの深さを示す。実線で示す図中82が半導体層の裏面側に実際に導入された不純物の濃度分布である。従来の製造方法では、高温の熱処理が実施できないので、図中86に示すように、導入された不純物の電気的活性化率は低くなってしまう。またレーザーアニールを利用したとしても、図中84に示すように、活性化された不純物が存在する範囲は裏面のごく近傍となってしまう。理想的には、図中88に示すように、半導体層の裏面側の深部にまで、高い濃度で不純物を活性化させることが望まれている。
しかしながら、従来の製造方法では、薄層化された半導体層であって、且つ融点の低い金属パターンを含む半導体装置を製造する場合、上記の問題が必ず生じてしまう。この問題の原因を鑑みると、機械的強度を確保するために、まず厚い半導体層に複数の半導体領域を作り込み、半導体層の表面に金属パターンを形成し、次に半導体層を薄層化した後に裏面側不純物拡散領域を形成する製造順序に問題があることが分かる。この製造順序によると、裏面側不純物拡散領域を形成するときには、表面側金属パターンが既に存在しているので、半導体層を高温で熱処理することができなくなってしまう。一方、裏面側不純物拡散領域を先に形成し、薄層化し、薄層化した半導体層の表面に複数の半導体領域を作り込む場合は、半導体層に反りやチッピング等が発生してしまう。
本発明では、裏面不純物拡散領域を先に形成する。これによって、不純物を活性化するための熱処理を高温で実施できるようにする。本発明では、先に裏面不純物拡散領域を形成した半導体層の表面に複数の半導体領域を作り込む際に、半導体層に反りやチッピング等が発生するのを防止できる技術を提供する。これにより、薄い半導体層の裏面側の不純物を高濃度で活性化するができる。
本発明は、半導体層の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を含む領域が形成されている半導体装置を製造する方法である。本発明の製造方法は、半導体層の裏面側に不純物を導入する工程と、その半導体層の裏面に接着層を介して支持基板を固定する工程と、半導体層を表面から削ることによって半導体層の層厚を調整する工程と、半導体層の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造を形成する工程と、その半導体層の表面に組合せ構造に接続する金属パターンを形成する工程と、支持基板を取り除く工程を備えている。さらに、金属パターンを形成するのに先立って、半導体層を加熱して半導体層に導入した不純物を活性化する工程を実施することを特徴としている。
上記の製造方法では、金属パターンを形成するより先に、半導体層の裏面側に不純物を導入する。その後に、半導体層の裏面に接着層を介して支持基板を固定する。支持基板を固定することによって、半導体層に対して機械的強度が付与される。次の工程で、半導体層の表面から半導体層を削ることによって半導体層の層厚を調整する。半導体層が薄層化されても、支持基板によって半導体層の機械的強度は確保されている。したがって、薄層化された半導体層の表面に半導体領域の組合せ構造を作り込んだとしても、反りやチッピング等は発生しない。次に、半導体層の表面に半導体領域の組合せ構造に接続する金属パターンを形成するが、これよりも先に、半導体層を加熱して半導体層に導入した不純物を活性化する工程を実施しておく。この加熱処理の工程は金属パターンを形成するより先に実施されるので、金属パターンの融点の制限を受けずに、高温で加熱処理を実施することができる。そして最後に支持基板を取り除く。これらの工程を経て、薄層化された半導体層の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を含む領域が形成されている半導体装置を得ることができる。
なお、前記の加熱処理は、それ専用に独立した工程として実施してもよく、あるいは半導体層の表面側に半導体領域の組合せ構造を形成する際に行われる加熱処理と兼用してもよい。また、接着層の種類によっては、半導体層と支持基板を固定する際に加熱処理を伴うものもある。この場合は、その固定する際の加熱処理によって、半導体層の裏面側に導入した不純物を活性化させることもできる。
支持基板を取り除く工程では、接着層をエッチングすることによって半導体層と支持基板を分離することが好ましい。接着層をエッチングすることによって、支持基板を簡単に分離することができる。
接着層をエッチングした後に、支持基板を回収する工程をさらに備えていることが好ましい。接着層のみを選択的にエッチングすることによって、支持基板は損傷をほとんど受けることがないので、その状態は使用前後において変化しない。したがって、回収した支持基板を再利用することができる。これにより製造コストを削減することができる。
エッチング工程では、接着層の側面から内部に入り込む空間にエッチング材を導入することが好ましい。即ち、接着層に、接着層の側面から内部に入り込む空間が形成されていることが好ましい。この空間内にエッチング材を進入させることによって、接着層とエッチング材の接触面積が増大し、接着層を短時間でエッチングすることができる。製造に要する時間が短縮され、製造コストが削減される。なお、半導体層と支持基板の接着性が低下しない範囲で、複数の空間が形成されているのが好ましい。例えば空間が格子状に伸びて形成されているのが好ましい。エッチングに要する時間が極めて短縮される。
接着層が酸化シリコンであることが好ましい。
接着層が酸化シリコンである場合、例えば、フッ酸(HF)等のエッチング液を利用することによって、接着層を選択的にエッチングすることができる。
半導体層の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造を作り込む工程と、支持基板を取り除く工程の間に、半導体層の表面に保護膜を形成する工程を実施することが好ましい。
保護膜を形成することによって、半導体領域の組合せ構造と金属パターンの損傷を防ぐことができる。さらに、後の工程において、支持基板が取り除かれたとしても、保護膜によって半導体層に対して機械的強度を付与することができる。製造後の搬送等において半導体層が破壊される事態を回避することができる。
半導体層の裏面側に不純物を導入する工程では、半導体層の裏面側の浅部と深部に向けて、異なる不純物濃度又は異なる導電型の不純物を導入してもよい。
本発明の製造方法によると、従来の製造方法のように、半導体層の裏面側に導入された不純物を活性化するための処理において、半導体層の表面側の金属パターンに基づく制限(例えば、温度、時間等)が無くなる。したがって、半導体層の裏面側に導入された不純物を十分に活性化させることができる。所望する裏面側半導体拡散領域を容易に形成することができる。例えば、半導体層の裏面側の浅部と深部に向けて、異なる不純物濃度で不純物を導入しても、異なる濃度で活性化した領域を形成することができる。また、それぞれ異なる導電型の不純物を導入したとしても、それぞれの導電型の不純物を活性化させることもできる。多様な裏面側半導体拡散領域を形成することができる。
半導体装置が、縦型のIGBTであることが好ましい。
この場合、半導体層の裏面側に導入された不純物によって形成される裏面側半導体拡散領域は、IGBTのコレクタ領域となる。IGBTはバイポーラで動作するタイプであり、コレクタ領域の不純物濃度等は一方のキャリアの注入にとって極めて重要な領域である。上記の製造方法を利用すると、コレクタ領域は活性化した不純物を高濃度に含むことができる。このため、コレクタ領域から供給されるキャリアの注入効率が向上し半導体装置のオン電圧が低減される。
本発明の製造方法によると、半導体層の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を含む半導体領域が形成されている半導体装置を得ることができる。とくに、薄層化された半導体層を備えている半導体装置を得ることができる。
実施例の主要な特徴を列記する。
(第1形態) 半導体層の厚みは150μm以下である。このような薄層化された半導体層であっても、反りやチッピング等を発生させずに、半導体装置を得ることができる。
(第2形態) 半導体層の裏面における活性化した不純物濃度は、1×1017cm−3以上である。半導体層の裏面に形成される電極とのオーミック性を向上させることができる。
(第3形態) 半導体領域の組合せ構造を作り込む工程は、800℃以上の加熱処理工程を含む。この加熱処理工程は、半導体層の表面側の半導体領域に導入されている不純物を熱拡散させるための処理であるが、この加熱処理工程によって、半導体層の裏面側に導入されている不純物も熱拡散される。
図1〜図8を用いて半導体装置の製造方法を説明する。この製造方法によって製造される半導体装置は、半導体層の表面側に複数の半導体領域を組み合わせた構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を高濃度に含む領域が形成されている半導体装置である。
まず、図1に示すように、半導体材料がシリコンであり、不純物としてリンを含有するn型の半導体層20を用意する。半導体層20の層厚は、約700μmである。次に、イオン注入技術を用いて、半導体層20の裏面(1S1面)に向けてボロンを高濃度に注入する。図2に示すように、半導体層20の裏面側には、ボロンが高濃度に注入された裏面側不純物注入領域22が形成される。この段階では、不純物は導入されただけであり、導入された不純物は電気的に活性化していない。なお、裏面側不純物注入領域22は半導体層20の一部であり、以下の明細書の記載では、裏面側不純物注入領域22も含めて半導体層20ということがある。
次に、図3に示すように、半導体層20の裏面に酸化シリコンからなる接着層34を介してシリコンからなる支持基板32を貼り付ける。支持基板32は、約550μmの厚みを有する。具体的には次の手順によって半導体層20の裏面に支持基板32を貼り付ける。まず、支持基板32を用意し、その支持基板32の表面を熱酸化して接着層34を約1μmの厚みで形成する。接着層34が形成される支持基板32の面は、ミラー面で形成された平坦性の高い側の面が選択されており、この例では2S1面が選択されている。このため、形成された接着層34の表面の平坦性も高い。次に、半導体層20の裏面に純水(HO)、あるいはキャロス溶液(HとHSOの混合液)等による洗浄処理を施すことによって親水性を向上させた後に、半導体層20の裏面と接着層34を密着させる。これにより、半導体層20の裏面と接着層34の間には、水酸基(O−H)による化学結合が形成される。あるいは、脱水作用によってより結合力が強い酸素結合が形成されることもある。なお、半導体層20の裏面と接着層34を密着させた後に、必要に応じて800℃以上の加熱処理を実施してもよい。脱水作用が進行して、半導体層20と支持基板32の接着性をより強くすることができる。本実施例では、この加熱処理を実施することによって、半導体層20と支持基板32を強く固定することに成功している。また、この段階で加熱処理を実施することによって、裏面側不純物注入領域22に導入されていた不純物を電気的にほぼ完全に活性化させることができる。なお、裏面側不純物注入領域22に含まれる不純物が電気的にほぼ活性化した後は、この領域を裏面側不純物拡散領域22といい、本明細書では区別して用いる。
次に、図4に示すように、半導体層20の表面から研磨して、半導体層20の層厚を調整するとともに、その表面を平坦化する。具体的には、研磨後の半導体層20の表面に2S1面が現れるように調整することによって、平坦性の高い面を露出させることができる。この段階で半導体層20は約100μmほどに薄層化されるが、支持基板32が固定されているので、反りやチッピング等は発生しない。
次に、図5に示すように、半導体層20の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造が作り込まれている表面側半導体領域42を形成する。この例では、表面側半導体領域42にIGBTを構成する構成要素の一部が形成されており、具体的には、p型のボディ領域、n型のエミッタ領域、p型のボディコンタクト領域等の構成要素が作り込まれている。なお、表面側半導体領域42の詳細な構造に関しては、本出願人が既に出願している特開2004−39893等を参考にしてほしい。半導体層20は薄層化されているが、支持基板32によって機械的強度が確保されているので、表面側半導体領域42を作り込んだとしても、反りやチッピング等が発生しない。表面側半導体領域42を安定して作り込むことができる。また、表面側半導体領域42を作り込む際に、ボディ領域、エミッタ領域、さらにボディコンタクト領域等を熱拡散させるための加熱処理が実施される。この加熱処理によって、裏面側半導体拡散領域22の不純物も熱拡散する。これにより、裏面側半導体拡散領域22を画定する範囲が半導体層20の深部側へ広がる。裏面側半導体拡散領域22が半導体層20の裏面側の深部にかけて広く形成される。裏面側半導体拡散領域22の層厚が大きくなるということもできる。次に、図5の表面側半導体領域42の表面に金属パターン52を600℃以下の低温で形成する。金属パターン52には、ゲート電極やエミッタ電極等が含まれる。ゲート電極の材料にはポリシリコンが用いられ、エミッタ電極の材料にはアルミニウムが用いられている。
次に、図6に示すように、半導体層20の表面にエレクトロンワックスを塗布し、保護膜62を形成する。
次に、図7に示すように、フッ酸(HF)を用いたウェットエッチングによって、接着層34を選択的に除去する。これにより、半導体層20と支持基板32は分離される。半導体層20と支持基板32は、フッ酸に対して耐エッチング性を有しているので、半導体層20と支持基板32は損傷をほとんど受けない。特に、支持基板32はその使用前後の状態がほとんど変化しないので、分離後の支持基板32を回収することによって再利用することができる。
次に、図8に示すように、アルコール洗浄によって保護膜62を除去すると、半導体層20の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を高濃度に含む裏面側半導体拡散領域22が形成されている半導体装置を得ることができる。
この後に、半導体層20の裏面に、約200℃以下の低温化でアルミニウムからなる電極をスパッタリング法によって蒸着する。裏面側半導体拡散領域22に含まれる不純物は高い濃度で電気的に活性化しているので、蒸着された電極と裏面側半導体拡散領域22の電気的接続は、優れたオーミック性を示すことができる。
図12に、裏面側半導体拡散領域22に含まれる不純物のうち、活性化した不純物を実際に測定した結果を示す。縦軸は活性化した不純物濃度を示し、横軸は半導体層20の裏面からの深さである。図中12と図中14は、異なる条件で製造した裏面側半導体拡散領域の不純物濃度分布である。図中14は、図中12に比してより高濃度で不純物を導入するとともに、より高い温度で不純物を活性化した例である。
いずれの場合も、半導体層20の裏面における活性化した不純物濃度は約1×1017cm−3以上に達している。この濃度であると、蒸着された電極とのオーミック特性は極めて向上する。
また、図12に示すように、裏面側半導体拡散領域22を画定する範囲(図12中の図中12と図中14に示すように、不純物濃度が指数関数的に減少している範囲)が、半導体層20の裏面から半導体層20の深部にかけて、数μm〜数十μmの範囲に広く形成されている。本実施例の製造方法によると、従来の製造方法のように、裏面側半導体拡散領域を活性化するための処理において、半導体層の表面側のエミッタ電極に基づく温度の制限が無くなるので、図中14に示すように、裏面側半導体拡散領域22を高温で拡散させることができる。条件によっては、裏面側半導体拡散領域22をさらに拡散させることも可能である。このことは次の利点を有している。従来の裏面側半導体拡散領域は、[背景技術]で説明したように、その厚みが0.5μm程度でしか形成することができなかった。このため、半導体層の裏面に電極を形成すると、その電極の一部が裏面側半導体拡散領域を超えて半導体層内に侵入し、いわゆるスパイクが発生するという問題があった。このスパイクが半導体装置の特性に悪影響を及ぼしていた。一方、本実施例の裏面側半導体拡散領域22は、その厚みが数μm〜数十μmで形成されている。したがって、電極が裏面側半導体拡散領域22の範囲を超えて半導体層内に侵入することが防止されている。半導体装置の特性の悪化を防止することができる。
さらに、本実施例のように、半導体装置にバイポーラ動作する半導体スイッチング用装置を形成すると、裏面側半導体拡散領域22はキャリアを供給する機能を有する領域となる。本実施例の製造方法を利用して裏面側半導体拡散領域22を形成すると、裏面側半導体拡散領域22に含まれる不純物濃度は高濃度に活性化する。したがって、活性化した不純物が高濃度に含まれるために、裏面側半導体拡散領域22から供給される正孔の注入効率が向上し、オン電圧の低い半導体装置を得ることができる。また、高温で熱処理を実施することができるために、裏面側半導体拡散領域22には結晶欠陥も少ない。リーク電流の発生も抑制されている。
図9に、変形例の一例を示す。この変形例は、接着層34の側面から接着層34内に入り込む空間72が形成されている例である。空間72は格子状に伸びて形成されている。接着層34が分散配置されており、その間隙が外部に連通しているということもできる。
接着層34をフッ酸によってウェットエッチングすると、フッ酸(HF)が毛細現象によって空間72内に進入する。フッ酸と接着層72の接触面積が大きくなるので、接着層72が短時間でエッチングされる。したがって製造に要する時間が短縮され、製造コストを削減することができる。
図10と図11に、他の製造方法の一例を示す。
この例は、支持基板32自体をエッチングによって除去する工程を備えた製造方法である。図6に示す状態までの製造方法は、前記した実施例と同一である。図6に示す状態を得た後に、図10に示すように、支持基板32を選択的にエッチング除去する。エッチング液には、水酸化テトラメチルアンモニウム溶液等を利用することができる。これにより、支持基板32は完全に除去される。次に、露出する接着層34をフッ酸等を用いてエッチング除去する。
この製造方法を利用すると、支持基板32を再利用することはできないものの、支持基板32と接着層34を除去するのに要する時間を極めて短縮することができる。
図13は、半導体層20の裏面側の浅部と深部に向けて、異なる導電型の不純物を導入した例である。具体的には、浅部側にボロンを導入し、深部側にリンを導入した例である。図13中の図中16が活性化したボロンの不純物濃度を示し、図中18が活性化したリンの不純物濃度を示す。
本実施例の製造方法を利用すると、従来の製造方法のように、裏面側半導体拡散領域を活性化するための処理において、半導体層の表面側のエミッタ電極に基づく温度の制限が無くなるので、半導体層20の裏面側に導入された不純物を、高温化で十分に活性化させることができる。したがって、所望する裏面側半導体拡散領域を容易に形成することができる。図13に示すように、異なる導電型の半導体領域であっても簡単に得ることができるのである。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例の半導体装置の製造過程を示す(1)。 実施例の半導体装置の製造過程を示す(2)。 実施例の半導体装置の製造過程を示す(3)。 実施例の半導体装置の製造過程を示す(4)。 実施例の半導体装置の製造過程を示す(5)。 実施例の半導体装置の製造過程を示す(6)。 実施例の半導体装置の製造過程を示す(7)。 実施例の半導体装置の製造過程を示す(8)。 変形例の半導体装置の要部断面図を示す。 実施例の製造方法の他の製造方法の製造過程を示す(1)。 実施例の製造方法の他の製造方法の製造過程を示す(2)。 実施例の半導体装置の不純物濃度分布を示す。 変形例の半導体装置の不純物濃度分布を示す。 従来の半導体装置の不純物濃度分布を示す。
符号の説明
20:半導体層
22:裏面側半導体注入(拡散)領域
32:支持基板
34:接着層
42:表面側半導体領域
52:金属パターン
62:保護膜
72:空間

Claims (8)

  1. 半導体層の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造が作り込まれているとともに、裏面側に活性化した不純物を含む領域が形成されている半導体装置を製造する方法であり、
    その半導体層の裏面側に不純物を導入する工程と、
    その半導体層の裏面に接着層を介して支持基板を固定する工程と、
    その半導体層を表面から削ることによってその半導体層の層厚を調整する工程と、
    その半導体層の表面側に複数の半導体領域の組合せ構造を形成する工程と、
    その半導体層の表面に、前記組合せ構造に接続する金属パターンを形成する工程と、
    支持基板を取り除く工程と、
    を備えており、
    前記金属パターンを形成するのに先立って、半導体層を加熱して半導体層に導入した不純物を活性化する工程を実施することを特徴とする製造方法。
  2. 前記支持基板を取り除く工程では、接着層をエッチングすることによって半導体層と支持基板を分離することを特徴とする請求項1の製造方法。
  3. 接着層をエッチングした後に、支持基板を回収する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項2の製造方法。
  4. 前記エッチング工程では、接着層の側面から内部に入り込む空間にエッチング材を導入することを特徴とする請求項2又は3の製造方法。
  5. 接着層が酸化シリコンであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかの製造方法。
  6. 半導体層の表面側に半導体領域の組合せ構造を作り込む工程と、支持基板を取り除く工程の間に、半導体層の表面に保護膜を形成する工程を実施することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの製造方法。
  7. 半導体層の裏面側に不純物を導入する工程では、半導体層の裏面側の浅部と深部に向けて、異なる不純物濃度又は異なる導電型の不純物を導入することを特徴とする請求項1〜6のいずれかの製造方法。
  8. 半導体装置が、縦型のIGBTであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの製造方法。
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