JP4372082B2 - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高耐圧の半導体装置、例えばIGBT(Insulating Gate Bi-polar Transistor)に関する。
図18(a)は、従来のパンチスルー型の縦型IGBTを示している。このIGBT10は、p型の基板11の上にエピタキシャル成長によりn型のバッファ層(以下、nバッファ層と称す)12とn型の高抵抗層(以下、n高抵抗層と称す)13が形成され、このn高抵抗層13の表面領域にp型のベース層14が形成されている。このベース層14の表面領域にn型のソース領域(カソード)15が形成されている。このソース領域15、ベース層14、n高抵抗層13内にトレンチ型のゲート電極16が形成されている。このゲート電極16とソース領域15、ベース層14、及びn高抵抗層13は、ゲート絶縁膜17により絶縁されている。
上記IGBT10は、例えば予めエピタキシャルが形成されたエピタキシャル基板を用いて製造される。しかし、エピタキシャル基板はウェハのコストが高く、素子の製造コストが高くなる問題を有している。
また、上記IGBT10は、厚い基板11をp型のドレイン層(アノード)として用いる。このため、キャリアの注入効率を下げるためにライフタイム制御が必要となる。代表的な例としては5〜10μsのライフタイムを100ns程度に短縮する処理が行われる。これにより高速のターンオフ特性が得ることができるが、オン電圧が高くなる欠点がある。この理由は、ライフタイムを短くすることにより、高抵抗のn高抵抗層13中のキャリア濃度が低下してしまうからである。
一方、ライフタイムを短縮しなければオン電圧は低減できるが、ターンオフ時間が非常に長くなってしまう。このように、オン電圧とターンオフ時間はトレードオフの関係にある。
さらに、ターンオフ時に素子に電圧が印加され、空乏層がベース層14から伸びてくる際、高濃度のnバッファ層12に空乏層が到達した時点で、急にこれ以上伸びることができなくなる。このため、ドレイン電流が急速に零になり、ドレイン電圧が振動してノイズが発生する。
図18(b)は、別の従来例を示すものであり、上記素子の特性を改善する方法を示している。図18(b)に示すIGBT20は、ノンパンチスルー型のIGBTで採用している低ドーズ量で低注入のp型のアノード構造を採用することにより、ライフタイム制御を行わずに高速化を図っている。すなわち、このIGBT20は、n高抵抗層21とp型のドレイン層(アノード)22の相互間にn型のバッファ層(以下、nバッファ層と称す)23を形成し、このnバッファ層23により耐圧を維持する構造としている。
この構造において、ドレイン層22は低ドーズ量で、なお且つその表面でオーミックコンタクトがとれる程度に濃度を上げる必要がある。このため、ドレイン層22の拡散深さを非常に薄くする必要がある。つまり、IGBTの総厚は、耐圧に応じた厚さを有するn高抵抗層21と、nバッファ層23の厚みに、p型のドレイン層22の厚みを足した厚さである。具体的には、例えば耐圧600V系の素子の場合、総厚は60μm程度と、薄い構造となる。
このように、素子の総厚は非常に薄く、研磨等でこの厚さが設計した値よりも数ミクロン厚くなったり薄くなったりすると、バッファ層23の厚みが変化する。このバッファ層23の厚みの変動はバッファ層23のドーズ量の変動に反映し、素子の特性に与える影響が大きくなる。したがって、素子の製造において、総厚をできるだけ設計通りの厚さに仕上げる必要がある。しかし、現状の研磨技術では研磨誤差が±5〜10μmであり、60μmの総厚に対して非常に大きな割合を占めている。
上記のように、従来の縦型IGBTは、オン特性とターンオフ時間とはトレードオフの関係にあり、厚いp型の基板をp型のアノードとして用いているパンチスルー型のIGBTでは、ライフタイム制御が必須であり、オン特性の低減には限界があった。また、ノンパンチスルー型のIGBTで採用しているp型のドレイン層22とn高抵抗層21との相互間にnバッファ層23を形成し、このnバッファ層23で耐圧を維持する縦型IGBTの場合、素子の総厚を非常に薄くする必要があるが、研磨誤差が大きく素子の特性変動が大きくなっていた。
尚、トレンチゲート構造を有する縦型IGBTのオン電圧の低減化を図る技術が例えば特許文献1に開示されている。また、定常損失とスイッチング損失の両方を低減するために、低不純物濃度ベース層の抵抗率を高くし、厚さを薄くした場合、ターンオフ時に、空乏層がバッファ層へ到達することにより大きなdI/dtが発生して素子破壊が発生するという問題を解決した技術が例えば特許文献2に開示されている。さらに、ターンオフ特性を向上した技術が例えば特許文献3、4に開示されている。
特開平11−274484号公報 特開平6−268226号公報 特開平6−326300号公報 特開平4−320377号公報
本発明は、薄層基板を用いて所要のターンオフ時間及びオン特性を有する素子を形成でき、しかも、研磨誤差が素子特性に与える影響を抑えることが可能な半導体装置とその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の半導体装置は、上記課題を解決するため、第1導電型の第1のバッファ層と、前記第1のバッファ層の上に形成された高抵抗の第1導電型の高抵抗層と、前記高抵抗層の上に形成された第2導電型のベース層と、前記ベース層の表面に形成された第1導電型のソース領域と、前記ソース領域、前記ベース層、及び高抵抗層から絶縁して形成されたゲート電極と、前記第1のバッファ層の前記高抵抗層が形成される面と反対側に形成され、前記第1のバッファ層より不純物濃度が高い第1導電型の第2のバッファ層と、前記第2のバッファ層に接し、前記第2のバッファ層より膜厚が薄く、不純物総量が、1×1015cm−2以下とされた第2導電型のドレイン層とを具備している。
本発明の半導体装置の製造方法は、第1導電型の第1のバッファ層の表面に、前記第1のバッファ層より不純物濃度が低い第1導電型の高抵抗層を形成する工程と、前記高抵抗層の表面領域に第2導電型のベース層を形成する工程と、このベース層の表面領域に第1導電型のソース領域を形成する工程と、これらソース領域、ベース領域、高抵抗層から絶縁されたゲート電極を形成する工程と、前記第1のバッファ層の裏面を研磨する工程と、前記第1のバッファ層の裏面から不純物を導入し、前記第1のバッファ層より不純物濃度が高い第1導電型の第2のバッファ層を形成する工程と、前記第2のバッファ層の裏面に、前記第2のバッファ層より膜厚が薄く、不純物総量が、1×1015cm−2以下とされた第2導電型のドレイン層を形成する工程とを具備している。
本発明によれば、薄層基板を用いて所要のターンオフ時間及びオン特性を有する素子を形成でき、しかも、研磨誤差が素子特性に与える影響を抑えることが可能な半導体装置とその製造方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示すものであり、薄層基板を用いた縦型IGBTの断面図である。図1において、図18(a)(b)と同一部分には同一符号を付す。
図1において、本発明のIGBTは、ノンパンチスルー型の素子で採用している低注入のp型のドレイン層(アノード)22とnバッファ層23との相互間に、nバッファ層23より不純物濃度の高いnバッファ層31を有することを特徴とする。
前記nバッファ層23の不純物濃度は、例えば3×1014cm−3程度の低濃度であり、厚みは例えば30μmである。前記p型のドレイン層22の表面濃度は3×1018cm−3程度の低ドーズ量で、厚みは0.3μmである。すなわち、ドレイン層22の不純物総量は、1×1015cm−2以下であることが好ましい。
また、前記nバッファ層31は、不純物濃度が例えば1×1018cm−3で、厚みが例えば0.5μm以上、3μm以下であり、好ましくは例えば1.5μmに設定される。
前記ソース領域及びベース層には、ソース電極41が設けられ、p型のドレイン層22には、ドレイン電極42が設けられる。
上記IGBTは、低ドーズ量のp型のドレイン層22を採用している。このため、アノードからのキャリアの注入効率を下げることができ、ライフタイム制御を施すことなく高速化することが可能である。
また、ライフタイム制御を施さないため高抵抗のn高抵抗層21のキャリア濃度を大きくできる。このため、オン時の電圧降下は例えば1.2V程度であり、従来のIGBTの電圧効果に比べて飛躍的に低く抑えることができる。
したがって、第1の実施形態の構造とすることにより、スイッチング速度の高速化と低オン電圧のトレードオフの関係を向上させることができる。
また、n高抵抗層21の下に低濃度のnバッファ層23が存在するため、ターンオフ過程において、ベース層14から伸びる空乏層が急激に止まることはない。よって、図2に示すように、ターンオフ時にドレイン電流密度が緩やかに減少するため、ドレイン電流やドレイン電圧に振動が発生することを防止できる。
一方、nバッファ層23のみであると、高電圧の逆バイアス印加時に耐圧を維持できない。このため、通常はnバッファ層23の厚みを厚くして耐圧を確保する方法が講じられる。しかし、この方法によると、基板の総厚が厚くなり、オン電圧の上昇を招いてしまう。
そこで、第1の実施形態のように、nバッファ層23とnバッファ層31を重ねて形成することにより、逆バイアス印加時の耐圧も十分に確保することができる。このnバッファ層23は印加電圧に応じて徐々に空乏化するような濃度に設定することが必要である。つまり、素子の耐圧を維持する程度にnバッファ層23中まで空乏化し、なお且つターンオフ時に振動が発生しないように、高濃度のnバッファ層31までは空乏層が達しない程度に設定するのがよい。
すなわち、nバッファ層23の不純物濃度は、例えば2×1014cm−3〜2×1015cm−3の範囲にあるのが好ましい。より好ましくは、例えば3×1014cm−3〜1×1015cm−3の範囲にあるのが良い。また、nバッファ層31は、耐圧を確保する程度に高濃度にする必要がある。しかし、プロセスの簡便性から不純物イオンの注入、及び熱工程で形成することを仮定して、その不純物濃度は、例えば1×1016cm−3〜1×1019cm−3であることが好ましい。より好ましくは、例えば1×1017cm−3〜5×1018cm−3の範囲にあるのが良い。
図3は、不純物濃度が3×1014cm−3で、膜厚が30μmのnバッファ層23に、不純物濃度が1×1018cm−3のnバッファ層31を組み合わせた場合における不純物濃度のプロファイルを示している。
また、図4は、OSL(One Side Lap)ウェハを用いてnバッファ層23を形成した場合における不純物濃度のプロファイルを示している。
次に、上記構成のIGBTの製造方法について説明する。以下の説明において、図1と同一部分には同一符号を付す。尚、図1に示すソース領域15と接したP型のコンタクト領域は、以下の説明において省略している。
(第1の製造方法)
図5、図6は、nバッファ層23が予めエピタキシャル成長により形成したウェハを用いた場合を示している。
図5(a)に示すように、ウェハ51には、nバッファ層23が予めエピタキシャル成長により形成されている。nバッファ層23の厚みは、例えば625μmである。
先ず、図5(b)に示すように、nバッファ層23の上に膜厚が例えば25〜60μmのn高抵抗層21がエピタキシャル成長により形成される。したがって、nバッファ層23とn高抵抗層21の総厚は、約685〜650μmである。
この後、図5(c)に示すように、周知のプロセスにより、p型のベース層14、n型のソース領域15、トレンチ型のゲート電極16、ゲート絶縁膜17、ソース電極41が順次形成される。
次に、図6に示すように、バッファ層23の裏面がラッピングされる。耐圧600VのIGBTの場合、ベース層14の表面からnバッファ層23の裏面までの総厚は、例えば60μm〜80μmとされる。
この後、nバッファ層23の裏面から、リン、及びボロンが順次イオン注入され、レーザーアニール、フラッシュアニール、シンター、もしくは拡散などの熱処理によって、nバッファ層31、及びp型のドレイン層22が形成される。この後、ドレイン電極42が形成され、図1に示すIGBTが完成する。
なお、ソース電極41は、ドレイン層22を形成した後でもよい。
(第2の製造方法)
図7は、nバッファ層23をOSLで形成したウェハを用いた場合を示しており、MOSトランジスタの製造工程、及び、nバッファ層31、ドレイン層22の製造工程は第1の製造方法と同様である。
図7(a)に示すように、OSLで形成したウェハ71は、nバッファ層23とn高抵抗層21が形成され、n高抵抗層21の表面を予め研磨することにより、厚さが例えば250μmとされている。
図7(b)は、nバッファ層23とn高抵抗層21の不純物濃度を示している。これらの不純物濃度は、上述した通りである。
図7(c)に示すように、n高抵抗層21の表面領域に上記のように周知のプロセスにより、p型のベース層14、n型のソース領域15、トレンチ型のゲート電極16、ゲート絶縁膜17、ソース電極41が順次形成される。この後、nバッファ層23の裏面をラッピングして、前述したように総厚が約60μm〜80μmとされる。次いで、第1の製造方法と同様にnバッファ層31、及びドレイン層22が形成される。
上記第2の製造方法によっても第1の製造方法と同様の効果を得ることができる。
次に、研磨後の膜厚を安定に保持できる製造方法について説明する。
(第3の製造方法)
図8、図9は、低ドーズ量のドレイン層を有するIGBTにおいて、研磨厚を高精度に制御可能な本発明の第3の製造方法を示している。
図8(a)に示すように、n型のシリコンからなるウェハ81の一方面に、nバッファ層23を形成するために例えばリンがイオン注入される。この後、熱処理が行われ、図8(b)に示すように、nバッファ層23が形成される。次に、このウェハ81の一方面に酸化膜82が形成される。
この後、図8(c)(d)に示すように、ウェハ81は支持基板83に接着される。この支持基板83はウェハ81と同様にn型のシリコンからなるウェハであり、表面に酸化膜84が形成されている。ウェハ81の酸化膜82と支持基板83の酸化膜84が対向され、これら酸化膜82、83がファンデルワース力により接合される。これら酸化膜83、84の厚さは問わない。また、ウェハ81と支持基板82の両方に酸化膜を形成する必要はなく、どちらか一方に形成してもよい。このようにして、SOI構造の基板が形成される。
この後、図9(a)に示すように、ウェハ81の他方面が研磨され、例えば耐圧600V系のIGBTの場合、ウェハ81の厚さが例えば60μm程度とされる。したがって、nバッファ層23の上にn高抵抗層21が形成される。
次いで、図9(b)に示すように、ウェハ81のn高抵抗層21の部分に、上記と同様のプロセスにより、トレンチ型IGBTのMOSゲート構造85が形成される。
この後、図9(c)に示すように、支持基板83が研磨され、除去される。次いで、酸化膜82、84が例えばCDE(化学的ドライエッチング)により除去される。酸化膜82、84とシリコンウェハとは選択エッチングが可能であり、酸化膜82、84とnバッファ層23との界面でエッチングを止めることができる。したがって、ウェハ81側は、前記研磨後の膜厚を保持することができる。つまり、上記SOI構造を用いて支持基板83をエッチングすることにより、従来のような研磨誤差を除去できる。
次に、図9(d)に示すように、アノード側のプロセスが行われる。すなわち、nバッファ層23の表面領域に、例えばボロンがイオン注入される。この後、レーザーアニール、フラッシュアニール、シンター、もしくは拡散などの熱処理によってpドレイン層22が形成される。最後にドレイン電極が形成され完成する。
上記第3の製造方法によれば、ウェハ81と支持基板83とによりSOI構造を形成し、ウェハ81を所定の厚みに研磨してMOSゲート構造85が形成した後、支持基板83を研磨し、酸化膜82、84を選択エッチングすることにより、除去している。したがって、MOSゲート構造85を形成した後、IGBTの総厚が変化しないため、IGBTの特性を設計通りに製造できる利点を有している。
(第4の製造方法)
図10、図11は、本発明の第4の製造方法を示すものであり、第3の製造方法と同一部分には同一符号を付している。第4の製造方法は第3の製造方法に対して、nバッファ層、pドレイン層とも、基板を薄層化した後に形成する。
図10(a)(b)に示すように、n型のシリコンからなるウェハ81の一方面に、酸化膜82が形成される。
この後、図10(c)(d)に示すように、ウェハ81は支持基板83に接着される。この支持基板83はウェハ81と同様にn型のシリコンからなるウェハであり、表面に酸化膜84が形成されている。ウェハ81の酸化膜82と支持基板83の酸化膜84が対向され、これら酸化膜82、83がファンデルワース力により接合される。これら酸化膜83、84の厚さは問わない。また、ウェハ81と支持基板82の両方に酸化膜を形成する必要はなく、どちらか一方に形成してもよい。このようにして、SOI構造の基板が形成される。
この後、図11(a)に示すように、ウェハ81の他方面が研磨され、例えば耐圧600V系のIGBTの場合、ウェハ81の厚さが例えば60μm程度とされる。このようにして、n高抵抗層21が形成される。
次いで、図11(b)に示すように、ウェハ81のn高抵抗層21の部分に、上記と同様のプロセスにより、トレンチ型IGBTのMOSゲート構造85が形成される。
この後、図11(c)に示すように、支持基板83が研磨され、除去される。次いで、酸化膜82、84が例えばCDEにより除去される。エッチングは、酸化膜82、84とn高抵抗層21との界面で止まる。したがって、ウェハ81側は、前記研磨後の膜厚を保持することができる。次いで、アノード側のプロセスが行われる。すなわち、n高抵抗層21の裏面に、例えばリンがイオン注入され、nバッファ層23が形成される。
次に、図11(d)に示すように、nバッファ層23の表面領域に、例えばボロンがイオン注入される。この後、レーザーアニール、フラッシュアニール、シンター、もしくは拡散などの熱処理によってpドレイン層22が形成される。最後にドレイン電極が形成され完成する。
上記第4の製造方法によっても第3の製造方法と同様の効果を得ることができる。しかも、pドレイン層22は最後に近い工程で製造される。このため、熱処理の影響が少なく、ドーズ量や膜厚の変化を防止できる利点を有している。
(第5の製造方法)
図12、図13は、本発明の第5の製造方法を示すものであり、第3の製造方法と同一部分には同一符号を付している。第5の製造方法は第4の製造方法に対して、SOI構造の形成前に、ウェハ81にnバッファ層23、pドレイン層22を形成するための不純物イオンを注入する。
図12(a)に示すように、n型のシリコンからなるウェハ81の一方面に、nバッファ層23を形成するために例えばリン(P)、及びpドレイン層22を形成するためのボロン(B)がイオン注入される。この後、図12(b)に示すように、ウェハ81の一方面に酸化膜82が形成される。
この後、図8(c)(d)に示すように、ウェハ81は支持基板83に接着される。この支持基板83はウェハ81と同様にn型のシリコンからなるウェハであり、表面に酸化膜84が形成されている。ウェハ81の酸化膜82と支持基板83の酸化膜84が対向され、これら酸化膜82、83がファンデルワース力により接合される。これら酸化膜83、84の厚さは問わない。また、ウェハ81と支持基板82の両方に酸化膜を形成する必要はなく、どちらか一方に形成してもよい。このようにして、SOI構造の基板が形成される。
この後、図13(a)に示すように、ウェハ81の他方面が研磨され、例えば耐圧600V系のIGBTの場合、ウェハ81の厚さが例えば60μm程度とされる。したがって、n高抵抗層21が形成される。
次いで、図13(b)に示すように、ウェハ81のn高抵抗層21の部分に、上記と同様のプロセスにより、トレンチ型IGBTのMOSゲート構造85が形成される。これと同時に、このときの各種熱処理により、先にウェハ81内に導入されたリン及びボロンが拡散され、nバッファ層23、pドレイン層22が形成される。
この後、図13(c)に示すように、支持基板83が研磨され、除去される。次いで、酸化膜82、84が例えばCDEにより除去される。酸化膜82、84とシリコンウェハとは選択エッチングが可能であり、酸化膜82、84とnバッファ層23との界面でエッチングを止めることができる。したがって、ウェハ81側は、前記研磨後の膜厚を保持することができる。つまり、上記SOI構造を用いて支持基板83をエッチングすることにより、従来のような研磨誤差を除去できる。
上記第5の製造方法によれば、SOI構造を形成する以前にウェハ81にnバッファ層23、pドレイン層22を形成するための不純物イオンを注入している。このため、両イオンを連続して注入できるため、作業工程を簡略化できる。しかも、厚いウェハの状態でイオン注入を行うことができるため、作業が容易である。
(第6の製造方法)
図14、図15は、本発明の第6の製造方法を示すものであり、第3の製造方法と同一部分には同一符号を付している。第3乃至第5の製造方法はウェハ81に支持基板83を接着することにより、SOI構造を形成していた。これに対して、第6の製造方法はSIMOX(Separation by IMplanted OXide)構造の基板を用いて製造する。
図14(a)に示すように、n型のシリコンからなるウェハ81の一方面に、例えば酸素がイオン注入され、図14(b)に示すように、ウェハ81の表面から例えば数μmの深さに酸化膜82が形成される。
この後、図14(c)に示すように、ウェハ81の表面に例えばエピタキシャル成長により、n−高抵抗層21が形成される。このn−高抵抗層21は、酸化膜82からの厚さが例えば60μmとなるように制御される。このようにして、SOI構造の基板が形成される。
次いで、図14(d)に示すように、ウェハ81のn高抵抗層21の部分に、上記と同様のプロセスにより、トレンチ型IGBTのMOSゲート構造85が形成される。
この後、図15(a)に示すように、ウェハ81の裏面が研磨され、除去される。次いで、酸化膜82が例えばCDEにより除去される。酸化膜82とシリコンウェハとは選択エッチングが可能である。したがって、n高抵抗層21側は、前記研磨後の膜厚を保持することができる。つまり、上記SOI構造を用いて支持基板83をエッチングすることにより、従来のような研磨誤差を除去できる。
次いで、図15(a)(b)に示すように、ウェハ81の裏面側からリン、及びボロンが順次イオン注入され、nバッファ層23、pドレイン層22が形成される。
上記第6の製造方法によれば、SIMOX構造の基板を用いて製造している。このため、支持基板を使用する必要がないため、製造コストを低廉化できる。
(第7の製造方法)
図16、図17は、本発明の第7の製造方法を示すものであり、第3の製造方法と同一部分には同一符号を付している。第3乃至第5の製造方法はウェハ81に支持基板83を接着することにより、SOI構造を形成していた。これに対して、第7の製造方法はポーラスシリコン(多孔質シリコン)を用いた製造方法である。
図16(a)に示すように、n型のシリコンからなる支持基板としてのウェハ81の一方面に、例えばポーラスシリコン層91が形成される。
この後、図16(b)に示すように、ポーラスシリコン層91の表面に例えばエピタキシャル成長により、n高抵抗層21が形成される。このn高抵抗層21は、厚さが例えば60μmとなるように制御される。
次いで、図17(a)に示すように、n高抵抗層21の部分に、上記と同様のプロセスにより、トレンチ型IGBTのMOSゲート構造85が形成される。
この後、図17(b)に示すように、ポーラスシリコン層91の部分でn高抵抗層21とウェハ81が分離される。次いで、ポーラスシリコン層91が例えばCDEにより除去される。
次いで、図17(c)(d)に示すように、n高抵抗層21の裏面側からリン、及びボロンが順次イオン注入され、nバッファ層23、pドレイン層22が形成される。
上記第7の製造方法によれば、ウェハ81にポーラスシリコン層91を形成し、このポーラスシリコン層91上に形成したn高抵抗層21内にMOSゲート構造85を形成した後、ポーラスシリコン層91部分でウェハ81を分離している。したがって、従来のような研磨工程がないため、n高抵抗層21の厚さが変化しない利点を有している。
しかも、支持基板としてのウェハ81はポーラスシリコン層91の部分で分離した後再利用することができる。このため、製造コストを低廉化できる。
なお、第3乃至第7の製造方法において、図1と同様に、nバッファ層23とpドレイン層22の相互間にnバッファ層31を形成するこおも可能である。
さらに、第3乃至第6の製造方法において、酸化膜82、84を形成したが、これらは酸化膜に限定されるものではなく、エッチングの際、シリコンと選択エッチングが可能な材料であればよい。
また、上記実施形態は、トレンチ型のIGBTに本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、プレーナ型のIGBTに本発明を適用することも可能である。
その他、本発明の要旨を変えない範囲において種々変形実施可能なことは勿論である。
本発明の第1の実施形態を示す半導体装置の断面図。 図1に示す半導体装置のターンオフ特性を示す図。 図1に示す半導体装置の不純物濃度のプロファイルを示す図。 図1に示す半導体装置において、OSLウェハを用いた場合の不純物濃度のプロファイルを示す図。 本発明の半導体装置の第1の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第1の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第2の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第3の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第3の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第4の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第4の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第5の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第5の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第6の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第6の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第7の製造方法を示す断面図。 本発明の半導体装置の第7の製造方法を示す断面図。 従来の半導体装置の例を示す断面図。
符号の説明
14…ベース層、15…n型のソース領域(カソード)、16…ゲート電極、
21…n高抵抗層、22…p型のドレイン層(アノード)、23…nバッファ層、31…nバッファ層、51、81…ウェハ、82、84…酸化膜、83…支持基板、85…MOSゲート構造、91…ポーラスシリコン層。

Claims (5)

  1. 第1導電型の第1のバッファ層と、
    前記第1のバッファ層の上に形成された高抵抗の第1導電型の高抵抗層と、
    前記高抵抗層の上に形成された第2導電型のベース層と、
    前記ベース層の表面に形成された第1導電型のソース領域と、
    前記ソース領域、前記ベース層、及び高抵抗層から絶縁して形成されたゲート電極と、
    前記第1のバッファ層の前記高抵抗層が形成される面と反対側に形成され、前記第1のバッファ層より不純物濃度が高い第1導電型の第2のバッファ層と、
    前記第2のバッファ層に接し、前記第2のバッファ層より膜厚が薄く、不純物総量が、1×1015cm−2以下とされた第2導電型のドレイン層と
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  2. 第1導電型の第1のバッファ層の表面に、前記第1のバッファ層より不純物濃度が低い第1導電型の高抵抗層を形成する工程と、
    前記高抵抗層の表面領域に第2導電型のベース層を形成する工程と、
    このベース層の表面領域に第1導電型のソース領域を形成する工程と、
    これらソース領域、ベース領域、高抵抗層から絶縁されたゲート電極を形成する工程と、
    前記第1のバッファ層の裏面を研磨する工程と、
    前記第1のバッファ層の裏面から不純物を導入し、前記第1のバッファ層より不純物濃度が高い第1導電型の第2のバッファ層を形成する工程と、
    前記第2のバッファ層の裏面に、前記第2のバッファ層より膜厚が薄く、不純物総量が、1×1015cm−2以下とされた第2導電型のドレイン層を形成する工程と
    を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2のバッファ層の厚さは、0.5μm以上、3μm以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記第2のバッファ層の不純物濃度の最大値は、1×1016cm−3〜1×1019cm−3であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 前記第1のバッファ層及び高抵抗層は、OSLで形成したウェハを用いることを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
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