JP2006205712A - ヘッドメンテナンス機構、インクジェットプリンタ及びヘッドメンテナンス方法 - Google Patents

ヘッドメンテナンス機構、インクジェットプリンタ及びヘッドメンテナンス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インク吸収体を用いて適切にメニスカスを整えノズルのメンテナンスを行うことのできるヘッドメンテナンス機構、インクジェットプリンタ及びヘッドメンテナンス方法を提供する。
【解決手段】インクを吐出する複数のノズル8が設けられた記録ヘッド5のノズル8及びノズル8の形成されたノズル面9のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構32において、少なくともインクを吸収するインク吸収体15と、インク吸収体15を移動させるインク吸収体移動装置19と、インク吸収体15の表面をノズル面9に接触させる押し付け部材23とを有するインク拭き取り装置12と、各部を制御する制御部42を備え、メンテナンス動作は、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降はインク拭き取り装置12によって行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘッドメンテナンス機構、インクジェットプリンタ及びヘッドメンテナンス方法に係り、特に、高粘度のインクを用いて画像記録を行う記録ヘッドのヘッドメンテナンスを行うヘッドメンテナンス機構、インクジェットプリンタ及びヘッドメンテナンス方法に関するものである。
従来、簡易かつ安価に画像を記録できる画像記録手段として、インクジェット方式を用いた画像プリンタが数多く用いられている。インクジェット方式を用いた画像プリンタ(以下、「インクジェットプリンタ」と称する。)は、例えばピエゾ素子等の圧電素子やヒータ等を用いて、記録ヘッドのノズルからインクを微小な液滴として紙等の記録媒体に向けて吐出し、記録媒体にインクを浸透若しくは定着させながら画像記録を行うものである。
さらに近年は、樹脂フィルム等のインク吸収性の乏しい記録媒体に対しても画像を形成することのできる手段として、光硬化型のインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。これは、紫外線等の特定の光に対して所定の感度を有する光開始剤が含有された光硬化型インクを用い、記録媒体上に着弾したインクに光を照射することで、インクを硬化させ記録媒体上に定着させるものであり、透明又は不透明の包装材に対しても簡易に印刷を行うことが可能である。
しかし、このようなインクジェットプリンタにおいては、連続して記録作業を行った場合に、記録ヘッドのノズルから吐出され霧状になったインクがノズル付近に付着、堆積して目詰まりを起こすことがある。特に、光硬化型のインクジェットプリンタでは、紫外線光源等の反射光によりノズル付近に付着したインクが硬化することがあり、このような状態で記録作業を行った場合には、ピエゾ素子等の働きによってノズルが吐出動作を行っても、インク滴が吐出されないいわゆるノズル欠や、正しい方向にインク滴が吐出されないいわゆる吐出曲がり等の吐出不良が生じ、画像記録に不具合が生じるおそれがある。
また、ノズルから正常にインクの吐出を行うためには、ノズル先端部に正常な形状のメニスカスが形成されている必要があるが、例えば連続して記録動作を行うことによりノズル付近にインクが付着し、これが光の照射によって硬化した場合等には、メニスカスの形状が崩れて正常なインク吐出ができず、高精彩な画像記録を行うことができない。
そのため、正常な画像記録を行うためには、適宜記録ヘッドのメンテナンス動作を行うことが必要となる。この記録ヘッドのメンテナンス動作を行うメンテナンス装置としては、一般的にはシリコンゴム等からなるブレードを使用してインクを拭き取るメンテナンス装置がある。しかし、前記の紫外線硬化型インク等の光硬化型インクは、高粘度で濡れ性が悪いため、ブレードで拭き取ることは困難である。
そして、このようなインクジェットプリンタにおけるメンテナンス装置として、従来から、インクを吸収する紙等のシート状のインク吸収体を記録ヘッドに接触させて、記録ヘッドのノズル付近に付着したインクを吸収し除去する装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。このような、インク吸収体を用いたメンテナンス装置は、メンテナンス時に多くのインクを吐出させる必要がないため、インクの消費量を抑えることができ、また、シート状であるため、記録ヘッドを自由に移動させることが困難なラインヘッドを用いたインクジェットプリンタにおいても適用が可能であるという利点がある。
また、インクを吸収する吸収紙をプレス加工して突起部分を形成し、順次吸収紙を移動させながらこの突起部分をノズル面に当てることによりノズル面及びノズルに付着したインクを吸収するメンテナンス装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、この特許文献3において開示されている「米国特許第4935753号」には、エンドレスの帯状体をノズル面に押し当てながら順次移動させることによりノズル面及びノズルに付着したインクを吸収するメンテナンス装置も提案されている。
特開2001−310454号公報 特許2705956号公報 特開平11−115215号公報
しかしながら、単にインク吸収体を記録ヘッドに接触させワイプ動作を行うのみでは、必ずしもノズルやノズル面に付着したインクを除去することはできない。特に、高粘度で濡れ性の高いインクにおいては、ノズルやノズル面に付着したインクを除去することは容易ではない。
また、単にインク吸収体によるノズルやノズル面のワイプ動作を行ったのみでは、インク吸収体が十分にノズル面に密着しない等の原因により、各ノズルから確実にインクを吸い出すことができない。このため、ワイプ動作等のメンテナンス動作を行ってもノズルの先端部に正常なメニスカスを再形成させることが難しく、各ノズルからのインクの吐出が十分に回復しないという問題があった。
また、前記特許文献3や米国特許第4935753号に記載されているように、インクを吸収する吸収体を移動させながらノズル面に当接させメンテナンス動作を行う構成では、ノズル面の一端に当接した吸収体がインクを吸収した状態で順次ノズル面上を移動していく。このため、個々のノズルにインク未吸収部分を密着させることができず、十分なインク吸収を行うことができないとの問題がある。
さらに、ノズル面にはインクを付着し難くする等のために撥水処理が施されているのが一般であるが、前記特許文献3や米国特許第4935753号に記載されているような構成では、インクを吸収する吸収体を移動させながらノズル面に当接させるため、ノズル面に施された撥水処理が劣化したり、ノズルを傷つけたりするおそれがあるとの問題もある。
そこで、本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、インク吸収体を用いて適切にメニスカスを整えノズルのメンテナンスを行うことのできるヘッドメンテナンス機構、インクジェットプリンタ及びヘッドメンテナンス方法を提供することを目的とするものである。
このような問題を解決するため、請求項1に記載されている発明は、インクを吐出する複数のノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構において、
少なくともインクを吸収するインク吸収体と、前記インク吸収体を移動させるインク吸収体移動装置と、前記インク吸収体の表面を前記ノズル面に接触させる押し付け部材とを有するインク拭き取り装置と、
各部を制御するヘッドメンテナンス制御部とを備え、
前記メンテナンス動作は、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、前記ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降は前記インク拭き取り装置によって行われることを特徴としている。
このような構成を有する請求項1に記載の発明は、記録ヘッドのノズル及びノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作として、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降はインク吸収体を備えるインク拭き取り装置によって行われるようになっている。
請求項2に記載されている発明は、請求項1に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記ワイプ動作は全て前記インク拭き取り装置によって行われ、
前記ヘッドメンテナンス制御部は、2回目の前記ワイプ動作を行う前に前記インク吸収体のインク未吸収部分が前記ノズル面に当接するように前記インク吸収体を移動させるように前記インク吸収体移動装置を制御することを特徴としている。
このような構成を有する請求項2に記載の発明は、インク拭き取り装置によって全てのワイプ動作が行われ、ヘッドメンテナンス制御部がインク吸収体移動装置を制御することにより、2回目のワイプ動作を行う前にインク吸収体のインク未吸収部分がノズル面に当接するようにインク吸収体を移動させるようになっている。
請求項3に記載されている発明は、請求項1又は請求項2に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記ヘッドメンテナンス制御部は、1mm/s以上30mm/s以下の速度で2回目以降の前記ワイプ動作を行うように前記インク拭き取り装置を制御することを特徴としている。
このような構成を有する請求項3に記載の発明は、2回目以降のワイプ動作が、1mm/s以上30mm/s以下の速度で行われるようになっている。
また、請求項4に記載されている発明は、インクを吐出する複数のノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構において、
インク吸収性を有するインク吸収体と、前記インク吸収体に沿って移動しながら前記インク吸収体を前記ノズル面に接触させる押し付け部材とを有するインク拭き取り装置とを備え、
押圧時に前記インク吸収体と接触する前記押し付け部材の接触部分の面積は、押圧時に前記ノズル面に接触する前記インク吸収体の接触部分の面積の少なくとも50%以上であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項4に記載の発明は、押し付け部材をインク吸収体に沿って移動させながらインク吸収体をノズル面に接触させメンテナンス動作を行う。そして、押圧時にインク吸収体と接触する押し付け部材の接触部分の面積が押圧時にノズル面に接触するインク吸収体の接触部分の面積の少なくとも50%以上となるようになっている。
請求項5に記載されている発明は、請求項4に記載のヘッドメンテナンス機構において、押圧時に前記インク吸収体と接触する前記押し付け部材の接触部分の面積は、押圧時に前記ノズル面に接触する前記インク吸収体の接触部分の面積の80%以上であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項5に記載の発明は、押圧時にインク吸収体と接触する押し付け部材の接触部分の面積が押圧時にノズル面に接触するインク吸収体の接触部分の面積の80%以上となるようになっている。
請求項6に記載されている発明は、請求項4又は請求項5に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記押し付け部材は、少なくとも変形可能な材料で形成された内層と、前記内層を保持する外層とを備える多層構造であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項6に記載の発明は、少なくとも変形可能な材料で形成された内層と、内層を保持する外層とを備える多層構造の押し付け部材によってインク吸収体をノズル面に押圧するようになっている。
請求項7に記載されている発明は、請求項6に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記外層は、インクに対して耐腐食性を有する材料で形成されることを特徴としている。
このような構成を有する請求項7に記載の発明は、インクに対して耐腐食性を有する材料で形成された外層を備える押し付け部材によってインク吸収体をノズル面に押圧するようになっている。
請求項8に記載されている発明は、請求項6又は請求項7に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記外層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートのいずれかの材料で形成されることを特徴としている。
このような構成を有する請求項8に記載の発明は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートのいずれかの材料で形成された外層を備える押し付け部材によってインク吸収体をノズル面に押圧するようになっている。
請求項9に記載されている発明は、請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記内層は、気体、液体、ゲルのうちいずれか1つの材料又は前記いずれかの材料を複数組み合わせた複合材料で形成されることを特徴としている。
このような構成を有する請求項9に記載の発明は、気体、液体、ゲルのうちいずれか1つの材料又は前記いずれかの材料を複数組み合わせた複合材料で形成された内層を備える押し付け部材によってインク吸収体をノズル面に押圧するようになっている。
請求項10に記載されている発明は、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記内層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートのいずれかの材料で形成されることを特徴としている。
このような構成を有する請求項10に記載の発明は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートのいずれかの材料で形成された内層を備える押し付け部材によってインク吸収体をノズル面に押圧するようになっている。
請求項11に記載されている発明は、請求項6から請求項10のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記内層の体積は、前記外層によって形成される空間の体積よりも小さいことを特徴としている。
このような構成を有する請求項11に記載の発明は、内層の体積が外層によって形成される空間の体積よりも小さい押し付け部材によってインク吸収体をノズル面に押圧するようになっている。
請求項12に記載されている発明は、請求項4から請求項11のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記メンテナンス動作は、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、前記ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降は前記インク拭き取り装置によって行われることを特徴としている。
このような構成を有する請求項12に記載の発明は、記録ヘッドのノズル及びノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作として、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降はインク吸収体を備えるインク拭き取り装置によって行われるようになっている。
請求項13に記載されている発明は、請求項4から請求項12のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、各部を制御するヘッドメンテナンス制御部を備え、
前記ヘッドメンテナンス制御部は、2回目以降の前記ワイプ動作を1mm/s以上30mm/s以下の速度で行うように前記インク拭き取り装置を制御することを特徴としている。
このような構成を有する請求項13に記載の発明は、2回目以降のワイプ動作が1mm/s以上30mm/s以下の速度で行われるようにヘッドメンテナンス制御部がインク拭き取り装置を制御するようになっている。
請求項14に記載されている発明は、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記インク吸収体は、0.5デニール以下の繊度で織られた高密度繊維であるとともに、前記高密度繊維は、ポリエステル、アクリル、ナイロンのうちいずれか一つあるいはこれらの組み合わせの材料から形成されていることを特徴としている。
このような構成を有する請求項14に記載の発明は、0.5デニール以下の繊度で織られた高密度繊維であって、ポリエステル、アクリル、ナイロンのうちいずれか一つあるいはこれらの組み合わせの材料から形成されるインク吸収体によりノズル又はノズル面に付着したインクを吸収して記録ヘッドのノズル及びノズル面のメンテナンス動作を行うようになっている。
請求項15に記載されている発明は、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、前記インクは、23℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であることを特徴としている。
このような構成を有する請求項15に記載の発明は、23℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であるインクを記録ヘッドから吐出させる場合に記録ヘッドのノズル及びノズル面のメンテナンス動作を行うようになっている。
次に、請求項16に記載の発明は、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構において、活性化エネルギー線硬化性化合物を含んでおり、活性化エネルギーが紫外線であることを特徴としている。
したがって、請求項16に記載の発明では、活性化エネルギー線硬化性化合物を含んでおり、活性化エネルギーが紫外線であるインクを記録ヘッドから吐出させる場合に記録ヘッドのノズル及びノズル面のメンテナンス動作を行うようになっている。
また、請求項17に記載の発明は、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構と、
インクを吐出する複数のノズルが設けられたノズル面を備える記録ヘッドとを備えたことを特徴としている。
請求項17に記載の発明は、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構によって記録ヘッドのノズル及びノズル面のメンテナンス動作が行われるようになっている。
次に、請求項18に記載の発明は、請求項17に記載のインクジェットプリンタにおいて、ワイプ動作前に、前記ノズル面に密着可能な吸引キャップと、
前記吸引キャップが前記ノズル面に密着した際前記ノズル面と前記吸引キャップとの間に生じる空間を減圧し前記ノズル内のインクを吸引する吸引ポンプとを備えたことを特徴としている。
したがって、請求項18に記載の発明では、ワイプ動作前に、ノズル面に吸引キャップを密着させ、ノズル面と吸引キャップとの間に生じる空間を吸引ポンプによって減圧することによりノズル内のインクを吸引するようになっている。
次に、請求項19に記載の発明は、請求項17又は請求項18に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドを制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記ワイプ動作前に、フラッシング動作を行うように前記記録ヘッドを制御することを特徴としている。
したがって、請求項19に記載の発明では、ワイプ動作前に、制御部が記録ヘッドを制御することによりフラッシング動作を行うようになっている。
次に、請求項20に記載の発明は、請求項17から請求項19のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドにインクを供給するインクタンクと、
前記インクタンクからインクを送液する送液ポンプを備え、
前記送液ポンプは、前記ワイプ動作前に、前記記録ヘッドに対して加圧を行うものであることを特徴としている。
したがって、請求項20に記載の発明では、ワイプ動作前に、インクタンクからインクを送液する送液ポンプによって記録ヘッドに対して加圧を行うようになっている。
次に、請求項21に記載の発明は、インクを吐出する複数のノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス方法において、
前記メンテナンス動作は、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、前記ワイプ動作のうち2回目以降は、インクを吸収するインク吸収体の表面を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル及び前記ノズル面を拭き取ることにより行われることを特徴としている。
したがって、請求項21に記載の発明では、記録ヘッドのノズル及びノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作として、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降はインク吸収体を備えるインク拭き取り装置によって行われるようになっている。
次に、請求項22に記載の発明は、請求項21に記載のヘッドメンテナンス方法において、前記ワイプ動作は全て前記インク吸収体によるインクの拭き取りによって行われ、2回目の前記ワイプ動作を行う前に前記インク吸収体のインク未吸収部分が前記ノズル面に当接するように前記インク吸収体を移動させることを特徴としている。
したがって、請求項22に記載の発明では、インク拭き取り装置によって全てのワイプ動作が行われ、2回目のワイプ動作を行う前にインク吸収体移動装置によってインク吸収体のインク未吸収部分がノズル面に当接するようにインク吸収体を移動させるようになっている。
次に、請求項23に記載の発明は、請求項21又は請求項22に記載のヘッドメンテナンス方法において、2回目以降の前記ワイプ動作は、1mm/s以上30mm/s以下の速度で行われることを特徴としている。
したがって、請求項23に記載の発明では、2回目以降のワイプ動作が、1mm/s以上30mm/s以下の速度で行われるようになっている。
請求項1に記載された発明によれば、記録ヘッドのノズル及びノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作として、少なくとも2回以上のワイプ動作を行うので、ノズル等に付着したインクを確実に除去することができる。また、ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降はインク吸収体を備えるインク拭き取り装置によって行われるので、この2回目以降のワイプ動作によってメニスカスを整えることができ、インク吐出に適した状態にノズルを回復させ、十分なメンテナンスを行うことができるという効果を奏する。
請求項2に記載された発明によれば、インク拭き取り装置によって全てのワイプ動作を行う場合に、1回目のワイプ動作でノズルやノズル面に付着しているインクをインク吸収体で除去した後、インクが付着した部分を移動させてインク未吸収部分で2回目のワイプ動作を行うので、2回目のワイプ動作において確実にインクを吸収することができ、メニスカスを整え、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
また、1回目のワイプ動作の際にはノズル及びノズル面に付着したインクが拭き取られるため、インク吸収体に付着するインクの量が比較的多いのに対して、メニスカスを整えるために行われる2回目以降のワイプ動作の際には少量のインクしかインク吸収体に吸収されない。このため、1回目のワイプ動作が行われた後にインク吸収体の巻き取り動作を行い、2回目以降のワイプ動作の前にインク未吸収部分を露出させるようにすることにより、インク吸収体に吸収されたインクの再付着等を防止しつつインク吸収体の消費量を最低限に抑えることができる。
請求項3に記載された発明によれば、2回目以降のワイプ動作を1mm/s以上30mm/s以下という遅い速度で行うので、インク吸収体によって確実にインクを吸収することができ、メニスカスを整えて、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項4に記載された発明によれば、押圧時にインク吸収体と接触する押し付け部材の接触部分の面積が押圧時にノズル面に接触するインク吸収体の接触部分の面積の少なくとも50%以上となるように構成されているので、インク吸収体を十分にノズル面に密着させることができる。このため、ノズルやノズル面に付着したインクを除去するとともに、全てのノズルに密着したインク吸収体によりノズルから不要なインクを吸い出し、ノズルの先端部に再度正常なメニスカスを再形成させることができるという効果を奏する。
また、押し付け部材をインク吸収体に沿って移動させながらインク吸収体をノズル面に接触させメンテナンス動作を行うようになっているので、インク吸収体をノズル面に対して移動させながらメンテナンスを行う場合のように、一旦インクを吸収した箇所が他のノズルに当接されることがなく、全てのノズルにインク吸収体のインク未吸収部分を密着させることができる。これにより、インクの再付着を防ぐとともに、十分なインク除去効果を上げることができるという効果を奏する。
さらに、押し付け部材をインク吸収体に沿って移動させ、インク吸収体自身は移動させないでメンテナンス動作を行うので、ノズル面に施された撥水処理が劣化したり、ノズルを傷つけたりするおそれもなく、装置の長寿命化を図ることができる。
請求項5に記載された発明によれば、押圧時にインク吸収体と接触する押し付け部材の接触部分の面積が押圧時にノズル面に接触するインク吸収体の接触部分の面積の少なくとも80%以上となるように構成されているので、インク吸収体をより確実にノズル面に広く密着させることができる。このため、ノズルやノズル面に付着したインクを除去するとともに、ノズルの先端部に正常なメニスカスを再形成させることができることができるという効果を奏する。
請求項6に記載された発明によれば、例えばインクに対して耐性を有する材料で表面を覆うことにより、押し付け部材の柔軟性を確保しながら、押し付け部材の長寿命化を図ることができるという効果を奏する。
請求項7に記載された発明によれば、インクに触れる可能性のある押し付け部材の外層をインクに対して耐腐食性を有する材料で形成しているので、押し付け部材の長寿命化を図ることができるという効果を奏する。
請求項8に記載された発明によれば、インクに触れる可能性のある押し付け部材の外層をポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートといったインクに対して耐腐食性を有する材料で形成しているので、押し付け部材の長寿命化を図ることができるという効果を奏する。
請求項9に記載された発明によれば、押し付け部材の内層を気体、液体、ゲルといった変形自在な材料によって形成することにより、押し付け部材とノズル面との密着性を高めることができ、ノズルやノズル面に付着したインクを十分に除去するとともに、ノズルの先端部に正常なメニスカスを再形成させることができるという効果を奏する。
請求項10に記載された発明によれば、押し付け部材の外層をポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートといった柔軟性を有する材料で形成しているので、押し付け部材とノズル面との密着性を高めることができ、ノズルやノズル面に付着したインクを十分に除去するとともに、ノズルの先端部に正常なメニスカスを再形成させることができるという効果を奏する。
請求項11に記載された発明によれば、内層の体積は、外層によって形成される空間の体積よりも小さいため、押し付け部材をノズル面に押し付けた際、押し付け部材が変形して拡がり、周囲に余分な力を逃がすことができる。これにより、押し付け部材とノズル面との密着性を高めることができ、特にノズル面に多少の凹凸があるような場合でもインク吸収体を十分にノズル面に密着させることができるので、ノズルやノズル面に付着したインクを十分に除去するとともに、ノズルの先端部に正常なメニスカスを再形成させることができるという効果を奏する。
請求項12に記載された発明によれば、記録ヘッドのノズル及びノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作として、少なくとも2回以上のワイプ動作を行うので、ノズル等に付着したインクを確実に除去することができる。また、ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降はインク吸収体を備えるインク拭き取り装置によって行われるので、この2回目以降のワイプ動作によってメニスカスを整えることができ、インク吐出に適した状態にノズルを回復させ、十分なメンテナンスを行うことができるという効果を奏する。
ワイプ動作を速い速度で行う場合には、ノズル面に付着したインクを拭き取り除去することはできるが、ノズルから十分にインクを吸収することは難しい。この点、請求項13に記載された発明によれば、2回目以降のワイプ動作を1mm/s以上30mm/s以下という遅い速度で行うので、インク吸収体によってノズルから確実にインクを吸収することができ、メニスカスを整えて、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項14に記載された発明によれば、粘性が高く、濡れ性が悪いインクにおいても、確実にインク吸収体をノズルに密着させてインクを吸収させることができるので、例えば、紫外線硬化性インク等のような粘性が高く、濡れ性が悪いインクを使用した場合においても正常にメニスカスを整え、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
次に、請求項15に記載された発明によれば、23℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であるような粘性の高いインクを用いて画像記録を行う場合においても、確実にインク吸収体をノズルに密着させてインクを吸収させることができる。このため、例えば、紫外線硬化性インク等のような粘性が高く、濡れ性が悪いインクを使用した場合においても正常にメニスカスを整え、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項16に記載された発明によれば、紫外線を照射することで、効率よく硬化させることができるインクを用いて画像記録を行うので、記録媒体を問わず、樹脂フィルム等のインク吸収性の乏しい記録媒体においても高精細な画像を得ることができる。そして、このようなインクを用いた場合でも正常にメニスカスを整え、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項17に記載された発明によれば、ヘッドメンテナンス機構としてインク吸収体を備えるインク拭き取り装置を備えているので、記録ヘッドのノズルやノズル面に付着しているインクを確実に除去し、メニスカスを整えてインク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項18に記載された発明によれば、ワイプ動作前に、ノズル内のインクを吸引し除去することができるので、その後のワイプ動作によってメニスカスを整えてインク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項19に記載された発明によれば、ワイプ動作前に、フラッシング動作を行うため、インク吐出が不安定なノズルがある場合でも、ノズル部分を一旦インクで満たした状態とした上でワイプ動作を行うことができる。このため、その後のワイプ動作によって効果的にノズル内のインクを吸収して比較的容易にメニスカスを整えることができ、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項20に記載された発明によれば、ワイプ動作前に、送液ポンプにより記録ヘッドを加圧するため、例えばノズル内に気泡等が発生した場合でもノズル部分全てを一旦インクで満たした状態とした上でワイプ動作を行うことができる。このため、その後のワイプ動作によって比較的容易にメニスカスを整えることができ、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
請求項21に記載された発明によれば、記録ヘッドのノズル及びノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作として、少なくとも2回以上のワイプ動作を行うので、ノズル等に付着したインクを確実に除去することができる。また、ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降はインク吸収体を備えるインク拭き取り装置によって行われるので、この2回目以降のワイプ動作によってメニスカスを整えることができ、インク吐出に適した状態にノズルを回復させ、十分なメンテナンスを行うことができるという効果を奏する。
請求項22に記載された発明によれば、インク拭き取り装置によって全てのワイプ動作を行う場合に、1回目のワイプ動作でノズルやノズル面に付着しているインクをインク吸収体で除去した後、インクが付着した部分を移動させてインク未吸収部分で2回目以降のワイプ動作を行うので、2回目以降のワイプ動作において確実にインクを吸収することができ、メニスカスを整え、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
すなわち、1回目のワイプ動作の際にはノズル及びノズル面に付着したインクが拭き取られるため、インク吸収体に付着するインクの量が比較的多いのに対して、メニスカスを整えるために行われる2回目以降のワイプ動作の際には少量のインクしかインク吸収体に吸収されない。このため、1回目のワイプ動作が行われた後2回目以降のワイプ動作の前にインク吸収体の巻き取り動作を行いインク未吸収部分を露出させるようにすることにより、インク吸収体に吸収されたインクの再付着等を防止するとともに2回目以降のワイプ動作におけるインク吸収体の吸収能力を上げることができる。
また、このようにインク吸収体の巻き取り動作をインク吸収体に付着するインクの量が比較的多い1回目のワイプ動作後のみとし、次回再びインクの吸収量の多い1回目のワイプ動作を行うまではインク吸収体の同じ部分を使用することにより、インク吸収体の消費量を最低限に抑えることができる。
また、請求項23に記載された発明によれば、2回目以降のワイプ動作を1mm/s以上30mm/s以下という遅い速度で行うので、確実にインクを吸収することができ、メニスカスを整えて、インク吐出に適した状態にノズルを回復させることができるという効果を奏する。
以下、図1から図5を参照しつつ、本発明に係るヘッドメンテナンス機構及びこれを備えるインクジェットプリンタの第一の実施形態について説明する。
まず、図1に示すように、本実施形態において、インクジェットプリンタは、シリアルヘッド方式のインクジェットプリンタであり、プリンタ本体1と、プリンタ本体1を下方から支持する支持台2とを備えている。プリンタ本体1には、記録媒体Pを非記録面から支持するプラテン11がプリンタ本体1の長手方向に延在するように配設されている。プラテン11の設けられている領域は、画像記録を行う記録領域とされ、記録媒体Pは記録媒体搬送機構30(図5参照)によりプラテン11の上を所定の搬送方向である副走査方向Bに搬送されるようになっている。
プラテン11の上方であって記録媒体Pの副走査方向Bの上流にはプリンタ本体1の長手方向に延在する棒状のガイドレール3が設けられている。このガイドレール3には、キャリッジ4が支持されており、キャリッジ4はキャリッジ駆動機構31(図5参照)により副走査方向Bと直交する主走査方向Aをガイドレール3に沿って往復移動するようになっている。
キャリッジ4には、本実施形態におけるインクジェットプリンタで使用される各色(例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))のインクを記録媒体Pに対して吐出する記録ヘッド5が搭載されている。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の4つの記録ヘッド5によりヘッドユニット6,7が構成されており、本実施形態においては、2つのヘッドユニット6,7が副走査方向Bに位置をずらして配置されている。なお、インクジェットプリンタで使用されるインクは例示したものに限定されず、例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)、その他白インクや透明インク等の各色のインクを使用することもできる。この場合には、各色に対応した記録ヘッドがキャリッジに搭載される。また、各記録ヘッド5の数、及びヘッドユニットの数はここに例示したものに限定されず、さらに多くの数の記録ヘッド、ヘッドユニットをキャリッジに搭載してもよい。
記録ヘッド5には、インクを吐出する複数のノズル8(図4参照)が副走査方向Bに沿って列状に形成されており、記録ヘッド5のノズル8が形成された記録媒体Pと対向する面はノズル面9(図4参照)とされている。なお、ノズル面9は、インクが付着し難いように、FEP(フツ化エチレンプロピレン樹詣)等のフッ素加工処理を施す等、撥水処理が施されていることが好ましい。
各記録ヘッド5のノズル8には、例えば、アクチュエータとして電圧を印加することにより変形する圧電素子としてのピエゾ素子(図示せず)が付設されている。このピエゾ素子に駆動電圧を印加することによってピエゾ素子を変形させ、図示しないインク流路を圧縮してノズル8からインクを吐出させるようになっている。なお、ノズル8の先端部ではインクがノズル8の内側に引き込まれて曲面形状(メニスカス)を形成するようになっており、このメニスカスの形状が正常に整えられていると正常なインク吐出を行うことができるようになっている。
ここで、本実施形態に用いられるインクについて説明する。インクを硬化させる際、インクに含まれる重合性化合物を重合反応させるが、本実施形態において画像記録に用いられるインクは、重合性化合物として活性化エネルギー線硬化性化合物を含んでおり、重合反応を開始させる活性化エネルギーとして紫外線を使用した紫外線硬化性インクである。
紫外線硬化性インクには、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル硬化性インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン硬化性インクとに大別されるが、どちらのインクも本実施の形態に用いられるインクとして適用可能であり、ラジカル硬化性インクとカチオン硬化性インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施の形態に用いられるインクとして適用してもよい。
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン硬化性インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施の形態では、特に、カチオン硬化性インクを用いている。本実施の形態に用いられるカチオン硬化性インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物などのカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。
また、本実施形態におけるインクは、25℃での粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]の液体であり、いわゆる粘性が高く、濡れ性が悪いインクとされている。
なお、高精細な画像記録を可能とするためには、インクの粘度を下げて1ドットが2〜20plの微小な液滴として吐出されるようにすることが望ましく、例えば、前記インク流路にヒータ(図示せず)を配設して、インクが吐出される前にインクを加熱し粘度を下げるようにすることが好ましい。
キャリッジ4の記録ヘッド5の主走査方向Aにおける両側部には、ノズル8から記録媒体Pに吐出されたインクに対して紫外線を照射してインクを硬化させる紫外線照射装置10が設けられている。
キャリッジ4の移動可能範囲であって記録領域の外側一端には、記録ヘッド5のノズル8及びノズル面9のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構32が設けられている。ここで、本実施形態のインクジェットプリンタでは、所定回数の画像記録が行われると、キャリッジ4をヘッドメンテナンス機構32の所定の位置まで移動させてメンテナンス動作を行うようになっている。なお、メンテナンス動作に移行するタイミングは所定回数の画像記録には限定されず、例えば、画像記録開始時から所定の時間が経過したときや所定枚数の画像記録を行うごとにメンテナンス動作を行うようにしてもよい。また、ユーザが記録ヘッド5のメンテナンス動作を行うタイミングを任意に設定できるようにしてもよい。
図2に示すように、本実施形態においてヘッドメンテナンス機構32は、記録ヘッド5のノズル8からインクを吸引するインク吸引装置33と、インクを吸引した後にノズル面9に残留するインクを拭き取る1回目のワイプ動作を行うブレード34と、ノズル8及びノズル面9に対して2回目以降のワイプ動作を行うインク拭き取り装置12とによって構成されている。
インク吸引装置33には、キャリッジ4がヘッドメンテナンス機構32に移動した際に記録ヘッド5と対向する位置に、記録ヘッド5のノズル面5を覆う吸引キャップ35が記録ヘッド5に対応する数だけ設けられている。吸引キャップ35の底面には、吸引キャップ35の内部に連通するインク連通管36が設けられている。このインク連通管36の途中には、吸引ポンプ37が設けられており、インク連通管36の下端には、吸引したインクを受ける廃インクタンク38が設けられている。なお、吸引ポンプ37は、例えば、チューブポンプ等を用いることができるが、ノズル8内のインク等を吸引するのに十分な吸引力を確保できるものであれば足り、他の機構を適用することも可能である。
ブレード34は、前記吸引キャップ35に近接して配設されている。ブレード34は、例えば、シリコンゴム等の樹脂、その他の柔軟性を有する材料によって形成されており、ブレード34の先端部をノズル面9に摺接させることによりノズル面9に付着したインクを拭き取り除去できるようになっている。
図3に示すように、インク拭き取り装置12は、多角形の箱型部材13を有しており、箱型部材13の上面中央には、開口部14が形成されている。
箱型部材13の内部であって副走査方向Bの両端には、インク吸収体15を送り出す送り出し軸16及びロール軸駆動機構40(図5参照)により回転駆動されてインク吸収体15を巻き取る巻き取り軸17がそれぞれ配設されている。この送り出し軸16には、長尺なシート状のインク吸収体15がロール状に巻回されている。インク吸収体15は、複数のガイドローラ18により一部が開口部14から露出されるように案内されて巻き取り軸17に巻き取られるようになっており、開口部14から露出されたインク吸収体15は、メンテナンス動作時に記録ヘッド5のノズル面9と対向するようになっている。そして、前述の送り出し軸16、巻き取り軸17、ガイドローラ18及びロール軸駆動機構によりインク吸収体移動装置19が構成されるようになっている。
また、インク吸収体15は、少なくとも各ヘッドユニット6,7を構成する複数の記録ヘッド5のノズル面9の全体を覆うことが可能な大きさ、すなわち、本実施形態においては各ヘッドユニット6,7において主走査方向Aのノズル面9の幅寸法よりも大きな幅寸法となるように形成されている。
インク吸収体15は、0.1デニール程度の繊度を有すような極細繊維である高密度繊維から形成されており、高密度繊維は、ポリエステル、アクリル、ナイロン等のうちいずれか一つあるいはこれらを組み合わせた材料により構成されている。このように、インク吸収体15は高密度繊維からなるため、その表面に接触するものを吸着しやすく、インクの粘度や濡れ性に関わらず記録ヘッド5のノズル8の先端部からインクを速やかに吸収することができる。すなわち、本実施形態におけるインク吸収体15は、例えば、紫外線硬化性インク、その他、油系やソルベント系等、通常使用されるインクよりも高粘度で濡れ性の悪いインクであっても、ノズル8の先端部からインクを確実に吸収することができるようになっている。
送り出し軸16と巻き取り軸17の間であって、インク吸収体15の下方には、支持台20が設けられており、この支持台20の下端部には、箱型部材13の、図3の主走査方向Aにおける両側面に回動自在に支持された支持軸21が取り付けられている。箱型部材13の両側面上方には、図3に示すように、記録ヘッド5に対応する中央部分が記録ヘッド5のノズル面9とほぼ平行となるように水平方向に延在されるとともに、両端部が下方に折曲された形状を有しているガイド孔22が形成されている。なお、図4に示すように、ガイド孔22の両端部は、待避領域Cとされ、インク拭き取り装置12を動作させていない場合やインク拭き取り装置を動作させているときでキャリッジ4を移動させている場合等に後述する押し付け部材23を待機させている領域であり、キャリッジ4を移動させてきた際に記録ヘッド5の先端が押し付け部材23に直接当たらないようになっている。
また、図2に示すように、支持台20の上端部には、押し付け部材23が上下動自在に取付けられており、押し付け部材23の両側上方には、ガイド孔22に係合されるガイド軸24が取付けられている。そして、支持台駆動機構41(図5参照)により、支持台20を揺動動作させることにより、この支持台20の揺動動作に伴って押し付け部材23が揺動される。これにより、押し付け部材23のガイド軸24がガイド孔22に案内されるとともに、押し付け部材23が支持台20に対して上下動しながら、インク吸収体15の裏面を副走査方向Bに沿って移動されるようになっている。なお、本実施形態においては、支持台20、支持軸21、ガイド孔22、ガイド軸24及び支持台駆動機構41から支持台移動装置25が構成されている。
本実施形態において、押し付け部材23は、図3に示すように、薄板状部材を湾曲させることにより断面形状が円弧状に形成されており、押し付け部材23には、複数のスリット26が幅方向に所定間隔をもって形成されている。また、押し付け部材23の幅寸法は、インク吸収体15の幅寸法に対して少なくとも同等以上の長さに形成されており、インク吸収体15を適度な圧力で記録ヘッド5のノズル面9に対して均一に押し付けることができるようになっているとともに、図4に示すように、支持台20を揺動させて押し付け部材23を副走査方向Bに一回往復移動させることによって、押し付け部材23によりインク吸収体15をノズル面9の全域にわたって接触させることができるようになっている。なお、押し付け部材23は、インク吸収体15をノズル面9に対して均一に押圧することができるものであればよく、その形状等はここに例示したものに限定されない。
また、押し付け部材23は、ポリプロピレン、ポリエチレン、4−フッ化エチレン、4,6−フッ化プロピレンのうちいずれか一つの材料により形成されている。このような材料を使用している押し付け部材23は、ノズル面9に接触させた際に、例えばカチオン系の紫外線硬化性インク等のような有機系溶剤を含むインクが付着しても膨潤・溶解することなく長年使用することができるようになっている。
その他、キャリッジ4の移動可能範囲であって記録領域の外側他端には、図示しないインク供給路を介して、記録ヘッド5に各色のインクを供給するインクタンク29が設けられている。また、インク供給路の途中には、インクタンク29から記録ヘッド5に対してインクを送液する送液ポンプ(図示せず)が設けられている。これにより、本実施形態に用いられるような高粘度の濡れ性の悪いインクであっても確実にインクタンク29から記録ヘッド5に送液することができるようになっている。
また、本実施の形態に用いられる記録媒体Pとしては、通常のインクジェットプリンタに適用される普通紙,再生紙,光沢紙などの各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラスなどの材質からなるものが適用可能である。また、記録媒体Pの形態としては、ロール状、カットシート状、板状などが適用可能である。
更に、本実施の形態に用いられる記録媒体Pとして、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の公知の記録媒体も適用可能である。
次に、図5を参照しつつ、本実施形態におけるインクジェットプリンタの制御構成について説明する。
インクジェットプリンタは、例えばCPU(Central Processing Unit)、各種の処理プログラム等を格納するROM(Read Only Memory)、各種データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)(いずれも図示せず)等から構成されインクジェットプリンタの各部を制御する制御部42を備えている。制御部42は、ROMに記録された処理プログラムをRAMの作業領域に展開してCPUによりこの処理プログラムを実行するようになっている。なお、本実施形態において、制御部42は、後述するように、前記ヘッドメンテナンス機構32を制御するヘッドメンテナンス制御部を兼ねるようになっている。
制御部42には、インクジェットプリンタに対して電力を供給する電源(図示せず)が接続されている。
また、インクジェットプリンタは、記録ヘッド5のメンテナンス動作を行うタイミングや画像記録条件等を設定、入力する設定手段としての入力部43を有しており、入力部43から入力された情報は、制御部42に送られるようになっている。入力部43は、例えばキーボードや操作パネルであり、ユーザは入力部43を操作することにより各種の設定を行うことができるようになっている。
さらに、制御部42は、キャリッジ駆動機構31を制御してキャリッジ4を主走査方向Aに往復移動させるとともに、キャリッジ4の動作に合わせて記録媒体Pの搬送と停止とを繰り返し、記録媒体Pを間欠的に副走査方向Bに搬送させるように、記録媒体搬送機構30を制御するようになっている。
また、制御部42は、記録ヘッド5を動作させて記録ヘッド5から記録媒体P上に所定量のインクを吐出させるとともに、紫外線照射装置8を制御して記録媒体Pに着弾したインクに対して紫外線光源から紫外線を照射させ、インクを硬化定着させて所定の画像を形成させるようになっている。
また、制御部42は、キャリッジ駆動機構31を制御してキャリッジ4をヘッドメンテナンス機構32に移動させ、記録ヘッド5のメンテナンス動作を行わせるようになっている。すなわち、本実施形態においては、キャリッジ4がインク吸引装置33の上方に移動すると、制御部42は、吸引キャップ35が記録ヘッド5のノズル面9に密着する位置までインク吸引装置33を上昇させる。さらに、吸引キャップ35がノズル面9に密着すると、制御部42は、吸引ポンプ37を動作させて吸引キャップ35と記録ヘッド5のノズル面9との間の空間内の空気を吸引し前記空間内を減圧することによりノズル8の中のインク等の異物を吸引除去するようになっている。
また、制御部42は、キャリッジ4をブレード34の上方に移動させ、1回目のワイプ動作として、ブレード34をノズル面9に摺接させてノズル面9に対するワイプ動作を行わせるようにキャリッジ駆動機構31を制御する。これにより、ノズル面9に付着するインクを拭き取り除去するようになっている。なお、1回目のワイプ動作は、例えば、30mm/s以上の比較的早い速度で行われるようになっている。
さらに、制御部42は、インク拭き取り装置12の支持台駆動機構41を駆動させることにより、押し付け部材23をインク吸収体15を介して記録ヘッド5のノズル面9に押し付けながら副走査方向Bに移動させる。これにより、2回目以降のワイプ動作として、インク吸収体15により記録ヘッド5のノズル8に対するワイプ動作を行わせるようになっている。このとき、制御部42は、1回目のワイプ動作としてのブレード34によるワイプ動作よりも遅い速度、具体的には、1mm/s以上30mm/s以下の速度で、押し付け部材23を移動させるようになっている。これにより、インクがノズル8の先端部からインク吸収体15に確実に吸収されてノズル8の先端部にメニスカスが再形成され、その形状を整えることができるようになっている。
なお、特に、本実施形態に用いられるような高粘度の濡れ性の悪いインクの場合、速い速度でワイプ動作を行っただけでは、ノズル8の先端部に正常にメニスカスが再形成されない場合があり、メニスカスが正常に再形成されない状態でインク吐出を行っても正常にインクを吐出することができないとの実験結果を得た。例えば、速度の速いワイプ動作によるメンテナンス動作を行った後にインクを吐出させた場合には、ほぼ半数程度しか正常なインク吐出を行うことができない。これに対して、比較的早い速度で1回目のワイプ動作を行った後に、1回目のワイプ動作よりも遅い速度で2回目以降のワイプ動作を行った場合には、高粘度のインクでもメンテナンス動作後にほぼ確実に正常なインク吐出を行うことが可能となるとの実験結果を得ており、ゆっくりとしたワイプ動作によりノズル8の先端から確実にインクをインク吸収体15に吸収させ、正常なメニスカスの再形成が可能となることが確かめられた。
また、制御部42は、ロール軸駆動機構40を駆動させることにより適宜インク吸収体15を巻き取り軸17に巻き取らせるようになっている。本実施形態においては、1回ワイプ動作を行うごとにインク未吸収部分を開口部14から露出させるようになっている。
次に、本実施形態におけるヘッドメンテナンス方法について説明する。
インクジェットプリンタの電源がONとなると、電源からインクジェットプリンタの各部に対して給電が行われる。インクジェットプリンタに所定の画像情報が送られ、記録媒体Pが記録領域における所定の位置まで搬送されると、キャリッジ4がガイドレール3に沿って記録媒体Pの直上を往復移動する。
そして、キャリッジ4の移動中に、制御部42が、図示しない外部装置や入力部43等から送られた画像情報に基づいて記録ヘッド5を動作させることにより各ノズル8から記録媒体Pに向けてインクが吐出される。制御部42が紫外線照射装置10を制御することにより紫外線照射装置10から記録媒体P上に着弾したインクに対して紫外線が照射される。このとき、キャリッジ4の移動方向の各ヘッドユニット6,7を構成している記録ヘッド5よりも下流側にある紫外線照射装置10から照射される紫外線により、各ヘッドユニット6,7を構成している記録ヘッド5から吐出されたインクが速やかに硬化し、記録媒体P上に定着する。
その後、インクジェットプリンタが前記各動作を繰り返すことにより、記録媒体P上に画像が記録される。
所定回数の画像記録が行われると、制御部42は、キャリッジ4をヘッドメンテナンス機構32の所定の位置まで移動させる。そして、制御部42が、ヘッドメンテナンス機構32の各部を動作させることにより、記録ヘッド5のノズル8及びノズル面9のメンテナンス動作が行われる。
具体的には、まず、キャリッジ4がインク吸引装置33の上方に移動すると、制御部42がインク吸引装置33を動作させ、吸引キャップ35をノズル面9に密着させる。その上で制御部42は吸引ポンプ37を動作させ、ノズル面9と吸引キャップ35との間の空間を減圧することによりノズル8内に残っているインク等の異物が吸引除去される。その後、制御部42はキャリッジ4をブレード34の上方に移動させて、ブレード34の先端部をノズル面9に摺接させることにより、1回目のワイプ動作としてノズル面9に対するワイプ動作が行われる。なお、ブレード34によるワイプ動作は、例えば、30mm/s以上の比較的早い速度で行われる。これにより、ノズル面9に残留するインクが拭き取り除去される。
さらに、制御部42はキャリッジ4をインク拭き取り装置12の上方に移動させて、インク拭き取り装置12を動作させ、2回目以降のワイプ動作を行わせる。これにより、ノズル8からインクがインク吸収体15により吸収される。
すなわち、制御部42は、インク吸収体15と対向する位置にヘッドユニット6を構成する記録ヘッド5のノズル面9が位置するようにキャリッジ4を移動させる。そして、制御部42は、支持台駆動機構41を動作させ、図4に示すように、押し付け部材23を待避位置からガイド孔22に沿って移動させる。記録ヘッド5のノズル面9と押し付け部材23が対向する位置では、押し付け部材23が裏面からインク吸収体15に当接することによってインク吸収体15がノズル面9の一端部分に密着される状態となる。そして、ガイド孔22に沿って押し付け部材23を往復移動させることにより、記録ヘッド5のノズル面9の全面について、順次各ノズル8の先端部からインクがインク吸収体15に吸収される。このとき、押し付け部材23を往復移動させてワイプ動作を行う速度は、前記ブレード34によるワイプ動作の速度よりも遅く、1mm/s以上30mm/s以下となっており、ゆっくりと押し付け部材23を移動させることによりインクが確実にインク吸収体15に吸収されてノズル8先端に形成されるメニスカスを整えることができるようになっている。
その後、制御部42は、押し付け部材23を待避位置Cに位置させた状態で、インク吸収体15と記録ヘッド5のノズル面9とを離隔させる。さらに、制御部42がロール軸駆動機構40を動作させることにより、インク吸収体15が巻き取り軸17に巻き取られる。これにより、インク吸収体15のインク未吸収部分が開口部14から露出する。
続いて、制御部42は、キャリッジ4をインク吸収体15の位置に合わせてヘッドユニット6の幅だけ移動させて、ヘッドユニット7に対して同様にインク拭き取り装置12によるメンテナンス動作を行う。このようにして、ヘッドユニット6,7ごとに押し付け部材23の移動とインク吸収体15の移動とキャリッジ4の移動を順に行わせる動作を繰り返すことにより、インク拭き取り装置12によるワイプ動作が完了する。
そして、押し付け部材23を待避位置Cに位置させた状態で、インク吸収体15と記録ヘッド5のノズル面9とを離隔させ、この状態で、ロール軸駆動機構40を動作させ、インク吸収体15を巻き取り軸17に巻き取らせ、インク吸収体15のインク未吸収部分を開口部14から露出させる。
このようにヘッドメンテナンス機構32での一連のメンテナンスを完了させると、再びキャリッジ4は記録領域に戻り、画像記録を再開させる。
以上のように、本実施形態におけるインクジェットプリンタでは、ブレード34による1回目のワイプ動作を行い、ノズル面9に付着したインクの拭き取り除去を行った後に、インク拭き取り装置12の押し付け部材23を1mm/s以上30mm/s以下の比較的ゆっくりとした速度で移動させ2回目以降のワイプ動作を行う。これにより、高粘度で濡れ性の悪いインクにおいても、ノズル8の先端部からインクを確実にインク吸収体15に吸収させ、ノズル8の先端部に形成されるメニスカスを正常に整えることができる。その結果、記録ヘッド5の各ノズル8から正常にインクを吐出させることができ、高精細な画像記録を行うことができる。
また、インク拭き取り装置12のインク吸収体15にノズル8の先端部のインクを吸収させることによりノズル8内のメニスカスを整えることができるので、インクを空吐出させる必要がなくインク消費量を抑えることができる。また、インクを空吐出するための受け皿等を設ける必要もないため部材数を削減させることができ、インクジェットプリンタの小型化及びコスト削減を図ることも可能となる。
なお、本実施形態においては、1往復のワイプ動作を行うごとにインク吸収体15を巻き取り軸17に巻き取ることとしたが、インク吸収体15を巻き取るタイミングはここに例示したものに限定されず、数回往復してワイプ動作を行うごとに巻き取りを行うようにしてもよい。このように、インク吸収体15を巻き取る回数を減らすことにより、インク吸収体15の消費量を抑えることができる。
また、本実施形態においては、1回目のワイプ動作を樹脂等で形成されたブレード34によって行うものとしたが、1回目のワイプ動作を行う構成はここに例示したものに限定されない。ノズル8及びノズル面9に付着したインクを拭き取り除去することのできるものであれば他の構成のものを用いてもよく、例えば、インク吸収性の高いスポンジを用いたスポンジローラ等によって1回目のワイプ動作を行う構成としてもよい。
さらに、1回目のワイプ動作、2回目以降のワイプ動作をともにインク拭き取り装置12によって行う構成としてもよい。
この場合には、1回目のワイプ動作は30mm/s以上の比較的速い速度で行い、2回目以降のワイプ動作は1mm/s以上30mm/s以下の比較的ゆっくりとした速度で行うようにする。これにより、1回目のワイプ動作によってノズル8及びノズル面9に付着したインクの拭き取り除去を行うとともに、2回目以降のワイプ動作によってノズル8の先端部からインクを吸収しノズル8内に形成されるメニスカスを整えることができる。
また、この場合、1回目のワイプ動作が行われた後にインク吸収体15の巻き取り動作を行うようにすることが好ましい。1回目のワイプ動作の際にはノズル8及びノズル面9に付着したインクが拭き取られるため、インク吸収体15に付着するインクの量が比較的多いのに対して、メニスカスを整えるために行われる2回目以降のワイプ動作の際には少量のインクしかインク吸収体15に吸収されない。このため、1回目のワイプ動作が行われた後2回目以降のワイプ動作の前にインク吸収体15の巻き取り動作を行い、インク未吸収部分を露出させるようにすることにより、2回目以降のワイプ動作においてインク吸収体15に吸収されたインクがノズル等に再付着することを防止するとともにインク吸収体の吸収能力を上げることができる。また、このようにインク吸収体の巻き取り動作をインク吸収体に付着するインクの量が比較的多い1回目のワイプ動作後のみとし2回目以降のワイプ動作を複数回行う際にはインク吸収体の同じ部分を使用することにより、インク吸収体の消費量を最低限に抑えることができる。
また、本実施形態においては、記録ヘッド5、キャリッジ駆動機構31、記録媒体搬送機構30等、インクジェットプリンタの各部を制御する制御部42がヘッドメンテナンス機構32を制御するヘッドメンテナンス制御部をも兼ねる構成としたが、ヘッドメンテナンス機構32を制御する制御部42はこれに限定されない。例えば、別途ヘッドメンテナンス機構32のみを制御するヘッドメンテナンス制御部を設ける構成としてもよい。また、インクジェットプリンタの各部をそれぞれ別個の制御部が制御するような構成としてもよい。
また、本実施形態においては、主走査方向Aにおけるヘッドユニット6,7のノズル面9の全体を覆うように対応させた長さを有する1つの押し付け部材23によりインク吸収体15を押し付けることで、ヘッドユニット6,7ごとにメンテナンス動作を行わせるようにしたが、各記録ヘッド5ごとのノズル面9に対応させた長さの押し付け部材23を複数個設けて、各記録ヘッド5のノズル面9にインク吸収体15を密着させるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、インク拭き取り装置12によって行われる2回目以降のワイプ動作は、押し付け部材23を往復移動させることによって行われるとしたが、インク拭き取り装置12によるワイプ動作の回数は、ここに例示したものに限定されない。例えば、ワイプ動作を1回のみ行うとしてもよいし、押し付け部材23を複数回往復移動させてワイプ動作を行うようにしてもよい。なお、メニスカスを確実に整えるためには、複数回繰り返しワイプ動作を行うことが好ましい。なお、インク拭き取り装置12によるワイプ動作を複数回行う場合には、その間インク吸収体15の巻き取りを行わないとしてもよい。2回目以降のワイプ動作においては、少量のインクしかインク吸収体15に付着しないため、ワイプ動作を行うごとに巻き取りを行わなくてもインクがノズル8等に再付着する等の問題を生じることがない。そして、このように巻き取り回数を減らすことにより、インク吸収体15の消費量を抑えることができる。
また、本実施形態においては、シリアル方式の記録ヘッド5を用いたが、ライン方式の記録ヘッド5においても適用可能である。その場合、インク拭き取り装置12をプリンタ本体1に配設させるときの配置向きを変えればよく、ノズル列を形成している方向がインク吸収体15の長尺方向と平行になるように設置すればよい。
また、本実施形態においては、支持台駆動機構41を設けて、押し付け部材23を往復移動させることによりインク吸収体15にインクを吸収させるようにしたが、インク吸収体15を順次記録ヘッド5のノズル面9に接触させる構成はここに例示したものに限定されない。例えば、支持台駆動機構41を設けず、インク吸収体15を移動させるロール軸駆動機構40を常時動作させておくことにより、押し付け部材23をインク吸収体15の裏面に当接させながらインク吸収体15を巻き取り移動させ、これにより、インク吸収体15を順次記録ヘッド5のノズル面9に接触させるようにしてもよい。
また、本発明にかかるインクジェットプリンタを適用可能なインクジェットプリンタ1としては、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式のいずれの記録ヘッド7を用いるものでも構わない。また、吐出方式としては、例えば、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)等のうち、いずれの吐出方式の記録ヘッド7を用いるものでも構わない。
また、本実施形態では、紫外線を照射することにより硬化するインクを用いて画像記録を行うものとしたが、インクは必ずしもこれには限定されず、例えば、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波といった紫外線以外の光を照射することにより硬化するインクであってもよい。この場合、インクには、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の光で重合性化合物同士の重合反応を開始させる光開始剤とが適用される。また、紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを用いる場合は、紫外線光源に代えて、その光を照射する光源を適用する。さらに、光を照射することなく硬化するインクを用いて画像記録を行うものであってもよい。この場合には、光を照射する装置を設ける必要がなく、装置構成の簡易化を図ることができる。
その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
次に、図6を参照しつつ、本発明に係るヘッドメンテナンス機構及びこれを備えるインクジェットプリンタの第二の実施形態について説明する。なお、第二の実施形態は、ヘッドメンテナンス機構の構成のみが第一の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第一の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、インクジェットプリンタは、第一の実施形態と同様に、アクチュエータとして図示しないピエゾ素子等の圧電素子を備える記録ヘッド5を備えている。記録ヘッド5には、インクを吐出するノズル(図示せず)の形成されたノズル面(図示せず)が設けられている。インクジェットプリンタは、この記録ヘッド5のノズル及びノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構32を備えている。
本実施形態において、ヘッドメンテナンス機構32は、記録ヘッド5のノズル面に付着したインクを拭き取る1回目のワイプ動作を行うブレード(図示せず)と、ノズルに対して2回目以降のワイプ動作を行うインク拭き取り装置12とから構成されている。
インク拭き取り装置12は、第一の実施形態と同様のものであり、インクを吸収するインク吸収体(図示せず)とこれを裏面から押圧する押し付け部材(図示せず)を備えている。また、インク拭き取り装置12は、支持台駆動機構41を備え、支持台駆動機構41によって押し付け部材を記録ヘッド5のノズル面に押し付けながら移動させることにより、ノズルの先端部のインクをインク吸収体によって吸収するワイプ動作を行うようになっている。また、インク拭き取り装置12は、インク吸収体を巻き取るロール軸駆動機構40を備え、インクを吸収したインク吸収体を適宜巻き取るようになっている。
また、インクジェットプリンタは、図6に示すように、第一の実施形態と同様の制御部42を備えている。本実施形態においても、第一の実施形態と同様、制御部42は前記ヘッドメンテナンス機構32を制御するヘッドメンテナンス制御部を兼ねるようになっている。制御部42には入力部43から入力された各種の情報が送られるようになっている。
制御部42は、記録ヘッド5を制御してピエゾ素子に駆動電圧を印加することによりピエゾ素子を変形させ、図示しないインク流路を圧縮してノズルから所定量のインクを吐出させるようになっている。
特に、本実施形態においては、制御部42は、記録ヘッド5を制御して、メンテナンス動作としてブレード及びインク拭き取り装置12によるワイプ動作を行う前に、ピエゾ素子に駆動電圧を印加してノズルからインクを空吐出させるフラッシング動作を行わせるようになっている。すなわち、制御部42は、メンテナンス動作時に、まず、キャリッジ駆動機構31を制御してヘッドメンテナンス機構に対応する位置まで移動させるとともに、記録ヘッド5を制御してインク拭き取り装置12のインク吸収体に対してインクを空吐出させるようになっている。
また、制御部42は、インク拭き取り装置12の支持台駆動機構41を動作させてロール軸駆動機構40を動作させインク吸収体を巻き取らせるようになっている。本実施形態では、フラッシング動作が行われた後にインク吸収体を巻き取らせ、インク吸収体のインク未吸収部分を開口部から露出させるようになっている。
また、本実施形態において、インクジェットプリンタは、第一の実施形態と同様に図示しない記録媒体を所定の方向に間欠搬送する記録媒体搬送機構30を備えており、制御部42は、この記録媒体搬送機構30を制御することにより記録媒体を順次搬送するようになっている。また、前記記録ヘッド5は図示しないキャリッジに搭載されており、インクジェットプリンタは、キャリッジを駆動させるキャリッジ駆動機構31を備えている。制御部42はキャリッジ駆動機構31を制御することによって記録媒体の搬送方向と直交する方向に往復移動させるようになっている。
また、制御部42は、第一の実施形態と同様に、紫外線照射装置10を制御して記録媒体上に吐出されたインクに紫外線照射装置10から紫外線を照射させることによりインクを硬化定着させ、所定の画像を形成させるようになっている。
なお、その他の構成は、第一実施形態のものと同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態におけるヘッドメンテナンス方法について説明する。
所定回数の画像記録が行われると、制御部42は、キャリッジをヘッドメンテナンス機構32のインク拭き取り装置12の上方に移動させる。制御部42は、記録ヘッド5を動作させてピエゾ素子に所定の電圧を印加し、インク拭き取り装置12のインク吸収体上にインクを空吐出させる。インクが吐出されると、制御部42はロール軸駆動機構40を制御してインク吸収体を巻き取らせ、インク未吸収の部分を露出させる。
その後、制御部42はキャリッジをブレードの上方に移動させて、ブレードの先端部をノズル面に摺接させることにより、1回目のワイプ動作としてノズル面に対するワイプ動作が行われる。なお、ブレードによるワイプ動作は、例えば、30mm/s以上の比較的早い速度で行われる。これにより、ノズル面に残留するインクが拭き取り除去される。
さらに、制御部42はキャリッジをインク拭き取り装置12の上方に移動させて、インク拭き取り装置12を動作させ、2回目以降のワイプ動作を行わせる。このとき、ワイプ動作を行う速度は、前記ブレードによるワイプ動作の速度よりも遅く、1mm/s以上30mm/s以下となっており、ゆっくりとワイプすることによりノズルの先端部のインクが確実にインク吸収体に吸収されてノズル先端に形成されるメニスカスを整えることができるようになっている。
このようにヘッドメンテナンス機構32での一連のメンテナンスを完了させると、再びキャリッジは記録領域に戻り、画像記録を再開させる。
以上のように、本実施形態によれば、ワイプ動作を行う前に、ノズルからインクを空吐出させるフラッシング動作を行うので、ノズル内のインク等を確実に除去できるとともに、フラッシング動作により全てのノズルがインクで満たされた状態となり、この状態でインク拭き取り装置12によるワイプ動作が行われる。このため、ノズル先端部からインクを吸収しやすくなり、メニスカスの再形成を容易にすることができる。
また、フラッシング動作の際に、インク拭き取り装置12のインク吸収体に対してインクを空吐出させるため、空吐出を行うための部材を別途設ける必要がなく、装置構成を簡易化することができる。
なお、本実施形態においては、フラッシング動作の際に、インク拭き取り装置12のインク吸収体に対してインクを空吐出させるようにしたが、例えば、ブレードに隣接して空吐出されたインクを受ける空吐出受け皿を設け、この空吐出受け皿に対してインクを空吐出させるようにしてもよい。
また、第一の実施形態と同様、1回目のワイプ動作、2回目以降のワイプ動作をともにインク拭き取り装置12によって行う構成としてもよい。この場合、フラッシング動作を行った後、及び1回目のワイプ動作を行った後にインク吸収体の巻き取り動作を行うようにする。
また、ヘッドメンテナンス機構32として第一の実施形態と同様のインク吸引装置を設けて、インクの吸引、フラッシング動作、ワイプ動作を適宜組み合わせてメンテナンス動作を行うようにしてもよい。
なお、その他、本発明が本実施の形態に限られないことは、第一の実施形態と同様である。
次に、図7を参照しつつ、本発明に係るヘッドメンテナンス機構及びこれを備えるインクジェットプリンタの第三の実施形態について説明する。なお、以下においては、特に第一の実施形態及び第二の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、インクジェットプリンタは、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様に、アクチュエータとして図示しないピエゾ素子等の圧電素子を備える記録ヘッド5を備えている。記録ヘッド5には、インクを吐出するノズル(図示せず)の形成されたノズル面(図示せず)が設けられている。インクジェットプリンタは、この記録ヘッド5のノズル及びノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構32を備えている。
本実施形態において、ヘッドメンテナンス機構32は、記録ヘッド5のノズル面に付着したインクを拭き取る1回目のワイプ動作を行うブレード(図示せず)と、ノズルに対して2回目以降のワイプ動作を行うインク拭き取り装置12とから構成されている。
インク拭き取り装置12は、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様のものであり、インクを吸収するインク吸収体(図示せず)とこれを裏面から押圧する押し付け部材(図示せず)を備えている。また、インク拭き取り装置12は、支持台駆動機構41を備え、支持台駆動機構41によって押し付け部材を記録ヘッド5のノズル面に押し付けながら移動させることにより、ノズル先端部のインクをインク吸収体によって吸収するワイプ動作を行うようになっている。また、インク拭き取り装置12は、インク吸収体を巻き取るロール軸駆動機構40を備え、インクを吸収したインク吸収体を適宜巻き取るようになっている。
また、インクジェットプリンタには、図示しないインク供給路を介して、記録ヘッド5に各色のインクを供給するインクタンク(図示せず)が設けられている。インク供給路の途中には、圧力をかけることによりインクタンクから記録ヘッド5に対してインクを送液する送液ポンプ45(図7参照)が設けられている。これにより、本実施形態に用いられるような高粘度の濡れ性の悪いインクであっても確実にインクタンクから記録ヘッド5に送液することができるようになっている。
また、インクジェットプリンタは、図7に示すように、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様の制御部42を備えている。本実施形態においても、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様、制御部42は前記ヘッドメンテナンス機構32を制御するヘッドメンテナンス制御部を兼ねるようになっている。制御部42には入力部43から入力された各種の情報が送られるようになっている。
制御部42は、記録ヘッド5を制御してピエゾ素子に駆動電圧を印加することによりピエゾ素子を変形させ、図示しないインク流路を圧縮してノズルから所定量のインクを吐出させるようになっている。
特に、本実施形態においては、制御部42は、メンテナンス動作としてブレード及びインク拭き取り装置12によるワイプ動作を行う前に、送液ポンプ45を動作させて、記録ヘッド5に対して圧力をかける加圧動作を行わせるようになっている。すなわち、制御部42は、メンテナンス動作時に、まず、送液ポンプ45を動作させて記録ヘッド5に対して圧力をかけ、記録ヘッド5の全てのノズルをインクで満たされた状態とするようになっている。
また、制御部42は、インク拭き取り装置12の支持台駆動機構41を動作させてロール軸駆動機構40を動作させインク吸収体を巻き取らせるようになっている。本実施形態では、インク拭き取り装置12によるワイプ動作が1回行われるごとにインク吸収体を巻き取らせ、インク吸収体のインク未吸収部分を露出させるようになっている。
また、本実施形態において、インクジェットプリンタは、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様に図示しない記録媒体を所定の方向に間欠搬送する記録媒体搬送機構30を備えており、制御部42は、この記録媒体搬送機構30を制御することにより記録媒体を順次搬送するようになっている。また、前記記録ヘッド5は図示しないキャリッジに搭載されており、インクジェットプリンタは、キャリッジを駆動させるキャリッジ駆動機構31を備えている。制御部42はキャリッジ駆動機構31を制御することによって記録媒体の搬送方向と直交する方向に往復移動させるようになっている。
また、制御部42は、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様に、紫外線照射装置10を制御して記録媒体上に吐出されたインクに紫外線照射装置10から紫外線を照射させることによりインクを硬化定着させ、所定の画像を形成させるようになっている。
なお、その他の構成は、第一実施形態及び第二の実施形態のものと同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態におけるヘッドメンテナンス方法について説明する。
所定回数の画像記録が行われると、制御部42は、キャリッジをヘッドメンテナンス機構32の上方に移動させる。制御部42は、送液ポンプ45を動作させて記録ヘッド5に対して圧力をかける加圧動作を行う。これにより、全てのノズルがインクで満たされた状態となる。
その後、制御部42はキャリッジをブレードの上方に移動させて、ブレードの先端部をノズル面に摺接させることによりノズル面に対する1回目のワイプ動作が行われる。なお、ブレードによるワイプ動作は、例えば、30mm/s以上の比較的早い速度で行われる。これにより、ノズル面に残留するインクが拭き取り除去される。
さらに、制御部42はキャリッジをインク拭き取り装置12の上方に移動させて、インク拭き取り装置12を動作させ、2回目以降のワイプ動作を行わせる。このとき、ワイプ動作を行う速度は、前記ブレードによるワイプ動作の速度よりも遅く、1mm/s以上30mm/s以下となっており、ゆっくりとワイプすることによりインクが確実にインク吸収体に吸収されてノズル先端に形成されるメニスカスを整えることができるようになっている。
このようにヘッドメンテナンス機構32での一連のメンテナンスを完了させると、再びキャリッジ4は記録領域に戻り、画像記録を再開させる。
以上のように、本実施形態によれば、ワイプ動作を行う前に、送液ポンプ45により記録ヘッド5に対して加圧を行うので、全てのノズルがインクで満たされた状態となり、この状態でインク拭き取り装置12によるワイプ動作が行われる。このため、ノズル先端部からインクを吸収しやすくなり、メニスカスの再形成を容易にすることができる。
また、第一の実施形態と同様、1回目のワイプ動作、2回目以降のワイプ動作をともにインク拭き取り装置12によって行う構成としてもよい。この場合には、1回目のワイプ動作を行った後にインク吸収体の巻き取り動作を行うようにする。
また、ヘッドメンテナンス機構32として第一の実施形態と同様のインク吸引装置を設けて、インクの吸引、加圧動作、ワイプ動作を適宜組み合わせてメンテナンス動作を行うようにしてもよい。
なお、その他、本発明が本実施の形態に限られないことは、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様である。
次に、図8から図12を参照しつつ、本発明に係るヘッドメンテナンス機構及びこれを備えるインクジェットプリンタの第四の実施形態について説明する。なお、第四の実施形態は、ヘッドメンテナンス機構の構成のみが第一の実施形態から第三の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第一の実施形態から第三の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、インクジェットプリンタは、第一の実施形態から第三の実施形態と同様に、アクチュエータとして図示しないピエゾ素子等の圧電素子を備える記録ヘッド5を備えている。記録ヘッド5は、図示しないキャリッジに搭載されており、キャリッジは、図示しない駆動機構により記録媒体Pの幅方向に沿って往復移動するようになっている。
記録ヘッド5には、インクを吐出するノズル8(図9及び図11参照)の形成されたノズル面9(図9及び図11参照)が設けられている。インクジェットプリンタは、この記録ヘッド5のノズル8及びノズル面9のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構(図示せず)を備えている。
本実施形態においてヘッドメンテナンス機構は、図8に示すようなインク拭き取り装置12を備えている。なお、ヘッドメンテナンス機構には、インク拭き取り装置12の他に、記録ヘッド5のノズル8からインクを吸引するインク吸引装置(図示せず)、インクを吸引した後にノズル面9に残留するインクを拭き取るブレード(図示せず)等が設けられていてもよい。
図8に示すように、第一の実施形態から第三の実施形態と同様、インク拭き取り装置12は、多角形の箱型部材13を有しており、箱型部材13の上面中央には、開口部14が形成されている。
箱型部材13の内部であって副走査方向Bの両端には、インク吸収体15を送り出す送り出し軸16及びインク吸収体15を巻き取る巻き取り軸17がそれぞれ配設されている。この送り出し軸16には、長尺なシート状のインク吸収体15がロール状に巻回されている。インク吸収体15は、例えば図示しない駆動機構により巻き取り軸17が回転駆動することにより、複数のガイドローラ18により一部が開口部14から露出されるように案内されて巻き取り軸17に巻き取られるようになっており、開口部14から露出されたインク吸収体15は、メンテナンス動作時に記録ヘッド5のノズル面9と対向するようになっている。そして、前述の送り出し軸16、巻き取り軸17、ガイドローラ18及び巻き取り軸17を回転駆動させる駆動機構によりインク吸収体移動装置19が構成されるようになっている。
また、インク吸収体15は、少なくとも各ヘッドユニット6,7を構成する複数の記録ヘッド5のノズル面9の全体を覆うことが可能な大きさ、すなわち、本実施形態においては各ヘッドユニット6,7において主走査方向Aのノズル面9の幅寸法よりも大きな幅寸法となるように形成されている。
インク吸収体15は、第一の実施形態から第三の実施形態と同様に、0.5デニール以下の繊度を有する極細繊維である高密度繊維から形成されており、高密度繊維は、ポリエステル、アクリル、ナイロン等のうちいずれか一つあるいはこれらを組み合わせた材料により構成されている。このように、インク吸収体15は高密度繊維からなるため、その表面に接触するものを吸着しやすく、インクの粘度や濡れ性に関わらず記録ヘッド5のノズル8の先端部からインクを速やかに吸収することができる。すなわち、本実施形態におけるインク吸収体15は、例えば、紫外線硬化性インク、その他、油系やソルベント系等、通常使用されるインクよりも高粘度で濡れ性の悪いインクであっても、ノズル8の先端部からインクを確実に吸収することができるようになっている。
送り出し軸16と巻き取り軸17の間であって、インク吸収体15の下方には、支持台20が設けられており、この支持台20の下端部には、箱型部材13の、図8の主走査方向Aにおける両側面に回動自在に支持された支持軸21が取り付けられている。箱型部材13の両側面上方には、図8に示すように、記録ヘッド5に対応する中央部分が記録ヘッド5のノズル面9とほぼ平行となるように水平方向に延在されるとともに、両端部が下方に折曲された形状を有しているガイド孔22が形成されている。
なお、図9に示すように、ガイド孔22の両端部は、待避領域Cとされ、インク拭き取り装置12を動作させていない場合やインク拭き取り装置を動作させているときでキャリッジを移動させている場合等に後述する押し付け部材23を待機させている領域であり、キャリッジを移動させてきた際に記録ヘッド5の先端が押し付け部材23に直接当たらないようになっている。
また、図8から図11に示すように、支持台20の上端部には、押し付け部材23を保持する保持部材50が固定されている。保持部材50の周縁部には側壁が立設されており、押し付け部材23は、この側壁により一定の形状を保って支持台20の上に保持されるようになっている。なお、保持部材50は押し付け部材23を支持台20の上に保持できるものであればよく、側壁の高さ等、保持部材50の形状は図8から図11に示したものに限定されない。
図10に示すように、押し付け部材23は、インクに対して耐腐食性を有する材料で形成された薄膜状の外層51と、圧力が加わることにより変形するとともに再びもとの形状に復帰可能な弾性を有する内層52とから構成されている。押し付け部材23の幅寸法は、インク吸収体15の幅寸法に対して少なくとも同等以上の長さに形成されており、インク吸収体15を適度な圧力で記録ヘッド5のノズル面9に対して均一に押し付けることができるようになっているとともに、支持台20を揺動させて押し付け部材23を副走査方向Bに一回往復移動させることによって、押し付け部材23によりインク吸収体15をノズル面9のほぼ全域にわたって接触させることができるようになっている。なお、押し付け部材23は、インク吸収体15をノズル面9に対して均一に押圧することができるものであればよく、その形状等はここに例示したものに限定されない。
外層51を形成する材料としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシエチレン(PFE)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド・ナイロン(PA)、ポリオキシメチレン(POM)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム(FFKM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)といった樹脂等が適用可能である。外層51をこのようなインクに対して耐腐食性を有する材料で形成することにより、例えばカチオン系の紫外線硬化性インク等のような有機系溶剤を含むインクが付着しても膨潤・溶解することなく長期間使用することができる。
内層52は、例えば、外層51によって形成される空間内にゲル状の材料を充填して構成されており、内層52には、例えば、PP、PE、PTFE、PFE、PS、PA、POM、FFKM、PBTやシリコンといった各種樹脂等が好適に用いられる。
図11に示すように、押し付け部材23は、メンテナンス動作時にインク吸収体15を記録ヘッドのノズル面9に押圧した際にノズル面9を広く覆うように変形し、余分な力を周囲に逃がすとともに、インク吸収体15をできるだけ広く均一にノズル面9に密着させることができるようになっている。
ここで、表1を参照しつつ、インク吸収体15と接触する押し付け部材23の接触部分の面積がノズル面9に接触するインク吸収体15の接触部分の面積の比(以下「密着率」と称する。)とメンテナンス動作後の記録ヘッド5のノズル欠の解消との関係について説明する。
表1は、ノズル面9に右列(R)、左列(L)の2列のノズル列が形成された記録ヘッド5のメンテナンス動作を10回行った場合における、押し付け部材23とインク吸収体15との密着率とノズル欠が解消した回数との関係を示したものである。
表1に示すように、密着率が50%以下である場合には、記録ヘッド5のメンテナンス動作を10回行ったうち、右列(R)、左列(L)とも5回はノズル欠が解消された。また、密着率が70%以下である場合には、10回のメンテナンス動作のうち、右列(R)、左列(L)とも6回はノズル欠が解消された。そして、密着率が80%以上である場合には、10回のメンテナンス動作のうち、右列(R)では8回、左列(L)では9回、ノズル欠が解消された。
したがって、ノズル欠を効果的に解消するためには、インク吸収体15と接触する押し付け部材の接触部分の面積がノズル面9に接触するインク吸収体15の接触部分の面積の少なくとも50%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上である。そこで、本実施形態において押し付け部材23は、密着率が80%以上となるように構成されている。
なお、例えば、図12(a)に示すように、押し付け部材23としてPP、PE等の樹脂で形成されたシート53を湾曲させることにより断面形状を円弧状に形成するとともに、インク吸収体15との接触部分に複数のスリット54を押し付け部材23の幅方向に所定間隔をもって形成したものを用いた場合には、前記密着率は50%以下であった。また、例えば、図12(b)に示すように、押し付け部材23としてPTFEを特殊加工することによって得られるゴアテックス社製ハイパーシート(登録商標)等により形成したシート55を湾曲させることにより断面形状を円弧状に形成したものを用いた場合には、密着率は70%以下であった。これに対して本実施形態のように、PP等で形成された薄膜状の外層51の中に弾性を有する内層52を充填した押し付け部材23の場合には、密着率は80%以上となることが実験により確認された。
また、外層51に充填される内層52は、内層52の体積が外層51によって形成される空間の体積よりも小さくなるように量を調節されている。本実施形態において、外層51の内部には、外層51によって形成される空間の体積の95%以下の量の内層52が充填されており、より好ましくは外層51によって形成される空間の体積の70%以下の量である。外層51の内部に充填する内層の量は必ずしも95%以下に限定されないが、外層51の内部に充填される内層の量を外層51によって形成される空間の体積の100%未満とすることにより、押し付け部材23をインク吸収体15を介して記録ヘッド5のノズル面9に押し付けた際に、余分な力を周囲に逃がすことができ、押し付け部材23のノズル面9に対する密着性を向上させることができる。
なお、内層52を形成する材料は圧力が加わることにより変形し再びもとの形状に復帰可能な弾性を有するものであればよく、ここに例示したものに限定されない。また、内層52は、ゲル状の材料で構成される他、外層51によって形成される空間内に空気等の気体や、水、オイル等の流体を充填することにより構成してもよい。さらに、押し付け部材23は、薄膜状の外層51と外層51によって形成される空間内に各種の材料を充填して構成される内層52とによって構成されているものに限定されず、さらに複数の層から構成されていてもよい。なお、この場合にも、外層51に充填されるものの全体の体積が外層によって形成される空間の体積100%未満、好ましくは70%未満となるようにする。
支持台20の両側上方には、ガイド孔22に係合されるガイド軸24が取付けられている。そして、図示しない駆動機構により、支持台20を揺動動作させることにより、この支持台20の揺動動作に伴って押し付け部材23が揺動される。これにより、押し付け部材23のガイド軸24がガイド孔22に案内されるとともに、押し付け部材23が支持台20に対して上下動しながら、インク吸収体15の裏面を副走査方向Bに沿って移動されるようになっている。なお、本実施形態においては、支持台20、支持軸21、ガイド孔22、ガイド軸24及び支持台20を揺動動作させる駆動機構から支持台移動装置25が構成されている。
また、本実施形態においては、インクジェットプリンタは、第一の実施形態から第三の実施形態と同様に、装置各部を制御する制御部(図示せず)を備えている。なお、本実施形態において、制御部が前記ヘッドメンテナンス機構を制御するヘッドメンテナンス制御部を兼ねるようになっていることは第一の実施形態から第三の実施形態と同様である。なお、第一の実施形態から第三の実施形態に示したように、例えば、ヘッドメンテナンス機構のみを制御するヘッドメンテナンス制御部を別途設ける構成としてもよい。
本実施形態において、制御部は、第一の実施形態から第三の実施形態と同様に、キャリッジをヘッドメンテナンス機構に移動させ、記録ヘッド5のメンテナンス動作を行わせるようになっている。すなわち、本実施形態においては、制御部は、インク拭き取り装置12の駆動機構を駆動させることにより、押し付け部材23をインク吸収体15を介して記録ヘッド5のノズル面9に押し付けながら副走査方向Bに移動させ、ワイプ動作を行わせる。ワイプ動作を行う回数は特に限定されないが、ノズル8の先端部にメニスカスを再形成させ吐出に適した状態に回復させるためには、2回以上ワイプ動作を行うことが好ましい。そして、2回以上ワイプ動作を行う場合には、2回目以降のワイプ動作では、制御部は、1mm/s以上30mm/s以下の速度で押し付け部材23を移動させるように支持台駆動機構41を駆動させるようになっている。このように比較的遅い速度で2回目以降のワイプ動作を行うことにより、インクがノズル8の先端部からインク吸収体15に確実に吸収されてノズル8の先端部にメニスカスが再形成され、その形状を整えることができる。
その他、制御部が装置各部の制御を行う構成及びインクジェットプリンタ各部の構成は、第一の実施形態から第三の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態におけるヘッドメンテナンス方法について説明する。
本実施形態においては、第一の実施形態から第三の実施形態と同様に、記録ヘッド5が移動しながらインクを吐出し、吐出されたインクに紫外線が照射されることによって、記録媒体P上に順次画像が記録される。
そして、所定回数の画像記録が行われると、キャリッジがヘッドメンテナンス機構の所定の位置まで移動し、ヘッドメンテナンス機構により記録ヘッド5のノズル8及びノズル面9のメンテナンス動作が行われる。
具体的には、制御部がキャリッジをインク拭き取り装置12の上方に移動させた上で、制御部がインク拭き取り装置12を動作させて、複数回ワイプ動作を行わせる。これにより、ノズル8からインクがインク吸収体15により吸収される。
このようにワイプ動作を複数回行う場合には、1回目のワイプ動作は30mm/s以上の比較的速い速度で行い、2回目以降のワイプ動作は1mm/s以上30mm/s以下の比較的ゆっくりとした速度で行うようにする。これにより、1回目のワイプ動作によってノズル8及びノズル面9に付着したインクの拭き取り除去を行うとともに、2回目以降のワイプ動作によってノズル8の先端部からインクを吸収しノズル8の先端に形成されるメニスカスを整えることができる。
なお、この場合、1回目のワイプ動作が行われた後にインク吸収体15の巻き取り動作を行うようにすることが好ましい。
ヘッドメンテナンス機構による一連のメンテナンスを完了させると、再びキャリッジは記録領域に戻り、画像記録を再開させる。
以上のように、本実施形態におけるインクジェットプリンタでは、ノズル面9に押し付けられることにより変形可能な押し付け部材23を用いてインク吸収体15をノズル面9に押し付け、複数回のワイプ動作を行うので、インク吸収体15をノズル面9に十分に密着させることができ、高粘度で濡れ性の悪いインクにおいても、ノズル8の先端部からインクを確実にインク吸収体15に吸収させ、ノズル8の先端部に形成されるメニスカスを正常に整えることができる。その結果、記録ヘッド5の各ノズル8から正常にインクを吐出させることができ、高精細な画像記録を行うことができる。
また、押し付け部材23を移動させることによりノズル面9の全体にインク吸収体15を押し付けるようになっているので、インク吸収体15自体を移動させる必要がなく、メンテナンス動作によってノズル面9に施された撥水処理が劣化したり、ノズル8が傷つけられたりするおそれがなく、装置の長寿命化を図ることができる。
また、インク拭き取り装置12のインク吸収体15にノズル8の先端部のインクを吸収させることによりノズル8内のメニスカスを整えることができるので、インクを空吐出させる必要がなくインク消費量を抑えることができる。また、インクを空吐出するための受け皿等を設ける必要もないため部材数を削減させることができ、インクジェットプリンタの小型化及びコスト削減を図ることも可能となる。
なお、本実施形態においては、押し付け部材23として、インクに対して耐腐食性を有する材料で形成された薄膜状の外層51と、圧力が加わることにより変形するとともに再びもとの形状に復帰可能な弾性を有する内層52とから構成されるものとしたが、押し付け部材は、インク吸収体15を均一にノズル面9に密着させることが可能なものであればよく、ここに例示した構成に限定されない。
例えば、図13に示すように、押し付け部材60は、支持台20に上端に薄板状部材を湾曲させることにより断面形状が円弧状に形成された外層51を設け、外層51の内部に筒状に形成された内層52を備える構成としてもよい。この場合も、外層はインクに対して耐腐食性のある材料で形成するとともに、内層52は押し付け部材60がノズル面9に押し付けられることにより変形可能で、かつ、元の形状に復帰可能な材料によって形成される。また、内層の体積は外層によって形成される空間の体積よりも小さくなるようにする。
また、第一の実施形態から第三の実施形態と同様に、インク吸収体15を巻き取るタイミングは、1往復のワイプ動作を行うごとに限定されず、数回往復してワイプ動作を行うごとに巻き取りを行うようにしてもよい。このように、インク吸収体15を巻き取る回数を減らすことにより、インク吸収体15の消費量を抑えることができる。
また、本実施形態においては、1回目のワイプ動作、2回目以降のワイプ動作をともにインク拭き取り装置12によって行う構成としたが、1回目のワイプ動作を行う構成はここに例示したものに限定されない。
例えば、第二の実施形態で示したように、ヘッドメンテナンス機構に樹脂等で形成されたブレードが設けられている場合には、1回目のワイプ動作をブレードによって行うものとしてもよい。
また、1回目のワイプ動作を行う手段は、ノズル8及びノズル面9に付着したインクを拭き取り除去することのできるものであれば他の構成のものを用いてもよく、例えば、インク吸収性の高いスポンジを用いたスポンジローラ等によって1回目のワイプ動作を行う構成としてもよい。
さらに、ヘッドメンテナンス機構に、第一の実施形態で示したように、インク吸引装置が設けられている場合には、メンテンス動作としてワイプ動作を行う前に、インク吸引装置によるインクの吸引を行うようにしてもよい。
また、第三の実施形態で示したように、図示しないインクタンクから記録ヘッド5にインクを送液する送液ポンプ(図示せず)によって、メンテンス動作としてワイプ動作を行う前に記録ヘッド5に対して圧力をかける加圧動作を行うようにしてもよい。
また、本実施形態においては、主走査方向Aにおけるヘッドユニット6,7のノズル面9の全体を覆うように対応させた長さを有する1つの押し付け部材23によりインク吸収体15を押し付けることで、ヘッドユニット6,7ごとにメンテナンス動作を行わせるようにしたが、各記録ヘッド5ごとのノズル面9に対応させた長さの押し付け部材23を複数個設けて、各記録ヘッド5のノズル面9にインク吸収体15を密着させるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、押し付け部材23をノズル列方向に沿って移動させ、ノズル面9に押し付けるようにしたが、押し付け部材23を移動させる方向はここに例示したものに限定されない。例えば、ノズル列に直交する方向に押し付け部材23を移動させてノズル面9に押し付け、メンテナンス動作を行うようにしてもよい。
また、本発明にかかるヘッドメンテナンス機構を適用可能な記録ヘッド5としては、図9又は図11に示したものに限定されない。例えば、記録ヘッド5に設けられるノズル8の数、形状等が図9又は図11に示したものと異なるものであっても、本発明にかかるヘッドメンテナンス機構を適用することが可能である。
なお、その他、本発明が本実施の形態に限られないことは、第一の実施形態から第三の実施形態と同様である。
本発明に係るヘッドメンテナンス機構の第一実施形態を適用したインクジェットプリンタの斜視図である。 図1に示すインクジェットプリンタにおけるヘッドメンテナンス機構の要部構成を示す正面図である。 本発明に係るヘッドメンテナンス機構を構成するインク拭き取り装置の一実施形態を示す斜視図である。 押し付け部材の動作を表すインク拭き取り装置の一部を示す正面図である。 本発明に係るインクジェットプリンタの第一の実施形態の制御構成の概略を示した要部ブロック図である。 本発明に係るインクジェットプリンタの第二の実施形態の制御構成の概略を示した要部ブロック図である。 本発明に係るインクジェットプリンタの第三の実施形態の制御構成の概略を示した要部ブロック図である。 第四の実施形態に係るヘッドメンテナンス機構を構成するインク拭き取り装置を示す斜視図である。 図8に示す押し付け部材の動作を表すインク拭き取り装置の一部を示す正面図である。 図8に示すインク拭き取り装置の押し付け部材の要部断面図である。 押し付け部材がノズル面にインク吸収体を押し付けた状態を示すインク拭き取り装置の一部を示す正面図である。 図12(a)及び図12(b)は押し付け部材の変形例を模式的に示した斜視図である。 第四の実施形態における押し付け部材の変形例の要部断面図である。
符号の説明
5 記録ヘッド
8 ノズル
9 ノズル面
12 インク拭き取り装置
15 インク吸収体
16 送り出し軸
17 巻き取り軸
19 インク吸収体移動装置
23 押し付け部材
25 支持台移動装置
40 ロール軸駆動機構
41 支持台駆動機構
45 送液ポンプ
51 外層
52 内層
P 記録媒体
A 主走査方向
B 副走査方向

Claims (23)

  1. インクを吐出する複数のノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構において、
    少なくともインクを吸収するインク吸収体と、前記インク吸収体を移動させるインク吸収体移動装置と、前記インク吸収体の表面を前記ノズル面に接触させる押し付け部材とを有するインク拭き取り装置と、
    各部を制御するヘッドメンテナンス制御部とを備え、
    前記メンテナンス動作は、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、前記ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降は前記インク拭き取り装置によって行われることを特徴とするヘッドメンテナンス機構。
  2. 前記ワイプ動作は全て前記インク拭き取り装置によって行われ、
    前記ヘッドメンテナンス制御部は、2回目の前記ワイプ動作を行う前に前記インク吸収体のインク未吸収部分が前記ノズル面に当接するように前記インク吸収体を移動させるように前記インク吸収体移動装置を制御することを特徴とする請求項1に記載のヘッドメンテナンス機構。
  3. 前記ヘッドメンテナンス制御部は、1mm/s以上30mm/s以下の速度で2回目以降の前記ワイプ動作を行うように前記インク拭き取り装置を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヘッドメンテナンス機構。
  4. インクを吐出する複数のノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス機構において、
    インク吸収性を有するインク吸収体と、前記インク吸収体に沿って移動しながら前記インク吸収体を前記ノズル面に接触させる押し付け部材とを有するインク拭き取り装置とを備え、
    押圧時に前記インク吸収体と接触する前記押し付け部材の接触部分の面積は、押圧時に前記ノズル面に接触する前記インク吸収体の接触部分の面積の少なくとも50%以上であることを特徴とするヘッドメンテナンス機構。
  5. 押圧時に前記インク吸収体と接触する前記押し付け部材の接触部分の面積は、押圧時に前記ノズル面に接触する前記インク吸収体の接触部分の面積の80%以上であることを特徴とする請求項4に記載のヘッドメンテナンス機構。
  6. 前記押し付け部材は、少なくとも変形可能な材料で形成された内層と、前記内層を保持する外層とを備える多層構造であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のヘッドメンテナンス機構。
  7. 前記外層は、インクに対して耐腐食性を有する材料で形成されることを特徴とする請求項6に記載のヘッドメンテナンス機構。
  8. 前記外層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートのいずれかの材料で形成されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のヘッドメンテナンス機構。
  9. 前記内層は、気体、液体、ゲルのうちいずれか1つの材料又は前記いずれかの材料を複数組み合わせた複合材料で形成されることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  10. 前記内層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフロロエチレン、パーフルオロアルコキシエチレン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、ポリオキシメチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロビニルエーテル系フッ素ゴム、ポリブチレンテレフタレートのいずれかの材料で形成されることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  11. 前記内層の体積は、前記外層によって形成される空間の体積よりも小さいことを特徴とする請求項6から請求項10のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  12. 前記メンテナンス動作は、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、前記ワイプ動作のうち少なくとも2回目以降は前記インク拭き取り装置によって行われることを特徴とする請求項4から請求項11のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  13. 各部を制御するヘッドメンテナンス制御部を備え、
    前記ヘッドメンテナンス制御部は、2回目以降の前記ワイプ動作を1mm/s以上30mm/s以下の速度で行うように前記インク拭き取り装置を制御することを特徴とする請求項4から請求項12のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  14. 前記インク吸収体は、0.5デニール以下の繊度で織られた高密度繊維であるとともに、前記高密度繊維は、ポリエステル、アクリル、ナイロンのうちいずれか一つあるいはこれらの組み合わせの材料から形成されていることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  15. 前記インクは、23℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  16. 前記インクは、活性化エネルギー線硬化性化合物を含んでおり、活性化エネルギーが紫外線であることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構。
  17. 請求項1から請求項16のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス機構と、
    インクを吐出する複数のノズルが設けられたノズル面を備える記録ヘッドとを備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  18. ワイプ動作前に、前記ノズル面に密着可能な吸引キャップと、
    前記吸引キャップが前記ノズル面に密着した際前記ノズル面と前記吸引キャップとの間に生じる空間を減圧し前記ノズル内のインクを吸引する吸引ポンプとを備えたことを特徴とする請求項17に記載のインクジェットプリンタ。
  19. 前記記録ヘッドを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記ワイプ動作前に、フラッシング動作を行うように前記記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のインクジェットプリンタ。
  20. 前記記録ヘッドにインクを供給するインクタンクと、
    前記インクタンクからインクを送液する送液ポンプを備え、
    前記送液ポンプは、前記ワイプ動作前に、前記記録ヘッドに対して加圧を行うものであることを特徴とする請求項17から請求項19のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
  21. インクを吐出する複数のノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルの形成されたノズル面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス方法において、
    前記メンテナンス動作は、少なくとも2回以上のワイプ動作を含み、前記ワイプ動作のうち2回目以降は、インクを吸収するインク吸収体の表面を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル及び前記ノズル面を拭き取ることにより行われることを特徴とするヘッドメンテナンス方法。
  22. 前記ワイプ動作は全て前記インク吸収体によるインクの拭き取りによって行われ、2回目の前記ワイプ動作を行う前に前記インク吸収体のインク未吸収部分が前記ノズル面に当接するように前記インク吸収体を移動させることを特徴とする請求項21に記載のヘッドメンテナンス方法。
  23. 2回目以降の前記ワイプ動作は、1mm/s以上30mm/s以下の速度で行われることを特徴とする請求項21又は請求項22に記載のヘッドメンテナンス方法。
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