JP2008229962A - ヘッドメンテナンス装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

ヘッドメンテナンス装置及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シート状のインク吸収部材を用いて記録ヘッドのメンテナンスを行う場合に、装置を大型化することなく効果的にメンテナンスを行うことのできるヘッドメンテナンス装置及びインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】記録ヘッド5のノズル8及びノズル8のインク吐出口8aが形成されたインク吐出面9のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス装置12において、少なくともインクを吸収するインク吸収部材15と、弾性を有する材料により形成されインク吐出面9に接する側とは反対の側からインク吸収部材15を押圧してインク吐出面9に接触させるものであって、インク吸収部材15との接触面に溝部37を有する回転自在に構成されたローラ部材31と、ローラ部材31を軸支する軸部材32とを備える押圧部材30と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ヘッドメンテナンス装置及びインクジェット記録装置に係り、特に、インク吸収部材を用いて記録ヘッドのメンテナンスを行うヘッドメンテナンス装置及びインクジェット記録装置に関するものである。
従来、簡易かつ安価に画像を記録できる画像記録手段として、インクジェット方式を用いた画像記録装置が数多く用いられている。インクジェット方式を用いた画像記録装置(以下、「インクジェット記録装置」と称する。)は、例えばピエゾ素子等の圧電素子やヒータ等を用いて、記録ヘッドのノズルのインク吐出口からインクを微小な液滴として紙等の記録媒体に向けて吐出し、記録媒体にインクを浸透若しくは定着させながら画像記録を行うものである。
しかし、このようなインクジェット記録装置においては、連続して記録作業を行った場合に、記録ヘッドのノズルから吐出され霧状になったインクがノズルのインク吐出口付近に付着、堆積して目詰まりを起こすことがある。特に、光硬化型のインクジェット記録装置では、光源からの反射光等によりノズルのインク吐出口付近に付着したインクが硬化することがあり、このような状態で記録作業を行った場合には、ピエゾ素子等の働きによってノズルが吐出動作を行っても、インク滴が吐出されないいわゆるノズル欠や、正しい方向にインク滴が吐出されないいわゆる吐出曲がり等の吐出不良が生じ、画像記録に不具合が生じるおそれがある。
また、ノズルのインク吐出口から正常にインクの吐出を行うためには、ノズル先端部に正常な形状のメニスカスが形成されている必要があるが、例えば連続して記録動作を行うことによりノズルのインク吐出口付近にインクが付着し、これが光の照射によって硬化した場合等には、メニスカスの形状が崩れて正常なインク吐出ができず、高精彩な画像記録を行うことができない。
そのため、正常な画像記録を行うためには、適宜記録ヘッドのメンテナンス動作を行うことが必要となる。
この点、従来、例えばシリコン等で形成されたブレードでインク吐出口及びその周辺を拭き取ることによりインクを除去するメンテナンスが行われていた。しかし、ブレードで拭き取るだけではインクを十分に除去することは難しく、特に光硬化型インクのように高粘度のインクの場合にはブレードによって拭き取り除去することは困難である。
そこで、弾性を有するシート状のインク吸収部材(以下「クリーニングシート」と称する。)とこのクリーニングシートをインク吐出面に押し付ける押圧部材と押圧部材をインク吐出面側に押し上げる押し上げ移動機構とを備え、押し上げ移動機構が押圧部材を押し上げることによって押圧部材がクリーニングシートをインク吐出面に押し付け、インク吐出面のインクをクリーニングシートに吸収させて除去するヘッドクリーニング装置を備えるインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようにインク吸収部材を用いて記録ヘッドのメンテナンスを行うことにより、ブレード等による拭き取りを行う場合と異なって、高粘度のインク等であっても除去することができ、効果的にメンテナンスを行うことができる。
クリーニングシートを用いて記録ヘッドのインク吐出面に付着したインクを吸収除去するためには、クリーニングシートをインク吐出面に十分に密着させることが必要であり、特許文献1に記載されている技術では、弾性を有するクリーニングシートを用いることによりインク吐出面との密着性を高めている。
特開2002−264349号公報
しかしながら、弾性を有するクリーニングシートは、必然的にその厚みが厚くなってしまうため、装置に組み込むためには大きなスペースが必要となり、装置が大型化するとの問題がある。
特に、例えばインク吐出面へのインクの再付着を防止する等のため、インク吐出面にインクの付着していないクリーニングシートが当接するように、ロール状のクリーニングシートを用いてクリーニングシートを巻き取り可能に構成する場合には、クリーニングシートのロール径が大きくなり、大きな収納スペースが必要となる。このため、このようなクリーニングシートを装置に組み込む場合には装置の大型化が避けられず、実現が困難であるとの問題があった。
そこで、本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、シート状のインク吸収部材を用いて記録ヘッドのメンテナンスを行う場合に、装置を大型化することなく効果的にメンテナンスを行うことのできるヘッドメンテナンス装置及びインクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
このような問題を解決するため、請求項1に記載されているヘッドメンテナンス装置は、インクを吐出するノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス装置において、
少なくともインクを吸収するインク吸収部材と、
弾性を有する材料により形成され、前記インク吐出面に接する側とは反対の側から前記インク吸収部材を押圧して前記インク吐出面に接触させるものであって、前記インク吸収部材との接触面に凹部を有する回転自在に構成されたローラ部材と、前記ローラ部材を軸支する軸部材とを備える押圧部材と、
を備えていることを特徴としている。
請求項2に記載されている発明は、請求項1に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記ローラ部材の凹部は、前記記録ヘッドの前記インク吐出口に対応する位置を避けて配置されていることを特徴としている。
請求項3に記載されている発明は、請求項1又は請求項2に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記ローラ部材の凹部は、前記ローラ部材の外周面に形成された溝部であることを特徴としている。
請求項4に記載されている発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記ローラ部材は、前記メンテナンス動作の対象となるインク吐出面の幅寸法よりも小さい幅寸法に形成され前記軸部材に軸支された複数の小ローラから構成されていることを特徴としている。
請求項5に記載されている発明は、請求項4に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記各小ローラは、互いに隣接するもの同士の間に隙間をあけて前記軸部材に軸支されていることを特徴としている。
請求項6に記載されている発明は、請求項4のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記各小ローラは、周面端部に面取り加工又はR加工が施されていることを特徴としている。
請求項7に記載されている発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記ローラ部材は、インク浸漬による重量変化率が10%以下である材料により形成されていることを特徴としている。
請求項8に記載されている発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記ローラ部材の硬度は、ショアA硬度25〜85度の範囲であることを特徴としている。
請求項9に記載されている発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記インクは、25℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であることを特徴としている。
請求項10に記載されている発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置において、前記インクは、活性化エネルギー線硬化性化合物を含んでおり、活性化エネルギーが紫外線であることを特徴としている。
次に、請求項11に記載のインクジェット記録装置は、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置と、
インクを吐出するノズルと前記ノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面とを備える記録ヘッドと、
を備えていることを特徴としている。
請求項1に記載された発明によれば、弾性を有する材料で形成されインク吸収部材との接触面に凹部を有するローラ部材を、インク吐出面に接する側とは反対の側からインク吸収部材に押し当てることによりインク吸収部材をインク吐出面に接触させる。このため、インク吸収部材自体に弾性がなくてもインク吸収部材を十分にインク吐出面に密着させることができ、記録ヘッドのメンテナンスを効果的に行うことができるとの効果を奏する。
すなわち、インク吐出面のクリーニングを行う際にはインク吸収部材をインク吐出面に十分に密着させるためにある程度の押圧力でローラ部材をインク吸収部材に押し当てる必要がある。その際ローラ部材自体がつぶれる等により変形するが、ローラ部材のインク吸収部材との接触面が平面的である場合には、ローラ部材が変形した際の逃げ場がなく、ローラ部材の一部で生じた変形がローラ部材の表面全体に影響を与え、インク吸収部材のインク吐出面との密着性が低下する。
この点、ローラ部材のインク吸収部材との接触面に凹部を設けた場合には、ローラ部材をインク吸収部材に押し当てた際にローラ部材自体が変形しても変形した分の逃げ場を確保することができ、ローラ部材の一部で変形が生じてもローラ部材の表面全体に影響を及ぼさないので、ローラ部材の表面全体を均一に保つことができ、インク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際の密着性を向上させることができる。
請求項2に記載された発明によれば、ローラ部材の凹部は記録ヘッドのインク吐出口に対応する位置を避けて配置されているので、ローラ部材でインク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際に、ローラ部材の平坦な部分をインク吐出口に対応する部分に押し当てることができ、インク吸収部材とインク吐出面との密着性を向上させて効果的にメンテナンスを行うことができるとの効果を奏する。
請求項3に記載された発明によれば、ローラ部材のインク吸収部材との接触面である外周面に凹部としての溝部が形成されているので、ローラ部材でインク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際にローラ部材が変形しても変形した分の逃げ場を確保することができ、ローラ部材の表面を均一に保つことができるので、インク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際の密着性を向上させることができるとの効果を奏する。
請求項4に記載された発明によれば、ローラ部材をメンテナンス動作の対象となるインク吐出面の幅寸法よりも小さい幅寸法の複数の小ローラで構成しているので、例えばインク吐出面の幅寸法が大きい大型の記録ヘッドをメンテナンスしたり、複数の記録ヘッドを同時にメンテナンスする等、メンテナンス動作の対象となるインク吐出面の幅寸法が大きいヘッドメンテナンス装置の場合でも、配置する小ローラの数を変えることによって容易に対応することができ、高精度のローラ部材を簡易に形成することができるとの効果を奏する。
請求項5に記載された発明によれば、小ローラを互いに隣接するもの同士の間に隙間があくように配置し、この小ローラ間の隙間がローラ部材の外周面に凹部を形成しているので、ローラ部材が変形した際の逃げ場を確保することができ、ローラ部材の表面を均一に保つことができるので、インク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際の密着性を向上させることができるとの効果を奏する。
請求項6に記載された発明によれば、小ローラの周面端部に面取り加工又はR加工を施すことによってローラ部材の外周面に凹部を形成し、隣接する小ローラの周面端部が互いに接触しないようになっているので、ローラ部材が変形した際の逃げ場を確保することができ、ローラ部材の表面を均一に保つことができるので、インク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際の密着性を向上させることができるとの効果を奏する。
請求項7に記載された発明によれば、ローラ部材は、インク浸漬による重量変化率が10%以下である材料により形成されているので、繰り返しインクに接触しても膨潤、変形が少なく、押圧部材の長寿命化を図ることができるとの効果を奏する。
請求項8に記載された発明によれば、ローラ部材の硬度はショアA硬度25〜85度の範囲であるので、ローラ部材によってインク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際に適度な押圧力を得ることができ、インク吸収部材とインク吐出面とを十分に密着させることができるとの効果を奏する。
請求項9に記載された発明によれば、25℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であるような粘性の高いインクを用いて画像記録を行う場合においても、確実にインク吸収部材をインク吐出面に密着させてインクを吸収させることができる。このため、例えば、紫外線硬化性インク等のような粘性が高く、濡れ性が悪いインクを使用した場合においても効果的にメンテナンスを行い、記録ヘッドをインク吐出に適した状態に回復させることができるとの効果を奏する。
請求項10に記載された発明によれば、紫外線を照射することで、効率よく硬化させることができるインクを用いて画像記録を行うので、記録媒体を問わず、樹脂フィルム等のインク吸収性の乏しい記録媒体においても高精細な画像を得ることができる。そして、このようなインクを用いた場合でも効果的にメンテナンスを行い、記録ヘッドをインク吐出に適した状態に回復させることができるとの効果を奏する。
請求項11に記載された発明によれば、ヘッドメンテナンス装置として押圧部材に備えられたローラ部材によりインク吸収部材をインク吐出面に押し当ててインク吸収部材にインクを吸収させ除去する機構を備えているので、記録ヘッドのノズルやインク吐出面に付着しているインクを確実に除去し、記録ヘッドをインク吐出に適した状態に回復させることができるとの効果を奏する。
以下、図1から図6を参照しつつ、本発明に係るヘッドメンテナンス装置及びこれを備えるインクジェット記録装置の第1の実施形態について説明する。
まず、図1に示すように、本実施形態において、インクジェット記録装置100は、シリアルヘッド方式のインクジェット記録装置であり、装置本体部1と、装置本体部1を下方から支持する支持台2とを備えている。装置本体部1には、図示しない記録媒体を非記録面側から支持するプラテン11が装置本体部1の長手方向に延在するように配設されている。プラテン11の設けられている領域は、画像記録を行う記録領域とされ、記録媒体は図示しない搬送機構によりプラテン11の上を所定の搬送方向である副走査方向Bに搬送されるようになっている。
プラテン11の上方であって記録媒体の副走査方向Bの上流には装置本体部1の長手方向に延在する棒状のガイドレール3が設けられている。このガイドレール3には、キャリッジ4が支持されており、キャリッジ4は図示しない移動機構により副走査方向Bと直交する主走査方向Aをガイドレール3に沿って往復移動するようになっている。
キャリッジ4には、本実施形態におけるインクジェット記録装置100で使用される各色(例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))のインクを記録媒体に対して吐出する記録ヘッド5が搭載されている。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の4つの記録ヘッド5によりヘッドユニット6,7が構成されており、本実施形態においては、2つのヘッドユニット6,7が副走査方向Bに位置をずらして配置されている。
なお、インクジェット記録装置100で使用されるインクは例示したものに限定されず、例えば、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC)、その他白インクや透明インク等の各色のインクを使用することもできる。この場合には、各色に対応した記録ヘッドがキャリッジに搭載される。また、各記録ヘッド5の数、及びヘッドユニットの数はここに例示したものに限定されず、さらに多くの数の記録ヘッド、ヘッドユニットをキャリッジに搭載してもよい。
記録ヘッド5の内部には、インクを吐出する複数のノズル8(図5参照)が副走査方向Bに沿って列状に設けられており、記録ヘッド5の記録媒体と対向する面は、これらノズル8のインク吐出口8aが形成されたインク吐出面9(図3及び図5参照)となっている。インク吐出面9は、インクが付着し難いように、FEP(フツ化エチレンプロピレン樹詣)等のフッ素加工処理を施す等、撥水処理が施されていることが好ましい。
なお、本実施形態では、ノズル8の列が2列並列して設けられている場合を例としているが、ノズル8の配置等はこれに限定されない。
各記録ヘッド5のノズル8には、例えば、アクチュエータとして電圧を印加することにより変形する圧電素子としてのピエゾ素子(図示せず)が付設されている。このピエゾ素子に駆動電圧を印加することによってピエゾ素子を変形させ、図示しないインク流路を圧縮してノズル8のインク吐出口8aからインクを吐出させるようになっている。なお、ノズル8の先端部ではインクがノズル8の内側に引き込まれて曲面形状(メニスカス)を形成するようになっており、このメニスカスの形状が正常に整えられていると正常なインク吐出を行うことができるようになっている。
ここで、本実施形態に用いられるインクについて説明する。
インクを硬化させる際、インクに含まれる重合性化合物を重合反応させるが、本実施形態において画像記録に用いられるインクは、重合性化合物として活性化エネルギー線硬化性化合物を含んでおり、重合反応を開始させる活性化エネルギーとして紫外線を使用した紫外線硬化性インクである。
紫外線硬化性インクには、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル硬化性インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン硬化性インクとに大別されるが、どちらのインクも本実施形態に用いられるインクとして適用可能であり、ラジカル硬化性インクとカチオン硬化性インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。
しかしながら、酸素による重合反応の阻害が少ない又は無いカチオン硬化性インクのほうが機能性・汎用性に優れるため、本実施形態では、特に、カチオン硬化性インクを用いている。本実施形態に用いられるカチオン硬化性インクは、具体的に、少なくともオキセタン化合物,エポキシ化合物,ビニルエーテル化合物などのカチオン重合性化合物と、光カチオン開始剤と、色材とを含む混合物であり、上記の紫外線の被照射により硬化する性質を具備するものである。
また、本実施形態におけるインクは、25℃での粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]の液体であり、いわゆる粘性が高く、濡れ性が悪いインクとされている。
なお、高精細な画像記録を可能とするためには、インクの粘度を下げて1ドットが2〜20plの微小な液滴として吐出されるようにすることが望ましく、例えば、インク流路にヒータ(図示せず)を配設して、インクが吐出される前にインクを加熱し粘度を下げるようにすることが好ましい。
キャリッジ4の記録ヘッド5の主走査方向Aにおける両側部には、ノズル8のインク吐出口8aから記録媒体上に吐出されたインクに対して紫外線を照射してインクを硬化させる紫外線照射装置10が設けられている。
キャリッジ4の移動可能範囲であって記録領域の外側一端には、記録ヘッド5のノズル8及びインク吐出面9のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニット27が設けられている。本実施形態において、メンテナンスユニット27は、記録ヘッド5のノズル8からインクを吸引するインク吸引装置26とヘッドメンテナンス装置12とを備えている。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、所定回数の画像記録が行われると、キャリッジ4をメンテナンスユニット27の所定の位置まで移動させて記録ヘッド5のメンテナンス動作を行うようになっている。なお、メンテナンス動作に移行するタイミングは所定回数の画像記録には限定されず、例えば、画像記録開始時から所定の時間が経過したときや所定枚数の画像記録を行うごとにメンテナンス動作を行うようにしてもよい。また、ユーザが記録ヘッド5のメンテナンス動作を行うタイミングを任意に設定できるようにしてもよい。
インク吸引装置26には、キャリッジ4がメンテナンスユニット27に移動した際に記録ヘッド5と対向する位置に、記録ヘッド5のインク吐出面9を覆う吸引キャップ(図示せず)が記録ヘッド5に対応する数だけ設けられている。吸引キャップは、図示しない連通管を介して吸引したインクを受ける廃インクタンク(図示せず)と接続されている。連通管の途中には、図示しない吸引ポンプが設けられており、吸引キャップがインク吐出面9を覆った際に記録ヘッド5のノズル8内のインクを吸引して廃インクタンクに送液可能に構成されている。なお、吸引ポンプとしては、例えば、チューブポンプ等を用いることができるが、ノズル8内のインク等を吸引するのに十分な吸引力を確保できるものであれば足り、他の機構を適用することも可能である。
図2から図6を参照しつつ、本実施形態におけるヘッドメンテナンス装置12について、具体的に説明する。
図2に示すように、本実施形態においてヘッドメンテナンス装置12は、箱型の筐体13を有しており、筐体13の上面中央には、開口部14が形成されている。
筐体13の内部であって副走査方向Bの両端には、インク吸収部材15を送り出す送り出し軸16及びインク吸収部材15を巻き取る巻き取り軸17がそれぞれ配設されている。巻き取り軸17の下方には巻き取り軸17を回転駆動させる駆動機構としてのモータ18が設けられている。
送り出し軸16には、長尺なシート状のインク吸収部材15がロール状に巻回されている。インク吸収部材15は、複数のガイドローラ19により一定の張力を保った状態で送り出し軸16と巻き取り軸17との間に張設されるとともに一部が開口部14から露出するようになっている。図2及び図3に示すように、開口部14から露出したインク吸収部材15は、メンテナンス動作時に記録ヘッド5のインク吐出面9と対向するようになっている。インク吸収部材15は、巻き取り軸17が回転駆動するに伴って送り出し軸16から送り出され、複数のガイドローラ19に案内されて巻き取り軸17に巻き取られるようになっている。
インク吸収部材15は、メンテナンス動作を行うことによりインクが付着すると、適宜巻き取り軸17に巻き取られて、開口部14から未使用部分が露出するようになっている。また、インク吸収部材15は、ヘッドメンテナンス装置12の筐体13内部から取り外し可能となっており、インク吸収部材15をすべて使い切ったとき(未使用部分がなくなったとき)等には、筐体13内部から取り外して新たなインク吸収部材15に交換可能となっている。
インク吸収部材15は、例えば0.1デニール程度の繊度を有する極細繊維である高密度繊維から形成されており、高密度繊維は、ポリエステル、アクリル、ナイロン等のうちいずれか一つあるいはこれらを組み合わせた材料により構成されている。このように、インク吸収部材15は高密度繊維からなるため、その表面に接触するものを吸着しやすく、インクの粘度や濡れ性に関わらず記録ヘッド5のインク吐出面9に付着したインクを吸収除去するとともに、記録ヘッド5のノズル8の先端部からインクを速やかに吸収することができる。すなわち、本実施形態におけるインク吸収部材15は、例えば、紫外線硬化性インク、その他、油系やソルベント系等、通常使用されるインクよりも高粘度で濡れ性の悪いインクであっても、確実に吸収することができる。
なお、インク吸収部材15は、インク吸収性に優れた高密度繊維であればよく、その材料はここに例示したものに限定されない。
インク吸収部材15の大きさは特に限定されないが、インク吐出面9の拭き取り等のメンテナンス動作をむらなく行うために、少なくともメンテナンス動作の対象となるインク吐出面9の全体を覆うことが可能な大きさ、すなわち、本実施形態においてはインク吐出面9の幅寸法よりも大きな幅寸法となるように形成されている。
筐体13の内部底面であって、送り出し軸16と巻き取り軸17との間には、送り出し軸16と巻き取り軸17との間に張設されているインク吸収部材15に沿って延在するガイドレール20が設けられている。ガイドレール20には、ガイド部材21が摺動自在に取り付けられており、ガイド部材21は、図示しないモータ等の移動機構により、このガイドレール20に沿って副走査方向B(インク吸収部材15の延在方向)に往復移動可能となっている。
ガイド部材21は、ガイドレール20と係合するガイド部22と、押圧部材30が取り付けられる押圧部材支持部23と、を備えている。
ガイド部22の両側面には、図2における上下方向に並んで2つの長孔25a,25bが設けられており、押圧部材支持部23の両側面であってガイド部22の長孔25a,25bに対応する位置にはそれぞれ係止突起42a,42bが設けられている。押圧部材支持部23は、この係止突起42a,42bがガイド部22の長孔25a,25bに係止されることにより、ガイド部22に対して上下動自在に取り付けられている。また、係止突起42a,42bのうち、上方に位置する係止突起42aは、他方の係止突起42bよりも大きく外側に突出しており、後述するガイド板41のガイド孔40に係止されるようになっている。
図4(a)は、押圧部材30の正面図であり、図4(b)は、押圧部材30の斜視図である。
本実施形態において押圧部材30は、インク吸収部材15を記録ヘッド5のインク吐出面9に押し当てる(押圧する)ものであり、ローラ部材31と、ローラ部材31を軸支する軸部材32と、ローラ部材31及び軸部材32を支持するローラ支持部材33と、を備えて構成されている。
ローラ支持部材33は、軸部材32を係止する軸支持部34と、押圧部材30をガイド部材21に固定する固定部35と、を備えている。固定部35には固定用孔36が形成されており、図2に示すように、この固定用孔36にねじ26を挿入してガイド部材21の押圧部材支持部23とねじ止めすることによって押圧部材30がガイド部材21上に固定されるようになっている。
また、図2及び図3に示すように、筐体13の両側面上方には、記録ヘッド5に対応する中央部分が記録ヘッド5のインク吐出面9とほぼ平行となるように水平方向に延在されるとともに、両端部が下方に折曲された形状を有するガイド孔40が形成されたガイド板41が設けられている。
なお、図3に示すように、ガイド孔40の両端部は、退避領域Cとされ、ヘッドメンテナンス装置12を動作させていない場合、ヘッドメンテナンス装置12を動作させているときであってキャリッジ4を移動させている場合、等に押圧部材30をこの退避領域Cまで移動させることにより、キャリッジ4を移動させてきた際に記録ヘッド5の先端が押圧部材30に当たらないようになっている。
前述のように、ガイド部材21の押圧部材支持部23にはガイド部22に係止される係止突起42a,42bが設けられており、このうち、上方に位置する係止突起42aは、ガイド部22の長孔25aを貫通してガイド孔40に係止されるようになっている。係止突起42aがガイド孔40に係止されることにより、ガイド部材21がガイドレール20に沿って副走査方向Bに移動する際には、ガイド孔40に係止された係止突起42aがガイド孔40に案内されることによって、押圧部材支持部23がガイド孔40の形状に応じて適宜上下動し、押圧部材30がインク吸収部材15をインク吐出面9に押し当て可能な位置から記録ヘッド5の先端に当接しない位置まで移動可能となっている。
なお、ガイドレール20、ガイド部材21等の形状は特に限定されない。また、押圧部材30をガイド部材21に固定する構成、押圧部材30を副走査方向B(インク吸収部材15の延在方向)に往復移動させる構成等は、ここに例示したものに限定されず、他の構成を適用することも可能である。
ここで、図4を参照しつつ、本実施形態における押圧部材30のローラ部材31の構成について、具体的に説明する。
ローラ部材31は、メンテナンス動作時にインク吐出面9に接する側とは反対の側からインク吸収部材15を押圧してインク吐出面9に接触させるものであり、メンテナンス動作の対象となる領域である記録ヘッド5のインク吐出面9の幅寸法よりも大きい幅寸法に形成されている。ローラ部材31のインク吸収部材15との接触面(ローラ部材31の外周面)には、凹部としての溝部37が形成されている。
溝部37の深さ、間隔等は特に限定されないが、溝部37はインク吸収部材15との接触面上にほぼ等間隔で設けられていることが好ましい。
また、溝部37は、ローラ部材31によってインク吸収部材15をインク吐出面9に押し当てた際に記録ヘッド5のインク吐出口8aに対応する位置を避けて配置されていることが好ましい。
すなわち、本実施形態においてヘッドメンテナンス装置12は、メンテナンス動作時、ローラ部材31によってインク吸収部材15をインク吐出面9に接触させた際には、図5に示すように、ローラ部材31の平坦な部分(溝部37の設けられていない部分)によって記録ヘッド5のインク吐出口8aにインク吸収部材15が押し当てられるように構成されている。
ローラ部材31を形成する材料は、弾性を有するものであればよく、特に限定されないが、ローラ部材31の硬度が柔らか過ぎる場合には、インク吸収部材15をインク吐出面9に押し当てた際、その押圧力によってローラ部材31が大きく変形し、インク吸収部材15とインク吐出面9との密着性が低下する。他方、ローラ部材31の硬度が硬過ぎる場合には、インク吸収部材15をインク吐出面9に押し当てた際、ローラ部材31が変形せずインク吐出面9の形状に馴染まないため、やはりインク吸収部材15とインク吐出面9との密着性が低下する。このため、ローラ部材31は、その硬度が、ショアA硬度25〜85度の範囲であることが好ましい。
また、ローラ部材31を形成する材料の種類等は特に限定されないが、繰り返しインクと接触するものであるため、長期間の使用に耐えられるように、インク浸漬による重量変化率が10%以下である材料であることが好ましい。
すなわち、ローラ部材31を形成する材料のインク浸漬による重量変化率が大きい場合には、使用に伴ってインクに繰り返し接触することによりローラ部材31が膨潤して寸法が変化したり、ローラ部材31の荷重が増加したりするため、安定して使用することができない。また、ローラ部材31がインクとの接触によって溶解すると、溶解した物がインクと混ざり合ってインクの質を低下させたり、溶解した物が記録ヘッド5のノズル8に付着してノズル8を詰まらせる等、様々な悪影響を与える要因となる。このため、ローラ部材31は、インク浸漬による重量変化率が小さい材料によって形成されていることが好ましい。
具体的には、本実施形態のようにインクとして例えば紫外線硬化性インク等のような有機系溶剤を含むインクを用いる場合には、ローラ部材31を形成する材料は、例えばパーフロロエラストマー等、インクが付着しても膨潤・溶解することのない材料であることが好ましいが、EPDM(Ethylene Propylene Diene Methylene Linkage、エチレンプロピレンジエン三元共重合体)等を用いることも可能である。
図6に、EPDMの改良品を材料として形成したローラ部材31を実験用のダミーインクに浸漬してその重量変化を見る実験を行った場合の重量変化率と使用における評価の一例を示す。
実験では、各種材料で形成されたローラ部材31(サンプルA〜D)を70℃に保ったダミーインクに7日間浸漬し、浸漬前と浸漬後の重量を測定し、その重量変化率を算出した。
図6に示すように、実験の結果、重量変化率が3.72%であったサンプルA及び重量変化率が4.25%であったサンプルBは、インク浸漬後も使用に影響があるほどの膨潤、変形を生じず、良好に使用できる状態であった。また、重量変化率が8.54%であったサンプルDは、インク浸漬後、多少の膨潤、変形を生じたが、使用に影響のない程度であった。これに対して、重量変化率が11.85%であったサンプルCは、インク浸漬後、膨潤、変形の程度が大きく、使用に耐えられない状態となった。
このように、インク浸漬によって重量変化を生じる材料によって形成されたローラ部材31であっても、インク浸漬による重量変化率が10%以下である場合には、良好に使用することが可能である。
なお、ヘッドメンテナンス装置12は、前記装置本体部1の内部から引き出し可能な構成となっており、装置本体部1の一端であってヘッドメンテナンス装置12の配置されている位置に対応する面には、ヘッドメンテナンス装置12を引き出し可能な引出用窓28が設けられている。
前述のように、ヘッドメンテナンス装置12のインク吸収部材15は、筐体13から取り外して交換可能となっており、インク吸収部材15の交換等の際には、ヘッドメンテナンス装置12をこの引出用窓28から引き出してインク吸収部材15の交換等を行うようになっている。
その他、図1に示すように、キャリッジ4の移動可能範囲であって記録領域の外側他端には、図示しないインク供給路を介して、記録ヘッド5に各色のインクを供給するインクタンク29が設けられている。また、インク供給路の途中には、インクタンク29から記録ヘッド5に対してインクを送液する送液ポンプ(図示せず)が設けられている。これにより、本実施形態に用いられるような高粘度の濡れ性の悪いインクであっても確実にインクタンク29から記録ヘッド5に送液することができる。
また、インクジェット記録装置100は、装置各部を制御する制御部(図示せず)及び制御部と接続され装置各部に給電を行う電源(図示せず)を備えている。
また、本実施形態に用いられる記録媒体としては、通常のインクジェット記録装置に適用される普通紙,再生紙,光沢紙などの各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラスなどの材質からなるものが適用可能である。また、記録媒体の形態としては、ロール状、カットシート状、板状などが適用可能である。
更に、本実施形態に用いられる記録媒体として、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の公知の記録媒体も適用可能である。
次に、本実施形態の作用について説明する。
インクジェット記録装置100の電源がONとなると、電源からインクジェット記録装置100の各部に対して給電が行われる。それから、インクジェット記録装置100に所定の画像情報が送られ、記録媒体が記録領域における所定の位置まで搬送されると、キャリッジ4がガイドレール3に沿って記録媒体の直上を往復移動する。
そして、キャリッジ4の移動中に、図示しない外部装置や入力部等から送られた画像情報に基づいて記録ヘッド5の各ノズル8のインク吐出口8aから記録媒体に向けてインクが吐出されるとともに、紫外線照射装置10から記録媒体上に着弾したインクに対して紫外線が照射される。このとき、キャリッジ4の移動方向の各ヘッドユニット6,7を構成している記録ヘッド5よりも下流側にある紫外線照射装置10から照射される紫外線により、各ヘッドユニット6,7を構成している記録ヘッド5から吐出されたインクが速やかに硬化し、記録媒体上に定着する。
その後、インクジェット記録装置100が前記各動作を繰り返すことにより、記録媒体上に画像が記録される。
そして、所定回数の画像記録が行われたとき、ユーザの設定した任意の時期等に、メンテナンスユニット27のインク吸引装置26及びヘッドメンテナンス装置12によるメンテナンス動作が行われる。
具体的には、メンテナンス動作時には、まず、キャリッジ4がメンテナンスユニット27のインク吸引装置26の上方に移動する。キャリッジ4がインク吸引装置26の上方に移動すると、インク吸引装置26の吸引キャップをインク吐出面9に密着させる。その上で吸引ポンプによりインク吐出面9と吸引キャップとの間の空間を減圧することによりノズル8内に残っているインク等の異物が吸引除去される。
その後、押圧部材30を退避領域Cに位置させた状態でキャリッジ4がヘッドメンテナンス装置12の上方に移動する。キャリッジ4上の記録ヘッド5が所定のメンテナンス位置まで移動すると、ガイド部材21がガイド孔40に案内されるとともにガイドレール20に沿って副走査方向Bに移動する。これにより、ガイド部材21に固定された押圧部材30が退避領域Cからガイド孔40に沿って移動する。
記録ヘッド5のインク吐出面9と押圧部材30のローラ部材31とが対向する位置では、ローラ部材31がインク吐出面9に接する側とは反対の側からインク吸収部材15に当接し、インク吸収部材15がローラ部材31によって押圧されてインク吐出面9に接触する。これによってインク吸収部材15がインク吐出面9の一端部分に密着した状態となる。そして、押圧部材30がガイドレール20に沿って副走査方向Bに往復移動することにより、記録ヘッド5のインク吐出面9の全面についてインクの拭き取りが行われるとともに、順次各ノズル8の先端部からインクがインク吸収部材15に吸収される。
このとき、押圧力によりローラ部材31が変形するが、ローラ部材31の表面に形成された溝部37が変形した分の逃げ場となり、ローラ部材31の表面が均一に保たれる。これにより、インク吸収部材15とインク吐出面9との密着性が向上し、インク吐出面9に付着したインクがインク吸収部材15に吸収除去されるとともに、ノズル8先端に形成されるメニスカスを整えることができるようになっている。
1つの記録ヘッド5についてメンテナンス動作が終了すると、押圧部材30を退避領域Cに位置させた状態で、インク吸収部材15と記録ヘッド5のインク吐出面9とを離隔させる。さらに、インク吸収部材15が巻き取り軸17に巻き取られ、これにより、インク吸収部材15のインク未吸収部分が開口部14から露出する。
続いて、キャリッジ4をインク吸収部材15の位置に合わせて記録ヘッド5の幅だけ移動させて、次の記録ヘッド5に対して同様にヘッドメンテナンス装置12によるメンテナンス動作を行う。このようにして、記録ヘッド5ごとに押圧部材30の移動とインク吸収部材15の移動とキャリッジ4の移動を順に行わせる動作を繰り返すことにより、ヘッドメンテナンス装置12によるメンテナンス動作が完了する。
そして、押圧部材30を退避領域Cに位置させた状態で、インク吸収部材15と記録ヘッド5のインク吐出面9とを離隔させ、この状態で、インク吸収部材15を巻き取り軸17に巻き取らせ、インク吸収部材15のインク未吸収部分を開口部14から露出させる。
このようにヘッドメンテナンス装置12による一連のメンテナンス動作を完了すると、再びキャリッジ4は記録領域に戻り、画像記録が再開される。
以上のように、本実施形態におけるインクジェット記録装置100では、ローラ部材31の外周面に溝部37が形成されているので、インク吸収部材15をインク吐出面9に押し当てた際の押圧力によってローラ部材31が変形した際の逃げ場を確保することができ、ローラ部材31の表面を均一に保つことができるので、インク吸収部材15を十分にインク吐出面9に密着させることができる。このため、弾性のある厚手のインク吸収部材15を用いなくても効果的なメンテナンス動作を行うことができ、ヘッドメンテナンス装置12の小型化、ひいては、これを組み込んだインクジェット記録装置100の小型化を図ることも可能となる。
また、ローラ部材31の溝部37は記録ヘッド5のインク吐出口8aに対応する位置を避けて配置されているので、ローラ部材31でインク吸収部材15をインク吐出面9に押し当てた際に、ローラ部材31の平坦な部分をインク吐出口8aに対応する部分に押し当てることができ、効果的にメンテナンスを行うことができる。
また、インク吸収装置26により記録ヘッド5のノズル8からインクを吸引し、吸引後にインク吐出口8a周り等に残留しているインクをヘッドメンテナンス装置12のインク吸収部材15によって拭き取り除去することができるので、インク吐出面9に付着したインクを効率よく除去することができる。
また、ローラ部材31は、インク浸漬による重量変化率が10%以下である材料により形成されているので、繰り返しインクに接触しても膨潤、変形が少なく、長期間の使用に耐えることができる。
また、ローラ部材31の硬度はショアA硬度25〜85度の範囲であるので、ローラ部材31によってインク吸収部材15をインク吐出面9に押し当てた際に適度な押圧力を得ることができ、インク吸収部材15とインク吐出面9とを十分に密着させることができる。
また、本実施形態のインクジェット記録装置100は、紫外線硬化性インクのような25℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であるような粘性の高いインクを用いて画像記録を行うので、記録媒体の種類を問わず、例えば樹脂フィルム等のインク吸収性の乏しい記録媒体においても高精細な画像を得ることができる。そしてこのようなインクを用いた場合でも、インク吸収部材15をインク吐出面9に密着させることにより、インク吐出面9に付着したインクを拭き取るとともに、ノズル8の先端部に形成されるメニスカスを正常に整えることができる。その結果、記録ヘッド5の各ノズル8のインク吐出口8aから正常にインクを吐出させることができ、高精細な画像記録を行うことができる。
なお、本実施形態では、ヘッドメンテナンス装置12のインク吸収部材15が各記録ヘッド5において主走査方向Aのインク吐出面9の幅寸法よりも大きな幅寸法を有し、メンテナンス動作においては、各記録ヘッド5を一つずつヘッドメンテナンス装置12上の所定位置に移動させて各記録ヘッド5ごとにメンテナンス動作を行うように構成したが、インク吸収部材15の大きさ、メンテナンス動作の仕方等はここに例示したものに限定されない。
例えば、ヘッドユニット6,7全体(本実施形態においては10個の記録ヘッド5すべて)についてメンテナンス動作を行うようにしてもよい。この場合には、インク吸収部材15として、メンテナンス動作を行う対象となる領域であるヘッドユニット6,7の主走査方向Aのインク吐出面9の幅寸法よりも大きな幅寸法のものを用いる。また、押圧部材30のローラ部材31も、主走査方向Aにおけるヘッドユニット6,7のインク吐出面9の全体を覆うような大きさ(メンテナンス動作を行う対象となる領域であるインク吐出面9の幅寸法よりも大きな幅寸法)のものを用いるようにしてもよいし、本実施形態で説明したものと同じ大きさのローラ部材31を各記録へッド5に対応して複数設けるような構成としてもよい。
また、メンテナンス動作は各ヘッドユニット6,7ごと(本実施形態においては1つのヘッドユニット6,7を構成する5個の記録ヘッド5ごと)に行ってもよく、この場合には、ヘッドメンテナンス装置12は、主走査方向Aにおける各ヘッドユニット6,7のインク吐出面9の幅寸法(メンテナンス動作を行う対象となる領域であるインク吐出面9の幅寸法)に応じたインク吸収部材15及びローラ部材31を備えるように構成する。
また、本実施形態においては、押圧部材30をノズル列方向に沿って移動させ、インク吐出面9に押し付けるようにしたが、押圧部材30を移動させる方向はここに例示したものに限定されない。例えば、ノズル列に直交する方向に押圧部材30を移動させてインク吐出面9に押し付け、メンテナンス動作を行うようにしてもよい。
また、本実施形態においては、押圧部材30を1つのヘッドメンテナンス装置12について1つ備える場合を例として説明したが、1つのヘッドメンテナンス装置12に複数の押圧部材30を備える構成としてもよい。
また、本実施形態においては、1つの記録ヘッド5のメンテナンス動作を行うごとにインク吸収部材15を巻き取り軸17に巻き取ることとしたが、インク吸収部材15を巻き取るタイミングはここに例示したものに限定されず、1つのヘッドユニット6,7のメンテナンス動作を行うごと、又はすべての記録ヘッド5についてメンテナンス動作を終了したときにインク吸収部材15の巻き取りを行うようにしてもよい。このように、インク吸収部材15を巻き取る回数を減らすことにより、インク吸収部材15の消費量を抑えることができる。
また、本実施形態においては、記録ヘッド5のメンテナンスを行うメンテナンスユニット27として押圧部材30とインク吸収部材15とを備えるヘッドメンテナンス装置12とノズル8内のインクを吸引するインク吸引装置26とを備える場合を例として説明したが、メンテナンスを行う手段はこれに限定されない。
例えば、インク吸引装置26を備えず、ヘッドメンテナンス装置12のみを備える構成としてもよい。また、ヘッドメンテナンス装置12によるメンテナンス動作を行う前にピエゾ素子に駆動電圧を印加してノズルからインクを空吐出させるフラッシング動作を行わせる構成としてもよい。
また、本実施形態においては、シリアル方式の記録ヘッド5を用いたシリアル方式のインクジェット記録装置100を例として説明したが、ライン方式の記録ヘッド5を備える方式のインクジェット記録装置100においても適用可能である。その場合、ヘッドメンテナンス装置12を装置本体部1に配設させるときの配置向きを変えればよく、ノズル列を形成している方向(記録ヘッドの延在方向)がインク吸収部材15の長尺方向(延在方向)と平行になるように設置すればよい。
また、本発明に係るインクジェット記録装置としては、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式のいずれの記録ヘッド5を用いるものでも構わない。また、吐出方式としては、例えば、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)等のうち、いずれの吐出方式の記録ヘッド5を用いるものでも構わない。
また、本実施形態では、紫外線を照射することにより硬化するインクを用いて画像記録を行うものとしたが、インクは必ずしもこれには限定されず、例えば、紫外線、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波といった紫外線以外の光を照射することにより硬化するインクであってもよい。この場合、インクには、紫外線以外の光で重合して硬化する重合性化合物と、紫外線以外の光で重合性化合物同士の重合反応を開始させる光開始剤とが適用される。また、紫外線以外の光で硬化する光硬化型のインクを用いる場合は、紫外線光源に代えて、その光を照射する光源を適用する。さらに、光を照射することなく硬化するインクを用いて画像記録を行うものであってもよい。この場合には、光を照射する装置を設ける必要がなく、装置構成の簡易化を図ることができる。
その他、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
次に、図7を参照しつつ、本発明に係るヘッドメンテナンス装置及びこれを備えるインクジェット記録装置の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、ヘッドメンテナンス装置の押圧部材の構成のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、インクジェット記録装置は、第1の実施形態と同様に、アクチュエータとして図示しないピエゾ素子等の圧電素子を備える記録ヘッド(図示せず)を備えている。記録ヘッドには、インクを吐出するノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面(いずれも図示せず)が設けられている。
また、インクジェット記録装置は、第1の実施形態と同様に、この記録ヘッドのノズル及びインク吐出面のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニットとして、ノズルからインクを吸引するインク吸引装置とヘッドメンテナンス装置(いずれも図示せず)とを備えている。
ヘッドメンテナンス装置は、インクを吸収するインク吸収部材(図示せず)とこれを裏面(インク吐出面に接する側とは反対の側)から押圧する押圧部材70とを備えている。
図7を参照しつつ、本実施形態における押圧部材70の構成について説明する。図7(a)は、押圧部材70の正面図であり、図7(b)は、押圧部材70の斜視図である。
図7に示すように、押圧部材70は、第1の実施形態と同様に、ローラ部材71と、ローラ部材71を軸支する軸部材32と、ローラ部材71及び軸部材32を支持するローラ支持部材33と、を備えている。
本実施形態において、ローラ部材71は、メンテナンス動作を行う対象となる領域である記録ヘッドのインク吐出面の幅寸法よりも小さい幅寸法の複数の小ローラ72から構成されている。各小ローラ72は互いに端面を接するように軸部材に軸支されており、図7(c)に示すように、各小ローラ72の周面端部にはR加工が施されている。このように各小ローラ72の周面端部にR加工を施すことによりローラ部材71の表面には凹部73が形成され、隣接する小ローラ72の周面端部が互いに接触しないようになっている。
R加工の程度(R加工の施された部分の角度等)等は特に限定されないが、ローラ部材71の表面に形成される凹部73はインク吸収部材との接触面上にほぼ等間隔で設けられていることが好ましい。
また、凹部73は、第1の実施形態と同様、ローラ部材71によってインク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際に記録ヘッドのインク吐出口に対応する位置を避けて配置されていることが好ましい。
なお、その他の構成は、第1の実施形態のものと同様であるので、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態における作用について説明する。
所定回数の画像記録が行われると、キャリッジをメンテナンスユニットの上方に移動させ、まず、インク吸引装置によるインクの吸引が行われる。その後、キャリッジをヘッドメンテナンス装置の上方に移動させる。そして、記録ヘッドが所定のメンテナンス位置まで移動すると、押圧部材70を往復移動させて記録ヘッドのメンテナンス動作を行う。
すなわち、記録ヘッドのインク吐出面と押圧部材70のローラ部材71とが対向する位置では、ローラ部材71がインク吐出面に接する側とは反対の側からインク吸収部材に当接し、インク吸収部材が押圧されてインク吐出面に接触する。これによってインク吸収部材がインク吐出面の一端部分に密着した状態となる。そして、押圧部材70が往復移動することにより、記録ヘッドのインク吐出面の全面についてインクの拭き取りが行われるとともに、順次各ノズルの先端部からインクがインク吸収部材に吸収される。
このとき、押圧力によりローラ部材71を構成する1つ1つの小ローラ72が変形するが、各小ローラ72の周面端部にはR加工が施されているため、ローラ部材71の外周面(インク吸収部材との接触面)には凹部73が形成されており、各小ローラ72が変形してもこの凹部73が変形した分の逃げ場となり、ローラ部材71の表面が均一に保たれる。これにより、インク吸収部材とインク吐出面との密着性が向上し、インク吐出面に付着したインクがインク吸収部材に吸収除去されるとともに、ノズル先端に形成されるメニスカスを整えることができるようになっている。
なお、その他の作用は、第1の実施形態のものと同様であるので、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、小ローラ72の周面端部にR加工を施すことによってローラ部材71のインク吸収部材との接触面に凹部73が形成されているので、各小ローラ72が押圧力によって変形した際の逃げ場を確保することができ、ローラ部材71の表面を均一に保つことができる。これにより、インク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際の密着性を向上させて、効果的にメンテナンスを行うことができる。
また、ローラ部材71をメンテナンス動作の対象となるインク吐出面の幅寸法よりも小さい幅寸法の複数の小ローラ72で構成しているので、例えばインク吐出面の幅寸法が大きい大型の記録ヘッドをメンテナンスするヘッドメンテナンス装置の場合や、複数の記録ヘッドを備えるヘッドユニット全体についてメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス装置の場合等、メンテナンス動作を行う対象であるインク吐出面の幅寸法が大きいヘッドメンテナンス装置の場合でも、配置する小ローラ72の数を変えることによって容易に対応することができ、高精度のローラ部材71を簡易に形成することができる。
なお、本実施形態においては、小ローラ72の周面端部にR加工を施すことによってローラ部材71のインク吸収部材との接触面に凹部73が形成される構成としたが、ローラ部材71のインク吸収部材との接触面に凹部73を形成する構成はここに例示されているものに限定されない。
例えば、図8に示すように、押圧部材80のローラ部材81を構成する各小ローラ82の周面端部に面取り加工を施してもよい。すなわち、図8(c)に示すように各小ローラ82の周面端部に面取り加工を施すことによっても、図8(a)及び図8(b)に示すようにローラ部材81のインク吸収部材との接触面には凹部83が形成され、隣接する小ローラ82の周面端部が互いに接触しないように構成することができる。これにより、各小ローラ82が押圧力によって変形した際の逃げ場を確保することができ、インク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際、ローラ部材81の表面を均一に保つことができる。
なお、その他、本発明が本実施形態に限られないことは、第1の実施形態と同様である。
次に、図9を参照しつつ、本発明に係るヘッドメンテナンス装置及びこれを備えるインクジェット記録装置の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態は、ヘッドメンテナンス装置の押圧部材の構成のみが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、インクジェット記録装置は、第1の実施形態と同様の記録ヘッド(図示せず)と、この記録ヘッドのノズル及びインク吐出面のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニット(図示せず)と、を備えている。メンテナンスユニットは、第1の実施形態と同様、ノズルからインクを吸引するインク吸引装置とヘッドメンテナンス装置(いずれも図示せず)とを備えている。
ヘッドメンテナンス装置は、インクを吸収するインク吸収部材(図示せず)とこれを裏面から押圧する押圧部材90とを備えている。
図9を参照しつつ、本実施形態における押圧部材90の構成について説明する。図9(a)は、押圧部材90の正面図であり、図9(b)は、押圧部材90の斜視図である。
図9に示すように、押圧部材90は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、ローラ部材91と、ローラ部材91を軸支する軸部材95と、ローラ部材81及び軸部材95を支持するローラ支持部材34と、を備えている。
本実施形態において、ローラ部材91は、メンテナンス動作を行う対象となる領域である記録ヘッドのインク吐出面の幅寸法よりも小さい幅寸法の複数の小ローラ92から構成されており、各小ローラ92は軸部材95に軸支されている。
図9(c)は、本実施形態における軸部材95の斜視図である。図9(c)に示すように、軸部材95には、小ローラ92を位置決めするリブ96が複数設けられている。各小ローラ92は、それぞれリブ96の間に配置されることにより軸部材95上での位置が規制され、互いに隣接するもの同士の間に一定の隙間があくように配置されている。
このように各小ローラ92を互いの間に一定の隙間があくように配置することにより、ローラ部材91のインク吸収部材との接触面には凹部93が形成され、隣接する小ローラ92の周面端部が互いに接触しないようになっている。
各小ローラ92をどの程度の隙間をあけて配置するかは特に限定されないが、ローラ部材91の表面に形成される凹部93がインク吸収部材との接触面上にほぼ等間隔で設けられるようにすることが好ましい。
また、凹部93は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様、ローラ部材91によってインク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際に記録ヘッドのインク吐出口に対応する位置を避けて配置されていることが好ましい。
なお、その他の構成は、第1の実施形態及び第2の実施形態のものと同様であるので、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態における作用について説明する。
所定回数の画像記録が行われると、キャリッジをメンテナンスユニットの上方に移動させ、まず、インク吸引装置によるインクの吸引が行われる。その後、キャリッジをヘッドメンテナンス装置の上方に移動させる。そして、記録ヘッドが所定のメンテナンス位置まで移動すると、押圧部材90を往復移動させて記録ヘッドのメンテナンス動作を行う。
すなわち、記録ヘッドのインク吐出面と押圧部材90のローラ部材91とが対向する位置では、ローラ部材91がインク吐出面に接する側とは反対の側からインク吸収部材に当接し、インク吸収部材が押圧されてインク吐出面に接触する。これによってインク吸収部材がインク吐出面の一端部分に密着した状態となる。そして、押圧部材90が往復移動することにより、記録ヘッドのインク吐出面の全面についてインクの拭き取りが行われるとともに、順次各ノズルの先端部からインクがインク吸収部材に吸収される。
このとき、押圧力によりローラ部材91を構成する1つ1つの小ローラ92が変形するが、各小ローラ92は互いの間に一定の隙間があくように配置されているため、ローラ部材91の外周面(インク吸収部材との接触面)には凹部93が形成されており、各小ローラ92が変形してもこの凹部93が変形した分の逃げ場となり、ローラ部材91の表面が均一に保たれる。これにより、インク吸収部材とインク吐出面との密着性が向上し、インク吐出面に付着したインクがインク吸収部材に吸収除去されるとともに、ノズル先端に形成されるメニスカスを整えることができるようになっている。
なお、その他の作用は、第1の実施形態及び第2の実施形態のものと同様であるので、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、各小ローラ92を互いの間に一定の隙間があくように配置することによってローラ部材91のインク吸収部材との接触面に凹部93が形成されているので、各小ローラ92が押圧力によって変形した際の逃げ場を確保することができ、ローラ部材91の表面を均一に保つことができる。これにより、インク吸収部材をインク吐出面に押し当てた際の密着性を向上させて、効果的にメンテナンスを行うことができる。
また、ローラ部材91をメンテナンス動作の対象となるインク吐出面の幅寸法よりも小さい幅寸法の複数の小ローラ92で構成しているので、例えばインク吐出面の幅寸法が大きい大型の記録ヘッドをメンテナンスするヘッドメンテナンス装置の場合や、複数の記録ヘッドを備えるヘッドユニット全体についてメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス装置の場合等、メンテナンス動作を行う対象であるインク吐出面の幅寸法が大きいヘッドメンテナンス装置の場合でも、配置する小ローラ92の数を変えることによって容易に対応することができ、高精度のローラ部材91を簡易に形成することができる。
なお、各小ローラ92の外周面に第1の実施形態においてローラ部材31に設けられていたような溝部を設けるようにしてもよい。この場合には、各小ローラ92が押圧力によって変形した場合に、各小ローラ92間に設けられた隙間と各小ローラ92の外周面に設けられた溝部が逃げ場となって、変形した分をより効率よく吸収し、ローラ部材91の表面を均一に保つことができる。
なお、本実施形態では、小ローラ92を軸支する軸部材95にリブ96を設けて各小ローラ92をリブ96の間に配置することにより、小ローラ92の軸部材95上での位置を規制して、互いに隣接するもの同士の間に一定の隙間があくようにしたが、隣接する小ローラ同士の間に一定の隙間があくように配置する構成はこれに限定されない。他の手法によって小ローラ92の位置を規制するように構成してもよい。
なお、その他、本発明が本実施形態に限られないことは、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
第1実施形態に係るヘッドメンテナンス装置を適用したインクジェット記録装置の斜視図である。 図1に示すインクジェット記録装置におけるヘッドメンテナンス装置の要部構成を示す斜視図である。 図2に示すヘッドメンテナンス装置の押圧部材の動作を表すヘッドメンテナンス装置の一部を示す側面図である。 図4(a)は、図2に示すヘッドメンテナンス装置の押圧部材の正面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す押圧部材の斜視図である。 図2に示すヘッドメンテナンス装置の押圧部材と記録ヘッドとの位置関係を表すヘッドメンテナンス装置の一部を示す正面図である。 ローラ部材をインクに浸漬した場合の重量変化率と使用における評価の一例を示す。 図7(a)は、第2の実施形態における押圧部材を示す正面図であり、図7(b)は、図7(a)に示す押圧部材の斜視図であり、図7(c)は、図7(a)に示す押圧部材を構成する小ローラの斜視図である。 図8(a)は、図7に示す押圧部材の変形例を示す正面図であり、図8(b)は、図8(a)に示す押圧部材の斜視図であり、図8(c)は、図8(a)に示す押圧部材を構成する小ローラの斜視図である。 図9(a)は、第3の実施形態における押圧部材を示す正面図であり、図9(b)は、図9(a)に示す押圧部材の斜視図であり、図9(c)は、図9(a)に示す押圧部材を構成する軸部材の斜視図である。
符号の説明
5 記録ヘッド
8 ノズル
8a インク吐出口
9 インク吐出面
12 ヘッドメンテナンス装置
15 インク吸収部材
16 送り出し軸
17 巻き取り軸
30 押圧部材
31 ローラ部材
32 軸部材
33 ローラ支持部材
37 溝部
100 インクジェット記録装置
A 主走査方向
B 副走査方向

Claims (11)

  1. インクを吐出するノズルが設けられた記録ヘッドの前記ノズル及び前記ノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面のメンテナンス動作を行うヘッドメンテナンス装置において、
    少なくともインクを吸収するインク吸収部材と、
    弾性を有する材料により形成され、前記インク吐出面に接する側とは反対の側から前記インク吸収部材を押圧して前記インク吐出面に接触させるものであって、前記インク吸収部材との接触面に凹部を有する回転自在に構成されたローラ部材と、前記ローラ部材を軸支する軸部材とを備える押圧部材と、
    を備えていることを特徴とするヘッドメンテナンス装置。
  2. 前記ローラ部材の凹部は、前記記録ヘッドの前記インク吐出口に対応する位置を避けて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドメンテナンス装置。
  3. 前記ローラ部材の凹部は、前記ローラ部材の外周面に形成された溝部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヘッドメンテナンス装置。
  4. 前記ローラ部材は、前記メンテナンス動作の対象となるインク吐出面の幅寸法よりも小さい幅寸法に形成され前記軸部材に軸支された複数の小ローラから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置。
  5. 前記各小ローラは、互いに隣接するもの同士の間に隙間をあけて前記軸部材に軸支されていることを特徴とする請求項4に記載のヘッドメンテナンス装置。
  6. 前記各小ローラは、周面端部に面取り加工又はR加工が施されていることを特徴とする請求項4に記載のヘッドメンテナンス装置。
  7. 前記ローラ部材は、インク浸漬による重量変化率が10%以下である材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置。
  8. 前記ローラ部材の硬度は、ショアA硬度25〜85度の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置。
  9. 前記インクは、25℃の粘度が、10〜50[mPa・s]で、表面張力が20〜40[mN/m]であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置。
  10. 前記インクは、活性化エネルギー線硬化性化合物を含んでおり、活性化エネルギーが紫外線であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のヘッドメンテナンス装置と、
    インクを吐出するノズルと前記ノズルのインク吐出口が形成されたインク吐出面とを備える記録ヘッドと、
    を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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