JP2006200250A - 泥土圧シールド工法における泥土処理方法 - Google Patents

泥土圧シールド工法における泥土処理方法 Download PDF

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忠史 古市
Tetsutoshi Nagai
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Abstract

【課題】 ポンプ圧送される泥土の高い含水比を予備的に低減して添加混合される改質剤の使用量を少なくし、残土処理のコストダウンを図ることのできる泥土圧シールド工法における泥土処理方法を提供する。
【解決手段】 泥土圧シールド掘進機からポンプ圧送される高含水比の泥土12を、残土運搬車両13によって運搬可能な状態に改質して搬出させるための泥土処理方法であって、ポンプ圧送された泥土12に温風14を送風して含水比を低減させる工程と、含水比を低減させた泥土12に改質剤を添加混合して残土運搬車両13に積み込む工程とからなり、温風13を送風して含水比を低減させる工程は、搬送ベルト13a,13b・・を内部に備える送風室16において、搬送ベルト13a,13b・・に泥土12を敷設した状態で連続搬送すると共に、温風14を搬送ベルト13a,13b・・による泥土12の搬送方向Xと反対の方向Yに送風することによって行われる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、泥土圧シールド工法における泥土処理方法に関し、特にシールド掘進機からポンプ圧送される高含水比の泥土を、残土搬送車両によって搬送可能な状態に改質して搬出させるための泥土圧シールド工法における泥土処理方法に関する。
シールド工法は、シールド掘進機の先端の切端面を、泥土、泥水、圧気等によって押さえ付けつつカッターによって地山を掘削すると共に、シールド掘進機の後方にセグメントによるトンネル覆工体を組み立てながら地中にトンネルを掘進してゆく工法である。また泥土圧シールド工法は、円筒形のシールドフレームの先端に円盤状のカッタフェイスを備えたシールド掘進機を用いて行われ、カッタフェイスの回転によって地山から掘削された掘削土砂を、カッタフェイスに形成されたスリットから、これの背面の密閉チャンバ内に導入して泥土として塑性流動化させ、スクリュコンベア等を介して密閉チャンバから排出する。
そして、泥土圧シールド工法では、密閉チャンバから排出される泥土は含水比が高く、残土搬送車両による運搬や残土処理が困難なものであるため、密閉チャンバから排出される泥土の含水比を低減させたり固化させたりした後に、泥土を運搬処理する方法が種々開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平8−260892号公報 特開平9−317836号公報
また、泥土圧シールド工法では、密閉チャンバから排出される泥土をトンネルの坑内から坑外まで搬送する作業の効率化を図るべく、排泥管を介してポンプ圧送によって地上の作業ヤードまで泥土を圧送する方法が採用される場合がある。泥土をポンプ圧送する際には特に、泥土を含水比の高い状態に保持しておく必要があるため、トンネルの坑外に搬送された泥土は、地山の含水比よりも20〜30%程度含水比を増加させて、例えば60〜85%程度の高い含水比の掘削残土となっている。したがって、従来の泥土圧シールド工法では、ポンプ圧送されてきた含水比の高い泥土は、地上の作業ヤードにおいて例えば珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、石灰等からなる改質剤を添加混合することよって改質処理され、ダンプトラック等の残土運搬車両によって運搬可能な状態となるように含水比を低減させたり、さらには普通残土として再利用できるようにする工夫がなされていた。
しかしながら、ポンプ圧送される泥土の高い含水比を効果的に低減させる珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、石灰等からなる改質剤は、高価なものであるため、シールド工事の進行に伴って大量に発生する泥土を運搬可能な状態や再利用可能な状態にまで改質するには、多大なコストを要することになる。
本発明は、ポンプ圧送される泥土の高い含水比を、改質剤の混合前に簡易且つコンパクトな設備を用いて予備的に低減することにより、泥土に添加混合する改質剤の使用量を少なくして、残土処理のコストダウンを効果的に図ることのできる泥土圧シールド工法における泥土処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、泥土圧シールド工法において、シールド掘進機からポンプ圧送される高含水比の泥土を、残土運搬車両によって運搬可能な状態に改質して搬出させるための泥土処理方法であって、ポンプ圧送されてきた泥土に温風を送風して含水比を低減させる工程と、該含水比を低減させた泥土に改質剤を添加混合して残土運搬車両に積み込む工程とからなり、前記温風を送風して含水比を低減させる工程は、搬送ベルトを内部に備える送風室において、前記搬送ベルトに前記泥土を敷設した状態で連続搬送すると共に、温風を前記搬送ベルトによる前記泥土の搬送方向と反対の方向に送風することによって行われる泥土圧シールド工法における泥土処理方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明の泥土圧シールド工法における泥土処理方法によれば、前記泥土は50mm以下の厚さで前記搬送ベルトに敷設されることが好ましい。
さらに、本発明の泥土圧シールド工法における泥土処理方法によれば、前記温風の温度を30℃以上とすることが好ましい。
さらにまた、本発明の泥土圧シールド工法における泥土処理方法によれば、前記送風室は、上下に複数段に区画されていて、各区画室に各々前記搬送ベルトが設けられており、上下に隣接する区画室では、前記搬送ベルトによる前記泥土の搬送方向及び前記温風の送風方向が反対方向となっており、且つ上段の区画室に設けられた搬送ベルトの終端部分の直下部分に下段の区画室に設けられた搬送ベルトの始端部分が配置されていて、上下の区画室を連通する連通路を介して上段の搬送ベルトの終端部分から下段の搬送ベルトの始端部分に前記泥土を送り出しつつ、前記泥土をジグザグ状に搬送しながら前記温風を反対方向に送風して、前記泥土の含水比を低減させるようにすることが好ましい。
本発明の泥土圧シールド工法における泥土処理方法によれば、前記泥土は、圧密状態で押し出されることにより強制圧密排水されながら前記搬送ベルトに敷設されるようにすることが好ましい。
本発明の泥土圧シールド工法における泥土処理方法によれば、ポンプ圧送される泥土の高い含水比を、改質剤の混合前に簡易且つコンパクトな設備を用いて予備的に低減することにより、泥土に添加混合する改質剤の使用量を少なくして、残土処理のコストダウンを効果的に図ることができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る泥土圧シールド工法における泥土処理方法は、例えば泥土圧シールド工法によるトンネル工事として、硬質粘性土の地盤に対して掘削外径が例えば4m程度の泥土圧式シールド掘進機を用いてシールドトンネルを掘削施工する際に、発生する掘削土砂を泥土として密閉チャンバ内から排出すると共に、図1及び図2に示すように、排出した泥土12を排泥管11を介してポンプ圧送して地上の作業ヤード10に圧送した後に、圧送した泥土12を、ダンプトラック等の残土運搬車両13によって運搬可能な状態となるように含水比を低減させ、好ましくは普通残土として再利用可能なように改質処理して搬出できるようにする際に採用されたものである。
すなわち、本実施形態の泥土圧シールド工法における泥土処理方法は、泥土圧シールド工法において、シールド掘進機(図示せず)からポンプ圧送される高含水比の泥土12を、残土搬送車両13によって搬送可能な状態に改質して搬出させるための泥土処理方法であって、図3にも概念図として示すように、ポンプ圧送されてきた泥土12に温風14を送風して含水比を低減させる工程と、この含水比を低減させた泥土12に改質剤を添加混合して残土搬送車両13に積み込む工程とからなり、温風14を送風して含水比を低減させる工程は、搬送ベルト15a,15b,15c,15dを内部に備える送風室16において、搬送ベルト15a,15b,15c,15dに泥土12を敷設した状態で連続搬送すると共に、温風14を搬送ベルト15a,15b,15c,15dによる泥土12の搬送方向Xと反対の方向Yに送風することによって行われる。
また、本実施形態では、泥土12は30〜50mmの厚さで搬送ベルト15a,15b,15c,15dに敷設されるようになっており、温風14の温度は30〜50℃となっている。
さらに、本実施形態では、送風室16は、仕切り板17によって上下に複数段(4段)に区画されていて、各区画室16a,16b,16c,16dに各々搬送ベルト15a,15b,15c,15dが設けられており、上下に隣接する区画室16a,16b,16c,16dでは、搬送ベルト15a,15b,15c,15dによる泥土12の搬送方向X及び温風14の送風方向Yが反対方向となっており、且つ上段の区画室16a,16b,16cに設けられた搬送ベルト15a,15b,15cの終端部分19の直下部分に下段の区画室16b,16c,16dに設けられた搬送ベルト15b,15c,15dの始端部分18が配置されている。また、上下の区画室16a,16b,16c,16dを連通する、仕切り板17に設けられた連通路20を介して上段の搬送ベルト15a,15b,15cの終端部分19から下段の搬送ベルト15b,15c,15dの始端部分18に泥土12を送り出しつつ、泥土12をジグザグ状に搬送しながら温風14を反対方向Yに送風して、泥土12の含水比を低減させるようになっている。
本実施形態によれば、地上の作業ヤード10には、図1及び図2に示すように、圧送されてきた泥土を改質処理して搬出する設備として、土砂ホッパ21、可変式スクリューコンベア22、改質処理設備架台23、土砂ピット24、積込み重機25、残土搬送車両13等が配置されており、また改質処理設備架台23には、搬送ベルト15a,15b,15c,15dを内部に備える、例えば長さ1000cm、幅150cm、高さ350cm程度の大きさの上述の送風室16や、泥土敷設ホッパー26、改質剤用サイロ27、二軸パドル式改質剤混合装置28等が設けられている。
そして、本実施形態では、排泥管11を介してシールド掘進機からポンプ圧送されてきた泥土12は、土砂ホッパ21に一旦蓄積された後に、土砂ホッパ21と泥土敷設ホッパー26とを接続する可変式スクリューコンベア22を経て泥土敷設ホッパー26に供給される。泥土敷設ホッパー26に供給された泥土12は、図3に示すように、当該泥土敷設ホッパー26によって、送風室16の最上段の区画室16aに設けられた、例えばベルトコンベアによる好ましくは120cm以上の幅の搬送ベルト15aの始端部分18に、好ましくは30〜50mmの厚さで敷設される。敷設された泥土12は、搬送ベルト15aの駆動によってX方向に連続搬送されると共に、温風14が送風されて、含水比を低減させる工程が行われる。
すなわち、本実施形態では、最上段の区画室16a及びこれより下方の2〜4段目の区画室16b,16c,16dには、搬送ベルト15a,15b,15c,15dの終端部分19側の端面に開口して、温風ダクト29と連通する吹込み口30が各々形成されており、搬送ベルト15a,15b,15c,15dの始端部分18側の端面に開口して、排気口31が各々形成されている。これによって、温風ファン32から温風ダクト29及び吹込み口30を介して各区画室16a,16b,16c,16dに給送される、好ましくは30〜50℃の温風14は、始端部分18から終端部分19に向かう搬送ベルト15a,15b,15c,15dによる泥土12の搬送方向Xとは反対の、吹込み口30から排気口31に向かう方向Yに送風される。各区画室16a,16b,16c,16dにおける温風14の送風方向Yを、泥土12の搬送方向Xとは反対の方向とすることにより、泥土12に含まれる水分の泥土12の表面を経た蒸発や乾燥を効率良く促進させて、泥土12の含水比を効果的に低減させることが可能になる。
本実施形態では、最上段の区画室16aで搬送ベルト15aにより搬送されて終端部分19に至った泥土12は、仕切り板17に設けられた連通路20を介して2段目の区画室16bの搬送ベルト15bの始端部分18に送り出され、搬送ベルト15bによって、最上段の区画室16aにおける搬送方向Xとは反対の搬送方向Xに搬送される。また、2段目の区画室16bで搬送ベルト15bにより搬送されて終端部分19に至った泥土12は、仕切り板17に設けられた連通路20を介して3段目の区画室16cの搬送ベルト15cの始端部分18に送り出され、搬送ベルト15cによって、2段目の区画室16bにおける搬送方向Xとは反対の搬送方向Xに搬送される。さらに、3段目の区画室16cで搬送ベルト15cにより搬送されて終端部分19に至った泥土12は、仕切り板17に設けられた連通路20を介して4段目の区画室16dの搬送ベルト15dの始端部分18に送り出され、搬送ベルト15dによって、3段目の区画室16cにおける搬送方向Xとは反対の搬送方向Xに搬送される。
ここで、本実施形態では、上下の区画室16a,16b,16c,16dを連通する各連通路20には、上段の区画室16a,16b,16cの搬送ベルト15a,15b,15cによって搬送される泥土12の層厚と同様の層厚で、下段の区画室16b,16c,16dの搬送ベルト15b,15c,15dに泥土12を送り出すための、層厚保持反転ホッパー33が各々設けられている。層厚保持反転ホッパー33は、例えば上段の搬送ベルト15a,15b,15cの終端部分から落下する泥土12を上端の投入開口を介して受領して下部に堆積させると共に、下部側面に開口する、スリット幅を調整可能な送出しスリット開口から、堆積した泥土12を順次下段の搬送ベルト15b,15c,15dに所定の層厚で送り出すことができるようになっている。
本実施形態によれば、上下に隣接する区画室16a,16b,16c,16dでは、吹込み口30及び排気口31が交互に逆向きに配置されていて、温風14の送風方向Yが一段毎に逆方向を向くようになっている。これらによって、上下に隣接する区画室16a,16b,16c,16dでは、搬送ベルト15a,15b,15c,15dによる泥土12の搬送方向X及び温風14の送風方向Yが反対方向となり、送風室16の内部で泥土12をジグザグ状に搬送しながら、泥土12の表面を経た水分の蒸発や乾燥を促進させることが可能になり、送風室16の形状をコンパクトに保持したまま、反対方向に温風14を送風しつつ泥土12を搬送ベルト15a,15b,15c,15dによって搬送移動させる距離を増大させて、泥土12の含水比をさらに効果的に低減させることが可能になる。
また、本実施形態では、送風室16の最上段の区画室16aに設けられた搬送ベルト15aに泥土12を敷設する泥土敷設ホッパー26には、その下端部に、敷設される泥土12の層厚を調整可能とするスリット幅調整機構34が設けられている。スリット幅調整機構34は、例えば図4(a),(b)に拡大して示すように、弧状断面の固定調整板34aと、弧状断面部分を備える略L字断面形状の可動調整板34bと、可動調整板34bを泥土敷設ホッパー26の外周面に沿って上下にスライド移動させるジャッキ34cとからなり、ジャッキ34cを伸縮させて固定調整板34aと可動調整板34bとの間のスリット幅を調整することにより、敷設される泥土12の層厚tを容易に調整することができるようになっている。
なお、本実施形態では、搬送ベルト15aに敷設される泥土12の層厚tは、30〜50mmとすることが好ましい。泥土12の層厚tが30mmよりも小さいと、処理能力が不足することになり、泥土12の層厚tが50mmよりも大きいと、敷設層の深い部分における泥土12の含水比の低減効果が十分に得られないことになる。
さらに、本実施形態では、図5に示すように、可変式スクリューコンベア22を介した土砂ホッパ21からの送り出しによって、泥土敷設ホッパー26には泥土12が圧密状態で供給されている。また供給された圧密状態の泥土12が、可変式スクリューコンベア22の作動によってスリット幅調整機構34から搬送ベルト15aにさらに押し出されることにより搬送ベルト15aに敷設される際に、泥土12は強制圧密排水されることによって、内部に含まれる水分が敷設層の表面に表面水として浮き出てくることになる。したがって、この表面水を温風14の送風によって乾燥除去することにより、泥土12の含水比をさらに効率良く低減させることが可能になる。
そして、本実施形態によれば、上述の送風室16において、温風14を送風することによって含水比が予備的に低減された泥土12は、例えば最下段の区画室16dに設けられた搬送ベルト15dの終端部分19から、作業ヤード10に設けられた二軸パドル式改質剤混合装置28に投入され、投入された泥土12に改質剤を添加混合して残土運搬車両13に積み込む工程が行われる(図1参照)。すなわち、含水比を低減させた泥土12に改質剤を添加混合して残土運搬車両13に積み込む工程では、従来より公知の常法に従って、泥土12が投入された二軸パドル式改質剤混合装置28に例えば珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、石灰等からなる所定の配合量の改質剤を添加混合することよって泥土12を改質処理すると共に、土砂ピット24に堆積する。また、土砂ピット24に堆積された、ダンプトラック等の残土運搬車両13によって運搬可能な状態となるように含水比が低減され、或いはさらに普通残土として再利用できるように改質された泥土12は、例えばバックフォー等の積込み重機25を介して残土搬送車両13に積み込まれ、所定の土捨場や盛土現場等に搬出されることになる。
したがって、本実施形態の泥土圧シールド工法における泥土処理方法によれば、ポンプ圧送される泥土12の高い含水比を、改質剤の混合前に、泥土12を敷設した状態で連続搬送する搬送ベルト15a,15b,15c,15dと、搬送ベルト15a,15b,15c,15dによる搬送方向Xと反対方向Yに温風14を送風する機構とを備えた送風室16による簡易且つコンパクトな設備を用いて予備的に低減することにより、泥土12に添加混合する改質剤の使用量を少なくして、残土処理のコストダウンを容易且つ効果的に図ることが可能になる。
また、本実施形態によれば、送風室16によって予備的に低減される泥土の含水比は、例えば数%〜数10%程度であるが、このような含水比の低減によっても、発生する泥土12が大量であることから、送風室16等を設けるための設備費の増加分と比較して、改質剤の使用量の低減によるコストの減少分の方が相当程度大きくなることから、本実施形態の泥土圧シールド工法における泥土処理方法の有効性が認められる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、区画室や搬送ベルトを送風室に4段設ける必要は必ずしもなく、5段以上又は3段以下に増減させて、温風を送風しながら搬送ベルトによって敷設された泥土を搬送する長さを適宜調整することができる。また、送風室を上下に区画することなく、搬送ベルトを1段のみ設けた場合でも、泥土の含水比を低減することが可能である。さらに、搬送ベルトはベルトコンベアによるものである必要は必ずしも無く、可変式スクリューコンベアを介して泥土敷設ホッパーに圧密状態で泥土を供給する必要は必ずしもない。
さらにまた、図6に示すように、例えば土層反転ガイド35及び層厚制御板36を取り付けて、上段の搬送ベルト37aの泥土12の層構成を上下に反転させつつ下段の搬送ベルト37bに送り出すことにより、温風による水分除去効果が顕著な泥土12の表面部分を上下に入れ替えつつ、さらに効率良く泥土12の含水比を低減させることが可能になる。
以下、実施例1及び泥土の温風による乾燥実験により、本発明の泥土圧シールド工法における泥土処理方法の効果についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
掘削外径が4mの泥土圧式シールド掘進機によって、掘削土質が硬質粘性土の地盤に対して、2時間でセグメント1リング分(1m)の施工サイクル(掘進〜セグメント組立)で掘進作業を行った。セグメント1リング分(1m)の掘削土砂は、略50m3であることから、掘削土砂によって発生する泥土の処理速度を、1時間当たり略25m3(0.42m3/min)として設定した。また、シールド掘進機からポンプ圧送される泥土の含水比は80%だった。
上記実施形態における送風室と略同様の構成を備え、6段の区画室に区画された送風室において、幅W=1200mm、実質搬送長さL=8mの6台のベルトコンベアを各区画室に各々配置すると共に、各区画室において、ベルトコンベアによる搬送方向とは反対方向に、風速40m/sで温度50℃の温風を送風した。
上述の施工条件及び設備条件から、ベルトコンベア上における泥土の敷設厚さを3cmとすると、敷設された泥土の断面積Aは、1.2m×0.03m=0.036m2である。またベルトコンベア上における泥土の移動速度vは、0.42m3/min÷0.036m2=11.67m/minである。さらに、6台のベルトコンベア上における温風による乾燥時間T(6台のベルトコンベア上での移動時間)は、(8m×6台)÷11.67m/min=4.1minとなって、送風室では、温風による4.1分間の乾燥時間が確保されることになる。
上述の温度50℃の温風による乾燥時間(4.1分)が確保されることにより、ポンプ圧送時に80%であった泥土の含水比が、乾燥処理後に66%まで低減していることが確認された。泥土の改質剤として、珪酸カリウム・珪酸ナトリウムからなるA剤(液体)、及び過燐酸石灰からなるKC剤(粉体)による中性無機改質剤(商品名「ST−エコロ」小野田ケミコ社製)を用いた場合、A剤:10L、及びKC剤:9kgを基本配合として、高含水比の泥土を、例えばコーン指数qc=400kN/m2の改質目標に達するように改質するには、高含水比の1m3の泥土について、図7に示す基本配合に対する配合倍率の改質剤を必要とすることが公知である。泥土の含水比が80%から66%に低減していることにより、1m3について約1倍の配合率の改質剤を節約できることになり、例えば改質剤の基本配合当たりの単価を1165円とした場合、シールド掘進機による掘削土量が18000m3(掘削延長略360m)を超えると、2000万円以上の改質剤が節約されることになる。したがって、上述の泥土圧式シールド掘進機による360mを超える施工延長のシールド工事では、送風室等を設けるための設備費を十分に回収できる計算となる。
〔泥土の温風による乾燥実験〕
図8に示すような深さ50mmの断熱容器40に泥土41を入れ、泥土41による土層の表面に沿って温風42を流し、風速や温度をパラメトリックに変化させつつ、深さ毎の含水比の変化を経時的に整理した。含水比は深さ方向の土層毎(10mm毎)に試料を採取して実測した。試料土となる泥土41は硬質粘性土とし、初期含水比はポンプ圧送を想定して83.5%とした。温度30℃の温風42を風速40m/sで送風した際の深さ毎の含水比の変化を図9に、温度50℃の温風42を風速40m/sで送風した際の深さ毎の含水比の変化を図10に各々示す。
上述の泥土の温風による乾燥実験によれば、乾燥時間にほぼ比例して含水比の低下量が大きくなること判明した。また風速が大きくなるほど、温風の温度が高くなるほど、含水比の低下量は大きくなることが判明した。さらに、図9及び図10に示す実験結果から、温風の影響は土層の浅い部分ほど大きく、深さの小さい部分では含水比の低下量が大きいことが判明する。また、土層が浅くなるほど含水比低下量は指数関数的に大きくなるが、温風による乾燥効果が顕著に見られるの深さ10mm程度までで、20〜50mm程度の深さではある程度その効果がみられ、それよりも下部では乾燥効果はあまりみられないことが判明する。
本発明の好ましい一実施形態に係る泥土圧シールド工法における泥土処理方法を行うための諸設備が設けられた地上の作業ヤードを例示する説明図である。 図1のA−Aに沿った断面図である。 ポンプ圧送されてきた泥土に温風を送風して含水比を低減させる工程の説明図である。 (a),(b)は、泥土敷設ホッパーに設けられたスリット幅調整機構の説明図である。 可変式スクリューコンベアを介した土砂ホッパからの送り出しによって、泥土敷設ホッパーに泥土が圧密状態で供給される状況の説明図である。 土層反転ガイドを介して、上段の搬送ベルトの泥土の層構成を上下に反転させて、下段の搬送ベルトに送り出す状況の説明図である。 高含水比の泥土を所定の改質目標に達するように改質するために必要とされる、改質剤の基本配合に対する配合倍率を例示するチャートである。 泥土の温風による乾燥実験の概要を示す説明図である。 温度30℃の温風を風速40m/sで送風した際の深さ毎の含水比の変化を示すチャートである。 温度50℃の温風を風速40m/sで送風した際の深さ毎の含水比の変化を示すチャートである。
符号の説明
10 作業ヤード
11 排泥管
12 泥土
13 残土運搬車両
14 温風
15a,15b,15c,15d,37a,37b 搬送ベルト
16 送風室
16a,16b,16c,16d 送風室の区画室
17 仕切り板
18 搬送ベルトの始端部分
19 搬送ベルトの終端部分
20 連通路
21 土砂ホッパ
22 可変式スクリューコンベア
23 改質処理設備架台
24 土砂ピット
25 積込み重機
26 泥土敷設ホッパー
27 改質剤用サイロ
28 二軸パドル式改質剤混合装置
29 温風ダクト
30 吹込み口
31 排気口
32 温風ファン
33 層厚保持反転ホッパー
34 スリット幅調整機構
35 土層反転ガイド
36 層厚制御板
t 泥土の層厚
X 搬送ベルトによる泥土の搬送方向
Y 送風方向(搬送ベルトによる泥土の搬送方向と反対の方向)

Claims (5)

  1. 泥土圧シールド工法において、シールド掘進機からポンプ圧送される高含水比の泥土を、残土運搬車両によって運搬可能な状態に改質して搬出させるための泥土処理方法であって、
    ポンプ圧送されてきた泥土に温風を送風して含水比を低減させる工程と、該含水比を低減させた泥土に改質剤を添加混合して残土運搬車両に積み込む工程とからなり、
    前記温風を送風して含水比を低減させる工程は、搬送ベルトを内部に備える送風室において、前記搬送ベルトに前記泥土を敷設した状態で連続搬送すると共に、温風を前記搬送ベルトによる前記泥土の搬送方向と反対の方向に送風することによって行われる泥土圧シールド工法における泥土処理方法。
  2. 前記泥土は50mm以下の厚さで前記搬送ベルトに敷設される請求項1に記載の泥土圧シールド工法における泥土処理方法。
  3. 前記温風の温度は30℃以上である請求項1又は2に記載の泥土圧シールド工法における泥土処理方法。
  4. 前記送風室は、上下に複数段に区画されていて、各区画室に各々前記搬送ベルトが設けられており、上下に隣接する区画室では、前記搬送ベルトによる前記泥土の搬送方向及び前記温風の送風方向が反対方向となっており、且つ上段の区画室に設けられた搬送ベルトの終端部分の直下部分に下段の区画室に設けられた搬送ベルトの始端部分が配置されていて、上下の区画室を連通する連通路を介して上段の搬送ベルトの終端部分から下段の搬送ベルトの始端部分に前記泥土を送り出しつつ、前記泥土をジグザグ状に搬送しながら前記温風を反対方向に送風して、前記泥土の含水比を低減させる請求項1〜3のいずれかに記載の泥土圧シールド工法における泥土処理方法。
  5. 前記泥土は、圧密状態で押し出されることにより強制圧密排水されながら前記搬送ベルトに敷設される請求項1〜4のいずれかに記載の土砂改質装置。
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