JP4234306B2 - シールド掘削機における掘削土砂搬出装置 - Google Patents

シールド掘削機における掘削土砂搬出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシールド掘削機によって掘削された土砂を機内の後方に搬出するシールド掘削機における掘削土砂搬出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のシールド掘削機においては、図6に示すように、カッタヘッド33によって掘削された土砂をカッタヘッド33と該カッタヘッド33を回転自在に支持している隔壁34間の土砂取込室35内に取り込み、この取込室35内の掘削土砂を機内の後方側に搬出する場合、前端開口部を隔壁の下部を貫通して取込室35内に臨ませたスクリューコンベア32によって取込室35内の掘削土砂を後方に搬送し、このスクリューコンベア32の後端から排出される土砂をベルトコンベア31に移載して後方のトンネル内に搬出するように構成している。また、ベルトコンベア31に代えて圧送ポンプを備えている配管を上記スクリューコンベア32の土砂排出口に連結、連通させた土砂搬出装置も一般に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シールド掘削機における掘削土砂搬出用としての上記従来のスクリューコンベア32は、その回転数を変化させることによって排土量を調整し得ると共にや隔壁内の土圧も制御することができ、また、礫や粘土の塊も排出することができるという利点を有しているが、長さが極めて長いためにシールド掘削機の機長も長くする必要が生じると共にスクリューコンベア32の存在によって作業空間が著しく制限され、坑内作業に支障をきたすという問題点があった。
【0004】
また、掘削土砂をスクリューコンベア32からベルトコンベア31に移載して後方に搬出する場合には、ベルトコンベア31は礫や粘土の塊をそのまま搬送できるが、多量の掘削土砂を搬送する時に、掘削土砂の一部がベルトコンベア31の振動等によって落下し、坑内を汚損したり作業環境を悪化させるという問題点がある。一方、スクリューコンベア32から圧送ポンプを備えている配管を通じて掘削土砂を後方に搬出する場合には、圧送ポンプは礫や粘土の塊を搬送することができないので、スクリューコンベア32の土砂排出口から排出される礫や粘土の塊を取り出したり、土砂排出口に切断装置を配設して礫や粘土の塊を小塊に分断する等の対処が必要であった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、装置全体を簡素化してシールド掘削機の機長を短くし得ると共に機内における作業空間が広くなって円滑な坑内作業を可能にし、その上、礫や粘土の塊も容易に搬出し得ると共に良好な作業環境を実現できるシールド掘削機における掘削土砂搬出装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のシールド掘削機における掘削土砂搬出装置は、請求項1に記載したように、筒状胴体の前端にカッタヘッドを回転自在に配設していると共に該カッタヘッドの後方部に隔壁を設けてこの隔壁とカッタヘッドとの間の空間部を掘削土砂取込室に形成し、上記隔壁に掘削土砂取込室内に臨ませた土砂排出口を設けてなるシールド掘削機において、上記土砂排出口に吸込側管路を介してディスクポンプの吸込口を連通させ、このディスクポンプの吐出口を土砂搬出管路に連結、連通させていると共に、上記吸込側管路に、この吸込側管路の管軸方向に沿って配設された回転軸に複数の切断羽根を長さ方向に所定間隔毎に突設してなる大塊土切断装置を内装した構造としている。
【0007】
上記構造のシールド掘削機における掘削土砂搬出装置において、請求項2に係る発明は、ディスクポンプの構造であって、前面中心部と外周面とにそれぞれ吸込口と吐出口を設けているケーシング内に所定間隔を存して円板を平行に対設し且つ上記吸込口に対向する円板の中心部に土砂受入口を設けていると共にこれらの円板間で形成された環状空間部の外周開口端を上記吐出口に臨ませてなり、駆動モータによって円板を一体に回転させるように構成している。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、土砂排出口と切断装置との間の吸込側管路における短管路部を短尺のスクリューコンベアのケーシングによって形成し、この短管路部の後端とディスクポンプの吸込口との間の管路部を上記短管路部に対して上下方向に交差させてあり、この管路部内の両側に上記短管路部内に配設しているスクリューコンベアの回転軸を挟むようにして一対の切断装置を配設し且つ一方の切断装置の隣接する切断羽根の先端部間に他方の切断装置の切断羽根の先端部を介在させていることを特徴としている。
【0009】
【作用】
カッタヘッドによって掘削された土砂は、カッタヘッドと隔壁との間の取込室内に取り込まれる。この際、切羽が崩壊しやすい土質地盤の場合には取込室内に泥水を充満させてその泥水圧で切羽の崩壊を押さえながら掘進する泥水加圧工法や、掘削土砂に加泥材を混合して土砂取込室内に充満させることより切羽を抑えながら掘削する泥土圧工法などを採用し、掘削土砂を流動化させる。
【0010】
この取込室内の掘削土砂を隔壁の後方に配設しているディスクポンプを作動させることにより管路内を通じて機内の後方に搬出する。即ち、ディスクポンプの円板を回転させると、取込室内の流動化した掘削土砂は、取込室内に臨ませている管路内を通じてディスクポンプの吸込口からディスクポンプ内に吸い込まれ、掘削土砂が流動化してなる流動体のもつ粘性と回転する円板との摩擦力及び遠心力によって外周方に拡散、放出され、吐出口から土砂搬出管路に圧送、搬出されるものである。
【0011】
この際、ディスクポンプの円板の回転速度が大きい程、ディスクポンプ内から吐出口に送り出す吐出量が多くなり、従って、円板の回転速度を制御することによって取込室内の土圧を調整することができる。また、通常のインペラ方式のポンプでは、流体中に礫や粘土の塊が混入している場合には排出できないが、ディスクポンプでは、平行に対設した円板間の間隔よりも小塊のものであれば、確実に排出することができる。
【0012】
さらに、取込室に臨んでいる土砂排出口からディスクポンプの吸込口に到る間の管路部内に大塊土切断装置を配設しているので、流体中に上記円板間の間隔よりも大塊の礫や粘土が混入していても、この大塊土が切断装置によって小塊に分断されたのち、ディスクポンプ内に流入し、吐出口から円滑に送り出される。
【0013】
掘削土砂は取込室内の土圧とディスクポンプの作動による吸引力とによって隔壁に設けている土砂排出口から切断装置を内装している管路を通じてディスクポンプの吸込口に流動させるように構成しておいてもよいが、切断装置に到る間の土砂排出口側に該土砂排出口から取込室に向かって開口した短尺のスクリューコンベアを配設し、このスクリューコンベアの短いケーシングによって吸込側管路の一部を形成して、該スクリューコンベアにより取込室内の掘削土砂を積極的に取り込ませ、その搬送終端から切断装置に送り出すように構成しておくことが望ましい。このように構成しておけば、取込室内の土圧をスクリューコンベアの回転数と上記ディスクポンプの回転数とによって正確な制御が可能となる。
【0014】
切断装置は、吸込側管路の管軸方向に沿って配設された回転軸に複数の切断羽根を長さ方向に所定間隔毎に突設してなり、取込室から土砂排出口を通じて管路内を流動する掘削土砂中に大塊の礫や粘土が混入していた場合には、その大塊土をディスクポンプにより送り出し可能な大きさに切断する。この切断装置は短尺のスクリューコンベアのケーシングにより形成された短管路部に対して上下方向に交差させておくことにより、短尺のスクリューコンベアと共に掘削土砂排出装置全体をコンパクトに構成することができ、シールド掘削機の機長を短くできると共に機内の作業空間を広くすることができる。
【0015】
また、この切断装置を一対、上記スクリューコンベアの回転軸を挟むようにして配設し且つ一方の切断装置の隣接する切断羽根の先端部間に他方の切断装置の切断羽根の先端部を介在させた構造としておくことによって、大塊土を確実に小さい塊に分断することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に本発明の具体的な実施の形態を図面について説明する。図1において、1はシールド掘削機で、筒状胴体2の前端開口部にカッタヘッド3を配設していると共にこのカッタヘッド3の後方における筒状胴体2の前部内に外周面を筒状胴体2に一体に固着している隔壁4を張設してあり、この隔壁4に上記カッタヘッド3を回転自在に支持させていると共にカッタヘッド3の背面と隔壁4との間の空間部を掘削土砂の取込室5に形成し、筒状胴体2の後部内周面に装着している推進ジャッキ17の伸長によって前方の切羽地盤を掘削しながら該掘削土砂を上記取込室5に取り込んだのち、この取込室5内から隔壁4に穿設している土砂排出口6を通じて隔壁4の後方空間部に配設している掘削土砂搬出装置Aにより後方に搬出するように構成している。
【0017】
掘削土砂搬出装置Aは、隔壁4に設けている上記土砂排出口6に前端を連結、連通させ且つ内部に切断装置7を配設している吸込側管路8と、この吸込側管路8に吸込口10を連通させているディスクポンプ9と、該ディスクポンプ9の吐出口11に連結、連通させている土砂搬出管路12とから構成されている。
【0018】
さらに、上記吸込側管路8は、前端開口部を取込室5内に臨ませ且つ該開口前端から後方に向かって上向きに傾斜している短尺のスクリューコンベア13の短いケーシング13a の前半部によって形成した短管路部8Aと、この短管路部8Aにその上部を交差させて短管路部8Aに連通させている上記切断装置7のケーシング7aによって形成した垂直な管路部8Bとからなり、上記スクリューコンベア13は従来のシールド掘削機に採用されているスクリューコンベアの1/2程度、もしくは1/2以下の短い長さに形成されている。
【0019】
スクリューコンベア13の構造は周知のように、その後端に装着している駆動モータ15によってケーシング13a 内の螺旋羽根13c の中心軸13b を回転させるように構成しているものであるが、このスクリューコンベア13においては、上記螺旋羽根13c はケーシング13aの前半部内のみに設けられていて該螺旋羽根13c の後端から中心軸13b の後半部のみを駆動モータ15まで延設させてなる構造としている。
【0020】
一方、切断装置7は、そのケーシング7aの上端に装着した駆動モータ15によって回転させられる回転軸7bに複数本の切断羽根7cをこの回転軸7bの長さ方向に所定間隔毎にケーシング7aの内周面に向かって突設してなるもので、切断羽根7cを突設した回転軸7bはケーシング7a内に一本だけ設けておいてもよいが、図2に示すように、ケーシング7a内の両側部に切断羽根7cを突設した左右一対の回転軸7b、7bを、上記スクリューコンベア13の螺旋羽根13c の終端近傍部における中心軸13b の中間部を挟むようにして垂直状に配設し、且つ、一方の切断装置7の回転軸7bに突設している上下に隣接する切断羽根7c、7c間に他方の切断装置7の回転軸7bに突設している切断羽根7cが順次、介在するように設けて、ケーシング7aによって形成している管路部8Bを掘削土砂が流通する際に、その掘削土砂中に混在する大塊の礫や粘土を確実に小塊状に切断するように構成している。
【0021】
この切断装置7のケーシング7aは上下方向に向けて配設されていて、その上部をスクリューコンベア13のケーシング13a の中間部に交差させることにより、該ケーシング7a内とスクリューコンベア13のケーシング13a 内とを連通させてあり、スクリューコンベア13における螺旋羽根13c を内装しているケーシング13a の前部で上述したように吸込側管路8の短管路部8Aを形成し、この短管路部8Aの後端、即ち、上記両ケーシング7a、13a の交差部から下方に垂下した切断装置7のケーシング7aの下半部によってその上端を上記短管路部8Aの後端に連通している吸込側管路8の垂直な管路部8Bを形成している。
【0022】
このように構成した切断装置7の垂直な管路部8Bの下端部後方側における上記スクリューコンベア13の下方には上記ディスクポンプ9が配設されている。このディスクポンプ9は、図3、図4に示すように、前面中心部に吸込口10を、外周面の適所に吐出口11をそれぞれ設けている短筒形状のケーシング9aと、このケーシング9a内に前後方向に所定間隔を存して配設された一対の円板9b、9cと、これらの円板9b、9cを一体的に回転させる駆動モータ9dとからなり、前後一対の円板9a、9bはその対向面の数カ所を棒状の連結部材9eによって所定間隔を存して平行に対設させた状態で一体に連結していると共に前側の円板9bの中心部にケーシング9aの上記吸込口10と同一軸線上で連通した土砂受入口9fを前後面間に亘って貫設している一方、後側の円板9cの後面中心部に上記駆動モータ9dの回転軸を一体に連結し、さらに、前後の円板9b、9c間で形成している環状の空間部9gの外周開口端を上記吐出口11に臨ませ、駆動モータ9dによって前後円板9b、9cを一体にその外周端面をケーシング9aの内周面に沿って高速回転させるように構成しているものである。
【0023】
このディスクポンプ9の吐出口11に上記土砂搬出管路12の前端を連結、連通させ、該土砂搬出管路12をシールド掘削機1の機内からトンネルT内の後方側に設置した土砂排出処理設備(図示せず)にまで延設している。なお、ディスクポンプ9のケーシング9a内には前後2枚の円板9b、9cを配設しているが、数枚の円板を棒状の連結部材を介して一定間隔毎に直列状に配設して最後部の円板の中心部を駆動モータ9dの回転軸に連結し、その他の円板の中心部に土砂の受入口を設けて前後に隣接する円板間の環状空間部の外周開口端をケーシング9aの吐出口11に臨ませた構造としておいてもよい。
【0024】
上記シールド掘削機1の筒状胴体2は、図1に示すように、互いに屈折自在に連結している前胴部2Aと後胴部2Bとからなり、前胴部2A内に上記吸込側管路8とディスクポンプ9を配設していると共にスクリューコンベア13はその後端部が後胴部2Bの前端部内に突出させた長さに形成されている。なお、図中、16は前胴部2Aの後端部と後胴部2Bの前端部との数カ所を連結した方向修正ジャッキであり、17は前胴部2Aの後部内周面に装着した複数本の推進ジャッキであって、そのロッド17a の端部に取付けているスプレッダ17b を掘削したトンネルT内に施工している覆工セグメントSの前端面に当接させ、ロッド17a を伸長させることによって覆工セグメントSに推進反力をとってシールド掘削機1を推進させるように構成している。
【0025】
また、シールド掘削機1のカッタヘッド3の駆動機構は、公知のように、カッタヘッド3の後面外周部に一体に設けている円環状の内歯車18を前胴部2Aの前端部外周面に回転自在に支持させ、この内歯車18に隔壁4の後面に装着している駆動モータ19の回転軸に固着したピニオン20を噛合させてなるものである。
【0026】
このように構成したシールド掘削機1は、駆動モータ19によってカッタヘッド3を回転させて前方の切羽地盤を掘削すると共に推進ジャッキ17のロッド17a を伸長させることにより覆工セグメントSに反力をとって掘進し、掘削された土砂は取込室5内に一旦貯留されると共に取込室5に加泥材を供給して該加泥材により掘削土砂を泥土化、流動化させ、流動化した掘削土砂により取込室5内を一定の土圧に保持してその土圧をカッタヘッド3に設けている土砂取込開口部を通じて切羽面に作用させて切羽面の崩壊を防止しながらシールド掘削機1を掘進させる。
【0027】
一方、カッタヘッド3によって掘削された土砂が該カッタヘッド3に設けている上記土砂取込開口部を通じて取込室5内に取り込まれる量に応じて掘削土砂搬出装置Aにより取込室5内から取り出されて機内の後方に搬出される。この掘削土砂搬出装置Aの作用を詳しく説明すると、まず、前端が隔壁4に設けている土砂排出口6から取込室5内に臨ませている短尺のスクリューコンベア13の螺旋羽根13c の回転によって取込室5内のスラリー状に流動化している掘削土砂(以下、流動体という)が該スクリューコンベア13内に取り込まれ、螺旋羽根13c によってスクリューコンベア13の短いケーシング13a からなる短管路部8Aを通じて該短管路部8Aの後端部に交差している切断装置7のケーシング7aの下半部からなる垂直な管路部8Bの上端部側に搬送される。なお、この管路部8Bは垂直に形成しておくことなく、短管路部8Aの後端部に連通させておけばよい。
【0028】
短管路部8Aと管路部8Bとからなる土砂吸込側管路8内にはディスクポンプ9の作動によって吸引力が発生しており、短管路部8Aの後端から管路部8Bに搬出された流動体は、管路部8B内をディスクポンプ9の吸込口10に向かって下方に流動する。この際、上記スクリューコンベア13の螺旋羽根13c によって搬出される流動体中に大塊の礫や粘土が混在している場合には、管路部8Bを通過中に、該管路部8B内に配設されている上記切断装置7の切断羽根7cによってディスクポンプ9の吸込口10から該ディスクポンプ9の環状空間部9g内に吸込可能な小塊に切断される。
【0029】
掘削土砂を多量に含んでいる流動体が切断装置7を内装している上記管路部8Bの下端部からディスクポンプ9の吸込口10を通じて該ディスクポンプ9の吸引力により前後円板9b、9c間の上記環状空間部9g内に入ると、円板9b、9cの対向面に接触した流動体がその流動体の持つ粘着力と摩擦力とによってディスクポンプ9と一体的に回転(旋回)する。この流動体の回転速度はディスクポンプ9の円板9b、9cの面に近い程早く、その速度が円板9b、9cからこれらの円板9b、9c間の中央部内の流動体に伝達されて該中央部側の流動体も次第に回転速度を増し、遠心力によって円板9b、9c間の環状空間部9gの外周開口端から吐出口11内に放出され、該吐出口11から搬出管路12を通じてシールド掘削機1の機内からトンネル後方の土砂排出処理設備に搬出されると共に吐出口11からの吐出量に応じて吸込口10より流動体がディスクポンプ9内に連続的に流入して上記同様に吐出口11から搬出管路12側に放出されるものである。
【0030】
上記ディスクポンプ9は図5に示すように、その円板9b、9cの回転速度が大きい程、搬出する土砂吐出量も多くなり、従って、円板9b、9cの回転速度を制御することによってシールド掘削機1における上記取込室5内の土圧を制御することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように本発明のシールド掘削機における掘削土砂搬出装置によれば、請求項1に記載したように、筒状胴体の前端にカッタヘッドを回転自在に配設していると共に該カッタヘッドの後方部に隔壁を設けてこの隔壁とカッタヘッドとの間の空間部を掘削土砂取込室に形成し、上記隔壁に掘削土砂取込室内に臨ませた土砂排出口を設けてなるシールド掘削機において、上記土砂排出口を大塊土切断装置を内装している吸込側管路を介してディスクポンプの吸込口に連通させ、このディスクポンプの吐出口を土砂搬出管路に連結、連通させていることを特徴とするものであるから、土砂取込室内で加泥材などの添加によって流動化している掘削土砂を吸込側管路を通じてディスクポンプ内に吸い込ませ、従来のような長尺のスクリューコンベアやベルトコンベアを採用することなくディスクポンプによってその吐出口から土砂搬出管路側に効率よく搬出することができると共に機内の作業空間を広くして良好な環境の下で円滑な坑内作業を可能にし得るものであり、その上、ディスクポンプの回転速度の大小に比例して土砂搬出量を簡単に設定し得ると共にその回転速度の制御により取込室内の土圧を正確且つ容易に調整することができる。
【0032】
さらに、取込室に臨んでいる土砂排出口からディスクポンプの吸込口に到る間の管路部内に大塊土切断装置を配設しているので、掘削土砂を多量に含んでいる流動体中に上記円板間の間隔よりも大塊の礫や粘土が混入していても、管路部内を通過中にこの大塊土を切断装置によって小塊に分断してディスクポンプ内に流入させることができ、ディスクポンプを閉塞させることなく掘削土砂を円滑且つ確実に搬出することができる。
【0033】
また、上記ディスクポンプは請求項2に記載したように、前面中心部と外周面とにそれぞれ吸込口と吐出口を設けているケーシング内に所定間隔を存して円板を平行に対設し且つ上記吸込口に対向する円板の中心部に土砂受入口を設けていると共にこれらの円板間で形成された環状空間部の外周開口端を上記吐出口に臨ませてなり、駆動モータによって上記円板を一体に回転させるように構成しているものであるから、掘削土砂が流動化してなる流動体のもつ粘性と回転する円板との摩擦力及び遠心力によって環状空間部の中心部から外周方に流動体を連続的且つ円滑に放出することができるのは勿論、平行に対設した回転円板から構成しているので、構造が簡単で且つ損傷も少なく長期の使用に供することができると共に保守、点検や部品の交換も容易となり、その上、通常のインペラ方式のポンプでは搬出できない礫や粘土の塊が混入している流動体を確実に搬出することができる。
【0034】
さらに、請求項3に係る発明によれば、シールド掘削機の上記隔壁に設けている土砂排出口と切断装置との間の吸込側管路における短管路部を短尺のスクリューコンベアのケーシングによって形成し、このスクリューコンベアの搬送終端を切断装置に連通させているので、該短尺のスクリューコンベアにより取込室内の掘削土砂を積極的に取り込んでディスクポンプ側に搬出できると共に取込室内の土圧をこのスクリューコンベアの回転数と上記ディスクポンプの回転数とによって正確に制御することができるものである。
【0035】
また、上記切断装置は、吸込側管路の管軸方向に沿って配設された回転軸に複数の切断羽根を長さ方向に所定間隔毎に突設してなり、且つこの切断装置を一対、上記吸込側管路部内の両側にスクリューコンベアの回転軸を挟むようにして配設しておくことにより、上述したように取込室から土砂排出口を通じて管路内を流動する掘削土砂中に大塊の礫や粘土が混入していた場合には、その大塊土をディスクポンプにより送り出し可能な大きさに確実に切断してディスクポンプによる円滑な土砂の搬出を可能にしえるものであり、さらに、この切断装置をスクリューコンベアのケーシングによって形成された短管路部に対して上下方向に交差させているので、上記短尺のスクリューコンベアと共に掘削土砂排出装置全体をコンパクトに構成することができ、シールド掘削機の機長を短くできると共に機内の作業空間を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の掘削土砂搬出装置を備えたシールド掘削機の縦断側面図。
【図2】 その切断装置部分の縦断面図。
【図3】 切断装置とディスクポンプとの簡略縦断側面図。
【図4】 一部を切欠いたディスクポンプの斜視図。
【図5】 ディスクポンプの特性図。
【図6】 従来例を示す縦断側面図。
【符号の説明】
1 シールド掘削機
2 筒状胴体
3 カッタヘッド
4 隔壁
5 土砂取込室
6 土砂排出口
7 切断装置
7a ケーシング
7b 切断羽根
8 吸込側管路
8A 短管路部
8B 交差管路部
9 ディスクポンプ
9a ケーシング
9b、9c 円板
9d 駆動モータ
9f 土砂受入口
9g 環状空間部
10 吸込口
11 吐出口
12 土砂搬出管路
13 スクリューコンベア

Claims (3)

  1. 筒状胴体の前端にカッタヘッドを回転自在に配設していると共に該カッタヘッドの後方部に隔壁を設けてこの隔壁とカッタヘッドとの間の空間部を掘削土砂取込室に形成し、上記隔壁に掘削土砂取込室内に臨ませた土砂排出口を設けてなるシールド掘削機において、上記土砂排出口に吸込側管路を介してディスクポンプの吸込口を連通させ、このディスクポンプの吐出口を土砂搬出管路に連結、連通させていると共に、上記吸込側管路に、この吸込側管路の管軸方向に沿って配設された回転軸に複数の切断羽根を長さ方向に所定間隔毎に突設してなる大塊土切断装置を内装していることを特徴とするシールド掘削機における掘削土砂搬出装置。
  2. ディスクポンプは、前面中心部と外周面とにそれぞれ吸込口と吐出口を設けているケーシング内に所定間隔を存して円板を平行に対設し且つ上記吸込口に対向する円板の中心部に土砂受入口を設けていると共にこれらの円板間で形成された環状空間部の外周開口端を上記吐出口に臨ませてなり、駆動モータによって円板を一体に回転させるように構成していることを特徴とする請求項1に記載のシールド掘削機における掘削土砂搬出装置。
  3. 土砂排出口と切断装置との間の吸込側管路における短管路部をスクリューコンベアのケーシングによって形成し、この短管路部の後端とディスクポンプの吸込口との間の管路部を上記短管路部に対して上下方向に交差させてあり、この管路部内の両側に上記短管路部内に配設しているスクリューコンベアの回転軸を挟むようにして一対の切断装置を配設し且つ一方の切断装置の隣接する切断羽根の先端部間に他方の切断装置の切断羽根の先端部を介在させていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシールド掘削機における掘削土砂搬出装置。
JP2000149916A 2000-05-22 2000-05-22 シールド掘削機における掘削土砂搬出装置 Expired - Fee Related JP4234306B2 (ja)

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