JP2010126947A - 土砂搬出方法及び土砂搬出システム - Google Patents

土砂搬出方法及び土砂搬出システム Download PDF

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Abstract

【課題】トンネルを掘削する掘削手段と、掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段とを用いてトンネルを施工するにあたり、特に、単位時間当たりの、掘削手段による土砂の掘削量より、搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合において、土砂を掘削現場から効率的に搬出する土砂搬出方法及びそれを用いた土砂搬出システムを提供する。
【解決手段】シールドマシン10により掘削された土砂を掘削現場から搬出する方法は、土砂ストック装置14の前段に、シールドマシン10により掘削された土砂を一時的に貯蔵し、当該貯蔵した土砂を土砂スラリー化装置16に導入する土砂ストック装置14を設け、トンネル2の施工工程に、シールドマシン10によりトンネル2を掘削する掘削期間と、シールドマシン10によりトンネル2を掘削しない掘削休止期間とを設定し、掘削期間と掘削休止期間との両期間において、土砂ストック装置14において土砂に泥水を混合することにより作製されたスラリーを、排泥ポンプ18により搬出させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、トンネルを掘削する掘削手段(例えば、シールドマシン)と、掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段(例えば、ベルトコンベアや排泥ポンプ)とを用いてトンネルを施工するにあたり、特に、単位時間当たりの、掘削手段による土砂の掘削量より、搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合において、掘削現場から土砂を効率的に搬出する土砂搬出方法及びそれを用いた土砂搬出システムに関する。
シールドマシンを使用して地盤を掘削しトンネルを構築するシールド工法の一つに、シールドマシン内の土圧室に掘削した土砂を充満させて、この土圧によって切羽土圧及び地下水圧等に対抗させて切羽を安定させる泥土圧式シールド工法がある。
かかる泥土圧式シールド工法では、掘削された土砂を掘削現場から搬出する際に、掘削現場で掘削した土砂に泥水を混合してスラリーを作製し、当該スラリーを排泥ポンプによりパイプを介してトンネル2の外部まで圧送して搬出する方式を採ることがある。
例えば、特許文献1には、シールド工法によるトンネル施工において、掘削された土砂に泥水を加えてスラリー化させ、トンネルから搬出するとともに、トンネルから搬出したスラリー化した土砂から泥水を分離し、分離された泥水を掘削現場に再度供給して掘削された土砂に加える泥水の循環システムが開示されている。
特開2003−41884号公報
上記のように掘削した土砂を排泥ポンプにより搬出すべくスラリー化するためには、通常、土砂の量に対して数倍の泥水を加える必要がある。すなわち、排泥ポンプは、シールドマシンにより掘削される土砂の量の何倍もの容量のスラリーを搬送する必要がある。
さらに、トンネル施工途中にシールドマシンの掘進速度を当初の施工計画よりも速めたい場合、それによって掘削される土砂の量が増加し、その土砂の増加分に対してさらに数倍の泥水が加えられるので、スラリーの容量が増大してしまい、当初の施工計画によりスラリーの排出量を見積もって採用された排泥ポンプでは、スラリーを搬出できないことがある。
かかる対策として、例えば、排出能力を向上させた排泥ポンプに変更することが考えられるが、大型の排泥ポンプは、小断面のトンネルでは寸法制限により設置できないおそれがある。
また、トンネル内に大型の排泥ポンプを設置できたとしても、排泥ポンプの大型化によって施工コストが増大するとともに、坑内の作業スペースが狭小になり安全性を確保する点で不利になるおそれもある。
一方、特許文献1に記載の泥水の循環システムの技術には、特に、このような問題に対する対策が講じられていない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、トンネルを掘削する掘削手段(例えば、シールドマシン)と、掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段(例えば、ベルトコンベアや排泥ポンプ)とを用いてトンネルを施工するにあたり、特に、単位時間当たりの、掘削手段による土砂の掘削量より、搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合において、掘削現場から土砂を効率的に搬出する土砂搬出方法及びそれを用いた土砂搬出システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、トンネルを掘削する掘削手段と、前記掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段とを用いてトンネルを施工するにあたり、単位時間当たりの、前記掘削手段によって掘削される土砂の掘削量より、前記搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合における、土砂搬出方法であって、
前記搬出手段の前段に、前記掘削手段により掘削された土砂を一時的に貯蔵し、当該貯蔵した土砂を前記搬出手段に導入する土砂貯蔵手段を設け、
前記搬出手段により前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂を搬出させることを特徴とする。
本発明の土砂搬出方法によれば、単位時間当たりの、掘削手段によって掘削される土砂の掘削量より、搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合であっても、掘削期間内に搬出手段によって搬出できない土砂を土砂貯蔵手段に一時的に貯蔵することができ、掘削休止期間に、掘削期間に搬出手段によって搬出できなかった土砂を、搬出手段によって搬出することができるので、搬出手段の搬出量を増大させることなく、土砂を効率的に掘削現場から搬出することができる。
また、本発明において、前記搬出手段は、前記トンネルの施工工程において、前記掘削手段によりトンネルを掘削する掘削期間のうち少なくとも一部の期間と、前記掘削手段によりトンネルを掘削しない掘削休止期間のうち少なくとも一部の期間とに、前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂を搬出することとしてもよい。
また、本発明において、前記掘削休止期間内に前記搬出手段が前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂のすべてを搬出できるように、前記掘削休止期間を設定することとしてもよい。この構成によれば、土砂が土砂貯蔵手段から溢れないようにするための掘削休止期間を効率的に設定できる。
また、本発明において、前記掘削期間終了時に前記掘削手段により掘削された土砂を貯蔵できるように、前記土砂貯蔵手段の容量を設定することとしてもよい。この構成によれば、土砂が土砂貯蔵手段から溢れないようにするための土砂貯蔵手段の容量を効率的に設定することができる。
また、本発明において、前記掘削手段として、シールドマシンを用い、前記掘削期間として、前記シールドマシンによるセグメントの1リング分の幅を掘削する期間を設定し、前記掘削休止期間として、前記シールドマシンによって掘削されたトンネルの内壁に前記セグメントを1リング組み立てる期間を設定することとしてもよい。この構成によれば、シールドマシンにより掘削され、土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂を、セグメント組み立て期間を有効に利用して搬出手段により搬出することができる。
また、本発明において、前記搬出手段として、前記土砂貯蔵手段から土砂を導入するとともに、前記導入した土砂に泥水を混合してスラリーを作製する土砂スラリー化装置と、前記土砂スラリー化装置で作製されたスラリーを掘削現場から搬出する排泥ポンプとを用いることとしてもよい。この構成によれば、シールド工法で掘削された土砂を搬出するためによく用いられるズリトロ(土砂を運搬して運び出すトロッコ)を使用した方法と比べて、軌道設備を簡素化することができるので、狭小な坑内において安全性を確保することができる。
また、本発明は、トンネルを掘削する掘削手段と、前記掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段とを備え、トンネルを施工するにあたり、単位時間当たりの、前記掘削手段によって掘削される土砂の掘削量より、前記搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合において使用される、土砂搬出システムであって、前記搬出手段の前段に、前記掘削手段により掘削された土砂を一時的に貯蔵し、当該貯蔵した土砂を前記搬出手段に導入する土砂貯蔵手段を備え、前記搬出手段が、前記トンネルの施工工程において、前記掘削手段によりトンネルを掘削する掘削期間と、前記掘削手段によりトンネルを掘削しない掘削休止期間との両期間において、前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂を搬出することを特徴とする。
本発明によれば、トンネルを掘削する掘削手段(例えば、シールドマシン)と、掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段(例えば、ベルトコンベアや排泥ポンプ)とを用いてトンネルを施工するにあたり、特に、単位時間当たりの、掘削手段による土砂の掘削量より、搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合において、掘削現場から土砂を効率的に搬出する土砂搬出方法及びそれを用いた土砂搬出システムを提供できる。
以下、本発明の好ましい一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る、シールド工法における土砂搬出方法に使用する設備を示す図である。
図1では、シールド工法のうち、泥土圧式シールド工法を用いた場合の掘削された土砂の搬出方法を示している。泥土圧式シールド工法とは、シールドマシン内の土圧室に掘削土砂を充満させ、この土圧によって切羽土圧及び地下水圧等に対抗させて切羽を安定させる工法である。
図1に示すように、本実施形態に係る土砂搬出方法では、シールドマシン10により掘削された土砂を切羽後方に搬送するためのベルトコンベア12と、ベルトコンベア12により移送された土砂を一時的に貯蔵する土砂ストック装置14と、土砂ストック装置14に貯蔵された土砂を導入し、土砂に加泥材を混合してスラリーを作製する土砂スラリー化装置16と、土砂スラリー化装置16で作製されたスラリーをトンネル2の内部から搬出する排泥ポンプ18とを用いる。
なお、これらの設備のうち、土砂ストック装置14と、土砂スラリー化装置16と、排泥ポンプ18とは、例えば、トンネル施工中に掘削されたトンネル2の内部に敷設される軌道レール20に載置され、軌道レール20に沿って走行可能な台車22が下部に設けられている。
ベルトコンベア12は、シールドマシン10により掘削された土砂を、切羽後方の軌道レール20上に配備された土砂ストック装置14まで搬送するためのものである。
なお、ここで用いる土砂を搬送する設備には、ベルトコンベア12に限らず、スクリューコンベアを用いてもよく、また、土砂が流動性を有している場合には圧送方式のポンプを用いてもよい。すなわち、シールドマシン10から掘削される土砂を土砂ストック装置14まで搬送できるものであればよい。
土砂ストック装置14としては、シールドマシン10により掘削された土砂を一時的に貯蔵するできる容器であればどのようなものでもよいが、例えば、同図に示すようなアジテータホッパーを用いることができる。
ここで、土砂ストック装置14は、シールドマシン10による掘削期間終了時に掘削された土砂を少なくとも収納できるような容量を備えている。この土砂ストック装置14の容量は、掘削期間と、掘削期間中に掘削される土砂の量と、土砂ストック装置14から搬出される土砂の搬出量速度とによって設定される。
土砂ストック装置14と土砂スラリー化装置16との間には、フィーダーコンベア15が設けられ、土砂ストック装置14に貯蔵された土砂が土砂スラリー化装置16に導入されるようになっている。
また、トンネル2の内部には、トンネル2の外部から土砂スラリー化装置16に加泥材を移送するための送泥管24が配管されている。
かかる加泥材には、例えば、泥水又は清水が用いられる。そして、フィーダーコンベア15から土砂スラリー化装置16に導入される土砂の量に対して所定倍率(例えば、約5〜6倍)の量の加泥材が、送泥管24を介して土砂スラリー化装置16に混入されるようになっている。
また、土砂スラリー化装置16内には攪拌機17が備えられており、土砂スラリー化装置16に導入された土砂と加泥材は、混合攪拌されてスラリーになる。
排泥ポンプ18としては、例えば、コンクリートやモルタルを圧送するためのポンプを用いることができる。排泥ポンプ18には、トンネル2の外部から配管される排泥管26が接続され、排泥ポンプ18により圧送されたスラリーは排泥管26を介してトンネル2の外部に搬出される。
トンネル2の外部に搬出されたスラリーは、例えば、トンネル2の外部に設置される泥水処理プラント28に移送され、泥水と土砂とに分離される。そして、分離された土砂は一般残土として処分される。一方、分離された泥水は、送泥ポンプ30により送泥管24を介して再びトンネル2の内部の土砂スラリー装置まで移送され、土砂に混入されて利用される。
本実施形態に係る土砂搬出方法は、特に、シールドマシン10によって掘削される土砂が、上記設備のうち、土砂スラリー化装置16と排泥ポンプ18とを用いるだけでは搬出できない場合に有効である。
すなわち、シールドマシン10の掘削期間中に掘削される土砂の量が大きいため、シールドマシン10が掘削した土砂を、直接土砂スラリー化装置16に投入すると、その土砂に加泥材が追加されることにより増量したスラリーの量が、同掘削期間中に排泥ポンプ18により搬出可能な量を超えるような場合である。この場合、土砂スラリー化装置16で作製されるスラリーが、土砂スラリー化装置16からオーバーフローしてしまう。
そこで、本実施形態では、土砂を搬出するのに、土砂スラリー化装置16及び排泥ポンプ18とともに、土砂ストック装置14を用いている。
図2は、本実施形態に係る土砂搬出方法を説明するための図であり、同図(a)は掘削期間中、同図(b)は掘削休止期間中を示す。
なお、ここでいう掘削期間とは、例えば、トンネル覆工体としてシールドマシン10により掘削されたトンネル2の内壁に設置されるセグメント4の1リング分の幅を掘削する期間をいい、掘削休止期間とは、セグメント4を1リング分の幅を掘削した後に、セグメント4を組み立てる期間をいう。
図2(a)に示すように、本実施形態に係る土砂搬出方法では、掘削期間中にシールドマシン10によって掘削された土砂を、一旦、ベルトコンベア12により土砂ストック装置14にすべて移送し、その後、フィーダーコンベア15により土砂ストック装置14から土砂スラリー化装置16へ土砂を搬送する。このとき、フィーダーコンベア15による土砂の搬送量を、土砂スラリー化装置16で作製されるスラリーが土砂スラリー化装置16からオーバーフローすることなく排泥ポンプ18により搬出されるように調節する。
ここで、掘削期間中は、土砂ストック装置14から土砂スラリー化装置16への土砂の搬送量よりも、シールドマシン10による掘削される土砂量の方が多いので、土砂ストック装置14には、掘削土砂の量が増加していく。
また、図2(b)に示すように、掘削休止期間中には、掘削期間中と同様にフィーダーコンベア15により土砂ストック装置14から土砂スラリー化装置16へ土砂を搬送するとともに、土砂スラリー化装置16で作製されるスラリーを排泥ポンプ18により搬出する。
これにより、掘削期間中に土砂ストック装置14に貯蔵された土砂量が減少していく。
ここで、掘削休止期間を、その期間内に土砂ストック装置14に貯蔵された土砂がすべて搬送されるように設定する。このようにすることで、土砂ストック装置14に貯蔵された土砂が残存した状態で掘削を再開した場合、土砂ストック装置14内の土砂の量が、掘削期間と掘削休止期間とを繰り返すうちに増加することはなく、土砂が土砂ストック装置14からオーバーフローするのを防止できる。
また、土砂ストック装置14として、少なくとも掘削期間終了時における掘削された土砂を収納できるような容積を確保することに留意する。すなわち、シールドマシン10により掘削期間中に掘削された土砂の量から、同掘削期間中に土砂ストック装置14から土砂スラリー化装置16へ搬送された量を差引いた量を収納できる容積を、土砂ストック装置14が有していればよい。
以上のようにシールドマシン10により掘削された土砂を搬送することにより、掘削土砂をトンネル2の外部に効率よく円滑に搬出することができる。
次に、シールドマシン10によって掘削される土砂を、土砂ストック装置14を用いずに搬出する場合(ケース1)と、本実施形態のように土砂ストック装置14を用いて搬出する場合(ケース2)とについて、具体的な数値を設定して、掘進速度、掘削期間、及び掘削休止期間を求め、比較検討する数値実験を行ったので、以下にその詳細について説明する。
なお、その他の比較例として、土砂ストック装置14を用いずに土砂を搬出する場合において、排出能力を向上させた排泥ポンプ18を用いたとき(ケース3)の数値実験も行った。
図3は、数値実験に使用した条件を説明するための図である。
図3に示すように、シールドマシン10により直径4mのトンネル2を、セグメント4の1リングの幅である1m掘削し、当該掘削した土砂に土砂スラリー化装置16で約5倍(土砂:泥水=16.5:83.5)の容積の泥水を混合してスラリーを作製し、当該スラリーを排泥ポンプ18で搬出する場合において、上記ケース1〜3について数値実験を行った。
ケース1では、掘削した土砂を、土砂ストック装置14を用いず、土砂スラリー化装置16に直接移送し、土砂スラリー化装置16でスラリー化させて、2m/分の搬出量を備える排泥ポンプ18を用いて土砂スラリー化装置16内のスラリーを搬出することとした。
ケース2では、掘削した土砂を、先ず、土砂ストック装置14に移送し、その後、フィーダーコンベア15により土砂ストック装置14から土砂スラリー化装置16に徐々に移送し、土砂スラリー化装置16でスラリー化させて、2m/分の搬出量を備える排泥ポンプ18を用いて土砂スラリー化装置16内のスラリーを搬出することとした。
ケース3では、掘削した土砂を、土砂ストック装置14を用いず、土砂スラリー化装置16に直接移送し、土砂スラリー化装置16でスラリー化させて、4m/分の搬出量を備える排泥ポンプ18を用いて土砂スラリー化装置16内のスラリーを搬出することとした。
なお、各ケースとも、シールドマシン10による掘削後のセグメント4の組み立てに35分かかることとし、この時間を掘削休止期間とした。
このような条件の下、まず、シールドマシン10により掘削される土砂の量は、直径4m(=半径2m)のトンネル2をセグメント4の1リング分である1m掘進した量に相当するので、数式1のように約13m発生する。
π×(2(m))×1m≒13(m) ・・・ (数式1)
また、スラリーは土砂に対し約5倍(土砂:泥水=16.5:83.5)の容積の泥水を混合するので、数式2のように約80m発生する。
13(m)/16.5×100≒80(m) ・・・ (数式2)
図4は、各ケースについての、掘進速度、掘削期間、掘削休止期間、掘削とセグメント組み立てとに要する時間等をまとめて表にしたものである。
図4に示すように、ケース1の場合では、上記約80m発生したスラリーを、2m/分の搬出量を備える排泥ポンプ18で搬出するのに、数式3のように40分かかる。
80(m)/2(m/分)=40(分) ・・・ (数式3)
したがって、ケース1では、掘削した土砂を、土砂ストック装置14を用いず、土砂スラリー化装置16に直接移送するので、土砂スラリー化装置16からスラリーをオーバーフローさせないようにするために、シールドマシン10の掘進速度を、数式4のように2.5cm/分に制限する必要がある。
1(m)/40(分)=2.5(cm/分) ・・・ (数式4)
また掘削後、セグメント組み立て時間に35分要するので、掘削とセグメント組み立てとの1サイクルに要する時間は75分(掘削時間40分+セグメント組み立て時間35分)となる。
一方、ケース2の場合(本実施形態に係る土砂搬出方法)では、上記約80m発生したスラリーに対し、ケース1と同様に、2m/分の搬出量を備える排泥ポンプ18で搬出するので、スラリーをすべてトンネル2の内部から搬出するのにケース1と同じく40分かかる。
しかしながら、ケース2では、掘削期間に搬出できない土砂を土砂ストック装置14に貯蔵することができる。これにより、シールドマシン10の掘進速度をケース1と比べて速めることができる。
例えば、シールドマシン10の掘進速度を5.0cm/分とした場合、掘削期間はケース1の半分に短縮され20分となるが、その後のセグメント組み立て時間が35分あるので、次の掘削再開まで合計55分間、排泥ポンプ18が土砂スラリー化装置16からスラリーを搬出する期間にあてることができる。これに対し、ケース2では、スラリーをすべてトンネル2の内部から搬出するのにケース1と同じく40分しか要しないので、搬出に必要な期間が足りる。
なお、掘進速度を5.0cm/分に設定した場合、掘削期間終了時点では掘削が始まってから20分経過しているので、排泥ポンプ18から、80mの半分の量である40mのスラリーが既に排出されている。すわなち、土砂量に換算すると13mの半分の量である6.5mが搬出され、残りの6.5mが土砂ストック装置14に貯蔵されていることになる。
したがって、土砂ストック装置14の土砂を収納する容積を、少なくとも6.5m確保すればよい。
また、ケース3の場合では、数式2で求めた約80mのスラリーを4m/分の搬出量を備える排泥ポンプ18で搬出するので、排出に要する時間は、数式5のように20分かかる。
80(m)/4(m/分)=20(分) ・・・ (数式5)
したがって、この時のシールドマシン10の掘進速度を、数式6のように5.0cm/分に速めることができる。
1(m)/40(分)=5.0(cm/分) ・・・ (数式6)
ケース3でも、掘削後のセグメント組み立て時間に35分要するので、掘削とセグメント組み立てとの1サイクルに要する時間は、ケース2と同じ55分(掘削時間20分+セグメント組み立て時間35分)となる。
しかしながら、ケース3の場合、排泥ポンプ18の排出能力を向上させると大型化するので、小断面のトンネル2では坑内に設置可能な設備の寸法が制限されることにより設置できないおそれがある。
また、トンネル2の内部に大型の排泥ポンプ18を設置できたとしても、大型の排泥ポンプ18の使用よる施工コストが増大するとともに、坑内の作業スペースが狭小になり安全性を確保する点で不利になるおそれもある。
以上説明したように、本実施形態に係る土砂搬出方法では、土砂ストック装置14の前段に、シールドマシン10により掘削された土砂を一時的に貯蔵し、当該貯蔵した土砂を土砂スラリー化装置16に導入する土砂ストック装置14を設け、土砂ストック装置14において土砂に泥水を混合することにより作製されたスラリーを、排泥ポンプ18により搬出させる。
ここで、排泥ポンプ18は、トンネル2の施工工程において、シールドマシン10によりトンネル2を掘削する掘削期間のうち少なくとも一部の期間と、シールドマシン10によりトンネル2を掘削しない掘削休止期間のうち少なくとも一部の期間とに、スラリーを搬出する。
これにより、シールドマシン10によって掘削される土砂の掘削量より、土砂スラリー化装置16及び排泥ポンプ18による土砂の搬出量が少ない場合であっても、掘削期間内に排泥ポンプ18によって搬出できないスラリーの量に相当する土砂を土砂ストック装置14に貯蔵することができ、また、掘削休止期間内に、掘削期間に排泥ポンプ18によって搬出できなかったスラリーの量に相当する土砂を、土砂スラリー化装置16や排泥ポンプ18によって搬出することができるので、排泥ポンプ18の搬出量を増大させることなく、土砂を効率的にトンネル2の内部から外部に搬出することができる。
また、本実施形態に係る土砂搬出方法によれば、掘削休止期間内に、排泥ポンプ18が、土砂ストック装置14に貯蔵された土砂のすべてをスラリー化したときに該スラリーを搬出できるように、掘削休止期間を設定することにより、土砂ストック装置14から土砂が溢れないようにするための掘削休止期間を効率的に設定することができる。
また、本実施形態に係る土砂搬出方法によれば、掘削期間終了時にシールドマシン10により掘削された土砂を貯蔵できるように、土砂ストック装置14の容量を設定することにより、土砂ストック装置14から土砂が溢れないようにするための容量を効率的に設定することができる。
本実施形態に係る、シールド工法における土砂搬出方法に使用する設備を示す図である。 本実施形態に係る土砂搬出方法を説明するための図であり、同図(a)は掘削期間中、同図(b)は掘削休止期間中を示す。 数値実験に使用した条件を示す図である。 各ケースについての、掘進速度、掘削期間、掘削休止期間、掘削とセグメント組み立てとに要する時間等をまとめて表にしたものである。
符号の説明
2 トンネル
4 セグメント
10 シールドマシン
12 ベルトコンベア
14 土砂ストック装置
15 フィーダーコンベア
16 土砂スラリー化装置
17 攪拌機
18 排泥ポンプ
20 軌道レール
22 台車
24 送泥管
26 排泥管
28 泥水処理プラント
30 送泥ポンプ

Claims (7)

  1. トンネルを掘削する掘削手段と、前記掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段とを用いてトンネルを施工するにあたり、単位時間当たりの、前記掘削手段によって掘削される土砂の掘削量より、前記搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合における、土砂搬出方法であって、
    前記搬出手段の前段に、前記掘削手段により掘削された土砂を一時的に貯蔵し、当該貯蔵した土砂を前記搬出手段に導入する土砂貯蔵手段を設け、
    前記搬出手段により前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂を搬出させることを特徴とする土砂搬出方法。
  2. 前記搬出手段は、前記トンネルの施工工程において、前記掘削手段によりトンネルを掘削する掘削期間のうち少なくとも一部の期間と、前記掘削手段によりトンネルを掘削しない掘削休止期間のうち少なくとも一部の期間とに、前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂を搬出することを特徴とする請求項1に記載の土砂搬出方法。
  3. 前記掘削休止期間内に前記搬出手段が前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂のすべてを搬出できるように、前記掘削休止期間を設定することを特徴とする請求項2に記載の土砂搬出方法。
  4. 前記掘削期間終了時に前記掘削手段により掘削された土砂を貯蔵できるように、前記土砂貯蔵手段の容量を設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の土砂搬出方法。
  5. 前記掘削手段として、シールドマシンを用い、
    前記掘削期間として、前記シールドマシンによるセグメントの1リング分の幅を掘削する期間を設定し、
    前記掘削休止期間として、前記シールドマシンによって掘削されたトンネルの内壁に前記セグメントを1リング組み立てる期間を設定することを特徴とする2〜4の何れか1項に記載の土砂搬出方法。
  6. 前記搬出手段として、前記土砂貯蔵手段から土砂を導入するとともに、前記導入した土砂に泥水を混合してスラリーを作製する土砂スラリー化装置と、前記土砂スラリー化装置で作製されたスラリーを掘削現場から搬出する排泥ポンプとを用いることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の土砂搬出方法。
  7. トンネルを掘削する掘削手段と、前記掘削手段により掘削された土砂を掘削現場から搬出する搬出手段とを備え、トンネルを施工するにあたり、単位時間当たりの、前記掘削手段によって掘削される土砂の掘削量より、前記搬出手段による土砂の搬出量が少ない場合において使用される、土砂搬出システムであって、
    前記搬出手段の前段に、前記掘削手段により掘削された土砂を一時的に貯蔵し、当該貯蔵した土砂を前記搬出手段に導入する土砂貯蔵手段を備え、
    前記搬出手段が、前記土砂貯蔵手段に貯蔵された土砂を搬出することを特徴とする土砂搬出システム。
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