JP2006199835A - 実装用接合剤およびそれを用いた電気電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比較的低温で硬化可能であり、高い保存安定性を有する実装用接合剤を提供する。
【解決手段】 エポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させるための潜在性硬化剤および導電性粒子を含む実装用接合剤において、SH基を有する改質剤をエポキシ樹脂100重量部に対して約1〜100重量部で更に含ませる。この実装用接合剤は高い保存安定性を示し、耐熱温度が120℃より低い電子部品であっても特別な処置および/または装置を要することなく基板に実装することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は実装用接合剤、それを用いて得られる回路基板を有する電気電子機器およびそのような回路基板の製造方法に関する。
電気電子回路形成技術の分野において電子部品を基板に実装するために用いられる接合剤(本発明において単に「実装用接合剤」と言う)として導電性接着剤がある。
導電性接着剤(または導電性ペーストとも呼ばれる)は、金属粒子などの導電性粒子が、バインダーである樹脂組成物中に分散されて成るペースト状材料であり、一般的に絶縁性の樹脂によってそれ自身は導電性を示さないが、樹脂を硬化収縮させることにより導電性粒子同士が接触または接近して導電性を示すようになるものである。
このような導電性接着剤の例として、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させるための潜在性硬化剤、および銀またはニッケルなどの金属粒子を含むものが知られており、これは一般的に120℃以上に加熱することにより硬化する。
近年、耐熱性の低い電子部品および/または基板材料の使用が増加し、このため、より低温で硬化する導電性接着剤が求められている。
特開平11−199842
上記のように、従来の導電性接着剤を硬化させるためには120℃以上に加熱することが求められる。よって、耐熱温度が120℃より低い電子部品を基板に実装するためには、冷風または断熱治具などにより電子部品を熱から保護しつつ基板を120℃以上に加熱し、または導電性接着剤のみを加熱するための局所加熱機能を有する高価な加熱装置を用いなければならないという問題がある。あるいは、従来の導電性接着剤を120℃より低い加熱温度で硬化させることも全く不可能ではないが、加熱温度を低くすると硬化に要する時間が著しく長くなり、連続的な大量生産プロセスに適さないという問題がある。
他方、導電性粒子を含まない接着剤としては、75〜110℃の温度で加熱することにより硬化する実装用接着剤が知られており、これにはエポキシ樹脂およびポリメルカプタン系硬化剤が用いられ得る(特許文献1、特に実施例1を参照のこと)。しかしながら、ポリメルカプタン系硬化剤を用いると保存の間にも硬化が進行し、十分な保存安定性が得られない。
本発明の目的は、比較的低温で硬化可能であり、高い保存安定性を有する実装用接合剤、より詳細には導電性接着剤を提供すること、および実装用接合剤を用いた回路基板の製造方法ならびに回路基板を備える電気電子機器を提供することにある。
本発明の1つの要旨によれば、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させるための潜在性硬化剤および導電性粒子を含む実装用接合剤であって、SH基を有する改質剤をエポキシ樹脂100重量部に対して約1〜100重量部で更に含む実装用接合剤(または導電性接着剤)が提供される。
本発明の実装用接合剤によれば、SH基を有する改質剤が含まれているので、SH基に由来する−Sが求核置換反応によりエポキシ基のCにアタックして開環させ、これにより硬化を開始させることができる。
これに対して、他の改質剤、例えばシラン系、チタネート系およびアルミニウム系カップリング剤(または表面処理剤)などは硬化を開始させることはできない。エポキシ樹脂および潜在性硬化剤を含み、標準硬化条件が120℃にて10分間である導電性接着剤にこのようなカップリング剤を添加すると、接着強度の改善がみられるものの、硬化特性に対してはほとんど影響を与えないか、むしろ、より高い温度である130℃にて10分間の加熱を要するようになる。
本発明の実装用接合剤によれば、上記のようなSH基を有する改質剤が適当な量で含まれているので比較的低温で、例えば約70〜110℃で10分間加熱することにより硬化させることができる。よって、本発明の実装用接合剤を用いれば、耐熱温度が120℃より低い電子部品であっても特別な処置および/または装置を要することなく熱損傷を回避して基板に実装することが可能となる。更に、このような本発明の実装用接合剤は保存安定性に優れ、回路基板を連続的に(または同条件で)製造するのに適するという利点がある。
SH基を有する改質剤の量はエポキシ樹脂100重量部に対して約1〜100重量部とする。この改質剤の量がエポキシ樹脂100重量部に対して約1重量部より少ないと硬化温度を十分に低下させることができず、他方、約100重量部より多いと十分な保存安定性が得られない。
1つの態様において本発明の実装用接合剤は増粘剤を更に含む。このように増粘剤を添加して実装用接合剤の粘度を調節することによって、転写、スクリーン印刷、ディスペンスなどの種々の方法に応じて実装用接合剤を基板の所定の領域に適切に供給することができる。
本発明のもう1つの要旨によれば、本発明の実装用接合剤を用いて電子部品が実装された回路基板を含む電気電子機器が提供される。
この回路基板は、例えば、本発明の実装用接合剤を基板の所定の領域(一般的には電極またはランド)に供給し、電子部品を(より詳細にはその電極を)実装用接合剤と接触させて基板上に配置し、実装用接合剤を70〜110℃で加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、これにより電子部品を基板の電極に機械的および電気的に接合する(即ち、実装する)ことをこの順序で含む方法によって製造することができる。
本発明によれば、実装用接合剤中にエポキシ樹脂の硬化を開始させ得るSH基を有する改質剤が適当な量で含まれることにより、比較的低温で硬化可能であり、高い保存安定性を有する実装用接合剤が提供される。更に、本発明によれば、そのような実装用接合剤を用いた回路基板の製造方法ならびに回路基板を備える電気電子機器もまた提供される。
実施形態1
本実施形態は実装用接合剤(または導電性接着剤)に関する。
本実施形態の実装用接合剤は、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させるための潜在性硬化剤、導電性粒子およびSH基を有する改質剤を含む1液型の組成物である。また本発明に必須ではないが、実装用接合剤は他の成分、例えば増粘剤などの添加剤を更に含んでいてよい。
SH基を有する改質剤はエポキシ樹脂100重量部あたり約1〜100重量部、好ましくは約2〜80重量部で含まれる。他の成分については特に限定されるものではないが、例えば潜在性硬化剤は約0.1〜30重量部、導電性粒子は約100〜1000重量部、および場合により増粘剤は約0.5〜25重量部(いずれもエポキシ樹脂100重量部あたり)で含まれ得る。
エポキシ樹脂には未硬化のエポキシ樹脂、即ち1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂状物質を使用できる。例えばグリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシジルアミン型および脂環型などの既知のエポキシ樹脂を使用できる。また、そのようなエポキシ樹脂の前駆体を使用してもよい。
エポキシ樹脂を硬化させるための潜在性硬化剤は、エポキシ樹脂および硬化剤を含む1液型組成物において常温(例えば約15〜30℃)でその特性を長期間変えることなく安定に保存可能で、所定の温度に加熱された場合に速やかにエポキシ樹脂を硬化させる機能を有する硬化剤である。本発明に利用可能な潜在性硬化剤の例には、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、アミンイミド、第三アミン塩、イミダゾール塩、ルイス酸およびブレンステッド酸塩などが挙げられ、好ましくはアミン骨格を分子中に有する潜在性硬化剤である。(例えば新保正樹編、「エポキシ樹脂ハンドブック」、日刊工業新聞社、p225−230を参照のこと。)
導電性粒子はそれ自身が導電性を有するものであればよく、例えば金、銀、銅、ニッケル、銀―パラジウム合金およびはんだ合金などの金属から成る粒子、またはカーボンなどの他の導電性物質から成る粒子を使用できる。導電性粒子の寸法および形状は特に限定されるものではないが、例えば約0.1〜50μmの数平均粒径を有する粒子であってよい。
本発明において改質剤とはエポキシ樹脂および導電性粒子の少なくとも一方に作用してその性質を改変し、例えば接着強度の向上などをもたらすものを意味する。本発明に使用可能な改質剤はそのような機能を有し、かつ、1つまたは2つ以上のSH基を分子内に有するものである。SH基を有する改質剤は潜在性硬化剤による硬化温度を低下させるものである。
SH基を有する改質剤の例には、メルカプトプロピオン酸誘導体(例えば3−メルカプトプロピオン酸、メカプトプロピオン酸メトキシブチル、メルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸トリデシル、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネートおよびペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートなど)、チオグリコール酸誘導体(例えばチオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸メチル、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸メトキシブチル、エチレングリコールビスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレートおよびペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレートなど)およびチオール(チオリンゴ酸、ステアリルメルカプタン、2−メルカプトエチルオクタン酸エステル、4−メルカプトピリジン、2−メルカプトプロピオン酸など)などが含まれる。
あるいは、SH基を有する改質剤に代えて、SH基を有しないが、−Sを生じ得る他の改質剤、例えばチイランおよび環状または直鎖状チイラン誘導体(例えばチイランの塩および錯体など)を使用しても本発明と同様の効果を奏し得る。
増粘剤には一般的な無機質増粘剤(またはチキソ剤)などを使用できる。また、その他の任意の添加剤、例えば硬化促進剤、充填剤、顔料、染料、可撓性付与剤および分散剤なども適宜添加され得る。
このような本実施形態の実装用接合材料は各構成成分を適当に混合または混練することにより調製され得る。
本実施形態の実装用接合剤は導電性接着剤として理解され、そのままでは導電性を示さないが、加熱によってエポキシ樹脂が硬化収縮し、導電性粒子同士が接触または接近して導電性を示すようになる。本実施形態の実装用接合剤はエポキシ樹脂の硬化を開始させ得るSH基を有する改質剤を適当な量で含むので、比較的低温、具体的には約70〜110℃で硬化可能であり、かつ、比較的長期、少なくとも7日以上に亘って安定に保存可能である。
実施形態2
本実施形態は回路基板の製造方法およびそのような回路基板が組み込まれた電気電子機器に関する。
まず、例えば実施形態1にて上述したような本発明の実装用接合剤を基板の電極(またはランド)に供給する。接合剤の供給は転写、スクリーン印刷、ディスペンスなどの種々の方法により実施してよい。この基板は、当該技術分野で一般的に知られているような、絶縁性基板に配線が電極と一体的に形成されたものを用い得る。
次に、この基板上に電子部品を、電子部品の電極が基板の電極上に供給した実装用接合剤と接触するように位置合わせして配置する。
そして、得られた基板をリフロー炉に通すなどして加熱し、実装用接合剤を70〜110℃の温度条件下にて適当な時間、例えば約0.5〜10分間維持する。これにより、エポキシ樹脂が十分に硬化して基板の電極と電子部品の電極とを接着し、また、エポキシ樹脂が硬化収縮することにより導電性粒子同士が接触または接近して導電性を示すようになる。この結果、硬化後の接合剤によって電子部品が基板の電極に機械的および電気的に接合される。
本実施形態に用いる電子部品は加熱温度よりも高い耐熱温度を有するものであればよい。120℃より低い耐熱温度を有する電子部品であっても、その耐熱温度が加熱温度より高ければ使用することができる。加熱温度は、十分な硬化が得られるように電子部品の耐熱温度を考慮して約70〜110℃の範囲内で適当に設定してよい。
以上により、電子部品が実装された回路基板が製造される。
このような回路基板は任意の電気電子機器に組み込んで使用することができる。そのような電気電子機器には以下のものが含まれる:
・ビデオカメラ、ポ−タブルCD、ポータブルMD、ポータブルDVD、携帯電話およびノート型パソコンなど持ち運び可能な電気電子機器;
・ステレオ、デスクトップ型パソコン、テレビ電話、DVDプレーヤー、CDプレーヤー、DVDレコーダー、CDレコーダーおよびテレビなどの通常静置して使用される電気電子機器;
・炊飯機器、電子レンジ、冷蔵庫、掃除機、洗濯機、エアコン、照明器具、インターホン、防犯カメラ、監視カメラ、ガス漏れ検知器および洗浄機能付き便座などの家庭などで使用される電気電子機器;および
・カーステレオ、カーナビゲーション、カーエアコン、カーセンサー、エンジンコントローラー、車載カメラ、自動ブレーキ安全制御システム(ABS)およびヘッドライトなどの自動四輪車、自動二輪車およびその他の車両で使用される電気電子機器。
以下、本発明の実装用接合剤およびそれを用いて作製される回路基板を組み込んだ電気電子機器について実施例および比較例を通じてより詳細に説明する。
1.実装用接合剤
まず、本発明の実施例として、以下に示すエポキシ樹脂、潜在性硬化剤、無機質増粘剤、導電性粒子および改質剤Aをロール式撹拌機にて分散・混練し、更に、減圧(10mmHg以下)操作に付して脱泡させることによって、実装用接合剤(実施例1〜3)を調製した。各成分の混合割合は表1に示す通りとした。
・エポキシ樹脂:1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(旭電化工業株式会社製、商品名 ACRエポキシ)
・潜在性硬化剤:2−メチルイミダゾールアジン(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名 エピキュア M12AZ)
・無機質増粘剤:アエロジル(日本アエロジル株式会社製、商品名 AEROSIL(登録商標) 200)
・導電性粒子:平均粒径約6μmの銀粉末(三井金属鉱業株式会社製)
・改質剤A:SH基を有する改質剤であるトリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(液体)
また、比較例として、改質剤の種類または混合量を表1に示すように変更したこと以外は上記実施例と同様にして実装用接合剤を調製した(比較例1〜5)。
・改質剤B:シラン系カップリング剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製、ビニルトリメトキシシラン)
・改質剤C:チタネート系カップリング剤(味の素ファインテクノ株式会社製、商品名 プレーンアクト KR TTS)
Figure 2006199835
上記で得られた実施例1〜3および比較例1〜5の実装用接合剤の特性を評価すべく、以下のようにして硬化温度および保存安定日数を求めた。
1)硬化温度
未硬化の実装用接合剤のサンプルを8つ準備し、表面に銅メッキを施したガラスエポキシ基板上に直接印刷し(印刷された接合剤は縦横それぞれ約1mm、高さ約0.1mmの直方体形状を有する)、それぞれ60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110℃、120℃および130℃の温度にて10分間加熱した後、室温(約25℃)にて自然冷却させた。尚、印刷に変えて、同程度の精度が得られる転写を利用してもよい。得られたサンプルを示差熱分析装置に入れて等速昇温(10℃/分)法で加熱し、所定温度での加熱後の状態から完全に硬化した状態となるまでに使用された熱量Qを測定した。
未硬化の実装用接合剤のもう1つのサンプルを示差熱分析装置に入れて等速昇温(10℃/分)法で加熱し、未硬化の状態から完全に硬化した状態となるまでに使用された熱量Qを予め測定しておき、上記の所定温度での加熱による硬化率R(%)をそれぞれ以下の式(1)により算出した。
Figure 2006199835
硬化率Rが90%以上となる温度条件のうち最低の温度を硬化温度とした。尚、本発明者らのこれまでの豊富な知見から、90%以上の硬化率が得られれば長期に亘って良好な電気的および機械的な接合信頼性を示すことがわかっている。
2)保存安定日数
実装用接合剤のサンプルを調製した直後にその粘度ηを測定し、約25℃で静置しながら定期的に粘度ηを測定した。粘度測定はE型粘度計を用いて実施した。そして、η≧2×ηとなるまでに要した日数を保存安定日数とした。尚、本発明者らの経験より、7日以上の保存安定日数が得られれば実用上問題ないことがわかっている。
これらの特性を評価した結果を表2に示す。
Figure 2006199835
表2から理解されるように、実施例1〜3の実装用接合剤はいずれも硬化温度が低く、実用に適した保存安定性を示した。これに対して、比較例1〜4の実装用接合剤では実施例1〜3の実装用接合剤よりも硬化温度が高く、比較例5の実装用接合剤では十分な保存安定性が得られなかった。
2.回路基板の作製およびこれを組み込んだ電気電子機器の動作
上記で得られた実施例1〜3および比較例1〜3の実装用接合剤を用いて回路基板を作製し、この回路基板を組み込んだ電気電子機器の動作を確認した。
まず、リフロー炉で加熱した場合の最高温度を把握するため、実施例1〜3および比較例1〜3の実装用接合剤の各硬化温度(表1)および加熱時間10分の条件に設定したリフロー炉に温度センサを設けた基板を通して、基板が曝される温度を経時的に測定した。これにより得られる温度プロファイルの最高温度をリフローピーク温度として表3に示す。
次に、実施例1〜3および比較例1〜3の実装用接合剤をそれぞれ基板の電極上に印刷または転写により供給し、電子部品の電極が接合剤と接触するようにして電子部品を基板に位置合わせして配置し、実装用接合剤の各硬化温度および加熱時間10分の条件に設定したリフロー炉に通して電子部品を基板に実装して回路基板を作製した。電子部品には耐熱温度90℃のコネクタ(ポリエチレン成形品)を用いた。
上記で作製した回路基板を組み込んで、電気電子機器としてコンパクトディスクプレーヤを組み立てた。これにより得られた電気電子機器が正常に動作するか、しないかを確認した。結果を表3に示す。
Figure 2006199835
表3から理解されるように、実施例1〜3の実装用接合剤を用いて製造した回路基板を組み込んだ電気電子機器は、回路基板を製造する際のリフローピーク温度が電子部品の耐熱温度よりも低く、電子部品の熱損傷が起こらないため正常に動作することができた。これに対して、比較例1〜3の実装用接合剤を用いて製造した回路基板を組み込んだ電気電子機器は、リフローピーク温度が電子部品の耐熱温度よりも高く、熱損傷を生じたために動作しなかったと考えられる。

Claims (4)

  1. エポキシ樹脂、エポキシ樹脂を硬化させるための潜在性硬化剤および導電性粒子を含む実装用接合剤であって、SH基を有する改質剤をエポキシ樹脂100重量部に対して1〜100重量部で更に含む、実装用接合剤。
  2. 増粘剤を更に含む、請求項1に記載の実装用接合剤。
  3. 請求項1または2に記載の実装用接合剤を用いて電子部品が実装された回路基板を含む電気電子機器。
  4. 電子部品が実装された回路基板の製造方法であって、
    請求項1または2に記載の実装用接合剤を基板の所定の領域に供給し、
    電子部品を実装用接合剤と接触するようにして基板上に配置し、
    実装用接合剤を70〜110℃で加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、これにより電子部品を基板に機械的および電気的に接合する
    ことを上記の順序で含む、製造方法。
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