JPH1112346A - 組成物及びこれを用いたフィルム - Google Patents

組成物及びこれを用いたフィルム

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JPH1112346A
JPH1112346A JP17030097A JP17030097A JPH1112346A JP H1112346 A JPH1112346 A JP H1112346A JP 17030097 A JP17030097 A JP 17030097A JP 17030097 A JP17030097 A JP 17030097A JP H1112346 A JPH1112346 A JP H1112346A
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JP
Japan
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component
film
composition
bisphenol
group
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JP17030097A
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English (en)
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Osamu Hirai
修 平井
Kazuya Sato
和也 佐藤
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱による基板の膨張を抑止できる硬化条件
の、100〜120℃で数十秒〜数時間の硬化が可能
で、接着性が良好であり、保存安定性が良好な組成物及
びこの効果を奏し、さらに取扱性が優れるフィルムを提
供する。 【解決手段】 (A)エポキシ基を有する化合物、
(B)エステル結合及びメルカプト基を有する化合物及
び(C)ホスフィン又はホスホニウム塩を含有してなる
組成物並びにこの組成物からなるフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品、電気機
器等の電子電気分野、家庭用工作分野、土木建築分野、
自動車工業分野、航空機工業分野で使用される接着剤に
好適な組成物及びこれを用いたフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】2つの回路基板同士を接着すると共に、
これらの電極間に電気的導通を得る接着剤については、
スチレン系やポリエステル系等の熱可塑性物質や、エポ
キシ系やシリコーン系等の熱硬化性物質が知られてい
る。この場合、接着剤中に導電性粒子を配合し加圧によ
り接着剤の厚み方向に電気的接続を得るもの(例えば特
開昭55−104007号公報)と、導電性粒子を用い
ずに接続時の加圧により電極面の微細凸凹の接触により
電気的接続を得るもの(例えば特開昭60−26243
0号公報)とがある。従来用いていた熱硬化性の接着剤
では、硬化反応をより確実に行うために通常は170℃
以上の高温で接続を行っていたが、一般的に接続される
2種の基板は材質が異なるためにそれぞれの熱膨張係数
が異なり、狭ピッチの接続体を形成することが困難であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明は
加熱による基板の膨張を抑止できる硬化条件の、100
〜120℃で数十秒〜数時間の硬化が可能で、接着性が
良好であり、保存安定性が良好な組成物を提供するもの
である。請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の
効果を奏し、さらに取扱性が優れるフィルムを提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)エポキ
シ基を有する化合物、(B)エステル結合及びメルカプ
ト基を有する化合物及び(C)ホスフィン又はホスホニ
ウム塩を含有してなる組成物に関する。また、本発明
は、前記の組成物からなるフィルムに関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において(A)エポキシ基
を有する化合物は、分子内にエポキシ基を有するもので
あれば特に制限なく、公知のものを使用しうる。このよ
うな化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールA/ビスフェノールF共重合型エポキシ樹脂等の
ビスフェノール系エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂
等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルジグリシジ
ルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリグ
リシジルメタアクリレート、グリシジルメタアクリレー
トとこれと共重合可能なビニル単量体との共重合体等が
挙げられる。これらは単独又は2種以上を組み合わせて
使用される。これらの中で、分子量の異なるグレードが
広く入手可能で、接着性や反応性等を任意に設定できる
点から、ビスフェノール系エポキシ樹脂が好ましい。
【0006】このビスフェノール系エポキシ樹脂は、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール
化合物とエピクロルヒドリンとを、アルカリ等の触媒の
存在下に反応させて製造され、下記一般式(I)で表さ
れる構造をもつ化合物である。
【化1】 (式中、R1及びR2は、各々独立に水素原子、メチル基
又はトリフルオロメチル基を示し、R3及びR4は、各々
独立に臭素原子を示し、mは0〜4の整数であり、nは
自然数である)
【0007】nは反応条件によって変化させることがで
き、nが1以下の液状の樹脂からnが15程度の固形樹
脂まで、分子量の異なる各種のグレードのものが市販さ
れている。nが100程度に大きいものはフェノキシ樹
脂と呼ばれ、一般のエポキシ樹脂と異なり熱可塑性を示
す。
【0008】本発明に用いる(A)エポキシ基を有する
化合物のエポキシ等量は43〜1000が好ましく、5
0〜800がより好ましく、73〜600が特に好まし
い。エポキシ等量が43未満又は1000を超えると、
後に説明する電極の接続時に、接着力が低下する傾向が
ある。これらの(A)エポキシ基を有する化合物は、不
純物イオン(Na+、Cl-等)や、加水分解性塩素等を
300ppm以下に低減した高純度品を用いることが、エ
レクトロンマイグレーション防止のために好ましい。
【0009】本発明において(B)エステル結合及びメ
ルカプト基を有する化合物としては、分子中にエステル
結合及びメルカプト基(−SH)を有する化合物であれ
ば特に制限なく公知のものを使用しうる。このような化
合物としては、例えば、下記一般式(II)
【化2】 (式中、4個のRは各々独立に、炭素数1〜12のアル
キレン基を示す)で表される化合物、下記一般式(II
I)
【化3】 (式中、3個のRは各々独立に、炭素数1〜12のアル
キレン基を示し、R5は炭素数1〜6のアルキル基を示
す)で表される化合物、下記一般式(IV)
【化4】 (式中、2個のRは各々独立に、炭素数1〜12のアル
キレン基を示し、R6は炭素数1〜6のアルキレン基を
示す)で表される化合物等が挙げられる。
【0010】具体的な化合物としては、ペンタエリスリ
トールテトラキスチオプロピオネート、トリメチロール
プロパントリスチオプロピオネート、ヘキサメチレンジ
オールビスチオプロピオネート等が挙げられる。これら
は単独又は2種以上を組み合わせて使用される。
【0011】本発明に用いる(B)エステル結合及びメ
ルカプト基を有する化合物の分子量を官能基数で割った
値(SH等量)は108〜1000が好ましく、108
〜800がより好ましく、108〜600が特に好まし
い。SH等量が108未満又は1000を超えると、接
着力が低下する傾向がある。
【0012】(B)エステル結合及びメルカプト基を有
する化合物の使用量は、(A)エポキシ基を有する化合
物に対して、(B)成分のメルカプト基の総量/(A)
成分のエポキシ基の総量(等量比)が、0.5/1.5
〜1.5/0.5の比率となるような量とすることが好
ましく、0.8/1.2〜1.2/0.8の比率となる
ような量とすることがより好ましい。この比率が、0.
5/1.5未満の場合及び1.5/0.5を超える場合
には未反応のエポキシ基やメルカプト基が硬化反応後に
多量に残存することとなり、接着力を低下させる傾向が
ある。また、(B)成分が加熱によって蒸発すると、
(A)成分のエポキシ基との反応等量が保てないので、
(B)成分の沸点は150℃以上であることが好まし
い。(B)成分の形態は、その他の成分との相溶性を考
慮すると固体のものよりは液状のものの方が操作性が高
いことから望ましいが、液状のものに限定されない。
【0013】本発明に用いる(C)ホスフィン又はホス
ホニウム塩としては、特に制限なく公知のものを使用し
うるが、ホスフィンとしては、例えば、下記一般式
(V)
【化5】 (式中、3個のR7は各々独立に、炭素数1〜12のア
ルキル基、フェニル基、フルフリル基、炭素数1〜12
のアルキル基が1から3置換したフェニル基、炭素数1
〜12のアルコキシル基が1から3置換したアルコキシ
フェニル基、フルフリル基を示す)で表される化合物が
挙げられる。このような化合物としては、具体的に、ト
リブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス
(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,6
−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,
6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリフルフリル
ホスフィン等の3級ホスフィンが挙げられる。
【0014】また、ホスホニウム塩としては、例えば、
下記一般式(VI)
【化6】 (式中4個のR8は各々独立に、炭素数1〜12のアル
キル基、フェニル基、フルフリル基、炭素数1〜12の
アルキル基が1から3置換したフェニル基、炭素数1〜
12のアルコキシル基が1から3置換したアルコキシフ
ェニル基、フルフリル基を示し、式中X-は塩化物イオ
ン、臭化物イオン、よう化物イオン等の無機イオン、テ
トラフェニルボレート、ブチルトリフェニルボレート等
の有機イオンを示す)で表される化合物が挙げられる。
このような化合物としては、具体的にテトラフェニルホ
スホニウムブチルトリフェニルボレート、テトラフェニ
ルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニ
ルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウ
ムアイオダイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイ
ド、テトラブチルホスホニウムブロマイド等の第4級ホ
スホニウム塩が挙げられる。これらは単独又は2種以上
を組み合わせて使用される。
【0015】これらの(C)成分により、(B)成分の
活性を触媒的に高め、速硬化性が得られ、硬化させる際
の加熱温度を低下させても必要な接着強度を得ることが
でき、接続される材料の熱膨張によるずれを最小限に押
さえることが可能となる。
【0016】(C)成分の使用量は、(A)成分100
重量部に対して0.01〜200重量部とすることが好
ましく、0.1〜100重量部とすることがより好まし
く、0.5〜50重量部とすることが特に好ましい。こ
の量が、0.01重量部未満では、硬化促進効果が不充
分となる傾向があり、200重量部を超えると、相溶性
が低下する傾向がある。
【0017】本発明の組成物には、さらに、接着性、フ
ィルム形成性等の点から(E)フェノキシ樹脂を添加す
ることができる。必要に応じて用いるフェノキシ樹脂と
しては、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂やビスフェ
ノールF型フェノキシ樹脂、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF共重合型フェノキシ樹脂等が挙げられる。こ
のようなフェノキシ樹脂は、分子量の大きいほどフィル
ム形成性が容易に得られ、また接続時の流動性に影響す
る溶融粘度を広範囲に設定できる。(E)フェノキシ樹
脂は、重量平均分子量が、10,000〜150,00
0のものが好ましく、10,000〜80,000のも
のがより好ましい。この値が、10,000未満ではフ
ィルム形成性の向上効果が小さくなる傾向があり、また
80,000を超えると他の成分との相溶性が悪くなる
傾向がある。(E)フェノキシ樹脂を使用する場合、そ
の使用量としては(A)エポキシ基を有する化合物10
0重量部に対して20〜320重量部とすることが好ま
しい。この使用量が、20重量部未満又は320重量部
を超える場合は、フィルム形成性が低下する傾向があ
る。
【0018】本発明の組成物に(D)導電性粒子を添加
して回路接続に好適な組成物とするとができる。そのよ
うな(D)導電性粒子としては、Au、Ag、Ni、C
u、はんだ等の金属粒子やカーボン等が挙げられる。ま
た、非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等を
核とし、この核に前記金属粒子やカーボンを被覆したも
のでもよい。(D)導電性粒子が、プラスチックを核と
し、この核に前記金属粒子やカーボンを被覆したものや
熱溶融性を有する金属粒子の場合、加熱加圧により変形
性を有するので接続時に電極との接触面積が増加し信頼
性が向上するので好ましい。
【0019】この(D)導電性粒子の平均粒径は、分散
性、導電性の点から2〜18μmであることが好まし
い。(D)成分を使用する場合、その使用量は、(A)
成分、(B)成分、(C)成分及び必要に応じて用いる
(E)成分のトータル100体積に対して0.1〜30
体積%とすることが好ましく、0.1〜10体積%とす
ることがより好ましい。この値が、0.1体積%未満で
あると導電性が劣る傾向があり、30体積%を超えると
回路の短絡が起こる傾向がある。なお、体積%は23℃
の硬化前の各成分の体積をもとに決定されるが、各成分
の体積は、比重を利用して重量から体積に換算すること
ができる。また、メスシリンダー等にその成分を溶解し
たり膨潤させたりせず、その成分をよくぬらす適当な溶
媒(水、アルコール等)を入れたものに、その成分を投
入し増加した体積をその体積として求めることもでき
る。
【0020】本発明の組成物には、カップリング剤等の
密着向上剤、レベリング剤などの添加剤を適宜添加して
もよい。
【0021】本発明の組成物は、とりわけICチップと
基板との接着や電気回路相互の接続用に有用である。こ
の場合、例えば、組成物に必要により溶剤等を加えるな
どした溶液を、フッ素樹脂フィルム、離形紙等の剥離性
基材上に塗布し、あるいは不織布等の基材に前記溶液を
含浸させて剥離性基材上に載置し、(C)成分の活性温
度以下で乾燥し、溶剤等を除去してフィルムとし、この
フィルムの形状で使用することができる。フィルムの形
状で使用すると取扱性等の点から一層便利である。
【0022】上記溶剤としては、特に制限なく、公知の
ものを使用しうるが、トルエン等の芳香族炭化水素系溶
剤と酢酸エチル等の酢酸エステル類を包含する含酸素系
溶剤との混合溶剤が、溶解性の点で好ましい。ここに含
酸素系溶剤のSP値は8.1〜10.7の範囲とするこ
とが(C)成分の保護上好ましい。また溶剤の沸点は1
50℃以下が好ましく、60〜90℃がより好ましく、
70〜80℃が特に好ましい。沸点が150℃を超すと
乾燥に高温を要し潜在性硬化促進剤の活性温度に近いこ
とから、潜在性の低下を招く傾向があり、低温では乾燥
時の作業性が低下する傾向がある。溶剤を使用する場
合、その使用量は、溶液の固形分が10〜90重量%と
なるような量であることが好ましい。
【0023】次に、本発明の組成物及びこれを用いたフ
ィルムを用いた電極の接続の一例について説明する。本
発明の組成物((D)成分を含んでいる)の層を、基板
上の相対時する電極間に存在させ、加熱加圧することに
より両電極の接触と基板間の接着を得、電極を接続を行
える。電極を形成する基板としては、半導体、ガラス、
セラミック等の無機質、ポリイミド、ポリカーボネート
等の有機物、ガラス/エポキシ等のこれら複合の各組み
合わせが適用できる。本発明の組成物を用いると、従来
困難であった、熱膨張係数が大きく異なる材質の接続が
可能となることから、広範な材料の接続へ応用できる。
【0024】本発明の組成物は、比較的低温での接続が
可能で保存安定性も優れるため、接続時に熱応力が小さ
く、微細回路接続後の信頼性を飛躍的に向上でき、マー
ジンを大きくとれるので、回路の接続作業の効率が向上
し、かつ歩留まりも向上する。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 (A)成分としてのビスフェノール型液状エポキシ樹脂
(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエポキ
シ株式会社製、商品名エピコート828、エポキシ当量
184)50gを、重量比でトルエン/酢酸エチル=5
0/50の混合溶剤に溶解して、固形分40重量%の溶
液とした。(B)成分としてのペンタエリスリトールテ
トラキスチオプロピオネート(旭電化工業株式会社製、
商品名アデカハードナーEH317、SH当量140)
37gは市販品をそのまま用いた。(C)成分として
は、ヨウ化テトラフェニルホスホニウム1gを用いた。
【0026】(E)成分としては、ビスフェノールA、
ビスフェノールF(1/1)とエピクロルヒドリンか
ら、ビスフェノールA、F共重合型フェノキシ樹脂(重
量平均分子量20,000)50gを一般的方法により
作製し、これを重量比でトルエン(沸点110.6℃、
SP値8.90)/酢酸エチル(沸点77.1SP値
9.10)=50/50の混合溶剤に溶解して、固形分
40重量%の溶液とした。(D)成分としては、ポリス
チレンを核とする粒子の表面に、厚み0.2μmのニッ
ケル層を設け、このニッケル層の外側に、厚み0.20
μmの金層を設け、平均粒径10μm、比重2.0の導
電性粒子を作製した。
【0027】固形重量で樹脂成分137g((A)成分
50g:(E)成分50g:(B)成分37g)、
(C)成分1gとなるように配合し、さらに、(D)成
分の導電性粒子を3体積%配合して分散させ、厚み80
μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装置を用いて塗布し、
70℃、10分の熱風乾燥により乾燥層の厚みが25μ
mのフィルムを得た。得られたフィルムは、室温での十
分な柔軟性を有し、また40℃で240時間放置しても
その性質には変化がほとんどなく、良好な保存性を示し
た。
【0028】実施例2 (B)成分のペンタエリスリトールテトラキスチオプロ
ピオネート37gに代えて、トリメチロールプロパント
リスチオプロピオネート(淀化学株式会社製、SH当量
116)50gとし、固形重量で樹脂成分150gとし
て作製した他は、実施例1と同様にしてフィルムを得
た。その結果、実施例1と同等な性質を有するフィルム
が得られた。
【0029】比較例1 (B)成分のペンタエリスリトールテトラキスチオプロ
ピオネート37gに代えて、オリゴエチレングリコール
−ジ(2−ヒドロキシ−3メルカプトプロピル)エーテ
ル、旭電化工業株式会社製、商品名アデカハードナーE
H310、SH等量190)を用いた他は、実施例1と
同様にしてフィルムを得た。
【0030】比較例2 (C)成分のヨウ化テトラフェニルホスホニウムに代え
て、イミダゾール変性体(旭化成工業(株)製、商品名ノ
バキュア3941)を用いた他は、実施例1と同様にし
てフィルムを得た。
【0031】(回路の接続)実施例1〜2、比較例1〜
2で得たフィルムを用いて、ライン幅50μm、ビッチ
100μm、厚み18μmの銅回路を500本有するフ
レキシブル回路板(FPC)同士を110℃、2MPaで
20秒間加熱加圧して幅2mmにわたり接続した。この
時、あらかじめ一方のFPC上に、フィルムの接着面を
貼り付けた後、70℃、0.5MPaで5秒間加熱加圧し
て仮接続し、その後、フッ素樹脂フィルムを剥離しても
う一方のFPCと接続した。また、前述のFPCと酸化
インジウム(ITO)の薄膜を形成したガラス(表面抵
抗20Ω/□)とを100℃、2MPaで10秒間加熱加
圧して幅2mmにわたり接続した。この時、上記と同様に
ITOガラス上に仮接続を行った。
【0032】(接続抵抗の測定)回路の接続後、上記接
続部を含むFPCの隣接回路間の抵抗値を、初期と、8
5℃、85%RHの高温高湿槽中に500時間保持した
後にマルチメータで測定した。抵抗値は隣接回路間の抵
抗150点の平均(x+3σ)で示した。
【0033】(接続体の接着力)FPCに用いられてい
る接着剤と各接着剤組成物との接着性は接着力をJIS
−Z0237に準じて90度剥離法で測定し、評価し
た。測定装置は東洋ボールドウィン(株)製テンシロンU
TM−4(剥離速度50mm/min、25℃)を使用した。
【0034】接続体の接着力、接続抵抗の測定の結果を
表1に示した。実施例1、2の組成物によるフィルムは
100℃で良好な短時間接続性を示し、接着力も充分な
強度に達した。また、接続体の初期の接続抵抗も低く、
高温高湿試験後の抵抗の上昇もわずかであり、高い耐久
性を合わせ持つことが分かった。これらに対して、
(B)成分を用いなかった比較例1では、接続体の接着
力が劣り、満足な接続体とはならなかった。また、
(C)成分を用いなかった比較例2も接着力が劣り、満
足な接続体とはならなかった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の組成物は加熱による基板
の膨張を抑止できる硬化条件の、100〜120℃で数
十秒〜数時間の硬化が可能で接続性が良好であり、保存
安定性が良好なものである。請求項2記載のフィルム
は、請求項1記載の発明の効果を奏し、さらに取扱性が
優れるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)エポキシ基を有する化合物、
    (B)エステル結合及びメルカプト基を有する化合物及
    び(C)ホスフィン又はホスホニウム塩を含有してなる
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物からなるフィル
    ム。
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