JP2006194995A - 光源装置とその製造方法および記録装置 - Google Patents

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【課題】レンズ接着構造でのレンズの組み付け精度が高く、且つ高い組み付け強度と組み付け精度の経時変化の少ない光源装置、その組み込み装置を得る。
【解決手段】光源(1)と、光源を保持しているベース(2)と、光源の光軸と同軸に配置されたコリメータレンズ或いは集光レンズなどに代表される単数もしくは複数のレンズ(3)或いはレンズアレイと、レンズを支持するための第1レンズ支持部(2-a)とを備え、第1レンズ支持部上にレンズ(3)を固定接着することによって構成された光源装置において、レンズ(3)の光軸に対して、前記第1レンズ支持部と対称な位置に第2レンズ支持部(2-b)を設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、高精度の記録が要求される光学記録系の光源装置とその製造方法および
光源装置を用い構成される装置に関する。
光源装置は、印刷版の製版機、印刷版の版下作成機、感光体ドラムを利用したプリンタ、複写機、FAXなど記録装置にも使用されている。半導体レーザ等を用いた光源装置においては、その光学特性として、光源装置より射出されるレーザ光の方向性や光束の平行性などが要求される。光源装置は半導体レーザの発光点とレンズの相対位置を高精度に出す必要がある。
発光素子とレンズとの相対位置の精度を高めることを目的とした従来技術としては、特許文献1に開示される「光源ユニット」、特許文献2に開示される「光源装置」、特許文献3に開示される「光源装置」をあげられる。
特許文献1に開示される発明は、マルチビーム放射用の光源ユニットの光学系の位置の調整を容易にすることを目的としている。特許文献1に開示される発明は、レーザダイオード及び光学系を固定する取り付け部分及びその間に溝を有するバーボディを設け、溝側又はその反対側から光学系と接し開口を有する光学系用治具をバーボディに設けている。そして、制御手段は、光学系から発せられたビームの焦点位置を検知するビーム焦点位置検知手段の出力に基づき光学系駆動系で光学系用治具を光軸に沿って移動させ、光学系からのビーム方向を検知するビーム方向検知手段の出力に基づきLD駆動手段でレーザダイオードを把持するLD用治具を光軸に対して垂直な面に沿って移動させるものである。
また、特許文献2に開示される発明は、紫外線硬化型接着剤を用いて鏡筒を組み付ける時のエネルギーロスを低減することを目的としている。特許文献2に開示される発明は、半導体レーザを保持するレーザホルダの筒状部分と、コリメータレンズと一体成形された透明な鏡筒の張出部の間に紫外線硬化型接着剤を介在させ、紫外線照射器から照射される紫外線によって紫外線硬化型接着剤を硬化させている。鏡筒の張出部の表面は凸面状に隆起しており、紫外線を集光するレンズとして機能する。
また、特許文献3に開示される発明は、構成部品の数が少なく、組み立て時に位置ズレを生じる恐れがなく、コリメータレンズを光硬化型の接着剤を用いて接着することのできる、安価にして高精度な光源装置を提供することを目的とするものである。特許文献3に開示される発明は、表裏を貫通する嵌合孔を有するベースと、ベース裏面側に位置して嵌合孔に嵌着された半導体レーザと、ベース表側であって嵌合孔の前面に位置して半導体レーザの光軸と同軸に保持されたコリメータレンズと、該コリメータレンズから射出されるレーザ光を整形するアパーチャ形成部材とを備え、コリメータレンズのお外周円よりも僅かに径の大きな断面円弧状のレンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心となるように嵌合孔の前面に位置してベースに一体成形し、該レンズ支持部上にコリメータレンズを紫外線硬化接着剤を用いて接着固定している。
特開平05−113545号公報 特開平07−325241号公報 特開平09−246657号公報
しかし、特許文献1に開示される発明では、半導体レーザとレンズの位置関係について、それぞれ別々に保持されており、焦点方向すなわち光軸方向の調整はレンズ位置を調整して行い、ビーム位置すなわち光軸と垂直をなす平面内での位置調整は半導体レーザの位置を調節して行っている。この方法では、半導体レーザとレンズを別々に保持しているために、保持するための基体の構成が複雑になってコスト高になるという問題もあるが、位置が決まった後の接着方法として、YAGレーザによる溶接を用いているため、接着後の残留応力による半導体レーザやレンズの位置ズレが懸念される。また、前記問題に対する位置調整機構の半導体レーザやレンズの保持方法についての工夫が何も述べられていない。
また、特許文献2に開示される発明では、半導体レーザとレンズとの位置関係について光軸方向に垂直な方向の2軸に関する調整はされておらず、機械的な嵌合の精度で位置出しをしている。そして光軸方向についてはピント調節を行ったうえで、紫外線硬化型接着剤を用いて両者の位置関係を固定している。紫外線硬化型接着剤は生産タクト短縮に有利であり、また信頼性にも優れているのでレンズ接着ではよく用いられる。
しかし近年、画像記録装置などの高解像度化や高精度化が進んでおり、画像記録装置でよく用いられる光学記録の光源装置についても高精度化が求められており、その位置精度はミクロン以下が要求されている。したがって、機械的な嵌合による位置出しには限界があり、半導体レーザの発光点とレンズの相対位置を3軸(x、y、z)方向に調整する必要がある。したがって、半導体レーザとレンズを有する光源装置においては、3軸方向の位置調整及び調整された位置での固定が可能な構造でなければならない。
特許文献3に開示される発明は上記の点を省みて行われている。レンズを接着剤で固定する場合、硬化時に接着剤の収縮が発生するので、収縮による光学特性への悪影響をなるべく少なくすることが理想的である。特に光源装置ではz方向(光軸方向)の要求精度が高いため、その収縮方向がz軸方向に発生しないように構成されている。したがって、x、y方向(光軸方向と直交する2方向)については収縮による接着後の位置ズレが発生することになるが、接着後の位置精度を確保するためにある程度の収縮量を見込んで初期位置をオフセットさせるのが一般的である。しかし収縮量が定まってないとそのオフセットを与えることが困難になるため、その収縮方向をx、y方向のどちらか片方だけになるようにして、収縮方向の1方向に限定している。
また、上述したようなレンズ接着構造を持つ光源装置では、接着中もレンズが動かないようにチャックしなければならない。この特許ではチャック機構に関する詳細な説明はないが、たとえば、チャック手段でレンズを完全に固定した場合、接着完了後には接着剤の収縮により、レンズと第1レンズ支持部との間にストレスが発生する。このことによって接着剤の剥離が起きやすくなる。さらに、チャック機構を離したときに、レンズに急激な反動が発生し、レンズの位置精度が損なわれるなどの問題が発生する。そのためにチャック機構を可動に設ける場合、レンズの位置出し精度が損なわれないような条件出しが必要となる。
本発明は上述した如き光源装置の実状に鑑みなされたもので、その目的は、レンズ接着構造でのレンズの組み付け精度が高く、且つ高い組み付け強度と組み付け精度の経時変化の少ない光源装置を得ることにある。
請求項1の発明では、光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に配置された単数もしくは複数のレンズと、前記レンズを支持するための第1レンズ支持部とを備え、前記第1レンズ支持部上に前記レンズを固定接着することによって構成された光源装置において、前記レンズの光軸に対して、前記第1レンズ支持部と対称な位置で前記レンズを支持するための第2レンズ支持部を設けることを特徴としている。これにより、組み付け精度が高く、組み付け精度ばらつきが少なく、組み付け強度が高く、且つ組み付け後の環境変化や経時変化によるビーム位置変動の少ない光源装置を安価な構成で得ることが可能になる。
請求項2の発明では、請求項1において、前記第2レンズ支持部は前記第1レンズ支持部と比較して、前記レンズの半径方向への剛性を小さくしたことを特徴とする。これにより、光源装置内の残留応力を低減させて組み付け精度ばらつきを更に低減させることが可能になる。
請求項3の発明では、請求項1において、前記第2レンズ支持部と前記レンズとを接着するための接着剤は、前記第1レンズ支持部と前記レンズとを接着するための接着剤と比較して、硬化した後の剛性が小さくしたことを特徴とする。これにより、光源装置内の残留応力を低減させて組み付け精度ばらつきを更に低減させることが可能になる。
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記第1レンズ支持部と前記第2レンズ支持部の材質は同じ、或いは熱膨張率が概略等しい材質としたことを特徴とする。これにより、温度変化によるレンズ位置精度の低下を防止することが可能になる。
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記レンズの接着時においては前記光源及び前記レンズの光軸方向は水平方向にセットして製造する。これにより、レンズ接着時に重力によるレンズ位置のばらつきや接着面にかかるストレスを低減させることが可能になる。
請求項6の発明では、請求項5において、前記第1レンズ支持部の接着面の形状は、前記レンズの光軸を含む鉛直面に対して概ね左右対称の形状であることを特徴とする。これにより、接着剤の収縮方向を鉛直方向に限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成を容易にすることが可能になる。
請求項7の発明では、請求項6において、前記第1レンズ支持部の接着面の形状は、前記レンズの外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状であって、前記光源の光軸と同心となるように前記ベースに形成されていることを特徴とする。これにより、接着剤の層の厚みを均一化して、接着ムラを防止し、且つ効率のいい接着を行うことが可能になる。
請求項8の発明では、請求項7において、前記第1レンズ支持部の接着面の形状は、半円周以下の円弧であることを特徴とする。これにより、接着剤の収縮方向を鉛直方向に限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成をさらに容易にすることが可能になる。
請求項9の発明では、請求項5において、前記第2レンズ支持部の接着面の形状は、前記レンズの光軸を含む鉛直面に対して概ね左右対称の形状であることを特徴とする。これにより、第2レンズ支持部を設けたときについても接着剤の収縮方向を鉛直方向に限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成を容易にすることが可能になる。
請求項10の発明では、請求項9において、前記第2レンズ支持部の接着面は、水平方向に平面となるように形成されていることを特徴とする。これにより、第2レンズ支持部のレンズの半径方向への剛性を小さくすることが可能になる。
請求項11の発明は、請求項5〜10のいずれか1項に記載の光源装置を製造するための製造方法であって、前記レンズと前記第1レンズ支持部とを紫外線硬化型接着剤によって固定接着することを特徴とする。これにより、接着剤の硬化するタイミングを自在にコントロールし、且つ接着後の残留応力の少ない接着を可能にして、接着工程を容易に且つフレキシブルなものにし、さらに組み付け精度を向上させることが可能になる。
請求項12の発明では、請求項11において、前記レンズと前記第1レンズ支持部の接着は、前記レンズと前記第2レンズ支持部の接着よりも先に行うことを特徴とする。これにより、接着ばらつきを少なくして、レンズの初期位置のオフセット量出しを容易にすることが可能になる。
請求項13の発明では、請求項12において、前記第2レンズ支持部自体は、前記レンズと前記第1レンズ支持部の接着が終わった後に、前記ベース上に取り付けられることを特徴とする。これにより、紫外線照射を容易にして、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能になる。
請求項14の発明では、請求項13において、前記レンズと前記第2レンズ支持部とを紫外線硬化型接着剤によって固定接着することを特徴とする。これにより、第2レンズ支持部とレンズとの接着に関して、接着剤の硬化するタイミングを自在にコントロールして、接着工程を容易に且つフレキシブルなものにすることが可能になる。
請求項15の発明は、請求項5〜10のいずれか1項に記載の光源装置を製造するための製造方法であって、前記レンズと前記第1レンズ支持部、前記レンズと前記第2レンズ支持部とを同時に紫外線硬化型接着剤によって固定接着することを特徴とする。これにより、迅速に接着を行うことが可能になる。
請求項16の発明では、請求項11〜15のいずれかにおいて、紫外線の照射は前記レンズの光軸を含む鉛直面に対して概ね左右対称になされることを特徴とする。これにより、接着剤の収縮方向を鉛直方向に限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成をさらに容易にすることが可能になる。
請求項17の発明では、請求項16において、前記第1レンズ支持部には穴が設けられていることを特徴とする。これにより、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合に紫外線照射を容易にし、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能になる。
請求項18の発明では、請求項16において、前記第1レンズ支持部は透明であることを特徴とする。これにより、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合に紫外線照射を容易にし、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能になる。
請求項19の発明では、請求項16において、前記第2レンズ支持部には穴が設けられていることを特徴とする。これにより、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合に紫外線照射を容易にし、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能になる。
請求項20の発明では、請求項16において、前記第2レンズ支持部は透明であることを特徴とする。これにより、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合に紫外線照射を容易にし、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能になる。
請求項21の発明では、請求項11〜20のいずれかにおいて、前記レンズと前記第2レンズ支持部とを固定接着するときに、前記第2レンズ支持部にあらかじめ前記レンズの半径方向の中心から遠ざかる方向へ歪みを与え、接着完了後に前記歪みを取り除くことを特徴とする。これにより、接着が完了した後の第2レンズ支持部に発生する歪みを除去することが可能になる。
請求項22の発明では、請求項1〜21において、前記レンズの接着時において前記レンズを保持するためのチャック手段を有し、前記チャック手段は前記レンズの動作方向を鉛直方向のみに規制していることを特徴とする。これにより、接着時におけるレンズの移動方向を鉛直方向の一方向のみに限定し、接着剤の収縮によるレンズの移動に対して安定して追従することが可能になる。
請求項23の発明では、請求項22において、前記チャック手段によって前記レンズをセットした初期レンズ位置に対して、接着中に前記レンズが移動したときに、移動するにつれて前記チャック手段のレンズ保持力が小さくなるようにすることを特徴とする。これにより、レンズの安定したチャッキングを実現し、接着時にレンズに付与されるストレスを低減させることが可能になる。
請求項24の発明では、請求項23において、前記チャック手段は、少なくとも前記レンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構を備えていることを特徴とする。これにより、光源に対するレンズの位置を3軸方向及び2つの回転方向に調整することが可能になる。
請求項25の発明では、請求項23において、前記ベースは、前記チャック手段に対して相対的に少なくとも前記レンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構にセットされていることを特徴とする。これにより、光源に対するレンズの位置を3軸方向及び2つの回転方向に調整することが可能になる。
請求項26の発明は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光源装置において、1個の前記ベース上に、前記光源と前記レンズとの組み合わせを複数個設けることを特徴とする。これにより、複数の光源を持った高精度の光源装置を提供することが可能になる。
請求項27の発明では、項11〜25のいずれか1項に記載の製造方法において、1個の前記ベース上に、前記光源と前記レンズとの組み合わせを複数個設けることを特徴とする。これにより、複数の光源を持った高精度の光源装置を提供することが可能になる。
請求項28の記録装置では、請求項1〜10に記載の光源装置、或いは請求項11〜26に記載の光源装置の製造方法によって製造された光源装置を用いることを特徴とする。これにより、高精度で高信頼性であって、且つ記録効率のいい記録系を持った記録装置を提供することが可能になる。
本発明によれば、発光素子とレンズとの相対位置を高精度に決めることができる光源装置の製造装置及びこれを用いて製造した光源装置並びに記録装置を提供できる。
光源装置において、前述したようにレンズ接着構造を持つものでは、接着中もレンズが動かないようにチャックしなければならない。この特許では、たとえばチャック手段でレンズを完全に固定した場合、接着完了後には接着剤の収縮により、レンズと第1レンズ支持部との間にストレスが発生する。このことによって接着剤の剥離が起きやすくなる。さらに、チャック機構を離したときに、レンズに急激な反動が発生し、レンズの位置精度が損なわれるなどの問題が発生する。そのためにチャック機構を可動に設ける場合、レンズの位置出し精度が損なわれないような条件出しが必要となる。
このため、本出願人は、前記の問題を解決するための技術を創案し既に出願している(特願2003−304238号、図1;構成図参照)。この特願2003−304238号(光源装置、及び光源装置の製造方法)によれば、光源1と、前記光源1を保持しているベース2と、前記光源1の光軸と同軸に前記ベース2に保持されたレンズ(コリメータレンズ或いは集光レンズ)3とを備え、前記ベース2にレンズ支持部2−aを形成し、前記レンズ支持部2−a上に前記コリメータレンズ或いは集光レンズ3を紫外線硬化型接着剤4によって固定接着している光源装置の前記コリメータレンズ或いは集光レンズの接着方法において、前記光源及び前記コリメータレンズ或いは集光レンズの光軸方向は水平方向にセットし、前記コリメータレンズ或いは集光レンズを接着するまでの,レンズ3の位置調整が、レンズ3をチャッキングするためのチャック手段5とモニタ6によって行われる。レンズ3をチャッキングするためのチャック手段5は2本のアームA、Bで該コリメータレンズ或いは集光レンズの側面の接着されない部分を挟み込むように構成され、そのうち一方のアーム(アームA)は該コリメータレンズ或いは集光レンズを1平面で支えていて固定されて設けられており、もう一方のアーム(アームB)は該コリメータレンズ或いは集光レンズを該コリメータレンズ或いは集光レンズの光軸方向に形成された2本の稜線で支えていて退避自在に与圧するように設けられているので、組み付け精度が高く、組み付け精度ばらつきが少なく、且つ組み付け強度の高い光源装置の製造が可能になる。
このように、2本のアームA、Bでレンズを支持しており、そのうち1本はレンズを1平面で支えていて固定されており、もう一方のアームはレンズ2本の稜線で支えていて退避自在に与圧されるように設けられている。したがって、レンズが固定されたアームに沿って移動し、退避可能なアームはレンズの移動によって退避するので、接着剤の収縮中においても正確なレンズの移動と残留ストレスの低減を図ることができる。しかし、2本のアームの挙動が異なっているため、接着剤の収縮中におけるレンズ移動時にレンズに与えるフリクション等が2本のアームで異なってくるので、レンズに回転方向のストレスが発生することが懸念される。図2は、レンズチャックの左右の形態の違いによるストレスの発生を説明する図である。このため、接着剤の層に剥離が発生しやすくなって接着強度の低下を招く恐れがある。
本出願人は、前記の問題を解決するための技術を特願2004−127061号(記録装置、光源装置、及び光源装置の製造方法)として出願している。この光源装置は、図1(a)と略同様に、光源と該光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に配置されたコリメータレンズ或いは集光レンズなどに代表される単数もしくは複数のレンズ或いはレンズアレイと、前記レンズを支持するためのレンズ支持部とを備え、前記レンズ支持部上に前記レンズを固定接着することによって構成される。この光源装置の、前記レンズの接着方法において、前記光源及び前記レンズの光軸方向は水平方向にセットし、前記レンズを接着するまでチャッキングするためのチャック手段は2本のアームで該レンズの側面の接着されない部分を挟み込むように構成され(図3;構成図参照)、前記2本のアームは該レンズをそれぞれ1個所以上の稜線或いは点で支えていて退避自在に与圧するように設けられており、前記2本のアームの退避する量は常に概ね同じとしている。これにより、レンズの組み付け精度が高く、組み付け精度ばらつきが少なく、且つ組み付け強度の高い光源装置の製造方法を提供することが可能になっている。
レンズ3は2本のアーム5−a,5−bで支持されているが、2本のアームは形状が左右対称であり、また常に左右対称の挙動を示すので、レンズ3の移動する方向は下方のみに規制することができる。また、2本のアームからレンズ3に与えられる力のかかり方も左右対称となるので、レンズ3に回転方向の力が働かず、レンズ3は回転せずにまっすぐ下に移動することになる。したがって、レンズ3に与えられる回転方向のストレスの抑制を図ることが出来る。しかし、上記の構成を実際に作成した場合、2本のアームのレンズ支持部形状を全くの同形状にするためには高い加工精度が要求される。実際にレンズが移動する量は微小な量(0.1mm以下)であり、その量よりも更に小さいオーダーの加工精度が要求される。したがって加工が困難でかつコスト高となる。また、この構成で用いられるクランク機構のガタの量もこれと同じオーダーの加工精度が要求され、組立上困難な面もある。またさらに、レンズ接着過程において徐々にレンズ保持力が低下する構成なので、レンズ接着中にレンズが傾く可能性もある。
本出願人は、上記の問題を解決するための技術を特願2004−110415号(記録装置、光源装置、及び光源装置の製造方法)として出願している。この光源装置も、図1(a)と略同様に、光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に配置されたコリメータレンズ或いは集光レンズなどに代表される単数もしくは複数のレンズ或いはレンズアレイと、前記レンズを支持するためのレンズ支持部とを備え、前記レンズ支持部上に前記レンズを固定接着することによって構成される。この光源装置の、前記レンズの接着方法において、前記レンズを接着するまでチャッキングするためのチャック手段を用いるようにし、前記チャック手段は、前期レンズを保持するアームユニットと、前期アームユニットを該レンズの接着方向に可動に保持するアームユニット保持手段とによって構成されている(図4;構成図参照)。これにより、レンズの組み付け精度が高く、組み付け精度ばらつきが少なく、組み付け時におけるレンズの傾きを防止し、且つ組み付け強度の高い光源装置の製造方法を安価な構成で提供することが可能になっている。
レンズ3を支持する2本のアーム5−1−a,5−1−bはレンズ3をしっかり固定するように取りつけられており、接着剤4の収縮によるレンズ3の移動を吸収するのは、そのアームユニット自体を可動に保持するアームユニット保持手段5−2−aによって行っている。したがって、レンズ移動中のレンズ支持がしっかりしており、接着剤の収縮によるレンズの移動に対しても臨機応変に追従することができる。
ところで、これらの発明においては、レンズとベースの接着が行われるレンズ支持部は1ヶ所であることが特徴になっている。このことは、接着剤の収縮に対しての追従性の再現性に優れているために、強度と取りつけ精度を損なわないレンズ接着に貢献しているが、反面、絶対的なレンズ接着強度と接着剤の環境変化や経時変化による変形に対してレンズの移動量が大きくなってしまい、レンズ接着精度が損なわれることが懸念される。本発明は、これまで述べた各問題点を省みてこれらを解消すべく行われた。
すなわち、本発明は、光源とこの光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に配置されたコリメータレンズ或いは集光レンズなどに代表される単数もしくは複数のレンズ或いはレンズアレイと、前記レンズを支持するためのレンズ支持部とを備え、レンズ支持部上に前記レンズを固定接着することによって構成される光源装置の改良に関する発明である。
本発明では、光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に配置されたコリメータレンズ或いは集光レンズなどに代表される単数もしくは複数のレンズ或いはレンズアレイと、前記レンズを支持するための第1レンズ支持部とを備え、前記第1レンズ支持部上に前記レンズを固定接着することによって構成された光源装置において、前記レンズの光軸に対して、前記第1レンズ支持部と対称な位置に第2レンズ支持部を設けるようにする。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施の形態について、図面に従って説明する。図5(a),(b)は本発明に係る光源装置の第1の実施形態の構成を示す。光源としての半導体レーザ1は、その光軸方向が水平方向になるようにベース2に保持されている。光源としてはLED、白熱灯など種々のものが考えられるが、記録装置の光源装置用として用いられるものとしては半導体レーザを用いるのが一般的なので、ここでは半導体レーザを用いた例を図示している。ベース2と半導体レーザ1については、正確に位置決めがなされて固定されていることが望ましく、したがって、ベース2に図には示さない嵌合孔を設け、その嵌合孔にそって正確に半導体レーザ1が嵌合されるような構成が取られている。
半導体レーザ1の光路の延長上にはレンズ3が配置されている。レンズ3にはコリメータレンズ或いは集光レンズが用いられることが多いが、レーザ光の光束の平行性が求められる場合にはコリメータレンズが、レーザ光を集光させて微小スポットとして用いる場合には集光レンズが用いられる。また、1枚で集光レンズとコリメータレンズの効果を併せ持ったレンズを用いてもよい。この構成の場合、簡単なレンズ接着の構成でレーザ光の光束の平行性とレーザ光の集光の両方の効果を得ることができる。もちろん、コリメータレンズと集光レンズの両方を別々に設けるようにしても良く、また集光レンズを複数枚合わせた構成のレンズ系であってもよい。その場合、レンズ系を1個の鏡筒にまとめてユニット化してもよい。図5では単眼の集光レンズの場合について例示してある。
この場合、レンズ3は最終的には半導体レーザの光軸に対して正確に位置合わせされて固定されなければならない。そこで、レンズ3は第1レンズ支持部2−aおよび第2レンズ支持部2−bに、紫外線硬化型接着剤に代表される接着剤4で接着されている。紫外線硬化型接着剤とは、紫外線を照射することによって硬化する接着剤のことであり、接着工程においては紫外線が照射されることになる。なお、ここで使用する接着剤については、紫外線硬化型接着剤の限りではなく、瞬間接着剤、エポキシ系接着剤、一般的なボンド等、特には限定されない。接着剤を用いずに、溶接といった接着法でも可能である。この実施の形態では、最も取扱性に優れ、本発明において効果の大きい紫外線硬化型接着剤を用いた場合について説明する。
第1レンズ支持部2−aはレンズ3の理論的に正しい位置に対してクリアランスを取って設けられている。このクリアランスはレンズ3の位置調整を行うための調整しろであり、且つ紫外線硬化型接着剤4を注入するスペースである。したがって、クリアランスが小さすぎると十分な調整しろが確保できなくなり、またクリアランスが大きすぎると紫外線硬化型接着剤4の層の厚みが大きくなって接着剤4の収縮が大きくなってしまうので、適正な値0.1〜0.3mm程度に設定されるのが望ましい。
レンズ3の位置調整は、レンズ3をチャッキングするためのチャック手段とモニタによって行われる(図6参照)。図6は、レンズ位置調整系を示す概略図である。レンズ3は接着前においてはチャック手段5に保持されており、チャック手段5とベース2は相対的にx、y、zの3軸方向に調整自在である。また、さらにレンズ3の光軸を中心とした回転方向を除く残りの2つの回転方向についても調整自在である。すなわち図7に示すような5自由度の位置調整機構を備えている。そして、半導体レーザ1を点灯させ、その光がレンズ3を通過してモニタ6に入るようにモニタ6を設置する。モニタ6は、ビームの位置検出やビームスポットの形状などがモニタリング出来る機能を有している。したがって、ビーム位置やビームスポットの形状(すなわち焦点位置の調整)が最適となるように、モニタ6で観察しながらレンズ位置の調整を行うことによって、正確なレンズ位置出しを行うことが可能になる。また、モニタ6を画像処理することにより自動的にレンズの位置を調整(修正)できる制御系を設けて自動化すると尚よい。
レンズ3の位置出しが正確に行われた後に、紫外線硬化型接着剤4を注入してレンズ3を接着することになるが、先にも述べたとおり、接着剤4としては紫外線硬化型接着剤の限りではない。しかし、紫外線硬化型接着剤は紫外線を1分程度照射することにより完全に硬化するので本発明においては非常に都合がよい。これに比して、例えば瞬間接着剤の場合には、接着剤を注入してからすぐに硬化してしまうため、まんべんなく接着剤を注入することが困難であるなど使い勝手がよくないのに加えて、接着後の残留応力が懸念される。あるいは、エポキシ系接着剤の場合、硬化するのに少なくとも1時間以上を要し(通常のものは24時間)、接着剤が硬化するまでチャック手段を動かせないので、作業速度が遅くなってしまう。ボンド系の接着剤も硬化までに時間を要し、また接着強度及び接着後の弾性も懸念されるところである。溶接に関しても、金属或いはプラスチックが局部的に溶解することになるので、高温にしなければならず、よって、残留応力の発生や熱膨張・収縮を懸念しなければならない。
その点、紫外線硬化型接着剤は紫外線を当てなければ硬化しないので、レンズ位置調整前に接着剤を注入してもしばらく硬化しないので、まんべんなく接着剤を行き渡らせることができ、さらに落ち着いて調整を行うことができる。そして、位置が決まった時点で紫外線を当ててやればいいので、接着時間の効果的な短縮をはかることができる。このときに、まんべんなく接着剤が行き渡っているので、接着剤の硬化時に偏った応力が発生するのを防止することができる。
従って本実施形態では、紫外線硬化型接着剤をレンズ3と第1レンズ支持部2−aとの間に注入する。通常でこの隙間はおよそ0.1〜0.3mm位の値となる。注入法としては、最も一般的なのはこの隙間にノズルを近づけて注入するという手法である。このとき、注入量を常に一定化できるような装置があれば、各ロット間における接着ばらつきを低減させることができる。その他、針状のものの先端に接着剤4を付け、それをレンズ3と第1レンズ支持部2−aの隙間に接触させて毛管現象で注入させるといった手法もある。また、あらかじめレンズ3や第1レンズ支持部2−aに塗布するといった手法もある。紫外線に当てなければ硬化しない接着剤の特性を利用した手法である。
次に、紫外線硬化型接着剤4に紫外線を当てて硬化させる工程に入る。レンズ3の位置が正確に導かれた後に硬化させるので、時間効率のよい接着が可能となる。紫外線は接着剤4にまんべんなく当てることができればどの方向から当ててもよい。勿論、単純に紫外線光源からそのまま照射してもよいが、光ファイバーなどを用いて局所をスポット的に照射させるほうがエネルギー効率が良く好ましい。しかも、硬化時間を短縮できる。さらに、光ファイバーを用いた場合、入り組んだところへも紫外線を容易に導くことが可能になる。1個のレンズの場合、レンズ自体が透明なので、第1レンズ支持部2−aの無い側からならば、どの方向からでも照射が可能である。極力接着剤4のある部分に近い場所から照射するのが望ましい。なお、鏡筒によってユニット化されたレンズアレイを接着する場合、鏡筒に穴をあけるか鏡筒を透明化することによって紫外線の光路を確保することになる。
以上の各工程によって、レンズ3を正確な位置に接着固定するが、紫外線硬化型接着剤4も、他の接着剤と同様に硬化しているときに収縮するという特徴がある。ここで問題となるのは、接着過程においてレンズ3の位置が接着剤4の収縮により、少しずつ変化することである。たとえば、チャック手段5でレンズ3を完全に固定した場合、所定の位置にレンズ3を導いた後に接着工程に入るわけだが、接着完了後には接着剤4の収縮により、レンズ3と第1レンズ支持部2−aとの間にストレスが発生する。このことによって図8に示すように、接着剤の剥離が起きやすくなる。さらに、一般的なチャック機構では、これをレンズ3と離すときに、レンズ3に急激な反動が発生し、レンズ3の位置精度が損なわれるなどの問題が発生する。
上記の問題に対応するために、レンズをチャックするためのチャック手段5は、前掲の特願2003−304238号、特願2004−127061号、特願2004−110415号で提案された構成を採用している。これらの提案済みの技術によるそれぞれの構成は、先の図1、図3、図4に示されている。構成の詳細に関してここでの再度の説明は省略するが、3つの例に共通する点は、いずれも該チャック手段はレンズの動作を鉛直方向のみに規制しているという点と、接着剤の収縮によってレンズが移動するにつれてチャック手段よりレンズに与えられているレンズ保持力が小さくなるという点である。
レンズ接着工程においては、接着剤4の収縮によるレンズ3の移動は避けられない問題なので、レンズ3の移動方向を如何に限定し、接着強度を損なわないようにするかが最大の課題となる。接着後のレンズ3の位置精度を確保するために、レンズ3の初期位置は収縮量を見込んでオフセットされなければならないが、そのオフセットの条件出しを複雑にすることは好ましくない。そこで、レンズ位置の移動方向を極力制限する必要がある。これらの例の場合、接着剤4が収縮すると基本的にはレンズ3は下方に移動すると考えられるが、必ずしも完全に鉛直下方に移動するとは考えられず、接着剤の密度分布や外乱などにより、多少は左右にぶれることが考えられる。そこで、これらのような構成をとることによって、レンズの移動方向のうち水平方向への成分を排除して移動方向を鉛直方向のみに限定することになる。このときの移動量はある程度の再現性があるので、その移動量を見積もってそれを補正した位置でレンズ位置調整を行えば、精密なレンズ接着が可能になる。
このとき、接着剤4が収縮するおおよその方向とチャック手段5におけるレンズ3の移動可能方向は一致させなければならないということは言うまでもない。さもなければ、接着後に発生するストレスが大きくなってしまう。したがって、接着剤4の収縮するおおよその方向とチャック手段5におけるレンズの移動可能方向は一致していれば、これらは鉛直方向に限る必要は無い。しかし、これらを鉛直方向にすることによって、重力の影響をなくしストレスの無いレンズ接着を可能にしている。また、光源1はその光軸方向が水平方向になるようにベースに保持されており、その結果レンズ3の光軸も水平方向にセットされることになるので、重力によってレンズ接着中にレンズ3の傾きが変化することを防止することができる。
また、レンズ接着が完了したときには、チャック手段5よりレンズ3に与えられるレンズ保持力が極力小さくなることが望ましい。なぜなら、レンズ保持力が強い場合、強いストレスがレンズにかかっている可能性があり、その場合チャック機構を離したときに、レンズ3に急激な反動が発生し、レンズ3の位置精度が損なわれるおそれがあるからである。したがって、これらの例においてはいずれの場合も、接着剤4の収縮によってレンズ3が移動するにつれてチャック手段5よりレンズ3に与えられているレンズ保持力が小さくなるような構成をとっている。いずれのチャック手段を用いた場合でも、このような構成をとるための最も容易な手段としてマグネットを用いている。
さて、本発明が従来の発明と比較して最も特徴的な点は、第2レンズ支持部2−bを設けているという点である(図5参照)。従来例のように1つの第1レンズ支持部のみでレンズを支持している場合の問題点としては、接着強度が十分でない、特に外部からの力が加わったときにレンズは片持ちなのでレンズ接着部に応力が集中して破壊されやすいという点と、図9の説明図に示すように、環境変化や経時変化によって接着剤の部分に変形が発生したときに、少しでも接着剤の分布にばらつきがあれば片持ちであるが故にレンズの移動量が大きくなってしまって精度が損なわれるという点である。それらの問題を解決するために、本発明では第2レンズ支持部2−bが設けられている。
第2レンズ支持部2−bは、レンズの光軸に対して第1レンズ支持部と対称な位置に設けられている。レンズ支持部は1ヶ所よりも2ヶ所の方が強度等の面で有利であることは明らかなのだが、これまで2ヶ所で支持するよりも1ヶ所で支持する方が有利とされた点は、先にも述べたとおり紫外線硬化型接着剤が接着中に収縮することによる不具合に対応できるからである。ただ単純に2ヶ所のレンズ支持部を設けた場合、図10に示されるように、接着中に紫外線硬化型接着剤が収縮することによって接着剤の剥離が発生してしまう。またこのときのレンズの挙動に再現性が見られる可能性は低く、レンズ接着の精度を出すことが困難になってしまう。以上の点から1ヶ所の(第1)レンズ支持部のみでレンズを支持することが一般的であった。
本発明では、こういった問題にたいして、第2レンズ支持部2−bにレンズ3の半径方向への剛性が小さい部材を用いることによって対応している。最も一般的な部材として板ばねの例で、その作用(挙動)を図11に示す。板ばね2−bはその面に垂直な方向においてはばね性を示すため、剛性が低くなるが、板ばねの伸びている方向については座屈する恐れはあるものの、基本的な剛性は面に垂直な方向と比較して遥かに高い。この特性を利用して第2レンズ支持部2−bに板ばね部材を用いれば、図11に示すように接着剤4の収縮方向はレンズ3の半径方向なので、第2レンズ支持部2−bは接着剤4の収縮に追随して変形し、レンズ3の円周方向や光軸方向については第2レンズ支持部2−bの比較的剛性の高い方向になるのでレンズ3の倒れや転がりを防止することが可能になる。
当然ながら、レンズ接着後の変形した第2レンズ支持部2−bのレンズ3の半径方向への応力は、接着剤4が剥離する応力に比較して十分小さいものにしなければならないということは言うまでもない。したがって、あらかじめ接着剤の剥離力と接着剤の収縮量に対する第2レンズ支持部2−bの変形によって与えられる応力との関係を調査する必要はある。そして、あまりにも第2レンズ支持部2−bの剛性が小さすぎるとレンズ3の円周方向や光軸方向の剛性にも影響が出てくるので、剛性は適切な値に設定しなければならないということは言うまでもない。
このような構成をとることによって、本実施形態では、レンズ接着による紫外線硬化型接着剤4の収縮を妨げることなくレンズ接着を行うことができるので、高強度で高精度なレンズ3の接着が可能になるのに加えて、2ヶ所でレンズ3を支持していていずれもレンズの円周方向や光軸方向への剛性が保たれているので、環境変化や経時変化による接着剤4の変形に対しても接着精度を保つことが可能になる。
しかし、上述した構成においては接着が完了した後、第2レンズ支持部2−bは変形したままになっているので常に内部応力が働いている状態になる。このことが何らかの不具合をもたらす可能性も懸念される。そこで、図12に(a)〜(c)で示すように、接着時において、第2レンズ支持部2−bにレンズ3から遠ざかる方向へ歪みを与えるための歪み付与部材7を設けると好適である。図12(a)の状態で第2レンズ支持部2−bとレンズ3との接着を行う。すると、接着剤4の硬化・収縮によって第2レンズ支持部2−bにレンズ3に向かう方向への歪みが発生することになる〔図12(b)参照〕。そして、接着終了後、前記の歪み付与部材7を取り外すと〔図12(c)参照〕、2つの歪みが打ち消しあって、結果として第2レンズ支持部2−bに歪みが残らない、すなわち内部残留応力が残らないということになる。最初に歪み付与部材7によって第2レンズ支持部2−bに与えられる歪み量は、何度も評価を行って最終的に第2レンズ支持部2−bに歪みが残らなくなるように設定されなければならないということは言うまでもない。
上述の第2レンズ支持部2−bに用いる材質としては、必ずしも金属の板ばねに限る必要はなく、樹脂などであってもよい。また、ゴム材2−b−1をレンズ3との接着部に用いて図13に示すような第2レンズ支持部の構成とするといった手法もある。ただし、熱変形のことを考慮した場合、極力、第1レンズ支持部2−aと第2レンズ支持部2−bの材質は同じものを用いた方がよい。そうすると、2つのレンズ支持部2−a,2−bの膨張率の差がなくなるので、温度変化によるレンズ位置の位置ズレを抑制することが可能になる。勿論、同じ材質ではなくても、熱膨張率が概略等しい材質を用いるようにするならば問題はない。
第2レンズ支持部2−b自体のレンズ3の半径方向への剛性を小さくする代わりに、第2レンズ支持部2−bとレンズ3とを接着する接着剤4の剛性を小さくするという手法を用いても、同等の効果が期待できる。この場合、第2レンズ支持部2−bとレンズ3とを接着する接着剤4は必ずしも紫外線硬化型接着剤である必要はないが、紫外線硬化型接着剤であっても、第1レンズ支持部2−aとレンズ3とを接着する紫外線硬化型接着剤と比較して硬化した後の剛性が小さいものを用いればよい。
次に第1レンズ支持部2−aの形状について説明する。第1レンズ支持部2−aの接着面の形状は、レンズ3の中心を通る鉛直線とレンズ3の光軸線とがなす平面に対して略左右対称としている。この最も一般的な形状としては、レンズ3の外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状が挙げられ、先の図5ではこの場合について示してある。円弧状ではなくても、レンズ3の中心を通る鉛直線とレンズ3の光軸線とがなす平面に対して略左右対称という条件を満たせば、第1レンズ支持部2−aの接着面の形状は、図14(V字型形状)あるいは図15(平面状)に示すような形状であっても良く、同様の作用・効果が得られる。
これらの接着面でレンズ3が第1レンズ支持部2−aに接着されるのであるが、先にも述べたように紫外線硬化型接着剤4は硬化する過程において収縮が発生する。したがって、その影響で接着過程においてレンズ位置も移動することになる。したがって、接着後のレンズ3の位置精度を確保するために、レンズ3の初期位置は収縮量を見込んでオフセットされなければならないが、そのオフセットの条件出しを複雑にすることは好ましくない。そこで、レンズ位置の移動方向を極力制限する必要がある。上述方式によれば、光軸方向には接着面は作用しないので、光軸方向には収縮が発生しない。光軸方向と直交する2方向については接着面が作用するのでレンズ移動によるオフセットの条件出しが必要となってくる。
一般的に紫外線硬化型接着剤の収縮量は接着層の厚みに比例するので、図16の説明図に示すように、接着面の形状をレンズの中心を通る鉛直線とレンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称としていれば、光軸と直交する2方向のうち水平方向については接着剤の収縮が打ち消しあって、全体としてレンズ3の移動量はゼロに近くなる。したがって、紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズ3の移動方向は、光軸と直交する2方向のうち鉛直方向だけとなる。実際問題としては、接着剤の密度の分布や外乱などにより、上記構成でも多少のレンズ3の水平方向へのズレは発生するが、先に述べたようなチャック手段を併用することによって、レンズ3の水平方向ヘのズレ量を限りなく小さくすることができている。
また、同様にして接着面の形状をレンズ3の中心を通る水平面に対して略上下対称とすれば、鉛直方向については接着剤4の収縮が打ち消しあって、全体としてレンズ3の移動量はゼロに近くなるが、重力の影響もあるために条件出しが頓雑になる。
本実施形態(図5)では、第1レンズ支持部2−aの接着面の形状は、レンズ3の外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状であって、光源1の光軸と同心となるようにベース2に形成されている場合について示してある。この形状の利点は、接着面において接着層の厚みを均一化出来ることにある。こうすることによって、接着剤4の塗布ムラや硬化のムラを防止し、さらに全体的に薄い接着層で済むので、接着時間の短縮化や接着剤の量の節約などの好結果が実現できている。
第1レンズ支持部2−aの接着面の形状は、さらに半円以下の円弧ともなっている。こうすることによって、紫外線硬化型接着剤4の収縮方向が、レンズ3に対して下側だけとなり、接着剤4の収縮によるレンズ3の移動方向のばらつきを低減させることが可能になる。
類似条件下にある第2レンズ支持部2−bの形状についても同様な理由で、レンズ3の中心を通る鉛直線とレンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称としている。ただし、こちらの場合は円弧状ではなく平面形状に形成されている。これは円弧状に形成するとレンズの半径方向への剛性が高くなって本発明の特徴に反する形状になってしまうからである。
さて、本実施形態では接着剤4として紫外線硬化型接着剤を用いている。紫外線硬化型接着剤を硬化させるためには接着面に紫外線を照射しなければならない。通常、レンズ3は透明なのでレンズ3のある側から紫外線を照射すればいい。このとき、紫外線の照射方向は、レンズ3の中心を通る鉛直線とレンズ3の光軸線とがなす平面に対して略左右対称とするほうが望ましい。もし、左右対称でない場合、接着剤4の硬化時間が左右でばらつくことになり、その結果レンズ3の水平方向へのズレや接着面でのストレスの発生が懸念される。上記の点を考慮すると、紫外線の照射方向としてレンズ3の真上から紫外線を照射することが望ましい。なぜなら、真上から紫外線を照射すると、接着面に対してほぼ直角的に照射できるのでエネルギー効率としては最も優れ、且つ短時間での接着が可能となるからである。
しかし、本実施形態の構成では、第1レンズ支持部2−aと第2レンズ支持部2−bがレンズ3を挟んで向かい合っており、したがってこのままでは両レンズ支持部が互いに干渉し合って、接着面の鉛直上方から紫外線を照射することはできない。この問題を解決するために第2レンズ支持部2−bを光源装置ベース2に対して着脱可能にしている。先ず、第1レンズ支持部2−aとレンズ3との接着は第2レンズ支持部2−bを光源装置ベース2から取り外した状態で行う(図17;手順説明図参照)。この作業時には紫外線の照射を接着面の鉛直上方から行えるので効率のいい安定した接着が実現できる。
そして接着が完了した後に、第2レンズ支持部2−bを光源装置ベース2に取り付け、第2レンズ支持部2−bとレンズ3との接着を行う。この接着は必ずしも紫外線硬化型接着剤を用いる必要はないが紫外線硬化型接着剤を用いる場合、紫外線の照射方向をレンズ3の中心を通る鉛直線とレンズ3の光軸線とがなす平面に対して略左右対称となるように斜め方向から照射してやるとよい。第2レンズ支持部2−bは剛性が低く設定されているので、レンズ接着の精度を出す基準はあくまで第1レンズ支持部2−aなので第1レンズ支持部2−aとレンズ3の接着を先に行って有利な条件で接着するという手順は理にかなっている。
なお、第1レンズ支持部2−aとレンズ3との接着と、第2レンズ支持部2−bとレンズ3との接着を共に紫外線硬化型接着剤4を用いて同時に接着してもよい。こうすることによって接着時間の短縮を実現することができる。この場合は、紫外線の照射方向をレンズ3の中心を通る鉛直線とレンズ3の光軸線とがなす平面に対して略左右対称となるように斜め方法から照射してやるとよい。この場合でも、先にも述べたとおり、紫外線の照射を接着面の鉛直上方から行うことが接着効率や安定した接着の面で最も望ましい。これを実現する手法として、第1レンズ支持部2−a或いは第2レンズ支持部2−bに、穴をあけること或いは透明にするという手法が挙げられる。いずれの手法による場合も紫外線照射を容易にして、紫外線照射効率が向上し、接着の低エネルギー化や接着時間の短縮化が実現できる。
光源装置、光源装置の製造方法の説明は以上のようであるが、このような構成で製造された光源装置は、非常に精度が高く接着強度も確保されていて極めて有用である。また、これまで説明した製造方法で、1個のベース2上に、半導体レーザ1とレンズ3との組み合わせを複数個設けるようにし、いわゆるマルチビーム光源装置を製造することも可能である。この場合、各ビームの相対位置精度が精密に確保されているため、光源装置としては効率がよく、更に有用である。
これらの光源装置は、記録装置に用いられると威力を発揮する。記録装置の具体例としては、印刷版の製版機、印刷版の版下作成機、感光体ドラムを利用したプリンタ、複写機、ファックスなどが挙げられる。近年、これら記録装置は、高解像度で高画質で且つ高速な記録が要求されており、本発明の製造方法で製造された光源装置は、高精度が保障されているので、これらの記録装置のニーズに合致している。さらにマルチビーム光源装置として実施した場合はこれを用いた記録装置では高速で広幅画像を得ることが可能になる。
〔他の実施形態〕
本発明は上記実施の形態に限られず、それ以外の変形した形態としてでも勿論実施できる。以下に、本発明の他の実施の形態について触れる。既に全体的な構成については前実施形態で詳細に説明済みなので、ここでは構成要素の各項目ごとに具体的な例、製造工程の例等を簡単に列記する。前実施の形態に対応する各項目毎に任意のものを選択して採用することで、本発明の光源装置を構成することができる。
〔A.光源〕本発明では、光源1には下記のようなものを用いることができる。
A-1)半導体レーザ
A-2)LED
A-3)白熱灯
〔B.レンズ〕本発明では、レンズ3には下記のようなものを用いることができる。
B-1)コリメータレンズ単独
B-2)集光レンズ単独
B-3)コリメータレンズと集光レンズの機能を併せ持った単レンズ
B-4)コリメータレンズと集光レンズの複合レンズ
B-5)複数枚の集光レンズ
〔C.複数枚のレンズの組み方〕
C-1)個別にレンズ支持部に搭載
効果:接着部に紫外線を当てやすい
C-2)鏡筒を用いた複数枚レンズのユニット化。このとき、鏡筒には光を通すための穴をあけるか、透明にする必要がある
効果:取扱が容易
〔D.接着剤(又は接着手段)〕
D-1)紫外線硬化型接着剤
効果:接着タイミングを自在にコントロールできる。
D-2)瞬間接着剤
D-3)エポキシ系接着剤
D-4)一般的なボンド
D-5)溶接
〔E.ビーム位置のモニタリングと調整〕
E-1)モニタでビーム位置やスポット形状を観察しながら手動で調整
E-2)モニタに取りこまれたビーム位置やスポット形状を画像処理することによって自動的にレンズ位置を調整する制御系を設ける
効果:レンズ位置調整を自動化できる
〔F.接着剤の供給方法〕
F-1)ノズルを用いる
F-2)ノズルを用い、注入量を一定化できる装置を使用
効果:接着ばらつきを防止できる
F-3)針状のものの先端に接着剤を乗せて、毛管現象で供給
F-4)あらかじめレンズや第1レンズ支持部に塗布
〔G.紫外線の照射方法〕
G-1)硬化用光源より直接照射
G-2)光ファイバーを介して局所的に照射
効果:紫外光を効果的に利用することができ、入り組んだ形状のところにでも紫外光を容易に導くことができる
〔H.チャック手段の構成〕
H-1)特願2003−304238号の例(図1参照)
H-2)特願2004−127061号の例(図3参照)
H-3)特願2004−110415号の例(図4参照)
〔I.第2レンズ支持部の材質〕
I-1)金属の板ばね
I-2)樹脂の板ばね
I-3)ゴム材(図13)
〔J.第1レンズ支持部の形状〕
J-1)左右対称なレンズとは同軸の円弧状(図5)
効果:接着層の厚みを均一化できるので、接着ムラを防止し、短時間でのレンズ接着を可能にする。
J-2)左右対称なV字形状(図14)
J-3)平面形状(図15)
〔K.レンズの接着順序〕
K-1)第1レンズ支持部とレンズとの接着を先に行う
K-2)第1レンズ支持部とレンズとの接着と第2レンズ支持部とレンズとの接着を同時に行う
これまでに説明した各光源装置は、光源装置を含み構成される記録装置に好適に適用可能である。近年、記録装置には高解像度かつ高速な情報記録が要求されているが、上記本発明にかかる光源装置はビームの照射位置の精度が高いため、記録装置に好適に適用できる。さらに、本発明にかかるマルチビーム光源装置を記録装置に適用した場合は、広幅の画像を高速で得られる。なお、記録装置の具体例としては、印刷版の製版機、印刷版の版下作成機、CTP印刷機、感光体ドラムを利用したプリンタ、複写機、FAXなどをあげることができる。
(a),(b) は、光源装置及びその製造装置であるチャック手段の構成例を示す図である。 レンズチャックの左右の形態の違いによるストレスの発生を説明する図である。 光源装置に係るチャック手段の別な構成例を示す図である。 光源装置に係るチャック手段の別な構成例を示す図である。 (a),(b)は、本発明に係る光源装置の構成例を示す図である。 レンズ位置調整系を示す概略図である。 5自由度の位置調整機構を示す図である。 接着剤の収縮によって発生する不具合を示す図である。 接着剤の収縮にともなうレンズの挙動を示す図である。 2ヶ所のレンズ支持部で接着剤の収縮によって発生する不具合を示す図である。 接着剤の硬化に伴って第2レンズ支持部が変形する様子を示す図である。 (a)〜(c)は、光源装置要部の他の構成例とその作用を示す図である。 第2レンズ支持部の構成の一例を示す断面図である。 レンズが接着される部分をV字型とした第1レンズ支持部を示す図である。 レンズが接着される部分を平面とした第1レンズ支持部を示す図である。 接着剤の硬化に伴ってレンズが移動する様子を示す図である。 実施形態におけるレンズ組付け手順例の説明図である。
符号の説明
1 光源(発光素子)
2 ベース
2−a 第1レンズ支持部
2−b 第2レンズ支持部
2−b−1 ゴム材
3 レンズ
4 接着剤
5 チャック手段
6 モニタ
7 歪み付与部材
8 光ファイバ

Claims (28)

  1. 光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に配置された単数もしくは複数のレンズと、前記レンズを支持するための第1レンズ支持部とを備え、前記第1レンズ支持部上に前記レンズを固定接着することによって構成された光源装置において、
    前記レンズの光軸に対して前記第1レンズ支持部と対称な位置で前記レンズを支持するための第2レンズ支持部を設けたことを特徴とする光源装置。
  2. 前記第2レンズ支持部は前記第1レンズ支持部と比較して、前記レンズの半径方向への剛性が小さいことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記第2レンズ支持部と前記レンズとを接着するための接着剤は、前記第1レンズ支持部と前記レンズとを接着するための接着剤と比較して、硬化した後の剛性が小さいことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  4. 前記第1レンズ支持部と前記第2レンズ支持部の材質は同じ、或いは熱膨張率が概略等しい材質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記レンズの接着時においては前記光源及び前記レンズの光軸方向は水平方向にセットされて製造されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記第1レンズ支持部の接着面の形状は、前記レンズの光軸を含む鉛直面に対して概ね左右対称の形状であることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記第1レンズ支持部の接着面の形状は、前記レンズの外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状であって、前記光源の光軸と同心となるように前記ベースに形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記第1レンズ支持部の接着面の形状は、半円周以下の円弧であることを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
  9. 前記第2レンズ支持部の接着面の形状は、前記レンズの光軸を含む鉛直面に対して概ね左右対称の形状であることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  10. 前記第2レンズ支持部の接着面は、水平方向に平面となるように形成されていることを特徴とする請求項9に記載の光源装置。
  11. 請求項5〜10のいずれか1項に記載の光源装置を製造するための製造方法であって、
    前記レンズと前記第1レンズ支持部とを紫外線硬化型接着剤によって固定接着することを特徴とする光源装置の製造方法。
  12. 前記レンズと前記第1レンズ支持部の接着は、前記レンズと前記第2レンズ支持部の接着よりも先に行うことを特徴とする請求項11に記載の光源装置の製造方法。
  13. 前記第2レンズ支持部自体は、前記レンズと前記第1レンズ支持部の接着が終わった後に、前記ベース上に取り付けられることを特徴とする請求項12に記載の光源装置の製造方法。
  14. 前記レンズと前記第2レンズ支持部とを紫外線硬化型接着剤によって固定接着することを特徴とする請求項13に記載の光源装置の製造方法。
  15. 請求項5〜10のいずれか1項に記載の光源装置を製造するための製造方法であって、
    前記レンズと前記第1レンズ支持部、前記レンズと前記第2レンズ支持部とを同時に紫外線硬化型接着剤によって固定接着することを特徴とする光源装置の製造方法。
  16. 紫外線の照射は前記レンズの光軸を含む鉛直面に対して概ね左右対称になされることを特徴とする請求項11〜15のいずれか1項に記載の光源装置の製造方法。
  17. 前記第1レンズ支持部には穴が設けられていることを特徴とする請求項16に記載の光源装置の製造方法。
  18. 前記第1レンズ支持部は透明であることを特徴とする請求項16に記載の光源装置の製造方法。
  19. 前記第2レンズ支持部には穴が設けられていることを特徴とする請求項16に記載の光源装置の製造方法。
  20. 前記第2レンズ支持部は透明であることを特徴とする請求項16に記載の光源装置の製造方法。
  21. 前記レンズと前記第2レンズ支持部とを固定接着するときに、前記第2レンズ支持部にあらかじめ前記レンズの半径方向の中心から遠ざかる方向へ歪みを与え、接着完了後に前記歪みを取り除くことを特徴とする請求項11〜20のいずれか1項に記載の光源装置の製造方法。
  22. 前記レンズの接着時において前記レンズを保持するためのチャック手段を有し、前記チャック手段は前記レンズの動作方向を鉛直方向のみに規制していることを特徴とする請求項11〜21のいずれか1項に記載の光源装置の製造方法。
  23. 前記チャック手段によって前記レンズをセットした初期レンズ位置に対して、接着中に前記レンズが移動したときに、移動するにつれて前記チャック手段のレンズ保持力が小さくなるようにすることを特徴とする請求項22に記載の光源装置の製造方法。
  24. 前記チャック手段は、少なくとも前記レンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構を備えていることを特徴とする請求項23に記載の光源装置の製造方法。
  25. 前記ベースは、前記チャック手段に対して相対的に少なくとも前記レンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構にセットされていることを特徴とする請求項23に記載の光源装置の製造方法。
  26. 1個の前記ベース上に、前記光源と前記レンズとの組み合わせを複数個設けることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光源装置。
  27. 1個の前記ベース上に、前記光源と前記レンズとの組み合わせを複数個設けることを特徴とする請求項11〜25のいずれか1項に記載の光源装置の製造方法。
  28. 請求項1〜10に記載の光源装置、或いは請求項11〜27に記載の光源装置の製造方法によって製造された光源装置を用いることを特徴とする記録装置。
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