JP2003182153A - 光源装置 - Google Patents

光源装置

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JP2003182153A
JP2003182153A JP2001390602A JP2001390602A JP2003182153A JP 2003182153 A JP2003182153 A JP 2003182153A JP 2001390602 A JP2001390602 A JP 2001390602A JP 2001390602 A JP2001390602 A JP 2001390602A JP 2003182153 A JP2003182153 A JP 2003182153A
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coupling lens
light
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JP2001390602A
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Naoki Miyatake
直樹 宮武
Tomoya Osugi
友哉 大杉
Kenichi Takanashi
健一 高梨
Koji Sakai
浩司 酒井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 副走査方向についての光ビームのビームス
ポット間隔を含む光ビームの良好な調整位置精度、およ
びその調整に伴うビームスポット径の変動が少なく、安
定したビームスポットを得る。 【解決手段】 カップリングレンズCLの周面の90
°間隔の4点で光源保持部材のレンズ支持部SM1〜S
M4に接着層GLを介して接着する。環境変動時には、
4個所の接着部それぞれより応力が発生する。このと
き、カップリングレンズCLの位置変動は、それぞれ対
向する方向からの力によって相殺され、低減化される。
カップリングレンズCLが光源保持部材に偏心して固定
され、カップリングレンズCLと光源保持部材との間の
接着層GLに偏りが発生した場合には、カップリングレ
ンズCLを保持する別の保持接着部より、その力を抑制
する方向への力が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
レーザプリンタおよびレーザファクシミリ等の記録装置
における書込系に用いられる光走査装置に係り、特に複
数の光ビームにより感光体等の被走査面上を同時に走査
して記録速度を著しく向上させるマルチビーム光走査装
置における光源として好適な光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタおよびレーザファクシミ
リ等の記録装置の光書込系に用いられる光走査装置にお
いて記録速度を向上させる手法として、偏向手段として
用いられる光偏向器としての回転多面鏡、すなわちポリ
ゴンミラー、の回転速度を上げる方法がある。しかしな
がら、この方法では、ポリゴンミラーの回転駆動に用い
られるモータの耐久性や騒音、振動および半導体レーザ
の変調スピード等が問題となって、記録速度を制限す
る。そこで、一度に複数の光ビームを走査して複数ライ
ンを同時に記録することにより記録速度を向上するマル
チビーム光走査装置が提案されている。例えば、本出願
人は、先に、特開平11−023988号、特開平11
−212006号および特開2000−75227号等
において、上述の問題を解決し、複数のレーザ光ビーム
を射出するマルチビーム光源装置を提案した。これら先
願のマルチビーム光源装置は、例えば、複数の半導体レ
ーザ、該半導体レーザにそれぞれ対応して設けられるカ
ップリングレンズおよびこれら半導体レーザと各対応す
るカップリングレンズとを主走査方向に配列して一体的
に保持する光源保持部材を有する第1の光源部と、この
第1の光源部とほぼ同様に構成した第2の光源部と、こ
れら第1および第2の光源部の光ビームを近接させて射
出するためのビーム合成手段とを備えて構成する。
【0003】また、前記ビーム合成手段を持たず、第1
の光源部に相当する構成の単一の光源部のみを用いたマ
ルチビーム光源装置も、提案している。ところで、これ
らの光源装置において、小型化および低コスト化の観点
より、カップリングレンズは、光源保持部材に紫外線
(UV)硬化接着剤等で接着固定されている。カップリ
ングレンズを光源保持部材に直接接着することにより、
カップリングレンズのセルが不要となり、複数のカップ
リングレンズ間を一層近接させて配置することができ
る。単一の光源部を有するマルチビーム光源装置の一例
の構成を図24に示す。図24は、マルチビーム光源装
置の構成を示す分解斜視図であり、2個の半導体レーザ
1001および1002に、それぞれ対応してカップリ
ングレンズ1003および1004が設けられている。
これらカップリングレンズ1003および1004は、
互いに対をなし、半導体レーザー1001および100
2からの射出光を走査光学系にカップリングする。これ
らの部材を一体に保持する光源保持部材1005が、マ
ルチビーム光源装置に設けられている。
【0004】この光源保持部材1005は、半導体レー
ザ1001および1002を主走査方向に並列させて圧
入支持させるための2個の嵌合孔が設けられている。半
導体レーザ1001および1002は、それぞれ嵌合孔
に光源保持部材1005の背面側から圧入されて取付け
られる。また、光源保持部材1005の前面側の中央部
には、支持突起部1005aを突出形成し、この支持突
起部1005aには、紫外線硬化接着剤を用いてカップ
リングレンズ1003および1004を固定する。ま
た、上述した第1の光源部、第2の光源部およびビーム
合成手段を有するマルチビーム光源装置の一例の構成を
図25に示す。図25は、マルチビーム光源装置の構成
を示す分解斜視図であり、マルチビーム光源装置は、半
導体レーザ1011,1012,1021,1022、
カップリングレンズ1013,1014,1023,1
024、光源保持部材1015,1025およびプリズ
ム1030を具備している。
【0005】半導体レーザ1011,1012、カップ
リングレンズ1013,1014および光源保持部材1
015からなる部分は、第1の光源部を構成し、半導体
レーザ1021,1022、カップリングレンズ102
3,1024および光源保持部材1025からなる部分
は第2の光源部を構成している。これら第1の光源部お
よび第2の光源部は、それぞれいずれも図24における
半導体レーザ1001,10002、カップリングレン
ズ1003,1004および光源保持部材1005から
なる部分と同様に構成されており、光源保持部材101
5には支持突起部1015aが突設され、光源保持部材
1025には支持突起部1025aが突設されている。
プリズム1030は、平行四辺形柱部1031、三角形
柱部1032および1/2波長板1033を有してお
り、半導体レーザ1011,1012,1021および
1022の各発光点から射出される複数の光ビームを走
査光学系の光軸に対して副走査方向に近接させて射出さ
せるビーム合成手段を構成している。1/2波長板10
33は、プリズム1030の平行四辺形柱部1031に
おける半導体レーザ1021および1022からのレー
ザビームの入射部分に設けられている。
【0006】半導体レーザ1021および1022側か
らの射出光は、平行四辺形柱部1031の斜辺面で反射
された後、三角柱部1032との境界面でさらに反射さ
れることにより、この三角柱部1032部分を透過する
半導体レーザ1011および1012側からの射出光と
副走査方向に近接した状態としてプリズム1030から
射出される。上述したマルチビーム光源装置における半
導体レーザとカップリングレンズは、所望の副走査ビー
ムピッチが得られるように、位置決め調整されて光源保
持部材に保持されている。しかしながら、半導体レーザ
とカップリングレンズの位置決め調整を高精度に行うこ
とは困難であり、調整誤差、マルチビーム光源装置を光
学ハウジングに取り付ける際の取付誤差、光学素子の加
工ばらつき、光学素子の組み付けばらつきおよび光学ハ
ウジングの加工ばらつき等により、所望の副走査ビーム
ピッチは維持されない。そこで、先に述べた、特開平1
1−212006号、および特開2000−75227
号等においては、図26に示すように、射出ビームの光
軸と略一致する方向の軸線を回転軸Cとして光源部を回
転する(以下、このような回転を「γ回転」と称する)
ことにより、射出ビームの射出方向を変化させて、被走
査面上で所望の副走査方向についてのビームスポット間
隔、つまり副走査ビームピッチ、が得られるように調整
することを可能としている。
【0007】例えば、対応する半導体レーザおよびカッ
プリングレンズの各組が、それぞれの射出光をポリゴン
スキャナミラーの反射面で交差するように主走査方向に
角度を持っている場合には、光源部をγ回転することに
より、各々の射出ビームは副走査方向に角度を持ち、像
面上でのビームスポット位置は副走査方向に変化する。
つまり、図27に示すように回転軸Cが、2つの光源の
主走査方向の中心にある場合には、像面上での副走査方
向のビームスポットS1およびS2の位置が、γ回転に
よって、図27に示すように、副走査方向については上
下逆方向に移動して、副走査のビームスポット間隔が変
化する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のデジ
タル複写機およびレーザプリンタ等においては、従来機
に比してより高い画質を得るために、書込密度を一層高
密度へシフトしており、それぞれの光ビームの被走査面
上での位置精度への要求も非常に高くなっている。上述
した特開平11−023988号、特開平11−212
006号および特開2000−75227号等に示され
た構成における被走査面上の各光ビームの位置精度は、
カップリングレンズの接着時の初期調整により良好に調
整されるが、温度および湿度の変動等の環境変動に対す
る光ビームの位置精度には課題があった。上述したカッ
プリングレンズの接着時には、各光ビームが被走査面上
で所望の位置となるように位置決めされて、図28に示
されるように、カップリングレンズ1003等のカップ
リングレンズCLが紫外線硬化接着剤等からなる接着層
GLを介して光源保持部材1005等の光源保持部材S
M(の支持突起部1005a等)に接着固定される。
【0009】しかしながら、例えば半導体レーザの発光
点位置のばらつきなどのような、各構成部品の部品精
度、または調整機の組み付け精度等の影響により、図2
9に示すように、光源保持部材SMに対してカップリン
グレンズCLが偏心して固定され、カップリングレンズ
CLと光源保持部材SMとの間の接着層GLに偏りおよ
びそれに伴う不均一が発生してしまう。この結果、初期
調整時には各光ビームの位置精度は良好に調整される
が、環境変動時において、接着層GLが膨張または収縮
する際に、接着層GLの厚みの違いなどによって、例え
ば図29に示す矢印のように、カップリングレンズCL
の位置が副走査方向にも変化する。このように、光源と
カップリングレンズCLとが初期調整時の位置関係を保
てないため、初期調整時の各光ビームの位置精度、すな
わち被走査面上での副走査方向のビームスポット間隔等
を良好に保つことができない。
【0010】また、図26に示すように光源部をγ回転
させて、被走査面上で所望の副走査ビームスポット間隔
が得られるように調整する場合には、光源部と共に半導
体レーザまたは半導体レーザアレイ等の光源も同時に回
転してしまう。一般に、光源として用いられる、半導体
レーザおよび半導体レーザアレイ等のような端面発光レ
ーザの場合には、発振領域は、活性層の方向に対して垂
直方向と平行方向とで発散角が異なり、活性層の方向に
長い形状となるため、射出されるレーザ光束の形は、活
性層の方向と直交する方向に長い楕円形となる。したが
って、光源が回転すると、楕円形のビームが回転するた
め、ポリゴンミラーの偏向方向に対応する主走査方向
と、前記主走査方向に直交する方向となる副走査方向と
にそれぞれ対応する光源の発散角が回転に伴って変化す
る。それゆえ、このような構成では、次のような問題が
生じる。
【0011】カップリング効率(アパーチャ射出直後の
光パワー/光源から射出された直後の光パワー)が悪く
なり、感光体を露光するのに必要な光量を確保すること
が困難になる。 ・光ビームの太さが変化することにより、ビームスポッ
ト径が変動する(光ビームが太くなるとビームスポット
径は小さくなり、光ビームが細くなるとビームスポット
径は太くなる)。 ・特に、光ビームが細くなった場合には、発散角のばら
つきの影響を受けやすくなり、安定したビームスポット
径が得られなくなる。 本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、副走
査方向についての光ビームのビームスポット間隔を含む
光ビームの良好な調整位置精度、およびその調整に伴う
ビームスポット径の変動が少なく安定したビームスポッ
トを得ることを可能とするマルチビーム光源装置として
好適な光源装置を提供することを目的としている。
【0012】特に、本発明の請求項1の目的は、各々1
個以上の発光部を有するn個(nは自然数)の光源、お
よびこれら各光源に個別に対応するカップリングレンズ
を有する光源装置において、環境変動時においても、初
期調整時の各光ビームの良好な位置精度を保ち得て、低
コストで小型化することが可能な光源装置を提供するこ
とにある。本発明の請求項2の目的は、特に、環境変動
時における接着剤の膨張または収縮によるカップリング
レンズの位置変動を効果的に低減させ得る光源装置を提
供することにある。本発明の請求項3の目的は、特に、
各々1個以上の発光部を有する複数個の光源および該各
光源にそれぞれ個別に対応するカップリングレンズを有
するマルチビーム光源装置において、光源を回転するこ
となく、副走査方向のビームスポット間隔の良好な調整
が可能で、調整によるビームスポット径変動が少なく安
定したビームスポット径を維持することができ、しかも
光量変動が少ない光源装置を提供することにある。
【0013】本発明の請求項4の目的は、特に、カップ
リングレンズの回転に対するビームスポット位置の変動
の感度を低下させ、副走査方向のビームスポット位置の
微調整を可能とし、より精密なビームスポット間隔調整
を実現することができる光源装置を提供することにあ
る。本発明の請求項5の目的は、特に、カップリングレ
ンズの回転に対するビームスポット位置の変動の感度の
異なる複数の調整が可能で、粗調整および微調整を使い
分けることができ、作業効率を大幅に向上することを可
能とする光源装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明に係る光源装置は、上述した目的を達成するために、
各々1個以上の発光部を有するn個(nは自然数)の光
源と、該各光源に個別に対応するカップリングレンズ
と、前記光源およびカップリングレンズを支持する光源
保持部材とを有し、且つ前記各カップリングレンズが、
各々少なくとも2点以上の当接接着部にて前記光源保持
部材に接着され保持されていることを特徴としている。
請求項2に記載した本発明に係る光源装置は、前記光源
保持部材による前記カップリングレンズの接着保持にお
ける前記カップリングレンズと前記光源保持部材との前
記当接接着部を、光軸に略直交する平面内で結んで形成
される多角形の重心位置と前記カップリングレンズの中
心位置とがほぼ一致しており、且つ前記各当接接着部に
よる支持部の前記カップリングレンズと前記光源保持部
材との前記当接接着部の断面積が等しいことを特徴とし
ている。
【0015】請求項3に記載した本発明に係る光源装置
は、上述した目的を達成するために、各々1個以上の発
光部を有する複数個の光源と、該各光源にそれぞれ個別
に対応するカップリングレンズとを有するマルチビーム
光源装置であって、前記各カップリングレンズが、それ
ぞれ前記各対応する光源に対して、当該カップリングレ
ンズの光軸とほぼ平行な軸線を回転軸として回動可能で
あることを特徴としている。請求項4に記載した本発明
に係る光源装置は、前記カップリングレンズの回転軸と
する軸線は、前記カップリングレンズの光軸と当該カッ
プリングレンズに対応する光源の発光部との間、および
当該カップリングレンズに対応する光源に複数の発光部
が存在する場合における前記カップリングレンズの光軸
と当該カップリングレンズに対応する光源の複数の発光
部の中心点との間、のいずれかを含む位置に設定するこ
とを特徴としている。
【0016】請求項5に記載した本発明に係る光源装置
は、前記カップリングレンズを回動するための回転軸を
複数個有することを特徴としている。尚、本発明は、上
述の構成によるもののほか、次のように構成することも
できる。例えば、請求項2記載の光源装置において、カ
ップリングレンズおよび光源保持部材の接着面の形状は
平面とすることができる。また、請求項1記載の光源装
置において、カップリングレンズを接着する複数の保持
部は、光軸に略直交する平面内において対向する方向に
位置しないようにすることができる。また、請求項1記
載の光源装置において、それぞれの光源から射出される
光ビームは、ポリゴンミラー反射面近傍の一点で交わる
ように構成することができる。
【0017】また、請求項1記載の光源装置において、
光源保持部材は、射出ビームの光軸に略一致する方向を
回転軸として、回動可能であるように構成することがで
きる。また、請求項1記載の光源装置において、光源保
持部材を、単数もしくは複数の発光部を支持するn個の
光源保持部材と、前記n個の光源保持部材とn個のカッ
プリングレンズを一体的に支持する光源保持部材とから
構成し、且つこれらの部材の材質を同じにすることが望
ましい。上記の光源装置において、光源保持部材は、光
軸に略直交する平面内で移動可能に構成してもよい。上
記光源装置を用いて光走査装置を構成することができ
る。
【0018】また、上記光源装置を具備した光走査装置
を用いて画像形成装置を構成することもできる。また、
上記請求項3から5記載の光源装置を用いて光走査装置
を構成することができる。また、請求項3から5記載の
光源装置を具備した光走査装置を用いて画像形成装置を
構成することができる。
【0019】
【作用】すなわち、本発明の請求項1による光源装置
は、各々1個以上の発光部を有するn個(nは自然数)
の光源、該各光源に個別に対応するカップリングレン
ズ、並びに前記光源およびカップリングレンズを支持す
る光源保持部材を有し、且つ前記各カップリングレンズ
が、各々少なくとも2点以上の当接接着部にて前記光源
保持部材に接着され保持されている。このような構成に
より、副走査方向についての光ビームのビームスポット
間隔を含む光ビームの良好な調整位置精度およびその調
整に伴うビームスポット径の変動が少なく安定したビー
ムスポットを得ることを可能とするマルチビーム光源装
置として好適な光源装置であって、特に、各々1個以上
の発光部を有するn個(nは自然数)の光源、およびこ
れら各光源に個別に対応するカップリングレンズを有す
る光源装置において、環境変動時においても、初期調整
時の各光ビームの良好な位置精度を保ち得て、低コスト
で小型化することを可能とする。
【0020】また、本発明の請求項2による光源装置
は、前記光源保持部材による前記カップリングレンズの
接着保持における前記カップリングレンズと前記光源保
持部材との前記当接接着部を、光軸に略直交する平面内
で結んで形成される多角形の重心位置と前記カップリン
グレンズの中心位置とがほぼ一致しており、且つ前記各
当接接着部による支持部の前記カップリングレンズと前
記光源保持部材との前記当接接着部の断面積が等しい。
このような構成により、特に、環境変動時における接着
剤の膨張または収縮によるカップリングレンズの位置変
動を効果的に低減させることができる。本発明の請求項
3による光源装置は、各々1個以上の発光部を有する複
数個の光源、並びに該各光源にそれぞれ個別に対応する
カップリングレンズを有し、且つ前記各カップリングレ
ンズが、それぞれ前記各対応する光源に対して、当該カ
ップリングレンズの光軸とほぼ平行な軸線を回転軸とし
て回動可能である。このような構成により、特に、各々
1個以上の発光部を有する複数個の光源、および該各光
源にそれぞれ個別に対応するカップリングレンズを有す
るマルチビーム光源装置において、光源を回転すること
なく、副走査方向のビームスポット間隔の良好な調整が
可能で、調整によるビームスポット径変動が少なく安定
したビームスポット径を維持することができ、しかも光
量変動が少ない。
【0021】本発明の請求項4による光源装置は、前記
カップリングレンズの回転軸とする軸線は、前記カップ
リングレンズの光軸と当該カップリングレンズに対応す
る光源の発光部との間、および当該カップリングレンズ
に対応する光源に複数の発光部が存在する場合における
前記カップリングレンズの光軸と当該カップリングレン
ズに対応する光源の複数の発光部の中心点との間、のい
ずれかを含む位置に設定する。このような構成により、
特に、カップリングレンズの回転に対するビームスポッ
ト位置の変動の感度を低下させ、副走査方向のビームス
ポット位置の微調整を可能とし、より精密なビームスポ
ット間隔調整を実現することができる。本発明の請求項
5による光源装置は、前記カップリングレンズを回動す
るための回転軸を複数個有する。このような構成によ
り、特に、カップリングレンズの回転に対するビームス
ポット位置の変動の感度の異なる複数の調整が可能で、
粗調整および微調整を使い分けることができ、作業効率
を大幅に向上することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に基づ
き、図面を参照して本発明の光源装置を詳細に説明す
る。 〈第1の実施の形態〉図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る光源装置の要部となるカップリングレンズの接
着に係る構成を示している。図1には、コリメータレン
ズ等のカップリングレンズCLおよび該カップリングレ
ンズCLを接着固定する光源保持部材としての4個のレ
ンズ支持部SM1〜SM4を示している。4個のレンズ
支持部SM1〜SM4は、カップリングレンズCLの周
囲に90°間隔で配置され、カップリングレンズCLの
周面を90°間隔の4点で、例えば紫外線硬化接着剤等
を用いた接着層GLを介して接着固定している。
【0023】カップリングレンズCLを保持固定するた
めの従来の接着保持方法としては、図28に示すよう
に、カップリングレンズCLを周面の1個所で接着保持
する片持ち状態での保持であったため、先に述べたよう
に環境変動によるカップリングレンズCLの位置変動を
抑制することができなかった。これに対して、本発明に
よれば、カップリングレンズCLの接着保持部をカップ
リングレンズCLの周面に複数個所設けることにより、
環境変動時におけるカップリングレンズCLの位置変動
を効果的に抑制することが可能となる。すなわち、図1
に示すように、カップリングレンズCLの周面の90°
間隔の4点で光源保持部材のレンズ支持部SM1〜SM
4に接着層GLを介して接着する。このようにした場
合、環境変動時には、4個所の接着部それぞれより応力
が発生する。このとき、カップリングレンズCLの位置
変動は、それぞれ対向する方向からの力によって相殺さ
れ、大きく低減される。また、カップリングレンズCL
が光源保持部材に偏心して固定され、カップリングレン
ズCLと光源保持部材との間の接着層GLに偏りが発生
した場合においても、従来1方向にのみ発生していた力
に対し、カップリングレンズCLを保持する別の保持接
着部より、その力を抑制する方向への力が発生する。こ
のため、カップリングレンズCLの位置変動は、効果的
に低減される(請求項1に対応する)。
【0024】〈第2の実施の形態〉さらに、環境変動時
におけるカップリングレンズの位置変動を抑制する方法
として、図2に示すように3点で接着した場合を例にと
って説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態に係
る光源装置の要部となるカップリングレンズの接着に係
る構成を示している。図2には、カップリングレンズC
Lおよび該カップリングレンズCLを接着固定する光源
保持部材の3個のレンズ支持部SM11〜SM13を示
している。3個のレンズ支持部SM11〜SM13は、
カップリングレンズCLの周囲に120°間隔で配置さ
れ、カップリングレンズCLの周面を120°間隔の3
点で、例えば紫外線硬化接着剤等を用いた接着層GLを
介して接着固定している。上述した第1の実施の形態に
おいても説明したように、カップリングレンズCLの接
着保持部を3点持つことにより、環境変動時におけるカ
ップリングレンズCLの位置変動は抑制できる。
【0025】図2に示す本発明の構成によれば、カップ
リングレンズCLの各接着保持部、すなわち接着層GL
を介在したレンズ支持部SM11〜SM13、におい
て、カップリングレンズCLと接着層GLの厚みが異な
った場合においても、各接着保持部におけるカップリン
グレンズCLと光源保持部材のレンズ支持部SM11〜
SM13との接着部の接着層GLの断面積を等しくして
おくことにより(図3参照)、環境変動による接着層G
Lの膨張または収縮により発生する応力は、カップリン
グレンズCLと光源保持部材のレンズ支持部SM11〜
SM13との接着層GLによる接着部において等しくす
ることができる。さらに、図4に矢印で示す、力の作用
する方向についても、カップリングレンズCLと光源保
持部材のレンズ支持部SM11〜SM13との接着部を
結ぶことにより形成される多角形の重心位置とカップリ
ングレンズCLの中心位置が一致していることにより、
作用する力はつり合い、カップリングレンズCLの位置
は変化しない。
【0026】このとき、カップリングレンズCLおよび
光源保持部材のレンズ支持部SM11〜SM13の接着
面の形状を平面とし、接着層GLの厚みを均一にするこ
とによって、環境変動時における接着層GLの膨張また
は収縮による影響を、一層低減することが可能となる
(請求項2に対応する)。上述した第1および第2の実
施の形態に示すような構成の光源装置とすることによ
り、環境変動時においても、接着剤の膨張または収縮に
よるカップリングレンズCLの位置変動を低減させるこ
とができる。
【0027】〈第3の実施の形態〉さらに、カップリン
グレンズを接着する複数の保持部は、光軸にほぼ直交す
る平面内において対向する方向に位置しないことが望ま
しい。図5は、本発明の第3の実施の形態に係る光源装
置の要部となるカップリングレンズの接着に係る構成を
示している。図5には、図2とほぼ同様にカップリング
レンズCLおよび該カップリングレンズCLを接着固定
する光源保持部材の3個のレンズ支持部SM11〜SM
13を示している。3個のレンズ支持部SM11〜SM
13は、カップリングレンズCLの周囲に120°間隔
で配置され、カップリングレンズCLの周面を120°
間隔の3点で、例えば紫外線硬化接着剤等を用いた接着
層GLを介して接着固定している。
【0028】すなわち、カップリングレンズCLは、光
源保持部材のレンズ支持部SM11〜SM13に接着層
GLにより接着されて保持されている。この接着層GL
を形成する接着剤としては、紫外線硬化接着剤が多く用
いられる。紫外線硬化接着剤は、カップリングレンズC
Lと光源保持部材のレンズ支持部SM11〜SM13と
の間にそれぞれ充填されており、紫外線(UV)を照射
することによって、紫外線硬化接着剤が硬化して、カッ
プリングレンズCLは光源保持部材に固定される。この
紫外線照射は、接着層GLの硬化時の変動を抑制するた
めに、接着剤に対して均一に照射させる必要がある。こ
のため、図6に部分詳細図を示すように、接着層GL部
分(カップリングレンズCLと光源保持部材のレンズ支
持部SM11〜SM13との接着部)に対向する方向か
ら紫外線を照射することが望ましい。このような構成と
した光源装置によれば、接着層GLの対向方向から接着
剤に対して均一に紫外線を照射させることが可能とな
る。この第3の実施の形態による光源装置では、紫外線
照射個所を設け、紫外線硬化接着剤に均一に照射させる
ことを可能とし、接着剤硬化時のカップリングレンズの
位置変動を抑制して、光ビーム射出方向の初期調整精度
を向上し得るようにしている。
【0029】〈第4の実施の形態〉半導体レーザから射
出された全ての光ビームをポリゴンミラーの反射面近傍
で主走査方向について交差させることが望ましい。図7
は、本発明の第4の実施の形態に係る光源装置の要部と
なる光学系に係る構成を模式的に展開して示している。
図7には、半導体レーザLD1,LD2、ポリゴンミラ
ーPM、走査光学系SO1,SO2および被走査面SP
が示されている。反射面Dは、半導体レーザLD1か
ら射出された光ビームが被走査面SPにおいてある像高
P1に到達する際のポリゴンミラーPMの反射面をあら
わしている。また、反射面Dは、半導体レーザLD2
から射出された光ビームが被走査面SPにおいて同一の
像高P2に到達する際のポリゴンミラーPMの反射面を
あらわしている。各光ビームは、ポリゴンミラーPMに
入射するときに、ある角度Δαだけ分離されている。し
たがって、同一の像高P1,P2に到達するための反射
面には、これら反射面Dと反射面Dとの角度差に相
当する走査の時間的な遅れが生じる。
【0030】すなわち、図8に示す状態の場合には、半
導体レーザLD1およびLD2から射出された2つの光
ビームは、かなり異なった光路を通っており、図7に示
す状態の場合は、半導体レーザLD1およびLD2から
射出された2つの光ビームは全く同じ光路を通ってい
る。光ビームが、各光学素子において異なる位置を通過
すると、当然異なる光学作用を受けるから、被走査面上
で主走査方向の同じ像高P1,P2に達する2つの光ビ
ームにおける収差等の光学特性は異なったものとなり、
特に走査線ピッチの像高間変動に対する影響は非常に大
きい。そこで、この実施の形態では、図7に示すよう
に、ポリゴンミラーPMの反射面近傍において、半導体
レーザLD1およびLD2からの2つの光ビームを交差
させることにより、被走査面SP上において主走査方向
について同一の像高P1およびP2に達するときに、光
学素子の主走査方向についてのほぼ同じ光路を通るよう
になり、走査線曲がり等を効果的に低減することができ
る。また、ポリゴンミラーPMよりも像面側の各光学部
品のばらつきによる各光ビーム間の主走査方向について
の書込位置変動は、全ての光ビームについてほぼ同量と
なり、各ビーム間における主走査方向についての書込位
置ずれは効果的に抑制される。
【0031】さらに、同じ像高P1,P2にて結像する
全ての光ビームを、走査光学系の主走査方向についての
ほぼ同じ位置を通過させることにより、走査光学系を構
成するレンズの収差の影響を小さく抑え、しかも、主走
査方向についての結像位置は、各ビーム共に精度良く合
致させることができ、同期検知後全ての光ビームに共通
に遅延時間を設定しても、書込始めの像高での主走査方
向についての位置ずれを効果的に抑制することが可能と
なる。さらに、図7のような構成とすることにより、ポ
リゴンミラーPMの内接円半径を最小とすることが可能
となる。このような第4の実施の形態の光源装置によれ
ば、光学的なサグの影響を低減することができ、環境変
動時においても、被走査面上で、良好なビーム位置精度
を確保しつつ、良好な光学性能を得ることができる。ま
た、ポリゴンミラーを小さくすることが可能となり、騒
音の低減にも寄与する。
【0032】〈第5の実施の形態〉次に第5の実施の形
態に係る光源装置について、例えば、一対の半導体レー
ザと各対応するカップリングレンズとを主走査方向に並
置して一体的に保持してなる2ビーム光源装置を例にと
って説明する。すなわち、図9は、本発明の第5の実施
の形態に係る光源装置の要部となる構成を模式的に示し
ている。図9に示す光源装置は、半導体レーザ1,2、
カップリングレンズ3,4、および光源保持部材5を具
備している。この光源装置は、各々シングルビームの半
導体レーザからなる2個の半導体レーザ1および2を用
いる2ビーム光源装置として構成されている。これら半
導体レーザ1および2に、それぞれ対応してカップリン
グレンズ3および4が設けられている。これらカップリ
ングレンズ3および4は、互いに対をなし、半導体レー
ザー1および2からの射出光を走査光学系にカップリン
グする。
【0033】さらに、これらの部材を一体に保持する光
源保持部材5が設けられている。この光源保持部材5に
は、例えば、半導体レーザ1および2を主走査方向に所
要間隔で並列させて圧入支持させるための2個の嵌合孔
が設けられている。半導体レーザ1および2は、それぞ
れ2個の嵌合孔に光源保持部材5の背面側から圧入され
て取付けられる。また、光源保持部材5の前面側には、
5個のレンズ支持部5a,5b,5c,5d,および5
eが突設されている。レンズ支持部5aは、2個の嵌合
孔の中間部に対応して配設され、両側面をカップリング
レンズ3および4の外周面に対応する凹湾曲面としてい
る。レンズ支持部5bおよび5cは、半導体レーザ1に
対応する嵌合孔の周囲をレンズ支持部5aと共に120
°間隔で囲むように配設され且つそれぞれカップリング
レンズ3の外周面に対応する凹湾曲面として形成してい
る。また、レンズ支持部5dおよび5eは、半導体レー
ザ2に対応する嵌合孔の周囲をレンズ支持部5aと共に
120°間隔で囲むように配設され且つそれぞれカップ
リングレンズ4の外周面に対応する凹湾曲面として形成
している。カップリングレンズ3は、レンズ支持部5
a,5bおよび5cとの間にそれぞれ例えば紫外線硬化
接着剤を充填して硬化させることにより、光源保持部材
5に固定される。
【0034】カップリングレンズ4は、レンズ支持部5
a,5dおよび5eとの間にそれぞれ、例えば紫外線硬
化接着剤を充填して硬化させることにより、光源保持部
材5に固定される。半導体レーザ1とそれに対応するカ
ップリングレンズ3は、光軸を一致させ、半導体レーザ
2とそれに対応するカップリングレンズ4は光軸を一致
させ、且つこれらの光軸は光偏向器としてのポリゴンミ
ラー近傍で交差するように相互間において角度θをなす
ような傾斜が付されて、光源保持部材5に保持されてい
る。上述したように、半導体レーザ1およびそれに対応
するカップリングレンズ3からなる光源部と、半導体レ
ーザ2およびそれに対応するカップリングレンズ4から
なる光源部とは、図9に示すように、主走査方向に所定
の距離を隔てて配置されており、それぞれの光ビームは
主走査方向に角度θをなして射出される。また、光源保
持部材5は、両光ビームがなす角θのほぼ中心位置を回
転軸として、回動し得るように適宜なる支持部材に支持
されている。
【0035】これらの光ビームは主走査方向に角度θを
持っているため、光源保持部材5を回動させることによ
り、副走査方向に持たせる角度を加減することにより、
図10に示すように、ビームスポットBS1とBS2の
副走査方向についての間隔を調整することが可能とな
る。副走査方向のビームスポット間隔が調整可能である
ため、各光源部の光軸のアラインメント調整精度を緩和
することができ、量産性に適した光源装置を実現するこ
とが可能となる。このような第5の実施の形態による光
源装置によれば、副走査方向のビームスポット間隔が調
整可能であるため、光源部の光軸のアラインメント調整
精度を緩和することが可能となり、量産性に適する光源
装置を実現することができる。
【0036】〈第6の実施の形態〉次に、光源装置の第
6の実施の形態として、光源保持部材が、単一または複
数の発光部を支持する2個の第1の光源保持部材と、こ
れら2個の第1の光源保持部材およびそれらに対応する
2個のカップリングレンズを一体的に支持する第2の光
源保持部材を有して構成する光源装置について説明す
る。すなわち、図11は、本発明の第6の実施の形態に
係る光源装置の要部となる構成を模式的に示している。
図11に示す光源装置は、光源11,12、カップリン
グレンズ13,14、第1の光源保持部材15A,15
Bおよび第2の光源保持部材15Cを具備している。例
えば、半導体レーザや半導体レーザアレイのような光源
11および12は、それぞれ第1の光源保持部材15A
および15Bに図12に示すように、圧入したり、図1
3に示すようにばね16で押えたり、またはねじ締結に
よる螺着などの方法により固定され保持される。これら
第1の光源保持部材15Aおよび15Bは、各対応する
カップリングレンズ13および14と共に、第2の光源
保持部材15Cに一体的に保持されている。
【0037】光源11および12として半導体レーザア
レイ等の高価な光源を使用する場合、このような形態と
すれば、一方の光源が破損または故障した場合等に、該
当するもののみを比較的容易に交換することが可能とな
り、光源を多数用いる場合において、光源の破損または
故障によるリスクを最小限とすることができる。また、
光ビームの射出方向を初期調整する際に、カップリング
レンズ13および14が第2の光源保持部材15Cに接
着固定されていても、第1の光源保持部材15Aおよび
15Bは、光軸にほぼ直交する平面内で移動可能である
ため、第1の光源保持部材15Aおよび15Bの移動に
よる光源11および12の移動によって、光ビームの射
出方向を調整することができる。
【0038】また、カップリングレンズ13および14
は、ピント方向を調整し、例えば第1〜第5の実施の形
態と同様にして、環境変動を低減するように第2の光源
保持部材15Cに接着固定されていれば、初期調整時の
光ビームの射出方向のずれは、第1の光源保持部材15
Aおよび15Bで調整することが可能となる。
【0039】さらに、第1の光源保持部材15Aおよび
15Bと第2の光源保持部材15Cの材質は一致してい
ることが望ましい。何故なら、第1の光源保持部材15
Aおよび15Bと第2の光源保持部材15Cは、螺着締
結等により一体に固定されるため、両者の線膨張係数が
異なると、締結点間の伸びの違い等により、変形が生じ
る。そこで、第1の光源保持部材15Aおよび15B
と、第2の光源保持部材15Cとの材質を一致させ、線
膨張係数をほぼ一致させることにより、温度変化時の、
線膨張係数差による変形は低減され、高密度な光走査装
置においても安定したビームスポット間隔を維持するこ
とにより、高品位な画像再現性を確保することが可能な
光走査装置を実現することが可能となる。また、加工
性、コストの面から材質の選択の範囲を広げた場合にお
いても、上述した理由により、少なくとも第1の光源保
持部材15Aおよび15Bと第2の光源保持部材15C
との締結部の材質を一致させておくことが望ましい。
【0040】半導体レーザアレイ等の高価な光源を使用
する場合、この第6の実施の形態によれば、複数の光源
のうちの一部が破損した場合にも比較的容易に交換する
ことが可能となり、光源を多数用いる場合における光源
の破損によるリスクを最小限とすることができる。ま
た、光源交換後の射出ビームの方向を、容易に調整する
ことが可能となり、光源交換後においても、良好なビー
ム位置精度を確保することが可能である。以上のよう
に、光源部を部分毎に交換可能にしたことにより、部品
のリサイクルを容易に実現することができる。また、第
1の光源保持部材と、第2の光源保持部材の材質を一致
させ、線膨張係数をほぼ一致させることにより、温度変
化時における線膨張係数差による変形が低減され、高密
度な光走査装置においても安定したビームスポット間隔
を維持することにより、高品位な画像再現性を確保する
ことができる光走査装置を実現することができる。
【0041】〈第7の実施の形態〉図14は、本発明の
第7の実施の形態に係るマルチビーム方式の光走査装置
の要部の構成を示す斜視図である。この実施の形態の光
走査装置は、図1、図2、図5、図7、図9、または図
11等に従った光源装置を用いている。すなわち、図1
4に示す光走査装置は、光源装置21、アパーチャ(絞
り開口)22、シリンドリカルレンズ23、ポリゴンミ
ラー(回転多面鏡)24、fθレンズ25、トロイダル
レンズ26、反射ミラー27および感光体28を具備す
る。マルチビーム光源装置21は、この場合、図9また
は図11等に示した2ビーム光源装置であり、半導体レ
ーザおよびカップリングレンズを備えている。fθレン
ズ25およびトロイダルレンズ26は、走査結像光学系
を構成する。光源装置21から射出される2つのレーザ
光ビームは、アパーチャ22を通過する際に、光束周辺
部が遮断除去されてビーム整形され、線像結像光学系と
してのシリンドリカルレンズ23に入射する。シリンド
リカルレンズ23は、屈折力、つまりパワーのない方向
を主走査方向に向けて配置され、副走査方向について
は、正のパワーを持ち、入射する光ビームを副走査方向
に集束させる。
【0042】すなわち、光源装置21から射出された光
ビームを、シリンドリカルレンズ23によりポリゴンミ
ラー24の近傍において主走査方向に長い線像として結
像させる。このシリンドリカルレンズ23は、光源装置
21から射出される光ビームを、光偏向器であるポリゴ
ンミラー24の偏向反射面近傍に集光する。この光ビー
ムを偏向反射面により反射するポリゴンミラー24を等
速回転駆動することにより、該ポリゴンミラー24の等
速回転に伴って光ビームを等角速度的に偏向走査する。
ポリゴンミラー24の等速回転に伴って偏向される光ビ
ームは、走査結像光学系をなすfθレンズ25およびト
ロイダルレンズ26を通過するとともに、反射ミラー2
7により反射偏向されて、被走査面の実体をなす光導電
性の感光体28上に集光結像される。fθレンズ25お
よびトロイダルレンズ26は、これら光ビームを、感光
体28表面上で、副走査方向に分離した2つの光スポッ
トとして集光し、これら2つの光スポットにより2本の
走査線として同時走査する。このような光走査装置にお
ける光源装置21として、第1〜第6の実施の形態にお
いて説明したような光源装置を使用することにより、良
好な光学性能を維持しつつ各光ビームの位置精度が、環
境変動によらず安定している光走査装置を実現すること
ができる。
【0043】〈第8の実施の形態〉図15は、本発明の
第8の実施の形態に係る画像形成装置であるレーザプリ
ンタの要部の構成を模式的に示す縦断面図である。この
実施の形態のレーザプリンタは、光走査装置として、図
14に示した光走査装置、すなわち図1、図2、図5、
図7、図9、または図11等に従った光源装置を用いた
光走査装置を用いている。すなわち、図15に示すレー
ザプリンタ100は、像担持体111、帯電ローラ11
2、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング
装置115、定着装置116、光走査装置117、カセ
ット118、レジストローラ対119、給紙コロ12
0、搬送路121、排紙ローラ対122およびトレイ1
23を具備している。レーザプリンタ100は、像担持
体111として円筒状に形成された光導電性の感光体を
有している。像担持体111の周囲には、帯電ローラ1
12、現像装置113、転写ローラ114およびクリー
ニング装置115が配備されている。ここでは、帯電手
段として帯電ローラ112を用いているが、帯電手段と
してコロナチャージャを用いることもできる。
【0044】さらに、レーザビームLB1、LB2によ
り光走査を行う光走査装置117が設けられており、帯
電ローラ112と現像装置113との中間点において、
像担持体111に対して光書込による露光を行う。な
お、カセット118には、記録媒体としての転写紙Pが
収納される。画像形成を行うときは、光導電性の感光体
である像担持体111が時計回りに等速回転され、その
像担持体111の表面が帯電ローラ112により均一に
帯電された後、光走査装置117のレーザビームLB1
およびLB2の光書込により露光されて静電潜像が形成
される。形成された静電潜像は、いわゆる「ネガ潜像」
であって画像部が露光されている。この静電潜像は、現
像装置113によって反転現像され、像担持体111上
にトナー画像が形成される。転写紙Pが収納されたカセ
ット118は、画像形成装置100の本体に脱着可能で
ある。カセット118が図15に示されるように装着さ
れた状態において、収納された転写紙Pの最上位の1枚
が給紙コロ120により取り出されて給紙搬送系に給紙
される。給紙搬送系においては、レジストローラ対11
9が、給紙された転写紙Pの先端部を捉える。そして、
レジストローラ対119は、像担持体111上のトナー
画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて、
転写紙Pを転写部へ送り込む。
【0045】送り込まれた転写紙Pは、転写部において
トナー画像に重ね合わせられ、転写ローラ114の作用
によりトナー画像が転写紙Pに静電転写される。トナー
画像が転写された転写紙Pは、定着装置116へ送られ
て、定着装置116においてトナー画像が定着され、さ
らに搬送路121を通って、排紙ローラ対122によっ
てトレイ123上に排出される。トナー画像が転写され
た後の像担持体111の表面は、クリーニング装置11
5によってクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除
去される。このようにして、像担持体111に光走査に
より潜像を形成し、該潜像を可視化して所望の記録画像
を得る画像形成装置において、像担持体111を光走査
する光走査装置として、図14に示した光走査装置を用
いる。像担持体111は、光導電性の感光体であり、そ
の均一帯電と光走査とにより静電潜像が形成され、形成
された静電潜像がトナー画像として可視化される。
【0046】これら第7および第8の実施の形態によれ
ば、上述した光源装置を使用することによって、高品位
な画像再現性を確保することができる光走査装置、およ
び、それを用いた画像形成装置を実現することができ
る。また、本発明は、記録速度を向上させる手段とし
て、一度に複数の光ビームを走査して複数ラインを同時
に記録することにより記録速度を向上する光走査装置で
あり、ポリゴンミラー(回転多面鏡)の回転速度を上げ
ることなく、記録速度を向上させるため、省電力化を実
現することが可能となる。
【0047】〈第9の実施の形態〉本発明の第9の実施
の形態は、光源全体を回転することなく、カップリング
レンズ透過後の光ビームの射出角度を変えることを可能
とする光源装置である。図16に示すように、カップリ
ングレンズCLは、その光軸Aに平行な軸線上の回転軸
Bを持つ。図16に示す「×印」は、光源としての半導
体レーザの(光軸の)位置を示している。例えば、図1
6の状態から図17の状態へカップリングレンズCLを
回転軸Bを中心として180°回転させる。この時、光
源は回転しないように固定しておく。この場合、図16
および図17からわかるように、カップリングレンズC
Lを回転させることによって、カップリングレンズCL
から射出される光ビームの副走査方向についての角度を
変化させることが可能となる。図17に示すように、こ
のときのカップリングレンズCLの副走査方向へのシフ
ト量をZ1とすると、被走査面上でのビームスポット位
置のシフト量Z2は、 Z2=Z1×m (m:全系の副走査方向横倍率) であらわされれる。
【0048】例えば、図24等のように、半導体レーザ
とそれに対応するカップリングレンズを、主走査方向に
2組対をなして配置したマルチビーム光源装置において
は、それぞれの光源とカップリングレンズをこの実施の
形態に従った構成とすることによって、カップリングレ
ンズCLの回転により、シフト量Z1およびZ2を変化
させることができ、被走査面上で所望の副走査ビームス
ポット間隔を得ることが可能となる。ここでは、理解を
容易にするために、カップリングレンズCLを180°
回転させた場合を例として説明したが、カップリングレ
ンズCLの回転に伴って、シフト量Z1の値は連続的に
変化するので、所望の変化量となるようにカップリング
レンズCLの回転量を決めることができる(請求項3に
対応する)。この第9の実施の形態の構成によれば、副
走査方向のビームスポット間隔を調整する際に、光源を
回転させることなく、副走査方向のビームスポット間隔
の良好な調整が可能であり、調整によるビームスポット
径変動が少なく安定したビームスポット径を維持して、
光量変動が少ないマルチビーム光源装置を実現すること
が可能である。
【0049】〈第10の実施の形態〉本発明の第10の
実施の形態による光源装置は、上述した第9の実施の形
態に基づいて具体的に構成した光源装置の例である。光
源装置の要部である光源としての半導体レーザLD、カ
ップリングレンズCL、並びにこれらをそれぞれ支持し
且つ相対的に回動可能な第1のセルSC1および第2の
セルSC2からなる部分を図18および図19に示して
いる。図18および図19に示すように、半導体レーザ
LDは、第1のセルSC1に固定され保持されている。
カップリングレンズCLは、第1のセルSC1に対し
て、γ回転方向に回動可能として設けられた第2のセル
SC2に、所望の光束状態で且つ射出方向となるよう
に、位置および方向が調整されて、固定され保持されて
いる。この時、カップリングレンズCLの光軸A1と第
2のセルSC2の回転軸B1は一致しておらず、また、
第2のセルSC2の回転軸B1は、光源である半導体レ
ーザLDの光軸とカップリングレンズCLの光軸A1と
の間に配置されている。
【0050】この実施の形態のように、カップリングレ
ンズCL、すなわち第2のセルSC2の回転軸B1をカ
ップリングレンズCLの光軸A1と光源である半導体レ
ーザの光軸位置との間に設定することにより、カップリ
ングレンズCLの回転に対応するビームスポット位置の
変動の感度が低くなり、微調整が可能となって、より良
好な副走査ビームスポット間隔を得ることができる。こ
の実施の形態によれば、副走査方向のビームスポット間
隔を調整する際に、光源を回転させることなく、副走査
方向のビームスポット間隔の良好な調整を行なうことが
可能である。したがって、調整によるビームスポット径
変動が少なく、ビームスポット径を安定して維持し、そ
して光量変動が少ないマルチビーム光源装置を実現する
ことが可能である(請求項4に対応する)。この第10
の実施の形態に示された光源装置によれば、カップリン
グレンズの回転に対するビームスポット位置の変動の感
度を低くし、副走査方向のビームスポット位置の微調整
を可能として、より精密なビームスポット間隔調整を実
現することができる。
【0051】〈第11の実施の形態〉次に、本発明に係
る第11の実施の形態による光源装置として、カップリ
ングレンズの回転軸を2つ設ける構成につい図20およ
び図21を参照して説明する。図20および図21に示
すように、光源としての半導体レーザLDは、第1のセ
ルSC11に固定保持されている。カップリングレンズ
CLは、第1のセルSC11に対し回転軸B11につい
てγ回転方向に回動可能として設けられる第2のセルS
C12に、所望の光束状態で且つ射出方向となるように
位置および方向が調整され、固定保持されている。さら
に、第1のセルSC11に対して、第2のセルSC12
とは別の回転軸B12についてγ回転方向に回動可能と
して設けられる第3のセルSC13に、第2のセルSC
2が保持されている。
【0052】第2のセルSC12の回転軸B11は、先
に第10の実施の形態に関連して説明した通り、カップ
リングレンズCL、すなわち第2のセルSC12、の回
転軸B11をカップリングレンズCLの光軸A11と光
源の光軸位置との間に設定することにより、カップリン
グレンズCLの回転に対するビームスポット位置の変動
の感度を低くして、副走査方向のビームスポット位置の
微調整を可能とし、しかも第3のセルSC13の回転軸
は、カップリングレンズCLの光軸A11と光源の光軸
位置とで挟まれる領域よりも外側に配置する事でカップ
リングレンズCLの回転に対するビームスポット位置の
変動の感度を高くし、副走査方向のビームスポット位置
の粗調整を可能とする。このようにした結果、副走査ビ
ームスポット間隔の調整時に、粗調整と微調整を使い分
けることができ、調整の作業効率が大幅に向上する。ま
た、このような構成とすれば、副走査方向のビームスポ
ット間隔を調整する際に、光源である半導体レーザLD
を回転させることなく、副走査方向のビームスポット間
隔の良好な調整が可能であり、調整によるビームスポッ
ト径変動も少なく、安定したビームスポット径を維持し
て、光量変動が少ないマルチビーム光源装置を実現する
ことが可能である(請求項5に対応する)。この第11
の実施の形態の光源装置によれば、カップリングレンズ
の回転調整軸を複数本持つことにより、カップリングレ
ンズの回転に対するビームスポット位置の変動の感度を
複数設定でき、粗調整と微調整を使い分けることができ
て、作業効率を大幅に向上することが可能である。
【0053】〈第12の実施の形態〉図22は、本発明
の第12の実施の形態に係るマルチビーム方式の光走査
装置の要部の構成を示す斜視図である。この実施の形態
の光走査装置は、図16、図17と図19、または図2
0と図21等に従った光源装置を用いている。すなわ
ち、図22に示す光走査装置は、光源装置31、アパー
チャ(絞り開口)32、シリンドリカルレンズ33、ポ
リゴンミラー34、fθレンズ35、トロイダルレンズ
36、反射ミラー37および感光体38を具備する。マ
ルチビーム光源装置31は、この場合、図16、図1
7、図19、または図20と図21等に示した光源装置
からなる2ビーム光源装置であり、半導体レーザおよび
カップリングレンズを備えている。fθレンズ35およ
びトロイダルレンズ36は、走査結像光学系を構成す
る。
【0054】光源装置31から射出される2つのレーザ
光ビームは、アパーチャ32を通過する際に、光束周辺
部が遮断除去されてビーム整形され、線像結像光学系と
してのシリンドリカルレンズ33に入射する。シリンド
リカルレンズ33は、屈折力、つまりパワーのない方向
を主走査方向に向けて配置され、副走査方向について
は、正のパワーを持ち、入射する光ビームを副走査方向
に集束させる。すなわち、光源装置31から射出された
光ビームを、シリンドリカルレンズ33によりポリゴン
ミラー34の近傍において主走査方向に長い線像として
結像させる。このシリンドリカルレンズ33は、光源装
置31から射出される光ビームを、光偏向器であるポリ
ゴンミラー34の偏向反射面近傍に集光する。この光ビ
ームを偏向反射面により反射するポリゴンミラー34を
等速回転駆動することにより、該ポリゴンミラー34の
等速回転に伴って光ビームを等角速度的に偏向走査す
る。ポリゴンミラー34の等速回転に伴って偏向される
光ビームは、走査結像光学系をなすfθレンズ35およ
びトロイダルレンズ36を通過するとともに、反射ミラ
ー37により反射偏向されて、被走査面の実体をなす光
導電性の感光体38上に集光結像される。fθレンズ3
5およびトロイダルレンズ36は、これら光ビームを、
感光体38表面上で、副走査方向に分離した2つの光ス
ポットとして集光し、これら2つの光スポットにより2
本の走査線として同時走査する。このような光走査装置
における光源装置31として、第9〜第11の実施の形
態において説明したような光源装置を使用することによ
り、良好な光学性能を維持しつつ各光ビームの位置精度
が、環境変動によらず安定している光走査装置を実現す
ることができる。
【0055】〈第13の実施の形態〉図23は、本発明
の第13の実施の形態に係る画像形成装置であるレーザ
プリンタの要部の構成を模式的に示す縦断面図である。
この実施の形態のレーザプリンタは、光走査装置とし
て、図22に示した光走査装置、すなわち図16、図1
7と図19、または図20と図21等に従った光源装置
を用いた光走査装置を用いている。すなわち、図23に
示すレーザプリンタ200は、像担持体211、帯電ロ
ーラ212、現像装置213、転写ローラ214、クリ
ーニング装置215、定着装置216、光走査装置21
7、カセット218、レジストローラ対219、給紙コ
ロ220、搬送路221、排紙ローラ対222およびト
レイ223を具備している。レーザプリンタ200は、
像担持体211として円筒状に形成された光導電性の感
光体を有している。像担持体211の周囲には、帯電ロ
ーラ212、現像装置213、転写ローラ214および
クリーニング装置215が配備されている。ここでは、
帯電手段として帯電ローラ212を用いているが、帯電
手段としてコロナチャージャを用いることもできる。
【0056】さらに、レーザビームLB1、LB2によ
り光走査を行う光走査装置217が設けられており、帯
電ローラ212と現像装置213との中間点において、
像担持体211に対して光書込による露光を行う。な
お、カセット218には、記録媒体としての転写紙Pが
収納される。画像形成を行うときは、光導電性の感光体
である像担持体211が時計回りに等速回転され、その
像担持体211の表面が帯電ローラ212により均一に
帯電された後、光走査装置217のレーザビームLBの
光書込により露光されて静電潜像が形成される。形成さ
れた静電潜像は、いわゆる「ネガ潜像」であって画像部
が露光されている。この静電潜像は、現像装置213に
よって反転現像され、像担持体211上にトナー画像が
形成される。転写紙Pが収納されたカセット218は、
画像形成装置200の本体に脱着可能である。カセット
218が図23に示されるように装着された状態におい
て、収納された転写紙Pの最上位の1枚が給紙コロ22
0により取り出されて給紙搬送系に給紙される。
【0057】給紙搬送系においては、レジストローラ対
219が、給紙された転写紙Pの先端部を捉える。そし
て、レジストローラ対219は、像担持体211上のト
ナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせ
て、転写紙Pを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙
Pは、転写部においてトナー画像に重ね合わせられ、転
写ローラ214の作用によりトナー画像が転写紙Pに静
電転写される。トナー画像が転写された転写紙Pは、定
着装置216へ送られて、定着装置216においてトナ
ー画像が定着され、さらに搬送路221を通って、排紙
ローラ対222によってトレイ223上に排出される。
トナー画像が転写された後の像担持体211の表面は、
クリーニング装置215によってクリーニングされ、残
留トナーや紙粉等が除去される。このようにして、像担
持体211に光走査により潜像を形成し、該潜像を可視
化して所望の記録画像を得る画像形成装置において、像
担持体211を光走査する光走査装置として、図22に
示した光走査装置を用いる。像担持体211は光導電性
の感光体であり、その均一帯電と光走査とにより静電潜
像が形成され、形成された静電潜像がトナー画像として
可視化される。
【0058】これら第12および第13の実施の形態に
よれば、上述した光源装置を使用することによって、高
品位な画像再現性を確保することができる光走査装置お
よびそれを用いた画像形成装置を実現することができ
る。また、本発明は、記録速度を向上させる手段とし
て、一度に複数の光ビームを走査して複数ラインを同時
に記録することにより記録速度を向上する光走査装置で
あり、ポリゴンミラー(回転多面鏡)の回転速度を上げ
ることなく、記録速度を向上させるため、省電力化を実
現することが可能となる。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、副
走査方向についての光ビームのビームスポット間隔を含
む光ビームの良好な調整位置精度およびその調整に伴う
ビームスポット径の変動が少なく安定したビームスポッ
トを得ることを可能とするマルチビーム光源装置として
好適な光源装置を提供することができる。すなわち、本
発明の請求項1の光源装置によれば、各々1個以上の発
光部を有するn個(nは自然数)の光源、該各光源に個
別に対応するカップリングレンズ、並びに前記光源およ
びカップリングレンズを支持する光源保持部材を有し、
且つ前記各カップリングレンズが、各々少なくとも2点
以上の当接接着部にて前記光源保持部材に接着され保持
されることにより、副走査方向についての光ビームのビ
ームスポット間隔を含む光ビームの良好な調整位置精度
およびその調整に伴うビームスポット径の変動が少なく
安定したビームスポットを得ることを可能とするマルチ
ビーム光源装置として好適な光源装置であって、特に、
各々1個以上の発光部を有するn個(nは自然数)の光
源、およびこれら各光源に個別に対応するカップリング
レンズを有する光源装置において、環境変動時において
も、初期調整時の各光ビームの良好な位置精度を保ち得
て、低コストで小型化することが可能となる。
【0060】また、本発明の請求項2の光源装置によれ
ば、前記光源保持部材による前記カップリングレンズの
接着保持における前記カップリングレンズと前記光源保
持部材との前記当接接着部を、光軸に略直交する平面内
で結んで形成される多角形の重心位置と前記カップリン
グレンズの中心位置とがほぼ一致しており、且つ前記各
当接接着部による支持部の前記カップリングレンズと前
記光源保持部材との前記当接接着部の断面積が等しいこ
とにより、特に、環境変動時における接着剤の膨張また
は収縮によるカップリングレンズの位置変動を効果的に
低減させることができる。さらに、本発明の請求項3の
光源装置によれば、各々1個以上の発光部を有する複数
個の光源、並びに該各光源にそれぞれ個別に対応するカ
ップリングレンズを有し、且つ前記各カップリングレン
ズが、それぞれ前記各対応する光源に対して、当該カッ
プリングレンズの光軸とほぼ平行な軸線を回転軸として
回動可能であることにより、特に、各々1個以上の発光
部を有する複数個の光源、および該各光源にそれぞれ個
別に対応するカップリングレンズを有するマルチビーム
光源装置において、光源を回転することなく、副走査方
向のビームスポット間隔の良好な調整が可能で、調整に
よるビームスポット径変動が少なく安定したビームスポ
ット径を維持することができ、しかも光量変動が少な
い。
【0061】本発明の請求項4の光源装置によれば、前
記カップリングレンズの回転軸とする軸線は、前記カッ
プリングレンズの光軸と当該カップリングレンズに対応
する光源の発光部との間、および当該カップリングレン
ズに対応する光源に複数の発光部が存在する場合におけ
る前記カップリングレンズの光軸と当該カップリングレ
ンズに対応する光源の複数の発光部の中心点との間、の
いずれかを含む位置に設定することにより、特に、カッ
プリングレンズの回転に対するビームスポット位置の変
動の感度を低下させ、副走査方向のビームスポット位置
の微調整を可能とし、より精密なビームスポット間隔調
整を実現することができる。本発明の請求項5の光源装
置によれば、前記カップリングレンズを回動するための
回転軸を複数個有する構成により、特に、カップリング
レンズの回転に対するビームスポット位置の変動の感度
の異なる複数の調整が可能で、粗調整および微調整を使
い分けることができ、作業効率を大幅に向上することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光源装置の要
部の構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る光源装置の要
部の構成を模式的に示す図である。
【図3】図2の光源装置を説明するための要部を模式的
に示す図である。
【図4】図2の光源装置を説明するための要部を模式的
に示す図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る光源装置の要
部の構成を模式的に示す図である。
【図6】図5の光源装置を説明するための要部を模式的
に示す図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係る光源装置の光
学系の要部の構成を模式的に展開して示す図である。
【図8】図7の光源装置を説明するための光学系の要部
の構成を模式的に展開して示す図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係る光源装置の要
部の構成を模式的に示す分解斜視図である。
【図10】図9の光源装置を説明するための要部を模式
的に示す図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係る光源装置の
要部の構成を模式的に示す分解斜視図である。
【図12】図11の光源装置を説明するための要部を模
式的に示す図である。
【図13】図11の光源装置の他の例を説明するための
示す図である。
【図14】本発明の第7の実施の形態に係る光走査装置
の要部の構成を模式的に示す斜視図である。
【図15】本発明の第8の実施の形態に係るレーザプリ
ンタの要部の構成を模式的に示す縦断面図である。
【図16】本発明の第9の実施の形態に係る光源装置の
要部の構成を模式的に示す図である。
【図17】本発明の第9の実施の形態に係る光源装置の
作用を説明するための図である。
【図18】本発明の第10の実施の形態に係る光源装置
の要部の構成を模式的に示す分解斜視図である。
【図19】図16の光源装置を説明するための要部を模
式的に示す断面図である。
【図20】本発明の第11の実施の形態に係る光源装置
の要部の構成を模式的に示す分解斜視図である。
【図21】図18の光源装置を説明するための要部を模
式的に示す断面図である。
【図22】本発明の第12の実施の形態に係る光走査装
置の要部の構成を模式的に示す斜視図である。
【図23】本発明の第13の実施の形態に係るレーザプ
リンタの要部の構成を模式的に示す縦断面図である。
【図24】従来の光源装置の一例の要部の構成を模式的
に示す分解斜視図である。
【図25】従来の光源装置の他の一例の要部の構成を模
式的に示す分解斜視図である。
【図26】従来の光源装置の一例における作用を説明す
るための要部を模式的に示す分解斜視図である。
【図27】従来の光源装置の一例における作用を説明す
るためのビームスポット配置の模式図である。
【図28】従来の光源装置のその他の一例の構成を説明
するためのカップリングレンズの接着構成の模式図であ
る。
【図29】従来の光源装置のその他の一例における作用
を説明するための模式図である。
【符号の説明】
CL カップリングレンズ SM1〜SM4,SM11〜SM13 光源保持部材 GL 接着層 LD,LD1,LD2 半導体レーザ(光源) PM ポリゴンミラー(回転多面鏡) SO1,SO2 走査光学系 SP 被走査面 D,D 反射面 SC1,SC2,SC11,SC12,SC13 セル 1,2,11,12, 半導体レーザ 3,4,13,14 カップリングレンズ 5,15 光源保持部材 5a〜5d 支持突起部 21,31 マルチビーム光源装置 22,32 アパーチャ(絞り開口) 23,33 シリンドリカルレンズ 24,34 ポリゴンミラー(回転多面鏡) 25,35 fθレンズ 26,36 トロイダルレンズ 27,37 反射ミラー 28,38 感光体 100,200 レーザプリンタ 111,211 像担持体 112,212 帯電ローラ 113,213 現像装置 114,214 転写ローラ 115,215 クリーニング装置 116,216 定着装置 117,217 光走査装置 118,218 カセット 119,219 レジストローラ対 120,220 給紙コロ 121,221 搬送路 122,222 排紙ローラ対 123,223 トレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高梨 健一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 酒井 浩司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C362 AA07 AA10 AA13 AA45 BA04 BA48 BA60 BA61 BA71 BA84 BB46 5C051 AA02 CA07 DB22 DB30 DC07 5C072 AA03 BA12 DA02 HA02 HA06 HA09 HA13 XA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々1個以上の発光部を有するn個(n
    は自然数)の光源と、 該各光源に個別に対応するカップリングレンズと、 前記光源およびカップリングレンズを支持する光源保持
    部材とを有し、且つ前記各カップリングレンズは、各々
    少なくとも2点以上の当接接着部にて前記光源保持部材
    に接着され保持されていることを特徴とする光源装置。
  2. 【請求項2】 前記光源保持部材による前記カップリン
    グレンズの接着保持における前記カップリングレンズと
    前記光源保持部材との前記当接接着部を、光軸に略直交
    する平面内で結んで形成される多角形の重心位置と前記
    カップリングレンズの中心位置とがほぼ一致しており、
    且つ前記各当接接着部による支持部の前記カップリング
    レンズと前記光源保持部材との前記当接接着部の断面積
    が等しいことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 【請求項3】 各々1個以上の発光部を有する複数個の
    光源と、 該各光源にそれぞれ個別に対応するカップリングレンズ
    とを有するマルチビーム光源装置であって、 前記各カップリングレンズは、それぞれ前記各対応する
    光源に対して、当該カップリングレンズの光軸とほぼ平
    行な軸線を回転軸として回動可能であることを特徴とす
    る光源装置。
  4. 【請求項4】 前記カップリングレンズの回転軸とする
    軸線は、前記カップリングレンズの光軸と当該カップリ
    ングレンズに対応する光源の発光部との間、および当該
    カップリングレンズに対応する光源に複数の発光部が存
    在する場合における前記カップリングレンズの光軸と当
    該カップリングレンズに対応する光源の複数の発光部の
    中心点との間、のいずれかを含む位置に設定することを
    特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  5. 【請求項5】 前記カップリングレンズを回動するため
    の回転軸を複数個有することを特徴とする請求項3また
    は4に記載の光源装置。
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