JP2009156958A - 光源ユニット、レーザ走査装置及び画像形成装置並びに光源ユニット組立方法 - Google Patents

光源ユニット、レーザ走査装置及び画像形成装置並びに光源ユニット組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで生産性がよく、かつ、耐久性に優れると共に、高精度の光学的位置合わせが可能な光源ユニットを提供する。
【解決手段】光源ユニット11は、コリメータレンズ13を保持するV字ブロック130の端面134と、レーザダイオード12を保持するLDホルダー120の延設部121とを柱状部材131を介して接合してなる。この柱状部材131は、光硬化樹脂が硬化したものであり、光学ユニット11の組立段階において光硬化樹脂が未硬化の状態でレーザダイオード12とコリメータレンズ13の光学的位置合わせを行った後に、硬化用の光の照射により硬化されてなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ発光素子と光学素子を組み合わせてなる光源ユニット、当該光源ユニットを光源として使用するレーザ走査装置、画像形成装置並びに当該光源ユニットの組立方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられるレーザ走査装置は、レーザダイオードから射出されたレーザ光をコリメータレンズで平行光に変換した後、ポリゴンミラーなどの偏向装置で偏向させ、走査レンズ(fθレンズ)を介して、感光体ドラム表面を走査するように構成される。
レーザ走査装置における各光学素子は、レーザ光が、感光体ドラム表面で最適なスポット径となるような位置関係で配置されるが、特に、レーザ光を平行光に整形するためのレーザダイオードとコリメータレンズとの光軸合わせ及び距離合わせには、高精度が要求される。
そのため、レーザダイオードとコリメータレンズは、レーザ走査装置に組み込む前に、予めその位置関係が微調整されて光源ユニットとして組み立てられているのが、一般的である。
図20は、従来の光源ユニット500の構成の一例を示す断面図である。同図に示すように光源ユニット500は、レーザダイオード501を保持するホルダー(基板)504をブロック状のホルダー507にネジ505、506でネジ止めする一方、コリメータレンズ502が取着された鏡筒503をホルダー507の貫通穴507aに挿入し所定位置にて接着剤で固定してなる。
このような構成の光源ユニット500においては、基板のネジ穴504a、504bの内径は、ネジ505、506のネジ部の外径よりもやや大き目に形成されており、その範囲内で基板504の図のY方向およびX方向(紙面に垂直な方向)に位置を移動して光軸合わせをしてから、ネジ505、506をネジ締めして基板を固定するようになっている。
ところが、上述のような構成の光源ユニット500においては、ネジ505、506をネジ締めして基板を固定する際に、基板504が当該ネジの回転方向にずれて光軸が若干ずれてしまうため、高精度の光軸合わせが困難であり、また、その固定作業に熟練を要するため生産性が大変悪いという問題がある。
そこで、特許文献1では、レーザダイオードのホルダー(LDホルダー)と鏡筒を光軸方向に摺動可能に保持するブロック状のホルダー(鏡筒ホルダー)とを光軸合わせした後に紫外線硬化樹脂で固定するように構成している。
より具体的には、LDホルダーと鏡筒ホルダーの各接合予定面を接触させた状態でその面に沿ってLDホルダーを移動させて光軸合わせを実行した後、鏡筒ホルダーの接合予定面に形成された縦溝に紫外線硬化樹脂を注入し、これに紫外線を照射して硬化させる。その後、鏡筒ホルダーにおける鏡筒を光軸方向に摺動させてレーザダイオードとの距離を調整し、接着剤で固定する方法が採られている。
特開平5−136952号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成によれば、縦溝に紫外線硬化樹脂を注入しているため、これを硬化させるための光線が内部まで到達せず、未硬化部分が多く存在して固定強度そのものが不足する上、未硬化部分から剥離が進行し、硬化部分でも界面で剥離が生じやすく、さらには、硬化部分と未硬化部分間で内部応力が発生して硬化部分の接着面が剥離することもあり、耐久性に問題があった。
また、光軸合わせの構成とは別に、光軸方向の距離合わせをするため鏡筒を鏡筒ホルダーに摺動可能に保持する構成が必要であり、部品コストの低減も困難である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、低コストでありながら耐久性に優れると共に生産性が良好であり、かつ、高精度の光学的位置合わせが可能な光源ユニット、レーザ走査装置および画像形成装置、ならびに光源ユニットの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る光源ユニットは、レーザ発光素子と、当該レーザ発光素子から射出されたレーザ光を整形する光学素子とが組み込まれた光源ユニットであって、前記レーザ発光素子を保持する第1のホルダーと、前記光学素子を保持する第2のホルダーとを備え、前記第1と第2のホルダーは、前記レーザ発光素子と光学素子が所定の光学的位置関係にある状態で、光硬化性樹脂を硬化してなる複数本の柱状部材を介して接合されており、かつ、前記第1と第2のホルダーの前記柱状部材との接合面は、それぞれ前記光学素子の光軸にほぼ直交する第1と第2の平面上にあると共に、少なくともいずれか一方のホルダーの接合面は、当該ホルダーから前記光軸とほぼ直交する方向に部分的に延設された延設部に設けられていることを特徴としている。
上記のように本発明に係る光学ユニットは、レーザ発光素子を保持する第1のホルダーと、光学素子を保持する第2のホルダーが、当該レーザ発光素子と光学素子が所定の光学的位置関係にある状態で光硬化性樹脂を硬化してなる複数本の柱状部材を介して接合されており、しかも、前記第1と第2のホルダーの少なくともいずれか一方のホルダーの接合面は、当該ホルダーから前記光軸とほぼ直交する方向に部分的に延設された延設部に設けられている。そのため、当該光学ユニットの組立段階において光硬化樹脂が未硬化の状態でレーザ発光素子と光学素子について光学的位置合わせを行った後に、その状態を維持したまま硬化用の光を当該光硬化樹脂に照射して硬化させることができる。
また、組立の際、未硬化状態の柱状の光硬化樹脂により3軸方向の位置合わせが可能となり位置合わせのための従来必要であった部品点数を少なくすることができると共に、光を照射するだけでその位置合わせ精度を損なうことなく迅速に固定できるため、生産性が高い。さらに、硬化前の光硬化樹脂が柱状であり、しかも少なくとも一方のホルダーの延設部に配設されるため、硬化用の光を極めて効率的に光硬化樹脂に照射することが可能で、未硬化部分をなくして接着強度を増すことができる。
ここで、前記光硬化樹脂を硬化してなる柱状部材の高さは、0.1mm〜1.0mmの範囲であることが望ましい。このような範囲にすれば、組立工程において、柱状の光硬化樹脂を安定して形成しつつ、硬化用の光線を効率的に光硬化樹脂に照射することが可能となり、未硬化部分が生じにくい。
さらに、前記柱状部材の高さをT(mm)、前記延設部の端面から、前記柱状部材の横断面における中心までの距離をH(mm)とした場合に、T>0.2Hの関係を満足するようにすれば、硬化用の光線を照射したときに、より効率的に光硬化樹脂を硬化させることができる。
ここで、また、前記光硬化樹脂は、常温の未硬化状態における粘度が、6,000ミリパスカル秒〜30,000ミリパスカル秒の範囲であることが望ましい。
この範囲内の粘度があれば、組立時において光硬化樹脂が未硬化の状態で、柱状の状態をより安定して維持することができる。
また、ここで、前記光硬化樹脂として、その硬化後のガラス転移点が、60℃以上110℃以下の範囲のものを用いれば、光硬化樹脂が硬化した後も適度の軟性を有し、これにより温度変化などによって生じる内部応力を吸収することができるので、耐久性をより向上させることができる。
なお、前記第1と第2のホルダーの少なくとも一方の接合面には、凹部が形成されていてもよい。このようにすれば、光硬化樹脂と接合面との接触面積が増えて接合力が増す。
また、前記第1と第2のホルダーの少なくとも一方の接合面に、当該接合面の面積より小さな断面積の貫通孔を形成してもよい。このようにすれば、当該貫通孔を介しても硬化用の光線を光硬化樹脂に照射することができ、より効率よく硬化させることができる。
さらに、また、前記第1と第2のホルダーの少なくとも一方の接合面に、突起部を形成してもよい。組立時において、当該突起部に光硬化樹脂を肉盛りすれば、柱状部の高さをより大きくしても安定して柱状を維持することができ、それだけ硬化用の光線を効率的に照射しやすくなる。
ここで、前記光硬化樹脂は、紫外線硬化樹脂であることが望ましい。紫外線硬化樹脂は、光硬化樹脂の中でも硬化前後で体積変化がほとんどなく、紫外線照射後極めて短時間で硬化するので、光学的位置合わせ時の精度を十分に維持しつつ、量産性を高くできる。
また、本発明は、光源ユニットから射出されたレーザ光を偏向手段により偏向させ、走査レンズを介して感光体の感光面を露光走査するレーザ走査装置であって、光源ユニットとして上記の光源ユニットが用いられていることを特徴とする。
このように生産性に優れ、かつ、光学的位置合わせ精度の高い光源ユニットを用いたレーザ走査装置により、生産コストを低減しつつ精度の高い描画が可能となる。
ここで、前記光源ユニット、偏向手段および走査レンズを収納するハウジングを備え、前記第2のホルダーを前記ハウジングと一体的に成形されてなるようにすれば、第2のホルダーをハウジングに位置決めして固定する工程が必要でなくなり、レーザ走査装置の生産性が向上する。
また、本発明は、上記レーザ走査装置を備えた画像形成装置であることを特徴とする。上記レーザ走査装置を用いることにより、生産コストを押さえつつ、優れた画質の画像を形成することができる。
また、本発明は、レーザ発光素子を保持する第1のホルダーと、当該レーザ発光素子から射出されたレーザ光を整形する光学素子を保持する第2のホルダーとを、接着剤により接合してなる光源ユニットの組立方法であって、前記第1と第2のホルダーの接着予定面は、それぞれ前記光学素子の光軸にほぼ直交する第1と第2の平面上にあると共に、少なくともいずれか一方のホルダーの接着予定面は、当該ホルダーから前記光軸とほぼ直交する方向に部分的に延設された延設部に設けられており、前記第1および第2のホルダーの少なくとも一方のホルダーの接着予定面に光硬化樹脂を供給する第1の工程と、第1と第2のホルダーを近接させて当該第1と第2のホルダーの対応する接着予定面同士が光硬化樹脂を介して接続されている状態にしてから、両ホルダーを引き離して第1と第2のホルダーの接着予定面間に存する光硬化樹脂を柱状に形成する第2の工程と、第1、第2のホルダーを相対的に移動させてレーザ発光素子と光学素子が所定の光学的位置関係となるように位置決めする第3の工程と、前記位置決めした状態を維持しつつ、前記光硬化樹脂に所定の波長の光線を照射して硬化させる第4の工程とを含むことを特徴とする。
このように第1と第2のホルダーの接着予定面が柱状の未硬化の光硬化樹脂を介して接続されている状態では、3軸方向に位置合わせが可能であり、他の調整機構が不要なのでコストの低減が図れると共に、光学的位置合わせを終えた状態で硬化用光線を照射することにより短時間で、当該光学的位置合わせの精度を維持したまま、硬化させて第1と第2のホルダーを接合することができる。この際、光硬化樹脂は柱状で所定の高さを有すると共に、少なくとも一方のホルダーの延設部が接着面とされるため、光線が効率的に光硬化樹脂に照射され、未硬化の部分を無くすことができ、接合強度と耐久性を増すことができる。
さらに、本発明は、レーザ発光素子から射出されたレーザ光を整形する第1と第2の光学素子とが組み込まれた光学素子ユニットであって、前記第1の光学素子を保持する第1のホルダーと、前記第2の光学素子を保持する第2のホルダーとを備え、前記第1と第2のホルダーは、前記第1、第2の光学素子が所定の光学的位置関係にある状態で、光硬化性樹脂を硬化してなる複数本の柱状部材を介して接合されており、かつ、前記第1と第2のホルダーの前記柱状部材との接合面は、それぞれ前記光学素子の光軸にほぼ直交する第1と第2の平面上にあると共に、少なくともいずれか一方のホルダーの接合面は、当該ホルダーから前記光軸とほぼ直交する方向に部分的に延設された延設部に設けられていることを特徴とする。
このような構成の光学素子ユニットは、上記光源ユニット同様、量産性に優れ、生産コストを低く押さえつつ、高度な光学的位置合わせ精度を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面に基づき説明する。なお、本実施の形態では、モノクロのレーザプリンタ(以下、単に「プリンタ」と言う。)を例にして説明する。
(1)プリンタ100の全体構成
図1は、本実施の形態に係るプリンタ100の全体構成を示す概略図である。
同図に示すように、本プリンタ100は、パーソナルコンピュータなどの外部機器から入力される画像データに基づいて、その画像を記録シート上に再現するものであり、外部機器から画像データが入力されると、制御部1は、これをレーザダイオードの駆動信号に変換し、レーザ走査装置10内部のレーザダイオード12(図2参照)を駆動する。レーザダイオード12から射出されたレーザ光LBは、折り返しミラー2で偏向され、感光体ドラム3の周面を主走査方向に露光する。
感光体ドラム3の周囲には、クリーナ4、イレーサランプ5、帯電チャージャ6、現像器7及び転写チャージャ8が配されている。感光体ドラム3は、上記レーザ光LBによる露光前にクリーナ4で残留トナーを除去された後、イレーサランプ5で照射され除電された後、帯電チャージャ6により一様に帯電される。一様に帯電された感光体ドラム3の表面がレーザ光LBにより露光されると静電潜像が形成され、当該静電潜像は、現像器7によって現像され、トナー像として顕像化される。
一方、給紙カセット20からは、ピックアップローラ21、タイミングローラ22によって、記録シートが給紙され、給紙された記録シートは、転写ベルト23によって感光体ドラム3直下の転写位置へと搬送される。この転写位置において、転写チャージャ8の作用により、感光体ドラム3上のトナー像が記録シートへと転写される。トナー像が転写された記録シートは、さらに、転写ベルト23、搬送ベルト24で搬送され、定着器25によって、トナーが定着された後、排出トレイ26へと排出される。
(2)レーザ走査装置10の構成
図2は、レーザ走査装置10の構成を示す図である。なお、内部の構造を明確にするためハウジング101は仮想線(二点鎖線)で示している。
同図に示すように、レーザ走査装置10は、ハウジング101内に、レーザダイオード12とコリメータレンズ13を搭載した光源ユニット11、シリンドリカルレンズ14、ポリゴンミラー15、トロイダルレンズ17及びfθレンズ18等が所定の光学的位置関係となるように配設されてなる。
光源ユニット11のレーザダイオード12から射出されたレーザ光LBは、コリメータレンズ13によって平行光となり、シリンドリカルレンズ14によって副走査方向(ポリゴンミラー15の回転軸方向)に集光され、モータ16により一定速度で回転するポリゴンミラー15で偏向される。
その後、トロイダルレンズ17、fθレンズ18を通過し、ハウジング101の透過窓に防塵用に取着されたカバーガラス19を透過して折り返しミラー2(図1)に至り、ここで感光体ドラム3方向に進路を変更されて、当該感光体ドラム3の表面を露光走査する。
(3)光源ユニット11の構成
図3は、本実施の形態に係る光源ユニット11の構成を示す斜視図である。同図に示すように光源ユニット11は、レーザダイオード12とこれを保持するLDホルダー120、コリメータレンズ13とこれを保持するV字ブロック130およびLDホルダー120とV字ブロック130を連結する4本の柱状部材131とからなる。
レーザダイオード12は、その円筒状のケーシング部12b(図4(a)参照)をLDホルダー120の取付け穴123に、フランジ12aがLDホルダー120に当接するまで圧入して固定されている。もっとも、レーザダイオード12のLDホルダー120への固定方法は、このような圧入に限られず、接着剤を利用した接合してもよいし、LDホルダー120に金属を利用する場合には溶接でも構わない。
LDホルダー120の材質は特に限定されず、射出成形された樹脂成形品などでもよいが、金属で形成すればレーザダイオード12の放熱機能を持たせることができる。
なお、実際には、レーザダイオード12からは、図20のレーザダイオード501と同様、電力を供給するためリード線が導出されているが、図を簡明にするため省略している(以下の各図においても同様)。
V字ブロック130は、本実施の形態では、樹脂成形品を利用するが、特に限定されるものではない。
柱状部材131は、後の組立方法で説明するように光硬化樹脂を硬化してなるものであって、LDホルダー120の各コーナ部から水平方向に延設された4つの延設部121とV字ブロック130の端面134間に介在して両者を接合する役目を果たす。
この光硬化樹脂は、特定波長の光を照射するまでは、後述する光学的位置合わせ作業時に適度の粘度を維持し、照射後は精度よく素早く硬化させることができるので、量産が可能である。とりわけ、紫外線硬化樹脂は、硬化前後で体積変化がほとんどなく、紫外線照射後極めて短時間で硬化するので、本実施の形態でも紫外線硬化樹脂を用いている。もっとも他の波長域の光硬化樹脂を用いても構わない。
図4(a)、(b)は、それぞれ図3の光源ユニット11をA方向、B方向から見たときの図である。
両図に示すようにコリメータレンズ13は、V字ブロック130のレーザダイオード12と反対側の端の位置に、その光軸がV字ブロック130のLDホルダー120との対向面と直交するように配設された状態で、コリメータレンズ13の周縁部とV字ブロック130のV字溝132との当接部位おいて光硬化樹脂133(図3)により固着される。
LDホルダー120に固定されたレーザダイオード12の射出するレーザ光LBの中心(以下、「レーザ中心軸」という。)とコリメータレンズ13の光軸とがほぼ一致し、かつ、レーザダイオード12におけるレーザ光LBの発光点がコリメータレンズ13の焦点の位置にくる状態で、LDホルダー120とV字ブロック130が柱状部材131を介して接合されている。
(4)光源ユニット11の組立方法
次に、上述のような光源ユニット11の組立方法について図5〜図10に基づき説明する。
(a)コリメータレンズ13の取り付け工程
まず、樹脂製もしくは金属製のV字ブロック130を用意し、このV字ブロック130のV字溝132の端に合わせてコリメータレンズ13を配置する(図5(a)(I))。この配置作業は、公知の適当な組立装置、例えばロボットアームを利用した組立装置によりなされる。
V字ブロック130を、不図示の基台に位置決めした後、コリメータレンズ13を、不図示のロボットアームにより把持しコリメータレンズ13の光軸をV字溝132と平行にして、コリメータレンズ13の周縁部がV字溝132の端の部分と一致するように配置する。ここでロボットアームによるコリメータレンズ13の把持は、コリメータレンズ13に疵がつかないように吸着による把持機構を用いるのが望ましい。
そして、コリメータレンズ13の周縁部とV字溝132の溝側面が当接した部位にノズル30から光硬化樹脂133を注入し(同図(II))、図5(b)に示すように当該注入部分に紫外線照射器40により紫外線を照射して、光硬化樹脂133を硬化させてコリメータレンズ13をV字ブロック130に固定する。この紫外線照射器の種類は特に限定されないが、本実施の形態では、紫外線LED(発光ダイオード)を用いている。
なお、現在の組立装置の水準によれば、コリメータレンズ13の光軸方向の取り付け誤差は、0.1mm未満に抑えることが可能である。
(b)光学的位置合わせ工程
次に、LDホルダー120に固定されたレーザダイオード12のレーザ中心軸と、V字ブロック130に固定されたコリメータレンズ13の光軸とを合わせる作業(調芯作業)および、レーザダイオード12のレーザ発光点の位置をコリメータレンズ13の焦点の位置に合わせる作業(焦点合わせ作業)を行う(以下、「調芯作業」と「焦点合わせ作業」を合わせて「光学的位置合わせ」という。)。
この光軸的位置合わせに際し、コリメータレンズ13の取着されたV字ブロック130を、公知のXYZ(図8参照)の3軸方向に位置決めが可能な高精密スライドテーブル(不図示:以下、単に「スライドテーブル」という。)上の基準位置に、V字ブロック130のV溝の長手方向がZ軸と一致するように設置する。
このようなスライドテーブルは、現在ではXYZの3軸方向にそれぞれ0.1μm単位で微小駆動できるものもあり、高密度の再現画像が形成可能な画像形成装置における光学的位置合わせの精度を十分満たすことができる。
そして、図6に示すように、コリメータレンズ13の手前側端面134の、LDホルダー120の延設部121(図3参照)に対応する箇所に、ノズル30から適量(本実施形態では、およそ1×10−3cc。なお、この光硬化樹脂131aの供給量は、これに限らず、0.3×10−3cc〜3.0×10−3ccの範囲で、必要な強度に合わせて適宜決定される。)の光硬化樹脂131aを吐出して肉盛るようにして付着させる。
別途レーザダイオード12を取着したLDホルダー120を用意しておき、これを上記V字ブロック130に対して、そのV字ブロック130の端面134に平行でかつ、コリメータレンズ13の光軸とレーザダイオード12の中心軸が一致するようにして予め設計で決められた相対的位置に不図示の治具にて把持する。この位置決めも機械によりなすことが可能であり、上述のように0.1mm程度の誤差の範囲内で保持できる。
そして、V字ブロック130を、図7(a)のコリメータレンズ13方向に移動させ光硬化樹脂131aの山を潰すようにして、光硬化樹脂131aをLDホルダー120の延設部121表面にも付着させる。
この際、光硬化樹脂131aを完全に押し潰さないように、V字ブロック130の端面134とLDホルダー120の間隔は、0.1mm未満にならないようにするのが望ましい。
その後、LDホルダー120とV字ブロック130を相対的にZ軸方向にわずかだけ遠ざけると、光硬化樹脂131aがその表面張力により横断面がほぼ円形の柱状に整形される(図7(b))。
この状態で、スライドテーブルでV字ブロック130を微少移動させてレーザダイオード12とコリメータレンズ13の光学的位置合わせが実行される。
図8は、この光学的位置合わせ作業の一例を示すものであり、ここではダミーレンズ50とターゲット板51が用いられる。
ダミーレンズ50は、焦点距離F(mm)の集光レンズ(凸レンズ)であり、ターゲット板51は、中心Cの周りに複数の同心円511が描かれると共に、ダミーレンズ50の光軸に垂直であって、中心Cが当該ダミーレンズ50からの距離F(mm)の位置にくるように予め調整されて不図示のフレームに固定されている。
ダミーレンズ50とターゲット板51のセットは、V字ブロック130の前方であって、コリメータレンズ13とダミーレンズ50の光軸が一致する位置にくるように予めスライドテーブル上に設定されており、レーザダイオード12に電力を供給して発光させた状態で、スライドテーブルをXY平面内で移動させて、レーザ光のスポットがターゲット板51の複数の同心円511のうちのいずれかの円に重なるように調整して調芯作業を実行し、その後、スライドテーブルをZ方向に移動させて、レーザ光のスポット径が最小となる状態で中心Cに集光するように焦点合わせする。
以上により、レーザダイオード12とコリメータレンズ13の光学的位置合わせ工程が完了する。
なお、上記説明では、V字ブロック130とダミーレンズ50などをスライドテーブル上に設置したが、これらを基台上に設置して、LDホルダー120を把持する治具の方をスライドテーブルに固定してもよいのはいうまでもなく、要するにLDホルダー120とV字ブロック130が相対的に微少移動できればよい。
(c)柱状の光硬化樹脂硬化工程
最後に、図9に示すように紫外線照射器40により紫外線を光硬化樹脂131aに照射して硬化させる。
上述したように光硬化樹脂は、その硬化前後で体積変化がほとんどないため、上記光学的位置合わせの精度をそのまま維持することができるという利点がある上、その硬化速度が速いので、生産効率が大変高いといえる。
また、本実施の形態では、(i)光硬化樹脂131が図9に示すように柱状に成形されているため、紫外線がその内部および反対側の端まで到達しやすく、(ii)LDホルダー120の延設部121で取着しているため、外側から回り込む光線も有効利用できる。特に、図10のように紫外線照射器40の位置をずらしその照射方向をLDホルダー120の延設部121の接着面の延びる方向に対して少し傾けると、下側の光硬化樹脂まで照射できるので、より効率的に硬化させることができる。
図11は、本実施の形態による効果を説明するための比較例であり、LDホルダー125が薄層の光硬化樹脂135aを介してV字ブロック130の端面に接着されている。この場合、光硬化樹脂135aの厚みが薄いので、紫外線照射器40から照射された紫外線のうちわずかLB4の部分しか有効利用できない。また、紫外線が深くまで到達することができず、未硬化部分が多く存在して、固定強度そのものが不足する上、未硬化部分から剥離が進行し、硬化部分でも界面で剥離が生じやすい。さらには、光硬化樹脂の硬化速度に部分的な差が生じ、そのため硬化部分と未硬化部分間で内部応力が発生して硬化した部分における接着面が剥離し、耐久性が劣化する原因となっていたが、本実施の形態によれば、上述のように光硬化樹脂131aが一律に硬化しやすく、未硬化部も皆無にできるので、内部応力の発生を防止して強力な接着力を維持できるという優れた硬化を有する。
なお、図11では、説明のため光硬化樹脂135aは一様に厚みがあるように示されているが、通常の接着方法においては、両者の接着面を密着させるようにして合わせ、各接着面の表面の微小な凹部入り込んだ接着剤が硬化して接合されるようになっているため、光硬化樹脂135aの厚みは、ほとんど「0」に近い状態であり、これに比べると本発明による効果はなおさら大きいといえる。
しかも、当該硬化樹脂131aが柱状であってある程度の高さを有するので、この部分のみでXYZ方向の全ての方向に微調整が可能であり、例えば従来の図20に示したような光源ユニットにおいて、光軸合わせのためのネジ505や焦点合わせのための摺動可能な鏡筒503などの部材が不要となり、光軸合わせ作業が容易になるため組立コストが低減すると共に、部品点数を少なくできるので大幅なコストダウンが図れるという利点がある。
(5)柱状部材131における高さTの望ましい範囲
LDホルダー120の延設部121の紫外線照射側の縁部から、柱状の光硬化樹脂131aの中心軸Cまでの距離をH、光硬化樹脂131aの高さをTとして、HとTの望ましい値について実験を行った。
上述のように柱状部材131は柱状に形成した光硬化樹脂131aを硬化させてなるが、これを紫外線により効率的に硬化させ、しかもその硬化速度に部分的な差があまり生じないようにするためには、紫外線が内部に行き渡りやすいように光硬化樹脂131aのその柱状部の高さTが大きい方が望ましい。
しかし、高さTが大きくなると光硬化樹脂の表面張力により柱状を形成することが難しくなるので、安定的に形成するためには、1.0mm以下であることが望ましい。また、高さTが0.1mm未満になるとやはり紫外線が内部に入りにくくなるので、0.1mm以上であることが望ましい。
一方、紫外線により効率的、かつ、むらなく硬化させるためには、光硬化樹脂131aの全体の位置ができるだけ紫外線照射側に設けられるが望ましく、それとの関係で光硬化樹脂131aの必要な高さT(下限)も規定されると考えられる。
そこで、延設部121の縁部から柱状の光硬化樹脂131aの中心軸Cまでの距離Hと、光硬化樹脂131aの高さTと値を種々に変化させ、これを硬化させた後に耐久実験を繰り返し行ったところ、T>H/5の関係を満たせば、紫外線が光硬化樹脂の各所にいきわたり、硬化速度のむらも少なく内部応力の発生による部分的剥離や接着強度の著しい劣化が生じないことが判明した。
なお、ここでの実験は以下のような条件の下で行われた。
柱状部の最小径Dの範囲:0.5mm〜2mm
Tの範囲:0.1mm〜1.5mm
1箇所の接着位置における光硬化樹脂の体積:
0.3×10−3cc〜3.0×10−3cc
光硬化樹脂の種類:2種類の紫外線硬化樹脂
紫外線の出力:1000mJ/cm〜12000mJ/cm
耐久試験の方法:高温高湿放置及びヒートショック
したがって、光学的位置合わせ工程完了後において、硬化前の光硬化樹脂131aが、上記所定のTに値に対して、上記T>H/5の関係が満たされるように、予めLDホルダー120の厚み(この厚みによって、これに取着したレーザダイオード12の発光点の光軸方向における位置が変化するから)、組立段階において各接着位置で供給される光硬化樹脂の量、ならびに延設部121の形状、V字ブロック130の光軸方向の寸法が、それらの成形誤差および機械による組立誤差を考慮した上で妥当な範囲内に設定される。
(6)光硬化樹脂の条件
本実施の形態では、未硬化の状態でLDホルダー120とV字ブロック130の隙間に柱状を形成し、他に支えを持たない状態で接着(空中接着)して、接着剤としての本来の固着機能のほか、スペーサ、あるいは構造体としての機能が要求される。
しかし、接着剤はもともと、接着面に広がって薄い層を形成して接合対象物を相互に固着するように設計されているので、上記のような空中接着を好適に行うためには、使用する光硬化樹脂が次のような条件を満たすことが望ましい。
(a)未硬化状態での粘度
光硬化樹脂の粘度が低すぎると、図6のようにV字ブロック130の端面134に光硬化樹脂を肉盛りするとすぐに広がってしまうため、その後、図7(a)(b)に示した柱状形成工程で当該樹脂を柱状に整形するのが難しく、また、柱状に形成されたとしても中央部で下方に垂れてしまうという不都合がある。
一方、粘度が高すぎると、肉盛り後の形状変化は起こりにくいが、ノズルからの吐出させる際にその量の微少な制御がしにくく安定性に欠け製品間のばらつきが生じるおそれがある。
以上の観点から本願発明者が評価実験を繰り返した結果、未硬化での常温(25℃)状態における粘度が、6,000〜30,000ミリパスカル秒(mpa・s)の範囲内のものが良好であった。
(b)硬化後の軟性
柱状の光硬化樹脂に光を照射させると、照射側の表面から硬化していくので柱状全体が硬化するまでにその硬化の進捗に部分的に多少の時間差が生じる。この際、硬化した部分と未硬化部分間に若干の応力が発生して、すでに硬化して接合した部分を剥離させるおそれがないとも言えない。また、周囲の温度変化によりLDホルダー120とV字ブロック130間の線膨張量の差により、硬化後の光硬化樹脂(柱状部材131)内部に応力が発生しても耐えられるようにしておくのが望ましい。
これらの観点から使用する光硬化樹脂は、上記のように発生する内部応力を吸収もしくは緩和できるように、硬化後もある程度の軟性を有しているものが使用される。
一般に、樹脂製接着剤における硬化後の軟性の程度は、そのガラス転移点(Tg)と相関関係があり、ガラス転移点が低いほど硬化後における軟性も維持されるという特性がある。
そこで、本願発明者が、ガラス転移点が異なる材料について過酷環境実験を行った結果、ガラス転移点が110℃以下のものが耐久性を十分維持できることが確認された。
一方、樹脂がガラス転移してしまうと、その軟性を含めた物理的特性が変化してしまうので、通常使用において画像形成装置のレーザ走査装置の環境温度の最高温度よりも高いガラス転移点を有することが要請される。この観点からガラス転移点は60℃以上であることが望ましい。
(c)また、光硬化樹脂は、硬化後において、周囲の温度変化に起因して膨縮する際に不可逆変形(クリープ)が、ほとんど生じないか、あっても無視できる程度に小さいことが望ましい。
(d)さらに、LDホルダー120、V字ブロック130が異なる材質(例えば金属と樹脂)の場合でも、双方の材料に対して親和性があることが望ましい。
上記の観点から、例えば、協立化学産業社のワールドロック(登録商標)8791L、8840、8794や、スリーボンド社の3114などの光硬化樹脂が、本発明の光硬化樹脂として適している。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
(1)上記実施の形態では、LDホルダー120に延設部121を形成したが、図13に示すようにV字ブロック136に延設部121と同等な延設部137を設けて、この部分に光硬化樹脂131aを供給してLDホルダー126と接合するようにしてもよい。さらにV字ブロックとLDホルダーの双方に延設部を設けて、それらを光硬化樹脂で接合するようにすれば、紫外線がなお一層光硬化樹脂全体に行き渡り安くなる。
(2)上記の実施の形態における組立工程おいては、図6に示すように、光硬化樹脂131aは、V字ブロック130の端面134側に肉盛りしたが、LDホルダー120の延設部121側に肉盛りするようにしてもよい。また、V字ブロック130の端面134とLDホルダー120の延設部121の双方に肉盛りしておけば、図7(a)(b)に示す柱状形成工程において光硬化樹脂を柱状に形成しやすく、柱状部の高さTをより大きく形成することも可能である。
また、光硬化樹脂131aをV字ブロック130に肉盛りするより先に、LDホルダー120とV字ブロック130の光学的位置合わせを実行し、その後、LDホルダー120の延設部121とV字ブロック130の端面134との隙間に光硬化樹脂131aを少量流し込むようにするようにしても構わない。この場合には、柱状部材131は、延設部121の端部とV字ブロック130の端部に形成される。
(3)また、図14(a)に示すように、V字ブロック130の端面134のうち、光硬化樹脂131aを供給する予定位置に突起1311を設けておけば、同図14(b)に示すように、光硬化樹脂131aを柱状に形成しても中央部が垂れにくく、多少柱状部の高さTを大きくしても柱状を維持できるので、より効果的に紫外線を光硬化樹脂131aの各部に行き渡らせることができる。また、光硬化樹脂131aとV字ブロック130の接着面積も増加するので接合強度を増すことができる。
このような突起は、LDホルダー120側の接着予定位置に設けてもよいし、LDホルダー120の延設部121、V字ブロック130の双方の接着予定位置に設けても構わない。
もっとも、形成された突起の径及び高さが大き過ぎると、紫外線照射時に陰の部分が生じ、その部分が硬化しにくくなるので、紫外線の照射方向との兼ね合いで合理的な寸法が決定されることが望ましい。
(4)また、V字ブロック130もしくは延設部121の双方または一方の接着予定位置に、凹部を設けても構わない。図15がV字ブロック130の接着予定面に凹部1312を設けたときの様子を示す断面図である。この場合には光硬化樹脂131aの高さTを高くできるという効果は得られないが、当該凹部により光硬化樹脂131aとの接着面積が増加するので接合強度を増すことができる。
もっとも、この場合でも形成された凹部が深過ぎると、紫外線照射時に底部分に陰が生じ、硬化しにくくなるので、紫外線の照射方向との兼ね合いで合理的な深さや径などの寸法が決定されることが望ましい。
(5)さらには、図16に示すように、LDホルダー120の延設部121の接着予定面に貫通孔1211を設けるようにしておけば、この貫通孔1211を介しても紫外線を入射させることができるので、光硬化樹脂131aがより均一して硬化しやすくなり、接着力の安定性が増す。
(6)また、図17に示すように延設部121の縁部に、その接着面側が狭くなるようなテーパ121aを形成しておけば、延設部121寄りの位置から斜めに紫外線を照射する際に、延設部121がその光路を妨げにくくなり、紫外線のより効率的照射が可能となる。もっともこのテーパ121aは延設部121の縁の全部に形成する必要はなく、少なくとも紫外線を照射する側であって、光硬化樹脂131aの接合部に対応する部分に設ければよい。
(7)レーザダイオード12のホルダーの形状、特に延設部121の位置・数・形状は、図3に開示したLDホルダー120の形状に限定されず、図18(a)〜(d)、図19(a)〜(c)に開示するような形状であっても構わない(各図において、レーザダイオード12を装着するための貫通穴の図示は省略している。)。
図18(a)のLDホルダー200は、図3のLDホルダー120に対し、9 0度回転し、上下方向に延設部201を設けたものである。
なお、図3、図13の実施の形態の場合でも同様だが、各変形例は基本的に延設部の延びる方向に対し直交する方向から光を照射することを前提としている。図3、図13の婆には、上下方向のいずれか若しくは上下双方から光照射することで確実に未硬化部分が残存するのを防ぐようにしたが、図18(a)の変形例の場合には、図の左右から光照射することなる。もっとも、組立調整時あるいは設計上の都合で、ホルダーの置く向きは適宜変更してもよい。
また、1つの延設部における光硬化樹脂に対し、複数の方向からの光を照射する場合には、それらの照射方向の角度が延設部の延びる方向に対して対称になるようにして光硬化樹脂への照射量のバランスをとることで、より均一して光硬化樹脂を硬化させ、未硬化部分の残存をより防止できる。このことは、以下の全ての変形例においても同様である。
図18(b)は、2つの延設部211を設けたLDホルダー210の例である。1つの延設部211に対して上下から光照射すると、光を遮るものはなく、完全に硬化させることが容易である。
図18(c)のLDホルダー220は、図18(b)のLDホルダー210において延設部211の端部に接着用の領域221を作り、腕の部分はくびれを設けた。LDホルダー210に対して接着面積を大きくできるので、製品の安定性が増す。
図18(d)のLDホルダー230は、腕231の端部に分岐部232を設けて接合点を増やすようにしており、硬化後の固着強度を高めることが出来る。この例での基本的な照射方向は分岐部232の延びる方向に直交する方向、図では左右方向から照射すると未硬化が防げる。
図19(a)のLDホルダー240は、図18(b)における延設部(腕)の数を4本に増やしたものである。図では、延設部241は、ほぼ放射状に延びているが、左右方向に平行に延びるようにしても構わない。接合点は、図3と同様、4つだが、本変形例は延設部241の腕の長さが長いので、光照射の遮るものが少なくより効率的に光硬化樹脂を硬化でき、接合強度を強化できる。
図19(b)のLDホルダー250では、4本の延設部251を、上下左右の全方向に伸ばしており、いずれの方向に対しても安定して維持したい場合などに効果がある。
図19(c)のLDホルダー260は、平板の一部を切り取ることにより延設部261を形成するようにした。他の例に比べ若干照射光が遮断されるが、従来に比べれば充分有効な光が増える。本変形例ではホルダーに放熱機能が必要で、その面積をできるだけ増やしたい場合などに使用する。
なお、以上のLDホルダー120の形状の変形例は、V字ブロック130の接合面の形状にも適用してもよいし、双方に適用しても構わない。
(8)LDホルダー120もしくは、コリメータレンズ13のホルダーとしてのV字ブロック130をレーザ走査装置100のハウジング101(図2参照)と射出成形などにより一体的に成形しておけば、それらをハウジングに位置決めして取付ける手間がなくなり、より生産性が向上する。
(9)コリメータレンズ13のホルダーとしてV字ブロックの形状に限定されず、他の適当な形状のものでも構わない。但し、コリメータレンズ13の芯出しが容易な形状が望ましいであろう。
(10)上記実施の形態においては、光源ユニットとして、レーザダイオード12と、コリメータレンズ13とを組み合わせたものについて説明したが、これのみに限定されず、コリメータレンズ13の代わりに、コリメータレンズと他の種類のレンズ(例えば、シリンドリカルレンズ)の双方の複合的な機能を有する光学素子であっても構わない。
(11)また、上記実施の形態のように、光源であるレーザダイオードとこれを整形する光学素子(レンズ)とを組み合わせた光源ユニットのみならず、場合によっては、2つの光学素子同士を組み合わせたユニット(光学素子ユニット)についても本発明は適用可能である。
(12)この光源ユニットが適用される画像形成装置は、レーザ走査装置を用いるものであれば、電子モノクロプリンタのみならずカラープリンタであってもよいし、また、それらのプリンタを備えた複写機、複合機、FAX装置であっても構わない。
本発明に係る光源ユニットは、電子写真方式の画像形成装置に搭載されるレーザ走査装置の光源ユニットとして好適である。
本発明の実施の形態に係るプリンタの構成を示す図である。 上記プリンタに搭載されるレーザ走査装置の構成を示す図である。 上記レーザ走査装置に組み込まれる光源ユニットの斜視図である。 (a)は、図3の光源ユニットを矢印A方向から見たときの側面図であり、(b)は、図3の光源ユニットを矢印B方向から見たときの図である。 (a)(b)は、光源ユニットの組立において、コリメータレンズのV字ブロックへの取付け工程を説明するための図である。 V字ブロックの端面の接着予定部に光硬化樹脂を肉盛りする工程を示す図である。 (a)(b)は、V字ブロック130とLDホルダー120の接合部位において、光硬化樹脂を柱状に形成する工程を説明するための図である。 光学的位置合わせ作業の工程を説明するための図である。 光学的位置合わせ終了後、ホルダーとV字ブロック間の柱状の光硬化樹脂に紫外線を照射して硬化させる様子を示す図である。 紫外線の照射方向を傾けて、光硬化樹脂を硬化させる様子を示す図である。 本実施の形態における光硬化樹脂硬化時の効果を示すための比較例である。 ホルダーの延設部とV字ブロックの隙間に形成された柱状の光硬化樹脂の高さTと、この柱状の光硬化樹脂の中心と延設部の縁からの距離Hとの望ましい関係を説明するための図である。 V字ブロックの端面側に延設部を設けた場合の図である。 (a)(b)は、V字ブロックの接着予定位置に突起を設けた場合の図である。 V字ブロックの接着予定位置に凹部を設けた場合の図である。 ホルダーの延設部側の接着予定位置に貫通孔を設けた場合の図である。 ホルダーの延設部の縁にテーパを設けて、斜めから入射した紫外線がより多く光硬化樹脂に照射されるようにした様子を示す図である。 (a)〜(d)は、レーザダイオードのホルダーの形状の変形例を示す図である。 (a)〜(c)は、レーザダイオードのホルダーの形状のさらに別の変形例を示す図である。 従来の光源ユニットの一例を示す図である。
符号の説明
1 制御部
3 感光体ドラム
10 レーザ走査装置
11 光源ユニット
12 レーザダイオード
13 コリメータレンズ
14 シリンドリカルレンズ
15 ポリゴンミラー
17、18 走査レンズ
19 カバーガラス
40 紫外線照射器
100 プリンタ
101 ハウジング
120、126、200、210、
230、240、250、260 LDホルダー
121、137、201、211、
221、241、251、261 延設部
130、136 V字ブロック
131 柱状部材
131a、133 光硬化樹脂

Claims (14)

  1. レーザ発光素子と、当該レーザ発光素子から射出されたレーザ光を整形する光学素子とが組み込まれた光源ユニットであって、
    前記レーザ発光素子を保持する第1のホルダーと、
    前記光学素子を保持する第2のホルダーと、
    を備え、
    前記第1と第2のホルダーは、前記レーザ発光素子と光学素子が所定の光学的位置関係にある状態で、光硬化性樹脂を硬化してなる複数本の柱状部材を介して接合されており、
    かつ、前記第1と第2のホルダーの前記柱状部材との接合面は、それぞれ前記光学素子の光軸にほぼ直交する第1と第2の平面上にあると共に、少なくともいずれか一方のホルダーの接合面は、当該ホルダーから前記光軸とほぼ直交する方向に部分的に延設された延設部に設けられている
    ことを特徴とする光源ユニット。
  2. 前記光硬化樹脂を硬化してなる柱状部材の高さは、0.1mm〜1.0mmの範囲である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光源ユニット。
  3. 前記柱状部材の高さをT(mm)、前記延設部の端面から、前記柱状部材の横断面における中心までの距離をH(mm)とした場合に、
    T>0.2H
    の関係を満足する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光源ユニット。
  4. 前記光硬化樹脂は、常温の未硬化状態における粘度が、6,000ミリパスカル秒〜30,000ミリパスカル秒の範囲である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光源ユニット。
  5. 前記光硬化樹脂は、硬化後のガラス転移点が、60℃以上110℃以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の光源ユニット。
  6. 前記第1と第2のホルダーの少なくとも一方の接合面には、凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光源ユニット。
  7. 前記第1と第2のホルダーの少なくとも一方の接合面には、当該接合面の面積より小さな断面積の貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光源ユニット。
  8. 前記第1と第2のホルダーの少なくとも一方の接合面に、突起部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光源ユニット。
  9. 前記光硬化樹脂は、紫外線硬化樹脂である
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光源ユニット。
  10. 光源ユニットから射出されたレーザ光を偏向手段により偏向させ、走査レンズを介して感光体の感光面を露光走査するレーザ走査装置であって、
    前記光源ユニットとして請求項1から9までに記載の光源ユニットが用いられていることを特徴とするレーザ走査装置。
  11. 前記光源ユニット、偏向手段および走査レンズを収納するハウジングを備え、
    前記第2のホルダーは、前記ハウジングと一体的に成形されてなる
    ことを特徴とする請求項10に記載のレーザ走査装置。
  12. 前記請求項10又は11に記載のレーザ走査装置を備えた画像形成装置。
  13. レーザ発光素子を保持する第1のホルダーと、当該レーザ発光素子から射出されたレーザ光を整形する光学素子を保持する第2のホルダーとを、接着剤により接合してなる光源ユニットの組立方法であって、
    前記第1と第2のホルダーの接着予定面は、それぞれ前記光学素子の光軸にほぼ直交する第1と第2の平面上にあると共に、少なくともいずれか一方のホルダーの接着予定面は、当該ホルダーから前記光軸とほぼ直交する方向に部分的に延設された延設部に設けられており、
    前記第1および第2のホルダーの少なくとも一方のホルダーの接着予定面に光硬化樹脂を供給する第1の工程と、
    第1と第2のホルダーを近接させて当該第1と第2のホルダーの対応する接着予定面同士が光硬化樹脂を介して接続されている状態にしてから、両ホルダーを引き離して第1と第2のホルダーの接着予定面間に存する光硬化樹脂を柱状に形成する第2の工程と、
    第1、第2のホルダーを相対的に移動させてレーザ発光素子と光学素子が所定の光学的位置関係となるように位置決めする第3の工程と、
    前記位置決めした状態を維持しつつ、前記光硬化樹脂に所定の波長の光線を照射して硬化させる第4の工程と
    を含むことを特徴とする光源ユニットの組立方法。
  14. レーザ発光素子から射出されたレーザ光を整形する第1と第2の光学素子とが組み込まれた光学素子ユニットであって、
    前記第1の光学素子を保持する第1のホルダーと、
    前記第2の光学素子を保持する第2のホルダーと、
    を備え、
    前記第1と第2のホルダーは、前記第1、第2の光学素子が所定の光学的位置関係にある状態で、光硬化性樹脂を硬化してなる複数本の柱状部材を介して接合されており、
    かつ、前記第1と第2のホルダーの前記柱状部材との接合面は、それぞれ前記光学素子の光軸にほぼ直交する第1と第2の平面上にあると共に、少なくともいずれか一方のホルダーの接合面は、当該ホルダーから前記光軸とほぼ直交する方向に部分的に延設された延設部に設けられている
    ことを特徴とする光学素子ユニット。
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