JP4345964B2 - 光源装置におけるレンズの接着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高精度の記録が要求される光学記録系の光源装置におけるレンズの接着方法に関する。
半導体レーザ等を用いた光源装置においては、その光学特性として、光源装置より射出されるレーザ光の方向性や光束の平行性などが要求される。光源装置は半導体レーザの発光点とレンズの相対位置を高精度に決める必要がある。
例えば、紫外線硬化型接着剤を用いて鏡筒を組み付けるときのエネルギーロスを低減するために、半導体レーザを保持するレーザホルダの筒状部分と、コリメータレンズと一体成形された透明な鏡筒の張出部の間に紫外線硬化型接着剤を介在させ、紫外線照射機から照射される紫外線によって紫外線硬化型接着剤を硬化させ、鏡筒の張出部の表面は凸面状に隆起しており、紫外線を集光させる集光レンズとして機能する光源装置がある(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1では、半導体レーザとレンズとの位置関係について光軸方向に垂直な方向の2軸に関する調整はされておらず、機械的な嵌合の精度で位置決めしている。そして光軸方向についてはピント調節を行ったうえで、紫外線硬化型接着剤を用いて両者の位置関係を固定している。紫外線硬化型接着剤は生産タクト短縮に有利であり、また信頼性にも優れているのでレンズ接着ではよく用いられる。しかし、近年、画像記録装置などの高解像度化や高精度化が進んでおり、画像記録装置でよく用いられる光学記録の光源装置についても高精度化が求められており、その位置精度はミクロン以下が要求されている。したがって、機械的な嵌合による位置決めには限界があり、半導体レーザの発光点とレンズの相対位置を3軸(x、y、z)方向に調整する必要がある。したがって、半導体レーザとレンズを有する光源装置においては、3軸方向の位置調整及び調整された位置での固定が可能な構造でなければならない。
他の例として、構成部品の数が少なく、組み立て時に位置ズレを生じる恐れが無く、コリメータレンズを光硬化型の接着剤を用いて接着することのできる、安価で高精度な光源装置がある(例えば、特許文献2を参照)。この光源装置は、表裏を貫通する嵌合孔を有するベースと、ベース裏面側に位置して嵌合孔に嵌着された半導体レーザと、ベース表側であって貫通孔の前面に位置して半導体レーザの光軸と同軸に保持されたコリメータレンズと、該コリメータレンズより射出されるレーザ光を整形するアパーチャ形成部材とを備え、コリメータレンズの外周円よりも僅かに径の大きな断面円弧状のレンズ支持部を半導体レーザの光軸と同心となるように嵌合孔の前面に位置してベースに一体形成し、該レンズ支持部上にコリメータレンズを紫外線硬化接着剤を用いて接着固定する。特許文献2では、上記した問題を考慮したものである。レンズを接着剤で固定する場合、硬化時に接着剤の収縮が発生するので、収縮による光学特性への悪影響をなるべく少なくすることが理想的である。特に光源装置ではz方向(光軸方向)の要求精度が高いため、その収縮方向がz軸方向に発生しないように構成されている。したがって、x、y方向(光軸方向と直交する2方向)については収縮による接着後の位置ズレが発生することになるが、接着後の位置精度を確保するためにある程度の収縮量を見込んで初期位置をオフセットさせるのが一般的である。しかし、収縮量が定まってないとそのオフセットを与えることが困難になるため、その収縮方向をx、y方向のどちらか片方だけになるようにして、収縮方向の1方向に限定している。
特開平7−325241号公報 特開平9−246657号公報
ところで、接着中もレンズが動かないようにチャックしなければならない。特許文献2ではチャック機構に関する詳細な説明はないが、たとえば、チャック手段でレンズを完全に固定した場合、接着完了後には接着剤の収縮により、レンズとレンズ支持部との間にストレスが発生する。これにより接着剤の剥離が起きやすくなる。さらに、チャック機構を離したときに、レンズに急激な反動が発生し、レンズの位置精度が損なわれるなどの問題が発生する。そのためにチャック機構を可動に設ける場合、レンズの位置決め精度が損なわれないような条件が必要となる。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、
本発明の目的は、組み付け強度を損なわずに組み付け精度の高い光源装置におけるレンズの接着方法を提供することにある。
本発明は、光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に前記ベースに保持されたレンズとを備え、前記ベースにレンズ支持部を形成し、前記レンズ支持部上に前記レンズを紫外線硬化型接着剤によって固定接着している光源装置におけるレンズの接着方法において、前記光源及び前記レンズの光軸方向を前記レンズ支持部に対して水平方向にセットし、前記レンズの位置決めが行われた後に、前記紫外線硬化型接着剤を注入してレンズを接着するに際して、前記レンズを接着するまで該レンズをチャッキングするためのチャック手段は、2本のアームで該レンズの側面の接着されない部分を挟み込むように構成され、そのうち一方のアームは該レンズを1平面で支えていて固定されて設けられており、もう一方のアームは該レンズを該レンズの光軸方向に形成された2本の稜線で支えていて退避自在に与圧するように設けられ、前記チャック手段を用いて前記レンズを接着固定することを最も主要な特徴とする。
請求項1では、光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に前記ベースに保持されたレンズとを備え、前記ベースにレンズ支持部を形成し、前記レンズ支持部上に前記レンズを紫外線硬化型接着剤によって固定接着している光源装置におけるレンズの接着方法において、前記光源及び前記レンズの光軸方向を前記レンズ支持部に対して水平方向にセットし、前記レンズの位置決めが行われた後に、前記紫外線硬化型接着剤を注入してレンズを接着するに際して、前記レンズを接着するまで該レンズをチャッキングするためのチャック手段は、2本のアームで該レンズの側面の接着されない部分を挟み込むように構成され、そのうち一方のアームは該レンズを1平面で支えていて固定されて設けられており、もう一方のアームは該レンズを該レンズの光軸方向に形成された2本の稜線で支えていて退避自在に与圧するように設けられ、前記チャック手段を用いて前記レンズを接着固定するので、組み付け精度が高く、組み付け精度ばらつきが少なく、且つ組み付け強度の高い光源装置の製造が可能になる。
請求項2では、レンズ支持部の接着面の形状は、レンズの中心を通る鉛直線とレンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称であるので、紫外線硬化型接着剤の収縮方向を限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成を容易にすることが可能になる。
請求項3では、レンズ支持部の接着面は、前記レンズの外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状であって、光源の光軸と同心となるように該ベースに形成されているので、紫外線硬化型接着剤の層の厚みを均一化して、接着ムラを防止し、且つ効率のいい接着を行うことが可能になる。
請求項4では、レンズ支持部の接着面は、半円以下の円弧であるので、紫外線硬化型接着剤の収縮方向を限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成をさらに容易にすることが可能になる。
請求項5では、レンズ支持部には穴が設けられているので、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能になる。
請求項6では、レンズ支持部の穴形状は、レンズの中心を通る鉛直線と該レンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称であるので、紫外線硬化型接着剤の収縮方向のばらつきを防止することが可能になる。
請求項7では、レンズ支持部は透明であるので、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能になる。
請求項8では、一方のアームレンズを支える面は鉛直方向に形成されているので、紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズの移動方向を鉛直方向に限定することが可能になる。
請求項9では、もう一方のアームレンズを支持している2稜線は、レンズに対して互いに略上下対称の位置にあるので、レンズの安定したチャッキングを実現し、紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズの移動に対して確実にもう一方のアームが退避することが可能になる。
請求項10では、もう一方のアームは、レンズレンズの光軸方向に形成された1本の稜線と前記稜線上にない1点で支えているので、レンズの安定したチャッキングを実現することが可能になる。
請求項11では、もう一方のアームは、レンズを同一直線上にない3点で支えているので、レンズの安定したチャッキングを実現することが可能になる。
請求項12では、もう一方のアームレンズから退避可能な方向は、一方のアームレンズを支える面に対して略垂直な方向であるので、紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズの移動に対して確実にもう一方のアームが退避することが可能になる。
請求項13では、もう一方のアームレンズに与える与圧力は、もう一方のアームレンズから退避するにつれて弱くなるので、接着後のレンズに付与されるストレスを小さくして接着後の正確なレンズの位置決めを実現することが可能になる。
請求項14では、チャック手段は、レンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構を備えているので、光源に対するレンズの位置を3軸方向及び2つの回転方向に調整することが可能になる。
請求項15では、ベースは、チャック手段に対して相対的にレンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構にセットされているので、光源に対するレンズの位置を3軸方向及び2つの回転方向に調整することが可能になる。
請求項1では、組み付け精度が高く、組み付け精度のばらつきが少なく、且つ組み付け強度の高い光源装置におけるレンズの接着方法を提供している。
請求項2では、紫外線硬化型接着剤の収縮方向を限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成を容易にすることが可能な構成を明らかにしている。
請求項3では、紫外線硬化型接着剤の層の厚みを均一化して、接着ムラを防止し、且つ効率のよい接着を行うことが可能な構成を明らかにしている。
請求項4では、紫外線硬化型接着剤の収縮方向を限定してレンズの初期位置のオフセット量出しとレンズチャック手段の構成をさらに容易にすることが可能な構成を明らかにしている。
請求項5では、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能な構成を明らかにしている。
請求項6では、紫外線硬化型接着剤の収縮方向のばらつきを防止することが可能な構成を明らかにしている。
請求項7では、紫外線硬化型接着剤の硬化時間を短縮させることが可能な構成を明らかにしている。
請求項8では、紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズの移動方向を鉛直方向に限定することが可能な構成を明らかにしている。
請求項9では、レンズの安定したチャッキングを実現し、紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズの移動に対して確実にもう一方のアームが退避することが可能な構成を明らかにしている。
請求項10では、レンズの安定したチャッキングを実現するためのチャック手段の他の構成を提供している。
請求項11では、レンズの安定したチャッキングを実現するためのチャック手段の他の構成を提供している。
請求項12では、紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズの移動に対して確実にもう一方のアームが退避することが可能な構成を明らかにしている。
請求項13では、接着後のレンズに付与されるストレスを小さくして接着後の正確なレンズの位置決めを実現することが可能な構成を明らかにしている。
請求項14では、光源に対するレンズの位置を3軸方向及び2つの回転方向に調整することが可能な構成を明らかにしている。
請求項15では、光源に対するレンズの位置を3軸方向及び2つの回転方向に調整することが可能な構成を明らかにしている。
本発明は、光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に前記ベースに保持されたコリメータレンズ或いは集光レンズとを備え、前記ベースにレンズ支持部を形成し、前記レンズ支持部上に前記コリメータレンズ或いは集光レンズを紫外線硬化型接着剤によって固定接着している光源装置の前記コリメータレンズ或いは集光レンズの接着方法に関する発明である。
図1は、本発明の構成を示す。光源1は、その光軸方向が水平方向になるようにベース2に保持されている。光源1としてはLED、白熱灯など種々のものが考えられるが、記録装置の光源として用いられるものとしては半導体レーザを用いるのが一般的なので、ここでは半導体レーザ1を用いた例で図示している。ベース2と半導体レーザについては、正確に位置決めがなされて固定されていることが望ましく、したがって、ベース2に嵌合孔を設け、その嵌合孔にそって正確に半導体レーザ1が嵌合されるような構成が取られている。
半導体レーザ1の光路の延長上にはレンズ3が配置されている。レンズ3にはコリメータレンズ或いは集光レンズが用いられることが多いが、レーザ光の光束の平行性が求められる場合にはコリメータレンズ、レーザ光を集光させて微小スポットとして用いる場合には集光レンズが用いられる。図1では集光レンズの場合について示してある。
レンズ3は最終的には半導体レーザ1の光軸に対して正確に位置合わせされて固定されなければならない。そこで、レンズ3はベース2に形成されたレンズ支持部2−aに紫外線硬化型接着剤4で接着されている。紫外線硬化型接着剤4とは、紫外線を照射することによって硬化する接着剤のことであり、接着工程においては紫外線が照射されることになる。レンズ支持部2−aはレンズの理論的に正しい位置に対してクリアランスを取って設けられている。このクリアランスはレンズ3の位置調整を行うための調整しろであり、且つ紫外線硬化型接着剤4を注入するスペースである。したがって、クリアランスが小さすぎると十分な調整しろが確保できなくなり、またクリアランスが大きすぎると紫外線硬化型接着剤4の層の厚みが大きくなって接着剤の収縮が大きくなってしまうので、適正な値0.1〜0.3mm程度に設定されるのが望ましい。
レンズ支持部2−aの接着面の形状は、レンズ3の中心を通る鉛直線とレンズ3の光軸線とがなす平面に対して略左右対称としている。これの最も一般的な形状としては、レンズの外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状が挙げられ、図1ではこの場合について示してある。円弧状ではなくても、レンズの中心を通る鉛直線とレンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称という条件を満たせば、図2、3に示すような形状でも可能である。これらの接着面でレンズ3がレンズ支持部2−aに接着されるが、先にも述べたように紫外線硬化型接着剤4は硬化する過程において収縮が発生する。したがって、その影響で接着過程においてレンズ位置も移動することになる。したがって、接着後のレンズ3の位置精度を確保するために、レンズ3の初期位置は収縮量を見込んでオフセットされなければならないが、そのオフセットの条件を複雑にすることは好ましくない。
そこで、レンズ位置の移動方向を極力制限する必要がある。本発明によれば、光軸方向には接着面は作用しないので、光軸方向には収縮が発生しない。光軸方向と直交する2方向については接着面が作用するのでレンズ移動によるオフセットの条件出しが必要となってくる。一般的に紫外線硬化型接着剤4の収縮量は接着層の厚みに比例するので、接着面の形状をレンズ3の中心を通る鉛直線とレンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称としていれば、光軸と直交する2方向のうち水平方向については接着剤4の収縮が打ち消しあって、全体としてレンズの移動量はゼロに近くなる(図4)。したがって、紫外線硬化型接着剤4の収縮によるレンズ3の移動方向は、光軸と直交する2方向のうち鉛直方向だけとなる。また、同様にして接着面の形状をレンズ3の中心を通る水平面に対して略上下対称とすれば、鉛直方向については接着剤4の収縮が打ち消しあって、全体としてレンズ3の移動量はゼロに近くなるが、重力の影響もあるために条件出しが煩雑になる。したがって、接着面の形状をレンズ3の中心を通る鉛直線とレンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称とするほうが望ましい。
図1では、レンズ支持部2−aの接着面の形状は、レンズ3の外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状であって、光源1の光軸と同心となるように該ベース2に形成されている場合について示してある。この形状の利点は、接着面において接着層の厚みを均一化出来ることにある。こうすることによって、接着剤4の塗布ムラや硬化のムラを防止し、さらに全体的に薄い接着層で済むので、接着時間の短縮化や接着剤の量の節約などが実現できる。さらに、レンズ支持部2−aの接着面の形状は、半円以下の円弧としている。こうすることによって、紫外線硬化型接着剤4の収縮方向が、レンズ3に対して下側だけとなり、接着剤4の収縮によるレンズ3の移動方向のばらつきを低減させることが可能になる。
紫外線硬化型接着剤4を硬化させるためには接着面に紫外線を照射しなければならない。そのためには接着面まで紫外線が到達しなければならない。通常、レンズ3は透明なのでレンズ3のある側から紫外線を照射すればいい。しかし、レンズ側面は粗く研磨されていることが多く、紫外線透過率は決していいとは言えない。そこで、紫外線硬化による接着時間をより短縮するためには、レンズ側のみならず、レンズ支持部側からも紫外線を照射してやることが望ましい。そのためにはレンズ支持部側も紫外線を通すようにされなければならない。その手法としては、レンズ支持部2−aに穴をあけることとレンズ支持部2−aを透明にするという手法が挙げられる。いずれの場合も紫外線照射効率が向上し、接着時間の短縮化が実現できる。レンズ支持部2−aに穴をあける場合、その穴形状は、レンズ3の中心を通る鉛直線とレンズ3の光軸線とがなす平面に対して略左右対称であるように設けられる(図5)。こうすることによって、光軸と直交する2方向のうち水平方向については、接着剤4の収縮条件のバランスが保たれて、全体としてレンズ3の移動量はゼロに近くなる。
レンズ3の位置調整は、レンズ3をチャッキングするためのチャック手段5とモニタ6によって行われる。レンズ3は接着前においてはチャック手段5に保持されており、チャック手段5とベース2は相対的にx、y、zの3軸方向に調整自在である。さらに、レンズ3の光軸を中心とした回転方向を除く残りの2つの回転方向についても調整自在である。すなわち、図6に示すように、5自由度の位置調整機構を備えている。そして、半導体レーザ1を点灯させ、その光がレンズ3を通過してモニタ6に入るようにモニタ6を設置する。モニタ6は、ビームの位置検出やビームスポットの形状などがモニタリング出来る機能を有している。したがって、ビーム位置やビームスポットの形状(すなわち焦点位置の調整)が最適となるように、モニタ6で観察しながらレンズ位置の調整を行うことによって、正確なレンズ位置決めを行うことが可能になる。
正確なレンズの位置決めが行われた後に、紫外線硬化型接着剤4を注入してレンズ3を接着するが、先にも述べたとおり、紫外線硬化型接着剤4は硬化しているときに収縮するという特徴がある。ここで問題となるのは、接着過程においてレンズ3の位置が接着剤の収縮により、少しずつ変化することである。たとえば、チャック手段5でレンズ3を完全に固定した場合、接着完了後には接着剤4の収縮により、レンズ3とレンズ支持部2−aとの間にストレスが発生する。これにより接着剤4の剥離が起きやすくなる。さらに、チャック機構5を離したときに、レンズ3に急激な反動が発生し、レンズ3の位置精度が損なわれるなどの問題が発生する(図7)。
上記の問題に対応するために、レンズ3をチャックするためのチャック手段5を以下に述べるように構成する(図1参照)。チャック手段5は図1に示すように2本のアームA、Bで構成されており、レンズ3の側面を2本のアームA、Bで挟み込むようにレンズ3をチャッキングしている。このとき、レンズ3をチャッキングしている部分は、レンズ3が接着される部分に重なってはならないことは言うまでもない。そして、2本のアームのうち一方のアーム(アームA)は、レンズ3を1平面で支えていて固定されて設けられており、もう一方のアーム(アームB)はレンズ3をレンズ3の光軸方向に形成された2本の稜線で支えていて退避自在に与圧するように設けられている。このようにすることによって、レンズ3を姿勢よく定められた位置にチャッキングすることが可能になる。
アームAのレンズ3を支える面は、鉛直方向に形成されている。こうすることによって、紫外線硬化型接着剤4の収縮によるレンズ3の移動を、アームAの鉛直面に沿わせるように移動方向を限定するようになる。したがって、水平方向へのレンズ3の移動を防止することが可能になる。
アームBについては、レンズ3の光軸方向に形成された2本の稜線でレンズを支持しており、その2稜線はレンズ3に対して互いに略上下対称の位置にあるように構成されている。こうすることによって、レンズを姿勢正しく正確に保持することが出来るとともに、紫外線硬化型接着剤4の収縮と共にレンズ3がアームAの鉛直面に沿って上下移動する際に確実にアームBが退避可能となる。
また、アームBのレンズ3を支持する部分の形状は、図8に示すように、2本の稜線以外にも、レンズ3の光軸方向に形成された1本の稜線と前記稜線上にない1点であっても、同一直線上にない3点であってもよい。いずれの場合でもレンズを姿勢よく定められた位置にチャッキングすることが可能になる。
紫外線硬化型接着剤4の収縮によるレンズ3の移動が発生したときのアームBの動作を図9に示す。レンズ3はアームBによって常にアームA側に押さえつけられているので、レンズ3はアームAに沿って鉛直方向に移動する。一方、アームBは退避自在に設けられているので、レンズ3が移動するにつれて退避するようになる。このとき、アームBの退避可能な方向は、アームAのレンズ3を支える面に対して略垂直な方向としている。こうすることによって、紫外線硬化型接着剤4の収縮と共にレンズ3がアームAの鉛直面に沿って上下移動する際に確実にアームBが退避可能となる。
接着前の状態においては、アームBは確実にレンズ3を固定する必要があるため、アームBのレンズ3に対する与圧力はある程度強めにする必要がある。しかし、紫外線硬化型接着剤4が硬化して収縮していくにつれて移動するレンズ3の動きに対して妨げとなるような与圧力であってはならない。その与圧力が強すぎると硬化している接着剤4にストレスがかかり、接着剤4の剥離等の原因となる。そして、接着が完了した時点においては、アームBのレンズ3に対する与圧力は出来るだけ少ない方がいい。なぜなら、与圧力が強い場合、強いストレスがレンズ3にかかっている可能性があり、その場合、チャック機構5を離したときに、レンズ3に急激な反動が発生し、レンズ3の位置精度が損なわれるからである。したがって、アームBのレンズ3に与える与圧力は、アームBがレンズ3から退避するにつれて弱くなるようにしている。接着が完了した状態において、アームBが最も退避した状態なので、接着が完了した時点でアームBの与圧力が最も小さくなる。この具体例としては、図9に示すようなマグネット方式がある。マグネットは両極が遠ざかるにつれて磁力が小さくなることを利用したものである。
以上の構成により、レンズ3の動きはアームAの面で鉛直方向にのみ規定され、さらに紫外線硬化型接着剤4の収縮によるストレスを逃がしているので、組み付け精度のばらつきが少なく、且つ接着強度が損なわれないレンズ接着を行うことが可能になる。
光源装置の製造方法は以上で説明した通りであるが、このような構成で製造された光源装置は、非常に精度が高く接着強度も確保されていてとても有用である。また、この製造方法で、1個のベース上に、半導体レーザとレンズとの組み合わせを複数個設ける、いわゆるマルチビーム光源装置を製造することも可能である。この場合、各ビームの相対位置精度が精密に確保されているため、光源装置としては効率がよく、更に有用である。
これらの光源装置は、記録装置に用いられると威力を発揮する。近年、高解像度で高画質で且つ高速な記録が要求されており、本発明の製造方法で製造された光源装置は、高精度が保障されているので、これらの記録装置のニーズに合致している。さらにマルチビーム光源装置の場合は高速で広幅画像を得ることが可能になる。
記録装置の具体例としては、印刷版の製版機、印刷版の版下作成のイメージセッタ、感光体ドラムを利用したプリンタ、複写機、ファックスなどが挙げられる。
本発明の光源装置の構成を示す。 レンズ支持部がV字型の場合の例を示す。 レンズ支持部が平面の場合の例を示す。 紫外線硬化型接着剤の収縮によるレンズの移動を説明する図である。 レンズ支持部にあけられた紫外線透過のための穴を示す。 5自由度の位置調整機構を示す。 紫外線硬化型接着剤の収縮による不具合の発生を示す。 アームBのレンズチャッキング部の形状例を示す。 レンズ接着時のチャック機構の動作を説明する図である。
1 光源(半導体レーザ)
2 ベース
2−a レンズ支持部
3 レンズ
4 紫外線硬化型接着剤
5 チャック手段
6 モニタ

Claims (15)

  1. 光源と、前記光源を保持しているベースと、前記光源の光軸と同軸に前記ベースに保持されたレンズとを備え、前記ベースにレンズ支持部を形成し、前記レンズ支持部上に前記レンズを紫外線硬化型接着剤によって固定接着している光源装置におけるレンズの接着方法において、前記光源及び前記レンズの光軸方向を前記レンズ支持部に対して水平方向にセットし、前記レンズの位置決めが行われた後に、前記紫外線硬化型接着剤を注入してレンズを接着するに際して、前記レンズを接着するまで該レンズをチャッキングするためのチャック手段は、2本のアームで該レンズの側面の接着されない部分を挟み込むように構成され、そのうち一方のアームは該レンズを1平面で支えていて固定されて設けられており、もう一方のアームは該レンズを該レンズの光軸方向に形成された2本の稜線で支えていて退避自在に与圧するように設けられ、前記チャック手段を用いて前記レンズを接着固定することを特徴とする光源装置におけるレンズの接着方法
  2. 前記レンズ支持部の接着面の形状は、前記レンズの中心を通る鉛直線と前記レンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称であることを特徴とする請求項1記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  3. 前記レンズ支持部の接着面は、前記レンズの外周円よりもわずかに径の大きな円弧状の形状であって、該光源の光軸と同心となるように該ベースに形成されていることを特徴とする請求項2記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  4. 前記レンズ支持部の接着面は、半円以下の円弧であることを特徴とする請求項3記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  5. 前記レンズ支持部には穴が設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  6. 前記レンズ支持部の穴形状は、該レンズの中心を通る鉛直線と該レンズの光軸線とがなす平面に対して略左右対称であることを特徴とする請求項5記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  7. 前記レンズ支持部は透明であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  8. 前記一方のアームの該レンズを支える面は鉛直方向に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  9. 前記もう一方のアームの該レンズを支持している2稜線は、該レンズに対して互いに略上下対称の位置にあることを特徴とする請求項1記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  10. 前記もう一方のアームは、該レンズを該レンズの光軸方向に形成された1本の稜線と前記稜線上にない1点で支えていることを特徴とする請求項1記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  11. 前記もう一方のアームは、該レンズを同一直線上にない3点で支えていることを特徴とする請求項1記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  12. 前記もう一方のアームの該レンズから退避可能な方向は、前記一方のアームの該レンズを支える面に対して略垂直な方向であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  13. 前記もう一方のアームの該レンズに与える与圧力は、前記もう一方のアームが該レンズから退避するにつれて弱くなることを特徴とする請求項12記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  14. 前記チャック手段は、該レンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の光源装置におけるレンズの接着方法
  15. 前記ベースは、前記チャック手段に対して相対的に該レンズの光軸を中心とした回転方向を除く5自由度の位置調整機構にセットされていることを特徴とする請求項1記載の光源装置におけるレンズの接着方法
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