JP2006169515A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】漂白効果及び洗浄効果が満足できるレベルのpHジャンプ効果を有し、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性に問題なく、水に希釈すると満足できる程度に漂白活性化剤から有機過酸が生成する液体洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】(a)過酸化水素または水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂、およびホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)カルボニル炭素に対してα位又はβ位に側鎖を有する炭素数6〜13のアルカノイル基を有する漂白活性化剤を0.1〜10質量%、(e)界面活性剤を4〜45質量%、及び(f)水を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.6〜4.0であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0である液体洗浄剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は液体洗浄剤組成物、その製造方法及び使用方法に関する。
過酸化水素は弱アルカリ性の水溶液で漂白効果を発揮することができるが、弱アルカリ性では過酸化水素の安定性が低下するため、中性から弱アルカリ性の一般的な液体洗浄剤組成物に過酸化水素を配合することは貯蔵安定性上困難である。また、通常用いられる漂白活性化剤は活性なエステル基を有するため、弱アルカリ性液体洗浄剤組成物中では速やかに加水分解を受け活性を消失し、実際に洗浄する場面では漂白活性化剤の効果を全く得ることができない。一方、食べこぼしのシミ汚れ等は漂白により効果的に除去することができるため、液体洗浄剤に過酸化水素及び漂白活性化剤により漂白効果を付与することが強く求められる。
過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性と漂白効果を両立させる目的から、液体洗浄剤組成物の製品のpHを弱酸性にし、水に希釈することでpHが上昇する技術が知られており、特許文献1に記載されている。〔以下(pHジャンプ系、又はpHジャンプ効果)という〕。これらはホウ素化合物及び糖等の多価アルコールを併用することで達成されるが、該公報の実施例には過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性の点から組成物のpHを4.5以下に調製しており、pHジャンプ効果を示すものの、到達するpHは8未満である。このような希釈pHでは漂白活性化剤からの有機過酸生成速度が著しく遅いため、期待される漂白効果が不充分であるばかりか、洗浄効果も満足できるものではない。
特許文献2には分岐型漂白活性化剤が開示されており、液体漂白剤組成物中で優れた安定性を有することが記載されている。しかしながら、該公報にはpHジャンプ系においてpH4.6以上で過酸化水素及び漂白活性化剤の両者の安定性に問題がなく、しかも水に希釈すると漂白活性化剤から満足できる量の有機過酸が生成することについては何ら示唆するものではない。
特開平10-72596号公報 特開平10-251689号公報
従って本発明の課題は、漂白効果及び洗浄効果が満足できるレベルのpHジャンプ効果を有し、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性に問題なく、水に希釈すると満足できる程度に漂白活性化剤から有機過酸が生成する液体洗浄剤組成物を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕(a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂、及びホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)カルボニル炭素に対してα位又はβ位に側鎖を有する炭素数6〜13のアルカノイル基を有する漂白活性化剤を0.1〜10質量%、(e)界面活性剤を4〜45質量%、及び(f)水を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.6〜4.0であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0である液体洗浄剤組成物、
〔2〕前記〔1〕記載の液体洗浄剤組成物を50〜1500容積倍の水で希釈し、20℃〜60℃に加温して漂白、洗浄、除菌および消臭の、少なくともいずれかの効果を得るために用いる液体洗浄剤組成物の使用方法、並びに
〔3〕(b)成分、(c)成分、(e)成分及び(f)成分を混合してなる、pHが3〜7の母液を調製する工程、並びに該母液に(a)成分及び(d)成分を同時又は別個に添加する工程を包含する、前記〔1〕記載の液体洗浄剤組成物の製造方法
に関する。
本発明を用いることで、漂白剤を配合した液体洗浄剤組成物において長期保存後でも優れた漂白性能が得られるという効果が奏される。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)カルボニル炭素に対してα位又はβ位に側鎖を有する炭素数6〜13のアルカノイル基を有する漂白活性化剤を0.1〜10質量%、(e)界面活性剤を4〜45質量%、及び(f)水を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.6〜4.0であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0であるものである。
本発明においては、かかる構成を有することで、漂白効果及び洗浄効果が満足できるレベルのpHジャンプ効果を有し、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性に問題なく、水に希釈すると満足できる程度に漂白活性化剤から有機過酸が生成するという効果が発現される。
(a)成分として過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する。水中で過酸化水素を生成する化合物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられる。(a)成分の過酸化水素としての含有量は組成物中に0.1〜6質量%、好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは1〜4.5質量%、特に好ましくは1〜3質量%である。このような範囲において優れた漂白効果を得ることができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は(b)成分としてホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる化合物、並びに(c)成分として隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物、から構成されるpHジャンプ系を含有する。
(b)成分のホウ酸塩としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、4ホウ酸ナトリウム、4ホウ酸カリウム、4ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
(c)成分の具体的例としては下記(1)〜(4)の化合物が好適である。
(1)グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、炭素数1〜10のアルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグリセリルエーテル(例えば、アルキルジグリセリルエーテル、アルキルトリグリセリルエーテル)、エチレングリコール、及び1,2プロピレングリコールから選ばれるグリセロール類又はグリコール類
(2)ソルビトール、マンニトール、マルチトース、イノシトール、及びフィチン酸から選ばれる糖アルコール類
(3)グルコース、アピオース、アラビノース、ガラクトース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロース、及びフルクトースから選ばれる還元糖類
(4)デンプン、デキストラン、キサンタンガム、グアガム、カードラン、プルラン、アミロース、及びセルロースから選ばれる多糖類。
本発明では特に前記(2)の糖アルコール類が好適であり、特にソルビトールが安定性及び漂白/洗浄効果の点から好適である。なお、(3)の還元糖については、還元性のあるアルデヒド基が分子中に存在するため、過酸化水素の安定性に影響することがあるため、使用する場合には注意を要する。
本発明では液体洗浄剤組成物に対して1000容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが8.5以上10.5未満になることが漂白/洗浄効果を得る目的から好ましい。このようなpHジャンプ効果を得るために(b)成分及び(c)成分は、特定範囲のモル比、及び特定範囲の含有量に調整して用いる。
更に本発明では液体洗浄剤組成物に対して100容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが7.5以上9.5未満になることが漂白/洗浄効果を得る目的から好ましい。このようなpHジャンプ効果を得るために(b)成分及び(c)成分は、特定範囲のモル比、及び特定範囲の含有量に調整して用いる。
ここで、(b)成分と(c)成分(α、β-ジヒドロキシ化合物)との間には下記のような平衡反応が存在する。
Figure 2006169515
本発明においては、上記ジ体がpHジャンプ系の主要成分であることが、上記1000容積倍希釈後の溶液のpHを8.5以上10.5未満にするため、及び上記100容積倍希釈後の溶液のpHを7.5以上9.5未満にするために好適である。液体洗浄剤組成物中に存在する全ホウ素化合物に対して、ジ体の含有量が70〜100モル%であることが好ましく、モノ体の含有量が0〜5モル%であることが好ましく、単独で存在するホウ酸、ホウ砂及び/又はホウ酸塩の含有量が0〜25モル%であることが好ましい。モノ体、ジ体、並びに単独で存在するホウ酸、ホウ砂及び/又はホウ酸塩がこのような範囲を超える場合には、pHジャンプ効果が不充分となるので、優れた漂白/洗浄効果を得られにくくなる。また、(c)成分が(b)成分に対して過剰に存在すると過酸化水素の安定性を損なうおそれがある。このため上記のように(b)成分と(c)成分との比率を調整するには注意が必要である。
従って本発明では(c)成分/(b)成分のモル比(ただし、ホウ砂及び4ホウ酸ナトリウムの場合はホウ素原子を4個含むため、4等量と考える)が1.6〜4.0であり、好ましくは1.8〜3.5であり、より好ましくは2.0〜2.8である。このように極限られたモル比で(c)成分/(b)成分を液体洗浄剤組成物中に混合することで、本発明の優れたpHジャンプ効果及び過酸化水素の安定性の両方を解決することが可能となる。
なお、本発明では(b)成分及び(c)成分を液体洗浄剤組成物に配合する場合には、液体洗浄剤組成物中では上記モノ体、及びジ体の化合物に変換されているため、本明細書中において(b)成分の含有量とは、単独、モノ体及びジ体として存在する(b)成分の全含有量を意味する。(c)成分の含有量とは、単独、モノ体及びジ体として存在する(c)成分の全含有量を意味する。本発明の(b)成分の含有量は、ホウ素原子として0.05〜1.0質量%、好ましくは0.15〜0.5質量%、より好ましくは0.2〜0.4質量%であり、そして(c)成分の含有量は、3〜35質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%である。ここで、(b)成分が所定量より少なく配合された場合、希釈時のpHジャンプ効果が不十分となり、結果として、洗浄及び漂白性能共に満足いく効果は得られにくくなる。一方(b)成分が所定量よりも多く配合された場合、希釈時のpHジャンプ効果が得られにくくなり、漂白/洗浄に有効な濃度となる50〜1500容積倍希釈時のpHが上がりにくくなる。さらに、(b)成分が多く配合されると、製品保存時に、溶液の分離や白濁が起こり、商品価値を損ねるという問題が生じ得る。
なお、変換されたモノ体、ジ体の含有量は、ホウ酸(11B)のNMR分光法とICP発光分析法との組合せにより算出することができる。
本発明の(d)成分はカルボニル炭素に対してα位又はβ位に側鎖を有する総炭素数6〜13のアルカノイル基を有する漂白活性化剤である。本発明においては、かかる(d)成分の漂白活性化剤を使用することが、本発明の一つの大きな特徴である。このような漂白活性化剤は、アルカノイル基が直鎖である漂白活性化剤と比較して、低温での溶液の安定性を特段に改善できるばかりか、前記のpHジャンプ系と併用することで速やかに有機過酸を生成させることができる。これにより本発明の(d)成分の漂白活性化剤は、高い漂白効果及び高い洗浄効果を液体洗浄剤組成物に付与することが可能となる。
さらに、本発明の(d)成分の漂白活性化剤は、ホウ素化合物及びジオール化合物を配合した処方と併用することで、従来実施が困難とされていたpH域(4.6以上)においても安定化を実現できるという利点もある。
本発明の(d)成分の漂白活性化剤としては、前記カルボニル炭素に対してα位及びβ位のうち少なくとも一方に側鎖を有する総炭素数6〜13のアルカノイル基を有する漂白活性化剤が好ましい。
具体的に好ましい化合物としては下記一般式(1)の化合物を挙げることができる。
Figure 2006169515
〔式中、R1a-COは、カルボニル炭素に対してα位及びβ位の少なくとも一方に側鎖を有する総炭素数6〜13、好ましくは7〜13のアルカノイル基であり、R1a-は下記のα位分岐型又はβ位分岐型が好適である。〕
Figure 2006169515
ここで、R1bは炭素数4〜10のアルキル基であり、R1cはメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基から選ばれる基である。Xは-COOM、及び-SOMから選ばれる基であり、Mは水素原子、アルカリ金属、又はアルカリ土類金属である。〕
一つの実施形態として、一般式(1)においてα位分岐型の化合物は、炭素数3〜6の脂肪アルデヒド化合物をアルドール縮合させた後、アルデヒド基を酸化させ、次いで得られたα分岐型脂肪酸(又はこれらの酸ハロゲン化物)と、p-ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、又はp-ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩とをエステル化反応させることで得ることができる。α位分岐型脂肪酸の具体的例としては、2-メチルペンタン酸、2-エチルヘキサン酸、2-プロピルヘプタン酸、2-メチルヘキサン酸、2-エチルペンタン酸、2-エチルヘプタン酸、3-プロピルヘキサン酸、2-ブチルオクタン酸などを挙げることができる。
一つの実施形態において、一般式(1)においてβ位分岐型の化合物は、1-アルケンをヒドロホルミル化することにより得られたアルデヒドを酸化して、次いで得られたβ分岐型脂肪酸(又はこれらの酸ハロゲン化物)と、p-ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、又はp-ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩とをエステル化反応させることで得ることができる。
直鎖1-アルケンを原料とした場合、ヒドロホルミル化工程を経て得られる脂肪酸はβ位にメチル基が分岐したβ分岐型脂肪酸及び直鎖状の脂肪酸の混合物が得られるが、本発明ではβ分岐型脂肪酸/直鎖脂肪酸が20/80〜80/20の質量比の脂肪酸を用いることが好適である。また、分岐鎖1-アルケンとしてイソブテンの2量体及び3量体を用いることが安定性の点から好ましく、イソブテンの2量体、3量体それぞれをヒドロホルミル化して得られるβ分岐型脂肪酸である、3,5,5-トリメチルヘキサン酸、3,6,8,8-テトラメチルノナン酸などが好適である。
本発明の(d)成分は、上記α分岐型脂肪酸、β分岐型脂肪酸又はこれら脂肪酸の酸無水物もしくは酸ハロゲン化物と、p-ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、又はp-ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩とのエステル化反応で得ることができる。脂肪酸の酸無水物又は酸ハロゲン化物を用いてp-ヒドロキシ安息香酸又はサリチル酸とのエステル化反応を行う場合には、p-ヒドロキシ安息香酸又はサリチル酸がさらに縮合した一般式(1-1)で示される多付加体が生成し得る。
Figure 2006169515
〔式中、R1a及びMは前述と同一の意味であり、mは2〜5の数を示す〕
一般式(1-1)の化合物は、漂白浴中又は洗浄浴中で過酸化水素と反応してR1a-COOOHで示される有機過酸を生成するばかりか、
Figure 2006169515
で示されるヒドロキシベンゼン過カルボン酸も生成し、非常に高い漂白効果を得ることができるため組成物中に含有することが好適である。しかし、貯蔵安定性等に影響を及ぼすことが危惧されるため、一般式(1-1)の化合物の量は、一般式(1)の化合物に対して0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.1〜15質量%であることが好適である。
本発明の(d)成分としては一般式(1)においてR1a-COが2-エチルヘキサノイル基、3,5,5-トリメチルヘキサノイル基、2-エチルペタノイル基、又は3,6,8,8-テトラメチルノナノイル基が好ましく、特に3,5,5-トリメチルヘキサノイル基が最も好適である。また、Xが-COOHである化合物が好適であり、p位に-COOHを有する化合物が最も好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物中における(d)成分の含有量は、0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜5質量%、より好ましくは0.2〜2質量%である。
本発明では(e)成分として界面活性剤を含有する。用いることができる界面活性剤としては非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、又は両性界面活性剤を挙げることができる。
陰イオン界面活性剤(以下(e1)成分という)としては、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、α-オレフィンスルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸塩、又はα-スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩が挙げられる。
本発明のアルキルベンゼンスルホン酸塩としては、洗剤用界面活性剤市場に一般に流通しているものの中で、アルキル鎖の平均炭素数が8〜16のものであればいずれも用いることができる。例えば花王(株)製のネオペレックスF25、Shell社製のDobs102等を用いることができる。また、アルキルベンゼンスルホン酸塩は、工業的には、洗剤用原料として広く流通しているアルキルベンゼンをクロルスルホン酸、亜硫酸ガス等の酸化剤を用いてスルホン化して得ることもできる。アルキル基の平均炭素数は10〜14が好ましい。また、本発明のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩は、平均炭素数10〜18の直鎖もしくは分岐鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコールに、EOを1分子当たり平均0.5〜5モル付加させ、これを例えば特開平9-137188号記載の方法を用いて硫酸化して得ることができる。アルキル基の平均炭素数は10〜16が好ましい。本発明のアルキル硫酸エステル塩は、炭素数10〜16、好ましくは10〜14の直鎖もしくは分岐鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコールをSO又はクロルスルホン酸でスルホン化し、中和して得ることができる。本発明のα-オレフィンスルホン酸塩は、炭素数8〜18の-アルケンをSOでスルホン化し、水和/中和を経て調製することができ、炭化水素基中にヒドロキシ基が存在する化合物と不飽和結合が存在する化合物の混合物である。また、本発明のα-スルホ脂肪酸低級アルキルエステル塩としては、脂肪酸部位のアルキル基の炭素数が好ましくは10〜16であり、低級アルキルエステル部位がメチルエステル又はエチルエステルであるものが洗浄効果の点から好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルカノールアミン塩、アンモニウム塩などが好適であり、洗浄効果の点からナトリウム塩、カリウム塩、又はマグネシウム塩が好ましい。
本発明では、洗浄効果の点から炭素数10〜14、エチレンオキシド平均付加モル数1〜3のポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、及び炭素数11〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩が特に良好である。
非イオン界面活性剤(以下(e2)成分という)としては下記一般式(2)の化合物が好ましい。
2a-O(EO)(PO)-H (2)
[式中R2aは炭素数10〜18、好ましくは12〜14のアルキル基又はアルケニル基を示す。aは平均付加モル数0〜20の数、bは平均付加モル数0〜20の数を示し、a及びbの両者が0の場合を除く。好ましくはaの平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12が良好であり、bの平均付加モル数は0〜10、より好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3の数である。]
なお、一般式(2)においては、EOとPOとはランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれの形態で配列されていてもよい。
陽イオン界面活性剤(以下(e3)成分という)としては、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数10〜18の炭化水素基を1つ又は2つ有し、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を有する4級アンモニウム塩が挙げられる。当該4級アンモニウム塩は、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステル塩が好適である。ただし、陽イオン界面活性剤は、漂白活性化剤を併用する際は、安定性を低下させることがあるため、配合に注意が必要である。
両性界面活性剤(以下(e4)成分という)としては下記一般式(3)及び一般式(4)から選ばれる化合物を含有することが洗浄効果の点から好ましい。
Figure 2006169515
[式中、R3aは炭素数8〜16、好ましくは10〜16、特に好ましくは10〜14の直鎖アルキル基又はアルケニル基であり、R3c及びR3dは、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基である。R3bは炭素数1〜5、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Aは-COO-、-CONH-、-OCO-、-NHCO-、及び-O-から選ばれる基であり、cは0又は1の数である。]
Figure 2006169515
[式中、R4aは炭素数9〜23、好ましくは9〜17、特に好ましくは9〜15のアルキル基又はアルケニル基であり、R4bは炭素数1〜6、好ましくは2又は3のアルキレン基である。Bは-COO-、-CONH-、-OCO-、-NHCO-、及び-O-から選ばれる基であり、dは0又は1の数である。R4c及びR4dは、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R4eはヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Dは-COO、-SO 、及び-OSO から選ばれる基である。]
ただし、両性界面活性剤は、漂白活性化剤を併用する際は、安定性を低下させることがあるため、配合に注意が必要である。
本発明では(e1)及び(e2)から選ばれる界面活性剤が好適であり、特に(e2)成分を含有することが好ましい。本発明では(e)成分を液体洗浄剤組成物中に4〜45質量%、好ましくは10〜40質量%、特に好ましくは20〜35質量%の範囲が好適である。また、(e4)の両性界面活性剤は緩衝能を有するため多量に使用するとpHジャンプ効果を損なう場合があり、使用は差し控えることが望ましく、用いる場合には(e4)成分の含有量は0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%以下、特に好ましくは0.1質量%以下にとどめる必要がある。
また、本発明では(e2)成分が洗浄効果の点から最も好ましく、特にオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤が好適であり、一般式(2)においてaが8〜12であり、そしてbが0〜3であるポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤が最も好ましい。(e2)成分の組成物中の含有量は4〜45質量%、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは20〜40質量%が望ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物において、漂白活性化剤の貯蔵安定性及び漂白洗浄効果の点から界面活性剤として(e2)成分を選択することが好ましく、特にオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤が好適である。具体的には一般式(2)においてR2aが炭素数10〜14のアルキル基であり、aが8〜12であり、そしてbが1〜3であるポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤〔以下(e2-1)という〕が最も好ましい。また、漂白活性化剤の貯蔵安定性の点から(e2-1)/(d)の質量比は、4〜400、好ましくは10〜200、より好ましくは20〜100であることが好ましい。
本発明では任意ではあるが、過酸化水素の安定性の点から金属封鎖剤を含有することが好ましい。しかし、pHジャンプ系の効果が損なわれることが危惧されるため、金属封鎖剤はホスホン酸基又はホスホン酸塩基を有する化合物〔ホスホン酸系金属封鎖剤、以下(g)成分という〕に限られる。具体的なホスホン酸基又はホスホン酸塩基を有する金属封鎖剤としては、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、及びメタンヒドロキシホスホン酸から選ばれるホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、及びα−メチルホスホノコハク酸から選ばれるホスホノカルボン酸又はこれらのアルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩などを挙げることがでる。上記金属封鎖剤の中で、ホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩が好適であり、特にエタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸又はこれらのアルカリ金属塩が最も好ましい。
本発明では(g)成分の含有量にも注意を要し、好ましいpHジャンプ効果を得る観点、及び過酸化水素の安定性に優れる観点から、好ましくは0.05質量%以上0.3質量%未満、好ましくは0.1質量%〜0.25質量%、特に好ましくは0.15質量%〜0.2質量%の範囲が好適である。
一般にホスホン酸系金属封鎖剤以外に、カルボン酸基を有する脂肪酸もしくはその塩、ポリカルボン酸もしくはその塩、アミノポリカルボン酸もしくはその塩、及び/又は高分子系キレート剤〔以下(g’)成分という〕を併用する場合がある。しかし、これら(g’)成分を多量に用いると、pHジャンプ効果を抑制し水で希釈した場合の溶液のpHが所望の値未満となるため、好ましい漂白/洗浄効果を得られ難くなる。本明細書中で、脂肪酸又はその塩とは、炭素数1〜18の飽和又は不飽和脂肪酸又はその塩を意味し、ポリカルボン酸とはクエン酸、コハク酸等の分子中に2つ以上カルボン酸基を有する分子量1000未満の化合物を意味する。アミノポリカルボン酸又はその塩とはエチレンジアミン四酢酸又はその塩、ニトリロトリ酢酸又はその塩、ジエチレントリアミン五酢酸又はその塩等の、アミノ基に酢酸基又はコハク酸基が結合した化合物である。また、高分子キレート剤としてはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸等の重合性不飽和結合を有するカルボン酸化合物を重合させた分子量が1000以上100000以下の化合物である。
本発明では上記カルボン酸化合物類を使用する際は注意が必要であり、用いる場合には例えば、脂肪酸又はその塩、ポリカルボン酸又はその塩、アミノポリカルボン酸又はその塩の組成物中の合計量は0.2質量%以下が好ましく、0.2質量%未満がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましく、0.1質量%未満が最も好ましい。
本発明では上記(a)成分〜(e)成分、及び任意ではあるが含有することが好適である(g)成分を(f)成分の水に溶解させた水溶液の形態であり、用いる水は、微量に水に溶解している金属を除去したイオン交換水又は蒸留水が貯蔵安定性の点から好適である。(f)成分である水の含有量は10〜70質量%が好ましく、より好ましくは25〜70質量%、更に好ましくは40〜70質量%、特に好ましくは40〜60質量%である。
本発明の液体洗浄剤組成物の20℃におけるpH4.6〜7.0、より好ましくは5〜6.5、特に好ましくは5〜6である。このようなpHに調製するためのpH調整剤としては塩酸及び硫酸から選ばれる無機酸、又は水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選ばれる無機塩基を用いることが好ましい。上述の(g’)成分から選ばれる有機酸、リン酸等もpH調節剤として用いるとpHジャンプ効果を損なう恐れがある。また、炭酸塩類も同様にpHジャンプ効果を損なう恐れがあるため、使用する場合は注意が必要である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、その使用方法として、該組成物を50〜1500容積倍の水で希釈し、20℃〜60℃、好ましくは25℃〜40℃に加温して漂白、洗浄、除菌および消臭の、少なくともいずれかの効果を得るために用いることができる。より高い漂白、洗浄、除菌および消臭の、少なくともいずれかの効果を得るために、100〜1000容積倍の水で希釈することが、より好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、各成分を混合して得られるが、(d)成分の漂白活性化剤を組成物中に安定配合させ、より高い漂白効果を得るために、以下に示す手順による製造方法を用いることが好ましい。
本発明の製造方法は、(b)成分、(c)成分、(e)成分及び(f)成分を混合し、該混合物のpHが3〜7、好ましくは3.5〜6.5、特に好ましくは4〜6の母液を調製する工程、該母液に(a)成分及び(d)成分を同時又は別個に添加する工程を包含する。上記母液に別個に添加するには、(a)成分を先に添加しても良く、(d)成分を先に添加してもよい。更に、同時に添加するには(a)成分と(d)成分とを予め混合して、次いで母液に添加してもよいが、漂白活性化剤の安定性の点から(a)成分及び(d)成分を別個に同時添加することが、好ましい。また、母液に(d)成分を添加する際に、(e)成分の一部と(d)成分とを予め混合して、この混合物を母液に添加してもよい。更に(g)成分を用いる場合には母液の調製時に他の成分と共に添加してもよく、あるいはpH調整剤は、上述のものが好ましい。この限定されたpHに予め調整することにより、(b)成分を、(b)成分と(c)成分の複合体であるモノ体及びジ体に変換させた後、(a)及び(d)成分を添加することで、漂白活性化剤の加水分解を抑制させ、安定配合できる。
(d)成分の添加形状は、原末、又は任意の溶媒に溶解させた溶液状態のいずれでも良いが、製造時の工程時間を短縮する理由で、溶液状態にて添加することが好ましい。溶液状態の好ましい例としては、特許公報第2938788号段落[0029]記載の方法が挙げられる。即ち、漂白活性化剤を非イオン界面活性剤及び/又は水に予め溶解させ、pH3〜7、好ましくは4〜6に調整した溶液が好ましい。
なお、本製法にて得られた液体洗浄剤組成物は、上述のpH調整剤を用いて再調整し直すことができるが、漂白活性化剤の安定性を損ねる恐れがあるため、注意が必要である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、水に希釈して漂白/洗浄を行う方法に供される。希釈する水は、約10L〜約100Lの洗濯機を用いて漂白/洗浄する場合、液体洗浄剤組成物に対して100〜1500容積倍、好ましくは200〜1000容積倍であり、約1L〜約30Lの小型容器を用いて漂白/洗浄する場合、液体洗浄剤に対して50〜300容積倍、好ましくは100〜200容積倍である。このような洗浄液を用いることにより優れた漂白/洗浄効果を得ることができる。
本洗浄剤組成物の希釈使用時の温度としては、漂白洗浄効果を向上させる理由から高温の方が好ましく、具体的には、20℃〜60℃、好ましくは25℃〜50℃、更に好ましくは30℃〜40℃が好適である。
本発明の漂白対象物としては、衣料のような繊維製品が好適であり、洗濯機をもちいて洗浄する衣料用液体洗浄剤組成物に応用することが最も好ましい。
表1に示す各成分を混合して、液体洗浄剤組成物(本発明品1-1〜1-7及び比較品1-1〜1-4)を得た。得られた液体洗浄剤組成物を用いて、その漂白活性化剤安定性、過酸化水素安定性、貯蔵後の漂白率を以下の方法により評価した。その結果を表1に示す。なお、20℃の水で1000倍希釈した後の液体洗浄剤組成物のpHも表1に示す。
更に、表2に示す各成分を混合して、液体洗浄剤組成物(本発明品2-1〜2-3及び比較品2-1〜2-3)を得た。得られた液体洗浄剤組成物を用いて、その漂白活性化剤安定性、過酸化水素安定性、貯蔵後の漂白率を以下の方法により評価した。その結果を表2に示す。なお、20℃の水で100容積倍希釈した後の液体洗浄剤組成物のpHも表2に示す。
<評価方法>
表1に示す液体洗浄剤組成物を、20℃の3°DH硬水を用いて0.1容量%濃度になる様に添加し、下記で調製したミートソース汚染布4枚をターゴトメーターにて洗浄した(100rpm×10分)。その後、水道水ですすぎ乾燥させて、下式により漂白率を求めた。結果を表1に示す。
また、表2に示す液体洗浄剤組成物を、40℃の3°DH硬水を用いて、1容量%濃度になる様に添加し、下記で調整した紅茶汚染布4枚を1時間漬けおき漂白した。その後、水道水ですすぎ乾燥させて、下式により漂白率を求めた。結果を表2に示す。
漂白率(%)=
(漂白後の反射率-漂白前の反射率)/(白布の反射率-漂白前の反射率)×100
反射率は日本電色工業(株)製NDR-10DPで460nmフィルターを使用して測定した。
(汚染布の調製)
カゴメ(株)製ミートソース(完熟トマトのミートソース(2004年12月19日賞味期限、ロット番号:D2Z19AB)/内容量259gの缶詰)の固形分をメッシュ(目の開き;500μm)で除去した後、得られた液を煮沸するまで加熱した。この液に木綿金布#2003を浸し、15分間煮沸した。そのまま火からおろし2時間程度放置し30℃まで放置した後、布を取りだし、余分に付着している液をへらで除去し、自然乾燥させた。その後プレスし、10×10cmの試験布として実験に供した。
(汚染布の調製)
日東紅茶(黄色パッケージ)80gを3Lのイオン交換水にて約15分間煮沸後、糊抜きしたさらし木綿でこし、この液に木綿金布#2003を浸し、約15分間煮沸した。そのまま火よりおろし、約2時間放置後自然乾燥させ、洗液に色がつかなくなるまで水洗し、脱水、プレス後、8×8cmの試験布として実験に供した。
<貯蔵安定性>
過酸化水素の安定性
貯蔵前及び40℃1ヶ月後の液体洗浄剤組成物を1/10N過マンガン酸カリウム溶液により滴定し、有効酸素濃度を測定した。過酸化水素の安定性は次式で求めた。
過酸化水素安定性(%)=
(貯蔵後の有効酸素濃度)/(貯蔵前の有効酸素濃度)×100
<貯蔵安定性>
漂白活性化剤の安定性
貯蔵前及び20℃1週間後の液体洗浄剤組成物中の漂白活性化剤含有量を高速液体クロマトグラフィーで測定し、下式により漂白活性化剤残存率を求めた。
漂白活性化剤残存率(%)=
(貯蔵後の漂白活性化剤含有量)/(貯蔵前の漂白活性化剤含有量)×100
<製造方法>
表1の1−1に示す組成物を下記に示す3種類の製造方法にて調製し、配合初期の漂白活性化剤有効分を高速液体クロマトグラフィーにて測定した。結果を以下に示す。
(実施の方法例1)
(b)、(c)、(e)、(f)及び(g)成分を予め混合溶解させた。次いで、最終液体洗浄剤のpHが5となる様、5%NaOHを用いて調整した後(この時点のpH5.2)、(a)成分を添加し、最後に(d)成分の原末を混合溶解させて、液体洗浄剤組成物を調製した。1重量%の(d)成分を添加したのに対して、(d)成分の有効分は、0.99重量%であった。
(実施の方法例2)
(b)、(c)、(e)、(f)及び(g)成分(ただし、(e)及び(f)成分は、(d)成分を予め溶液状に調製するための必要量を除いた残量)を混合溶解させた。次いで、最終液体洗浄剤のpHが5となる様、5%NaOHを用いて調整した後(この時点のpH5.2)、予め(d)成分を溶液化したもの((d)/(e−3)/(f)=10/5/85(重量比))を添加し、最後に(a)成分を混合溶解させて、液体洗浄剤組成物を調製した。1重量%の(d)成分を添加したのに対して、(d)成分の有効分は、1.00重量%であった。
(比較の方法例1)
(a)〜(g)成分を一度に混合溶解させた後(この時点のpH1.9)、5%NaOHでpHが5となる様に調整した。1重量%の(d)成分を添加したのに対して、(d)成分の有効分は、0.79重量%であった。
Figure 2006169515
Figure 2006169515
なお、表中の各成分としては、以下のものを用いた。
<配合成分>
a-1;過酸化水素
b-1;ホウ酸
b-2;4ホウ酸ナトリウム
c-1;ソルビトール
c-2;グルコース
c-3;グリセリン
c-4;APG(ポリアルキルグルコシド,C12、平均縮合度1.5)
g-1;1-ヒドロキシエチリデン-1、1-ジホスホン酸ディクエス
ト2010(ソルーシア社製ディクエスト)
g’-1;ポリカルボン酸ナトリウム(分子量10000)
e-1;ラウリルベンゼンスルホン酸塩(LAS)
e-2;ポリオキシエチレンラウリルエーテル
(オキシエチレン平均付加モル数8、HLB13.1)
e-3;C1225O-(CO)―(CO)-(CO)-H
e-4;N-ドデシル-N,N,N-トリメチルアンモニウムメチル硫酸エステル塩
e-5;ラウリルアミンオキサイド
f-1;イオン交換水
d-1;デカノイルオキシ-p-ベンゼンスルホン酸ナトリウム
d-2;イソノナノイルオキシ-p-ベンゼンカルボン酸
(3,5,5-トリメチルヘキサノイルオキシ-p-ベンゼンカルボン酸)
d-3;イソノナノイルオキシ-p-ベンゼンスルホン酸ナトリウム
(3,5,5-トリメチルヘキサノイルオキシ-p-ベンゼンスルホン酸ナトリウム)
表1の結果より、本発明品1−1〜1−7は、いずれも比較品1−1〜1−4に比べて、希釈後のpHが8を超え、極めて優れた漂白活性化剤安定性を有し、且つ顕著に高い貯蔵後の漂白率を有するものであることがわかる。また、本発明品は、比較品と同等以上の過酸化水素安定性を有することもわかる。
表2の結果からも、本発明品の2−1〜2−3は、いずれも比較品2−1〜2−3に比べて、希釈後のpHが所望の値に達し、極めて優れた漂白活性化剤安定性を有し、且つ顕著に高い貯蔵後の漂白率を有するものであることがわかる。また、本発明品は、比較品と同等以上の過酸化水素安定性を有することもわかる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、衣料等の繊維製品の洗濯、中でも洗濯機用の洗浄剤組成物として好適に使用することができる。

Claims (11)

  1. (a)過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物、(b)ホウ酸、ホウ砂、及びホウ酸塩から選ばれる化合物をホウ素原子として0.05〜1質量%、(c)隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシ基を有する部位が1つ以上存在する化合物を3〜35質量%、(d)カルボニル炭素に対してα位又はβ位に側鎖を有する炭素数6〜13のアルカノイル基を有する漂白活性化剤を0.1〜10質量%、(e)界面活性剤を4〜45質量%、及び(f)水を含有し、(c)成分/(b)成分のモル比が1.6〜4.0であり、且つ20℃におけるpHが4.6〜7.0である液体洗浄剤組成物。
  2. (c)成分が糖アルコールから選ばれる化合物である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 更に(g)成分としてホスホン酸系金属封鎖剤を0.05質量%以上0.3質量%未満含有する請求項1又は2記載の液体洗浄剤組成物。
  4. 更に脂肪酸又はその塩、ポリカルボン酸又はその塩、及びアミノポリカルボン酸又はその塩からなる群より選ばれる一種以上の化合物を含有する場合、それらの合計含有量が0.2質量%未満である請求項1〜3いずれか記載の液体洗浄剤組成物。
  5. (e)成分が非イオン界面活性剤を含有する請求項1〜4いずれか記載の液体洗浄剤組成物。
  6. 非イオン界面活性剤がオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤である請求項5記載の液体洗浄剤組成物。
  7. 液体洗浄剤組成物を該組成物に対して1000容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが8.5以上10.5未満である請求項1〜6いずれか記載の液体洗浄剤組成物。
  8. 液体洗浄剤組成物を該組成物に対して100容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが7.5以上9.5未満である請求項1〜6いずれか記載の液体洗浄剤組成物。
  9. 請求項1〜8いずれか記載の液体洗浄剤組成物を50〜1500容積倍の水で希釈し、20℃〜60℃に加温して漂白、洗浄、除菌および消臭の、少なくともいずれかの効果を得るために用いる液体洗浄剤組成物の使用方法。
  10. (b)成分、(c)成分、(e)成分及び(f)成分を混合してなる、pHが3〜7の母液を調製する工程、並びに該母液に(a)成分及び(d)成分を同時又は別個に添加する工程を包含する、請求項1〜8いずれか記載の液体洗浄剤組成物の製造方法。
  11. (d)成分を母液に添加する際に、(e)成分の一部を(d)成分と予め混合して添加する、請求項10記載の液体洗浄剤組成物の製造方法。
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