JP2009185424A - 繊維製品の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】衣類等の繊維製品に対して、繊維製品の材質やシミ汚れの範囲といった制限なく、優れた漂白効果が得られる洗浄方法を提供する。
【解決手段】繊維製品の漂白処理をするにあたり、下記一般式(1)で表される漂白活性化剤から有機過酸を生成させ、pHが6〜8.5の処理液中で、繊維製品に前記有機過酸を作用させる。R−C(=O)−LG(1)(式中、Rは炭素数5〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、LGは脱離基である。)
【選択図】図1

Description

本発明は、衣類等の繊維製品に対して高い漂白効果が得られる、繊維製品の洗浄方法に関する。
過酸化水素を主基剤とする液体酸素系漂白剤は、衣類の染料や繊維損傷性が低く、また汚れに直接塗布出来るなど簡便性が高いことから、衣料用漂白剤の主流となっている。しかし、その漂白力は塩素系漂白剤に比べると劣るため、漂白力の向上が大きな課題となっている。近年、酸素系漂白剤の漂白力を高める目的で、過酸化水素よりも酸化力の高い有機過酸を応用した研究がなされている。例えば、特許文献1には実質上水不溶性の有機ペルオキソ酸を懸濁状に含有した流動性水性液体洗浄剤組成物が開示されている。また、特許文献2には特定の界面活性剤と漂白活性化剤(有機過酸前駆体)を組み合わせた液体漂白剤組成物が開示されている。この漂白活性化剤とは、弱アルカリ性下の洗濯浴中で過酸化水素と反応して有機過酸を生成することで優れた漂白効果を発現させるものである。
また、本発明者らは特許文献3にて、両性界面活性剤を用いることで漂白活性化剤からペルオキシ酸を効率よく生成させ、親油性汚れに高い漂白洗浄力を有する2剤型の漂白剤を開示している。
特開平7−53993号公報 特開平6−207196号公報 特開2003−20498号公報
しかしながら、特許文献1、2では、有機過酸による効果を最大限に発揮し得ておらず、限定的なものであった。また、特許文献3に挙げる2剤型漂白剤は、効率的な有機過酸生成により塗布使用時の漂白性能の点では非常に有効である一方で、広範囲のシミ汚れに対して有効な洗浄方法である、漬け置き洗いや洗濯機を用いた洗浄の場合には、希釈液のpHが9.5以上と高いために、生成した有機過酸による効果を最大限に発揮し得ていなかった。この理由は、希釈使用時においては、浴中の有機過酸の濃度は低下すると共に高浴比となるため、性能発現に重要な吸着性が不十分であるためと推察している。加えて、特許文献3の2剤型は、ウールやシルクなどのデリケート衣料を対象とする場合は、希釈液のpHが9.5以上と高いために、衣料が縮むなどのトラブルが発生しやすくなり、実質上使用出来なかった。
従って、本発明の課題は、衣類等の繊維製品に対して、繊維製品の材質やシミ汚れの範囲といった制限なく、優れた漂白効果が得られる洗浄方法を提供すること、即ち漬け置き洗いや洗濯機洗いに相当する使用濃度条件で、優れた効果が得られる洗浄方法を提供することにある。
本発明は、下記工程1及び工程2を含む繊維製品の洗浄方法に関する。
(工程1)下記一般式(1)で表される漂白活性化剤から有機過酸を生成させる工程
R−C(=O)−LG (1)
(式中、Rは炭素数5〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、LGは脱離基である。)
(工程2)工程1と同時に、もしくはその後、pHが6〜8.5の処理液中で、繊維製品に前記有機過酸を作用させる工程
本発明によれば、繊維製品の材質やシミ汚れの範囲といった制限なく、衣類等の繊維製品に対して、優れた漂白効果が得られる洗浄方法が提供される。
本発明者らは、有機過酸を用いた最適な漂白方法に関して鋭意検討を行った結果、特定の漂白活性化剤に由来する有機過酸を漂白処理液のpHが6〜8.5の限られた領域において用いることで、著しく漂白性能が向上することを見出した。従来から、漂白活性化剤からの有機過酸生成の点では、pHは8.5以上よりも高い方がより好ましいことは知られていたが、本発明者らは、過酸生成量が一定である場合には、むしろpH6〜8.5の領域の方が劇的に性能が向上することを見出した。有機過酸のカルボキシル基の解離状態が、性能発現因子の1つであり、繊維や汚れへの吸着性に影響しているものと推察している。
以下、本発明の洗浄方法の詳細について説明する。
本発明は、特定アルキル鎖長を有する一般式(1)の漂白活性化剤から生成する有機過酸を用いて、pHが6〜8.5の処理液中で繊維製品を洗浄することによって、漂白効果が最大限に得られることを利用したものであり、一般式(1)の漂白活性化剤から有機過酸を生成させる工程1と、pHが6〜8.5の処理液中で繊維製品に生成した有機過酸を作用させる工程2とを有する洗浄方法である。すなわち、本発明は、前記一般式(1)で表される漂白活性化剤から有機過酸を生成させること、pHが6〜8.5の処理液中で、繊維製品に前記有機過酸を作用させること、を行う、繊維製品の洗浄方法である。
本発明の工程1、2を行う方法として、例えば、(I)工程1として、一般式(1)の漂白活性化剤と過酸化水素とを含有する水溶液のpHを9〜12程度に一旦調整して有機過酸を強制的に生成させた後、或いは生成させつつ、工程2として、酸剤を用いて当該水溶液のpHを6〜8.5に低下させて当該水溶液中で繊維製品に有機過酸を作用させる方法〔方法(I)〕、(II)一般式(1)の漂白活性化剤と過酸化水素を含有する液体漂白剤組成物を水に希釈することで、当該組成物のpH変動によって有機過酸を生成させ、そのままこの組成物中で繊維製品に有機過酸を作用させる方法〔方法(II)〕、(III)一般式(1)の漂白活性化剤と過酸化水素を含有するpHが7未満の液体漂白剤組成物と、pH7〜9程度で好ましくは緩衝作用を有する組成物とを原液で混合して、有機過酸を生成させた後、この混合物を水に希釈して繊維製品に有機過酸を作用させる方法〔方法(III)〕等が挙げられる。
方法(I)では、例えば、一般式(1)で表される漂白活性化剤と粉末の過炭酸ナトリウムを水に溶解させ、過酸化水素を発生したpHが10.5〜11程度の溶液を調製し、必要に応じてNaOHなどアルカリ剤の添加により、更にpHを上昇させて強制的に有機過酸を生成させた後、硫酸などの酸剤を用いてpHを低下させて工程2を行うことができる。
また、方法(II)では、希釈によりpHが変動する液体漂白剤組成物、特に希釈によりpHが上昇する、いわゆるpHジャンプの技術を用いた1剤型の液体漂白剤組成物を用いることが好ましい。方法(II)は、操作上の簡便性の観点から好ましい。尚、希釈した時のpHとしては、pH6.0〜10.0が好ましく、より好ましくはpH6.0〜9.5、更に好ましくはpH6.0〜9.0、最も好ましくはpH6〜8.5である。特に、pH6〜8.5の場合、そのまま工程2を行う事ができる。
方法(III)では、例えば、過酸化水素と一般式(1)で表される漂白活性化剤と水とを含有する低pH(例えば20℃におけるpHが1〜7)のA剤と、水と含有するpHが中性〜弱アルカリ性(例えば20℃におけるpHが7〜9程度の)のB剤とを、A剤とB剤とを分離して保持する容器に充填してなる2剤型漂白剤を用いて、A剤とB剤とを混合して工程1を行い、その後水で希釈することで工程2を行うことができる。
以下、方法(I)の例を主に用いて説明するが、本発明の洗浄方法が下記組成物を使用したもののみに制限されるものではない。また、方法(II)、(III)に好適な態様も含む場合がある。
方法(I)における工程1としては、pHが9.0以上(好ましくは10.0以上)の水溶液中で、下記一般式(1)で表される漂白活性化剤と過酸化水素を高濃度で反応させることにより、強制的に有機過酸を発生させるものである。その後、工程2の方法として、工程1で得られる溶液を、酸剤を用いてpH6〜8.5に調整したもの(この時、必要に応じて水で希釈しても良い)を、処理液として用いることで優れた漂白効果を発現させることが出来る。
R−C(=O)−LG (1)
(式中、Rは炭素数5〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、LGは脱離基である。)
<工程1>
本発明においては、方法(I)を採用する場合、漂白活性化剤を含有する水溶液は、漂白活性化剤から有機過酸を発生させる成分を含有することが好ましく、例えば、過酸化水素が挙げられる。過酸化水素の形状は、液状の過酸化水素そのものと、過炭酸ナトリウムや過ホウ酸ナトリウムなどの粉末タイプが考えられるが、方法(I)で使う場合、アルカリ剤を必要としなくて操作上簡便な粉末タイプが好ましく、中でも水に溶解した際のpHが高い過炭酸ナトリウムが更に好ましい。
本発明では、工程1の反応液(漂白活性化剤含有水溶液等)中における過酸化水素としての濃度は、0.01〜20質量%、より好ましくは0.05〜10質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%である。このような範囲において、速やかな有機過酸生成と、生成した過酸の安定性を両立することができる。
[漂白活性化剤]
本発明では、漂白活性化剤として一般式(1)に示す特定アルキル鎖長を有する漂白活性化剤を用いる。
R−C(=O)−LG (1)
(式中、Rは炭素数5〜13、好ましくは炭素数7〜11の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、LGは脱離基である。)
炭素数5以上では、繊維や汚れなどへの吸着性が良好と推測され、優れた漂白効果が得られる。また、好ましくは、炭素数11以下では、漂白活性化剤からの有機過酸生成が迅速、かつ生成した過酸が安定性なため、優れた漂白効果が得られる。LGは脱離基であり、具体的には以下の基が挙げられる。
Figure 2009185424
−O−R1−(O)p−SO3 -及び−O−R1−(O)p−SO3M(ここでR1はアルキレン基、pは0又は1、Mは水素原子、アルカリ金属、又はアルカリ土類金属を表す。)が挙げられる。なお、R1のアルキレン基は、炭素数1〜5が好ましい。
本発明の(c)成分は、上記アルキル鎖を有する脂肪酸の酸無水物もしくは酸ハロゲン化物と、p-ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、又はp-ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩とのエステル化反応で得ることができる。脂肪酸の酸無水物又は酸ハロゲン化物を用いてp-ヒドロキシ安息香酸又はサリチル酸とのエステル化反応を行う場合には、p-ヒドロキシ安息香酸又はサリチル酸がさらに縮合した一般式(2)で示される多付加体が生成し得る。
Figure 2009185424
(式中、R3aは前述Rと同一の意味であり、Mは水素原子、アルカリ金属、又はアルカリ土類金属であり、nは2〜5の数を示す。)
一般式(2)の化合物は、漂白浴中又は洗浄浴中で過酸化水素と反応してR3a−COOOHで示される有機過酸を生成するばかりか、
Figure 2009185424
で示されるヒドロキシベンゼン過カルボン酸も生成し、非常に高い漂白効果を得ることができるため液体漂白剤組成物中に含有することが好適である。さらに、一般式(2)の化合物の量は、一般式(1)の化合物に対して0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.1〜15質量%であることが好適である。
漂白活性化剤の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩が好ましく、特にナトリウム塩が溶解性の点から好ましい。
好ましい漂白活性化剤の具体例としては、下記(c−1)〜(c−6)から選ばれる化合物が挙げられ、(c−2)、(c−3)、(c−5)及び(c−6)から選ばれる化合物がより好ましい。
Figure 2009185424
Figure 2009185424
本発明では、工程1の反応液中における漂白活性化剤としての濃度は、0.01〜5質量%、より好ましくは0.05〜3質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%である。このような範囲において、速やかな有機過酸生成と、生成した過酸の安定性を両立することができる。
[pH]
本発明の工程1では、反応液中(希釈前の状態)で、20℃におけるpHが9.0〜12.0であり、好ましくは9.5〜11.5、特に好ましくは10.0〜11.0である。このようなpHに調整することで、速やかな有機過酸生成と、生成した過酸の安定性を両立することができる。この様なpHに調整するために、アルカリ剤を使用することが出来、具体的には水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、炭酸塩類などの無機塩基を用いることが好ましい。
[界面活性剤]
本発明では、漂白活性化剤の溶解性向上の目的で、界面活性剤〔以下、(d)成分という〕を使用することが出来る。用いることができる界面活性剤としては、特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)」日本国特許庁、平成10年3月26日、P4〜22に記載されている、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤を使用し得る。界面活性剤は、工程1、工程2の何れで用いてもよいが、後述のように、少なくとも工程2が陰イオン界面活性剤を含む処理液で行われることが好ましい。
<工程2>
これまで、液体漂白剤や粉末洗剤に配合される漂白活性化剤は、洗浄(希釈)液のpHを8.5以上にすることによって、多量に有機過酸を生成して漂白性能を発揮すると考えられていた。しかし、本発明者らは、pHが6〜8.5の処理液中で、繊維製品に前記有機過酸を作用させることを見出した。更に、陰イオン界面活性剤を併用することで、一段と高い漂白効果が得られることを見出した。従って、本発明では、少なくとも工程2が陰イオン界面活性剤を含む処理液で行われることが好ましい。
[pH]
本発明の工程2で用いる処理液は、pHが6〜8.5、好ましくは7〜8.5である。この範囲以下では、優れた漂白効果は得られるものの、衣料に残留する酸臭が強くなり、実用上問題が生じる。また、この範囲以上では、漂白効果が低下する。この様なpHに調整するために、酸剤(緩衝剤を含む)を使用することが出来、具体的には硫酸や燐酸などの無機酸又はそれらの塩や、クエン酸や乳酸などの有機酸又はそれらの塩を用いることが好ましい。特に、pH6〜8.5に緩衝作用を有する化合物が好ましく、ホウ酸、リン酸及び炭酸から選ばれる1種以上の無機酸とそれらの塩が特に好ましい。なお、このpHは、工程2で用いる処理液の使用温度でのpHである。
[陰イオン界面活性剤]
本発明では、工程2において、pHが6〜8.5の処理液中で、繊維製品に前記有機過酸を作用させるが、処理液のpHが8.5未満において、陰イオン界面活性剤を併用することにより、更に高いレベルの漂白性能を実現できる。陰イオン界面活性剤は、アルキル又はアルケニルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩から選ばれる1種以上が好ましい。より具体的な陰イオン界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル(又はアルケニル)ベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸エステル塩、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル(又はアルケニル)硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩(炭素数10〜18)、α−スルホ脂肪酸塩(炭素数10〜18)、α−スルホ脂肪酸(炭素数10〜18)低級アルキル(炭素数1〜5)エステル塩、アルキル又はアルケニルスルホン酸塩(炭素数10〜18)が挙げられる。
本発明では、漂白効果向上の点から、アルキル基の炭素数が10〜14、エチレンオキシド平均付加モル数1〜3のポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、及びアルキル基の炭素数が11〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩(炭素数10〜18)が好ましく、アルキル基の炭素数が11〜15のアルキルベンゼンスルホン酸塩が特に良好である。
本発明の処理液に用いる陰イオン界面活性剤の含有量は、漂白性能向上と有機過酸安定性の観点から、10〜10000ppmが好ましく、より好ましくは100〜5000ppm、特に200〜1000ppmが好適である。
[その他の成分]
本発明では、衣類への浸透性を向上させる観点から、(g)成分として、溶剤を含有し得る。(g)成分としては、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチルジグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール類、ジエチレングリコールブチルエーテル、トリエチレングリコールフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアルキル又はアリールエーテル類が挙げられる。これらの中でも、エタノール又はプロピレングリコールが好ましい。
その他に本発明では、ラジカルトラップ剤、シリコーン類、殺菌剤、高分子ビルダー、蛍光染料、酵素、香料等の任意成分を使用し得る。
本発明の工程2で用いる有機過酸の濃度は、処理液中1〜500μmol/Lが好ましく、5〜300μmol/Lが特に好ましい。工程2の始期、すなわち処理液と繊維製品との接触が始まる時点においてこの有機過酸濃度であれば、一般的な漬け置き洗いや洗濯機洗いに相当する使用条件では十分な効果が得られる。
また、本発明の工程2で用いる処理液の温度としては、漂白効果を向上させる理由から高温の方が好ましく、具体的には20℃〜60℃、好ましくは25℃〜50℃、更に好ましくは30℃〜40℃が好適である。
実施例1
<漂白性能の評価方法>
30℃、3°DHの水400mlに、過炭酸ナトリウムを2000ppm、漂白活性化剤A(デカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム、一般式(1)中のRの炭素数:9)又は漂白活性化剤B(テトラアセチルエチレンジアミン、一般式(1)中のRの炭素数:1)を150ppmの濃度となる様に溶解させ、5%NaOH溶液を用いて該水溶液のpHを11に調整することで強制的に有機過酸を生成させた。測定有機過酸量は、漂白活性化剤Aが294μmol/LM、漂白活性化剤Bが460μmol/Lであった。有機過酸の測定方法は以下の通りである(以下同様)。
その後、20%硫酸1mlと1%カタラーゼ水溶液4mlを同時に別添加して1分間攪拌し、過酸化水素のみを選択的に失活させた有機過酸溶液を調製した。これを20%硫酸、又は5%NaOHを用いて、任意のpHに再調整し、漂白性能を評価した。その際、陰イオン界面活性剤(アルキル基の炭素数が11〜15のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、LAS−Na)の添加系(処理液中濃度:200ppm)と無添加系の漂白性能をあわせて評価した。その結果を図1のグラフに示す。図1中、漂白活性化剤Aのみを使用したものを本発明品1、漂白活性化剤AとLAS−Naを使用したものを本発明品2、漂白活性化剤Bのみを使用したものを比較品1、漂白活性化剤BとLAS−Naを使用したものを比較品2とした。
<有機過酸の測定方法>
漂白性能の評価に使用する処理液400ml(1%カタラーゼ添加により過酸化水素を選択的に失活させたもの)に対し、20質量%硫酸溶液10mlと10質量%ヨウ化カリウム溶液10mlを添加した(この時、黄褐色に定色する)。次に、0.02mol/lのチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定(液色が無色になった時点を終点とする)を行い、下式によって有機過酸生成量を算出した。
有機過酸生成量(μmol/L)=0.02×(チオ硫酸ナトリウム滴定量(ml))/103×0.5×106
<漂白性能の評価方法>
上記の任意のpHに調整した有機過酸溶液400ml中に、下記の方法で調製した紅茶汚染布4枚を入れ、30℃にて2時間漬けおき漂白した。その後、水道水ですすぎ乾燥させて、以下の式により漂白率を求めた。
漂白率(%)=(漂白後の汚染布の反射率−漂白前の汚染布の反射率)/(白布の反射率−漂白前の汚染布の反射率)×100
反射率は日本電色工業(株)製NDR−10DPで460nmフィルターを使用して測定した。また、白布とは汚染布の調製に用いた未汚染の布(木綿金布#2003)のことである。
(紅茶汚染布の調製)
日東紅茶(白色パッケージ)80gを3Lの4°DH硬水にて約15分間煮沸後、糊抜きしたさらし木綿でこし、70℃に放冷した後、木綿金布#2003を浸し1時間浸した。洗濯機にて5分間脱水処理し、自然乾燥させ、洗液に色が付かなくなるまで水洗し、再び脱水、プレス乾燥させた後、8cm×8cmの試験布として実験に供した。
実施例2
過炭酸ナトリウム、漂白活性化剤〔以下の(1)〜(7)の何れか1種類〕、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数10)を、各々4000ppm、300ppm、50ppmになる様に30℃、3°DHの水400mlに溶解させ、5%NaOH溶液を用いて該水溶液のpHを11に調整することで強制的に有機過酸を生成させた。その後、これを20%硫酸にてpH8.0に再調整した後、実施例1と同様の方法により、漂白性能を評価した。結果を以下に示す。ただし、漂白活性化剤(6)は、反応時間を延長しても有機過酸がほとんど生成しなかったため、有機過酸濃度は約40ppmにて実施した。
尚、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数10)は、漂白活性化剤の溶解性を向上するために用いた。(2)’として、漂白活性化剤にノナノイルオキシ-p−ベンゼンスルホン酸ナトリウムを用い、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数10)無添加の場合を示す。(2)の結果と(2)’の結果の比較から、非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数10)は漂白活性化剤の溶解性は向上するが、漂白率への影響はない事が解った。
<漂白活性化剤の種類>
(1);デカノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸〔一般式(1)中のRの炭素数:9〕 ⇒ 漂白率:70%
(2);ノナノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム〔一般式(1)中のRの炭素数:8〕 ⇒ 漂白率:69%
(2)’;ノナノイルオキシ-p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム〔一般式(1)中のRの炭素数:8〕、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド平均付加モル数10)を使用しなかった場合 ⇒ 漂白率:68%
(3);オクタノイルオキシ−p−ベンゼンカルボン酸〔一般式(1)中のRの炭素数:7〕 ⇒ 漂白率:漂白率:64%
(4);ドデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム〔一般式(1)中のRの炭素数:11〕 ⇒ 漂白率:67%
(5);テトラデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム〔一般式(1)中のRの炭素数:13〕⇒ 漂白率:60%
(6);ヘキサデカノイルオキシ−p−ベンゼンスルホン酸ナトリウム〔一般式(1)中のRの炭素数:15〕⇒ 漂白率:43%
(7);テトラアセチルエチレンジアミン〔一般式(1)中のRの炭素数:1〕⇒ 漂白率:36%
漂白活性化剤(6)、(7)は比較品である。
実施例1における評価結果を示すグラフ

Claims (3)

  1. 下記工程1及び工程2を含む繊維製品の洗浄方法。
    (工程1)下記一般式(1)で表される漂白活性化剤から有機過酸を生成させる工程
    R−C(=O)−LG (1)
    (式中、Rは炭素数5〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、LGは脱離基である。)
    (工程2)工程1と同時に、もしくはその後、pHが6〜8.5の処理液中で、繊維製品に前記有機過酸を作用させる工程
  2. 工程2において、陰イオン界面活性剤を100〜10000ppm含有する処理液を用いる、請求項1記載の繊維製品の洗浄方法。
  3. 陰イオン界面活性剤が、アルキル又はアルケニルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩から選ばれる1種以上である、請求項2記載の繊維製品の洗浄方法
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