JP2006155682A - Lsiテスト回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】LSIに組み込まれた複数のメモリをメモリBIST制御回路を用いてテストする際に、それぞれのメモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、タイミングの問題を回避してAtSpeedテストを実施する。
【解決手段】メモリ102、105のそれぞれの配置位置に応じて、それぞれをメモリBIST回路106と接続する経路にメモリBIST実行時の信号を遅延させるパイプラインフリップフロップを挿入する。LSI内の回路の構成によりメモリBIST回路106から離れたところに配置されたメモリ105に対しては、パイプラインフリップフロップ107と108によりメモリBIST制御回路106との間の信号をパイプライン化し、メモリBIST制御回路106においてはパイプライン段数を考慮したタイミングでテスト結果を比較判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明はLSIに内蔵されるテスト回路に関し、特にLSIに組み込まれたメモリをテストするためのテスト回路に関するものである。
従来、LSIに組み込まれたある種の回路のテストにおいては、スキャンテスト方式では膨大なテストパターンが必要となりテスト効率が悪いなどの問題があるため、その回路のテストを効率的に実施する自己テスト(BIST:Built−In Self Test)回路を組み込む方法が採用されている。メモリの自己テストを行うメモリBISTがその代表例である(例えば、特許文献1参照)。
図5は従来のメモリBISTを実施するLSIの回路構成例を示すブロック図である。 図5において、101はユーザロジック回路、102と105はLSIに組み込まれたメモリ、103はメモリBIST制御回路、104は通常動作時とメモリBIST実行時の信号を切り替える選択回路である。メモリ102とメモリ105はLSI内での配置位置が異なる様子を表している。
図5のように構成されたLSIにおいて、通常動作時はユーザロジック回路101とメモリ102、105の間でデータの受け渡しを行っている。メモリBIST実行時には、メモリBIST制御回路103を用いてメモリの動作を確認し、すべてのメモリが期待通りの動作をするときはOK判定、期待通りに動作しない場合はNG判定する。このとき、メモリ102とメモリ105のLSI内での配置位置は考慮されていない。
特開平6−342040号公報(第13頁、第1図)
上述したように、従来のLSIに組み込まれたメモリをテストするメモリBIST制御回路では、テスト対象のメモリがLSI内でどこに配置されていても同じタイミングで検査している。図5に示した例においては、メモリ105はメモリ102と比べて、ユーザロジック回路の構成上から、メモリBIST制御回路103から離れたところに配置されている。
メモリBISTにおいてはメモリの通常動作周波数で検査が行われる(AtSpeedテスト)。図5の例のような場合は、メモリBIST制御回路103とメモリ105の間でのタイミングが厳しくなり、AtSpeedテストが実施できない場合が発生する可能性がある。
一方でタイミングが厳しくなることを考慮してメモリ105近傍に別のメモリBIST制御回路を追加し、このメモリBIST制御回路でメモリ105を検査させるような回路構成をとることも考えられるが、その場合は回路面積が増大し、コスト面で不利になるという問題が生じる。
本発明は、LSIに組み込まれたメモリをメモリBIST制御回路を用いてテストする際に、メモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、タイミングの問題を回避してAtSpeedテストが実施できるようにするLSIテスト回路を提供することを目的とする。
本発明のLSIテスト回路は、複数のメモリおよび前記メモリの自己検査(メモリBIST)を行うメモリBIST回路を内蔵するLSI回路であって、各メモリの配置位置に応じて各メモリと前記メモリBIST回路とを接続する経路に挿入されメモリBIST実行時の信号を遅延させるパイプラインフリップフロップを備える。この構成によれば、メモリのそれぞれの配置位置に応じてパイプラインフリップフロップによりテストタイミングにパイプライン方式の調整がなされるため、メモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、回路規模を増加させることなくタイミング問題を回避してAtSpeedテストを実施することが可能となる。
本発明において、前記メモリBIST回路は、アドレス発生回路と、データ発生回路と、前記アドレス発生回路と前記データ発生回路を制御する制御回路と、前記メモリの出力と前記データ発生回路の出力を比較判定する比較器とを内蔵し、前記パイプラインフリップフロップが挿入された経路からの信号比較においては、前記比較器は前記パイプラインフリップフロップによる遅延時間に応じて比較対象信号と比較タイミングを遅延させる。この構成によれば、メモリBIST制御回路とメモリの間にパイプラインフリップフロップが挿入されても、パイプラインフリップフロップによる遅延時間に応じて比較対象信号と比較タイミングのタイミング調節がなされるため、メモリBIST制御回路において確実な判定が可能となる。
本発明において、各メモリに並列に接続されるスキャンテスト用フリップフロップと、前記スキャンテスト用フリップフロップまたは前記メモリの出力を選択する選択手段とを備え、前記選択手段はスキャンテスト時に前記スキャンテスト用フリップフロップを選択する。この構成によれば、スキャンテストとメモリBISTが併用される場合においても、スキャンテスト時にメモリに並列接続されたフリップフロップを選択することにより、スキャンテスト時にメモリの出力が不定となる問題を回避することができ、メモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、タイミング問題を回避してAtSpeedテストを実施することが可能となる。
本発明において、前記パイプラインフリップフロップが挿入された経路に配置されたメモリの入力または出力を選択して前記パイプラインフリップフロップの入力とする選択手段と、前記パイプラインフリップフロップの出力または前記パイプラインフリップフロップが挿入された経路に配置されたメモリの出力を選択する選択手段とを備え、前記選択手段はスキャンテスト時に前記メモリの入力および前記パイプラインフリップフロップの出力を選択する。この構成によれば、パイプラインフリップフロップを設けた経路ではそれをスキャンテスト時にも使用することにより、スキャンテスト専用のフリップフロップが不要となるため、回路の増加を抑えつつスキャンテスト時にメモリの出力が不定となる問題を回避することができる。
本発明によれば、メモリのそれぞれの配置位置に応じてパイプラインフリップフロップをテスト経路に設けることにより、テストタイミングにパイブライン方式の調整がなされることで、メモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、回路規模を増加させることなくタイミング問題を回避してAtSpeedテストを実施することが可能となる。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るLSIテスト回路の構成を示すブロック図である。 図1において、101はユーザロジック回路、102と105はLSIに組み込まれたメモリ、106はメモリBIST制御回路、104は通常動作時とメモリBIST実行時の信号を切り替える選択回路、107と108はパイプラインフリップフロップである。
メモリ105はメモリ102と比べて、ユーザロジック回路の構成上から、メモリBIST制御回路106から離れたところに配置されている。この配置における信号のタイミング問題を解決するために、図5に示した従来の回路構成に比べて、メモリBIST制御回路106とメモリ105の間にパイプラインフリップフロップ107と108が挿入され、メモリBIST制御回路には修正が施されている。パイプラインフリップフロップ107、108はそれぞれ必要に応じて多段のパイプライン構成とするが、ここでは両者ともに1段としている。
図1のように構成されたLSIにおいて、通常動作時はユーザロジック回路101とメモリ102、105の間でデータの受け渡しを行っている。メモリBIST実行時には、選択回路104はメモリBIST制御回路106の信号およびフリップフロップ107の信号を選択し、メモリBIST制御回路106を用いてメモリの動作確認が行われる。
このとき、メモリBIST制御回路106からの信号はパイプラインフリップフロップ107が受けてからメモリ105に到達し、また、メモリ105から信号はパイプラインフリップフロップ108が受けてからメモリBIST制御回路106に到達するため、従来の構成のようにメモリBIST制御回路106とメモリ105が離れて配置されていても、信号のタイミングが厳しくならずにメモリ105を検査することができる。
ここで、メモリ105からの信号は従来のタイミングと比べて1クロック遅れてメモリBIST制御回路106に到達するため、メモリBIST制御回路106に内蔵される比較器の回路構成は図2に示すようになる。図2の回路構成で、フリップフロップ203および207が図5に示した従来のメモリBIST制御回路103に対して追加された回路である。
図2において、制御回路202はデータ発生回路201および比較器208の動作タイミングを制御している。204と205は信号の比較を行う排他的論理和(EXOR)回路である。メモリ102からの信号を比較するときは制御回路202からの比較タイミング信号206のタイミングで比較を行う。これは、従来のメモリBIST制御回路103における比較タイミングと同一である。
メモリ105の信号を比較する場合は、入力信号の途中にパイプラインフリップフロップ107が、出力信号の途中にパイプラインフリップフロップ108が挿入されているため比較タイミングを変更しなければならない。メモリ105の入力にはパイプラインフリップフロップ107のために1段遅延して入力され、かつメモリ105の出力信号は、パイプラインフリップフロップ108のためさらに1段遅延している。そのため、比較対象となるデータ発生器201の信号および制御回路202からの比較タイミング信号206を(パイプラインの段数×2)分だけ、この例では2段分だけフリップフロップ203、209、210および207で遅延させている。
図3は、このときの比較回路の動作タイミングを示すタイミングチャートである。図3において、メモリ102の出力信号を比較する場合は、比較タイミング信号206が“H”のときにメモリ102からの出力信号がデータ発生器201からの信号と直接比較される。
メモリ102からの出力信号とデータ発生器201からの信号の値が不一致であると、EXOR回路204が“H”となり、FAIL信号に“H”が出力される。FAIL信号が1クロックでも“H”となる場合はメモリテストがNG判定であることを表している。
メモリ105の出力信号を比較する場合は、これをパイプラインフリップフロップ108で遅延させた信号にタイミングを合わせて、データ発生器201からの信号と比較タイミング信号206をそれぞれフリップフロップ203、209、210および207で遅延させ、EXOR回路205で比較判定を行っている。その結果、比較対象となる信号と比較タイミングがずれることなく比較することができる。
このように、メモリBIST制御回路とメモリの間にパイプラインフリップフロップが挿入されても比較器208は確実な判定が可能となり、メモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、タイミング問題を回避してAtSpeedテストを実施することが可能となる。
(実施の形態2)
LSIの出荷テストでは一般にスキャンテスト方式などによるロジック部の動作テストとメモリBISTによるメモリの動作テストが実施される。スキャンテスト時はメモリの出力は不定として扱われるため、メモリの出力からユーザロジック内またはメモリBIST制御回路までの間に故障があった場合は故障の検出ができず、故障検出率が低くなり、動作の保証ができなくなる。
その対策として、スキャンテスト時はメモリの出力がテストに影響しないように回路を構成する必要がある。図4は本発明の実施の形態2に係るLSIテスト回路の構成を示すブロック図である。図4においては、実施の形態1の回路構成に対して、スキャンテスト時にメモリの入力を出力にバイパスさせる回路が追加されている。
すなわち、メモリ102への入力をフリップフロップ401で受け、その出力とメモリ102の出力を選択回路402で選択することにより、スキャンテスト時はメモリ102をバイパスすることができる。この構成によりメモリ102の出力とユーザロジック内またはメモリBIST制御回路内のフリップフロップとの間の故障検出を可能にしている。
メモリ105に対しては、その入力の選択回路104の出力とメモリ105の出力を選択してパイプラインフリップフロップ108の入力とする選択回路403を設け、パイプラインフリップフロップ108の出力とメモリ105の出力とを選択する選択回路404をユーザロジック回路の入力に設けている。
スキャンテスト時は、選択回路403ではメモリ105の入力の選択回路104の出力を選択し、選択回路404ではパイプラインフリップフロップ108の出力を選択する。 この構成を採ることにより、フリップフロップ108をスキャンテスト時にも使用することができ、スキャンテスト専用のフリップフロップをこの箇所に設けることが不要となる。
これにより回路の増加を抑えつつ、メモリ102の場合と同様に、メモリ105の出力とユーザロジック内またはメモリBIST制御回路内のフリップフロップとの間の故障検出を可能にしている。
以上のように、スキャンテストとメモリBISTが併用される場合においても、スキャンテスト時にメモリの出力が不定となる問題を回避することができ、メモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、タイミング問題を回避してAtSpeedテストを実施することが可能となる。
本発明のLSIテスト回路は、メモリのそれぞれの配置位置に応じてパイプラインフリップフロップをテスト経路に設けることにより、テストタイミングにパイブライン方式の調整がなされることで、メモリとメモリBIST制御回路の配置位置関係によらず、回路規模を増加させることなくタイミング問題を回避してAtSpeedテストを実施することが可能となるという効果を有し、LSIに組み込まれたメモリのテスト技術等として有用である。
本発明の実施の形態1に係るLSIテスト回路の構成を示すブロック図。 実施の形態1のLSIテスト回路におけるメモリBIST制御回路に内蔵される比較器の回路構成を示す図。 実施の形態1のLSIテスト回路におけるメモリBIST制御回路に内蔵される比較器の動作タイミングを示すタイミングチャート。 本発明の実施の形態2に係るLSIテスト回路の構成を示すブロック図。 従来のメモリBISTを実施するLSIの回路構成例を示すブロック図。
符号の説明
101 ユーザロジック回路
102、105 メモリ
103、106 メモリBIST制御回路
104、402、403、404 選択回路
107、108 パイプラインフリップフロップ
201 データ発生器
202 制御回路
203、207、209、210 フリップフロップ
204、205 EXOR回路
206 比較タイミング信号
208 比較器
401 スキャン用フリップフロップ

Claims (4)

  1. 複数のメモリおよび前記メモリの自己検査(メモリBIST)を行うメモリBIST回路を内蔵するLSI回路であって、
    各メモリの配置位置に応じて各メモリと前記メモリBIST回路とを接続する経路に挿入されメモリBIST実行時の信号を遅延させるパイプラインフリップフロップを備えるLSI回路。
  2. 前記メモリBIST回路は、アドレス発生回路と、データ発生回路と、前記アドレス発生回路および前記データ発生回路を制御する制御回路と、前記メモリの出力と前記データ発生回路の出力を比較判定する比較器とを内蔵し、前記パイプラインフリップフロップが挿入された経路からの信号比較においては、前記比較器は前記パイプラインフリップフロップによる遅延時間に応じて比較対象信号および比較タイミングを遅延させる請求項1記載のLSIテスト回路。
  3. 各メモリに並列に接続されるスキャンテスト用フリップフロップと、前記スキャンテスト用フリップフロップまたは前記メモリの出力を選択する選択手段とを備え、前記選択手段はスキャンテスト時に前記スキャンテスト用フリップフロップを選択する請求項1記載のLSIテスト回路。
  4. 前記パイプラインフリップフロップが挿入された経路に配置されたメモリの入力または出力を選択して前記パイプラインフリップフロップの入力とする選択手段と、前記パイプラインフリップフロップの出力または前記パイプラインフリップフロップが挿入された経路に配置されたメモリの出力を選択する選択手段とを備え、前記選択手段はスキャンテスト時に前記メモリの入力および前記パイプラインフリップフロップの出力を選択する請求項1記載のLSIテスト回路。
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