JP2006152217A - 硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリオール成分の少なくとも一つとしてフェノール樹脂を用いて、硬質ポリウレタンフォームを製造するに際して、ウレタン化反応を制御し易くして、形成されるフォームにおける欠陥の発生を効果的に抑制乃至は阻止し、また、フォーム特性の改善を図ること。
【解決手段】 発泡剤の存在下、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応、発泡せしめることにより得られる硬質ポリウレタンフォームの製造に使用される硬質ウレタンフォーム用原料組成物において、前記ポリオール成分の少なくとも一つとして、フェノール樹脂を含むと共に、芳香環の隣り合う位置に少なくとも2つの水酸基を有する芳香族化合物を、更に配合した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法に係り、特に、所定の発泡剤の存在下、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応、発泡せしめることにより、硬質ポリウレタンフォームを有利に製造する技術に関するものである。
従来から、硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との間で、ウレタン化反応を進行させる一方、適当な発泡剤による発泡作用にて発泡体構造と為すことによって、製造されてきているが、フォームの難燃性や耐熱性等の特性を改善する等の目的から、フェノールとアルデヒドから合成されるフェノール樹脂を、ポリオール成分の一つとして用いて、ポリイソシアネート成分と反応させ、フェノール変性ポリウレタンフォームとすることが、知られている。そのようなフェノール樹脂の使用は、イソシアネート基とフェノール樹脂中のOH基とが反応して、ウレタン結合を形成することが可能であるからであり、その場合において、フェノール樹脂中のフェノール性水酸基とメチロール基とが、そのような反応に関与することとなる。
そして、特開平11−228664号公報(特許文献1)においては、ポリオール成分として、少なくとも50重量%がクレゾールであるフェノールモノマー成分を用いた平均分子量が250〜1000であるノボラック型フェノール樹脂又はそれを40重量%以上含有するポリオールを用いて、フェノール変性ポリウレタンフォームを製造することにより、従来のポリウレタン発泡機がそのまま或いは僅かの手直しで使用可能であるという特徴を発揮しつつ、その難燃性を著しく高め得ることが明らかにされているが、そこで用いられるノボラック型フェノール樹脂は、固形であるために、その取扱いが困難である等の問題を内在しているのである。
また、この種のフェノール変性ポリウレタンフォームにあっては、通常のポリオール類を用いる場合とは異なり、フェノール樹脂とポリイソシアネート成分との反応(ウレタン化)を制御することが、一般に困難であって、そのために、生成するフォーム内部にクラック(セルの割れ)を発生させたり、また、スコーチ(焼け)が惹起されたり、更には、型への充填性が悪化することに加えて、脱型後においてフォーム(成形品)が変形する等という問題を内在している。中でも、従来から使用されているベンジリックエーテル型フェノール樹脂は、メチロール基を有しており、更には、樹脂製造時に金属触媒も使用されていることから、ポリウレタンフォームの製造時の反応制御が著しく困難なものとなっているのである。
特開平11−228664号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、ポリオール成分の少なくとも一つとしてフェノール樹脂を用いて、硬質ポリウレタンフォームを製造するに際して、そのウレタン化反応を制御し易くして、成形性を向上し、形成されるフォームにおける欠陥の発生を効果的に抑制乃至は阻止し、また、フォーム特性の改善を図ることにある。
そして、本発明は、そのような課題を解決するために、発泡剤の存在下、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応、発泡せしめることにより得られる硬質ポリウレタンフォームの製造に使用される硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物であって、前記ポリオール成分の少なくとも一つとして、フェノール樹脂を含むと共に、芳香環の隣り合う位置に少なくとも2つの水酸基を有する芳香族化合物が、更に配合されていることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物を、その要旨とするものである。
なお、このような本発明に従う硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物の望ましい態様の一つによれば、前記芳香族化合物としては、ピロガロール又はその誘導体が、好適に用いられることとなる。
また、かかる本発明における好ましい態様の他の一つによれば、前記フェノール樹脂としては、オルソクレゾール変性ベンジルエーテル型フェノール樹脂であることが、望ましい。
さらに、本発明に従う硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物の他の好ましい態様においては、フッ素系界面活性剤が、更に含有せしめられることとなる。
そして、本発明にあっては、また、前記した課題を解決するために、発泡剤の存在下において、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応、発泡せしめることにより、硬質ポリウレタンフォームを製造するに際し、前記ポリオール成分の少なくとも一つとして、フェノール樹脂を用いると共に、芳香環の隣り合う位置に少なくとも2つの水酸基を有する芳香族化合物を、更に、前記反応系に存在せしめたことを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法をも、その要旨としている。
このような本発明に従う硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物や硬質ポリウレタンフォームの製造方法によれば、ポリオール成分の少なくとも一つとして、フェノール樹脂を用いて、それとポリイソシアネート成分とを反応させ、更に、発泡せしめるに際して、芳香環の隣り合う位置に少なくとも2つの水酸基を有する芳香族化合物が、原料組成物中に配合され、そして、反応系に存在せしめられていることによって、ポリウレタンフォーム形成時の反応が制御しやすくなるのであり、それによって、型への充填性が効果的に高められ得ると共に、成形性が向上され、そして、フォーム内部のクラックの発生が有利に抑制乃至は阻止され得ることとなったのであり、更に、スコーチの改善や脱型後の変形の改善も、効果的に図られ得るのである。
また、本発明の望ましい態様に従って、フェノール樹脂として、オルソクレゾール変性ベンジルエーテル型フェノール樹脂を用いることによって、上記した本発明の効果が更に向上せしめられ得ることに加えて、ポリイソシアネート成分との相溶性も向上され得るという特徴が発揮されることとなる。
さらに、本発明における好ましい態様の他の一つに従って、フッ素系界面活性剤が、更に含有せしめられていることにより、本発明に従う硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物においては、ポリオール成分(フェノール樹脂)とポリイソシアネート成分との相溶性が更に向上され得ると共に、型への充填性も更に向上され得るという効果が、追加的に奏され得るのである。
ところで、上述せる如き本発明において、目的とする硬質ポリウレタンフォームを製造するために用いられる原料の一つであるポリオール成分としては、少なくともフェノール樹脂が用いられることとなる。そして、そのようなフェノール樹脂は、従来から公知の各種のフェノール樹脂が、何れも、その対象とされ得るのである。具体的には、反応触媒の存在下、フェノール類とアルデヒド類とを、フェノール類の1モルに対して、アルデヒド類が、一般に、0.5〜3.0モルの割合となるようにして、付加・縮合反応せしめて得られる、有機溶剤に可溶なベンジルエーテル型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、及びこれらの変性フェノール樹脂、並びにこれらの混合物を例示することが出来、これらのうちの1種又は2種以上が、適宜に選択されて用いられるのである。これらの中でも、特に、ベンジルエーテル型フェノール樹脂、更に好ましくは、オルソクレゾールで変性したベンジルエーテル型フェノール樹脂、及び、これらの混合物にあっては、ポリイソシアネート成分との相溶性に優れ、また本発明の作用・効果を更に高めることが可能となるところから、本発明においては、好適に用いられることとなる。
なお、上記したフェノール類とアルデヒド類との付加・縮合反応に採用される触媒としては、特に限定されるものではなく、所望とするフェノール樹脂のタイプに応じて、酸性触媒、塩基性触媒等、従来からフェノール樹脂の製造に用いられている各種の触媒が適宜に用いられる。中でも、ベンジルエーテル型のフェノール樹脂を製造するに際しては、例えば、スズ、鉛、亜鉛、コバルト、マンガン、ニッケル等の金属元素を有する金属塩のうちの少なくとも1種が、反応触媒として好適に採用され得るのである。より具体的には、そのような金属塩としては、例えば、ナフテン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、酢酸鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、酸化鉛の他、このような金属塩を形成し得る酸と塩基の組合せ等を挙げることが出来る。また、かかる金属塩を反応触媒として採用する場合に、その使用量としては、特に限定されるものではないものの、一般に、フェノール類の100重量部に対して、0.01〜5重量部となる割合で、使用されることとなる。
また、フェノール樹脂を与えるフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、p−tert−ブチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノール、レゾルシノール、ビスフェノールF、ビスフェノールA等の多価フェノール、及びこれらの混合物等が挙げられる一方、アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、ポリオキシメチレン、グリオキザール、フルフラール、及びこれらの混合物等が挙げられる。
さらに、上述せるように、本発明において採用され得るフェノール樹脂の一つである、オルソクレゾール変性フェノール樹脂としては、例えば、金属塩等の反応触媒の存在下において、オルソクレゾール及び/又はフェノールを、アルデヒド類と反応せしめて得られる、(1)オルソクレゾールとフェノールとの共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂、(2)オルソクレゾール樹脂とフェノール樹脂との混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂の他、これら(1)及び(2)の樹脂を変性剤(改質剤)で改質した、(3)改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂、及び、(1)、(2)及び(3)のうちの2種以上を組み合わせた混合物等を、例示することが出来る。
なお、上記した(1)の共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂は、オルソクレゾール及びフェノールを、同時的又は段階的に、アルデヒド類と反応させて得られる共縮合樹脂であって、使用する反応触媒の種類等、反応条件によって、ノボラック型、レゾール型、ベンジルエーテル型、及びこれらのタイプを組み合わせた共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が得られるが、本発明においては、上述せるように、ベンジルエーテル型の共縮合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が好ましく用いられる。また、オルソクレゾールとフェノールの配合比率としては、一般に、オルソクレゾール/フェノール(重量比)=10/90〜90/10程度、好ましくは、30/70〜70/30程度が採用される。
また、上記した(2)の混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂は、オルソクレゾールとアルデヒド類とを反応させて得られる、ノボラック型、レゾール型及びベンジルエーテル型のオルソクレゾール樹脂の群から選ばれる少なくとも1種のオルソクレゾール樹脂と、フェノールとアルデヒド類とを反応させて得られる、ノボラック型、レゾール型及びベンジルエーテル型のフェノール樹脂の群から選ばれる少なくとも1種のフェノール樹脂とを、混合して得られる混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂である。これらの中でも、本発明においては、ベンジルエーテル型オルソクレゾール樹脂とベンジルエーテル型フェノール樹脂とを混合した、ベンジルエーテル型の混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が、好ましく用いられる。なお、このような混合型オルソクレゾール変性フェノール樹脂にあっても、オルソクレゾールとフェノールとの配合比率が上述せる範囲となるように、オルソクレゾール樹脂とフェノール樹脂とが、好ましくは、オルソクレゾール樹脂/フェノール樹脂(重量比)=10/90〜90/10、より好ましくは、30/70〜70/30の割合で混合されることとなる。
加えて、上記した(3)の改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂は、共縮合樹脂、オルソクレゾール樹脂又はフェノール樹脂の製造時乃至は製造後に、更に任意の変性剤(改質剤)、例えば、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、キシレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、尿素系化合物、メラミン系化合物、エポキシ系化合物、フルフリルアルコール、ポリビニルアルコール、尿素、アミド類、アマニ油、カシューナッツ殻液、ロジン、澱粉類、単糖類等と、混合乃至は反応せしめることによって改質された、ノボラック型、レゾール型及びベンジルエーテル型の樹脂の群から選ばれる少なくとも1種の改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂である。これらの中でも、本発明においては、ベンジルエーテル型の改質型オルソクレゾール変性フェノール樹脂が、好ましく用いられる。
そして、本発明にあっては、かくの如きフェノール樹脂が、ポリオール成分の全量を与えるように使用される他、従来からポリウレタンフォームを製造する際に用いられている公知の各種のポリオール化合物と組み合わせて、ポリオール成分として用いられることとなる。なお、そのようなポリオール化合物とフェノール樹脂との配合割合は、目的とする硬質ポリウレタンフォームの特性等によって、適宜に選定されることとなるが、一般に、ポリオール成分中、フェノール樹脂は、重量で10%以上となるように配合することが望ましく、特に好ましくは、30〜90%程度の割合において用いられることとなる。
なお、ここにおいて、フェノール樹脂と共に、ポリオール成分として用いられる他のポリオール化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、エーテル系ジオール、ポリマーポリオール等、従来から公知の各種のポリオール化合物を例示することが出来る。より具体的には、それらポリオール化合物のうち、ポリエーテルポリオールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ショ糖等の多価アルコール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、アニリン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、トリレンジアミン等のアミン類等、2個以上の活性水素含有化合物に、アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等)を反応させて得られるポリエーテルポリオール等を挙げることが出来る。また、ポリエステルポリオールの例としては、多価アルコールと、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ダイマー酸等のポリカルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオールの他、ラクトン類を開環重合させて得られるラクトン系ポリエステルポリオール等を挙げることが出来る。
一方、本発明に従う硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物の主たる原料の他の一つであるポリイソシアネート成分としては、分子中にイソシアネート基を2個以上有する有機系イソシアネート化合物であれば、特に限定されず、従来から公知の各種のポリイソシアネートが適宜に選択されて用いられることとなる。そして、そのようなポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通称:クルードMDI)、トリレンジイソシアネート(通称:TDI)、混合TDI、キシレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネートや、これら芳香族ポリイソシアネートとポリオールを反応させて得られるウレタン変性ポリイソシアネートプレポリマー等が挙げられる。また、必要に応じて、イソホロンジイソシアネート、水添加メチレンジフェニルジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソシアヌレート変性、ビュレット変性、カルボジイミド変性ポリイソシアネート等の変性ポリイソシアネート等を使用することも可能である。
そして、上述せる如きポリイソシアネート成分の使用量は、フォームの種類(ウレタン型、ウレタンヌレート型、ヌレート型)、物性及び用途等に応じて、適宜に設定されることとなるが、一般に、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基(NCO基)とポリオール成分の水酸基(OH基)との当量比(NCO基/OH基、以下、NCO指数という)が、0.5〜3.0程度の範囲で、且つ、ポリオール成分とポリイソシアネート成分の体積比(ポリイソシアネート成分/ポリオール成分)が、1.0〜2.0程度の範囲となる量が、好適に採用されることとなる。
また、本発明にあっては、かくの如き主たる原料となる、フェノール樹脂を少なくとも含むポリオール成分とポリイソシアネート成分とが、従来と同様に、一液型又は二液型の硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物として、調製されることとなるのであるが、そのような原料組成物には、本発明に従って、更に、芳香環の隣り合う位置に2つの水酸基を少なくとも有する芳香族化合物(以下、「隣接水酸基を有する芳香族化合物」と呼称する)が、必須の構成成分として添加、配合せしめられ、以て、それらポリオール成分とポリイソシアネート成分とのウレタン化反応において、その反応制御が、容易に行われ得るようになっているのである。
このように、隣接水酸基を有する芳香族化合物が配合せしめられた原料組成物を用いることによって、ウレタン化反応の制御が容易となるのであるが、そのメカニズムについては、未だ充分に明らかにされてはいないものの、次のように推察されている。即ち、本発明者等の推察によれば、フェノール樹脂を製造する際に用いられる反応触媒に由来する金属成分や、他の添加剤や器材から持ち込まれる金属成分によって、フェノール樹脂とポリイソシアネート成分とのウレタン化反応が促進せしめられる傾向がみられるのであるが、隣接水酸基を有する芳香族化合物を添加せしめることによって、かかる芳香族化合物の隣り合う水酸基の酸素原子が金属成分と電気的な相互作用をして金属をトラップし、より具体的には、芳香族化合物の隣り合う水酸基の2つ酸素原子が金属イオンに配位して、安定な5員環のキレート環を形成し、これにて、金属成分によるウレタン化反応の促進が効果的に抑制されることに起因するものと、考えられるのである。
なお、かかる隣接水酸基を有する芳香族化合物としては、ベンゼン環やナフタレン環等の芳香環における隣合せの位置に水酸基がそれぞれ結合してなる形態の、少なくとも2つの水酸基を有している芳香族化合物であれば、何れも採用され得るのであるが、そのような水酸基の他に、カルボキシル基等の酸性基をも有するものは、通気される硬化触媒(ウレタン化触媒)ガスを消費して、その触媒作用を阻害する恐れがあるところから、その使用は回避されるべきである。具体的に、本発明において有利に用いられる、隣接水酸基を有する芳香族化合物としては、例えば、カテコール、4−メチルカテコール、4−エチルカテコール、4−t−ブチルカテコール、ピロガロール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、没食子酸メチル、没食子酸エチル、プロトカテチュ酸メチル、プロトカテチュ酸エチル、1,2−ナフタレンジオール、2,3−ナフタレンジオール等の他、これらの誘導体、例えば、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、ビス(4,5−ジヒドロキシ−2−メチルフェノール)フェニルメタン等を挙げることが出来る。また、これらの隣接水酸基を有する芳香族化合物は、単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。そして、これらの中でも、カテコール、ピロガロール、及びこれらの誘導体である2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、ビス(4,5−ジヒドロキシ−2−メチルフェノール)フェニルメタン等が、本発明においては、より好適に用いられることとなる。
そして、この隣接水酸基を有する芳香族化合物の使用量としては、一概に制限されるものではなく、使用する芳香族化合物の種類や反応系に存在する金属の量等に応じて適宜に設定され得るものの、一般に、フェノール樹脂の100重量部に対して、0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜10重量部となる範囲で設定されることが、望ましい。
また、本発明においては、上記したポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応せしめて形成されるポリウレタンを発泡させるために、従来から公知の各種の発泡剤が適宜に選択されて、用いられることとなる。そして、そのようなフォームを形成するための発泡剤としては、通常、ジクロロフルオロエタン(代替フロンHCFC−141b)、ジクロロペンタフルオロプロパン(代替フロンHCFC−225)、次世代の発泡剤である1,1,1,3,3−ぺンタフルオロプロパン(HFC−245fa)や1,1,1,3,3−ぺンタフルオロブタン(HFC−365mfc)、トリフルオロエタン、テトラフルオロエタン、ペンタフルオロプロパン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロペンタン、メチレンクロリドなどのハロゲン化炭化水素類、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類及びポリイソシアネートと過酸化水素及び水の反応を利用した反応型発泡剤、アミン類の二酸化炭素付加物などの分解型発泡剤及びこれらの組み合わせが用いられるが、必要に応じてジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等の脂肪族エーテル類、パラトルエンスルホニルヒドラジッド、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド、アゾビスイソブチロニトリルなどの熱分解型発泡剤、空気、窒素、二酸化炭素、ブタン等のガス体なども使用される。発泡剤の使用量は、フォーム密度、発泡剤の種類などにより異なるが、一般的には、ポリオール100重量部当り0.1〜50重量部の範囲で選ばれる。
さらに、本発明に従う硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物には、フッ素系界面活性剤が、有利に添加、配合せしめられる。このフッ素系界面活性剤の配合によって、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との相溶性が更に向上せしめられ得ることとなることに加えて、型への充填性乃至は成形性が有利に向上させられ得るのである。
なお、ここで使用されるフッ素系界面活性剤とは、通常の界面活性剤の疎水基の炭素原子(C)に結合した水素原子(H)の代わりに、その一部又は全部をフッ素原子(F)で置換したものをいう。このフッ素系界面活性剤には、アニオン系、カチオン系、ノニオン系等があり、アニオン系としては、パーフルオロアルキルスルフォン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩やパーフルオロアルキルリン酸エステル等、カチオン系としては、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等、ノニオン系としては、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー等にそれぞれ代表され、各々単独或は2種類以上を組み合わせて使用することもできる他、フッ素系以外の界面活性剤とも組み合わせて使用できる。
そして、このようなフッ素系界面活性剤は、その添加効果を有効に発揮せしめるべく、一般に、ポリオール成分の100重量部に対して、0.01〜5重量部の割合において、好ましくは0.05〜1重量部の割合において、用いられることとなる。添加量が多くなり過ぎると、反応過程において破泡してフォーム形成が困難となったり、フォームが脆くなる等の物性低下を惹起する恐れが生じる。
更にまた、目的とする硬質ポリウレタンフォームを製造するに際しては、上記したポリオール成分やポリイソシアネート成分、そして発泡剤や有利に添加されるフッ素系界面活性剤の他にも、従来と同様に、触媒や整泡剤等が、適宜に用いられることとなる。
ここで、上記した触媒としては、例えば、第三級アミン、ジブチルスズジラウレート、エチルモルホリン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ヒドロキシアルキル第四級アンモニウム塩、ナフテン酸鉛、オクチル酸カリウム、酢酸ナトリウム、ヘキサヒドロトリアジン等の硬化触媒、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、レゾルシン等を挙げることが出来、これらのうちの少なくとも1種以上が、適宜に選択されて、用いられることとなる。また、触媒の使用量にあっても、従来と同様な使用量が採用され、一般に、ポリオール成分の100重量部に対して、0.1〜15重量部となる割合が、採用される。
また、整泡剤としては、非イオン性界面活性剤が、好適に採用されることとなるが、場合によっては、アニオン性界面活性剤のような他の界面活性剤を、単独で、又は非イオン性界面活性剤と組み合わせて、使用することも可能である。なお、かかる非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリシロキサンオキシアルキレン共重合体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ヒマシ油エチレンオキシド付加物、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、ラウリル脂肪酸エチレンオキシド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加物及びこれらの混合物等を挙げることが出来る。また、この整泡剤の使用量は、通常、ポリオール成分の100重量部に対して、0.3〜10重量部程度となる範囲で、適宜に設定されることとなる。
加えて、本発明においては、更に必要に応じて、尿素、メラミン等のホルムアルデヒド捕捉剤;トリメチルメトキシシラン等の気泡微細化剤;メラミン系化合物、含リン系化合物、含ハロゲン系化合物、赤リン、水酸化アルミニウム等の難燃剤;可塑剤(粘度調整剤);酸化防止剤;防カビ剤;着色剤;充填剤;補強基材等の各種添加剤が、所望とするフォーム構造を生ぜしめ易い公知の配合となるように、適宜に選択されて、使用され得るのである。
ところで、本発明に従う硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物は、上述せる如きポリオール成分に対して、発泡剤、触媒、整泡剤、及び、その他必要に応じて用いられる各種添加剤を配合したポリオール組成物(プレミックス液)に、更に、ポリイソシアネート成分を組み合わせた一液型や二液型の組成物であって、これらの各種原料成分を、高圧衝突混合機等の公知の撹拌機等を用いて、撹拌、混合することにより、液状の発泡性組成物として、目的とする硬質ポリウレタンフォームの形成に供されるのである。
このように、本発明によれば、ポリオール成分として少なくともフェノール樹脂を用いているものの、原料組成物には、隣接水酸基を有する芳香族化合物が配合されて、反応系に存在せしめられていることによって、そのようなポリオール成分とポリイソシアネート成分とのウレタン化反応の制御が容易に行なわれ得て、成形性や得られる硬質ポリウレタンフォームの特性を著しく改善せしめ得ることとなるのである。
以下に、幾つかの実施例を用いて、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明は、そのような実施例の記載によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
−フェノール樹脂製造例1−
温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた反応容器に、フェノール2300部(重量基準、以下同じ)及び92%パラホルムアルデヒド960部、ナフテン酸鉛2.5部、酸化鉛1.2部を仕込み、100℃の温度まで昇温して、同温度で1.5時間反応させた後、更に115℃まで昇温し、同温度で1時間反応させ、その後、40℃に冷却した。次いで、撹拌下に、反応系内を20〜60mmHg程度の減圧にすると共に、115℃の温度まで加熱、濃縮することにより、ベンジルエーテル型フェノール樹脂Aを製造した。そして、この得られたベンジルエーテル型フェノール樹脂Aは、カールフィッシャー法にて測定した水分含有量が0.2重量%であり、また、その粘度が7000mPa・s/25℃となるものであった。
−フェノール樹脂製造例2−
温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた反応容器に、o−クレゾール1000部及び92%パラホルムアルデヒド780部、ナフテン酸鉛2.8部、酸化鉛1.3部を仕込み、100℃の温度まで昇温して、同温度で1時間反応させた後、30℃の温度に冷却した。引き続き、その得られた反応生成物にフェノール1000部を加え、100℃の温度で1.5時間反応させた後、115℃の温度に昇温せしめ、同温度で1時間反応させ、その後、40℃の温度に冷却した。次いで、撹拌下に、反応系内を20〜60mmHg程度の減圧にすると共に、115℃の温度まで加熱、濃縮することにより、オルソクレゾール変性ベンジルエーテル型フェノール樹脂Bを製造した。そして、この得られたオルソクレゾール変性ベンジルエーテル型フェノール樹脂Bについて、その水分含有量をカールフィッシャー法にて測定した結果、0.2重量%であり、また、その粘度は、7000mPa・s/25℃であった。
実施例1〜4及び比較例1
上記で得られたベンジルエーテル型フェノール樹脂の2種(フェノール樹脂A及びB)のうちの何れかの70部と、ピロガロールの0.05部と、他のポリオール化合物としてのアミン系ポリエーテルポリオール(旭硝子株式会社製、商品名:EXCENOL 480A)の30部と、整泡剤としてのシリコーン系非イオン性界面活性剤の1部、粘度調整剤としてのトリス(クロロプロフィル)フォスフェート(アクゾノベル株式会社製、商品名:ファイロールPCF)の10部と、発泡剤としてのハイドロフルオロカーボン(ダイキン工業株式会社製、商品名:AE−51)の4部とを用い、更に、実施例3及び4においては、フッ素系界面活性剤(セイミケミカル株式会社製、商品名:サーフロンS−141)の0.2部を用い、そして、ゲルタイムが50秒となるように、泡化触媒(東ソー株式会社製、商品名:TOYOCAT−DT)及びウレタン化触媒(三協エアプロダクツ株式会社製、商品名:DABCO−33LV)を混合して、各種プレミックス液(ポリオール成分)を調製した。
一方、ポリイソシアネート成分として、25℃に温度調節したクルードMDI(三井武田ケミカル株式会社製、商品名:コスモネートM200、NCO含有量=30.5重量%)を、準備した。
次いで、かかる調製されたプレミックス液(ポリオール成分)とポリイソシアネート成分を用い、前者の55.0部と後者の57.5部を、ポリエチレン製カップ(容量:500cc)内に秤取し、その後、ホモディスパー(特殊機化工業株式会社製、商品名)にて高速撹拌混合せしめて、硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物を調製した後、下記の如き特性測定のための各種の成形型内に注入して、発泡硬化させることにより、硬質ポリウレタン系フォームを、それぞれ製造した。そして、その際の発泡挙動やフォーム物性を、下記の如くして評価し、その結果を、下記表1に示した。なお、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の混合は、NCO指数が1.10となる割合において、行なった。
また、比較のために、ピロガロールの添加を無しにして、実施例1と同様な配合割合にて調製されたプレミックス液(ポリオール成分)を用い、これと、前記ポリイソシアネート成分とを、上記と同様に反応せしめて、硬質ポリウレタンフォームの製造を行ない、その際の発泡挙動やフォーム特性について、上記と同様な評価を行った。
上記のフォームの形成に際しては、先ず、原料組成物の反応性を判断するために、発泡挙動を示すクリームタイム、ゲルタイム及びライズタイムについて、それぞれ測定した。なお、クリームタイムは、ポリオール成分(プレミックス液)とポリイソシアネート成分の混合開始から発泡が始まるまでの時間であり、ゲルタイムは、それら2成分の混合開始からフォームの表面が糸引き可能な粘着性を示すまでの時間を表し、ライズタイムは、前記2成分の混合開始から発泡が終了するまでの時間を、それぞれ示している。
また、フォーム物性については、内部クラックの存在の有無、スコーチ(焼け)発生の有無、型への充填性、脱型後の変形の有無、更には2成分の相溶性について、下記の如き手法に従って、それぞれ評価して、その結果を、下記表1に示した。
−内部クラック、スコーチ評価−
上記で得られた原料組成物を、カップ内で、フリー発泡にて、発泡硬化させて作製したフォームを、環境温度:25℃の下で、24時間放置した後、かかるフォームを縦方向へ切断し、内部クラックの存在の有無を、目視にて確認して、クラック多数ありを×、小さいクラックありを△、クラックなしを○として、評価した。
また、スコーチ(焼け)については、フリー発泡して得られたカップ状のフォームについて、それを、半分にカットして、内部のスコーチの有無について、目視にて確認し、スコーチありを×、スコーチなしを○として、評価した。
−型への充填性(成形性)評価−
上記調製された原料組成物を、予め60℃に温調しておいた150mm×150mm×50mmの金型の中心部へ規定量注入して、発泡硬化させることにより、ポリウレタンフォームのパネルを製造した後、かかるパネルを金型から取り出して、パネルの成形状態から、型への原料組成物の注入具合、ひいてはフォームの充填性を目視にて確認し、充填不可を×、端部のみ充填せずを△、端部へも充填しているものを○として、評価した。
−脱型後の変形評価−
上記発泡硬化させて得られたポリウレタンフォームのパネルを、金型から取り出して、その150mm×150mmの面の対角線上に300mmの長さの定規を当てて、パネルと定規の間の隙間の長さを測定することにより、脱型後のフォーム(成形品)の変形の状態について、評価した。そして、その隙間が2mm以上は×、その隙間が2mm未満は△、更に隙間なしは○として、評価した。
−2成分の相溶性評価−
前記したポリオール成分(プレミックス液)とポリイソシアネート成分の撹拌混合時において、それらの撹拌混合条件を、(a)ポリオール成分の液温/ポリイソシアネート成分の液温=35℃/25℃、撹拌回転数=8000rpm又は(b)ポリオール成分の液温/ポリイソシアネート成分の液温=25℃/15℃、撹拌回転数=1500rpmとして、それぞれの条件下で撹拌混合して得られた原料組成物を用いて、発泡硬化させることにより、ポリウレタンフォームを得た。なお、上記(b)は、撹拌混合条件を悪くして、敢えて2成分の混ざりを悪くして、原料組成物を調製したものである。
そして、(a)及び(b)の撹拌混合条件下において得られたそれぞれのポリウレタンフォームの高さを測定して、撹拌混合条件(b)でのフォーム伸びを、(a)での撹拌混合条件でのフォーム伸びにて除して、伸び率を求め、それが60%未満の場合は×、60%以上80%未満は△、80%以上は○として、評価した。
Figure 2006152217
かかる表1の結果から明らかなように、本発明に従う実施例1〜4の原料組成物を用いた場合にあっては、発泡挙動において、クリームタイムからゲルタイムに至る時間が長く、それによって、ウレタン化反応の反応制御が容易であることを認めることが出来る。また、フォーム物性にあっては、内部クラック、スコーチ、型への充填性、脱型後の変形、更にはポリオール成分とポリイソシアネート成分との相溶性において、優れた結果が得られていることを認めることが出来る。また、それらの特性は、ベンジルエーテル型フェノール樹脂(A)よりもオルソクレゾール変性ベンジルエーテル型フェノール樹脂(B)を用いた場合において、良好に高められ得、更に、フッ素系界面活性剤の配合によって、型への充填性や2成分の相溶性において、特に向上せしめられていることを認めることが出来る。

Claims (5)

  1. 発泡剤の存在下、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応、発泡せしめることにより得られる硬質ポリウレタンフォームの製造に使用される硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物であって、
    前記ポリオール成分の少なくとも一つとして、フェノール樹脂を含むと共に、芳香環の隣り合う位置に少なくとも2つの水酸基を有する芳香族化合物が、更に配合されていることを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物。
  2. 前記芳香族化合物が、ピロガロール又はその誘導体である請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物。
  3. 前記フェノール樹脂が、オルソクレゾール変性ベンジルエーテル型フェノール樹脂である請求項1又は請求項2に記載の硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物。
  4. フッ素系界面活性剤が、更に含有せしめられている請求項1乃至請求項3の何れかに記載の硬質ポリウレタンフォーム用原料組成物。
  5. 発泡剤の存在下において、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応、発泡せしめることにより、硬質ポリウレタンフォームを製造するに際し、
    前記ポリオール成分の少なくとも一つとして、フェノール樹脂を用いると共に、芳香環の隣り合う位置に少なくとも2つの水酸基を有する芳香族化合物を、更に、前記反応系に存在せしめたことを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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