JP2006151212A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2006151212A
JP2006151212A JP2004345440A JP2004345440A JP2006151212A JP 2006151212 A JP2006151212 A JP 2006151212A JP 2004345440 A JP2004345440 A JP 2004345440A JP 2004345440 A JP2004345440 A JP 2004345440A JP 2006151212 A JP2006151212 A JP 2006151212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
belt
tread
reinforcing
reinforcing layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004345440A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4526363B2 (ja
Inventor
Seiji Koide
征史 小出
Makoto Ishiyama
誠 石山
Atsushi Matsuzaki
淳 松崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2004345440A priority Critical patent/JP4526363B2/ja
Publication of JP2006151212A publication Critical patent/JP2006151212A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4526363B2 publication Critical patent/JP4526363B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】 空気入りタイヤ11の 操縦安定性、耐偏摩耗性を共に効果的に向上させる。
【解決手段】 トレッド28とベルト層24、ベルト強化層32との間に配置された緩衝ゴム層36により周方向せん断歪みを吸収することで、トレッド28に生じる周方向せん断歪みを緩和するとともに、トレッド28と緩衝ゴム層36との間に補強コード41が埋設された補強層40を配置して、該補強コード41を補強層40の変形に対し抵抗体として機能させ、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布を均一化させる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、タイヤ赤道に実質上平行な非伸張性補強素子が埋設されているベルト強化層が配置された空気入りタイヤに関する。
従来の空気入りタイヤとしては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開平6−297905号公報
このものは、幅方向両端部がビードコアの回りに折り返され略トロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、タイヤ赤道に対して逆方向に傾斜したベルトコードが内部に埋設されている少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドと、前記ベルト層とトレッドとの間に配置され、内部にタイヤ赤道と実質上平行に延び有機繊維(例えば、芳香族ポリアミド)とスチールとからなる非伸張性複合コードが埋設されるとともに、前記ベルト層の幅方向両端部に重なり合うベルト強化層(レイヤー)とを備えたものである。
そして、このものは、高速走行時の遠心力によるトレッド部の径成長、特に多量のゴムが配置されているトレッド端部の径成長を前記ベルト強化層により強力に抑制して、前記径成長を均一化し操縦安定性を向上させるとともに、ベルト層の幅方向外側端に発生する歪みを低減させ耐久性を向上させるようにしている。
しかしながら、このような従来の空気入りタイヤにあっては、タイヤ周方向の伸びを強力に抑制することができるベルト強化層をベルト層の幅方向両端部に重なり合うよう配置しているため、空気入りタイヤの高速走行時におけるトレッド端部の径成長はベルト層、ベルト強化層の双方によって強力に抑制される一方、トレッド中央部の径成長はベルト層のみにより抑制されるため、トレッド中央部はトレッド端部に比較して径成長が大きくなり、タイヤ赤道に接近するに従い外径が大となるよう凸状に変形する。しかも、空気入りタイヤのトレッド外表面は、通常クラウンアールが設けられているため、前述と同様の凸状を呈している。
ここで、空気入りタイヤが高速で駆動走行しているとき、接地領域のトレッドは路面とベルト層との間で大きくせん断変形するが、このとき、前述のようにトレッド中央部がトレッド端部より大径となっているため、トレッド中央部の外表面には駆動方向の接線力が、一方、トレッド両端部の外表面には制動方向の接線力が発生する。この結果、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力が幅方向位置で大きく異なって操縦安定性が低下するとともに、トレッドの幅方向両端部が前記制動方向の滑りにより早期に摩耗して偏摩耗が発生するという課題があった。
また、前記特許文献1には、ベルト層とトレッドとの間に、内部にタイヤ赤道と実質上平行に延びる非伸張性複合コードが埋設され、ベルト層と全幅において重なり合うベルト強化層(キャップ)を設けた空気入りタイヤも記載されているが、このものも前述と同様にトレッド中央部の外表面には駆動方向の接線力が、トレッド両端部の外表面には制動方向の接線力が発生し、これにより、操縦安定性が低下するとともに、偏摩耗が発生するという課題があった。
この発明は、操縦安定性、耐偏摩耗性を共に効果的に向上させることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
このような目的は、幅方向両端部がビードコアの回りに折り返され略トロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、タイヤ赤道に対して逆方向に傾斜したベルトコードが内部に埋設されている少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドと、前記トレッドとカーカス層との間に配置され、内部にタイヤ赤道と実質上平行に延びる非伸張性補強素子が埋設されたベルト強化層と、前記トレッドとベルト層およびベルト強化層との間に配置された薄肉の緩衝ゴム層と、前記トレッドと緩衝ゴム層との間に配置され、内部にタイヤ赤道に対して45〜90度の範囲で傾斜した補強コードが埋設された補強層とを備えることにより、達成することができる。
この発明においては、トレッドとカーカス層との間にはベルト強化層が、トレッドとベルト層、ベルト強化層との間には緩衝ゴム層が、トレッドと緩衝ゴム層との間には補強層がそれぞれ配置されているため、ベルト強化層とトレッドとの間にはトレッドに向かって緩衝ゴム層、補強層が順次配置されることになる。この結果、空気入りタイヤの高速走行時に路面とベルト層またはベルト強化層との間で発生する周方向のせん断変形は、途中に介装されている緩衝ゴム層が変形することで接地領域において一部が吸収されるため、トレッドにおける周方向せん断変形が緩和され、これにより、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布が均一化される。
このとき、前記緩衝ゴム層、トレッドのせん断変形は補強層に伝達されて該補強層を変形させるが、この補強層内にはタイヤ赤道に対して45〜90度の範囲で傾斜した補強コードが全幅に亘って埋設されているため、これら補強コードが前記変形に対して抵抗体として機能しながら該変形に追従して若干屈曲し、これにより、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布がさらに均一化される。
ここで、前記補強コードのタイヤ赤道に対する傾斜角が45度未満であると、補強層がベルト強化層と同様のたが効果を発揮し始め、トレッドにおける周方向せん断変形が増加傾向となるため、前記傾斜角は45度以上でなければならない。なお、高速走行時の遠心力によるトレッド部の径成長は、緩衝ゴム層とカーカス層との間に配置されたベルト強化層が抑制するため、従来のタイヤに比較して耐久性、操縦安定性の低下は殆どない。
また、請求項2に記載のように構成すれば、ベルト強化層とトレッドとの間に、緩衝ゴム層の他にベルト層、補強層が介装されることになるが、これらベルト層、補強層のコーティングゴムも周方向せん断変形を若干吸収することができるため、トレッドの周方向せん断変形をさらに緩和させることができる。
さらに、請求項3に記載のように構成すれば、高速走行時においてベルト強化層に重なり合っている部位のベルト層の径成長を強力に抑制することができ、ベルト端に発生する歪みを強力に低減させることができる。
また、請求項4に記載のように構成すれば、曲げ剛性の高い補強コードが周方向せん断変形に対し抵抗体として強力に機能するため、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布を強力に均一化させることができる。
さらに、請求項5に記載のように構成すれば、高速走行時における遠心力の増加を抑制しながら、路面とベルト層(ベルト強化層)との間で発生する周方向せん断変形を充分に吸収することができる。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11は高速走行が可能な乗用車用空気入りラジアルタイヤであり、この空気入りタイヤ11はビードコア12がそれぞれ埋設された一対のビード部13と、これらビード部13から略半径方向外側に向かってそれぞれ延びるサイドウォール部14と、これらサイドウォール部14の半径方向外端同士を連結する略円筒状のトレッド部15とを備えている。
そして、この空気入りタイヤ11は前記ビードコア12間を略トロイダル状を呈しながら延びてサイドウォール部14、トレッド部15を補強するカーカス層18を有し、このカーカス層18の幅方向両端部は前記ビードコア12の回りを軸方向内側から軸方向外側に向かって折り返されている。前記カーカス層18は少なくとも1枚、ここでは2枚のカーカスプライ19から構成され、これらカーカスプライ19内にはラジアル方向(子午線方向)に延びる多数本のカーカスコード20が埋設されている。ここで、前記カーカスコード20はナイロンから構成されているが、スチールあるいは芳香族ポリアミドから構成してもよい。
24はカーカス層18の半径方向外側に配置されたベルト層であり、このベルト層24は少なくとも2枚(ここでは2枚)のベルトプライ25を積層することで構成され、各ベルトプライ25内にはスチール、芳香族ポリアミド等からなる多数本の非伸張性ベルトコード26が埋設されている。そして、これらベルトプライ25のベルトコード26はタイヤ赤道Sに対して10〜70度の範囲内で傾斜するとともに、少なくとも2枚のベルトプライ25においてタイヤ赤道Sに対し逆方向に傾斜している。
28は前記カーカス層18、ベルト層24の半径方向外側に配置されたトレッドであり、このトレッド28の外表面(接地面)には幅広で周方向に連続して延びる複数本、ここでは4本の主溝29が形成されている。また、図示していないがトレッド28の外表面には幅広で幅方向に延びる多数本の横溝が形成されることもある。32は前記トレッド28とカーカス層18との間、ここではベルト層24とカーカス層18との間のトレッド部15に配置されたベルト強化層であり、このベルト強化層32はベルト層24より幅広でトレッド幅Wとほぼ同一幅である。この結果、前記ベルト強化層32は一般にキャップと呼ばれ、ベルト層24の少なくとも幅方向両端部、ここではベルト層24の全幅において重なり合っている。
ここで、このベルト強化層32は少なくとも1枚(ここでは1枚)の強化プライ33から構成され、該強化プライ33の内部にはタイヤ赤道Sと実質上平行に延び、スチール、芳香族ポリアミド等の非伸張性材料から構成された補強素子34が埋設されている。なお、前記補強素子34を芳香族ポリアミドから構成した場合には、空気入りタイヤ11の耐久性、操縦安定性の両立を容易に図ることができる。
このようなことから前記ベルト強化層32に重なり合っている部位のトレッド部15(ベルト層24の幅方向両端部を含む)は、空気入りタイヤ11が高速走行を行ったとき、該ベルト強化層32によって遠心力による径成長が強力に抑制される。これにより、ベルト層24の幅方向外側端に発生する歪みが低減され、従来のタイヤと比較しても耐久性、操縦安定性の低下は殆どない。ここで、前述のベルト強化層32は、例えば、補強素子34を1本または少数本並べてゴム被覆したリボン状体をカーカス層18の外側に螺旋状に巻き付けることで成形することができる。
そして、前述したようなカーカス層18、ベルト層24、ベルト強化層32を備えた空気入りタイヤ11を高速で駆動走行させると、接地領域のトレッド28は路面とベルト層24、ベルト強化層32との間で大きくせん断変形するが、このとき、クラウンアールによりトレッド中央部がトレッド端部より大径となっているため、トレッド中央部の外表面には駆動方向の接線力が、一方、トレッド両端部の外表面には制動方向の接線力が発生する。
この結果、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力が幅方向位置で大きく異なってしまう。なお、前記ベルト強化層32がベルト層24の幅方向両端部にのみ重なり合うレイヤーの場合には、高速走行に基づく遠心力によりトレッド中央部は径成長してトレッド端部よりさらに大径となり、前述の滑りおよび接線力がさらに大きく異なってしまう。
このため、この実施形態においては、前記トレッド28とベルト層24およびベルト強化層32との間のトレッド部15に薄肉の緩衝ゴム層36を配置したのである。ここで、この緩衝ゴム層36は前記ベルト層24より幅広であるがトレッド幅Wより若干幅狭である。なお、この緩衝ゴム層36を構成するゴムのJIS硬度は前記トレッド28を構成するゴムのJIS硬度より低いことが、緩衝作用を効果的に発揮するためには好ましく、また、その幅は前記緩衝作用を効果的に発揮させるためにトレッド幅Wの 0.3倍以上であることが好ましい。
これにより、トレッド28とベルト層24、ベルト強化層32との間に緩衝ゴム層36が介装されることになり、この結果、空気入りタイヤ11の高速走行時に路面とベルト層24、ベルト強化層32との間で発生する周方向のせん断変形は、これらの途中に介装されている緩衝ゴム層36が変形することで接地領域においてその一部が吸収される。このため、トレッド28における周方向せん断変形が前記吸収分だけ緩和され、これにより、前述した接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布が全域で均一化される。
ここで、前記緩衝ゴム層36の肉厚tは0.5〜3.0mmの範囲内であることが好ましい。その理由は、前記肉厚tが 0.5mm未満であると、路面とベルト層24(ベルト強化層32)との間で発生する周方向せん断変形を充分に吸収することができないからであり、一方、 3.0mmを超えると、高速走行時のトレッド部15における遠心力が増加して周方向せん断変形が増大してしまうからである。
また、前記緩衝ゴム層36とトレッド28との間のトレッド部15には少なくとも1枚(ここでは1枚)の補強プライ39からなる補強層40が配置されているが、この補強層40は緩衝ゴム層36とトレッド28との間に介装されているため、前述した緩衝ゴム層36、トレッド28のせん断変形が伝達され同様に変形する。しかしながら、この実施形態においては、前記補強層40を前記緩衝ゴム層36と同様にベルト層24より幅広で、かつ、トレッド幅Wより若干幅狭とするとともに、その補強層40(補強プライ39)の内部にタイヤ赤道Sに対して45〜90度の範囲で傾斜した多数本の直線状に延びる補強コード41を全幅に亘って埋設したのである。
この結果、該補強層40内の補強コード41は前記緩衝ゴム層36、トレッド28による変形に対して抵抗体として機能しながら該変形に追従して若干屈曲し、これにより、接地領域内の全域におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布をさらに分散させて均一化させる。ここで、前記補強コード41をスチールから構成すれば、曲げ剛性の高い補強コード41が抵抗体として強力に機能し、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布を全域で強力に均一化させることができるため、前記補強コード41はスチールから構成することが好ましい。
このとき、前記補強コード41として複数本のスチールフィラメントを撚ることで構成した撚りコードを用いた場合には、曲げ剛性が高いため、前記抵抗体としての大きな効果を期待することができ、一方、スチールモノフィラメントを用いた場合には、小径となるため、補強層40の幅方向外側端での亀裂発生を効果的に抑制することができる。また、前記補強コード41を芳香族ポリアミドから構成してもよいが、この場合には、補強層40の幅方向外側端での亀裂発生を効果的に抑制することができる。このように補強コード41の材質は耐偏摩耗性、亀裂抑制効果を勘案しながら適宜決定すればよい。
ここで、前記補強コード41のタイヤ赤道Sに対する傾斜角Aが45度未満であると、補強層40がベルト強化層32と同様のたが効果を発揮し始め、トレッド28における周方向せん断変形が増加傾向となるため、前記傾斜角Aは45度以上でなければならない。なお、前記傾斜角Aが90度を超えると、補強コード41がタイヤ赤道Sに対して逆方向に傾斜することになるだけであるため、前記傾斜角Aの最大値は90度となる。
なお、前述した補強層40の幅は、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りおよび接線力の幅方向分布を効果的に均一化させるためには、トレッド幅Wの 0.3倍以上とすることが好ましい。また、前述のようにトレッド28とカーカス層18との間にベルト強化層32を、トレッド28とベルト層24、ベルト強化層32との間には緩衝ゴム層36を、トレッド28と緩衝ゴム層36との間に補強層40がそれぞれ配置したので、ベルト強化層32とトレッド28との間にはトレッド28に向かって緩衝ゴム層36、補強層40が順次配置されることになる。
また、前述のようにベルト強化層32をベルト層24とカーカス層18との間に配置すれば、ベルト強化層32とトレッド28との間に、緩衝ゴム層36の他にベルト層24、補強層40が介装されることになるが、これらベルト層24、補強層40のコーティングゴムも周方向せん断変形を若干吸収することができるため、トレッド28の周方向せん断変形をさらに緩和させることができる。
図3はこの発明の実施形態2を示す図である。この実施形態においては、ベルト強化層32をベルト層24と緩衝ゴム層36との間に配置している。このようにした場合には、高速走行をしているとき、ベルト強化層32に重なり合っている部位のベルト層24、ここではベルト端を含むベルト層24全体の径成長を強力に抑制することができ、これにより、ベルト端に発生する歪みを強力に低減させることができる。
次に、試験例1について説明する。この試験に当たっては、カーカス層とトレッドとの間にベルト層、ベルト強化層(キャップ)を半径方向外側に向かってこの順次で配置した従来タイヤと、カーカス層とトレッドとの間にベルト強化層、ベルト層、緩衝ゴム層、補強層を半径方向外側に向かってこの順次で配置した実施タイヤ1、2、3と、カーカス層とトレッドとの間にベルト層、ベルト強化層、緩衝ゴム層、補強層を半径方向外側に向かってこの順序で配置した実施タイヤ4とを準備した。
ここで、前述の各タイヤは高性能乗用車用タイヤで、サイズが225/50R16であった。また、これらタイヤの骨格構造は、タイヤ赤道Sに対して90度で交差するナイロンコードが埋設された2枚のカーカスプライからなるカーカス層と、タイヤ赤道Sに対して右上がり45度のスチール撚りコードおよび左上がり45度のスチール撚りコードがそれぞれ埋設された2枚のベルトプライを積層することで構成し、その幅が 225mmであるベルト層と、タイヤ赤道Sに実質上平行に延びる芳香族ポリアミドからなる非伸張性補強素子が埋設され、その幅が 235mmであるベルト強化層とを備えたものである。なお、従来タイヤのみベルトプライ内に埋設されているスチール撚りコードのタイヤ赤道Sに対する傾斜角は35度であった。
一方、前記緩衝ゴム層は、その肉厚tが 1.0mm、幅が 235mmであった。また、補強層は幅が 230mmであるとともに、内部にタイヤ赤道Sに対して90度で傾斜した多数本の補強コードが埋設されているが、これら補強コードは、実施タイヤ1、4においては、線径が 0.3mmのスチールフィラメントを3本撚り合わせて構成したものを、実施タイヤ2においては、直径が 0.7mmのスチールモノフィラメントを、実施タイヤ3においては、芳香族ポリアミドフィラメントを撚った直径が 0.8mmのものを用いた。
次に、前述の各タイヤに対し6kNの荷重を負荷しながら直径3mのドラム上をスリップ角1度、 100km/hで走行を開始し、その後、5分毎に10km/hのステップで速度を増加させてベルト端に故障するまで走行させ、高速耐久性を求めた。その結果は従来タイヤを指数 100とすると、実施タイヤ1、4は共に指数95、実施タイヤ2は 100、実施タイヤ3は 110であった。ここで、前記従来タイヤは市場において高速耐久性が優れたタイヤであると評価を受けているタイヤであり、実施タイヤもこれとほぼ同等の高速耐久性を保持していた。
次に、前述の各タイヤを国産乗用車に装着した後、高速道路、市街地路、山坂路等を組み合わせた実地を走行し、それぞれ3200、9600、 16000kmだけ走行したときの各タイヤのタイヤ赤道S上での摩耗量、トレッド端部での摩耗量を測定した。これら測定結果の摩耗比M、即ち、タイヤ赤道S上での摩耗量/トレッド端部での摩耗量の値を、偏摩耗の評価指数として以下の表1に示す。この表1から明らかなようにいずれの実施タイヤも耐偏摩耗性が大幅に向上していた。
Figure 2006151212
次に、前記各タイヤを高性能乗用車に装着した後、テストコースを走行させ、熟練したテストドライバーによって操縦安定性をフィーリングで評価をしてもらった。その結果は満点を10点とすると、従来タイヤでは6点であったが、実施タイヤ3では8点、実施タイヤ1、2、4はいずれも9点と高得点であった。
なお、前述の実施形態においては、ベルト強化層32をベルト層24より幅広としベルト層24と全幅で重なり合うキャップ構造としたが、この発明においては、ベルト強化層をベルト層の幅方向両端部のみに重なり合うレイヤー構造としてもよい。
この発明は、空気入りタイヤの産業分野に適用できる。
この発明の実施形態1を示す子午線断面図である。 そのトレッド部の一部破断平面図である。 この発明の実施形態2を示す子午線断面図である。
符号の説明
11…空気入りタイヤ 12…ビードコア
18…カーカス層 24…ベルト層
25…ベルトプライ 26…ベルトコード
28…トレッド 32…ベルト強化層
34…補強素子 36…緩衝ゴム層
40…補強層 41…補強コード
S…タイヤ赤道

Claims (5)

  1. 幅方向両端部がビードコアの回りに折り返され略トロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、タイヤ赤道に対して逆方向に傾斜したベルトコードが内部に埋設されている少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドと、前記トレッドとカーカス層との間に配置され、内部にタイヤ赤道と実質上平行に延びる非伸張性補強素子が埋設されたベルト強化層と、前記トレッドとベルト層およびベルト強化層との間に配置された薄肉の緩衝ゴム層と、前記トレッドと緩衝ゴム層との間に配置され、内部にタイヤ赤道に対して45〜90度の範囲で傾斜した補強コードが埋設された補強層とを備えたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト強化層をベルト層とカーカス層との間に配置した請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ベルト強化層をベルト層と緩衝ゴム層との間に配置した請求項1記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記補強層に埋設された補強コードをスチールから構成した請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記緩衝ゴム層の肉厚を0.5〜3.0mmの範囲内とした請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
JP2004345440A 2004-11-30 2004-11-30 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP4526363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004345440A JP4526363B2 (ja) 2004-11-30 2004-11-30 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004345440A JP4526363B2 (ja) 2004-11-30 2004-11-30 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006151212A true JP2006151212A (ja) 2006-06-15
JP4526363B2 JP4526363B2 (ja) 2010-08-18

Family

ID=36630008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004345440A Expired - Fee Related JP4526363B2 (ja) 2004-11-30 2004-11-30 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4526363B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008195264A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2011245940A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2012176681A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
US20140238573A1 (en) * 2011-11-01 2014-08-28 Continental Reifen Deutschland Gmbh Pneumatic vehicle tire
US9290056B2 (en) 2011-09-02 2016-03-22 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
WO2020129973A1 (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 株式会社ブリヂストン タイヤ
WO2022270069A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2022270067A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2022270097A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 株式会社ブリヂストン タイヤ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS598503A (ja) * 1982-07-08 1984-01-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The ラジアルタイヤ
JPH0314702A (ja) * 1987-12-07 1991-01-23 Bridgestone Corp 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JPH05238205A (ja) * 1992-02-26 1993-09-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JPH0653214U (ja) * 1992-12-28 1994-07-19 株式会社ブリヂストン 空気入りラジアルタイヤ
JP2000127711A (ja) * 1998-02-19 2000-05-09 Pirelli Pneumatici Spa 車の車輪用タイヤ
JP2003154808A (ja) * 2001-11-20 2003-05-27 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS598503A (ja) * 1982-07-08 1984-01-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The ラジアルタイヤ
JPH0314702A (ja) * 1987-12-07 1991-01-23 Bridgestone Corp 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JPH05238205A (ja) * 1992-02-26 1993-09-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JPH0653214U (ja) * 1992-12-28 1994-07-19 株式会社ブリヂストン 空気入りラジアルタイヤ
JP2000127711A (ja) * 1998-02-19 2000-05-09 Pirelli Pneumatici Spa 車の車輪用タイヤ
JP2003154808A (ja) * 2001-11-20 2003-05-27 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008195264A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2011245940A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2012176681A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
DE112011105586B9 (de) * 2011-09-02 2018-01-04 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Luftreifen
US9290056B2 (en) 2011-09-02 2016-03-22 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
DE112011105586B4 (de) * 2011-09-02 2017-07-13 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Luftreifen
US20140238573A1 (en) * 2011-11-01 2014-08-28 Continental Reifen Deutschland Gmbh Pneumatic vehicle tire
US9975381B2 (en) * 2011-11-01 2018-05-22 Continental Reifen Deutschland Gmbh Pneumatic vehicle tire with four steel cord belt plies
WO2020129973A1 (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP2020097260A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 株式会社ブリヂストン タイヤ
WO2022270069A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2022270067A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
WO2022270097A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 株式会社ブリヂストン タイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4526363B2 (ja) 2010-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4377933B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2011016215A1 (ja) 空気入りタイヤ
WO2006070533A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6442228B2 (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP2009061870A (ja) 不整地走行用の自動二輪車用タイヤ
JPH08175107A (ja) 空気入りタイヤ
JP2006193032A (ja) 空気入りタイヤ
JP5331377B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4656961B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2004083001A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2000225810A (ja) 重荷重用ラジアルタイヤ
JP4526363B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4377934B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2009262828A (ja) 空気入りタイヤ
JP2007161054A (ja) 空気入りタイヤ
JP2009196548A (ja) 空気入りタイヤ
JP4721770B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6507029B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5497509B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2005263175A (ja) 空気入りタイヤ
JP2011025823A (ja) 空気入りタイヤ
JP2008143347A (ja) 空気入りタイヤ
JP2721412B2 (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP2008105667A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP6294792B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100601

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4526363

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees