JP2012176681A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤのサイド部のカーカスラインの選択のいかんにかかわらず、ベルト強化層の側縁位置での層間セパレーションの発生を有効に抑制するとともに、ベルト強化層の側縁に位置する補強素子の破断を十分に防止して、ベルトの耐久性能を大きく向上させた空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】ベルト強化層の少なくとも一種類の補強素子を、複数のスチールフィラメントを撚り合せて形成し、該補強素子が、破断時の引張弾性率の10%の引張弾性率となったときの、該補強素子の伸長率をA%とし、該補強素子を、タイヤ幅方向断面で、少なくとも、正規内圧の充填によるタイヤの径成長率がA%となる位置から幅方向外側の範囲まで配設してなる。
【選択図】図4

Description

この発明は、一対のビード部の間にトロイド状に延びるカーカスのタイヤ半径方向外側に、タイヤ赤道線に沿って延在させた一種類以上の補強素子からなるベルト強化層および、それぞれのベルト層コードを相互に交差する方向に延在させてなる二層以上の交錯ベルト層のそれぞれを内周側から順次に配設してなる空気入りラジアルタイヤ、なかでも建設車両等に用いて好適な重荷重用空気入りラジアルタイヤに関し、特には、ベルト強化層の、交錯ベルト層からのセパレーションを有効に抑制するとともに、ベルト強化層それ自体の耐久性能を大きく向上させる技術を提案するものである。
カーカスのタイヤ半径方向外側で、交錯ベルト層のタイヤ半径方向内側に、タイヤ赤道線に沿って延在する補強素子からなるベルト強化層を配置させたこの種の空気入りラジアルタイヤでは、タイヤへの空気圧の充填時、タイヤの負荷転動に伴う内圧増加時に、ベルト強化層と、それの外周側に隣接する交錯ベルト層との、タイヤ周方向の伸長量の差に起因して、ベルト強化層の側縁部分に、交錯ベルト層からのセパレーションが発生することが確認されている。
これはすなわち、交錯ベルト層では、それぞれのベルトコードが、タイヤ赤道線に対して傾斜して延在していて、周方向引張力の作用下では、周方向に伸長変形し易いのに対し、ベルト強化層の補強素子は、タイヤ赤道線と平行に延在していることから、タイヤの空気圧が増加してなお伸長変形し難く、タイヤ内圧の作用に当り、交錯ベルト層が、それの内周側に隣接するベルト強化層に比して、タイヤ周方向に大きく伸ばされることに起因するものである。
ところで、この周方向伸長量の差は、タイヤ幅方向外側に向かう程顕著になって、ベルト強化層の側縁位置では、交錯ベルト層と、ベルト強化層との間の層間ゴムに、周方向の伸長量の差による大きな周方向剪断歪が発生することになるので、この周方向剪断歪によってとくに、ベルト強化層の側縁位置に層間セパレーションが発生し易くなる。
ここにおいて、近年、車両の高速化、低床化の要求の下で、空気入りタイヤは扁平度を高める傾向にあり、扁平度を高めた空気入りタイヤでは、タイヤへの空気圧充填時の径成長量の増加に伴う、ベルト強化層の伸長量が大きくなり、これにより、タイヤ赤道線に対して平行に延びるベルト強化層の補強素子の、タイヤの負荷転動時の周方向の許容伸長量がより少なくなるので、タイヤの負荷転動に当っては、ベルト強化層とそれの外周側の交錯ベルト層との伸長量に、より大きな差が生じることになって、ベルト強化層の側縁位置の層間ゴムに発生する周方向剪断歪が一層増加することになるため、ベルト強化層と交錯ベルト層とのセパレーションは、より重大な問題となる。
このことに関して、近年は、ベルト側縁位置での、ベルト強化層と、それの外周側に隣接する交錯ベルト層との間に所要のゴム厚みを確保し、その層間ゴムで周方向剪断力を低減して、層間セパレーションの発生を防止することを目的として、たとえば特許文献1に、「二層以上のベルト層のベルトコード交錯域の幅をタイヤ幅の65〜90%の範囲、ベルト強化層の最大幅をタイヤ幅の60〜85%の範囲とするとともに、タイヤへの正規内圧の充填姿勢での、ベルトの、タイヤ赤道線上での、タイヤ軸線からの半径(R)と、ベルト側縁位置での半径(R)との差(R−R)の、ベルト半幅に対するベルト半径比を0.06以下としてなる空気入りラジアルタイヤ」が提案されており、この空気入りラジアルタイヤでは、「トレッド表面のすぐれた耐摩耗性を確保しつつ、ベルト耐久性を有効に向上させることができる」としている。
国際公開2008/102667号パンフレット
ところで、ベルト強化層を具える空気入りラジアルタイヤでは、上記の層間セパレーションの問題に加え、タイヤの負荷転動に際して、ベルト強化層の補強素子が、それに比してタイヤ周方向への伸長変形量の大きい、それの外周側に隣接して位置する交錯ベルト層に引き摺られて、特にベルト強化層の側縁位置で、トレッド周方向に大きな引張力を受けた場合に、ベルト強化層の補強素子が破断するという問題も確認されている。
これらの層間剥離および補強素子の破断に関し、上記、従来の空気入りラジアルタイヤの、ベルト強化層と交錯ベルト層との間の層間ゴム厚みでは、交錯ベルト層の周方向の伸長変形を十分に吸収することができず、それ故に、ベルト強化層の剥離および、補強素子の破断をより効果的に阻止することは難しかった。
この一方で、ベルト強化層の側縁部分で、ベルト強化層と、それの外周側に隣接する交錯ベルト層との間に介装する間ゴムの厚みを、従来技術のそれよりも厚くする場合は、ベルト強化層の補強素子が、交錯ベルト層に引き摺られて変形されたり、大きな引張力を受けたりするのを抑制することはできるものの、それらの両層間のゴム体積が増大することとなって、タイヤへの負荷荷重の作用に起因する、交錯ベルト層およびベルト強化層の伸縮変形等によって、ベルト配設域に生じる発熱熱量が増加することになって、熱劣化の進行が余儀なくされるので、ベルトの耐久性能のより一層の向上は見込めない。
また、ベルト強化層の側縁位置でとくに重大となる、ベルト強化層の、交錯ベルト層からのセパレーションや、ベルト強化層の補強素子の破断といったベルトの故障はいずれも、タイヤへの内圧充填時の、ベルト強化層の補強素子の伸長量に依存することが確認されており、タイヤのサイド部のカーカスラインが異なる場合には、内圧充填時の、ベルト強化層の側縁に位置する補強素子の伸長量もまた異なることになるも、従来の空気入りラジアルタイヤでは、カーカスラインの選択によってなお、ベルトの耐久性能を十分に向上させ得ない場合があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、タイヤのサイド部のカーカスラインの選択のいかんにかかわらず、ベルト強化層の側縁位置での層間セパレーションの発生を有効に抑制するとともに、ベルト強化層の側縁に位置する補強素子の破断を十分に防止して、ベルトの耐久性能を大きく向上させた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
発明者は、タイヤへの空気圧の充填によって、ベルト強化層の側縁に位置する補強素子の引張弾性率が増大する点に着目して、タイヤの負荷転動時の、ベルト強化層の剥離および、補強素子の破断の、いずれの故障の原因も、ベルト補強層の補強素子を、図1に、伸長歪に対する引張弾性率の関係を示すような特性を有する、複数のスチールフィラメントを撚り合せたコードとしており、ベルト強化層の側縁に位置するこの補強素子が、タイヤへの空気圧の充填時に、タイヤの径成長によって大きく伸ばされ、この結果として、補強素子の引張弾性率が相当大きくなっている点にあるとの知見を得た。
このことから、発明者は、空気圧の充填に伴うタイヤの径成長時の、故障の発生箇所であるベルト強化層の側縁部分での、補強素子の伸長量の増加を抑制することを目的として、ベルト強化層の側縁部分の補強素子を、スチールフィラメントの撚りコードとし、タイヤ幅方向断面で、ベルト強化層の側縁部分のこの補強素子を、図2に示すように、タイヤへの空気圧充填時の径成長率が小さい幅方向外側の位置まで配設することで、上記のいずれの故障をも防止できることを見出した。
以上の知見に基き、この出願に係る空気入りラジアルタイヤは、一対のビード部の間にトロイド状に延びるカーカスのタイヤ半径方向外側に、タイヤ赤道線に沿って延在させた一種類以上の補強素子からなるベルト強化層および、それぞれのベルト層コードを相互に交差する方向に延在させてなる二層以上の交錯ベルト層のそれぞれを内周側から順次に配設してなる空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト強化層の少なくとも一種類の補強素子を、複数のスチールフィラメントを撚り合せて形成し、この補強素子が、破断時の引張弾性率の10%の引張弾性率となったときの、その補強素子の伸長率をA%とし、該補強素子を、タイヤ幅方向断面で、少なくとも、正規内圧の充填によるタイヤの径成長率がA%となる位置から幅方向外側の範囲まで配置してなるものである。
ここで、「正規内圧」とは、各規格がタイヤサイズ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" をいうものとする。
この発明の空気入りラジアルタイヤによれば、ベルト強化層の補強素子を、複数のスチールフィラメントを撚り合せて形成し、この補強素子が、破断時の引張弾性率に対して十分に小さい引張弾性率、すなわち破断時の引張弾性率の10%の引張弾性率となったときの、その補強素子の伸長率をA%とし、該補強素子を、タイヤ幅方向断面で、正規内圧の充填によるタイヤの径成長率がA%となる位置から幅方向外側の範囲まで配置していることから、空気圧充填時のタイヤの径成長によっては、破断故障等が発生するおそれのあるベルト強化層の側縁位置での補強素子の伸長率が、破断時引張弾性率の10%の引張弾性率となるときの伸長率A%を越えることはなく、空気圧の充填後に、その側縁位置での補強素子の引張弾性率が低い状態が維持されることになる。
これにより、タイヤの負荷転動に伴う内圧増加によって、ベルト強化層の外周側に隣接する交錯ベルト層が、周方向に大きく伸長変形した場合であっても、周方向の引張弾性率が低いベルト強化層の側縁部分が、この交錯ベルト層の変形に追従して伸長変形することができるので、これらの層間に生じる周方向剪断歪が軽減されることになって、ベルト強化層の側縁位置の層間セパレーションを有効に抑制できる。
しかも、ベルト強化層の補強素子には、空気圧の充填後においてなお、周方向の許容伸長量が十分に残存していることから、側縁部分の補強素子の破断を効果的に防止することもできる。
ところで、タイヤのサイド部のカーカスラインの選択によっては、タイヤへの空気圧の充填時の、ベルト強化層の側縁に位置する補強素子の伸長量も異なることになるが、この発明の空気入りラジアルタイヤは、正規内圧の充填によるタイヤの径成長率に基いて、ベルト強化層の側縁位置を特定するものであるので、タイヤのサイド部のカーカスラインのいかんにかかわらず、ベルト強化層のいずれの故障も防止することができる。
ベルト強化層の補強素子の、伸長歪に対する引張弾性率の関係を示すグラフである。 タイヤ半部の幅方向断面と、各コードの延在態様と、タイヤへの空気圧充填時の径成長率との関係を示す図である。 この発明の実施の形態を示す部分断面斜視図である。 図3の空気入りラジアルタイヤの、幅方向断面と、各コードの延在態様と、タイヤへの空気圧充填時の径成長率との関係を示す図である。 ベルト強化層の補強素子の、伸長歪に対する引張弾性率の関係を示すグラフである。 他の実施の形態の空気入りラジアルタイヤの、幅方向断面と、各コードの延在態様と、タイヤへの空気圧充填時の径成長率との関係を示す図である。 実施例で用いたタイヤのサイド部のカーカスラインを示す幅方向断面半図である。
以下に図面を参照しながら、この発明の空気入りラジアルタイヤの実施の形態を説明する。
図3は、空気入りラジアルタイヤ1の半部について、それの一部を破断除去して示す断面斜視図である。
図示のこの空気入りラジアルタイヤ1は、一対のビード部2の間にトロイド状に延びるカーカス3と、そのカーカス3のタイヤ半径方向外側に配設した、一種類以上の補強素子4からなるベルト強化層5および、二層以上、図では二層の交錯ベルト層6、7とを具える。
ここで、カーカス3は、たとえば、スチールコード、有機繊維コード等をラジアル方向に延在させた一枚以上のカーカスプライからなるものとすることができ、図では一枚のカーカスプライで形成してなるこのラジアルカーカス3は、それぞれの側部部分を一対のビードコア8の周りでタイヤ幅方向外側に折り返されるとともに、ビード部2からサイドウォール部9を経てトレッド部10まで延在してなる。
ベルト強化層5は、タイヤへの充填空気圧や、タイヤの回転によるタイヤの径成長を、「たが」効果をもって抑制することを目的として、補強素子4を、図3および4に示すように、タイヤ赤道線Cに沿って延在させてなるものである。
この補強素子4は、複数のスチール製のフィラメントを、撚り合わせて構成したものであり、たとえば、初期伸びの大きいハイエロンゲーションコードまたは、撚りコードに、ジグザグ状、波形状等の癖付け加工を施してなる、いわゆるWAVYコードとすることができる。
かかる補強素子4の撚り構造として、より詳細には、たとえば3+9+15×0.23とすることができる。
またここで、ベルト強化層5のタイヤ半径方向外側の、二層の交錯ベルト層6、7はそれぞれ、たとえば、タイヤ赤道面に対して相互に逆方向に延在して、互いに交差する方向に延在するそれぞれのベルト層コード11、12にて形成してなる。
なお、この実施形態では、ベルトを、交錯ベルト層6、7の二層構造としているが、三層以上のベルト層からなる積層構造とすることもできる。
このように、カーカス3と交錯ベルト層6との間にベルト強化層5を配設した空気入りラジアルタイヤ1では、タイヤへの空気圧の充填時や、タイヤの負荷転動に伴う内圧増加時に、ベルト強化層5と、それの外周側に隣接する交錯ベルト層6との周方向伸長量の差が原因となって、とくにベルト強化層5の側縁部分で、ベルト強化層5の、交錯ベルト層6からのセパレーション、ベルト強化層5の補強素子4の破断といった故障が生じるおそれがある。
そこで、この発明の空気入りラジアルタイヤ1では、ベルト強化層5の少なくとも一種類の補強素子4を、複数本のスチールフィラメントを撚り合わせて形成し、図5に示すように、補強素子4が、破断時の引張弾性率E1の10%の引張弾性率E2となったときの、この補強素子4の伸長率をA%とし、図4に、ベルト強化層補強素子の、タイヤ幅方向位置での、タイヤへの空気圧充填時の径成長率の関係で示すように、補強素子4を、タイヤ幅方向断面で、正規内圧の充填によるタイヤ1の径成長率がA%となる位置から幅方向外側の範囲まで配設する。
なお好ましくは、ベルト強化層5の配設幅を、タイヤ最大幅に対して75%以上とする。
ここにおいて、図3、4に示すところでは、ベルト強化層5を一種類の補強素子から構成しているが、これを二種類以上の補強素子4からなるものとすることもでき、たとえば、図6に示すように、正規内圧の充填によるタイヤ1の径成長率がA%となる位置から幅方向外側の範囲を含む、ベルト強化層5の、タイヤ幅方向外側の部分の補強素子4aと、その他の、幅方向内側の部分の補強素子4bとで、スチールフィラメントの撚り方を異ならせることができる。
次に、この発明に係る空気入りラジアルタイヤを試作し、その性能を評価したので、以下に説明する。
供試タイヤのサイズは、実施例タイヤ及び従来例タイヤともに435/45R22.5とした。
実施例タイヤ1〜4はいずれも、図3および4に示す構造を有するものであり、タイヤ幅435mmに対して、ベルト強化層5の幅を370mmとし、また、ベルト強化層5の補強素子4としては、破断時の引張弾性率が140GPaのコードを用いた。
そして、タイヤのサイド部9のカーカスラインの選択による、ベルト強化層5の耐久性能の相違を検証するために、実施例タイヤ1〜4は、図7に示すカーカスラインAまたはBのいずれかの構造を有するものとし、さらに、ベルト強化層5と交錯ベルト層6との間の層間ゴム厚みを互いに異なるものとした。
実施例タイヤ1〜4のこれらの構成を表1に示す。
従来例タイヤ1〜4は、ベルト強化層5の幅を300mmとしたことを除いて、実施例タイヤ1〜4と同様の構造を有するものとし、同様に、カーカスラインを図示のAまたはBのいずれかとするとともに、ベルト強化層5と交錯ベルト層6との間の層間ゴム厚みを互いに異なるものとした。
従来例タイヤ1〜4のこれらの構成も表1に示す。
Figure 2012176681
(評価方法)
これらの各供試タイヤを、14.00×22.5のリムに組み付けて、内圧900kPaの作用下で試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2012176681
ここで内圧充填による径成長率は、ベルト強化層の側縁位置での、空気圧の充填時のタイヤの半径と、内圧除去時のタイヤの半径とをそれぞれ測定し、それらの差から算出したものである。
層間剪断歪は、各供試タイヤに、荷重50kNを静的に負荷し、そのときに、ベルト強化層と、それの外周側に隣接する交錯ベルト層との層間に生じる周方向剪断歪を測定し、従来例タイヤ1をコントロールとする指数値で評価した。なお、この層間剪断歪は、数値が小さいほど耐久性能が高いことを表している。
また、内部温度とは、各供試タイヤに、荷重50kNを負荷した状態で、時速60km/hのドラム上でタイヤを走行させ、その際に、ベルト強化層の配設位置で測定したタイヤの内部温度であり、従来例タイヤ1をコントロールとする指数値で評価した。内部温度は、数値が小さいほど温度が低く、発熱耐久性能が高いことを表している。
さらに、層間セパレーション耐久性能は、供試タイヤのそれぞれを、荷重50kNの作用の下、ドラム上で時速65km/hで走行させ、タイヤに故障が発生するまでの走行距離を、従来例タイヤ1をコントロールとする指数値で評価したものであり、数値が大きいほど層間セパレーションが発生し難く、層間セパレーションに対する耐久性能が高いことを表す。
最大引張力は、各供試タイヤに、荷重50kNを負荷させた際に、ベルト強化層の側縁に位置する補強素子に作用する引張力の最大値を、従来例タイヤ1を基準とする指数値で評価したものであり、数値が小さいほど作用する最大引張力が小さいことを表している。
またここで、破断耐久性能とは、各供試タイヤに、荷重65kNを作用させた状態で、タイヤをドラム上で時速65km/hで走行させて、1万km走行後に破断しているベルト強化層の補強素子の本数を、従来例タイヤ1を基準とする指数値で評価したものである。なお、数値が大きいほどベルト強化層の補強素子の破断に対する耐久性能が高いことを表している。
表2の結果から明らかなように、この発明の空気入りラジアルタイヤによれば、カーカスラインの選択によらず、ベルト強化層の、それの外周側に隣接する交錯ベルト層からのセパレーションおよび、ベルト強化層の補強素子の破断のいずれの故障に対する耐久性能をも大きく向上させ得ることが解かった。
1 空気入りラジアルタイヤ
2 ビード部
3 カーカス
4 補強素子
5 ベルト強化層
6、7 交錯ベルト層
8 ビードコア
9 サイドウォール部
10 トレッド部
C タイヤ赤道線
E1 補強素子の破断時の引張弾性率
E2 破断時引張弾性率の10%の引張弾性率

Claims (1)

  1. 一対のビード部の間にトロイド状に延びるカーカスのタイヤ半径方向外側に、タイヤ赤道線に沿って延在させた一種類以上の補強素子からなるベルト強化層および、それぞれのベルト層コードを相互に交差する方向に延在させてなる二層以上の交錯ベルト層のそれぞれを内周側から順次に配設してなる空気入りラジアルタイヤにおいて、
    ベルト強化層の少なくとも一種類の補強素子を、複数のスチールフィラメントを撚り合せて形成し、
    該補強素子が、破断時の引張弾性率の10%の引張弾性率となったときの、該補強素子の伸長率をA%とし、
    該補強素子を、タイヤ幅方向断面で、少なくとも、正規内圧の充填によるタイヤの径成長率がA%となる位置から、幅方向外側の範囲までに配設してなる空気入りラジアルタイヤ。
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