JP2014180896A - 航空機用ラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、タイヤの耐カット性を向上させつつも、ベルトセパレーションの発生を抑制した航空機用ラジアルタイヤを提供することにある。
【解決手段】本発明の航空機用ラジアルタイヤは、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる副ベルト層と、トレッドとを備え、副ベルト層の端部の径方向厚さが厚いものである。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の航空機用ラジアルタイヤは、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる副ベルト層と、トレッドとを備え、副ベルト層の端部の径方向厚さが厚いものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、航空機用ラジアルタイヤに関するものである。
航空機用ラジアルタイヤは、異物を踏みつけた際に、バーストやピールオフに至って機体の運行に支障を及ぼす可能性があるため、高い耐カット性が要求される。
耐カット性を向上させる手法として、径成長を抑制することが有利であることが知られている。
耐カット性を向上させる手法として、径成長を抑制することが有利であることが知られている。
例えば特許文献1には、従来タイヤで主流であったナイロンコードなどの比較的剛性の低い有機繊維コードに代わり、アラミドコードなどのより剛性の高い有機繊維コードを主ベルト層に用いて、タイヤの内圧充填時の径成長を抑制する技術が記載されている。
上記タイヤによれば、主ベルト層に高剛性のコードを用いることでタイヤの内圧充填時の径成長を抑え、タイヤの耐カット性を向上させることができる。
ところで、航空機の燃料消費を低減するため、機体重量を低減することが機体メーカーの命題となっており、航空機に装着するタイヤの軽量化への要求も厳しくなってきている。
そこで、特許文献1では、タイヤの耐カット性を向上させつつも、タイヤの軽量化を図る手法として、上記の主ベルト層をタイヤ赤道面に対して略0°の角度でらせん状に連続巻回したコードで構成するとともに、当該主ベルト層の径方向厚さの分布をタイヤセンタ側からタイヤショルダ側に向けて漸減させた構造のタイヤも提案している。
特許文献1に記載の技術では、主ベルト層のタイヤ周方向の強度を高めるために、高剛性の有機繊維コードを主ベルト層に用いており、また、該コードをタイヤ赤道面に対して略0°で螺旋状に連続巻きしており、トレッド全域で主ベルト層の角度が一様である。このため、通常複数層とする主ベルト各層の間に発生するひずみを低減し、ベルト耐久性を向上させることができる。
しかしながら、トレッドゴムの剛性に対してベルト層の剛性が非常に高くなるため、タイヤ転動時に、剛性の高いベルト層と剛性の低いトレッドゴムとの間でせん断ひずみが発生し、ベルトセパレーションを引き起こすおそれがあり、バーストやピールオフにつながるおそれがあるという問題があった。
しかしながら、トレッドゴムの剛性に対してベルト層の剛性が非常に高くなるため、タイヤ転動時に、剛性の高いベルト層と剛性の低いトレッドゴムとの間でせん断ひずみが発生し、ベルトセパレーションを引き起こすおそれがあり、バーストやピールオフにつながるおそれがあるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、タイヤの耐カット性を確保しつつも、上記ベルトセパレーションの発生を抑制した航空機用ラジアルタイヤを提供することを目的とする。
発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意究明を重ねた。
その結果、発明者は、主ベルト層の径方向外側に配置する副ベルト層の端部における副ベルト層の径方向厚さを適切化し、トレッドゴムとベルト層との間の剛性段差を段階的に減らすことでせん断ひずみを低減でき、上記ベルトセパレーションを抑制するのに極めて有効であるとの新規知見を得た。
その結果、発明者は、主ベルト層の径方向外側に配置する副ベルト層の端部における副ベルト層の径方向厚さを適切化し、トレッドゴムとベルト層との間の剛性段差を段階的に減らすことでせん断ひずみを低減でき、上記ベルトセパレーションを抑制するのに極めて有効であるとの新規知見を得た。
本発明にかかる空気入りタイヤの要旨構成は、以下の通りである。
(1)一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる副ベルト層と、トレッドとを順に備えた航空機用ラジアルタイヤにおいて、
前記副ベルト層は、タイヤ幅方向端部におけるタイヤ径方向の最大厚さが、タイヤ幅方向中央位置におけるタイヤ径方向の厚さより厚いことを特徴とする、航空機用ラジアルタイヤ。
ここで、副ベルト層の「端部」とは、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、無負荷状態とした際の、副ベルト層のタイヤ幅方向の半幅を副ベルト半幅Aと定義するとき、タイヤ幅方向中心位置(タイヤ赤道面)からタイヤ幅方向外側に上記副ベルト半幅Aの90%以上の距離離間した、副ベルト層のタイヤ幅方向端部領域をいうものとする。
これにより、ベルトセパレーションの生じやすいベルト端部において、トレッドゴムとベルト層との間の剛性段差を緩和して、ベルトセパレーションを効果的に抑制することができる。
ここでいう、「適用リム」とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によって決められたものであり、たとえば、アメリカ合衆国では“THETIRE and RIMASSOCIATION INC.のAIR CRAFT YEAR BOOK”をいい、欧州では“THe European Tyreand Rim TechnicalOrganisationのAir craft Tyre and Rim Data Book”をいう。また、「規定荷重」とは、同規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。
(1)一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる副ベルト層と、トレッドとを順に備えた航空機用ラジアルタイヤにおいて、
前記副ベルト層は、タイヤ幅方向端部におけるタイヤ径方向の最大厚さが、タイヤ幅方向中央位置におけるタイヤ径方向の厚さより厚いことを特徴とする、航空機用ラジアルタイヤ。
ここで、副ベルト層の「端部」とは、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、無負荷状態とした際の、副ベルト層のタイヤ幅方向の半幅を副ベルト半幅Aと定義するとき、タイヤ幅方向中心位置(タイヤ赤道面)からタイヤ幅方向外側に上記副ベルト半幅Aの90%以上の距離離間した、副ベルト層のタイヤ幅方向端部領域をいうものとする。
これにより、ベルトセパレーションの生じやすいベルト端部において、トレッドゴムとベルト層との間の剛性段差を緩和して、ベルトセパレーションを効果的に抑制することができる。
ここでいう、「適用リム」とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によって決められたものであり、たとえば、アメリカ合衆国では“THETIRE and RIMASSOCIATION INC.のAIR CRAFT YEAR BOOK”をいい、欧州では“THe European Tyreand Rim TechnicalOrganisationのAir craft Tyre and Rim Data Book”をいう。また、「規定荷重」とは、同規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。
(2)前記副ベルト層は、前記端部において、タイヤ径方向最外側の前記主ベルト層とタイヤ径方向に離間している、上記(1)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
これにより、主ベルト層と副ベルト層との層間でのセパレーションの発生を抑制することができる。
これにより、主ベルト層と副ベルト層との層間でのセパレーションの発生を抑制することができる。
(3)タイヤ幅方向中心位置における、前記副ベルト層のタイヤ径方向の厚さをT0とし、前記副ベルト層の端部における、前記副ベルト層のタイヤ径方向の最大厚さをT1とするとき、
1.1≦T1/T0≦2.0
を満たす、上記(1)又は(2)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
上記の比T1/T0を1.1以上2.0以下にすることにより、ベルトセパレーションの抑制効果を高めることができるとともに、ベルト端部でベルトが最適位置にあり、ベルトの乱れのないタイヤとなる。
1.1≦T1/T0≦2.0
を満たす、上記(1)又は(2)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
上記の比T1/T0を1.1以上2.0以下にすることにより、ベルトセパレーションの抑制効果を高めることができるとともに、ベルト端部でベルトが最適位置にあり、ベルトの乱れのないタイヤとなる。
(4)前記副ベルト層をなすコードの径をDとし、前記少なくとも2層の主ベルト層のうちタイヤ幅方向に最大の幅を有する主ベルト層のタイヤ幅方向の半幅を主ベルト半幅Bwと定義し、
タイヤ径方向最外側の主ベルト層と前記副ベルト層との層間ゲージをGとするとき、
タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向に前記主ベルト半幅Bwの65%の距離だけ離間した位置から、前記タイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向外側端位置までのタイヤ幅方向範囲において、
D≦G≦3D
を満たす部分がある、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の航空機用ラジアルタイヤ。
上記範囲でGがD以上3D以下の部分を含むことにより、主ベルト層と副ベルト層との層間でのゴムのセパレーションの発生を抑制することができる。
タイヤ径方向最外側の主ベルト層と前記副ベルト層との層間ゲージをGとするとき、
タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向に前記主ベルト半幅Bwの65%の距離だけ離間した位置から、前記タイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向外側端位置までのタイヤ幅方向範囲において、
D≦G≦3D
を満たす部分がある、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の航空機用ラジアルタイヤ。
上記範囲でGがD以上3D以下の部分を含むことにより、主ベルト層と副ベルト層との層間でのゴムのセパレーションの発生を抑制することができる。
本発明によれば、耐カット性を維持し、かつ、ベルト耐久性にも優れた航空機用ラジアルタイヤを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる航空機用ラジアルタイヤ(以下、タイヤという)を示す、タイヤ幅方向断面図である。図1は、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態としたときのタイヤの幅方向断面図を示している。
図1は、タイヤ赤道面CLを境界とする一方の半部のみ示し、他方の半部については、図示してある半部と同様であるので省略する。
図1に示すように、本発明のタイヤは、一対のビード部1にトロイダル状に跨るカーカス2のクラウン部の径方向外側に、ベルト3と、トレッド4とを順に備えている。
図示例では、ビード部1には、ビードコア1aが埋設されている。また、図示例では、ベルト保護層5が、ベルト3の径方向外側でトレッド4の径方向内側に配置されている。
図1は、本発明の一実施形態にかかる航空機用ラジアルタイヤ(以下、タイヤという)を示す、タイヤ幅方向断面図である。図1は、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷状態としたときのタイヤの幅方向断面図を示している。
図1は、タイヤ赤道面CLを境界とする一方の半部のみ示し、他方の半部については、図示してある半部と同様であるので省略する。
図1に示すように、本発明のタイヤは、一対のビード部1にトロイダル状に跨るカーカス2のクラウン部の径方向外側に、ベルト3と、トレッド4とを順に備えている。
図示例では、ビード部1には、ビードコア1aが埋設されている。また、図示例では、ベルト保護層5が、ベルト3の径方向外側でトレッド4の径方向内側に配置されている。
図1に示すように、ベルト3は、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる主ベルト層3a、3bと、その径方向外側に配置したゴム被覆したコードからなる副ベルト層3cとで構成される。ここで、主ベルト層は、2〜数本のコードを束にして、タイヤ周方向に沿って螺旋巻きしても良く、副ベルト層も2〜数本を束にしたコードから構成してもよい。さらに、主ベルト層及び副ベルト層は、1本のフィラメントからなるコードを用いて構成しても良く、あるいは、複数本のフィラメントを撚り合わせた一般的な撚りコードを用いて構成しても良い。
また、主ベルト層は、少なくとも2層(図示例では2層)からなり、一方で、副ベルト層は、少なくとも1層(図示例では1層)からなる。
また、主ベルト層は、少なくとも2層(図示例では2層)からなり、一方で、副ベルト層は、少なくとも1層(図示例では1層)からなる。
図示例では、ベルト保護層5は、タイヤ周方向に延びるコードからなり、1層以上(図示例では1層)で構成される。
ここで、本発明にあっては、副ベルト層3cは、当該副ベルト層3cの端部におけるタイヤ径方向の最大厚さが、タイヤ幅方向中心位置における径方向の厚さより厚いことが肝要である。
なお、図示例では、タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向に副ベルト半幅Aの93%の距離だけ離間した位置において副ベルト層の径方向の厚さが最大である。
以下、本発明の作用効果について説明する。
なお、副ベルト層の端部におけるタイヤ径方向の最大厚さをタイヤ幅方向中心位置における径方向の厚さより厚くするのは、コードの被覆ゴムの径方向の厚さを厚くすることによってなすことができる。
なお、図示例では、タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向に副ベルト半幅Aの93%の距離だけ離間した位置において副ベルト層の径方向の厚さが最大である。
以下、本発明の作用効果について説明する。
なお、副ベルト層の端部におけるタイヤ径方向の最大厚さをタイヤ幅方向中心位置における径方向の厚さより厚くするのは、コードの被覆ゴムの径方向の厚さを厚くすることによってなすことができる。
本発明によれば、まず、主ベルト層がゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きして構成されているため、剛性が高く、これにより、内圧充填時におけるタイヤの径成長を抑制して、走行時のクラウン形状の変化を抑え、タイヤの耐カット性を高めることができる。
さらに、本発明では、主ベルト層の径方向外側に副ベルト層を配置しているため、ベルトとトレッドゴムとの間の剛性段差を緩和して、ベルトとトレッドゴムとの間のせん断歪みの発生を抑制し、ベルトセパレーションを抑制することができる。
特に、本発明では、ベルトセパレーションの生じやすいベルト端部において、副ベルト層の径方向厚さを厚くしているため、この部分において上記の剛性段差の緩和効果が高まり、ベルトセパレーションを効果的に抑制することができる。
さらに、本発明では、主ベルト層の径方向外側に副ベルト層を配置しているため、ベルトとトレッドゴムとの間の剛性段差を緩和して、ベルトとトレッドゴムとの間のせん断歪みの発生を抑制し、ベルトセパレーションを抑制することができる。
特に、本発明では、ベルトセパレーションの生じやすいベルト端部において、副ベルト層の径方向厚さを厚くしているため、この部分において上記の剛性段差の緩和効果が高まり、ベルトセパレーションを効果的に抑制することができる。
ここで、主ベルト層3a、3bのコードの材質は、特には限定されず、例えば、アラミド、ポリエチレン、ナイロン等の有機繊維、ガラス繊維、スチール等から採用されるが、アラミドコードのような非伸長性高剛性コードを用いることが好ましい。主ベルト層を高剛性とすることにより、上記した径成長を抑制する効果が高まるからである。
また、副ベルト層3cのコードは、タイヤ周方向に対して、2°〜45°の角度で傾斜することが好ましい。
上記の範囲とすることにより、優れたベルト耐久性を得ることができるからである。すなわち、2°以上とすることにより、副ベルト層の剛性を適度に低下させて、副ベルト層とトレッドゴムとの剛性段差を効果的に緩和させることができ、一方で45°以下とすることにより、主ベルト層と副ベルト層との剛性段差を小さくして、主ベルト層と副ベルト層との間での故障の発生を抑制することができるからである。
なお、副ベルト層3cのコードの材質は、特には限定しないが、ベルトとトレッドゴムとの剛性段差を緩和するためには、例えば、ポリエチレン、ナイロン等の有機繊維を用いることが好ましい。
上記の範囲とすることにより、優れたベルト耐久性を得ることができるからである。すなわち、2°以上とすることにより、副ベルト層の剛性を適度に低下させて、副ベルト層とトレッドゴムとの剛性段差を効果的に緩和させることができ、一方で45°以下とすることにより、主ベルト層と副ベルト層との剛性段差を小さくして、主ベルト層と副ベルト層との間での故障の発生を抑制することができるからである。
なお、副ベルト層3cのコードの材質は、特には限定しないが、ベルトとトレッドゴムとの剛性段差を緩和するためには、例えば、ポリエチレン、ナイロン等の有機繊維を用いることが好ましい。
ここで、図2に示すように、副ベルト層は、1本または複数本のコード6aを埋設したリボン状トリート6を準備し、該リボン状トリート6をタイヤ赤道に対し傾斜させながら巻回し、この副ベルト層の幅方向端部6bにて、反対方向に傾斜するように同一曲面内で屈曲させ、反対側の幅方向端部6bに達するようにしてジグザグ状に延在させた、ジグザグ状ベルトとすることもできる。なお、図示例では、タイヤの半周分巻回したときに、一方の幅端部6bから他方の幅方向端部6bに達するように構成している。
これにより、副ベルト層の幅方向端部6bにて切断端をつくることなく副ベルト層を形成することができ、コード端部でのトレッドゴムのセパレーションの発生及び進展を抑制して、ベルト耐久性を向上させることができる。
これにより、副ベルト層の幅方向端部6bにて切断端をつくることなく副ベルト層を形成することができ、コード端部でのトレッドゴムのセパレーションの発生及び進展を抑制して、ベルト耐久性を向上させることができる。
さらに、本発明にあっては、図1に示すように、ベルト3の径方向外側にベルト保護層5を配置することが好ましい。路面からの突起入力による各層の破断や損傷を回避して耐カット性をさらに高めることができるからである。
なお、ベルト保護層5は、タイヤ周方向に対して、例えば0°〜5°の角度で傾斜して延びるコードで形成することが好ましく、当該角度方向に直線状に延びても、波状に延びていてもよい。
また、ベルト保護層5のコードの材質は、特に限定しないが、耐カット性を高めるために、例えばアラミド、ポリエチレン、ナイロン等の有機繊維、ガラス繊維、スチール等から採用されるコードで補強することが好ましい。
なお、ベルト保護層5は、タイヤ周方向に対して、例えば0°〜5°の角度で傾斜して延びるコードで形成することが好ましく、当該角度方向に直線状に延びても、波状に延びていてもよい。
また、ベルト保護層5のコードの材質は、特に限定しないが、耐カット性を高めるために、例えばアラミド、ポリエチレン、ナイロン等の有機繊維、ガラス繊維、スチール等から採用されるコードで補強することが好ましい。
ここで、本発明のタイヤにあっては、副ベルト層3cは、当該副ベルト層3cの端部において、タイヤ径方向最外側の主ベルト層とタイヤ径方向に離間していることが好ましい。
主ベルト層と副ベルト層との間のゴムゲージを確保することによって、主ベルト層と副ベルト層との層間の歪みを吸収できるようにして、この層間でのセパレーションの発生を抑制することができるからである。
主ベルト層と副ベルト層との間のゴムゲージを確保することによって、主ベルト層と副ベルト層との層間の歪みを吸収できるようにして、この層間でのセパレーションの発生を抑制することができるからである。
さらに、タイヤ幅方向中心位置(タイヤ赤道面CL)における、副ベルト層3cのタイヤ径方向の厚さをT0とし、副ベルト層3cの端部における副ベルト層3cのタイヤ径方向の最大厚さをT1とするとき、本発明にあっては、比T1/T0が、
1.1≦T1/T0≦2.0
を満たすことが好ましい。
なお、副ベルト層が複数層である場合は、上記T0、T1は、全層の合計の厚さをいうものとする。
1.1≦T1/T0≦2.0
を満たすことが好ましい。
なお、副ベルト層が複数層である場合は、上記T0、T1は、全層の合計の厚さをいうものとする。
上記の比T1/T0を1.1以上にすることにより、上述した剛性の高いベルト層と剛性の低いトレッドゴムとの間の剛性段差を効果的に緩和することができるため、上記したベルトセパレーションの抑制効果を高めることができる。一方で、2.0以下とすることにより、副ベルト層の端部での径方向厚さが増大しすぎないようにして、タイヤ重量の過度の増加を回避することができるからである。
また、主ベルト層のうち最大幅を有する主ベルト層(図1では主ベルト層3a)のタイヤ幅方向の半幅を、主ベルト半幅Bwと定義する。
さらに、副ベルト層3cのコードの径をDとし、図1に示すように、主ベルト層と副ベルト層との層間ゲージ(径方向厚さ)をGとする。
このとき、本発明のタイヤにあっては、タイヤ赤道面CLからトレッド幅方向に主ベルト幅の65%の距離だけ離間した位置から、主ベルト端(タイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向外側端位置)までの範囲において、
D≦G≦3D
を満たす部分を含むことが好ましい。
上記範囲でGがD以上の部分を含むことにより、最低限の層間ゲージを確保して、主ベルト層と副ベルト層との間の歪みを吸収できるようにして、この層間でのセパレーションの発生を抑制することができるからである。一方で、上記範囲で3D以下としたのは、それ以上では効果に違いがみられなかったためである。
さらに、副ベルト層3cのコードの径をDとし、図1に示すように、主ベルト層と副ベルト層との層間ゲージ(径方向厚さ)をGとする。
このとき、本発明のタイヤにあっては、タイヤ赤道面CLからトレッド幅方向に主ベルト幅の65%の距離だけ離間した位置から、主ベルト端(タイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向外側端位置)までの範囲において、
D≦G≦3D
を満たす部分を含むことが好ましい。
上記範囲でGがD以上の部分を含むことにより、最低限の層間ゲージを確保して、主ベルト層と副ベルト層との間の歪みを吸収できるようにして、この層間でのセパレーションの発生を抑制することができるからである。一方で、上記範囲で3D以下としたのは、それ以上では効果に違いがみられなかったためである。
さらに、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、規定荷重を負荷した際のタイヤの接地端(接地面のタイヤ幅方向の端部)をEとする。
また、図1に示すように、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、無負荷状態としたとき、タイヤ幅方向中心位置から接地端Eまでのタイヤ幅方向距離をWとする。
さらに、図1に示すように、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、無負荷状態としたとき、タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向外側に0.95W及び1.05W離れたタイヤ外表面上の点をそれぞれ点W1、点W2とする。
加えて、点W1及び点W2から、カーカス2の表面に向けて下ろした垂線の長さをそれぞれ厚さS1、S2とする。
このとき、本発明のタイヤにあっては、
0.1<10×(S1−S2)/W<0.3
を満たすことが好ましい。
上記の範囲とすることにより、タイヤ耐久性を向上させることができる。すなわち、10×(S1−S2)/Wを0.1超とすることにより、接地端の内側よりも接地端の外側でのゴムの体積の増大を抑制し、当該部分でのトレッドゴムの歪みの変動を小さくして発熱量を低減して、タイヤの耐久性を向上することができ、タイヤ重量の増加も抑えることができるからである。
一方で、10×(S1−S2)/Wを0.3未満とすることにより、タイヤの接地端付近でのゴムの歪みの変動の増大を抑え、発熱量を低減し、タイヤの耐久性を向上させることができるからである。
また、図1に示すように、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、無負荷状態としたとき、タイヤ幅方向中心位置から接地端Eまでのタイヤ幅方向距離をWとする。
さらに、図1に示すように、タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填し、無負荷状態としたとき、タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向外側に0.95W及び1.05W離れたタイヤ外表面上の点をそれぞれ点W1、点W2とする。
加えて、点W1及び点W2から、カーカス2の表面に向けて下ろした垂線の長さをそれぞれ厚さS1、S2とする。
このとき、本発明のタイヤにあっては、
0.1<10×(S1−S2)/W<0.3
を満たすことが好ましい。
上記の範囲とすることにより、タイヤ耐久性を向上させることができる。すなわち、10×(S1−S2)/Wを0.1超とすることにより、接地端の内側よりも接地端の外側でのゴムの体積の増大を抑制し、当該部分でのトレッドゴムの歪みの変動を小さくして発熱量を低減して、タイヤの耐久性を向上することができ、タイヤ重量の増加も抑えることができるからである。
一方で、10×(S1−S2)/Wを0.3未満とすることにより、タイヤの接地端付近でのゴムの歪みの変動の増大を抑え、発熱量を低減し、タイヤの耐久性を向上させることができるからである。
本発明の効果を確かめるため、副ベルト層の端部形状がそれぞれ異なる、発明例1〜10にかかるタイヤを試作し、従来タイヤを用意した。
上記各タイヤのタイヤサイズは、1400×530R23 42PRである。
上記各タイヤは、一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側にベルト、トレッドを順に備えた構造であり、ベルト保護層を有する。
また、ベルトは、図1に示すように、2層の主ベルト層と1層の副ベルト層とからなる。主ベルト層は、タイヤ周方向に対してほぼ0°の角度で延びる螺旋巻きしたアラミドコードで形成され、副ベルト層は、タイヤ周方向に対して80°の角度で傾斜して延びるナイロンコードで形成されている。
各タイヤのその他の諸元については、以下の表1に示している。
また、「層間ゲージG」とは、副ベルト層が端部において、タイヤ径方向最外側の主ベルト層とタイヤ径方向に離間している層間ゲージGを示すものである。
さらに、表1において、タイヤ幅方向中心位置(タイヤ赤道面CL)における、副ベルト層3cのタイヤ径方向の厚さをT0とし、副ベルト層3cの端部における副ベルト層3cのタイヤ径方向の最大厚さをT1としている。
上記各タイヤのタイヤサイズは、1400×530R23 42PRである。
上記各タイヤは、一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側にベルト、トレッドを順に備えた構造であり、ベルト保護層を有する。
また、ベルトは、図1に示すように、2層の主ベルト層と1層の副ベルト層とからなる。主ベルト層は、タイヤ周方向に対してほぼ0°の角度で延びる螺旋巻きしたアラミドコードで形成され、副ベルト層は、タイヤ周方向に対して80°の角度で傾斜して延びるナイロンコードで形成されている。
各タイヤのその他の諸元については、以下の表1に示している。
また、「層間ゲージG」とは、副ベルト層が端部において、タイヤ径方向最外側の主ベルト層とタイヤ径方向に離間している層間ゲージGを示すものである。
さらに、表1において、タイヤ幅方向中心位置(タイヤ赤道面CL)における、副ベルト層3cのタイヤ径方向の厚さをT0とし、副ベルト層3cの端部における副ベルト層3cのタイヤ径方向の最大厚さをT1としている。
上記の各タイヤに対し、タイヤ性能を評価する、以下の試験を行った。
<ベルト耐久性>
各タイヤを適用リムに装着して規定内圧を充填した後、最大荷重の80%の荷重を負荷しながら室内ドラム上において速度16km/hで32分間定速走行を1サイクルとして、60分放置後、次のサイクルに移る。これを故障が検出されるまで繰り返した。その結果を表1に従来タイヤを従来例1として指数100として示すが、いずれの発明例1〜4においても、従来タイヤより故障が少なく(数値が大きく)、ベルト耐久性が良好であることが実証された。
<ベルト耐久性>
各タイヤを適用リムに装着して規定内圧を充填した後、最大荷重の80%の荷重を負荷しながら室内ドラム上において速度16km/hで32分間定速走行を1サイクルとして、60分放置後、次のサイクルに移る。これを故障が検出されるまで繰り返した。その結果を表1に従来タイヤを従来例1として指数100として示すが、いずれの発明例1〜4においても、従来タイヤより故障が少なく(数値が大きく)、ベルト耐久性が良好であることが実証された。
1 ビード部
1a ビードコア
2 カーカス
3 ベルト
3a 主ベルト層
3b 主ベルト層
3c 副ベルト層
4 トレッド
5 ベルト保護層
6 リボン状トリート
6a コード
6b 幅方向端部
1a ビードコア
2 カーカス
3 ベルト
3a 主ベルト層
3b 主ベルト層
3c 副ベルト層
4 トレッド
5 ベルト保護層
6 リボン状トリート
6a コード
6b 幅方向端部
Claims (4)
- 一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる副ベルト層と、トレッドとを順に備えた航空機用ラジアルタイヤにおいて、
前記副ベルト層は、タイヤ幅方向端部におけるタイヤ径方向の最大厚さが、タイヤ幅方向中心位置におけるタイヤ径方向の厚さより厚いことを特徴とする、航空機用ラジアルタイヤ。 - 前記副ベルト層は、前記端部において、タイヤ径方向最外側の前記主ベルト層とタイヤ径方向に離間している、請求項1に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
- タイヤ幅方向中心位置における、前記副ベルト層のタイヤ径方向の厚さをT0とし、前記副ベルト層の端部における、前記副ベルト層のタイヤ径方向の最大厚さをT1とするとき、
1.1≦T1/T0≦2.0
を満たす、請求項1又は2に記載の航空機用ラジアルタイヤ。 - 前記副ベルト層をなすコードの径をDとし、前記少なくとも2層の主ベルト層のうちタイヤ幅方向に最大の幅を有する主ベルト層のタイヤ幅方向の半幅を主ベルト半幅Bwと定義し、
タイヤ径方向最外側の主ベルト層と前記副ベルト層との層間ゲージをGとするとき、
タイヤ幅方向中心位置からタイヤ幅方向に前記主ベルト半幅Bwの65%の距離だけ離間した位置から、前記タイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向外側端位置までのタイヤ幅方向範囲において、
D≦G≦3D
を満たす部分がある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013055078A JP2014180896A (ja) | 2013-03-18 | 2013-03-18 | 航空機用ラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013055078A JP2014180896A (ja) | 2013-03-18 | 2013-03-18 | 航空機用ラジアルタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014180896A true JP2014180896A (ja) | 2014-09-29 |
Family
ID=51700025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013055078A Pending JP2014180896A (ja) | 2013-03-18 | 2013-03-18 | 航空機用ラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014180896A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019124469A1 (ja) * | 2017-12-20 | 2019-06-27 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用ラジアルタイヤ |
WO2019124471A1 (ja) * | 2017-12-20 | 2019-06-27 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用ラジアルタイヤ |
JP2019111843A (ja) * | 2017-12-20 | 2019-07-11 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用ラジアルタイヤ |
-
2013
- 2013-03-18 JP JP2013055078A patent/JP2014180896A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019124469A1 (ja) * | 2017-12-20 | 2019-06-27 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用ラジアルタイヤ |
WO2019124471A1 (ja) * | 2017-12-20 | 2019-06-27 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用ラジアルタイヤ |
JP2019111843A (ja) * | 2017-12-20 | 2019-07-11 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用ラジアルタイヤ |
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