JPH0653214U - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH0653214U JPH0653214U JP8937192U JP8937192U JPH0653214U JP H0653214 U JPH0653214 U JP H0653214U JP 8937192 U JP8937192 U JP 8937192U JP 8937192 U JP8937192 U JP 8937192U JP H0653214 U JPH0653214 U JP H0653214U
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- Japan
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- tire
- beads
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 空気入りラジアルタイヤにおけるベルト構造
の適正化によってタイヤ騒音の低減を図る。 【構成】 対をなすビード1,1と、該ビード1,1間
にトロイド状に掛け渡されていて、しかもそのビード
1,1のそれぞれの周りに軸方向外側に折り返されて係
止されたラジアルカーカス2と、カーカス2のクラウン
部に配置されたコードのコム引層からなるベルト3(3
1 、32 )と、タイヤ赤道面Cに対するベルト3
(31 、32 )のコード配列角度に比べて大きな角度で
傾斜配列されたコードにゴム引きしたベルト補強層
41 、42 とを備えた空気入りラジアルタイヤであっ
て、ベルト31 とベルト補強層42 との間、或いはベル
ト補強層41 、42間の少なくともそれらの一つの層間
にゴムシート7を介在させることによって層間厚みhを
増した構成を採っている。
の適正化によってタイヤ騒音の低減を図る。 【構成】 対をなすビード1,1と、該ビード1,1間
にトロイド状に掛け渡されていて、しかもそのビード
1,1のそれぞれの周りに軸方向外側に折り返されて係
止されたラジアルカーカス2と、カーカス2のクラウン
部に配置されたコードのコム引層からなるベルト3(3
1 、32 )と、タイヤ赤道面Cに対するベルト3
(31 、32 )のコード配列角度に比べて大きな角度で
傾斜配列されたコードにゴム引きしたベルト補強層
41 、42 とを備えた空気入りラジアルタイヤであっ
て、ベルト31 とベルト補強層42 との間、或いはベル
ト補強層41 、42間の少なくともそれらの一つの層間
にゴムシート7を介在させることによって層間厚みhを
増した構成を採っている。
Description
【0001】
本考案は、走行時に発生するタイヤ騒音を低減することができる空気入りラジ アルタイヤに関する。
【0002】
従来からいわれているタイヤの騒音は、タイヤ自身の不均一性により振動が発 生し、それによって音を生ずる場合と、路面の凹凸によりトレッド部が路面から の強制入力を受けてトレッド部が振動して音を発生する場合とが存在する。そし てその騒音が後者の路面の凹凸によりトレッド部が路面からの強制入力を受けて トレッド部が振動し音を発生する場合のそれを改良する手法としてはトレッドゴ ム、パターンを改良するものが主流をなしている。 また一方、高速耐久性の向上目的としてベルト層の上に周方向にほぼ平行なコ ード角をなすベルト補強層キャップを備えたものも従来より存在していた。
【0003】
しかしながら、タイヤの騒音低減のために、トレッド部の振動を抑制する手法 としてトレッドゴム、トレッドパターンによる改良を行うと、前者のトレッドゴ ムの改良を行う場合には、耐摩耗性の点で問題があり、後者のトレッドパターン の改良の場合にはウエットグリップ性の点で問題があり、トレッドの改良と耐摩 耗性、トレッドパターンの改良とウエットグリップ性とはそれぞれ背反の関係に なり、トレッド部での改良は色々な制約が多く、多性能との両立が困難であると いうのが一般的見解であった。 本考案は、空気入りラジアルタイヤにおけるベルト構造の適正化によってタイ ヤ騒音の低減を図ることを目的とする。
【0004】
上記目的を達成するために、本考案の空気入りラジアルタイヤにおいては、対 をなすビードと、該ビード間にトロイド状に掛け渡されかつそのビードの周りに 軸方向外側に折り返されて係止されたラジアルカーカスを備える一方、トレッド 部にカーカスのクラウン部に配置されたコードのゴム引層からなるベルト層と、 タイヤ赤道面に対するベルトのコード配列角度に比べて大きな角度で傾斜配列さ れたコードにゴム引きしたベルト補強層とを備えた空気入りラジアルタイヤにお いてベルトとベルト補強層との間、或いはベルト補強層間の少なくとも何れか一 つの層間にゴムシートを介在させることによって層間厚みを増したことを特徴と するものが提供される。 またベルト補強層間でのコード中心間距離hには次式で規定される条件をみた すものであるのが好ましい。 h≧(RL +RU )+1.25〔mm〕 RL :下側の層のコード径、RU :上側の層のコード径
【0005】
一般に車両の通過騒音の主要周波数は800〜2KHzであり、特に1KHz 前後にピークを持っているので、この帯域の音圧レベルを低下させることが重要 である。そしてタイヤ騒音の発生原因は、「路面凹凸によりトレッドが路面から 強制入力を受け、トレッド部が振動することによる振動音成分」が大きな要因で あるといわれている。 そこで、タイヤが凹凸のある路面を走行すると、トレッド部はその凹凸形状に 応じて変形し、この変形によってトレッド部が振動する。この振動は両端固定の 弦の振動と同じように、両ビード部を固定端としてその間に定常波を作り、タイ ヤ回転軸方向に振動モードを形成している。これが騒音の原因となっており、特 に振動モードの腹となっているタイヤ幅中央部の振幅を極力抑えることが重要で ある。 通常、このような振動モードの腹の部分の振幅を抑制するためには、その部位 の剛性、張力を上げる手法が採用されるのが一般的である。 本考案では、タイヤ赤道面に対するベルト補強層のコード配列角度をベルトの コード配列角度よりも大きな傾斜角度とすることによってトレッド部の軸方向の 剛性が上がるとともにそのことによりベルト補強層が軸方向の張力が負担できる ようになる。また、曲げ剛性は厚さの3乗に比例するので、ベルトとベルト補強 層との間、或いはベルト補強層間の少なくとも何れか一つの層間にゴムシートを 介在させることによってコード中心間距離を広げ、センター部の軸方向の剛性を より高めるこができる。
【0006】 以上のようにトレッドセンター部の軸方向の剛性、張力を上げることにより、 振動モードの腹であるトレッドセンター部の振幅を抑制し、上記の800〜2K Hzの範囲内の騒音成分の低減を図ることができるのである。 またベルト補強層間でのコード中心間距離hを h≧(RL +RU )+1.25〔mm〕 RL :下側の層のコード径、RU :上側の層のコード径 のように限定すれば、トレッド部の軸方向の剛性を補強するのに十分なだけの顕 著な効果が得られる。それ以下では、その効果が十分には確保できない。
【0007】
以下実施例について図面を参照して説明する。 図1は従来例のタイヤの右半分を示した図である。図2は本考案の実施例1の タイヤの右半分を示した図である。図3は本考案の実施例2のタイヤ右半分を示 した図である。 図1において従来例のタイヤ(以下タイヤAという。)は一対のビード1′, 1′間にポリエステルコードが赤道面Cに対してラジアル方向に傾斜したカーカ ス2′がトロイド状に掛け渡され、それぞれのビード1′,1′の周りに軸方向 外側に巻き上げられ、ビード1′,1′の上方位置において係止されている。カ ーカス2′のクラウン部にコード(スチール製)にゴム引きしたゴム引層からな るベルト3′(31 ′、32 ′)が配設されている。ベルト3′(31 ′、32 ′)の上方にはベルト補強層4′としての赤道面Cに対するコード(ナイロン6 6製)の傾斜角度0°であるスパイラルキャップ41 ′、42 ′が配置されてい てスパイラルキャップ41 ′と42 ′のコードの中心間の距離hは0.91mm になっている。
【0008】 これに対して図2の本考案の実施例1(以下タイヤBという。)はタイヤAと 同様に一対のビード1,1間にポリエステルコードが赤道面Cに対してラジアル 方向に傾斜したカーカス2がトロイド状に掛け渡され、それぞれのビード1,1 の周りの軸方向外側に巻き上げられ、ビード1,1の上方位置において係止され ている。カーカス2のクラウン部にコード(スチール製)にゴム引きしたゴム引 層からなるベルト3(31 、32 )がタイヤ周方向に対する傾斜角度22゜で交 差積層して配置されている。そしてタイヤBはタイヤAにおけるコード(ナイロ ン66製)の赤道面Cに対する傾斜角度0°であるスパイラルキャップ41 ′、 42 ′の代わりに傾斜角度30°であるバイアスキャップ41 、42 がベルト3 (31 、32 )の上方に配置されていて、その幅はベルト3(31 、32 )の幅 と同等か若干幅広く構成されている。そのコード傾斜角度が30°であるバイア スキャップ41 と42 のコードの中心間距離h=2.5mmになるようにそれら バイアスキャップ41 、 42 間にゴムシート7を介在させて厚みを増している。 また図3に示す実施例2(以下タイヤCという。)は実施例1(タイヤB)と は異なり、バイアスキャップ42 の上方の外端部に赤道面Cに平行なコードのス パイラルレイヤー5が配設されている。このスパイラルレイヤー5によってショ ルダー部6の剛性が強化され、タイヤ全体の剛性が高められる。 なお、実施例1及び2におけるバイアスキャップ41 、42 及びスパイラルレ イヤー5のコードの材料はナイロン66である。 また実施例1及び2におけるバイアスキャップ41 は一枚でもよく、そのとき はベルトとバイアスキャップのゲージを厚くすればよい。
【0009】 次に、本考案の実施例1と実施例2、及び従来例をタイヤサイズ225/50 R16のタイヤに適用して供試用空気入りラジアルタイヤを製作し、車両に装着 して800〜2KHzの範囲の音圧レベルを実車による通過騒音試験により評価 した。また耐久性についてはベルト端セパレーションを起こすまでの走行距離を 測定し評価した。
【0010】 (1)タイヤのベルト補強層の寸法・構造等 (注)下側コード径 0.61mmで一定 上側コード径 0.61mmで一定
【0011】 (2)試験結果 (注)タイヤA(従来例)の指数を100とし、その値との比で タイヤB、Cを評価指数で表わした。 以上の結果より800〜2KHz付近の音圧レベル低減に著しい効果が認めら れた。 また耐久性も損うことなく、従来例とほぼ同等かそれ以上のレベルを確保でき た。
【0012】
以上詳述したように本考案は構成されているので、ベルトとベルト補強層との 間、或いはベルト補強層間のうち、少なくともそれらの一つの層間にゴムシート を挟むことにより層間厚みを増したことによってタイヤの耐久性を損うことなく 、車両走行時におけるタイヤ騒音を大幅に低減することができ、その結果乗り心 地の改善に繋がる等の効果を奏するものである。
【図1】従来例のタイヤの右半分を示した図である。
【図2】本考案の実施例1のタイヤの右半分を示した図
である。
である。
【図3】本考案の実施例2のタイヤの右半分を示した図
である。
である。
1 ビード 2 カーカス 3 ベルト 31 ベルト 32 ベルト 41 バイアスキャップ 42 バイアスキャップ 5 スパイラルレイヤー 6 ショルダー部 7 ゴムシート
Claims (1)
- 【請求項1】 対をなすビードと、該ビード間にトロイ
ド状に渡されかつそのビードの周りに軸方向外側に折り
返されて係止されたラジアルカーカスを備える一方、ト
レッド部にカーカスのクラウン部に配置されたコードゴ
ム引層からなるベルトと、タイヤ赤道面に対するベルト
のコード配列角度に比べて大きな角度で傾斜配列された
コードにゴム引きしたベルト補強層とを備えた空気入り
ラジアルタイヤにおいて、 ベルトとベルト補強層との間、或いはベルト補強層間の
少なくともそれらの一つの層間にゴムシートを介在させ
ることによって層間厚みを増したことを特徴とする空気
入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992089371U JP2595361Y2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992089371U JP2595361Y2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0653214U true JPH0653214U (ja) | 1994-07-19 |
JP2595361Y2 JP2595361Y2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=13968842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992089371U Expired - Lifetime JP2595361Y2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595361Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006151212A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2006213257A (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-17 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP1992089371U patent/JP2595361Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006151212A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP4526363B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2010-08-18 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP2006213257A (ja) * | 2005-02-07 | 2006-08-17 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP4656961B2 (ja) * | 2005-02-07 | 2011-03-23 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2595361Y2 (ja) | 1999-05-31 |
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Legal Events
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