JPH03292202A - 空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ベルト層を構成するブライの数を少なくする
ことによりトレッド部の重量を軽減し、かつ走行性能と
耐久性を向上しうる空気入りタイヤに関する。

〔従来の技術〕

カーカスの構成するカーカスコードをタイヤ周方向に対
して略直交する向きに配したラジアルタイヤが多用され
る。

ラジアルタイヤでは、コードが周全体に渡っているため
、走行時に生しる歪が局部に生しることなく、全体に亘
って拡散されることによって、ゴムの損傷が少ないとい
う利点がある。

又、トレンド部においては、走行安定性を高めかつ耐摩
耗性を向上するため、第４図に示す如く強靭なベルトコ
ードを用いた複数枚のベルトブラィａ、ｂからなるベル
ト層Ｃがカーカスｄの外側に設けられしかもそのベルト
コードが交差するように配設しトレッド部の剛性の増大
を図っている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ベルト層を形成するためには少なくとも２枚以上のベル
トプライが必要であり、ベルト層の厚みが増すことによ
ってトレッド部の厚みが増し、トレッド部にタイヤ重量
が集中することによって、タイヤの均質性が損なわれ、
乗心地、走行安定性が損なわれるという問題がある。

カーカスに隣接するベルトブライは、ラジアル方向に向
くカーカスコードの動きの影響を受けることによって、
ベルトブライの端部に剪断応力が生じその端部にＩＪｌ
ｌｍが生じるという問題がある。

本発明は、カーカスコードのタイヤ赤道に対する傾斜角
度を、ベルトブライに重なる中央部が、側部よりも小と
することを基本として、トレンド部の重量を軽減でき、
かつ走行性能と耐久性とを向上しうる空気入りタイヤの
提供を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、トレンド部からサイドウオール部を通りビー
ド部のビードコアの周りを折返すカーカスコードを具え
る１以上のカーカスプライを用いたカーカスと、前記ト
レッド部の内方に配されかつタイヤ赤道に対して傾くベ
ルトコードを有しかつ前記カーカスの外側にカーカスと
重ねて配される内のベルトブライを含むベルト層とを具
えるとともに、前記カーカスコードは前記内のペルドプ
ラ′イと重なる中央部と該中央部の両側の側部とにおい
てタイヤ赤道に対する傾斜角度が異なりしかも中央部の
タイヤ赤道に対する傾き角度は１５度以上かつ７０度未
満、側部のタイヤ赤道に対する傾き角度は７０度以上か
つ９０度以下とするとともに、前記内のベルトブライの
ベルトコードのタイヤ赤道に対する傾きは前記中央部の
カーカスコードの傾きと逆、しかもベルトコードの傾き
角度（β１〉とカーカスコードの中央部の傾き角度（α
ｃ）との絶対値の差）α、１〜１β１１を０以上かつ５
５以下とした空気入りタイヤである。

〔作用〕

カーカスプライは、側部においてタイヤ赤道に対する傾
き角度を７０度以上９０度以下としているため、走行時
にタイヤが変形することによって生じる歪が分散され、
応力集中を排除しうるなとラジアルタイヤとしての特長
を保持しうる。

又カーカスプライはベルトブライと重なる中央部におい
てそのコードる傾き角度タイヤ赤道に対して１５度以上
７０度未満とするとともに、ベルトコードの傾きをカー
カスコードとは逆、しかも両コードの傾き角度の絶対値
差を０〜５５の範囲に規制しているため、貢コードの間
でタガ効果が発揮できトレンド部の剛性を高める。

前記中央部がベルト層のベルトブライと同じ機能しカー
カスプライと前記ベルトブライとによってトレッド部の
剛性を高めベルト層を形成するプライのうち１枚を省略
することが出来る。

従ってトレッド部が薄肉に形成できることによってトレ
ッド部の重量が軽減されかつタイヤの強度的なバランス
を向上しうるため、乗心地、及び操縦安定性、耐摩耗性
、耐偏摩耗性などの走行性能のレベルアップを図りうる
。

又カーカスプライの中央部にあっては、一般のラジアル
タイヤのようにコードがラジアル配列ではないため、ラ
ジアルタイヤの欠点とされていた走行時のタイヤ変形に
伴うカーカスコードの移動が生じることがない。

従って前記コードの移動に起因したベルトブライの変位
がなく、プライ端部には剪断歪が発生することがないた
め、該端部における剥離を排除できトレッド部の耐久性
を向上しうるめである。

〔実施例〕 以下本発明の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図において本発明の空気入りタイヤｌは、カーカス
コード２を有するカーカス３と、ベルトコード４を有す
るベルト層５を具え、前記カーカスコード２は中央部６
と、その両側の側部７．７とによってタイヤ赤道Ｃに対
する傾斜角度を異にしている。

又空気入りタイヤ１は、トレンド部１２と該トレッド部
１２の両端からタイヤ半径方向内方にのびるサイドウオ
ール部１３．１３と該叶イドウオール部１３．１３の半
径方向内方に位置するビード部１５．１５とを有し、前
記カーカス３は、トレンド部１２からサイドウオール部
１３を通りビード部１５のビードコア１６０周りを折返
している。又カーカス５は、単数枚又は複数枚、本実施
例では１枚のカーカスプライ９からなり、該カーカスプ
ライ９には複数本のカーカスコード４が並んで配置され
る。

又カーカスコード４としては、ナイロン、ポリエステル
、レーヨン、芳香族ポリアミド等の繊維コードが採用さ
れる。

ベルト層５は、前記トレッド部１２内方に配され前記カ
ーカス３の外側にカーカス３と重ねて配されかつベルト
コード４を有する内のベルトブライ１０を具え、本実施
例では前記内のベルトブライ１０の外側に外のベルトブ
ライ１７を設けている。

前記カーカスプライ９は、トレンド部１２に位置し前記
内のベルトブライ１０と重なる中央部６と、該中央部６
の両側にのびトレッドショルダ部からサイドウオール部
、ビード部に至る２つの側部７．７とからなる。

中央部６にあっては、カーカスコード２は、その傾き角
α。をタイヤ赤道Ｃに対して１５度以上かつ７０度以来
満、好ましくは１５度〜２４度に傾けるとともに、側部
４にあっては、カーカスコード２の傾き角α３を７０度
以上かつ９０度以下としている。

本実施例では前記カーカスコード２は第２図に示す如く
側部７の一方の端縁からのび側部７と中央部６との境界
線り上でカーカスコード２の傾斜角度を変え、中央部６
にのび他方の境界線り上で再びカーカスコード２の傾斜
角度に戻し側部７の他方の端縁までのびている。

従ってカーカスコード２は側部７、中央部６、側部７を
通して１連に連なるコードによって形成される。

このように、カーカスプライ９はトレッド部１２からサ
イドウオール部１３を通りビード部１５のビードコア１
６の周りを折返すカーカスコード２を具える。

前記内のベルトブライ１０は、スチールの他、ナイロン
、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の繊維
コードからなるベルトコード４を具えており、該ベルト
コード４は、そのタイヤ赤道Ｃに対する傾きが中央部６
のカーカスコードの傾きとは逆であって、その傾き角度
β１は１５度以上かつ７０度以下としている。従ってベ
ルトコード４の傾き角度β１とカーカスコード２の中央
部６における傾き角度α。との絶対値の差１α。〜β１
１が０以上かつ５５以下となる。ベルトコード４と中央
部６におけるカーカスコード２との重なり構成は第３図
に示す如く菱形状に交差しており両コード２．４によっ
てタガ効果を発揮しうる。

前記の如（カーカスコード２は両側部７．７において傾
き角とα１が７０度〜９０度であることからラジアルタ
イヤとしての機能を発揮し、走行時において生じる歪を
分散し、応力集中を排除することか出来る。

前記傾き角α１が７０度未満では、前記歪の拡散が不十
分であり、耐久性が損なわれる。

逆に前記傾き角度α。が７０度以上となると、カーカス
３の変形に伴うカーカスコード２が［ｊ）によって、内
のベルトブライ１０が引きづられ、ブライ端部Ｆ、Ｆに
剪断歪が発生し、その剪断歪によって端部ＦにＭ離が生
じ、耐久性を低下させる。

中央部６にあっては、カーカスコード２の傾き角度αゎ
が１５度未満になれば、カーカスコード２とベルトコー
ド４との交差角が小となりタガ効果を発揮し得ないため
、トレッド部１２の剛性が小となり耐摩耗性、耐偏摩耗
性が低下する。

このように、前記中央部６はベルトブライの機能を具え
ることによって、ベルト層はそのブライの削除が可能と
なり、その結果トレッド部１２の厚みを薄く出来、タイ
ヤの重量を軽減しうる。

前記外のへルトブライ１７はそのベルトコード２０を傾
け、そのタイヤ赤道Ｃに対する傾き角度β２を１５度以
上かつ３０度以下としている。従ってそのベルトコード
２０はｔ！Ｊ３図に一点鎖線に示す如く、前記カーカス
コード２、ベルトコード４によって構成されたネットを
更に補強しトレッド部１２の剛性を一層高めうるのであ
る。

なお前記カーカス３を２枚のカーカスプライで形成する
場合には、各カーカスプライに中央部６、側部７を設け
かつカーカス３の傾きをタイヤ赤道Ｃに対して逆向きに
配置してもよく、又内側に位置するカーカスプライのコ
ードを全体に亘って同一の傾斜角で傾けて形成すること
も出来る。

（具体例） タイヤサイズ２０５Ｒ１６Ｃ６Ｐ、Ｒ，でありかつ第１
．２図に示す構成のタイヤについて第１表に示す仕様で
具体例１．２．３．４のものを試作するとともに、その
性能をテストした。なお従来の仕様のもの（比較例１）
及び本願の構成外のもの（比較例２・−５）についても
併せて試作し性能を比較した。

性能テストは下記条件により行った。

１）　重量比 各具体例、比較例のものについてタイヤ正味重量を測定
するとともに、比較例１を１００とする指数で示した。

数値が小さいほど良好である。

２）　タイヤ強度、転がり抵抗 具体例のもの及び比較例のものを何れも６ＪＸ１６のリ
ムに装着し内圧３．７５　ｋｇ／ｃｓ”のちとに強度試
験機を用いて、押圧しタイヤ強度を測定した。又前記条
件のもので荷重９５０ｋｇ荷重を加えつつ動力試験機に
より転がり抵抗値を測定した。

表中の数値は、タイヤ強度、転がり抵抗ともに比較例工
を１００とする指数で示し、数値が大きいほど良好であ
ることを示す。

３）　耐摩耗性、耐偏摩耗性 実車に装備し、１０．　ＯＯＯム走行後の摩耗量及び溝
部端縁に生じる偏摩耗量を測定し比較例１を１００とす
る指数で示した。数値が大なるほど良好である。

４）　高速耐久性 舗装道路にて走行耐久テストを行ない、トレッド部にク
ラックが生じたときの走行距離数で判定した。比較例１
を１００とする指数で表示した。

数値が大きいほど良好であることを示す。

５）　操縦性、乗心地 ４）項のテスト時においてドライバーのフィーリングに
より判定し、比較例１を１００とする指数で示した。数
値が大きいほど良好であることを示す。

〔発明の効果〕

叙上の如く本発明の空気入りタイヤは、カーカスの中央
部と側部においてコードの傾き角度を違え、かつ該中央
部、側部及びベルト層の中央部と重なる内のベルトブラ
イの各コードの傾き角度を規制することを要旨としてお
り、カーカスの中央部と内のベルトブライとによってト
レンド部の剛性を保持できるため、ベルトブライの枚数
を減らすことが可能となりトレッド部の重量の軽減が可
能となりかつベルト層端部における剥離が防止でき耐久
性を向上する。

しかも側部のコードの傾きを７０度以上かつ９０度以下
に規制しているため、サイドウオール部、ビード部にあ
っては、歪の発生を拡散てきラジアルタイヤの利点が保
持される。

従って、本願発明は前記した構成が有機的に結合されか
つ一体化されることにより、走行性を向上しかつ耐久性
を向上しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ｉよ本発明の一実施例を示す断面図、第２図はカ
ーカスプライと内のベルトブライとのコードの配列を示
す展開平面図、第３図は中央部におけるコードの交わり
を示す線図、第４図は従来のカーカスとベルトブライの
コードの配列を示す展開平面図である。 ２−・カーカスコード、　　３−・・カーカス、４−・
ベルトコード、　５−・ベルト層、６・・・中央部、側
部、　９−・−カーカスプライ、１０−・−向のベルト
ブライ、 α０−・カーカスプライの中央部のコード傾き角度、β
、−内のベルトブライのコード傾き角度。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　トレッド部からサイドウォール部を通りビード部の
   ビードコアの周りを折返すカーカスコードを具える１以
   上のカーカスプライを用いたカーカスと、前記トレッド
   部の内方に配されかつタイヤ赤道に対して傾くベルトコ
   ードを有しかつ前記カーカスの外側にカーカスと重ねて
   配される内のベルトプライを含むベルト層とを具えると
   ともに、前記カーカスコードは前記内のベルトプライと
   重なる中央部と該中央部の両側の側部とにおいてタイヤ
   赤道に対する傾斜角度が異なりしかも中央部のタイヤ赤
   道に対する傾き角度は１５度以上かつ７０度未満、側部
   のタイヤ赤道に対する傾き角度は７０度以上かつ９０度
   以下とするとともに、前記内のベルトプライのベルトコ
   ードのタイヤ赤道に対する傾きは前記中央部のカーカス
   コードの傾きと逆、しかもベルトコードの傾き角度（β
   ＿ｌ）とカーカスコードの中央部の傾き角度（α＿ｃ）
   との絶対値の｜α＿ｃ｜〜｜β＿ｌ｜を０以上かつ５５
   以下とした空気入りタイヤ。