JP3418217B2 - 車外騒音を低減した空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

車外騒音を低減した空気入りラジアルタイヤ

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、四輪車用空気入りラ
ジアルタイヤの改良に関し、とくには、タイヤの転がり
抵抗の増加、コーナリングパワーの低下などをもたらす
ことなしに、タイヤ騒音、なかでも車外騒音を有効に低
減させるものである。 【0002】 【従来の技術】タイヤによって発生される車外騒音の主
たる原因としては、タイヤの振動、パターン溝によるト
レッド部の剛性変化などを挙げることができ、従来は、
タイヤの振動に対しては、路面からの入力によるトレッ
ド部の振動を抑制すべく、トレッド部の厚さを厚くした
り、トレッドゴムの損失係数を高めたりすることが一般
的であり、また、トレッド部の剛性変化に対しては、ネ
ガティブ比を小さくしたり、溝深さを浅くしたりするこ
とが一般的であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】これらのことによれ
ば、タイヤにて発生される車外騒音の低減は可能となる
も、トレッド部の厚さを厚くした場合には、タイヤのコ
ーナリングパワーが低下して操縦性が低下する他、タイ
ヤの転がり抵抗が大きくなり、そして、トレッドゴムの
損失係数を高めた場合にもまた、転がり抵抗が大きくな
る不都合があり、さらに、トレッド部のネガティブ比を
小さくしたり、溝深さを浅くしたりした場合には、接地
面内での溝ボリュームが低下して、ウェット性能、とく
には耐ハイドロープレーニング性能に支障をきたすとい
う問題があった。 【0004】この発明は、従来技術が抱えるこのような
問題点を解決することを課題として検討した結果なされ
たものであり、この発明の目的は、トレッド部のゴム厚
み、ゴム質およびトレッドパターンに変更を加えること
なしに、タイヤの振動、ひいては、車外騒音を有効に低
減させることができる空気入りラジアルタイヤを提供す
るにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】この発明の、車外騒音を
低減した四輪車用空気入りラジアルタイヤは、少なくと
も一枚のカーカスプライからなるラジアルカーカスと、
このラジアルカーカスのクラウン部の外周側に配設し
た、たとえばスチールコードよりなる少なくとも二層の
ベルト層で形成したベルトと、ベルトのさらに外周側に
配設したトレッド部とを具えるものであって、一層のベ
ルト層を、タイヤ幅方向で中央域ベルト層部分とそれぞ
れの側部域ベルト層部分とに三分割し、中央域ベルト層
部分のベルト層コードの、タイヤ周方向に対する延在角
度を、それぞれの側部域ベルト層部分のベルト層コード
の同様の延在角度より大きくしたものである。 【0006】 【作用】この空気入りラジアルタイヤでは、一層のベル
ト層において、中央域ベルト層部分のコードの延在方向
を、側部域ベルト層部分のコードの延在方向に比してタ
イヤ子午線に近づけることにより、それらのコードの材
質、仕様などが相互に同一であっても、トレッド部の中
央部分では、タイヤの幅方向断面内での曲げ剛性が高ま
ることになり、このことによって、その幅方向断面内で
のトレッド部中央部分の振動、ひいては、タイヤの振動
が有効に抑制されることになるので、タイヤの振動に起
因する車外騒音の発生を効果的に低減させることが可能
となる。 【0007】すなわち、タイヤが路面上を転動すると、
トレッド部は、路面の凹凸、トレッド踏面それ自体の凹
凸などに応じて変形し、その変形に起因してトレッド部
に振動が発生する。そして、かかる振動は、両端を固定
した弦の振動と同様に、両ビード部を固定端としてそれ
らの間に定在波をつくって、タイヤの幅方向に伝播する
振動モードを形成することになり、それがタイヤによっ
て発生される騒音の原因となるところ、この発明の空気
入りラジアルタイヤでは、とくには中央域ベルト層部分
の作用に基づき、前記振動モードで振動の腹となるタイ
ヤ幅方向中央部分の剛性を高めて、その部分の振動振幅
を抑制することによって、タイヤ幅方向に伝播する振動
を十分小ならしめて、発生騒音を効果的に低減させるこ
とができる。 【0008】なおここで、側部域ベルト層部分のコード
および他のベルト層のコードのそれぞれは、従来の一般
的なラジアルタイヤの場合と同様に延在させるものと
し、これによって、ベルト本来の機能の十分なる発揮を
担保する。 【0009】 【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1はこの発明の実施例を示すタイヤ幅方向の
略線断面図である。図中1は、少なくとも一枚のカーカ
スプライからなるラジアルカーカスを示し、ここでは、
このラジアルカーカス1のそれぞれの側端部分を、ビー
ド部2に配設したビードコア3の周りで、タイヤの内側
から外側に巻上げる。 【0010】このようなラジアルカーカス1のクラウン
部の外周側には、二層のベルト層4a,4bからなるベ
ルト4を配設し、それぞれのベルト層4a,4bのコー
ド、たとえばスチールコードを、層間で相互に交差する
方向に延在させる。そして、かかるベルト4のさらに外
周側には、それぞれのサイドウォール部5に連続するト
レッド部6を配設する。 【0011】ここで図示例では、内層側に位置する一層
のベルト層4aをタイヤ幅方向に三分割して、それを、
ベルト幅BWのたとえば、20〜60%、好ましくは、30〜
50%の幅を有する中央域ベルト層部分4Cと、相互に均
等幅を有するそれぞれの側部域ベルト層部分4dとす
る。ここにおいて、側部域ベルト層部分4dのベルト層
コードは、図2に展開平面図で示すように、タイヤ周方
向に対して、ベルト本来の機能を適正に発揮させ得る角
度αで延在させ、また、中央域ベルト層部分4cのベル
ト層コードは、タイヤ周方向に対して、角度αより大き
い角度βで延在させる。なお、外層側に位置する他のベ
ルト層4bのコードは、その全幅にわたって、タイヤ周
方向に対して角度αで延在する。ところで、ここにおけ
る角度αは、多くは10〜30°であり、また、角度βは、
30〜60°,なかでも40〜50°とすることが好ましい。 【0012】このように構成してなる空気入りラジアル
タイヤでは、とくには中央域ベルト層部分4cの作用に
より、トレッド部6の幅方向中央部分の、タイヤ幅方向
断面内での曲げ剛性が大きく高められることになるの
で、前述したように、振幅の腹となるトレッド中央部分
の振動が十分に抑制されて、タイヤの振動に起因する車
外騒音が効果的に低減されることになる。 【0013】なおここで、中央域ベルト層部分4cの幅
を、ベルト幅BWの20〜60%の範囲とした場合には、ベ
ルト4によるタガ効果に大きな影響を与えることなし
に、タイヤ幅方向断面内での剛性を有効に高めることが
できる。すなわち、それが20%未満では、十分な剛性を
もたらすことが困難である一方、それが60%を越える
と、所期したタガ効果をもたらすことが困難となる。そ
してまた、中央域ベルト層部分4cのベルト層コード
の、タイヤ周方向に対する延在角度βを30〜60°とした
場合には、そのベルト層部分4cを、剛性の増加と、タ
ガ効果の向上とのそれぞれに寄与させることができる。 【0014】図3はこの発明の他の実施例を示す展開平
面図であり、この例は、図2に示すところに加えて、ベ
ルト4の外周側に、有機繊維コードにて形成されて、ベ
ルト4をその全幅にわたって覆うバイアスキャップ層7
を配設するとともに、そのバイアスキャップ層7の側端
部分に重ねて、実質的にタイヤ周方向に延在するこれも
有機繊維コードよりなる端部補強層8を配設したもので
ある。ここで、バイアスキャップ層7のコードの、タイ
ヤ周方向に対する延在方向は30〜90°の範囲とすること
が好ましい。 【0015】この例によれば、図2について述べたと同
様の車外騒音低域効果をもたらし得ることはもちろん、
バイアスキャップ層7の作用によって、高速走行時の遠
心力による、ベルトのせり出しを抑制することができ、
高速耐久性、接地変化に良効果をもたらすことができ、
また、端部補強層8によって、更にその効果を倍増させ
る事が可能である。なお、この例に示すところにおい
て、バイアスキャップ層7または端部補強層8のいずれ
か一方を省くことも可能である。 【0016】(比較例)以下に、発明タイヤと比較タイ
ヤとの実車車外騒音、転がり抵抗およびコーナリングパ
ワーに関する比較試験について説明する。 【0017】◎供試タイヤ サイズが205/55 R16のタイヤであって、一般的な内部補
強構造を有するラジアルタイヤ。 ・発明タイヤ 図3に示すトレッド部補強構造を有するタイヤであっ
て、中央域ベルト層部分の幅をベルト幅の30%とすると
ともに、その部分のベルト層コードの、タイヤ周方向に
対する延在角度を45°とし、また、側部域ベルト層部分
の同様のコード角度および、外層側ベルト層のコード角
度をともに22°としたもの。 ・比較タイヤ 内層側ベルト層を非分割構造とし、そのベルト層コード
の、タイヤ周方向に対する延在角度を22°としたもの。 【0018】◎試験方法 実車車外騒音については、JASO C606 に従って、55km/h
で惰性走行中の騒音を測定して評価し、転がり抵抗につ
いては、ドラム上でフリー転動させた時の走行抵抗を測
定して評価し、そして、コーナリングパワーについて
は、同じくドラム上で、スリップアングルをつけた時の
コーナリングフォースを測定して評価した。 【0019】◎試験結果 各試験の結果を、比較タイヤをコントロールとして示す
と表1の通りとなった。なお表中の指数値は大きいほど
すぐれた結果を示すものとする。 【表1】 表1によれば、発明タイヤでは、コーナリングパワーの
若干の低下は余儀なくされるものの、車外騒音を有効に
低減させ得ることが明らかである。 【0020】 【発明の効果】かくしてこの発明によれば、とくには、
中央域ベルト層部分の作用によって、トレッド部中央部
分の、タイヤ幅方向断面内での剛性を高めることによ
り、タイヤの転がり抵抗の増加、コーナリングパワーの
低下などをもたらすことなく、車外騒音を有効に低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の実施例を示すタイヤ幅方向の略線断
面図である。 【図2】図1のトレッド部補強構造を示す展開平面図で
ある。 【図3】他のトレッド部補強構造を示す展開平面図であ
る。 【符号の説明】 1 ラジアルカーカス 3 ビードコア 4 ベルト 4a,4b ベルト層 4c 中央域ベルト層部分 4d 側部域ベルト層部分 6 トレッド部 7 バイアスキャップ層 8 端部補強層 BW ベルト幅

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ラジアルカーカスと、このラジアルカー
    カスのクラウン部の外周側に配設した少なくとも二層の
    ベルト層からなるベルトと、ベルトのさらに外周側に配
    設したトレッド部とを具える空気入りラジアルタイヤで
    あって、 一層のベルト層を、タイヤ幅方向で中央域ベルト層部分
    とそれぞれの側部域ベルト層部分とに分割し、中央域ベ
    ルト層部分のベルト層コードの、タイヤ周方向に対する
    延在角度を、それぞれの側部域ベルト層部分のベルト層
    コードの同様の延在角度より大きくしてなる車外騒音を
    低減した四輪車用空気入りラジアルタイヤ。
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