JP2006143478A - 多孔質炭素基材ならびに該基材を用いてなるガス拡散体、膜−電極接合体および燃料電池 - Google Patents

多孔質炭素基材ならびに該基材を用いてなるガス拡散体、膜−電極接合体および燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】撥水処理を施しても高い導電性を維持し、ロール化が容易な、燃料電池のガス拡散体を構成するのに好適な多孔質炭素基材を提供すること。
【解決手段】実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維が樹脂炭化物で結着されている多孔質炭素基材であって、該多孔質炭素基材に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.05〜0.16cc/gであることを特徴とする多孔質炭素基材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池のガス拡散体を構成するのに好適な多孔質炭素基材、該基材を用いてなるガス拡散体、膜−電極接合体等の改良に関する。
固体高分子型燃料電池(以下、単に「燃料電池」という場合がある。)のガス拡散体には、導電性が高いこと、集電能に優れていること、電極反応に寄与する物質の拡散が良好であること、といった本来的な機能はもちろんのこと、ハンドリングに耐える機械的強度を有していることが要求される。
そのようなガス拡散体を構成する基材としては、通常、実質的に二次元平面内において無作為(ランダム)な方向に分散せしめられた炭素短繊維とフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂とを含む複合シートを焼成し、熱硬化性樹脂を炭素化することによって得られた、実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維を樹脂炭化物で結着してなる炭素繊維・炭素複合材料製の多孔質炭素基材が用いられている(たとえば、特許文献1参照)。
ところで、そのような多孔質炭素基材は、一般に、3点曲げ試験における曲げ弾性率が十数GPaと高く、ロール状に巻き取るのが極めて難しい。したがって、焼成はバッチ式によっているが、バッチ式でとり得る昇温速度はせいぜい数℃/分程度までであるため、生産性が低く、製造コストが高い。また、昇降温を繰り返し行うことから加熱炉の消耗も激しい。
多孔質炭素基材のロール化という問題に対して、樹脂炭化物と炭素短繊維が摺動自在に結合している可撓性炭素材料が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。この材料は、図5に示すように、多孔質炭素基材1において、炭素短繊維2と樹脂炭化物3との間に炭素短繊維2と樹脂炭化物3との剥離によるクリアランス(剥離部分5)が存在しているため、従来の多孔質炭素基材にはない可撓性を有する。しかし、燃料電池のガス拡散体として多孔質炭素基材を用いる場合、フッ素樹脂等を用いて撥水性を付与するのが一般的である。上記可撓性炭素材料に撥水処理を施した場合、導電性が極めて低いフッ素樹脂が炭素短繊維と樹脂炭化物の隙間に入り込み、大幅な導電性の低下を引き起こすという問題がある。
また、多孔質炭素基材の生産性という問題に対して、加熱炉内に、実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維と熱硬化性樹脂とを含む複合シートを連続的に走行せしめながら焼成する方法も提案されてはいる(たとえば、特許文献3参照)。この方法は、バッチ式にくらべて昇温速度を大きくとることができるうえに、焼成を連続的に行うことから生産性が高い。しかしながら、昇温速度を上げた場合、熱硬化性樹脂が急激に炭化、収縮するため、上記可撓性炭素材料と同様に炭素短繊維と樹脂炭化物の結着面での剥離が生じたり、図6に示すように、樹脂炭化物3にひび割れ6が生じる。このような多孔質炭素基材も、フッ素樹脂等による撥水処理を施した場合、大幅な導電性低下を引き起こすという問題を有する。
特公平5−44779号公報 特開昭62−119161号公報 WO 01/56103号公報
本発明の目的は、従来の技術の上述した問題点を解決し、撥水処理を施しても高い導電性を維持し、ロール化が容易な、燃料電池のガス拡散体を構成するのに好適な多孔質炭素基材を提供するにある。
上記目的を達成するために、本発明は、実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維が樹脂炭化物で結着されてなる多孔質炭素基材であって、該多孔質炭素基材に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.05〜0.16cc/gの範囲内であることを特徴とする多孔質炭素基材を提供する。
多孔質炭素基材に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積は、次に示す水銀圧入法による細孔径分布測定から求める。
すなわち、多孔質炭素基材から約12mm×20mm角の試料片を3枚切り出し、精秤の後、重ならないように測定用セルに入れ、減圧下に水銀を注入する。これを次の表1に示す装置、条件で細孔径分布測定を行なう。測定回数は1回とする。
本発明に係る多孔質炭素基材の厚みは、0.10〜0.25mmの範囲内にあるのが好ましく、空隙率は70〜90%の範囲内にあるのが好ましい。炭素短繊維の平均繊維径が5〜20μmの範囲内にあるのが好ましく、導電性粉末を含んでいるのも好ましい。炭素短繊維の平均繊維長は3〜20mmの範囲内にあるのが好ましい。
厚みは、マイクロメーターを用いて基材の厚み方向に0.15MPaの面圧を付与して測定する。測定回数は20回とし、その平均値を厚みとする。
空孔率は、基材の真密度と見掛密度とから算出する。真密度の測定は、よく知られた浮遊法やピクノメータ法等によることができる。また、見掛密度は基材の厚みと目付とから算出する。真密度は2回測定を行い、その平均値を用いる。目付は、10cm×10cm角の多孔質炭素基材の重さを10回測定を行い、その平均値から算出する。
炭素短繊維の平均繊維径は、基材の5,000倍の電子顕微鏡による繊維の断面写真から任意の10本の炭素短繊維を選択してその繊維径を測定し、その単純平均値として求める。横断面の形状が円形でない、たとえば楕円径である場合には、長径と短径の平均値を繊維径とする。また、電子顕微鏡写真の樹脂炭化物部分を確認することにより導電性粉末の有無を確認することができる。
本発明の多孔質炭素基材は、撥水性物質を含むことによりガス拡散体とすることができる。上記ガス拡散体の少なくとも片面に、導電性を有するガス拡散層を形成するのも好ましい。また、本発明の多孔質炭素基材に撥水性物質を含ませず、該基材の少なくとも片面に上記ガス拡散層を形成してガス拡散体とすることもできる。
両面に触媒層を有する固体高分子電解質膜の少なくとも片面に、本発明に係るガス拡散体を接合することによって膜−電極接合体とすることができる。さらに、その膜−電極接合体の両側にガスケットを介してセパレータで挟んだものを複数個積層することによって固体高分子型燃料電池を構成することができる。
本発明は、実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維が樹脂炭化物で結着されている多孔質炭素基材であって、該多孔質炭素基材に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.05〜0.16cc/gであることを特徴とする多孔質炭素基材を提供するものであり、以下に説明する実施例と比較例との対比からも明らかなように、撥水処理を施しても高い導電性を維持し、柔軟性を有する。そのため、燃料電池のガス拡散体を構成するのに好適である。また、高い柔軟性を有するため連続生産が可能であり生産性が高く、生産コストを低減できる。
以下、本発明の実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係る多孔質炭素基材1の表面の電子顕微鏡写真である。図1において、多孔質炭素基材1は、線状に見える炭素短繊維2が実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられており、該炭素短繊維2が樹脂炭化物3で結着されている。また、樹脂炭化物3の中に分散している粒状物質が導電性粉末4である。ここで、実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた状態とは、炭素短繊維がシート面内において概ねランダムな配向をなしている状態をいう。具体的には、後述する抄造法により短繊維が分散させしめられた状態であり、抄造により得られた炭素短繊維シートに水流交絡などを施して、短繊維に多少の厚さ方向に配向を持たせた状態をも含む概念である。
本発明に係る多孔質炭素基材1は、該基材1に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.05〜0.16cc/gである。細孔径が10μm以下の細孔は、図2に示す炭素短繊維2と樹脂炭化物3の結着面での剥離部分5や、樹脂炭化物3のひび割れ部分6に起因するものと考えられる。一例として、後述する実施例1を水銀圧入法により細孔径分布測定を行った結果を図3に示す。縦軸が細孔径、横軸が細孔容積であり、小さい細孔径から大きい細孔径への積算した細孔容積を表している。剥離部分5やひび割れ部分6が多くなると、細孔径が10μm以下の細孔容積が大きくなる。細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.16cc/g以下であると、基材1をフッ素樹脂等による撥水処理を施したときの大幅な導電性低下を抑制することができ、0.05cc/g以上であると、炭素短繊維2と樹脂炭化物3の結着部分が減少するため基材1の柔軟性が向上し、ロール化が容易となる。細孔径が10μm以下の細孔の容積のより好ましい範囲は0.06〜0.15cc/gであり、さらに好ましい範囲は0.07〜0.14cc/gである。ロール化が容易な多孔質炭素基材1は、連続生産が可能でありバッチ式の生産と比べて大幅に生産性が向上し、コストダウンが図れる。
多孔質炭素基材1の厚みは、0.10〜0.25mmの範囲内にあるのが好ましい。基材1の厚みは、せん断力が作用したときの割れや柔軟性に関係する。厚みが0.10mm未満では、ガス拡散体を構成し、燃料電池を構成したとき、セパレータからせん断力を受けたときに容易に割れてしまう。また、0.25mmを超えるようなものは、柔軟性が大きく低下し、ロール状への巻き取りが難しくなる。より好ましい厚みの範囲は0.11〜0.22mmであり、さらに好ましい範囲は0.12〜0.16mmである。
多孔質炭素基材1は、空孔率が70〜90%の範囲内にあるのが好ましい。空孔率が90%以下であると、ガス拡散体を構成し、燃料電池を構成したとき、燃料電池内部の水の排出をより抑制することができて、固体高分子電解質が乾燥してプロトン伝導性が低下するのを抑制することができるようになり、空隙率が70%以上であると、ガス拡散性が向上し、発電効率が向上するようになる。より好ましい空孔率の範囲は72〜88%であり、さらに好ましい範囲は75〜85%である。
本発明に係る多孔質炭素基材1を構成する炭素短繊維2は、平均繊維径(単繊維の平均繊維径)が5〜20μmの範囲内にあるものを選択するのが好ましい。平均繊維径が5μm未満のものを用いると、炭素繊維の種類等にもよるが、得られる基材の柔軟性が低下することがある。また、平均繊維径が20μmを超えるようなものを用いると、得られる基材の機械的強度が低下することがある。より好ましい平均繊維径の範囲は6〜13μmであり、さらに好ましい範囲は6〜10μmである。
また、炭素短繊維2は、炭素繊維をカットすることによって得られるが、そのとき、平均繊維長が3〜20mmの範囲内になるようにするのが好ましい。平均繊維長が3mm未満のものを用いると、得られる基材の、曲げに対する最大荷重等の機械的特性が低下することがある。また、平均繊維長が20mmを超えるようなものを用いると、後述する抄造時における分散性が悪くなり、得られる基材における炭素短繊維の目付のばらつきが大きくなって品質が悪くなることがある。より好ましい平均繊維長の範囲は4〜17mmであり、さらに好ましい範囲は5〜15mmである。炭素短繊維の平均繊維長は、後述する炭素短繊維シートを大気中にて600℃で加熱し、炭素短繊維を残してそれ以外のバインダ等を焼き飛ばすことによって得られた任意の30本の炭素短繊維について5倍の光学顕微鏡写真を撮影し、写真から各炭素短繊維の長さを測定し、その単純平均値として求める。
炭素短繊維2を構成する炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、レーヨン系等の炭素繊維を用いることができる。なかでも、機械的強度に優れ、しかも、適度な柔軟性を有する基材が得られることから、PAN系やピッチ系、特にPAN系の炭素繊維を用いるのが好ましい。
多孔質炭素基材1は、導電性粉末4を含むのが好ましい。導電性粉末4を含むことにより、基材自体の導電性が向上し、また、樹脂炭化物3のひび割れを軽減するため撥水処理による導電性低下を抑制することができる。導電性粉末としては、カーボンブラック、黒鉛粉、膨張黒鉛、炭素質ミルド繊維等などが好ましく、カーボンブラックや黒鉛粉を用いるのがさらに好ましい。最も好ましいのは黒鉛粉である。
次に本発明に係る多孔質炭素基材1の製造方法について説明する。
本発明の多孔質炭素基材1を製造するために、まず、目付が15〜60g/m2の範囲内にある、炭素短繊維2が実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維シートを準備する。
実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維シートは、乾式抄造法によって得ることもできるが、水を抄造媒体とする湿式抄造法によるのが簡便であり、しかも、炭素短繊維の分散性のよい均質なシートが得られるので好ましい。乾式抄造法、湿式抄造法のいずれによっても、帯状のシートを得ることができる。なお、形態保持性やハンドリング性等を向上させるために必要であれば、炭素短繊維シートに対する重量比で0.01〜0.30程度の範囲内において、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂等の有機質バインダを付与してもよい。
炭素短繊維シートの製造にあたっては、炭素短繊維2の目付が15〜60g/m2の範囲内になるようにするのが好ましい。目付が15g/m2未満では、多孔質炭素基材1の厚みが0.10mmより小さくなり、容易に割れてしまうことがある。また、60g/m2を超えると、基材1の厚みが0.25mmより大きくなり、基材1の柔軟性が損なわれることがある。一方、炭素短繊維2の目付は、後述する熱硬化性樹脂の目付とともに得られる基材1の空孔率を決める。空孔率70〜90%という好ましい空孔率を達成するためにも、炭素短繊維2の目付は上述の範囲内にするのがよい。より好ましい目付の範囲は17〜50g/m2であり、さらに好ましい範囲は20〜40g/m2である。
次に、得られた炭素短繊維シートに、焼成により炭素化し、炭素短繊維同士を結着する熱硬化性樹脂を含浸し、複合シートを得る。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂等を用いることができる。これらの少なくとも1種を含む混合樹脂であってもよい。なかでも、炭素化収率の高いフェノール樹脂を用いるのが好ましい。
炭素短繊維シートと熱硬化性樹脂との複合シートを、焼成の前に加熱、加圧して成形しておくのも好ましい。この成形により、多孔質炭素基材1の厚みや空孔率をより適正化できる。温度は、100〜250℃、好ましくは120〜200℃、さらに好ましくは140〜180℃とする。加圧力は、0.01〜2MPa、好ましくは0.05〜1.5MPa、さらに好ましくは0.1〜1.0MPaとする。
熱硬化性樹脂には、得られる多孔質炭素基材1の導電性等の電気的特性をより向上させるために、熱硬化性樹脂に対する重量比で0.01〜0.30程度の範囲で、上述した導電性粉末4を混入するのも好ましい。
熱硬化性樹脂は、炭素短繊維シートに、目付が13〜150g/m2範囲内になるように含浸する。熱硬化性樹脂の目付は、前述の炭素短繊維の目付とともに、得られる基材の空孔率を決める。空孔率70〜90%という好ましい空孔率を達成するためにも、熱硬化性樹脂の目付は上述の範囲内にするのがよい。
さて、本発明においては、帯状の複合シート、すなわち、炭素短繊維2と熱硬化性樹脂とを含む帯状の複合シートを、不活性雰囲気に保たれた加熱炉内に導き、その加熱炉内を連続的に走行させながら10〜1,000℃/分の範囲内の速度で少なくとも1,200℃まで昇温し、焼成して熱硬化性樹脂を炭素化することが好ましい。得られる多孔質炭素基材1は、ロール状に巻き取る。
加熱炉としては、いわゆる連続焼成炉を用いることができ、炉内の不活性雰囲気は、炉内に窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを流通させることによって得ることができる。
焼成にあたっては、昇温速度を80〜400℃/分の範囲内とし、その速度で少なくとも1,200℃まで昇温することが好ましい。昇温速度が80℃/分未満では、生産性が著しく低下して製造コストが上昇するうえに、熱硬化性樹脂が緩やかに炭素化されるために、得られる多孔質炭素基材1に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.05cc/g未満となる。逆に、昇温速度が400℃/分を超えると、熱硬化性樹脂が急激に炭素化されるために、得られる基材1に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.16cc/g未満となる。より好ましい昇温速度の範囲は100〜350℃/分であり、さらに好ましい範囲は200〜300℃/分である。
昇温速度は、加熱炉入口の温度と、加熱炉内の最高温度と、加熱炉入口から導入されるシートが最高温度域まで移動するのに要する時間(移動時間)とから次式によって求める。ここで、加熱炉入口とは、雰囲気が大気から不活性雰囲気へと切り替わる加熱炉入口側の部位である。
V=(T2−T1)/t
ただし、V :昇温速度(℃/分)
T1:加熱炉入口の温度(℃)
T2:加熱炉内の最高温度(℃)
t :移動時間
なお、加熱炉はただ1個である必要はなく、2個以上の加熱炉による多段焼成を行うこともできる。2個の加熱炉を用いる場合には、1段目の加熱炉の昇温速度は上式から求め、2段目の加熱炉の昇温速度は、上式におけるT1を、前段の加熱炉の最高温度、すなわち1段目の加熱炉の最高温度として求める。3個以上の加熱炉を用いる場合にも同様である。
焼成温度は、1,200℃以上とすることが重要であるが、1,500〜3,000℃の最高焼成温度で焼成するのが好ましい。最高焼成温度が1,500℃以上であると、熱硬化性樹脂の黒鉛化が進み、得られる基材中における不純物が減少して導電性等の電気的特性がさらに向上するようになる。一方、最高焼成温度が3,000℃を超えると、運転コストが上昇するばかりでなく、加熱炉の消耗が激しくなってその維持コストが上昇し、生産コストが上昇するようになる。より好ましい最高焼成温度の範囲は1,600〜2,500℃であり、さらに好ましい範囲は1,700〜2,000℃である。
本発明に係るガス拡散体は、上記の製造方法により得られた多孔質炭素基材1に撥水性物質を含むのが好ましい。ガス拡散体の表面が撥水性を有すると、燃料電池を構成したとき、発電反応の生成水による目詰まりを抑制することができるようになり、反応に必要な物質を十分に供給することができるようになって発電効率が向上する。撥水性物質としては、テトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、フッ化エチレンプロピレン樹脂(FEP)、フッ化エチレンテトラフルオロエチレン樹脂(ETFE)等のフッ素樹脂が好ましい。撥水処理は、基材の表面に撥水性物質を、基材に対する重量比で0.01〜0.50程度、好ましく0.05〜0.40程度、さらに好ましくは0.10〜0.30程度付与することによって行うことができる。
本発明に係るガス拡散体は、少なくとも片面に導電性を有するガス拡散層を形成するのが好ましい。また、本発明に係る多孔質炭素基材に撥水性物質を含ませず、該基材の少なくとも片面に上記ガス拡散層を形成してガス拡散体とすることもできる。ガス拡散層を設けると、表面の凹凸が覆われ、平滑となるため、膜−電極接合体を構成し、燃料電池を構成したとき、触媒層との電気的接触を確保しやすくなる。また、固体高分子電解質膜の損傷もより確実に防止することができるようになる。そのようなガス拡散層は、基材1の表面に、上述した撥水処理で用いたのと同様の撥水性物質と、上述した多孔質炭素基材に導入したのと同様の導電性粉末との混合物を付与することによって行うことができる。導電性粉末としてはカーボンブラックを用いるのが好ましい。ガス拡散層に含まれる撥水性物質の導電性粉末に対する重量比は0.01〜0.70が好ましく、0.05〜0.60がより好ましく、0.10〜0.50がさらに好ましい。カーボン層3に含まれる撥水性物質の導電性粉末に対する重量比が0.01以上であると、導電性粉末を繋げている撥水性物質のバインダー効果が大きくなるためガス拡散層の強度が上がり、0.70以下であると、高い導電性を有する導電性粉末の割合が多くなるためガス拡散体の導電性が向上するという効果を有する。
そのようなガス拡散体は、ガス拡散層側において、それを、両面に触媒層を有する固体高分子電解質膜の少なくとも片面に接合することで膜−電極接合体を構成することができる。また、その膜−電極接合体の両側にガスケットを介してセパレータで挟んだものを複数個積層することによって固体高分子型燃料電池を構成することができる。触媒層は、固体高分子電解質と触媒担持炭素を含む層からなる。触媒としては、通常、白金が用いられる。アノード側に一酸化炭素を含む改質ガスが供給される燃料電池にあっては、アノード側の触媒としては白金およびルテニウムを用いるのが好ましい。固体高分子電解質は、プロトン伝導性、耐酸化性、耐熱性の高い、パーフルオロスルホン酸系の高分子を材料とするものが好ましく用いられる。かかる燃料電池ユニットや燃料電池の構成自体は、よく知られているところである。
本発明に係るガス拡散体は、多孔質炭素基材1をロール状で用いることにより連続生産が可能であり、バッチ式の生産と比べて大幅に生産性が向上し、コストダウンが図れる。
また、本発明に係るガス拡散体を用いることにより、膜−電極接合体、燃料電池についても大幅なコストダウンが図れる。
実施例1
東レ株式会社製ポリアクリロニトリル系炭素繊維“トレカ”T−300−6K(平均単繊維径:7μm、単繊維数:6,000本)を12mmの長さにカットし、水を抄造媒体として抄造し、さらにポリビニルアルコールの10重量%水性分散液に浸漬し、乾燥して、炭素短繊維2の目付が約32g/m2の帯状炭素短繊維シートを得た。ポリビニルアルコールの付着量は、炭素短繊維シートに対して重量比で約0.20に相当する。
次に、中越黒鉛工業所社製鱗片状黒鉛BF−5A(平均粒径5μm)、フェノール樹脂、メタノールを4:18:81の重量比で混合した分散液を、上記炭素短繊維シートに、炭素短繊維シートに対してフェノール樹脂が重量比で0.90になるように含浸し、90℃で乾燥した後、0.5MPaの加圧下に150℃で30分加熱し、フェノール樹脂を硬化させた。フェノール樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂とノボラック型フェノール樹脂とを1:1の重量比で混合した樹脂を用いた。
次に、上記炭素短繊維2とフェノール樹脂との複合シートを、窒素ガス雰囲気に保たれた、最高温度が2,000℃の加熱炉に導入し、加熱炉内を連続的に走行させながら、約250℃/分(800℃までは200℃/分、800℃を超える温度では300℃/分)の昇温速度で焼成し、ロール状に巻き取った。得られた多孔質炭素基材1の諸元を以下に示す。
細孔径が10μm以下の細孔の容積 :0.11cc/g
厚み :0.16mm
空隙率 :83%
炭素短繊維の平均繊維径 :7μm
3点曲げ試験における曲げ弾性率 :9GPa
ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗 :12mΩ・cm2
なお、多孔質炭素基材1を撥水処理することにより得られるガス拡散体の厚み方向の電気抵抗、3点曲げ試験における曲げ弾性率の測定方法は以下のとおりである。
(電気抵抗測定方法)
ポリフロンPTFEディスパージョンD−1(ダイキン工業株式会社製)に精製水を加えてPTFE濃度を12wt%に調整したものに多孔質炭素基材を浸漬後、余分なディスパージョンを除去し、100℃に設定したオーブンで10分間乾燥させることにより、多孔質炭素基材に対して重量比で0.25のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を付着させた後、380℃に設定したオーブンで3分間加熱することによりガス拡散体を得る。厚み方向の電気抵抗は、2.0cm×2.5cmのガス拡散体を試験片とし、その試験片を金メッキを施したステンレス製の電極で挟み、1.0MPaの加圧下に電極間に1Aの電流を流したときの電圧降下から次式によって求める。
R=V×2.0×2.5×1,000
ただし、R:厚み方向の電気抵抗(mΩ・cm2
V:電圧降下(V)
ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗は、燃料電池のオーム損による電圧降下を示す指標となり、30mΩ・cm2以下を合格とする。
(3点曲げ試験方法)
3点曲げ試験は、JIS K 6911に規定される方法に準拠して行う。このとき、試験片の幅は15mm、長さは40mm、支点間距離は15mmとする。また、支点と圧子の曲率半径は3mm、荷重印加速度は2mm/分とする。なお、曲げ弾性率について基材が異方性を有している場合には、曲げ弾性率の最も高い方向を試験片の長さ方向とする。多孔質炭素基材の曲げ弾性率は、ロール状への巻き取りやすさを示す指標となり、10GPa以下を合格とする。
実施例2
黒鉛として、中越黒鉛工業所社製鱗片状黒鉛CFW−18A(平均粒径15μm)を用いた以外は実施例1と同様にして多孔質炭素基材1を得た。得られた多孔質炭素基材1の諸元を以下に示す。
細孔径が10μm以下の細孔の容積 :0.07cc/g
厚み :0.16mm
空隙率 :81%
炭素短繊維の平均繊維径 :7μm
3点曲げ試験における曲げ弾性率 :8GPa
ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗 :9mΩ・cm2
実施例3
東レ株式会社製ポリアクリロニトリル系炭素繊維“トレカ”T−300−6K(平均単繊維径:7μm、単繊維数:6,000本)を12mmの長さにカットし、水を抄造媒体として抄造し、さらにポリビニルアルコールの10重量%水性分散液に浸漬し、乾燥して、炭素短繊維2の目付が約50g/m2の炭素短繊維シートを得た。ポリビニルアルコールの付着量は、炭素短繊維シートに対する重量比で約0.20に相当する。
次に、上記炭素短繊維シートに、フェノール樹脂の10重量%メタノール溶液を、炭素短繊維シートに対してフェノール樹脂が重量比で1.25になるように含浸し、90℃で乾燥した後、0.5MPaの加圧下に150℃で30分加熱し、フェノール樹脂を硬化させた。フェノール樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂とノボラック型フェノール樹脂とを1:1の重量比で混合した樹脂を用いた。
次に、上記炭素短繊維2とフェノール樹脂との複合シートを、窒素ガス雰囲気に保たれた、最高温度が2,000℃の加熱炉に導入し、加熱炉内を連続的に走行させながら、350℃/分(800℃までは280℃/分、800℃を超える温度では420℃/分)の昇温速度で焼成し、ロール状に巻き取った。得られた多孔質炭素基材1の諸元を以下に示す。
細孔径が10μm以下の細孔の容積 :0.14cc/g
厚み :0.20mm
空隙率 :80%
炭素短繊維の平均繊維径 :7μm
3点曲げ試験における曲げ弾性率 :9GPa
ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗 :28mΩ・cm2
比較例1
東レ株式会社製ポリアクリロニトリル系炭素繊維“トレカ”T−300−6K(平均単繊維径:7μm、単繊維数:6,000本)を12mmの長さにカットし、水を抄造媒体として抄造し、さらにポリビニルアルコールの10重量%水性分散液に浸漬し、乾燥して、炭素繊維の目付が約50g/m2の炭素短繊維シートを得た。ポリビニルアルコールの付着量は、炭素短繊維シートに対する重量比で約0.20に相当する。
次に、上記炭素短繊維シートに、フェノール樹脂の10重量%メタノール溶液を、炭素短繊維シートに対してフェノール樹脂が重量比で1.25になるように含浸し、90℃で乾燥した後、0.5MPaの加圧下に150℃で30分加熱し、フェノール樹脂を硬化させた。フェノール樹脂としては、レゾール型フェノール樹脂とノボラック型フェノール樹脂とを1:1の重量比で混合しいた樹脂を用いた。
次に、上記炭素短繊維とフェノール樹脂との複合シートを、窒素ガス雰囲気に保たれたバッチ式の加熱炉を用いて2000℃で焼成を行った。昇温速度は1.4℃/分(800℃までは1℃/分、800℃を超える温度では2℃/分)とした。得られた多孔質炭素基材の諸元を以下に示す。
細孔径が10μm以下の細孔の容積 :0.04cc/g
厚み :0.19mm
空隙率 :78%
炭素短繊維の平均繊維径 :7μm
3点曲げ試験における曲げ弾性率 :12GPa
ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗 :9mΩ・cm2
比較例2
比較例1と同様に用意した炭素短繊維2とフェノール樹脂との複合シートを、窒素ガス雰囲気に保たれた、最高温度が2,000℃の加熱炉に導入し、加熱炉内を連続的に走行させながら、約625℃/分(800℃までは500℃/分、800℃を超える温度では750℃/分)の昇温速度で焼成し、ロール状に巻き取った。得られた多孔質炭素基材の諸元を以下に示す。
細孔径が10μm以下の細孔の容積 :0.17cc/g
厚み :0.22mm
空隙率 :83%
炭素短繊維の平均繊維径 :7μm
3点曲げ試験における曲げ弾性率 :8GPa
ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗 :43mΩ・cm2
以上の実施例および比較例について、細孔径が10μm以下の細孔の容積に対する3点曲げ試験における曲げ弾性率、ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗の関係を表2および図4にまとめる。
上記実施例1〜3の多孔質炭素基材は、細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.05〜0.16cc/gの範囲内にあるため、3点曲げ試験における曲げ弾性率が10GPa以下で高い柔軟性を有し、撥水処理を施してガス拡散体としたときの厚み方向の電気抵抗が30mΩ・cm2以下と低く導電性が高い。これに対して、比較例1は、10μm以下の細孔の容積が0.05cc/g未満であるため、曲げ弾性率が12GPaと高く柔軟性を欠く。また、比較例2は、10μm以下の細孔の容積が0.16cc/gより大きいため、ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗が43mΩ・cm2と高すぎて導電性を欠く。
本発明に係る多孔質炭素基材は、燃料電池のガス拡散体に限らず、各種電池の電極基材や脱水機用電極などにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
本発明の一形態に係る多孔質炭素基材1の表面の繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(倍率250倍)である。 本発明の一形態に係る多孔質炭素基材1の表面の繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(倍率2000倍)である。 実施例1の多孔質炭素基材の細孔容積と細孔径との関係を示す図である。 実施例および比較例の、細孔径が10μm以下の細孔の容積に対する3点曲げ試験における曲げ弾性率、ガス拡散体の厚み方向の電気抵抗の関係を示す図である。 従来の多孔質炭素基材における炭素短繊維と樹脂炭化物の結着面での剥離部分の繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(倍率:4000倍)である。 従来の多孔質炭素基材における樹脂炭化物のひび割れ部分の繊維の形状を示す電子顕微鏡写真(倍率:250倍)である。
符号の説明
1:多孔質炭素基材
2:炭素短繊維
3:樹脂炭化物
4:導電性粉末
5:剥離部分
6:ひび割れ部分

Claims (10)

  1. 実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素短繊維が樹脂炭化物で結着されてなる多孔質炭素基材であって、該多孔質炭素基材に形成される細孔のうち細孔径が10μm以下の細孔の容積が0.05〜0.16cc/gの範囲内であることを特徴とする多孔質炭素基材。
  2. 厚みが0.10〜0.25mmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の多孔質炭素基材。
  3. 空隙率が70〜90%の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質炭素基材。
  4. 炭素短繊維の平均繊維径が5〜20μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質炭素基材。
  5. 炭素短繊維の平均繊維長が3〜20mmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質炭素基材。
  6. 導電性粉末を含んでいることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質炭素基材。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の多孔質炭素基材に、撥水性物質を含むことを特徴とするガス拡散体。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の多孔質炭素基材または請求項7に記載のガス拡散体の少なくとも片面に、導電性を有するガス拡散層を形成してなることを特徴とするガス拡散体。
  9. 固体高分子電解質膜の両表面に触媒担持炭素を含む触媒層を有し、さらに該両触媒層に接してガス拡散体を有する膜−電極接合体であって、該ガス拡散体の少なくとも片方が請求項7または8に記載のガス拡散体であることを特徴とする膜−電極接合体。
  10. 請求項9に記載の膜−電極接合体が用いられていることを特徴とする燃料電池。
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