JP6287490B2 - 固体高分子形燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子燃料電池に好適に用いられるガス拡散層に関する。より詳しくは、ガスの流れを意図した方向に制御するようセパレータ側に微多孔層(マイクロポーラス層ともいい、以下、MPLと略記することもある。)を配置したガス拡散層に関する。
水素を含む燃料ガスをアノードに供給し、酸素を含む酸化ガスをカソードに供給して、両極で起こる電気化学反応によって起電力を得る固体高分子燃料電池は、一般的に、セパレータ、ガス拡散層、触媒層、電解質膜、触媒層、ガス拡散層、セパレータを順に積層して構成される。
図1に燃料電池の構成例を概略断面図で示す。電解質膜12を両側から挟みこむようにアノード側触媒層10とカソード側触媒層11が配置され、それらを外側から挟み込むように、アノード側ガス拡散層8をアノード側触媒層10側から、またカソード側ガス拡散層9をカソード側触媒層11側から配置され、それらをさらに外側から挟み込むようにアノード側セパレータ2をアノード側ガス拡散層8側から、またカソード側セパレータをカソード側ガス拡散層9側から配置される。アノード側セパレータ2にはアノードガス入口3とアノードガス出口4が配置され、カソード側セパレータ5にはカソードガス入口6とカソードガス出口7が配置される。
ガス拡散層にはセパレータから供給されるガスを触媒へと拡散するための高いガス拡散性、電気化学反応に伴って生成する液水を系外へ排出するための高い排水性、発生した電流を取り出すための高い導電性が必要であり、炭素繊維などからなるガス拡散電極基材(以降、電極基材と記載)が広く用いられている。またセパレータには、隣り合うセル間を電気的に接続する集電体としての役割、セル構造部材としての役割、系外から導入したガスをガス拡散層へ供給し、また余剰ガスおよび生成水を系外へ排出する通路としての機能を有しており、一般的にはカーボンコンポジット材の圧縮成形や金属板材のプレス成型により作製される。
燃料電池の構成部材は、それぞれに高い寸法精度を求められており、特にセパレータは複雑な流路形状を精度よく実現するため、非常に難易度の高い加工技術を用いて作製されている。
一方、ガス拡散層には一般的に、電極基材中での水滞留を防止し、同時に触媒層表面との接触面積を増大させて接触抵抗を低減させるため、触媒層側に導電性の微多孔層(MPL)を塗工する(特許文献1参照)。
そのMPLをガス拡散層のセパレータ側にパターン状に塗工することにより、面内ガス透気度を低減して効率よくガスを触媒に導入するとともに、セパレータとの接触抵抗を低減するという技術もある(特許文献2参照)。
また、近年、燃料電池低コスト化の技術が提案されており、その1つとして、通常セパレータに設けられるガス流路を、ガス拡散層に設ける技術が提案されている(特許文献3、4、5参照)。
また、燃料電池低コスト化のためには、ガス拡散層の製法も極力効率よく、量産における損失を最低限に抑えることが重要となる。
特開2003−303595号公報 国際公開第2013/099720号 特開2006−339089号公報 特開2005−294121号公報 特開2011−233537号公報
前記特許文献3は、電極基材に複数のガス中空流路を設けることにより、ガス拡散性を向上させることを目的としているが、前記特許文献5の指摘の通り、炭素繊維を主成分とする空隙率の高い基材を用いるため、互いに隣接するガス流路を隔てるリブ部の内部を反応ガスが透過し、意図したガスの流れが達成できず発電性能が低下する恐れがある。
また、前記特許文献4は、電極基材中にガス流路を形成する障壁を設けることにより、燃料電池の構成部材を増やすことなくガス流路を確保することを目的としているが、同じく前記特許文献5の指摘の通り、樹脂で障壁を構成してガス流路を形成した場合は導電性が低下し、金属で障壁を構成してガス流路を形成した場合は金属の溶出等で電解質膜が劣化する。
また、前記特許文献5は、ガス流路が形成された低空隙率の第1拡散層と、前記第1拡散層よりも高空隙率の第2拡散層を有するガス拡散層を提供することにより、ガス流路を確保することを目的としている。導電性粒子と高分子樹脂を主成分とした基材にガス流路を形成することにより、炭素繊維を主成分とする空隙率の高い基材を用いる前記特許文献3よりも、流路となるリブ部での反応ガス透過を抑えることができるが、燃料電池ガス拡散層にはガス拡散性のための高空隙率も求められており、そのためガス流路が形成された低空隙率の第1拡散層と、前記第1拡散層よりも高空隙率の第2拡散層を有する複層構造が必要となり、構成が複雑になる。また、基材にガス流路を形成する際、基材の破断部から炭素繊維の破片が発生し、破片が電解質膜を突き破り電池性能を低下させる恐れがある。
本発明の目的は、かかる従来技術の背景に鑑み、セパレータへの高度な加工技術が不要となるガス拡散層および固体高分子形燃料電池を、安価に提供することである。また、ガス拡散性が良く、セパレータのガス入口からガス出口まで円滑にガスが流れ、導電性の低下や金属の溶出、炭素繊維の破片による電解質膜突き破りが発生することを抑制できるガス拡散層および固体高分子形燃料電池を提供することも目的である。
本発明のガス拡散層は上記の課題を解決するため、次のような手段を採用するものである。すなわち、燃料電池におけるセパレータと触媒層との間に配置されるガス拡散層であって、触媒層側マイクロポーラス層、電極基材、セパレータ側マイクロポーラス層が、この順番で配置されてなり、セパレータ側マイクロポーラス層が、ガスの入口と出口を有するとともに、ガスを所定の方向に制御して流れるようガス流路を有して形成された、ガス拡散層である。
また、本発明のガス拡散層の製造方法は上記の課題を解決するため、次のような手段を採用するものである。すなわち、前記したガス拡散層の製造方法であって、電極基材に、セパレータ側マイクロポーラス層をスクリーン印刷またはグラビア印刷により、また触媒層側マイクロポーラス層をダイコーターにより形成する、ガス拡散層の製造方法である。
さらに、本発明の固体高分子形燃料電池は上記の課題を解決するため、次のような手段
を採用するものである。すなわち、固体高分子電解質膜の両側に触媒層を有し、触媒層の
外側に前記したガス拡散層または前記した製造方法で製造されたガス拡散層を配し、ガス
拡散層の外側に、セパレータを接するように配した、固体高分子形燃料電池である。
さらに、固体高分子電解質膜の両側に、触媒層、前記触媒層の外側にガス拡散層、前記ガス拡散層の外側にセパレータを接するように配した固体高分子形燃料電池であって、
前記ガス拡散層は、触媒層側に触媒層側マイクロポーラス層、電極基材およびセパレータ側にセパレータ側マイクロポーラス層の順に配置されており、
前記セパレータ側マイクロポーラス層が、ガスの入口と出口を有するとともに、ガスを所定の方向に制御して流れるようガス流路を有しており、
前記セパレータはセパレータ側マイクロポーラス層と接するセパレータ表面が平面である、ことを特徴とする、固体高分子形燃料電池である。
本発明により、セパレータには流路を形成することなく、セパレータを簡単な加工で作製ができるようになる。また、簡単な加工で流路機能を持つガス拡散層を作製することができる。
この発明による固体高分子形燃料電池は、この発明によるガス拡散層を備えるので、低コストで作製できる。
電極基材のセパレータ側にガス流路となるようにMPLを配置するため、流路を形成するためのリブ部の内部を反応ガスが透過することを防ぎ、意図したガスの流れが達成できる。また、MPLが導電性粒子で構成される場合には、導電性の確保と金属の溶出問題を解決でき、また、電極基材の破断を伴わないため、破片が電解質膜を突き破る恐れもない。
燃料電池の構成例を示す燃料電池の概略断面図 MPLの形態を説明するためのガス拡散層の模式断面図 セパレータ側から見た本発明のガス拡散層の一例を示す平面図 本発明のガス拡散層をセパレータと一体化させた状態を示す透視概略平面図 比較例2で用いたガス拡散層を示す平面図
本発明のガス拡散層は、燃料電池におけるセパレータと触媒層との間に配置されるガス拡散層であって、セパレータ側MPL、電極基材、触媒層側MPLが、この順番で隣接して配置されてなる。電極基材のセパレータ側には、従来のセパレータのガス流路の代替となるよう、MPLが配置される。セパレータ側MPLは、ガスの入口と出口を有し、ガスを所定の方向に制御して流れるようガス流路を有して形成されている。ガス流路は溝として形成されている。形状としては、例えば平行流路やサーペンタイン流路などがあげられ、ガスが入口から出口へ流れるようにデザインされる。以下、各構成要素について、説明する。
まず、本発明の構成要素である電極基材について説明する。
本発明における電極基材は、セパレータから供給されるガスを触媒へと拡散するための高いガス拡散性、電気化学反応に伴って生成する液水をセパレータへ排出するための高い排水性、発生した電流を取り出すための高い導電性が必要である。
このため、炭素繊維織物、炭素繊維不織布、炭素繊維抄紙体などの炭素繊維を含む多孔体、発泡焼結金属、金属メッシュ、エキスパンドメタルなどの金属多孔体を用いることが好ましい。中でも、耐腐食性が優れることから、炭素繊維を含む多孔体を用いることが好ましく、さらには、機械強度に優れることから、炭素繊維抄紙体を炭化物で結着してなる基材、すなわち「カーボンペーパー」を用いることが好ましい。本発明において、炭素繊維抄紙体を炭化物で結着してなる基材は、通常、炭素繊維の抄紙体に樹脂を含浸し炭素化することにより得られる。
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、レーヨン系などの炭素繊維が挙げられる。中でも、機械強度に優れることから、PAN系、ピッチ系炭素繊維が本発明において好ましく用いられる。
本発明において、電極基材の嵩密度が0.20g/cm以上0.40g/cm以下の範囲内であることが好ましく、0.22g/cm以上0.35g/cm以下の範囲内であることがより好ましく、さらには0.24g/cm以上0.30g/cm以下の範囲内であることが好ましい。嵩密度が0.20g/cm以上であると、水蒸気拡散性が小さく、ドライアップを抑制することができる。また、電極基材の機械特性が向上し、電解質膜、触媒層を十分に支えることができる。加えて、導電性が高く、高温、低温のいずれにおいても発電性能が向上する。一方、嵩密度が0.40g/cm以下であると、排水性が向上し、フラッディングを抑制することができる。
ここで、電極基材の嵩密度は、電子天秤を用いて秤量した電極基材の目付(単位面積当たりの質量)を、面圧0.15MPaで加圧した際の電極基材の厚さで除して求めることができる。
本発明において、電極基材の厚さは60μm以上200μm以下であることが好ましい。より好ましくは70μm以上160μm以下であり、さらに好ましくは80μm以上110μm以下である。電極基材の厚さが60μm以上であることで機械強度が高くなりハンドリングが容易となる。200μm以下であることで、電極基材の断面積が小さくなるため、流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制でき、流路の液水を流すガス量が多くなるため、プラッギングが抑制されやすくなる。また、排水のためのパスが短くなり、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。
ここで、電極基材の厚さは、面圧0.15MPaで加圧した状態で、マイクロメーターを用いて求めることができる。マイクロメーターとしては、(株)ニコン製MFC−101A、あるいはその同等品を用いる事ができる。
本発明において、電極基材は、空隙率が80%以上95%以下であることが好ましい。空隙率が80%以上であると、ガス拡散層からの排水性が高いため好ましい。一方、空隙率が95%以下であると、電極基材が機械強度の優れたものとなり好ましい。
なお、電極基材、セパレータ側MPLおよび触媒側MPLの空隙率は、走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、ガス拡散層の、面直断面から無作為に異なる5箇所を選び、20000倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像で空隙率を計測した平均値を指す。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。ガス拡散層断面の作製方法としては(株)日立ハイテクノロジーズ製イオンミリング装置IM4000、あるいはその同等品を用いることができる。
本発明において、前記排水性を高めるため、電極基材に撥水処理を施して、撥水性を付与することが好ましい。撥水性の指標としては、基材上に水滴を滴下し、基材を傾けていったときの滑落角を用いる。電極基材の滑落角は90°未満であることが好ましい。より好ましくは70°以下である。電極基材の滑落角が90°未満であることで、排水性が向上し、フラッディングを抑制することができる。
電極基材に撥水性を付与するための疎水性樹脂としては、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロプロピルビニルエーテルの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)などのフッ素樹脂が挙げられる。
ここで、電極基材の滑落角は次のようにして測定する。すなわち、協和界面科学株式会社製自動接触角計DM501などの接触角計の滑落角測定モードを用い、試料上に10μLの水滴を滴下し、試料ステージを水平の状態から段階的に傾斜を増していき(1°/秒で傾斜、1秒間停止、これを繰り返す)、水滴が滑落して、測定画面から消え去る角度を滑落角とする。撥水性が高いほど小さい角度で水滴が滑落する。
次に、本発明の構成要素であるセパレータ側MPL、触媒層側MPLについて説明する。
セパレータ側MPLは、導電性炭素粒子と疎水性樹脂を含む多孔体であることが好ましく、また触媒層側MPLも導電性炭素粒子と疎水性樹脂を含む多孔体であることが好ましい。導電性炭素粒子としては例えばカーボンブラック、黒鉛粉、カーボンナノファイバー、グラフェン、炭素繊維ミルドファイバーなどが挙げられる。そのなかでも、取り扱いのしやすさからカーボンブラックを用いるのが好ましい。カーボンブラックの分類にはファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックなどが含まれる。疎水性樹脂としては、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロプロピルビニルエーテルの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)などのフッ素樹脂が挙げられる。
セパレータ側MPLは、触媒層側MPLと同じ組成のものを用いても良いし、別の組成にしても良い。セパレータ側MPLを別の組成にする場合、具体的には、カーボンブラックの粒子径を触媒層側MPLのものよりも小さくしたり、疎水性樹脂の配合量を多くしたり、熱硬化性樹脂を加えるなどして、セパレータ側MPLを触媒層側MPLよりも緻密にすることが好ましい。これにより、セパレータ側MPLの面積率を小さくしても流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制できるため、プラッギングを抑制しやすくなる。
次に、セパレータ側MPLについてより詳しく説明する。
セパレータ側MPLは、その面積率が5%以上70%以下の範囲内であることが好ましい。ここで、面積率とは、デジタルカメラなどでガス拡散層の両面を撮影し、電極基材の片表面の面積に対するMPLで覆われている面積の割合をいう。セパレータ側MPLは、その面積率が5%以上70%以下であることにより、流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制してプラッギングを抑制しながら、小さい面積率で液水の排出を阻害しないため耐フラッディング性が高くなる。セパレータ側MPLの面積率は10%以上60%以下であることがより好ましく、20%以上40%以下であるとさらに好ましい。セパレータ側MPLの面積率が70%以下であると、緻密なセパレータ側MPLが電極基材の表面を覆う割合が高すぎず、面直ガス拡散性と排水性が確保され、フラッディングが抑制できる。セパレータ側MPLの面積率が5%以上であると、流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制することができるため、プラッギングが抑制できるとともに、生成水の逆拡散が促進されるためドライアップも抑制される。
膜電極接合体などの状態にした後に測定する場合は、面積率は次の方法を用いて求めても良い。走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、ガス拡散層のセパレータ側表面および触媒層側表面から無作為に異なる100箇所をそれぞれに選び、40倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像で電極基材表面がMPLで覆われている面積の割合を計測し、それぞれの画像でのセパレータ側MPLおよび触媒層側MPLの面積率の平均値を算出する。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。
図2は、本発明のガス拡散層について面直方向での断面を模式的に示したものである。電極基材13の触媒側に触媒層側MPL14が配置され、セパレータ20側にセパレータ側MPL15が配置される。電極基材13の厚さは図2の16で示され、触媒層側MPL14の厚さは図2の17で示される。セパレータ側MPL15の電極基材13への染み込み量は図2の18で示され、セパレータ側MPL15の電極基材13の表面からの突き出し量は図2の19で示される。また、セパレータ側MPL15とセパレータ20の間の隙間は、図2の21で示される。
セパレータ側MPLの電極基材表面からの突き出し量は、1μm以上20μm以下の範囲内であることが好ましく8μm以上16μm以下であることがより好ましい。1μm以上であると燃料電池のガス拡散層としてセパレータ側MPLをセパレータ側に向けて使用した際に、図2に示す21である、セパレータとセパレータ側MPLとの界面の隙間の低減が可能となり、ガスがセパレータ側MPLに沿って流れるようになる。また、20μm以下であると、図2に示す19部の抵抗を低減でき、セパレータ側MPLの電気抵抗を小さくできるため好ましい。
セパレータ側MPLの電極基材への染み込み量は、電極基材の厚さに対して0以上1/2以下であることが好ましい。1/2以下であると、ガスの面内拡散を阻害することがなくなるため、触媒層全体にガスをまんべんなく供給することができるため好ましい。
なお、セパレータ側MPLの電極基材表面からの突き出し量および電極基材への染み込み量は、走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、ガス拡散層の面直断面から無作為に異なる5箇所を選び、400倍以上2000倍以下程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像で突き出し量および染み込み量を計測した平均値を指す。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。ガス拡散層断面の作製方法としては(株)日立ハイテクノロジーズ製イオンミリング装置IM4000、あるいはその同等品を用いることができ、セパレータ側MPLを含むように断面を作製する。
セパレータ側MPLは、空隙率が30%以上70%以下であることが好ましく、40%以上70%以下であることがより好ましい。空隙率が30%以上であると、ガス拡散層からの排水性が高いため好ましい。一方、空隙率が70%以下であると、逆拡散が促進されドライアップを抑制できるため好ましい。空隙率の調整はカーボンナノファイバーの配合比率や疎水性樹脂の配合比率によって行うことができる。
セパレータ側MPLにより形成されるガス流路のパターンとしては、セパレータのガス入口から出口への流路を確保するよう、セパレータ側MPLにガスの入口と出口を有していることが必要であり、例えば平行流路やサーペンタイン流路などがあげられるがこれらに限定されるものではない。
図3は、本発明のガス拡散層の一例についてセパレータ側から見た平面図である。図3の(a)における流路形状がサーペンタイン流路であり、図3の(b)における流路形状が平行流路である。燃料電池に導入されたガスは、ガス入口25よりガス拡散層に導入され、ガス流路を通り、ガス出口26を通って燃料電池外に排出される。ガスはガス入口25からガス流路を通りガス出口26に向かって流れている間に、触媒層へ供給され、燃料電池発電が行われる。セパレータ側MPLの線幅は、図3の27で示される。
ここでガス流路とは、図3の(a)および(b)において、セパレータ側MPL24以外の部分を指し、セパレータ側MPLはガスを通さないついたての役割を果たすことが求められる。また、セパレータ側MPLは平均線幅0.1mm以上5mm以下の線状の集合体からなることが好ましい。本発明において、線とは幅が0.1mm以上でアスペクト比が2以上のものを指す。平均線幅0.1mm以上5mm以下の線の集合体とすることで、流路から隣接する流路へとパスカットするガス量の場所によるばらつきを小さくすることができる。平均線幅が0.1mm未満であるとセパレータ側MPLのガス透過抵抗が低く、流路から隣接する流路へとパスカットするガス量を低減する効果が十分に発揮されない。パターンの平均線幅が5mmを超えると面内の導電性や排水性のばらつきが大きくなる。
なお、セパレータ側MPLの平均線幅は、走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、ガス拡散層のセパレータ側の表面から無作為に異なる5箇所を選び、40倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像でセパレータ側MPLの線幅を計測した平均値を指す。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。
次に触媒層側MPLについてより詳しく説明する。
触媒層側MPLは、その面積率が80%以上100%以下の範囲内であることが好ましい。触媒層側MPLは、その面積率が80%以上100%以下であることにより、生成水の逆拡散を促進できるためドライアップを抑制できる。また、電極基材の表面凹凸が覆われ平滑となるため、膜電極接合体を構成し、燃料電池を構成した際に、触媒層もしくはセパレータとの間の接触面積が大きくなり、電気抵抗を低減することができる。
触媒層側MPLは厚さが1μm以上50μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることがさらに好ましい。1μm以上であることで、逆拡散の促進が顕著になり触媒との接触面も平滑となるため好ましい。50μm以下であることで、触媒層側MPLの電気抵抗を小さく抑えられるようになるため好ましい。
触媒側MPLは、空隙率が70%以上90%以下であることが好ましく、75%以上90%以下であることがより好ましい。空隙率が70%以上であると、ガス拡散層からの排水性が高いため好ましい。一方、空隙率が90%以下であると、触媒側MPLが機械強度の優れたものとなり好ましい。空隙率の調整はカーボンナノファイバーの配合比率や疎水性樹脂の配合比率によって行うことができる。
次に、本発明のガス拡散層を得るに好適な方法について具体的に説明する。
<電極基材の撥水加工>
本発明において、排水性を向上する目的で、電極基材に撥水加工を施すことが好ましい。撥水加工は、電極基材に疎水性樹脂を塗布、熱処理することにより行うことができる。撥水性樹脂の塗布量は、電極基材100質量部に対して1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、3質量部以上40質量部以下であることがより好ましい。撥水性樹脂の塗布量が1質量部以上であると、電極基材が排水性に優れたものとなり好ましい。一方、50質量部以下であると、電極基材が導電性の優れたものとなり好ましい。
<セパレータ側MPL、触媒層側MPLの形成>
セパレータ側MPLは、電極基材の片面に、上述した撥水加工で用いた疎水性樹脂と同様のもの(ただし、別の種類であっても良い)と、導電性炭素粒子との混合物であるカーボン塗液[A]を塗布することによって形成し、触媒層側MPLは、電極基材のもう一方の片面に、上述した撥水加工で用いた疎水性樹脂と、導電性炭素粒子との混合物であるカーボン塗液[B]を塗布することによって形成することができる。カーボン塗液[A]とカーボン塗液[B]は同じ種類のものであっても、異なる種類のものであっても良い。
それにより、本発明のガス拡散層は、セパレータ側MPL、電極基材、触媒層側MPLが、この順番で配置されてなることになる。
カーボン塗液[A]およびカーボン塗液[B]は水や有機溶媒などの分散媒を含んでも良いし、界面活性剤などの分散助剤を含んでもよい。分散媒としては水が好ましく、分散助剤にはノニオン性の界面活性剤を用いるのがより好ましい。
カーボン塗液の電極基材への塗工は、市販されている各種の塗工装置を用いて行うことができる。塗工方式としては、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷、スプレー噴霧、凹版印刷、グラビア印刷、ダイコーター塗工、バー塗工、ブレード塗工などが使用できるが、セパレータ側MPLを形成するためのパターン塗工にはスクリーン印刷やグラビア印刷が好ましい。なかでもスクリーン印刷は他の方法よりも電極基材にカーボン塗液[A]を多量に塗工でき、量の調整も行いやすいため好ましい。
電極基材へカーボン塗液[A]をスクリーン印刷でパターン塗工を行う際は、スクリーン印刷版上に感光性塗料を塗工し、所望するパターン以外の部分を硬化させ、未硬化のパターン部分の樹脂を除去することでパターンを有するスクリーン印刷版を作製し塗工を行う。スクリーン印刷版の上にカーボン塗液[A]を乗せ、スキージと称するゴムのへらでスクリーン印刷版の上面を押し付けながら移動させることにより塗工を行う。スキージをスクリーン印刷版へ押し付ける圧を変化させることで、カーボン塗液[A]の塗工量を自由に調整する事ができる。スキージの圧を上げると塗工量が増える。セパレータ側MPLの染み込みはカーボン塗液[A]の粘度に依存するため、スキージの圧をあげて塗工量が増えるとセパレータ側MPL突き出しが増える。スキージの圧を下げると塗工量が減り、同様にセパレータ側MPL突き出しが減る。
カーボン塗液[B]の塗工には、電極基材の表面粗さによらず塗工量の定量化を図ることができるため、ダイコーター塗工が好ましい。カーボン塗液[A]の塗布後、乾燥はせずに、また巻き取ることもせずに、カーボン塗液[A]を塗布した側と反対側の面にカーボン塗液[B]の塗布を行うこと、すなわち、セパレータ側MPLの形成と触媒層側MPLの形成を同時に行うことが、工程ロスが少なく、工程の時間も短縮されて生産性が良好になるため好ましい。以上例示した塗工方法はあくまでも例示のためであり、必ずしもこれらに限定されるものではない。
カーボン塗液の電極基材への塗工後、80℃以上120℃以下の温度で塗料を乾かすことが好ましい。すなわち、塗工物を、80℃以上120℃以下の温度に設定した乾燥器に投入し、5分以上30分以下の範囲で乾燥する。乾燥風量は適宜決めればよいが、急激な乾燥は、表面の微小クラックを誘発する場合があるので望ましくない。乾燥後の塗工物は、マッフル炉や焼成炉または高温型の乾燥機に投入し、300℃以上380℃以下にて5分間以上20分間以下加熱して、疎水性樹脂を溶融し、導電性炭素粒子同士のバインダーにしてセパレータ側MPLおよび触媒層側MPLを形成することが好ましい。
本発明において、前記したガス拡散層を、両面に触媒層を有する固体高分子電解質膜の少なくとも片面に接合することで膜電極接合体を構成することができる。その際、触媒層側に触媒層側MPLを配置する、つまり、触媒層側MPLが触媒層と接するように、膜電極接合体を構成することが好ましい。面積率が大きい触媒層側MPLが電解質膜側にあることで、より逆拡散が起こりやすくなるのに加え、面積率が小さいセパレータ側MPLがセパレータ側に有ることで電極基材からの排水が阻害されずフラッディングを抑制できる。つまり、触媒層側MPLがセパレータ側にある場合はガス拡散層からの排水性が低下するためセパレータ側MPLをセパレータ側に配置することが好ましい。また、MPLの面積率が大きい触媒層側MPLが触媒層側に配置されることで、触媒層とガス拡散層の接触面積が増大し、接触抵抗を低減することができる。
かかる膜電極接合体の両側にセパレータを有することで燃料電池を構成する。
図4は、本発明のガス拡散層をセパレータと一体化させた状態について、ガス拡散層側からセパレータ側MPLを透視で見た概略平面図である。図4では、セパレータ29の上にガス拡散層28を配置しているが、その場合、ガス拡散層28のセパレータ側にセパレータ側MPLを配置するため、図4のようにセパレータ側MPLが見えることはない。図4では説明のために透視概略平面図としている。図4で示されるように、ガス拡散層ガス入口30とセパレータガス入口31は、重なるよう配置され、ガス拡散層ガス出口32とセパレータガス出口33も重なるよう配置される。燃料電池に導入されたガスは、セパレータガス入口31を通ってガス拡散層ガス入口30に入り、ガス拡散層ガス出口32を通ってセパレータガス出口33を通って燃料電池外に排出される。
本発明のガス拡散層ではセパレータ側MPLがガスの流路を含有しているため、セパレータには流路を形成する必要がない。ガス拡散層との接触面積を極大にして接触抵抗を極小にすればよいので、セパレータは、セパレータ側MPLと接する表面が平面であることが好ましい。通常、かかる膜電極接合体の両側にガスケットを介してセパレータで挟んだものを複数個積層することによって固体高分子燃料電池を構成する。触媒層は、固体高分子電解質と触媒担持炭素を含む層からなる。触媒としては、通常、白金が用いられる。アノード側に一酸化炭素を含む改質ガスが供給される燃料電池にあっては、アノード側の触媒としては白金およびルテニウムを用いるのが好ましい。固体高分子電解質は、プロトン伝導性、耐酸化性、耐熱性の高い、パーフルオロスルホン酸系の高分子材料を用いるのが好ましい。かかる燃料電池ユニットや燃料電池の構成自体は、よく知られているところである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。実施例で用いた材料、電極基材の作製方法、燃料電池の電池性能評価方法を次に示した。
<材料>
C:炭素繊維
・PAN系炭素繊維 “トレカ”(登録商標)T300−3K(東レ(株)製、単繊維の平均直径:7μm、単繊維数:3000本)
D:熱硬化性樹脂
・レゾール型フェノール樹脂 KP−743K(荒川化学工業(株)製)とノボラック型フェノール樹脂“タマノル”(登録商標)759(荒川化学工業(株)製)の混合物、配合比:レゾール型フェノール樹脂/ノボラック型フェノール樹脂=50質量部/50質量部(前記樹脂成分(レゾール型フェノール樹脂とノボラック型フェノール樹脂の混合物)の炭化収率:43%)
E:炭素系フィラー
・鱗片状黒鉛 BF−5A((株)中越黒鉛工業所製、平均粒径:5μm)
F:溶媒
・メタノール(ナカライテスク(株)製)
G:疎水性樹脂
・PTFE樹脂 “ポリフロン”(登録商標)PTFEディスパージョンD−210C(ダイキン工業(株)製)
H:その他
・界面活性剤“TRITON”(登録商標)X−100(ナカライテスク(株)製)
I:導電性炭素粒子
・カーボンブラック“デンカブラック”(登録商標)(電気化学工業(株)製)
<電極基材の作製>
炭素繊維を平均長さ12mmにカットし、水中に分散させて湿式抄紙法により連続的に抄紙した。さらに、バインダーとしてポリビニルアルコールの10質量%水溶液を塗布、乾燥させ、炭素繊維目付15.5g/mの抄紙体を作製した。ポリビニルアルコールの塗布量は、抄紙体100質量部に対して、22質量部であった。
熱硬化性樹脂としてレゾール型フェノール樹脂とノボラック型フェノール樹脂の混合物、炭素系フィラーとして鱗片状黒鉛、溶媒としてメタノールを用い、熱硬化性樹脂/炭素系フィラー/溶媒=10質量部/5質量部/85質量部の配合比で混合し、超音波分散装置を用いて1分間撹拌を行い、均一に分散した樹脂組成物を得た。
15cm×12.5cmにカットした抄紙体をアルミバットに満たした樹脂組成物に浸漬し、炭素繊維100質量部に対して、樹脂成分(熱硬化性樹脂+炭素系フィラー)が130質量部となるように含浸させた後、100℃で5分間加熱して乾燥させ、予備含浸体を作製した。次に、平板プレスで加圧しながら、180℃で5分間熱処理を行った。なお、加圧の際に平板プレスにスペーサーを配置して、熱処理後の予備含浸体の厚さが130μmになるように上下プレス面板の間隔を調整した。
予備含浸体を熱処理した基材を、加熱炉において、窒素ガス雰囲気化で焼成を行い炭素化し、炭素繊維焼成体を得た。ここで、焼成条件は以下の通りとした。
・室温から昇温速度500℃/分で2400℃まで昇温
・2400℃で5分間保持
・2400℃から室温まで放冷
炭素繊維焼成体100質量部に対し、5.3質量部のPTFE樹脂を塗布し、100℃で5分間加熱して乾燥させ、厚さ100μmの電極基材を作製した。
<セパレータ側MPL、触媒層側MPLの形成>
セパレータ側MPLを形成するために、パターン部分以外を樹脂でマスクしたスクリーン印刷版の上にカーボン塗液を乗せ、スキージでスクリーン印刷版の上面に圧をかけるよう押し付けながら移動させることにより、電極基材にパターン様のカーボン塗液部を形成した。ここで用いたカーボン塗液は、カーボンブラック、PTFE樹脂、界面活性剤、精製水を用い、配合比をカーボンブラック/PTFE樹脂/界面活性剤/精製水=7.7質量部/2.5質量部/14質量部/75.8質量部となるように調整したものを用いた。触媒層側MPLを形成するためにパターン様のカーボン塗液部を有する面の反対側にコーターを用いて前記カーボン塗液を塗工し、120度で10分加熱した。加熱した塗工物を380℃で10分間加熱して、電極基材の表面にセパレータ側MPLを有し、もう一方の面に触媒層側MPLを有するガス拡散層を作製した。
<電極基材の厚さ測定>
電極基材の厚さは、電極基材を面圧0.15MPaで加圧した状態で、マイクロメーターとして(株)ニコン製MFC−101Aを用いて、5cm四方あたり9点測定し、その平均値を算出して求めた。
<電極基材の嵩密度測定>
電極基材の嵩密度は、5cm四方に切り出した電極基材を、(株)AND製 分析用電子天秤HR−202iを用いて秤量し、切り出した電極基材の面積25cmで除して電極基材の目付(単位面積当たりの質量)を算出し、その目付を前述した方法で算出した電極基材の厚さで除して算出した。
<電極基材の滑落角測定>
協和界面科学(株)製 自動接触角計DM501の滑落角測定モードを用い、試料上に10μリットルの水滴を滴下し、試料ステージを水平の状態から段階的に傾斜を増していき(1°/秒で傾斜、1秒間停止、これを繰り返す)、水滴が滑落して、測定画面から消え去る角度を滑落角とした。
<触媒層側MPLの厚さ測定>
触媒層側MPLの厚さは、まずガス拡散層を面圧0.15MPaで加圧した状態で、マイクロメーターとして(株)ニコン製MFC−101Aを用いて、セパレータ側MPLが塗工されていない部分について5cm四方あたり9点測定し、その平均値を算出して求めた値から、電極基材の厚みを差し引いて測定した。
<触媒層側MPL、セパレータ側MPLの面積率測定>
走査型電子顕微鏡として(株)日立製作所製S−4800を用い、ガス拡散層の触媒層側表面およびセパレータ側表面から無作為に異なる100箇所をそれぞれに選び、40倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像で電極基材表面がMPLで覆われている面積の割合を計測し、それぞれの画像での触媒層側MPLおよびセパレータ側MPLの面積率の平均値を算出した。
<電極基材、触媒層側MPL、セパレータ側MPLの空隙率測定>
走査型電子顕微鏡として(株)日立製作所製S−4800を用い、ガス拡散層の面直断面から、電極基材、触媒層側MPL、セパレータ側MPLそれぞれの部位について、無作為に異なる20箇所をそれぞれに選び、20000倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像で空隙部と非空隙部を2値化して空隙率を計測した平均値を求めた。面直断面の作製に際しては、(株)日立ハイテクノロジーズ製イオンミリング装置IM4000を用いた。
<セパレータ側MPLの突き出し量・染み込み量測定>
セパレータ側MPLの電極基材表面からの突き出し量および電極基材への染み込み量は、走査型電子顕微鏡として(株)日立製作所製S−4800を用い、ガス拡散層の面直断面から無作為に異なる5箇所を選び、2000倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像で突き出し量および染み込み量を計測し、平均値を算出して求めた。面直断面の作製に際しては、(株)日立ハイテクノロジーズ製イオンミリング装置IM4000を用いた。
<セパレータ側MPLのパターン線幅測定>
セパレータ側MPLの平均線幅は、走査型電子顕微鏡として(株)日立製作所製S−4800を用い、ガス拡散層のセパレータ側の表面から無作為に異なる5箇所を選び、40倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像でセパレータ側MPLの線幅を計測し、平均値を算出して求めた。
<固体高分子燃料電池の電池性能評価>
白金担持炭素(田中貴金属工業(株)製、白金担持量:50質量%)1.00g、精製水 1.00g、“Nafion”(登録商標)溶液(Aldrich社製 “Nafion”(登録商標)5.0質量%)8.00g、イソプロピルアルコール(ナカライテスク社製)18.00gを順に加えることにより、触媒液を作成した。
次に5cm×5cmにカットした “ナフロン”(登録商標)PTFEテープ“TOMBO”(登録商標)No.9001(ニチアス(株)製)に、触媒液をスプレーで塗布し、室温で乾燥させ、白金量が0.3mg/cmの触媒層付きPTFEシートを作製した。続いて、8cm×8cmにカットした固体高分子電解質膜“Nafion”(登録商標)NRE−211cs(DuPont社製)を2枚の触媒層付きPTFEシートで挟み、平板プレスで5MPaに加圧しながら130℃で5分間プレスし、固体高分子電解質膜に触媒層を転写した。プレス後、PTFEシートを剥がし、触媒層付き固体高分子電解質膜を作製した。
次に、触媒層付き固体高分子電解質膜を、5cm×5cmにカットした2枚のガス拡散層で挟み、平板プレスで3MPaに加圧しながら130℃で5分間プレスし、膜電極接合体を作製した。なお、ガス拡散層は触媒層側MPLを有する面が触媒層側と接するように配置した。
得られた膜電極接合体を燃料電池評価用単セルに組み込み、電流密度を変化させた際の電圧を測定した。ここで、セパレータとしては、ガスの入口および出口のみを有し、ガス流路のない平板タイプのものを用いた。また、アノード側には水素を背圧100kPaとなるように、カソード側には空気を背圧100kPaとなるように供給し、評価を行った。なお、水素、空気はともに60℃に設定した加湿ポットにより加湿を行った。また、水素、空気中の酸素の利用率はそれぞれ70%、40%とした。
発電温度を70℃に保持し、電流密度を0から0.1A/cmずつ上昇させてセル電圧を測定し、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧を、発電性能の指標として用いた。
(実施例1)
セパレータ側MPLは線幅0.5mm、線間隔0.7mmの直線で構成される平行流路となるようにスクリーン版を用いて作製した。その他は<電極基材の作製>および<セパレータ側MPL、触媒層側MPLの形成>に記載した方法と同様にガス拡散層を得た。このガス拡散層の電極基材は、嵩密度0.25g/cm、厚さ100μm、空隙率85%、滑落角は70°であった。また、このガス拡散層の触媒側MPLは、厚さ30μm、面積率100%、空隙率75%であった。また、このガス拡散層のセパレータ側MPLの面積率は40%、電極基材への染み込み量は40μm、電極基材からの突き出し量は15μm、空隙率は50%であった。このガス拡散層の発電性能評価をした結果、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧は600mVであった。
(比較例1)
セパレータ側MPLを形成しなかった以外は、実施例1と同様にしてガス拡散層を得た。このガス拡散層の発電性能評価をした結果、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧は200mVであった。
(実施例2)
セパレータ側MPLをスクリーン版を用いて作製する際、スキージの圧を実施例1の80%とした以外は、実施例1と同様にしてガス拡散層を得た。このガス拡散層の電極基材は、嵩密度0.25g/cm、厚さ100μm、空隙率85%、滑落角は70°であった。また、このガス拡散層の触媒側MPLは、厚さ30μm、面積率100%、空隙率75%であった。また、このガス拡散層のセパレータ側MPLの面積率は40%、電極基材への染み込み量は40μm、電極基材からの突き出し量は2μm、空隙率は50%であった。このガス拡散層の発電性能評価をした結果、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧は620mVであった。
(実施例3)
セパレータ側MPLをスクリーン版を用いて作製する際、スキージの圧を実施例1の60%とした以外は、実施例1と同様にしてガス拡散層を得た。このガス拡散層の電極基材は、嵩密度0.25g/cm、厚さ100μm、空隙率85%、滑落角は70°であった。また、このガス拡散層の触媒側MPLは、厚さ30μm、面積率100%、空隙率75%であった。また、このガス拡散層のセパレータ側MPLの面積率は40%、電極基材への染み込み量は40μm、電極基材からの突き出し量は0μm、空隙率は50%であった。このガス拡散層の発電性能評価をした結果、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧は570mVであった。
(実施例4)
セパレータ側MPLをスクリーン版を用いて作製する際、スキージの圧を実施例1の120%とした以外は、実施例1と同様にしてガス拡散層を得た。このガス拡散層の電極基材は、嵩密度0.25g/cm、厚さ100μm、空隙率85%、滑落角は70°であった。また、このガス拡散層の触媒側MPLは、厚さ30μm、面積率100%、空隙率75%であった。また、このガス拡散層のセパレータ側MPLの面積率は40%、電極基材への染み込み量は40μm、電極基材からの突き出し量は18μm、空隙率は50%であった。このガス拡散層の発電性能評価をした結果、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧は605mVであった。
(実施例5)
セパレータ側MPLをスクリーン版を用いて作製する際、スキージの圧を実施例1の200%とした以外は、実施例1と同様にしてガス拡散層を得た。このガス拡散層の電極基材は、嵩密度0.25g/cm、厚さ100μm、空隙率85%、滑落角は70°であった。また、このガス拡散層の触媒側MPLは、厚さ30μm、面積率100%、空隙率75%であった。また、このガス拡散層のセパレータ側MPLの面積率は40%、電極基材への染み込み量は40μm、電極基材からの突き出し量は30μm、空隙率は50%であった。このガス拡散層の発電性能評価をした結果、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧は563mVであった。
(比較例2)
セパレータ側MPLは、線幅0.5mm、線間隔0.7mmの直線で構成されるが、図3(b)に示すような平行流路とは異なり、ガスの入口から出口にガスを制御して流すようにはデザインされていない、図5に示すようなストライプ状の流路を形成するようにスクリーン版を用いて作製した。その他は実施例1と同様にしてガス拡散層を得た。このガス拡散層の電極基材は、嵩密度0.25g/cm、厚さ100μm、空隙率85%、滑落角は70°であった。また、このガス拡散層の触媒側MPLは、厚さ30μm、面積率100%、空隙率75%であった。また、このガス拡散層のセパレータ側MPLの面積率は40%、電極基材への染み込み量は40μm、電極基材からの突き出し量は15μm、空隙率は50%であった。このガス拡散層の発電性能評価をした結果、セル電流密度が1A/cmとなった時のセル電圧は400mVであった。
1 燃料電池
2 アノード側セパレータ
3 アノードガス入口
4 アノードガス出口
5 カソード側セパレータ
6 カソードガス入口
7 カソードガス出口
8 アノード側ガス拡散層
9 カソード側ガス拡散層
10 アノード側触媒層
11 カソード側触媒層
12 電解質膜
13 電極基材
14 触媒層側MPL
15 セパレータ側MPL
16 電極基材厚さ
17 触媒層側MPL厚さ
18 セパレータ側MPL染み込み量
19 セパレータ側MPL突き出し量
20 セパレータ
21 セパレータとセパレータ側MPL間の隙間
24 セパレータ側MPL
25 ガス入口
26 ガス出口
27 パターン線幅
28 ガス拡散層
29 セパレータ
30 ガス拡散層ガス入口
31 セパレータガス入口
32 ガス拡散層ガス出口
33 セパレータガス出口

Claims (7)

  1. 固体高分子電解質膜の両側に触媒層、前記触媒層の外側にガス拡散層、前記ガス拡散層の外側にセパレータを接するように配した固体高分子形燃料電池であって、
    前記ガス拡散層は、触媒層側に触媒層側マイクロポーラス層、電極基材およびセパレータ側にセパレータ側マイクロポーラス層の順に配置されており、
    前記セパレータ側マイクロポーラス層が、ガスの入口と出口を有するとともに、ガスを所定の方向に制御して流れるようガス流路を有しており、
    前記セパレータはセパレータ側マイクロポーラス層と接するセパレータ表面が平面である、ことを特徴とする、固体高分子形燃料電池。
  2. セパレータ側マイクロポーラス層が、導電性炭素粒子と疎水性樹脂を含む多孔体である、請求項1に記載の固体高分子形燃料電池
  3. セパレータ側マイクロポーラス層は、電極基材への染み込み量が、電極基材の厚さに対し0以上1/2以下の範囲であり、且つ、電極基材表面からの突き出し量が、1μm以上20μm以下の範囲である、請求項1または2に記載の固体高分子形燃料電池
  4. 電極基材は、空隙率が80%以上95%以下であり、且つ、嵩密度が0.20g/cm 3 以上0.40g/cm 3 以下であり、且つ、厚さが60μm以上200μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池
  5. 電極基材は、滑落角が90°未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池
  6. セパレータ側マイクロポーラス層は、空隙率が30%以上70%以下であり、且つ、平均線幅が0.1mm以上5mm以下であり、且つ、セパレータ側マイクロポーラス層は下で定義される面積率が5%以上70%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池
    面積率:電極基材の片表面の面積に対するマイクロポーラス層に覆われた電極基材の面積の割合。
  7. 触媒側マイクロポーラス層は、空隙率が70%以上90%以下であり、且つ、厚さが1μm以上50μm以下であり、且つ、触媒層側マイクロポーラス層は下で定義される面積率が80%以上100%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池
    面積率:電極基材の片表面の面積に対するマイクロポーラス層に覆われた電極基材の面積の割合。
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